1438

岐阜造園(1438)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

岐阜造園は、造園緑化工事の設計・施工・メンテナンスを主たる業務とする会社です。個人向けの「ガーデンエクステリア」と、公共・民間施設向けの「ランドスケープ」の2つの事業を展開しています。ガーデンエクステリアでは、戸建住宅や集合住宅、分譲地の外構・庭園を、樹木や天然石を多用して付加価値の高いデザインで提供。ランドスケープでは、公園や商業施設、工場などの緑化工事や、屋上・壁面緑化、ビオトープ工事、緑地メンテナンス、公共公園の指定管理も行い、街や暮らしに潤いを与える緑空間を創造することで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,682 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社1社、持分法適用関連会社1社及びその他の関係会社1社で構成されており、造園緑化工事の設計・施工・メンテナンスを主たる業務としております。 当社グループでは、「街や暮らしに潤いを与える緑空間の創造」をコンセプトに掲げ、1927年の当社創業以来、蓄積したノウハウや造園技法の伝承に努めるとともに、人と自然とが共生でき、エコや地球環境や時代の変化に対応できるような技術開発に取り組み、事業を展開しております。 当社グループの事業は、造園緑化事業の単一セグメントでありますが、対象とする物件により「ガーデンエクステリア」と「ランドスケープ」に区分しております。(1)ガーデンエクステリア 「ガーデンエクステリア」は、ガーデン(庭)とエクステリア(外構)を組み合わせたものであります。当社グループでは、住宅の周辺環境を総称してエクステリアと位置付け、庭園(ガーデン)のテイストをより多く盛り込んだ「ガーデン+エクステリア」の設計・施工を通じて、顧客の家庭での暮らしが緑に溢れ、より豊かなものになるよう設計・施工に努めております。既製品を組み合わせた定型的なエクステリアではなく、樹木や天然石を多用し、個々の緑豊かなガーデンエクステリアが集まり、美しい街並みを形成することをコンセプトに設計や施工を行っております。 なお、対象となる物件は、付加価値の高い戸建住宅・集合住宅の景観構築、住宅メーカーとの協働による新規の住宅分譲地での設計・施工、一般顧客向けの「パインズ」でのショールーム展開等によるものであります。① 戸建住宅・集合住宅の景観構築 当社グループが手掛ける戸建住宅や集合住宅(アパート等)の外構造園は、主に住宅メーカーが受注した新築案件の門・塀・庭園など、建物周辺の景観構築に関して設計・施工を行っております。同業他社にとって難易度が高い富裕層向けの高級案件の依頼も多く、素材には樹木や天然石などを多く取り入れ、付加価値の高い外構造園を提供しております。② 住宅分譲地での設計・施工 住宅メーカーや不動産デベロッパー等とともに、大型分譲地の計画段階から携わっております。住宅の敷地や道路の配置、そして全体に繋がりのある緑地や公園等を総合的に計画することで、全体が統一された美しい分譲地となります。また、個々の住宅のガーデンエクステリアは、当社グループが指定業者として全棟を任されることが多く、顧客ごとの要望を満たしながら、分譲地全体の樹木や石材等素材の連続性を保つことが可能となります。なお、10から20区画の小規模分譲地については、当社が分譲用の土地を取得し、住宅メーカーと協働して同様の計画、販売及び施工を行うこともあります。③ 「パインズ」でのショールーム展開 「パインズ」は、一般顧客向けのガーデンエクステリアショールームとして、東海地方に2店舗を展開しております。主にホームページや地域タウン誌をはじめ、既存顧客や住宅メーカーの紹介により集客しております。当社グループでは、全てオーダーメイドにて提案し、顧客の思いの実現に繋げております。また、顧客が完成後のイメージを視覚的に認識できる様、素材やデザインの提示は主にデジタルコンテンツによって行っております。施工では当社グループの監督・指揮の下、自社及び専属の協力会社にて行っております。定期的な現場への巡回や協力会社を交えた勉強会を実施し、品質と安全の向上に努めております。 その他の受注活動として、引渡し後の顧客への定期訪問や、樹木の剪定等のアフターメンテナンスを通じ、リガーデン(ガーデンエクステリアのリフォーム)の受注に繋げております。 (2)ランドスケープ 不特定多数の人が訪れるパブリックスペース(景観を構成する諸要素のことや、景観そのものを意味します。)に、樹木の緑あふれる憩いの空間を創り出しております。当社グループは、造園技法を用いた、主に緑化によるランドスケープの構築を行っており、樹木や石材を使った伝統的な造園工事から、建物の屋上や壁面を緑で覆う屋上・壁面緑化工事、生き物との共生を目的としたビオトープ(※)工事、大手ショッピングモールが取り組んでいる森づくりによる環境再生に配慮した工事など多岐に亘っております。 なお、対象となる物件は、公共工事、民間工事、また、工事施工後の緑地メンテナンスや公共公園の指定管理事業によるものであります。① 公共工事 官公庁(国土交通省、地方自治体等)が発注する物件であり、庁舎等の施設、都市公園、街路、公立学校等の施工・整備に係る造園緑化工事を行っております。受注の形態としては、官公庁が発注する工事における競争入札によるものと、大手建設会社や地元建設会社が受注した工事の造園緑化工事部分を協力会社として請け負うものがあります。いずれも、官公庁が定めた仕様に従い施工を行いますが、施工技術、品質、安全管理、提案力などが受注に際してのポイントとなります。② 民間工事 民間企業が発注する物件であり、商業施設、工場、リゾートホテル、ゴルフ場、飲食店、ショッピングモール、温浴施設、住宅マンション、私立学校、病院、老人介護施設等の施工・整備に係る造園緑化工事を行っております。受注の形態としては、民間企業より直接受注するものと、大手建設会社や地元建設会社が受注した工事の造園緑化工事を協力会社として請け負うものがあります。公共工事と同様、施工技術、品質、安全管理、提案力などが受注に際してのポイントとなります。③ 緑地メンテナンス 官公庁からの委託を受け、公園や公共施設等の緑地のメンテナンスを行っております。主な内容としては、樹木の剪定、施肥、病害虫駆除、草花の植え替えなどがあります。また、歴史的価値のある樹木の保存や、病気に侵された樹木の治療なども行っております。④ 公共公園の指定管理事業 官公庁からの委託を受け、指定管理者として市営公園全体の運営・管理を行っております。現在、岐阜市内6か所の公園の指定管理者となっており、来園者の誘導、イベントの企画・運営、売店の営業、遊具等のメンテナンス、サッカー場やテニスコート等運動場の整備、そして緑地のメンテナンスなど、市民の憩いの場所となるような公園運営に努めております。(※)ビオトープ 生命(バイオbio)と場所(トポスtopos)の合成語で生物の生息空間のこと。 [事業系統図] 以上の事項を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
富裕層向けの高級案件やオーダーメイド提案、樹木や天然石を多用した付加価値の高い外構造園を提供。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
