経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、「-BEING-存在しつづける」を企業理念に掲げ、「会社をつくる。人間をつくる。社会をつくる。」という経営目的のもと、時代や文明とともに進化するロジスティクス事業を探求し、時代にあわせた社会インフラの提供を通じて、企業、さらには社会システムのイノベーションを起こすような『リアルロジスティクス』の体現を目指してまいります。マーケティングコンセプトとしては、「ロジスティクスのプロフェッショナルたれ」「必要を発見し、本質を発見する」「価値あるものしか、価格はつけない」の3つを掲げております。ロジスティクス事業を通し、社会インフラを支え、経済のライフラインを担うプロとして、お客様の真の問題を発見し、お客様にとって価値のあるサービスだけを提供できるよう、最善を尽くしてまいります。また、マネジメントコンセプトとして、「雇用は最大の社会貢献」を掲げ、雇用をすることが社会貢献の始まりと捉え、誰もが働ける企業グループとして雇用を守り抜くことを命題とし、人が仕事する場所を安易に奪うことのないように、最大限の努力を惜しまないことを約束しております。 (2)経営環境政府の積極的な財政政策や賃上げ要請、インバウンド消費の増加などにより、社会・経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復となっております。一方で、世界的な政情不安や為替相場の急激な変動、継続する物価上昇などにより、依然として先行き不透明な状態が続いております。また、物流業界においては、極めて多層的なピラミッド型の業界構造が形成されているのが特徴で、単純な輸送サービスのみでの生き残りは厳しい状況にあり、今後は事業者の淘汰が進む可能性が高いとみられております。一方、近年ではこのような物流業界の現状を背景にして大きな変革の動きも見られています。まず、物流の需要者側の変化として、ネット通販市場の拡大や単身世帯の増加等による消費者の購買スタイルの変化に伴い、小口・多頻度の輸送ニーズが高まっております。また、物流の供給者側の変化として、小売業等の荷主企業は、店舗網の拡大や店舗運営の効率性向上のため、商品保管機能や輸配送機能の高度化を進めており、物流事業者においても大量の配送物を短期間で処理するための物流施設や保管・流通加工機能を備えた物流施設等の新設が増加しております。このように、物流に関するニーズの多様化・高度化やインフラの整備が進む中で、当社グループの主軸事業である3PL事業の重要性は年々高まっており、その市場規模は10兆円を超える水準まで拡大しております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは中長期的な安定した成長を遂げるため、「卸売業者の持つ物流センターの下請業者」から「卸売・小売業者向けの3PL事業者」への移行を進め、1:1の部分最適な物流ではなく、1:Nの全体最適な消費者向けの物流サービスの提供を展開してまいります。また、当社グループの強みである拠点間物流を合理化するサプライチェーンの全体デザイン力をさらに拡充する技術・システム開発を推進し、モノを運ぶだけでなく、モノに関する様々なデータを収集・管理・分析し、サプライチェーンに携わる事業者同士を繋げ、クラウド上で管理する『データネットワークセンター』を構築し、当社グループの用意したDX(注1)プラットフォームを同業他社へと提供する、『小売ビジネスの物流プラットフォーマー』を目指します。その中で、技術面とビジネスモデル面の研究開発を重要課題と捉え、AIやIoTを使った省力化設備や高生産性・高品質の業務フロー等の技術面及びDtoC(注2)、オムニチャネルに対応する物流ビジネスの研究開発に取り組んでまいります。(注1)「DX」(Digital transformation)とは、デジタルトランスフォーメーションの略であり、「デジタル技術が進化し、人々の生活をより豊かにする」ことを指します。(注2)「DtoC」(Direct to Consumer)とは、製造者が直接消費者と取引を行うビジネスを指します。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、上記のような経営戦略に基づき、小売・卸売事業者向けの3PL事業に注力し、顧客数拡大と事業エリア拡大を進め、データネットワークセンター実現に向けた技術面・ビジネスモデル面の変革に取り組んでまいります。経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としては次の3点を掲げております。① 顧客数・・・顧客数の増加による事業の拡大を進めてまいります。② 拠点数・・・拠点数の増加による事業の拡大を進めてまいります。③ 輸送力・・・協力会社を含むグループ全体の取扱車両数の拡大を進めてまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は、国内外における政治・経済情勢の変動等の懸念が払拭されておらず、今後も先行きの不透明感から積極的な投資が抑えられ、景気の膠着状態が続くものと思われます。また、少子高齢化による労働人口の減少、長時間労働や働き方等の労働問題、自動運転、AI、IT化・グローバル化による商流の変化や異業種からの物流参入など、時代の流れを捉えて早々に対応すべき大きな課題であると考えております。このような状況のもと、当社グループは、将来的な物流事業者の在り方を見据えた経営資源の選択と集中による効率化・合理化を図ってまいります。今後、当社グループが対処すべき課題として、成長率の確保、利益率の向上、技術革新への対応、人財の育成、持続可能な社会の実現、物流業界の2024年問題への対応を掲げており、その取組については次のとおりであります。① 成長率の確保3PL業界は成長市場であり、物流の2024年問題への対応をはじめ、持続可能な物流網の構築が課題となっております。そのような中、当社グループ独自のビジネスモデル「運ばない物流」を推進し、新規獲得により既存エリア内の受託業務の拡大及び既存顧客内の当社シェアアップに注力し、関東から全国への展開を見据えた物流基盤の拡大を推進いたします。引き続き、年間4~8の新規業務開始を目標としてさらなる成長率の確保に努めてまいります。 ② 利益率の向上資源エネルギーの高騰により燃料費や光熱費の高止まり、賃金や外注費単価の引き上げなど、物流原価の上昇が続いております。そのような中、当社グループは自社開発の物流総合システム「Jobs」による物流DX化を推進し、各種物流データの蓄積・分析を進め、生産性を向上させ、予想される物量に対して適正な人員配置や配送コースを合理化するなど、原価コントロールの徹底により、利益率を向上させております。今後についても「Jobs」を活用した更なる生産性向上、原価コントロールの徹底を継続し、利益率の向上に努めてまいります。 ③ 技術革新への対応AI、IoT、自動運転等、物流業界を取り巻く環境は、ドラスティックな転換期を迎えており、時代を見据えた明確な成長戦略と先行投資が必要になると考えております。そのために、新しい技術を積極的に導入し、更なる機能拡充に努め、ロジスティクスの新しい価値を創造してまいります。また、小ロット多頻度化する物流に対応していくためには、在庫管理を全体最適化することが不可欠であると考えております。各エリアで消費される物資のデータを蓄積し、分析に基づいた消費データによる「在庫モデル」をもとに、詳細に予測された地域在庫を管理する体制を構築することにより、小ロットの輸送コストの削減及び分散された労働力の集約を図ることが可能と考えており、実現化に向けてしくみを構築してまいります。 ④ 人財の育成将来の人財確保のために、多様化する従業員のやりがいに応える取り組みや制度を導入するとともに、当社グループの強みである現場力や物流品質の向上及び生産性の向上にプラスに働くしくみを構築してまいります。人財育成においては、集合研修及びオンライン研修の実施、eラーニングなど、育成環境の整備を進めております。育成内容につきましては、多様なスキルアップをはじめ、マネジメントなどの業務に関連したものに加え、リスク・コンプライアンスや従業員の自立や成長を促す教育プログラムを実施しております。 ⑤ 持続可能な社会の実現当社グループは、気候変動問題を重要な経営課題の一つと認識し、2050年のカーボンニュートラル(Scope1およびScope2)の実現を長期目標として掲げております。中長期的な目標としては、Scope1およびScope2の温室効果ガス排出量を対象に、2030年度に2019年比48%削減、2040年度に同80%削減することを目指しております。これらの目標は、世界的な脱炭素の動向や事業環境の変化等を踏まえて設定しております。これらの目標達成に向けた主な取組として、2030年までに当社グループが自社所有する事業所における使用電力について、再生可能エネルギー由来の電力への転換を進めてまいります。また、低環境負荷車両の導入を段階的に進めるとともに、その導入効果の検証を行ってまいります。さらに、当社グループの事業特性を活かした取組として、「運ばない物流®」の推進を通して、顧客およびサプライヤーにおけるCO2排出量の削減に貢献してまいります。Scope3の排出量に向けては、「責任ある調達」方針に基づき、サプライチェーン全体での排出量削減に向けた取組を推進してまいります。当社グループは、これらの取組を着実に進めることで、事業活動を通じた温室効果ガス排出量の削減を図り、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 ⑥ 物流業界の2024年問題への対応物流業界の2024年問題といわれている、ドライバーの時間外労働時間規制において、当社グループでは、2019年より上限時間の段階的引き下げを実施し、ドライバーの労働時間管理体制を強化しております。2025年度よりさらに月間時間外労働時間70時間以内を目標として取り組んでおります。今後も段階的に時間外労働時間削減を進め、将来的には年間720時間以内(月間時間外労働時間60時間以内)を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、「-BEING-存在しつづける」を企業理念に掲げ、「会社をつくる。人間をつくる。社会をつくる。」という経営目的のもと、時代や文明とともに進化するロジスティクス事業を探求し、時代にあわせた社会インフラの提供を通じて、企業、さらには社会システムのイノベーションを起こすような『リアルロジスティクス』の体現を目指してまいります。マーケティングコンセプトとしては、「ロジスティクスのプロフェッショナルたれ」「必要を発見し、本質を発見する」「価値あるものしか、価格はつけない」の3つを掲げております。ロジスティクス事業を通し、社会インフラを支え、経済のライフラインを担うプロとして、お客様の真の問題を発見し、お客様にとって価値のあるサービスだけを提供できるよう、最善を尽くしてまいります。また、マネジメントコンセプトとして、「雇用は最大の社会貢献」を掲げ、雇用をすることが社会貢献の始まりと捉え、誰もが働ける企業グループとして雇用を守り抜くことを命題とし、人が仕事する場所を安易に奪うことのないように、最大限の努力を惜しまないことを約束しております。 (2)経営環境政府の積極的な財政政策や賃上げ要請、インバウンド消費の増加などにより、社会・経済活動の正常化が進み、景気は緩やかな回復となっております。一方で、世界的な政情不安や為替相場の急激な変動、継続する物価上昇などにより、依然として先行き不透明な状態が続いております。また、物流業界においては、極めて多層的なピラミッド型の業界構造が形成されているのが特徴で、単純な輸送サービスのみでの生き残りは厳しい状況にあり、今後は事業者の淘汰が進む可能性が高いとみられております。一方、近年ではこのような物流業界の現状を背景にして大きな変革の動きも見られています。まず、物流の需要者側の変化として、ネット通販市場の拡大や単身世帯の増加等による消費者の購買スタイルの変化に伴い、小口・多頻度の輸送ニーズが高まっております。また、物流の供給者側の変化として、小売業等の荷主企業は、店舗網の拡大や店舗運営の効率性向上のため、商品保管機能や輸配送機能の高度化を進めており、物流事業者においても大量の配送物を短期間で処理するための物流施設や保管・流通加工機能を備えた物流施設等の新設が増加しております。このように、物流に関するニーズの多様化・高度化やインフラの整備が進む中で、当社グループの主軸事業である3PL事業の重要性は年々高まっており、その市場規模は10兆円を超える水準まで拡大しております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは中長期的な安定した成長を遂げるため、「卸売業者の持つ物流センターの下請業者」から「卸売・小売業者向けの3PL事業者」への移行を進め、1:1の部分最適な物流ではなく、1:Nの全体最適な消費者向けの物流サービスの提供を展開してまいります。また、当社グループの強みである拠点間物流を合理化するサプライチェーンの全体デザイン力をさらに拡充する技術・システム開発を推進し、モノを運ぶだけでなく、モノに関する様々なデータを収集・管理・分析し、サプライチェーンに携わる事業者同士を繋げ、クラウド上で管理する『データネットワークセンター』を構築し、当社グループの用意したDX(注1)プラットフォームを同業他社へと提供する、『小売ビジネスの物流プラットフォーマー』を目指します。その中で、技術面とビジネスモデル面の研究開発を重要課題と捉え、AIやIoTを使った省力化設備や高生産性・高品質の業務フロー等の技術面及びDtoC(注2)、オムニチャネルに対応する物流ビジネスの研究開発に取り組んでまいります。(注1)「DX」(Digital transformation)とは、デジタルトランスフォーメーションの略であり、「デジタル技術が進化し、人々の生活をより豊かにする」ことを指します。(注2)「DtoC」(Direct to Consumer)とは、製造者が直接消費者と取引を行うビジネスを指します。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、上記のような経営戦略に基づき、小売・卸売事業者向けの3PL事業に注力し、顧客数拡大と事業エリア拡大を進め、データネットワークセンター実現に向けた技術面・ビジネスモデル面の変革に取り組んでまいります。経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標としては次の3点を掲げております。① 顧客数・・・顧客数の増加による事業の拡大を進めてまいります。② 拠点数・・・拠点数の増加による事業の拡大を進めてまいります。③ 輸送力・・・協力会社を含むグループ全体の取扱車両数の拡大を進めてまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループを取り巻く経営環境は、国内外における政治・経済情勢の変動等の懸念が払拭されておらず、今後も先行きの不透明感から積極的な投資が抑えられ、景気の膠着状態が続くものと思われます。また、少子高齢化による労働人口の減少、長時間労働や働き方等の労働問題、自動運転、AI、IT化・グローバル化による商流の変化や異業種からの物流参入など、時代の流れを捉えて早々に対応すべき大きな課題であると考えております。このような状況のもと、当社グループは、将来的な物流事業者の在り方を見据えた経営資源の選択と集中による効率化・合理化を図ってまいります。今後、当社グループが対処すべき課題として、成長率の確保、利益率の向上、技術革新への対応、人財の育成、持続可能な社会の実現、物流業界の2024年問題への対応を掲げており、その取組については次のとおりであります。① 成長率の確保3PL業界は成長市場であり、物流の2024年問題への対応をはじめ、持続可能な物流網の構築が課題となっております。そのような中、当社グループ独自のビジネスモデル「運ばない物流」を推進し、新規獲得により既存エリア内の受託業務の拡大及び既存顧客内の当社シェアアップに注力し、関東から全国への展開を見据えた物流基盤の拡大を推進いたします。引き続き、年間4~8の新規業務開始を目標としてさらなる成長率の確保に努めてまいります。 ② 利益率の向上資源エネルギーの高騰により燃料費や光熱費の高止まり、賃金や外注費単価の引き上げなど、物流原価の上昇が続いております。そのような中、当社グループは自社開発の物流総合システム「Jobs」による物流DX化を推進し、各種物流データの蓄積・分析を進め、生産性を向上させ、予想される物量に対して適正な人員配置や配送コースを合理化するなど、原価コントロールの徹底により、利益率を向上させております。今後についても「Jobs」を活用した更なる生産性向上、原価コントロールの徹底を継続し、利益率の向上に努めてまいります。 ③ 技術革新への対応AI、IoT、自動運転等、物流業界を取り巻く環境は、ドラスティックな転換期を迎えており、時代を見据えた明確な成長戦略と先行投資が必要になると考えております。そのために、新しい技術を積極的に導入し、更なる機能拡充に努め、ロジスティクスの新しい価値を創造してまいります。また、小ロット多頻度化する物流に対応していくためには、在庫管理を全体最適化することが不可欠であると考えております。各エリアで消費される物資のデータを蓄積し、分析に基づいた消費データによる「在庫モデル」をもとに、詳細に予測された地域在庫を管理する体制を構築することにより、小ロットの輸送コストの削減及び分散された労働力の集約を図ることが可能と考えており、実現化に向けてしくみを構築してまいります。 ④ 人財の育成将来の人財確保のために、多様化する従業員のやりがいに応える取り組みや制度を導入するとともに、当社グループの強みである現場力や物流品質の向上及び生産性の向上にプラスに働くしくみを構築してまいります。人財育成においては、集合研修及びオンライン研修の実施、eラーニングなど、育成環境の整備を進めております。育成内容につきましては、多様なスキルアップをはじめ、マネジメントなどの業務に関連したものに加え、リスク・コンプライアンスや従業員の自立や成長を促す教育プログラムを実施しております。 ⑤ 持続可能な社会の実現当社グループは、気候変動問題を重要な経営課題の一つと認識し、2050年のカーボンニュートラル(Scope1およびScope2)の実現を長期目標として掲げております。中長期的な目標としては、Scope1およびScope2の温室効果ガス排出量を対象に、2030年度に2019年比48%削減、2040年度に同80%削減することを目指しております。これらの目標は、世界的な脱炭素の動向や事業環境の変化等を踏まえて設定しております。これらの目標達成に向けた主な取組として、2030年までに当社グループが自社所有する事業所における使用電力について、再生可能エネルギー由来の電力への転換を進めてまいります。また、低環境負荷車両の導入を段階的に進めるとともに、その導入効果の検証を行ってまいります。さらに、当社グループの事業特性を活かした取組として、「運ばない物流®」の推進を通して、顧客およびサプライヤーにおけるCO2排出量の削減に貢献してまいります。Scope3の排出量に向けては、「責任ある調達」方針に基づき、サプライチェーン全体での排出量削減に向けた取組を推進してまいります。当社グループは、これらの取組を着実に進めることで、事業活動を通じた温室効果ガス排出量の削減を図り、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。 ⑥ 物流業界の2024年問題への対応物流業界の2024年問題といわれている、ドライバーの時間外労働時間規制において、当社グループでは、2019年より上限時間の段階的引き下げを実施し、ドライバーの労働時間管理体制を強化しております。2025年度よりさらに月間時間外労働時間70時間以内を目標として取り組んでおります。今後も段階的に時間外労働時間削減を進め、将来的には年間720時間以内(月間時間外労働時間60時間以内)を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における経済状況としては、雇用・所得の改善を背景に個人消費が持ち直し、インバウンド需要も堅調に推移するなど、景気は緩やかな回復基調を維持しております。一方で、資源・エネルギー価格の高止まりや、米国の関税政策をはじめとする各国の経済政策の影響により、為替相場は依然として不安定な動きを見せており、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 物流業界においては、物流の2024年問題による時間外労働の規制や人口減少による人手不足の影響から物流業者の倒産は過去最多となっており、物流業界のM&AやTOBなどによる物流再編の動きが活発化しております。また、資源エネルギーの高騰、賃金ベースアップ、時間外労働時間の規制による外部委託費用の値上げなどの影響によって物流コストが上昇していることに加え、ドライバー不足や労働時間規制により、従来の運用のままでは配送出来ない事態が訪れることが懸念されております。 このような社会情勢の下、当社グループは、クリーンエネルギーへの転換、従業員の賃金の見直し、2024年問題に係るドライバーの時間外労働時間の改善を図るとともに、「生活物資に特化した物流への経営資源の集中投資」「関東から全国への展開を見据えた物流基盤の構築」「量の拡大と質の変革による長期成長イメージ」の3つを成長戦略とし、業務に取り組んでおります。 当連結会計年度においては、自社保有の物流センターへの太陽光パネルの設置やCO2を排出せずに発電された電力の調達を行い、再生可能エネルギーの活用を進めております。また、自社開発システム「Jobs」でこれまで蓄積した物流センターにおける物流情報とAIによる物量予測を活用し、既存センターの業務の見直し及び適正人員の配置を進めております。 前年稼働拠点や既存拠点で獲得した新規業務は安定稼働しており、既存業務と併せて堅調に事業を拡大しております。3月には「野田センター」、「金沢鞍月センター」、4月には「富山SCMセンター」、「金沢海浜センター」、6月には「三重低温センター」、「富谷DC」「常総DC」「芳賀DC」「伊勢崎DC」、8月には「厚木猿ケ島センター」、9月には「福島DC」、10月には「小牧LC」、「岩槻センター」、11月には「金沢TTC」を開設しております。また、取扱業務の拡大や合理化に対応するため、4月には「富山低温センター」を閉鎖し、「富山SCMセンター」に統合、9月には「東海SCMセンター」を移転、10月には「名古屋物流センター」を閉鎖し、「小牧LC」に統合、11月には「金沢流通センター」を閉鎖し、「金沢SCMセンター」に統合しております。 以上の結果、当社グループの当連結会計年度における経営成績は、営業収益33,515百万円(前年同期比11.0%増)、営業利益2,304百万円(前年同期比2.7%増)、経常利益2,266百万円(前年同期比0.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,402百万円(前年同期比2.0%増)となりました。 なお、当社グループは「物流事業」を主要な事業としており、他の事業セグメントの重要性が乏しいため、セグメント別の記載を省略しております。 ② 財政状態の分析(資産) 当連結会計年度末における流動資産は9,145百万円となり、前連結会計年度末に比べ468百万円増加いたしました。これは主に営業未収入金が340百万円および現金及び預金が44百万円増加したことによるものであります。固定資産は11,121百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,574百万円増加いたしました。これは主に建設仮勘定が378百万円減少した一方で土地が1,298百万円、建物及び構築物が447百万円及びリース資産が255百万円増加したことによるものであります。 この結果、総資産は20,266百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,043百万円増加いたしました。 (負債) 当連結会計年度末における流動負債は6,187百万円となり、前連結会計年度末に比べ279百万円減少いたしました。これは主に営業未払金が294百万円増加した一方で、短期借入金が500百万円および未払法人税等が157百万円減少したことによるものであります。固定負債は5,416百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,159百万円増加いたしました。これは主に長期借入金が846百万円およびリース債務が259百万円増加したことによるものであります。 この結果、負債合計は、11,604百万円となり、前連結会計年度末に比べ880百万円増加いたしました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は8,662百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,163百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が1,028百万円および非支配株主持分が126百万円増加したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は40.1%(前連結会計年度末は38.9%)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ166百万円減少し、当連結会計年度末には4,607百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は2,213百万円(前年同期は2,466百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益2,269百万円、法人税等の支払額867百万円、減価償却費758百万円、売上債権の増加340百万円及び仕入債務の増加294百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は2,110百万円(前年同期は767百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2,023百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は269百万円(前年同期は974百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入による収入1,900百万円がありましたが、長期借入金の返済による支出907百万円、短期借入金の純減額500百万円、配当金の支払額373百万円及びファイナンス・リース債務の返済による支出335百万円等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。b.受注実績当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、記載を省略しております。c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(百万円)前年同期比(%)物流事業32,65911.08その他8558.71合計33,51511.02 (注)1.セグメント間取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社クスリのアオキ10,52934.811,92135.5三菱食品株式会社及びそのグループ会社3,85812.73,92711.7 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行っております。経営者による会計上の見積りは、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、会計上の見積りには不確実性があるため、実際の結果と見積りとは異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(営業収益)前連結会計年度末に立ち上げた業務が通年稼働したことや、既存業務の拡大により、堅調に増収しております。また、新規拠点として「野田センター」、「金沢鞍月センター」、「富山SCMセンター」、「金沢海浜センター」、「三重低温センター」、「富谷DC」「常総DC」「芳賀DC」「伊勢崎DC」、「厚木猿ケ島センター」、「福島DC」、「小牧LC」、「岩槻センター」、「金沢TTC」を開設し、新規業務にて増収しております。この結果、営業収益は33,515百万円(前連結会計年度比11.0%増)となりました。(営業原価、営業総利益)新規業務稼働に伴うイニシャルコストの発生や燃料単価高騰による燃料費及び水道光熱費の上昇、物流の2024年問題や最低賃金上昇による人件費高騰等の影響に加え、東海SCMセンターの移転に伴う初期費用等の影響によって営業原価が増加したことで、営業原価は29,733百万円(同11.8%増)となりました。この結果、営業総利益は3,782百万円(同4.6%増)となりました。また、営業総利益率は11.2%(前連結会計年度は11.9%)となりました。(販売費及び一般管理費、営業利益)管理スタッフの増員による労務費や新規立ち上げに伴う旅費交通費が増加した一方、昨年度発生した能登半島地震に関する義援金の減少等により、販売費及び一般管理費は1,477百万円(前連結会計年度比7.6%増)となりました。この結果、営業利益は2,304百万円(同2.7%増)となりました。(営業外収益・営業外費用及び経常利益)受取保険金38百万円、助成金収入17百万円等を計上したこと等により営業外収益は86百万円となりました。また、支払利息62百万円、貸倒引当金繰入額57百万円、シンジケートローン費用等3百万円等を計上したことにより営業外費用は125百万円となりました。この結果、経常利益は2,266百万円(同0.3%増)となりました。(特別利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)投資有価証券売却益27百万円、固定資産売却益9百万円を計上したことにより特別利益は37百万円となりました。また、固定資産除却損15百万円、賃貸契約解約損18百万円を計上したことにより特別損失は34百万円となりました。法人税等を689百万円、非支配株主に帰属する当期純利益177百万円を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は1,402百万円(同2.0%増)となりました。 また、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の各指標等の達成・進捗状況については、以下のとおりであります。経営指標前連結会計年度(2024年12月31日)当連結会計年度(2025年12月31日)実 績計 画実 績顧客数(社)252930拠点数(拠点)596771輸送力(台)1,5201,6501,724(注)1.顧客数は、年間の営業収益が1億円以上の取引先のみ記載しております。2.拠点数は、既存の拠点を移転し、新たに11拠点開設したことにより、2025年12月31日現在71拠点となりました。3.輸送力は、新規拠点開設に伴う自社車両の増加や新たな協力会社が増加した結果、2025年12月31日現在1,724台となりました。なお、総台数における自社車両台数は335台であります。 上記のとおり、当連結会計年度においては、順調に進捗しており、当社グループの中長期的な経営戦略は概ね計画どおりに進捗しているものと判断しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの事業活動における資金需要としては、事業運営を円滑に行うための費用や一般管理費等の営業費用として充当される運転資金と物流センター等の事業拠点の新設や車両の入替のために充当される設備資金があります。なお、当社グループの設備投資計画等の内容については「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりです。また、これらの必要資金の財源については、いずれも原則として内部留保による手元資金の充当及び社債や銀行借入れ等の有利子負債により調達しております。なお、設備資金のための銀行借入については、株式会社三菱UFJ銀行をエージェントとするシンジケートローンを締結しており、当連結会計年度末における借入金実行残高は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結貸借対照表関係」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 貸借対照表関係」に記載しております。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針に関して経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。