8705

日産証券グループ(8705)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

証券・商品先物取引業 金融(除く銀行)

事業の概要

日産証券グループは、主に金融商品取引と商品先物取引の受託および自己売買を行う「金融商品取引業等」を展開しています。純粋持株会社である当社がグループ会社の経営指導・管理を行い、主要子会社の日産証券株式会社が株式・投資信託の売買、FX、先物・オプション取引、商品先物取引などを個人・法人顧客に提供しています。また、金地金等の貴金属販売事業も手掛けており、これらの多様な金融サービスを通じて収益を得ています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

日産証券グループの事業セグメントは大きく二つに分かれています。「商品取引所関連事業」は商品先物取引などを指し、最新年度では営業利益がマイナスとなっています。「証券関連事業」は株式や投資信託の売買、FXなどの金融商品取引を指し、こちらも最新年度では営業利益がマイナスとなっています。現時点では、どちらかのセグメントが明確な稼ぎ頭とは言えず、両セグメントともに収益改善が課題であると推測されます。海外比率や地域構成に関する具体的な記述はありません。

FY2019 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CommodityExchangeRelated 事業 -1
SecuritiesRelated 事業 -0
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,135 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(日産証券グループ株式会社)、当社の親会社である株式会社NSHD、連結子会社7社、非連結子会社1社により構成されております。主として金融商品取引及び商品先物取引の受託及び自己売買を行う「金融商品取引業等」に係る事業を行っております。 連結子会社は金融商品取引業・商品先物取引業を主力事業とする「日産証券株式会社」、金融商品仲介業を行う「日産証券インベストメント株式会社」、情報配信サービス及び法人顧客へのマージンファイナンス(貸金業)を主力事業とする「日産証券ファイナンス株式会社」、日産証券ファイナンス株式会社の子会社でファンド事業を行う「NSファンディング合同会社」及び当社グループのシステムの運用保守等を主な事業とする「NSシステムズ株式会社」並びに「NSトレーディング株式会社」、「岡藤商事株式会社」の7社となります。 当社は純粋持株会社として、グループ会社の経営指導及び管理を行っております。当社グループの事業系統図は以下のとおりであります。 (事業系統図) (注)1 岡藤商事株式会社は2022年9月30日開催の臨時株主総会にて解散決議を行い、現在、清算手続を行っております。   2 日産証券ファイナンス株式会社は、2025年5月1日付でNS FinTech株式会社に商号変更しております。 3 2025年3月27日開催の当社取締役会において、2025年7月1日(予定)をもって日産証券ファイナンス株式会社(現 NS FinTech株式会社)を存続会社、NSトレーディング株式会社を消滅会社とする吸収合併を行うことを決議しております。 4 上記の他に親会社1社(株式会社NSHD)があります。 5 上記の他に非連結子会社1社(日産管理顧問股份有限公司)があります。       また、主要な連結子会社である「日産証券株式会社」では、株式・投資信託の売買、取引所株価指数証拠金取引(くりっく株365)・取引所為替証拠金取引(くりっく365)、先物・オプション等のデリバティブ取引、商品先物取引などを個人のお客様及び国内外の法人顧客を対象にご提供するほか、貴金属販売事業として、金地金等の販売・買取や純金積立などを行っております。 主要な連結子会社である日産証券株式会社の事業系統図は以下のとおりであります。(日産証券株式会社の事業系統図) なお、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
金融商品取引業、商品先物取引業を営むには金融庁、農林水産省・経済産業省の許認可が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:市場の変動 / 自己売買業務の相場変動リスク / 法的規制に係る許認可取消リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

日産証券グループは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPによって裏付けられた無形資産の明確な優位性を示唆する情報は現時点では確認できません。事業の性質上、これらの要素が競争優位の源泉となる可能性は低いと考えられます。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

証券口座の開設・維持には一定の手間がかかるため、既存顧客が容易に他社へ乗り換えることへの心理的・事務的ハードルは存在します。しかし、手数料の安さやサービスの魅力で乗り換えられる可能性も高く、スイッチング・コストは限定的です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

日産証券グループの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されません。顧客基盤の拡大が収益に寄与するものの、プラットフォーム型ビジネスのような指数関数的な価値向上は見込めません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