1927年創業以来のノウハウや造園技法の伝承、エコや地球環境に対応できる技術開発。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:経済情勢による業績・財政状態への影響 / 特定の取引先への依存による受注減少リスク / 材料価格、外注コストの変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

岐阜造園は建設業であり、特定のブランド力や特許などの無形資産による競争優位性は限定的。地域密着型の信頼や長年の実績が一部の無形資産となり得るが、スコアは低い。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客は一度造園工事やメンテナンスを依頼すると、景観や維持管理の手間を考慮し、他社への乗り換えに心理的・物理的なハードルを感じる可能性がある。ただし、新規顧客獲得のハードルは低め。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業であり、ネットワーク効果による競争優位性は見られない。顧客やサプライヤーとの関係は重要だが、それが直接的なモートには繋がりにくい。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

建設業の特性上、資材調達や人件費における規模の経済は限定的。独自の仕入れルートや効率的な施工ノウハウがあればコスト優位に繋がる可能性はあるが、現時点では顕著ではない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高は着実に増加傾向にあるが、建設業界全体で見ると中堅規模。一定の規模による効率化や地域での認知度向上は見られるものの、圧倒的な規模の経済によるモートはまだ形成されていない。

競争優位性(モート)の要約は、有報の事業内容・経営戦略から順次生成中です。

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 私たち岐阜造園グループは、創業者である小栗弥一が「植弥」として1927年に創業して以来、一貫して街並みや住まいに緑の空間を提供する造園緑化事業を行ってまいりました。当社グループは、造園緑化事業を「ガーデンエクステリア」、「ランドスケープ」という2つの領域に細分化し、それぞれの領域、ときにはそれらを融合した領域において、創業者が確立した技術やDNAを最大限活用することで最高の作品を社会に提供することを経営の根幹としております。第62期(2027年9月期)においては、創業者である小栗弥一が「植弥」として1927年に創業して以来100年目を迎える節目に当たります。当社グループの現在のステージは、「造園業」から「景観産業会社」へと変革した時点であると認識しておりますが、創業100年の節目を前に新たなステージとして「環境創造企業」への更なる進化を目指し、これを目標としております。「環境創造企業」とは「景観産業」+「環境保全」の役割を果たす企業をいい、匠の造園技術を活用し、美しい空間を作るだけでなく、人と自然が共生できる「こころを満たす」環境を創造する企業であります。当社グループは、「環境創造企業」としての使命を全うすることで、社会問題を解決する一助になるとともに、企業価値の継続的な向上を目指します。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、営業エリア展開等による事業規模の拡大と、予実管理の徹底による収益力の向上を目指しており、これらの目標を管理し実現するため、売上高、売上総利益率及び売上高経常利益率を経営指標として重視しております。 第60期実績第61期業績予測金額(千円)比率(%)金額(千円)比率(%)売上高6,271,357-6,312,000-売上総利益1,800,15928.71,750,42027.7経常利益549,1088.8575,7229.1 (3)経営戦略等当社グループは、2030年に向けた成長戦略を策定しており、その達成のために必要な姿勢として、私たちがありたい姿を以下のように掲げております。・「その景色は、こころを打つか。」を私たちの絶対的な品質基準とします。・日本全国で「質の高い造園工事は岐阜造園に」という流れをつくります。・社員とその家族が誇れる「業界一働きがいのある会社」を目指します。なお、具体的な数値目標としては以下のように掲げております。 これらの目標を達成するために成長を支える3つ基本戦略を策定しております。  この成長を支える3つの基本戦略を実行するための方策としては、以下のように10の方策を実施してまいります。 ①職人型現場力による付加価値の高い造園緑化施設の提供当社グループは、創業98年で培ったDNAを財産とし、工事監督やデザイナーであっても、いざとなればスコップを持って作業する能力や、重機等を操縦する技能、植物の取り扱いに関する知識を合わせ持っている「職人型現場力」を最大の強みとしております。この強みは、創業以来培った匠の技術が織りなす、観る人に感動を与えるエクステリアデザインによる顧客への提案力であり、当社グループが提案するエクステリアデザインを現実の造園緑化施設として実現する技術力の高さであることや、定められた期日までに安全かつ効率的に施工を完了させる長年の経験に裏付けされた施工管理のことであります。この強みを最大限活用することで、付加価値の高い造園緑化施設を提供することを目指しております。 ②新たなイノベーションの創出創業者は、明治後期から大正時代にかけて造園業界でNo.1と言われた京都「植治」七代目小川治兵衛(山縣有朋の別邸「無鄰菴」等を作庭)の下で修業しました。数々の修業を経て培った高い技術を駆使し、地元の岐阜で本格的な日本庭園を数多く作庭しておりました。高度成長期には、伝統的な造園技術と東京で主流となっていた、「さつき」や「つつじ」の密植の大刈込の造形美で、モダンかつ革新的な和風庭園を作庭しておりました。当社は創業当時から常に「技術の探索」を行い、それを深掘りし「技術を更に深化」させることで、今で言うところのイノベーションを行っており、現在の市場における当社の優位性に繋がっております。今後も、造園技術に裏打ちされた斬新で独創的なデザイン提案等「技術の探索」を推進し、営業から施工、完成後のメンテナンスまで一気通貫で行える当社のシステムを、さらに深掘りしていく事で「技術の深化」をはかり、新たなイノベーションの創出につなげてまいります。 ③SDGsへの貢献・サステナビリティ経営推進当社では4~5年ほど前から毎年、東北の雪深い産地の落葉樹を700~1,000本調達し、当社の圃場にて植木材料として大切に育て、造園資材として利用すると言う取組みをおこなっております。これらの樹木は林業素材としては殆ど価値がなく、通常は伐採されるものですが、冬の雪の重さや強風により特徴のある樹形となり、庭園木として「わび・さび」を表現するとても貴重な造園資材となっています。これらを当社の匠の技により時間をかけて一流の名木素材に仕立てています。また、当社は石組みによる造形美の表現を得意としております。石積などに使用する石材についても、地元の人たちが見過ごすような石の中から味わいのある石を選別し、地産地消も進めています。