1946

トーエネック(1946)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 設備工事業が主力
    トーエネックグループは、主に電気設備や空調設備などの工事を手掛ける「設備工事業」を中核事業としています。具体的には、電線を設置する配電線工事、地下に電線を埋設する地中線工事、建物内の電気配線を行う屋内線工事、空調設備を設置する空調管工事、通信設備工事など多岐にわたります。これらの工事を通じて、社会のインフラを支え、収益の大部分を上げています。
  • エネルギー事業も展開
    太陽光発電所の運営や、学校の空調システムサービス、マンション向けの高圧一括受電サービスなど、「エネルギー事業」も手掛けています。再生可能エネルギーの導入や省エネルギー化へのニーズに応えることで、新たな収益源を確保し、事業の多角化を進めています。特に太陽光発電は、長期的な収益が期待される分野です。
  • 多様な関連事業
    上記以外にも、商品の販売、土地建物の賃貸、事務用機器の賃貸、損害保険代理業など、幅広い事業を展開しています。また、PFI事業として豊川市斎場会館の施設整備・維持管理・運営を受託するなど、公共性の高い事業にも関与しています。これらの事業は、主力事業を補完し、グループ全体の安定的な収益基盤を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 設備工事業
    この事業はトーエネックグループの主要な収益源であり、売上高2,539.69億円、営業利益203.34億円を計上しています。配電線、地中線、屋内線、空調管、通信といった多岐にわたる電気設備工事を国内外で展開しており、社会インフラの整備に貢献しています。グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。
  • エネルギー事業
    太陽光発電所の運営、学校空調システムサービス、マンション高圧一括受電サービスなどを手掛ける事業で、売上高122.83億円、営業利益28.11億円を計上しています。再生可能エネルギーや省エネルギー化のニーズに応えることで、新たな収益の柱として成長を目指しています。今後の市場拡大が期待される分野です。
  • その他事業
    商品販売、土地・建物の賃貸、事務用機器の賃貸、損害保険代理業、PFI事業などを展開しています。これらの事業は、上記の主要事業を補完し、グループ全体の安定的な収益基盤を支えています。具体的な売上高や営業利益は明記されていませんが、多角的な事業展開の一翼を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
EquipmentInstallation 事業 2,540 203 8.0%
EnergyBusinessReportableSegment 地域 123 28 22.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,290 文字
3【事業の内容】 当社グループは、連結財務諸表提出会社(以下「当社」という。)、連結子会社8社及び持分法適用関連会社4社で構成され、設備工事業を主な事業の内容としている。 当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりである。また、当社は中部電力㈱〔電気事業〕の関連会社である。 〔設備工事業〕 当社は、配電線工事、地中線工事、屋内線工事、空調管工事、通信工事の施工を行っており、工事の一部を㈱トーエネックサービスが下請施工している。 ㈱トーエネックサービスは、屋内線工事等の施工を行っている。 旭シンクロテック㈱は、空調管工事の施工を行っている。 海外子会社である統一能科建筑安装(上海)有限公司、TOENEC (THAILAND) CO.,LTD.、Tri-En TOENEC Co.,Ltd.、TOENEC PHILIPPINES INCORPORATED、PT. ASAHI SYNCHROTECH INDONESIAは、それぞれ中華人民共和国、タイ王国、フィリピン共和国、インドネシア共和国において屋内線工事、空調管工事等の施工を行っている。 海外持分法適用関連会社であるHAWEE MECHANICAL AND ELECTRICAL JOINT STOCK COMPANY、FUHBIC TOENEC Corporationは、それぞれベトナム社会主義共和国、台湾において屋内線工事、空調管工事等の施工を行っている。 また、当社は、中部電力グループ(中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱)から配電設備の新増設工事やその他の修繕工事等を受注しており、その周辺業務を㈱トーエネックサービスに発注している。(注)1 TOENEC (THAILAND) CO.,LTD.は、Tri-En TOENEC Co.,Ltd.への事業移管が終了し清算手続中である。2 Tri-En TOENEC Co., Ltd.は、当社が増資を引き受けることで出資比率が49%となり、加えて、当社指名の取締役が同社取締役の過半を占めることにより、2024年5月9日付で連結子会社となった。 〔エネルギー事業〕 当社は、太陽光発電事業、学校空調システムサービス、マンション高圧一括受電サービス事業等を行っている。 合同会社たてしなサンサンファームは、営農型太陽光発電所に係る営農事業として、農産物の生産、加工及び販売を行っている。(注) 合同会社たてしなサンサンファームは、当社が他の出資会社の持分を譲り受けることにより、2024年11月30日付で連結子会社となった。 〔その他〕 当社は、商品販売を行っている。 ㈱トーエネックサービスは、商品販売、土地建物の賃貸、事務用機器の賃貸、損害保険代理業等を行っている。 PFI豊川宝飯斎場㈱は、PFI事業である豊川市斎場会館の施設整備、維持管理及び運営を受託している。 ㈱中部プラントサービスは、中部電力㈱の子会社であり、火力・原子力発電所の建設・点検・保守工事を行っている。  事業の系統図は次のとおりである。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
