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クックパッド(2193)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • レシピ投稿検索
    クックパッドは、ユーザーが料理レシピを投稿・検索できるサービスです。無料利用も可能ですが、人気レシピ検索や献立提案などの有料機能を提供し、利用料を収益源としています。これにより、日々の料理の悩みを解決し、料理を楽しむ体験を提供しています。
  • AIカメラ料理コーチング
    moment(モーメント)は、AIカメラが調理工程を分析し、ユーザーの料理の課題を特定して具体的なアドバイスを提供するサービスです。これにより、料理の原理原則を身につけ、効率的に美味しく作れるようになることを目指しており、新たな収益機会を創出する可能性があります。
  • 生鮮食品EC
    クックパッドマートは、新鮮で質の高い食材をマンションなどに設置された冷蔵宅配ボックスで受け取れるサービスです。これにより、買い物の手間を解消し、ユーザーは手軽に美味しい食材を購入できるようになります。食材の販売手数料などが収益源となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 単一セグメント経営
    当社グループは「毎日の料理を楽しみにする事業」という単一のセグメントで事業を展開しています。これは、料理に関する多様なサービスを一つの大きな目標の下で統合的に運営していることを意味し、セグメント別の詳細な開示は省略されています。
  • 料理レシピ投稿・検索
    主要事業は、料理レシピの投稿・検索サービス「クックパッド」の運営です。無料利用に加え、人気レシピ検索や献立提案などの有料機能を提供しており、これが主な収益源となっています。国内外の多くのユーザーに利用されています。
  • 新規事業の展開
    料理の課題解決を目指し、AIカメラによる料理コーチング「moment」や生鮮食品EC「クックパッドマート」などの新規事業も展開しています。これらの事業は、既存のクックパッド事業と連携し、料理に関する幅広いニーズに応えることで、将来的な収益拡大を目指しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|775 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(Cookpad Limited、Cookpad Spain, S.L.、PT COOKPAD DIGITAL INDONESIA 他2社)の計6社で構成されており、料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」の運営を中心に「毎日の料理を楽しみにする事業」を展開しています。 [クックパッド]「今日なに作ろう」を解消する料理レシピの投稿・検索サービスです。毎日の料理をたのしみにするため、作った料理をおすすめする「つくれぽ」機能の提供や、人気のキーワードの紹介を行っています。無料でのご利用も可能ですが、有料機能として、人気レシピがわかる人気順検索、毎日の献立やテーマ別のおすすめレシピ提案などの機能を提供しています。 [moment(モーメント)]「上手に作れない」という知識と実践の間の深いギャップの解消を、AIカメラによるパーソナルコーチングで解決することを目指しています 。自宅キッチンでの調理工程をAIカメラが分析し、どこに課題があり、それはなぜなのかといったユーザーの料理における本質的な原因を特定し、ユーザーに合わせた具体的なアドバイスを提供し、応用の利く料理の原理原則を身につけ、効率的に自信を持っておいしく作れる料理を増やすことができます。 [クックパッドマート]「新鮮で質の高い食材が手に入りにくい」という買い物の課題を解消するため、誰でも手軽に美味しい食材を購入できる仕組みを構築することを目指しています 。マンション等に設置している専用の冷蔵宅配ボックスに商品をお届けし、おいしい食材を日常の動線上で受け取れます。 なお、当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しています。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
有料サービスの代金回収を特定事業者に依存しており、手数料率変更等の影響を受ける
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「クックパッド」は料理レシピの投稿及び検索サービスとして利用者の獲得において先行している
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:「クックパッド」への依存 / 有料サービスの代金回収における特定事業者への依存 / サービスの健全性の維持
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

クックパッドは、日本国内において長年にわたり料理レシピ共有プラットフォームとしての確固たるブランドを築き上げてきた。特に「クックパッド」という名称は、多くの消費者にとって料理情報の代名詞となっており、その認知度は非常に高い。有料会員サービス「プレミアムサービス」も一定の支持を得ており、ブランド力と一定の無形資産を形成していると考えられる。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