証券・商品先物取引業界は競争が激しく、手数料の低廉化が顧客獲得の重要な要素となり得ます。しかし、日産証券グループが構造的に他社よりも大幅に低いコストでサービス提供できるという明確な証拠はありません。一部のオンライン取引手数料などは低位に抑えられている可能性があります。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

証券・商品先物取引業界は多数のプレイヤーが存在する競争環境ですが、日産証券グループは一定の規模を持つ企業の一つです。しかし、業界全体を寡占するほどの圧倒的な規模の経済性や、それによるコスト優位を確立しているとは言えません。中小規模の顧客層に特化している可能性があります。

日産証券グループの優位性は、金融商品取引業と商品先物取引業の両方を手掛ける幅広い事業領域にあります。特に、日産証券株式会社は株式・投資信託からFX、デリバティブ、商品先物、貴金属販売まで多岐にわたるサービスを提供しており、顧客の多様なニーズに対応できる点が強みです。長年の事業実績と金融庁および農林水産省・経済産業省からの許認可を得ていることは、事業継続性における信頼性と参入障壁の源泉となっています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の基本方針・経営戦略等当社は、持株会社として限られた経営資源をグループ傘下の各企業へ効率的に投入することで、利益の最大化・株主価値の極大化を図ることを経営目標として掲げております。この経営目標を実現するため、以下の経営方針を定め、グループ各社への浸透を図っております。 (経営方針)① お客様との強固な信頼関係の構築により、長期にわたりお客様と共に持続的な成長をする。② 健全な市場仲介機能の役割を果たすことで、市場・社会の発展に貢献する。③ 時代・環境変化に即し、常に進化・成長する企業体を目指す。 (2) 目標とする経営指標① 株主還元株主への利益還元にあたっては、株主価値の最大化、資本効率の向上を意識しつつバランスの取れた配当の実施と内部留保による財務体質強化を総合的に勘案し、自己株式取得を含めた連結ベースでの配当性向(総還元性向)60%以上を目標としてまいります。② 株主資本の有効活用当社グループは、経営の効率化と機動性を発揮し、経営体質を強化するために持株会社体制を採用しております。グループ経営にあたっては、株主資本の有効活用を意識し、グループ会社間における経営資源の効率的配分や事業ポートフォリオの最適化を通じて事業基盤のさらなる強化を図ってまいります。 (3) 経営環境及び対処すべき課題当社グループは金融商品取引業及び商品先物取引業を中核事業とし、国内外の証券、商品、為替、金利等の金融マーケットにおける市場仲介機能を担う投資・金融サービス企業であります。金融マーケットは政治、経済、社会情勢を受けて常に変動するものであり、当社グループを取巻く経営環境は、その動向に大きな影響を受ける傾向にあると言えます。欧州・中東地域における戦争の長期化及び激化やアジア地域における国家間の利害衝突、領土問題など、世界中で地政学的リスクが益々高まりを見せ、そして拡大していく傾向にあり、これらが政治、経済などの先行きをより一層不透明なものとしております。また、食料、原材料、エネルギーなどの価格上昇による物価高騰が恒常化しつつあり、個人の消費生活にも顕著な影響を及ぼすなど、社会全体が大きな変革期を迎えつつあります。当社グループはいかなる経営環境の変化にも迅速かつ柔軟に対応すべく、お客様との信頼関係を構築し、健全な市場仲介機能を果たすことで、市場・社会の発展に貢献しつつ、持続的な成長を図っていくことを経営の基本方針としております。この経営方針の下、以下を対処すべき課題として認識し、企業価値のさらなる向上に取り組んでまいります。 ① 顧客本位の業務運営の推進金融商品取引業者及び商品先物取引業者として、お客様との信頼関係を構築するため顧客本位の業務運営をより一層推進し、お客様の資産運用ニーズに適う質の高い金融サービスを提供してまいります。② サステナビリティ経営の遂行経営資本の中核たる人的資本の充実化を通じて、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長を両立させるためのサステナビリティ経営を遂行いたします。③ コーポレートガバナンスの維持及び強化金融機関として求められるコンプライアンスはもちろんの事、サイバーセキュリティ対策や情報セキュリティ対策にも万全を期し、企業の信頼性向上のためのコーポレートガバナンスの維持及び強化に努めてまいります。④ 経営基盤・事業基盤の拡充相場動向に左右されない企業体質を構築するため、顧客基盤の拡大、業務の集約と効率化、M&Aによる事業拡大等により、経営基盤・事業基盤の拡充を図ってまいります。⑤ 金融サービスの付加価値向上マルチチャネル、マルチプロダクト、金関連商品の優位性等による他社との差別化、ITを駆使した法人ビジネスの展開等により、金融サービスの付加価値向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の基本方針・経営戦略等当社は、持株会社として限られた経営資源をグループ傘下の各企業へ効率的に投入することで、利益の最大化・株主価値の極大化を図ることを経営目標として掲げております。この経営目標を実現するため、以下の経営方針を定め、グループ各社への浸透を図っております。 (経営方針)① お客様との強固な信頼関係の構築により、長期にわたりお客様と共に持続的な成長をする。② 健全な市場仲介機能の役割を果たすことで、市場・社会の発展に貢献する。③ 時代・環境変化に即し、常に進化・成長する企業体を目指す。 (2) 目標とする経営指標① 株主還元株主への利益還元にあたっては、株主価値の最大化、資本効率の向上を意識しつつバランスの取れた配当の実施と内部留保による財務体質強化を総合的に勘案し、自己株式取得を含めた連結ベースでの配当性向(総還元性向)60%以上を目標としてまいります。② 株主資本の有効活用当社グループは、経営の効率化と機動性を発揮し、経営体質を強化するために持株会社体制を採用しております。グループ経営にあたっては、株主資本の有効活用を意識し、グループ会社間における経営資源の効率的配分や事業ポートフォリオの最適化を通じて事業基盤のさらなる強化を図ってまいります。 (3) 経営環境及び対処すべき課題当社グループは金融商品取引業及び商品先物取引業を中核事業とし、国内外の証券、商品、為替、金利等の金融マーケットにおける市場仲介機能を担う投資・金融サービス企業であります。金融マーケットは政治、経済、社会情勢を受けて常に変動するものであり、当社グループを取巻く経営環境は、その動向に大きな影響を受ける傾向にあると言えます。欧州・中東地域における戦争の長期化及び激化やアジア地域における国家間の利害衝突、領土問題など、世界中で地政学的リスクが益々高まりを見せ、そして拡大していく傾向にあり、これらが政治、経済などの先行きをより一層不透明なものとしております。また、食料、原材料、エネルギーなどの価格上昇による物価高騰が恒常化しつつあり、個人の消費生活にも顕著な影響を及ぼすなど、社会全体が大きな変革期を迎えつつあります。当社グループはいかなる経営環境の変化にも迅速かつ柔軟に対応すべく、お客様との信頼関係を構築し、健全な市場仲介機能を果たすことで、市場・社会の発展に貢献しつつ、持続的な成長を図っていくことを経営の基本方針としております。この経営方針の下、以下を対処すべき課題として認識し、企業価値のさらなる向上に取り組んでまいります。 ① 顧客本位の業務運営の推進金融商品取引業者及び商品先物取引業者として、お客様との信頼関係を構築するため顧客本位の業務運営をより一層推進し、お客様の資産運用ニーズに適う質の高い金融サービスを提供してまいります。② サステナビリティ経営の遂行経営資本の中核たる人的資本の充実化を通じて、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長を両立させるためのサステナビリティ経営を遂行いたします。③ コーポレートガバナンスの維持及び強化金融機関として求められるコンプライアンスはもちろんの事、サイバーセキュリティ対策や情報セキュリティ対策にも万全を期し、企業の信頼性向上のためのコーポレートガバナンスの維持及び強化に努めてまいります。④ 経営基盤・事業基盤の拡充相場動向に左右されない企業体質を構築するため、顧客基盤の拡大、業務の集約と効率化、M&Aによる事業拡大等により、経営基盤・事業基盤の拡充を図ってまいります。⑤ 金融サービスの付加価値向上マルチチャネル、マルチプロダクト、金関連商品の優位性等による他社との差別化、ITを駆使した法人ビジネスの展開等により、金融サービスの付加価値向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。また、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に掲記したとおり、当社グループの事業セグメントは、主として金融商品取引並びに商品デリバティブ取引の受託及び自己売買を行う「金融商品取引業等」の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。 ① 財政状態及び経営成績の状況イ.経済環境当連結会計年度のわが国経済は、自然災害や認証不正問題に伴う自動車メーカーの減産により、一部で弱めの動きが見られたものの緩やかな回復基調となりました。企業収益は改善傾向にあり、設備投資は緩やかな増加傾向となりました。また、大幅な賃上げやボーナスの増加から6月の実質賃金は27ヵ月振りのプラスとなりましたが、その後はマイナスとなる月も多く、賃金と物価の好循環の兆しが見え始めているものの、実質賃金プラスの状態が定着するには至りませんでした。なお、雇用・所得環境は改善しており、個人消費は物価上昇の影響などが見られたものの、緩やかな増加基調となりました。また、訪日外国人数は為替の円安などを背景に高水準で推移しており、インバウンド需要は好調でした。金融市場では、NYダウは生成AIブームにより半導体企業や大手IT企業の株価が上昇したこと及びFRBが9月に利下げを開始したこと並びに11月の米国大統領選挙で政権が交代し新政権の政策への期待が高まったことなどから概ね上昇傾向となり、12月には45,073.63ドルの史上最高値を付けました。その後、米国の関税政策による景気後退懸念から3月にかけて軟調な展開となりました。日経平均株価は為替の円安などを背景に上昇し、7月11日に史上最高値となる42,426.77円を付けました。その後、日銀が利上げに積極的な姿勢を示したことなどから8月上旬に31,000円台まで急落しましたが、日銀高官のハト派発言などにより大きく値を戻した後、1月までは概ね38,000~40,000円でのレンジ相場となりました。その後、為替の円高や米国の関税政策を巡る不透明感を背景に3月にかけて下落傾向となりました。商品市場では、NY金先物は6月までは概ねレンジ内での方向感のない動きとなりましたが、7月以降は中東での地政学的リスクやFRBの利下げなどを背景に上昇基調となり、10月下旬には2,800ドル台まで上昇しました。その後1月中旬までは概ね2,600ドルから2,700ドルの間での小幅な値動きに終始する展開となっていましたが、米国の関税政策を巡る不透明感から1月中旬以降は上昇傾向となり、3月には史上初めて3,000ドルの大台を突破しました。