一見あまり価値のないような樹木や石ですが、当社の匠の技術力により付加価値を高め、自然の美しさ、経年変化の魅力や奥深さを表現しています。また、このように有効利用することで、CO2の削減にも貢献しております。今後も社会的責任を果たせるよう「サステナビリティ」を意識した経営を行ってまいります。人財への投資に関する取り組みに関しましても、当社は、人材育成機関として岐阜造園アカデミーを設立し、創業以来培った匠の技術を次世代へ繋ぐための学びの場としております。なお、詳細については、「第2事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。 ④積水ハウス株式会社グループからの受注・連携強化当社は、積水ハウス株式会社と2020年5月に業務提携契約を、2020年6月、2023年2月には資本提携を行い、同社グループとの関係をより強化しております。同社の第6次中期経営計画においては、日本一の外構設計施工会社になることが表明されております。その達成に向けて「鳳コンサルタント株式会社」、「株式会社鴻池組」及び当社グループが一体として協業することが示されております。当社グループは、この協業による大型ランドスケープ案件や大規模プロジェクトへの参画を期待しており、事業拡大のチャンスと捉えております。今後も同社グループとは、取引関係だけでなく、相互の知見や技術を有効活用し、より一層、街や暮らしに潤いを与える緑空間創造企業としての使命を果たしてまいります。 ⑤関東における事業拡大当社グループは、当社において、本社・パインズ岐阜(岐阜県岐阜市)、名古屋支店(名古屋市西区)、東京支店(東京都千代田区)、長久手営業所・パインズ長久手(愛知県長久手市)、大阪営業所(大阪市淀川区)の5拠点、そして、子会社である株式会社景匠館(大阪市淀川区)の合計6拠点で営業活動を実施しております。特に中部及び関西エリアに拠点が多く、重点的な営業活動エリアではありますが、今後、事業を拡大するにあたっては、関東地区での事業拡大を第一に考えております。関東地区では、設計事務所やデベロッパーなどへプロジェクトの初期段階から提案営業を重ねることで、大型ランドスケープ案件や、富裕層向けの高額案件を受注しています。引き続き東京支店の組織強化を図り、更なる受注の拡大に繋げていきます。また、営業エリア拡大との視点では、福岡営業所の開設を計画しております。 ⑥埼玉植物園との業務提携当社は、2024年3月に、株式会社埼玉植物園との間で資本提携を視野に入れた業務提携を行いました。同社は埼玉県川口市を拠点とする老舗造園会社であり、関東エリアを中心に苗木の生産・卸売、緑化造園事業を展開しております。上述の通り、当社グループは、成長戦略の一つとして関東エリアでの事業規模の拡大を目指しております。また、同エリアでは特に、一般顧客に向けたガーデンエクステリアのニーズがあると考えております。当社グループは、同社との協業を通じて関東地区における施工拠点と位置付けさせていただくと共に、里山植栽と自然石を利用したモデルガーデンとして一般顧客に展示させていただくことでニーズに応えてまいります。当社グループは、これらの活動を通じて、同社と新たな付加価値を創出し、両社の業容の拡大と企業価値の向上に貢献してまいります。 ⑦戦略的M&Aの推進造園業界においては、後継者問題や職人の高齢化、新卒中途採用の求人難等により、廃業する業者も多く、造園事業許可業者数が減少しています。一方、地球温暖化や都市部の再開発事業におけるランドスケープ需要の拡大、国の緑化政策等、造園に対する社会的需要が高まっています。このような状況に対応すべく、戦略的M&Aを推進し、持続的な成長を目指します。また、M&Aを行うにあたっては、営業エリアの拡大、施工能力の強化、優秀な人材確保、強みを最大化する相乗効果の発揮、スケールメリットの獲得という視点を重視しております。 ⑧海外事業の推進当社は、2018年に中国青島における日本庭園の設計業務、2023年にカナダバンクーバーにおける大規模体験型農場ガーデンの設計業務を受注しました。今後も世界各国の自然環境に沿った日本独自の庭園手法や植栽技術を提案することにより、海外における受注活動も進めてまいります。 ⑨PFI事業の推進PFI(Private Finance Initiative)事業とは、公共施設等の整備・改修等事業を実施する手法の一つであり、施設の設計・建設・維持管理・運営を、民間の資金や経営能力、技術的能力などのノウハウを活用して行う事業手法をいい、これにより、地方自治体は、低廉で良質な公共サービスを地域住民やその利用者に提供することが可能となります。当社グループは、PFI事業を新たな事業機会と捉えて、これまで培ってきた公園等の指定管理業務のノウハウを活用しつつ、すでに複数のPFI事業を受注している積水ハウス株式会社の協力も得ることで、売上拡大を目指してまいります。 ⑩話題性があり、ランドマークとなる案件の受注促進当社は、日本中で大きな話題となっているテーマパークの緑化事業、有名な高級リゾートホテルの庭園及び地域のランドマークとなるような公園の施工を受注しております。今後もこのような話題性がありランドマークとなる案件の積極的な受注を推進し、業界の地位や当社グループの認知度の向上に努めてまいります。 (4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループを取り巻く経営環境は、物価上昇の継続と海外経済の不透明感などが懸念されるものの、公共建設投資においては、国土強靭化に向けた施策やインフラ老朽化対策の継続、民間建設投資においては、都市部を中心とした再開発事業や物流施設・ホテル等の非住宅分野における投資が継続したことから、堅調に推移してきました。その一方で、インフレや円安を背景とする建設資材価格の高騰や賃金の上昇、人手不足による工期の長期化が経営課題となっております。 当社グループは、そのような状況の中、以下の項目を優先的に対処すべき事業上の課題として取り組んでまいります。 ①人材の確保、育成及び技能の伝承当社グループが行う造園緑化事業では、設計や施工に関する技術は専門性が高く、熟練を要するため、一朝一夕では習得することが困難です。しかしながら、顧客に求められる品質・納期・価格を達成するためには、より多くの技術者を擁し、技術力を一層向上させることが必須であります。このため、今後の事業展開においては、優秀な人材の確保、育成及び技能の伝承が重要な課題となります。採用に関しては、優秀な人材という点においては、新卒・中途採用ともに業種を超えた競争状態にあります。このような状況において、当社では、主要な高校や大学に定期的に訪問し、当社の認知度を上げることで、新卒採用に向けた高校や大学との連携を強化してまいります。中途採用に関しても、複数の転職エージェントとの連携を強化し、積極的に優秀な人材の採用に努めてまいります。これら採用活動とともに、人材の定着化を図るために、新入社員とは、定期的な面談を実施し、課題や意見を抽出し、早期解決に取り組みます。また、成果に応じた適切な人材評価制度と給与体系を構築することで、評価制度の見える化を推進してまいります。これらに加えて、労働時間のモニタリングを強化することで、時間外労働を削減し、ワークライフバランスの実現を図ります。