1662

石油資源開発(1662)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

鉱業 エネルギー資源

事業の概要

  • 主力事業
    石油・天然ガスの探鉱・開発・生産が主な収益源です。
  • インフラ
    国内でガスパイプライン網を通じた天然ガス供給や電力事業も展開しています。
  • 多角化
    再生可能エネルギー開発や石油製品販売など、事業の幅を広げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本事業
    国内での原油・天然ガス生産、ガス供給、電力事業が主な収益源です。
  • 北米事業
    北米地域での原油・天然ガス生産が、売上と利益に貢献しています。
  • 欧州・中東
    欧州と中東でのE&P事業も、会社の重要な収益源の一つです。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Japan 地域 2,799 450 16.1%
NorthAmerica 地域 557 211 37.9%
Eourope 事業 192 56 29.2%
MiddleEast 事業 343 42 12.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,017 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社23社及び関連会社20社(2025年3月31日現在)により構成されており、「E&P事業」「インフラ・ユーティリティ事業」「その他の事業」を事業内容の区分とし、国内での事業活動に加え、海外においては事業拠点ごとに設立されたプロジェクト会社により事業活動を展開しております。当社グループは事業拠点別のセグメントから構成されております。各事業セグメントの事業内容及び当社と関係会社の位置付けは次のとおりであります。事業セグメント事業内容日本(1)E&P事業当社及び連結子会社の日本海洋石油資源開発㈱は、国内において原油・天然ガスの生産を行っております。また、連結子会社の北日本オイル㈱は、当社の原油を購入し販売しております。(2)インフラ・ユーティリティ事業当社は、当社グループが生産する国産天然ガスに加え、相馬LNG基地及び日本海エル・エヌ・ジー㈱新潟基地において輸入LNGを原料とする気化ガスを製造し、これらのガスを、当社が保有する総延長800km超のガスパイプライン網を通じて沿線地域の需要家に販売しております。連結子会社の白根瓦斯㈱及び関連会社の東北天然ガス㈱は、当社より卸供給を受けてガスの販売を行っており、また、連結子会社の秋田県天然瓦斯輸送㈱は、当社が秋田県内で販売するガスの輸送を行っております。北海道では、勇払LNG受入基地において内航船及びタンクローリーにより原料を受け入れ、その気化ガスを、国産天然ガスとともに道内需要家に販売しております。加えて、当社及び一部の関係会社では、パイプライン沿線以外の地域における天然ガスの需要に対応するため、タンクローリー及びタンクコンテナを利用したLNGサテライト供給を行っております。また当社は、託送供給依頼者に対し、当社導管を利用した託送供給サービスを提供しております。当社の関連会社である福島ガス発電㈱(以下、FGP)は、相馬LNG基地に隣接する福島天然ガス発電所において発電事業を行っております。当社は、FGPに発電を委託しており、当該電力を、主として他の小売電気事業者に販売しております。また当社は、FGPより、同発電所が燃料として使用するLNGの気化業務を受託しております。ガス事業や電力事業に必要となる原燃料LNGを安定的に調達するため、当社は、調達先や契約条件の多様化に努めております。これに加え、当社では再生可能エネルギーの開発に取り組んでおります。関連会社の(同)網走バイオマス第2発電所及び(同)網走バイオマス第3発電所は、北海道産の国内材木質チップを発電燃料としたバイオマス発電を行っております。関連会社の大洲バイオマス発電㈱を営業者とする匿名組合は、当社より燃料供給を受けてバイオマス発電を行っております。(3)その他の事業連結子会社のエスケイエンジニアリング㈱は、当社等から坑井の掘さく作業及び改修作業を請け負っております。連結子会社の㈱物理計測コンサルタントは、当社等から坑井の掘さく作業及び改修作業に係る物理検層及びマッドロギング作業(掘さく中に坑井内を循環させる泥水や、泥水によって地表に上がる地層の掘りくず等の調査・分析結果を記録する作業)を請け負っております。連結子会社の㈱地球科学総合研究所は、当社等から物理探鉱作業等を請け負っております。連結子会社の㈱ジャペックスエネルギーは、石油製品等の販売を主な事業としております。同社は当社にLPG等、並びにエスケイ産業㈱他に石油製品等を販売しております。 事業セグメント事業内容北米(1)E&P事業当社は海外において原油・天然ガスの探鉱開発事業を行うにあたり、プロジェクトの効率的な運営のため、多くの場合、プロジェクトごとに会社を設立のうえ、他社との共同事業形態をとることによりリスクの分散化を図っております。北米において、生産段階の連結子会社にJapex (U.S.) Corp.があります。(2)インフラ・ユーティリティ事業関連会社のGulf Coast LNG Holdings LLCは、米国テキサス州「フリーポートLNGプロジェクト」に参画しております。欧州E&P事業英領北海において生産段階の連結子会社にJAPEX UK E&P Ltd.が、ノルウェー領海上鉱区において探鉱開発、生産段階の連結子会社にJAPEX Norge ASがあります。中東E&P事業イラク共和国ガラフ油田において生産段階の連結子会社に㈱ジャペックスガラフがあります。その他E&P事業東南アジア(生産段階の関連会社にEnergi Mega Pratama Inc.等)、ロシア(関連会社にサハリン石油ガス開発㈱)の事業セグメントがあります。  事業の系統図は、次のとおりであります。なお、( )は事業セグメント、〔 〕は事業内容を表しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
LNG調達価格の変動を販売価格に転嫁する対策を講じているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
総延長800km超のガスパイプライン網やLNG基地、発電所設備など大規模なインフラが必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:原油・天然ガス価格の変動 / 為替の変動 / E&P事業投資の不確実性
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

石油・天然ガス開発事業における探鉱・開発技術やノウハウは一定の競争優位性となりうるが、特許等で保護された明確なブランドや技術ではない。資源開発の成功は運の要素も大きい。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

既存のインフラやサプライチェーンへの依存度はある程度考えられるが、顧客が他社へ乗り換えることによる直接的なコストや手間は限定的。事業特性上、顧客との直接的な関係性は薄い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

事業モデル上、ネットワーク効果はほとんど期待できない。プラットフォーム型ビジネスではないため、利用者の増加がサービスの価値向上に直結することはない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

資源開発における初期投資は莫大であり、新規参入障壁となる。また、既存のインフラや技術ノウハウの蓄積は、後発企業にとってコスト増要因となりうる。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

大規模な鉱区の保有や、開発・生産における規模の経済が働きやすい。グローバルな資源開発においては、一定の規模を持つ企業が有利な立場を築きやすい。

  • 国内基盤
    800km超のガスパイプライン網を持ち、国内のガス供給に強みがあります。
  • 安定供給
    輸入LNGと国産天然ガスを組み合わせ、エネルギーの安定調達に努めています。
  • リスク分散
    海外E&P事業はプロジェクトごとに会社を設立し、他社との共同事業でリスクを分散しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本経営方針当社グループは、1955年の創業以来、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産・販売を中心事業とする企業として、埋蔵量の確保と生産の拡大を図ることを通じて我が国のエネルギーの供給に貢献することを使命に、石油・天然ガスの発見を重ねながら現在の経営基盤を確立してまいりました。供給規模の拡大に伴い、安定供給に対する当社グループの社会的責任は益々増加するとともに、世界的な脱炭素化の進展による不可逆的なエネルギー需給構造等の変化を踏まえた新たなビジネスモデルの構築が極めて重要となることから、当社は、経営環境の変化に対応しながら市場競争力を持った企業として発展することを目指し、次のとおり当社企業グループの経営理念を掲げております。 「私たちは、エネルギーの安定供給を通じた社会貢献を使命とするとともに、持続可能な開発目標の実現に向けた社会的課題の解決に取り組みます。」・国内外において、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産・販売に取り組みます。・当社国内インフラ基盤を活用したガスサプライチェーンを、電力供給を加えてさらに強化します。・当社の技術と知見を活かした新技術開発とその事業化を通じて、エネルギーや気候変動に係る持続可能な社会への課題解決に貢献します。