NY原油先物は中東情勢の緊迫化を背景に4月上旬に80ドル台後半まで上昇した後、中国の景気減速に伴うエネルギー需要の減退懸念などから上値を切り下げる展開となり、9月には一時60ドル台まで下落しました。1月には米英がロシアの原油輸出に対する制裁を強化したことから80ドル台まで上昇する場面もありましたが、米国の関税政策により世界的に原油需要が減退するとの懸念から3月にかけて軟調な展開となりました。 ロ.財政状態 (資産の部)当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて23,882百万円増加し、136,699百万円となりました。これは主に、現金及び預金3,383百万円、貸付商品3,181百万円等の減少があったものの、差入保証金29,170百万円、短期貸付金6,000百万円、保管預り商品2,828百万円等の増加があったことによるものであります。 (負債の部)当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて26,219百万円増加し、124,694百万円となりました。これは主に、預り金3,435百万円、預り証拠金代用有価証券2,552百万円等の減少があったものの、預り証拠金22,658百万円、預り商品3,158百万円、長期預り金2,863百万円等の増加があったことによるものであります。 (純資産の部)当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて2,336百万円減少し、12,004百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益351百万円の計上、新株予約権の権利行使による新株の発行151百万円、株式交付信託による自己株式の処分53百万円による増加があったものの、配当金の支払721百万円、自己株式の取得1,085百万円、株式交付信託による自己株式の取得148百万円、その他有価証券評価差額金936百万円の減少があったこと等によるものであります。 ハ.経営成績当社グループの中核子会社である日産証券株式会社における当連結会計年度の株式等売買代金は前年同期から増加し4,204億円(前年同期比195.8%)となりました。また、デリバティブ取引売買高は、ホールセール事業では45,200千枚(同111.7%)となり前年同期から増加したものの、リテール事業では2,165千枚(同79.2%)となり前年同期から減少した為、当連結会計年度における当社グループの受入手数料は、6,638百万円(同95.5%)となりました。また、トレーディング損益は、451百万円の利益(同71.6%)となりました。以上の結果、営業収益は7,373百万円(同95.2%)となり、営業収益から金融費用を控除した純営業収益は7,316百万円(同95.0%)となりました。また、販売費・一般管理費につきましては、6,604百万円(同97.2%)となり、営業利益は712百万円(同78.8%)となりました。また、受取配当金で115百万円を計上したこと等もあり、経常利益は815百万円(同72.1%)となりました。これに加えて、特別損失として金融商品取引責任準備金繰入れ108百万円、投資有価証券評価損24百万円を計上したこと及び法人税等合計額が195百万円となったことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は351百万円(同63.5%)となりました。 当社グループの当連結会計年度における営業収益の状況は次のとおりであります。A.受入手数料区分金額(千円)前年同期比(%)金融商品取引  株式取引954,65194.8  証券先物・オプション取引606,87185.0  受益証券取引324,022127.2  商品関連市場デリバティブ取引2,917,92296.2  取引所株価指数証拠金取引1,294,88481.1  取引所為替証拠金取引57,982130.3  通貨・金利関連取引179,472299.8  その他金融商品取引6,71869.4 金融商品取引計6,342,52794.4商品関連取引  国内市場取引131,58677.3  海外市場取引164,448277.6 商品関連取引計296,034129.0合計6,638,56195.5 B.トレーディング損益区分金額(千円)前年同期比(%)金融商品取引 株式取引384,73293.3 債券取引2,6762.9 商品関連市場デリバティブ取引1,072,357― 通貨・金利関連取引△2,308― その他金融商品取引5436.1 金融商品取引計1,458,001302.4商品関連取引  国内市場取引20,88633.0  海外市場取引20,93455.6  現物売買取引△1,047,912― 商品関連取引計△1,006,091―合計451,91071.6 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ3,442百万円減少し、3,712百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動の結果使用した資金は4,018百万円(前連結会計年度は6,035百万円の獲得)となりました。これは、税金等調整前当期純利益546百万円の計上、預り証拠金の増加22,658百万円、貸付商品の減少3,181百万円等の資金増加要因があった一方で、差入保証金の増加29,170百万円、短期貸付金の増加6,000百万円、預り金の減少3,435百万円等の資金減少要因があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は117百万円(前連結会計年度は247百万円の使用)となりました。