人材の育成及び技能の伝承に関しては、現場技術者の教育訓練を強化するために社内教育機関として「岐阜造園アカデミー」を設置しております。「岐阜造園アカデミー」では、月に1回以上開催する講習会や講習会の模様を撮影した動画作成を行っております。これにより、人材育成を加速させ、多くの現場経験を積むことで技能を伝承してまいります。また、造園・土木施工管理技能士、造園技能士、樹木医等の資格取得についても重要な方針としております。 ②営業エリアの拡大事業規模の拡大に向けては、現在の商圏にとどまることなく、営業エリアの拡大を通じて新規顧客を開拓することが不可欠であると認識しております。現在、東京・大阪・名古屋の三大都市圏を拠点とし、その近郊地域にも受注活動を展開しておりますが、今後の具体的なエリア戦略として、東京・大阪・名古屋に次ぐ主要商業都市である福岡への営業拠点開設を視野に入れ、四大都市を中心とした営業基盤の強化を図ってまいります。これにより、持続的な事業規模の拡大を目指してまいります。また、営業エリア拡大に加え、同業他社や異業種を対象としたM&Aの実施、並びに相乗効果が期待できる企業との事業提携など、戦略的アライアンスの推進にも積極的に取り組んでまいります。 ③内部管理体制の強化経営環境の変化に適応しつつ、更なる事業拡大を推進し企業価値を向上させるためには、内部管理体制の強化を通じた業務の標準化と効率化が重要な課題であると認識しております。当社では、社内における情報共有を目的としたITインフラを構築し、一定規模の受注案件に関する情報共有や拠点間における情報交換、他部門との情報共有などに関しては、定期的な会議体を設置し、早期の問題解決、業務改善につなげてまいります。また、社外との情報共有としては、お客様評価アンケートを実施してまいります。お客様評価アンケートの回答を解析することにより、継続的な受注の獲得やクレームの事前察知に役立ててまいります。 ④ITの導入企業価値の向上のためには、業務をより効率的に行うことが必須となります。当社グループは、業務を効率化するためには、ITを活用した業務システムを構築することが必要となります。当社においては、全社基幹システムを導入することで、バックオフィス業務を効率化すると共に業績の見える化を目指します。また、同時に、IT全般のセキュリティー確保、保存文書のペーパーレス化、生成AIの活用による業務の効率化を実施してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 私たち岐阜造園グループは、創業者である小栗弥一が「植弥」として1927年に創業して以来、一貫して街並みや住まいに緑の空間を提供する造園緑化事業を行ってまいりました。当社グループは、造園緑化事業を「ガーデンエクステリア」、「ランドスケープ」という2つの領域に細分化し、それぞれの領域、ときにはそれらを融合した領域において、創業者が確立した技術やDNAを最大限活用することで最高の作品を社会に提供することを経営の根幹としております。第62期(2027年9月期)においては、創業者である小栗弥一が「植弥」として1927年に創業して以来100年目を迎える節目に当たります。当社グループの現在のステージは、「造園業」から「景観産業会社」へと変革した時点であると認識しておりますが、創業100年の節目を前に新たなステージとして「環境創造企業」への更なる進化を目指し、これを目標としております。「環境創造企業」とは「景観産業」+「環境保全」の役割を果たす企業をいい、匠の造園技術を活用し、美しい空間を作るだけでなく、人と自然が共生できる「こころを満たす」環境を創造する企業であります。当社グループは、「環境創造企業」としての使命を全うすることで、社会問題を解決する一助になるとともに、企業価値の継続的な向上を目指します。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、営業エリア展開等による事業規模の拡大と、予実管理の徹底による収益力の向上を目指しており、これらの目標を管理し実現するため、売上高、売上総利益率及び売上高経常利益率を経営指標として重視しております。 第60期実績第61期業績予測金額(千円)比率(%)金額(千円)比率(%)売上高6,271,357-6,312,000-売上総利益1,800,15928.71,750,42027.7経常利益549,1088.8575,7229.1 (3)経営戦略等当社グループは、2030年に向けた成長戦略を策定しており、その達成のために必要な姿勢として、私たちがありたい姿を以下のように掲げております。・「その景色は、こころを打つか。」を私たちの絶対的な品質基準とします。・日本全国で「質の高い造園工事は岐阜造園に」という流れをつくります。・社員とその家族が誇れる「業界一働きがいのある会社」を目指します。なお、具体的な数値目標としては以下のように掲げております。 これらの目標を達成するために成長を支える3つ基本戦略を策定しております。  この成長を支える3つの基本戦略を実行するための方策としては、以下のように10の方策を実施してまいります。 ①職人型現場力による付加価値の高い造園緑化施設の提供当社グループは、創業98年で培ったDNAを財産とし、工事監督やデザイナーであっても、いざとなればスコップを持って作業する能力や、重機等を操縦する技能、植物の取り扱いに関する知識を合わせ持っている「職人型現場力」を最大の強みとしております。この強みは、創業以来培った匠の技術が織りなす、観る人に感動を与えるエクステリアデザインによる顧客への提案力であり、当社グループが提案するエクステリアデザインを現実の造園緑化施設として実現する技術力の高さであることや、定められた期日までに安全かつ効率的に施工を完了させる長年の経験に裏付けされた施工管理のことであります。この強みを最大限活用することで、付加価値の高い造園緑化施設を提供することを目指しております。 ②新たなイノベーションの創出創業者は、明治後期から大正時代にかけて造園業界でNo.1と言われた京都「植治」七代目小川治兵衛(山縣有朋の別邸「無鄰菴」等を作庭)の下で修業しました。数々の修業を経て培った高い技術を駆使し、地元の岐阜で本格的な日本庭園を数多く作庭しておりました。高度成長期には、伝統的な造園技術と東京で主流となっていた、「さつき」や「つつじ」の密植の大刈込の造形美で、モダンかつ革新的な和風庭園を作庭しておりました。当社は創業当時から常に「技術の探索」を行い、それを深掘りし「技術を更に深化」させることで、今で言うところのイノベーションを行っており、現在の市場における当社の優位性に繋がっております。今後も、造園技術に裏打ちされた斬新で独創的なデザイン提案等「技術の探索」を推進し、営業から施工、完成後のメンテナンスまで一気通貫で行える当社のシステムを、さらに深掘りしていく事で「技術の深化」をはかり、新たなイノベーションの創出につなげてまいります。 ③SDGsへの貢献・サステナビリティ経営推進当社では4~5年ほど前から毎年、東北の雪深い産地の落葉樹を700~1,000本調達し、当社の圃場にて植木材料として大切に育て、造園資材として利用すると言う取組みをおこなっております。これらの樹木は林業素材としては殆ど価値がなく、通常は伐採されるものですが、冬の雪の重さや強風により特徴のある樹形となり、庭園木として「わび・さび」を表現するとても貴重な造園資材となっています。