2209

井村屋グループ(2209)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

食料品 食品

事業の概要

  • 流通事業
    井村屋グループの主要な収益源は流通事業です。これは「井村屋」ブランドの菓子や冷菓、点心などを製造・販売する事業で、日本国内だけでなく、中国(北京、大連)やアメリカ(カリフォルニア州)、マレーシアといった海外市場にも展開しています。特に「肉まん・あんまん」や「あずきバー」のようなロングセラー商品が収益を支えています。また、「Anna Miller's」や「JOUVAUD」といったスイーツブランドの店舗運営や商品化も行い、多様なチャネルで顧客に製品を届けています。
  • 調味料事業
    井村屋フーズが各種調味料素材の製造・販売を担っています。中国の大連工場では粉末調味料の製造や、井村屋フーズからの製造受託も行っており、北京の関連会社を通じて委託加工した調味料の販売も手掛けています。この事業は、食品メーカーとしての基盤を強化し、BtoB(企業間取引)の領域で安定した収益を確保する役割を担っています。
  • その他事業
    リース代理業や賃貸住宅の管理業務を行う「イムラ」や、自社所有不動産の賃貸事業が含まれます。また、中国事業会社全体の管理・支援を行う「井村屋(北京)企業管理有限公司」や、新規事業の企画・事業化支援を行う「井村屋スタートアッププランニング」もこの区分です。これらはグループ全体の安定性向上や将来の成長に向けた基盤づくりを目的としています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 流通事業(小売事業)
    井村屋グループの主要な稼ぎ頭であり、売上高は464.74億円、営業利益は42.15億円と、グループ全体の収益の大部分を占めています。この事業では、菓子、冷菓、点心・デリ商品などを製造・販売しており、日本国内に加え、中国、アメリカ、マレーシアといった海外市場にも展開しています。特に「井村屋」ブランドの製品や「Anna Miller's」「JOUVAUD」といったスイーツブランドのサービス提供も含まれます。
  • 調味料事業
    売上高は44.15億円、営業利益は6.36億円です。この事業は、各種調味料素材の製造・販売を担っており、主にBtoB(企業間取引)で収益を上げています。中国の大連工場では粉末調味料の製造や製造受託も行い、中国市場での展開も進めています。流通事業に次ぐ規模で、グループの安定した収益基盤を支える役割を担っています。
  • その他事業
    具体的な売上や利益の数値は示されていませんが、リース代理業、賃貸住宅管理、不動産賃貸、中国事業会社の管理・支援、新規事業の企画・支援など、多岐にわたる事業が含まれます。これらの事業は、グループ全体の経営基盤の強化や将来の成長機会の創出を目指すもので、直接的な収益貢献だけでなく、グループ全体の安定性向上に寄与しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
RetailBusiness 地域 465 42 9.1%
Seasoning 事業 44 6 14.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,155 文字
3 【事業の内容】 当社グループは、2010年10月1日から持株会社制を導入しており、当社、連結子会社11社により構成されております。 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められている数値基準について連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。 当社グループが営んでいる主な事業内容と、当該事業に係る位置付けは、事業の種類別セグメント情報における事業区分によれば次のとおりであります。 流通事業 「井村屋㈱」が製造販売するほか、同社製品の一部については、製造を「井村屋フーズ㈱」に委託しております。また中国国内においては北京市所在の「井村屋(北京)食品有限公司(IBF)」が菓子、点心・デリ商品の販売及び日本からの輸入商品の販売を行っており、菓子商品については、製造を大連市所在の「井村屋(大連)食品有限公司(IDF)」に委託しております。また「井村屋(大連)食品有限公司(IDF)」において、菓子の輸出販売を行っております。米国カリフォルニア州アーバイン市所在の「IMURAYA USA, INC.」ではアメリカ国内における冷菓の製造販売及び日本及び中国からの輸入商品の販売を行っております。加えて、「井村屋フードサービス㈱」では「スイーツ」カテゴリーとして、「Anna Miller’s(アンナミラーズ)」「JOUVAUD(ジュヴォー)」のブランドを活かしたサービスの提供及び流通商品化の取り組みを行っております。 また、「IMURAYA MALAYSIA SDN. BHD.(IMM)」はマレーシア国内で製造委託した冷菓の販売を行っております。ASEAN市場での開拓を目指しております。 調味料事業 「井村屋フーズ㈱」が各種調味料素材を製造・販売しております。また、中国大連市に設立している「井村屋(大連)食品有限公司(IDF)」では粉末調味料の製造を行う他に、「井村屋フーズ㈱」の製造受託を行っており、中国北京市に設立している「北京京日井村屋食品有限公司(JIF)」では、委託加工した調味料の販売を行っております。 その他事業 「イムラ㈱」がリース代理業を営み、賃貸住宅ヴィルグランディールの管理業務等を行っております。また、当社が自社所有の土地を活用した不動産の賃貸を営んでおります。中国北京市所在の「井村屋(北京)企業管理有限公司(ICM)」は、中国事業会社全体の管理及び支援等を行っております。 「井村屋スタートアッププランニング㈱」は井村屋グループの将来の柱と成る事業を創出することを目的とし、新規事業の企画、事業化に関する総合的な支援を行っております。 以上を、事業系統図によって示しますと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
