有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|6,168 文字
3 【事業等のリスク】1 リスク管理体制当社グループは、事業遂行上のリスクの発生を防止、低減するための活動を推進している。新規事業、開発投資などの「事業リスク」に関しては、専門委員会等が事業に係るリスクの把握と対策について審議を行っている。法令違反などの「業務リスク」に関しては、コンプライアンス・リスク管理委員会が当社グループにおけるリスク管理体制の運用状況の把握、評価を行うとともに、リスク管理の方針及び重大リスク事案への対応などについて審議を行っている。リスク管理活動の実効性を高めるためには、あらゆるリスクを網羅・検証した上で、重要度に応じた活動を推進することが有効であることから、毎年、発生頻度及び顕在化した際の影響度の両面から分析し、企業活動上、重点的な管理が必要とされる業務リスク事項をリスク管理重点課題として選定・展開し、予防的観点からのリスク管理を実施している。顕在化したリスク事案については、早期の報告を義務付け、組織的対応によるリスクの拡大防止と再発防止に努めるなど、PDCAサイクルに基づいた実効的なリスク管理活動を展開している。本社のリスク所管部署の担当者によって構成するリスク管理連絡会議を定期的に開催し、当社グループに関するリスク顕在化事案や法令改正、社会動向、他社における事例、さらにはリスクマネジメントやリスクコミュニケーションの手法などの情報を報告・共有し、重要な情報については適宜コンプライアンス・リスク管理委員会に報告している。なお、リスク管理体制の有効性については、内部統制委員会が確認し、取締役会に報告している。 リスク管理体制図 事業リスクの把握と対策を審議する専門委員会委員会名称目的等海外事業運営委員会海外事業(現地法人事業並びに直轄事業)に係る重要事項などの審議・報告を行う。海外開発プロジェクト運営委員会現地法人及び海外事業本部の重要な開発事業の投資及び計画の大幅な変更並びに当該開発事業の譲渡について、計画の内容、採算性などの審議・報告を行う。海外土木工事検討会海外建築工事検討会海外の重要工事について、受注時の技術上、施工上、契約上のリスクの検討・報告、及び施工中の工事について重大な問題が生じる恐れのある場合の対策の検討・報告を行う。開発運営委員会国内開発事業への投資、手持ち重要不動産の事業化・売却及び事業推進中のプロジェクトについて審議・報告を行う。重要工事検討会国内の重要工事について見積提出前に技術上、施工上、契約上のリスクの確認を行い、見積提出にあたっての方針を明確にする。PFI土木委員会PFI建築委員会PFI事業などに係る全社的対応方針及び対応体制、出資などの事業リスクを伴う個々の案件及び企業コンソーシアム形成に係る対応方針などについて審議・報告を行う。事業投資等委員会上記以外の新規投資、会社設立、M&A、アライアンスなどの事業について、リスク・課題を洗い出し審議を行い、その推進を支援する。 2 主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。(1) 事業リスク① 事業環境の変化に関わるリスク景気悪化等による建設需要の大幅な減少や不動産市場の急激な縮小等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、建設受注高の減少及び不動産販売・賃貸収入の減少等の影響を受ける可能性がある。また、他の総合建設会社等との競争が激化し、当社グループが品質、コスト及びサービス内容等における競争力を維持できない場合、業績等が悪化する可能性がある。変化する状況や市場動向を踏まえ策定した「鹿島グループ中期経営計画(2024~2026)-中核をさらに強化し、未来を開拓する-」に掲げる諸施策を推進することにより、経営目標の達成と企業価値の向上を目指している。② 建設コストの変動リスク建設工事においては、工事期間が長期に亘る中で資機材及び労務の調達を行う必要があることから、建設コストの変動の影響を受ける。主要資材価格や労務単価の急激な上昇等による想定外の建設コスト増加を請負契約工事金額に反映させることができない場合には、工事採算が悪化する可能性がある。建設コストの変動による影響を抑えるため、早期調達及び多様な調達先の確保を図るとともに、発注者との契約に物価スライド条項を含める等の対策を実施している。③ 保有資産の価格・収益性の変動リスク当社グループは、中期経営計画に定めた投資計画に基づき不動産開発投資、R&D・デジタル投資、戦略的投資及び業務用不動産等への設備投資を推進することとしている。販売用不動産(当連結会計年度末の連結貸借対照表残高2,807億円)の収益性が低下した場合、賃貸等不動産(同3,437億円)及び投資有価証券(同3,974億円)等の保有資産の時価が著しく下落した場合には、評価損や減損損失等が発生する可能性がある。開発事業資産については、案件毎に価値下落リスク等を把握し、その総量を連結自己資本と対比し一定の水準に収める管理を実施している。連結自己資本は、中期経営計画期間中の国内外開発事業資産の増加を考慮しても十分耐性を持つ財務基盤を維持できる水準を確保している。また、個別案件の投資に当たっては、本社の専門委員会(開発運営委員会、海外開発プロジェクト運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。投資有価証券のうち政策的に保有する株式は、毎年度、全銘柄について、中長期的な視野に立った保有意義や資産効率等を検証した上で、取締役会にて審議し、保有意義の低下した銘柄は原則として売却している。中期経営計画で定めた、政策的に保有する株式の残高を『2026年度末までに連結純資産の20%未満』とする縮減目標を、2024年度末に前倒しで達成し、今後も継続的に縮減を進める方針としている。④ 諸外国における政治・経済情勢等の変化に関わるリスク当社グループは、北米・欧州・アジア・大洋州等海外における建設事業及び開発事業を展開しており、中期経営計画に基づき、事業規模拡大に伴う経営基盤の整備、ガバナンスの強化等を推進していく方針である。進出国の政治・経済情勢、法制度、為替相場等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。海外におけるM&Aや新市場への進出等に当たっては、本社の専門委員会(海外事業運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。また、テロ、暴動等が発生した場合に、社員・家族の安否確保を図り、現地支援を行うため、国際危機対策委員会を設置している。 ⑤ 建設業の担い手不足に関するリスク建設業界においては、建設技能労働者が減少傾向にあり、十分な対策を取らなければ、施工体制の維持が困難になり、売上高の減少や労務調達コストの上昇による工事利益率の低下等の影響を受ける可能性がある。当社グループは、将来の施工体制を維持するため、中期経営計画に基づき、建設技能者の処遇改善、原則二次下請までに限定した施工体制の実現を目指した重層下請構造改革、人材育成や連携強化をはじめとした協力会社支援の充実など各種施策を継続して実施する方針である。 (2) 業務リスク① 法令リスク当社グループは、建設業法、建築基準法をはじめ、労働安全衛生関係法令、環境関係法令、独占禁止法等、様々な法的規制の中で事業活動を行っている。そのため、法令等の改正や新たな法的規制の制定、適用基準の変更等があった場合、その内容次第では受注環境やコストへの影響等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。また、当社グループにおいて法令等に違反する行為があった場合には、刑事・行政処分等による損失発生や事業上の制約、信用の毀損等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクへの対応として、関係法令等の制定・改正については、担当部署を通じてその内容を周知し必要な対応を実施している。例えば、2024年4月から建設業に適用された時間外労働の上限規制については、働き方改革、デジタル化による業務効率化や質の向上、業務内容に応じた集約化、アウトソーシングなどを進めるとともに、人員配置など施工体制の十分な検討と必要な工期を考慮した見積の提出に努めている。また、コンプライアンス・マニュアルである「鹿島グループ 企業行動規範 実践の手引き」を策定、法令等の改正や社会情勢の変化も踏まえ適宜改訂し、全役員・従業員に周知している。加えて、コンプライアンス意識の更なる向上と定着を図るため、当社グループの役員及び従業員を対象としたコンプライアンスに係るeラーニング研修を継続的に実施しているほか、各分野の担当部署が、規則・ガイドラインの策定、研修、監査等を実施し、適正な事業活動のより一層の推進を図っている。② 安全衛生・環境・品質リスク当社グループが提供する設計、施工をはじめとする各種サービスにおいて、重大な人身事故、環境事故、品質事故等が発生した場合には、信用の毀損、損害賠償や施工遅延・再施工費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。安全衛生・環境・品質の確保は生産活動を支える前提条件であり企業存続の根幹であることから、基本方針並びに安全衛生方針、環境方針、品質方針を定め、関係法令をはじめとする社会的な要求事項に対応できる適正で効果的なマネジメントシステムにより生産活動を行っている。安全を実現するため「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)」に準拠した安全衛生管理を行うとともに、環境については、ISO14001に準拠した環境マネジメントシステムを運用している。また、品質については、土木部門・建築部門それぞれでISO9001の認証を受けており、海外関係会社は個々に必要な認証を受けている。③ 情報セキュリティリスク当社グループは設計、施工をはじめとする各種サービスを提供するにあたり、建造物や顧客に関する情報、経営・技術・知的財産に関する情報、個人情報その他様々な情報を取り扱っている。このような情報が外部からの攻撃や従業員の過失等によって漏洩又は消失等した場合は、信用の毀損、損害賠償や復旧費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクに対応するため、当社グループでは情報セキュリティポリシーを定め、重点的なリスク管理を実施している。サイバー攻撃を想定した訓練を実施し組織的な対応力向上に取り組んでいるほか、当社グループの役員及び従業員を対象としたeラーニングを用いた教育、点検及び監査並びに協力会社に対する啓発活動を行っている。 ④ 取引先の信用リスク発注者、協力会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、工事代金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。特に、一契約の金額の大きい工事における工事代金が回収不能になった場合、その影響は大きい。新規の営業案件に取り組むに当たっては、企業者の与信、資金計画並びに支払条件などを検証し、工事代金回収不能リスクの回避を図り対応している。新たな契約形態や工事代金の回収が竣工引き渡し後まで残る不利な支払条件を提示された場合等には、本社が関与しリスクの把握と対策を講じるとともに、基準に則り経営会議において審議している。協力会社と新たに取引を開始する際には、原則として財務状況等を審査したうえで工事下請負基本契約を締結している。また、重要な協力会社に対しては、定期的に訪問し財務状況を含めた経営状況の確認を実施している。⑤ ハザードリスク(自然災害、パンデミックなど)大規模地震、風水害等の大規模自然災害が発生した場合には、施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害などにより、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定しており、首都直下地震や南海トラフ地震等を想定した実践的なBCP訓練を実施するなど、企業としての防災力、事業継続力の更なる向上に取り組んでいる。パンデミック(感染症の大流行等)が発生した場合には、景気悪化による建設受注高の減少や工事中断による売上高の減少等、業績等に影響を及ぼす可能性がある。例えば、感染症の大流行に対しては、感染予防と感染拡大防止を最優先としつつ、事業継続と被害最小化を図るため、情報収集とリスク想定を行い、国内外従業員や協力会社に対して必要な対策を指導する。2025年度リスク管理重点課題(業務リスク)リスク分類リスク管理重点課題法令リスクコンプライアンス意識の徹底 入札・受注活動に関するコンプライアンスの徹底 不正取引・不適切会計の防止安全衛生・環境・品質リスク重大な事故・災害防止に向けた危険感受性の向上三六協定の遵守と心身の健康維持品質・施工トラブルの発生防止情報セキュリティリスク重要情報の漏洩防止とサイバー攻撃への対応力強化ハザードリスクBCM(事業継続マネジメント)体制の構築 (3) 気候変動リスク① 気候変動に伴う物理的リスク及び脱炭素社会への移行リスク気候変動に伴う物理的リスクとしては、台風や洪水等による施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定し、豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練を実施すること等により、企業としての防災力、事業継続力の向上に取り組むことに加え、防災・減災及びBCP分野におけるR&Dを推進することにより、社会・顧客に対し関連サービスを提供するとともに、災害発生時には復旧・復興等に貢献することを目指している。脱炭素社会への移行リスクとしては、温室効果ガス排出量の上限規制による施工量の制限や炭素税の導入によるコスト増等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。中期経営計画及び「鹿島環境ビジョン2050plus」に基づき、建設現場等におけるCO2排出量削減と再生可能エネルギー電源への投資に計画的に取り組むことに加え、低炭素コンクリートや省エネルギー関連分野等における保有技術の活用や新たな技術の開発等により、脱炭素社会への移行に対し事業を通じて貢献することを目指している。(気候変動リスクの詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)個別テーマ ②気候変動関連(TCFD提言に沿った開示)」に記載している。)