・すべてのステークホルダーとの信頼を最優先とし、企業としての持続的な発展と企業価値の最大化を図ります。 (2) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題当社は、2021年5月に、カーボンニュートラル社会実現に向けて当社が果たすべき責務と今後の事業展開の方向性を整理した「JAPEX2050」を策定・公表しました。また、収益力強化と2030年以降を見据えた事業基盤の構築を基本方針とする「JAPEX経営計画2022-2030」を2022年3月に策定・公表しました。 「JAPEX2050」及び「JAPEX経営計画2022-2030」の要旨は以下のとおりです。 [JAPEX2050]1) GHG排出削減目標①自社操業の排出量(Scope1+Scope2)の「2050年ネットゼロ」実現第1段階として、当社操業のCO2排出原単位を2030年度までに、2019年度比で40%削減します。(注)Scope1:事業者又は家庭が所有又は管理する排出源から発生する温室効果ガスの直接排出Scope2:電気、蒸気、熱の使用に伴う温室効果ガスの間接排出②自社サプライチェーン排出量(Scope3)の削減に寄与する事業領域の強化CO2実質排出量削減を目指し、新たな技術の確立や環境負荷の低いエネルギー供給で貢献します。(注)Scope3:Scope2を除くサプライチェーンの間接排出 2) カーボンニュートラル社会実現に向け注力する取り組み①CO2圧入・貯留技術を核としたネットゼロ達成へ貢献する分野の事業化国内トップランナーとして、CCS※1/CCUS※2の早期の実用化と事業化を目指します。・実施候補地点(深部塩水層)の調査・選定、圧入坑井の掘削、貯留したCO2のモニタリング等で、石油・天然ガスE&Pで培った当社の強みを最大限に活用(注)深部塩水層:飲料に適さない古海水(塩水)を含んだ地下深部の砂岩層等のこと。石油・天然ガスの貯留層と比較し地理的分布が広く、CO2貯留の可能性が期待される ・分離・回収されたCO2の輸送に関しては、天然ガス・LNG(液化天然ガス)供給に関する経験や知見を活用し貢献CCS/CCUSとの連携が期待できる、カーボンニュートラルに関する協業や参入を目指します。・BECCS(Bio-energy with Carbon Capture and Storage:CCS付きバイオマス発電)、CCS付き天然ガス火力発電所等を想定・ブルー水素や、メタネーション等のカーボンリサイクル分野への参入を視野※1 Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素(CO2)回収・貯留※2 Carbon dioxide Capture, Utilization, and Storage:二酸化炭素(CO2)回収・有効活用・貯留 ②再生可能エネルギープロジェクトの参画拡大従来事業の知見や経験を活かしながら、当社が参画する再生可能エネルギープロジェクトの拡大を目指していきます。 ③石油・天然ガスの安定供給石油・天然ガスは今後も世界の主要なエネルギーの一つであるという認識のもと、当社はその需要に引き続き応えていきます。「石油・天然ガスからの完全な脱却」ではなく、CCS/CCUS等脱炭素技術の併用による「カーボンニュートラル社会」の実現を、総合エネルギー企業として目指していきます。・天然ガス開発プロジェクトへの参画と、参画プロジェクトへのCCS/CCUS導入検討・石炭や重油からの燃料転換需要に対応する、天然ガス・LNGの多様な供給方式の横展開 [JAPEX経営計画2022-2030]1) 基本方針収益力の強化と、2030年以降を見据えた事業基盤の構築 ・E&P分野、インフラ・ユーティリティ分野、カーボンニュートラル分野における重点項目の推進を通じて、資本コストに見合う利益水準の達成と株主還元の強化を実現 2) 経営目標①定量目標・事業利益:2026年度に300億円、2030年度に500億円・ROE:2026年度に5%、2030年度に8%・利益構成(E&P分野:E&P以外の分野):2026年度に6:4、2030年度に5:5 (注)事業利益:各分野の営業利益および持分法投資利益等(投資事業有限責任組合契約や匿名組合契約にもとづき分配される利益を含む)の合計から、本社管理費等の約60億円を減じた値。原油価格想定はJCC 50USD/bbl。 ②カーボンニュートラル関連目標・2030年度までに当社既存国内油ガス田等を活用したハブ&クラスター型CCS/CCUSモデル事業を立ち上げ・2030年度までに自社操業におけるGHG排出原単位を2019年度比40%削減 3) 資金配分・キャッシュイン5,000億円のうち、4,500億円を成長投資に、500億円を株主還元に配分 4)分野別事業利益目標と重点項目①E&P分野早期の収益規模拡大へ貢献しつつ、低炭素化へも対応・事業利益目標:2026年度に230億円、2030年度に270億円・重点項目国内:既存油ガス田における石油・天然ガスの安定生産、既存油ガス田および周辺の追加開発、油ガス生産操業拠点のGHG排出量削減対応海外:既存プロジェクトの着実な遂行、新規権益取得 ②インフラ・ユーティリティ分野油価変動等の外部環境の変化に耐えうる事業構造への移行・事業利益目標:2026年度に120億円、2030年度に270億円・重点項目国内:ガス供給量の維持・拡大、FGP発電所の安定運転継続、再生可能エネルギー開発中案件の着実な進捗と参入案件追加海外:LNG供給インフラ開発案件への参入、再生可能エネルギー参入検討(注)FGP:福島天然ガス発電所を運営する、福島ガス発電株式会社(当社33%出資)の略 ③カーボンニュートラル分野2050年カーボンニュートラル社会への円滑な移行に貢献・事業利益目標:2026年度に10億円、2030年度に20億円・重点項目国内:既存油ガス田等を活用したハブ&クラスター型CCS/CCUSモデル事業立ち上げ等海外:CCS先進地域での案件参入、新興国におけるCCS/CCUS実現可能性調査への参加 5) 株主還元2023年3月期中間・期末配当から、連結配当性向30%を目安に各期の業績に応じた配当を行うことを基本方針としつつ、事業環境の変化等により一時的に業績が悪化した場合でも、一株当たり年間40円配当(2025年5月13日開催の取締役会において、従来の一株当たり年間10円配当からの変更を決議)の維持に努めます。(ただし、特別損益等の特殊要因により親会社株主に帰属する当期純利益が大きく変動する事業年度については、その影響を考慮し配当額を決定します。) 上記に加え、2024年5月に表明した「持続的な成長と中長期的な企業価値向上への取り組み」を進めておりますが、2024年度のPBRは0.5~0.8倍程度で推移しており、当社の持続的な成長期待の醸成には主に以下のような課題があるものと認識しております。 (資本効率にこだわった投資)・E&P分野では、JAPEX Norge AS社(J Norge)を子会社化、米国のE&P事業におけるオペレーター資産の取得・運営を目的にPeoria Resources LLC(Peoria)を設立し、E&P分野のコア資産構築に向けた準備が完了いたしました。さらに、低収益資産であるJAPEX UK E&P Ltd.の売却や政策保有株式の一部売却を実施することでコア資産構築の投資原資を確保いたしました。また、インドネシアにおいてはグバン鉱区の権益への参画を決定いたしましたが、米国及びノルウェーにおいて相応規模のE&P資産を取得するには至っておらず、Peoriaを活用した米国におけるオペレーター資産の取得やJ Norgeを活用したノルウェー領海上鉱区での案件獲得に向けて取り組みを進めております。・カーボンニュートラル分野では、「先進的CCS事業に係る設計作業等」を受託する等の進捗があり、2026年度頃のFID(最終投資決定)及び2030年度頃の事業化を目指して取り組んでおりますが、支援制度設計等は検討の途上にあるため、事業化に向けた見通しは依然として不透明な状況であります。 (株主還元の充実)・2022~2024年度の株主還元累計額が2022~2026年度の経営計画の累計目標の約2.7倍となり、目標を上回る進捗で推移しております。一方、油価等の市況が利益水準と相関することによる株主還元のボラティリティの高さは課題と認識しており、株主還元水準の安定化のため、2026年3月期から年間の下限配当額を一株当たり10円から40円へ引き上げます。 (継続的なステークホルダーとの対話)・決算説明会への社外取締役の参加、ESG説明会の開催及び個人投資家向け会社説明会の開催により、ステークホルダーの皆様との対話機会の創出に努めております。 当社は、「JAPEX2050」、「JAPEX経営計画2022-2030」及び「持続的な成長と中長期的な企業価値向上への取り組み」の着実な遂行により、2050年カーボンニュートラル社会実現への貢献と、総合エネルギー企業としての成長と企業価値のさらなる向上を引き続き目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本経営方針当社グループは、1955年の創業以来、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産・販売を中心事業とする企業として、埋蔵量の確保と生産の拡大を図ることを通じて我が国のエネルギーの供給に貢献することを使命に、石油・天然ガスの発見を重ねながら現在の経営基盤を確立してまいりました。供給規模の拡大に伴い、安定供給に対する当社グループの社会的責任は益々増加するとともに、世界的な脱炭素化の進展による不可逆的なエネルギー需給構造等の変化を踏まえた新たなビジネスモデルの構築が極めて重要となることから、当社は、経営環境の変化に対応しながら市場競争力を持った企業として発展することを目指し、次のとおり当社企業グループの経営理念を掲げております。 「私たちは、エネルギーの安定供給を通じた社会貢献を使命とするとともに、持続可能な開発目標の実現に向けた社会的課題の解決に取り組みます。」