参入障壁が低い事業分野で競合が多く、価格競争激化の可能性があるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
菓子・食品の製品は特許権のハードルが低く、新規参入や類似商品の販売が容易
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:気象状況及び原材料価格の市況変動 / 特定の販売先(コンビニ)への高い依存度 / 特定の製品(菓子・食品)への高い依存度
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

「あずきバー」は長年愛されるロングセラー商品であり、高いブランド認知度を持つ。しかし、特許や独占的IPによる明確な競争優位性は限定的。季節性や健康志向など、消費者の嗜好変化への対応がブランド価値維持の鍵となる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

アイスクリームや和菓子市場において、消費者は比較的容易に他社製品へ乗り換え可能。特定のブランドへの強いロイヤリティは限定的であり、価格や新商品への関心が乗り換えの要因となりうる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果が発生するような事業モデルではない。製品の価値は個々の消費者の満足度に依存する。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

食品業界全体として、原材料価格の変動や製造コストの管理は重要。同社が構造的に他社より大幅に低いコスト構造を持つという証拠は乏しい。規模の経済によるコスト削減の余地はあるが、限定的。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

国内のアイスクリーム・和菓子市場において一定のシェアを持つが、業界全体で見ると寡占度はそれほど高くない。大手食品メーカーと比較すると規模の経済は限定的であり、効率的な生産体制の維持が重要となる。

  • ブランド力とロングセラー商品
    井村屋は「肉まん・あんまん」「あずきバー」「水ようかん」「ゆであずき」など、長年にわたり愛されてきたロングセラー商品を多数保有しており、これらが強力なブランド力と顧客からの信頼を築いています。特にコンビニエンスストアでの加温製品販売は安定した収益基盤となっています。これらの商品は、競合他社が参入しやすい菓子・食品業界において、差別化された強みとなっています。
  • 多角的な生産・販売体制
    日本国内だけでなく、中国(北京、大連)、アメリカ、マレーシアに生産・販売拠点を持ち、グローバルな事業展開を進めています。これにより、特定の地域や市場に依存するリスクを低減し、各地域の消費動向に合わせた製品供給が可能です。また、製造委託や輸入販売も活用することで、効率的なサプライチェーンを構築しています。
  • 品質管理と安全性の追求
    FSSC22000などの食品安全管理システム認証を全工場で取得し、「安全・安心・安定」を基本指針とした品質管理体制を確立しています。使用原料の検査体制の充実や生産履歴の明確化(トレーサビリティ)にも努めており、お客様からの信頼獲得と維持に力を入れています。これは食品メーカーとして最も重要な競争優位の一つです。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「おいしい!の笑顔をつくる」をパーパスに掲げ、ステークホルダーや多様な食、自然環境を大切にしながら、パーパスを実現するための5つの方針を策定しています。そして「おいしい!の笑顔」を世界へ、未来へ届けるために挑戦を続けます。 パーパスを実現するための5つの方針 顧客の笑顔・従業員の笑顔・取引先の笑顔・社会の笑顔・地球の笑顔 を掲げ、「不易流行」の考え方のもと、「特色経営」を磨き、独創的な楽しい商品とすぐれたサービスの提供を通じて、社会から必要とされるグループ企業を目指します。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、SDGsのゴールでもある2030年を見据えた成長戦略の実行と経営基盤の強化を図るため中期経営計画「Value Innovation 2026(新価値創造)」の実行に取り組んでおります。    当社グループは、売上高、営業利益、売上高営業利益率、海外事業売上高比率を重要な経営指標としております。当該指標を採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解するうえで重要な指標であり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や企業価値の的確な把握が可能であると判断するためであります。    