レシピ投稿者にとっては、長年蓄積したレシピや評価、コミュニティとの繋がりがスイッチングコストとなる可能性がある。しかし、レシピ閲覧者にとっては、競合サービスへの乗り換えハードルは比較的低いと考えられる。プレミアムサービスの解約・再契約は容易であり、限定的なスイッチング・コストに留まる。

ネットワーク効果★★★★☆
根拠:強い利用者増が価値を生む

クックパッドの最大の強みは、ユーザー生成コンテンツ(UGC)による強力なネットワーク効果である。ユーザーが増えるほどレシピの数と質が向上し、それがさらに多くのユーザーを引きつけるという好循環が生まれている。特に日本国内においては、圧倒的なレシピ数を誇り、このネットワーク効果は他社が容易に模倣できないレベルに達している。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

レシピ共有プラットフォームとしての事業モデルにおいて、構造的なコスト優位性を持つ要素は見当たらない。コンテンツ制作やプラットフォーム維持には一定のコストがかかる。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

日本国内のレシピ共有プラットフォームとしては最大規模であるが、グローバルなプラットフォームと比較した場合、その規模は限定的である。また、事業の多角化は進んでいるものの、各事業において圧倒的な効率規模を確立しているとは言えない。

  • 圧倒的なブランド力
    クックパッドは料理レシピサービスとして高い知名度と利用実績を持ち、多くのユーザーに認知されています。この強力なブランドイメージは、新規ユーザー獲得や既存ユーザーの定着に貢献し、競争上の優位性をもたらしています。
  • ユーザー生成コンテンツ
    クックパッドは、不特定多数のユーザーがレシピを投稿することでコンテンツが日々増え続けるプラットフォームです。これにより、多様なレシピが常に提供され、ユーザーは飽きることなくサービスを利用し続けるため、ネットワーク効果が働いています。
  • 多角的なサービス展開
    料理レシピの提供だけでなく、AIカメラによる料理コーチング「moment」や生鮮食品EC「クックパッドマート」など、料理に関する様々な課題を解決するサービスを展開しています。これにより、ユーザーの多様なニーズに応え、顧客接点を増やし、収益機会を拡大しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの下、日本のみならず世界中の料理に関する様々な課題解決に向けた積極的な投資を行っています。このミッションについて、当社グループの事業活動の目的・存在意義を明確にするため、定款に「当会社は、『毎日の料理を楽しみにする』ために存在し、これをミッションとする。」、「世界中のすべての家庭において、毎日の料理が楽しみになった時、当会社は解散する。」という記載をしています。当社グループは、レシピサービスのほか、誰もがあたり前に料理を楽しむ世界の妨げとなっている障壁を解消するため、momentおよびクックパッドマートを展開しています。日本のみならず世界中の様々な課題を、料理をとおして見つけ、考え、解決し、未来の常識となる事業を作り出すことを当社の使命と考え、会社の経営の基本方針としています。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、日本を含む世界中の人々の「毎日の料理を楽しみにする」ために成長を続けていく必要があり、そのために、未来の常識となる事業を作り出すための投資を行っています。投資の時期や金額の規模については、事業を取り巻く環境等の変化に応じて機動的に判断していく想定ですので、目標とする経営指標は特に設けていません。市場からの評価を反映する指標の低迷については、事業の成長が市場の期待に応えられていない事実が反映されたものと認識しております。従いまして、まずは、「クックパッド」に限らず、「moment」、「クックパッドマート」の事業を加速させるべく邁進していく所存です。 (3) 優先的に対処すべき課題当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの下、以下の重点課題に取り組んでいきます。① 新規事業の立ち上げ当社グループは、レシピサービスに加え、長期的な企業価値の最大化につながる新たなサービスの創出に取り組んでいます。新規事業への投資にあたっては、短期的な成果ではなく、将来にわたり社会に定着する「未来の常識」となり得る価値を生み出せるかという観点を重視しています。特に、AI技術の進展は料理体験に大きな変革をもたらす可能性を有しており、当社グループにとって重要な事業機会であると認識しています。 ② 世界市場への拡大当社グループは、毎日の料理を楽しみにするためには、世界市場でのサービス展開が前提であると考えています。特定の地域での拡大にとどまらず、世界において最も利用されるサービスとなることを前提とし、サービス開発および提供体制の整備を進めていくことを重要な課題としています。 ③ 人材及び組織体制の整備世界市場で圧倒的No.1となるためには、それを支える組織体制の整備が重要であると考えています。AI技術の進展等による環境変化に対応し、世界市場で価値を発揮できる強固な組織へと発展していくための人材の確保を重要な課題としています。 ④ 利益基盤の強化当社グループが未来の常識を創出し、世界市場へ拡大していくためには、安定した利益基盤の確立が必要だと考えています。現状ではレシピサービスの会員事業が利益を創出している構造となっていますが、持続的な成長のためには、他の利益基盤の強化を重要な課題としています。