・国内外において、石油・天然ガスの探鉱・開発・生産・販売に取り組みます。・当社国内インフラ基盤を活用したガスサプライチェーンを、電力供給を加えてさらに強化します。・当社の技術と知見を活かした新技術開発とその事業化を通じて、エネルギーや気候変動に係る持続可能な社会への課題解決に貢献します。・すべてのステークホルダーとの信頼を最優先とし、企業としての持続的な発展と企業価値の最大化を図ります。 (2) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題当社は、2021年5月に、カーボンニュートラル社会実現に向けて当社が果たすべき責務と今後の事業展開の方向性を整理した「JAPEX2050」を策定・公表しました。また、収益力強化と2030年以降を見据えた事業基盤の構築を基本方針とする「JAPEX経営計画2022-2030」を2022年3月に策定・公表しました。 「JAPEX2050」及び「JAPEX経営計画2022-2030」の要旨は以下のとおりです。 [JAPEX2050]1) GHG排出削減目標①自社操業の排出量(Scope1+Scope2)の「2050年ネットゼロ」実現第1段階として、当社操業のCO2排出原単位を2030年度までに、2019年度比で40%削減します。(注)Scope1:事業者又は家庭が所有又は管理する排出源から発生する温室効果ガスの直接排出Scope2:電気、蒸気、熱の使用に伴う温室効果ガスの間接排出②自社サプライチェーン排出量(Scope3)の削減に寄与する事業領域の強化CO2実質排出量削減を目指し、新たな技術の確立や環境負荷の低いエネルギー供給で貢献します。(注)Scope3:Scope2を除くサプライチェーンの間接排出 2) カーボンニュートラル社会実現に向け注力する取り組み①CO2圧入・貯留技術を核としたネットゼロ達成へ貢献する分野の事業化国内トップランナーとして、CCS※1/CCUS※2の早期の実用化と事業化を目指します。・実施候補地点(深部塩水層)の調査・選定、圧入坑井の掘削、貯留したCO2のモニタリング等で、石油・天然ガスE&Pで培った当社の強みを最大限に活用(注)深部塩水層:飲料に適さない古海水(塩水)を含んだ地下深部の砂岩層等のこと。石油・天然ガスの貯留層と比較し地理的分布が広く、CO2貯留の可能性が期待される ・分離・回収されたCO2の輸送に関しては、天然ガス・LNG(液化天然ガス)供給に関する経験や知見を活用し貢献CCS/CCUSとの連携が期待できる、カーボンニュートラルに関する協業や参入を目指します。・BECCS(Bio-energy with Carbon Capture and Storage:CCS付きバイオマス発電)、CCS付き天然ガス火力発電所等を想定・ブルー水素や、メタネーション等のカーボンリサイクル分野への参入を視野※1 Carbon dioxide Capture and Storage:二酸化炭素(CO2)回収・貯留※2 Carbon dioxide Capture, Utilization, and Storage:二酸化炭素(CO2)回収・有効活用・貯留 ②再生可能エネルギープロジェクトの参画拡大従来事業の知見や経験を活かしながら、当社が参画する再生可能エネルギープロジェクトの拡大を目指していきます。 ③石油・天然ガスの安定供給石油・天然ガスは今後も世界の主要なエネルギーの一つであるという認識のもと、当社はその需要に引き続き応えていきます。「石油・天然ガスからの完全な脱却」ではなく、CCS/CCUS等脱炭素技術の併用による「カーボンニュートラル社会」の実現を、総合エネルギー企業として目指していきます。・天然ガス開発プロジェクトへの参画と、参画プロジェクトへのCCS/CCUS導入検討・石炭や重油からの燃料転換需要に対応する、天然ガス・LNGの多様な供給方式の横展開 [JAPEX経営計画2022-2030]1) 基本方針収益力の強化と、2030年以降を見据えた事業基盤の構築 ・E&P分野、インフラ・ユーティリティ分野、カーボンニュートラル分野における重点項目の推進を通じて、資本コストに見合う利益水準の達成と株主還元の強化を実現 2) 経営目標①定量目標・事業利益:2026年度に300億円、2030年度に500億円・ROE:2026年度に5%、2030年度に8%・利益構成(E&P分野:E&P以外の分野):2026年度に6:4、2030年度に5:5 (注)事業利益:各分野の営業利益および持分法投資利益等(投資事業有限責任組合契約や匿名組合契約にもとづき分配される利益を含む)の合計から、本社管理費等の約60億円を減じた値。原油価格想定はJCC 50USD/bbl。 ②カーボンニュートラル関連目標・2030年度までに当社既存国内油ガス田等を活用したハブ&クラスター型CCS/CCUSモデル事業を立ち上げ・2030年度までに自社操業におけるGHG排出原単位を2019年度比40%削減 3) 資金配分・キャッシュイン5,000億円のうち、4,500億円を成長投資に、500億円を株主還元に配分 4)分野別事業利益目標と重点項目①E&P分野早期の収益規模拡大へ貢献しつつ、低炭素化へも対応・事業利益目標:2026年度に230億円、2030年度に270億円・重点項目国内:既存油ガス田における石油・天然ガスの安定生産、既存油ガス田および周辺の追加開発、油ガス生産操業拠点のGHG排出量削減対応海外:既存プロジェクトの着実な遂行、新規権益取得 ②インフラ・ユーティリティ分野油価変動等の外部環境の変化に耐えうる事業構造への移行・事業利益目標:2026年度に120億円、2030年度に270億円・重点項目国内:ガス供給量の維持・拡大、FGP発電所の安定運転継続、再生可能エネルギー開発中案件の着実な進捗と参入案件追加海外:LNG供給インフラ開発案件への参入、再生可能エネルギー参入検討(注)FGP:福島天然ガス発電所を運営する、福島ガス発電株式会社(当社33%出資)の略 ③カーボンニュートラル分野2050年カーボンニュートラル社会への円滑な移行に貢献・事業利益目標:2026年度に10億円、2030年度に20億円・重点項目国内:既存油ガス田等を活用したハブ&クラスター型CCS/CCUSモデル事業立ち上げ等海外:CCS先進地域での案件参入、新興国におけるCCS/CCUS実現可能性調査への参加 5) 株主還元2023年3月期中間・期末配当から、連結配当性向30%を目安に各期の業績に応じた配当を行うことを基本方針としつつ、事業環境の変化等により一時的に業績が悪化した場合でも、一株当たり年間40円配当(2025年5月13日開催の取締役会において、従来の一株当たり年間10円配当からの変更を決議)の維持に努めます。(ただし、特別損益等の特殊要因により親会社株主に帰属する当期純利益が大きく変動する事業年度については、その影響を考慮し配当額を決定します。) 上記に加え、2024年5月に表明した「持続的な成長と中長期的な企業価値向上への取り組み」を進めておりますが、2024年度のPBRは0.5~0.8倍程度で推移しており、当社の持続的な成長期待の醸成には主に以下のような課題があるものと認識しております。 (資本効率にこだわった投資)・E&P分野では、JAPEX Norge AS社(J Norge)を子会社化、米国のE&P事業におけるオペレーター資産の取得・運営を目的にPeoria Resources LLC(Peoria)を設立し、E&P分野のコア資産構築に向けた準備が完了いたしました。さらに、低収益資産であるJAPEX UK E&P Ltd.の売却や政策保有株式の一部売却を実施することでコア資産構築の投資原資を確保いたしました。また、インドネシアにおいてはグバン鉱区の権益への参画を決定いたしましたが、米国及びノルウェーにおいて相応規模のE&P資産を取得するには至っておらず、Peoriaを活用した米国におけるオペレーター資産の取得やJ Norgeを活用したノルウェー領海上鉱区での案件獲得に向けて取り組みを進めております。・カーボンニュートラル分野では、「先進的CCS事業に係る設計作業等」を受託する等の進捗があり、2026年度頃のFID(最終投資決定)及び2030年度頃の事業化を目指して取り組んでおりますが、支援制度設計等は検討の途上にあるため、事業化に向けた見通しは依然として不透明な状況であります。 (株主還元の充実)・2022~2024年度の株主還元累計額が2022~2026年度の経営計画の累計目標の約2.7倍となり、目標を上回る進捗で推移しております。一方、油価等の市況が利益水準と相関することによる株主還元のボラティリティの高さは課題と認識しており、株主還元水準の安定化のため、2026年3月期から年間の下限配当額を一株当たり10円から40円へ引き上げます。 (継続的なステークホルダーとの対話)・決算説明会への社外取締役の参加、ESG説明会の開催及び個人投資家向け会社説明会の開催により、ステークホルダーの皆様との対話機会の創出に努めております。 当社は、「JAPEX2050」、「JAPEX経営計画2022-2030」及び「持続的な成長と中長期的な企業価値向上への取り組み」の着実な遂行により、2050年カーボンニュートラル社会実現への貢献と、総合エネルギー企業としての成長と企業価値のさらなる向上を引き続き目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、設備投資の持ち直しや雇用情勢の改善などを中心に、緩やかな回復基調にありましたが、一方で物価上昇や米国の政策動向による影響などが我が国の景気を下押しすることも懸念されております。原油CIF価格は、年度前半は80ドル台後半で推移しましたが、年度半ば以降は中国経済の減速懸念などを背景に下落し、年度末では70ドル台後半となりました。為替相場は、年度当初は1米ドル150円台前半で推移し、年度前半は円安傾向にありましたが、8月以降は円高に転じ、一時は1米ドル140円台半ばとなりました。年度後半には再度円安が進みましたが、1月以降は年度末にかけて再び円高傾向が強まり、年度末時点では140円台後半となりました。