FY2024|6,109 文字
3 【事業等のリスク】1 リスク管理体制当社グループは、事業遂行上のリスクの発生を防止、低減するための活動を推進している。新規事業、開発投資などの「事業リスク」に関しては、専門委員会等が事業に係るリスクの把握と対策について審議を行っている。法令違反などの「業務リスク」に関しては、コンプライアンス・リスク管理委員会が当社グループにおけるリスク管理体制の運用状況の把握、評価を行うとともに、リスク管理の方針及び重大リスク事案への対応などについて審議を行い、必要に応じて取締役会に報告している。リスク管理活動の実効性を高めるためには、あらゆるリスクを網羅・検証した上で、重要度に応じた活動を推進することが有効であることから、毎年、発生頻度及び顕在化した際の影響度の両面から分析し、企業活動上、重点的な管理が必要とされる業務リスク事項をリスク管理重点課題として選定・展開し、予防的観点からのリスク管理を実施している。顕在化したリスク事案については、早期の報告を義務付け、組織的対応によるリスクの拡大防止と再発防止に努めるなど、PDCAサイクルに基づいた実効的なリスク管理活動を展開している。本社のリスク所管部署の担当者によって構成するリスク管理連絡会議を定期的に開催し、当社グループに関するリスク顕在化事案や法令改正、社会動向、他社における事例、さらにはリスクマネジメントやリスクコミュニケーションの手法などの情報を報告・共有し、重要な情報については適宜コンプライアンス・リスク管理委員会に報告している。 事業リスクの把握と対策を審議する専門委員会委員会名称目的等海外事業運営委員会海外事業(現地法人事業並びに直轄事業)に係る重要事項などの審議・報告を行う。海外開発プロジェクト運営委員会現地法人及び海外事業本部の重要な開発事業の投資及び計画の大幅な変更並びに当該開発事業の譲渡について、計画の内容、採算性などの審議・報告を行う。海外土木工事検討会海外建築工事検討会海外の重要工事について、受注時の技術上、施工上、契約上のリスクの検討・報告、及び施工中の工事について重大な問題が生じる恐れのある場合の対策の検討・報告を行う。開発運営委員会国内開発事業への投資、手持ち重要不動産の事業化・売却及び事業推進中のプロジェクトについて審議・報告を行う。重要工事検討会国内の重要工事について見積提出前に技術上、施工上、契約上のリスクの確認を行い、見積提出にあたっての方針を明確にする。PFI土木委員会PFI建築委員会PFI事業などに係る全社的対応方針及び対応体制、出資などの事業リスクを伴う個々の案件及び企業コンソーシアム形成に係る対応方針などについて審議・報告を行う。事業投資等委員会上記以外の新規投資、会社設立、M&A、アライアンスなどの事業について、リスク・課題を洗い出し審議を行い、その推進を支援する。 2 主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。(1) 事業リスク① 事業環境の変化に関わるリスク景気悪化等による建設需要の大幅な減少や不動産市場の急激な縮小等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、建設受注高の減少及び不動産販売・賃貸収入の減少等の影響を受ける可能性がある。また、他の総合建設会社等との競争が激化し、当社グループが品質、コスト及びサービス内容等における競争力を維持できない場合、業績等が悪化する可能性がある。変化する状況や市場動向を踏まえ策定した「鹿島グループ中期経営計画(2024~2026)-中核をさらに強化し、未来を開拓する-」に掲げる諸施策を推進することにより、経営目標の達成と企業価値の向上を目指している。② 建設コストの変動リスク建設工事においては、工事期間が長期に亘る中で資機材及び労務の調達を行う必要があることから、建設コストの変動の影響を受ける。主要資材価格や労務単価の急激な上昇等による想定外の建設コスト増加を請負契約工事金額に反映させることができない場合には、工事採算が悪化する可能性がある。建設コストの変動による影響を抑えるため、早期調達及び多様な調達先の確保を図るとともに、発注者との契約に物価スライド条項を含める等の対策を実施している。③ 保有資産の価格・収益性の変動リスク当社グループは、中期経営計画に定めた投資計画に基づき不動産開発投資、R&D・デジタル投資、戦略的投資及び業務用不動産等への設備投資を推進することとしている。販売用不動産(当連結会計年度末の連結貸借対照表残高2,218億円)の収益性が低下した場合、賃貸等不動産(同3,028億円)及び投資有価証券(同4,424億円)等の保有資産の時価が著しく下落した場合には、評価損や減損損失等が発生する可能性がある。開発事業資産については、案件毎に価値下落リスク等を把握し、その総量を連結自己資本と対比し一定の水準に収める管理を実施している。連結自己資本は、中期経営計画期間中の国内外開発事業資産の増加を考慮しても十分耐性を持つ財務基盤を維持できる水準を確保している。また、個別案件の投資に当たっては、本社の専門委員会(開発運営委員会、海外開発プロジェクト運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。投資有価証券のうち政策的に保有する株式は、毎年度、全銘柄について、中長期的な視野に立った保有意義や資産効率等を検証した上で、取締役会にて審議し、保有意義の低下した銘柄は原則として売却している。中期経営計画では、政策的に保有する株式の残高を『2026年度末までに連結純資産の20%未満』とすることを目標に3年間で500億円以上売却し、目標到達後も継続的に縮減を進める方針としている。④ 諸外国における政治・経済情勢等の変化に関わるリスク当社グループは、北米・欧州・アジア・大洋州等海外における建設事業及び開発事業を展開しており、中期経営計画に基づき、事業規模拡大に伴う経営基盤の整備、ガバナンスの強化等を推進していく方針である。進出国の政治・経済情勢、法制度、為替相場等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。海外におけるM&Aや新市場への進出等に当たっては、本社の専門委員会(海外事業運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。また、テロ、暴動等が発生した場合に、社員・家族の安否確保を図り、現地支援を行うため、国際危機対策委員会を設置している。 ⑤ 建設業の担い手不足に関するリスク建設業界においては、建設技能労働者が減少傾向にあり、十分な対策を取らなければ、施工体制の維持が困難になり、売上高の減少や労務調達コストの上昇による工事利益率の低下等の影響を受ける可能性がある。当社グループは、将来の施工体制を維持するため、中期経営計画に基づき、建設技能者の処遇改善、原則二次下請までに限定した施工体制の実現を目指した重層下請構造改革、人材育成や連携強化をはじめとした協力会社支援の充実など各種施策を継続して実施する方針である。 (2) 業務リスク① 法令リスク当社グループは、建設業法、建築基準法をはじめ、労働安全衛生関係法令、環境関係法令、独占禁止法等、様々な法的規制の中で事業活動を行っている。そのため、法令等の改正や新たな法的規制の制定、適用基準の変更等があった場合、その内容次第では受注環境やコストへの影響等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。また、当社グループにおいて法令等に違反する行為があった場合には、刑事・行政処分等による損失発生や事業上の制約、信用の毀損等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクへの対応として、関係法令等の制定・改正については、担当部署を通じてその内容を周知し必要な対応を実施している。例えば、2024年4月から建設業に適用された時間外労働の上限規制については、働き方改革、デジタル化による業務効率化や質の向上、業務内容に応じた集約化、アウトソーシングなどを進めるとともに、人員配置など施工体制の十分な検討と必要な工期を考慮した見積の提出に努めている。また、コンプライアンス・マニュアルである「鹿島グループ 企業行動規範 実践の手引き」を策定、法令等の改正や社会情勢の変化も踏まえ適宜改訂し、全役員・従業員に周知している。加えて、コンプライアンス意識の更なる向上と定着を図るため、当社グループの役員及び従業員を対象としたコンプライアンスに係るeラーニング研修を継続的に実施しているほか、各分野の担当部署が、規則・ガイドラインの策定、研修、監査等を実施し、適正な事業活動のより一層の推進を図っている。② 安全衛生・環境・品質リスク当社グループが提供する設計、施工をはじめとする各種サービスにおいて、重大な人身事故、環境事故、品質事故等が発生した場合には、信用の毀損、損害賠償や施工遅延・再施工費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。安全衛生・環境・品質の確保は生産活動を支える前提条件であり企業存続の根幹であることから、基本方針並びに安全衛生方針、環境方針、品質方針を定め、関係法令をはじめとする社会的な要求事項に対応できる適正で効果的なマネジメントシステムにより生産活動を行っている。安全を実現するため「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)」に準拠した安全衛生管理を行うとともに、環境については、ISO 14001に準拠した環境マネジメントシステムを運用している。また、品質については、土木部門・建築部門それぞれでISO 9001の認証を受けており、海外関係会社は個々に必要な認証を受けている。③ 情報セキュリティリスク当社グループは設計、施工をはじめとする各種サービスを提供するにあたり、建造物や顧客に関する情報、経営・技術・知的財産に関する情報、個人情報その他様々な情報を取り扱っている。このような情報が外部からの攻撃や従業員の過失等によって漏洩又は消失等した場合は、信用の毀損、損害賠償や復旧費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクに対応するため、当社グループでは情報セキュリティポリシーを定め、重点的なリスク管理を実施している。サイバー攻撃を想定した訓練を実施し組織的な対応力向上に取り組んでいるほか、当社グループの役員及び従業員を対象としたeラーニングを用いた教育、点検及び監査並びに協力会社に対する啓発活動を行っている。 ④ 取引先の信用リスク発注者、協力会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、工事代金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。特に、一契約の金額の大きい工事における工事代金が回収不能になった場合、その影響は大きい。