これは、定期預金の払戻による収入1,906百万円等があった一方で、定期預金の預入による支出1,848百万円、投資有価証券の取得による支出122百万円、有形固定資産の取得による支出47百万円等があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動の結果獲得した資金は699百万円(前連結会計年度は1,209百万円の使用)となりました。これは、自己株式の取得による支出1,234百万円、配当金の支払額720百万円等があった一方で、社債の発行による収入2,500百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入151百万円等があったことによるものであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容当連結会計年度の財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.財政状態の分析 (資産の部)当連結会計年度末の総資産は、136,699百万円となりました。資産の主な内訳は差入保証金88,117百万円で、総資産の64.5%を占めております。 (負債の部)当連結会計年度の負債合計は、124,694百万円となりました。負債の主な内訳は預り証拠金78,957百万円で、負債合計の63.3%を占めております。 (純資産の部)当連結会計年度末の純資産合計は、12,004百万円となりました。 ロ.経営成績の分析 (営業収益)当連結会計年度における当社グループの金融商品取引の受入手数料は6,342百万円(前年同期比5.6%減)、商品関連取引の受入手数料は296百万円(同29.0%増)となり、受入手数料の合計は6,638百万円(同4.5%減)となりました。また、トレーディング損益は451百万円の利益(同28.4%減)、金融収益は208百万円(同126.5%増)を計上しております。これらの結果、当連結会計年度の営業収益は、7,373百万円(同4.8%減)となりました。 (営業利益)当連結会計年度における金融費用は56百万円(同25.3%増)となり、営業収益から金融費用を控除した純営業収益は7,316百万円(同5.0%減)となりました。また、販売費・一般管理費につきましては6,604百万円(同2.8%減)となりました。以上の結果、当連結会計年度の営業利益は712百万円(同21.2%減)となりました。 (経常利益)当連結会計年度における営業外収益は、受取配当金115百万円等を計上したこと等により、214百万円(同25.3%減)となりました。営業外費用は、支払報奨金51百万円等を計上したことにより、111百万円(同85.2%増)となりました。以上の結果、当連結会計年度の経常利益は815百万円(同27.9%減)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益0百万円等を計上したことにより、0百万円(同99.1%減)となりました。特別損失は、金融商品取引責任準備金繰入れ108百万円等を計上したことにより、242百万円(同41.1%減)となりました。以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は351百万円(同36.5%減)となりました。当社グループは、より強固な経営基盤を築き上げるべく、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載いたしましたそれぞれの課題を一つ一つ着実にクリアしてまいります。また、当社グループの経営成績に重大な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ハ.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。また、必要に応じて社債の発行により資金調達を行う等、柔軟に対応することとしております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高は短期借入金600百万円であり、短期社債の残高は2,500百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,712百万円であります。 ② 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)に基づくとともに、「金融商品取引業等に関する内閣府令」(平成19年内閣府令第52号)及び「有価証券関連業経理の統一に関する規則」(昭和49年11月14日付日本証券業協会自主規制規則)に準拠して作成しております。また、商品先物取引業固有の事項については「商品先物取引業統一経理基準」(平成23年3月2日改正日本商品先物取引協会)及び「商品先物取引業における金融商品取引法に基づく開示の内容について」(令和2年5月28日改正日本商品先物取引協会)に準拠して作成しております。なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。また、この連結財務諸表の作成にあたり、経営者は会計方針の選択・適用、決算日における資産・負債及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行っております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表作成にあたって用いた重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

