9304

澁澤倉庫(9304)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

倉庫・運輸関連業 運輸・物流

事業の概要

澁澤倉庫グループは、倉庫、港湾運送、陸上運送、国際輸送を主とする「物流事業」と、オフィスビルや物流施設の開発・賃貸・管理を行う「不動産事業」を中核としています。物流事業では、貨物の保管・入出庫、流通加工、船内・沿岸荷役、トラック運送、国際一貫輸送などを国内外で展開。不動産事業では、施設の開発から賃貸、設備管理まで一貫して手掛けており、これら二つの事業で収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

澁澤倉庫グループの事業セグメントは、「物流事業」と「不動産事業」の二つです。物流事業は、倉庫業務、港湾運送、陸上運送、国際輸送などを手掛け、グループ全体の売上高の大部分(726.78億円)を占める主要な収益源です。不動産事業は、オフィスビルや物流施設の開発・賃貸・管理を行い、売上高は59.41億円ですが、営業利益率は物流事業よりも高く(33.5億円)、安定した収益を上げています。物流事業がグループの売上を牽引し、不動産事業が収益性を支える構造となっています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PhysicalDistributionEnterprise 事業 727 39 5.3%
RealEstateEnterprise 事業 59 34 56.4%
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FY2025|995 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社(澁澤倉庫株式会社)、子会社15社および関連会社8社(2025年3月31日現在)により構成され、物流事業および不動産事業を中核として事業運営を行っております。子会社には、物流事業会社として当社の物流事業の実作業・実運送を担当する会社、あるいは独自の営業活動を併せて行う会社ならびに不動産管理等を担当し当社とともに不動産事業を推進する会社があります。連結決算の対象会社として、これらの会社のうち重要性の判断基準により、9社を連結子会社としております。当社グループの事業内容および当社と子会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、以下の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1) 物流事業主たる業務は倉庫業務、港湾運送業務、陸上運送業務および国際輸送業務であります。(イ) 倉庫業務寄託を受けた貨物の倉庫における保管・入出庫業務およびこれらに伴う流通加工等の荷役を行う業務であり、当社および大宮通運株式会社等が行っております。また、当社は荷役業務について澁澤コネクト株式会社等に委託しております。(ロ) 港湾運送業務港湾における船内荷役、沿岸荷役、はしけ運送、上屋保管およびこれらに伴う荷捌を行う業務であり、当社および門司港運株式会社等が行っております。(ハ) 陸上運送業務貨物自動車運送および引越等のサービスを行う業務であり、実運送および実作業は澁澤陸運株式会社等が行っております。(ニ) 国際輸送業務国際一貫輸送業務、国際航空貨物運送業務およびこれらに伴う荷捌を行う業務であり、海外においては澁澤(香港)有限公司、Shibusawa Logistics Vietnam Co., Ltd.および澁澤物流(上海)有限公司等が行っております。(ホ) その他の物流業務物流施設賃貸業務および通運業務等を、当社および大宮通運株式会社等が行っております。(2) 不動産事業主たる業務はオフィスビル、物流施設等の開発・賃貸・管理であり、施設の設備管理、各種工事請負等を澁澤ファシリティーズ株式会社が行っております。 〔事業系統図〕以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。(注)矢印は当社グループ各社が提供するサービスの主な流れを示しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
物流事業は国内外において法的許認可を事業基盤としており、様々な公的規制の適用を受ける。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化 / 特有の法的規制等に係るもの / 自然災害の発生
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

特定のブランド力や特許は限定的。一部、長年の歴史で培われた信頼やノウハウは存在するが、定量的な評価は難しい。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

