経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針 当社グループは、『「個の時代」の、担い手に。』というミッションをかかげており、InstagramやYouTubeなどSNS上で活動されている多様なインフルエンサーを支援しております。インフルエンサーを基軸としたプラットフォームを作ることで、様々な企業がSNSをうまく活用でき、インフルエンサーがより活躍できる世界になり、現代の細分化された消費者のニーズにサービスがマッチするより良い世界を実現できると考えております。 (2) 経営戦略等 当社グループは2025年に策定した中期経営計画(2025年度~2027年度)に基づき、目標達成に向けた取り組みを進めております。なお、中期経営計画の基本方針は次のとおりです。 価値の源泉の強化① インフルエンサーデータベース データ量の拡充と機械学習の強化により、当社の価値の源泉であるインフルエンサーデータベースの価値最大化を目指してまいります。このデータベースを活用し、データドリブンな方法で、さまざまなお客様の認知・集客の課題を解決してまいります。 価値の提供手段の強化② プロダクト領域 SMB(中小事業者/個人事業主)のお客様向けには、引き続きプロダクトを活用して価値提供してまいりますが、今後は店舗事業者向けとEC事業者向けにサービスを細分化し、これまで以上に多くのSMBのお客様にご利用いただけるサービスへの進化を目指して参ります。 ③ マーケティングパートナー領域 中堅・大手企業のお客様向けには、引き続き伴走支援型で価値提供してまいりますが、M&Aをはじめとしたケイパビリティの強化により、これまで以上に顧客課題に対して深く解決できる体制を目指してまいります。 中期経営計画の詳細につきましては、2025年2月13日に公表しております「中期経営計画(事業計画及び成長可能性に関する事項)」をご参照ください。 (3) 経営環境 2025年のインターネット広告費は、SNS上の縦型動画広告やコネクテッドTVなどの動画広告需要の高まりなどを背景に、前年比110.8%の4兆459億円(出典:株式会社電通「2025年 日本の広告費」)と引き続き成長を見せており、この好調に支えられて、日本の総広告費は4年連続で過去最高を更新しております。 そのような環境下において、近年では消費者の認知・検索という行動においてSNSが果たす役割はますます拡大しております。2010年代までは、消費者はテレビを見て認知を行い、Googleなどの検索エンジンで検索する、という流れが主流でした。しかし近年では、Instagram、TikTokやYouTubeといったSNSで新しい情報を認知し、検索するという流れが主流になりつつあります。15-24歳に対する意識調査では、ブランドの認知を「Instagram(51.0%)」、「Twitter(48.5%)」、「動画配信サービス(45.0%)」 にて行うという結果や、ブランドや商品の情報収集についても「Instagram(31.5%)」、「Twitter(29.3%)」「動画配信サービス(29.0%)」にて行うという結果がでております(出典:SHIBUYA109 lab.調べ 株式会社SHIBUYA109エンタテイメント 「Z世代のSNSによる消費行動に関する意識調査」)。 これまでの、テレビ・検索エンジンが認知・検索に影響を与えていた時代において、企業はテレビを見る消費者に対してマス広告を行い、検索エンジンでの検索に対応するためSEO対策(Search Engine Optimization,検索エンジンのオーガニックな検索結果において、特定のウェブサイトが上位に表示されるよう、ウェブサイトの構成などを調整すること)を行ってきました。そのため、認知領域では大手の広告代理店や芸能事務所が、検索領域ではネット広告代理店やポータルサイトが大きな影響力を持っていました。しかし、2020年代より、SNSが消費者の認知と検索の主たる媒体になりつつあり、当社グループの提供するインフルエンサーと企業をつなげるプラットフォームの認知・検索領域における影響力はますます高まっていくと考えております。 また、SNSで広告を行う場合には、広告代理店の担当者がついて、企画・インフルエンサーとの調整をすべてアナログで行っており、広告予算に余裕がある大手企業が高い手数料を代理店に支払い、メガインフルエンサーをキャスティングすることが一般的でした。 しかし当社グループが提供するサービスでは、企業の方が直接アプリで簡単にインフルエンサーをキャスティングできるので、値段を安く抑えることができ、幅広いお客様に利用していただくことができます。今までインフルエンサーマーケティングを行うことが困難だった中小企業及び個人事業主の方々に新しい手段を提供することで、当社グループ自身がインフルエンサーマーケティングの市場そのものを広げていきたいと考えております。そうした中、当社の注力サービスである「toridori base」は通販事業者・店舗事業者など事業形態を問わず、また、事業者の規模の大小を問わずご利用いただくことができるため、グルメ・ビューティー・トラベルジャンルを中心とした多種多様な事業者にご利用いただいております。当該事業者の広告費の規模は広大であると考えており、また、日本国内にインフルエンサーの数も豊富に存在しているため、上記市場規模を支えられるほどのSNSの利用環境へと変化してきております。Web上での集客、代理店活用、展示会への出店など様々な顧客獲得施策を取ることで上述の様々な事業者に対してアプローチしております。 このような環境の中で、当社グループは市場全体の拡大とともに、注力サービスである「toridori base」への積極的な投資と、インフルエンサーに対する支援領域の拡大及び支援する対象インフルエンサーの裾野の拡大を経営戦略の柱としております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の主な課題は以下のとおりであります。① 売上の拡大並びに利益及びキャッシュ・フローの定常的な創出 当社グループのインフルエンス・プラットフォーム事業においては、各サービスの機能性・利便性向上及び市場シェアの獲得が重要と考えており、特に主力サービスの「toridori base」及び新規プロダクト「Vooster」において、システム開発人員やサービスの拡販に係る人件費、及び顧客獲得にかかるマーケティング活動の広告宣伝費などを継続的に投下しております。当社グループとしては引き続き費用対効果を勘案しながら適切に投資を行ってまいります。 中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化に当たっては、これらの必要コストを上回る売上高の成長が重要であり、今後とも成長戦略を進めてまいります。 今後財務上の課題の発生が想定される場面及び発生確度につきましては、「3 事業等のリスク (2) 当社グループのビジネスモデルに関するリスクについて」をご参照ください。 資金繰りが悪化した場合の対策につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析」をご参照ください。 ② 人材採用、育成による生産性向上 当社グループのさらなる発展を目指すため、事業規模に見合う組織体制及び人事評価体制の確立、優秀な人材の確保、並びに確保した人材の早期育成の仕組みが不可欠であると考えております。企業理念の社内浸透や評価・教育研修制度の整備を進め、人材育成を通じて会社全体の生産性を向上させることで、さらなる収益性向上に努めてまいります。 ③ 広告審査体制の整備 当社グループが受ける広告案件及び当社広告マッチングの各サービスにおいては、広告関連法令やインターネット広告業界の自主規制に則った厳格な広告審査基準を顧問弁護士と連携して制定し、当社法務部による審査を実施しております。また、一般社団法人日本インタラクティブ広告協会(JIAA)や一般社団法人クチコミマーケティング協会(WOMJ)の会員として、定期的に法改正や広告審査に関する情報を収集し、当社の広告審査体制の改善及び当社内外に向けた法令遵守意識の啓蒙に努めております。今後、事業拡大による広告案件の増加や、新たなマーケティング手法を開発した際においても、引き続きこれらの対応を実施し、法令遵守の徹底に努めてまいります。 ④ 開発体制の強化 当社グループが属するインターネット広告事業においては、技術革新のスピードが非常に早く、また、新たなサービスや競合他社が次々と現れます。当社グループでは、このような市場環境の変化に対応し、競合優位性の確保及び事業の拡充を図るため、顧客やインフルエンサーの利便性をより高めるための既存サービスの機能改善や、新規広告商品やサービスの開発を行っております。これらを迅速に実施するため、開発環境の整備や優秀な人材の確保に引き続き取り組んでまいります。 ⑤ 当社グループ及びサービスブランドの知名度向上 当社グループが今後も成長を続けていくためには、自社サービスの知名度向上により、インフルエンサーの拡充及び顧客企業からの認知の拡大が必要不可欠と考えております。今後も費用対効果を勘案しながらも、プロモーション活動を強化してまいります。 ⑥ 情報管理体制の強化 当社グループは、各種サービスを通じて、インフルエンサー、広告主及び個人消費者等の個人情報を多数取り扱っており、これらの情報を適切に管理・保護していくことが重要な経営課題であると認識しております。現在、個人情報保護管理規程に基づき情報管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研修の継続的な実施やシステム面での対策強化に加え、外部専門業者による脆弱性診断等を通じて、情報管理体制の継続的な整備・強化に努めてまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化 当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が今後も重要な課題であると考えております。このため、当社グループといたしましては、コーポレート部門の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。⑧ 法規制等の変動に対応する社内体制 当社グループの事業は、広告関連法令、広告業界の自主規制、各種SNSプラットフォーム規約等の制約を受けますが、それら規制の改正、変更等の事業環境の変化に迅速に対応するため、事業部門とコーポレート部門が連携して情報の収集、分析、管理を行っております。また、規制等の変更に伴い対応が必要である際は、社内への周知、教育等によりその徹底を図っており、これらの対応を継続的に行ってまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 前述の経営方針に基づき、インフルエンサーの支援を通じて世の中に提供する価値の最大化を目指します。 当社グループは、この価値提供から生み出された結果である売上総利益(企業と消費者に対する請求総額である取扱高から、インフルエンサーに対する金銭報酬の支払額と商品原価を差し引いたもの)を重要な指標として考えております。 当社グループは、今後の成長可能性と社会に与えるインパクトを勘案し、「toridori base」を注力サービスとしており、「toridori base」の売上総利益の成長が当社グループ全体の中長期的な企業価値向上に影響を与えると認識しております。また、「toridori base」の成長に直結する重要指標として、「toridori base」の顧客数及び顧客当たりの四半期売上総利益を注視しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針 当社グループは、『「個の時代」の、担い手に。』というミッションをかかげており、InstagramやYouTubeなどSNS上で活動されている多様なインフルエンサーを支援しております。インフルエンサーを基軸としたプラットフォームを作ることで、様々な企業がSNSをうまく活用でき、インフルエンサーがより活躍できる世界になり、現代の細分化された消費者のニーズにサービスがマッチするより良い世界を実現できると考えております。 (2) 経営戦略等 当社グループは2025年に策定した中期経営計画(2025年度~2027年度)に基づき、目標達成に向けた取り組みを進めております。なお、中期経営計画の基本方針は次のとおりです。 価値の源泉の強化① インフルエンサーデータベース データ量の拡充と機械学習の強化により、当社の価値の源泉であるインフルエンサーデータベースの価値最大化を目指してまいります。このデータベースを活用し、データドリブンな方法で、さまざまなお客様の認知・集客の課題を解決してまいります。 価値の提供手段の強化② プロダクト領域 SMB(中小事業者/個人事業主)のお客様向けには、引き続きプロダクトを活用して価値提供してまいりますが、今後は店舗事業者向けとEC事業者向けにサービスを細分化し、これまで以上に多くのSMBのお客様にご利用いただけるサービスへの進化を目指して参ります。 ③ マーケティングパートナー領域 中堅・大手企業のお客様向けには、引き続き伴走支援型で価値提供してまいりますが、M&Aをはじめとしたケイパビリティの強化により、これまで以上に顧客課題に対して深く解決できる体制を目指してまいります。 中期経営計画の詳細につきましては、2025年2月13日に公表しております「中期経営計画(事業計画及び成長可能性に関する事項)」をご参照ください。 (3) 経営環境 2025年のインターネット広告費は、SNS上の縦型動画広告やコネクテッドTVなどの動画広告需要の高まりなどを背景に、前年比110.8%の4兆459億円(出典:株式会社電通「2025年 日本の広告費」)と引き続き成長を見せており、この好調に支えられて、日本の総広告費は4年連続で過去最高を更新しております。 そのような環境下において、近年では消費者の認知・検索という行動においてSNSが果たす役割はますます拡大しております。2010年代までは、消費者はテレビを見て認知を行い、Googleなどの検索エンジンで検索する、という流れが主流でした。しかし近年では、Instagram、TikTokやYouTubeといったSNSで新しい情報を認知し、検索するという流れが主流になりつつあります。15-24歳に対する意識調査では、ブランドの認知を「Instagram(51.0%)」、「Twitter(48.5%)」、「動画配信サービス(45.0%)」 にて行うという結果や、ブランドや商品の情報収集についても「Instagram(31.5%)」、「Twitter(29.3%)」「動画配信サービス(29.0%)」にて行うという結果がでております(出典:SHIBUYA109 lab.調べ 株式会社SHIBUYA109エンタテイメント 「Z世代のSNSによる消費行動に関する意識調査」)。 これまでの、テレビ・検索エンジンが認知・検索に影響を与えていた時代において、企業はテレビを見る消費者に対してマス広告を行い、検索エンジンでの検索に対応するためSEO対策(Search Engine Optimization,検索エンジンのオーガニックな検索結果において、特定のウェブサイトが上位に表示されるよう、ウェブサイトの構成などを調整すること)を行ってきました。そのため、認知領域では大手の広告代理店や芸能事務所が、検索領域ではネット広告代理店やポータルサイトが大きな影響力を持っていました。しかし、2020年代より、SNSが消費者の認知と検索の主たる媒体になりつつあり、当社グループの提供するインフルエンサーと企業をつなげるプラットフォームの認知・検索領域における影響力はますます高まっていくと考えております。 また、SNSで広告を行う場合には、広告代理店の担当者がついて、企画・インフルエンサーとの調整をすべてアナログで行っており、広告予算に余裕がある大手企業が高い手数料を代理店に支払い、メガインフルエンサーをキャスティングすることが一般的でした。 しかし当社グループが提供するサービスでは、企業の方が直接アプリで簡単にインフルエンサーをキャスティングできるので、値段を安く抑えることができ、幅広いお客様に利用していただくことができます。今までインフルエンサーマーケティングを行うことが困難だった中小企業及び個人事業主の方々に新しい手段を提供することで、当社グループ自身がインフルエンサーマーケティングの市場そのものを広げていきたいと考えております。そうした中、当社の注力サービスである「toridori base」は通販事業者・店舗事業者など事業形態を問わず、また、事業者の規模の大小を問わずご利用いただくことができるため、グルメ・ビューティー・トラベルジャンルを中心とした多種多様な事業者にご利用いただいております。当該事業者の広告費の規模は広大であると考えており、また、日本国内にインフルエンサーの数も豊富に存在しているため、上記市場規模を支えられるほどのSNSの利用環境へと変化してきております。Web上での集客、代理店活用、展示会への出店など様々な顧客獲得施策を取ることで上述の様々な事業者に対してアプローチしております。 このような環境の中で、当社グループは市場全体の拡大とともに、注力サービスである「toridori base」への積極的な投資と、インフルエンサーに対する支援領域の拡大及び支援する対象インフルエンサーの裾野の拡大を経営戦略の柱としております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の主な課題は以下のとおりであります。① 売上の拡大並びに利益及びキャッシュ・フローの定常的な創出 当社グループのインフルエンス・プラットフォーム事業においては、各サービスの機能性・利便性向上及び市場シェアの獲得が重要と考えており、特に主力サービスの「toridori base」及び新規プロダクト「Vooster」において、システム開発人員やサービスの拡販に係る人件費、及び顧客獲得にかかるマーケティング活動の広告宣伝費などを継続的に投下しております。当社グループとしては引き続き費用対効果を勘案しながら適切に投資を行ってまいります。 中長期的な利益及びキャッシュ・フローの最大化に当たっては、これらの必要コストを上回る売上高の成長が重要であり、今後とも成長戦略を進めてまいります。 今後財務上の課題の発生が想定される場面及び発生確度につきましては、「3 事業等のリスク (2) 当社グループのビジネスモデルに関するリスクについて」をご参照ください。 資金繰りが悪化した場合の対策につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析」をご参照ください。 ② 人材採用、育成による生産性向上 当社グループのさらなる発展を目指すため、事業規模に見合う組織体制及び人事評価体制の確立、優秀な人材の確保、並びに確保した人材の早期育成の仕組みが不可欠であると考えております。企業理念の社内浸透や評価・教育研修制度の整備を進め、人材育成を通じて会社全体の生産性を向上させることで、さらなる収益性向上に努めてまいります。 ③ 広告審査体制の整備 当社グループが受ける広告案件及び当社広告マッチングの各サービスにおいては、広告関連法令やインターネット広告業界の自主規制に則った厳格な広告審査基準を顧問弁護士と連携して制定し、当社法務部による審査を実施しております。また、一般社団法人日本インタラクティブ広告協会(JIAA)や一般社団法人クチコミマーケティング協会(WOMJ)の会員として、定期的に法改正や広告審査に関する情報を収集し、当社の広告審査体制の改善及び当社内外に向けた法令遵守意識の啓蒙に努めております。今後、事業拡大による広告案件の増加や、新たなマーケティング手法を開発した際においても、引き続きこれらの対応を実施し、法令遵守の徹底に努めてまいります。 ④ 開発体制の強化 当社グループが属するインターネット広告事業においては、技術革新のスピードが非常に早く、また、新たなサービスや競合他社が次々と現れます。当社グループでは、このような市場環境の変化に対応し、競合優位性の確保及び事業の拡充を図るため、顧客やインフルエンサーの利便性をより高めるための既存サービスの機能改善や、新規広告商品やサービスの開発を行っております。これらを迅速に実施するため、開発環境の整備や優秀な人材の確保に引き続き取り組んでまいります。 ⑤ 当社グループ及びサービスブランドの知名度向上 当社グループが今後も成長を続けていくためには、自社サービスの知名度向上により、インフルエンサーの拡充及び顧客企業からの認知の拡大が必要不可欠と考えております。今後も費用対効果を勘案しながらも、プロモーション活動を強化してまいります。 ⑥ 情報管理体制の強化 当社グループは、各種サービスを通じて、インフルエンサー、広告主及び個人消費者等の個人情報を多数取り扱っており、これらの情報を適切に管理・保護していくことが重要な経営課題であると認識しております。現在、個人情報保護管理規程に基づき情報管理を徹底しておりますが、今後も社内教育・研修の継続的な実施やシステム面での対策強化に加え、外部専門業者による脆弱性診断等を通じて、情報管理体制の継続的な整備・強化に努めてまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化 当社グループは成長段階にあり、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化が今後も重要な課題であると考えております。このため、当社グループといたしましては、コーポレート部門の整備を推進し、経営の公正性・透明性を確保するための内部管理体制強化に取り組んでまいります。⑧ 法規制等の変動に対応する社内体制 当社グループの事業は、広告関連法令、広告業界の自主規制、各種SNSプラットフォーム規約等の制約を受けますが、それら規制の改正、変更等の事業環境の変化に迅速に対応するため、事業部門とコーポレート部門が連携して情報の収集、分析、管理を行っております。また、規制等の変更に伴い対応が必要である際は、社内への周知、教育等によりその徹底を図っており、これらの対応を継続的に行ってまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 前述の経営方針に基づき、インフルエンサーの支援を通じて世の中に提供する価値の最大化を目指します。 当社グループは、この価値提供から生み出された結果である売上総利益(企業と消費者に対する請求総額である取扱高から、インフルエンサーに対する金銭報酬の支払額と商品原価を差し引いたもの)を重要な指標として考えております。 当社グループは、今後の成長可能性と社会に与えるインパクトを勘案し、「toridori base」を注力サービスとしており、「toridori base」の売上総利益の成長が当社グループ全体の中長期的な企業価値向上に影響を与えると認識しております。また、「toridori base」の成長に直結する重要指標として、「toridori base」の顧客数及び顧客当たりの四半期売上総利益を注視しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、エネルギー価格や食料品価格の高止まり、円安基調の長期化、原材料価格の上昇等により、企業のコスト負担は高水準で推移しており、先行き不透明感が残る状況が続いております。 このような経済環境の下、企業のマーケティング投資においては、成果を可視化しながら柔軟に予算を調整できる手法への需要が一層高まっております。当社グループが属するマーケティング業界、特にインターネット広告市場は、こうしたニーズを背景に引き続き堅調に成長しており、2025年の国内インターネット広告市場規模は、前年比110.8%の4兆459億円となり過去最高を更新いたしました(出典:株式会社電通「2025年 日本の広告費」)。また、AIを活用したターゲティングや自動最適化の進展により、広告効果を確認しながら継続的に改善を行う運用型広告モデルが定着しており、SNS広告や動画広告を中心に広告投資が拡大しております。さらに、インターネット広告市場の中でも、インフルエンサーマーケティング市場では、企業のブランド認知向上や購買行動促進を目的とした活用が広がっております。一方で、従来のインフルエンサーマーケティングは、成果の事前予測や価格の妥当性が分かりづらく、広告主にとって投資判断が難しいという課題を抱えておりました。 このような事業環境の下、当社グループは、『「個の時代」の、担い手に。』というミッションを掲げており、InstagramやYouTube、TikTokなどのSNS(ソーシャルネットワークサービス)上で活動する多様なインフルエンサーを支援しております。インフルエンサーの価値を最大化し、企業・消費者・インフルエンサー、誰もが手軽にSNSの力を享受できる世界を実現することを目指しております。 これまで、インフルエンサーマーケティングプラットフォームサービス「toridori base」、成果報酬型広告サービス「toridori ad」、及びタイアップ広告サービス「toridori promotion」などの複数のインフルエンサーマーケティングサービスを展開して参りました。 当社グループは、中長期的な成長を見据え、インフルエンサーマーケティングをデジタル運用広告と同様に「成果を見ながら回せる広告」へと進化させることを目的に、運用型インフルエンサー広告プロダクト「Vooster」の開発・提供を進めております。当該プロダクトでは、AIによるインフルエンサー選定、エンゲージメント予測に基づく成果連動型課金、やりとり不要の自動実行等を通じて、広告主にとって納得感のある投資判断を可能にし、継続的な広告出稿を促進する仕組みの構築を進めております。 今後の中長期的な成長戦略としては、①「toridori base」を中心としたプロダクト領域の拡大、②中堅・大手企業をターゲットにしたマーケティングパートナー領域の強化、及び③インフルエンサーデータベースの価値最大化を基本方針として掲げております。 これらの取り組みを通じて、インフルエンサーマーケティング市場の構造的進化を捉え、持続的な成長と企業価値の向上を目指してまいります。 その結果、当連結会計年度の取扱高は9,051,038千円(前年同期比+7.2%)、売上高は5,372,804千円(同+25.7%)、売上総利益は4,895,234千円(同+25.0%)、営業利益は707,758千円(同+55.7%)、経常利益は701,842千円(同+60.3%)、親会社株主に帰属する当期純利益は437,145千円(同+68.9%)となりました。 なお、当社グループはインフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載は行っておりません。 (資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1,931,478千円増加し、6,773,418千円となりました。これは主に、棚卸資産が94,874千円減少した一方で、現金及び預金が379,832千円、前払金が1,023,009千円、その他無形固定資産が291,738千円増加したことによるものであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,514,394千円増加し、4,865,852千円となりました。これは主に、契約負債が78,524千円減少した一方で、買掛金が174,349千円、預り金が678,452千円、借入金が661,709千円増加したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ417,083千円増加し、1,907,566千円となりました。これは主に、資本剰余金が50,738千円減少した一方で、利益剰余金が437,145千円増加したことによるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ379,832千円増加し、1,958,175千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、403,713千円(前年同期は97,568千円の資金の増加)となりました。これは主に、売上債権の増加126,545千円及び前払金の増加1,023,009千円により資金が減少した一方で、税金等調整前当期純利益の計上701,842千円及び預り金の増加678,452千円により資金が増加したことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、579,086千円(前年同期は911,409千円の資金の減少)となりました。これは主に、ソフトウエアの取得による支出330,953千円、長期貸付けによる支出300,000千円により資金が減少したことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、555,205千円(前年同期は720,285千円の資金の増加)となりました。これは、長期借入金の返済による支出861,691千円により資金が減少した一方で、短期借入金の純増加額400,000千円及び長期借入れによる収入1,123,400千円により資金が増加したことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社グループの事業の内、「toridori made」においてはアパレルやコスメ等の品目を主に外注を活用して生産しておりますが、当社グループ全体の売上高に占める重要性は軽微であり、また生産から売上計上までの所要日数も短いため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当社グループの事業の内、「toridori made」においては一部のブランドで受注生産方式を採用しておりますが、当社グループ全体の売上高に占める重要性は軽微であり、また受注から売上計上までの所要日数も短いため、当該記載を省略しております。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループの事業セグメントは、インフルエンス・プラットフォーム事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、サービス別に記載しております。サービス区分の名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)前年同期比(%)インフルエンス・プラットフォーム事業 プロダクト領域3,470,308+28.8 マーケティングパートナー領域1,902,496+20.4合計5,372,804+25.7(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、当該割合が100分の10未満のため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高) 当連結会計年度の取扱高は9,051,038千円、売上高は5,372,804千円となり、これは各事業の拡大によるものであります。 (売上原価、売上総利益) 当連結会計年度の売上原価は477,570千円となりました。これは主に「toridori made」の商品原価であります。その結果、売上総利益は4,895,234千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業損益) 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は4,187,475千円となりました。これは主に給料及び手当や広告宣伝費及び販売促進費によるものであります。その結果、営業利益は707,758千円となりました。 (営業外損益、経常損益) 当連結会計年度の営業外収益から営業外費用を差し引いた営業外損益純額は、5,915千円の損失となりました。これは主に補助金収入があったものの、支払利息が増加したことによるものであります。その結果、経常利益は701,842千円となりました。 (特別損益、法人税、住民税及び事業税、親会社株主に帰属する当期純損益) 当連結会計年度の特別損益については発生がありませんでした。 法人税等合計としては、201,482千円を計上しております。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は437,145千円となりました。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析 当社グループの資金需要としては、事業の拡大に伴う人件費、外注費、クライアント獲得や認知度向上のための広告宣伝費及び販売促進費に加え、必要に応じてM&A等の投資を実施する方針であります。当社グループは、財政状態や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討を行う予定であります。 最低資金残高につきましては、概ね取扱高の1ヶ月程度を想定しており、現時点において、手元流動性は高く、最低資金残高を上回るキャッシュポジションで推移しております。そのため、当社といたしましては、現時点において、流動性リスクを管理するための指標を設定しておりません。 また、資金繰りが悪化する場合に備え、流動性資産を十分に保有するとともに、資金の流出入の動向を踏まえて資産・負債両面から適切な資金繰りを行っております。さらに、運転資金を効率的に調達するため、金融機関と当座貸越契約を締結しております。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社の経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、売上総利益及び「toridori base」の顧客数及び顧客当たりの四半期売上総利益を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。