井村屋グループ中期経営計画 最終年度(2026年度)の数値目標  <財務指標>  売上高 550億円  営業利益 33億円(売上高営業利益率 6.0%)  海外事業売上高比率 8.8%  <非財務指標>  温室効果ガス排出削減 2023年度比30%削減(原単位)  国内事業廃棄物量削減 2023年度比30%削減(原単位)  女性管理職比率    30%以上 (3)会社の対処すべき課題及び中長期的な会社の経営戦略 今後の経済動向につきましては、政府の経済政策や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復が期待される一方、中東情勢の悪化などの地政学リスクの高まりによる原材料価格の高騰など、先行き不透明な状況が予想されます。 このような状況のもと当社グループは、SDGsのゴールでもある2030年を見据えた成長戦略の実行と経営基盤の強化を図るため策定した中期経営計画「Value Innovation 2026(新価値創造)」の最終年度にあたり、パーパスである「おいしい!の笑顔をつくる」ために、顧客志向と特色ある価値創造を追求し、社会から共感される企業を目指してまいります。 流通事業(BtoC事業)の中心となる井村屋株式会社においては、今後も成長が期待される冷菓事業について過去最高の売上本数を記録した「あずきバー」シリーズの販売を更に強化するため、生産能力を高めるとともに付加価値の高い商品開発機能を備えた新工場を本社敷地内に建設し、6月に竣工を予定しております。 井村屋フーズ株式会社におきましては、環境負荷低減を目的にバイオマスボイラーの導入を計画しております。 海外事業におきましては、アメリカのIMURAYA USA, INC.では、和の素材を活かした現地生産のアイスクリーム商品の販売活動を強化してまいります。中国事業におきましては、井村屋(北京)食品有限公司(IBF)は焼菓子のEU向け輸出に注力し、また日本からの輸入商品の販路拡大を目指します。調味料事業を展開する北京京日井村屋食品有限公司(JIF)及び井村屋(大連)食品有限公司(IDF)においては、中国国内の業務用ルートでの売上増加を図るとともに、台湾やEUをはじめとした海外市場での販路開拓に取り組みます。マレーシアのIMURAYA MALAYSIA SDN. BHD.では、マレーシア国内市場の販路拡大を進め、ASEAN市場への輸出拡大を目指します。 コスト対策として、生産効率を高める設備投資を引き続き行い、生産性向上に向けたイノベーションに取り組みます。 以上の状況を踏まえ、次期の連結業績見通しにつきましては、売上高560億円、営業利益33億円、経常利益34億円、親会社株主に帰属する当期純利益24億円を想定しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「おいしい!の笑顔をつくる」をパーパスに掲げ、ステークホルダーや多様な食、自然環境を大切にしながら、パーパスを実現するための5つの方針を策定しています。そして「おいしい!の笑顔」を世界へ、未来へ届けるために挑戦を続けます。 パーパスを実現するための5つの方針 顧客の笑顔・従業員の笑顔・取引先の笑顔・社会の笑顔・地球の笑顔 を掲げ、「不易流行」の考え方のもと、「特色経営」を磨き、独創的な楽しい商品とすぐれたサービスの提供を通じて、社会から必要とされるグループ企業を目指します。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、SDGsのゴールでもある2030年を見据えた成長戦略の実行と経営基盤の強化を図るため中期経営計画「Value Innovation 2026(新価値創造)」の実行に取り組んでおります。    当社グループは、売上高、営業利益、売上高営業利益率、海外事業売上高比率を重要な経営指標としております。当該指標を採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解するうえで重要な指標であり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や企業価値の的確な把握が可能であると判断するためであります。    井村屋グループ中期経営計画 最終年度(2026年度)の数値目標  <財務指標>  売上高 550億円  営業利益 33億円(売上高営業利益率 6.0%)  海外事業売上高比率 8.8%  <非財務指標>  温室効果ガス排出削減 2023年度比30%削減(原単位)  国内事業廃棄物量削減 2023年度比30%削減(原単位)  女性管理職比率    30%以上 (3)会社の対処すべき課題及び中長期的な会社の経営戦略 今後の経済動向につきましては、政府の経済政策や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復が期待される一方、中東情勢の悪化などの地政学リスクの高まりによる原材料価格の高騰など、先行き不透明な状況が予想されます。 このような状況のもと当社グループは、SDGsのゴールでもある2030年を見据えた成長戦略の実行と経営基盤の強化を図るため策定した中期経営計画「Value Innovation 2026(新価値創造)」の最終年度にあたり、パーパスである「おいしい!の笑顔をつくる」ために、顧客志向と特色ある価値創造を追求し、社会から共感される企業を目指してまいります。 流通事業(BtoC事業)の中心となる井村屋株式会社においては、今後も成長が期待される冷菓事業について過去最高の売上本数を記録した「あずきバー」シリーズの販売を更に強化するため、生産能力を高めるとともに付加価値の高い商品開発機能を備えた新工場を本社敷地内に建設し、6月に竣工を予定しております。 井村屋フーズ株式会社におきましては、環境負荷低減を目的にバイオマスボイラーの導入を計画しております。 海外事業におきましては、アメリカのIMURAYA USA, INC.では、和の素材を活かした現地生産のアイスクリーム商品の販売活動を強化してまいります。