事業の概要
- 多角的な情報提供で収益カカクコムは、商品やサービスの比較検討を支援する『価格.com』、飲食店情報を提供する『食べログ』、求人情報サイト『求人ボックス』など、多岐にわたる情報プラットフォームを運営しています。これらのサイトを通じて、ユーザーが最適な選択をするための情報を提供し、企業からの広告掲載料や成果報酬、予約手数料、有料会員費などを主な収益源としています。
- 成果報酬型と広告収入『価格.com』では、掲載店舗からの送客数や販売実績に応じた手数料、サービス提供者からの見積もり依頼や契約に応じた手数料、バナー広告などから収入を得ています。『食べログ』では、飲食店からの販促サービスやネット予約に応じた手数料、ユーザーからの有料コンテンツ利用料、広告収入が柱です。
- 求人・インキュベーション事業『求人ボックス』では、掲載された求人情報がクリックされるごとに企業から手数料を得るビジネスモデルです。インキュベーション事業では、『スマイティ』などの不動産情報サイトや旅行関連サービスを通じて、広告収入や各種役務提供に基づく手数料収入を得ており、多様な分野で収益機会を創出しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 購買支援事業(価格.com事業)パソコン、家電、ファッション、金融、通信など幅広い商品の比較検討を支援する『価格.com』と、保険代理店事業が中心です。掲載店舗からの送客手数料、サービス提供者からの成果報酬、広告収入が主な収益源であり、カカクコムグループの基盤となる事業です。
- レストラン検索・予約事業(食べログ事業)全国の飲食店情報やクチコミを掲載し、検索・ネット予約サービスを提供する『食べログ』を展開しています。飲食店からの販促サービスや予約に応じた手数料、ユーザーからの有料会員費、広告収入が収益の柱であり、飲食業界における重要なプラットフォームです。
- 求人情報検索事業(求人ボックス事業)全国の求人情報を一括検索できる『求人ボックス』を運営しています。求人情報がクリックされるごとに掲載企業から手数料収入を得るビジネスモデルで、人材業界における情報提供サービスとして成長を続けています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 カカクコムグループは、「ユーザーファーストで、新しい常識を作る」というミッションのもと、常にユーザーの視点に立ち、革新と挑戦を続けながら、新たな常識となるような価値あるサービスを創出していくことを通じて、ダイナミックな成長を目指しております。 当社グループは、2026年3月31日時点において、当社及び子会社10社並びに関連会社1社で構成されており、価格.com、食べログ、求人ボックス、インキュベーションの各事業を通じて、幅広い領域においてサービスを提供しております。 なお、これら4つの事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一です。 (1)価格.com事業 価格.com事業は、購買支援サイト『価格.com』および連結子会社である㈱カカクコム・インシュアランスによる保険代理店事業等から構成されております。 『価格.com』は、パソコンや家電、ファッション、インテリアなどの各種商品に加え、金融や通信などの幅広いサービスを対象に、仕様等の基本情報、ユーザーレビューやクチコミ、事業者・店舗ごとの販売価格など、消費者の購買行動をサポートする充実した情報を提供するサービスです。こうした情報提供を通じて、以下の事業を展開しております。・掲載店舗から送客数や販売実績に応じて手数料収入を得るショッピング事業・サービス提供者から成果(見積もり依頼、資料請求、契約等)に応じた手数料収入を得るサービス事業・バナーやテキスト広告、コンテンツ・検索連動の広告等を販売する広告事業 また、㈱カカクコム・インシュアランスにおいては、主にオンラインを通じて生命保険および損害保険の募集代理・媒介業務を行うほか、保険商品の比較・検討に役立つコンテンツの提供や、保険に関するコンサルティング等のサービスを行っております。 (2)食べログ事業 食べログ事業では、レストラン検索・予約サービスの『食べログ』を展開しております。 『食べログ』は、全国89万以上の飲食店の情報やクチコミを掲載し、利用者が目的に応じて飲食店を検索・ネット予約できるサービスを提供しております。本サービスを通じて当社は、以下の事業を展開しております。・飲食店から販促サービスやネット予約に応じて手数料収入を得る飲食店広告事業および飲食店予約事業・ユーザーに対して有料コンテンツを提供することによって収入を得るユーザー会員事業・バナーやテキスト広告、コンテンツ・検索連動の広告等を販売する広告事業 (3)求人ボックス事業 求人ボックス事業では、求人情報の一括検索サービス『求人ボックス』を中心に展開しております。 『求人ボックス』は、全国のさまざまな雇用形態・業種の求人情報を対象に、キーワード、給与、勤務地などの条件による検索機能等を提供しております。当社は、同サービス上のリスティング広告枠に掲載された求人情報がクリックされるごとに、掲載企業から手数料収入を得ております。 (4)インキュベーション事業 インキュベーション事業においては、不動産住宅情報サイト『スマイティ』、航空券と宿泊プランを組み合わせたダイナミックパッケージ・プラットフォームを提供する連結子会社㈱タイムデザイン、全国の高速バス・夜行バス・バスツアーの比較検索サイト『バス比較なび』等を運営する連結子会社㈱LCL、宿泊旅行の情報メディア『icotto』、ホームサービスのマッチングプラットフォームを運営する㈱LiPLUSホールディングス等から構成されております。これらのサービスを通じて、当社は広告収入及び各種役務提供等に基づく手数料収入を得ております。 [事業の系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 ユーザーの信頼と好意的な認知が収益に直結するため、価格設定に影響力を持つ。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド ユーザーにとって役に立つ高品質なサービス提供と実績の積み重ねによる好意的な認知。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:情報提供の不正確さによるユーザー信頼の喪失 / 運営サイト内の不適切な書き込みによる信用低下 / システムトラブルによる事業活動の停止