これらを当社の匠の技により時間をかけて一流の名木素材に仕立てています。また、当社は石組みによる造形美の表現を得意としております。石積などに使用する石材についても、地元の人たちが見過ごすような石の中から味わいのある石を選別し、地産地消も進めています。一見あまり価値のないような樹木や石ですが、当社の匠の技術力により付加価値を高め、自然の美しさ、経年変化の魅力や奥深さを表現しています。また、このように有効利用することで、CO2の削減にも貢献しております。今後も社会的責任を果たせるよう「サステナビリティ」を意識した経営を行ってまいります。人財への投資に関する取り組みに関しましても、当社は、人材育成機関として岐阜造園アカデミーを設立し、創業以来培った匠の技術を次世代へ繋ぐための学びの場としております。なお、詳細については、「第2事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。 ④積水ハウス株式会社グループからの受注・連携強化当社は、積水ハウス株式会社と2020年5月に業務提携契約を、2020年6月、2023年2月には資本提携を行い、同社グループとの関係をより強化しております。同社の第6次中期経営計画においては、日本一の外構設計施工会社になることが表明されております。その達成に向けて「鳳コンサルタント株式会社」、「株式会社鴻池組」及び当社グループが一体として協業することが示されております。当社グループは、この協業による大型ランドスケープ案件や大規模プロジェクトへの参画を期待しており、事業拡大のチャンスと捉えております。今後も同社グループとは、取引関係だけでなく、相互の知見や技術を有効活用し、より一層、街や暮らしに潤いを与える緑空間創造企業としての使命を果たしてまいります。 ⑤関東における事業拡大当社グループは、当社において、本社・パインズ岐阜(岐阜県岐阜市)、名古屋支店(名古屋市西区)、東京支店(東京都千代田区)、長久手営業所・パインズ長久手(愛知県長久手市)、大阪営業所(大阪市淀川区)の5拠点、そして、子会社である株式会社景匠館(大阪市淀川区)の合計6拠点で営業活動を実施しております。特に中部及び関西エリアに拠点が多く、重点的な営業活動エリアではありますが、今後、事業を拡大するにあたっては、関東地区での事業拡大を第一に考えております。関東地区では、設計事務所やデベロッパーなどへプロジェクトの初期段階から提案営業を重ねることで、大型ランドスケープ案件や、富裕層向けの高額案件を受注しています。引き続き東京支店の組織強化を図り、更なる受注の拡大に繋げていきます。また、営業エリア拡大との視点では、福岡営業所の開設を計画しております。 ⑥埼玉植物園との業務提携当社は、2024年3月に、株式会社埼玉植物園との間で資本提携を視野に入れた業務提携を行いました。同社は埼玉県川口市を拠点とする老舗造園会社であり、関東エリアを中心に苗木の生産・卸売、緑化造園事業を展開しております。上述の通り、当社グループは、成長戦略の一つとして関東エリアでの事業規模の拡大を目指しております。また、同エリアでは特に、一般顧客に向けたガーデンエクステリアのニーズがあると考えております。当社グループは、同社との協業を通じて関東地区における施工拠点と位置付けさせていただくと共に、里山植栽と自然石を利用したモデルガーデンとして一般顧客に展示させていただくことでニーズに応えてまいります。当社グループは、これらの活動を通じて、同社と新たな付加価値を創出し、両社の業容の拡大と企業価値の向上に貢献してまいります。 ⑦戦略的M&Aの推進造園業界においては、後継者問題や職人の高齢化、新卒中途採用の求人難等により、廃業する業者も多く、造園事業許可業者数が減少しています。一方、地球温暖化や都市部の再開発事業におけるランドスケープ需要の拡大、国の緑化政策等、造園に対する社会的需要が高まっています。このような状況に対応すべく、戦略的M&Aを推進し、持続的な成長を目指します。また、M&Aを行うにあたっては、営業エリアの拡大、施工能力の強化、優秀な人材確保、強みを最大化する相乗効果の発揮、スケールメリットの獲得という視点を重視しております。 ⑧海外事業の推進当社は、2018年に中国青島における日本庭園の設計業務、2023年にカナダバンクーバーにおける大規模体験型農場ガーデンの設計業務を受注しました。今後も世界各国の自然環境に沿った日本独自の庭園手法や植栽技術を提案することにより、海外における受注活動も進めてまいります。 ⑨PFI事業の推進PFI(Private Finance Initiative)事業とは、公共施設等の整備・改修等事業を実施する手法の一つであり、施設の設計・建設・維持管理・運営を、民間の資金や経営能力、技術的能力などのノウハウを活用して行う事業手法をいい、これにより、地方自治体は、低廉で良質な公共サービスを地域住民やその利用者に提供することが可能となります。当社グループは、PFI事業を新たな事業機会と捉えて、これまで培ってきた公園等の指定管理業務のノウハウを活用しつつ、すでに複数のPFI事業を受注している積水ハウス株式会社の協力も得ることで、売上拡大を目指してまいります。 ⑩話題性があり、ランドマークとなる案件の受注促進当社は、日本中で大きな話題となっているテーマパークの緑化事業、有名な高級リゾートホテルの庭園及び地域のランドマークとなるような公園の施工を受注しております。今後もこのような話題性がありランドマークとなる案件の積極的な受注を推進し、業界の地位や当社グループの認知度の向上に努めてまいります。 (4)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループを取り巻く経営環境は、物価上昇の継続と海外経済の不透明感などが懸念されるものの、公共建設投資においては、国土強靭化に向けた施策やインフラ老朽化対策の継続、民間建設投資においては、都市部を中心とした再開発事業や物流施設・ホテル等の非住宅分野における投資が継続したことから、堅調に推移してきました。その一方で、インフレや円安を背景とする建設資材価格の高騰や賃金の上昇、人手不足による工期の長期化が経営課題となっております。 当社グループは、そのような状況の中、以下の項目を優先的に対処すべき事業上の課題として取り組んでまいります。 ①人材の確保、育成及び技能の伝承当社グループが行う造園緑化事業では、設計や施工に関する技術は専門性が高く、熟練を要するため、一朝一夕では習得することが困難です。しかしながら、顧客に求められる品質・納期・価格を達成するためには、より多くの技術者を擁し、技術力を一層向上させることが必須であります。このため、今後の事業展開においては、優秀な人材の確保、育成及び技能の伝承が重要な課題となります。採用に関しては、優秀な人材という点においては、新卒・中途採用ともに業種を超えた競争状態にあります。このような状況において、当社では、主要な高校や大学に定期的に訪問し、当社の認知度を上げることで、新卒採用に向けた高校や大学との連携を強化してまいります。中途採用に関しても、複数の転職エージェントとの連携を強化し、積極的に優秀な人材の採用に努めてまいります。これら採用活動とともに、人材の定着化を図るために、新入社員とは、定期的な面談を実施し、課題や意見を抽出し、早期解決に取り組みます。