国内天然ガス市場では、物価高騰に伴うコスト抑制意識の高まりがガス需要の減退を招きました。これに加え、従来からのエネルギー業界全体での競争も継続しており、市場環境は当社グループにとって厳しい状況となりました。また、国内電力市場では、燃料輸入価格が一定の範囲内で推移したことを背景に、当年度の日本卸電力取引所(JEPX)におけるスポット市場価格は前年度と同水準で推移しました。このような状況のもと、当社は、脱炭素化の動きに関する当社の対応方針を示した「JAPEX2050~カーボンニュートラル社会の実現に向けて~」(「JAPEX2050」、2021年5月公表)を踏まえ、2022年3月に策定した「JAPEX経営計画2022-2030」で掲げた収益力の強化と中長期の事業基盤構築に向けた取り組み方針を、石油・天然ガスが今後も世界の一次エネルギーのなかで主要な役割を担い続けるとの認識のもと堅持し、その実現を通じて、企業価値のさらなる向上を目指します。 当連結会計年度の売上高は389,082百万円と前連結会計年度に比べ63,218百万円の増収(+19.4%)となり、売上総利益は、99,157百万円と前連結会計年度に比べ11,860百万円の増益(+13.6%)となりました。前連結会計年度に比べ増収増益となった主な要因は、北米や欧州における原油の販売量が増加したことや、液化天然ガスの販売量が増加したことなどによるものです。探鉱費は、3,172百万円と前連結会計年度に比べ364百万円減少(△10.3%)し、販売費及び一般管理費は、33,972百万円と前連結会計年度に比べ5,460百万円増加(+19.2%)した結果、営業利益は62,012百万円と前連結会計年度に比べ6,764百万円の増益(+12.2%)となりました。経常利益は、主に為替差益が為替差損に転じたことなどにより、64,221百万円と前連結会計年度に比べ4,587百万円の減益(△6.7%)となりました。税金等調整前当期純利益は、特別利益として投資有価証券売却益を計上したことなどにより、前連結会計年度に比べ39,830百万円増益(+57.9%)の108,614百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ27,491百万円増益(+51.2%)の81,153百万円となりました。 なお、売上高の内訳は次のとおりであります。(イ)E&P事業 E&P事業の売上高は、北米や欧州における原油の販売量が増加したことなどにより、129,012百万円と前連結会計年度に比べ40,201百万円の増収(+45.3%)となりました。(ロ)インフラ・ユーティリティ事業 インフラ・ユーティリティ事業の売上高は、液化天然ガスの販売量が増加したことなどにより、189,178百万円と前連結会計年度に比べ17,031百万円の増収(+9.9%)となりました。(ハ)その他の事業 請負(掘さく工事及び地質調査の受注等)、液化石油ガス(LPG)・重油等の石油製品等の販売及びその他業務受託等の売上高は、70,891百万円と前連結会計年度に比べ5,985百万円の増収(+9.2%)となりました。 主なセグメントごとの業績(セグメント間の内部取引消去前)は、次のとおりであります。日本 日本セグメントの売上高は、主に原油、天然ガス(LNG含む)、電力、請負及び石油製品等により構成されております。当連結会計年度における売上高は、主に液化天然ガスの販売量が増加したことなどにより、279,905百万円と前連結会計年度に比べ23,435百万円の増収(+9.1%)となりました。セグメント利益は、昨今の資機材価格や人件費の高騰に鑑み、国内油ガス田等に係る将来の廃坑・廃山費用を見直し、資産除去債務を積み増したことなどにより、前連結会計年度に比べ6,145百万円減益(△12.0%)の44,985百万円となりました。北米 北米セグメントの売上高は、主に原油及び天然ガスにより構成されております。当連結会計年度における売上高は、主に原油の販売量が増加したことなどにより、55,705百万円と前連結会計年度に比べ25,098百万円の増収(+82.0%)となりました。セグメント利益は、売上高と同様に、原油の販売量が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ9,683百万円増益(+84.8%)の21,100百万円となりました。欧州 欧州セグメントの売上高は、主に原油及び天然ガスにより構成されております。当連結会計年度における売上高は、主に原油の販売量が増加したことなどにより、19,181百万円と前連結会計年度に比べ16,571百万円の増収(+634.9%)となりました。セグメント利益は、売上高と同様に、原油の販売量が増加したことなどにより、前連結会計年度に比べ5,167百万円増益の5,593百万円となりました。中東 中東セグメントの売上高は、原油により構成されております。当連結会計年度における売上高は、主に販売価格が下落したことなどにより、34,311百万円と前連結会計年度に比べ1,870百万円の減収(△5.2%)となりました。セグメント利益は、前連結会計年度に比べ595百万円減益(△12.5%)の4,154百万円となりました。 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ20,669百万円増加し、681,598百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ18,930百万円の減少となりました。これは、有価証券及びその他に含まれている短期貸付金が増加した一方で、現金及び預金が減少したことなどによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ39,599百万円の増加となりました。これは、有形固定資産における坑井の取得などによるものであります。 負債は、前連結会計年度末に比べ986百万円増加し、124,340百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ56百万円の増加となりました。これは、その他に含まれている未払金が減少した一方で、未払法人税等が増加したことなどによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ930百万円の増加となりました。これは主に、繰延税金負債が減少した一方で、資産除去債務が増加したことによるものであります。 純資産は、前連結会計年度末に比べ19,682百万円増加し、557,257百万円となりました。これは、その他有価証券評価差額金が減少した一方で、利益剰余金及び為替換算調整勘定が増加したことなどによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ11,667百万円減少し、140,931百万円となりました。主な内訳は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は130,766百万円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益108,614百万円の計上及び減価償却費49,906百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は107,076百万円となりました。これは主に、投資有価証券の売却及び償還による収入51,511百万円ならびに利息及び配当金の受取額13,415百万円の資金を得ましたが、有形固定資産の取得による支出90,531百万円及び投資有価証券の取得による支出69,859百万円などの資金を使用したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は38,671百万円となりました。これは主に、配当金の支払額15,671百万円及び自己株式の取得による支出11,029百万円などの資金を使用したことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。・日本 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)E&P事業原油(kL)234,7091.2天然ガス(千㎥)478,244△1.2インフラ・ユーティリティ事業電力(千kWh)3,076,160△0.3 ・北米 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)E&P事業原油(kL)827,66371.6天然ガス(千㎥)96,24948.4インフラ・ユーティリティ事業電力(千kWh)-- ・欧州 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)E&P事業原油(kL)191,600848.0天然ガス(千㎥)55,137868.1インフラ・ユーティリティ事業電力(千kWh)-- ・中東 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)E&P事業原油(kL)391,235△4.5天然ガス(千㎥)--インフラ・ユーティリティ事業電力(千kWh)-- b.受注実績当社及び連結子会社は受注生産を行っておりません。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。