1848

富士ピー・エス(1848)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 主力事業
    PC技術を使った建設業が中心で、土木と建築の両方を手掛けています。
  • 事業構成
    土木事業が全体の約7割を占め、公共事業への依存度が高いです。
  • その他事業
    不動産の賃貸・管理や海外事業、建設資機材のリースも行っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 土木建設事業
    PC技術を用いた土木工事の請負、設計、施工監理、製品製造販売が主力です。
  • 建築建設事業
    PC技術を用いた建築工事の請負、設計、施工監理、製品製造販売を行っています。
  • 不動産賃貸事業
    自社保有の不動産の賃貸や管理を行い、安定的な収益源の一つとなっています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CivilEngineeringAndConstructionIndustry 地域 227
ConstructionIndustry 地域 108
PropertyRentalIndustry 地域 3
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|581 文字
3【事業の内容】 当社及び当社の関係会社は、当社、子会社3社、その他の関係会社1社により構成され、PC技術を用いた建設業を主な事業の内容としております。 当社及び当社の関係会社の事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは、次のとおりであります。 なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。土木事業 当社は、PC技術を用いた土木工事の請負、企画、設計、施工監理及びPC土木製品の製造・  販売を行っております。  駿河技建㈱(連結子会社)は、コンクリート構造物の診断及び補修・補強を行っております。  太平洋セメント㈱(その他の関係会社)からは、同社製品のセメント等を購入しております。 建築事業 当社は、PC技術を用いた建築工事の請負、企画、設計、施工監理及びPC建築製品の製造・  販売を行っております。         太平洋セメント㈱(その他の関係会社)からは、同社製品のセメント等を購入しております。 不動産賃貸事業  当社は、不動産の賃貸・管理等を行っております。 その他 当社は、海外事業及び建設資機材のリース等を行っております。  事業の系統図は次のとおりであります。 ※関係会社の一部は複数の事業を行っており、上記は主な事業内容を掲載しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
資材価格や外注労務単価が高騰し、スライド条項が適用されない場合は業績に影響。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
建設業法に基づく特定建設業許可が必要であり、許可取り消しは事業に重大な影響。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:公共事業の市場環境の影響 / 現場での労災事故 / 契約不適合責任及び製造物責任
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ブランド力や特許などの無形資産は限定的。建設業という性質上、技術力やノウハウは存在するが、明確な競争優位性となるほどのブランド力や特許は確認できない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客が他社へ乗り換える際のコストは、建設プロジェクトの特性上、一定程度存在する。特に、進行中のプロジェクトや、過去の実績・信頼関係が重視される場合、乗り換えは容易ではない。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業では、元請け・下請けといった関係性や、業界内での評判が重要となる場合がある。しかし、富士ピー・エス特有の強力なネットワーク効果は確認できない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

規模の経済によるコスト優位性は限定的。建設業は労働集約的な側面もあり、個々のプロジェクトの効率化が重要となる。ただし、資材調達や建設機械の保有などで一定のコスト管理は行われている。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高が近年増加傾向にあり、一定の事業規模を有している。これにより、大規模プロジェクトの受注や、資材調達における交渉力に一定の優位性を持つ可能性がある。

  • PC技術力
    プレストレストコンクリート(PC)という特殊な技術を建設業で活用しています。
  • 品質管理体制
    契約不適合や製造物責任を防ぐため、厳格な品質管理とプロセスチェックを徹底しています。
  • 安全への注力
    高所作業が多い建設現場で「安全なくして生産なし」を掲げ、労災防止に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「企業は社会の公器、企業の社会的責任遂行」という言葉を明確に自覚し、株主を始め、顧客、当社グループ社員、協力会社並びに地域社会からの信頼を得て、社会資本整備を通して「信頼と利益」の調和の取れた企業経営を目指しております。企業である限り競争は必然であり、そのためにより高度で特化した技術が必要であることを認識し、人材教育と技術開発を推進しております。 (経営理念)・福祉国家建設の一翼を担って社会に奉仕する・技術を究め創意をこらし自己の責任を完遂する・和信協同し企業の繁栄と共に幸福を創り出す (経営方針)技術の研鑽と創意に努め、安全と安心の企業ブランドのもと、社会資本整備を通して国家建設に貢献するとともに、利益追求と社会的責任の調和を実現する。 (2)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題 当社グループが事業対象とする市場環境について、土木分野では引き続き災害復旧事業や「防災・減災、国土強靭化」関連の整備事業が堅調に推移すると見込んでおります。しかしながら、市場の約4割を占める高速道路の大規模更新事業については、発注者側の働き方改革や事業財源の制約などにより、整備スピードがこれまでと比較して鈍化することを予想しております。また、この分野には多くの企業が参入意欲を示しており、受注環境の競争激化が懸念されます。一方、建築事業分野では首都圏を中心とした旺盛な再開発需要が継続しており、当社の主力製品であるハーフプレキャスト工法用のプレキャストPC板「FR板」は、現場作業員や技能労働者の減少といった課題を背景に、さらなる需要拡大が期待されています。 このような市場環境を確実に事業として取り込み、収益性を確保しながら安定的な成長を実現するためには、以下の課題に適切に対応する必要があります。①生産体制の拡充に向けた設備投資 当社グループは2021年に発表した「VISION2030」において、中間ゴールとして事業規模を売上高350億円まで引き上げることを目標としています。その達成に向けて、「人材、生産設備、財務」の充実を主軸とした施策を進めています。しかし、人口減少社会における担い手不足の影響で人材確保が困難を極めており、計画通りの達成が難しい状況です。このため、生産性の維持・向上を図る手段として、生産の機械化や自動化など省人化技術の導入が重要となります。特に、対応が比較的容易な工場を中心に設備投資を進め、生産性の確保を図る必要があります。一方で、これらの設備投資に伴う資金需要への対応が課題です。借入金の増大を抑制しつつ、設備投資資金を確保するため、引き続き保有資産の有効活用や売却を進め、本業への資本シフトを推進していきます。②人的リソース拡充のための就業環境の改善 当社は経済産業省が推進する「健康経営優良法人認定制度」において、2025年3月10日付で「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」の「ホワイト500」に認定されました。社員の健康維持をサポートし、最大限のパフォーマンスを発揮していただくことを目的に、健康環境の整備をさらに進めていきます。また、4年前から進めている「富士ピー・エス版 リ・ブランディング活動」では、現場で働く社員の働きやすさをハード・ソフト両面から整備し、モチベーション向上を図ることで、生産性や品質、安全性の向上を目指しています。これらの取り組みをさらに深化させることで、新規入職者の確保にもつなげていきたいと考えています。③収益性の向上 当社グループが最優先で取り組むべき課題は、収益性の向上です。「VISION2030」で掲げた目標として、2026年3月期に営業利益率5%を達成することを目指しています。株主の皆様や社員をはじめとするステークホルダーへの利益還元、さらには必要な設備投資や技術開発の原資を確保することは、企業としての使命であり責任です。しかし、世界的なパンデミックやインフレなどの外的要因により、目標達成は1年遅れの2027年3月期に先送りする見通しです。それでも、売上高350億円・営業利益率5%という目標は必ず達成し、通過点としたいと考えています。第72~73期に実施した「工事工場利益改善プロジェクト」で得た成果を展開し、目標達成に向けた具体的な対応を進めてまいります。 ④財務体質の健全化 営業キャッシュ・フローが3期連続でマイナスとなったことは、当社グループにとって大きな課題です。建設業の特性上、完工時点での最終清算による変更工事費用の一括回収が多く、工事途中ではキャッシュ・フローがマイナスとなるケースがみられます。今後は設計変更やスライドによる単価変更を適時実施し、収益性の平準化を図ることでキャッシュ・フローの改善を目指し、財務状況の健全性を確保していきます。 以上、これらの課題を着実に解決し、まずは東京証券取引所が求めるPBR1.0以上を達成することで株主の皆様のご期待にお応えするとともに、投資家の皆様から評価される企業へと成長してまいります。 (3)中期経営計画「VISION2030」について 当社グループは、2021年に向こう10年を見据えて、「新たな成長戦略に向けた経営リソース(人材、技術・生産設備、財務)の拡充」をメインテーマとした「VISION2030」を策定いたしました。 「VISION2030」では、通過点である2025年までの5年間で高収益体制の実現、経常的に経営資源を充実させていく体制・文化の構築を目指すべきゴールとして、「稼ぐ力」を蓄えるためのハード・ソフト両面での環境整備を集中的に行い、その後、2030年に向かってこれをテコに「急成長を成し遂げる期間」としております。 2030年にあるべき姿として「価値を創造するエンジニアリング企業」「顧客の要望にワンストップで応える企業」「世界レベルのSDGs達成に貢献する企業」を目標としております。  この「VISION2030」を達成するための方針として、次の4つを掲げております。事業方針:  (ⅰ)2030年度のゴールに向けて、2025年度までに高収益体質が実現し、経常的に経営資源を充実させていく体制・文化の構築している状態を目指す  (ⅱ)2030年度のゴールを、売上高450億円超・営業利益率5%超とし、2025年度に売上高350億円超・営業利益率5%超を目指し、選別受注及び利益優先主義を継続する  (ⅲ)人員増加施策だけでなく、生産性の向上を図るため、大規模な設備増強や現場負荷軽減のための仕組みづくりに注力する投資方針:  (ⅰ)工場を中心に5年間で集中的な投資を行い、生産性の向上、製品売上比率の向上を図る  (ⅱ)将来の工場製品売上の増加見通しに伴い、必要な時期において工場の生産能力の増強を検討する  (ⅲ)継続的な研究開発を行うために売上高の0.3%を開発費に充てる財務方針:  (ⅰ)財務の健全性を重視し、投資は利益の範囲内とする  (ⅱ)将来、大規模な投資が必要となった場合は、保有資産の活用も視野に入れる  (ⅲ)ROEは7%超の維持を目標とする株主還元方針:配当性向20%超の維持 また、「VISION2030」においては、SDGsの17の目標への取り組みについても掲げております。 当社グループは、2015年に国連サミットで採択されたSDGsに対し、当社事業の重要な様相としてSDGsを位置付け、「世界レベルのSDGs達成に貢献する企業グループ」を目標に掲げ、SDGsが描く未来の現実に取り組むことで、さらなる社会貢献を図ること、及び事業活動を通じて、課題抽出と技術革新に取り組み環境負荷軽減を達成することは重要な課題と捉えております。  また、外部環境の変化を受け中期経営計画「VISION2030」の一部をアップデートし、中長期的な企業価値の向上に向けて、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を行うことを2024年5月15日に公表いたしました。 世界的なインフレによる原材料、労務費、輸送費等の建設コストの高騰など外部環境の変化の影響を受け、「VISION2030」に掲げたROE7%超の維持が2期連続未達、PBR(株価純資産倍率)が1.0を割り込んでいる状況であることから、主要セグメントである土木事業・建築事業の収益性確保により「VISION2030」の業績目標を達成し、株主還元の充実、IR活動の強化などによる株価の向上に向けた取り組みの実施により、ROEとPBRの改善・向上に繋げてまいります。 具体的な目標・取り組みは以下のとおりです。(ⅰ)利益確保によるROEの改善 「VISION2030」に計画する工場設備投資等による既存事業の充実に加え、新規事業への挑戦・拡大を図るとともに、「工事工場利益改善プロジェクト」にて策定した諸施策の遂行により、売上高350億円超、営業利益率5%超の実現することにより、ROE8%超の実現を目指す (ⅱ)株価向上施策によるPBRの向上①配当政策の見直し株主還元強化による株価向上施策の一環として、配当性向40%を目指す②自己株式の取得資本効率向上と株主還元強化の一環として、自己株式の取得を検討③IR活動の強化積極的な情報開示とIR活動の強化 (ⅲ)他社との協業による企業価値の向上 当社は、2025年6月12日開催の取締役会において、主力分野の異なる大豊建設株式会社と将来的な企業価値の向上を目指す施策の一環として、業務提携を行うことを決議いたしました(契約締結予定日:2025年6月20日)。 主力分野の異なる企業との協業は、シナジー効果によって企業価値を安定的に高め、対象市場を拡大し、コスト競争力を強化できるものと考えております。 業務提携の主な目的と内容等は次のとおりです。①プレキャスト化の推進②メンテナンス工事におけるトータル対応の実現
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「企業は社会の公器、企業の社会的責任遂行」という言葉を明確に自覚し、株主を始め、顧客、当社グループ社員、協力会社並びに地域社会からの信頼を得て、社会資本整備を通して「信頼と利益」の調和の取れた企業経営を目指しております。企業である限り競争は必然であり、そのためにより高度で特化した技術が必要であることを認識し、人材教育と技術開発を推進しております。 (経営理念)・福祉国家建設の一翼を担って社会に奉仕する・技術を究め創意をこらし自己の責任を完遂する・和信協同し企業の繁栄と共に幸福を創り出す (経営方針)技術の研鑽と創意に努め、安全と安心の企業ブランドのもと、社会資本整備を通して国家建設に貢献するとともに、利益追求と社会的責任の調和を実現する。 (2)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題 当社グループが事業対象とする市場環境について、土木分野では引き続き災害復旧事業や「防災・減災、国土強靭化」関連の整備事業が堅調に推移すると見込んでおります。しかしながら、市場の約4割を占める高速道路の大規模更新事業については、発注者側の働き方改革や事業財源の制約などにより、整備スピードがこれまでと比較して鈍化することを予想しております。また、この分野には多くの企業が参入意欲を示しており、受注環境の競争激化が懸念されます。一方、建築事業分野では首都圏を中心とした旺盛な再開発需要が継続しており、当社の主力製品であるハーフプレキャスト工法用のプレキャストPC板「FR板」は、現場作業員や技能労働者の減少といった課題を背景に、さらなる需要拡大が期待されています。 このような市場環境を確実に事業として取り込み、収益性を確保しながら安定的な成長を実現するためには、以下の課題に適切に対応する必要があります。①生産体制の拡充に向けた設備投資 当社グループは2021年に発表した「VISION2030」において、中間ゴールとして事業規模を売上高350億円まで引き上げることを目標としています。その達成に向けて、「人材、生産設備、財務」の充実を主軸とした施策を進めています。しかし、人口減少社会における担い手不足の影響で人材確保が困難を極めており、計画通りの達成が難しい状況です。このため、生産性の維持・向上を図る手段として、生産の機械化や自動化など省人化技術の導入が重要となります。特に、対応が比較的容易な工場を中心に設備投資を進め、生産性の確保を図る必要があります。一方で、これらの設備投資に伴う資金需要への対応が課題です。借入金の増大を抑制しつつ、設備投資資金を確保するため、引き続き保有資産の有効活用や売却を進め、本業への資本シフトを推進していきます。②人的リソース拡充のための就業環境の改善 当社は経済産業省が推進する「健康経営優良法人認定制度」において、2025年3月10日付で「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」の「ホワイト500」に認定されました。社員の健康維持をサポートし、最大限のパフォーマンスを発揮していただくことを目的に、健康環境の整備をさらに進めていきます。また、4年前から進めている「富士ピー・エス版 リ・ブランディング活動」では、現場で働く社員の働きやすさをハード・ソフト両面から整備し、モチベーション向上を図ることで、生産性や品質、安全性の向上を目指しています。これらの取り組みをさらに深化させることで、新規入職者の確保にもつなげていきたいと考えています。③収益性の向上 当社グループが最優先で取り組むべき課題は、収益性の向上です。「VISION2030」で掲げた目標として、2026年3月期に営業利益率5%を達成することを目指しています。株主の皆様や社員をはじめとするステークホルダーへの利益還元、さらには必要な設備投資や技術開発の原資を確保することは、企業としての使命であり責任です。しかし、世界的なパンデミックやインフレなどの外的要因により、目標達成は1年遅れの2027年3月期に先送りする見通しです。それでも、売上高350億円・営業利益率5%という目標は必ず達成し、通過点としたいと考えています。第72~73期に実施した「工事工場利益改善プロジェクト」で得た成果を展開し、目標達成に向けた具体的な対応を進めてまいります。 ④財務体質の健全化 営業キャッシュ・フローが3期連続でマイナスとなったことは、当社グループにとって大きな課題です。建設業の特性上、完工時点での最終清算による変更工事費用の一括回収が多く、工事途中ではキャッシュ・フローがマイナスとなるケースがみられます。今後は設計変更やスライドによる単価変更を適時実施し、収益性の平準化を図ることでキャッシュ・フローの改善を目指し、財務状況の健全性を確保していきます。 以上、これらの課題を着実に解決し、まずは東京証券取引所が求めるPBR1.0以上を達成することで株主の皆様のご期待にお応えするとともに、投資家の皆様から評価される企業へと成長してまいります。 (3)中期経営計画「VISION2030」について 当社グループは、2021年に向こう10年を見据えて、「新たな成長戦略に向けた経営リソース(人材、技術・生産設備、財務)の拡充」をメインテーマとした「VISION2030」を策定いたしました。 「VISION2030」では、通過点である2025年までの5年間で高収益体制の実現、経常的に経営資源を充実させていく体制・文化の構築を目指すべきゴールとして、「稼ぐ力」を蓄えるためのハード・ソフト両面での環境整備を集中的に行い、その後、2030年に向かってこれをテコに「急成長を成し遂げる期間」としております。 2030年にあるべき姿として「価値を創造するエンジニアリング企業」「顧客の要望にワンストップで応える企業」「世界レベルのSDGs達成に貢献する企業」を目標としております。  この「VISION2030」を達成するための方針として、次の4つを掲げております。事業方針:  (ⅰ)2030年度のゴールに向けて、2025年度までに高収益体質が実現し、経常的に経営資源を充実させていく体制・文化の構築している状態を目指す  (ⅱ)2030年度のゴールを、売上高450億円超・営業利益率5%超とし、2025年度に売上高350億円超・営業利益率5%超を目指し、選別受注及び利益優先主義を継続する  (ⅲ)人員増加施策だけでなく、生産性の向上を図るため、大規模な設備増強や現場負荷軽減のための仕組みづくりに注力する投資方針:  (ⅰ)工場を中心に5年間で集中的な投資を行い、生産性の向上、製品売上比率の向上を図る  (ⅱ)将来の工場製品売上の増加見通しに伴い、必要な時期において工場の生産能力の増強を検討する  (ⅲ)継続的な研究開発を行うために売上高の0.3%を開発費に充てる財務方針:  (ⅰ)財務の健全性を重視し、投資は利益の範囲内とする  (ⅱ)将来、大規模な投資が必要となった場合は、保有資産の活用も視野に入れる  (ⅲ)ROEは7%超の維持を目標とする株主還元方針:配当性向20%超の維持 また、「VISION2030」においては、SDGsの17の目標への取り組みについても掲げております。 当社グループは、2015年に国連サミットで採択されたSDGsに対し、当社事業の重要な様相としてSDGsを位置付け、「世界レベルのSDGs達成に貢献する企業グループ」を目標に掲げ、SDGsが描く未来の現実に取り組むことで、さらなる社会貢献を図ること、及び事業活動を通じて、課題抽出と技術革新に取り組み環境負荷軽減を達成することは重要な課題と捉えております。  また、外部環境の変化を受け中期経営計画「VISION2030」の一部をアップデートし、中長期的な企業価値の向上に向けて、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応を行うことを2024年5月15日に公表いたしました。 世界的なインフレによる原材料、労務費、輸送費等の建設コストの高騰など外部環境の変化の影響を受け、「VISION2030」に掲げたROE7%超の維持が2期連続未達、PBR(株価純資産倍率)が1.0を割り込んでいる状況であることから、主要セグメントである土木事業・建築事業の収益性確保により「VISION2030」の業績目標を達成し、株主還元の充実、IR活動の強化などによる株価の向上に向けた取り組みの実施により、ROEとPBRの改善・向上に繋げてまいります。 具体的な目標・取り組みは以下のとおりです。(ⅰ)利益確保によるROEの改善 「VISION2030」に計画する工場設備投資等による既存事業の充実に加え、新規事業への挑戦・拡大を図るとともに、「工事工場利益改善プロジェクト」にて策定した諸施策の遂行により、売上高350億円超、営業利益率5%超の実現することにより、ROE8%超の実現を目指す (ⅱ)株価向上施策によるPBRの向上①配当政策の見直し株主還元強化による株価向上施策の一環として、配当性向40%を目指す②自己株式の取得資本効率向上と株主還元強化の一環として、自己株式の取得を検討③IR活動の強化積極的な情報開示とIR活動の強化 (ⅲ)他社との協業による企業価値の向上 当社は、2025年6月12日開催の取締役会において、主力分野の異なる大豊建設株式会社と将来的な企業価値の向上を目指す施策の一環として、業務提携を行うことを決議いたしました(契約締結予定日:2025年6月20日)。 主力分野の異なる企業との協業は、シナジー効果によって企業価値を安定的に高め、対象市場を拡大し、コスト競争力を強化できるものと考えております。 業務提携の主な目的と内容等は次のとおりです。①プレキャスト化の推進②メンテナンス工事におけるトータル対応の実現