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1) 会社の経営の基本方針当社グループは「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの下、日本のみならず世界中の料理に関する様々な課題解決に向けた積極的な投資を行っています。このミッションについて、当社グループの事業活動の目的・存在意義を明確にするため、定款に「当会社は、『毎日の料理を楽しみにする』ために存在し、これをミッションとする。」、「世界中のすべての家庭において、毎日の料理が楽しみになった時、当会社は解散する。」という記載をしています。当社グループは、レシピサービスのほか、誰もがあたり前に料理を楽しむ世界の妨げとなっている障壁を解消するため、momentおよびクックパッドマートを展開しています。日本のみならず世界中の様々な課題を、料理をとおして見つけ、考え、解決し、未来の常識となる事業を作り出すことを当社の使命と考え、会社の経営の基本方針としています。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、日本を含む世界中の人々の「毎日の料理を楽しみにする」ために成長を続けていく必要があり、そのために、未来の常識となる事業を作り出すための投資を行っています。投資の時期や金額の規模については、事業を取り巻く環境等の変化に応じて機動的に判断していく想定ですので、目標とする経営指標は特に設けていません。市場からの評価を反映する指標の低迷については、事業の成長が市場の期待に応えられていない事実が反映されたものと認識しております。従いまして、まずは、「クックパッド」に限らず、「moment」、「クックパッドマート」の事業を加速させるべく邁進していく所存です。 (3) 優先的に対処すべき課題当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの下、以下の重点課題に取り組んでいきます。① 新規事業の立ち上げ当社グループは、レシピサービスに加え、長期的な企業価値の最大化につながる新たなサービスの創出に取り組んでいます。新規事業への投資にあたっては、短期的な成果ではなく、将来にわたり社会に定着する「未来の常識」となり得る価値を生み出せるかという観点を重視しています。特に、AI技術の進展は料理体験に大きな変革をもたらす可能性を有しており、当社グループにとって重要な事業機会であると認識しています。 ② 世界市場への拡大当社グループは、毎日の料理を楽しみにするためには、世界市場でのサービス展開が前提であると考えています。特定の地域での拡大にとどまらず、世界において最も利用されるサービスとなることを前提とし、サービス開発および提供体制の整備を進めていくことを重要な課題としています。 ③ 人材及び組織体制の整備世界市場で圧倒的No.1となるためには、それを支える組織体制の整備が重要であると考えています。AI技術の進展等による環境変化に対応し、世界市場で価値を発揮できる強固な組織へと発展していくための人材の確保を重要な課題としています。 ④ 利益基盤の強化当社グループが未来の常識を創出し、世界市場へ拡大していくためには、安定した利益基盤の確立が必要だと考えています。現状ではレシピサービスの会員事業が利益を創出している構造となっていますが、持続的な成長のためには、他の利益基盤の強化を重要な課題としています。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。 ①経営成績の状況2025年12月期連結会計年度(2025年1月1日~2025年12月31日)の業績は、以下のとおりです。(単位:百万円) 前連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日 至 2025年12月31日)前期比売上収益5,8765,336△9.2%営業利益673264△60.8%税引前当期利益1,1091,098△1.0%親会社の所有者に帰属する当期利益1,332741△44.4% 当社グループは「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの下、日本のみならず世界中の料理に関する様々な課題解決に向けた積極的な投資を行っています。このミッションについて、当社グループの事業活動の目的・存在意義を明確にするため、定款に「当会社は、『毎日の料理を楽しみにする』ために存在し、これをミッションとする。」、「世界中のすべての家庭において、毎日の料理が楽しみになった時、当会社は解散する。」という記載をしています。当社グループは、レシピサービスのほか、誰もがあたり前に料理を楽しむ世界の妨げとなっている障壁を解消するため、momentおよびクックパッドマートを展開しています。当連結会計年度は、各サービスにおいて将来に向けた技術的可能性や一定の手応えは確認できたものの、売上成長やサービス拡大という観点では、期待していた進捗を達成するには至らず、課題が明確となった一年でした。 [クックパッド(レシピサービス)] クックパッドでは、前連結会計年度において、日本およびグローバルの開発体制を統合し、単一のプラットフォームとしてプロダクト改善を進める体制を確立しました。これにより、検索・保存・共有といった主要機能について、国・地域ごとの個別最適ではなく、グローバル共通での改善・検証が可能となりました。一方で、当連結会計年度においては、ユーザー数や利用頻度の明確な成長には至らず、特にプレミアムサービス会員数の減少が続いたことが減収の主因となりました。