FY2025|1,719 文字
6【研究開発活動】当社は、事業の柱となる信頼性評価事業、微細加工事業を支えるべく、研究開発活動を推進しており、当事業年度における研究開発費は179,095千円となりました。研究開発活動の主な成果は次のとおりであります。なお、研究開発活動は事業セグメントを横断する内容となっているため、全社として研究開発活動の概要を開示しております。 <受託研究及びコンサルティング>・エレクトロマイグレーション現象やはんだ実装に関連した領域に加え、信頼性試験時間短縮や腐食に関連した受託研究案件を、当社の得意とする電気化学系の技術・知見を活かし、研究開発部の人的リソースを使って対応いたしました。本件は当部門が技術的な窓口となり、当社事業部門と連携することで、事業部門の売上高にも貢献いたしました。・車メーカーや車載機器製造メーカーでの経験を活かし、車載用電子機器を中心とした様々な種類のECU(エンジンコントロールユニット)やMCU(マイクロコントローラ)に対するノイズ対策についてのコンサルティングを実施いたしました。 <信頼性・分析関連>・電子部品の実装後の信頼性試験で発生するはんだクラックは電子製品の寿命や信頼性に大きく影響を及ぼします。このはんだクラックの発生メカニズムを解明することは電子機器の寿命予測において貴重な知見をもたらします。現在、当社はこのはんだクラックの発生メカニズムを解明するために、様々な部品の接合状態(チップ抵抗、チップコンデンサ、SOP(Small Outline Package)、BGA(Ball Grid Array)、半導体とリードフレームの界面など)を観察し、観察結果に人工知能技術を取り入れた新しい不具合解析手法を提供するアプリケーションの開発に注力しております。研究成果については2024年9月に開催された溶接学会秋季全国大会や、MES2024(第34回マイクロエレクトロニクスシンポジウム)特別企画セッションなどで発表いたしました。・二次電池チームにおいては、ガラスにおけるイオン交換技術に関連した研究活動を行い、その研究活動の成果として、2025年4月にChemistry Letters誌(日本化学会)に投稿した論文が掲載されました。・電池の寿命予測に関する研究として、固体電池のインピーダンス測定の精度改善という需要に応えるための研究に取組んでいます。インピーダンスを正しく測定することで、電池不具合に対する知見を獲得し、電池の寿命予測や電池交換における指標が得られることを期待しています。当該技術についての現時点での研究成果を2024年11月の電池討論会で発表いたしました。 <製造技術関連>・人工知能研究チームにおいては、住友電気工業株式会社との共同研究において、知的障がい者の方がアノテーションから学習や評価に至る一連の業務を主動し、画像セグメンテーション用AIを開発可能とする「Human-in-the-loop」を実現する機械学習システムを開発しました。この研究成果については2025年5月の人工知能学会全国大会にて発表いたしました。当該技術は、当社の不良個所を自動検知するシステム「Qualap(AI画像検査プラットフォーム)」の改善や、当社内の様々な業務における人工知能技術の応用が期待できます。・研磨業務の効率改善と技術の伝承を目的とした、研磨支援装置の開発を継続しています。アーム型ロボットに対し、実研磨(精度±100μm)レベルでの対応が可能となりました。現状では人が研磨状態を確認しながら作業をロボットに対応させていますが、将来的に自動で研磨作業が対応できるレベルに向けて改良・調整中であります。 <次世代成長事業>・新規次世代半導体材料である二酸化ゲルマニウム(以下、GeO2という。)の研究開発拠点として、滋賀半導体研究開発センターを立ち上げ、Patentix株式会社とともに薄膜の成膜技術開発や成膜装置の開発を本格的に開始いたしました。また、昨年8月にはPatentix株式会社とGeO2の有償サンプル出荷に向け、当社が出荷検査を行うことに基本合意を締結いたしました。
FY2024|1,306 文字
6【研究開発活動】当社は、事業の柱となる信頼性評価事業、微細加工事業を支えるべく、研究開発活動を推進しており、当事業年度における研究開発費は87,727千円となりました。研究開発活動の主な成果は次のとおりであります。なお、研究開発活動は事業セグメントを横断する内容となっているため、全社として研究開発活動の概要を開示しております。 <受託研究及びコンサルティング>・エレクトロマイグレーション現象やはんだ実装に関連した領域に加え、腐食に関連した受託研究案件を、当社の得意とする電気化学系の技術・知見を活かし、研究開発部の人的リソースを使って対応いたしました。本件は当部門が技術的な窓口となり、当社事業部門と連携することで、事業部門の売上高にも貢献いたしました。・当社内の優秀なメンバーの知見を活かし、車載用電子機器を中心とした様々な種類のECU(エンジンコントロールユニット)やMCU(マイクロコントローラ)に対するノイズ対策についてのコンサルティング及び有償セミナーを実施いたしました。 <信頼性・分析関連>・電子部品の実装後の信頼性試験で発生するクラックは電子製品の寿命や信頼性に大きく影響を及ぼします。このクラックの発生メカニズムを解明することは電子機器の寿命予測において重要な知見をもたらします。現在、当社はこのクラックの発生メカニズムを解明するために、さまざまな部品の接合状態(チップ抵抗、チップコンデンサ、SOP(Small Outline Package)、BGA(Ball Grid Array)、半導体とリードフレームの界面など)を観察し、観察結果に人工知能技術を取り入れた新しい不具合解析手法を提供するアプリケーションの開発に注力しております。研究成果については2024年4月に開催された第16回電子回路世界大会(ECWC-16)にて発表いたしました。・二次電池チームにおいては、当社が特許を保有している水系電解液を応用として電気二重層キャパシタを試作しました。試作することで電極構造による性能変化を捉えることができ、電池の品質性能に関わる要件の一端を知見として蓄積することができました。試作品による成果は日本エネルギー学会誌(2024年2月号)に投稿し掲載されました。・電池の寿命予測に関する研究として、固体電池のインピーダンス測定の精度改善に取組んでいます。当社は実電池のインピーダンス測定はまだまだ正確性に欠け、正しく測定する需要はあると認識しています。インピーダンスを正しく測定することで、電池の寿命を予測し、将来的に電池交換における指標となることを期待しています。当該技術についての現時点での研究成果は2023年9月の電池討論会などで発表いたしました。 <製造技術関連>・研磨業務の業務効率改善と技術の伝承を目的とした、研磨支援装置の開発を開始いたしました。アーム型ロボットに対し、実研磨(精度±100μm)での対応が可能となりました。現状では人が研磨状態を確認しながら作業をロボットに対応させるレベルですが、将来的に自動で研磨作業が対応できるレベルに向けて改良・調整中であります。
FY2023|947 文字
6【研究開発活動】当社は、事業の柱となる信頼性評価事業、微細加工事業を支えるべく、研究開発活動を推進しており、当事業年度における研究開発費は83,635千円となりました。研究開発活動の主な成果は次のとおりであります。なお、研究開発活動は事業セグメントを横断する内容となっているため、全社として研究開発活動の概要を開示しております。 <受託研究>・エレクトロマイグレーション現象や、はんだ実装に関連した領域において、当社の得意とする電気化学系の技術・知見を活かした受託研究案件を、研究開発部の人的リソースを使って対応いたしました。本件は当部門が技術的な窓口となり、当社事業部門と連携することで、事業部門の売上高にも貢献いたしました。 <信頼性・分析関連>・電子部品の実装後の信頼性試験で発生するクラックについて、実装技術研究室と人工知能研究室の協力により、研磨断面画像やX線透過画像からクラック率の計測結果の抽出、及びクラックの3D解析を実現するアプリケーションを開発いたしました。こうした開発成果は、学会発表などを通じて顧客への技術紹介を行い、受託研究やカスタム仕様のアプリケーション開発の案件受注に繋がっております。・固体電池に必要な固体電解質の電気特性のひとつであるインピーダンスを、周波数/温度を可変しながら計測できる治具を開発いたしました。並行して、低周波用測定器、高周波用測定器と組合せることで広い周波数帯域、広い温度範囲で測定結果を抽出できるアプリケーションも開発いたしました。この治具及びアプリケーションを顧客に使用いただくことにより、固体電解質のインピーダンスを効率的に測定することが可能となり、顧客の固体電解質開発の効率化に寄与しております。 <製造技術関連>・研磨センターの業務効率改善と技術の伝承を目的とした、研磨支援装置の開発を開始いたしました。導入済みのアーム型ロボットに改良を加えて、研磨の基本的な作業である「頭削り(※)」対応モデルが完成いたしました。当該モデルは当社事業部門への移管に向けて、量産仕様に対応するべく改良・調整中であります。 ※頭削りとは、研磨対象物を樹脂に埋め込む際に発生する出っ張りを取り除く処理で、この工程により手に持ちやすい形状となります。