新規の営業案件に取り組むに当たっては、企業者の与信、資金計画並びに支払条件などを検証し、工事代金回収不能リスクの回避を図り対応している。新たな契約形態や工事代金の回収が竣工引き渡し後まで残る不利な支払条件を提示された場合等には、本社が関与しリスクの把握と対策を講じるとともに、基準に則り経営会議において審議している。協力会社と新たに取引を開始する際には、原則として財務状況等を審査したうえで工事下請負基本契約を締結している。また、重要な協力会社に対しては、定期的に訪問し財務状況を含めた経営状況の確認を実施している。⑤ ハザードリスク(自然災害、パンデミックなど)大規模地震、風水害等の大規模自然災害が発生した場合には、施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害などにより、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定しており、首都直下地震や豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練を実施するなど、企業としての防災力、事業継続力の更なる向上に取り組んでいる。パンデミック(感染症の大流行等)が発生した場合には、景気悪化による建設受注高の減少や工事中断による売上高の減少等、業績等に影響を及ぼす可能性がある。例えば、感染症の大流行に対しては、感染予防と感染拡大防止を最優先としつつ、事業継続と被害最小化を図るため、情報収集とリスク想定を行い、国内外従業員や協力会社に対して必要な対策を指導する。2024年度リスク管理重点課題(業務リスク)リスク分類リスク管理重点課題法令リスク談合防止に向けた取組みの継続コンプライアンス意識の徹底不正取引・不適切会計の防止安全衛生・環境・品質リスク重大な事故・災害の防止に向けた危険感受性の向上三六協定の遵守と心身の健康維持品質・施工トラブルの発生防止情報セキュリティリスク情報漏洩の防止とサイバー攻撃への備えハザードリスクBCM(事業継続マネジメント)体制の構築 (3) 気候変動リスク① 気候変動に伴う物理的リスク及び脱炭素社会への移行リスク気候変動に伴う物理的リスクとしては、台風や洪水等による施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定し豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練の実施等により企業としての防災力、事業継続力の向上に取り組むことに加え、防災・減災及びBCP分野におけるR&Dを推進することにより、社会・顧客に対し関連サービスを提供するとともに、災害発生時には復旧・復興等に貢献することを目指している。脱炭素社会への移行リスクとしては、温室効果ガス排出量の上限規制による施工量の制限や炭素税の導入によるコスト増等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。中期経営計画及び「鹿島環境ビジョン2050plus」に基づき、建設現場等におけるCO2排出量削減と再生可能エネルギー電源への投資に計画的に取り組むことに加え、低炭素コンクリートや省エネルギー関連分野等における保有技術の活用や新たな技術の開発等により、脱炭素社会への移行に対し事業を通じて貢献することを目指している。(気候変動リスクの詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)個別テーマ ②気候変動関連(TCFD提言に沿った開示)」に記載している。)
FY2023|6,210 文字
3 【事業等のリスク】1 リスク管理体制当社グループは、事業遂行上のリスクの発生を防止、低減するための活動を推進している。新規事業、開発投資などの「事業リスク」に関しては、専門委員会等が事業に係るリスクの把握と対策について審議を行っている。法令違反などの「業務リスク」に関しては、コンプライアンス・リスク管理委員会が当社グループにおけるリスク管理体制の運用状況の把握、評価を行うとともに、リスク管理の方針及び重大リスク事案への対応などについて審議を行い、必要に応じて取締役会に報告している。リスク管理活動の実効性を高めるためには、あらゆるリスクを網羅・検証した上で、重要度に応じた活動を推進することが有効であることから、毎年、発生頻度及び顕在化した際の影響度の両面から分析し、企業活動上、重点的な管理が必要とされる業務リスク事項をリスク管理重点課題として選定・展開し、予防的観点からのリスク管理を実施している。顕在化したリスク事案については、早期の報告を義務付け、組織的対応によるリスクの拡大防止と再発防止に努めるなど、PDCAサイクルに基づいた実効的なリスク管理活動を展開している。本社のリスク所管部署の担当者によって構成するリスク管理連絡会議を定期的に開催し、当社グループに関するリスク顕在化事案や法令改正、社会動向、他社における事例、さらにはリスクマネジメントやリスクコミュニケーションの手法などの情報を報告・共有し、重要な情報については適宜コンプライアンス・リスク管理委員会に報告している。 事業リスクの把握と対策を審議する専門委員会委員会名称目的等海外事業運営委員会海外事業(現地法人事業並びに直轄事業)に係る重要事項などの審議・報告を行う。海外開発プロジェクト運営委員会現地法人及び海外事業本部の重要な開発事業の投資及び計画の大幅な変更並びに当該開発事業の譲渡について、計画の内容、採算性などの審議・報告を行う。海外土木工事検討会海外建築工事検討会海外の重要工事について、受注時の技術上、施工上、契約上のリスクの検討・報告、及び施工中の工事について重大な問題が生じる恐れのある場合の対策の検討・報告を行う。開発運営委員会国内開発事業への投資、手持ち重要不動産の事業化・売却及び事業推進中のプロジェクトについて審議・報告を行う。重要工事検討会国内の重要工事について見積提出前に技術上、施工上、契約上のリスクの確認を行い、見積提出にあたっての方針を明確にする。PFI土木委員会PFI建築委員会PFI事業などに係る全社的対応方針及び対応体制、出資などの事業リスクを伴う個々の案件及び企業コンソーシアム形成に係る対応方針などについて審議・報告を行う。事業投資等委員会上記以外の新規投資、会社設立、M&A、アライアンスなどの事業について、リスク・課題を洗い出し審議を行い、その推進を支援する。 2 主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものである。当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。(1) 事業リスク① 事業環境の変化に関わるリスク景気悪化等による建設需要の大幅な減少や不動産市場の急激な縮小等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、建設受注高の減少及び不動産販売・賃貸収入の減少等の影響を受ける可能性がある。また、他の総合建設会社等との競争が激化し、当社グループが品質、コスト及びサービス内容等における競争力を維持できない場合、業績等が悪化する可能性がある。変化する状況や市場動向を踏まえ策定した「鹿島グループ中期経営計画(2021~2023)-未来につなぐ投資-」に掲げる諸施策を推進することにより、経営目標の達成と企業価値の向上を目指している。② 建設コストの変動リスク建設工事においては、工事期間が長期に亘る中で資機材及び労務の調達を行う必要があることから、建設コストの変動の影響を受ける。主要資材価格や労務単価の急激な上昇等による想定外の建設コスト増加を請負契約工事金額に反映させることができない場合には、工事採算が悪化する可能性がある。建設コストの変動による影響を抑えるため、早期調達及び多様な調達先の確保を図るとともに、発注者との契約に物価スライド条項を含める等の対策を実施している。③ 保有資産の価格・収益性の変動リスク当社グループは、中期経営計画に定めた投資計画に基づき不動産開発投資、R&D・デジタル投資及び戦略的投資等を推進している。販売用不動産(当連結会計年度末の連結貸借対照表残高1,447億円)の収益性が低下した場合、賃貸等不動産(同2,523億円)及び投資有価証券(同3,561億円)等の保有資産の時価が著しく下落した場合には、評価損や減損損失等が発生する可能性がある。開発事業資産については、案件毎に価値下落リスク等を把握し、その総量を連結自己資本と対比し一定の水準に収める管理を実施している。連結自己資本は、中期経営計画期間中の国内外開発事業資産の増加を考慮しても十分耐性を持つ財務基盤を維持できる水準を確保している。また、個別案件の投資に当たっては、本社の専門委員会(開発運営委員会、海外開発プロジェクト運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。投資有価証券のうち政策的に保有する株式は、毎年度、全銘柄について、中長期的な視野に立った保有意義や資産効率等を検証した上で、取締役会にて審議し、保有意義の低下した銘柄は原則として売却している。中期経営計画期間においては、政策保有株式を300億円以上売却する方針としている。④ 諸外国における政治・経済情勢等の変化に関わるリスク当社グループは、北米・欧州・アジア・大洋州等海外における建設事業及び開発事業を展開しており、中期経営計画に基づき、人材面での更なるローカル化、業務・資本提携による各国事業基盤の拡充等を推進していく方針である。進出国の政治・経済情勢、法制度、為替相場等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。海外におけるM&Aや新市場への進出等に当たっては、本社の専門委員会(海外事業運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。また、テロ、暴動等が発生した場合に、社員・家族の安否確保を図り、現地支援を行うため、国際危機対策委員会を設置している。⑤ 建設業の担い手不足に関するリスク建設業界においては、建設技能労働者が減少傾向にあり、十分な対策を取らなければ、施工体制の維持が困難になり、売上高の減少や労務調達コストの上昇による工事利益率の低下等の影響を受ける可能性がある。 当社グループは、将来の施工体制を維持するため、中期経営計画に基づき、生産性向上による更なる業務効率化を推進し、工期を遵守しつつ現場の「4週8閉所」に挑戦し労働条件の改善を図るとともに、原則二次下請までに限定した施工体制の実現をはじめとした環境整備、技能労働者の処遇改善と収入の安定等、職業としての魅力向上に向けた各種施策を実施している。併せて、技能労働者の処遇改善に繋がる協力会社への支援策を実施している。また、担い手不足を補うため、自動化、省人化・ロボット化技術の開発を計画的に進めている。 (2) 業務リスク① 法令リスク当社グループは、建設業法、建築基準法をはじめ、労働安全衛生関係法令、環境関係法令、独占禁止法等、様々な法的規制の中で事業活動を行っている。そのため、法令等の改正や新たな法的規制の制定、適用基準の変更等があった場合、その内容次第では受注環境やコストへの影響等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。また、当社グループにおいて法令等に違反する行為があった場合には、刑事・行政処分等による損失発生や事業上の制約、信用の毀損等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクへの対応として、関係法令等の制定・改正については、担当部署を通じてその内容を周知し必要な対応を実施している。例えば、2024年4月から建設業に時間外労働の上限規制が適用されることについては、働き方改革、デジタル化による業務効率化や質の向上、業務内容に応じた集約化、アウトソーシングなどを進めるとともに、人員配置など施工体制の十分な検討と必要な工期を考慮した見積の提出に努めている。また、コンプライアンス・マニュアルである「鹿島グループ 企業行動規範 実践の手引き」を策定、法令等の改正や社会情勢の変化も踏まえ適宜改訂し、全役員・従業員に周知している。加えて、コンプライアンス意識の更なる向上と定着を図るため、当社グループの役員及び従業員を対象としたeラーニングを用いた「鹿島グループ企業行動規範」に関する研修を継続的に実施しているほか、各分野の担当部署が、規則・ガイドラインの策定、研修、監査等を実施し、適正な事業活動のより一層の推進を図っている。② 安全衛生・環境・品質リスク当社グループが提供する設計、施工をはじめとする各種サービスにおいて、重大な人身事故、環境事故、品質事故等が発生した場合には、信用の毀損、損害賠償や施工遅延・再施工費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。