電力設備投資抑制による工事量変動や市場価格下落、低価格競争に直面しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
配電線工事、地中線工事、屋内線工事、空調管工事、通信工事など専門的な施工技術が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:電力会社向け売上高に関するリスク / 一般得意先向け売上高に関するリスク / 完成工事原価の変動に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

トーエネックは建設業であり、特定のブランド力や特許による無形資産の強みは限定的。公共事業や民間設備投資への依存度が高く、景気変動の影響を受けやすい。技術力は一定の評価があるものの、他社との差別化要因としては弱い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客はインフラ整備や設備投資の必要性から、一度構築した関係性を容易に変更しにくい側面がある。特に公共事業においては、長年の実績や信頼がスイッチングコストを形成する可能性がある。しかし、新規参入の余地も一定程度存在する。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業において、直接的なネットワーク効果は限定的。ただし、長年の事業活動で培われたサプライヤーや協力会社との強固な関係性は、事業遂行上の円滑さに寄与する可能性がある。これは間接的なネットワーク効果と言える。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

建設業は規模の経済が働きやすいが、トーエネック単独でのコスト優位性は限定的。資材調達や多重下請け構造により、コスト競争力は他社との比較で際立っていない。ただし、効率的な施工管理によるコスト削減努力は行われている。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高2700億円超、営業利益200億円超と、建設業としては中堅以上の規模を持つ。特に愛知県を中心とした地域密着型のインフラ整備や電力・通信関連工事で強みを発揮しており、一定の事業規模による優位性がある。直近2期で売上・利益ともに成長傾向。

  • 中部電力グループとの強固な関係
    トーエネックは中部電力の関連会社であり、中部電力グループ(中部電力、中部電力パワーグリッド、中部電力ミライズ)から配電設備の新増設や修繕工事などを安定的に受注しています。これは売上高の約3分の1を占める重要な基盤であり、安定した事業運営に大きく貢献しています。長年の信頼関係と実績が競争優位性となっています。
  • 国内外での幅広い事業展開
    国内では中部地方を中心に、配電線から屋内線、空調管、通信工事まで幅広い設備工事に対応しています。さらに、中国、タイ、フィリピン、インドネシア、ベトナム、台湾といったアジア諸国にも海外子会社や関連会社を展開し、屋内線工事や空調管工事などを手掛けています。これにより、事業機会の拡大とリスク分散を図っています。
  • 多様な技術と実績
    長年にわたり培ってきた電気設備工事の技術力と実績は、同社の大きな強みです。配電線、地中線、屋内線、空調管、通信工事といった多岐にわたる専門工事に対応できる技術者とノウハウを有しており、高品質な施工を提供することで顧客からの信頼を得ています。これは新規参入企業にとって高い障壁となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針当社グループは、① 社会のニーズに応える快適環境の創造② 未来をみつめ独自性を誇りうる技術の展開③ 考え挑戦するいきいき人間企業の実現を経営理念の柱に掲げ、総合設備企業として事業を展開している。 (2)経営環境及び対処すべき課題 今後の景気見通しについては、緩やかな回復が続くことが期待されるものの、米国の関税政策の影響で国内外の経済情勢は急速に不透明感が増している。建設業界においては、公共投資は堅調な推移が見込まれ、足元の民間設備投資は好調な企業業績を反映し高水準にあるものの、製造業を中心とした設備投資や原材料価格などの動向が懸念されており、今後の受注環境に与える影響について注視していく必要がある。 このような状況のもと、当社グループは、2023年4月に策定した中期経営計画2027の3年目を迎える2025年度においては、さらなる成長を目指すために、基本方針に基づいて次の主な取り組みを推進していく。 成長が見込まれる分野(カーボンニュートラル、DX関連)やエリア(首都圏、近畿圏、アジアなど)において、戦略的に営業活動を展開して受注拡大を図る。さらには、柔軟な施工体制を構築するとともに、グループ一体でのバリューチェーンを強化し、収益拡大に取り組んでいく。 今後、労働力人口の減少が見込まれるなか、人材の確保と育成が喫緊の課題と考えている。積極的な採用活動を展開するとともに、かいぜん活動やDXによる生産性向上、時間外労働削減に取り組んでいく。さらには、人材育成の強化、エンゲージメント向上、協力会社を含めた施工体制の整備などにより、会社の成長の源泉である人材の質と量の充実を図る。 