また、成果に応じた適切な人材評価制度と給与体系を構築することで、評価制度の見える化を推進してまいります。これらに加えて、労働時間のモニタリングを強化することで、時間外労働を削減し、ワークライフバランスの実現を図ります。人材の育成及び技能の伝承に関しては、現場技術者の教育訓練を強化するために社内教育機関として「岐阜造園アカデミー」を設置しております。「岐阜造園アカデミー」では、月に1回以上開催する講習会や講習会の模様を撮影した動画作成を行っております。これにより、人材育成を加速させ、多くの現場経験を積むことで技能を伝承してまいります。また、造園・土木施工管理技能士、造園技能士、樹木医等の資格取得についても重要な方針としております。 ②営業エリアの拡大事業規模の拡大に向けては、現在の商圏にとどまることなく、営業エリアの拡大を通じて新規顧客を開拓することが不可欠であると認識しております。現在、東京・大阪・名古屋の三大都市圏を拠点とし、その近郊地域にも受注活動を展開しておりますが、今後の具体的なエリア戦略として、東京・大阪・名古屋に次ぐ主要商業都市である福岡への営業拠点開設を視野に入れ、四大都市を中心とした営業基盤の強化を図ってまいります。これにより、持続的な事業規模の拡大を目指してまいります。また、営業エリア拡大に加え、同業他社や異業種を対象としたM&Aの実施、並びに相乗効果が期待できる企業との事業提携など、戦略的アライアンスの推進にも積極的に取り組んでまいります。 ③内部管理体制の強化経営環境の変化に適応しつつ、更なる事業拡大を推進し企業価値を向上させるためには、内部管理体制の強化を通じた業務の標準化と効率化が重要な課題であると認識しております。当社では、社内における情報共有を目的としたITインフラを構築し、一定規模の受注案件に関する情報共有や拠点間における情報交換、他部門との情報共有などに関しては、定期的な会議体を設置し、早期の問題解決、業務改善につなげてまいります。また、社外との情報共有としては、お客様評価アンケートを実施してまいります。お客様評価アンケートの回答を解析することにより、継続的な受注の獲得やクレームの事前察知に役立ててまいります。 ④ITの導入企業価値の向上のためには、業務をより効率的に行うことが必須となります。当社グループは、業務を効率化するためには、ITを活用した業務システムを構築することが必要となります。当社においては、全社基幹システムを導入することで、バックオフィス業務を効率化すると共に業績の見える化を目指します。また、同時に、IT全般のセキュリティー確保、保存文書のペーパーレス化、生成AIの活用による業務の効率化を実施してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 経営成績等の状況(1)経営成績 当連結会計年度におけるわが国経済は、緩やかな回復基調が続いたものの、物価上昇の継続と海外経済の不透明感が景気の重石となり、全体としては力強さを欠く推移となりました。個人消費については、賃金の上昇や各種支援策が下支えとなったものの、実質購買力の回復には至らず、回復の足取りは鈍い状況となりました。一方、訪日外国人観光客の増加は引き続きサービス消費の拡大に寄与し、地方都市を含めた観光関連業の活性化に貢献いたしました。企業の設備投資は堅調に推移したものの、中国や欧州経済の減速により輸出は伸び悩み、製造業の一部では慎重な姿勢が見られました。 建設業界においては、公共建設投資は、国土強靭化に向けた施策やインフラ老朽化対策が継続されたことから、堅調に推移いたしました。民間建設投資についても、都市部を中心とした再開発事業や物流施設・ホテル等の非住宅分野における投資が継続し、総じて底堅い動きとなりました。しかしながら、建設資材価格は依然として高止まりしており、加えて人手不足による工期の長期化やコスト上昇への対応が各社の経営課題となっております。 このような状況の下で、当社グループは、持続可能な成長を図るべく、施工力・提案力の強化と人材育成に注力してまいりました。人材面では、若手層・中堅層の育成を目的とした研修制度「岐阜造園アカデミー」の充実を図るとともに、働き方改革を背景に、多様な働き方への対応と生産性向上に取り組みました。事業面では、ガーデンエクステリアにおいて、大手ハウスメーカーとの連携強化を進め、案件規模の拡大や地域別の提案強化が奏功し、受注高は堅調に推移しております。ランドスケープにおいても、首都圏の高級商業施設や宿泊施設を中心に、新規案件の受注が進みました。売上・利益面では、大阪・関西万博に関連する造園工事の完工が寄与したほか、富士山を臨む高級旅館の大型造園工事が順調に進捗し、計画を上回る水準で推移しております。 なお、当社グループは造園緑化事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、対象とする物件により、「ガーデンエクステリア」と「ランドスケープ」に区分しております。「ガーデンエクステリア」、「ランドスケープ」についての詳細は「第1 企業の概況 3 事業の内容」に記載しております。 <ガーデンエクステリア> ガーデンエクステリアに関しては、売上高は3,357,333千円(前連結会計年度比15.8%増)となりました。当連結会計年度においても、前連結会計年度から引き続き、当社グループは、大手住宅メーカーとの協力関係の強化に努めております。その結果、当社の得意分野である戸建及び集合住宅における高価格帯の外構造園工事が増加し、売上高拡大に寄与しております。 <ランドスケープ> ランドスケープに関しては、売上高は2,914,023千円(前連結会計年度比26.8%増)となりました。当連結会計年度においては、特に民間からの受注が好調であり、内容としても大型の外構造園工事が多くありました。具体的には、富士高級旅館の造園工事、大阪・関西万博の造園工事、愛知県岡崎市及び安城市の複合商業施設の植栽工事、高級会員制リゾートホテルの外構・植栽工事、県立医科大学の植栽工事、愛知県長久手市ジブリパークの管理業務等であります。また、官公庁からの案件としては、公園の指定管理業務や全国緑化フェスティバルの会場演出業務等があり、売上高増加に貢献しております。  以上の結果、当連結会計年度の売上高は6,271,357千円(前連結会計年度比20.6%増)、営業利益は538,282千円(同20.4%増)、経常利益は549,108千円(同20.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は384,527千円(同12.9%増)となりました。 (2)キャッシュ・フロー 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ233,781千円増加し、当連結会計年度末には2,618,800千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は317,228千円(前連結会計年度は715,786千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益544,744千円、未払金の増減額144,439千円、仕入債務の増減額58,309千円、減価償却費38,114千円、販売用不動産の増減額29,366千円等の資金の増加に対して、売上債権の増減額263,509千円、法人税等の支払額178,426千円、役員退職慰労引当金の増減額35,016千円等の資金の減少によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は3,296千円(前連結会計年度は114,111千円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入62,613千円等の資金の増加に対して、保険積立金の積立による支出23,015千円、無形固定資産の取得による支出19,327千円、定期預金の預入による支出12,623千円等の資金の減少によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は80,150千円(前連結会計年度は42,727千円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入50,000千円等の資金の増加に対して、配当金の支払額106,976千円、長期借入金の返済による支出24,736千円の資金の減少によるものであります。 生産、受注及び販売の実績(1)生産実績 該当事項はありません。 (2)受注実績 当連結会計年度における受注実績は、次のとおりであります。区分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)ガーデンエクステリア3,552,969111.3971,763125.2ランドスケープ2,784,733103.81,153,73789.9合計6,337,702107.92,125,500103.2 (注)当社グループの事業は、造園緑化事業の単一セグメントであるため、対象とする物件による区分にて記載しております。 (3)販売実績 当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。区分当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)(千円)前年同期比(%)ガーデンエクステリア3,357,333115.8ランドスケープ2,914,023126.8合計6,271,357120.6 (注)1.当社グループの事業は、造園緑化事業の単一セグメントであるため、対象とする物件による区分にて記載しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年10月1日至 2024年9月30日)当連結会計年度(自 2024年10月1日至 2025年9月30日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)積水ハウス株式会社1,418,78327.31,047,98216.7積水ハウス建設中部株式会社110,6972.1738,07411.8大和ハウス工業株式会社445,8088.6548,7578.8 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (2)財政状態の分析(資産) 当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べて482,201千円増加し、5,776,333千円となりました。これは主に販売用不動産が29,366千円、建物及び構築物が26,102千円減少したものの、現金及び預金が183,792千円、受取手形・完成工事未収入金が263,509千円、投資有価証券が59,680千円、保険積立金が23,015千円等増加したことによるものであります。(負債) 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて158,346千円増加し、1,631,851千円となりました。これは主に未成工事受入金が19,571千円、役員退職慰労引当金が35,016千円等減少したものの、支払手形・工事未払金が58,309千円、その他流動負債が124,023千円、長期借入金が13,620千円等増加したことによるものであります。(純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて323,855千円増加し、4,144,481千円となりました。これは、主に利益剰余金が277,534千円、その他有価証券評価差額金が44,758千円等増加したことによるものであります。 (3)経営成績の分析 経営成績を売上高及び段階損益ごとに、前連結会計年度と比較すると下表のようになります。 第59期第60期前連結会計年度比金額(千円)構成比率(%)金額(千円)構成比率(%)増減金額(千円)増減比率(%)売上高ガーデンエクステリア2,900,27255.83,357,33353.5457,06115.8↑ランドスケープ2,298,40444.22,914,02346.5615,61826.8↑小計5,198,677100.06,271,357100.01,072,68020.6↑売上総利益1,506,57629.01,800,15928.7293,58219.5↑営業利益447,2188.6538,2828.691,06420.4↑経常利益455,9478.8549,1088.893,16120.4↑親会社株主に帰属する当期純利益340,4646.5384,5276.144,06212.9↑ (売上高) 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて1,072,680千円増加し、6,271,357千円となりました。これは前連結会計年度と比較して、ガーデンエクステリアが457,061千円、ランドスケープが615,618千円増加したことによります。(売上総利益) 当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べて779,097千円増加し、4,471,198千円となりました。これは主に主要材料費が336,123千円、外注加工費が316,778千円、賃金給料が49,566千円、賃借料が22,134千円等増加したことによります。 この結果、当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べて293,582千円増加し、1,800,159千円となりました。 なお、売上総利益率は、28.7%(前連結会計年度は29.0%)となりました。 (営業利益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて202,517千円増加し、1,261,876千円となりました。これは主に従業員給与及び手当が70,280千円、役員報酬が50,337千円、支払報酬が39,980千円等増加したことによります。 この結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べて91,064千円増加し、538,282千円となりました。(経常利益) 当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べて2,654千円増加し、21,051千円となりました。また、営業外費用は、前連結会計年度に比べて557千円増加し、10,226千円となりました。 