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笑美面(9237)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

笑美面グループは、「高齢者が笑顔で居る未来を堅守する」をビジョンに掲げ、主にシニアホーム(有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅など)の紹介サービスを提供しています。介護を必要とする方とその家族に対し、最適なシニアホームを無料で紹介し、入居までをサポートすることで、シニアホーム運営事業者から紹介手数料を得るのが主な収益源です。また、シニアホームの質の向上を目指すコンサルティングサービスも展開しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

笑美面グループの事業セグメントは、「シニアライフサポートサービス」と「シニアホームコンサルティングサービス」の二つです。「シニアライフサポートサービス」は、主にシニアホームの紹介を行い、入居者を紹介することで運営事業者から手数料を得る事業で、売上高は15.491億円ですが営業利益は赤字です。「シニアホームコンサルティングサービス」は、シニアホームの開設支援や運営コンサルティングを行う事業で、売上高3.23886億円に対し営業利益1.34314億円と利益率が高いです。現状では、シニアライフサポートサービスが売上の大部分を占めています。

2025-10 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SeniorLifeSupportServiceReportableSegment 事業 15 -0 -1.3%
SeniorHomeConsultingServiceReportableSegment 事業 3 1 41.5%
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FY2025|6,079 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社と連結子会社である㈱ケアサンク、及び関連会社である㈱Funtocoで構成されております。当社グループは、ビジョンとして「高齢者が笑顔で居る未来を堅守する」を掲げ、家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会の実現を目指しております。また、事業を通じて、介護家族(※1)が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、シニアホーム(※2)の利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指し、「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」の創出に貢献してまいります。 ※1 介護家族とは、介護を必要とする人を介護する家族などのケアラー(介護を必要とする人を無償でケアする人)をいう。※2 シニアホームとは、当社が主に紹介する有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅及びグループホームをまとめて示す表現をいう。 (1)当社グループ概要当社グループは、介護家族が被介護者の心の介護に寄り添うことを実現するため、シニアホームの検討・選択に必要な情報を基に、適切な情報の入手が困難なためにシニアホームへの入居を躊躇したり、諦めたりしている介護家族に対し、シニアホームの紹介サービスを提供するシニアライフサポートサービスを主たる業務として展開しております。また、介護家族が被介護者の心の介護に寄り添うことに加え、サービスの質の高いシニアホームを世の中に増やすことを目的として、シニアホームコンサルティングサービスを展開しております。さらに関連会社である㈱Funtocoでは、「生まれた場所や環境に関わらず、人生でチャンスを掴める世界を創る」をビジョンに掲げ、介護領域を中心に特定技能制度を活用した外国人人材紹介事業を行っております。 当社の創業者である榎並将志は、不動産業の延長として「高齢者施設事業」への参入を検討しておりました。そのため、2010年9月に株式会社トータルプロデュースを設立いたしました。株式会社トータルプロデュースにおける介護現場での研修をきっかけに、2012年1月、「戦前戦後の物資に困窮する時代を経て、現在の豊かで安全なわが国を作り上げた先人の努力に恩返しをしたい」との想いから、入居対象者(※3)一人ひとりに理想的な終の棲家を紹介する施設をマッチングするシニアホーム紹介業に本格的に参入することを目的として、現在の社名である株式会社笑美面へ社名変更をしております。その後、シニアホームへの入居を検討する介護家族が必要とする情報の整備と、相談員(以下、「コーディネーター」という。)の育成により、シニアホーム紹介のプロフェッショナルとしての立ち位置を確保し、紹介できるシニアホームの数が、2025年10月には10,758ホームとなっております。シニアホーム紹介サービスにおいては、「マッチするシニアホームとの出会いにより、負担が軽減している介護家族が47都道府県で増加」することを中長期アウトカムに据え、更なる拡大を図っております。また、「自らの強みを伸ばしてサービスの質を上げ、介護家族に安心を提供しているシニアホームの増加」を目指し、新規の優良なシニアホーム開設支援を行うシニアホームコンサルティングサービスを提供しております。加えて、「シニアホームが自らの強みを把握する機会が増加」することを目指し、シニアホーム向けの情報を提供する「ケアプライムコミュニティサイト」を提供しております。被介護者や介護家族とシニアホームの双方に対してサービスを提供することで、介護家族が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、シニアホームの利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指し、「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」の創出に貢献してまいります。 ※3 入居対象者とは、シニアホームへ入居する高齢者、利用者をいう。 (2)サービス概要当社グループは、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更し、当社(㈱笑美面)で提供している事業を「シニアライフサポートサービス」、連結子会社の㈱ケアサンクで提供している事業を「シニアホームコンサルティングサービス」としております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 (a) シニアライフサポートサービスシニアライフサポートサービスでは、主にシニアホーム紹介サービスとして、介護を必要とされる方を優先に対面サービスによるマッチングサービスを提供しており、入居対象者をシニアホームに紹介することで、対価としてシニアホーム運営事業者から入居のタイミングで紹介手数料を受領しております。また、当社のコーディネーターがシニアホームへ直接足を運ぶなどして得たシニアホームの詳細情報を元に、シニアホームへの入居を検討する入居対象者・介護家族に当事者の身体状況や家庭の事情に適したシニアホームを紹介し、入居までのサポートを無料で行うことで、入居検討者(※4)の不安・負担を軽減しております。入居対象者に関しては、患者の早期退院問題に取組む病院のメディカルソーシャルワーカー(※5)(以下、「MSW」という。)と高齢者の在宅介護を支援するケアマネジャー(※6)(以下、「CM」という。)をシニアホーム探しの“紹介パートナー”として捉え、継続的なご紹介をいただいております。 ※4 入居検討者とは、入居対象者とその介護家族(介護を必要とする人を介護する家族などのケアラー(介護を必要とする人を無償でケアする人))をいう。※5 MSWとは、保健医療機関等において患者や家族の相談にのり、社会福祉士の立場から経済的・心理的・社会的問題の解決、調整、社会復帰を支援する専門職をいう。※6 CMとは、要介護認定申請の代行及び認定調査やケアプランの作成、各サービス事業者との連絡調整を行うために必要となる専門資格をいう。 また併せて、シニアホーム紹介サービスで蓄積された有益な情報提供を行うため、シニアホーム運営事業者との情報連携サイトである「ケアプライムコミュニティサイト」を提供しております(登録数2025年10月末時点:10,212ホーム)。「ケアプライムコミュニティサイト」は、主に運営事業者の責任者が自社の運営シニアホームへのお客様紹介に関わる情報取得、入力等ができるサイトになっております。その得られた情報をデータベースに蓄積していくことで、シニアホーム情報を入居検討者に提供し、シニアホームには「ケアプライムコミュニティサイト」を介して入居検討者の声を共有しております。さらに、シニアホームのサービス品質向上に資する商品・ソリューションを提供する他事業者の広告掲載(有償)ができる仕組みによる収益化を図っております。ネットワーク構築が困難な中・小規模の運営事業者をメインに、これまで築いた意思決定者とのネットワークを活かし、介護家族が安心できるシニアホームの増加に向け、集客力向上と運営力向上に寄与する情報を提供する、シニアホーム運営に欠かせないプラットフォームとしてのソリューション拡充を推し進めてまいります。 〔サービスの特徴〕シニアホーム紹介サービスは、「専門性」、「中立性」、「シニアホームを探す入居対象者を紹介いただく紹介パートナー」、「幅広いシニアホーム・病院(MSW)との連携」を軸としております。(イ) 専門性シニアホームの紹介の“プロフェッショナル”として、コーディネーターが入居対象者一人ひとりに最適なマッチングを提供できるよう努めております。当該サービスの提供のためには、医療・介護の専門性、マッチングサービスの理解度やコミュニケーション能力などを有する人材の確保が必要となります。今後、コーディネーター数の増加を見据え、組織的な成長を目指すために、Salesforce.com,Inc.が提唱するSales Enablement(※7)を導入し、営業活動の最適化・効率化に向けた育成体系化を行っております。具体的には、成功ナレッジを5~10分程度の動画にして、新人を含めた全コーディネーターが反復視聴することで、育成効率化に繋がり、リモートワーク体制にも適した環境整備をしております。さらに、Salesforceを活用し、全コーディネーターが自身のナレッジを発信できる環境を作り、継続的なオペレーションの進化を行っております。当社が提供するシニアホーム紹介サービスは、介護や医療などを必要とする入居対象者の生活に係わる仕事でもありますので、エリアごとにチーム制を導入し、複数人で対応できるバックアップ体制を構築し、入居検討者へのサポートをトータルで行っております。 ※7 Sales Enablementとは、営業組織を強化・改善するための取組み。営業研修や営業ツールの開発・導入、営業プロセスの管理・分析といったあらゆる改善施策をトータルに設計し、目標の達成状況や各施策の貢献度などを数値化し、数値分析により、営業活動の最適化と効率化を目指す取組みをいう。 (ロ) 中立性意思決定の主体者は入居検討者であり、当社は意思決定に向けたサポートの実施を行う点を、「中立性」という重要メッセージとして全コーディネーターの活動指針としております。すべての入居対象者を支援することを信念とし、生活保護受給の入居対象者や介護保険対象外の入居対象者など、シニアホームからの手数料収入が低い入居対象者に対しても、すべての相談に対応し、身体状況やニーズに合ったシニアホームへの紹介を最優先としております。 (ハ)シニアホームを探す入居対象者を紹介いただく紹介パートナー在宅介護を受けられている入居対象者には担当するCMがついており、また、病院に入院されている入居対象者にはMSWが退院調整を行っております。しかしながら、CMにとってはシニアホームの紹介は職責外の業務になり、また、MSWについても退院後のシニアホーム探しは、職責の業務となるものの、そのために必要な情報へのアクセスには限りがあり、転院調整等の他の業務の多忙さから、時間がかけきれない等の現状があります。そのため豊富なシニアホーム情報を有しており、入居ノウハウを持つ当社が、入居対象者を支援されている紹介パートナーであるMSWやCMなどへ直接営業を行い、シニアホーム探しの支援をしております。また、紹介パートナーからご相談をいただいた際に、きめ細やかな対応と報連相による業務負担軽減になるように対応することで、継続してシニアホーム探しが必要な入居対象者の情報を紹介いただく仕組みを実現しております。紹介パートナーに対してのきめ細かい対応、報連相のタイミングなどは属人的な部分を排除するために、マニュアル化し、新人を含めた全コーディネーターのサービス均質化に向けた研修を実施しております。 (ニ) 幅広いシニアホーム・病院(MSW)との連携提携している10,758(2025年10月末時点)のシニアホームと連携し、コーディネーターが入居対象者をシニアホームに紹介できるようにしております。提携シニアホームの運営事業者からの紹介手数料を財源とする仕組みにより、入居検討者に無料でサービスを提供しております。また、入居対象者の入居ニーズを把握するMSWとの連携を通じ、入居検討者のニーズを効率的に汲み取ります。 〔収益構造〕シニアホーム紹介サービスの収益構造は、シニアホーム運営事業者へ介護を必要とされる方を優先に紹介し、対価としてシニアホーム運営事業者から入居のタイミングで紹介手数料を受領しております。シニアホーム運営事業者は一般的に広告などを出し入居者を募集しておりますが、当社が紹介することによりその費用が抑えられるため、当社が紹介手数料を受領しても、入居された入居対象者の家賃が値上がりする等の不利益はありません。介護を必要とされる入居対象者を直接支援されているMSW及びCMへ直接営業を行っているため、当社の営業収益は以下の算式により算出されます。また、一律対面サービスによるマッチングサービス(※8)を提供しており、仕入原価が発生せず、一般の入居検討者集客のためのリスティングや媒体広告などの広告宣伝費も発生しないため、主に発生するコストは、人件費となる収益構造となっております。 営業収益 = 成約数( (1) 紹介数(※9)× (2) 成約率(※10))× (3) 1室当たり手数料単価 - (4)返金額 また「ケアプライムコミュニティサイト」については、シニアホームのサービス品質向上に資する商品・ソリューションを提供する他事業者の広告掲載の場を提供しており、これによる広告収入を得ております。広告主にとっては、シニアホームの意思決定者への直接的なアプローチをする機会は少ないため、多くのシニアホーム及び意思決定者にリーチができる貴重な手段となっております。 ※8 対面サービスによるマッチングサービスとは、お客様と直接お会いする「Face to Face(対面式)」 等でお客様のご要望などをお伺いし最適な情報を提案するサービスをいう。※9 紹介数とは、MSW等からの入居検討者の紹介数をいう。※10 成約率とは、「スマイル数(成約数)/紹介数×100」で算出した値をいう。 (b) シニアホームコンサルティングサービスシニアホームコンサルティングサービスでは、地域に優良なシニアホームを増やすことを目的に、シニアホーム運営を検討されている土地オーナー等と、シニアライフサポート事業の取引先であるシニアホーム運営事業者をマッチングすることで、質の高いシニアホームを増やすことを目指しております。また2025年10月からは、当社子会社の㈱ケアサンクが土地建物を一括借り上げし、シニアホーム運営事業者に転貸することで、シニアホーム運営事業者に与信を提供する「ケアサンク パートナーリース(以下、パートナーリース)」事業を開始しております。 〔収益構造〕シニアホーム開設を検討しているシニアホーム運営事業者と土地のオーナー等又は土地活用提案を行っている建築事業者にシニアホーム運営事業者の情報を提供し、シニアホーム運営事業者との間でシニアホーム開設が決まった時点で、主にシニアホーム運営事業者より情報提供による紹介料及びコンサルティング料を受領しております。一方、パートナーリースにおいては、サブリースの形式を取るため、一括借り上げにて発生する支払額の総額と、転貸によって発生する受取額の差額が収益となります。この収益については、リース資産引渡時点での現在価値に割引いた総額を一括計上します。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
シニアホームの需給バランス悪化の可能性が低く、突発的な手数料低下が起こりにくい。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
シニアホーム紹介サービスは投資や許認可が不要なため参入障壁が比較的低い。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:顧客企業の経営環境の変化 / 人材の確保 / 人材育成及び退職予防
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

笑美面(9237)は、主に高齢者向けに特化したデイサービス事業を展開しており、現時点では強力なブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPといった無形資産の優位性は明確に確認できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

高齢者向けデイサービスは、利用者のQOL向上や健康維持に寄与するサービスであり、一度利用を開始した顧客が他のサービスへ乗り換える際には、慣れ親しんだ環境やスタッフとの関係性、送迎サービスへの依存などから一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。しかし、サービス内容の標準化が進んでいる可能性もあり、乗り換え障壁は限定的と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

笑美面の事業モデルは、個々の利用者にサービスを提供するものであり、利用者数の増加がサービス自体の価値を向上させるネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

デイサービス業界は、人件費や物件費がコストの大部分を占める。笑美面が他社と比較して構造的に低いコストでサービスを提供できるという明確な証拠は現時点では見当たらない。規模の経済によるコスト削減の可能性は限定的。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

笑美面は、特定の地域に集中して事業を展開している可能性があり、一定の規模を持つことで、地域内での認知度向上や、仕入れ・運営における効率化の恩恵を受けている可能性がある。しかし、業界全体で見ると、まだ規模の経済による圧倒的な優位性を確立しているとは言えない。

同社のシニアホーム紹介サービスは、医療・介護の専門知識を持つコーディネーターによる「専門性」と、特定の施設に偏らない「中立性」が強みです。病院のメディカルソーシャルワーカー(MSW)やケアマネジャー(CM)との連携により、安定的に入居検討者を紹介してもらえるネットワークも有しています。また、シニアホームコンサルティングサービスは、紹介サービスで培った顧客との関係性や、グループ全体での総合的なサービス提供が参入障壁となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針、経営戦略等当社グループは、ビジョンとして「高齢者が笑顔で居る未来を堅守する」を掲げ、家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会の実現を目指しております。介護家族に向けたシニアホーム紹介サービスを中心とする「シニアライフサポートサービス」と、シニアホームに向けたコンサルティングサービスを中心とする「シニアホームコンサルティングサービス」を行っており、経営戦略は以下のとおりであります。(a) シニアライフサポートサービス介護家族が高齢者の心の介護に寄り添える状態を増やすことを目的に、家族会議実施数(※11)を増やしてまいります。そのために、チーム制を活かしたMSW等からの紹介獲得のためにSales EnablementのPDCAサイクル(※12)を回すことでオペレーショナル・エクセレンス(※13)の浸透を図り、新人コーディネーターの早期立ち上がりを実現し、サービスの均質化を図ってまいります。また、全国約8千施設ある病院は都市圏中心にカバー出来ているものの、全国約4万名のMSWへのリーチは限定的に留まっているため、全国の拠点網を活かし継続的にアプローチし、更なるシェア拡大を推し進めてまいります。 ※11 家族会議実施数とは、当社のコーディネーターが本人や介護者と対面や電話、オンラインのいずれかでシニアホーム選定のための条件や要望確認、優先順位の整理等の話し合いを実施した案件数をいう。※12 PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証型プロセスを循環させ、マネジメントの品質を高めようという概念をいう。当社では、新人コーディネーターの早期立ち上げを実現するためのPDCAサイクルとして、Plan:立ち上がりの道筋をつけるため成長ステップ及び成長スピードを設定、Do:時間と場所を選ばないラーニングツールとして成功事例をマニュアル化し、営業学習コンテンツでのラーニングと実践、Check&Action:基礎知識を応用力にするため、マネジャーとの1on1を通じたモニタリング及び改善活動を行うことをいう。※13 オペレーショナル・エクセレンスとは、現場で徹底的にオペレーション(業務の管理や実行過程)を改革することで、競合優位性の獲得を目指す考え方をいう。 (b) シニアホームコンサルティングサービス2024年9月17日に当社100%出資の子会社として株式会社ケアサンクを設立し、シニアホーム新規開設コンサルティング等の事業を通じて、介護家族に安心を提供するシニアホームの拡充をサポートしております。これまでは与信力の高いシニアホーム運営事業者の新規開設コンサルティングを中心に行ってまいりましたが、今後は新事業である「ケアサンク パートナーリース」によって当社グループでシニアホーム運営事業者の与信力を担保することで、運営力はあるが事業拡大が容易ではなかった運営事業者の開設支援についても強化してまいります。 当社は、2023年4月13日開催の取締役会にて、ビジョンを実現するための基本方針を決議しております。当社が、事業成長を伴いながら、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトの創出を意図する企業として「インパクトIPO(※14)」を目指す上で、ビジョンを設定し、継続的に以下3点に取組むための方針を定めました。なお、2023年10月にインパクトIPOを達成しております。(1)「インパクト測定及びマネジメント(インパクト・メジャメント&マネジメント(※15))」を行う(2)インパクトに関する情報を開示・発信する(3)ステークホルダーとのエンゲージメント活動を積極的に行う ※14 ポジティブな社会的・環境的インパクトの創出を目的としている企業がIPOを実現すること(一般財団法人社会変革推進財団HPより抜粋)。※15 インパクト・メジャメント&マネジメントとは、企業や非営利組織の活動やサービスが、社会や環境に与えた変化や効果を可視化するのが「インパクト測定」、社会的な効果に関する情報にもとづいて事業改善や意思決定を行い、インパクトの向上を志向することを「インパクトマネジメント」という(一般財団法人社会変革推進財団HPより抜粋)。 上記の基本方針を基に、当社グループは、事業を通じて、介護家族が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、ホーム介護の利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指し、「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」の創出に貢献してまいります。また、このような社会の創出を目指して、中長期的に・「マッチするシニアホームとの出会いにより、負担が軽減している介護家族が47都道府県で増加」・「自らの強みを伸ばしてサービスの質を上げ、介護家族に安心を提供しているシニアホームの増加」という2つの社会変化を目指して以下のとおり、事業展開をしてまいります。 (a)「マッチするシニアホームとの出会いにより、負担が軽減している介護家族が47都道府県で増加」の社会変化の実現のために、以下の2つの指針に基づき、シニアホーム紹介サービスを展開してまいります。(イ)介護家族が、シニアホームの情報と接点を持ち、家族会議を実施していること当社は、入居検討者がシニアホームへの入居を検討するに当たり家族会議の場を持つことで、家族内でシニアホームへの納得感が醸成され、家族をシニアホームに入居させることに対する介護家族の心理的負担が大きく削減されると考えており、シニアホームへの入居を検討している家族に対して家族会議の場を持つことを推奨し、それを経営指標としてモニタリングしております。その結果、家族会議を経てシニアホーム入居を決めた入居検討者は、その後実際にシニアホームへの入居に至ることが多くなっております。(ロ)当社への相談の結果、マッチするシニアホームとの出会いにより、介護家族の負担が軽減していること当社は、介護家族が抱える課題の多くはシニアホーム介護の適切な利用によって解決することができると考え、シニアホーム介護の利用を促進することで、介護を担う家族の介護の負担が軽減され、高齢者に対する「心の介護」に専念できる状態を作り出します。それを計測する経営指標として、マッチするシニアホームと出会い入居に至った入居対象者の数(成約数)をモニタリングしております。 (b)「自らの強みを伸ばしてサービスの質を上げ、介護家族に安心を提供しているシニアホームの増加」の社会変化の実現のために、以下の2つの指針に基づき、「ケアプライムコミュニティサイト」及びシニアホームコンサルティングサービスを展開してまいります。(イ)シニアホームが自らの強みを認識し、シニアホームに対するニーズを把握する機会が増加していることプラットフォーム「ケアプライムコミュニティサイト」に参加するシニアホーム間の経営情報の流通を実現し、それを活かしてサービスの質を向上していただくために実施するものであります。サービスの質を向上したいという意欲を持つシニアホーム運営事業者に必要な情報を提供するものでありますが、特に、加盟するシニアホームに自らの強みを認識していただくことに重点を置いております。そのプラットフォーム「ケアプライムコミュニティサイト」の提供価値を明確に伝えることで、加盟者の募集を行います。(ロ)新規シニアホームの開設支援により、介護家族に紹介可能な優良なシニアホームの数が増加していること当社子会社である株式会社ケアサンクにて行うシニアホームコンサルティングサービスにおいては、シニアホーム運営事業者による新規のシニアホーム開設を支援することで、優良なシニアホームの増加を図り、介護家族にとっての選択肢の増加とより適切なマッチングを目指しております。それを計測する経営指標として、ケアサンクが開設に携わった新規開設施設の居室数をモニタリングしております。 〔当社グループの社会インパクトの成果指標〕当社グループが「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」を目指す過程で、「介護する家族・ケアラー」に焦点を当て、「介護家族にとって、ホーム介護の利用がポジティブ/当たり前になっている社会」を実現していくことは、2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標である持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:以下、「SDGs」という。)の達成にも寄与するものであります。在宅での介護を抱え込まざるを得ない状況に追い込まれている介護家族の負担を軽減することで、SDGsの目標5「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う」の中のターゲット5.4「公共のサービス、インフラ及び社会保障政策の提供、並びに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する」ことに繋がると考えております。 当社グループが目指す『介護家族が心の介護へ向き合い、高齢者が笑顔で居る社会』は、SDGs5.4.に係る社会インパクトを創出しており、成果指標としては、介護家族の身体的介護負担からの解放によって生み出された時間とポジティブな使い方を計測しております。 ※1:当社調べ 2023年4月~2025年11月「入居後「心の介護」アンケート(入居後にキーパーソンに対してアンケートを実施 N=1231)」結果より、介護に要する時間が減ったと回答したN=817の内訳を抜粋※2:アルバイト・パートを含む  ※3:家事の時間を除く (2)目標とする経営指標当社グループの目標とする経営指標として、前述のロジックモデルに記載の短期アウトカムから設定しております。当社グループが重視している経営指標等であるKPIの内容、目安としている水準は以下のとおりであります。なお、KPIの大前提として、リアルタイムで測定できる数値、かつコントロールできる数値であるものとしております。なお、当連結会計年度末現在、KPI1及びKPI4については見直しを行っておりますので、詳細な説明及び数値の記載は省略しております。 (a) シニアライフサポートサービス〔KPI2:家族会議実施数〕介護家族と入居対象者が今後の生活方向を決める会議で、介護家族と入居対象者の意識の変革と成約率の向上の測定指標であります。当社グループが目指す社会変化(インパクト)の視点からは、入居可能性のある入居対象者の介護を担う介護家族との早期の接触を行い、介護家族に家族会議を開いてもらうことでシニアホーム介護への納得感を醸成してもらい、シニアホーム介護利用の心理的抵抗感を和らげることに繋がることから、成約の確度がより高まり、成約数の予測に繋がります。当社のコーディネーターが入居対象者や介護家族(身寄りのない生活保護受給者の場合は役所ケースワーカーが該当)と対面や電話、オンラインのいずれかでシニアホーム選定のための条件や要望確認、優先順位の整理等の話し合いを実施した案件数によって計測されます。2025年10月期においての実績は8,911件となっており、2028年10月期の目標25,710件に向けて拡大を図ってまいります。当社のシニアホーム紹介サービスでは、「インターネットを介しての遠隔でのマッチングサービス」上のシニアホーム検索との差別化を図り、より満足度が高いシニアホーム提案を行うため、「介護家族を知る」ことを大切に「条件(身体状況、予算、エリア等)」と「要望(どのような暮らしを行いたいか、リハビリの要否等)」を分けてヒアリングする機会である「家族会議」を実施しております。介護家族の状況を正しく把握することで、満足度の高いシニアホーム提案に加え、入居に伴い必要とされる煩雑な手続きについても的確な支援を行うことが可能となります。〔KPI3:スマイル数〕実際にシニアホーム入居に至った入居対象者の数を表す指標であり、当社グループの営業収益に直結する指標であります。2025年10月期においての実績は4,723人となっており、2028年10月期の目標12,741人に向けて拡大を図ってまいります。一般的に、介護家族自身が検索・選択を行う形の「インターネットを介しての遠隔でのマッチングサービス」を利用したシニアホーム探しにおいては入居後のミスマッチが生じる可能性があります。一方、当社サービスの利用者は、将来予測等を踏まえた付加価値のある提案により「その方らしい」シニアホームを中立・公平に見つけることができるため、入居後の暮らしまでを想定した納得の入居が可能となります。さらに見学調整、シニアホームや病院とのやり取り代行及び役所の申請手続サポートなど、相談から入居までのトータルサポートを行っているため、「インターネットを介しての遠隔でのマッチングサービス」を利用したシニアホーム入居よりも成約率が高まる傾向にあります。マッチするシニアホームとの出会いを実現することにより、シニアホーム介護の利用が増加することで、介護家族の負担が軽減され、入居対象者に対する「心の介護」に専念できる状態を作り出すことに繋がると考え、成約数を示す本指標を経営指標として追求しております。 (b) シニアホームコンサルティングサービス〔KPI5:新規開設居室数〕シニアホームの新規開設に携わった数を表す指標であり、当社グループの営業収益に直結する指標であります。2025年10月期においての実績は1,083室となっており、2028年10月の目標2,000室に向けて拡大を図ってまいります。社会インパクトの文脈においては、介護家族に紹介可能な優良なシニアホームが増えることで、介護家族に安心を提供でき、シニアホームの利用がポジティブになる状態への歩みを進めることに加え、シニアホーム紹介サービスにおける紹介先を増やすことで、マッチするシニアホームとの出会いと、それに伴うスマイル数の増加にもつながっていきます。 (3)経営環境当社グループが提供するシニアライフサポートサービス及びシニアホームコンサルティングサービスが属する市場は、高齢者人口の推移、要介護認定者数の推移及び要介護認定者の介護を行うケアラーの人口推移に大きく影響を受けます。日本における65歳以上の高齢者人口推移は以下の図のとおりであり、2025年7月時点で3,620万人(前年同月3,625万人)となり、微減となりましたが、75歳以上の人口は2025年7月時点で2,114万人(前年同月2,060万人)と増加しております。また、国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、65歳以上の人口割合は今後も上昇を続け、第2次ベビーブーム期(1971年~1974年)に生まれた世代が65歳以上となる2040年には65歳以上の人口割合は34.8%、2045年には36.3%になると見込まれております。出典 総務省統計局:人口推計(2025年7月)   国立社会保障・人口問題研究所:日本の将来推計人口(2023年4月) このように65歳以上の人口増加に伴い、介護を受ける者・介護をする者の人口も上昇を続けており、自宅で介護を受ける者と介護をする者の双方が65歳以上の高齢者「老老介護(※16)」については、約200万人(2023年想定)と見込まれております。 ※16 老老介護とは、自宅で介護を受ける者と介護をする者の双方が65歳以上の高齢者をいう。 ※1 経済産業省「新しい健康社会の実現」(令和5年3月)より抜粋。※2 65歳以上の要介護認定者数(厚生労働省「介護保険事業状況報告」(令和7年10月分))に、同居介護率及び同居介護内に占める当該割合(厚生労働省「国民生活調査」(令和4年))を乗じ試算。※3 文部科学省「令和7年学校基本調査」における中学生・高校生の生徒数に、三菱UFJリサーチ&コンサルティング「ヤングケアラーの実態に関する調査報告書」における世話をしている家族がいる率を乗じ試算。 「老老介護」の増加に加え、働きながら介護に当たる「ビジネスケアラー」、家族の介護やケア、身の回りの世話を担う18歳未満の「ヤングケアラー」の負担が大きな社会問題となりつつあります。今後、以下の図のとおり2035年度まで要介護認定者数が増加することが予想され、要介護認定者数に対する「老老介護」、「ビジネスケアラー」及び「ヤングケアラー」の割合は上昇していくものと想定されます。特に「ビジネスケアラー」及び「ヤングケアラー」が抱える問題として、「ビジネスケアラー」は40~50代が多く、会社や同僚にプライベートなことを相談しづらいため突然の離職に至るケースも多い等、仕事と介護の両立に切迫した不安・課題を抱えている傾向にあり、「ビジネスケアラー」の人口は今後、2030年度には、318万人以上にも達すると見込んでおります。また、働きながら介護にあたる「ビジネスケアラー」の介護による労働時間短縮の労働生産性への影響は経済産業省の推計により2030年度には約9.1兆円の損失へ繋がると見込まれております。さらに、「ヤングケアラー」については、その生活が“当たり前”で、自身が「ヤングケアラー」という認識がないという子どもも少なくないと言われており、介護やケアに忙しい等、本来受けるべき教育を受けることができない、同世代との人間関係を満足に構築できづらいなど、大きなリスクをはらんでおります。「ヤングケアラー」の人口は2025年には約31万人と推定され、今後は少子高齢化社会の進行に伴い徐々に減少していく見込みではありますが、それに反して要介護認定者数は増加していく見込みであり、「ヤングケアラー」一人当たりの負担は増加していくものと見込んでおります。このように、高齢者の人口割合の上昇とともに要介護認定者が増えることにより、こうした多様化する介護家族の一人当たりの介護を担う人数は今後益々増えることが予想されます。当社グループは、事業を通じて、介護家族が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、シニアホームの利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指しており、介護される側も含めて「共倒れ」にならないためにも、「老老介護」、「ビジネスケアラー」及び「ヤングケアラー」が抱えている問題を解決できるようシニアホーム紹介サービスを提供しております。また介護家族に安心を提供するシニアホームを増やし、要介護認定者数の増加にあたっても受け入れるシニアホームを確保できるよう、シニアホームコンサルティングサービスによる新規のシニアホームの開設支援を提供しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(a) シニアホーム紹介サービスの知名度と社会的信用の向上不動産や保険選定に紹介のプロフェッショナルがいるように、シニアホーム紹介サービスにおいても紹介のプロフェッショナルがいることについて世に広く認識していただくことが重要な課題と認識しております。そのため、介護家族に対する相談、提携するシニアホームの双方についてサービスの質の向上と数の拡大を目指してまいります。 (b) 人材の確保及び育成当社が展開するシニアホーム紹介サービスは労働サービスの提供事業であるため、人材の確保が事業継続の要となります。また、案件をご紹介いただく医療機関のMSWやCM等の信頼を継続的に得るため、かつ、入居対象者や介護家族に適切なシニアホーム提案をするためには、コーディネーターの課題対応能力の効率的な育成が重要だと認識しております。そのため、優秀な人材の確保を継続的に行いながら、CRMシステムを利用した顧客関係管理の質の向上、動画コンテンツを活用した教育体制の強化に取組みを行うとともに、一人ひとりが価値ある存在として自立することにより退職予防にも努め、事業拡大を目指してまいります。 (c) 情報管理体制の強化当社グループは事業を通じて取得した個人情報を所有しており、その情報管理を強化していくことが重要な課題であると認識しております。現在、当社グループでは「個人情報の保護に関する法律」の規定に則って、「個人情報保護基本規程」や「特定個人情報取扱規程」等の諸規程を定め、当社グループで保有する個人情報の適法かつ適正な取扱いの確保と、個人の権利・利益を保護するよう社内体制・ルールを確立しております。今後も社内教育や研修などを継続して行ってまいります。 (d) 内部管理体制の強化当社グループは事業の拡大・成長に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。経営の公正性・透明性を確保すべく、コーポレート・ガバナンスを強化し、適切な内部統制システムの構築を図ってまいります。 (e) 財務基盤の強化当社グループは、財務基盤の安定性を維持しながら、様々な事業上の課題を解決するための事業資金を確保し、また、新たな事業価値創出のために機動的な資金調達を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを模索していくことが、財務上の課題であると認識しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針、経営戦略等当社グループは、ビジョンとして「高齢者が笑顔で居る未来を堅守する」を掲げ、家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会の実現を目指しております。介護家族に向けたシニアホーム紹介サービスを中心とする「シニアライフサポートサービス」と、シニアホームに向けたコンサルティングサービスを中心とする「シニアホームコンサルティングサービス」を行っており、経営戦略は以下のとおりであります。(a) シニアライフサポートサービス介護家族が高齢者の心の介護に寄り添える状態を増やすことを目的に、家族会議実施数(※11)を増やしてまいります。そのために、チーム制を活かしたMSW等からの紹介獲得のためにSales EnablementのPDCAサイクル(※12)を回すことでオペレーショナル・エクセレンス(※13)の浸透を図り、新人コーディネーターの早期立ち上がりを実現し、サービスの均質化を図ってまいります。また、全国約8千施設ある病院は都市圏中心にカバー出来ているものの、全国約4万名のMSWへのリーチは限定的に留まっているため、全国の拠点網を活かし継続的にアプローチし、更なるシェア拡大を推し進めてまいります。 ※11 家族会議実施数とは、当社のコーディネーターが本人や介護者と対面や電話、オンラインのいずれかでシニアホーム選定のための条件や要望確認、優先順位の整理等の話し合いを実施した案件数をいう。※12 PDCAサイクルとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Action(対策・改善)の仮説・検証型プロセスを循環させ、マネジメントの品質を高めようという概念をいう。当社では、新人コーディネーターの早期立ち上げを実現するためのPDCAサイクルとして、Plan:立ち上がりの道筋をつけるため成長ステップ及び成長スピードを設定、Do:時間と場所を選ばないラーニングツールとして成功事例をマニュアル化し、営業学習コンテンツでのラーニングと実践、Check&Action:基礎知識を応用力にするため、マネジャーとの1on1を通じたモニタリング及び改善活動を行うことをいう。※13 オペレーショナル・エクセレンスとは、現場で徹底的にオペレーション(業務の管理や実行過程)を改革することで、競合優位性の獲得を目指す考え方をいう。 (b) シニアホームコンサルティングサービス2024年9月17日に当社100%出資の子会社として株式会社ケアサンクを設立し、シニアホーム新規開設コンサルティング等の事業を通じて、介護家族に安心を提供するシニアホームの拡充をサポートしております。これまでは与信力の高いシニアホーム運営事業者の新規開設コンサルティングを中心に行ってまいりましたが、今後は新事業である「ケアサンク パートナーリース」によって当社グループでシニアホーム運営事業者の与信力を担保することで、運営力はあるが事業拡大が容易ではなかった運営事業者の開設支援についても強化してまいります。 当社は、2023年4月13日開催の取締役会にて、ビジョンを実現するための基本方針を決議しております。当社が、事業成長を伴いながら、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトの創出を意図する企業として「インパクトIPO(※14)」を目指す上で、ビジョンを設定し、継続的に以下3点に取組むための方針を定めました。なお、2023年10月にインパクトIPOを達成しております。(1)「インパクト測定及びマネジメント(インパクト・メジャメント&マネジメント(※15))」を行う(2)インパクトに関する情報を開示・発信する(3)ステークホルダーとのエンゲージメント活動を積極的に行う ※14 ポジティブな社会的・環境的インパクトの創出を目的としている企業がIPOを実現すること(一般財団法人社会変革推進財団HPより抜粋)。※15 インパクト・メジャメント&マネジメントとは、企業や非営利組織の活動やサービスが、社会や環境に与えた変化や効果を可視化するのが「インパクト測定」、社会的な効果に関する情報にもとづいて事業改善や意思決定を行い、インパクトの向上を志向することを「インパクトマネジメント」という(一般財団法人社会変革推進財団HPより抜粋)。 上記の基本方針を基に、当社グループは、事業を通じて、介護家族が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、ホーム介護の利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指し、「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」の創出に貢献してまいります。また、このような社会の創出を目指して、中長期的に・「マッチするシニアホームとの出会いにより、負担が軽減している介護家族が47都道府県で増加」・「自らの強みを伸ばしてサービスの質を上げ、介護家族に安心を提供しているシニアホームの増加」という2つの社会変化を目指して以下のとおり、事業展開をしてまいります。 (a)「マッチするシニアホームとの出会いにより、負担が軽減している介護家族が47都道府県で増加」の社会変化の実現のために、以下の2つの指針に基づき、シニアホーム紹介サービスを展開してまいります。(イ)介護家族が、シニアホームの情報と接点を持ち、家族会議を実施していること当社は、入居検討者がシニアホームへの入居を検討するに当たり家族会議の場を持つことで、家族内でシニアホームへの納得感が醸成され、家族をシニアホームに入居させることに対する介護家族の心理的負担が大きく削減されると考えており、シニアホームへの入居を検討している家族に対して家族会議の場を持つことを推奨し、それを経営指標としてモニタリングしております。その結果、家族会議を経てシニアホーム入居を決めた入居検討者は、その後実際にシニアホームへの入居に至ることが多くなっております。(ロ)当社への相談の結果、マッチするシニアホームとの出会いにより、介護家族の負担が軽減していること当社は、介護家族が抱える課題の多くはシニアホーム介護の適切な利用によって解決することができると考え、シニアホーム介護の利用を促進することで、介護を担う家族の介護の負担が軽減され、高齢者に対する「心の介護」に専念できる状態を作り出します。それを計測する経営指標として、マッチするシニアホームと出会い入居に至った入居対象者の数(成約数)をモニタリングしております。 (b)「自らの強みを伸ばしてサービスの質を上げ、介護家族に安心を提供しているシニアホームの増加」の社会変化の実現のために、以下の2つの指針に基づき、「ケアプライムコミュニティサイト」及びシニアホームコンサルティングサービスを展開してまいります。(イ)シニアホームが自らの強みを認識し、シニアホームに対するニーズを把握する機会が増加していることプラットフォーム「ケアプライムコミュニティサイト」に参加するシニアホーム間の経営情報の流通を実現し、それを活かしてサービスの質を向上していただくために実施するものであります。サービスの質を向上したいという意欲を持つシニアホーム運営事業者に必要な情報を提供するものでありますが、特に、加盟するシニアホームに自らの強みを認識していただくことに重点を置いております。そのプラットフォーム「ケアプライムコミュニティサイト」の提供価値を明確に伝えることで、加盟者の募集を行います。(ロ)新規シニアホームの開設支援により、介護家族に紹介可能な優良なシニアホームの数が増加していること当社子会社である株式会社ケアサンクにて行うシニアホームコンサルティングサービスにおいては、シニアホーム運営事業者による新規のシニアホーム開設を支援することで、優良なシニアホームの増加を図り、介護家族にとっての選択肢の増加とより適切なマッチングを目指しております。それを計測する経営指標として、ケアサンクが開設に携わった新規開設施設の居室数をモニタリングしております。 〔当社グループの社会インパクトの成果指標〕当社グループが「家族が心の介護に向き合い、高齢者が笑顔で居る社会」を目指す過程で、「介護する家族・ケアラー」に焦点を当て、「介護家族にとって、ホーム介護の利用がポジティブ/当たり前になっている社会」を実現していくことは、2030年までに持続可能でより良い世界を目指す国際目標である持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:以下、「SDGs」という。)の達成にも寄与するものであります。在宅での介護を抱え込まざるを得ない状況に追い込まれている介護家族の負担を軽減することで、SDGsの目標5「ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う」の中のターゲット5.4「公共のサービス、インフラ及び社会保障政策の提供、並びに各国の状況に応じた世帯・家族内における責任分担を通じて、無報酬の育児・介護や家事労働を認識・評価する」ことに繋がると考えております。 当社グループが目指す『介護家族が心の介護へ向き合い、高齢者が笑顔で居る社会』は、SDGs5.4.に係る社会インパクトを創出しており、成果指標としては、介護家族の身体的介護負担からの解放によって生み出された時間とポジティブな使い方を計測しております。 ※1:当社調べ 2023年4月~2025年11月「入居後「心の介護」アンケート(入居後にキーパーソンに対してアンケートを実施 N=1231)」結果より、介護に要する時間が減ったと回答したN=817の内訳を抜粋※2:アルバイト・パートを含む  ※3:家事の時間を除く (2)目標とする経営指標当社グループの目標とする経営指標として、前述のロジックモデルに記載の短期アウトカムから設定しております。当社グループが重視している経営指標等であるKPIの内容、目安としている水準は以下のとおりであります。なお、KPIの大前提として、リアルタイムで測定できる数値、かつコントロールできる数値であるものとしております。なお、当連結会計年度末現在、KPI1及びKPI4については見直しを行っておりますので、詳細な説明及び数値の記載は省略しております。 (a) シニアライフサポートサービス〔KPI2:家族会議実施数〕介護家族と入居対象者が今後の生活方向を決める会議で、介護家族と入居対象者の意識の変革と成約率の向上の測定指標であります。当社グループが目指す社会変化(インパクト)の視点からは、入居可能性のある入居対象者の介護を担う介護家族との早期の接触を行い、介護家族に家族会議を開いてもらうことでシニアホーム介護への納得感を醸成してもらい、シニアホーム介護利用の心理的抵抗感を和らげることに繋がることから、成約の確度がより高まり、成約数の予測に繋がります。当社のコーディネーターが入居対象者や介護家族(身寄りのない生活保護受給者の場合は役所ケースワーカーが該当)と対面や電話、オンラインのいずれかでシニアホーム選定のための条件や要望確認、優先順位の整理等の話し合いを実施した案件数によって計測されます。2025年10月期においての実績は8,911件となっており、2028年10月期の目標25,710件に向けて拡大を図ってまいります。当社のシニアホーム紹介サービスでは、「インターネットを介しての遠隔でのマッチングサービス」上のシニアホーム検索との差別化を図り、より満足度が高いシニアホーム提案を行うため、「介護家族を知る」ことを大切に「条件(身体状況、予算、エリア等)」と「要望(どのような暮らしを行いたいか、リハビリの要否等)」を分けてヒアリングする機会である「家族会議」を実施しております。介護家族の状況を正しく把握することで、満足度の高いシニアホーム提案に加え、入居に伴い必要とされる煩雑な手続きについても的確な支援を行うことが可能となります。〔KPI3:スマイル数〕実際にシニアホーム入居に至った入居対象者の数を表す指標であり、当社グループの営業収益に直結する指標であります。2025年10月期においての実績は4,723人となっており、2028年10月期の目標12,741人に向けて拡大を図ってまいります。一般的に、介護家族自身が検索・選択を行う形の「インターネットを介しての遠隔でのマッチングサービス」を利用したシニアホーム探しにおいては入居後のミスマッチが生じる可能性があります。一方、当社サービスの利用者は、将来予測等を踏まえた付加価値のある提案により「その方らしい」シニアホームを中立・公平に見つけることができるため、入居後の暮らしまでを想定した納得の入居が可能となります。さらに見学調整、シニアホームや病院とのやり取り代行及び役所の申請手続サポートなど、相談から入居までのトータルサポートを行っているため、「インターネットを介しての遠隔でのマッチングサービス」を利用したシニアホーム入居よりも成約率が高まる傾向にあります。マッチするシニアホームとの出会いを実現することにより、シニアホーム介護の利用が増加することで、介護家族の負担が軽減され、入居対象者に対する「心の介護」に専念できる状態を作り出すことに繋がると考え、成約数を示す本指標を経営指標として追求しております。 (b) シニアホームコンサルティングサービス〔KPI5:新規開設居室数〕シニアホームの新規開設に携わった数を表す指標であり、当社グループの営業収益に直結する指標であります。2025年10月期においての実績は1,083室となっており、2028年10月の目標2,000室に向けて拡大を図ってまいります。社会インパクトの文脈においては、介護家族に紹介可能な優良なシニアホームが増えることで、介護家族に安心を提供でき、シニアホームの利用がポジティブになる状態への歩みを進めることに加え、シニアホーム紹介サービスにおける紹介先を増やすことで、マッチするシニアホームとの出会いと、それに伴うスマイル数の増加にもつながっていきます。 (3)経営環境当社グループが提供するシニアライフサポートサービス及びシニアホームコンサルティングサービスが属する市場は、高齢者人口の推移、要介護認定者数の推移及び要介護認定者の介護を行うケアラーの人口推移に大きく影響を受けます。日本における65歳以上の高齢者人口推移は以下の図のとおりであり、2025年7月時点で3,620万人(前年同月3,625万人)となり、微減となりましたが、75歳以上の人口は2025年7月時点で2,114万人(前年同月2,060万人)と増加しております。また、国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、65歳以上の人口割合は今後も上昇を続け、第2次ベビーブーム期(1971年~1974年)に生まれた世代が65歳以上となる2040年には65歳以上の人口割合は34.8%、2045年には36.3%になると見込まれております。出典 総務省統計局:人口推計(2025年7月)   国立社会保障・人口問題研究所:日本の将来推計人口(2023年4月) このように65歳以上の人口増加に伴い、介護を受ける者・介護をする者の人口も上昇を続けており、自宅で介護を受ける者と介護をする者の双方が65歳以上の高齢者「老老介護(※16)」については、約200万人(2023年想定)と見込まれております。 ※16 老老介護とは、自宅で介護を受ける者と介護をする者の双方が65歳以上の高齢者をいう。 ※1 経済産業省「新しい健康社会の実現」(令和5年3月)より抜粋。※2 65歳以上の要介護認定者数(厚生労働省「介護保険事業状況報告」(令和7年10月分))に、同居介護率及び同居介護内に占める当該割合(厚生労働省「国民生活調査」(令和4年))を乗じ試算。※3 文部科学省「令和7年学校基本調査」における中学生・高校生の生徒数に、三菱UFJリサーチ&コンサルティング「ヤングケアラーの実態に関する調査報告書」における世話をしている家族がいる率を乗じ試算。 「老老介護」の増加に加え、働きながら介護に当たる「ビジネスケアラー」、家族の介護やケア、身の回りの世話を担う18歳未満の「ヤングケアラー」の負担が大きな社会問題となりつつあります。今後、以下の図のとおり2035年度まで要介護認定者数が増加することが予想され、要介護認定者数に対する「老老介護」、「ビジネスケアラー」及び「ヤングケアラー」の割合は上昇していくものと想定されます。特に「ビジネスケアラー」及び「ヤングケアラー」が抱える問題として、「ビジネスケアラー」は40~50代が多く、会社や同僚にプライベートなことを相談しづらいため突然の離職に至るケースも多い等、仕事と介護の両立に切迫した不安・課題を抱えている傾向にあり、「ビジネスケアラー」の人口は今後、2030年度には、318万人以上にも達すると見込んでおります。また、働きながら介護にあたる「ビジネスケアラー」の介護による労働時間短縮の労働生産性への影響は経済産業省の推計により2030年度には約9.1兆円の損失へ繋がると見込まれております。さらに、「ヤングケアラー」については、その生活が“当たり前”で、自身が「ヤングケアラー」という認識がないという子どもも少なくないと言われており、介護やケアに忙しい等、本来受けるべき教育を受けることができない、同世代との人間関係を満足に構築できづらいなど、大きなリスクをはらんでおります。「ヤングケアラー」の人口は2025年には約31万人と推定され、今後は少子高齢化社会の進行に伴い徐々に減少していく見込みではありますが、それに反して要介護認定者数は増加していく見込みであり、「ヤングケアラー」一人当たりの負担は増加していくものと見込んでおります。このように、高齢者の人口割合の上昇とともに要介護認定者が増えることにより、こうした多様化する介護家族の一人当たりの介護を担う人数は今後益々増えることが予想されます。当社グループは、事業を通じて、介護家族が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう、「介護家族にとって、シニアホームの利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指しており、介護される側も含めて「共倒れ」にならないためにも、「老老介護」、「ビジネスケアラー」及び「ヤングケアラー」が抱えている問題を解決できるようシニアホーム紹介サービスを提供しております。また介護家族に安心を提供するシニアホームを増やし、要介護認定者数の増加にあたっても受け入れるシニアホームを確保できるよう、シニアホームコンサルティングサービスによる新規のシニアホームの開設支援を提供しております。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(a) シニアホーム紹介サービスの知名度と社会的信用の向上不動産や保険選定に紹介のプロフェッショナルがいるように、シニアホーム紹介サービスにおいても紹介のプロフェッショナルがいることについて世に広く認識していただくことが重要な課題と認識しております。そのため、介護家族に対する相談、提携するシニアホームの双方についてサービスの質の向上と数の拡大を目指してまいります。 (b) 人材の確保及び育成当社が展開するシニアホーム紹介サービスは労働サービスの提供事業であるため、人材の確保が事業継続の要となります。また、案件をご紹介いただく医療機関のMSWやCM等の信頼を継続的に得るため、かつ、入居対象者や介護家族に適切なシニアホーム提案をするためには、コーディネーターの課題対応能力の効率的な育成が重要だと認識しております。そのため、優秀な人材の確保を継続的に行いながら、CRMシステムを利用した顧客関係管理の質の向上、動画コンテンツを活用した教育体制の強化に取組みを行うとともに、一人ひとりが価値ある存在として自立することにより退職予防にも努め、事業拡大を目指してまいります。 (c) 情報管理体制の強化当社グループは事業を通じて取得した個人情報を所有しており、その情報管理を強化していくことが重要な課題であると認識しております。現在、当社グループでは「個人情報の保護に関する法律」の規定に則って、「個人情報保護基本規程」や「特定個人情報取扱規程」等の諸規程を定め、当社グループで保有する個人情報の適法かつ適正な取扱いの確保と、個人の権利・利益を保護するよう社内体制・ルールを確立しております。今後も社内教育や研修などを継続して行ってまいります。 (d) 内部管理体制の強化当社グループは事業の拡大・成長に応じた内部管理体制の強化が重要な課題であると認識しております。経営の公正性・透明性を確保すべく、コーポレート・ガバナンスを強化し、適切な内部統制システムの構築を図ってまいります。 (e) 財務基盤の強化当社グループは、財務基盤の安定性を維持しながら、様々な事業上の課題を解決するための事業資金を確保し、また、新たな事業価値創出のために機動的な資金調達を実行できるよう、内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを模索していくことが、財務上の課題であると認識しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。 (1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況(資産)当連結会計年度末における資産は1,377,811千円となりました。流動資産は1,006,461千円となりました。主な内訳は、現金及び預金657,258千円、売掛金289,899千円です。固定資産は370,308千円となりました。主な内訳は、関係会社株式119,931千円、敷金76,787千円、繰延税金資産72,235千円です。 (負債)当連結会計年度末における負債は564,336千円となりました。流動負債は429,910千円となりました。主な内訳は、未払金107,289千円、未払費用84,017千円、賞与引当金58,995千円です。固定負債は134,425千円となりました。主な内訳は、長期借入金97,347千円、資産除去債務23,906千円です。 (純資産)当連結会計年度末における純資産は813,474千円となりました。主な内訳は、資本金270,440千円、資本剰余金220,440千円、利益剰余金322,891千円です。 ②経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種経済政策の効果、インバウンド需要の回復等を背景に、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、円安や原材料価格の高止まりに伴う物価上昇が個人消費に影響を及ぼしていることに加え、米国の通商政策や金融政策の動向、急激な為替変動、地政学リスクの長期化など、不透明な国際情勢による影響もあり、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。介護業界におきましては、在宅介護を担う介護家族の介護負担状況は、ビジネスケアラー約318万人、老老介護約200万人、ヤングケアラー約31万人に達するなど、在宅介護を担う介護家族への支援は不十分な状況にあります。また、シニアホームの入居検討においては、適切な情報収集が困難なためにシニアホーム入居に対する誤解等により躊躇や諦めが起こっているケースもあり、介護する側の介護家族においても共倒れのリスクをはらんでおります。このような環境のもと、当社グループは介護家族の負担を軽減すべく、介護家族が高齢者に対する「心の介護」に専念できるよう「介護家族にとって、シニアホームの利用が『ポジティブ/当たり前』になっている状態」を目指し、当社コーディネーターによる「家族会議」を経て最適な入居支援を無料で行う「シニアホーム紹介サービス」と、安心して入居できる質の高いシニアホームを増やすため新規のシニアホーム開設の支援を行う「シニアホーム運営コンサルティング」の継続的なサービス提供に努めてまいりました。 セグメント別の業績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 (シニアライフサポートサービス)当期の実績においては、病院に在籍する退院支援等を担うMSWからの「紹介数」が12,501件(前期比48.8%増)、介護家族にとって納得あるシニアホーム選びに欠かせない「家族会議実施数」は8,911件(前期比40.8%増)、入居成約数である「スマイル数」は4,723件(前期比33.0%増)とそれぞれ拡大いたしました。プラットフォームサイト登録数においては、2025年10月期計画8,000ホームを上回る、10,212ホームまで登録が進みました。当事業では、入居支援を担うコーディネーターの採用・育成が社会課題解決を加速させると考え、前期同様に積極採用を実施し戦力化を進めてまいりましたが、採用した人材の育成に遅れが発生し、収益及び利益を押し下げる結果となりました。以上の結果、当連結会計年度の営業収益は1,549,100千円となりました。営業費用は、主に計画通り人員を拡充したことによる人件費の増加及び営業活動の強化による旅費交通費の増加が発生しました。営業収益が予算を下回った一方で営業費用が概ね予算通り消化された結果、セグメント損失は19,679千円となりました。なお、2025年7月に持分法適用関連会社となった株式会社Funtocoについては、持分法による投資利益を3,264千円計上しております。 (シニアホームコンサルティングサービス)2024年9月にサービスの質の高いシニアホームを世の中に増やすことを目的とし、株式会社笑美面からシニアホーム新規開設コンサルティングサービスを独立させ、株式会社ケアサンクを設立いたしました。シニアホーム新規開設コンサルティングサービスを中心にサービスを拡充し展開しております。当連結会計年度は、案件の獲得と成約が順調に進み、営業収益は323,886千円となりました。営業費用は、案件の成約が増えたことにより計画より増加いたしましたが、営業収益の増加で吸収し、セグメント利益は134,314千円となりました。 以上の結果、当連結会計年度の営業収益は1,872,987千円となりました。営業費用は、主に人件費や営業に係る旅費交通費等の増加により1,758,339千円、営業利益は114,647千円、経常利益は117,054千円、親会社株主に帰属する当期純利益は89,670千円となりました。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、657,258千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は、76,765千円となりました。これは主に税引前当期純利益114,168千円の計上、未払金の増加額18,795千円、預り金の増加額19,090千円による増加の計上及び売上債権の増加額63,238千円による減少の計上によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により使用した資金は、201,680千円となりました。これは主に関係会社株式の取得による支出116,666千円の計上及び敷金及び保証金の差入による支出54,353千円の計上によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により得られた資金は、13,955千円となりました。これは主に長期借入れによる収入35,000千円の計上及び長期借入金の返済による支出25,700千円の計上によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当社が提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。b.受注実績 当社が提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前期比(%)シニアライフサポートサービス1,549,100-シニアホームコンサルティングサービス323,886-合計1,872,987- (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.当連結会計年度より報告セグメント区分の変更を行っているため、前期比については記載しておりません。3.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が10%以上の相手先がいないため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討の内容 a.財政状態の分析「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績の分析「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、シニアライフサポートサービスにおいて「MSWからの紹介数」「家族会議実施数」「スマイル数」「プラットフォームサイト登録数」をKPIとしております。当該KPIを採用した理由は、投資家が当社グループの経営方針・経営戦略等を理解する上で重要な指標であり、当社グループが事業成長を伴いながら、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトの創出を意図する企業として、「介護家族がシニアホーム紹介サービスと出会い、家族会議等の支援を経て、マッチするシニアホームとの出会いにより介護負担が軽減する」こと、及び「シニアホームが自らの強みを認識する等、介護家族ニーズを把握する機会が増加する」ことによる社会変化を生み出してビジョンを実現するためであり、経営方針・経営戦略等の進捗状況や、実現可能性の評価等を行うことが可能となるためであります。なお2026年10月期からは、「MSWからの紹介数」「プラットフォームサイト登録数」の2指標をKPIから外し、新たにシニアホームコンサルティングサービスにおける指標として「新規開設居室数」を追加しております。「新規開設居室数」については、介護家族への紹介可能な優良なシニアホームの開設を支援することで、当社グループが目指す「シニアホームが自らの強みを認識する等、介護家族ニーズを把握する機会が増加する」という社会変革を実現しながら、営業収益にも直結する指標であることから新たに採用しております。 各KPIの推移は以下のとおりであります。KPI2023年10月期(実績)2024年10月期(実績)2025年10月期(実績)2026年10月期(目標)2027年10月期(目標)2028年10月期 (目標) MSWからの紹介数(人)6,4668,40112,501---家族会議実施数(件)3,2966,3308,91112,78017,41025,710スマイル数(人)2,3813,5504,7236,7448,74712,741プラットフォームサイト登録数(件)5,3357,54010,212---新規開設居室数(室)--1,0831,3501,6502,000 (注)1.MSWからの紹介数及びプラットフォームサイト登録数については、2025年10月期をもってKPIから外れておりますので、2026年10月期以降の目標数値には記載しておりません。2.新規開設居室数については、2026年10月期からのKPIであるため、2024年10月期以前の実績数値には記載しておりません。 ⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの財政状態及び経営成績の分析については、前記「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」及び「②経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ⑥経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」に含めて記載しております。 ⑦経営者の問題意識と今後の方針について経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

事業リスク

主なリスクとして、感染症の再拡大によるシニアホームの受け入れ制限や病院の退院活動制限が業績に影響を与える可能性があります。また、介護業界全体の競争激化や、社会保障費に関する法改正などによる顧客企業の経営環境の変化も、収益に影響を及ぼす可能性があります。さらに、労働集約型の事業であるため、人材の確保や育成が計画通りに進まない場合、事業継続に支障をきたす恐れがあります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,293 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載しております事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、将来の業績や財政状態に与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。 (1)事業環境等に関するリスク①感染症等の影響について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小新型コロナウイルス感染症禍においては、クラスター発生予防対策のため、施設への立ち入りを制限している医療機関やシニアホームが数多くありました。現在は、新型コロナウイルス感染症が5類感染症へ移行され、シニアホームの受入制限、病院退院活動制限も短期間で終息する状態に変化しましたが、新たな変異ウイルスが発生した場合には再びシニアホームへの十分な配慮が必要な状況となります。これに対処するため、シニアホームの受入れ情報などの情報収集を継続的に行い、それを医療機関のMSWやCM等に適時提供することで、安心感の醸成と、継続的なサービス提供の維持を目指しております。しかしながら、想定を超える感染拡大が発生した場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ②業界動向について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループが提供するシニアホーム紹介サービスは、投資や許認可が不要なサービスであるため比較的参入障壁が低い事業ではありますが、事業の拡大や継続するためには、人材コスト及び拡大への一定の時間が必要となるため、競合他社が突発的に成長する可能性が低い現状となっています。またシニアホームコンサルティングサービスについては、シニアライフサポートサービスで培った顧客との関係性や、グループ全体でのトータルサービスの提供が参入障壁となっております。しかしながら、多数の企業が参入し競争が激しくなった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③顧客企業の経営環境について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループは、主としてシニアホーム等を営む企業から手数料等を受領しております。当社グループは介護業界・高齢者を支える複数のサービスを提供することに努めておりますが、社会保障費に関する法改正等による介護業界全体若しくは顧客企業の経営環境の変化に伴う投資ニーズが急速かつ大きく変化することにより、多くの顧客企業の収益が低迷した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)事業内容等に関するリスク販売価格について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループが展開するシニアホーム紹介サービスの販売価格は、シニアホームへの入居に対する手数料であり、各シニアホーム運営事業者との法人単位の契約が基となっております。過去のシニアホームの入居率の推移を鑑みると、今後も需給バランスが急速に悪化する可能性は低く、突発的な手数料の低下は起こりにくい構造であり、現時点での手数料減少リスクは少ないものと想定しております。またシニアホームコンサルティングサービスの販売価格は、主に不動産仲介業の基準に則った媒介手数料およびコンサルティングサービス料の価格となっております。現状シニアホーム開設に際しコンサルティングと不動産仲介を総合的に行っている企業は限られており、他社との価格競争が起こりにくいことから、現時点での販売価格減少リスクは少ないものと想定しております。しかしながら、想定を超える販売価格の低下が起こった場合には当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3)組織体制等に関するリスク①人材の確保について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社グループが展開するシニアホーム紹介サービスは労働サービスの提供事業であるため、人材の確保が事業継続の要となります。現状では、採用エージェント経由での人材確保がメインとなりますが、当社グループの事業が社会課題解決に繋がる点、ダイバーシティ&インクルージョンの取組み、SDGsの取組などを踏まえ、エージェントから安定した求職者紹介をいただけております。また、取引先である病院のMSWや介護関連会社の従業員の転職率が高いため、医療介護業界からの転職も今後増加していくものと予測しております。しかしながら、採用がうまく進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②人材育成及び退職予防について発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中案件をご紹介いただく医療機関のMSWやCM等の信頼を継続的に得るため、また、入居対象者や介護家族に適切なシニアホーム提案をするためには、コーディネーターの課題対応能力の効率的な育成が重要です。当社グループの経営計画を達成するためにも、新入社員の事業に関する知識の定着の早期化が課題となっております。そのため、CRMシステムを利用した顧客関係管理の質の向上や、動画コンテンツを活用した教育体制の強化に取組を行うとともに、一人ひとりが価値ある存在として自立することにより退職予防に努めてまいります。また、退職予防としてリテンション施策を行っており、具体的にはパルスサーベイ(※17)を活用した対象者フォロー面談を実施し、人材・組織開発室にてフォロー面談実施内容の確認・報告を行い退職予防に努めております。しかしながら、人材の育成に時間を要した場合や多くの退職を防げなかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ※17 パルスサーベイとは、企業が従業員の満足度や心の健康状態を把握するために簡単な質問を短期間・高頻度で実施する調査のことをいう。 (4)事業に関する法的規制等に関するリスク①介護業界について発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小当社グループが事業を展開しているシニアホーム紹介サービスは、介護業界と緊密な関わりがあるため、当局並びに高齢者住まい事業者団体連合会、一般社団法人全国介護事業者連盟における発表内容等が業界に対して影響を及ぼす可能性があります。今後において、介護業界に対する規制環境の変化や業界各社の対応に何らかの変化が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ②個人情報について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大当社グループは事業を通じて取得した個人情報を所有しております。当社グループでは「個人情報の保護に関する法律」の規定に則って、「個人情報保護基本規程」や「特定個人情報取扱規程」等の諸規程を定め、当社グループで保有する個人情報の適法かつ適正な取扱いの確保と、個人の権利・利益を保護するよう社内体制・ルールを確立しております。しかしながら、何らかの原因により個人情報が外部に流出した場合には、企業としての社会的信用力が低下することにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③労務管理について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小当社グループは、労務管理を経営の重要課題として認識しており、そのため当社グループは労働基準法等関係法令を遵守し、社内規程の整備、運用を徹底し労務管理を行っております。しかしながら、労務管理不備により関連法令の違反に伴う行政処分等、従業員との紛争等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスク①過年度の経営成績及び税務上の繰越欠損金について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小当社グループは過年度において当期純損失を計上しており、2025年10月31日現在において税務上の繰越欠損金が存在しております。繰越欠損金は、一般的に将来の課税所得から控除することが可能であり、将来の税額を減額することができますが、今後の税制改正の内容によっては、納税負担額を軽減できない可能性もあります。また、繰越欠損金が解消された場合、通常の税率に基づく法人税等が発生し、当社グループの経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性があります。 ②特定人物への依存について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当社の代表取締役社長である榎並将志は、当社の創業者であり、創業以来の最高経営責任者であります。同氏は、当社グループの経営方針や事業戦略の決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。当社グループでは、経営会議等における役員及び幹部人材への情報共有や経営組織の強化を図り、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めておりますが、何らかの理由により同氏が経営執行を継続することが困難になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③配当政策について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小当社グループは、事業の成長・拡大による企業価値の向上を最重要課題として認識するとともに、株主の皆様に対する利益還元を経営の重要課題の1つと位置付けており、将来的には、各連結会計年度の財政状態及び経営成績を勘案しながら株主の皆様への利益還元を検討していく予定であります。しかしながら、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等については未定であり、業績次第では今後安定的な配当を行うことができないリスクが存在します。 ④調達資金の使途について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:5年以内、影響度:小当社が株式上場時に行った公募増資による調達資金の使途については、事業成長のための新規拠点開設費、採用費及び人件費、広告宣伝費、システム開発費に充当する計画であります。しかしながら、急速に変化する事業環境に柔軟に対応するため、上記計画以外の使途へ充当する可能性もあります。また、計画どおりの使途に充当された場合でも、想定どおりの効果を上げるとは限らず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤新株予約権の行使による株式価値の希薄化について発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小当社グループは、役員及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためのストック・オプションを発行する可能性があり、現在付与している新株予約権に加え、今後付与される新株予約権等について行使が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。なお、当連結会計年度末において新株予約権による潜在株式数は62,727株であり、自己株式を除く発行済株式総数2,029,405株の3.1%に相当しております。 ⑥訴訟について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中当連結会計年度末において、当社グループが当事者として関与している訴訟手続きはありません。しかしながら、今後の当社グループの事業展開の中で、第三者が何らかの権利を侵害され、又は損失を被った場合、当社グループに対して訴訟その他の請求を提起される可能性があります。損害賠償の金額によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦インターネット等による風評被害について発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中ソーシャルメディア等の急激な普及に伴い、当社グループに対するインターネット上の書き込み、悪意ある投稿等による風評被害が発生・拡散した場合、その内容の正確性に関わらず、当社グループの社会的信用が毀損し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧減損損失について発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:小現状当社グループは事務所設備、業務システム等の固定資産を所有しておりますが、多くは所有しておりません。しかしながら、当社グループの資産の時価が著しく下落した場合や、将来新たに開始するものも含めて、事業の収益性が悪化した場合には、減損会計の適用により資産について減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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