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
「価格.com」という圧倒的な認知度とブランド力は、新規参入障壁となる無形資産。長年の運営で蓄積された膨大な商品・価格データと、それに基づくユーザーの信頼が強み。特に、比較検討における第一想起としての地位は揺るぎない。
スイッチングコスト★★☆☆☆
ユーザーは価格比較サイトを複数利用する可能性はあるが、「価格.com」の網羅性と利便性に慣れると、他のサイトへの乗り換えコストは低いものの、習慣化による一定のスイッチングコストは存在する。ただし、絶対的なものではない。
ネットワーク効果★☆☆☆☆
ユーザー投稿レビューやQ&Aは、サイトのコンテンツ価値を高めるが、直接的なネットワーク効果(ユーザーが増えるほど価値が増す)は限定的。プラットフォームとしての広がりよりも、情報提供サイトとしての側面が強い。
コスト優位☆☆☆☆☆
価格比較サイト運営において、構造的なコスト優位性は見られない。広告収入モデルであり、コンテンツ制作やシステム維持にコストがかかる。
規模の経済★★★☆☆
「価格.com」は国内最大級の価格比較サイトであり、圧倒的な情報量とユーザー数を誇る。この規模が、広告主にとって魅力的なプラットフォームとなるため、一定の効率規模の経済が働いている。
- 広範なユーザー基盤とブランド力『価格.com』や『食べログ』は、長年の運営により多くのユーザーに認知され、信頼性の高い情報源として確立されています。これにより、新規ユーザーの獲得コストを抑えつつ、既存ユーザーの継続的な利用を促進し、安定したアクセス数を維持できる点が強みです。
- 多様な情報とクチコミの集積各サイトには、商品仕様、価格、ユーザーレビュー、クチコミなど、消費者の購買行動や意思決定に役立つ膨大な情報が集積されています。特にユーザー生成コンテンツ(UGC)は、情報の信頼性と網羅性を高め、他の追随を許さない独自の価値を生み出しています。
- ネットワーク効果の享受多くのユーザーが利用することで情報がさらに充実し、それが新たなユーザーや掲載企業を呼び込むという好循環(ネットワーク効果)が働いています。これにより、プラットフォームとしての価値が向上し、競合他社が容易に参入できない強固な事業基盤を築いています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「ユーザーファーストで、新しい常識を作る」をミッションとして掲げ、常にユーザーの視点に立ち、革新と挑戦を続けながら、新たな常識となるような価値あるサービスを創出することで、ダイナミックな成長を目指しております。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、中長期的に売上収益および営業利益の年平均成長率(CAGR)で二桁成長を継続することを成長の基本方針とし、その実現に向けて、各事業の継続的な成長と効率的な経営資源の配分を推進してまいります。 資本効率の面では、ROE(自己資本利益率)40%以上を重要な目標として掲げており、これは株主資本コスト(当社認識ベースで7~8%程度)を大きく上回る水準です。 また、収益性と資本効率の向上を図るとともに、継続的な成長投資と株主還元の両立を目指してまいります。具体的には、配当性向50%以上を目安とした安定的かつ継続的な配当の実施を基本方針としております。 さらに、安定した財務基盤を維持する観点から、自己資本比率50%以上を中長期的な目標とし、外部環境の変化にも柔軟に対応可能な資本構成の確保に努めております。 収益性の面では、営業利益率40%以上という高い水準を目指し、既存事業におけるさらなる成長機会の追求に加え、新たな収益源となる成長分野への戦略的投資を通じて、企業全体の収益構造の強化に取り組んでまいります。 (3)中期的な経営戦略 2025年3月19日に発表した「中期経営計画(FY26/3~FY30/3)」において公表しましたとおり、当社グループは、売上収益および営業利益の年平均成長率(CAGR)で二桁成長を目指すとともに、株主還元と成長投資のバランスを図りながら、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 各サービスにおいては、以下の取り組みを通じて、それぞれの成長を目指してまいります。 価格.com事業においては、ユーザーの皆様により納得感をもって商品・サービスを選んでいただけるよう、コンテンツを強化するとともに、さらに付加価値の高いサービスを提供し続けます。また、効率的な運営体制の構築や新たな収益機会の検討を進めてまいります。 食べログ事業においては、インバウンド向けのオンライン予約を含めたネット予約サービスの拡大、飲食店における業務課題の解決に向けたDXサービスの継続的な展開などを通じて、ユーザー・飲食店双方のニーズにお応えできる、利便性の高い充実したサービスの提供を進めてまいります。 求人ボックス事業は、エンゲージ事業の連結化に伴い、2026年4月1日付で事業名称を「HR事業」へ変更いたしました。HR事業としては、「求人ボックス」と「エンゲージ」の2ブランド体制を確立し、両サービスの強みを活かした情報充実と機能改善を進めることで、中長期的なシナジー創出に向けた基盤構築に注力してまいります。また、求人ボックスを中心としたブランド認知向上および営業体制強化への積極投資を通じて、将来的な収益基盤の強化を加速してまいります。 インキュベーション事業は、複数の事業から構成されており、事業領域や成長ステージがそれぞれ異なりますが、既存事業の効率的な運営体制構築・運用を進めるとともに、新規事業開発やM&Aの実現に向けた取り組みを継続してまいります。 上記取り組みにより、2027年3月期の連結売上収益は114,500百万円、連結営業利益は30,800百万円を見込んでおります。また、税引前利益は30,700百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益については20,700百万円を見込んでおります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは日々の暮らしが豊かになるような、様々な生活シーンで役に立つサービスを提供し続けております。