事業環境としては、AI技術の進展により検索体験そのものが大きく変化しつつあります。当社は、AI時代の料理の楽しみ方を再定義すべく、「Search(検索)」「Save(記録)」「Share(共有)」の3つの価値向上に取り組んでいますが、現時点では業績を反転させる成果には至っていません。 [moment]momentサービスでは、料理の障壁の一つである知識と実践のギャップを埋めることを目的に、AI技術を活用し、料理の学び方そのものを変えることを目指したサービスとして展開しています。利用者一人ひとりの調理行動やレベルに応じてフィードバックを行う学習体験については、一定の再現性と高いユーザー評価を確認しており、従来のレシピ中心の学習体験とは異なる価値を示すことができています。一方で、プロダクトとして十分に完成された形で安定的に提供するには至らず、開発スピードや体制面に課題が残りました。当連結会計年度においては、個人の成長に合わせたパーソナルな体験を提供するという点における手応えを得たものの、それを汎用的なプロダクトとして実装し、サービスとして展開する段階で進捗の遅れが生じています。 [クックパッドマート]クックパッドマートでは、もう一つの料理の障壁である新鮮な食材が手に入りにくいという課題を解決することを目的に、既存の生鮮食品流通では成立しにくい品質水準を前提とした事業モデルの検証に取り組みました。生産者との関係構築や品質面における評価を通じて、サービスとしての意義や可能性は一定程度確認できています。一方で、物理的な物流や供給制約を伴うサービス特性上、再現性・拡張性・収益性を同時に満たすサービスモデルの確立には至っていません。規模拡大に伴うコスト構造や、利益創出の見通しを定量的に示せる段階にはなく、当連結会計年度においては、明確な成長ドライバーとはなっていない状況です。 当社グループは、業績の回復を最優先の経営課題として迅速に取り組む一方で、将来にわたり価値を生み出すために経営資源を集中し、日々の生活に根づき、長く支持され続ける価値を創出することを経営の軸としています。 当連結会計年度における売上収益は5,336百万円(前期比9.2%減)となりました。これは、レシピサービスにおけるプレミアムサービス会員が減少したことによります。販売費及び一般管理費は、5,022百万円(前期比2.6%減)となりました。これは、従業員数の自然減に伴う人件費の減少や、全社的な効率化を通してコスト削減が進んだことによります。その結果、営業利益は264百万円(前期比60.8%減)となりました。一方で、当連結会計年度においては、有価証券運用に係る金融収益が増加したことから、税引前当期利益は1,098百万円(前期比1.0%減)と前期と同水準を維持しました。また、当期においては、将来の課税所得の見積りに関する慎重な見直しを行った結果、繰延税金資産を取り崩したこと等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は、741百万円(前期比44.4%減)となりました。 ②財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ915百万円減少し、14,102百万円となりました。このうち、流動資産は320百万円減少し、13,015百万円となり、非流動資産は594百万円減少し、1,087百万円となりました。流動資産の減少の主な要因は、自己株式の取得に加えて、有価証券の購入を行ったことに伴い、現金及び現金同等物が6,199百万円減少した一方で、その他の金融資産(流動)が5,932百万円増加したことによるものです。非流動資産については、主に有形固定資産に係る減価償却費の計上により、有形固定資産が212百万円減少したことです。 (負債)当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ192百万円減少し、1,205百万円となりました。このうち、流動負債は4百万円減少し、642百万円となり、非流動負債は188百万円減少し、563百万円となりました。流動負債の減少の主な要因は、その他の流動負債が30百万円減少したことによるものです。非流動負債については、リース負債が209百万円減少したことによるものです。 (資本)当連結会計年度末における資本合計は、前連結会計年度末に比べ722百万円減少し、12,897百万円となりました。この主な要因は、為替の円安影響等によりその他の資本の構成要素が288百万円増加したことに加え、当期利益の計上等により利益剰余金が723百万円増加したものの、自己株式の取得により1,708百万円減少したことです。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、6,199百万円減少し、5,885百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により獲得した資金は、577百万円となりました。この主な要因は、税引前当期利益1,098百万円や減価償却費267百万円などの加算があった一方で、金融収益及び金融費用の調整777百万円やその他の金融資産の増加408百万円などの減算が生じたことによります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により支出した資金は、4,925百万円となりました。この主な要因は、当連結会計年度において現預金の資産価値減少リスクの分散および軽減を目的として有価証券の取得を行ったことにより、5,961百万円の支出が生じた一方で、その後、保有有価証券の一部について売却を行ったことにより、1,093百万円の収入が生じたことによります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により支出した資金は、1,943百万円となりました。この主な要因は、自己株式の取得による支出1,742百万円、およびリース負債の返済による支出207百万円などが生じたことによります。 ④生産、受注及び販売の状況 (生産実績)生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしていません。 (受注状況)当社グループでは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注状況に関する記載を省略しています。 (販売実績)当連結会計年度における販売実績は、次のとおりです。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(百万円)前期比(%)毎日の料理を楽しみにする事業5,336△9.2合計5,336△9.2 (注)1.当社グループは、毎日の料理を楽しみにする事業の単一セグメントです。   2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため記載を省略しています。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準(以下「IFRS」という。)に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記」に記載のとおりです。この連結財務諸表の作成に当たっては、経営者が過去の実績や取引状況を勘案し、会計基準の範囲内かつ合理的と考えられる見積り及び判断を行っている部分があり、この結果は資産・負債、収益・費用の数値に反映されています。これらの見積りについては、一部過去の実績に基づく概算数値を用いるために、不確実性が伴っており実際の結果と異なる場合があります。  ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 (売上収益)当連結会計年度における売上収益は5,336百万円(前期比9.2%減)となりました。これは、レシピサービスにおけるプレミアムサービス会員が減少したことによります。  (営業利益)当連結会計年度における営業利益は264百万円(前期比60.8%減)となりました。  (親会社の所有者に帰属する当期利益)将来の課税所得の見積りに関する慎重な見直しを行った結果、繰延税金資産を取り崩したこと等により、親会社の所有者に帰属する当期利益は、741百万円(前期比44.4%減)となりました。  ③資本の財源及び資金の流動性についての分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。資金需要につきましては、当社はさらなる大きな成長のための事業基盤創りに注力するため、事業開発、ユーザーベース獲得、ブランド構築等の事業拡大のための投資を行っていく想定です。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施します。  ④経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。

事業リスク

  • 主力事業への依存
    当社グループの事業は、料理レシピ投稿・検索サービス「クックパッド」が基盤となっています。そのため、サービスの利便性低下や利用者数の減少、運営不能といった事態が発生した場合、当社グループ全体の事業や業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
  • 有料サービス回収の依存
    クックパッド等の有料サービスの利用料金回収を、携帯キャリアやモバイルアプリ配信プラットフォーマーに委託しています。これらの事業者が手数料率や販売価格を変更した場合、当社グループの収益に悪影響が出る可能性があります。
  • 技術革新への対応
    インターネット業界では技術革新が急速に進んでおり、特に生成AI技術の普及は、ユーザーによるコンテンツ投稿やコミュニティ活性化を阻害し、プラットフォーム価値を低下させる恐れがあります。これに対応できない場合、事業や業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,009 文字
3 【事業等のリスク】以下において、当社グループの事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因と考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社の株式に関する投資判断は、本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 1. 事業内容に係わるリスク要因について(1) 「クックパッド」への依存について当社グループは、レシピの投稿・検索を中心としたサービスである「クックパッド」を運営しています。当社グループの事業は、「クックパッド」を基盤としているため、利用者の様々なニーズに対応するための機能拡充が順調に進まないこと、予期せぬ事象が発生すること等によりサービスの利便性が低下し、利用者数が減少した場合やサービス運営が不能となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (2) 「クックパッド」等の有料サービスの代金回収における特定事業者への依存について当社グループでは、「クックパッド」等の有料サービスの利用料金の回収について、携帯キャリアやモバイルアプリケーションの配信プラットフォーマー等に回収代行業務を委託しています。これらの会社が回収代行の手数料率や利用者への販売価格の価格テーブルを変更等した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (3) サービスの健全性の維持について「クックパッド」では、不特定多数の利用者同士が独自にコミュニケーションを図っており、こうしたコミュニケーションにおいて、他人の知的財産権、名誉、プライバシー、その他の権利等の侵害、その他不適切な投稿がなされる危険性が存在しています。このため、禁止事項を利用規約に明記するとともに、利用規約に基づいた利用がされていることを確認するためにユーザーサポート体制を整備し、利用規約に違反した利用者に対しては、ユーザーサポートから改善要請等を行っており、一定の健全性は維持されているものと認識しています。しかしながら、急速な利用者数の増加による規模拡大に対して、サービス内における不適切行為の有無等を完全に把握することは困難であり、サービス内においてトラブルが発生した場合には、規約の内容に関わらず、当社が法的責任を問われる可能性があります。また、当社の法的責任が問われない場合においても、トラブルの発生自体がサービスのブランドイメージ悪化を招き、当該事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (4) 「クックパッド」利用者の投稿コンテンツの利用について当社グループでは、「クックパッド」利用者が投稿したコンテンツを、その事業において利用する場合があります。この場合において、当社グループは必要に応じて投稿コンテンツのオリジナル性を確認するとともに、投稿コンテンツの利用に関する投稿者の意思を確認する等の適切性及び適法性確保のための手続きを行っています。投稿コンテンツに権利侵害等の疑いまたは風評問題が発生した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (5) 新規事業展開について当社グループは、「毎日の料理を楽しみにする」というミッションの下、料理に関する様々な新規事業の展開を目指しています。しかしながら、新規事業の展開にあたってはその性質上、市場環境等の変化により、計画どおりに利益を確保できない可能性があります。このような事態が発生し、新規事業を計画どおりに展開できなかった場合には、投資の回収が困難になり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (6) 国際事業展開について当社グループは、世界中の人々に利用されるレシピサービスの提供を目指し、グローバルに事業展開を行っています。しかしながら、各国の法令、制度・規制、政治・社会情勢、文化、宗教、ユーザー嗜好、商慣習の違い、為替等をはじめとする潜在的リスクに対処出来ないこと等により事業を推進していくことが困難となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (7) 技術革新について当社グループが事業を展開するインターネット業界においては、事業に関連する技術革新のスピードや顧客ニーズの変化が速く、それに基づくAIを代表とする新技術の導入が相次いで行われています。当社グループは、これらの変化に対応するため、AIをはじめとする新技術の技術者の確保や必要な研究活動を行っています。特に、生成AI技術の急速な普及により、ユーザーによる能動的なコンテンツ投稿やコミュニティ活性化が阻害され、当社のプラットフォーム価値が相対的に低下する恐れがあります。これら技術進化や市場環境の変化に対し、想定どおりに研究開発が進まない場合や、AI時代の新たな料理の楽しみ方を提示するなどの適切な対応ができなかった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (8) システム障害について「クックパッド」へのアクセスの急増等の一時的な過負荷や電力供給の停止、ソフトウェアの不具合、コンピューターウィルスや外部からの不正な手段によるコンピューターへの侵入、自然災害、事故等、当社グループの予測不可能な様々な要因によってコンピューターシステムに障害が発生した場合には、当社グループの事業活動に支障が生ずる可能性があります。また、コンピューターシステムの作動不能や欠陥に起因して、当社グループの信頼が失墜し取引停止等に至る場合や当社に対する損害賠償請求が発生する場合も想定され、このような場合には当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (9) 競合について「クックパッド」は、料理レシピの投稿及び検索サービスとして利用者の獲得において先行しているものと認識しています。しかしながら、今後、AIを代表とする新技術、資本力、マーケティング力、幅広い顧客基盤、高い知名度や専門性を有する企業等の参入及びそのサービス拡大が生じ、競争の激化による顧客の流出やコストの増加等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このような環境において、今後も優位性を発揮し、企業価値の維持向上が図れるか否かについては不確実な面があるため、競合他社や競合サービスの影響により、当社グループの競争優位性が低下した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 2.