安全衛生・環境・品質の確保は生産活動を支える前提条件であり企業存続の根幹であることから、基本方針並びに安全衛生方針、環境方針、品質方針を定め、関係法令をはじめとする社会的な要求事項に対応できる適正で効果的なマネジメントシステムにより生産活動を行っている。安全を実現するため「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)」に準拠した安全衛生管理を行うとともに、環境については、ISO 14001に準拠した環境マネジメントシステムを運用している。また、品質については、土木部門・建築部門それぞれでISO 9001の認証を受けており、海外関係会社は個々に必要な認証を受けている。③ 情報セキュリティリスク当社グループは設計、施工をはじめとする各種サービスを提供するにあたり、建造物や顧客に関する情報、経営・技術・知的財産に関する情報、個人情報その他様々な情報を取り扱っている。このような情報が外部からの攻撃や従業員の過失等によって漏洩又は消失等した場合は、信用の毀損、損害賠償や復旧費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクに対応するため、当社グループでは情報セキュリティポリシーを定め、重点的なリスク管理を実施している。サイバー攻撃を想定した訓練を実施し組織的な対応力向上に取り組んでいるほか、当社グループの役員及び従業員を対象としたeラーニングを用いた教育、点検及び監査並びに協力会社に対する啓発活動を行っている。④ 取引先の信用リスク発注者、協力会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、工事代金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。特に、一契約の金額の大きい工事における工事代金が回収不能になった場合、その影響は大きい。 新規の営業案件に取り組むに当たっては、企業者の与信、資金計画並びに支払条件などを検証し、工事代金回収不能リスクの回避を図り対応している。新たな契約形態や工事代金の回収が竣工引き渡し後まで残る不利な支払条件を提示された場合等には、本社が関与しリスクの把握と対策を講じるとともに、基準に則り経営会議において審議している。協力会社と新たに取引を開始する際には、原則として財務状況等を審査したうえで工事下請負基本契約を締結している。また、重要な協力会社に対しては、定期的に訪問し財務状況を含めた経営状況の確認を実施している。⑤ ハザードリスク(自然災害、パンデミックなど)大規模地震、風水害等の大規模自然災害が発生した場合には、施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害などにより、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定しており、首都直下地震や豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練を実施するなど、企業としての防災力、事業継続力の更なる向上に取り組んでいる。パンデミック(感染症の大流行等)が発生した場合には、景気悪化による建設受注高の減少や工事中断による売上高の減少等、業績等に影響を及ぼす可能性がある。新型コロナウイルス感染症に対しては、感染予防と感染拡大防止を最優先としつつ、事業継続と被害最小化を図るため、情報収集とリスク想定を行い、国内外従業員や協力会社に対して必要な対策を指導している。2023年度リスク管理重点課題(業務リスク)リスク分類リスク管理重点課題法令リスク談合防止に向けた取り組みの継続コンプライアンス意識の徹底不正取引・不適切会計の防止安全衛生・環境・品質リスク墜落・クレーン災害の防止と危険感受性の向上労働時間管理徹底による三六協定の遵守と心身の健康維持品質・施工トラブルの発生防止情報セキュリティリスク顧客及び社内の機密情報の漏洩防止サイバー攻撃に対する事業継続力の維持強化ハザードリスクハザードリスクへの備えと事業継続力の維持強化 (3) 気候変動リスク① 気候変動に伴う物理的リスク及び脱炭素社会への移行リスク気候変動に伴う物理的リスクとしては、台風や洪水等による施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定し豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練の実施等により企業としての防災力、事業継続力の向上に取り組むことに加え、防災・減災及びBCP分野におけるR&Dを推進することにより、社会・顧客に対し関連サービスを提供するとともに、災害発生時には復旧・復興等に貢献することを目指している。脱炭素社会への移行リスクとしては、温室効果ガス排出量の上限規制による施工量の制限や炭素税の導入によるコスト増等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。中期経営計画及び「鹿島環境ビジョン:トリプルZero2050」に基づき、建設現場等におけるCO2排出量削減とカーボン・オフセットのための投資に計画的に取り組むことに加え、再生可能エネルギー、省エネルギー関連分野等における保有技術の活用や新たな技術の開発等により、脱炭素社会への移行に対し事業を通じて貢献することを目指している。(気候変動リスクの詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)個別テーマ ②気候変動関連(TCFD提言に沿った開示)」に記載している。)
FY2022|6,409 文字
2 【事業等のリスク】1 リスク管理体制当社グループは、事業遂行上のリスクの発生を防止、低減するための活動を推進している。新規事業、開発投資などの「事業リスク」に関しては、専門委員会等が事業に係るリスクの把握と対策について審議を行っている。法令違反などの「業務リスク」に関しては、コンプライアンス・リスク管理委員会が当社グループにおけるリスク管理体制の運用状況の把握、評価を行うとともに、リスク管理の方針及び重大リスク事案への対応などについて審議を行い、必要に応じて取締役会に報告している。リスク管理活動の実効性を高めるためには、あらゆるリスクを網羅・検証した上で、重要度に応じた活動を推進することが有効であることから、毎年、発生頻度及び顕在化した際の影響度の両面から分析し、企業活動上、重点的な管理が必要とされる業務リスク事項をリスク管理重点課題として選定・展開し、予防的観点からのリスク管理を実施している。顕在化したリスク事案については、早期の報告を義務付け、組織的対応によるリスクの拡大防止と再発防止に努めるなど、PDCAサイクルに基づいた実効的なリスク管理活動を展開している。本社のリスク所管部署の担当者によって構成するリスク管理連絡会議を定期的に開催し、当社グループに関するリスク顕在化事案や法令改正、社会動向、他社における事例、さらにはリスクマネジメントやリスクコミュニケーションの手法などの情報を報告・共有し、重要な情報については適宜コンプライアンス・リスク管理委員会に報告している。事業リスクの把握と対策を審議する専門委員会(当報告書の提出日現在)委員会名称目的等海外事業運営委員会海外事業(現地法人事業並びに直轄事業)に係る重要事項などの審議・報告を行う。海外開発プロジェクト運営委員会現地法人及び海外事業本部の重要な開発事業の投資及び計画の大幅な変更並びに当該開発事業の譲渡について、計画の内容、採算性などの審議・報告を行う。海外土木工事検討会海外建築工事検討会海外の重要工事について、受注時の技術上、施工上、契約上のリスクの検討・報告、及び施工中の工事について重大な問題が生じる恐れのある場合の対策の検討・報告を行う。開発運営委員会国内開発事業への投資、及び手持ち重要不動産の事業化・売却及び事業推進中のプロジェクトについて審議・報告を行う。重要工事検討会国内の重要工事について見積提出前に技術上、施工上、契約上のリスクの確認を行い、見積提出にあたっての方針を明確にする。PFI土木委員会PFI建築委員会PFIなど事業に係る全社的対応方針及び対応体制、出資などの事業リスクを伴う個々の案件及び企業コンソーシアム形成に係る対応方針などについて審議・報告を行う。事業投資等委員会上記以外の新規投資、会社設立、M&A、アライアンスなどの事業について、リスク・課題を洗い出し審議を行い、その推進を支援する。 2 主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものである。当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。(1) 事業リスク① 事業環境の変化に関わるリスク景気悪化等による建設需要の大幅な減少や不動産市場の急激な縮小等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、建設受注高の減少及び不動産販売・賃貸収入の減少等の影響を受ける可能性がある。また、他の総合建設会社等との競争が激化し、当社グループが品質、コスト及びサービス内容等における競争力を維持できない場合、業績等が悪化する可能性がある。変化する状況や市場動向を踏まえ策定した「鹿島グループ中期経営計画(2021~2023)-未来につなぐ投資-」に掲げる諸施策を推進することにより、経営目標の達成と企業価値の向上を目指している。② 建設コストの変動リスク建設工事においては、工事期間が長期に亘る中で資機材及び労務の調達を行う必要があることから、建設コストの変動の影響を受ける。主要資材価格や労務単価の急激な上昇等による想定外の建設コスト増加を請負契約工事金額に反映させることができない場合には、工事採算が悪化する可能性がある。建設コストの変動による影響を抑えるため、早期調達及び多様な調達先の確保を図るとともに、発注者との契約に物価スライド条項を含める等の対策を実施している。③ 保有資産の価格・収益性の変動リスク当社グループは、中期経営計画に定めた投資計画に基づき不動産開発投資、R&D・デジタル投資及び戦略的投資等を推進している。販売用不動産(当連結会計年度末の連結貸借対照表残高740億円)の収益性が低下した場合、賃貸等不動産(同2,192億円)及び投資有価証券(同3,558億円)等の保有資産の時価が著しく下落した場合には、評価損や減損損失等が発生する可能性がある。開発事業資産については、案件毎に価値下落リスク等を把握し、その総量を連結自己資本と対比し一定の水準に収める管理を実施している。連結自己資本は、中期経営計画期間中の国内外開発事業資産の増加を考慮しても十分耐性を持つ財務基盤を維持できる水準を確保している。また、個別案件の投資に当たっては、本社の専門委員会(開発運営委員会、海外開発プロジェクト運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。投資有価証券のうち政策的に保有する株式は、毎年度、全銘柄について、中長期的な視野に立った保有意義や資産効率等を検証した上で、取締役会にて審議し、保有意義の低下した銘柄は原則として売却している。中期経営計画期間においては、政策保有株式を300億円以上売却する方針としている。④ 諸外国における政治・経済情勢等の変化に関わるリスク当社グループは、北米・欧州・アジア・大洋州等海外における建設事業及び開発事業を展開しており、中期経営計画に基づき、人材面での更なるローカル化、業務・資本提携による各国事業基盤の拡充等を推進していく方針である。進出国の政治・経済情勢、法制度、為替相場等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。海外におけるM&Aや新市場への進出等に当たっては、本社の専門委員会(海外事業運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。また、テロ、暴動等が発生した場合に、社員・家族の安否確保を図り、現地支援を行うため、国際危機対策委員会を設置している。⑤ 建設業の担い手不足に関するリスク建設業界においては、建設技能労働者が減少傾向にあり、十分な対策を取らなければ、施工体制の維持が困難になり、売上高の減少や労務調達コストの上昇による工事利益率の低下等の影響を受ける可能性がある。 当社グループは、将来の施工体制を維持するため、中期経営計画に基づき、生産性向上による更なる業務効率化を推進し、工期を遵守しつつ現場の「4週8閉所」に挑戦し労働条件の改善を図るとともに、原則二次下請までに限定した施工体制の実現をはじめとした環境整備、技能労働者の処遇改善と収入の安定等、職業としての魅力向上に向けた各種施策を実施している。併せて、技能労働者の処遇改善に繋がる協力会社への支援策を実施している。