「ユーザーファーストで、新しい常識を作る」をミッションとして掲げ、常にユーザーの視点に立ち、革新と挑戦を続けながら、今後も引き続き社会や生活の変化を捉え、新たなニーズや事業の可能性を発掘することによって、既存事業の変革と新たな柱となりうる事業の推進と創出への挑戦を続けてまいります。 そのため当社は以下の重点課題に取り組んでまいります。 ①当社グループは、既存事業の着実な成長と事業の拡張・進化、そして『価格.com』『食べログ』『求人ボックス』に続く新たな柱となりうる事業の推進・創出を通じて、今後も、日々の暮らしが豊かになるような、様々な生活シーンにおいて役に立つサービスを創出してまいります。 ②当社グループにとっての重要な経営資源は人であり、人材の確保及び育成は持続的な事業成長のための重要な課題と認識しております。事業規模の拡大及び業務内容の多様化に応じた積極的な採用活動を行うとともに育成を強化することによって、組織力の強化に取り組んでまいります。また、従業員がさらに力を発揮できる、働きやすい環境づくりにも引き続き注力してまいります。 ③当社グループは、生成AIをはじめとする先進技術の急速な進展を重要な機会と捉え、これら最新の技術や知見を迅速に導入し、サービス開発の高度化を推進してまいります。あわせて、生成AIの普及に伴うユーザーの行動変化に対応し、特定の集客経路に過度に依存しない強固な事業基盤の構築に努めるとともに、AIでは代替困難な独自の付加価値の創出を通じて、確固たる競争優位性を確保し持続的な成長を実現してまいります。 ④当社グループの運営する事業は、その性質上、システムのセキュリティ・開発・保守管理体制が極めて重要であり、AI技術の悪用等によりサイバー攻撃が一段と高度化・巧妙化している昨今の状況を踏まえ、これらをさらに充実させていくことが求められております。引き続き市場環境の変化に対応したセキュリティの維持、システム開発及びシステム保守管理体制の整備を進めてまいります。 ⑤当社グループは、昨今の激しく変化する経営環境に適応し、持続的な企業価値の向上を実現していくためには、経営の透明性および公正性を担保する強固な経営基盤の確立が重要な課題であると認識しております。このため、コーポレート・ガバナンス体制のさらなる充実を図るべく、意思決定プロセスにおける客観的かつ自律的な監督機能の強化を推進するとともに、内部統制システムの適切な運用を通じて、健全な組織運営に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「ユーザーファーストで、新しい常識を作る」をミッションとして掲げ、常にユーザーの視点に立ち、革新と挑戦を続けながら、新たな常識となるような価値あるサービスを創出することで、ダイナミックな成長を目指しております。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、中長期的に売上収益および営業利益の年平均成長率(CAGR)で二桁成長を継続することを成長の基本方針とし、その実現に向けて、各事業の継続的な成長と効率的な経営資源の配分を推進してまいります。 資本効率の面では、ROE(自己資本利益率)40%以上を重要な目標として掲げており、これは株主資本コスト(当社認識ベースで7~8%程度)を大きく上回る水準です。 また、収益性と資本効率の向上を図るとともに、継続的な成長投資と株主還元の両立を目指してまいります。具体的には、配当性向50%以上を目安とした安定的かつ継続的な配当の実施を基本方針としております。 さらに、安定した財務基盤を維持する観点から、自己資本比率50%以上を中長期的な目標とし、外部環境の変化にも柔軟に対応可能な資本構成の確保に努めております。 収益性の面では、営業利益率40%以上という高い水準を目指し、既存事業におけるさらなる成長機会の追求に加え、新たな収益源となる成長分野への戦略的投資を通じて、企業全体の収益構造の強化に取り組んでまいります。 (3)中期的な経営戦略 2025年3月19日に発表した「中期経営計画(FY26/3~FY30/3)」において公表しましたとおり、当社グループは、売上収益および営業利益の年平均成長率(CAGR)で二桁成長を目指すとともに、株主還元と成長投資のバランスを図りながら、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 各サービスにおいては、以下の取り組みを通じて、それぞれの成長を目指してまいります。 価格.com事業においては、ユーザーの皆様により納得感をもって商品・サービスを選んでいただけるよう、コンテンツを強化するとともに、さらに付加価値の高いサービスを提供し続けます。また、効率的な運営体制の構築や新たな収益機会の検討を進めてまいります。 食べログ事業においては、インバウンド向けのオンライン予約を含めたネット予約サービスの拡大、飲食店における業務課題の解決に向けたDXサービスの継続的な展開などを通じて、ユーザー・飲食店双方のニーズにお応えできる、利便性の高い充実したサービスの提供を進めてまいります。 求人ボックス事業は、エンゲージ事業の連結化に伴い、2026年4月1日付で事業名称を「HR事業」へ変更いたしました。HR事業としては、「求人ボックス」と「エンゲージ」の2ブランド体制を確立し、両サービスの強みを活かした情報充実と機能改善を進めることで、中長期的なシナジー創出に向けた基盤構築に注力してまいります。また、求人ボックスを中心としたブランド認知向上および営業体制強化への積極投資を通じて、将来的な収益基盤の強化を加速してまいります。 インキュベーション事業は、複数の事業から構成されており、事業領域や成長ステージがそれぞれ異なりますが、既存事業の効率的な運営体制構築・運用を進めるとともに、新規事業開発やM&Aの実現に向けた取り組みを継続してまいります。 上記取り組みにより、2027年3月期の連結売上収益は114,500百万円、連結営業利益は30,800百万円を見込んでおります。また、税引前利益は30,700百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益については20,700百万円を見込んでおります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは日々の暮らしが豊かになるような、様々な生活シーンで役に立つサービスを提供し続けております。「ユーザーファーストで、新しい常識を作る」をミッションとして掲げ、常にユーザーの視点に立ち、革新と挑戦を続けながら、今後も引き続き社会や生活の変化を捉え、新たなニーズや事業の可能性を発掘することによって、既存事業の変革と新たな柱となりうる事業の推進と創出への挑戦を続けてまいります。 そのため当社は以下の重点課題に取り組んでまいります。 ①当社グループは、既存事業の着実な成長と事業の拡張・進化、そして『価格.com』『食べログ』『求人ボックス』に続く新たな柱となりうる事業の推進・創出を通じて、今後も、日々の暮らしが豊かになるような、様々な生活シーンにおいて役に立つサービスを創出してまいります。 ②当社グループにとっての重要な経営資源は人であり、人材の確保及び育成は持続的な事業成長のための重要な課題と認識しております。事業規模の拡大及び業務内容の多様化に応じた積極的な採用活動を行うとともに育成を強化することによって、組織力の強化に取り組んでまいります。また、従業員がさらに力を発揮できる、働きやすい環境づくりにも引き続き注力してまいります。 ③当社グループは、生成AIをはじめとする先進技術の急速な進展を重要な機会と捉え、これら最新の技術や知見を迅速に導入し、サービス開発の高度化を推進してまいります。あわせて、生成AIの普及に伴うユーザーの行動変化に対応し、特定の集客経路に過度に依存しない強固な事業基盤の構築に努めるとともに、AIでは代替困難な独自の付加価値の創出を通じて、確固たる競争優位性を確保し持続的な成長を実現してまいります。 ④当社グループの運営する事業は、その性質上、システムのセキュリティ・開発・保守管理体制が極めて重要であり、AI技術の悪用等によりサイバー攻撃が一段と高度化・巧妙化している昨今の状況を踏まえ、これらをさらに充実させていくことが求められております。引き続き市場環境の変化に対応したセキュリティの維持、システム開発及びシステム保守管理体制の整備を進めてまいります。 ⑤当社グループは、昨今の激しく変化する経営環境に適応し、持続的な企業価値の向上を実現していくためには、経営の透明性および公正性を担保する強固な経営基盤の確立が重要な課題であると認識しております。このため、コーポレート・ガバナンス体制のさらなる充実を図るべく、意思決定プロセスにおける客観的かつ自律的な監督機能の強化を推進するとともに、内部統制システムの適切な運用を通じて、健全な組織運営に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営環境 当連結会計年度における日本経済は、企業収益や雇用環境の改善により、景気は緩やかに回復基調が見られる一方、物価上昇や海外の政策動向により、景気の先行き不透明な状況が続きました。 ② 経営成績及び財政状態の状況 当社グループの経営成績は、以下のとおりです。 当連結会計年度は、食べログ事業およびインキュベーション事業が堅調に推移したことに加え、求人ボックス事業における営業体制強化の効果が表れ、売上成長が継続的に進んだことによって、売上収益は94,127百万円(前年同期比20.0%増)、営業利益は27,243百万円(前年同期比7.0%減)となりました。 セグメントごとの業績(内部取引消去後)は次のとおりです。 当連結会計年度の価格.com事業の売上収益は23,611百万円(前年同期比0.1%減)、セグメント利益は12,548百万円(前年同期比6.9%増)、食べログの売上収益は40,239百万円(前年同期比20.2%増)、セグメント利益は22,196百万円(前年同期比22.8%増)、求人ボックスの売上収益は20,205百万円(前年同期比51.2%増)、セグメント損失は1,486百万円(前年同期は4,263百万円のセグメント利益)、インキュベーション事業の売上収益は10,071百万円(前年同期比26.6%増)、セグメント利益は2,740百万円(前年同期比42.3%増)となりました。 当社グループの財政状態は、以下のとおりです。 当連結会計年度末の資産合計は92,475百万円となり、前連結会計年度末と比較し1,029百万円減少いたしました。これは主に、その他の金融資産(流動)が5,248百万円、のれん及び無形資産が4,196百万円、その他の金融資産(非流動)が332百万円、繰延税金資産が253百万円それぞれ増加した一方で、その他の流動資産が5,544百万円、現金及び現金同等物が4,391百万円、使用権資産が1,158百万円それぞれ減少したことによるものであります。 負債合計は27,305百万円となり、前連結会計年度末と比較し4,065百万円減少いたしました。これは主に、その他の金融負債(流動)が4,984百万円増加した一方で、その他の流動負債が7,593百万円、未払法人所得税が934百万円それぞれ減少したことによるものであります。 資本合計は65,170百万円となり、前連結会計年度末と比較し3,036百万円増加いたしました。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益18,803百万円を計上した一方で、剰余金の配当15,964百万円があったことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ4,391百万円減少し、46,468百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は25,354百万円(前年同期は27,404百万円の収入)となりました。 これは主に、税引前利益27,347百万円、その他の流動資産の減少5,592百万円、その他の金融負債の増加4,978百万円があった一方で、法人所得税の支払額9,761百万円、その他の流動負債の減少7,620百万円があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動に使用した資金は11,415百万円(前年同期は2,939百万円の支出)となりました。 これは主に、定期預金の払戻による収入5,024百万円があった一方で、定期預金の預入による支出10,000百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3,715百万円、無形資産の取得による支出1,939百万円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動に使用した資金は18,374百万円(前年同期は11,302百万円の支出)となりました。 これは主に、配当金の支払による支出が15,820百万円、リース負債の返済による支出が1,455百万円あったことによるものであります。④ 生産、受注及び販売の実績生産実績 当社グループの業務には生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。受注実績 当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。販売実績 本項目②「経営成績及び財政状態の状況」に記載のとおりであります。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 ① 重要な会計方針及び見積り 重要な会計方針及び見積りにつきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3. 重要性がある会計方針 及び 4. 重要な会計上の見積り及び判断の利用」に記載のとおりであります。 ② 経営成績及び財政状態の状況 当連結会計年度における当社グループの経営成績は次のとおりであります。 売上収益は94,127百万円(前年同期比20.0%増)となりました。これは主として、食べログ事業およびインキュベーション事業が堅調に推移したことに加え、求人ボックス事業における営業体制強化の効果が表れ、売上成長が継続的に進んだことによるものであります。 営業利益は27,243百万円(前年同期比7.0%減)となりました。これは、求人ボックス事業を中心とした成長投資がさらに増加したことにより費用が拡大し、各事業の増収による利益の押し上げを上回ったことによるものであります。 税引前利益は27,347百万円(前年同期比4.8%減)となりました。これは主に営業利益が減少したことによるものであります。 親会社の所有者に帰属する当期利益は18,803百万円(前年同期比6.1%減)となりました。これは、税引前利益が減少したことによるものであります。 セグメントの業績(内部取引消去後)は、次のとおりであります。1.価格.com事業 価格.com事業は、Windows10サポート終了に伴うパソコンの買い替え需要が高まったことにより、「ショッピング」が好調に推移しました。また、「通信」領域ではブロードバンド(固定回線)比較が伸び、「保険」においても生命保険およびペット保険が堅調に成長しました。一方で、「金融」領域では、金利上昇などの外部環境の変化を受け、住宅ローンの減収が続きました。その結果、価格.com事業の当連結会計年度の売上収益は23,611百万円(前年同期比0.1%減)、セグメント利益は12,548百万円(前年同期比6.9%増)となりました。 価格.com事業の主な内訳は次のとおりであります。 売上(百万円)前年同期比ショッピング8,0094.6%増サービス9,5873.7%減金融4,10810.3%減通信2,8646.3%増自動車1,7732.4%増その他84210.8%減広告2,7866.2%減保険3,2305.3%増 2026年3月度の月間利用者数(※1)は3,101万人となりました。 2.食べログ事業 食べログ事業は、有料サービスの契約店舗数及びオンライン予約人数が継続的に増加したことにより、当連結会計年度の売上収益は40,239百万円(前年同期比20.2%増)、セグメント利益は22,196百万円(前年同期比22.8%増)となりました。 食べログ事業の主な内訳は次のとおりであります。 売上(百万円)前年同期比飲食店広告16,62314.6%増飲食店予約20,06329.9%増ユーザー会員1,6492.5%増広告1,7445.1%減その他159108.6%増 2026年3月度の月間利用者数(※1)は9,708万人となりました。 3.求人ボックス事業 求人ボックス事業は、前期から継続しているブランド投資の効果もあり、月間の利用者数および訪問数が増加しました。また、営業代理店との連携強化により、稼働アカウント数が増加したことに伴い、当連結会計年度の売上収益は20,205百万円(前年同期比51.2%増)、セグメント損失は1,486百万円(前年同期は4,263百万円のセグメント利益)となりました。 2026年3月度の月間利用者数(※1)は1,557万人となりました。 なお、2026年4月1日付で、本事業の名称を「HR事業」へと変更しております。 4.インキュベーション事業 インキュベーション事業においては、スマイティの「中古マンション」カテゴリの減収により「不動産」領域の成長が鈍化しました。一方、「旅行・移動」領域においてはタイムデザインが好調に推移したほか、㈱LiPLUSホールディングス(「暮らし」領域)の連結化も寄与し、当連結会計年度の売上収益は10,071百万円(前年同期比26.6%増)、セグメント利益は2,740百万円(前年同期比42.3%増)となりました。 インキュベーション事業の主な内訳は次のとおりであります。 項目売上(百万円)前年同期比不動産2,5321.0%増旅行・移動4,81312.5%増暮らし1,924-その他(※2)80331.3%減 ※1 月間利用者数とは、サイトを訪れた人をブラウザベースで数えた利用者数です(特定のブラウザ、OS等によっては、一定期間経過後に再訪した利用者を重複計測する場合があります)。モバイル端末のウェブページ高速表示に伴う利用者数の重複や、第三者による自動収集プログラムなどの機械的なアクセスについては可能な限り排除して計測しています。※2 当連結会計年度より、インキュベーションセグメント内の内訳を変更しました。これまで、「ライフスタイル・エンタメ」として、個別に開示していた各事業の売上は「その他」としております。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」に記載のとおりです。 ④ 資本の財源及び資金の流動性(経営資源の配分に関する考え方) 既存事業の運営及び成長投資に必要な資金を手元に残した上で、過剰な内部留保は行わずに株主還元を行うこと、また、株主還元は年2回の配当及び機動的な自己株の取得によって継続的に実施することを方針としております。 なお、成長投資は、ⅰ)既存事業の拡大や新規事業創出に伴う人的資源への投資、ⅱ)先端技術に関する研究開発及び事業への活用に対する投資、並びにⅲ)事業ポートフォリオ拡大及び成長の加速を目的としたM&Aや出資をその対象としています。 (キャッシュ・フロー)当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては「第2 事業の状況 4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。(資金需要)当社グループの主な資金需要は運転資金及び設備資金であります。運転資金の主なものは、営業活動における人件費や販売代理店に支払う販売手数料、またサービス利用者増加を目的とした広告宣伝費によるものであります。設備資金の主なものは、サーバー及びネットワークの設備投資によるものであります。(財務政策)当社グループの事業拡大に必要な資金は営業キャッシュ・フローから獲得した資金を充当しております。 ⑤ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等について 当連結会計年度の売上収益は前年度比20.0%増の941.3億円と大幅に増加しましたが、ROEは29.7%となり、目標とする40%以上を引き続き下回るとともに、前年度(35.4%)から5.7ポイント低下しました。主な要因は二つです。第一に、求人ボックスにおける戦略的投資の継続により、連結の親会社の所有者に帰属する当期利益が前年度比12.3億円減少しました。第二に、将来の成長加速に向けた投資資金の確保を優先し、当連結会計年度における自己株式の取得を見送った結果、利益剰余金の蓄積が自己資本の増加に寄与し、ROEの分母を押し上げる結果となりました。引き続き、事業投資の効率化と資本効率の改善に取り組んでまいります。 [ROEの推移] 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期ROE30.1%33.7%36.5%35.4%29.7% 当社は、配当性向50%以上、総還元性向(配当+自己株式取得)の上限80%を株主還元の目標として掲げています。当連結会計年度の1株当たり配当金は普通配当50円、配当性向は52.6%となりました。前年度の配当性向78.9%からの変動は主に、前年度に実施した特別配当30円の反動によるものです。特別配当を除いた普通配当ベースでは前年度と同水準の50円を維持しており、中長期的な安定配当を重視する方針に基づき、配当性向50%以上の目標は達成いたしました。 なお、当連結会計年度は自己株式の取得を実施しなかったため、総還元性向は配当性向と同水準の52.6%となり、上限80%の範囲内に収まっています。引き続き、事業成長に伴う利益拡大を通じた配当水準の引き上げを基本としつつ、機動的な自己株式取得も組み合わせ、資本効率の向上と株主還元のバランスを図ってまいります。 [配当性向および総還元性向の推移] 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期 配当金40円40円46円80円50円 普通配当40円40円46円50円50円 特別配当---30円- 配当性向57.4%50.4%50.9%78.9%(49.3%)52.6% 自己株式の取得50億円80億円60億円-- 総還元性向92.3%99.8%83.8%78.9%52.6% 2025年3月期の配当金については、普通配当50円に機動的な株主還元として実施した特別配当30円を加え、1株当たり80円(配当性向78.9%)となりました。特別配当を除いた普通配当ベースの配当性向は49.3%となります。 なお、2026年3月期は1株当たり50円の配当を予定しており、配当性向は52.6%となる見込みです。
事業リスク
- 情報提供の信頼性低下運営サイトで提供される商品価格や飲食店の空席情報などが不正確であったり、更新が遅れたりすると、ユーザーの信頼を失い、サイトの利用者数が減少する可能性があります。これにより、掲載店舗や事業者からの手数料収入が減少し、業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- クチコミ・レビューの管理不備ユーザーが自由に書き込める「クチコミ」や「レビュー」において、誹謗中傷や不適切な内容が放置された場合、サイトの信頼性が低下し、利用者離れを招く可能性があります。また、サイト運営者としての責任を問われ、企業の社会的信用や業績に悪影響を与えるリスクがあります。
- システム障害と情報漏洩地震や火災などの自然災害、サイバー攻撃、操作ミスなどによりシステム障害が発生すると、サービス提供が停止し、事業活動が不可能になる可能性があります。また、個人情報の漏洩が発生した場合は、ユーザーや提携先の信頼を失い、企業の評判低下や業績悪化につながる重大なリスクとなります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関して投資家の投資判断上重要であると考えられるリスクは以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。当社では、全社的なリスク管理体制を整備し、当社が直面する可能性のあるリスクを重要度により評価・分類した上で、リスクの影響等を最小化するために、リスクに対応した活動を継続的に実施しております。 (1)事業内容に係わるリスクについて① 情報提供について 当社グループの運営サイトにおいて当社グループ又は取引先が提供する商品、サービス等の販売価格、飲食店の空席情報その他の情報について適時かつ正しい情報が提供されない状況が多発し、ユーザーに適切な情報が提供できない状況が続く場合には、ユーザーの信頼を失い運営サイトの利用者数が減少するほか、運営サイトに登録をする店舗・事業者等の数が減少し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 運営サイト内の書き込みについて 当社グループは、運営サイトにおいて、サイト閲覧者が商品並びにサービス及び店舗等に対する評価を自由に書き込み、他のユーザーに情報発信ができる「クチコミ」や「レビュー」等を提供しております。「クチコミ」等には、好意的な内容だけでなく、改善を要する点等についても書き込みが行われます。当社グループでは、運営サイト内の情報等について何ら責任を負わない旨を運営サイト内で明示するとともに、誹謗中傷に該当する等不適切な書き込みを発見した場合又は不正業者等による不適切な投稿がなされた場合には、当該部分を削除するよう努力しております。しかし、当社グループがそれを発見できなかった場合あるいは発見が遅れた場合には、運営サイトに対するユーザー等の支持が低下し利用者数が減少するほか、サイト運営者としての当社グループの責任が問われ、業績及び企業としての社会的信用に悪影響を与える可能性があります。 ③ システムトラブルについて 当社グループは、サービス提供のためコンピュータシステムにより構築されたサイトを運営しております。運営サイトにおけるシステムトラブルの発生可能性を低減させるために、安定運用のためのシステム強化、セキュリティ対策及びサーバーの分散設置等の対策を行っております。しかしながら、地震、津波等の自然災害、火災、事故、停電等の予期せぬ事象の発生によって、当社グループの設備又は通信ネットワークに障害が発生した場合は、ユーザーによるサービスの利用が不可能になるほか、提携先である店舗・事業者等への送客及び広告の出稿が停止するなど、当社グループの事業活動が不可能になります。また、当社グループ若しくはインターネット・サービス・プロバイダーのサーバーが何らかの原因によって停止する可能性、又は外部からの不正アクセス(ランサムウェア等のサイバー攻撃を含む)や操作ミスによるネットワーク障害が発生する可能性があります。これらの障害が発生した場合においても、上記同様に事業活動が不可能となります。これらの結果、当社グループの業績及び企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 ④ ブランドイメージについて インターネット人口が増加し、情報提供サービスが広がりを見せる中で、当社グループのブランドイメージを高めることは、今後ますます重要になると思われます。ブランドイメージを高めるためには、ユーザーにとって役に立つ、かつ高品質なサービスを提供して多くのユーザーに運営サイトをご利用いただくこと、またその実績の積み重ねによりユーザーから好意的な認知を得てインターネット・メディアとして高く評価されることが必要となります。それらができない場合には、当社グループの運営サイトに対するユーザーからの好意的な認知度が低下し運営サイトの利用者数が減少するほか、運営サイトに登録をする店舗・事業者等の数、及び運営サイトに出稿する広告主の数が減少し、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 業法の適用を受けて行う業務 当社が『求人ボックス』において運営する職業紹介事業、連結子会社㈱タイムデザインが運営する旅行代理店業務及び連結子会社㈱カカクコム・インシュアランスが運営する保険代理店業務は、それぞれ各種業法、関連諸法令、監督官庁の指針(ガイドライン)、業界団体等の自主規制機関による諸規則等の適用を受け、これらを遵守しています。しかしながら、何らかの理由で許可若しくは登録が取り消され又は業務の停止を命じられた場合には、該当の事業を継続することが不可能となり、当社グループの風評、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (2)企業運営に係わるリスクについて① 事業戦略に関するリスク 当社グループは、さまざまな生活シーンにおいてサービスを提供するべく、既存事業の拡大や新規事業の開発を積極的に行い、特定の領域に偏らない事業ポートフォリオの構築を進めております。しかしながら①拡大した既存事業又は新規に開始した事業に対するユーザーやクライアントのニーズが想定を下回り又はその嗜好が変化した場合、②対象市場への参入やそのための人材確保・育成に要する費用が想定よりも増加する場合、③ユーザーに対する訴求力や提携先・広告主の数を増加させるための施策が不十分である場合等においては、既存事業の拡大や新規事業の開発のために行った投資に見合う収益を得られない可能性があります。 ② 人材の確保と育成 当社グループの更なる成長のために、システム開発及びコンテンツ企画等、基幹業務のみならず、企業運営を円滑に遂行していく上で、必要な人材を適切な時期に確保及び育成する必要があります。そのような人材が確保及び育成されない場合、業務運営を円滑に遂行すること等に支障が生じ、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ③ 組織における管理体制について 当社グループは、事業規模の拡大及び業務内容の多様化に対応するべく、より効率的な組織対応を図るための組織再編・内部管理体制の整備・充実を今後も継続的に推進していく方針であります。これらの管理体制の整備が予定どおり進まなかった場合、業務運営を円滑に遂行すること等に支障が生じ、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ④ セキュリティ及び個人情報管理について 当社グループのコンピュータシステムは、外部からの不正アクセスを防止するためにファイアウォール等のセキュリティ手段によって保護されております。個人情報管理については、当社の個人情報保護方針に沿って事前に利用目的を特定し、個人情報の利用及び提供において適切に取り扱っております。セキュリティと個人情報管理については、今後とも十分な対応を図ってまいりますが、AI技術の悪用によりサーバー攻撃が一段と高度化・巧妙化している昨今の状況を踏まえると、コンピュータハッカーの侵入あるいは外的な要因が運営サイトに対して破壊的な影響を与え、ユーザーによるサービスの利用が不可能になるほか、提携先である店舗・事業者等への送客及び広告の出稿が停止するなどの可能性があります。 また、従業員等が意図的若しくは意図せず情報を漏洩した場合、当社グループが運営するサービスにおいて取り扱うユーザーの個人情報が不正に使用された場合等、当社グループは責任を問われる可能性があります。さらに、業務委託先や外部サービスプロバイダーを経由した不正アクセスにより当社グループが保有する情報が漏洩する可能性があります。セキュリティの不備又は個人情報の流出は、ユーザーおよび提携先・広告主の信頼を失うなど当社グループの評判を低下させ、運営サイトの利用者数が減少するほか、運営サイトに登録をする店舗・事業者等の数が減少し、当社グループの業績に悪影響が及ぶ可能性があります。 ⑤ 法的規制について 現在の日本のインターネット及びEコマース(以下「インターネット等」)を取り巻く法的規制は、インターネット等の普及を背景として整備が進められておりますが、諸外国に比べて未だ十分とはいえません。また、インターネット等のみを対象とした法的規制は極めて限定的であり、他の一般の規制を準用することで、実務上の運用が図られていることが少なくありません。日本でも諸外国同様に、インターネット等の普及とともに、それを活用したビジネスその他のルールが網羅的に整備された場合、利用者及び関連業者を対象とした法的規制の制定等により、当社グループの業務の一部が制約を受け、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、事業活動においては、会社法、金融商品取引法、独占禁止法、個人情報保護法など一般に適用される法令のほかに、職業安定法、保険業法、旅行業法など業態ごとに適用される法令の規制、さらには規制当局の監督を受けています。法令、規則などの制定・改正が行われた場合、当社グループの各事業の遂行方法やサービス、または当社グループの取引先に影響を及ぼす可能性があります。また、これらの制定・改正に対処する費用が増大する可能性があります。特に、生成AIの急速な普及を背景として、規制当局によるAI関連の法令・ガイドラインの整備が進んでおり、当社グループの事業運営に新たな対応が求められる可能性があります。その結果、当社グループの事業活動や財政状態、経営成績に不利な影響が及ぶ可能性があります。 ⑥ 知的財産権について 当社グループは、運営サイトにおける新サービス、マーケティングの手法等、サービスの名称等の知的財産を事業活動における重要な財産と認識していることから、これらについての権利取得を積極的に行っており、また今後も取得の取組みを継続する方針です。しかしながら、当社グループによるこのような方策が十分であるという保証はありません。当社グループの運営する事業に関連する分野において第三者に知的財産権が成立した場合、又は既に成立していた場合には、権利侵害を理由とした訴訟の提起を受けこれらの活用を継続できなくなる、訴訟の結果によっては損害賠償責任が生じるなど、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループの運営サイトには、ユーザーからの投稿等で成り立っているものがあり、そのようなサイトの利用に当たっては第三者の著作権その他の権利を侵害しない投稿をご提供いただくよう、運営サイトの利用規約等において定めて管理を行っております。しかしながら、当社グループによる管理が徹底されず第三者の権利を侵害するものが生じた場合、上記同様に当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 訴訟について 当社グループは、当社グループが保有する個人情報の管理不徹底等の人為的ミスの発生、第三者からの不正アクセス等により情報が漏洩した場合、若しくは不適切な書き込みがなされたのにも関わらず発見できなかった場合等に訴訟が発生する可能性があります。その訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額によっては当社グループの業績及び企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 (3)外部環境に係わるリスクについて① 個人消費動向について 当社グループは、主として個人の消費意思決定を支援するサイトを運営して収益を得ており、個人消費動向が間接的に当社グループの業績に影響を及ぼします。個人消費は、企業収益の悪化による賃金低下、消費税増税をはじめとする政策の実施等により、低下する可能性があります。このような個人消費の動向が、運営サイトの利用者数の減少につながるなど、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 検索エンジンの影響について インターネットユーザーの多くは検索エンジンを通じて情報を取得しており、当社グループが運営するサイトへのユーザーの流入は、検索エンジンの表示結果や利用状況に大きく影響されます。今後、検索エンジン運営者による検索アルゴリズムの変更や競合他社によるSEO対策強化により、当社グループのサービスが検索結果上で不利な位置に表示される場合には、集客効率が低下し、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。また、生成AIの普及に伴いユーザーの情報収集行動が変化し、従来の検索エンジン経由の流入が減少する可能性があります。当社グループは特定の集客経路への過度な依存を低減すべく、取り組んでおりますが、こうした対応が十分でない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ インターネットサービスの技術革新について インターネットサービスにおける技術革新やビジネスモデルの変化が急速に進展しており、とりわけ近年では生成AI等の新技術が注目され、サービス開発やユーザー体験の高度化が加速しています。当社グループにおいても、これからの変化に柔軟かつ迅速に対応すべく取り組んでおりますが、必要な技術や知見を適時に導入・活用できなかった場合、または対応に相当の時間や費用を要した場合には、競争力の低下を招き、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、生成AIの活用においては、個人情報の取り扱いや著作権等に関する法的リスクが生じる可能性があり、当社グループの業績及び社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 天候不順・自然災害について 当社グループの運営する多くのサービスの売上は季節的変動による影響を受けますため、当社グループにおいてはそのような変動を勘案した上で事業計画を立てております。しかしながら、季節的な気象パターンが予想外に変化した場合には、一部のサービスに対する需要が変動し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤競合について 当社グループは各事業領域において優位性を確保していると認識しておりますが、いずれも他社による新規参入の可能性があり、そのような競合他社の出現により収益の低下等、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。