中国事業におきましては、井村屋(北京)食品有限公司(IBF)は焼菓子のEU向け輸出に注力し、また日本からの輸入商品の販路拡大を目指します。調味料事業を展開する北京京日井村屋食品有限公司(JIF)及び井村屋(大連)食品有限公司(IDF)においては、中国国内の業務用ルートでの売上増加を図るとともに、台湾やEUをはじめとした海外市場での販路開拓に取り組みます。マレーシアのIMURAYA MALAYSIA SDN. BHD.では、マレーシア国内市場の販路拡大を進め、ASEAN市場への輸出拡大を目指します。 コスト対策として、生産効率を高める設備投資を引き続き行い、生産性向上に向けたイノベーションに取り組みます。 以上の状況を踏まえ、次期の連結業績見通しにつきましては、売上高560億円、営業利益33億円、経常利益34億円、親会社株主に帰属する当期純利益24億円を想定しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財務状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。1) 経営成績の状況 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益の改善や雇用・所得環境の改善が続く等、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、エネルギー価格や原材料価格の高騰が続く中、物価上昇による消費者の節約志向の高まりや中東情勢の緊迫化などがあり、依然として先行き不透明な市場環境が続いております。 このような状況下で、2025年度は当社グループの中期経営計画「Value Innovation 2026(新価値創造)」の2年目を迎え、目標達成に向け今期の活動指針を「不易流行」とし、企業価値アップと収益構造の強化にグループ全体で取り組みました。 また、2025年6月20日付「連結子会社の会社分割(新設分割)による子会社設立に関するお知らせ」に記載のとおり、フードサービス事業の成長戦略を推進するため、2025年10月1日に井村屋フードサービス株式会社を設立しました。 当社グループの売上高については、流通事業における冷菓カテゴリー、菓子カテゴリー、食品カテゴリーを中心に売上が増加しました。 損益面では、原材料価格の高騰や物流費などのコストが上昇する中、一部商品の価格改定を実施するとともに、生産性の向上を図り、営業利益が増加しました。 以上の結果、連結売上高は537億23百万円(前期比5.1%増)となりました。営業利益は32億円(前期比6.5%増)、経常利益は35億33百万円(同11.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は23億89百万円(同8.7%増)となり、売上高及び各利益ともに過去最高の業績となりました。  各セグメントの概況は次のとおりであります。 ① 流通事業 流通事業(BtoC事業)の中心となる井村屋株式会社では、菓子、食品、デイリーチルド、冷菓カテゴリーで売上が増加しました。また、下期に17年ぶりとなる「肉まん・あんまん」シリーズのTVCMを放映し、販売促進を強化した結果、冷凍・チルドの「パックまん」シリーズの売上が伸長しました。BtoB事業の井村屋フーズ株式会社では、スパウチ商品の受注が増加しました。 以上の結果、流通事業の売上高は488億81百万円(前期比5.2%増)となり、セグメント利益は44億17百万円(同4.8%増)となりました。 流通事業におけるカテゴリー別の概況につきましては以下のとおりです。 (菓子カテゴリー) 独自の 「ギュッと押すだけパッケージ」を採用した「片手で食べられる小さなようかん」シリーズが好評をいただき、売上が伸長しました。冷凍和菓子では、「井村屋謹製 たい焼き(つぶあん)」と新商品「井村屋謹製 たい焼き(白つぶあん)」はともに売上が伸長しました。  以上の結果、菓子カテゴリーの売上高は97億15百万円(前期比7.6%増)となりました。 (食品カテゴリー) 冬物商品の「ぜんざい」や「おしるこ」と冷凍食品の「ゴールドまん」シリーズの売上が伸長しました。井村屋フーズ株式会社の食品加工事業では、スパウチ商品の受託加工が伸長しました。  以上の結果、食品カテゴリーの売上高は90億75百万円(前期比6.3%増)となりました。 (デイリーチルドカテゴリー) 「豆腐類」では、「大豆屋和蔵 大豆ッ子」の売上が順調に推移しました。「チルドパックまん」の売上も伸長しました。  以上の結果、デイリーチルドカテゴリーの売上高は24億39百万円(前期比8.0%増)となりました。 (冷菓カテゴリー) 主力商品の「あずきバー」シリーズが好調に推移し、過去最高の売上本数3億35百万本を記録しました。また、期間限定販売の新商品「やわもちアイス ずんだもち味」も好評を得ました。アメリカのIMURAYA USA, INC.では、現地生産商品の「MOCHI ice cream」の売上が伸長しました。マレーシアのIMURAYA MALAYSIA SDN. BHD.もマレーシア国内市場拡大に取り組みました。  以上の結果、冷菓カテゴリーの売上高は178億97百万円(前期比6.7%増)となりました。 (点心・デリカテゴリー) 「肉まん・あんまん」などの点心・デリカテゴリーは、冬場の気温が高かったこともあり、売上は前年並みとなりました。  以上の結果、点心・デリカテゴリーの売上高は91億62百万円(前期比1.5%減)となりました。 (スイーツカテゴリー) スイーツカテゴリーでは、「La maison JOUVAUD(ラ・メゾン・ジュヴォー)」の売上は広尾店、虎ノ門ヒルズ店、JR京都伊勢丹店で前年同期を上回りました。