設備工事を中核事業とする当社グループにとって、安全の追求は創業以来変わることのない、重要なテーマである。絶対に災害を発生させない企業風土を確立していく。 さらに、お客さまのニーズに応え、品質の向上、技術研究開発の強化に取り組むことにより、お客さまから選ばれる企業にしていく。 加えて、グループを挙げたコンプライアンスの推進、ガバナンス体制の強化、ステークホルダーとの信頼関係強化に取り組み、健全で透明性の高い企業運営に努めていく。 取引先との共存共栄については、価格交渉機会を確保し、コミュニケーションを一層強化してきた。今後も公平・公正な取引を通じて、信頼関係の構築に努めていく。 2024年7月には、中部電力㈱が保有する当社普通株式の売出しにより、当社は中部電力㈱の連結子会社から関連会社となった。当社グループとしては、より一層、経営の自立性や機動性を高めていく。 当社グループを取り巻く事業環境が大きく変化するなか、暮らしの基盤を支える担い手として、トーエネックの使命(パーパス)「いかなる時も、人や社会に“活力と豊かさ”を生み出す快適環境を創り、守る」に基づき、挑戦や変革を通じてお客さまや社会へ確かな価値を提供し続けることで、持続的な成長を実現していく。 <中期経営計画2027(2023年度~2027年度)> (3)目標とする経営指標 中期経営計画2027で目標とする経営指標は次のとおりである。<2027年度数値目標(連結)>売上高 2,700億円、経常利益 180億円、ROE 8.0% (注) 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針当社グループは、① 社会のニーズに応える快適環境の創造② 未来をみつめ独自性を誇りうる技術の展開③ 考え挑戦するいきいき人間企業の実現を経営理念の柱に掲げ、総合設備企業として事業を展開している。 (2)経営環境及び対処すべき課題 今後の景気見通しについては、緩やかな回復が続くことが期待されるものの、米国の関税政策の影響で国内外の経済情勢は急速に不透明感が増している。建設業界においては、公共投資は堅調な推移が見込まれ、足元の民間設備投資は好調な企業業績を反映し高水準にあるものの、製造業を中心とした設備投資や原材料価格などの動向が懸念されており、今後の受注環境に与える影響について注視していく必要がある。 このような状況のもと、当社グループは、2023年4月に策定した中期経営計画2027の3年目を迎える2025年度においては、さらなる成長を目指すために、基本方針に基づいて次の主な取り組みを推進していく。 成長が見込まれる分野(カーボンニュートラル、DX関連)やエリア(首都圏、近畿圏、アジアなど)において、戦略的に営業活動を展開して受注拡大を図る。さらには、柔軟な施工体制を構築するとともに、グループ一体でのバリューチェーンを強化し、収益拡大に取り組んでいく。 今後、労働力人口の減少が見込まれるなか、人材の確保と育成が喫緊の課題と考えている。積極的な採用活動を展開するとともに、かいぜん活動やDXによる生産性向上、時間外労働削減に取り組んでいく。さらには、人材育成の強化、エンゲージメント向上、協力会社を含めた施工体制の整備などにより、会社の成長の源泉である人材の質と量の充実を図る。 設備工事を中核事業とする当社グループにとって、安全の追求は創業以来変わることのない、重要なテーマである。絶対に災害を発生させない企業風土を確立していく。 さらに、お客さまのニーズに応え、品質の向上、技術研究開発の強化に取り組むことにより、お客さまから選ばれる企業にしていく。 加えて、グループを挙げたコンプライアンスの推進、ガバナンス体制の強化、ステークホルダーとの信頼関係強化に取り組み、健全で透明性の高い企業運営に努めていく。 取引先との共存共栄については、価格交渉機会を確保し、コミュニケーションを一層強化してきた。今後も公平・公正な取引を通じて、信頼関係の構築に努めていく。 2024年7月には、中部電力㈱が保有する当社普通株式の売出しにより、当社は中部電力㈱の連結子会社から関連会社となった。当社グループとしては、より一層、経営の自立性や機動性を高めていく。 当社グループを取り巻く事業環境が大きく変化するなか、暮らしの基盤を支える担い手として、トーエネックの使命(パーパス)「いかなる時も、人や社会に“活力と豊かさ”を生み出す快適環境を創り、守る」に基づき、挑戦や変革を通じてお客さまや社会へ確かな価値を提供し続けることで、持続的な成長を実現していく。 <中期経営計画2027(2023年度~2027年度)> (3)目標とする経営指標 中期経営計画2027で目標とする経営指標は次のとおりである。<2027年度数値目標(連結)>売上高 2,700億円、経常利益 180億円、ROE 8.0% (注) 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりである。 また、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1)経営成績 当期におけるわが国経済は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復の動きが続いた。建設業界においても、公共投資は堅調であり、民間設備投資は好調な企業収益等を背景に高い水準で推移した。一方で原材料価格の高止まりや供給面での制約などの影響が懸念される状況にあった。 このような状況のもと、当社グループにおいては中期経営計画2027(2023年度~2027年度)の目標達成に向け、お客さまや社会と共に成長し続けていくために取り組むべき施策を4つの基本方針(①成長分野への挑戦、②既存事業の深化、③人材投資の更なる拡充、④経営基盤の強化)として掲げ、推進している。 そして、基本方針を力強く推進するための3つの重要なテーマ(カーボンニュートラルへの取り組み、デジタル化・DXの推進、人材の確保・活躍推進)を成長ドライバーに位置付け、当期は将来を見据えたエリア戦略の展開、グループ一体でのバリューチェーンの強化、柔軟な施工体制の構築、積極的な技術者の採用、人材育成の強化、働き方改革及びかいぜん活動の推進等の諸施策を進めてきた。 また、企業の存続にはお客さまや社会との信頼関係が不可欠であることから、安全・品質の確保やコンプライアンスの推進、ガバナンスの強化等にも継続的に取り組んできた。 この結果、当期の業績は、売上高は配電線工事や屋内線工事に加え、大型太陽光発電工事案件が順調に進捗したことなどにより増収となった。利益面については、海外子会社のTri-En TOENEC Co.,Ltd.における利益低下やのれんの減損損失の計上などがあったものの、当社個別における増収に伴う利益増加や工事採算性の向上、政策保有株式の売却などにより、増益となった。 〔連結業績〕売上高270,966百万円(対前期比 7.2%増) 営業利益16,041百万円(対前期比 0.8%増) 経常利益15,360百万円(対前期比 21.1%増) 親会社株主に帰属する当期純利益10,765百万円(対前期比 15.2%増) 〔個別業績〕売上高243,849百万円(対前期比 8.5%増) 営業利益15,744百万円(対前期比 16.8%増) 経常利益15,292百万円(対前期比 14.5%増) 当期純利益9,661百万円(対前期比 11.3%増)  セグメントごとの経営成績は、次のとおりである。〔設備工事業〕 設備工事業は、配電線工事や屋内線工事に加え、大型太陽光発電工事案件が順調に進捗したことなどにより、売上高254,197百万円(前期比8.0%増)、セグメント利益(営業利益)20,334百万円(前期比13.0%増)となった。 〔エネルギー事業〕 エネルギー事業は、太陽光発電の出力制御の影響などにより、売上高12,283百万円(前期比4.8%減)、セグメント利益(営業利益)2,811百万円(前期比27.5%減)となった。 〔その他〕 その他の事業は、売上高9,421百万円(前期比6.1%増)、セグメント利益(営業利益)550百万円(前期比10.9%増)となった。 (2)財政状態 当社グループの財政状態については、総資産は310,561百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,630百万円の増加となった。これは、流動資産においては現金預金の増加(4,751百万円)、受取手形・完成工事未収入金等の増加(5,789百万円)など、固定資産においては投資有価証券の減少(3,208百万円)などによるものである。 負債は173,879百万円となり、前連結会計年度末に比べ88百万円の増加となった。これは、流動負債においては支払手形・工事未払金等の増加(6,605百万円)、短期借入金の増加(4,245百万円)など、固定負債においては長期借入金の減少(1,082百万円)、リース債務の減少(5,349百万円)、退職給付に係る負債の減少(3,881百万円)などによるものである。 純資産は136,681百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,541百万円の増加となった。これは、利益剰余金の増加(6,289百万円)、その他有価証券評価差額金の減少(2,399百万円)、退職給付に係る調整累計額の増加(2,012百万円)などによるものである。 (3)キャッシュ・フロー 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度と比較して2,280百万円増加し、40,299百万円となった。 なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益(16,202百万円)、減価償却費(10,430百万円)、売上債権の増加(2,737百万円)、仕入債務の増加(3,755百万円)、法人税等の支払(6,871百万円)などにより、19,014百万円の資金増加(前連結会計年度は19,118百万円の資金増加)となった。 投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入(2,612百万円)、有形固定資産の取得による支出(6,153百万円)などにより、3,082百万円の資金減少(前連結会計年度は2,060百万円の資金減少)となった。 財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の増加(2,498百万円)、リース債務の返済による支出(8,071百万円)、配当金の支払(4,471百万円)などにより、13,670百万円の資金減少(前連結会計年度は9,903百万円の資金減少)となった。  当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりである。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、設備工事業における材料費、外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用である。また、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、当社新本店ビルの建替え、設備工事業における当社事業場の新築によるものである。 運転資金は、主として営業活動によって得られた自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入れにより資金調達を実施している。