・日本 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)数量金額(百万円)数量金額E&P事業原油(kL)250,11019,8131.62.1天然ガス(海外)(千㎥)---- 小計 19,813 2.1インフラ・ユーティリティ事業天然ガス(国内)(千㎥)936,41977,538△2.0△4.8液化天然ガス(t)422,27843,99053.545.7電力(千kWh)3,313,37651,395△6.6△3.5その他 16,254 125.8 小計 189,178 9.9その他の事業請負 8,572 34.0石油製品・商品 59,598 7.5その他 2,720 △11.9 小計 70,891 9.2 合計 279,883 9.1 ・北米 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)数量金額(百万円)数量金額E&P事業原油(kL)835,08254,62967.582.5天然ガス(海外)(千㎥)95,1581,07657.459.4 小計 55,705 82.0インフラ・ユーティリティ事業天然ガス(国内)(千㎥)----液化天然ガス(t)----電力(千kWh)----その他 - - 小計 - -その他の事業請負 - -石油製品・商品 - -その他 - - 小計 - - 合計 55,705 82.0 ・欧州 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)数量金額(百万円)数量金額E&P事業原油(kL)203,22515,660502.7586.0天然ガス(海外)(千㎥)57,2433,520940.5976.2 小計 19,181 634.9インフラ・ユーティリティ事業天然ガス(国内)(千㎥)----液化天然ガス(t)----電力(千kWh)----その他 - - 小計 - -その他の事業請負 - -石油製品・商品 - -その他 - - 小計 - - 合計 19,181 634.9 ・中東 当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)数量金額(百万円)数量金額E&P事業原油(kL)458,39234,311△0.8△5.2天然ガス(海外)(千㎥)---- 小計 34,311 △5.2インフラ・ユーティリティ事業天然ガス(国内)(千㎥)----液化天然ガス(t)----電力(千kWh)----その他 - - 小計 - -その他の事業請負 - -石油製品・商品 - -その他 - - 小計 - - 合計 34,311 △5.2 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.「原油」には、当社グループが鉱山より産出した原油及び他社から購入した原油が含まれております。3.インフラ・ユーティリティ事業の「天然ガス(国内)」は、国内において導管により供給されるガスであり、国産天然ガスとLNG気化ガスの合計です。国産天然ガスの生産拠点と、気化ガスの製造拠点であるLNG基地とは当社パイプライン網で連結され、これらのガスは当社供給ネットワークで一体となって販売されることから、インフラ・ユーティリティ事業に区分しております。4.インフラ・ユーティリティ事業の「その他」には、バイオマス燃料の販売、天然ガスの受託輸送及び発電燃料用LNGの気化受託等が含まれております。5.その他の事業の「石油製品・商品」には、液化石油ガス(LPG)、重油、軽油、灯油等が、「その他」にはその他業務受託等が含まれております。 ④当社グループの埋蔵量 2025年3月31日現在、提出会社及び連結子会社の保有する確認埋蔵量並びに持分法適用会社が保有する確認埋蔵量の当該会社に対する提出会社出資比率相当量は下表のとおりです。確認埋蔵量連結対象会社持分法適用会社合計国内海外小計原油千kLガス百万㎥原油千kLガス百万㎥原油千kLガス百万㎥原油千kLガス百万㎥原油千kLガス百万㎥2024年3月31日現在1,4617,76712,28893013,7488,696731913,7559,016 拡張及び発見等による増加219--219--219 前期評価の修正による増減108△309△2,875△1△2,767△3101116△2,766△194 買収・売却による増減--1,0591361,059136--1,059136 生産による減少△235△489△1,456△147△1,691△636△1△120△1,692△7562025年3月31日現在1,3366,9889,01691810,3517,906831510,3598,220(注)1.以下の連結子会社保有量には、非支配株主に帰属する数量を含んでおります。(括弧内は非支配株主比率)国内:日本海洋石油資源開発㈱(29.39%)、海外:㈱ジャペックスガラフ(45.00%)2.連結子会社及び持分法適用会社のうち、決算日が連結決算日と異なる会社については、各社の事業年度における埋蔵量を計上しております。3.当社は、2025年3月25日開催の取締役会においてJAPEX UK E&P Ltd.(以下「JUK」)の当社保有株式のすべてをIthaca Energy(UK) Limitedに対して譲渡することを決定いたしました。上表には係るJUKに帰属する数量が連結対象会社・海外に含まれております。また、当社は、2025年5月22日に公表しましたとおり、インドネシア・グバン鉱区の権益を100%保有するEnergi Mega Persada Tbk.(EMP)の子会社EMP Gebang社(EMPG)の株式の50%を取得することといたしました。また同時に、Energi Mega Pratama Inc.(EMPI)への出資を通じて当社が参画するインドネシア・カンゲアンプロジェクトについて、当社が保有するEMPI株式すべてを、EMPIの親会社であるEMPへ譲渡することといたしました。EMPG株式の取得及びEMPI株式の譲渡に伴う埋蔵量への主な影響として、2025年3月31日現在の合計・ガスの埋蔵量8,220百万㎥に対して約7%の増加を見込んでおり、今後より精度を高めた評価を実施のうえ、計上する予定です。 上表における確認埋蔵量とは、評価時点において既知の油・ガス層から地質的、工学的データに基づき経済的にも操業面からも今後確実に採取可能であろうと予測された油・ガスの地上状態での数量であり、過去の生産量、未発見鉱床に係る資源量は含んでおりません。 埋蔵量の定義については、石油技術者協会(SPE)、世界石油会議(WPC)、米国石油地質技術者協会(AAPG)及び石油評価技術協会(SPEE)の4組織により2007年に策定されたPetroleum Resources Management System(PRMS)が国際的な基準として知られています。上表の確認埋蔵量は、2018年に改定されたPRMSにおける「確認埋蔵量(Proved Reserves)」の定義に準拠した当社自身による評価に基づく数値であり、PRMSにおいて確認埋蔵量よりも将来の採取可能性の不確実性が高いものとして区分されている「推定埋蔵量(Probable Reserves)」や「予想埋蔵量(Possible Reserves)」に該当する埋蔵量は含んでおりません。また、同定義においては、例えば、資源の賦存が確認されている鉱区であっても商業開発計画が未確定な段階のプロジェクト等については、埋蔵量(Reserves)とは区分して「条件付資源量(Contingent Resources)」に分類することとされており、当社グループにおいても、開発計画が未確定な地域の「条件付資源量」に該当する数量は、上表の数値に含めておりません。なお、PRMS以外には、米国証券取引委員会(SEC)による確認埋蔵量の定義が米国の投資家を中心に広く知られており、SECによる確認埋蔵量の定義は、PRMSと基本的には類似しています。 当社は、PRMSによる「確認埋蔵量(Proved Reserves)」の定義に準拠して当社自身の判断に基づく値を開示しております。また、海外プロジェクト会社の保有埋蔵量については、各プロジェクト会社の現地政府等との契約による経済的取分に基づく数量を示しております。また、当社は、当社自身による埋蔵量評価・判断の妥当性を検証するため、上表に示した2025年3月31日現在の国内における当社及び連結対象会社の確認埋蔵量の約82%に相当する部分[1]について、Ryder Scott Company, L.P.へ第三者評価・鑑定を委託しております。また、海外については、Japex (U.S.) Corp.、JAPEX UK E&P Ltd.、Kangean Energy Indonesia Ltd.及びBlue Spruce Operating LLC.の埋蔵量について第三者評価を受けております。上表の2025年3月31日現在の確認埋蔵量総計のうち約70%に相当する部分[2]について第三者評価を受けております。当社自身による評価値と第三者評価の値は従来より近似しておりますが、当連結会計年度末の値には、一部で第三者評価値が当社評価値を下回る差異が一定程度生じております。その差異は評価手法の違いによるものであり、上表の当社自身の評価による確認埋蔵量の値は妥当であると判断しております。 埋蔵量は、元来、不確実性を内包した将来の生産可能量の見通しであり、当社は、現時点において入手可能な地質的・工学的データ等の科学的根拠に基づき正確な評価の実施に努めておりますが、今後新たに取得されるデータ等に基づく見直しや経済条件の変動及び国際的に認知された埋蔵量定義の変更等によって、上方にも下方にも修正される可能性があります。[1] 原油1kL=天然ガス1,033.1m3(1BOE=5.8Mscf)として計算しております。[2] [1]と同様。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、図表1「当期純利益の主な増減要因(前期比)」に示すように、前連結会計年度に比べ274億円増益の811億円となりました。この主たる増減要因を段階利益ごとに以下に分析します。 図表1:当期純利益の主な増減要因(前期比) -参考-図表2:原油価格・為替等の前期比較 (営業利益+67億円)営業利益の67億円増益の主な内訳は、将来の廃坑・廃山費用の見直しに伴う資産除去債務の積み増しにより国内E&P事業が減益となった一方で、北米及び欧州における原油販売量の増加などによる海外E&P事業の増益額がそれを上回ったことによるものであります。a.海外E&P事業海外E&P事業は、主に北米セグメントに含まれるJapex (U.S.) Corp.