主要なリスクとして、まず国内外の金融・商品市場の変動が挙げられ、取引の停滞や減少が収益に影響を及ぼす可能性があります。次に、自己売買業務における急激な相場変動は、想定外のリスクを顕在化させ、経営成績に影響を与える可能性があります。また、金融商品取引法や商品先物取引法などの法的規制の遵守が不可欠であり、許認可の取り消し等があった場合には事業運営に重大な影響が出ます。さらに、システム障害や個人情報漏洩のリスク、係争中の訴訟の行方、感染症拡大による事業停止の可能性、親会社である株式会社NSHDが過半数の株式を保有していることによる経営への影響も考慮すべき点です。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,470 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性がある主要なリスクは、以下のとおりであります。これらは投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。当社グループはこれらのリスクの発生要因を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。なお、文中において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、全てのリスク要因を網羅したものではありません。また、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響につきましては、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。(1) 市場の変動当社グループの事業は、国内に加え世界のあらゆる金融・商品市場の動向や経済情勢の影響を大きく受けています。取引の停滞や減少は、純粋な経済的要因だけではなく、戦争、テロ、自然災害などによっても引き起こされます。取引の停滞や減少が長引くと、経営予測を超えて収益に影響を及ぼす可能性があります。(2) 自己売買業務当社グループでは、自己売買業務を行っております。当該業務に関しては、社内規程に基づき日々のモニタリングによる十分なリスク管理体制をとっております。しかしながら、急激な相場変動等によっては当初想定していないリスクが顕在化する可能性があり、そのような場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3) 法的規制に係るリスクについて当社グループの日産証券株式会社では金融商品取引法に定める金融商品取引業、商品先物取引法に定める商品先物取引業及びそれらに付帯又は関連する業務を営んでおり、金融商品取引法及び商品先物取引法を始めとする法令・諸規則を遵守する必要があります。また、日産証券株式会社では主要な事業活動において、以下の許認可及び登録(以下、「許認可等」という。)を受けており、現時点で許認可等が取消となるような事由は発生しておりませんが、将来何らかの理由により、許認可等の取消等があった場合には事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があります。(登録・許可の状況)取得年月日2007年9月30日2011年12月21日許認可等の名称金融商品取引業者登録商品先物取引業者許可所管官庁等金融庁(関東財務局)農林水産省・経済産業省許認可の内容関東財務局長(金商)第131号農林水産省指令4新食第2087号経済産業省20221128商第6号有効期限なし2028年12月末(6年更新)法令違反の要件及び主な許認可等の取消事由金融商品取引法第52条第1項各号に定める事項商品先物取引法第236条第1項各号に定める事項 (4) システムに関して当社グループでは、インターネット取引をはじめ、業務上さまざまなコンピュータシステムを使用しております。当社グループでは、費用対効果を考慮し、新たなシステム投資を行っております。そのため、当初の見込みに反し、投資コストに対する効果が思わしくなかった場合、あるいは不具合、その他自然災害などにより障害を起こした場合、その規模によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(5) 個人情報漏洩に関して当社グループは顧客の電話番号、住所、銀行口座などの個人情報をコンピュータシステムなどによって管理しております。これらの個人情報につきましては、厳重に社内管理を行っておりますが、外部からの不正アクセスや内部管理体制の不備などにより、個人情報が漏洩した場合には、当社グループはその責任を問われると同時に社会的信用を失う恐れがあり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(6) 訴訟に関して2025年3月31日現在、当社グループでは金融商品取引において2件、商品先物取引において1件の訴訟(訴額合計225,752千円)が係争中であります。