研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-05 | - | 41 |
| 2024-05 | - | 28 |
| 2023-05 | - | 38 |
| 2022-05 | - | 20 |
| 2021-05 | - | 38 |
研究開発活動(本文)
FY2025|3,113 文字
6 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、自動化・省力化、DXなど生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は624百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業526百万円、建築事業98百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (土木事業)(1) マシナリー×ICT(Information and Communication Technology)による土工の高速化・省力化技術の開発土工事における省力化、生産性の向上を目的として、建設機械におけるICT活用の標準化はもとより、建設機械施工の自動化に取り組んでおります。また、高速走行が可能なスクレーパを技術導入することで工期短縮、省人化と同時に温室効果ガスの削減を図っております。工事の進捗管理にUAV(Unmanned Aerial Vehicle)を導入し3次元地形データを作成することで最適な運土計画を立案するとともに、台風・豪雨時等の土砂災害リスクをリアルタイムに評価し対策に反映させております。さらに、土量や土質性状の管理にAI/ICTを用いた評価手法を導入することによって、省人化や品質向上に関する開発を大学等との共同研究により進めております。また、国土交通省が掲げるi-construction2.0の実現に向け、土工事に関する様々な情報の数値化を図ることで、最適な土工事を実現する施工管理システムの開発を行っております。 (2) 回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の改良品質の高度化と適用性拡大適用性拡大を目的とした自走型土質改良機を開発し、国土交通省が進める緊急治水対策プロジェクトにおいて、本機械の特徴である自走機能を活かし、河川敷内で出水期の施工を行っています。また、自走型としたことで改良ヤードを小さくすることが可能となり、令和6年能登半島地震の災害復旧工事において、十分な改良ヤードが確保できない港湾の護岸改良工事に適用され、稼働を開始します。さらに、土質性状に応じた破砕混合メカニズムについて、大学等と共同研究を実施し、不良土改良技術の高度化を進めています。改質土の更なる高品質化とオペレーションの自動化を目的として、土の供給性能向上を目指した供給機の開発を行っており、今後は土量の計測技術を組み合わせた自動制御の開発を進める予定です。 (3) コンクリート関連技術リニューアル技術では、独自技術である機能性吸着材と国土開発工業㈱のエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有する「ハイブリッドエポキシ樹脂」のNETIS登録が完了しております。ひび割れ注入・断面修復工法への適用を目的とした検証試験を実施し、その効果についてモニタリングを行っております。また、本機能性吸着材の性能を活用した他材料への適用についても検討を開始しております。 (4) 地盤改良技術独自の地盤改良技術である動圧密工法は、ICTを活用した施工・品質管理の高度化、省人化を進めており、静的地盤圧縮工法のリフューズプレス工法とともに現場条件に合わせた最終処分場の減容化技術として他社との差別化を図っております。 (5) 機能性吸着材環境分野等への応用を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。世界の水問題の解決を目標に、途上国でも持続可能な機能性材料を用いた井戸水砒素処理技術の開発を進め、バングラデシュ人民共和国での現地実証試験を行っております。独立行政法人国際協力機構(JICA)の「中小企業・SDGs・ビジネス支援事業」において、「『JaPani』システムの活用による安心安全な飲料水を提供可能にする分散型地方給水事業」がビジネス化実証事業として採択されており、開発途上国の課題解決に貢献し得るビジネスの開始を目指しております。 (6) 福島エコクリート株式会社福島エコクリートは福島県浜通りの復興を目的とした「福島イノベーション・コースト構想」の実践企業に位置付けられており、SDGs実践の観点から地元産業副産物の「地産地消」、カーボンニュートラル時代への貢献を目指した技術開発に取り組んでおります。具体的には、次世代の石炭火力発電方式として期待されている石炭ガス化複合発電(IGCC)から発生するスラグ(CGS)、バイオマス灰の活用検討を行う他、石炭灰を主原料とした人工砕石(以下、ORクリート)をブルーカーボン領域の環境修復材分野として活用する試みの一環として、福島県松川浦において、アサリ生育促進の検討を行っております。また、福島県浜通りに広く分布する高含水比の不良土砂(ゆな土)とORクリートとを混合することで、盛土材に適用な可能な良質な混合土を製造する研究開発を、地元の日本大学工学部と実施しております。さらに、早急な再生利用が望まれている中間貯蔵除去土のうち、8000㏃以下のものにORクリートを混合して盛土材として利活用する検討を、JCOAL(カーボンフロンティア機構)が設置したWG委員会の中で取り組んでおります。土木領域以外では、双葉郡浪江町に進出した「F-REI(福島国際研究教育機構)」の委託事業として、東京大学、理化学研究所等と、石炭灰からラジウム(226Ra)を抽出し、抽出したラジウムから癌の治療薬であるアクチウム(225Ac)を製造する技術検証も行っており、今後もカーボンネガティブエミッションの観点から、石炭灰の有効活用に関する新たな技術開発への取組も積極的に実施する予定です。 (建築事業)(1) 現場支援技術 施工省力化・合理化技術物流施設におけるコストトップランナーとなるべく、工事の省力化並びに合理化を図るための工法として高強度ステンレスによる鋼製型枠の開発、PCaユニット化、プレストレスの検討、防火区画化壁のユニット化、無足場工法による施工及び機械化施工の検討を実施しております。今後、大型物流倉庫の案件に適用し生産性向上を目指しております。 (2) ICT技術BIMを利用した支援技術BIM(Building Information Modeling)の活用を進め、施工の省力化並びに品質向上を図っております。設備・建築総合モデルでの早期検証を確立し、案件でのフロントローディングを実施しております。また、構造モデルの積算活用を実施しており、業者選定時の査定業務の省力化及び利益率の向上を図ります。今後も業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指しております。 (3) 設備系技術 省エネ技術の実用化省エネシステムの手法と再生可能エネルギーをセットとした再生エネ100%スキームを営業革新の一手として展開、生産工場への適用を図っております。また、オフィスビルや物流施設に対してはZEB(Net Zero Energy Building)の実現に向けた取り組みを進めております。 (4) 建築技術の共同開発配筋検査システムの開発当社を含めたゼネコン21社と共同開発契約を結び「配筋検査システム」の開発に取り組んでおります。この配筋検査システムは、AI(人工知能)を活用した鉄筋認識に関する技術により適切な配筋施工の実施を支援するシステムで、施工管理者の熟練度によらない効率的かつ正確な配筋検査を可能とし、鉄筋検査の業務時間削減へつなげます。今後も現場試行を継続的に実施し、より汎用性の高い機能の開発を引き続き進めてまいります。 (関連事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2024|3,022 文字
6 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、自動化・省力化、DXなど生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は692百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業619百万円、建築事業73百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (土木事業)(1) マシナリー×ICT(Information and Communication Technology)による土工の高速化・省力化技術の開発土工事における省力化、生産性の向上を目的として、建設機械におけるICT活用の標準化を進めております。特に、高速走行が可能なスクレーパを技術導入することで工期短縮、省人化と同時に温室効果ガスの削減を図っております。工事の進捗管理にUAV(Unmanned Aerial Vehicle)を導入し3次元地形データを作成することで最適な運土計画を立案するとともに、台風・豪雨時等の土砂災害リスクをリアルタイムに評価し対策に反映させております。さらに、土量や土質性状の管理にAI/ICTを用いた評価手法を導入することによって、省人化や品質向上に関する開発を大学等との共同研究により進めております。また、国土交通省が掲げるi-construction2.0の実現に向け、土工事に関する様々な情報の数値化を図ることで、最適な土工事を実現する施工管理システムの開発を行っております。 (2) 回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の改良品質の高度化と適用性拡大土質性状に応じた破砕混合メカニズムについて大学等と共同研究を実施して不良土改良技術の高度化を進めるとともに、適用性拡大を目的として「自走型」と「プラント型」の機械を新たに開発いたしました。自走型は機械装置のワンパッケージ化を実現したことで狭隘部での工事を可能としており、「自走型回転式破砕混合機」のNETIS登録が完了しております。プラント型は組立解体に新規方式を採用することで大幅な工期短縮を実現しております。さらに、改質土の更なる高品質化とオペレーションの自動化を目的として、土の供給機のハード面での性能向上と土量の計測技術の開発を進めております。 (3) コンクリート関連技術リニューアル技術では、独自技術である機能性吸着材と国土開発工業㈱のエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有する「ハイブリッドエポキシ樹脂」のNETIS登録が完了しております。ひび割れ注入・断面修復工法への適用を目的とした検証試験を実施し、その効果についてモニタリングを行っております。また、本機能性吸着材の性能を活用した他材料への適用についても検討を開始しております。 (4) 地盤改良技術独自の地盤改良技術である動圧密工法は、ICTを活用した施工・品質管理の高度化、省人化を進めており、静的地盤圧縮工法のリフューズプレス工法とともに現場条件に合わせた最終処分場の減容化技術として他社との差別化を図っております。 (5) 機能性吸着材環境分野等への応用を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。世界の水問題の解決を目標に、途上国でも持続可能な機能性材料を用いた井戸水砒素処理技術の開発を進め、バングラデシュ人民共和国での現地実証試験を行っております。独立行政法人国際協力機構(JICA)の「中小企業・SDGs・ビジネス支援事業」において、「『JaPani』システムの活用による安心安全な飲料水を提供可能にする分散型地方給水事業」がビジネス化実証事業として採択されており、開発途上国の課題解決に貢献し得るビジネスの開始を目指しております。 (6) 福島エコクリート株式会社福島エコクリートは福島県浜通りの復興を目的とした「福島イノベーション・コースト構想」の実践企業に位置付けられており、SDGs実践の観点から地元産業副産物の「地産地消」、カーボンニュートラル時代への貢献を目指した技術開発に取り組んでおります。具体的には、次世代の石炭火力発電方式として期待されている石炭ガス化複合発電(IGCC)から発生するスラグ(CGS)、バイオマス灰の活用検討を行う他、石炭灰を主原料とした人工砕石のブルーカーボン領域としての環境修復材分野への適用、医療分野(人工透析排水処理)及び鉱山分野(酸性排水)の中和処理材への活用検討も実施しております。製品である石炭灰混合材料によるCO2固定量の最大化を目指した取組みも前期より継続して実施しております。また、同地区の高含水比の土砂(不良土)とORクリート(石炭灰リサイクル資材)とを混合することで、良質な混合土を製造して盛土材等に活用する検討も行っております。 これらの技術開発は福島県の「実用化促進技術開発補助金」を活用し、福島県と開発成果の共有化を図るとともに、南相馬市との連携協定の締結、地元大学(東北大、日本大工学部)との共同研究体制で実施することで、技術開発のスピード化、技術信頼性のアップ、社会実装の迅速化、地元への成果反映を図っております。さらに今後は双葉郡浪江町に進出した「F-REI(福島国際研究教育機構)」と連携した新たな技術開発への取組も積極的に実施する予定です。 (建築事業)(1) 現場支援技術 施工省力化・合理化技術物流施設におけるコストトップランナーとなるべく、工事の省力化並びに合理化を図るための工法として高強度ステンレスによる鋼製型枠の開発、PCaユニット化、プレストレスの検討、防火区画化壁のユニット化、無足場工法による施工及び機械化施工の検討を実施しております。今後、大型物流倉庫の案件に適用し生産性向上を目指しております。 (2) ICT技術BIMを利用した支援技術BIM(Building Information Modeling)の活用を進め、施工の省力化並びに品質向上を図っております。設備・建築総合モデルでの早期検証を確立し、案件でのフロントローディングを実施しております。また、構造モデルの積算活用を実施しており、業者選定時の査定業務の省力化及び利益率の向上を図ります。今後も業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指しております。 (3) 設備系技術 省エネ技術の実用化省エネシステムの手法と再生可能エネルギーをセットとした再生エネ100%スキームを営業革新の一手として展開、生産工場への適用を図っております。また、オフィスビルやマンションに対してはZEB(Net Zero Energy Building)やZEH(Net Zero Energy House)の実現に向けた取り組みを進めております。 (4) 建築技術の共同開発配筋検査システムの開発当社を含めたゼネコン21社と共同開発契約を結び「配筋検査システム」の開発に取り組んでおります。この配筋検査システムは、AI(人工知能)を活用した鉄筋認識に関する技術により適切な配筋施工の実施を支援するシステムで、施工管理者の熟練度によらない効率的かつ正確な配筋検査を可能とし、鉄筋検査の業務時間削減へつなげます。今後も現場試行を継続的に実施し、より汎用性の高い機能の開発を引き続き進めてまいります。 (関連事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2023|2,625 文字
6 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、自動化・省力化、DXなど生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は760百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業600百万円、建築事業159百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (土木事業)(1) マシナリー×ICT(Information and Communication Technology)による土工の高速化・省力化技術の開発 土工事における省力化、生産性の向上を目的として、建設機械におけるICT活用の標準化を進めております。特に、高速走行が可能なスクレーパを技術導入することで工期短縮、省人化を可能とし、土工事に関する様々な情報の数値化を図ることで、最適な土工事を実現する施工管理システムの開発を行っております。また、工事の進捗管理にUAV(Unmanned Aerial Vehicle)を導入し3次元地形データを作成することで最適な運土計画を立案するとともに、台風・豪雨時等の土砂災害リスクをリアルタイムに評価し対策に反映させております。さらに、土量や土質性状の管理にAI/ICTを用いた評価手法を導入することによって、省人化や品質向上に関する開発を大学等との共同研究により進めております。 (2) 回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の改良品質の高度化と適用性拡大 土質性状に応じた破砕混合メカニズムについて大学等と共同研究を実施して不良土改良技術の高度化を進めるとともに、適用性拡大を目的として「自走型」と「プラント型」の機械を新たに開発いたしました。自走型は機械装置のワンパッケージ化を実現したことで狭隘部での工事を可能としております。プラント型は組立解体に新規方式を採用することで大幅に工期短縮を実現しています。さらに、改質土の更なる高品質化とオペレーションの自動化を目的として、土の供給機のハード面での性能向上と土量の計測技術の開発を進めております。 (3) コンクリート関連技術リニューアル技術では、独自技術である機能性吸着材と国土開発工業㈱のエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有する「ハイブリッドエポキシ樹脂」のNETIS登録が完了しております。ひび割れ注入・断面修復工法への適用を目的とした検証試験を実施し、その効果についてモニタリングを行っております。 (4) 地盤改良技術独自の地盤改良技術である動圧密工法は、ICTを活用した施工・品質管理の高度化、省人化を進めており、静的地盤圧縮工法のリフューズプレス工法とともに現場条件に合わせた最終処分場の減容化技術として他社との差別化を図っております。 (5) 機能性吸着材環境分野等への応用を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。世界の水問題の解決を目標に、途上国でも持続可能な機能性材料を用いた井戸水砒素処理技術の開発を進め、バングラデシュ人民共和国での現地実証試験を行っております。 (6) 福島エコクリート株式会社福島エコクリートは福島県浜とおりの復興を目的とした「福島イノベーション・コースト構想」の実践企業に位置付けられており、SDGs実践の観点から地元産業副産物の「地産地消」、カーボンニュートラル時代への貢献を目指した技術開発に取り組んでおります。具体的には、次世代の石炭火力発電方式として期待されている石炭ガス化複合発電(IGCC)から発生するスラグ(CGS)、バイオマス灰の活用検討を行う他、石炭灰を主原料とした人工砕石のブルーカーボン領域としての環境修復材分野への適用、医療分野(人工透析排水処理)及び鉱山分野(酸性排水)の中和処理材への活用検討も実施しております。製品である石炭灰混合材料によるCO2固定量の最大化を目指した取組みも前期より継続して実施しております。 これらの技術開発は福島県の「実用化促進技術開発補助金事業」に採択されており、福島県と開発成果の共有化を図るとともに、南相馬市との連携協定の締結、地元大学(東北大、日本大工学部)との共同研究体制で実施することで、技術開発のスピード化、技術信頼性のアップ、社会実装の迅速化、地元への成果反映を図っております。 (建築事業)(1) 現場支援技術 施工省力化・合理化技術物流施設におけるコストトップランナーとなるべく、工事の省力化並びに合理化を図るための工法として高強度ステンレスによる鋼製型枠の開発、PCaユニット化、プレストレスの検討、ICT重機の活用、防火区画化壁のユニット化、無足場工法による施工及び機械化施工の検討を実施しています。今後、大型物流倉庫の案件に適用し生産性向上を目指します。 (2) ICT技術BIMを利用した支援技術BIM(Building Information Modeling)の活用を進め、施工の省力化並びに品質向上を図っております。設備・建築総合モデルでの早期検証を確立し、案件でのフロントローディングを実施しております。また、構造モデルの積算活用を実施しており、業者選定時の査定業務の省力化及び利益率の向上を図ります。今後も業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指します。 (3) 設備系技術 省エネ技術の実用化省エネシステムの手法と再生可能エネルギーをセットとした再生エネ100%スキームを営業革新の一手として展開、生産工場への適用を図っております。また、オフィスビルやマンションに対してはZEB(Net Zero Energy Building)やZEH(Net Zero Energy House)の実現に向けた取り組みを進めております。 (4) 建築技術の共同開発配筋検査システムの開発 当社を含めたゼネコン21社と共同開発契約を結び「配筋検査システム」の開発に取り組んでいます。この配筋検査システムは、AI(人工知能)を活用した鉄筋認識に関する技術により適切な配筋施工の実施を支援するシステムで、施工管理者の熟練度によらない効率的かつ正確な配筋検査を可能とし、鉄筋検査の業務時間削減へつなげます。今後も現場試行を継続的に実施し、より汎用性の高い機能の開発を引き続き進めてまいります。 (関連事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2022|2,606 文字
5 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、自動化・省力化など生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は514百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業461百万円、建築事業53百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (土木事業)(1) マシナリー×ICT(Information and Communication Technology)による土工の高速化・省力化技術の開発 土工事における省力化、生産性の向上を目的として、建設機械におけるICT活用の標準化を進めております。特に、高速走行が可能なスクレーパを技術導入することで工期短縮、省人化を可能とし、土工事に関する様々な情報の数値化を図ることで、最適な土工事を実現する施工管理システムの開発を行っております。また、工事の進捗管理にUAV(Unmanned Aerial Vehicle)を導入し3次元地形データを作成することで最適な運土計画を立案するとともに、台風・豪雨時等の土砂災害リスクをリアルタイムに評価し対策に反映させております。さらに、土量や土質性状の管理にAI/ICTを用いた評価手法を導入することによって、省人化や品質向上に関する開発を大学等との共同研究により進めております。 (2) 回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の改良品質の高度化と適用性拡大 土質性状に応じた破砕混合メカニズムについて大学等と共同研究を実施して不良土改良技術の高度化を進めるとともに、適用性拡大を目的として「自走型」と「プラント型」の機械を新たに開発いたしました。自走型は機械装置のワンパッケージ化を実現したことで狭隘部での工事を可能としております。プラント型は組立解体に新規方式を採用することで大幅に工期短縮を実現しています。さらに、改質土の更なる高品質化とオペレーションの自動化を目的として、土の供給機のハード面での性能向上と土量の計測技術の開発を進めております。 (3) コンクリート関連技術リニューアル技術では、独自技術である機能性吸着材と国土開発工業㈱のエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有する「ハイブリッドエポキシ樹脂」のNETIS登録が完了しております。ひび割れ注入・断面修復工法への適用を目的とした検証試験を実施し、その効果についてモニタリングを行っております。 (4) 地盤改良技術独自の地盤改良技術である動圧密工法は、ICTを活用した施工・品質管理の高度化、省人化を進めており、静的地盤圧縮工法のリフューズプレス工法とともに現場条件に合わせた最終処分場の減容化技術として他社との差別化を図っております。 (5) 機能性吸着材環境分野等への応用を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。世界の水問題の解決を目標に、途上国でも持続可能な機能性材料を用いた井戸水砒素処理技術の開発を進め、バングラデシュでの現地実証試験を行っております。 (6) 福島エコクリート株式会社福島エコクリートは福島県浜通りの復興を目的とした「福島イノベーション・コースト構想」の実践企業に位置付けられており、SDGs実践の観点から地元産業副産物の「地産地消」、カーボンニュートラル時代への貢献を目指した技術開発に取り組んでおります。具体的には、次世代の石炭火力発電方式として期待されている石炭ガス化複合発電(IGCC)から発生するスラグ(CGS)、バイオマス灰の活用検討を行う他、石炭灰を主原料とした人工砕石のブルーカーボン領域としての環境修復材分野への適用、医療分野(人工透析排水処理)及び鉱山分野(酸性排水)の中和処理材への活用検討も実施しております。さらに本年度から、製品である石炭灰混合材料によるCO2固定量の最大化を目指した取組みにも着手しております。 これらの技術開発は福島県の「実用化促進技術開発補助金事業」に採択されており、福島県と開発成果の共有化を図るとともに、南相馬市との連携協定の締結、地元大学(東北大、日本大工学部)との共同研究体制で実施することで、技術開発のスピード化、技術信頼性のアップ、社会実装の迅速化、地元への成果反映を図っております。 (建築事業)(1) 現場支援技術 施工省力化・合理化技術工事の省力化並びに合理化を図るため、土の有効活用及びコスト改善の方法として回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の建築利用、物流施設におけるコストトップランナーとなるための工法として高強度ステンレスによる鋼製型枠、PCaユニット化、ICT重機活用、無足場工法による施工及び機械化施工の検討を実施しています。今後、大型物流倉庫の案件に適用し生産性向上を目指します。 (2) ICT技術BIMを利用した支援技術BIM(Building Information Modeling)の活用を進め、施工の省力化並びに品質向上を図っております。設備・建築総合モデルでの早期検証を確立し、案件でのフロントローディングを実施しております。また、構造モデルの積算活用を実施しています。今後も業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指します。 (3) 設備系技術 省エネ技術の実用化省エネシステムの手法と再生可能エネルギーをセットとした再生エネ100%スキームを営業革新の一手として展開、生産工場への適用を図っております。また、オフィスビルやマンションに対してはZEB(Net Zero Energy Building)やZEH(Net Zero Energy House)の実現に向けた取り組みを進めております。 (4) 建築技術の共同開発配筋検査システムの開発 当社を含めたゼネコン21社と共同開発契約を結び「配筋検査システム」の開発に取り組んでいます。この配筋検査システムは、AI(人工知能)を活用した鉄筋認識に関する技術により適切な配筋施工の実施を支援するシステムで、施工管理者の熟練度によらない効率的かつ正確な配筋検査を可能とし、鉄筋検査の業務時間削減へつなげます。今後も現場試行を継続的に実施し、より汎用性の高い機能の開発を引き続き進めてまいります。 (関連事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2021|2,361 文字
5 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、自動化・省力化など生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は741百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業633百万円、建築事業107百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (土木事業)(1) マシナリー×ICT(Information and Communication Technology)による土工の高速化・省力化技術の開発土工事における省力化、生産性の向上を目的として、建設機械におけるICT活用の標準化を進めております。特に、高速走行が可能なスクレーパを技術導入することで工期短縮、省人化を可能とし、様々な条件での機械施工能力の数値化を図ることで最適な土工事を実現する施工管理システムの開発を行っております。また、工事進捗に伴い適宜UAV(Unmanned Aerial Vehicle)を導入し3次元地形データを作成することで最適な運土計画を立案するとともに、台風・豪雨時等の土砂災害リスクをリアルタイムに評価し対策に反映させております。さらに、土量や土質性状の管理にAI/ICTを用いた評価手法を導入することによって、省人化や品質向上に関する開発を大学等との共同研究により進めております。 (2) 回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の改良品質の高度化と適用性拡大土質性状に応じた破砕混合メカニズムについて大学等と共同研究を進めることによる不良土改良技術の高度化、及び適用性拡大を目的として「自走型」と「プラント型」を新たに開発いたしました。自走型は機械装置のワンパッケージ化を実現したことで狭隘部での工事を可能としております。プラント型は組立解体に新規方式を採用することで大幅に工期短縮を実現しています。管理システムにおいてAI/ICTを活用し、オペレーティングの自動化や遠隔地のリアルタイム管理・監視により省人化のための開発を進めております。 (3) コンクリート関連技術リニューアル技術では、独自技術である機能性吸着材と国土開発工業㈱のエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有する「ハイブリッドエポキシ樹脂」のNETIS登録が完了しております。ひび割れ注入・断面修復工法への適用を目的とした検証試験を実施し、その効果についてモニタリングを行っております。 (4) 地盤改良技術独自の地盤改良技術である動圧密工法は、ICTを活用した施工・品質管理の高度化、省人化を進めており、静的地盤圧縮工法のリフューズプレス工法とともに現場条件に合わせた最終処分場の減容化技術として他社との差別化を図っております。 (5) 機能性吸着材環境分野等への応用を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。世界の水問題の解決のために「安全な水を届ける」ことを目標に機能性材料を用いた井戸水砒素処理技術の開発を進め、バングラデシュでの現地実証試験を行っております。 (6) 福島エコクリート株式会社福島エコクリートは福島県浜通りの復興を目的とした「福島イノベーション・コースト構想」の実践企業に位置付けられており、SDGs実践の観点から地元産業副産物の「地産地消」、カーボンニュートラルへの貢献を目指した技術開発に取り組んでおります。具体的には、次世代の石炭火力発電方式として期待され、福島県浜通りで本格稼働が開始となった石炭ガス化複合発電(IGCC)から発生するスラグ(CGS)の活用検討、石炭灰を主原料とした人工砕石の環境修復材分野への活用検討も行っております。これらの技術開発は福島県の「実用化促進技術開発補助金事業」に採択されており、南相馬市との連携協定の締結、地元大学(東北大、日本大工学部)との共同研究体制で実施することで、技術開発のスピード化、技術信頼性のアップ、地元への成果反映を図っております。 (建築事業)(1) 基礎技術柱RC造・梁S造ブレース工法の開発RC造とS造の長所を活かし、複合構造とすることで、建物の大スパン化、省力化、低コスト化を実現する柱RC造・梁S造ブレース工法の技術開発に取り組んでおります。2020年12月25日付けで工法の一般評定を取得しており、今後の大型物流センターの施工に採用予定であります。 (2) 現場支援技術 施工省力化・合理化技術工事の省力化・合理化をはかるため、土の有効活用及びコスト改善の方法としての回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の建築利用、物流施設におけるコストトップランナーとなるための工法としてPCaユニット化・ICT重機活用などを確立しました。 (3) ICT技術BIMを利用した支援技術BIM(Building Information Modeling)の活用を進め、施工の省力化を図っております。設備・建築総合モデルでの早期検証を確立し、案件でのフロントローディングを実施しております。今後も業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指しております。 (4) 設備系技術 省エネ技術の実用化省エネシステムの手法と再生可能エネルギーをセットとした再生エネ100%スキームを営業革新の一手として展開、生産工場への適用を図っております。 (5) 安心安全の技術開発制振デバイスの評価・検討建物の大地震時の大変形を抑えるための制振装置の普及ニーズに対応するため、制振装置の信頼性の評価・検討を実施しております。構造モニタリングシステム大地震の被害把握等を目的とした構造ヘルスモニタリングシステムを開発しております。 (関連事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2020|2,659 文字
5 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、自動化・省力化など生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は711百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業527百万円、建築事業183百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載しております。 (土木事業)(1) ICT(Information and Communication Technology)土工の高速化・省力化技術の開発省力化、生産性の向上を目的として、ICTの活用を進めております。特に高速走行が可能なスクレーパを技術導入し、土工施工能力を大幅に向上させ、工期短縮と省人化を可能としました。更にAI/IoTを活用しICT土工への標準対応を視野に入れた施工管理システムの開発を進めております。また、測量、設計、施工計画及び施工、維持管理に至るすべてのプロセスにおいて、ICT/CIMを全面活用したきめ細かい管理手法の確立を目指しております。3次元モデルにより工事段階中に刻々と変化する現場状況を予測・再現することで、多発、巨大化する台風・豪雨時等の土砂災害リスクをタイムリーかつ適切に評価し、仮設防災計画・対策に直ちに反映させることで、現場内及び周辺地域の安心安全度や顧客満足度の向上に役立てております。 (2) 回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の適用土砂拡大と改良品質の高度化当社保有技術である回転式破砕混合工法について、大型シールド工事の残土処理を対象としたプラント組込型ツイスターを実用化しました。所定の処理土品質を確保した上で従来機に比べ、大幅に時間処理量の拡大が可能となりました。またICT/IoTを活用し、遠隔地における施工管理システムの開発により、省人化を図っております。一方、不良土改良技術としての優位性を確立するために、豊富な実績データを整理し、広範囲な土質性状に応じた破砕混合メカニズムの研究や再生資材を活用した建設発生土の性状改善効果に関する検討及び使用材料の土質情報を与えることで、破砕・混合状態を定量的に予測できるシミュレーションモデルについて大学等との共同研究を進めております。 (3) コンクリート関連技術リニューアル技術では、独自技術である機能性吸着材と国土開発工業㈱のエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有する「ハイブリッドエポキシ樹脂」のNETIS登録が完了しております。ひび割れ注入・断面修復工法への適用を目的とした検証試験を実施し、その効果についてモニタリングを行っております。また、複合床版防水工法への適用についても、第三者機関における性能評価が終わり、販路拡大を図っております。 (4) 地盤改良技術独自の地盤改良技術である動圧密工法は、ICTを活用した施工・品質管理の高度化、省人化を進めており、静的地盤圧縮工法のリフューズプレス工法とともに現場条件に合わせた最終処分場の減容化技術として他社との差別化を図っております。 (5) 機能性吸着材環境分野、各種添加剤等への応用を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。これまでに基本性能の把握、製造加工技術等の研究開発を実施し、さらに、高度水処理システム、井戸水砒素処理技術等の環境分野、各種添加剤、脱臭剤等への用途開発を進めております。 (6) 福島エコクリート株式会社事業の継続性、収益の安定性を図る目的から「入口戦略」と「出口戦略」の観点から技術開発を行っております。前者に関しては、CO2問題により石炭火力発電所に逆風が吹く事が想定されるため、次世代の石炭火力方式と期待される石炭ガス化複合発電によって発生するIGCCスラグの利用検討を行っているほか、福島県内の一般事業における石炭灰、バイオ混焼灰の利用についても検討を行っております。また後者に関しては、製品であるORクリートの強度改善等を行うことにより現状の土木用砕石(主として路盤材、基礎材)の用途拡大を行うと共に、石炭灰混合材料の特徴的な性質に着眼した環境修復材分野(水質浄化)への適用を目指した開発を行っております。これらの技術開発は福島県の「実用化促進技術開発補助金」を活用し、地元大学(東北大、日本大工学部)との共同研究体制で実施することで、技術開発のスピード化、技術信頼性のアップを図っております。 (建築事業)(1) 基礎技術柱RC造・梁S造ブレース工法の開発RC造とS造の長所を活かし、複合構造とすることで、建物の大スパン化、省力化、低コスト化を実現する柱RC造・梁S造ブレース工法の技術開発に取り組んでおります。2021年5月期中に工法の一般評定を取得し、大型物流センター等に採用予定であります。 (2) 現場支援技術躯体省力化・施工合理化技術躯体工事の省力化・合理化をはかるため、案件ごとに計画段階からPC化・先組工法・大型パネル工法・械施工工法等の検討を実施しております。現在、施工中の超高層マンション工事では、PC化、先組工法など、最適な省力化工法を採用し、生産性向上を図っております。 (3) IT技術BIMを利用した支援技術BIM(Building Information Modeling)の設計、施工への活用を進め、建設プロセスにおける品質や性能の向上、省力化を図っております。案件のフロントローディングと設計や施工現場における業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指し、建築技術と情報技術の融合化を推進しております。 (4) 設備系技術省エネ技術の実用化・見える化様々な省エネシステムの手法(クール・ヒートトレンチ、床吹出空調、デシカント空調、地中熱HP、ダブルスキン構造等)を取り入れ、CASBEE-Sランクを取得した自社案件をつくば地区に建設しました。自社案件にて、省エネ技術の実用化と見える化の技術開発を進めております。 (5) 安心安全の技術開発制振デバイスの評価・検討建物の大地震時の大変形を抑えるための制振装置の普及ニーズに対応するため制振装置の信頼性の評価・検討を、実施しております。 (関連事業)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2019|3,375 文字
5 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、自動化・省力化など生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は810百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業600百万円、建築事業207百万円、関係会社1百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (土木事業)(1) ICT(Information and Communication Technology)土工の高速化・省力化技術の開発省力化、生産性の向上を目的として、ICTの活用を進めております。特に高速走行が可能なスクレーパを技術導入し、土工施工能力を大幅に向上させ、工期短縮と省人化を可能としました。また、測量、設計、施工計画及び施工、維持管理に至るすべてのプロセスにおいて、ICT/CIMを全面活用したきめ細かい管理手法の確立を目指しております。3次元モデルにより工事段階中に刻々と変化する現場状況を予測・再現することで、多発、巨大化する台風・豪雨時等の土砂災害リスクをタイムリーかつ適切に評価し、仮設防災計画・対策に直ちに反映させることで、現場内及び周辺地域の安心安全度や顧客満足度の向上に役立てております。 (2) 回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の適用土砂拡大と改良品質の高度化当社保有技術である回転式破砕混合工法について、大型シールド工事の残土処理を対象としたプラント組込型ツイスターを実用化しました。所定の処理土品質を確保した上で従来機に比べ、大幅に時間処理量の拡大が可能となりました。またICT/AI対応を視野に入れた自動運転制御管理システムの開発により、省人化を図っております。一方、不良土改良技術としての優位性を確立するために、豊富な実績データを整理し、広範囲な土質性状に応じた破砕混合メカニズムの研究や再生資材を活用した建設発生土の性状改善効果に関する検討及び使用材料の土質情報を与えることで、破砕・混合状態を定量的に予測できるシミュレーションモデルについて大学等との共同研究を進めております。 (3) コンクリート関連技術リニューアル技術では、独自技術である機能性吸着材と国土開発工業㈱のエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有するハイブリッドエポキシ樹脂製品は新材料としてNETIS登録を完了しており、ひび割れ注入・断面修復工法としての適用を目的とした検証試験を実施し、その効果についてモニタリングを行っております。また、高品質コンクリートを製造するため、施工・品質管理に関する3次元の見える化技術の開発を行っており、スマートセンサやAI画像診断技術を活用したトンネル二次覆工コンクリートやボックスカルバートの施工・品質管理システムを施工現場で実用化を進めております。 (4) 土質・地盤改良技術一般廃棄物や産業廃棄物の処分場、放射性廃棄物の埋設施設に活用可能な技術として、降雨浸透抑制型覆土(キャピラリーバリア)とベントナイトを用いた遮水ライナーの研究開発を継続しております。また、当社では従来から研究開発を進めていた土砂よりも高品質な砕石代替材として使用できる石炭灰混合材料の製造を事業化し、関係会社の福島エコクリート㈱が製造・販売を行っております。独自の地盤改良技術である動圧密工法は、ICTを活用した施工・品質管理の高度化、省人化を進めており、静的地盤圧縮工法のリフューズプレス工法とともに現場条件に合わせた最終処分場の減容化技術として他社との差別化を図っております。 (5) 機能性吸着材環境分野、各種添加剤等への応用を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。これまでに基本性能の把握、製造加工技術等の研究開発を実施し、さらに、高度水処理システム、井戸水砒素処理技術等の環境分野、各種添加剤、脱臭剤等への用途開発を進めております。 (建築事業) (1) 基礎技術①柱RC造・梁S造工法の開発RC造とS造の長所を活かし、複合構造とすることで、建物の大スパン化、省力化、低コスト化を実現する柱RC造・梁S造の技術開発に取り組んでおります。工法の一般評定を取得し、首都圏にて大型物流センターを施工中であります。②構造解析技術の強化建物の長周期地震動対策への提案能力を高めるために、地震動解析技術、免震・制振構造の解析技術の強化を図っております。③コンクリ-ト品質技術の強化鋼管とコンクリートを組み合わせた技術により、工期短縮や省力化が図れるCFT造(コンクリート充填鋼管構造)の技術開発に取り組んでおります。都市部の超高層ホテル案件にて実施工を行っております。④環境負荷低減コンクリートの開発と実証火力発電所の副産物である石炭灰を加熱改質したコンクリート混和材(CfFA)を活用した環境負荷低減コンクリートの開発に取り組んでおります。自社案件に採用し、その有効性を確認しております。 (2) 現場支援技術①タブレット現場支援システムタブレットを現場施工管理に活用する事により、業務の効率化・省力化・ペーパーレス化を図っております。当社独自のカスタマイズを行ったソフトを導入したタブレットを用いて、配筋検査及び写真・スリーブ確認検査・仕上げ検査及び写真・各種工程内検査及び写真・簡易連絡メモ、各種会議対応等が可能であります。②躯体省力化・施工合理化技術躯体工事の省力化・合理化をはかるため、案件ごとに計画段階からPC化・先組工法・大型パネル工法・械施工工法等の検討を実施しております。現在、施工中の超高層マンション工事では、PC化、先組工法など、最適な省力化工法を採用し、生産性向上を図っております。 (3) IT技術 BIMを利用した支援技術BIM(Building Information Modeling)の設計、施工への活用を進め、建設プロセスにおける品質や性能の向上、省力化を図っております。案件のフロントローディングと設計や施工現場における業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指し、建築技術と情報技術の融合化を推進しております。 (4) 設備系技術①省エネ技術の実用化・見える化様々な省エネシステムの手法(クール・ヒートトレンチ、床吹出空調、デシカント空調、地中熱HP、ダブルスキン構造等)を取り入れ、CASBEE-Sランクを取得した自社案件をつくば地区に建設しました。自社案件にて、省エネ技術の実用化と見える化の技術開発を進めております。②食品工場エンジニアリング技術食品工場エンジニアリング技術では、グローバルスタンダードであるFSSC22000等の規格・認証に対応するため、建設の観点から異物混入や虫の侵入、カビの発生等を防ぐサニテーション技術を整備・開発し、食品工場における安全衛生環境の実現を追求しております。 (5) 安心安全の技術開発①制振デバイスの評価・検討建物の大地震時の大変形を抑えるための制振装置の普及ニーズに対応するため制振装置の信頼性の評価・検討を、実施しております。②構造モニタリングシステムの開発建物のBCP対策として、建物モニタリングの開発を行っております。自社案件に開発したシステムを導入し、実地検証を行い、実用化を目指しております。 ③室内安全対策メンテナンスフリーで高性能な「低床免震システム」は、床免震システムでは、第三者審査機関である一般財団法人日本建築センタ-による国内初となる一般評定を取得しております。この技術を応用して、他の用途で活用できないか、他業種との協業を図っております。 (関連事業)研究開発活動は特段行われておりません。 (関係会社)福島エコクリート株式会社石炭灰混合材料(ORクリート)の市場拡大、競争力強化を目的に、大学との共同研究を継続するだけでなく、原料調達の自由度を上げる目的から、他産業(製紙会社等)から発生する石炭灰、バイオ混焼灰の適用可能性に関して、福島県等の補助金を活用して検討を進めております。また、福島県内で建設中のIGCC(石炭ガス化複合)プラントから発生するIGCCスラグの適用性についても合わせて検討を進めております。
FY2018|7,424 文字
5 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、自動化・省力化など生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は4億99百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業4億28百万円、建築事業70百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (土木事業)(1) ICT(Information and Communication Technology)省力化技術の開発省力化、生産性の向上を目的として、ICTの活用を進めております。当期は以下のテーマについて実施しております。①ICTを利用したスクレーパのインテリジェント化当社保有技術であるスクレーパのインテリジェント化による重機土工の技術革新を目的として、運搬土量管理システムの設計と走行締固め効果の評価を進めております。各種センサーの選定及び現場実証試験を実施し、軌跡管理システムのプロトタイプを完了しております。②ICTを活用した土工品質管理土工品質管理の自動化・省力化を目的として、品質管理装置を搭載した自律型走行計測台車の設計を進めております。開発はメーカーと共同で進めており、これまでにプロトタイプの計測台車を製作し、現場にて実証試験を行っております。③ICT/CIM(Construction Information Modeling)を活用した総合的土工管理手法の開発土工現場における測量、設計、施工計画及び施工、維持管理に至るすべてのプロセスにおいて、ICT/CIMを全面活用したきめ細かい管理手法の確立を目指しております。3次元モデルにより工事段階中に刻々と変化する現場状況を予測・再現することで、多発、巨大化する台風・豪雨時等の土砂災害リスクをタイムリーかつ適切に評価し、仮設防災計画・対策に直ちに反映させることで、現場内及び周辺地域の安心安全度の向上を図っております。また、国土交通省中国地方整備局のトンネル工事において、CIM要求事項に対しICTを活用した計測システムの導入及び実際の風景にCIMモデルを重ねて見ることのできるMR(Mixed Reality)を用いて、施工検討や顧客満足度の向上に役立てております。 (2) 回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の高度化当社保有技術である回転式破砕混合工法について、施工の効率化、独自技術の開発を目標に以下の課題を挙げ、取り組んでおります。①シールド残土処理対応大型シールド工事の残土処理を対象としたプラント組込型ツイスターの実用化を目的として、ツイスターの時間処理量拡大に向けた開発を行っております。当期は試験機による能力試験を実施し、従来型のツイスターと同等の品質で処理能力向上が図れることを確認し、実用化に向けた詳細設計を行っております。②不良土改良技術競争力向上のための差別化技術の開発を目的として、不良土の改良に伴う品質管理手法、及び添加材料を用いた独自改良手法の検討を行っております。現在は、河川の堤防補強盛土として製造した改良土の「推定モデル(材料評価)」の構築を目指し、回転式破砕混合工法で製造した改良土とバックホウ混合を模擬した改良土の強度・変形特性、及び透水特性について現場ごとのデータを収集し、品質性能を裏付けるモデル化への検討を行っております。③機能性地盤材料再生資材の有効利用技術の開発を目的として、再生資材を活用した建設発生土の性状改善効果に関する検討を大学との共同研究で進めております。現在は、長期耐久性について実施した結果の評価を進めております。また、当期はICT/AI対応を視野に入れた管理システムの開発を目指し、使用材料の土質データにより破砕・混合状態を定量的に予測できるシミュレーションについて、大学との共同研究を開始し、小型の回転式破砕混合装置を大学に導入して試験を開始しております。 (3) トンネル・シールド関連技術トンネル・シールド関連の施工技術の開発・向上を目的として、関連する施工技術の調査・検証・開発を行い、実際に現場へ適用することで効果・問題点を明確にし、施工技術の開発を進めております。また、社員の教育活動も実施しており、トンネルに関する技術力向上に成果を上げております。当期は以下の課題を挙げ取り組んでおります。①トンネル関連技術トンネル切羽崩落事故防止を課題とし、コスト削減及び安全性向上につながる技術の検討に取り組んでおります。②シールド関連技術シールドマシンのビット耐摩耗性向上、土量管理の高度化、切羽監視等を課題とし、コスト削減及び安全性向上につながる技術の検討に取り組んでおります。③小水力発電関連技術小水力発電における小断面トンネル掘削の効率化を課題とし、コスト削減及び安全性向上につながる技術の検討に取り組んでおります。 (4) コンクリート関連技術コンクリート関連技術として以下の課題を挙げ、開発に取り組んでおります。①ADOX工法ADOX工法は2液無溶剤型のエポキシ樹脂接着剤を使用した構造物補修・補強工法であります。一般的なエポキシ樹脂の施工環境温度が5℃以上であるのに対して、本材料は5℃以下の低温下での施工を可能にし、また施工技術の機械化を確立することにより、各種構造物に広く採用されております。本材料のひとつは、技術名称「寒冷地用エポキシ樹脂コンクリート補修材ADOX1380W」として、NETIS(国土交通省の新技術情報提供システム)に登録済でありますが、加えて、平成28年12月に新材料として、技術名称「寒冷地用軟質系エポキシ樹脂コンクリート補修材コンクレッシブ1510Ⅱ」のNETIS登録を完了致しました。これらの材料は、国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所のほかに当社を含む材料メーカー6社との共同研究「コンクリートのひび割れ注入・充填後の品質評価及び耐久性に関する研究」の試験材料に取り挙げられており、引き続き平成33年3月まで研究の予定であります。新たな市場として、道路橋コンクリート床版の耐久性向上に取り組んでおり、「ADOX床版防水工法」として、寒冷地である北海道等の北日本を中心に、さらに近畿地方においても採用が増えております。また、昨年度に引き続き、樹脂系あと施工アンカーへの適用として、太陽光発電関連の工事等で採用が増えております。更なる市場開拓として、5℃以下で施工ができる特長を生かした新製品・新工法の開発や、繊維シート補強への適用を目指した取り組みも継続しております。②リニューアル技術当社技術である機能性吸着材とADOXのエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有するハイブリッドエポキシ樹脂製品の開発を行っております。その基本性能については、これまでの基礎試験結果から確認されており、平成29年5月には、技術名称「ハイブリッドエポキシ樹脂」として、新材料のNETIS登録を完了しております。ひび割れ注入工法や他工法への適用を目的とした検証試験を実施するにあたり、コンクリート材料やエポキシ樹脂に関する研究実績を持つ大学との共同研究を継続し、また平成29年6月からは、コンクリート構造物のライフサイクルマネジメントを専門分野とする大学との共同研究を開始しております。平成29年10月には、青森県や西日本高速道路株式会社において試験施工を実施しております。③高品質コンクリート高品質コンクリートを製造するための、施工・品質管理に関する新技術の開発を行っております。当期は、スマートセンサを活用したトンネル二次覆工コンクリートの施工・品質管理システムの構築に向け、室内試験や施工現場での実証試験を行いました。また、コンクリートの品質に大きな影響を及ぼす養生方法について、当社が開発したLHTシート(保湿・保温養生シート)の更なる機能向上を目指し、現場実証実験を行っております。また、コンクリート表層品質の改善を目的とした型枠設置タイプの養生シートの開発を進めております。 (5) 土質・地盤改良技術土質・地盤改良技術として以下の課題を挙げ、開発に取り組んでおります。①処分場技術の高度化・合理化一般廃棄物や産業廃棄物の処分場、放射性廃棄物の埋設施設に活用可能な技術として、降雨浸透抑制型覆土(キャピラリーバリア)とベントナイトを用いた遮水ライナーの研究開発を継続しております。キャピラリーバリアについては、その設計精度の向上を目的に、上部覆土の性能について調査を行っております。そのため、自然環境下における上部覆土の性能変化を調査するために、施工済みの上部覆土の性能を調査致しました。また、長期間の降雨浸透抑制効果を把握するために、屋外の実規模土槽を用いた実証試験施設にて、平成12年から現位置試験、データの取得を継続しております。遮水ライナーについては、施工上、有利となるCa型ベントナイトを用いた遮水土を製造することを目的に、実規模を想定した混合機による遮水土の製造試験を行い、基礎データを取得致しました。②石炭灰有効利用沖縄電力株式会社と開発してきた頑丈土破砕材の技術をベースとして、石炭灰混合材料を大量・安定的に提供すべく技術開発を進めてまいりました。土砂よりも高品質な砕石代替材として使用できる石炭灰混合材料の製造を目標として、福島エコクリート株式会社の事業化を目指しておりましたが、本研究成果を反映した製造プラントが平成30年3月に完成し、製品の製造に移行しております。事業化に向けた研究開発として、石炭灰収集・分析及び環境安全性確保に対応した配合試験データの集積、その配合や製造方法の検討、製品の物性確認、データの解析手法についてシステムの再構築・改良、実プラントを模擬した試験装置を作成し、製造条件及び品質確認を進めております。大学との共同研究では熱力学的解析とデータ駆動型解析の検証、強度特性、溶出特性の検証を進めております。③地盤改良技術の高度化動圧密工法は、埋立地や盛土の支持力増強や液状化対策工法として国内外で豊富な施工実績を有しておりますが、特に海外での技術競争力強化のためICTを活用した施工・品質管理の高度化、省人化を進めております。 事前混合処理工法(PREM工法)は、当社が開発した砂を対象とした液状化対策工法でありますが、近年は浚渫土、岸壁背面の掘削土等のリサイクル活用が主となっており、粘性土から礫質土にわたる多様な材料を回転式破砕混合機で改良する事例が増えてきております。そこで、多様な材料にも適用できる配合試験方法の見直しが必要であり、そのための基礎データを取得しております。④土壌・水質改良工場跡地の土壌汚染対策のほか、大型プロジェクト等で課題となっている自然由来の汚染土への対応技術の開発を進めております。新規不溶化材の開発や現場で実施できる簡易分析技術の確立、汚染土のトリータビリティ試験等を行っております。自然由来汚染土の不溶化技術は大学と共同で開発しております。 (6) 機能性吸着材環境、医薬、触媒、各種添加剤等への用途開発を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。これまでに基本性能の把握、製造加工技術等の研究開発を実施し、さらに、高度水処理システム、井戸水砒素処理技術等の環境分野、各種添加剤、脱臭剤等への用途開発を進めております。 (建築事業)(1) マンション工事の省力化施工による競争力強化主にマンション工事の競争力強化を目的とし、工程・工法・省力化に関して検証を実施しながら、全国展開を図っております。①工程検証マンション工事現場の躯体工程サイクルの確認検証を、A積算時・B現場着工時・C実施工程の三段階で検証しております。検証結果を工法・技術・職人・検査等の項目で確認し、汎用性のある良い点を中心に全国水平展開し、工期短縮につなげ、生産性の向上を目指しております。②省力化・工業化の検証PC化・先組工法・大型パネル工法・既製品利用等の有効性を検証し、設計段階からの取組みを実施して、生産性の向上に取り組んでおります。大阪の超高層マンション工事では、PC工事の複雑な部分は事前にモックアップを作成及び検証し、要求された品質が確保されていることを確認した上で施工を致しました。設計施工物件においては、入手段階より設計部門と省力化・工業化の協議を開始し、生産性向上を目指しております。 (2) 生産性向上技術①CFT造(コンクリート充填鋼管構造)技術鋼管とコンクリートを組み合わせた複合構造により、型枠や鉄筋施工を削減し、工期短縮できるCFT造の施工技術ランクを取得しました。さらに適用範囲拡大のための、コンクリート強度70N/mm2とした実験を実施し、技術的な蓄積を行いました。都市部の超高層ホテル案件にて適用中であり、高層建物や商業施設等の受注拡大を図っております。②柱RC造・梁S造(混合構造)技術RC造とS造の長所を活かし、柱梁接合部を単純化することで、建物の大スパン化、省力化、工期短縮、低コスト化する技術開発に取り組んでおります。自社研究施設にて接合部の構造実験を実施し、第三者機関への審査申請を行った結果、第三者機関である一般財団法人ベターリビングの一般評定を取得しました。この一般評定取得により本技術による設計施工が可能となり、現在、首都圏にて大型物流センターを施工中であります。今後も同様の物流センターや商業施設等の受注拡大を図ってまいります。③IT活用技術BIM(Building Information Modeling)の設計、施工への活用を進め、建設プロセスにおける品質や性能の向上、省力化を図っております。また、施工現場における業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指すなど、建築技術と情報技術の融合化を推進しております。 (3) 施工品質向上技術①環境負荷低減コンクリート石炭火力発電所の副産物である石炭灰を加熱改質したコンクリート混和材(CfFA)を活用した技術開発を推進し、コンクリート構造物の高耐久化や長寿命化、そして資源の有効活用やCO2削減を図っております。本技術開発は、大学と共同研究で取り組んでおり、実用化の第一歩として、免震住宅の基礎部分や、首都圏の研究施設に試験的に適用しております。②コンクリート品質向上技術充填センサーや透明型枠を利用したコンクリート打設管理、温度ひび割れ対策としての3次元温度応力解析による内部温度・ひび割れ発生確率の推定、各種養生シートによるコンクリートの保温・保湿養生、高強度・高流動コンクリートの実機試験等をとおして高品質なコンクリート技術の確立に取り組んでおります。 (4) 免震・振動技術仕上高さ200mm、メンテナンスフリーで高性能な「低床免震システム」は、消防署の通信指令室やエネルギー関連の監視制御室、先端技術による微細加工装置など、地震に対して最高レベルの安全性が要求される用途で、多くの導入実績をあげております。また、本免震システムの安全性、有効性を証明するため、第三者機関である一般財団法人日本建築センターに審査申請を行った結果、床免震システムでは国内初となる一般評定を平成28年10月に取得致しました。 (5) 建物再生技術スクラップ&ビルドの時代が終わり、資産の有効活用が注目される中、地震対策技術をベースに低コスト、資産価値向上の実現を図るソリューション技術「DRESS」を展開しております。建物・耐震診断をはじめ、耐震補強、内外装設備のリニューアル・リノベーション技術の研究開発に取り組んでおります。特に的確な診断が求められる躯体調査では、直径20mmの小さなサンプルでコンクリートの劣化度・強度を判定できる「ソフトコアリング」工法や耐震補強工事で無振動、無粉塵、無騒音を可能にする接着ブレース工法や炭素繊維補強工法など、建物の状況や条件に合わせた建物再生技術の充実化を図っております。 (6) 省エネルギー・最適環境技術持続可能な循環型社会に適した建築物を目指し、省エネルギーや長寿命化など設備・環境技術の開発に取り組んでおります。特に省エネ・環境診断で、赤外線カメラを利用した結露測定や気流・温熱解析ソフトによる室内環境の見える化(定量的評価手法)は、既存建物の環境条件をより的確に検証できる技術で、様々な用途分野の活用が期待されております。また、食品工場エンジニアリングではグローバルスタンダードであるFSSC22000等の規格・認証に対応するため、建設の観点から異物混入や虫の侵入、カビの発生等を防ぐサニテーション技術を整備し、食品工場における安全衛生環境の実現を追求しております。 (7) タブレットを活用した現場支援システムの実用化タブレットを現場施工管理に活用する事により、業務の効率化・省力化・ペーパーレス化を図っております。また、労働時間の短縮及び、出来高生産性の向上を目指しております。タブレットの利用目的は、配筋検査及び写真・仕上げ検査及び写真・各種工程内検査及び写真・簡易連絡メモ、各種会議対応としており、当社独自のカスタマイズを行っております。現在、数現場で試用中でありますが、この期間で現場社員の利便性・システムの内容や改良・ハード面の整備等を確認しており、平成31年6月からの全国の現場に対する展開・普及を目指し取り組んでおります。 (関連事業)研究開発活動は特段行われておりません。 (関係会社)福島エコクリート株式会社①石炭灰混合材料の環境安全性の確保を目的に、研究開発で得た知見を基に実機プラント製造時の環境安全 性、製造判定手法の確立、既存の石炭灰に関する情報のデータベースの拡充を進めております。②実機プラントの安定した製造能力の確保を目的に、製造した製品の評価と製造管理プロセス、既存設備の改善を進めております。③石炭灰混合材料の市場拡大、競争力強化を目的に、大学との共同研究を継続するだけでなく、他の大学、研究機関との物理的特性、長期安定性の検証も合わせて進めております。
FY2017|7,733 文字
6 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、自動化・省力化など生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は432百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業335百万円、建築事業96百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (土木事業)(1) ICT(Information and Communication Technology)省力化技術の開発省力化、生産性の向上を目的として、ICTの活用を進めております。当期は以下のテーマについて実施しております。①ICTを利用したスクレーパのインテリジェント化当社保有技術であるスクレーパのインテリジェント化によっての重機土工の技術革新による生産性向上を目的として、運搬土量管理システムの設計と走行締固め効果の評価を進めております。メーカーと共同で各種センサーの選定及びシステム設計を実施し、現場基礎試験を完了しております。②ICTを活用した土工品質管理土工品質管理の自動化・省力化を目的として、品質管理装置を搭載した自律型走行計測台車の設計を進めております。開発はメーカーと共同で進めており、これまでに機械要素、システム仕様の検討及び自律型走行試験を完了しております。③ICT/CIM(Construction Information Modeling)を活用した総合的土工管理手法の開発土工現場における測量、設計、施工計画及び施工、維持管理に至るすべてのプロセスにおいて、ICT/CIMを全面活用したきめ細かい管理手法の確立を目指しております。3次元モデルにより工事段階中に刻々と変化する現場状況を予測・再現することで、多発、巨大化する台風・豪雨時等の土砂災害リスクをタイムリーかつ適切に評価し、仮設防災計画・対策に直ちに反映させることで、現場内及び周辺地域の安心安全度の向上を図っております。 (2) 回転式破砕混合工法(ツイスター工法)の高度化当社保有技術である回転式破砕混合工法について、施工の効率化、独自技術の開発を目標に以下の課題を挙げ、取り組んでおります。①シールド残土処理対応大型シールド工事の残土処理を対象としたプラント組込型ツイスターの実用化を目的として、ツイスターの時間処理量拡大に向けた開発を行っております。試験機による能力試験を実施するための検討・調整を行っております。②不良土改良技術競争力向上のための差別化技術の開発を目的として、不良土の改良に伴う品質管理手法及び添加材料を用いた独自改良手法の検討を行っております。現在は、土質性状改善と環境面を考慮した添加材料を適用した配合設計手法を開発するためのデータ蓄積を行っております。③機能性地盤材料再生資材の有効利用技術の開発を目的として、再生資材を活用した建設発生土の性状改善効果に関する検討を大学との共同研究で進めております。当期は、基礎的な改善効果を確認し、現在は長期耐久性について試験・検討を進めております。 (3) トンネル・シールド関連技術トンネル・シールド関連の施工技術の開発・向上を目的として、関連する施工技術を調査・検証・開発を行い、実際に現場へ適用することで効果・問題点を明確にし、施工技術の開発を進めております。また、社員の教育活動も実施しており、トンネルに関する技術力向上に成果を上げております。当期は以下の課題を挙げ取り組んでおります。①覆工コンクリートの品質管理覆工コンクリートの品質向上を目的として、養生条件の違いによる覆工コンクリートの品質を定量的に評価し、施工品質の向上を図っております。そのために、養生条件を変えた現場施工試験や評価方法の適用性確認などを行うとともに、LHTシート(保湿・保温養生シート)の機能向上の現場実証実験を行っております。②シールド関連技術シールドマシンのビット耐摩耗性向上、土量管理の高度化等を課題とし、コスト削減及び安全性向上につながる技術の検討に取り組んでおります。③掘削土砂量監視システムシールド工事での掘削土砂取り込み過多による施工事故防止を目的として、正確な掘削土量の計測と掘削直後における計測方法の確立を進めております。当期は、連続式容積計量管理システムを開発し、現場への適用試験を実施しております。 (4) コンクリート関連技術コンクリート関連技術として以下の課題を挙げ、開発に取り組んでおります。①ADOX工法ADOX工法は2液無溶剤型のエポキシ樹脂接着剤を使用した構造物補修・補強工法であります。一般的なエポキシ樹脂の施工環境温度が5℃以上であるのに対して、本材料は5℃以下の低温下での施工を可能にし、また施工技術の機械化を確立することにより、各種構造物に広く採用されております。本材料のひとつは、技術名称「寒冷地用エポキシ樹脂コンクリート補修材ADOX1380W」として、NETIS(国土交通省の新技術情報提供システム)に登録済でありますが、加えて、平成28年12月に新材料として、技術名称「寒冷地用軟質系エポキシ樹脂コンクリート補修材コンクレッシブ1510Ⅱ」のNETIS登録を完了いたしました。これらの材料は、平成24年10月から平成28年3月までの期間で実施された、国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所のほかに当社を含む材料メーカー6社との共同研究「コンクリートのひび割れ注入・充填後の品質評価及び耐久性に関する研究」の試験材料に取り挙げられております。なお、本共同研究は追加試験等の実施により平成29年3月まで延長いたしました。新たな市場として、道路橋コンクリート床版の耐久性向上に取り組んでおり、「ADOX床版防水工法」として、寒冷地である北海道等の北日本を中心に、更に近畿地方においても採用が増えております。また、昨年度に引き続き、樹脂系あと施工アンカーへの適用として、太陽光発電関連の工事等で採用が増えております。更なる市場開拓として、5℃以下で施工ができる特長を生かした新製品・新工法の開発や、繊維シート補強への適用を目指した取り組みも継続しております。②リニューアル技術当社技術である機能性吸着材とADOXのエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有するハイブリッドエポキシ樹脂製品の開発を行っております。その基本性能については、これまでの基礎試験結果から確認されており、平成29年5月には、技術名称「ハイブリッドエポキシ樹脂」として、新材料のNETIS登録を完了しております。ひび割れ注入工法や他工法への適用を目的とした検証試験を実施するにあたり、コンクリート材料やエポキシ樹脂に関する研究実績を持つ大学との共同研究を継続し、また平成29年6月からは、コンクリート構造物のライフサイクルマネジメントを専門分野とする大学との共同研究を開始しております。③高品質コンクリート高品質コンクリートを製造するための、材料(配合・調合等)や、施工・品質管理に関する新技術の開発を行っております。当期は、スマートセンサや充填管理システムを併用したトンネル二次覆工コンクリートの施工・品質管理システムの構築に向け、施工現場での実証試験を行っております。 (5) 土質・地盤改良技術土質・地盤改良技術として以下の課題を挙げ、開発に取り組んでおります。①処分場関連技術一般廃棄物や産業廃棄物の処分場、放射性廃棄物の埋設施設に活用可能な技術として、降雨浸透抑制型覆土(キャピラリーバリア)とベントナイトを用いた遮水ライナーの研究開発を継続しております。キャピラリーバリアは天然材料である砂、砂利、粘性土を用いて、廃棄物層内への雨水の浸透を抑制する覆土技術であります。本技術はこれまでに6か所の一般廃棄物処分場の閉鎖工事に適用され、平成27年度に受注した同様の工事にも適用され、平成28年度はキャピラリーバリアに使用する材料調査等を行いました。また、前年度から放射性廃棄物の埋設を念頭に、数百年の耐久性を有する覆土構成の検討を実施しております。更に、長期間の降雨浸透抑制効果、耐久性を把握するために、屋外の実規模土槽を用いた実証試験施設において、平成12年から現位置試験、データの取得を継続しております。一般廃棄物処分場では、Na型ベントナイトを用いた遮水ライナーの実績が増加してきました。福島県の中間貯蔵施設でも同様の遮水ライナーが計画されております。当社は製造コストを低減するために、現地発生土やNa型ベントナイト原鉱石を利用した遮水ライナーをツイスターで製造する技術を開発し、施工実績もできております。現在は、Ca型ベントナイトを用いた遮水土の製造方法の研究開発を進めております。そして、平成27年5月には、公益社団法人日本材料学会の「ツイスター工法(回転式破砕混合工法)を用いた遮水土の製造技術」の第2回更新において、透水係数が1.0×10-10m/sまでの材料製造技術の認証を受け、当学会からNETISに有用な新技術として推薦され、「平成28年度準推奨技術」に認定されました。②石炭灰有効利用東日本大震災により被災したインフラの復旧や沈下地盤の復旧、防潮堤や防災緑地等の津波多重防御の構築等に大量の土砂が必要となり、その代替品として石炭灰混合材料の有効活用が期待されております。当社では、沖縄電力株式会社と開発してきた頑丈土破砕材の技術をベースとして、配合範囲の拡大や処分場に堆積している既成灰の利用によって、石炭灰混合材料を大量・安定的に提供すべく技術開発を進めて参りました。その結果、福島県にある火力発電所でこの技術が採用され、石炭灰混合材料が製造販売されております。当期は、土砂よりも高品質な砕石代替材として使用できる石炭灰混合材料の製造を目標として、その配合や製造方法の検討、製品の物性確認等を進めております。本技術は連結子会社である福島エコクリート株式会社の事業化を目的としたものであり、平成30年に製造開始を予定しております。③液状化対策工法事前混合処理工法(PREM工法)は、当社が開発した液状化を防止した埋立工法でありますが、近年の施工では石分を多量に含むことが多く、そのため、配合試験と比べると強度が過大になりコスト的に不利となっておりました。これを解消するためには、配合試験方法の見直しが必要であり、そのための基礎データを取得しております。④土壌・水質改良工場跡地の土壌汚染対策のほか、大型プロジェクト等で課題となっている自然由来の汚染土への対応技術の開発を進めております。新規不溶化材の開発や現場で実施できる簡易分析技術の確立、汚染土のトリータビリティ試験等を行っております。自然由来汚染土の不溶化技術は大学と共同で開発しております。 (6) 機能性吸着材環境、医薬、触媒、各種添加剤等への用途開発を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。これまでに基本性能の把握、製造加工技術等の研究開発を実施し、更に、高度水処理システム、井戸水砒素処理技術等の環境分野、各種添加剤、脱臭剤等への用途開発を進めております。 (7) 小水力発電技術小水力発電は太陽光発電に続く新エネルギーとして設置や検討中の案件が増加してきております。小水力発電の事業性の調査を実施するとともに、施設の建設に求められる差別化技術の調査を実施しております。 (建築事業)(1) マンション工事の省力化施工による競争力強化主にマンション工事の競争力強化を目的とし、工程・工法・省力化に関して検証を実施しながら、全国展開を図っております。①工程検証東西支社のマンション工事現場を中心とし、躯体工程サイクルの確認検証を、A積算時・B現場着工時・C実施工程の三段階で検証しております。検証結果を環境・工法・技術・職人・検査等の項目で確認し、汎用性のある良い点を中心に展開し、工期短縮につなげ、生産性の向上を目指しております。②省力化・工業化の検証PC化・先組工法・大型パネル工法・既製品利用等の有効性を検証し、設計段階からの取組みを実施して、生産性の向上に取り組んでおります。意匠や構造上複雑な部分に関し、PC化を図り、現場在来施工の手間を省くことにより、職人事情や現場環境変化に対する影響を軽減し、工程の短縮及び安定化を図っております。また、大阪の超高層マンション現場ではPC工事の複雑な部分は事前にモックアップを作成及び検証し、要求された品質が確保されていることを確認しました。この事により、現場のクリティカルパスを安定させることを狙いとしております。設計施工物件においては、事前に入手段階より設計部と協議を開始し、生産性向上を目指しております。 (2) 生産性向上技術①CFT造(コンクリート充填鋼管構造)技術鋼管とコンクリートを組み合わせた複合構造により、型枠や鉄筋施工を削減し、工期短縮できるCFT造の施工技術ランクを取得しました。更に適用範囲拡大のための、コンクリート強度70N/mm2とした実験を実施し、技術的な蓄積を行いました。今後、都市部のホテル案件にて適用する予定であり、実施物件として高層建物や商業施設等の受注拡大を図っております。②柱RC造・梁S造(混合構造)技術RC造とS造の長所を活かし、柱梁接合部を単純化することで、建物の大スパン化、省力化、工期短縮、低コスト化する技術開発に取り組んでおります。当期においては自社研究施設にて接合部の構造実験を実施し、第三者機関への審査申請を行った結果、平成29年3月末に第三者機関である一般財団法人ベターリビングの一般評定を取得しました。これにより本技術による設計施工が可能となり、主に物流センターなど大スパン構造物への適用を図っております。③IT活用技術BIM(Building Information Modeling)の設計、施工への活用を進め、建設プロセスにおける品質や性能の向上、省力化を図っております。また、施工現場における業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指すなど、建築技術と情報技術の融合化を推進しております。 (3) 施工品質向上技術①環境負荷低減コンクリート石炭火力発電所の副産物である石炭灰を加熱改質したコンクリート混和材(CfFA)を活用した技術開発を推進し、コンクリート構造物の高耐久化や長寿命化、そして資源の有効活用やCO2削減を図っております。本技術開発は、大学と共同研究で取り組んでおり、実用化の第一歩として、免震住宅の基礎部分に試験的に適用しております。②コンクリート品質向上技術充填センサーや透明型枠を利用したコンクリート打設管理、スマートセンサ型枠によるコンクリート強度の推定、LHTシートによるコンクリートの保温・保湿養生、高強度・高流動コンクリートの実機試験等を通じて高品質なコンクリート技術の確立に取り組んでおります。 (4) 免震・振動技術①低床免震システム仕上高さ200mm、メンテナンスフリーで高性能な「低床免震システム」は、消防署の通信指令室やエネルギー関連の監視制御室、先端技術による微細加工装置など、地震に対して最高レベルの安全性が要求される用途で、多くの導入実績をあげております。また、本免震システムの安全性、有効性を証明するため、第三者機関である一般財団法人日本建築センターに受審した結果、床免震システムでは国内初となる一般評定を平成28年10月に取得しました。②長周期地震・大変位対応の免震装置長周期・長時間地震動などの想定以上の大きな揺れに対応できる免震装置を大手機械メーカーである株式会社不二越と共同で開発を進めております。装置を小型化、高性能化することで、これまで対応が困難な場所での適用拡大、安全余裕度の向上を目指しております。③振動台設備の活用技術センター保有の3次元大型振動台を活用して、大学や企業などの研究機関から様々な振動試験を受託しておりましたが、技術センター移転のため現有各施設の解体に伴い、当期をもちまして受託試験業務を終了しております。 (5) 建物再生技術スクラップ&ビルドの時代が終わり、資産の有効活用が注目される中、地震対策技術をベースに低コスト、資産価値向上の実現を図るソリューション技術「DRESS」を展開。建物・耐震診断をはじめ、耐震補強、内外装設備のリニューアル・リノベーション技術の研究開発に取り組んでおります。特に的確な診断が求められる躯体調査では、直径20mmの小さなサンプルでコンクリートの劣化度・強度を判定できる「ソフトコアリング」や耐震補強工事で無振動、無粉塵、無騒音を可能にする接着ブレース工法や炭素繊維補強工法など、建物の状況や条件に合わせた建物再生技術の充実化を図っております。 (6) 省エネルギー・最適環境技術持続可能な循環型社会に適した建築物を目指し、省エネルギーや長寿命化など設備・環境技術の開発に取り組んでおります。特に省エネ・環境診断で、赤外線カメラを利用した結露測定や気流・温熱解析ソフトによる室内環境の見える化(定量的評価手法)は、既存建物の環境条件をより的確に検証できる技術で、様々な用途分野の活用が期待されております。また、食品工場エンジニアリングではグローバルスタンダードであるFSSC22000等の規格・認証に対応するため、建設の観点から異物混入や虫の侵入、カビの発生等を防ぐサニテーション技術を整備し、食品工場における安全衛生環境の実現を追求しております。また、東北の現場にて雪室の追跡計測により実用化検証を行った結果、十分な省エネルギー効果があることを確認しております。 (7) タブレットを活用した現場支援システムの実用化タブレットを現場施工管理に活用する事により、業務の効率化・省力化・ペーパーレス化を図っております。また、労働時間の短縮及び、出来高生産性の向上を目指しております。タブレットの利用目的は、配筋検査及び写真・仕上げ検査及び写真・各種工程内検査及び写真・簡易連絡メモ、各種会議対応を主目的としており、当社向けのカスタマイズを行っております。現在、数現場で試用中でありますが、この期間で現場社員の利便性・システムの内容や改良・ハード面の整備等を確認しており、平成30年6月からの全国の現場に対する展開・普及を目指し取り組んでおります。 (開発事業)研究開発活動は特段行われておりません。(関係会社)福島エコクリート株式会社石炭灰混合材料の市場競争力強化を目的に、大学と連携して、環境安全性の早期判定手法を確立するとともに、既存の石炭灰に関する情報のデータベース構築を進めております。また、石炭灰混合材料の使用用途拡大を目指した検討も進めております。(その他)研究開発活動は特段行われておりません。
FY2016|8,089 文字
6 【研究開発活動】当社グループの研究開発は、現場施工に密着した技術あるいは工事受注に有効な差別化技術の開発に積極的に取り組んでいることが特徴であります。当連結会計年度の研究開発費は348百万円であり、セグメント別の内訳は土木事業273百万円、建築事業74百万円であります。主な研究開発成果は以下のとおりであります。 (土木事業)(1) CIM(Construction Information Modeling)による設計施工管理技術生産性の向上、品質の確保等を目的として、設計・提案・施工・管理の効率化や高精度化を実現した次世代施工技術の開発を進めております。具体的には、土工事における調査・測量、設計、施工、維持管理という生産工程において、CIM、ICT(Information and Communications Technology)を活用し、高効率かつ高精度の施工を行い、施工工程で得られた電子情報をシームレスに共有する事を目指しております。UAV(Unmanned Aerial Vehicle)による航空測量技術の活用を進めるとともに社員の技術習得を進めております。 (2) 不良土改良技術東日本大震災後、資源循環型社会形成が強く望まれる社会的ニーズより、地盤改良分野においては、従来の施工技術では改良が困難な建設副産物を再資源材として利用する機運が高まっており、これまでは適正に処分されていた建設副産物をも資源として活用する地盤改良技術が期待されております。当社は、東日本大震災以前から資源循環型社会形成を背景として、当社保有技術の回転式破砕混合工法を主に適用した独自技術の開発に取り組んでおります。平成16年には、公益社団法人日本材料学会から「ツイスター工法(回転式破砕混合工法)を用いた遮水土の製造技術」(第2回変更・平成27年5月)として技術認証を受けております。また、平成19年5月には同学会より「平成18年度技術賞」を、NPOリサイクルソリューションから「利用促進賞」を、リデュース・リユース・リサイクル推進協議会(3R推進協議会)からは「国土交通大臣賞」及び「会長賞」を受賞するなど、技術的優位性の評価を多方面から受けております。本工法の施工実績は既に460万立方メートルを超えており、適用実績も各種建設発生土の有効利用、遮水混合土の製造、汚染土壌の浄化、各種副産物の再資源化と多岐にわたっております。建設発生土の有効利用については、土砂災害などで河川に堆積した葦地下茎や廃棄物が混在する堆積土を、葦地下茎と廃棄物、それと土砂とに分別し、分別した土砂を築堤材料へと有効利用する技術を応用し、甚大な被害をもたらした東日本大震災で発生した災害廃棄物の復興資材への再生利用について技術検討を行い、災害廃棄物由来の混合土砂や津波堆積物を瓦礫と土砂に分別・処理する復興施工技術として新たな開発を行いました。この技術は、平成23年12月に開催された公益社団法人地盤工学会主催の震災関連シンポジウムにおいて、優れた地盤改良技術として評価を得て、平成24年に宮城県で圃場に堆積した災害廃棄物由来の土砂の分別・処理工事を受注しました。次いで、平成25年には宮城県、岩手県で粗選別後の災害廃棄物由来の土砂の分別処理や改質処理の工事を受注し、高度な復興施工技術として高い評価を得ました。平成28年5月には復興施工技術の取り組みが評価され、公益社団法人日本材料学会から二度目となる「平成28年度技術賞」を受賞しました。また、安定的な供給が困難であった高含水比土に対応する地盤改良システムを開発し、北海道にて遊水地掘削高含水比土砂の改良工事を受注し、高い改良効果を発揮して評価を得ております。回転式破砕混合工法は、これまでの実績が評価され、平成28年5月に国土交通省から「平成28年度 準推奨技術(新技術活用システム検討会議(国土交通省))」に選定されました。これは、国土交通省のホームページ掲載期限(最大10年)後も準推奨技術の名称を使用でき、引き続き推奨技術等専用サイトにて紹介されることから、今後も数多くの工事での採用が期待されます。今後もソフト、ハード両面からの技術開発を行い、地盤改良、汚染土壌の浄化、各種副産物の再資源化への適用拡大を図っていきます。 (3) 処分場関連技術一般廃棄物や産業廃棄物の処分場、放射性廃棄物の処分施設に活用可能な技術として、降雨浸透抑制型覆土(キャピラリーバリア)とベントナイトを用いた遮水ライナーの研究開発を継続しております。キャピラリーバリアの技術は、元々は放射性廃棄物の処分時の覆土を対象にして開発されたため、数百年を超える長期耐久性と放射性核種の移行抑制性能が求められました。長期耐久性を実現するために、砂、砂利、粘性土という天然材料のみを使用して覆土を設計し、放射性核種の移行を抑制するために、降雨浸透、地下水の吸い上げを同時に抑制する技術として開発されました。キャピラリーバリアは、これまでに6か所の一般廃棄物処分場の閉鎖工事に適用され、平成27年度に受注した同様の工事においても適用が予定されております。また、平成12年に実規模実証試験施設として運用を開始した宮城県蔵王町の実規模土槽では、現在も現位置試験を継続しており、長期の貴重なデータを取得し、耐久性を確認しているとともに、コンサルタント等の視察の場として活用しております。一般廃棄物処分場では、ベントナイトを用いた遮水ライナーの実績が増加してきました。当社もツイスター(回転式破砕混合工法)を用いて遮水土を製造する事で、コスト削減、品質安定性を同時に実現できるようになりました。現地発生土やベントナイト原鉱石の利用でコスト削減を図り、ツイスター(回転式破砕混合工法)の連続品質管理システムを用いて品質の安定性を実現しております。現在は、放射性廃棄物の処分施設を対象として、更に透水係数の低い遮水土の製造を目指した開発を実施しております。そして、平成27年5月には、公益社団法人日本材料学会の「ツイスター工法(回転式破砕混合工法)を用いた遮水土の製造技術」の第2回更新において、透水係数が1.0×10-10m/sまでの材料製造技術の認証を受けました。更に、長期の耐久性を有するCa型ベントナイトを用いた遮水土の製造方法等の開発にも取り組んでおります。一方で、地盤工学会「低透水性土質材料の活用と性能評価技術に関する研究委員会」に参加し、遮水土の性能評価方法について研究を実施しております。 (4) 石炭灰有効利用技術東日本大震災により被災したインフラの復旧や沈下地盤の復旧、防潮堤や防災緑地等の津波多重防御の構築などに大量の土砂が必要となり、福島県、宮城県内では多量の土砂が不足すると見込まれております。その代替品として、石炭灰混合材料の有効活用が期待されております。当社では、沖縄電力株式会社と開発してきた頑丈土破砕材の技術をベースとして、配合範囲の拡大や処分場に堆積している既成灰の利用によって、石炭灰混合材料を大量・安定的に提供すべく、技術開発を進めております。具体的には以下の課題を実施しております。①製造設備システムの高度化・最適化・全体設備能力の拡大・配合の多様化に対応するプラント構成機器計画・プラント運転管理技術の開発②石炭灰混合材料製造技術の向上・石炭灰微量物質の溶出特性・不溶化機構の研究(秋田大学と共同研究)③品質管理技術の開発・簡易分析方法の開発と適用 (5) リニューアル技術当社技術である高性能陰イオン交換物質とADOXのエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、防錆性能を有するハイブリット製品の開発を行っております。その性能については、これまでの基礎試験結果から確認されておりますが、更なる検証試験を実施するにあたり、コンクリート材料やエポキシ樹脂に関する研究実績を持つ東海大学工学部土木工学科・伊達教授との共同研究を継続しております。 (6) ADOX工法ADOX工法は2液無溶剤型のエポキシ樹脂接着剤を使用した構造物補修・補強工法であります。本工法に関連した事業強化のため、平成13年10月に日本アドックス株式会社を設立し、構造物診断から接着剤の製造・販売及び施工まで一貫したシステム作りに取り組んでおります。一般的なエポキシ樹脂の施工環境温度が5℃以上であるのに対して、5℃以下の低温下での施工を可能にし、また、施工技術の機械化を確立することにより、ダムや高速道路等に広く採用されております。平成23年7月には、技術名称「寒冷地用エポキシ樹脂コンクリート補修材ADOX1380W」として、NETIS(国土交通省の新技術情報提供システム)登録を完了しております。本材料は、平成24年10月から平成28年3月までの期間で開始された、国立研究開発法人土木研究所寒地土木研究所のほかに当社を含む材料メーカー6社との共同研究「コンクリートのひび割れ注入・充填後の品質評価及び耐久性に関する研究」の試験材料に取り上げられております。なお、本共同研究は追加試験などの実施により平成29年3月までとなり、1年間延長されております。新たな市場として、道路橋コンクリート床版の耐久性向上に取り組んでおり、昨年度に引き続き本年度も北海道等の寒冷地を中心に、また、近畿地方においても「ADOX床版防水工法」の採用が増えております。また、樹脂系あと施工アンカーへの適用に関し、太陽光発電関連の工事等で採用が増えております。厨房や食品工場等のリニューアルでは、使用材料として速硬性や耐荷重性、耐熱性のほかに抗菌性も求められております。ADOXの代表的な製品4種類の抗菌性について評価し、高い抗菌性を有することを確認しております。今後、抗菌性を新たな機能としてPRするとともに、抗カビ性についても評価していく予定であります。更なる市場開拓として、他製品のNETIS登録を進めるとともに、新製品の開発や炭素繊維シート補強への適用を目指した取り組みも継続しております。 (7) イオン吸着剤高性能イオン交換物質を利用した、環境、医薬、触媒、各種添加剤等への応用が期待できる技術開発を実施しております。これまで、基本性能の把握、製造加工技術、再生技術等の研究開発を実施し、ハイブリット吸着剤の開発を進めており、優れた吸着性能を持つことを確認しております。更に、高度水処理システムや井戸水浄化等の環境分野、添加剤の産業分野などへの用途開発を進めております。また、生体関連物質の吸着や脱臭効果も確認しており、新たな用途開発に向けて研究開発を行っております。 (8) 除染関連技術東日本大震災以降、内閣府除染モデル実証事業、環境省南相馬市拠点除染業務を通じて、除染関連技術の開発を行い、それらの技術を用いて環境省南相馬市本格除染工事を施工しております。現在は、主に中間貯蔵施設を対象とした技術開発を実施しております。具体的には、処分容器を兼ねた高耐久性保管コンクリート容器の製作技術、Na型ベントナイトを用いた高性能な遮水土の製造技術等の開発を継続しております。 (9) 機械化技術当社保有技術をベースとした機械施工の実施において、品質向上、コスト低減、安全性向上を目的に機械システムの開発・改良を行っております。また、新たな工法等に関連した機械技術の開発の取り組みに対しては、試験機の検討、試験実施を行っております。①ツイスター(回転式破砕混合工法)の高度化 施工の効率化、安全性の向上、新技術への対応を目標に下記内容についての開発を進めております。・大量・連続施工を目指した能力アップ、耐摩耗対策・自走式ツイスター(回転式破砕混合工法)の大型化、付帯設備の簡易移動システムの検討②ICT、情報化施工技術の開発 独自性、技術の差別化を目標に、下記内容について取り組み、成果をあげております。・CIM導入に向けた、UAVによる航空測量技術の取得・応用の検討・ICT建機の現場実証試験・現場設備のICT化に関する技術開発③自動化・ロボット化に関する研究開発無人化施工とICTの連携を見据え、様々な現場作業における自動化・ロボット化の適用性について調査・検討を行っております。④シールド・トンネル施工技術の研究開発 独自性、技術の差別化を目標に、下記内容について取り組み、成果をあげております。・長距離シールド施工対応技術の開発・シールド掘削土量管理システムの開発⑤傾斜地におけるメガソーラ設置工法の開発 傾斜地にメガソーラを設置する新しい工法の開発に取り組み、成果をあげております。 (10) トンネル技術の高度化トンネル関連の施工技術を調査・検証・開発を行い、実際に現場へ適用することで効果・問題点を明確にすることができ、成果をあげております。また、トンネルに関する社員の技術力向上に向けた活動を行っております。①新技術のノウハウを取得し、トンネル技術力の向上を図る・表層品質管理手法(透気係数:トレント法、表面吸水試験:SWAT等)の実施・LHT(Lining concrete Humidity・Thermal sheet)シートによる養生効果の検証・簡易な養生管理手法の実証②トンネル掘削ズリの迅速な重金属含有確認技術の向上 (建築事業)(1) 生産性向上技術①CFT造(コンクリート充填鋼管構造)技術鋼管とコンクリートを組み合わせた複合構造により、型枠や鉄筋施工を削減し、工期短縮できるCFT造の施工技術ランクを取得しました。更に適用範囲拡大のために、コンクリート強度を高くした実験など技術的な蓄積を行い、都市部の高層建物や商業施設などの受注拡大を図っております。②柱RC造・梁S造(混合構造)技術RC造とS造の長所を活かし、柱梁接合部を単純化することで、建物の大スパン化、省力化、工期短縮、低コスト化する技術開発に取り組んでおります。主に物流センターなど大スパン構造物への適用を図っております。③IT活用技術BIM(Building Information Modeling)の設計、施工への活用を進め、建設プロセスにおける品質や性能の向上、省力化を図っております。また、施工現場における業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指すなど、建築技術と情報技術の融合化を推進しております。 (2) 施工品質向上技術①環境負荷低減コンクリート石炭火力発電所の副産物である石炭灰を加熱改質したコンクリート混和材(CfFA)を活用した技術開発を推進し、コンクリート構造物の高耐久化や長寿命化、そして資源の有効活用やCO2削減を図っております。本技術開発は、大分大学と共同研究で取り組んでおります。②コンクリート品質向上技術充填センサーや透明型枠を利用したコンクリート打設管理、スマートセンサ型枠によるコンクリート強度の推定、LHTシートによるコンクリートの保温・保湿養生、高強度・高流動コンクリートの実機試験等を通じて高品質なコンクリート技術の確立に取り組んでおります。 (3) 免震・振動技術①低床免震システム仕上高さ200mm、メンテナンスフリーで高性能な「低床免震システム」は、消防署の通信指令室やエネルギー関連の監視制御室、先端技術による微細加工装置など、地震に対して最高レベルの安全性が要求される用途で、多くの導入実績をあげております。現在、業界初となる第三者機関の任意評定を受審中であります。②長周期地震・大変位対応の免震装置長周期・長時間地震動などの想定以上の大きな揺れに対応できる免震装置を大手機械メーカーである株式会社不二越と共同で開発を進めております。これまで困難とされていた高層階や液状化地盤に立地する建物などの機器免震、床免震にも適用範囲の拡大が図られ、地震に対する安全性の確保、並びに安全余裕度の向上を目標としております。③振動台設備の活用技術センター保有の3次元大型振動台を活用して、大学や企業などの研究機関から様々な振動試験を受託しております。これらの実験、試験、検証による耐震・制振・免震技術のノウハウは、建築物件への適用や技術開発への展開を可能にするとともに、安心・安全な社会基盤や生活環境の構築にも大いに貢献しております。 (4) 建物再生技術スクラップ&ビルドの時代が終わり、資産の有効活用が注目される中、地震対策技術をベースに低コスト、資産価値向上の実現を図るソリューション技術「DRESS」を展開。建物・耐震診断をはじめ、耐震補強、内外装設備のリニューアル・リノベーション技術の研究開発に取り組んでおります。特に的確な診断が求められる躯体調査では、直径20mmの小さなサンプルでコンクリートの劣化度・強度を判定できる「ソフトコアリング」や耐震補強工事で無振動、無粉塵、無騒音を可能にする接着ブレース工法や炭素繊維補強工法など、建物の状況や条件に合わせた建物再生技術の充実化を図っております。 (5) 省エネルギー・最適環境技術持続可能な循環型社会に適した建築物を目指し、省エネルギーや長寿命化など設備・環境技術の開発に取り組んでおります。特に省エネ・環境診断で、赤外線カメラを利用した結露測定や気流・温熱解析ソフトによる室内環境の見える化(定量的評価手法)は、既存建物の環境条件をより的確に検証できる技術で、様々な用途分野の活用が期待されております。また、食品工場エンジニアリングではグローバルスタンダードであるFSSC22000等の規格・認証に対応するため、建設の観点から異物混入や虫の侵入、カビの発生等を防ぐサニテーション技術を整備し、食品工場における安全衛生環境の実現を追求しております。 (6) 植物工場植物工場は密閉された空間において植物を栽培する際に、光、温度、湿度、CO2濃度等の環境をコントロールして野菜等を育成するものであり、いわゆる4定(定時、定量、定品質、定価格)、食の安心・安全の観点から多方面において注目を浴びております。とりわけ、東北地方においては、福島第一原発の事故による放射能対応、被災地の復興・雇用促進を目的として、多くの導入が計画されております。このような現状に対して当社では、平成26年5月に技術センター管理棟屋内に人工光型植物工場の試験プラントを設置しました。ここでは、建設会社として植物工場における環境制御手法を検討するとともに、実際に数種類の葉物野菜を生産して試験的に稼働することにより、室内環境情報や光熱費データの収集など事業化に向けた基礎データの蓄積を行います。具体的には、既に植物工場プラントの製造販売及び生産野菜の販売を行っている株式会社成電工業のプラントを設置し、同社の出口戦略等を参考として事業化に向けた課題(環境コントロール、事業規模、コストなど)の整理を行います。また、技術的にはNPO法人植物工場研究会(理事長:古材豊樹千葉大名誉教授)に参加することで、千葉大学から指導を受けるとともに、関連企業からの情報収集も行っております。前期までに植物工場を運営する上でのランニングコストの算出、環境制御手法やプラント管理などの問題の提起を終えております。今期は主に、付加価値の高い高機能野菜の一種である低カリウムレタスなどの栽培方法について技術を習得しました。また、これまで検討されていない品種の野菜についても低カリウム栽培を試行しており、当社の独自技術として多品種の高付加価値野菜の栽培技術確立を目指しております。 (開発事業)研究開発活動は特段行われておりません。 (関係会社)研究開発活動は特段行われておりません。 (その他)研究開発活動は特段行われておりません。