また、2026年2月に「アンナミラーズ 南青山店」と、三重県津市に「imuraya sweets marché Russelia(イムラヤ スイーツ マルシェ ラッセリア)」をオープンし、多くの方から反響及び好評をいただきました。  以上の結果、スイーツカテゴリーの売上高は4億75百万円(前期比8.8%増)となりました。 (VISON(ヴィソン)カテゴリー) VISON(ヴィソン)カテゴリーでは、日本酒の製造・販売を行う「福和蔵」と和菓子を販売する「菓子舗井村屋」の2店舗を三重県多気町の大型商業リゾート施設VISON内で運営しております。VISONへの来場者数の減少とともに来店者数が少ない平日のイートイン営業を縮小した事により、売上は減少しました。  以上の結果、VISON(ヴィソン)カテゴリーの売上高は1億16百万円(前期比11.4%減)となりました。 ② 調味料事業 井村屋フーズ株式会社のシーズニング事業では引き続き機能性素材を用いたOEM商品の販売が伸長し、中国事業会社においても中国国内の売上が伸長しました。 以上の結果、調味料事業の売上高は46億5百万円(前期比4.3%増)となり、セグメント利益は6億62百万円(同4.3%増)となりました。 ③ その他事業 イムラ株式会社では、SDGsの取り組みの一環として井村屋商品のアウトレット販売を行っている「MOTTAINAI屋」が引き続き地域のお客様に好評いただき、売上は増加しました。 以上の結果、井村屋グループ株式会社の賃貸事業を加えた、その他事業の売上高は2億36百万円(前期比1.4%増)となり、セグメント利益は71百万円(同15.6%増)となりました。 2)財政状態の状況 当連結会計年度末の財政状態は以下のとおりであります。 総資産は433億26百万円となり、前連結会計年度末に比べ66億48百万円の増加となりました。流動資産は、販売増加に伴う棚卸資産の増加などにより、6億84百万円増の136億57百万円となりました。固定資産は、新工場建設に伴う有形固定資産の増加などにより、59億63百万円増の296億68百万円となりました。 負債は182億94百万円となり、前連結会計年度末に比べ37億40百万円の増加となりました。流動負債は、設備投資に伴う短期借入金の増加などにより、28億51百万円増の148億51百万円となりました。固定負債は、長期リース債務や繰延税金負債の増加などにより、8億88百万円増の34億42百万円となりました。 純資産は利益剰余金の増加などにより、29億8百万円増の250億31百万円となりました。 3)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、13億11百万円となり、前連結会計年度末に比べ2億5百万円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動による資金の増加は38億41百万円(前連結会計年度は60億68百万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益を計上したことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動による資金の減少は52億9百万円(前連結会計年度は18億33百万円の減少)となりました。これは、主に有形固定資産の取得によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動による資金の増加は11億35百万円(前連結会計年度は40億83百万円の減少)となりました。これは、主に借入による資金調達を行ったことによるものです。 4)生産、受注及び販売の実績当連結会計年度における生産等の実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 ① 生産等の状況(1) 生産実績 セグメントの名称金額(千円)前期比(%)流通事業30,861,849106.2調味料事業4,994,000102.7消去(セグメント間取引)△285,443―合計35,570,406105.6 (注) 1.金額は、製造原価によっております。2.その他事業における生産実績はありません。 (2) 製品仕入実績 セグメントの名称金額(千円)前期比(%)流通事業4,141,124110.4合計4,141,124110.4 (注) 1.金額は、仕入原価によっております。2.調味料事業、その他事業における製品仕入はありません。 (3) 商品仕入実績 セグメントの名称金額(千円)前期比(%)流通事業49,54592.7その他事業49,355101.6消去(セグメント間取引)△47,382―合計51,51881.8 (注) 1.金額は、仕入原価によっております。2.調味料事業における商品仕入はありません。 ② 受注状況当社グループでは、流通事業及び調味料事業において一部受注生産を行っております。なお、金額は僅少のため記載を省略しております。  ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(千円)前期比(%)流通事業48,957,870105.2調味料事業4,867,452104.5その他事業255,733102.2消去(セグメント間取引)△357,529―合計53,723,528105.1  (注) 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)㈱日本アクセス15,684,29430.715,992,87829.8三菱商事㈱5,429,16210.66,093,08711.3  (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 1)財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の検討における重要な項目について当社及び連結子会社の経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローは、「第2〔事業の状況〕3〔事業等のリスク〕」に述べる各項目の影響を受けますが 、当連結会計年度末において当社グループの経営者は、経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの動向を検討する上で、以下の項目、指標が有用であると考えます。 ① 売上高 売上高は、国内事業会社において冷菓カテゴリーや菓子カテゴリー、食品カテゴリーを中心に売上が増加しました。その結果、連結売上高は537億23百万円となりました。売上高等の詳細については「第2〔事業の状況〕4〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりですが、さらに前連結会計年度と比較した連結会計年度の事業別売上高実績を示すと下記のとおりであります。 企業集団の事業別売上高 (単位:百万円) 事業区分前連結会計年度当連結会計年度前期比増減金額構成比金額構成比金額増減率流通事業菓子9,03217.7%9,71518.1%6827.6%食品8,54016.7%9,07516.9%5346.3%デイリーチルド2,2584.4%2,4394.5%1808.0%冷菓16,77232.8%17,89733.3%1,1246.7%点心・デリ9,30118.2%9,16217.1%△138△1.5%スイーツ4360.9%4750.9%388.8%VISON1310.3%1160.2%△14△11.4%流通事業計46,47390.9%48,88191.0%2,4075.2%調味料事業4,4148.6%4,6058.6%1904.3%その他事業2330.5%2360.4%31.4%合計51,121100.0%53,723100.0%2,6015.1% ② 売上原価及び営業利益 営業利益については、前期比1億95百万円(6.5%)増の32億円となりました。その要因として、一部商品の価格改定を行うとともに、継続した生産性向上活動の効果によりコストの削減が図られたことによります。一方、原材料・エネルギー価格の高騰等により、売上原価率は65.4%となり、前年より0.2%増加しております。 販売費及び一般管理費については、前期比6億13百万円(4.2%)増の154億4百万円となりました。主な要因としては、物流費や人件費が増加したことによります。 ③ 経常利益 経常利益については、前期比3億63百万円(11.5%)増の35億33百万円となりました。その結果、経常利益率は6.6%となり、前年より0.4%増加しております。 ④ 親会社株主に帰属する当期純利益 親会社株主に帰属する当期純利益は前期比1億90百万円(8.7%)増の23億89百万円となりました。  なお、今後の見通しにつきましては、「第2〔事業の状況〕1〔経営方針、経営環境及び対処すべき課題等〕(3)会社の対処すべき課題及び中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおりであります。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては「第2〔事業の状況〕3〔事業等のリスク〕」に記載のとおりであります。 2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に関する情報 当事業年度における各キャッシュ・フローの詳しい状況につきましては、「第2〔事業の状況〕4〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料、製商品仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。株主還元については、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。株主還元策につきましては、「第4〔提出会社の状況〕3〔配当政策〕」に記載のとおりであります。 また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的としてCMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を導入し、グループ内の資金調達・管理の一元化を行い、グループ全体の資金効率化を進めております。 当社グループは、健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フロー創出能力により、今後も事業成長を確保する目的で手元流動性を高める資金調達や、個別投資案件への資金調達は可能であると考えております。 なお、当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は13億11百万円、有利子負債の残高は43億33百万円となっております。 3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 重要な判断を要する会計上の見積り及び当該見積りとは、会社の財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼす会計上の見積りであり、かつ本質的に不確実な事柄に関する経営者の重要な、或いは主観的な判断を反映させることを要するものです。 以下の各項目は、その認識及び測定にあたり、経営者の重要な判断及び会計上の見積りを必要とするものです。 ① 固定資産の減損処理 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価格を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損損失が必要となる可能性があります。 ② 繰延税金資産の回収可能性 当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産に計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 ③ 確定給付費用及び確定給付制度債務 従業員の確定給付費用及び確定給付制度債務は、割引率、退職率及び死亡率等年金数理計算上の基礎率に基づき見積られております。実績と見積りとの差はその他の包括利益として、認識されております。経営者は、この数理計算上の仮定を適切であると考えておりますが、実績との差異や仮定の変動は将来の確定給付費用及び確定給付制度債務に影響します。 当社及び連結子会社の割引率は、各年度の測定日における日本の長期国債の利回りに基づき決定しております。各測定日に決定した割引率は、測定日現在の確定給付制度債務及び翌年度の純期間費用を計算するために使用されます。 確定給付費用及び確定給付制度債務に関する見積りや前提条件については「第5〔経理の状況〕1〔連結財務諸表等〕〔注記事項〕(退職給付関係)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 気象状況と原材料価格の変動
    流通事業の製品は季節商品が多く、異常気象や異常気温が販売に大きな影響を与える可能性があります。また、小豆や砂糖などの農作物由来の主要原材料は市況の影響を受けやすく、価格変動が仕入れコストを押し上げ、利益を圧迫するリスクがあります。グローバルな調達先の選定や需要予測の精度向上が対策として挙げられます。
  • 特定の販売先への依存と競合激化
    加温製品の「肉まん・あんまん」はコンビニエンスストアが主要販売先であり、大手コンビニエンスストア数社への依存度が高いです。販売先の事業方針や営業施策の変更は、井村屋グループの業績に直接影響を及ぼす可能性があります。また、菓子・食品業界は参入障壁が低く、類似商品の登場や価格競争の激化により、収益性が低下するリスクも存在します。
  • 海外事業とカントリーリスク
    中国、アメリカ、マレーシアなど海外での事業展開は、現地の消費動向や経済状況、為替変動、貿易規制、政治情勢(戦争、紛争、暴動など)といったカントリーリスクに晒されます。計画通りの販売ができない場合や、予期せぬ事態が発生した場合、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。進出国の分散や段階的な投資がリスク低減策となります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,652 文字
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 リスク関連するリスク主な取り組み気象状況及び原材料価格との関連に係るもの・農作物由来の原料等の市況の影響・異常気象あるいは異常気温の影響・仕入先との連携強化、取引の安定化・グローバルな調達先の選定・需要予測による発注精度向上得意先の経営破綻・海外を含めた予期せぬ得意先の経営破綻・情報収集、与信管理、債権保全資金調達・金融危機による資金の枯渇・各種リスク要因により計画を達成できないことで生じる追加の資金調達等のリスク発生・資金調達先及び機関の適度な分散・財務体質の維持・強化・各種リスク要因の適時の分析と対策・最新の情報に基づく適時の計画の見直し減損・買収又は設立した子会社等の事業計画未達・金利の急激な上昇・経営会議等における適正価格の審議・シナジー実現に向けたフォローアップや定期的なモニタリング退職給付費用及び債務に係るもの・割引率の低下や運用利回りの悪化・適度な分散投資・安全性高い運用先への投資税効果の変動リスク・将来課税所得の見積り変更等による税金費用の減少又は増加・各国における税制変更情報収集・税金及び税金関連費用の最小化スキームの立案実行特定の販売先への高い依存度に係るもの・加温製品の「肉まん・あんまん」の主要販売先はコンビニエンスストア・様々なカテゴリー展開による特定ポートフォリオ依存度低減・大手スーパー、新規販路開拓競合の出現・参入障壁が低い事業分野において、多数の競合企業が存在・競合に対する差別化、技術、サービス向上グローバルな競争激化への備え・市場変化、カントリーリスク・海外現地に対する技術、ノウハウ不足・外部連携による価値創造・バリューチェーン再構築為替・金利等変動リスク・為替・金利の変動による海外での事業活動の停滞・為替・金利の変動による海外子会社業績の円換算への影響・為替予約及び変動金利から固定金利へのスワップ等・親会社を含めた為替変動リスクの低い国での資金調達カントリーリスク・貿易規制・戦争や紛争、暴動などの発生リスク・進出国の適度な分散・段階的な投資の実施製品の安心安全性・ネガティブな風評拡大による業績悪化・製品の品質クレーム、トラブルによるお客様からの信頼低下・品質基準を設け、商品品質向上・ステークホルダーへの適切な情報公開、「お客様の声」の製品・サービスの開発・開発への反映・賠償責任保険へ加入しリスク低減情報漏洩・お客様情報漏洩・情報コントロール、体制整備・ウイルス制御ソフト等体制整備法的規制・法的規制の変更・関連法規改正・各種業界団体への加入等情報収集・各会議によるリスクマネジメント強化、体制整備、社員教育の実施 前記の中で、当社グループが特に注目している主な事業等のリスクは以下のとおりです。 ・財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動 1.