この結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べて93,161千円増加し、549,108千円となりました。 なお、売上高経常利益率は、8.8%(前連結会計年度は8.8%)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べ4,364千円増加して、4,364千円となりました。 この結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて44,062千円増加し、384,527千円となりました。 (4)キャッシュ・フローの状況の分析 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。 (資本の財源及び資金の流動性) 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に必要となる外注加工費等及び人件費等の販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本方針としており、自己資金及び金融機関からの借入を基本としております。 (5)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)目標とする経営指標」に記載のとおり、売上高、売上総利益率及び売上高経常利益率を経営指標として重視しております。 当連結会計年度においては、売上高6,000,000千円、売上総利益率27.7%、売上高経常利益率8.4%を目標としておりましたが、実績は売上高6,271,357千円、売上総利益率28.7%、売上高経常利益率8.8%となり、目標を上回る結果となりました。なお、翌連結会計年度は、売上高6,312,000千円、売上総利益率27.7%、売上高経常利益率9.1%を目標に掲げております。引き続きこれらの指標について、向上に努めてまいります。

事業リスク

岐阜造園の事業は、経済情勢の変動に影響を受けやすく、官公庁や法人の投資動向、個人の消費動向によっては業績が悪化する可能性があります。また、積水ハウスグループや大和ハウス工業への売上依存度が高く、これら主要取引先からの受注が減少した場合、業績に影響を及ぼすリスクがあります。さらに、造園緑化工事で使用する材料価格や外注コストの想定を超える上昇、建設業法などの法的規制の改正や違反、必要な人材の確保・育成の遅れ、屋外作業における労働災害の発生、長雨や自然災害による工事遅延なども、業績や財政状態に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,846 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがありますが、これらに限定されるものではありません。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経済情勢について 当社グループは、公共工事をはじめ、法人からの発注による緑地工事、個人の住宅等の造園工事等を行い、取引先は官公庁・法人・個人と幅広く展開しております。 しかしながら、官公庁並びに法人の投資動向、個人の消費動向等は経済情勢の影響を受けやすく、これらの動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)特定の取引先への依存について 当社グループの売上高のうち、積水ハウス株式会社、積水ハウス建設中部株式会社及び大和ハウス工業株式会社に対する売上高の割合は、当連結会計年度において、それぞれ16.7%、11.8%及び8.8%を占めております。 当社グループでは、今後とも新たな取引先の獲得や収益基盤の拡大を図っていくとともに、これら3社との取引も引き続き拡大していく方針であります。 しかしながら、これら3社からの受注が減少した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)材料価格、外注コストの変動について 当社グループの造園緑化工事で使用する材料は、需給のバランス等により価格が変動しております。また、当該工事の施工では外注を活用しており、建設需要の繁閑等によりコストが変動しております。 材料価格並びに外注コストが当社グループの想定を超えて上昇した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)法的規制等について 当社グループの事業は、「建設業法」等の法的規制を受けております。 当社グループでは法令等を遵守して、事業を運営しております。しかしながら、法令違反が発生した場合、予期しない法令等の改正や新たな法令等の制定により当社グループの事業が何らかの制約を受けた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの事業運営に際しては、建設業に定める許可を得ております。現状、当該許可が取消しとなる事由はありません。しかしながら、何らかの事情により、許可の取消し等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (許認可等の状況) ① 当社許認可等の名称許認可等の番号取得年月有効期限関連法令許認可等の取消事由建設業許可(注)国土交通大臣許可(特-4)第275号1976年12月2027年12月26日(5年ごとの更新)建設業法同法第29条(注)特定建設業 造園工事業  ② 株式会社景匠館許認可等の名称許認可等の番号取得年月有効期限関連法令許認可等の取消事由建設業許可(注)大阪府知事許可(特-7)第163438号2025年7月2030年7月3日(5年ごとの更新)建設業法同法第29条(注)特定建設業 造園工事業 (5)人材の確保及び育成について 当社グループの事業展開には、施工品質を維持・向上するための知識・技術、また、時間とともに成長する生きた樹木を扱うことから美的創造力等の感性を持った人材の確保及び育成が必要であると認識しております。 しかしながら、当社グループの求めるこうした人材の確保及び育成が計画どおりにできなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)労働災害について 当社グループの業務は屋外での作業に従事する場面が多く、作業現場での安全衛生管理の徹底を図り、工事部門長による現場巡回等を実施し、労働災害の予防に努めております。 当社グループでは、これまでに重大な労働災害が発生したことはありません。 しかしながら、万が一、重大な労働災害が発生した場合には、工事案件の完成遅延等が生じる可能性があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7)天候・自然災害について 当社グループの業務は屋外での作業が多く、天候や自然災害による影響を受けます。 長雨、大雪などの悪天候、自然災害により工事案件の完成遅延等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 岐阜造園 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →