経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループにおける経営方針、経営環境および対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものです。 当連結会計年度におけるわが国の景気は、堅調な企業収益を背景とした雇用・所得環境の改善や政府による各種政策による効果もあり、全体としては緩やかに回復しております。一方で、米国の通商政策への懸念などによる景気の下振れリスク、地政学的リスクや原材料・エネルギー価格の高止まり等、世界経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。建設コンサルタント業界では、自然災害リスクに備えた国土強靱化の推進や、老朽化が進む社会資本の維持管理・長寿命化・更新への対応が、引き続き重要な課題となっております。特に足元では、橋梁やトンネルなど構造物の健全度調査・診断業務の増加、気候変動を踏まえた治水・河川整備事業の拡充、さらには地域防災力強化に向けた都市インフラ再構築の取り組みが加速しております。加えて、情報通信技術(以下「ICT」という。)やAI等を活用したインフラサービスの高度化への対応、少子高齢化を見据えた地域創生支援、エネルギー政策に関連した再生可能エネルギーの需要など、当業界に求められる機能と役割は一層多様化・高度化しております。このような状況の中、政府による防災・減災・国土強靭化対策に向けた公共事業予算が確保され、現在のところ国内の公共事業を取り巻く環境はおおむね堅調に推移しております。 (1) 経営の基本方針当社グループでは、経営理念である「人が夢を持って暮らせる社会の創造に技術で貢献する。」を踏まえ、「人」「夢」「技術」をモットーに、国内外において人権を尊重し、関係法令、国際的ルールおよびその精神を遵守しつつ、持続可能な社会の創造に貢献することを目指しております。 (2) 経営戦略 当社グループは、長期経営計画である「長期経営ビジョン2030」(2019年10月~2031年9月)を公表しております。さらに、この「長期経営ビジョン2030」の実現に向けての第2フェーズとして、2022年11月に公表しました中期経営計画「持続成長プラン2025」(2022年10月~2025年9月)を策定し、当社グループのさらなる成長に向けた基盤づくりを行う重要なステージと位置づけ、より具体的な目標及び施策をとりまとめました。 「持続成長プラン2025」 数値目標 売上高(百万円)営業利益(百万円)従業員数(人)連結※43,0002,200約2,400 ※2024年11月26日に目標値を変更いたしました。 目標達成に向けた施策 「持続成長プラン2025」では、『国土基盤整備・保全分野のさらなる強化と環境・新エネルギー分野及び地域創生分野の新たな事業分野としての確立。事業を支える多様な人材が働きがいを持てる環境づくりを推進。』を基本方針としております。引き続き要請の多い国土強靭化やインフラ維持管理等のニーズに対応した基幹事業の強化・拡大を図るとともに、新領域における事業開発や海外事業の強化、人材の確保及び育成への投資を重点的に行ってまいりました。計画期間中は以下の5つの施策と3つの横断的な取組みに基づき事業を推進してまいりました。 (事業軸Ⅰ 国土基盤整備・保全分野)主要施策 1.人・夢・技術グループの基幹を担う国土基盤整備・保全分野のさらなる強化 事業軸Ⅰ国土基盤整備・保全分野において、構造、道路・交通、地盤、保全などの基幹事業における受注の拡大に向けて、基幹事業におけるさらなる技術開発を推進するとともに、グループ会社間の連携により顧客ニーズに応じた技術サービスを提供する。また、近年事業を拡大している河川事業について、さらなる受注拡大を目指す。さらに、技術人材の確保と育成、IT化やDXの推進等による業務実施体制の強化を図る。 (事業軸Ⅱ 環境・新エネルギー分野)主要施策 2.カーボンニュートラルに関するあらゆる側面からの事業参画 事業軸Ⅱ環境・新エネルギー分野において、カーボンニュートラルに関するあらゆる側面からの事業参画を図ることで、新たな事業分野としての確立を図る。これまで推進してきた洋上風力発電事業関連の地盤調査のさらなる受注拡大を図るとともに、バイオマス発電事業の事業拡大、自治体や民間へのコンサルティングサービスの拡大を図る。 (事業軸Ⅲ 地域創生分野)主要施策 3.「人・夢・技術グループが目指す地域創生」の実現に向けた多様なまちづくりのサービスの提供 事業軸Ⅲ地域創生分野において、地域創生の基盤となる「人・夢・技術グループが目指す地域創生」の実現に向けて、まちづくりの多様なサービスを提供する。具体的には、PPP/PFIアドバイザリーや建築・健康・まちづくりのコンサルティングサービスのほか、サービス購入型や独立採算型の PPP/PFI事業の運営、オンデマンド交通のサービスの高度化等を推進する。また、「人・夢・技術グループが目指す地域創生」のモデルとして、株式会社長大が支援・共同展開する「北海道更別村SUPER VILLAGE構想」において、データ基盤連携に基づくシームレスな行政サービスの提供を実現する。 (海外連携展開領域)主要施策 4.新たな海外事業展開のための海外拠点及び営業・技術部門の体制強化 海外連携展開において、シンガポール及び VIP(ベトナム、インドネシア、フィリピン)の海外拠点の体制強化、また、グループ会社間の海外営業・技術部門の連携を図ることで、東南アジアを中心とする海外業務の受注拡大を図る。 (国内事業推進)主要施策 5. 新たな地域や顧客の開拓と災害時の対応強化地域担当技術者の配置による地域ニーズの把握やグループ会社間の技術・営業情報の共有により、新たな顧客の開拓を推進する。また、地域ネットワークの形成やグループ会社間の連携により、災害発生時の調査や復興支援に迅速に対応できる体制を構築する。 (横断的な取組み)横断的な取組み 1.多様な働き方の提示と採用・育成の強化人・夢・技術グループの持続的な成長に向けて、多様な人材が”働きがい”を持てる環境をつくるため、長時間労働の改善や多様な働き方を可能にする環境整備を進める。また、グループ会社間の連携による採用の強化を図るとともに、研修プログラムやジョブローテーション制度など、人材育成のための制度を拡充する。 横断的な取組み 2.イノベーションによる新事業・新技術の創出とIT化・DX推進による圧倒的な生産性の向上新たな事業領域の創出に向けて、スマートシティ、空飛ぶクルマ、量子コンピュータなどの技術開発と事業化を推進する。また、IT化やDXの推進により、業務遂行における圧倒的な生産性向上を図る。 横断的な取組み 3.グループのガバナンス強化とM&A・新事業投資の推進 プライム市場上場グループ(2025年9月24日よりスタンダード市場へ区分変更)として、グループ企業のガバナンスの強化を図るとともに、ステークホルダーへの適切な情報開示を行う。また、「長期経営ビジョン 2030」の実現に向けて、多様な機関との連携やM&Aによるグループ体制の強化を図る。さらに、新事業に対する積極的な投資を行うとともに、事業のモニタリングやリスク管理を徹底する。 以上の方針に基づき事業を着実に推進することで、当社の持つ経営資源を有効に活用するとともに、様々なステークホルダーとの良好な関係を維持・発展させ、当社および当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の向上に資することができると考えております。 (3) 当面の対処すべき課題の内容等 建設コンサルタントを取り巻く経営や事業の環境変化は大きく、早期の対応が課題となっております。主な課題として、①ICTの進展とインフラ技術への活用の推進、②頻発する大規模災害へのグループとしての対応、③再生可能エネルギー分野の拡大、④地域創生と増大する民間の役割、⑤多様化する海外事業とそのリスク管理、⑥より一層の働き方改革の推進、⑦持続可能なグローバル社会形成への貢献、⑧ガバナンスの強化、であります。今後、当社グループは、他社に先んじて上記環境変化に対処してまいるとともに、2025年11月に公表した中期経営計画「持続成長プラン2028」を着実に遂行し、持続的な成長と中長期的な企業価値の更なる向上に努めてまいります。 ①ICTの進展とインフラ技術への活用の推進 質の高いインフラの整備とサービスを実現するために最先端のICTの活用が課題となっております。当社グループも、建設コンサルタントとして様々な関連技術の開発・導入に注力しており、オンデマンド交通支援システムによる過疎地へのモビリティ支援事業(コンビニクルの全国自治体展開)や橋梁点検ロボットの開発、特許取得、導入等を実現してまいりました。今後は、i-Constructionの実現に向けた産官学連携、オンデマンド交通支援技術を応用した自動運転の実現に向けた各種実証実験、これらのモビリティも含めた将来のまちづくり事業や市場展開などを積極的に進めてまいります。 また、それらの実現に向けては、ICT技術の高度化やイノベーションの強力な推進などが求められますが、新事業開発、技術開発への投資強化、M&Aによる体制強化などの取り組みをさらに強化してまいります。 ②頻発する大規模災害へのグループとしての対応 2024年1月に発生した能登半島地震をはじめ、地震や台風、豪雨等による自然災害が頻発しております。当社グループは、地域で発生する災害に対応するため、災害対応マニュアルを作成し、迅速な災害対応が可能な体制づくりに努めております。今後も自然災害発生に対して、当社グループ企業間の連携のもと、社会貢献の一環として対応を行い、行政支援や被災地支援を実施してまいります。 ③再生可能エネルギー分野の拡大 地球規模での再生可能エネルギーの導入が求められる中、国内では第7次エネルギー基本計画が策定され、2040年までに温室効果ガスの2013年比73%の削減目標が示されております。当社グループは、これまで以上に国内外における再生可能エネルギー事業に積極的に参画し、再生可能エネルギー政策の実現に貢献してまいります。既に、海外では、フィリピン国ミンダナオ島における小水力発電事業の供用開始、国内では地熱エネルギー開発事業や洋上風力発電における地質調査に積極的に取り組んでおります。今後は、より一層再生可能エネルギー事業の取り組みを拡大してまいります。 ④地域創生と増大する民間の役割 インフラの整備・維持管理・運営に民間が大きく関与するPPP/PFI事業は、我が国のインフラ整備・運営手法として期待されており、新たなインフラビジネスとして成長を続けております。その中で、当社グループは、各種公共施設等におけるPFI手法のアドバイザリ業務並びに運営業務について業界でもトップクラスの経験と実績を有しています。さらに、前述の再生可能エネルギー事業との複合展開や、地域創生に向けたPPP/PFI事業への取り組みを推進しております。 ⑤多様化する海外事業とそのリスク管理 現在、アジア地域を主な市場とする海外事業は、これまでの橋梁設計、監理事業に鉄道関連事業を加えた二本を基幹事業とし、港湾などの埋立て、地盤改良事業、また小水力発電事業や関連する地域開発事業など、多様な展開を進めております。その一方で、感染症リスク、及びロシア・ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクなどにもさらされております。これに対し当社グループにおきましては、安全管理面として、関連情報を迅速に入手し共有するなどグループ子会社等に対する安全対策の強化を図っております。また、事業執行面では、情報の共有や人材の有効活用など、組織を超えてとるべきアクションを迅速に実践する仕組みを構築し、今後の更なるグループガバナンスの強化を図り、着実な海外展開を進めてまいります。 ⑥より一層の働き方改革の推進 近年、我が国の産業界全体において、長時間労働の解消やダイバーシティへの対応が課題となっております。当社グループでは、「持続成長プラン2028」の一つに「サステナビリティ推進のための人的投資やDXの推進」を掲げております。グループ各社のダイバーシティ推進担当者で構成したダイバーシティ推進委員会が中心となって、取り組み事例の共有やダイバーシティセミナーの開催など、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I) 方針」に基づき、持続的な成長に向けて多様性を尊重し協働できる組織風土の醸成や多様な働き方を選択できる制度を整えてまいりました。 具体的な施策として、フレックス制度の導入や育児休暇制度の利用促進を行っております。また、シニア技術者がそれまでに培った経験と技術を長く活かせる仕組みをつくり、実践しております。このように当社グループは、働き方改革を通じ、当社グループの課題解決だけではなく、社会全体への貢献を目指してまいります。 ⑦持続可能なグローバル社会形成への貢献 昨今、SDGsに代表される持続可能な社会形成の重要性が増しており、企業にも貢献が求められております。当社グループは、国内事業はもとより海外事業においても、より社会性の高い事業、例えばフィリピン国ミンダナオ島における地域経済開発プロジェクトの経験と実績を活かしながら、多様なフィールドで展開してまいります。 これらを通じ、SDGsの先駆者として、国内外の自然環境と調和した社会基盤整備のための様々なサービス、当社グループ内におけるダイバーシティや脱炭素型経営の推進など、インフラサービスと企業活動の両面で、持続可能なグローバル社会形成への取り組みに貢献してまいります。 ⑧ガバナンスの強化 2024年9月期に当社において発覚した不適切会計に対して、2025年9月期は、監視体制の強化、原価管理等に関するチェック機能の強化やコンプライアンス教育の徹底などの再発防止策の徹底を図ってまいりました。グループガバナンスを強化し、再発防止策を引き続き確実に実施してまいります。 引き続き、上記の取り組みを継続・推進することで、事業活動や収益性の維持を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループにおける経営方針、経営環境および対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものです。 当連結会計年度におけるわが国の景気は、堅調な企業収益を背景とした雇用・所得環境の改善や政府による各種政策による効果もあり、全体としては緩やかに回復しております。一方で、米国の通商政策への懸念などによる景気の下振れリスク、地政学的リスクや原材料・エネルギー価格の高止まり等、世界経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。建設コンサルタント業界では、自然災害リスクに備えた国土強靱化の推進や、老朽化が進む社会資本の維持管理・長寿命化・更新への対応が、引き続き重要な課題となっております。特に足元では、橋梁やトンネルなど構造物の健全度調査・診断業務の増加、気候変動を踏まえた治水・河川整備事業の拡充、さらには地域防災力強化に向けた都市インフラ再構築の取り組みが加速しております。加えて、情報通信技術(以下「ICT」という。)やAI等を活用したインフラサービスの高度化への対応、少子高齢化を見据えた地域創生支援、エネルギー政策に関連した再生可能エネルギーの需要など、当業界に求められる機能と役割は一層多様化・高度化しております。このような状況の中、政府による防災・減災・国土強靭化対策に向けた公共事業予算が確保され、現在のところ国内の公共事業を取り巻く環境はおおむね堅調に推移しております。 (1) 経営の基本方針当社グループでは、経営理念である「人が夢を持って暮らせる社会の創造に技術で貢献する。」を踏まえ、「人」「夢」「技術」をモットーに、国内外において人権を尊重し、関係法令、国際的ルールおよびその精神を遵守しつつ、持続可能な社会の創造に貢献することを目指しております。 (2) 経営戦略 当社グループは、長期経営計画である「長期経営ビジョン2030」(2019年10月~2031年9月)を公表しております。さらに、この「長期経営ビジョン2030」の実現に向けての第2フェーズとして、2022年11月に公表しました中期経営計画「持続成長プラン2025」(2022年10月~2025年9月)を策定し、当社グループのさらなる成長に向けた基盤づくりを行う重要なステージと位置づけ、より具体的な目標及び施策をとりまとめました。 「持続成長プラン2025」 数値目標 売上高(百万円)営業利益(百万円)従業員数(人)連結※43,0002,200約2,400 ※2024年11月26日に目標値を変更いたしました。 目標達成に向けた施策 「持続成長プラン2025」では、『国土基盤整備・保全分野のさらなる強化と環境・新エネルギー分野及び地域創生分野の新たな事業分野としての確立。事業を支える多様な人材が働きがいを持てる環境づくりを推進。』を基本方針としております。引き続き要請の多い国土強靭化やインフラ維持管理等のニーズに対応した基幹事業の強化・拡大を図るとともに、新領域における事業開発や海外事業の強化、人材の確保及び育成への投資を重点的に行ってまいりました。計画期間中は以下の5つの施策と3つの横断的な取組みに基づき事業を推進してまいりました。 (事業軸Ⅰ 国土基盤整備・保全分野)主要施策 1.人・夢・技術グループの基幹を担う国土基盤整備・保全分野のさらなる強化 事業軸Ⅰ国土基盤整備・保全分野において、構造、道路・交通、地盤、保全などの基幹事業における受注の拡大に向けて、基幹事業におけるさらなる技術開発を推進するとともに、グループ会社間の連携により顧客ニーズに応じた技術サービスを提供する。また、近年事業を拡大している河川事業について、さらなる受注拡大を目指す。さらに、技術人材の確保と育成、IT化やDXの推進等による業務実施体制の強化を図る。 (事業軸Ⅱ 環境・新エネルギー分野)主要施策 2.カーボンニュートラルに関するあらゆる側面からの事業参画 事業軸Ⅱ環境・新エネルギー分野において、カーボンニュートラルに関するあらゆる側面からの事業参画を図ることで、新たな事業分野としての確立を図る。これまで推進してきた洋上風力発電事業関連の地盤調査のさらなる受注拡大を図るとともに、バイオマス発電事業の事業拡大、自治体や民間へのコンサルティングサービスの拡大を図る。 (事業軸Ⅲ 地域創生分野)主要施策 3.「人・夢・技術グループが目指す地域創生」の実現に向けた多様なまちづくりのサービスの提供 事業軸Ⅲ地域創生分野において、地域創生の基盤となる「人・夢・技術グループが目指す地域創生」の実現に向けて、まちづくりの多様なサービスを提供する。具体的には、PPP/PFIアドバイザリーや建築・健康・まちづくりのコンサルティングサービスのほか、サービス購入型や独立採算型の PPP/PFI事業の運営、オンデマンド交通のサービスの高度化等を推進する。また、「人・夢・技術グループが目指す地域創生」のモデルとして、株式会社長大が支援・共同展開する「北海道更別村SUPER VILLAGE構想」において、データ基盤連携に基づくシームレスな行政サービスの提供を実現する。 (海外連携展開領域)主要施策 4.新たな海外事業展開のための海外拠点及び営業・技術部門の体制強化 海外連携展開において、シンガポール及び VIP(ベトナム、インドネシア、フィリピン)の海外拠点の体制強化、また、グループ会社間の海外営業・技術部門の連携を図ることで、東南アジアを中心とする海外業務の受注拡大を図る。 (国内事業推進)主要施策 5. 新たな地域や顧客の開拓と災害時の対応強化地域担当技術者の配置による地域ニーズの把握やグループ会社間の技術・営業情報の共有により、新たな顧客の開拓を推進する。また、地域ネットワークの形成やグループ会社間の連携により、災害発生時の調査や復興支援に迅速に対応できる体制を構築する。 (横断的な取組み)横断的な取組み 1.多様な働き方の提示と採用・育成の強化人・夢・技術グループの持続的な成長に向けて、多様な人材が”働きがい”を持てる環境をつくるため、長時間労働の改善や多様な働き方を可能にする環境整備を進める。また、グループ会社間の連携による採用の強化を図るとともに、研修プログラムやジョブローテーション制度など、人材育成のための制度を拡充する。 横断的な取組み 2.イノベーションによる新事業・新技術の創出とIT化・DX推進による圧倒的な生産性の向上新たな事業領域の創出に向けて、スマートシティ、空飛ぶクルマ、量子コンピュータなどの技術開発と事業化を推進する。また、IT化やDXの推進により、業務遂行における圧倒的な生産性向上を図る。 横断的な取組み 3.グループのガバナンス強化とM&A・新事業投資の推進 プライム市場上場グループ(2025年9月24日よりスタンダード市場へ区分変更)として、グループ企業のガバナンスの強化を図るとともに、ステークホルダーへの適切な情報開示を行う。また、「長期経営ビジョン 2030」の実現に向けて、多様な機関との連携やM&Aによるグループ体制の強化を図る。さらに、新事業に対する積極的な投資を行うとともに、事業のモニタリングやリスク管理を徹底する。 以上の方針に基づき事業を着実に推進することで、当社の持つ経営資源を有効に活用するとともに、様々なステークホルダーとの良好な関係を維持・発展させ、当社および当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の向上に資することができると考えております。 (3) 当面の対処すべき課題の内容等 建設コンサルタントを取り巻く経営や事業の環境変化は大きく、早期の対応が課題となっております。主な課題として、①ICTの進展とインフラ技術への活用の推進、②頻発する大規模災害へのグループとしての対応、③再生可能エネルギー分野の拡大、④地域創生と増大する民間の役割、⑤多様化する海外事業とそのリスク管理、⑥より一層の働き方改革の推進、⑦持続可能なグローバル社会形成への貢献、⑧ガバナンスの強化、であります。今後、当社グループは、他社に先んじて上記環境変化に対処してまいるとともに、2025年11月に公表した中期経営計画「持続成長プラン2028」を着実に遂行し、持続的な成長と中長期的な企業価値の更なる向上に努めてまいります。 ①ICTの進展とインフラ技術への活用の推進 質の高いインフラの整備とサービスを実現するために最先端のICTの活用が課題となっております。当社グループも、建設コンサルタントとして様々な関連技術の開発・導入に注力しており、オンデマンド交通支援システムによる過疎地へのモビリティ支援事業(コンビニクルの全国自治体展開)や橋梁点検ロボットの開発、特許取得、導入等を実現してまいりました。今後は、i-Constructionの実現に向けた産官学連携、オンデマンド交通支援技術を応用した自動運転の実現に向けた各種実証実験、これらのモビリティも含めた将来のまちづくり事業や市場展開などを積極的に進めてまいります。 また、それらの実現に向けては、ICT技術の高度化やイノベーションの強力な推進などが求められますが、新事業開発、技術開発への投資強化、M&Aによる体制強化などの取り組みをさらに強化してまいります。 ②頻発する大規模災害へのグループとしての対応 2024年1月に発生した能登半島地震をはじめ、地震や台風、豪雨等による自然災害が頻発しております。当社グループは、地域で発生する災害に対応するため、災害対応マニュアルを作成し、迅速な災害対応が可能な体制づくりに努めております。今後も自然災害発生に対して、当社グループ企業間の連携のもと、社会貢献の一環として対応を行い、行政支援や被災地支援を実施してまいります。 ③再生可能エネルギー分野の拡大 地球規模での再生可能エネルギーの導入が求められる中、国内では第7次エネルギー基本計画が策定され、2040年までに温室効果ガスの2013年比73%の削減目標が示されております。当社グループは、これまで以上に国内外における再生可能エネルギー事業に積極的に参画し、再生可能エネルギー政策の実現に貢献してまいります。既に、海外では、フィリピン国ミンダナオ島における小水力発電事業の供用開始、国内では地熱エネルギー開発事業や洋上風力発電における地質調査に積極的に取り組んでおります。今後は、より一層再生可能エネルギー事業の取り組みを拡大してまいります。 ④地域創生と増大する民間の役割 インフラの整備・維持管理・運営に民間が大きく関与するPPP/PFI事業は、我が国のインフラ整備・運営手法として期待されており、新たなインフラビジネスとして成長を続けております。その中で、当社グループは、各種公共施設等におけるPFI手法のアドバイザリ業務並びに運営業務について業界でもトップクラスの経験と実績を有しています。さらに、前述の再生可能エネルギー事業との複合展開や、地域創生に向けたPPP/PFI事業への取り組みを推進しております。 ⑤多様化する海外事業とそのリスク管理 現在、アジア地域を主な市場とする海外事業は、これまでの橋梁設計、監理事業に鉄道関連事業を加えた二本を基幹事業とし、港湾などの埋立て、地盤改良事業、また小水力発電事業や関連する地域開発事業など、多様な展開を進めております。その一方で、感染症リスク、及びロシア・ウクライナ情勢や中東情勢等の地政学的リスクなどにもさらされております。これに対し当社グループにおきましては、安全管理面として、関連情報を迅速に入手し共有するなどグループ子会社等に対する安全対策の強化を図っております。また、事業執行面では、情報の共有や人材の有効活用など、組織を超えてとるべきアクションを迅速に実践する仕組みを構築し、今後の更なるグループガバナンスの強化を図り、着実な海外展開を進めてまいります。 ⑥より一層の働き方改革の推進 近年、我が国の産業界全体において、長時間労働の解消やダイバーシティへの対応が課題となっております。当社グループでは、「持続成長プラン2028」の一つに「サステナビリティ推進のための人的投資やDXの推進」を掲げております。グループ各社のダイバーシティ推進担当者で構成したダイバーシティ推進委員会が中心となって、取り組み事例の共有やダイバーシティセミナーの開催など、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(DE&I) 方針」に基づき、持続的な成長に向けて多様性を尊重し協働できる組織風土の醸成や多様な働き方を選択できる制度を整えてまいりました。 具体的な施策として、フレックス制度の導入や育児休暇制度の利用促進を行っております。また、シニア技術者がそれまでに培った経験と技術を長く活かせる仕組みをつくり、実践しております。このように当社グループは、働き方改革を通じ、当社グループの課題解決だけではなく、社会全体への貢献を目指してまいります。 ⑦持続可能なグローバル社会形成への貢献 昨今、SDGsに代表される持続可能な社会形成の重要性が増しており、企業にも貢献が求められております。当社グループは、国内事業はもとより海外事業においても、より社会性の高い事業、例えばフィリピン国ミンダナオ島における地域経済開発プロジェクトの経験と実績を活かしながら、多様なフィールドで展開してまいります。 これらを通じ、SDGsの先駆者として、国内外の自然環境と調和した社会基盤整備のための様々なサービス、当社グループ内におけるダイバーシティや脱炭素型経営の推進など、インフラサービスと企業活動の両面で、持続可能なグローバル社会形成への取り組みに貢献してまいります。 ⑧ガバナンスの強化 2024年9月期に当社において発覚した不適切会計に対して、2025年9月期は、監視体制の強化、原価管理等に関するチェック機能の強化やコンプライアンス教育の徹底などの再発防止策の徹底を図ってまいりました。グループガバナンスを強化し、再発防止策を引き続き確実に実施してまいります。 引き続き、上記の取り組みを継続・推進することで、事業活動や収益性の維持を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当社グループにおきましては、2022年11月に公表しました中期経営計画「持続成長プラン2025」に基づき、新たな取り組みを実施してまいりました。その3年目となる当連結会計年度は、連結売上高は前連結会計年度比15.5%増加となる459億84百万円となりました。また、連結営業利益におきましては、前連結会計年度比49.9%増加となる26億83百万円となりました。 業務としては、基幹事業である構造、道路、交通・ITS、環境などに加え、災害対応事業、インフラ維持管理や老朽化対策事業、PPP/PFIに代表される地域創生事業、またエネルギー関連事業などに積極的に取り組んでまいりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。[コンサルタント事業]当連結会計年度の受注高は443億77百万円(前連結会計年度比4.3%増)、売上高は443億4百万円(前連結会計年度比15.7%増)となりました。構造事業については、株式会社長大、株式会社ピーシーレールウェイコンサルタントが主に手掛けており、主軸である橋梁設計の他、維持管理や老朽化対策、耐震補強業務等を実施してまいりました。橋梁点検ロボット(特許取得済)の実用化など、次世代の橋梁管理の技術開発に積極的に取り組んでまいりました。社会基盤事業については、株式会社長大、株式会社長大テックが主に手掛けており、災害復旧、防災対応としての道路計画保全、道路構造物の維持管理、更新に向けた各種点検業務や道路管理データベース構築業務、交通需要評価業務などに加え、自動車の移動や挙動情報に関するビッグデータ処理による渋滞や事故の評価業務などに取り組んでまいりました。また、多様なモビリティの導入、新たな都市機能の強化事業についても積極的に取り組んでまいりました。さらに、ITS・情報/電気通信事業では、新たな自動運転の社会実装に関わる業務に参画するなど、自社技術の展開による次世代移動支援の実現に向け、グループをあげて取り組んでまいりました。社会創生事業については、株式会社長大が主に手掛けており、基幹である環境事業の他、PPP/PFIや建築計画・設計等のまちづくり事業に積極的に取り組み、安定的に売上を伸ばしております。環境・新エネルギー事業では、国内外における再生可能エネルギー事業でのコンサルティングに取り組んでまいりました。また、水力、風力、地熱、バイオマスなど再生可能エネルギーとしての発電事業に多く取り組んでまいりました。さらに、デジタル田園都市国家構想に関連し、データ連携基盤を活用したシームレスな行政サービスによる地域のデジタル化の推進や、Well-Being指標を活用した自治体の総合計画の策定支援などに貢献してまいりました。その他、数年前から本格スタートした防衛関連事業においても、地質・土質調査、構造物設計、交通、環境分野から建築分野まで幅広く積極的な展開を図ってまいりました。地質・土質調査事業については、基礎地盤コンサルタンツ株式会社が主に手掛けており、基幹事業である地質・土質調査関連事業を基軸に売上高は堅調に推移しております。既存の土木インフラに対する地質・土質調査や地盤解析、災害からの復興に伴う地質・土質調査・対策工設計、そして、再生可能エネルギー分野においては複数の洋上風力発電事業や地熱発電事業に係る調査業務など、幅広い事業に取り組んでまいりました。海外事業については、株式会社長大、基礎地盤コンサルタンツ株式会社が主に手掛けており、橋梁設計、鉄道設計、施工監理業務、また地質調査などに積極的に取り組んでまいりました。 [サービスプロバイダ事業]当連結会計年度の受注高は8億11百万円(前連結会計年度比24.7%増)、売上高は9億56百万円(前連結会計年度比24.9%増)となりました。国内では、地元企業と連携した公用地活用事業の運営(パークPFIとしてのグランピング事業)や自治体と連携したバイオマス発電事業の事業化など、地域創生に資する事業の推進に取り組んでまいりました。また、海外では、フィリピン国ミンダナオ島における「カラガ地域総合地域経済開発プロジェクト」が着実に進展しており、供用を開始しているアシガ川小水力発電所やタギボ川上水供給コンセッション事業等が順調に稼動しております。今後は、フィリピン国内でのインフラ整備事業や、インドネシア国のエネルギーマネジメント事業など、アジア諸国への展開を進めてまいります。 [プロダクツ事業]当連結会計年度の受注高は10億32百万円(前連結会計年度比4.5%減)、売上高7億24百万円(前連結会計年度比5.6%減)となりました。建設型枠リースシステムは、従来のコンクリート型枠を使用した際に発生する廃材を循環型資材に転換することで廃棄物を削減する商品であり、SDGsに対応し、継続的に顧客にご使用いただいております。また、コンクリート用夜間反射塗料、バイオグリーンシールドなどオリジナル商品を拡充し、商材・商品としての充実を図っております。 上記の各事業を支える業務執行体制面では、効率化施策を着実に実行してまいりました。今後はグループをあげて、更なる効率化やAIを駆使したIT化施策を積極的に実行してまいります。また当社では「コーポレート・ガバナンス基本方針」を公表しておりますが、この基本方針の下、今後もより一層、透明、公正な意思決定を行い、持続的成長に向けた取組みを着実に実施してまいります。 この結果、当連結会計年度における当社グループ全体の業績といたしましては、受注高は462億22百万円(前連結会計年度比4.4%増)、売上高は459億84百万円(前連結会計年度比15.5%増)となりました。利益面では、営業利益は26億83百万円(前連結会計年度比49.9%増)、経常利益は27億8百万円(前連結会計年度比54.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は15億64百万円(前連結会計年度1億90百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。 当連結会計年度末における財政状態は以下のとおりであります。〔資産〕 当連結会計年度末の資産合計は411億45百万円(前連結会計年度末373億17百万円)となり、38億28百万円の増加となりました。流動資産は289億15百万円(前連結会計年度末255億15百万円)となり、34億円の増加、固定資産は122億30百万円(前連結会計年度末118億2百万円)となり、4億28百万円の増加となりました。流動資産が増加となった主な要因は、現金及び預金が7億29百万円減少したものの、受取手形、完成業務未収入金及び契約資産が38億31百万円増加したことによるものです。固定資産が増加となった主な要因は、建物及び構築物が2億89百万円、投資有価証券が3億22百万円それぞれ増加したことによるものです。 〔負債〕 当連結会計年度末の負債合計は202億33百万円(前連結会計年度末171億64百万円)となり、30億68百万円の増加となりました。流動負債は134億64百万円(前連結会計年度末115億52百万円)となり、19億12百万円の増加、固定負債は67億68百万円(前連結会計年度末56億12百万円)となり、11億56百万円の増加となりました。流動負債が増加となった主な要因は、業務未払金が5億6百万円、短期借入金が11億円、賞与引当金が5億33百万円それぞれ増加したことによるものです。固定負債が増加となった主な要因は、社債が10億円増加したことによるものです。 〔純資産〕 当連結会計年度末の純資産合計は209億12百万円(前連結会計年度末201億52百万円)となり、7億59百万円の増加となりました。増加となった主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益を15億64百万円計上及び配当金の支払い5億55百万円を行ったことにより、利益剰余金が10億88百万円、信託型従業員持株インセンティブ・プラン(E-Ship)による当社株式の取得等により自己株式が5億2百万円それぞれ増加したことによるものです。これらの結果、自己資本比率は前連結会計年度末の53.9%から50.7%となっております。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は75億32百万円(前連結会計年度末の資金残高は81億92百万円で、前連結会計年度末と比べ6億59百万円の減少)となりました。また、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は11億42百万円(前連結会計年度は9億83百万円の取得で、前連結会計年度と比べ21億25百万円の収入の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上25億88百万円、賞与引当金の増加額5億34百万円、業務未払金の増加額5億6百万円があったものの、売上債権の増加額38億25百万円、法人税等の支払い8億70百万円があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は6億35百万円(前連結会計年度は8億16百万円の使用で、前連結会計年度と比べ1億80百万円の支出の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出6億75百万円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果取得した資金は10億36百万円(前連結会計年度は8億45百万円の取得で、前連結会計年度と比べ1億91百万円の収入の増加)となりました。これは主に短期借入金の返済による支出100億40百万円、長期借入金の返済による支出4億83百万円、配当金の支払額5億55百万円、自己株式の取得による支出6億54百万円があったものの、短期借入れによる収入111億40百万円、長期借入れによる収入6億72百万円、社債の発行による収入9億86百万円があったことによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日)前期比(%)コンサルタント事業(百万円)31,913119.4サービスプロバイダ事業(百万円)745113.7プロダクツ事業(百万円)91890.8合計(百万円)33,577118.3 (注) セグメント間の内部振替後の数値によっております。 b.受注実績当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)コンサルタント事業44,377104.324,640100.3サービスプロバイダ事業811124.71,60791.5プロダクツ事業1,03295.52,183116.4合計46,222104.428,430100.8 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日)前期比(%)コンサルタント事業(百万円)44,304115.7サービスプロバイダ事業(百万円)956124.9プロダクツ事業(百万円)72494.4合計(百万円)45,984115.5 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)当連結会計年度(自 2024年10月1日 至 2025年9月30日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)国土交通省11,19028.115,20433.1防衛省--5,12411.1 (注)前連結会計年度における防衛省の販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されています。この連結財務諸表を作成するために、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行っております。経営者は、これらの見積もりについて過去の経験・実績や現在及び見込まれる経済状況など勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果になる場合があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、将来の課税所得に関するものを含めた様々な予測・仮定に基づいて繰延税金資産を計上しており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。また、将来の課税所得に関する予測・課税に基づいて、当社又は子会社が繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合、当社グループの繰延税金資産は減額され、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。繰延税金資産の詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」をご覧ください。 (受注損失引当金の算定)当社グループでは、受注契約に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末時点で将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積もることが可能なものについては、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額を計上しております。詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご覧ください。 (一定の期間にわたり履行義務を充足し認識する収益)当社グループは、一定の期間にわたり履行義務が充足される契約については、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、一定の期間にわたり収益を認識しております。詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご覧ください。 (固定資産の減損処理)当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、将来の利益計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 1)経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標について、当社グループは2024年11月に公表いたしました2024年9月期決算短信において、当連結会計年度の業績予想として、売上高430億円、営業利益22億円としておりました。当連結会計年度の売上高は459億84百万円となり、経営成績目標と比べて29億84百万円の増収、前連結会計年度と比べて61億69百万円の増収となりました。これは主に国内コンサルタント事業の受注が堅調に推移したこと及び大型業務の増額変更契約が行われた影響によるものです。売上原価は、331億62百万円と前連結会計年度比116.1%となりました。この結果、売上総利益は128億21百万円となり、前連結会計年度と比べて15億77百万円の増益、また、売上総利益率は27.9%となりました。販売費及び一般管理費は、101億38百万円となりました。前連結会計年度と比べて6億84百万円の増加となりましたが、売上高に対する比率では22.0%となり、前連結会計年度と比べて1.7ポイントの減少となりました。これにより、営業利益は26億83百万円となり、前連結会計年度と比べて8億93百万円の増益、また、売上高営業利益率は5.8%となりました。営業外損益は24百万円の利益(営業外収益1億76百万円、営業外費用1億51百万円)となり、前連結会計年度と比べて59百万円の増益となりました。これは主に補助金収入が23百万円、為替差損益が48百万円、支払利息が25百万円それぞれ増加したことによるものです。この結果、経常利益は27億8百万円となり、前連結会計年度と比べて9億52百万円の増益、また売上高経常利益率は5.9%となりました。特別損益は、1億19百万円の損失(特別利益の発生はなく、特別損失1億19百万円)となり、前連結会計年度と比べて10億25百万円の増益となりました。これは主に固定資産の減損損失が4億56百万円、投資有価証券評価損が1億69百万円、貸倒引当金繰入額が2億8百万円及び特別調査費用が2億52百万円がそれぞれ減少したことによるものです。これにより、税金等調整前当期純利益は25億88百万円となり、前連結会計年度と比べて19億78百万円の増益となりました。法人税等合計は、10億26百万円となり、前連結会計年度と比べて2億6百万円の増加となりました。これにより、当期純利益は15億62百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は15億64百万円となり、前連結会計年度と比べて17億55百万円の増益となりました。以上より、当連結会計年度は前連結会計年度と比べて増収、増益となりました。 2)資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金の主な需要は、業務に関わる原価(固定費,変動費)、販売費、一般管理費等であります。事業の発展に向けての投資資金需要は、設備投資や研究開発投資に加え、事業案件等への事業投資によるものであります。短期的運転資金は自己資金並びに金融機関からの短期借入金を、また事業投資等に関しては主に長期借入金、自己資金を基本としております。当社グループは、上記のように資金の流動性を高めると共に、それら資本財源の安定的確保をより一層高めるよう努めてまいります。なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は、71億80百万円となっております。 3)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当連結会計年度は、中期経営計画「持続成長プラン2025」の3年目となります。目標とする経営指標として連結における売上高並びに営業利益を掲げました。これらの目標に対する当連結会計年度の実績は下表のとおりの結果となりました。(単位:百万円) 連結経営目標実績売上高43,00045,984営業利益2,2002,683 ※2024年11月26日に目標値を変更いたしました。 連結売上高は目標に対し106.9%の達成となりました。また、連結営業利益におきましては、目標に対し122.0%の達成となりました。2022年11月に公表いたしました中期経営計画「持続成長プラン2025」におきましては、目標とする経営指標として連結における売上高、営業利益に加え、それらを実現するために必要不可欠となる従業員数を掲げております。