また、担い手不足を補うため、自動化、省人化・ロボット化技術の開発を計画的に進めている。 (2) 業務リスク① 法令リスク当社グループは、建設業法、建築基準法をはじめ、労働安全衛生関係法令、環境関係法令、独占禁止法等、様々な法的規制の中で事業活動を行っている。そのため、法令等の改正や新たな法的規制の制定、適用基準の変更等があった場合、その内容次第では受注環境やコストへの影響等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。また、当社グループにおいて法令等に違反する行為があった場合には、刑事・行政処分等による損失発生や事業上の制約、信用の毀損等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクへの対応として、関係法令等の制定・改正については、担当部署を通じてその内容と必要な対応を周知するとともに、コンプライアンス・マニュアルである「鹿島グループ 企業行動規範 実践の手引き」を策定、法令等の改正や社会情勢の変化も踏まえ適宜改訂し、全役員・従業員に周知している。また、コンプライアンス意識の更なる向上と定着を図るため、当社グループの役員及び従業員を対象としたeラーニングを用いた「鹿島グループ企業行動規範」に関する研修を継続的に実施しているほか、たとえば独占禁止法分野では、本社法務部が、独占禁止法遵守マニュアルの策定・改定、弁護士によるケーススタディを用いた研修会開催、本社及び各支店における談合防止体制の遵守状況の監査を実施するなど、各分野の担当部署が、規則・ガイドラインの策定、研修、監査等を実施し、適正な事業活動のより一層の推進を図っている。② 安全衛生・環境・品質リスク当社グループが提供する設計、施工をはじめとする各種サービスにおいて、重大な人身事故、環境事故、品質事故等が発生した場合には、信用の毀損、損害賠償や施工遅延・再施工費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。安全衛生・環境・品質の確保は生産活動を支える前提条件であり企業存続の根幹であることから、基本方針並びに安全衛生方針、環境方針、品質方針を定め、関係法令をはじめとする社会的な要求事項に対応できる適正で効果的なマネジメントシステムにより生産活動を行っている。安全を実現するため「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)」に準拠した安全衛生管理を行うとともに、環境については、ISO 14001に準拠した環境マネジメントシステムを運用している。また、品質については、土木部門・建築部門それぞれでISO 9001の認証を受けており、海外関係会社は個々に必要な認証を受けている。③ 情報セキュリティリスク当社グループは設計、施工をはじめとする各種サービスを提供するにあたり、建造物や顧客に関する情報、経営・技術・知的財産に関する情報、個人情報その他様々な情報を取り扱っている。このような情報が外部からの攻撃や従業員の過失等によって漏洩又は消失等した場合は、信用の毀損、損害賠償や復旧費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクに対応するため、当社グループでは情報セキュリティポリシーを定め、重点的なリスク管理を実施している。サイバー攻撃を想定した訓練を実施し組織的な対応力向上に取り組んでいるほか、当社グループの役員及び従業員を対象としたeラーニングを用いた教育、点検及び監査並びに協力会社に対する啓発活動を行っている。④ 取引先の信用リスク発注者、協力会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、工事代金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。特に、一契約の金額の大きい工事における工事代金が回収不能になった場合、その影響は大きい。新規の営業案件に取り組むに当たっては、企業者の与信、資金計画並びに支払条件などを検証し、工事代金回収不能リスクの回避を図り対応している。新たな契約形態や工事代金の回収が竣工引き渡し後まで残る不利な支払条件を提示された場合等には、本社が関与しリスクの把握と対策を講じるとともに、基準に則り経営会議において審議している。協力会社と新たに取引を開始する際には、原則として財務状況等を審査したうえで工事下請負基本契約を締結している。また、重要な協力会社に対しては、定期的に訪問し財務状況を含めた経営状況の確認を実施している。⑤ ハザードリスク(自然災害、パンデミックなど)大規模地震、風水害等の大規模自然災害が発生した場合には、施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害などにより、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定しており、首都直下地震や豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練を実施するなど、企業としての防災力、事業継続力の更なる向上に取り組んでいる。パンデミック(感染症の大流行等)が発生した場合には、景気悪化による建設受注高の減少や工事中断による売上高の減少等、業績等に影響を及ぼす可能性がある。新型コロナウイルス感染症に対しては、引き続き、感染予防と感染拡大防止を最優先としつつ、事業継続と被害最小化を図るため、情報収集とリスク想定を行い、国内外従業員への行動指示、テレワーク環境の整備推進、協力会社への指導ほか必要な対策を実施している。2022年3月期業績への新型コロナウイルス感染症の影響に関しては、東南アジアにおいて資機材・作業員の供給不足による工事進捗の低下やホテル等運営施設の稼働率低下等の影響が長期化しているが、その他の地域における影響は軽微であった。2023年3月期の業績予想は、東南アジアにおける業績が、感染症による影響の軽減に伴い、時間を要しつつも段階的に回復に向かうと見通しているが、国内外における資機材価格の上昇の影響によるリスクを織り込んだことなどにより、前年度比減益の予想としている。2022年度リスク管理重点課題(業務リスク)リスク分類リスク管理重点課題法令リスク談合防止に向けた取り組みの継続グループ全体のコンプライアンス意識の徹底と醸成不正取引・不適切会計の防止安全衛生・環境・品質リスク死亡災害の根絶に向けた墜落災害防止の徹底と危険感受性の向上、労働時間管理徹底による三六協定の遵守と心身の健康維持、品質・施工トラブルの発生防止情報セキュリティリスク顧客の機密情報の漏洩防止外部からの攻撃に起因するシステム障害等に対する事業継続力強化ハザードリスクハザードリスクへの備えと事業継続力の維持強化 (3) 気候変動リスク① 気候変動に伴う物理的リスク及び脱炭素社会への移行リスク近年、気候変動により自然災害が激甚化する傾向にあり、気候変動に伴う物理的リスクとしては、台風や洪水等による施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定し豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練の実施等により企業としての防災力、事業継続力の向上に取り組むことに加え、防災・減災及びBCP分野におけるR&Dを推進することにより、社会・顧客に対し関連サービスを提供するとともに、災害発生時には復旧・復興等に貢献することを目指している。脱炭素社会への移行リスクとしては、温室効果ガス排出量の上限規制による施工量の制限や炭素税の導入によるコスト増等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。中期経営計画及び「鹿島環境ビジョン:トリプルZero2050」に基づき、建設現場等におけるCO2排出量削減とカーボン・オフセットのための投資に計画的に取り組むことに加え、再生可能エネルギー、省エネルギー関連分野等における保有技術の活用や新たな技術の開発等により、脱炭素社会への移行に対し事業を通じて貢献することを目指している。
FY2021|6,362 文字
2 【事業等のリスク】1 リスク管理体制当社グループは、事業遂行上のリスクの発生を防止、低減するための活動を推進している。新規事業、開発投資などの「事業リスク」に関しては、専門委員会等が事業に係るリスクの把握と対策について審議を行っている。法令違反などの「業務リスク」に関しては、コンプライアンス・リスク管理委員会が当社グループのリスク管理体制の運用状況の把握、評価を行うとともに、リスク管理の方針及び重大リスク事案への対応などについて審議を行い、必要に応じて取締役会に報告している。リスク管理活動の実効性を高めるためには、あらゆるリスクを網羅・検証した上で、重要度に応じた活動を推進することが有効であることから、毎年、発生頻度及び顕在化した際の影響度の両面から分析し、企業活動上、重点的な管理が必要とされる業務リスク事項をリスク管理重点課題として選定・展開し、予防的観点からのリスク管理を実施している。顕在化したリスク事案については、早期の報告を義務付け、組織的対応によるリスクの拡大防止と再発防止に努めるなど、PDCAサイクルに基づいた実効的なリスク管理活動を展開している。本社のリスク所管部署の担当者によって構成するリスク管理連絡会議を定期的に開催し、当社グループに関するリスク顕在化事案や法令改正、社会動向、他社における事例、さらにはリスクマネジメントやリスクコミュニケーションの手法などの情報を報告・共有し、重要な情報については適宜コンプライアンス・リスク管理委員会に報告している。事業リスクの把握と対策を審議する専門委員会(当報告書の提出日現在)委員会名称委員長/議長目的等海外事業運営委員会海外事業本部長海外事業(現地法人事業並びに直轄事業)に係る重要事項などの審議・報告を行う。海外開発プロジェクト運営委員会海外事業本部長現地法人及び海外事業本部の重要な開発事業の投資及び計画の大幅な変更並びに当該開発事業の譲渡について、計画の内容、採算性などの審議・報告を行う。海外土木工事検討会海外建築工事検討会土木管理本部長建築管理本部長海外の重要工事について、受注時の技術上、施工上、契約上のリスクの検討・報告、及び施工中の工事について重大な問題が生じる恐れのある場合の対策の検討・報告を行う。開発運営委員会総務管理本部長国内開発事業への投資、及び手持ち重要不動産の事業化・売却及び事業推進中のプロジェクトについて審議・報告を行う。重要工事検討会土木管理本部長建築管理本部長国内の重要工事について見積提出前に技術上、施工上、契約上のリスクの確認を行い、見積提出にあたっての方針を明確にする。PFI土木委員会PFI建築委員会土木管理本部長建築管理本部長PFIなど事業に係る全社的対応方針及び対応体制、出資などの事業リスクを伴う個々の案件及び企業コンソーシアム形成に係る対応方針などについて審議・報告を行う。事業投資等検討会総務管理本部長上記以外の新規投資、会社設立、M&A、アライアンスなどの事業について、リスク・課題を洗い出し審議を行い、その推進を支援する。 2 主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものである。当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。(1) 事業リスク① 事業環境の変化に関わるリスク景気悪化等による建設需要の大幅な減少や不動産市場の急激な縮小等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、建設受注高の減少及び不動産販売・賃貸収入の減少等の影響を受ける可能性がある。また、他の総合建設会社等との競争が激化し、当社グループが品質、コスト及びサービス内容等における競争力を維持できない場合、業績等が悪化する可能性がある。変化する状況や市場動向を踏まえ策定した「鹿島グループ中期経営計画(2021~2023)-未来につなぐ投資-」に掲げる諸施策を推進することにより、経営目標の達成と企業価値の向上を目指している。② 建設コストの変動リスク建設工事においては、工事期間が長期に亘る中で資機材及び労務の調達を行う必要があることから、建設コストの変動の影響を受ける。主要資材価格や労務単価の急激な上昇等による想定外の建設コスト増加を請負契約工事金額に反映させることができない場合には、工事採算が悪化する可能性がある。建設コストの変動による影響を抑えるため、早期調達及び多様な調達先の確保を図るとともに、発注者との契約に物価スライド条項を含める等の対策を実施している。③ 保有資産の価格・収益性の変動リスク当社グループは、中期経営計画に定めた投資計画に基づき不動産開発投資、R&D・デジタル投資及び戦略的投資等を推進している。販売用不動産(当連結会計年度末の連結貸借対照表残高782億円)の収益性が低下した場合、賃貸等不動産(同2,263億円)及び投資有価証券(同3,503億円)等の保有資産の時価が著しく下落した場合には、評価損や減損損失等が発生する可能性がある。開発事業資産については、案件毎に減損リスク等を把握し、その総量を連結自己資本と対比し一定の水準に収めて管理している。連結自己資本は、中期経営計画期間中の国内外開発事業資産の増加を考慮しても十分耐性を持つ財務基盤を維持できる水準を確保している。また、個別案件の投資に当たっては、本社の専門委員会(開発運営委員会、海外開発プロジェクト運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。投資有価証券のうち政策的に保有する株式は、毎年度、全銘柄について、中長期的な視野に立った保有意義や資産効率等を検証した上で、取締役会にて審議し、保有意義の低下した銘柄は原則として売却している。中期経営計画期間においては、政策保有株式を300億円以上売却する方針としている。④ 諸外国における政治・経済情勢等の変化に関わるリスク当社グループは、北米・欧州・アジア・大洋州等海外における建設事業及び開発事業を展開しており、中期経営計画に基づき、人材面での更なるローカル化、業務・資本提携による各国事業基盤の拡充等を推進していく方針である。進出国の政治・経済情勢、法制度、為替相場等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。海外におけるM&Aや新市場への進出等に当たっては、本社の専門委員会(海外事業運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。また、テロ、暴動等が発生した場合に、社員・家族の安否確保を図り、現地支援を行うため、国際危機対策委員会を設置している。⑤ 建設業の担い手不足に関するリスク建設業界においては、建設技能労働者が減少傾向にあり、十分な対策を取らなければ、施工体制の維持が困難になり、売上高の減少や労務調達コストの上昇による工事利益率の低下等の影響を受ける可能性がある。当社グループは、将来の施工体制を維持するため、中期経営計画に基づき、生産性向上による更なる業務効率化を推進し、工期を遵守しつつ現場の「4週8閉所」に挑戦し労働条件の改善を図るとともに、原則二次下請までに限定した施工体制の実現をはじめとした環境整備、技能労働者の処遇改善と収入の安定等、職業としての魅力向上に向けた各種施策を実施している。併せて、技能労働者の処遇改善に繋がる協力会社への支援策を実施している。また、担い手不足を補うため、自動化、省人化・ロボット化技術の開発を計画的に進めている。 (2) 業務リスク① 法令リスク当社グループは、建設業法、建築基準法をはじめ、労働安全衛生関係法令、環境関係法令、独占禁止法等、様々な法的規制の中で事業活動を行っている。そのため、法令等の改正や新たな法的規制の制定、適用基準の変更等があった場合、その内容次第では受注環境やコストへの影響等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。また、当社グループにおいて法令等に違反する行為があった場合には、刑事・行政処分等による損失発生や事業上の制約、信用の毀損等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクへの対応として、関係法令等の制定・改正については、担当部署を通じてその内容と必要な対応を周知するとともに、コンプライアンス・マニュアルである「鹿島グループ 企業行動規範 実践の手引き」を策定、法令等の改正や社会情勢の変化も踏まえ適宜改訂し、全役員・従業員に周知している。また、コンプライアンス意識の更なる向上と定着を図るため、当社グループの役員及び従業員を対象としたeラーニングを用いた「鹿島グループ企業行動規範」に関する研修を継続的に実施しているほか、たとえば独占禁止法分野では、本社法務部が、独占禁止法遵守マニュアルの策定・改定、弁護士によるケーススタディを用いた研修会開催、本社及び各支店における談合防止体制の遵守状況の監査を実施するなど、各分野の担当部署が、規則・ガイドラインの策定、研修、監査等を実施し、適正な事業活動のより一層の推進を図っている。② 安全衛生・環境・品質リスク当社グループが提供する設計、施工をはじめとする各種サービスにおいて、重大な人身事故、環境事故、品質事故等が発生した場合には、信用の毀損、損害賠償や施工遅延・再施工費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。安全衛生・環境・品質の確保は生産活動を支える前提条件であり企業存続の根幹であることから、基本方針並びに安全衛生方針、環境方針、品質方針を定め、関係法令をはじめとする社会的な要求事項に対応できる適正で効果的なマネジメントシステムにより生産活動を行っている。安全を実現するため「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)」に準拠した安全衛生管理を行うとともに、環境については、ISO 14001に準拠した環境マネジメントシステムを運用している。また、品質については、土木部門・建築部門それぞれでISO 9001の認証を受けており、海外関係会社は個々に必要な認証を受けている。③ 情報セキュリティリスク当社グループは設計、施工をはじめとする各種サービスを提供するにあたり、建造物や顧客に関する情報、経営・技術・知的財産に関する情報、個人情報その他様々な情報を取り扱っている。このような情報が外部からの攻撃や従業員の過失等によって漏洩又は消失等した場合は、信用の毀損、損害賠償や復旧費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクに対応するため、当社グループでは情報セキュリティポリシーを定め、eラーニングを用いた教育、点検及び監査を行っている。④ 取引先の信用リスク発注者、協力会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、工事代金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。特に、一契約の金額の大きい工事における工事代金が回収不能になった場合、その影響は大きい。新規の営業案件に取り組むに当たっては、企業者の与信、資金計画並びに支払条件などを検証し、工事代金回収不能リスクの回避を図り対応している。新たな契約形態や工事代金の回収が竣工引き渡し後まで残る不利な支払条件を提示された場合等には、本社が関与しリスクの把握と対策を講じるとともに、基準に則り経営会議において審議している。協力会社と新たに取引を開始する際には、原則として財務状況等を審査したうえで工事下請負基本契約を締結している。また、重要な協力会社に対しては、定期的に訪問し財務状況を含めた経営状況の確認を実施している。⑤ ハザードリスク(自然災害、パンデミックなど)大規模地震、風水害等の大規模自然災害が発生した場合には、施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害などにより、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定しており、首都直下地震や豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練を実施するなど、企業としての防災力、事業継続力の更なる向上に取り組んでいる。パンデミック(感染症の大流行等)が発生した場合には、景気悪化による建設受注高の減少や工事中断による売上高の減少等、業績等に影響を及ぼす可能性がある。新型コロナウイルス感染症に対しては、感染予防と感染拡大防止を最優先としつつ、可能な限りの事業継続と被害最小化を図るため、情報収集とリスク想定を行い、国内外従業員への行動指示、テレワーク環境の整備推進、協力会社への指導ほか必要な対策を実施している。2021年3月期業績への感染症の影響に関しては、国内建築事業における計画の延期や競争環境の激化など受注面での影響を受け、また海外では東南アジア地域において工事中断と再開後の生産性低下、ホテル等運営施設の稼働率低下等の影響があったが、全体としては予想よりも軽微にとどまった。2022年3月期の業績予想については、建築事業における競争環境に厳しさを増していることや、東南アジアにおける業績回復には時間を要することなどによる利益の減少を見込んでいる。2021年度リスク管理重点課題(業務リスク)リスク分類リスク管理重点課題法令リスク談合防止に向けた取り組みの継続安全衛生・環境・品質リスク死亡災害撲滅に向けた危険感受性の高揚と不安全行動の撲滅、労災かくし根絶に向けた啓蒙・指導の継続と安否確認の徹底、社員の労働時間管理徹底による三六協定の遵守と心身の健康維持、重大な品質事故の防止に向けた取り組み強化情報セキュリティリスク顧客情報や個人情報の取扱いに関する指導強化による漏洩防止ハザードリスクパンデミック、自然災害等への備えと事業継続力の強化 (3) 気候変動リスク① 気候変動に伴う物理的リスク及び脱炭素社会への移行リスク近年、気候変動により自然災害が激甚化する傾向にあり、気候変動に伴う物理的リスクとしては、台風や洪水等による施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定し豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練の実施等により企業としての防災力、事業継続力の向上に取り組むことに加え、防災・減災及びBCP分野におけるR&Dを推進することにより、社会・顧客に対し関連サービスを提供するとともに、災害発生時には復旧・復興等に貢献することを目指している。脱炭素社会への移行リスクとしては、温室効果ガス排出量の上限規制による施工量の制限や炭素税の導入によるコスト増等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。中期経営計画及び「鹿島環境ビジョン:トリプルZero2050」に基づき、建設現場等におけるCO2排出量削減とカーボン・オフセットのための投資に計画的に取り組むことに加え、再生可能エネルギー、省エネルギー関連分野等における保有技術の活用や新たな技術の開発等により、脱炭素社会への移行に対し事業を通じて貢献することを目指している。
FY2020|6,117 文字
2 【事業等のリスク】1 リスク管理体制当社グループは、事業遂行上のリスクの発生を防止、低減するための活動を推進している。新規事業、開発投資などの「事業リスク」に関しては、専門委員会等が事業に係るリスクの把握と対策について審議を行っている。法令違反などの「業務リスク」に関しては、コンプライアンス・リスク管理委員会が当社グループのリスク管理体制の運用状況の把握、評価を行うとともに、リスク管理の方針及び重大リスク事案への対応などについて審議を行い、必要に応じて取締役会に報告している。リスク管理活動の実効性を高めるためには、あらゆるリスクを網羅・検証した上で、重要度に応じた活動を推進することが有効であることから、毎年、発生頻度及び顕在化した際の影響度の両面から分析し、企業活動上、重点的な管理が必要とされる業務リスク事項をリスク管理重点課題として選定・展開し、予防的観点からのリスク管理を実施している。顕在化したリスク事案については、早期の報告を義務付け、組織的対応によるリスクの拡大防止と再発防止に努めるなど、PDCAサイクルに基づいた実効的なリスク管理活動を展開している。本社のリスク所管部署の担当者によって構成するリスク管理連絡会議を定期的に開催し、当社グループに関するリスク顕在化事案や法令改正、社会動向、他社における事例、さらにはリスクマネジメントやリスクコミュニケーションの手法などの情報を報告・共有し、重要な情報については適宜コンプライアンス・リスク管理委員会に報告している。 事業リスクの把握と対策を審議する専門委員会(当報告書の提出日現在)委員会名称委員長/議長目的等海外事業運営委員会海外事業本部長海外事業(現地法人事業並びに直轄事業)に係る重要事項などの審議・報告を行う。海外開発プロジェクト運営委員会海外事業本部長現地法人及び海外事業本部の重要な開発事業の投資及び計画の大幅な変更並びに当該開発事業の譲渡について、計画の内容、採算性などの審議・報告を行う。海外土木工事検討会海外建築工事検討会土木管理本部長建築管理本部長海外の重要工事について、受注時の技術上、施工上、契約上のリスクの検討・報告、及び施工中の工事について重大な問題が生じる恐れのある場合の対策の検討・報告を行う。開発運営委員会総務管理本部長国内開発事業への投資、及び手持ち重要不動産の事業化・売却及び事業推進中のプロジェクトについて審議・報告を行う。重要工事検討会土木管理本部長建築管理本部長国内の重要工事について見積提出前に技術上、施工上、契約上のリスクの確認を行い、見積提出にあたっての方針を明確にする。PFI土木委員会PFI建築委員会土木管理本部長建築管理本部長PFIなど事業に係る全社的対応方針及び対応体制、出資などの事業リスクを伴う個々の案件及び企業コンソーシアム形成に係る対応方針などについて審議・報告を行う。事業投資等検討会総務管理本部長上記以外の新規投資、会社設立、M&A、アライアンスなどの事業について、リスク・課題を洗い出し審議を行い、その推進を支援する。 2 主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものである。当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。(1) 事業リスク① 事業環境の変化に関わるリスク景気悪化等による建設需要の大幅な減少や不動産市場の急激な縮小等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、建設受注高の減少及び不動産販売・賃貸収入の減少等の影響を受ける可能性がある。また、他の総合建設会社等との競争が激化し、当社グループが品質、コスト及びサービス内容等における競争力を維持できない場合、業績等が悪化する可能性がある。② 建設コストの変動リスク建設工事においては、工事期間が長期に亘る中で資機材及び労務の調達を行う必要があることから、建設コストの変動の影響を受ける。主要資材価格や労務単価の急激な上昇等による想定外の建設コスト増加を請負契約工事金額に反映させることができない場合には、工事採算が悪化する可能性がある。建設コストの変動による影響を抑えるため、早期調達及び多様な調達先の確保を図るとともに、発注者との契約に物価スライド条項を含める等の対策を実施している。③ 保有資産の価格・収益性の変動リスク当社グループは、「鹿島グループ中期経営計画(2018~2020)」に定めた投資計画に基づき不動産開発投資、R&D投資及び持続的成長に向けた投資等を推進している。販売用不動産(当連結会計年度末の連結貸借対照表残高628億円)の収益性が低下した場合、賃貸等不動産(同1,985億円)及び投資有価証券(同3,096億円)等の保有資産の時価が著しく下落した場合には、評価損や減損損失等が発生する可能性がある。開発事業資産については、案件毎に減損リスク等を把握し、その総量を連結自己資本と対比し一定の水準に収めて管理している。連結自己資本は、中期経営計画期間中の国内外開発事業資産の増加を考慮しても十分耐性を持つ財務基盤を維持できる水準を確保することとし、8,000億円程度を目安としている。また、個別案件の投資に当たっては、本社の専門委員会(開発運営委員会、海外開発プロジェクト運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。投資有価証券のうち政策的に保有する株式は、毎年度、全銘柄について、中長期的な視野に立った保有意義や資産効率等を検証した上で、取締役会にて審議し、保有意義の低下した銘柄は原則として売却している。④ 諸外国における政治・経済情勢等の変化に関わるリスク当社グループは、北米・欧州・アジア・大洋州等海外における建設事業及び開発事業を展開しており、中期経営計画に基づき海外新市場への展開、既存市場の領域拡大を推進していく方針である。当該進出国の政治・経済情勢、法制度、為替相場等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。海外におけるM&Aや新市場への進出等に当たっては、本社の専門委員会(海外事業運営委員会)等においてリスクの把握と対策を審議した上で、基準に則り取締役会や経営会議において審議している。また、テロ、暴動等が発生した場合に、社員・家族の安否確保を図り、現地支援を行うため、国際危機対策委員会を設置している。⑤ 建設業の担い手不足に関するリスク建設業界においては、建設技能労働者が減少傾向にあり、十分な対策を取らなければ、施工体制の維持が困難になり、売上高の減少や労務調達コストの上昇による工事利益率の低下等の影響を受ける可能性がある。当社グループは、中期経営計画に基づき、将来の施工体制を維持するため、社員だけでなく協力会社、技能労働者も含めた職場環境の改善を目指す「鹿島働き方改革」を推進している。生産性向上による更なる業務効率化を推進し、工期を遵守しつつ現場の「4週8閉所」に挑戦し労働条件の改善を図るとともに、技能労働者の処遇改善と収入の安定、職業としての魅力向上に向けた各種施策等を実施している。併せて、技能労働者の処遇改善に繋がる協力会社への支援策を実施している。また、担い手不足を補うため、自動化、省人化・ロボット化技術の開発を計画的に進めている。 (2) 業務リスク① 法令リスク当社グループは、建設業法、建築基準法をはじめ、労働安全衛生関係法令、環境関係法令、独占禁止法等、様々な法的規制の中で事業活動を行っている。そのため、法令等の改正や新たな法的規制の制定、適用基準の変更等があった場合、その内容次第では受注環境やコストへの影響等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。また、当社グループにおいて法令等に違反する行為があった場合には,刑事・行政処分等による損失発生や事業上の制約、信用の毀損等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクへの対応として、関係法令等の制定・改正については、担当部署を通じてその内容と必要な対応を周知するとともに、コンプライアンス・マニュアルである「鹿島グループ 企業行動規範 実践の手引き」を策定、法令等の改正や社会情勢の変化も踏まえ適宜改訂し、全役員・従業員に周知している。また、コンプライアンス意識の更なる向上と定着を図るため、当社グループの役員及び従業員を対象としたeラーニングを用いた「鹿島グループ企業行動規範」に関する研修を継続的に実施しているほか、たとえば独占禁止法分野では、本社法務部が、独占禁止法遵守マニュアルの策定・改定、弁護士によるケーススタディを用いた研修会開催、本社及び各支店における談合防止体制の遵守状況の監査を実施するなど、各分野の担当部署が、規則・ガイドラインの策定、研修、監査等を実施し、適正な事業活動のより一層の推進を図っている。② 品質・安全衛生・環境リスク当社グループが提供する設計、施工をはじめとする各種サービスにおいて、重大な品質事故、人身事故、環境事故等が発生した場合には、信用の毀損、損害賠償や施工遅延・再施工費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。品質・安全衛生・環境の確保は生産活動を支える前提条件であり企業存続の根幹であることから、基本方針並びに品質方針、安全衛生方針、環境方針を定め、関係法令をはじめとする社会的な要求事項に対応できる適正で効果的なマネジメントシステムにより生産活動を行っている。品質については、土木部門・建築部門それぞれでISO 9001の認証を受けており、海外関係会社は個々に必要な認証を受けている。また、安全を実現するため「建設業労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)」に準拠した安全衛生管理を行うとともに、環境については、ISO 14001に準拠した環境マネジメントシステムを運用している。③ 情報セキュリティリスク当社グループは設計、施工をはじめとする各種サービスを提供するにあたり、建造物や顧客に関する情報、経営・技術・知的財産に関する情報、個人情報その他様々な情報を取り扱っている。このような情報が外部からの攻撃や従業員の過失等によって漏洩又は消失等した場合は、信用の毀損、損害賠償や復旧費用等の発生により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。これらのリスクに対応するため、当社グループでは情報セキュリティポリシーを定め、eラーニングを用いた教育、点検及び監査を行っている。④ 取引先の信用リスク発注者、協力会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、工事代金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。特に、一契約の金額の大きい工事における工事代金が回収不能になった場合、その影響は大きい。新規の営業案件に取り組むに当たっては、企業者の与信、資金計画並びに支払条件などを検証し、工事代金回収不能リスクの回避を図り対応している。新たな契約形態や工事代金の回収が竣工引き渡し後まで残る不利な支払条件を提示された場合等には、本社が関与しリスクの把握と対策を講ずるとともに、基準に則り経営会議において審議している。協力会社と新たに取引を開始する際には、原則として財務状況等を審査したうえで工事下請負基本契約を締結している。また、重要な協力会社に対しては、定期的に訪問し財務状況を含めた経営状況の確認を実施している。 ⑤ ハザードリスク(自然災害、パンデミックなど)大規模地震、風水害等の大規模自然災害が発生した場合には、施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害などにより、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定しており、首都直下地震や豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練を実施するなど、企業としての防災力、事業継続力の更なる向上に取り組んでいる。パンデミック(感染症の大流行等)が発生した場合には、景気悪化による建設受注高の減少や工事中断による売上高の減少等、業績等に影響を及ぼす可能性がある。新型コロナウイルス感染症に対しては、感染予防と感染拡大防止を最優先としつつ、可能な限りの事業継続と被害最小化を図るため、危機対策本部を設置して対応している。情報収集とリスク想定を行い、国内外従業員への行動指示、協力会社への指導ほか必要な対策を実施している。新型コロナウイルス感染症による2020年3月期の業績への大きな影響はなかった。2021年3月期の業績予想については、業績等に影響を及ぼす期間を各事業地域や事業形態に基づいて判断し、一定程度の売上高の減少とそれに伴う利益の減少を見込んでいる。2020年度リスク管理重点課題(業務リスク)リスク分類リスク管理重点課題法令リスク談合防止に向けた取り組みの継続品質・安全衛生・環境リスク品質事故の再発防止に向けた取り組み強化、死亡災害撲滅、第三者を含む全ての関係者の安全と安心確保に向けた取り組み情報セキュリティリスク協力会社・JV構成会社の情報セキュリティ対策ハザードリスク複合災害への対応のためのBCPや行動指針の改良による事業継続力強化 (3) 気候変動リスク① 気候変動に伴う物理的リスク及び低炭素社会への移行リスク近年、気候変動により自然災害が激甚化する傾向にあり、気候変動に伴う物理的リスクとしては、台風や洪水等による施工中工事への被害や施工遅延、自社所有建物への被害等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。災害時の事業継続計画(BCP)を策定し豪雨災害等を想定した実践的なBCP訓練の実施等により企業としての防災力、事業継続力の向上に取り組むことに加え、防災・減災及びBCP分野におけるR&Dを推進することにより、社会・顧客に対し関連サービスを提供するとともに、災害発生時には復旧・復興等に貢献することを目指している。低炭素社会への移行リスクとしては、温室効果ガス排出量の上限規制による施工量の制限や炭素税の導入によるコスト増等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。中期経営計画並びに2013年に策定した「鹿島環境ビジョン:トリプルZero2050」に基づき建設現場におけるCO2排出量削減等に継続的に取り組むことに加え、再生エネルギー、省エネルギー関連分野等における保有技術の活用や新たな技術の開発等により、低炭素社会への移行に対し事業を通じて貢献することを目指している。