経営成績及び財政状態に影響を及ぼすリスク要因について(1) コーポレートブランドの価値毀損について当社グループは、コーポレートブランドの価値がユーザーの信頼確保、ユーザー基盤の拡大、当社サービスの利用促進に貢献していると考えています。したがって、コーポレートブランドに対する否定的な評判・評価がインターネット等を通じて世間に流布される場合には、当社グループのブランド価値が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (2) 法的規制等について当社グループは、インターネットを活用して事業を展開しています。そのため、今後、インターネットの利用自体やインターネット関連サービス又はインターネット関連事業を営む事業者を規制対象として、新たな法令等の制定や既存法令等の解釈変更等がなされた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (3) 知的財産権に係る方針等について当社グループによる第三者の知的財産権侵害については、その発生を防ぐべく調査その他の対応を行っていますが、その解釈の違い等、第三者の知的財産権侵害の可能性は完全に排除されているとは言えません。第三者の知的財産権を侵害した場合においては、当社グループが損害賠償請求や差止請求等、または当社グループに対するロイヤリティの支払要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (4) 個人情報保護について「クックパッド」等では個人情報を取得利用しているため、当社グループは「個人情報の保護に関する法律」、「欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)」、その他の法令に基づき、個人情報保護に関する義務を課されています。当社グループは、個人情報の外部漏えいの防止はもちろん、不適切な利用、改ざん等の防止のため、個人情報の管理を事業運営上の重要事項と捉え、保護管理体制の確立に努めており、当社において個人情報管理規程等を制定し、個人情報の取り扱いに関する業務フローを定めて厳格に管理するとともに、当社グループの役職員を対象として社内教育を徹底する等、同法及び関連法令並びに当社に適用される関連ガイドラインの遵守に努め、個人情報の保護に積極的に取り組んでいます。しかしながら、当社グループが保有する個人情報等につき漏洩、改ざん、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとは言えません。したがって、これらの事態が起こった場合には、適切な対応を行うための相当なコストの負担、損害賠償による損失、社会的信用やブランドイメージの低下によって、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (5) 情報漏えいについて当社グループは、業務に関連して多数の機密情報を保有しています。情報セキュリティ教育や、アクセス制御等の情報セキュリティ管理体制の整備を通じ、人的・物理的・技術的対策を講じていますが、これらの対策にかかわらず、機密情報の漏えいが生じた場合には、適切な対応を行うための相当なコストの負担、損害賠償による損失、社会的信用やブランドイメージの低下によって、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (6) 人材の確保及び育成について当社グループは、事業拡大に伴い、継続した人材の確保が必要であると考えています。特に利用者向けサービスの構築及び運用面においてはAIをはじめとする新技術に対するスキルや高度な技術スキルを有する人材が要求されることから、サービス構築のために必要な人材を適切に確保するとともに、育成を行っていく必要があります。また将来を担う人材として、毎年継続的に新卒者を採用する方針です。しかしながら、当社グループが求める優秀な人材の確保や育成が計画どおり進まなかった場合、及び既存の人材が社外流出した場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (7) M&Aについて当社グループがM&Aを実施した場合、被買収企業との融合又は提携先との関係構築・強化が予定どおり進捗しない場合、統合又は提携により当初想定した事業のシナジー効果等が得られない場合等、投資に要した資金、時間その他の負担に見合った利益を回収できない可能性があり、当社グループの事業展開、財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 当社と大株主との関係について当社の創業者である佐野陽光(以下「佐野氏」といいます。)は、当社の取締役兼代表執行役であり、かつ、当社の議決権の63.57%を保有している大株主でもあります。したがって、佐野氏は、株主総会や取締役会等を通じ、役員の選解任を含む当社の意思決定に重要な影響を及ぼしうる立場にあります。今後佐野氏の当社の経営に関する考え方に変更が生じた場合等には、当社グループの事業戦略に重要な影響を与える可能性があります。 (9) 自然災害について当社グループの主たる拠点は東京都内にあり、当地域内において、地震、津波等の大規模災害が発生したことにより被害を受けた場合、事業を円滑に運営できなくなる可能性があり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を与える可能性があります。

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