経営成績等と気象状況及び原材料価格との関連に係るもの 当社グループの流通事業における製品は季節商品の占める割合が高く、販売期間における異常気象あるいは異常気温の影響を受けることがあります。 また、製品に使用する原材料においても、主要原料であります小豆・砂糖をはじめとする農作物由来の原料等に関しましては特に市況の影響を受けます。  2.キャッシュ・フローの状況の変動に係るもの 当社グループのキャッシュ・フローは、当連結会計年度において、借入金を計画通り返済しております。しかし、今後とも資金の効率的配分を行い来期以降のキャッシュ・フロー計画を立案しておりますものの、かつてのオイルショック時の原材料仕入に関しての支払サイトの短縮等を余儀なくされたような、現在の収支状況が崩れる場合が生じた際は、全事業セグメントにおいて、営業活動によるキャッシュ・フローの状況等にも影響を及ぼす可能性があります。  3.保有資産の評価に係るもの 当社グループが保有する土地や投資有価証券等の資産価値が時価等に基づき下落する場合には、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。  4.退職給付費用及び債務に係るもの 当社グループの従業員に係る退職給付費用及び債務は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。従って割引率の低下や運用利回りの悪化は、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ・特定の取引先・製品・技術等への依存1.特定の販売先への高い依存度に係るもの 加温製品の「肉まん・あんまん」の主要販売先はコンビニエンスストアであり当社グループも大手数社に対して販売しておりますが、販売先の事業方針、営業施策等に変更があった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 2.特定の製品への高い依存度に係るもの 菓子・食品の製品については、元来その成分および製造方法について、業界自体が特許権のハードルが低く、比較的容易に新規参入や類似商品の販売が予想され加えて競合先との価格競争激化の可能性があります。 また、当社の販売商品には「水ようかん」「ゆであずき」「肉まん・あんまん」「あずきバー」等ロングセラー商品が多くあり販売ウエイトも高いものですが、商品サイクルが短期化している業界にあって、市場のニーズに適合する新商品の開発も必要となっております。 ・特定の法的規制・取引慣行・経営方針1.事業の今後の展開に係るもの 中国、アメリカ及びマレーシアで展開しております海外での事業につきましては、現地の消費動向等により、計画通りの販売ができない場合は、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 2.業界関連等の法的規制等に係るもの 当社は食品等の製造や販売等事業の展開において、現時点の規制に従いまた規制上のリスクを伴って業務を遂行しております。 将来における輸入制限、独占禁止、特許、消費者、使用原料、租税、環境・リサイクル関連等の法規制や規則、政策、業務慣行、解釈、財政及びその他の政策の変更ならびにそれによって発生する事態は当社の業務遂行や業績等へ影響を及ぼす可能性があります。しかしそれらの内容・程度等の予測は困難であり、また当社が制御できるものではありません。 ・その他1.食の安全性に係るもの 当社グループは「おいしい!の笑顔をつくる」の社会的使命のもと、食を提供するものとし、お客様に高品質で安全な商品・サービスを提供し、より多くのお客様のご満足をいただけることを第一義として使用原料の検査体制の充実や生産履歴の明確化(トレーサビリティ)等に努めてまいりました。2014年度には井村屋フーズ株式会社七根工場、2015年度には井村屋株式会社全工場で「食品安全管理システム認証22000」(FSSC22000)を取得し、より一層の食の安全性の追求と品質保証体制の確立を図ってまいります。また、新商品の開発におきましても、「安全・安心・安定」を基本指針としておりさらなる改善を目指しております。 製品等の安全性と商品開発、生産、流通販売の各段階を通じた品質管理体制については最大限の努力を払っております。しかし、偶発的な事由によるものを含めて製品事故が発生した場合や当社グループの取り組みの範囲を超える事態が発生した場合には、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 2.自然災害に係るもの 当社グループは、地震や台風等の自然災害に対して社内体制を整備し、緊急時の対応に備えておりますが、当社グループの危機管理対策の想定範囲を超えた天変地異の場合には、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 3.情報システムに係るもの 当社グループでは、生産、販売、管理等の情報をコンピューターにより管理しています。また、ルートセールスや通信販売等の営業取引や消費者キャンペーンを含む販売促進活動等を通じて、お客様情報を保有しております。これらの情報システムの運用については、コンピューターウイルス感染によるシステム障害や、ハッキングによる被害及び外部への社内情報の漏洩が生じないよう万全の対策を講じています。しかしながら、今後これらの情報が外部に流出するような事態が起きた場合、当社グループの信用低下を招き、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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