FY2019|1,231 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものである。当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。(1) 事業環境の変化想定を上回る建設需要の減少や主要資材価格等の急激な上昇、不動産市場における需給状況や価格の大幅な変動等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(2) 建設コストの変動長期大型工事において、主要資材価格の急激な上昇等により、想定外に建設コストが増加した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(3) 金利水準及び為替相場の変動金利水準の急激な上昇、為替相場の大幅な変動等が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(4) 保有資産の価格・収益性の変動販売用不動産、事業用不動産及び有価証券等の保有資産の時価が著しく下落した場合又は収益性が著しく低下した場合等には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(5) 諸外国における政治・経済情勢等の変化当社グループでは、北米・欧州・アジア・大洋州等の諸外国において事業展開を図っており、当該進出国の政治・経済情勢、法制度等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(6) PFI事業に係る事業環境の変化PFI事業の推進にあたり、長期に亘る運営期間の中で、事業環境に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(7) 施工等の瑕疵当社グループでは、設計、施工をはじめとする様々なサービスを提供しているが、万が一、重大な瑕疵が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(8) 取引先の信用リスク発注者、協力会社、共同施工会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、資金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。 (9) 繰延税金資産当連結会計年度末において計上している繰延税金資産については、今後の利益(課税所得)をもって全額回収可能と考えているが、制度面の変更等によっては、一部取崩しを求められる可能性がある。(10) 法的規制等当社グループの属する建設業界は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法等により法的規制を受けている。そのため、上記法律の改廃や新たな法的規制の制定、適用基準の変更等によっては、業績等に影響を及ぼす可能性がある。なお、当社グループに対する訴訟等について、当社グループ側の主張・予測と相違する結果となった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
FY2018|1,230 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものである。当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。(1) 事業環境の変化想定を上回る建設需要の減少や主要資材価格等の急激な上昇、不動産市場における需給状況や価格の大幅な変動等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(2) 建設コストの変動長期大型工事において、主要資材価格の急激な上昇等により、想定外に建設コストが増加した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(3) 金利水準及び為替相場の変動金利水準の急激な上昇、為替相場の大幅な変動等が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(4) 保有資産の価格・収益性の変動販売用不動産、事業用不動産及び有価証券等の保有資産の時価が著しく下落した場合又は収益性が著しく低下した場合等には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(5) 諸外国における政治・経済情勢等の変化当社グループでは、米国・欧州・アジア・大洋州等の諸外国において事業展開を図っており、当該進出国の政治・経済情勢、法制度等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(6) PFI事業に係る事業環境の変化PFI事業の推進にあたり、長期に亘る運営期間の中で、事業環境に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(7) 施工等の瑕疵当社グループでは、設計、施工をはじめとする様々なサービスを提供しているが、万が一、重大な瑕疵が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(8) 取引先の信用リスク発注者、協力会社、共同施工会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、資金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(9) 繰延税金資産当連結会計年度末において計上している繰延税金資産については、今後の利益(課税所得)をもって全額回収可能と考えているが、制度面の変更等によっては、一部取崩しを求められる可能性がある。(10) 法的規制等当社グループの属する建設業界は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法等により法的規制を受けている。そのため、上記法律の改廃や新たな法的規制の制定、適用基準の変更等によっては、業績等に影響を及ぼす可能性がある。なお、当社グループに対する訴訟等について、当社グループ側の主張・予測と相違する結果となった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
FY2017|1,230 文字
4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものである。当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。(1) 事業環境の変化想定を上回る建設需要の減少や主要資材価格等の急激な上昇、不動産市場における需給状況や価格の大幅な変動等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(2) 建設コストの変動長期大型工事において、主要資材価格の急激な上昇等により、想定外に建設コストが増加した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(3) 金利水準及び為替相場の変動金利水準の急激な上昇、為替相場の大幅な変動等が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(4) 保有資産の価格・収益性の変動販売用不動産、事業用不動産及び有価証券等の保有資産の時価が著しく下落した場合又は収益性が著しく低下した場合等には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(5) 諸外国における政治・経済情勢等の変化当社グループでは、米国・欧州・アジアをはじめとした世界各国での事業展開を図っており、当該進出国の政治・経済情勢、法制度等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(6) PFI事業に係る事業環境の変化PFI事業の推進にあたり、長期に亘る運営期間の中で、事業環境に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(7) 施工等の瑕疵当社グループでは、設計、施工をはじめとする様々なサービスを提供しているが、万が一、重大な瑕疵が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(8) 取引先の信用リスク発注者、協力会社、共同施工会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、資金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。(9) 繰延税金資産当連結会計年度末において計上している繰延税金資産については、今後の利益(課税所得)をもって全額回収可能と考えているが、制度面の変更等によっては、一部取崩しを求められる可能性がある。(10) 法的規制等当社グループの属する建設業界は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法等により法的規制を受けている。そのため、上記法律の改廃や新たな法的規制の新設、適用基準の変更等によっては、業績等に影響を及ぼす可能性がある。なお、当社グループに対する訴訟等について、当社グループ側の主張・予測と相違する結果となった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
FY2016|1,241 文字
4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、主として以下のようなものがある。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものである。 当社グループにおいては、これらの事業を取り巻く様々なリスクや不確定要因等に対して、その予防や分散、リスクヘッジ等を実施することにより、企業活動への影響について最大限の軽減を図っている。 (1) 事業環境の変化想定を上回る建設需要の減少や主要資材価格等の急激な上昇、不動産市場における需給状況や価格の大幅な変動等、建設事業・開発事業等に係る著しい環境変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。 (2) 建設コストの変動長期大型工事において、主要資材価格の急激な上昇等により、想定外に建設コストが増加した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。 (3) 金利水準及び為替相場の変動金利水準の急激な上昇、為替相場の大幅な変動等が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。 (4) 保有資産の価格・収益性の変動販売用不動産、事業用不動産及び有価証券等の保有資産の時価が著しく下落した場合又は収益性が著しく低下した場合等には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。 (5) 諸外国における政治・経済情勢等の変化当社グループでは、米国・欧州・アジアをはじめとした世界各国での事業展開を図っており、当該進出国の政治・経済情勢、法制度等に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。 (6) PFI事業に係る事業環境の変化PFI事業の推進にあたり、長期に亘る運営期間の中で、事業環境に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。 (7) 施工等の瑕疵当社グループでは、設計、施工をはじめとする様々なサービスを提供しているが、万が一、重大な瑕疵が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。 (8) 取引先の信用リスク発注者、協力会社、共同施工会社等の取引先が信用不安に陥った場合には、資金の回収不能や施工遅延等により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。 (9) 繰延税金資産当連結会計年度末において計上している繰延税金資産については、今後の利益(課税所得)をもって全額回収可能と考えているが、制度面の変更等によっては、一部取崩しを求められる可能性がある。 (10) 法的規制等当社グループの属する建設業界は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法等により法的規制を受けている。そのため、上記法律の改廃や新たな法的規制の新設、適用基準の変更等によっては、業績等に影響を及ぼす可能性がある。なお、当社グループに対する訴訟等について、当社グループ側の主張・予測と相違する結果となった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。