既存顧客との長期契約や、特定の倉庫設備・システムへの依存度が高い場合、乗り換えにはコストや手間がかかる。特に、大量の在庫を扱う企業や、特殊な保管条件を必要とする顧客にとっては、乗り換えハードルは高くなる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果はほとんど見られない。個々の顧客との取引が中心であり、ユーザーが増えることでサービスの価値が向上する構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

立地による賃料コストの差は存在するが、構造的なコスト優位性は限定的。規模の経済による効率化の余地はあるものの、競合他社との大きなコスト差を生み出す要因は少ない。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

首都圏を中心に複数の大規模倉庫を保有し、業界内でも一定の規模を持つ。特に、東京港や横浜港周辺の立地は競争優位性となり得る。しかし、業界全体としては多数のプレイヤーが存在する。

澁澤倉庫グループは、長年にわたる物流事業と不動産事業の複合的な展開が強みです。物流事業では、倉庫、港湾、陸上、国際輸送を網羅する広範なサービス提供体制と、国内外の子会社・関連会社によるネットワークが競争優位の源泉と考えられます。また、不動産事業ではオフィスビルや物流施設の開発・賃貸・管理まで手掛けることで、安定的な収益基盤を構築しています。多くの施設を保有し、法的許認可を事業基盤としている点も、参入障壁となり得ます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。今後のわが国経済は、雇用・所得環境の改善や企業業績の持ち直しを背景として、緩やかな回復基調が続くことが見込まれます。一方で、物価上昇や人手不足等、経済活動に与える下押し要因に加えて、米国の保護主義的な通商政策による国際貿易の不透明感や景気鈍化への懸念が高まっております。このような事業環境のもと、当社グループは、澁澤倉庫グループミッション「物流を越えた、新たな価値創造により、持続可能で豊かな社会の実現を支えること」のもと、「Shibusawa 2030 ビジョン」にて「お客さまの事業活動に新たな価値を生み出す Value Partner」の実現を目指してまいります。事業の競争力強化とサービス領域の拡大とともに、持続的な価値向上のためのESG経営の確立に取り組み、当社グループが共有する価値観である、創業者の精神「正しい道理で追求した利益だけが永続し、社会を豊かにできる」を体現する企業であり続けてまいります。「Shibusawa 2030 ビジョン」の実現に向けては、以下の諸施策に取り組んでまいります。(1) 強みを深化させたカテゴリーNO.1の物流サービスを確立します。(2) 物流の枠を超えたアウトソーシングサービスを事業の柱に育てます。(3) スマートで強靭な不動産ポートフォリオを確立します。(4) ステークホルダーとの共存共栄の関係を進化させます。(5) 多様な人材が働き甲斐を感じる労働環境、企業風土を確立します。(6) 実効性のあるコーポレートガバナンスの確立に取り組みます。併せて、中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画 2026」で掲げた事業戦略に基づき、以下の課題に取り組んでまいります。(1) 物流事業の収益力強化(2) 国内/海外における物流ネットワークの拡充(3) 物流の枠を超えた業域の拡大(4) 不動産ポートフォリオの拡充(5) ESGへの取組み強化当社グループでは、事業の成長は堅固な経営基盤の上に成り立つとの認識から、健全な財務体質の維持向上、事業インフラの整備に取り組むとともに、コンプライアンスの徹底、コーポレートガバナンスの強化により経営品質を向上させてまいります。加えて、サステナビリティ推進基本方針を策定し、以下の6項目をマテリアリティ(重要課題)と定めております。(1) 地球温暖化の防止(2) 循環経済への転換(3) 安全・安心の実現(4) イノベーションの活用(5) 人権の尊重(6) 共存共栄の追求当社グループのみならず社会にとっても持続可能な成長につながる課題の解決に事業活動を通じて取り組むことにより、企業価値を向上させてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。今後のわが国経済は、雇用・所得環境の改善や企業業績の持ち直しを背景として、緩やかな回復基調が続くことが見込まれます。一方で、物価上昇や人手不足等、経済活動に与える下押し要因に加えて、米国の保護主義的な通商政策による国際貿易の不透明感や景気鈍化への懸念が高まっております。このような事業環境のもと、当社グループは、澁澤倉庫グループミッション「物流を越えた、新たな価値創造により、持続可能で豊かな社会の実現を支えること」のもと、「Shibusawa 2030 ビジョン」にて「お客さまの事業活動に新たな価値を生み出す Value Partner」の実現を目指してまいります。事業の競争力強化とサービス領域の拡大とともに、持続的な価値向上のためのESG経営の確立に取り組み、当社グループが共有する価値観である、創業者の精神「正しい道理で追求した利益だけが永続し、社会を豊かにできる」を体現する企業であり続けてまいります。