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要   当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」と  いう。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、賃上げによる雇用・所得環境の改善や訪日旅行者数の増加によるインバウンド需要の拡大に加え、政府による各種政策の効果により内需の回復が進むとともに企業収益も堅調に推移しており、物価上昇の中でも緩やかな回復基調が続いております。一方で、中東やウクライナ情勢の長期化の影響による原材料・エネルギー価格は依然として高止まりの状況にあることに加え、米国による関税の引き上げ政策などの影響による景気の下振れが懸念されることから、今後も引き続き国内外の様々な環境変化を注視していく必要があります。 当建設業界におきましては、土木分野は公共事業の発注が後ろ倒しとなった案件が見受けられるものの、高速道路の老朽化に伴う維持更新事業や暫定2車線区間の4車線化事業など道路ネットワーク整備を中心に堅調に推移いたしました。土木分野の先行きにつきましては、従来の公共事業関係費に加え、2021年度からスタートした政府主導の「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」や高速道路会社の「中期事業見通し」などから、引き続きインフラ老朽化対策など必要性の高い事業を中心に一定量の発注が想定され、底堅く推移していくと見込まれます。 また、建築分野につきましても堅調な企業収益等を背景に、首都圏を中心とした再開発事業への投資増加や民間設備投資に持ち直しの動きがみられ、今後も堅調に推移するものと予想しております。一方で、労務費・建設資材・輸送費の高騰など建設コストが総じて高い価格水準で推移していることに加え、深刻な人手不足は業界全体における喫緊の課題であり、人材の確保や生産性の向上に向けた施策が必須となっております。 このような経営環境のもと、当社グループは「新たな成長戦略に向けた経営リソース(人材、技術・生産設備、財務)の拡充」をメインテーマとした第5次中期経営計画「VISION2030」の4年目を迎え、新時代への完全適合と全ての業務分野におけるハード・ソフト両面でのさらなる「革新」を進めるため、資産譲渡による資産の有効活用や財務体質の強化、工事工場利益改善プロジェクトによる採算性の改善、既存工場のリニューアルによる労働環境の改善や生産性の向上、専門部署による「DX」の推進・普及、生産現場の業務を支援するバックオフィスの機能向上、カーボンニュートラル等の環境対策や補修補強・防災分野に関する研究開発、子会社を核としたメンテナンス事業の拡大などに取り組みながら企業活動を進めてまいりました。また、昨年4月より適用された時間外労働の上限規制への対応を実施するとともに、多様性を重視したリクルート活動、生産現場の働きがい改革「リ・ブランディング」の推進、所定労働時間の短縮などワークライフバランスの充実、経済産業省が推進する健康経営優良法人(ホワイト500)の認定取得、「SDGs」の全社的展開を通じた社会的な企業価値向上のための取り組みなど、生産性の向上とあわせて社員及び協力会社従業員の働き方改革の実現に向けて様々な施策を実施してまいりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4,086百万円増加し、37,756百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,185百万円増加し、25,447百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,901百万円増加し、12,308百万円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度の受注高は土木事業における契約が翌年度にずれ込んだことなどから26,416百万円(前期比11.2%減)、売上高は潤沢な手持ち工事が順調に進捗したことから33,771百万円(前期比18.2%増)となりました。損益につきましては、建設コストの上昇などにより工事採算性が悪化したものの、売上高が増加したことなどから、営業利益は885百万円(前期比56.8%増)、経常利益は851百万円(前期比54.8%増)となりました。また、保有資産の譲渡に伴う譲渡益を特別利益に計上したこと及び法人税等調整額(益)を82百万円計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益は2,187百万円(前期比426.6%増)となりました。  セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。土木事業 土木事業は、高速道路株式会社が発注する工事を中心に官庁発注物件の大型化・長期化が進む中、手持ち工事確保による安定経営を目指し公入札、民間営業による受注活動に取り組みました。その結果、公入札では国土交通省四国地方整備局発注の大型PC上部工工事や高速道路株式会社が進める高速道路における4車線化工事、工場製品であるプレキャストPC床版を使用した維持更新工事を受注し、地方自治体では地元福岡県発注の大型PC上部工工事を複数件受注しました。また、民間営業では高速道路株式会社が発注する維持更新工事でのゼネコンに対するプレキャストPC床版の供給、鉄道事業におけるPCまくらぎなど工場製品の受注も進めました。しかしながら、計画していた高速道路株式会社発注のECI工事の契約が翌連結会計年度以降に後ろ倒しとなった影響などにより、受注高は18,314百万円(前連結会計年度比9.3%減)となりました。 売上高につきましては、近年顕著化している大型工事の準備期間が長期化する傾向の影響はあるものの、関東・関西地区での高速道路株式会社発注工事の最終設計変更契約が円滑に実施できたこと、及び手持ち工事が大型工事を中心に現場・工場ともに順調に進捗したことにより、22,719百万円(前連結会計年度比5.3%増)となりました。 セグメント利益につきましては、関東・関西地区での高速道路株式会社発注工事の最終設計変更契約が円滑に実施できたことや工事原価率改善施策への取り組み効果による売上原価率の改善などにより、3,416百万円(前連結会計年度比19.6%増)となりました。 建築事業 建築事業は、関西・中部地区におけるマンション事業の発注が順調に推移しましたが、関東地区で前連結会計年度において大型再開発事業の早期受注ができたことによる反動減、及び手持ち工事の増加に伴う計画的な受注の実施により受注高は7,809百万円(前連結会計年度比15.7%減)となりました。 売上高につきましては、関西・中部地区で耐震補強工事等の進捗好転があったこと、並びに首都圏及び近畿圏の大型再開発現場が滞りなく進捗したことで当社製品の供給も順調に行えたことなどにより、建築事業で過去最高額の10,769百万円(前連結会計年度比60.0%増)となりました。 セグメント利益につきましては、受注時における物価高騰分の価格転嫁はできましたが、民間取引を主としている当事業においては、受注後の各種資材、製品運送費、人件費等の建設コスト高騰の価格転嫁に難航したこと、及び一部の製品製造を外注したことなどにより採算性が悪化いたしました。従いまして、売上高は大幅に増加したものの、セグメント利益は731百万円(前連結会計年度比2.9%減)となりました。 不動産賃貸事業 不動産賃貸事業は、オフィスビルの入居率が高水準を維持し、賃料の一部値上げによる収益確保を目指して営業活動を展開した結果、受注高及び売上高は271百万円(前連結会計年度比2.1%増)となりました。 セグメント利益につきましては、修繕費等の増加により157百万円(前連結会計年度比2.1%減)となりました。 なお、当連結会計年度において、賃貸用オフィスビルとして保有していた固定資産(土地・建物)を売却しております。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物は881百万円増加し、期末残高は3,083百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、使用した資金は2,334百万円(前連結会計年度は1,086百万円の使用)となりました。収入の主な要因は、税金等調整前当期純利益及び減価償却費の計上などによるものであります。支出の主な要因は、売上債権の増加、仕入債務の減少などによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、獲得した資金は1,701百万円(前連結会計年度は1,457百万円の使用)となりました。主な内容は、有形固定資産の売却による収入及び取得による支出であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、調達した資金は1,514百万円(前連結会計年度は2,425百万円の調達)となりました。短期借入金の増加及び長期借入金の減少が主な要因であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.受注実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(百万円)前年同期比(%)土木事業18,314△9.3建築事業7,809△15.7不動産賃貸事業2712.1その他211,713.1合計26,416△11.2 b.売上実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(百万円)前年同期比(%)土木事業22,7195.3建築事業10,76960.0不動産賃貸事業2712.1その他12937.9合計33,77118.2(注)1.当社では生産実績を定義することが困難であるため、「生産実績」は記載しておりません。2.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。 相手先 前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日) 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日) 金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)西日本高速道路㈱3,86213.53,3209.8中日本高速道路㈱2,3678.34,45313.2  (参考)提出会社の建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績は次のとおりであります。 (1)受注工事高、完成工事高及び繰越工事高期別区分前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期完成工事高(百万円)次期繰越工事高(百万円)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)土木工事40,78715,15755,94417,11138,832建築工事9891,4322,4211,1621,259計41,77616,58958,36618,27440,092その他9,14211,80720,9498,96511,983合計50,91928,39679,31527,24052,075当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)土木工事38,83212,88251,71517,48934,225建築工事1,2599282,1881,236951計40,09213,81153,90318,72635,176その他11,98311,40623,38913,5809,809合計52,07525,21777,29332,30644,986(注)前事業年度以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当期受注工事高にそ   の増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。 (2)受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。期別区分特命(%)競争(%)計(%)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)土木工事16.883.2100建築工事100-100当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)土木工事34.365.7100建築工事100-100(注) 百分比は請負金額比であります。 (3)完成工事高期別区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)前事業年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)土木工事16,98212817,111建築工事9582031,162計17,94133218,274当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)土木工事17,4543417,489建築工事8703661,236計18,32540118,726(注)1.前事業年度の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なものは、次のとおりであります。独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構北陸新幹線、動橋川橋りょう他西日本高速道路㈱令和3年度 宮崎自動車道(特定更新等)池島川橋(上り線)床版取替工事九州地方整備局熊本3号袋川橋上部工工事中部地方整備局令和3年度 東海環状北勢第二高架橋1PC上部西松建設㈱浜松市2号橋梁上部工工事  2.当事業年度の完成工事のうち請負金額2億円以上の主なものは、次のとおりであります。中日本高速道路㈱北陸自動車道(特定更新等)九頭竜川橋他2橋床版取替工事(その2)中国地方整備局令和4年度三隅・益田道路木部高架橋PC上部工事㈱大林組新東名高速道路大御神西跨道橋他3橋(PC上部工)工事㈱大林組東名阪津島高架橋拡幅梁外ケーブル工事四国地方整備局令和4-6年度 横断道江田高架橋上部PA27-PA32工事 3.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。前事業年度西日本高速道路㈱3,862百万円21.1% 中日本高速道路㈱2,367百万円13.0%当事業年度中日本高速道路㈱4,246百万円22.7% 西日本高速道路㈱3,320百万円17.7% (4)次期繰越工事高(2025年3月31日現在)区分官公庁(百万円)民間(百万円)計(百万円)土木工事34,225-34,225建築工事823127951計35,04912735,176(注) 次期繰越工事のうち請負金額4億円以上の主なものは次のとおりであります。中日本高速道路㈱岡谷高架橋改良工事西日本高速道路㈱令和2年度 佐世保道路 佐世保高架橋(拡張)工事西日本高速道路㈱新名神高速道路 城陽第二高架橋東(PC上部工)工事中日本高速道路㈱名神高速道路(特定更新等)木曽川橋床版取替工事中日本高速道路㈱新名神高速道路錐ヶ瀧橋他1橋(PC上部工)拡幅工事 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、本報告書「第一部 企業情報 第5 経理の状況」に記載しております。この連結財務諸表の作成に当たっては、会計上の見積りを行う必要があり、のれん、貸倒引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金、株式給付引当金、退職給付に係る負債、収益認識に関する会計基準に基づく収益認識などの判断につきましては、過去の実績や合理的な方法により見積りを行っております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。 上記のうち、見積り及び仮定の重要度が高いものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態 当連結会計年度末における資産合計は37,756百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,086百万円の増加となりました。 流動資産は、27,865百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,532百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、現金預金が881百万円、受取手形・完成工事未収入金等が3,988百万円増加したことなどによるものであります。  固定資産は、9,891百万円となり、前連結会計年度末に比べ445百万円の減少となりました。主な要因といたしましては、九州小竹工場リニューアル工事の進捗に伴い建物・構築物を取得したことなどによる増加がありましたが、保有していた賃貸用オフィスビルの土地・建物を売却したため有形固定資産が480百万円減少いたしました。また、のれんの償却などにより無形固定資産が48百万円の減少、繰延税金資産の増加などにより投資その他の資産が82百万円増加したことによるものであります。 負債合計は25,447百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,185百万円の増加となりました。 流動負債は、23,929百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,657百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、下請法の運用ルールの変更に対応するため支払サイトの短縮などにより支払手形・工事未払金等が177百万円、電子記録債務640百万円減少いたしましたが、短期借入金が3,064百万円、未払法人税等が762百万円、未成工事受入金が265百万円増加したことなどによるものであります。 固定負債は、1,517百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,472百万円の減少となりました。主な要因といたしましては、長期借入金が1,299百万円減少したことなどによるものであります。 純資産合計は12,308百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,901百万円の増加となりました。主な要因といたしましては、親会社株主に帰属する当期純利益2,187百万円の計上、退職給付に係る調整累計額の減少45百万円、自己株式の株式報酬としての取得及び処分による増加37百万円、剰余金の配当による減少198百万円によるものであります。 以上の結果、自己資本比率は32.6%となり、前連結会計年度末に比べ1.7%上昇いたしました。2)経営成績(売上高) 当連結会計年度における売上高は、潤沢な手持ち工事が順調に進捗したことから前連結会計年度に比べ5,205百万円増加(前連結会計年度比18.2%増)の33,771百万円となりました。 なお、セグメント別の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」の項目をご参照ください。 (売上原価、販売費及び一般管理費) 当連結会計年度における売上原価は、売上高の増加に加え、土木事業、建築事業ともに各種原材料、輸送費、労務費など様々な建設コストの高騰の影響を受け、前連結会計年度に比べ4,667百万円増加(前連結会計年度比18.8%増)の29,460百万円となりました。 売上総利益は、建設コストの高騰による工事採算性の低下はあったものの、売上高の増加により、前連結会計年度に比べ538百万円増加(前連結会計年度比14.3%増)の4,311百万円となりました。売上総利益率は前連結会計年度13.2%に対し、0.4ポイント悪化し12.8%となりました。 なお、セグメント別の分析については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」の項目をご参照ください。 販売費及び一般管理費は、各種経費の節減や業務効率化による残業時間の削減などに努めましたが、賃金上昇による労務費の増加などにより、前連結会計年度に比べ217百万円増加(前連結会計年度比6.8%増)の3,425百万円となりました。 (営業利益) 営業利益は、売上総利益の増加により前連結会計年度に比べ320百万円増加(前連結会計年度比56.8%増)の885百万円となりました。営業利益率は2.6%となり、前連結会計年度に比べ0.6ポイント好転いたしました。 (営業外損益) 営業外収益は、前連結会計年度に比べ21百万円増加の88百万円となりました。鉄屑等の売却による物品売却益及び固定資産の経常的な入れ替え等に伴う処分益の計上が主なものとなります。 営業外費用は、前連結会計年度に比べ41百万円増加の122百万円となりました。借入金の増加に伴う支払利息の増加が主な要因となります。 (特別損益) 特別利益は、当社が保有していた賃貸用オフィスビル(土地・建物)を譲渡したことに伴う売却益を特別利益に計上した結果、2,297百万円となりました。 特別損失は、九州小竹工場リニューアル工事に伴う固定資産除却損を計上した結果、44百万円となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 親会社株主に帰属する当期純利益は、営業利益の増加及び特別利益の計上などにより前連結会計年度に比べ1,772百万円増加(前連結会計年度比426.6%増)の2,187百万円となりました。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの経営に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題」、及び「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。 c.資本の財源及び資金の流動性1)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 2)資金需要当社グループの資金需要は、運転資金、投資資金及び株主還元に分けられます。運転資金需要の主なものは、工事の施工及び工場の製品製造のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用や管理費用であります。投資資金需要の主なものは、設備資金であり、工場における製造設備、工事現場における建設機材等固定資産の購入によるものであります。また、株主還元については、財務健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施しております。 3)資金調達当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、子会社(非連結・持分法非適用)を含めた資金調達は、原則として当社が一元管理しており、必要に応じて当社より子会社へ貸付けを行っております。運転資金及び株主還元につきましては、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金により充当しておりますが、運転資金において不足が生じた場合には金融機関からの借入金を利用しております。設備資金につきましては、設備投資計画に基づき資金計画を作成し、内部資金で不足する場合には金融機関からの借入金を利用しております。なお、工場建設等の大規模な設備投資の場合には、内部資金に加え長期借入金を始めとした複数の調達方法を検討しております。当社は、健全な財務体質、継続的な営業活動によるキャッシュ・フローの創出を維持するとともに、長期・短期の借入金のバランスを考慮した安定的な資金調達を行いながら、今後の事業成長に資するため事業運営上必要な手元流動性を高めることに努めております。 d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、「新たな成長戦略に向けた経営リソース(人材、技術・生産設備、財務)の拡充」をメインテーマとした第5次中期経営計画「VISION2030」を2022年3月期よりスタートさせ、当連結会計年度は4年目となりました。この「VISION2030」における前半の5年間(「稼ぐ力」を蓄える期間)における具体的な数値計画は以下のとおりとなっております。(百万円) 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期(当期)2026年3月期売上高28,16029,40031,20033,00035,300営業利益9801,1601,2501,5001,750(営業利益率)(3.5%)(3.9%)(4.0%)(4.5%)(5.0%)  売上高及び営業利益(率)は、企業経営の基本的な指標であり、会社の本来の業務における収益性の判断材料として、重要な指標としております。当連結会計年度の実績との比較は以下のとおりであります。 (百万円) VISION2030実績値差額売上高33,00033,771+771営業利益1,500885△614(営業利益率)(4.5%)(2.6%)(△1.9%) 当連結会計年度における実績は、計画に対し売上高は771百万円上回り33,771百万円となりました。この主な要因は、当連結会計年度は、過去最高額となる手持ち工事を背景に、土木事業では、この潤沢な手持ち工事を現場・工場ともに順調に進捗させたことに加え、関東や関西地区における高速道路株式会社発注工事の最終設計変更契約が円滑に進んだことなどにより売上高が増加しました。また、建築事業においては、関西・中部地区で耐震補強工事等の進捗が順調であったこと、並びに首都圏や近畿圏における大型再開発現場が滞りなく進捗したことで当社製品の供給も順調に行えたことなどにより、建築事業で過去最高額となる売上高を計上することになりました。以上の要因により、当連結会計年度では「VISION2030」の目標値を上回る結果となりました。営業利益は、上記計画を614百万円下回り885百万円となりました。これは、売上高は計画を上回りましたが、海外の政情不安や供給不足、金融資本市場の変動、急激な円安による物価上昇など様々な要因により各種原材料、輸送費、労務費など諸々の建設コストの高騰が続き、その影響を受け、土木事業、建築事業ともに採算性が計画より悪化し売上総利益率が低下、その結果、売上総利益が計画に対し下回ったことによるものであります。現場・工場等において原価低減に努め、販売費及び一般管理費の節減なども行いましたが、営業利益率は2.6%となり、「VISION2030」の目標値を下回る結果となりました。 (投資方針及びその分析)投資につきましては、当社グループが建設業界に属していることから工事用機材の適切な維持更新は安全な施工を行うために不可欠であり、また、工場においても生産性の向上、省人・省力化等のために継続的な設備投資は不可欠と考えております。従って、設備投資額を重要な指標の一つとしております。当連結会計年度における設備投資額は、1,302百万円であります。老朽化設備の更新に加え、大型機材や工場製造設備といった設備増強、安全性・生産性の向上のための設備の取得などの設備投資が467百万円となりました。さらに、生産力アップのため既存工場の本格的なリニューアル工事として、九州小竹工場リニューアル工事を2022年3月期からスタートさせており、4年目を迎えた当連結会計年度においては、セグメント製造棟、プレキャスト床板製造棟の上屋の建設を行い、マクラギ製造設備、新マクラギベンチの養生配管などの機械装置の設置など行い、合わせて835百万円の設備投資を実施いたしました。今後の計画については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。 研究開発につきましては、設立以来、新製品の開発、製造技術の合理化、現場工事における施工方法の開発、施工上の問題解決等の課題に挑戦しながら、社会のニーズに対応できるよう研究開発活動を実施していることから研究開発投資も重要な指標としております。研究所での技術開発などを行った結果、当連結会計年度における開発費の額は132百万円で、売上高の0.4%となり、方針としている売上高の0.3%を達成する結果となりました。 (財務方針及びその分析)財務につきましては、ROE(自己資本利益率)は投下した資本に対しどれだけの利益を獲得できたかを示す指標であり、重要な指標としております。当連結会計年度においては、保有資産の売却の影響により当期純利益が「VISION2030」の計画値を大きく上回る結果となったことに伴い連結で19.3%、個別で20.2%となり、方針としている7%超の目標を上回る結果となりました。なお、今後は「第2 事業の状況 (3)中期経営計画「VISION2030」について」に記載した通り、利益確保によるROEの改善を図り、ROE8%超の実現を目指してまいります。また、当連結会計年度の設備投資資金につきましては、設備投資総額で1,685百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益2,187百万円の範囲内となっております。従って、当連結会計年度の設備投資資金は、基本として自己資金によっております。なお、九州小竹工場リニューアル関連投資に係る今後の資金については、基本的に自己資金よると考えておりますが、大型・長期の設備投資と言うこともあり、借入金等による調達も視野に入れ検討しております。 (株主還元方針及びその分析)当社グループは、株主に対する利益還元を経営の最重要課題の一つと位置付け、財務体質の強化と積極的な事業展開に必要な内部留保の充実を図りながら、安定配当を実施することを基本方針としております。当社の中期経営計画「VISION2030」においても、配当性向を重要な指標としており、2024年5月15日に公表いたしました「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」において配当性向40%超を目指すこととしております。また、期間損益に影響を受けやすいという特性がある配当性向に加え、安定配当の指標として株主資本配当率(DOE)を配当検討の際の指標として加えております。当連結会計年度においては、前連結会計年度の普通配当9円から4円増配の1株当たり13円の普通配当といたしました。しかしながら、当連結会計年度においては、保有不動産の譲渡に伴う売却益を特別利益に計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に増加し、その結果、配当性向は10.5%となりした。なお、もう一つの指標としている株主資本配当率は前連結会計年度の1.9%から0.1ポイント上昇し2.0%となりました。なお、今後は「第2 事業の状況 (3)中期経営計画「VISION2030」について」に記載した通り、PBR向上のため、株主還元強化を株価向上施策の一環と捉えており、翌連結会計年度の配当は、当連結会計年度の普通配当より1円増配し、1株当たり14円の普通配当を予定しております(配当性向31.9%)。今後も株主還元を強化し、配当性向は40%を目指していく方針としております。 (SDGsへの取り組み)「VISION2030」においては、SDGsの17の目標への取り組みについても掲げております。「世界レベルのSDGs達成に貢献する企業グループ」を2030年に目指す姿の一つと定め、その実現に向けて、基本理念に基づいた重要と思われる5つの課題(マテリアリティ)及びその課題を解決するための活動方針(アクションプラン)を策定しております。当連結会計年度において、当社グループではSDGs研修の実施をはじめとして、SDGsに寄与するため下記のような取り組みを実施いたしました。① 福岡市・北九州市における「福岡市SDGs登録制度」認定継続取得② 6年連続で「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」の認定取得及び当連結会計年度において初めて上位500法人を顕彰する「ホワイト500」の認定取得③ スポーツエールカンパニー2025として認定を継続取得④ 「健康づくり優良事業所」ゴールド認定取得⑤ 「カーボンニュートラル推進プロジェクト」により検討を進め、グループ全体としての取り組みを実施 「スポーツエールカンパニー」とは、従業員の健康増進のためにスポーツの実施に向けた積極的な取り組みを行っている企業としてスポーツ庁が認定を行う制度です。社員がスポーツに親しめる環境づくりを進めることで、社員が心身ともに健康で個性や能力を最大限に発揮できる職場環境の実現を目指し、健康経営を推進しています。 また、前連結会計年度において発足した「カーボンニュートラル推進プロジェクト」において、CO2削減目標、ロードマップの策定及び具体的なCO2削減策の立案と検討を進め、当連結会計年度においてSBT(Science Based Targets)認定を申請いたしました。このほかにも、脱炭素・低炭素につながるコンクリートの材料・配合選定・養生方法などの研究開発の実施、風力発電ハイブリッドタワーの実用化に向けた取り組み、工場で使用する蒸気養生ボイラーの燃料を重油から天然ガスに転換することで、有害排気ガスの排出削減の実施など様々な地球温暖化対策に積極的に取り組んでおり、今後も継続して取り組みを実施してまいります。

事業リスク

  • 公共事業依存
    売上の約7割を占める公共事業の減少は、業績に大きな影響を与える可能性があります。
  • 労働災害リスク
    建設業は労災事故が多く、発生すると工事成績や指名停止につながる恐れがあります。
  • 資材価格変動
    資材や外注費の高騰が契約金額に反映されない場合、利益が圧迫される可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,551 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)公共事業の市場環境の影響について 当社グループの事業は公共土木事業への依存度が7割程度であります。国土強靭化策などにより公共事業は増加基調にありますが、わが国の財政事情などから、この増加基調が中長期的に継続するか否かは不透明であります。当社グループは公共事業に偏らない土木・建築を両輪とした安定的な事業構造への転換を進めておりますが、建築事業の拡大が進展しない場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、公共事業以外の受注活動も強化することで、リスクの軽減を図っております。 (2)現場での労災事故について 建設業界は高所作業など危険作業が多く、産業界でも重大事故発生率が最も高い産業であります。当社グループは「安全なくして生産なし」をスローガンとして掲げ、グループを挙げてゼロ災害に取り組んでおります。しかしながら、万一、労災事故が発生した場合は、工事成績評点へのマイナス影響や、関係発注機関から指名停止を受けるなど業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、各支店に安全衛生委員会を設置し、安全パトロールや作業員に対する安全衛生教育を定期的に実施するとともに、日常の安全衛生活動では、安全朝礼、ツールボックス・ミーティング、危険予知活動(KY活動)を行い労災事故の防止に努めております。 (3)契約不適合責任及び製造物責任について 「安全と安心」を企業ブランドとして掲げ、品質管理にはグループを挙げて万全を期しておりますが、万一、契約不適合責任及び製造物責任による損害賠償や補修工事などが発生した場合は、多額の補修費用の発生や関係発注機関から指名停止を受けるなど業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、工事受注後から設計照査を行い、品質パトロールを定期的に実施するなど、プロセスチェックを実施する品質管理体制により、厳密な品質管理を徹底することで、リスクの軽減を図っております。 (4)PC建築製品製作のための工場設備について 当社グループの事業安定化のためには建築事業の拡大が不可欠であり、その主力製品は工場部材であることから、各地域市場に供給する工場設備の保有が必要であります。民間建築投資は景気、物価、賃金、雇用動向等に大きく影響を受けることから、景気の低迷等による需要低下で工場の稼働率が落ちるなど業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、公共事業を中心とする土木事業のプレキャスト化を推進することで、民間建築投資に過度に依存しない体制を構築し、リスクの軽減を図っております。 (5)官公需法の影響について 官公需法とは、地元企業育成のために地元中小企業に優先的に公共事業を発注する制度を定めた法律であります。特に地方自治体は地域振興策を強化しており、官公需法の運用が堅持・強化された場合は、当社グループはこれら地元中小企業の下請けになるケースや地元企業との共同企業体となるケースが増加することなどが考えられます。 元請けや共同企業体構成員となった地元企業が信用不安に陥った場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、契約前に取引先の信用調査を適切に実施することで、リスクの軽減を図っております。(6)資材価格や外注労務単価変動の影響について 様々な要因で資材の購入単価や外注労務単価が高騰し、契約条件にある請負金額のスライド条項などが適用されない場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、発注者との交渉を密にし、スライド条項が適用されるように働きかけることで、リスクの軽減を図っております。(7)建設技術者や技能労働者の不足について 少子高齢化の進展や建設産業の構造的な問題により、建設技術者や技能労働者の不足が顕著な問題となっております。労働者不足に関しては国をあげた課題として取り組まれており、この問題に適切に対応できない場合は施工能力が落ちるなど業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、建設技術者や技能労働者不足に対応するために、現場工事のプレキャスト化の推進や、女性技術者及び外国人技術者の採用を積極的に行うことで、リスクの軽減を図っております。 (8)大規模自然災害等 地震や台風等大規模な自然災害の発生や感染症の流行により、当社グループの事業遂行に直接的または間接的な影響を受ける可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、事業継続に重大な影響を及ぼす大規模自然災害や感染症等の不測の事態に備え事業継続計画を策定するとともに、大規模災害を想定した避難訓練、安否確認訓練を実施し、リスクの軽減を図っております。 (9)法的規制等について 当社グループの事業は、建設業法、建築士法、建築基準法等の法的規制を受けております。主要な事業であります土木・建築事業は、建設業法に基づき、特定建設業許可を受けておりますが、不正な手段による許可の取得や経営管理者・専任技術者等の欠格条項違反に該当した場合は、建設業法第29条により許可の取り消しとなります。 当社グループでは、当該許可の諸条件や法令等の遵守に努めており、現時点において、これらの免許の取消事由に該当する事実はないと認識しております。しかしながら、万一、法令違反等によって許可が取り消された場合、当社グループの業績や財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、法務部門が当該許可の諸条件や法令等を遵守していることを定期的に確認することでリスクの軽減を図っております。   (許認可等の状況)法令等許認可等有効期限取消事由建設業法特定建設業の許可国土交通大臣許可(特—4)第2301号2022年11月26日から2027年11月25日まで(5年ごとの更新)建設業法第29条

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