、欧州セグメントに含まれるJAPEX UK E&P Ltd.及びJAPEX Norge AS、中東セグメントに含まれる㈱ジャペックスガラフを対象としております。海外E&P事業の138億円増益の主な要因は、Japex (U.S.) Corp.においてタイトオイル開発に伴う原油の販売量増加により96億円の増益となったことによるものです。また、JAPEX UK E&P Ltd.においても、2023年11月に生産開始した英領北海シーガル鉱区での原油・天然ガスの開発・生産事業が当連結会計年度は通期で収益貢献したことにより53億円の増益となりました。 b.国内E&P事業国内E&P事業は、日本セグメントに含まれる当社及び連結子会社である日本海洋石油資源開発㈱の原油・天然ガスの生産及び販売活動を主な対象としております。国産原油は外部顧客への販売を認識する一方、国産天然ガスはインフラ・ユーティリティ事業に供給する内部管理上の取引を販売として認識しております。国内E&P事業の40億円減益の主な要因は、昨今の資機材価格や人件費の高騰に鑑み、国内油ガス田等に係る将来の廃坑・廃山費用を見直し、資産除去債務を積み増したことなどによるものです。 c.インフラ・ユーティリティ事業インフラ・ユーティリティ事業は、主に当社のガスパイプライン網を通じた沿線地域の需要家への天然ガス(国産天然ガス及びLNG気化ガス)の販売、パイプライン沿線以外の地域における天然ガス需要に対応するためのタンクローリーを利用したLNGのサテライト販売、及び電力の販売を対象としております。インフラ・ユーティリティ事業の11億円減益の主な要因は、液化天然ガスの販売量増加が増益要因となった一方で、天然ガスや電力の原料・燃料価格がそれぞれの販売価格に反映されるまでに発生する期ずれ差益の減少がそれを上回ったことによるものです。 当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ45億円減益(△6.7%)の642億円となりました。図表1「当期純利益の主な増減要因(前期比)」に示すように、45億円減益の要因は、上述の営業利益の増益及び営業外損益の113億円の減益からなります。 (営業外損益△113億円)為替差損益の94億円の減益は、主に当社及び㈱ジャペックスガラフの外貨建金銭債権及び外貨預金に係る為替差益が為替差損に転じたことによるものであります。持分法による投資損益の4億円の減益は、米国テキサス州フリーポートLNGプロジェクトに参画するGulf Coast LNG Holdings LLCの利益を当連結会計年度より計上する一方で、主にJAPEX Norge ASにおける損失の増加がそれを上回ったことによるものであります。なお、JAPEX Norge ASは、当連結会計年度において2024年7月1日をみなし取得日として株式を追加取得し連結の範囲に含めたため、2024年1月1日から2024年6月30日までの業績を持分法による投資損益として計上しております。その他の営業外損益の14億円の減益は、受取配当金が増加した一方で、支払利息の増加がそれを上回ったことなどによるものであります。 当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ398億円増益の1,086億円となりました。図表1「当期純利益の主な増減要因(前期比)」に示すように、398億円増益の要因は、上述の経常利益の減益及び特別損益の444億円の増益からなります。特別損益の444億円の増益は、主に投資有価証券売却益の計上によるものであります。 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ274億円増益の811億円となりました。図表1「当期純利益の主な増減要因(前期比)」に示すように、274億円増益の要因は、上述の税金等調整前当期純利益の増益、法人税等の増加による136億円の減益及び非支配株主損益の減少による13億円の増益からなります。当連結会計年度の「法人税、住民税及び事業税」に「法人税等調整額」を加えた法人税等の金額は257億円(前連結会計年度に比べ136億円の増加)となりました。これは、上述の税金等調整前当期純利益の増加に応じて法人税等の金額が増加したことによるものであります。また、当連結会計年度の非支配株主損益の金額は16億円(前連結会計年度に比べ13億円の減少)となりました。これは、主に当連結会計年度において㈱ジャペックスガラフにおける当期純利益が減少したことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(基本方針)当社グループでは、事業継続及び新規投資等のために必要となる資金について、「有利子負債/EBITDA<2」を目安とした財務規律のもと、財務の健全性を維持しつつ確保することとしております。前連結会計年度と当連結会計年度の同倍率の推移は、図表3「EBITDA有利子負債倍率の推移」に示すとおりであり、前連結会計年度に引き続き「有利子負債/EBITDA<2」は達成されております。 図表3:EBITDA有利子負債倍率の推移 (調達手段)当社グループでは、資金需要に応じて、内部資金及び銀行借入等を有効に活用することにより、必要資金を確保しております。運転資金等は、主に内部資金により賄っており、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)及び金融機関とのキャッシュプーリング契約により、資金の効率化及び流動性の確保を図っております。なお、当該契約による借入金は預金との相殺表示を行っており、当連結会計年度末の相殺金額は479億円であります。また、LNGの購入などに備え、外貨を調達する場合等には、為替変動リスクをヘッジすることを目的として適宜、先物為替予約等を締結しております。さらに、複数の取引銀行と円及び米ドルでの借入が可能な貸出コミットメント契約を締結するとともに、コマーシャル・ペーパーの発行枠を設定し、機動的に資金調達を実施しております。 (資金使途・配分方法)a.連結財務状況及び資金配分方針当社グループでは、図表4「JAPEX経営計画2022-2030資金配分方針」に示すとおり、2022年度から2030年度までの9年間で、E&P、インフラ・ユーティリティ、カーボンニュートラルからなる各分野への成長投資に4,500億円、株主還元に500億円を配分することとしております。また、株主還元の基本方針に連結配当性向を導入し、30%を目安に各期業績に応じた配当を行います。なお、資金配分の原資となる5,000億円は、営業キャッシュ・フローにより3,800億円、手元資金及び銀行借入により1,200億円を確保する想定としております。 図表4:JAPEX経営計画2022-2030資金配分方針 b.保有資金の考え方主にE&P事業に関しては、多額の投資を要する一方、事業に着手してから投資額を回収するまで長いリードタイムを要するのが通例であり、この間、事業環境が変化するリスクに晒されます。このような事業特性に照らし、円滑な事業運営に必要な水準の手元流動性を確保できるように月次にて資金計画を作成する等の方法により、資金管理を行っております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、一定の会計基準の範囲内において、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し継続評価しており、必要に応じて見直しを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるためこれらとは異なる場合があります。当連結会計年度において、不確実性の高い会計上の見積りとして、繰延税金資産の回収可能性があります。この項目は、その判断において当社グループが主たる事業活動から将来にわたり稼得する収益や生み出すキャッシュ・フローの見積りに大きく依拠しており、特に原油価格や為替などの市況要因と埋蔵量の見積りの影響を直接的に受けることになります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、上記の重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 価格変動
    原油・天然ガス価格の変動が、会社の売上や利益に大きな影響を与えます。
  • 為替変動
    米ドル・円の為替レートの変動も、売上や利益に影響を及ぼす可能性があります。
  • 探鉱開発
    油田・ガス田の探鉱や開発には多額の投資が必要で、失敗すると損失が出るリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|8,767 文字
3【事業等のリスク】 以下には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある主な事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生の回避及び発生した場合の適切な対応に努める方針であります。 当社では、経営リスク委員会をはじめとした各種社内委員会を用いてリスクの管理を行っていますが、詳細については前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)サステナビリティ全般 <リスク管理>」及び後記「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③ 企業統治に関するその他の事項(リスク管理体制の整備の状況)」をご参照ください。 以下のリスクは、影響度と蓋然性の観点から抽出・分析し、管理しております。なお、各リスクは、経営リスク委員会及び取締役会での議論を経て、当社が主要なリスクとして判断したリスクであり、以下に記載していないリスクにより、当社グループの経営成績及び財政状態等が影響を受ける可能性があります。また、本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は提出日現在において当社が判断したものであります。 1 商品市況及び為替に関するリスク  (1) 原油・天然ガス価格の変動リスク 当社グループは、国内外でE&P事業と国内においてインフラ・ユーティリティ事業を行っており、その売上高や営業利益は、原油価格や天然ガス価格の変動により大きな影響を受けます。原油価格や天然ガス価格の変動リスクを低減するため、商品スワップ取引等により対策を一部講じておりますが、当該リスクを完全に回避するものではありません。 当社の2026年3月期の営業利益は、油価が1米ドル/バレル上昇(下落)すると370百万円増加(減少)すると試算しております。この増減額には、原油価格にリンクしているLNGの調達コストの増減及びそれによる国内天然ガスと電力の販売価格の増減による影響等を含みます。ただし、実際の営業利益は上記以外の様々な要因によっても影響を受けます。 さらに、原油、天然ガス等の中長期的な想定販売価格の引き下げ等を理由としてその時点における事業用資産の帳簿価額を将来の収益から回収できない見込みとなった場合には、当該資産について減損損失を計上することとなるため、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。   (2) 為替の変動リスク 当社グループが国内で生産する原油や天然ガスは、原油やLNGの通関価格(CIF価格)を参照した円建てで販売するため、米ドル・円のレートの変動は、売上高や営業利益等に影響を与えます。また、輸入LNGを原料とした天然ガス及び輸入LNGを燃料とした電力の国内販売価格にも影響を与えますが、仕入れ価格も同様の影響を受けます。為替予約等により為替変動リスクを低減する対策を一部講じておりますが、当該リスクを完全に回避するものではありません。 当社の2026年3月期の営業利益は、為替が1円/米ドル円安(円高)に変動すると450百万円増加(減少)すると試算しております。 2 事業に関するリスク 1.E&P事業  (1) E&P事業投資(探鉱投資、開発投資等)に関するリスク 当社グループによるE&P事業の一般的な特徴として、以下のような投資に関するリスクがあります。 ① 探鉱投資に関するリスク 探鉱活動においては、まずは対象地域の地質状況や地層の分析、物理探査などで地質構造を把握し、有望と評価された場合に試掘を行い油ガス層の広がりや資源量を確認します。しかし、近年の発達した探査技術によっても地質的な不確実性を排除することはできず、期待した規模の原油、天然ガスを必ずしも発見できるとは限らないため、探鉱活動の不成功によりそれまでに投じた支出の回収ができず、投資損失が発生する可能性があります。  ② 開発投資に関するリスク 油・ガス田の開発移行にあたっては、探鉱活動により得られた資源量の見込みや、それを経済的に生産するための坑井、生産・輸送設備等の建設費及び操業費、生産物の販売価格等の見込みといったその時点で得られる様々な情報、想定に基づき合理的に最終投資決定を行うよう努めています。しかし、その後に行う詳細な技術検討による設備仕様の変更や、開発に必要な資機材やサービスの価格高騰、政府等による許認可手続きや掘削等の作業の遅延、生産段階における新たな地質的問題の発生や原油価格・天然ガス価格の下落といった様々な要因により、最終投資決定時の想定と比べて事業の収益性が低下することで、それまでに投じた支出の回収ができず、投資損失が発生する可能性があります。  ③ 将来の廃鉱に関するリスク 当社グループが現在生産を行っている坑井及び鉱山等については、生産終了後に廃鉱作業を実施する必要があります。当社グループは、現在の見積りに基づく廃鉱に関連して発生する費用の現在価値を資産除去債務として計上しております。将来的に、廃鉱作業計画の変更や法令等の規制強化、又は資機材の高騰等により、当該見積り額が不足すると見込まれる場合には、資産除去債務額の積み増しが必要になり、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、資産除去債務の詳細は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項(資産除去債務関係)」をご参照ください。  ④ 投資回収期間の長さによるリスク E&P事業では、初期の基礎的な調査から掘さく作業を経て資源の発見に至るまでの探鉱段階及び資源の発見に至った後に開発井の掘さく、生産設備や輸送設備の建設等を伴う開発段階において、長い期間と多額の投資が必要となります。従って、事業に着手してから投資額を回収し、利益に寄与するまでに長いリードタイムを要するのが通例であり、この間、事業環境の変化により、投資額の増大(開発スケジュールの遅延に起因するものを含みます。)、需要の減少、販売単価の下落、操業費の増加、為替の変動等が発生し、事業の収益性が低下し、それまでに投じた支出の回収ができず、投資損失が発生する可能性があります。  ⑤ 埋蔵量・生産量に関するリスク E&P事業の維持発展には、継続的な鉱区権益の取得、探鉱、開発の取組みによって生産活動に伴い減少する埋蔵量・生産量を中長期的に補填・拡大していく必要がありますが、前記「① 探鉱投資に関するリスク」から「④ 投資回収期間の長さによるリスク」に掲げるリスクや後記の海外E&P事業に係るリスク及び気候変動に関するリスク等が存在するため、これらが成功しない場合には、将来的に埋蔵量・生産量が減少し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 埋蔵量は、評価時点において既知の油・ガス層から地質的、工学的データに基づき経済的にも操業面からも今後確実に採取可能であろうと予測された油・ガスの地上状態での数量であり、今後新たに取得されるデータ等に基づく見直しや経済条件の変動及び国際的に認知された埋蔵量定義の変更等によって、上方にも下方にも修正される可能性があります。詳細は後記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ④当社グループの埋蔵量」をご参照ください。   (2) 海外E&P事業投資に特有のリスク 海外E&P事業には、前記「(1) E&P事業投資(探鉱投資、開発投資等)に関するリスク」に加えて、一般的な傾向としてカントリーリスクがあります。海外E&P事業の一部はカントリーリスクの相対的に高い地域で実施されることがあり、これらの国々の政治・経済・社会的な混乱(治安の著しい悪化を含みます。)、法制や税制もしくは政策等の変更が、当社グループの海外事業の円滑な遂行に悪影響を及ぼす可能性があります。主要な海外プロジェクトに関しては、経営リスク委員会において各所在国において懸念される当該リスクについて評価、管理しております。   (3) 海外E&P事業の主な個別プロジェクトに係るリスク ① イラク ガラフ油田開発プロジェクト 当社は、連結子会社㈱ジャペックスガラフへの出資を通じて(2025年3月期末の出資比率 55.00%)、イラク共和国南部におけるガラフ油田開発生産プロジェクトに参画し(同社参加比率30%、資金負担比率40%)、オペレーターであるPETRONAS Carigali Iraq Holding B.V.(ペトロナス社の子会社)と共同で開発事業を推進しております。 2013年8月に生産を開始し、現在、原油増産に向けて最終開発計画に基づき、引き取り原油の販売収入を設備投資に充当しながら追加開発作業を進めております。 同プロジェクトにおいては、同国の政治・社会・治安状況等の悪化や石油輸出国機構(OPEC)による協調減産の合意等により、生産量・販売量や売上高・営業利益が減少する可能性があります。また、コストの増加や開発スケジュールの遅延又は生産量の減少が生じた場合等には、設備投資に充当する原油販売収入が不足し、同社に対する当社資金負担額が増加する可能性があります。  ② ロシア サハリン1プロジェクト 当社は、サハリン石油ガス開発㈱への出資を通じて(2025年3月期末の出資比率 15.29%)、ロシア・サハリン島沖合における原油・天然ガス開発事業(サハリン1プロジェクト)に参画しております。 サハリン1プロジェクトにおける原油・ガスの生産販売にあたっては、上記「1 商品市況及び為替に関するリスク(1)原油・天然ガス価格の変動リスク」に記載のとおり、その営業利益は、原油価格や天然ガス価格の変動により大きな影響を受けます。サハリン石油ガス開発㈱は当社の重要な関連会社であり、当該要因により同社の利益が大きく減少した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 なお、2022年にウクライナ情勢が緊迫化して以降、ロシア連邦政府により新会社が設立され、生産物分与契約に基づく全ての権利義務は新会社に承継されました。サハリン石油ガス開発㈱は、ロシア連邦政府から権益比率に応じた新会社の持分引き受けの許可を得ております。ロシアに対する経済制裁の影響により長期にわたる事業活動への制約が生じた場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。  2.インフラ・ユーティリティ事業  (1) 天然ガス販売等に関するリスク 当社は、E&P事業における諸リスクの影響を緩和する観点からインフラ・ユーティリティ事業の一部として天然ガス取扱量の拡大に取り組んでおります。既存の天然ガスパイプライン等を活用した需要開拓やパイプライン沿線外でのタンクローリー等を利用したLNGサテライト供給による需要開拓等に積極的に取り組んでいるものの、少子高齢化に伴う人口減や、需要家の設備稼働率の低下、他社との競合関係激化等を要因として、既存の天然ガス取扱数量(第三者からの託送供給量を含む)の減少、新規需要開拓の不調、又は販売単価の下落等により、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 当社は、将来の販売量見込みに基づき必要となるLNGについて、長期契約及びスポット契約を組み合わせること等により、調達の安定性と需要変動への柔軟性を両立する調達に努めておりますが、想定外の需要減少等が発生した場合には、スポットによる調達量の調整のみで対応できず、長期契約に基づくLNG数量に係る未達補償料の支払いや安値での転売等が必要となる可能性があります。 当社は、LNGの調達価格の変動を販売価格に適切に転嫁する等の対策を講じていますが、LNGの調達価格が短期的に上昇した場合には十分な転嫁が行えず、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。   (2) 天然ガス火力発電事業に関するリスク 当社は、福島県・相馬港における天然ガス火力発電事業の推進主体である福島ガス発電㈱に出資しており(2025年3月期末の出資比率33.30%)、出資比率相当の同社発電能力を利用した電力事業を行っております。 当社は、自社で引き取る電力の相当部分について小売電気事業者を中心とする複数の顧客と長期の販売契約を締結しておりますが、発電所設備トラブルによる代替電力の調達や、電源間の競合激化等により電力販売量の減少や販売単価の下落等が将来発生した場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。  3.事業全体  (1) 事故・災害等に関するリスク 当社グループでは、坑井の掘さく、原油や天然ガスの生産・輸送、LNGの貯蔵・気化・輸送等の操業に関して、設備(天然ガスパイプライン等)の健全性維持や、保安体制及びBCP(事業継続計画)を含む緊急時対応策の整備等に努めておりますが、操業上の事故や災害(異常気象・地震等の自然災害を含む)、疫病の蔓延(パンデミック)、犯罪やテロリズム(サイバーセキュリティに関するものを含む)の発生によって、人的・物的損害が発生したり油・ガス田等の操業ができなくなったりするリスクを完全に防止することはできません。損害保険契約を締結する等の対策を一部講じておりますが、こうした事態が発生した場合、その損害の全てが保険によりカバーされるわけではなく、また、直接的な損害だけでなく、販売の中断による収入の減少、当社が供給義務を負う販売先に対する損害賠償、土壌・大気・水質・海洋等の環境汚染による損害賠償、行政処分、社会的信用の低下といった副次的な損害をもたらす可能性があります。   (2) 気候変動に関するリスク パリ協定の採択を受け、気候変動や地球温暖化の原因とされる温室効果ガスの削減を目的とした取組みが世界的に進められており、低炭素社会実現に向けた動きが加速しております。 当社は、気候変動対応の重要性を認識し、TCFD提言に基づいてガバナンス、事業戦略、リスク管理、排出量管理等の分野で必要な取組みを進めております。気候変動に関するリスクのうち、社会の低炭素化・脱炭素化への移行に伴うリスク(政策・法規制リスク、技術リスク、市場リスク等)及び災害発生による物理的リスク(台風等の突発的な気象事象に伴う急性リスク及び海面上昇等の長期的な気候変化に伴う慢性リスク)が中長期的に顕在化することに伴い、各国において気候変動政策が強化され、炭素税を始めとする環境関連法規等が変更・新規導入された場合、国内外の石油・天然ガス需要の減少、販売価格の長期低迷及び追加的な費用負担等により事業価値が毀損される可能性があります。また、国際機関や国家間の取り決め等により、金融機関等からのE&P事業投資に係る資金調達や損害保険契約締結が難しくなる可能性があります。   (3) 新規案件獲得ならびに新規事業成立に関するリスク 当社では、「第2 事業の概況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、2021年5月にカーボンニュートラル社会実現に向けて当社が果たすべき責務と取り組むべき課題、今後の自社対応及び事業展開の方向性を整理した「JAPEX2050」を公表し、2022年3月には、「JAPEX2050」で示した事業構造への移行を目指す中長期の経営計画として「JAPEX経営計画2022-2030」を公表しました。「JAPEX2050」及び「JAPEX経営計画2022-2030」では、事業基盤として、E&P分野、再生可能エネルギーの供給を中心としたインフラ・ユーティリティ分野、その他CCS/CCUSに係るカーボンニュートラル分野に取組むことを掲げ、新規案件の獲得ならびに新規事業の組成を図っておりますが、かかる取組みにおいて新規案件獲得ならびに新規事業成立が進まない場合には、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。   (4) パートナーリスク 事業の遂行に多額の投資が必要となる、又は技術面等においてリスクが高い場合などには、資金・リスクの分散を目的に、当社単独ではなく他の企業をパートナーとした上で共同事業化しています。 共同事業にかかわる意思決定にあたっては、パートナーごとにその保有権益の多寡に応じた議決権が認められるのが一般的であり、当社としてマイナーシェアを保有するに留まる共同事業においては、当社は支配的権限を有しません。そのため、事業上の意思決定等の場合において当社の意向が必ずしも反映されるとは限らず、これらが当社利益に沿わない形で実施された場合には、期待した収益を得られない可能性があります。また、一部パートナーが事業から撤退した場合等には、事業の円滑な実施に支障を来す可能性があります。 また、共同事業のパートナーが資金不足に陥った場合、当社は契約等に基づいて一時的に資金を肩代わりすることがあります。この場合、当社の資金負担が増加するほか、事業の進捗次第では当社の損失が拡大する可能性があります。 3 固有の法規について  (1) ガス事業、電気事業に係る法規 我が国のガス事業及び電気事業においては、競争原理の導入を目指した小売自由化の一環として、累次の事業法改正が行われてきた経緯があり、今後も新たな制度改正が行われる可能性があります。こうした法制度の改正が行われた場合には、市場の活性化等による当社グループの事業拡大の機会となり得る一方で、追加的な義務の発生や競争の激化等により経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。   (2) その他当社グループ事業に係る固有法規 当社グループの事業は、その特性上、操業の過程で環境に対して様々な負荷を与える可能性があります。このため当社グループでは、鉱山保安法、高圧ガス保安法等の関連法令に基づいて、監督官庁からの許認可取得、届出、販売先への製品情報の提供等、必要な手続きについて適法かつ適正な処理を行っており、これまで重大な問題が発生したことはありません。ただし、世界的な環境意識の高まりにより現行の法規制が強化された場合には、追加の設備・操業対策に係る費用の増加等により、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。 4 ㈱INPEXの株価・業績変動に伴うリスクについて 当社は、2025年3月期末において㈱INPEX株式を2.23%保有しており、当社グループの当連結会計年度末の投資有価証券の残高180,280百万円のうち同社株式は54,983百万円となっております。同社株価・業績が変動した場合、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 5 国の保有する当社株式について 当社は、2003年12月、石油公団(当時)が保有していた当社株式の一部の売出しにより、東京証券取引所市場第一部に株式を上場しましたが、この結果、同公団の保有株式数の割合は、65.74%から49.94%に低下しました。 さらに、同公団が保有していた当社株式は、同公団の廃止に伴い、2005年4月1日付で国(経済産業大臣)に承継されるとともに、2007年6月15日を受渡期日とする株式売出しにより、当該保有株式のうち15.94%相当分が売却された結果、同大臣の保有株式数の割合は34.00%まで低下しました。その後、当社において、自己株式の取得等を行ったことにより、2025年3月期末における同大臣の保有株式数の割合は37.84%となっております。 同大臣が保有する株式は今後も売却される可能性があり、その時期、方法、数量等によっては、当社の株価に影響を及ぼす可能性があります。 6 コンプライアンス等について 当社グループが国内外で事業を行う上では、以下のような社会的責任を果たす必要があります。① 法令遵守 会社法、税法、金融商品取引法、独占禁止法、労働基準法、環境関連諸法、情報セキュリティ関連諸法、贈賄防止関連諸法や、鉱業法、ガス事業法等の各種業法を含む法令を遵守すること。 ② 情報セキュリティ対策の実施 業務を遂行する上で収集される個人情報を含む秘密情報が漏洩したり目的外に利用されたりすることのないよう適切に管理すること。 ③ 不公正取引の遮断 贈賄や反社会的勢力への利益供与といった不公正な取引を行わないこと。 ④ 人権の尊重 サプライチェーン全体において、差別やハラスメント、強制労働や児童労働、先住民の権利への不当な干渉といった人権侵害を行わない、またはこれらに加担しないこと。  当社グループは、これらの社会的責任を果たすために、社内研修等を通して役職員のコンプライアンス意識・人権意識の向上に努めるほか、社内規程、委員会(後記「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」参照)を整備するとともに、社内監査、財務報告に係る内部統制システム等の必要な制度を構築しているものの、当社役職員による違法または不正な行為があった場合には、油・ガス田の生産操業の停止や訴訟費用の発生といった有形の損害に加え、社会的信用の失墜といった無形の損害が発生し、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

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