「Shibusawa 2030 ビジョン」の実現に向けては、以下の諸施策に取り組んでまいります。(1) 強みを深化させたカテゴリーNO.1の物流サービスを確立します。(2) 物流の枠を超えたアウトソーシングサービスを事業の柱に育てます。(3) スマートで強靭な不動産ポートフォリオを確立します。(4) ステークホルダーとの共存共栄の関係を進化させます。(5) 多様な人材が働き甲斐を感じる労働環境、企業風土を確立します。(6) 実効性のあるコーポレートガバナンスの確立に取り組みます。併せて、中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画 2026」で掲げた事業戦略に基づき、以下の課題に取り組んでまいります。(1) 物流事業の収益力強化(2) 国内/海外における物流ネットワークの拡充(3) 物流の枠を超えた業域の拡大(4) 不動産ポートフォリオの拡充(5) ESGへの取組み強化当社グループでは、事業の成長は堅固な経営基盤の上に成り立つとの認識から、健全な財務体質の維持向上、事業インフラの整備に取り組むとともに、コンプライアンスの徹底、コーポレートガバナンスの強化により経営品質を向上させてまいります。加えて、サステナビリティ推進基本方針を策定し、以下の6項目をマテリアリティ(重要課題)と定めております。(1) 地球温暖化の防止(2) 循環経済への転換(3) 安全・安心の実現(4) イノベーションの活用(5) 人権の尊重(6) 共存共栄の追求当社グループのみならず社会にとっても持続可能な成長につながる課題の解決に事業活動を通じて取り組むことにより、企業価値を向上させてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態および経営成績の状況全般の概況(単位:百万円) 2024年3月期2025年3月期前期比増減率営業収益73,41778,6205,2027.1%営業利益4,2714,6683979.3%経常利益5,0915,5834919.7%親会社株主に帰属する当期純利益3,7284,9081,18031.6% 経済環境・当連結会計年度におけるわが国経済は、世界経済が全体的に緩やかな成長を維持する中、雇用・所得環境の改善等を背景に、個人消費や企業の設備投資に持ち直しの動きが見られたことから、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の長期化が消費者マインドの下振れ等を通じ家計に与える影響や、米国の通商政策をめぐる今後の不確実性の高まりなどにより、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 業績の状況・前期および当期新たに取扱いを開始した倉庫業務や陸上運送業務が業績に寄与したことを主要因として、営業収益は前期比52億2百万円(7.1%)増の786億2千万円、コスト上昇に見合う適正料金の収受等により、営業利益は同3億9千7百万円(9.3%)増の46億6千8百万円、経常利益は同4億9千1百万円(9.7%)増の55億8千3百万円となり、前期比増収増益となりました。・親会社株主に帰属する当期純利益は政策保有株式の売却益や、前期に発生した固定資産処分損の解消により、前期比11億8千万円(31.6%)増の49億8百万円となりました。 セグメント別の概況当社グループのセグメントの概況は、次のとおりであります。(物流事業)(単位:百万円) 2024年3月期2025年3月期前期比増減率営業収益67,66572,6855,0207.4%営業利益3,2753,88460818.6% 事業環境・個人消費の回復は小幅にとどまったことから、消費財等の国内貨物の荷動きは横ばいで推移しました。・円安効果による生産財の輸出や部品・部材類の輸入等を中心に、輸出入は堅調な荷動きで推移しました。・人手不足や物価上昇等による物流コストの増加は継続しました。 業績の状況・倉庫業務や陸上運送業務において、前期に取扱いを開始した飲料や工場内物流請負業務に加え、当期新たに取扱いを開始した医薬品や医療機器、食品等が寄与したほか、EC関連の取扱いが増加しました。また、コスト上昇への対応として、適正な運賃や料金の確保に努めることで、収益性の維持に取り組みました。・港湾運送業務は、前期に取扱いを開始した飲料の荷捌業務が寄与したほか、船内荷役業務の取扱いが増加しました。・国際輸送業務は、輸入航空貨物の取扱いは増加したものの、アジア域内航路における海上運賃単価の下振れに加え、輸出入海上貨物や輸出航空貨物の取扱いが低調に推移したことから減少となりました。・当社グループの強みである、飲料物流や多品種小ロット物流においては、拠点ネットワーク拡充による取扱量の増大をはかるとともに、DX推進の取組みを一層強化し、省人化とオペレーションの効率化を進め、業務プロセスの最適化に努めることで、採算性の向上に継続的に取り組みました。 (不動産事業)(単位:百万円) 2024年3月期2025年3月期前期比増減率営業収益6,0026,4034016.7%営業利益2,9963,35035311.8% 事業環境・都市部におけるオフィスビル市場は、空室率が引き続き低下傾向を示し、賃料についても上昇が見られるなど、全体的に安定的に推移しました。 業績の状況・施設の稼働率向上に伴い、空調設備使用料等の不動産付帯収入が増加したことに加え、ビル工事請負業務が好調に推移しました。・既存施設においては、計画的に保守改良工事を実施することで、現有資産の価値向上をはかるとともに、適正料金の収受に努め、安定的な収益基盤の確保と強化を推進しました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の連結キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローの増加があったものの、投資活動によるキャッシュ・フローおよび財務活動によるキャッシュ・フローの減少により、全体で10億2千6百万円の減少となり、現金及び現金同等物の期末残高は85億2千1百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払いがあったものの、税金等調整前当期純利益および減価償却費の計上による資金留保により、63億5千万円の増加となりました。なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ5億2千1百万円上回りましたのは、税金等調整前当期純利益の計上額の増加、仕入債務の増加等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入等があったものの、固定資産の取得による支出などにより、60億1千3百万円の減少となりました。なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ9億2千7百万円上回りましたのは、投資有価証券の売却及び償還による収入が増加したこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入があったものの、長期借入金の返済による支出、自己株式の取得による支出および配当金の支払いにより、14億1千万円の減少となりました。なお、当連結会計年度のキャッシュ・フローが前連結会計年度に比べ102億7千4百万円上回りましたのは、社債の償還による支出の減少および社債の発行による収入の増加等によるものであります。 ③ 生産、受注および販売の実績(1) セグメントごとの主要業務の営業収益内訳当連結会計年度の営業収益をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称営業収益(百万円)前連結会計年度比増減前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)比率(%)物流事業67,66572,6855,0207.4(倉庫業務)18,08719,9371,84910.2(港湾運送業務)6,4256,7092834.4(陸上運送業務)31,96134,7192,7578.6(国際輸送業務)7,9957,907△87△1.1(その他の物流業務)3,1943,4122176.8不動産事業6,0026,4034016.7報告セグメント計73,66779,0895,4217.4セグメント間の内部営業収益又は振替高△250△468△218-合計73,41778,6205,2027.1(注)当連結会計年度の主な相手先の営業収益および当該営業収益の連結営業収益合計に対する割合は次のとおりであります。なお、前連結会計年度は連結損益計算書の売上高の10%を占める顧客が存在しないため、記載を省略しております。相手先当連結会計年度(自 2024年4月1日   至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)サントリーロジスティクス㈱7,92310.0 (2) セグメントごとの主要業務の取扱高1.物流事業(イ) 倉庫業務1) 所管倉庫明細項目面積(㎡)前連結会計年度比増減前連結会計年度(2024年3月31日現在)当連結会計年度(2025年3月31日現在)面積(㎡)比率(%)所有庫273,671284,30210,6313.9借庫212,585261,66349,07823.1計486,256545,96659,70912.3貸庫----合計486,256545,96659,70912.3 (注)1.保管面積は倉庫業法に基づく保管用面積(野積面積を除く)であります。2.上表のほか、保管施設として上屋(港湾運送事業)16,743㎡があります。2) 入出庫高および保管残高項目数量(トン)前連結会計年度比増減前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)数量(トン)比率(%)入庫高2,579,3822,732,123152,7415.9出庫高2,582,2542,726,066143,8125.6合計5,161,6365,458,189296,5535.7月末保管残高年間合計2,656,1692,691,91735,7481.3年間平均221,347224,3262,9791.3 3) 貨物回転率項目貨物回転率(%)前連結会計年度比増減(ポイント)前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)数量97.2101.44.2 (注)算定方式貨物回転率 =(年間入庫高+年間出庫高)×1/2× 100月末保管残高年間合計 (ロ) 港湾運送業務項目取扱数量(トン)前連結会計年度比増減前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)取扱数量(トン)比率(%)船内荷役1,042,8301,063,18620,3562.0はしけ運送----沿岸荷役454,222462,6888,4661.9合計1,497,0521,525,87428,8221.9 (ハ) 陸上運送業務項目数量(トン)前連結会計年度比増減前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)数量(トン)比率(%)数量7,470,9587,701,423230,4653.1 2.不動産事業項目面積(㎡)前連結会計年度比増減前連結会計年度(2024年3月31日現在)当連結会計年度(2025年3月31日現在)面積(㎡)比率(%)賃貸ビル面積(契約面積)94,89294,892-- (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の財政状態の分析当社グループの連結会計年度末の資産の残高は、前連結会計年度末に比べ46億7千3百万円(4.1%)増加して1,174億4千6百万円となりました。このうち流動資産は4億3千1百万円(1.5%)増加し288億8千4百万円となりました。この主な要因は、受取手形及び取引先未収金の残高が増加したこと等によるものであります。固定資産は42億6百万円(5.0%)増加し885億1千4百万円となりました。固定資産のうち有形固定資産は、前連結会計年度末に比べ14億2千2百万円(2.5%)増加し574億8千4百万円となりました。この主な要因は、減価償却費が計上されたものの、物流事業における新規設備投資および不動産事業における設備更新のための投資を実施したことによるものであります。また、投資その他の資産は25億4千万円(9.3%)増加し298億3千万円となりましたが、この主な要因は、株式相場の上昇により保有する投資有価証券の時価が増加したことおよび投資有価証券の取得等によるものであります。連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末に比べ19億7千2百万円(3.9%)増加して521億1千7百万円となりました。このうち流動負債は5億9千2百万円(3.5%)減少し162億3千5百万円となり、固定負債は25億6千4百万円(7.7%)増加し358億8千1百万円となりました。流動負債の減少の主な要因は、未払法人税等の増加があったものの、設備関係支払手形の残高の減少があったこと等によるものであり、固定負債の増加の主な要因は、借入金の約定返済が進んだものの、社債を発行したこと等によるものであります。連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ27億1百万円(4.3%)増加して653億2千8百万円となりました。この主な要因は、自己株式の取得および配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益が計上されたことやその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものであります。上記の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の54.7%から54.8%となり、また、1株当たり純資産額は4,074円00銭から4,472円42銭となりました。なお、キャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績の分析当社グループの当連結会計年度の経営成績は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」に記載のとおり、物流業界では、消費財等の国内貨物の荷動きは横ばいで推移しましたが、輸出入は円安効果による生産財の輸出や部品・部材類の輸入等を中心に、堅調な荷動きで推移しました。また、不動産業界では、都市部におけるオフィスビル市場は、空室率が引き続き低下傾向を示し、賃料についても上昇が見られるなど、全体的に安定的に推移しました。こうした事業環境のもと、当社グループは、3ヵ年の中期経営計画「澁澤倉庫グループ中期経営計画2026」で掲げた事業戦略に基づき、拠点ネットワーク拡充による取扱量の増大をはかるとともに、DX推進の取組みを一層強化し、省人化とオペレーションの効率化を進め、業務プロセスの最適化に努めることで、採算性の向上に継続的に取り組みました。また、不動産事業においては、既存施設の計画的な保守改良工事を実施することで、現有資産の価値向上をはかるとともに、適正料金の収受に努め、安定的な収益基盤の確保と強化を推進しました。この結果、当連結会計年度の営業収益は、前期および当期新たに取扱いを開始した倉庫業務や陸上運送業務が業績に寄与したことを主要因として、前期比52億2百万円(7.1%)増の786億2千万円、コスト上昇に見合う適正料金の収受等により、営業利益は同3億9千7百万円(9.3%)増の46億6千8百万円、経常利益は同4億9千1百万円(9.7%)増の55億8千3百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、政策保有株式の売却益や、前期に発生した固定資産処分損の解消により、前期比11億8千万円(31.6%)増の49億8百万円となりました。なお、営業収益営業利益率は5.9%、総資産経常利益率は4.9%、自己資本当期純利益率は7.8%となっております。また、事業セグメント別では、物流事業の営業収益は前期比50億2千万円(7.4%)増の726億8千5百万円、営業利益は前期比6億8百万円(18.6%)増の38億8千4百万円となりました。不動産事業の営業収益は前期比4億1百万円(6.7%)増の64億3百万円、営業利益は前期比3億5千3百万円(11.8%)増の33億5千万円となりました。 ③ 資本の財源および資金の流動性ⅰ) 資金需要当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、物流事業に関わる倉庫荷役費、港湾荷捌費、陸上運送費および不動産事業に関わる不動産維持費、付帯費ならびに各事業についての販売費及び一般管理費があります。また、設備資金需要としては、物流施設・機器および不動産施設への投資ならびにシステム開発等があります。ⅱ) 財務政策当社グループの事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用および金融機関からの借入ならびに社債の発行により資金を調達しており、運転資金および設備資金につきましては、国内・海外子会社のものを含め当社において一元管理しております。資金調達に際しては、将来の金利変動リスクを避けるために、一部金利スワップを利用しており、調達コストの低減に努めております。また、運転資金の効率的な調達を行うため、金融機関と当座貸越契約を締結しております。 ④ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

主なリスクとして、国内外の経済環境や社会情勢、天候変動が物流事業の業績に影響を与える可能性があります。また、不動産事業は首都圏の需給バランスや市況動向に左右されることがあります。法的規制の改廃や新たな規制の導入は、事業運営に影響を及ぼす可能性があり、地震や台風などの自然災害による施設被災も業績に多大な影響を与えるリスクです。さらに、燃料油価格の変動や金利変動、システムトラブル、個人情報漏洩、保有資産の時価変動、海外事業展開に伴うリスク、退職給付債務、気候変動に伴うリスクも挙げられます。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,893 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重大な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。① 事業環境の変化当社グループは、倉庫業ならびに陸・海・空にわたる運輸業を主体とした物流事業と不動産賃貸業を中心とする不動産事業を主たる事業としておりますが、物流事業においては、国内外の経済環境や社会情勢の変動および天候等による景気動向の変化が、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、不動産事業においても施設の改善と機能拡充を推進しておりますが、首都圏における賃貸オフィス市場の需給バランスの変化や市況動向等の影響を受ける可能性があります。② 特有の法的規制等に係るもの当社グループの物流事業は、国内外において法的許認可を事業基盤としており、施設、設備の安全性や車両等の安全運行のために、国際機関および各国政府の法令、規制等様々な公的規制を、事業推進にあたっては通商、租税、為替管理、環境、公正取引等に関する法規制の適用を受けております。今後、これらの法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられる場合には、当社グループの事業および業績に影響を与える可能性があります。③ 自然災害の発生当社グループは、物流事業と不動産事業を展開するにあたり多くの施設を有しております。そのため、地震や台風等の自然災害が発生し、当社グループの施設が被災した場合、当社グループの業績および財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。なお、当社グループの保有施設につきましては、適切な補償範囲にて企業財産包括保険を付保するとともに、建物の耐震対策として、1981年建築基準法改正以前の耐震基準の設計による建物について、必要に応じ耐震診断を行い、耐震性能が不充分な建物については現行基準並みの耐震補強工事を順次実施しております。④ 車両燃料油価格の変動当社グループの物流事業では、車両運行のための燃料の調達が不可欠なものとなっております。燃料費については、調達コストの平準化・削減に努めておりますが、燃料油の市場価格は概ね原油価格に連動しており、世界の景気動向、産油地域の情勢、米国を中心とする在庫水準、投機資金の流入等により影響を受ける可能性があり、燃料油価格の上昇は、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。⑤ 金利の変動当社グループは、賃貸不動産や倉庫施設等の新設や更新のため、継続的な設備投資を行っております。適切な負債資本倍率を考慮しつつ、運転資金および設備資金は主として外部借入れにて調達しております。固定金利での借入れや金利スワップ取引により金利の固定化を進めておりますが、変動金利で調達している資金については、金利変動の影響を受けます。また、金利の変動により、将来の資金調達コストが影響を受ける可能性があります。⑥ システムトラブルによる影響当社グループは、各種物流情報システムを構築し、インターネットを介して顧客との情報交換を行っておりますが、外部からの不正なアクセスによるシステム内部への侵入や、コンピュータウイルスの感染等の障害が発生する可能性があります。この対策としてセキュリティソフト等を導入し、安全には万全を期しております。また、大地震、大規模停電への対策として、遠隔地でのデータ・バックアップ・センターの配備をしております。万が一システムのトラブルが発生した場合には、顧客との情報交換のための代替手段を準備しておりますが、復旧までの間、作業効率の低下を来たす可能性があります。⑦ 個人情報漏洩等の発生当社グループは、物流事業におけるトランクルーム、引越業務等において、個人情報を取り扱っております。当社グループでは情報保護方針を定め、当方針に基づき策定した「情報保護規程」をすべての役職員が遵守することにより、個人情報漏洩等の予防に努めております。しかしながら、予期せぬ不正アクセスやコンピュータウイルス等の不法行為による個人情報漏洩が発生した場合には、損害賠償請求等により、当社グループの事業および業績に重大な影響を及ぼす可能性があり、このようなリスクに備えるため、賠償責任保険を付保しております。また、当社グループは、「情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)」の認証を2005年12月16日に取得し、2024年11月22日に「ISO/IEC 27001:2022」へ移行しております。 ⑧ 保有資産の時価変動当社グループは、減損会計基準およびその適用指針に基づき、2006年3月期より固定資産の減損会計を適用しております。今後、保有資産の時価の下落あるいは当該資産の収益性悪化等により、減損処理の手順に従い減損損失を認識した場合には、当社グループの業績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当期末における当社グループの投資有価証券残高は278億2千2百万円であります。将来において投資先の業績不振や証券市場における市況の悪化等により時価あるいは実質価額が下落し、かつ回復の可能性があると認められない場合には、当社グループの業績および財務状態に影響を及ぼす可能性があります。⑨ 海外への事業展開当社グループは、海外においては、現地子会社等や代理店との連携により、事業活動を行っておりますが、現地の法令規制の改廃や税制等の変更、為替相場の変動あるいは事業活動に不利な政治または経済要因の発生、戦争・テロ・伝染病などの社会的混乱により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑩ 退職給付債務当社グループは、従業員の退職給付費用および債務は、割引率や年金資産の期待運用収益率等の数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの数値は将来に対する予測に基づくものであり、今後の退職給付債務の割引率低下や年金資産の運用実績の悪化等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、これらのリスクを緩和するため、2006年4月より確定拠出年金制度を一部導入しております。⑪ 気候変動に伴うリスク当社グループは、気候変動に伴う豪雨や台風などの異常気象により、保有する施設の被災や交通網の遮断、高温による労働生産性の低下などの影響を受ける可能性があります。また、国内外における、企業が排出する温室効果ガスに対する規制強化や炭素価格の導入等は、操業コストの増加原因となります。これらの状況に対し、当社グループは、サステナビリティ推進基本方針において、地球温暖化の防止や安全・安心の実現をマテリアリティ(重要課題)として特定し、モーダルシフトの推進、物流効率化による温室効果ガスの排出削減および保有する施設の強靭化に取り組んでおります。

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