長期資金は、営業活動によって得られた自己資金を充当するほか、金融機関からの借入れ、社債発行及びファイナンス・リース等による資金調達を実施しており、多様な調達手段の確保及び返済期日の分散化に努めている。なお、当連結会計年度末における有利子負債は、91,167百万円となっている。 営業活動によって得られた資金は、上記のとおり、運転資金や長期資金に充当するほか、「第4[提出会社の状況]3[配当政策]」に記載のとおり、連結配当性向30%以上の業績に応じた利益還元を行うこととしている。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針については、「第5[経理の状況] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであるが、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える重要な見積りは次のとおりである。 ① 完成工事高及び完成工事原価の計上 当社グループは、設備工事業における工事契約において、一定の期間にわたり充足される履行義務については、期間がごく短い工事契約を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積もり、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識している。なお、進捗度の見積りは、実施した工事に関して発生した工事原価が、完成までに予想される工事原価総額に占める割合(インプット法)を使用している。決算日における履行義務の充足に係る進捗度の見積りは、施工部署が作成した実行予算を基礎としており、発注者又は外注業者等との間で行われた協議の結果に関する情報を主要な仮定として織り込んでいるが、経済状況による材料費・外注費の変動や設計変更などに伴いその見積りが変更された場合には、当該連結会計年度においてその影響額を損益として処理することとなる。 ② 工事損失引当金 当社グループは、将来の工事損失の発生に備えるため、工事損失が確実視される場合に、当連結会計年度末において合理的に見積もることができる工事損失見込額を工事損失引当金として計上している。工事損失引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、工事の進捗遅延による経費の増加、想定外の労務費や資材価格の高騰などにより、追加損失が発生する可能性がある。 ③ 固定資産の減損 当社グループは、固定資産の収益性の低下により、固定資産の回収可能価額が帳簿価額を下回る場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上している。 固定資産の回収可能価額について、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、当初見込んでいた収益が得られなかった場合や将来キャッシュ・フローなどの前提条件に変化があった場合、固定資産の減損を実施する可能性がある。 ④ 退職給付債務及び退職給付費用 退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定されており、これらの前提条件には、割引率、年金資産の長期期待運用収益率、退職率、死亡率等が含まれている。当社グループは、この数理計算上で設定された前提条件は適切であると考えているが、実績との差異又は前提条件自体の変更により、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性がある。 ⑤ 貸倒引当金 当社グループは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を貸倒引当金として計上している。貸倒引当金の計上にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、債権に影響を与える予測不能な状況の変化などにより、追加引当が必要となる可能性がある。 ⑥ 繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産の計上に際して、将来の課税所得の見積りに基づいて回収可能性を検討しており、回収が不確実と考えられる部分については、評価性引当額として繰延税金資産を計上していない。繰延税金資産の回収可能性の検討にあたっては、期末時点で入手可能な情報に基づき最善の見積りを行っているが、経済環境の変化や収益性の低下などにより将来の課税所得が見込みを下回る場合、繰延税金資産を減額する可能性がある。 (5)受注及び売上の状況 受注及び売上の状況は、次のとおりである。① 受注実績 セグメントの名称 前連結会計年度(自 2023年 4月 1日  至 2024年 3月31日) (百万円) 当連結会計年度(自 2024年 4月 1日  至 2025年 3月31日) (百万円)設備工事業226,894255,697(12.7%増)エネルギー事業--その他--合計226,894255,697(12.7%増) ② 売上実績 セグメントの名称 前連結会計年度(自 2023年 4月 1日  至 2024年 3月31日) (百万円) 当連結会計年度(自 2024年 4月 1日  至 2025年 3月31日) (百万円)設備工事業235,447253,969(7.9%増)エネルギー事業12,90112,283(4.8%減)その他4,5144,714(4.4%増)合計252,863270,966(7.2%増)(注)1 当社グループ(当社及び連結子会社)では設備工事業以外は受注生産を行っていない。2 当社グループ(当社及び連結子会社)では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の売上高及びその割合期別相手先売上高(百万円)割合(%)前連結会計年度中部電力グループ(※)77,79030.8当連結会計年度中部電力グループ(※)82,04030.3※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱4 上記の金額は、セグメント間の取引について相殺消去後の数値である。  なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。 設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高期別区分前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期完成工事高(百万円)次期繰越工事高(百万円) 前事業年度(自 2023年 4月 1日  至 2024年 3月31日)配電線工事5,30073,70579,00673,4495,556地中線工事7,89011,56519,4569,02510,431屋内線工事81,91585,541167,45682,69684,760空調管工事25,97017,73243,70322,72020,982通信工事12,82516,37829,20319,6819,521計133,902204,923338,826207,573131,252 当事業年度(自 2024年 4月 1日  至 2025年 3月31日)配電線工事5,55675,87281,42979,3992,030地中線工事10,4319,08419,51614,9054,610屋内線工事84,76094,285179,04592,62886,417空調管工事20,98223,79444,77622,24222,533通信工事9,52118,30327,82518,0199,806計131,252221,341352,593227,195125,398(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。 ② 受注工事高の受注方法別比率 工事受注方法は、特命、競争及び中部電力パワーグリッド㈱との配電関係工事請負契約に大別される。期別区分特命(%)競争(%)請負契約(%)計(%) 前事業年度(自 2023年 4月 1日  至 2024年 3月31日)配電線工事7.40.092.6100地中線工事59.940.1-100屋内線工事28.171.9-100空調管工事32.967.1-100通信工事77.422.6-100 当事業年度(自 2024年 4月 1日  至 2025年 3月31日)配電線工事5.40.094.6100地中線工事96.53.5-100屋内線工事42.257.8-100空調管工事19.780.3-100通信工事72.227.8-100(注) 百分比は請負金額比である。 ③ 完成工事高期別区分中部電力グループ(※)(百万円)官公庁(百万円)一般民間会社(百万円)合計(百万円) 前事業年度(自 2023年 4月 1日  至 2024年 3月31日)配電線工事68,371295,04873,449地中線工事4,458144,5529,025屋内線工事6621,58580,44882,696空調管工事2,1436920,50722,720通信工事2236619,29319,681計75,6582,064129,850207,573 当事業年度(自 2024年 4月 1日  至 2025年 3月31日)配電線工事72,117267,25479,399地中線工事5,092379,77514,905屋内線工事8201,66090,14792,628空調管工事1,87216420,20522,242通信工事861,81716,11518,019計79,9903,706143,498227,195※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱(注)1 前事業年度の完成工事のうち主なもの大和ハウス工業㈱IAI庵原新工場新築工事大成建設㈱春日・後楽園駅前地区再開発(南街区)SA棟・SC棟清水建設㈱(仮称)TTMプロジェクト新生テクノス㈱新幹線地中送電線(綱島・大崎線)取替中部電力パワーグリッド㈱岐阜ビル空調設備改良工事当事業年度の完成工事のうち主なもの㈱大林組半田市立半田病院新病院建設工事大成建設㈱㈱みずほ銀行中目黒センター建替計画柏崎ソーラー合同会社柏崎市西山太陽光発電所建設工事鹿島建設㈱三井不動産㈱(仮称)三井リンクラボ新木場3新築計画㈱シーエナジー半田市立半田病院新病院エネルギーサービス事業(機械設備工事・電気設備工事) 2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の完成工事高、兼業事業売上高及びその割合期別相手先完成工事高兼業事業売上高合計(百万円)(%)(百万円)(%)(百万円)(%)前事業年度中部電力グループ(※)75,65833.72,0780.977,73734.6当事業年度中部電力グループ(※)79,99032.81,9920.881,98333.6※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱ ④ 次期繰越工事高(2025年 3月31日現在)区分中部電力グループ(※)(百万円)官公庁(百万円)一般民間会社(百万円)合計(百万円)配電線工事9621,9312,030地中線工事1,876502,6834,610屋内線工事4021,83384,18186,417空調管工事4,61147617,44622,533通信工事511,0388,7169,806計7,0383,401114,959125,398※ 中部電力グループ:中部電力㈱、中部電力パワーグリッド㈱、中部電力ミライズ㈱(注) 次期繰越工事のうち主なもの㈱大林組トヨタ自動車㈱下山電池工場建設工事2025年 9月完成予定鹿島建設㈱三井不動産㈱(仮称)八重洲二丁目中地区第一種市街地2029年 1月完成予定再開発事業新築工事合同会社FSPS八風FSPS佐久市八風太陽光発電所建設工事2025年 9月完成予定北野建設㈱オリンパス㈱技術開発センター石川O3プロジェクト2025年11月完成予定Phase3,4工事公立大学法人名古屋市立大学名古屋市立大学病院 救急・災害医療センター(仮称)2025年12月完成予定新築電気工事(その2) 兼業事業における売上高の状況 区分 前事業年度(自 2023年 4月 1日  至 2024年 3月31日) (百万円) 当事業年度(自 2024年 4月 1日  至 2025年 3月31日) (百万円)エネルギー事業12,90112,283商品販売 電線類1,0491,038その他工事用材料3,1053,293その他2739商品販売計4,1834,370 計17,08416,653(注) 当事業年度における商品販売先は同業者79.8%、その他20.2%となっている。

事業リスク

  • 電力会社向け売上高の変動リスク
    売上高の約3分の1を中部電力グループからの受注に依存しており、電力会社の設備投資抑制や市場価格の下落によって、売上高や利益が減少する可能性があります。これは、同社の経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
  • 一般顧客向け売上高の景気変動リスク
    売上高の約6割を占める一般顧客向けの事業は、建設市場や設備投資の景気動向に大きく左右されます。景気が悪化し設備投資が抑制された場合、受注高の減少や低価格競争の激化により、売上高や利益が低下する恐れがあります。
  • 工事原価の変動と不良工事のリスク
    材料費、労務費、外注費などの工事原価が想定以上に変動した場合、利益が圧迫される可能性があります。また、重大な不良工事や事故が発生した場合には、補償費用や信頼失墜により、財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,880 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがある。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の的確な対応に努める所存である。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。 (1)電力会社向け売上高に関するリスク 当社は、中部電力㈱の関連会社である。中部電力㈱並びにその子会社である中部電力パワーグリッド㈱及び中部電力ミライズ㈱より配電設備の新増設工事や、その他修繕工事等を受注・施工しており、当社の売上高の3分の1程度を占めている。今後、上記3社の事業環境変化に伴う電力設備投資抑制等による工事量変動が見込まれるため、生産性向上などコスト競争力の強化に努めている。 しかしながら、想定を上回る電力設備投資の抑制及び市場価格等の下落による上記3社との取引価格の低下があった場合には、売上高や利益が低下する恐れがあり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (2)一般得意先向け売上高に関するリスク 一般得意先向けの売上高は、全体の約6割を占めており、建設市場や一般得意先の設備投資などの景気動向に左右される。設備投資抑制による受注高減少や低価格競争に対応するため、新規市場・新規顧客の開拓など受注拡大のための施策を展開している。 しかしながら、想定を上回る景気の悪化により設備投資の大幅な抑制があった場合には、売上高や利益が低下する恐れがあり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (3)完成工事原価の変動に関するリスク 当社グループの工事原価は、主に材料費、労務費、外注費、経費からなり、受注前原価検討による原価低減や資材の廉価購買などに努めている。 しかしながら、想定を上回る工事原価の変動があった場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (4)重大な不良工事に関するリスク 当社グループは、安全かつ高品質な施工をお客さまへ提供するために、施工に関するマニュアルや手引の整備、技術教育、現場パトロールの実施など、品質管理の徹底に努めている。 しかしながら、工事施工に関し、品質上重大な不具合や事故が発生した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (5)保有資産に関するリスク 当社グループは、事業活動上の必要性から事業用不動産、有価証券等の資産を保有している。事業用不動産に関しては、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるか検証している。また、有価証券等の資産は、その必要性や保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか検証し、適切でない、又は見合っていない場合は売却を行うこととしている。 しかしながら、事業用不動産の収益性が著しく低下した場合や有価証券等の時価が著しく下落した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (6)取引先の信用に関するリスク 当社グループは、取引先と契約を締結したうえで契約条項に基づき工事を施工し、工事代金を受領している。契約の際には、取引先の与信管理を行い、不良債権の発生防止に努めている。 しかしながら、取引先が倒産し、大型不良債権が発生した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (7)取引先との価格交渉・価格転嫁に関するリスク 当社グループでは、「トーエネックグループ調達基本方針」を策定し、コミュニケーション推進月間を設定するなど、取引先との信頼関係強化に努めている。 しかしながら、取引先との価格交渉・価格転嫁が適切でないことにより当社の社会的信用が低下した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (8)太陽光発電事業に関するリスク 当該事業は、通常その事業期間が長期にわたることから、十分な調査及び想定されるリスクの回避・低減の検討を行ったうえでプロジェクトを選定している。 しかしながら、事業環境に著しい変化が生じた場合や業務遂行上重大な災害・事故等が発生した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。また、事業について自治体や地域住民への説明が十分でない場合は、レピュテーションが低下する可能性がある。 (9)国際事業に関するリスク 当社では、「海外関係会社運営の指針」を策定するとともに、運営・営業及び施工等に関して担当部署による定期的なチェックを実施することにより運営管理やガバナンスの強化に努めている。 しかしながら、当該国の経済情勢の変化があった場合や不適切な運営管理がなされた場合には、社会規範に反する事象による社会的信用の低下、原価の大幅な増加や遅延賠償金の発生などによる利益の低下が発生する恐れがあり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (10)退職給付債務に関するリスク 当社の退職年金資産の運用にあたっては、中長期的な投資環境を見通し、適正な資産運用ができるよう年金資産運用検討委員会において検討している。 退職年金資産の運用結果が前提条件と異なる場合、その数理計算上の差異は、発生年度以降の一定の期間で費用処理することとしている。 しかしながら、退職年金資産の運用利回りの悪化や割引率の低下により、掛金や退職給付費用が大幅に増加した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (11)コンプライアンス等に関するリスク 当社グループは、関係法令(建設業法・独占禁止法・労働安全衛生法等)、社内規程類及び社会規範を遵守するため、「コンプライアンス宣言」に基本方針と行動基準を定めるとともに、従業員教育などに取り組んでいる。 しかしながら、関係法令の違反や制定・改廃等への対応遅れによる処分等を受けた場合、また、社会規範に反する事象が発生したこと等により社会的信用が低下した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (12)情報流出に関するリスク 当社グループでは、個人情報などの重要情報を適切に管理するため、関係法令に則り、社内体制及び情報の取り扱いに関するルールを策定するとともに、情報システムのセキュリティ強化や従業員教育などに取り組んでいる。 しかしながら、情報が外部に流出し、当社グループの社会的信用が低下した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (13)人的資本に関するリスク 当社グループでは、「トーエネックグループ人材戦略方針」を策定し、成長の源泉である人材の質・量を高めるため、積極的な採用活動の展開や人材育成の強化、エンゲージメント向上、ダイバーシティの推進に努めるとともに、協力会社を含めた施工体制の維持・強化に取り組んでいる。 しかしながら、採用数の減少・離職者の増加により施工体制の構築が困難になった場合やベテラン技術者の退職により技術継承が困難になった場合には、売上高や利益が低下する恐れがあり、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (14)自然災害等の発生に関するリスク 当社グループは、大規模自然災害や戦争・クーデター・テロ等有事の発生、感染症の世界的流行等による業務中断リスクを抑えるため、事業継続計画などを定めている。 しかしながら、大規模自然災害や戦争・クーデター・テロ等有事の発生、感染症の世界的流行等により、人的・物的被害の発生や物流網の寸断による資材調達の停滞、人員不足による工事の中断・遅延や世界的景気の悪化などによる受注高・利益の低下の事態が生じた場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。 (15)気候変動に関するリスク 当社グループでは、「トーエネックグループ環境基本方針」を策定し、環境保全に積極的に取り組むとともに、脱炭素社会の実現に向けて地球温暖化防止を推進し、事業活動を通じて脱炭素化を目指し取り組みを進めている。また、当社グループは2022年4月にTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言への賛同を表明し、気候変動による事業への影響を想定し、リスクマネジメントを強化するとともに、対策と事業戦略を一体化していくための取り組みを開始している。 しかしながら、当社グループにおいて脱炭素社会に向けた取り組みの遅延により、環境経営を推進する得意先からの受注が大幅に減少した場合や、各種規制、炭素価格の導入等がなされ、資材調達コストが大幅に上昇した場合、また、異常気象に伴い生産性が低下した場合には、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性がある。

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