1968

太平電業(1968)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 建設工事部門
    発電所や製鉄所、化学プラントなどの大規模な施設の建設を主な事業としています。当社グループが直接施工するだけでなく、子会社や関連会社も工事を請け負い、多様なプロジェクトに対応しています。大規模インフラの建設を通じて収益を上げています。
  • 補修工事部門
    建設した施設や既存のプラント設備のメンテナンスや改修工事、さらには部品・機器の販売を行っています。施設の長期的な安定稼働を支える重要な役割を担っており、継続的な需要が見込まれる安定収益源となっています。建設後のアフターサービスまで一貫して手掛けるビジネスモデルです。
  • グループ連携事業
    当社グループは、親会社である太平電業を中心に、連結子会社8社と関連会社1社で構成されています。建設工事と補修工事の両部門において、グループ各社が連携して事業を推進しており、専門性と総合力を活かしたサービス提供が特徴です。これにより、幅広い顧客ニーズに対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 補修工事部門
    売上高865.18億円、営業利益155.23億円と、当社グループの主要な収益源であり、稼ぎ頭となっています。既存の発電設備やプラントのメンテナンス、改修工事、部品・機器販売を通じて、安定した収益を上げています。継続的な需要が見込まれる事業です。
  • 建設工事部門
    売上高391.52億円、営業利益15.23億円を計上しており、大規模な発電所や製鉄所、化学プラントなどの建設を手掛けています。グループ全体で施工を行い、インフラ整備に貢献しています。補修工事部門に次ぐ規模の事業です。
  • 事業系統と役割分担
    当社グループは、建設工事と補修工事の二つの主要部門で構成されています。親会社である太平電業が両部門を施工するほか、子会社や関連会社が工事の施工や部品・機器販売を担い、それぞれの専門性を活かして事業を推進しています。これにより、幅広い顧客ニーズに対応できる体制を構築しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConstructionWorkDepartment 事業 392 15 3.9%
MaintenanceWorkDepartment 事業 865 155 17.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|350 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社8社、関連会社1社で構成され、建設工事部門および補修工事部門を主な事業の内容としております。当社グループの事業に係る位置付けおよびセグメント情報との関連は次のとおりであります。なお、セグメント情報に記載された区分と同一であります。建設工事部門当社が施工する他、子会社である富士アイテック㈱他2社および関連会社である東京動力㈱が工事の施工を行っております。補修工事部門当社が施工する他、子会社である富士アイテック㈱他3社および関連会社である東京動力㈱が工事の施工、子会社である豊楽興産㈱が部品・機器販売を行っております。事業の系統図は次のとおりであります。  (注) ☆印の東京動力㈱は持分法適用会社であり、その他の会社については連結子会社であります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
資材価格高騰による労務費圧迫、適正な労務単価確保の困難さ。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
発電設備事業における豊富なメンテナンス・補修実績と新技術の研究・習得。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:特定の業種項目への依存 / 原子力事業の工事延伸による影響 / 重大な労働災害発生のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

太平電業は建設業であり、特許やブランド力といった無形資産による競争優位性は限定的。長年の実績と信頼は存在するものの、数値化しにくい。ただし、公共事業やインフラ関連の経験は一定の評価に値する。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

建設業においては、顧客が一度取引した建設会社を変更する際には、新たな業者選定の手間、設計・工事の引き継ぎ、既存業者との関係性など、一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。しかし、プロジェクトごとに競争入札が行われることも多く、スイッチングコストは限定的。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業におけるネットワーク効果は、ゼネコンとサブコン、資材業者、設計事務所など、業界内の協力関係に依存する部分がある。太平電業は長年の事業活動で築いた関係性を持つが、それが直接的な競争優位に繋がるネットワーク効果は限定的。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

建設業は一般的に規模の経済や技術的な優位性によるコスト優位性を築きにくい。太平電業も、個別のプロジェクトの効率化や資材調達の工夫は行うものの、他社と比較して圧倒的なコスト優位性を築いているとは考えにくい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

太平電業は、長年にわたる建設業での実績と、一定規模の売上高(FY2024: 1256.7億円)を維持している。大規模なインフラプロジェクトや公共事業への参画経験は、規模の経済と経験に基づいたノウハウの蓄積を示唆しており、一定の競争優位性となりうる。

  • 全国展開の強み
    全国に9つの支店を配置し、特定の電力会社に依存することなく、各地方で受注活動を行っています。これにより、地域ごとの電力需要の変動リスクを分散し、安定的な事業基盤を構築しています。広範な地域での対応力が競争優位となっています。
  • 多角的な事業展開
    発電設備事業への依存度が高いものの、製鉄関係、清掃工場などの環境保全、化学プラントといった多様な業界へも積極的に事業を展開しています。これにより、電力業界の動向に左右されにくい事業ポートフォリオを構築し、リスクの回避・最小化を図っています。
  • 品質・安全管理体制
    重大な労働災害や品質不適合を未然に防ぐため、「本質安全化」を主眼とした物的対策や詳細な施工要領書の作成、定期的な安全衛生教育などを徹底しています。これにより、高品質で安全な工事を提供し、顧客からの信頼を獲得しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加および雇用情勢・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、物価上昇の継続による個人消費への影響、米国の通商政策や中国の不動産市場の停滞、ロシア・ウクライナや中東地域の地政学リスクの高まりにより、未だ世界経済の先行きは不透明なままであり、不安定な状態が続いております。当社グループの主力事業をおく電力業界では、エネルギーの安定供給と脱炭素化の両立に向けた制度整備が進展し、原子力発電では女川および島根発電所の再稼働や老朽炉の運転期間の延長、敷地内リプレースの方針明確化など、原子力を最大限活用することに向けた動きが加速しました。再生可能エネルギーは引き続き主力電源として位置づけられており、その普及拡大が進められています。一方で、その導入を着実に進めるためには、火力発電が基盤を支える役割を担う必要があり、特に、液化天然ガスを中心とした柔軟性の高い電源への移行や、高効率な石炭火力発電を含む既存火力発電設備の適切な維持・活用が、安定的な電力供給の確保において重要な取り組みとして示されております。今後の見通しにつきましては、政府の総合経済対策によって、国内経済は緩やかな回復が期待されるものの、物価上昇の長期化、米国の通商政策による日本の輸出・製造業への影響等により国内景気に下押しリスクがあります。一方、当社グループの主力事業をおく電力業界では、閣議決定された第7次エネルギー基本計画に基づき、「S+3E(安全性、エネルギーの安定供給、経済性、環境性)」の原則を大前提に、「DX(注1)とGX(注2)の進展による電力需要増加への対応」と「脱炭素化に向けた構造転換」の両立によるエネルギーの安定供給と脱炭素電源の確保に向けた取り組みを加速する方針が示されました。2040年を見据えた電源構成のあり方として、原子力発電、再生可能エネルギー、火力発電を、それぞれの特性と役割に応じてバランス良く活用する方向での検討が進められており、今後はこれらを具体的な施策として実行に移していくことが求められています。次期連結会計年度においては、当社グループは、原子力発電所における安全対策工事の継続、大型火力発電所の建設に向けた人材の確保、海外拠点の組織体制の強化、さらに自社のバイオマス発電所を中心に林業・農業を1つにパッケージ化した「グリーンプロジェクト」の一層の推進等を通じて、企業価値を高め、持続可能な成長の実現に向け努力してまいります。(注1)DX:デジタルトランスフォーメーション(注2)GX:グリーントランスフォーメーション
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の増加および雇用情勢・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、物価上昇の継続による個人消費への影響、米国の通商政策や中国の不動産市場の停滞、ロシア・ウクライナや中東地域の地政学リスクの高まりにより、未だ世界経済の先行きは不透明なままであり、不安定な状態が続いております。当社グループの主力事業をおく電力業界では、エネルギーの安定供給と脱炭素化の両立に向けた制度整備が進展し、原子力発電では女川および島根発電所の再稼働や老朽炉の運転期間の延長、敷地内リプレースの方針明確化など、原子力を最大限活用することに向けた動きが加速しました。再生可能エネルギーは引き続き主力電源として位置づけられており、その普及拡大が進められています。一方で、その導入を着実に進めるためには、火力発電が基盤を支える役割を担う必要があり、特に、液化天然ガスを中心とした柔軟性の高い電源への移行や、高効率な石炭火力発電を含む既存火力発電設備の適切な維持・活用が、安定的な電力供給の確保において重要な取り組みとして示されております。今後の見通しにつきましては、政府の総合経済対策によって、国内経済は緩やかな回復が期待されるものの、物価上昇の長期化、米国の通商政策による日本の輸出・製造業への影響等により国内景気に下押しリスクがあります。一方、当社グループの主力事業をおく電力業界では、閣議決定された第7次エネルギー基本計画に基づき、「S+3E(安全性、エネルギーの安定供給、経済性、環境性)」の原則を大前提に、「DX(注1)とGX(注2)の進展による電力需要増加への対応」と「脱炭素化に向けた構造転換」の両立によるエネルギーの安定供給と脱炭素電源の確保に向けた取り組みを加速する方針が示されました。2040年を見据えた電源構成のあり方として、原子力発電、再生可能エネルギー、火力発電を、それぞれの特性と役割に応じてバランス良く活用する方向での検討が進められており、今後はこれらを具体的な施策として実行に移していくことが求められています。次期連結会計年度においては、当社グループは、原子力発電所における安全対策工事の継続、大型火力発電所の建設に向けた人材の確保、海外拠点の組織体制の強化、さらに自社のバイオマス発電所を中心に林業・農業を1つにパッケージ化した「グリーンプロジェクト」の一層の推進等を通じて、企業価値を高め、持続可能な成長の実現に向け努力してまいります。(注1)DX:デジタルトランスフォーメーション(注2)GX:グリーントランスフォーメーション
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当社グループは2023年度よりスタートした中期経営計画を推進するなかで、予算統制のさらなる強化、原子力発電所の再稼働工事対応および施工エリア拡大、当社も一部出資する「横手湯沢フォレストサイクル株式会社」における木質バイオマス発電所のEPC(注)受注、天然ガス火力発電所の建設工事の施工、海外事業の一貫した管理体制構築に向けた海外事業本部の新設に取り組んでまいりました。また、「グリーンプロジェクト」を通じ、地域循環型社会の実現に貢献する新たな事業を展開してまいりました。さらに、サステナビリティ経営をより一層推進するため、「サステナビリティ推進委員会」を立ち上げ、中長期的な企業価値向上と社会課題の解決を目指した体制を整備しました。(注)EPC:Engineering(設計)、Procurement(調達)、Construction(建設)当連結会計年度の業績につきましては、受注高153,773百万円(前年同期比13.1%増)、売上高125,670百万円(前年同期比2.9%減)、うち海外工事は5,974百万円(前年同期比31.2%減)となりました。利益面につきましては、営業利益13,037百万円(前年同期比29.7%増)、経常利益13,808百万円(前年同期比19.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9,753百万円(前年同期比16.2%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 (建設工事部門)受注高は、原子力発電設備工事が減少したものの、事業用火力発電設備工事および環境保全設備工事が増加したことにより、部門全体として増加し、54,231百万円(前年同期比28.2%増、構成比35.3%)となりました。売上高は、事業用火力発電設備工事および環境保全設備工事が減少したことにより、部門全体として減少し、39,152百万円(前年同期比16.6%減、構成比31.2%)となり、セグメント利益は1,523百万円(前年同期比5.3%減)となりました。 (補修工事部門)受注高は、原子力発電設備工事および製鉄関連設備工事が増加したことにより、部門全体として増加し、99,542百万円(前年同期比6.3%増、構成比64.7%)となりました。売上高は、自家用火力発電設備工事が減少したものの、事業用火力発電設備工事および環境保全設備工事が増加したことにより、部門全体として増加し、86,518百万円(前年同期比5.0%増、構成比68.8%)となり、セグメント利益は15,523百万円(前年同期比26.8%増)となりました。 (2) 財政状態流動資産は、受取手形・完成工事未収入金及び契約資産が1,149百万円および流動資産その他が538百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて1,776百万円増加し108,609百万円となりました。固定資産は、建物・構築物が538百万円減少したものの、投資有価証券が959百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて276百万円増加し46,466百万円となりました。流動負債は、電子記録債務が11,837百万円および1年内償還予定の社債が5,000百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて15,624百万円減少し23,491百万円となりました。固定負債は、長期借入金が1,904百万円減少したものの、社債が5,000百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて3,211百万円増加し16,526百万円となりました。純資産は、資本剰余金が3,309百万円および利益剰余金が7,124百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて14,465百万円増加し115,057百万円となりました。なお、セグメント資産については、事業セグメントに配分された資産がないため、記載を省略しております。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物は42,104百万円となり、前連結会計年度末より185百万円増加しました。なお、各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (イ) 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは2,525百万円の支出(前連結会計年度は4,639百万円の支出)となりました。これは、税金等調整前当期純利益14,699百万円があったものの、仕入債務の減少13,125百万円および法人税等の支払額3,815百万円があったことによるものであります。 (ロ) 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フローは51百万円の収入(前連結会計年度は895百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出769百万円があったものの、有形固定資産の売却による収入900百万円があったことによるものであります。 (ハ) 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フローは2,622百万円の収入(前連結会計年度は1,676百万円の支出)となりました。これは、配当金の支払額2,637百万円があったものの、新株予約権の行使による株式の発行による収入5,302百万円があったことによるものであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。当社グループの資金の配分方針については、安定的な経営に必要となる適正な手許現金および現金同等物を確保し、それを超える部分については、成長投資、株主還元等への原資としており、企業価値向上に資する資金の配分に努めております。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事施工のための外注費用および人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であります。運転資金に対しては原則、自己資金により賄っており、不足が生じた際はコミットメントライン契約に基づく借入、社債、および長期借入金により調達することとしております。また、西風新都バイオマス発電所の建設費用等、設備投資資金需要に対しては自己資金、長期借入金および新株予約権により調達することとしております。なお、西風新都バイオマス発電所建設費用の資金調達においては、取引銀行2行とコミット型シンジケートローン契約を締結し、融資限度額である50億円の借入を実行し、現在返済中であります。また、当社グループでは、資金の短期流動性を確保するため、シンジケート銀行団と150億円のコミットメントライン契約を締結し流動性リスクに備えております。成長投資については、2024年度の設備投資額は865百万円となりました。設備投資の詳細につきましては、第3「設備の状況」をご参照ください。2025年度につきましては、中期経営計画で示した方針に則り情勢を鑑みながら適切な投資を実行してまいります。株主還元につきましては、第4「提出会社の状況」3「配当政策」をご参照ください。 (4)生産、受注及び販売の実績当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では生産実績を定義することが困難であり、建設事業においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわないので、受注高および売上高で表示しております。 (a) 受注実績受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)受注高(百万円)受注残高(百万円)受注高(百万円)受注残高(百万円)建設工事部門42,30350,66854,23165,747補修工事部門93,68147,00699,54260,030合計135,98597,675153,773125,778 (b) 売上実績売上実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)(百万円)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(百万円)建設工事部門46,95439,152補修工事部門82,40886,518合計129,363125,670 (注) 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高およびその割合は次のとおりであります。期別相手先売上高(百万円)割合(%)前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)三菱重工業株式会社35,01227.1当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)三菱重工業株式会社26,04020.7 なお、提出会社にかかる施工高、受注高および売上高の状況が当社グループの施工高、受注高および売上高の大半を占めていますので、参考のために提出会社個別の事業の状況を示せば次のとおりであります。① 受注工事高、売上高、繰越工事高および施工高 期別工事別前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期売上高(百万円)次期繰越工事高当期施工高(百万円)手持工事高(百万円)うち施工高比率(%)金額(百万円)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)建設工事部門52,80439,45292,25743,39048,8672.91,40443,669補修工事部門35,03489,936124,97178,85446,11714.76,76278,259計87,839129,389217,228122,24494,9848.68,166121,929うち海外工事3,0342,7345,7695,26250645.42295,158当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)建設工事部門48,86749,26798,13534,56063,5752.21,39534,551補修工事部門46,11794,684140,80182,28958,51213.27,71483,241計94,984143,952238,936116,849122,0877.59,110117,793うち海外工事5063,3883,8951,2622,6327.72031,236 (注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に増減のあったものについては当期受注工事高にその増減が含まれております。したがって当期売上高にもかかる増減が含まれます。2 次期繰越工事高の施工高は支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。3 当期施工高は(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致します。4 当期受注工事高のうち海外工事の割合は、前事業年度2.1%、当事業年度2.4%であります。 ② 受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。 期別区分特命(%)競争(%)計(%)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)建設工事部門49.950.1100.0補修工事部門84.415.6100.0当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)建設工事部門17.982.1100.0補修工事部門88.811.2100.0 (注) 百分比は請負金額比であります。 ③ 売上高 期別区分国内海外計官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%)(B)(百万円)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)建設工事部門-38,1275,26212.143,390補修工事部門10478,750--78,854計104116,8775,2624.3122,244当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)建設工事部門-33,2971,2623.734,560補修工事部門6482,224--82,289計64115,5221,2621.1116,849 (注) 1 海外工事の地域別売上高割合は、次のとおりであります。 地域前事業年度(%)当事業年度(%)アジア100.0100.0計100.0100.0 2 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。  前事業年度 請負金額10億円以上の主なもの受注先施主・工事件名三菱重工業株式会社 香港電燈有限公司 日鉄エンジニアリング株式会社 JERAパワー横須賀合同会社横須賀火力発電所ボイラ及びBOP設備据付工事 香港電燈有限公司ランマ火力発電所12号機建設工事 広畑バイオマス発電株式会社広畑バイオマス発電所建設工事   当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの受注先施主・工事件名三菱重工業株式会社 三菱重工業株式会社 住友金属鉱山株式会社 大洲バイオマス発電株式会社大洲バイオマス発電所建設工事 鳥海南バイオマスパワー株式会社鳥海南バイオマス発電所新設工事 住友金属鉱山株式会社住友金属鉱山株式会社新居浜工場NMC本焼設備設計施工 3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高およびその割合は次のとおりであります。期別相手先売上高(百万円)割合(%)前事業年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)三菱重工業株式会社34,09627.9当事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)三菱重工業株式会社25,63221.9 ④ 手持工事高   2025年3月31日現在区分国内海外計官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%) (B)(百万円)建設工事部門-60,9422,6324.163,575補修工事部門1658,495--58,512計16119,4372,6322.2122,087 (注) 手持工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。受注先施主・工事件名完成予定年月三菱重工業株式会社株式会社千葉袖ケ浦パワーGTST据付工事 2030年11月完成予定三菱重工業株式会社東京電力ホールディングス株式会社柏崎6,7号 特定重大事故等対処施設設置工事機器配管工事 2030年12月完成予定横手湯沢フォレストサイクル株式会社横手湯沢フォレストサイクル株式会社横手・湯沢発電所等新設工事 2026年10月完成予定三菱重工業株式会社株式会社千葉袖ケ浦パワーHRSG据付工事 2030年11月完成予定 (5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、連結財務諸表作成に際しては経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告に影響を与える見積りが必要でありますが、この判断および見積りは、過去の実績を勘案するなど、可能な限り合理的な根拠を有した仮定や基準を設定した上で実施しております。しかしながら、事前に予測不能な事象の発生等により実際の結果が現時点の見積りと異なる場合も考えられます。当社グループの連結財務諸表で採用した重要な会計方針は、第5「経理の状況」1「連結財務諸表等」(1)「連 結財務諸表」の「注記事項」(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しておりますが、以下に掲げる項目は、連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えておりますので、特に記述いたします。 (一定の期間にわたり充足される履行義務による完成工事高及び工事損失引当金の計上方法)当社グループは、一定の期間にわたり充足される履行義務については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり収益を認識しております。なお、履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、見積工事原価総額に対する発生原価の割合(インプット法)によっております。工事進捗度を算出するにあたり採用した見積工事原価総額は、工事の進捗等により変更が必要となることがあるため、見積りの適時見直しを行っております。また将来の発生が見込まれる、一定の要件を満たす特定の費用または損失については工事損失引当金を計上しております。なお、当該見積りは当連結会計年度末時点において合理的に認識できる施工仕様等を加味した最善の見積りであるものの、将来の施工環境の変化や契約リスクの顕在化などにより、当社の主要な原価要素を構成する外注工数および発注単価等に大幅な変更が必要となった場合、翌年度の業績および財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがあります。

事業リスク

  • 特定の業種依存リスク
    売上高が発電設備事業に大きく依存しているため、電力業界の動向や電力需要の伸び悩み、電力自由化によるコスト削減圧力などが、多数の発電所の建設中止や停止につながる可能性があります。これにより、経営成績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
  • 工事原価変動リスク
    建設工事中に材料費や労務費が大幅に高騰した場合、工事原価が上昇し、利益を圧迫する可能性があります。特に昨今の資材価格高騰は、労務単価の確保を困難にし、経営成績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
  • 海外事業固有リスク
    香港やフィリピンなど海外での事業展開において、予期せぬ法律・規則の変更、政治的要因、テロ・戦争、自然災害、為替変動などが収益に悪影響を及ぼす可能性があります。インフラ未整備や急激な労働環境の変化もリスク要因です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,908 文字
3 【事業等のリスク】当有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 特定の業種項目への依存当社グループの売上高は発電設備事業への依存度が高くなっており、電力業界の動向および重大な事故・災害の発生や、電力需要の伸び悩みおよび電力自由化による電気事業者のコスト削減要因などにより、多数の発電所の建設中止や停止という事態となった場合、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、特定の電力会社に依存することのないよう、全国に9つの支店を置き、各地方で受注活動を行っております。また、製鉄関係、清掃工場などの環境保全、化学プラント等の業界へ積極的な受注活動を行うことで、リスクの回避・最小化に努めております。 (2) 原子力事業の工事延伸による影響原子力事業を取り巻く状況の変化、自然災害の発生、原子力規制委員会の審査状況、新規制基準への追加対応等により、予定していた工事が延伸する可能性があります。当社グループでは、全国展開を行っている強みを活かし事業所間にて人員の調整を行うことにより、対応可能な人員配置を行っております。 (3) 重大な労働災害発生のリスク施工中に当社グループの責任により、重大な労働災害(死亡災害・重篤な災害)が発生する可能性があります。当社グループでは、重大な労働災害を未然に防止するため、「本質安全化」を主眼に置いた物的対策を全施工箇所で徹底しております。具体的施策として当社グループ全員に安全衛生教育を定期的に実施、当社ならびにビジネスパートナー(協力会社)経営層あるいは管理者による現地支援安全衛生パトロールの実施、災害が起きた際はたとえ軽微な事象であっても、発生経緯や原因・対策を当社グループ全体に共有し、類似災害の発生を防止するとともに、「法令・安全・品質強化プロジェクト」による滞在型パトロールを実施しております。 (4) 重大な不適合発生のリスク当社グループの施工不良による製品損傷、または納入製品が性能基準に達していないことによる、重大な品質不適合が発生する可能性があります。当社グループでは、詳細な施工要領書を作成し、箇所関係者全員で作業前検討会を行うことにより、品質の維持・向上を図っております。また、過去の不適合事例を当社グループ全体に共有し、作業前検討会等で不適合検討を行うことや、顧客の製品仕様を事前に十分確認し、性能基準を満たした製品の購入・手配ができるシステムの構築、「自主検査推進プロジェクト」により、当社グループ全員に一仕事一確認の意識を浸透させ、確認不足による不適合発生を未然に防止しております。 (5) 工事原価変動のリスク工事施工中に材料費や労務費の高騰による大幅なコスト上昇により、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、工法改善、将来の工事需要の予測に基づき、必要な供給量を把握し、また工事業者、機器資材供給業者と情報共有し連携を図ることにより、リスクの回避・最小化に努めております。 (6) 資材価格高騰による労務単価低下のリスク昨今の資材価格の高騰により、建設業においては労務費が圧迫され、適正な労務単価の確保が困難となる可能性があります。当社グループでは、労務単価が著しく低く見積もられることのないよう、積算時の労務単価を適正な根拠をもとに設定し、当社グループ全体に周知徹底してまいります。 (7) 海外事業に関するリスク当社グループは香港、フィリピンなどの国・地域において事業展開を行っております。これらの地域での事業活動には、予期しえない法律・規則・不利な影響を及ぼす租税制度の変更や、社会的共通資本(インフラ)が未整備であることによる当社グループの活動への悪影響、不利な政治的要因の発生、テロ・戦争・自然災害などによる社会的混乱、予期しえない労働環境の急激な変化、政情および経済状況不安定による悪影響や急激な為替変動により収益が減少する可能性があります。当社グループでは、有事の際には、現地、工事部門、営業部門による情報収集を行い、また監査法人や顧問弁護士等専門家への相談を行い、情報収集、分析を行っております。契約については現地通貨と円貨の二本立てで締結することにより為替リスクの回避を検討しております。 (8) 自然災害等による影響当社グループの拠点は、顧客のプラント設備の敷地内に存在し各地に点在しております。自然災害等によりプラント設備が被害を受けたり、従業員が被災したりする可能性があります。また、当社の情報資産、機器・ネットワーク等も損壊する可能性があります。当社グループでは、人命第一と安全確保を最優先に考え、有事の際には顧客等関係先との協議を含め迅速な初動対応を実施できるよう危機管理マニュアルを策定し、これらの危機事象発生に伴う影響の最小化に努めております。さらに大規模地震等の災害が発生した場合に備え、BCP(事業継続計画)を推進し、災害発生時にもスムーズに初動対応・優先業務が行えるよう、平時から対応訓練実施等による事業継続力の向上に取り組んでおります。また、情報基盤の安定運用のため、オンプレミスサーバー(データセンタ)とクラウドを最適な配置とし、有事の際に備えたバックアップと回復訓練を実施しております。 (9) サイバー攻撃による情報漏洩のリスクマルウエアなどのサイバー攻撃により、各種情報が外部に漏洩する可能性があります。当社グループでは、ソフトウエアの最新化や多層防御による技術的対策、利用者への情報教育・訓練を実施しております。 (10) 内部不正による情報漏洩のリスク当社グループの従業員による情報資産の不正利用リスクや、不適切な管理により情報資産が外部に漏洩する可能性があります。当社グループでは、内部不正に備えて従業員への情報教育と適切なアクセス権限の設定、また情報漏洩に対しては情報資産管理の徹底(装置・アクセス権棚卸し等)と従業員への情報教育を実施しております。 (11) 法令に違反するリスク当社グループの事業活動に関連する法令(建設業法、労働安全衛生法、労働基準法等)に違反した場合、行政処分により営業停止や各種許可の取消し、社会的信用を失墜する可能性があります。当社グループでは、法令遵守委員会を毎月開催し、同業他社の行政処分事例を題材にし、類似事例が発生しないよう関係者への教育・啓発活動を実施しております。 (12) 訴訟のリスク当社グループは国内外に拠点を持ち、質の高いサービスの提供に努めておりますが、業務遂行の過程で、損害賠償請求訴訟等を提起され、損害に対する補償が必要となる可能性があります。当社グループでは、訴訟が提起された場合においては、弁護士の助言等に基づき、事態の調査を行い、適切な対応方針を策定の上、法定代理人を選任し、適切に訴訟対応手続を遂行する体制を整えております。また、経営に重大な影響を与えると認められる訴訟等については、監査役会および取締役会に報告しております。 (13) コンプライアンスに関するリスク当社グループを構成する役員や従業員の各種規制への抵触や不正行為は、完全には回避できない可能性があり、このような事象が発生した場合、当社の社会的な信用が低下し、顧客から取引を停止され、または多額の課徴金や損害賠償が請求されるなど、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、教本を用いた教育啓蒙を実施することにより、世界共通の規範に基づきコンプライアンスに則した行動をするための体制や仕組みの構築を推進するとともに、倫理行動規準を定め、誠実で公正、透明な企業風土を醸成するよう努めております。また、社内にて内部通報制度を整備し、迅速な情報収集にも努めております。 (14) 企業の社会的責任に関するリスク当社グループは労働災害の発生等の労働安全衛生に係る問題、または当社のサプライチェーン内における児童労働、強制労働や外国人労働者への差別等の人権に係る問題等が生じた場合、当社の社会的な信用が低下し、顧客からの取引停止、または一部事業からの撤退等により、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、サプライチェーン上の各種調査や監査、ステークホルダーとコミュニケーションを取る過程で、倫理行動規準からの逸脱行為があると判断した場合には、是正に必要な措置を講じます。 (15) 人材不足に関するリスク当社グループは少子化等の要因による採用活動の難航や、社員の離職が続くことで、人材不足に陥る可能性があります。当社グループでは、多様な人材を採用するために採用活動の強化に努め、働き方改革や育児支援を実施することで、リスクの回避・影響の最小化を図っております。 (16) 人材育成に関するリスク当社グループは社員へ成長の機会が与えられないことによるモチベーションの低下や、業務遂行に必要な能力・スキルが獲得出来ないことが離職に繋がり、生産性が低下する可能性があります。当社グループでは、研修や資格取得の機会を提供し、社員のモチベーションや生産性の向上に繋げ、リスクの回避・影響の最小化を図っております。

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