そのうち、金融商品取引に係る訴訟については1件が三京証券株式会社(現JIA証券株式会社、2021年9月に全株式を譲渡)及び日本フィナンシャルセキュリティーズ株式会社(2022年1月に岡藤商事株式会社との吸収合併により消滅)にて行われたくりっく365及びくりっく株365の取引に関するものであり、商品先物取引に係る訴訟については2020年7月の総合取引所化(貴金属等の先物・オプション取引の大阪取引所への移管)以前の商品先物取引法下での取引に関わるもので、当社グループが継承していない取引を含む訴訟となっております。これらの訴訟は顧客が当社グループ企業に委託した金融商品取引や商品先物取引の売買等において、違法行為があったなどとして損害賠償を求めるものであり、これに対して当社グループはすべての取引は法令を遵守して行われたことを主張して争っております。いずれの訴訟も係争中のため、現時点で結果を予想するのは困難ですが、今後の訴訟の進展によっては、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を与える可能性があります。(7) 感染症等の影響に関して新型コロナウイルス感染症のような感染症等の拡大に対して、当社グループでは、感染防止策として、リモートワーク及び時差出勤等を行うこととし、感染防止に備えております。それにもかかわらず、当社グループの役員・従業員に感染者が出た場合、事業所の閉鎖やそれに伴う事業停止等の対応を余儀なくされ、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。(8) 親会社等との関係について当社の親会社である株式会社NSHDは、2025年3月末現在、当社発行済株式総数の59.22%(32,585千株)を保有する筆頭株主であります。また、同社は当社発行済株式総数の過半数以上を保有しているため、議決権行使等により当社の経営に影響を及ぼし得る立場にあり、当社の意思決定に対して影響を与える可能性があります。なお、同社は、当社株式の所有のほか、有価証券の保有及び運用等を事業内容としております。また、当社の役員及びその近親者が議決権の過半数を有している会社であるユニコムグループホールディングス株式会社は、当社株式を保有しておりませんが、ユニコムグループホールディングス株式会社の株主は株式会社NSHDと同一であるため株式会社NSHDと緊密な関係にあります。なお、同社は当社の代表取締役社長である二家英彰、当社子会社の代表取締役会長である二家勝明及びその親族の実質的な資産管理会社であり、不動産の所有・賃貸・管理等を事業内容としております。① 親会社等との取引関係について関連当事者取引に該当する親会社等との取引については、取締役会にて取引の合理性及び取引条件の妥当性を検討の上、承認を行っており、一般株主の利益に配慮した対応を行っております。また、当事業年度の当社及び当社連結子会社と親会社等との取引内容(一般の取引と同様であることが明白な取引を除く。)は以下の通りとなります。(a) 当社と株式会社NSHD及びユニコムグループホールディングス株式会社との取引取引先取引の内容取引金額(千円)株式会社NSHD自己株式の取得915,000ユニコムグループホールディングス株式会社社債の発行2,500,000利息の計上1,513投資有価証券の取得78,902 (注)社債の利息については市場金利を勘案し、利率を合理的に決定しております。 (b) 当社の連結子会社と株式会社NSHD及びユニコムグループホールディングス株式会社との取引 該当事項はありません。② 親会社等との役員の兼務関係について当社役員7名(うち監査等委員3名)のうち、当社の代表取締役社長二家英彰が、親会社である株式会社NSHDの代表取締役を兼務しております。ユニコムグループホールディングス株式会社における兼務関係はございません。③ 親会社からの独立性の確保について当社の経営判断については、親会社の事前承認を必要とする事項はなく、独立社外取締役4名を含む当社経営陣が独自に検討した上で意思決定しており、経営の独立性は確保しているものと認識しております。また、親会社の企業グループ内には当社のグループ会社と類似する事業を営む会社はなく、事業における競合関係も存在しないため、当社の事業活動に影響を与えるものはありません。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が 日産証券グループ の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →