有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|12,593 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している事業等のリスクは、以下のとおりであります。当行グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の適切な対応に努めてまいります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。■ 最近の経営環境と事業等のリスク新型コロナの「5類感染症」移行に伴い、沖縄県経済は入域観光客数の増加を背景に順調に回復しております。加えて、大型テーマパークや大型リゾートホテルの開業、世界遺産に指定されている首里城正殿の復元などが予定されており、地域経済の堅調な発展が期待されます。また、国際情勢の変化が地域経済に影響を与える可能性があります。沖縄県周辺において、軍事的緊張が高まった場合、沖縄県への入域観光客数が減少する可能性があります。このような国内外の状況に加えて、台風の激甚化のような大規模な自然災害の発生や脱炭素社会への移行対応、人口減少やデジタル化の推進など社会構造の変化も急速に進んでいることから、経営環境の先行きを予測することが複雑な状況が続いております。これらの変化が社会・経済活動へ影響を及ぼす場合、当行取引先の財務内容等が悪化することで当行グループの不良債権、与信関連費用の増加や市場環境の悪化による損失の発生等の事業等のリスクが、当行グループの業績、業務運営および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行グループは、地域金融機関として引き続き円滑な金融仲介機能を発揮し、取引先への資金繰り支援に取り組むほか、経営改善や事業再生、雇用の維持を通じ、与信関係費用の抑制を図るとともに、取締役会の定めた「リスク管理基本方針」に基づき、以下の各項目に記載する管理体制とリスクへの対応策を実施するなど、事業等のリスク発生の回避および発生した場合の適切な対応に努めております。■ リスク管理基本方針当行は、「リスク管理態勢の一層の充実および強化」を経営上の重要課題のひとつに位置づけ、銀行経営で生じる各種リスクを統合的に管理する組織体制を整備、強化するとともに、経営戦略、経営体力に応じた適切なリスクテイクおよび想定外の損失を最小限にするための適切なリスク管理を行うことにより、経営の健全性および適切性の確保と安定した収益の確保とのバランスを重視した経営を目指していくことをリスク管理基本方針としております。■ リスクのモニタリングとコントロール当行が認識している主要なリスクのうち、(1)信用リスクおよび(2)市場関連リスクについては、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を計測し、把握しております。これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績・業務運営に影響を及ぼす可能性があるため、当行では業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう資本配賦制度(リスク量に対する資本の割当て)を用いた業務運営を行うとともに、リスク量に対して限度額やアラームポイントを設定のうえ、定期的にモニタリングしております。また、モニタリング結果および分析結果については、適時に経営陣へ報告し、必要な対応策を講じております。■ RAF(リスクアペタイト・フレームワーク)当行は、取るべきリスクの種類と総量(リスクアペタイト)を明確化し、フォワード・ルッキングな視点で経営管理やリスク管理を行う枠組みであるRAF(リスクアペタイト・フレームワーク)の運用に取り組んでおります。RAFの取組みを通してリスクガバナンスの強化、経営戦略・収益・リスクの一体管理の強化を図っております。 (1)信用リスク① 地域経済の動向による影響当行グループは沖縄県を主たる営業地盤としていることから、沖縄県における人口・世帯数の動向や産業構造の特徴、経済状況等の変化により、取引先の財務状況が悪化し、当行グループの不良債権額や与信関連費用が増加する等の信用リスクが顕在化した場合は、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。沖縄県は全国的にも人口減少の影響が少なく、好調な沖縄県経済を背景に個人住宅や分譲マンション、アパート等の住宅需要が高くなっております。さらに、入域観光客数の増加を背景にホテル・宿泊施設の建設需要も旺盛であることから、当行貸出ポートフォリオは、住宅ローンおよび貸家業・不動産業向け融資が貸出金全体の約6割を占めており、不動産市況や入域観光客数の動向の影響を受けやすいリスク特性となっております。これらのリスク特性をふまえ、当行では住宅ローンおよび貸家業・不動産業向け融資の定期的なモニタリングと分析をふまえ、必要に応じて融資スタンスを見直しするなど、リスクの低減に努めております。 ② 特定の大口先、特定の業種に対する与信集中特定の大口先や特定の業種へ与信が集中し、当該取引先の信用状況が悪化した場合は、与信関連費用が増加し、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。沖縄県を産業構造別でみると、第2次産業の割合が低く、第3次産業が全体の8割以上を占めております。国内有数の観光地であることから、宿泊・飲食・物販等の観光関連サービス業が主要な産業であるものの、不動産業や建設業など幅広い業種が観光に関連していることが沖縄県の産業構造の特徴と言えます。当行の貸出ポートフォリオについても上記の特徴を反映する形で構成されており、住宅ローン等の個人消費性ローンを除いた事業性融資では、約9割が第3次産業向け融資となっております。これら事業性融資のうち、貸家業・不動産業向け融資が約5割と大きなウェイトを占めておりますが、宿泊・飲食・物販等の観光関連産業等を含め、融資先は小口に分散されております。また、貸出ポートフォリオにおいては、製造業など重厚長大な産業向け融資の割合が低いため、特定の大口先、特定の業種に対する与信集中リスクは低く抑えられております。当行では、特定の大口先および特定の業種に対する与信集中状況について、取締役会の定めた「融資運用方針」に基づき、定期的にその集中状況を取締役会へ報告し、必要に応じて融資運用方針を見直すなど、適切に管理しております。 ③ 担保価値の下落および不動産市場の流動性低下人口減少、少子高齢化の進行、経済状況の変化等の要因で市場価格が下落した場合および担保資産の市場流動性が低下することによって担保処分の執行が困難になる場合は、担保評価額が下落することで与信関連費用が増加し、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行の貸出ポートフォリオは、住宅ローンおよび貸家業・不動産業融資が約6割を占めていることから、不動産担保による保全率は高くなっております。また、近年の沖縄県における地価動向は、県内景気の拡大を背景に全国比較で高い上昇率で推移しており、観光需要の回復に伴い、地価の上昇傾向が継続しております。当行では、担保に関するリスクへの対応として、担保物件の処分および取得時の売買情報を月次で本部にて収集するなど市場動向を継続して注視しているほか、審査目線の一つとして不動産物件の担保価値と借入金の比率であるLTV(Loan to Value)および不動産の収益と元利金返済の比率であるDSCR(Debt Service Coverage Ratio)を重視するなど、安全性の高い良質な貸出ポートフォリオの構築に努めております。 ④ 信用リスク低減に向けた各支援策の実施と将来への備え当行では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大期においては「コロナ対応支援」として①中小企業への支援態勢の強化、②大口先(約30社)の定期的なモニタリングの開始、③資本性借入金の積極活用、④沖縄県の主要企業によって構成されるファンドを通じた支援などを展開し、取引先支援を通じ信用リスク顕在化の低減に取り組んでまいりました。新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行で同感染症を直接的な理由とした取引先支援の活動は収束しておりますが、中小企業支援の観点から必要な支援につきましては従来通り実施しております。また、信用リスク低減に向けた将来の備えとして当行では2021年3月期より一般貸倒引当金の算出方法を過去の貸倒実績に基づく予想損失額の見積もり方法から、将来の予測を貸倒引当金に反映させる手法(フォワード・ルッキングな引当)を導入し、予見される信用リスクをより適時・適切に引当金へ反映させております。 (2)市場関連リスク市場関連リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替等の様々な市場の変動により、保有する資産の価値が変動し損失を被るリスクであります。当行グループは経営体力を踏まえたリスクテイクによる安定的な収益の確保を目的に有価証券投資を行っており、日本国債や地方債などの円貨債券、米国債などの外貨建債券、株式、投資信託等を保有しております。これらの市場性資産は市況により価値が変動するため、大幅な相場変動が起きる場合には、以下に示す各リスクの顕在化から保有資産の価値が変動し、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当行グループの有価証券ポートフォリオは、国内外の国債や地方債、格付の高い社債への投資が中心となっております。債券の保有比率は、保有する有価証券の9割超となっています。2025年3月末時点において保有する円貨債券は約6,028億円あり、その内訳は日本国債が約7割、地方債が約2割となっています。元本の平均回収期間を示すデュレーションは約2.7年となっております。外貨建債券はドル建ておよびユーロ建ての海外国債を中心に約221億円保有しており、デュレーションは約3.5年となっております。価格変動リスクのある資産(株式・投資信託)は有価証券全体の約9%程度を占めており、金額で約661億円となっています。このうち時価のある政策保有株式は10銘柄で約13億円となっております。 ① 金利変動リスク当行グループは、日本国債、地方債、米国債など金利リスクのある債券を保有しているため、国内外の金融政策の変更等により市場金利が大幅に上昇した場合に評価損が発生するほか、調達コストが運用収益を上回る場合は逆ザヤが発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当行グループでは、運用方針にて取引限度額を定めるほか、リスクの定量的分析等によりモニタリングを行い、過度なリスクテイクを抑制しております。また、市場リスクのVaRに限度額を設定しリスクを経営体力の範囲にコントロールしているほか、有価証券損益を日次で把握しており、市場が急変した場合には運用部門と経営陣・関連部署が速やかに対応を協議するなど、損失を抑制する体制を構築しています。 ② 為替変動リスク当行グループは、外貨調達において主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用しているほか、顧客取引等で生じる外貨持高について限度額を定め、バランスを調整するなど、為替相場の変動リスクを最小化することとしております。ただし、保有する投資信託には外国為替の変動を受ける商品があり、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 価格変動リスク当行グループは、価格変動リスクのある株式や投資信託を保有しております。保有する投資信託には、国内外の株式に投資するものが含まれているため、大幅な株価下落が生じた場合は減損または評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当行グループでは、保有する価格変動リスクのある商品については、運用方針にて取引限度額を定めるほか、評価損に対するモニタリング・ラインの設定、保有可否を判断する下落アラーム・ポイントを設けるなど、評価損の拡大抑制に努めています。なお、価格変動リスクのある株式等には、保有目的が純投資以外の目的である時価のある政策保有株式も含まれておりますが、これらの政策保有株式は、4「コーポレート・ガバナンスの状況等」(5)「株式の保有状況」に記載のとおり定期的に保有の合理性等の検証および保有の適否を判断しており、リスクの軽減を図る体制をとっております。 ④ デリバティブ取引のリスク当行グループにおけるデリバティブ取引は主に外貨建債券運用に係る外貨調達手段としての為替スワップ取引および顧客向け為替予約に係るカバー取引があります。有価証券運用において保有する投資信託にはデリバティブを内包する銘柄もありますが、取引内容が複雑な商品への投資は行っておりません。 ⑤ 資金調達に係る流動性リスク当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としており、不測の事態に備えて、資金繰り状況の逼迫度に応じた危機管理対策を予め策定し、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。国内外の金利変動状況に加え、物価および為替水準の変動等により、一部の業種または企業等で預金等が大幅に減少する懸念も考えられますが、預金等動向のモニタリングやそのリスクが顕在化した場合の対応策を定めていることから、資金繰りに及ぼす影響は限定的であると考えております。また、流動性リスク・リミットについては、インターネットバンキングやモバイルアプリ等の普及を考慮した実質現預金へのリスク・リミットの設定や、インターネットバンキング等の契約先の預金額等をベースにした必要資金の目線を設けるなど、流動性リスク管理の高度化を継続的に検討し、適切なリスク管理の見直しを実施しております。 (3)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があり、当行グループの現在の自己資本比率は、この最低水準を大幅に上回っております。今後も安定した経営を継続するには、なお一層の自己資本比率の上昇は必要不可欠と考えており、当行グループでは、リスク・ウエイト判定の高度化等のリスク・アセットコントロールを中心に、自己資本比率の上昇に資する諸施策を継続的に実施しております。本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率は低下する可能性がありますが、上述したとおり現在の自己資本比率は自己資本比率規制上の最低水準を大幅に上回っており、国内基準行に求められる最低水準を下回る可能性は低いと考えております。 (4)オペレーショナル・リスク ① 事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充および営業店事務の本部集中化を引き続き図ることにより、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から営業店臨店や研修等による事務指導を強化し、内部監査を厳格に実施しております。しかしながら、役職員による不正確な事務や不正、過失、あるいは外部者による窃盗や詐欺などにより、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② システムリスク(ア)当行グループは、システムリスク管理方針やバックアップ体制等を整備し、預金・為替・融資などの業務を行う勘定系システムをはじめとしたコンピューターシステムの安全稼働に万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害や不正使用等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(イ)当行グループは、外部からのサイバー攻撃等への対応としてサイバーセキュリティ作業部会(CSIRT)を設置し、外部機関との情報連携やサイバーセキュリティに関する訓練の実施、システムの脆弱性への対応等、システムの安全稼働とセキュリティ強化に努めております。しかしながら、サイバー攻撃等によりシステムの停止や情報漏えい、データの改ざん・破壊等が発生した場合には、決済機能や各種サービスの停止、社会的信用の失墜などにより、当行グループの業務運営や業績および財務状-況に悪影響を及ぼす可能性があります。(ウ)当行グループは、非対面取引を安心・安全にご利用いただけるよう、インターネットバンキングのセキュリティ強化に努めております。対策としてワンタイムパスワードやリスクベース認証の導入、ホームページやメールマガジン・テレビCMで、SMSからフィッシングサイトへ誘導する手口等について注意喚起などを実施しております。また、他金融機関、警察、外部協力団体等と連携して犯罪の抑止となる情報収集にも努めております。しかしながら、犯罪者による不正送金が行われた場合、当行グループの信用失墜となり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(エ)当行グループはカード業務(イシュイング・アクワイアリング)を通じて、沖縄県内のキャッシュレス化に取り組んでおります。また、当該業務における安全性確保のため、セキュリティサービスの導入、国際ブランドや同業他社との連携による取引モニタリング精度の高度化により、カード番号等の漏洩防止や不正取引防止に努めています。 一方、クレジットマスター等の外部からの攻撃により、カード番号等の漏洩や不正取引が発生した場合は、当行グループの信用失墜となり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ コンプライアンスリスク当行グループは、銀行業務を遂行する上でさまざまな法令等を遵守することが求められるだけでなく、関係するさまざまなステークホルダー(利用者・役職員・社会・市場・株主等)からの信頼・信用を保持し、その期待に応えることも求められています。過去の不祥事件の経験を踏まえ、企業風土の変革を含む再発防止策の導入とその後の実効性確保を、最重要の経営課題の一つとして定期的にフォローアップし、改善に取り組んでおります。しかしながら、これらの取り組みが不十分であるために、コンプライアンス違反や不祥事件等が発生した場合には、当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④ マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策上の不備に係るリスク当行グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令諸規制の適用およびそれに基づく国内外の金融当局の監督を受けております。近年、金融犯罪が多様化かつ高度化し、本邦金融当局や海外の規制当局から要請されるマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策の基準は急速に高まっております。当行グループでは、国内外のマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止態勢の高度化に向けて、本邦金融当局から要請されているAML/CFTガイドライン対応として「法人口座開設時の審査厳格化」、「お客様の取引状況の定期的確認」等の各種施策の実施に取り組んでいます。一方、AML/CFTに関する先進的かつ実用的な取り組みのあるTSUBASAアライアンスに参加し、情報およびスキルの収集に努めています。マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止態勢の高度化が有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合には、業務停止、制裁金等の行政処分、当行グループの信用失墜等により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループについて事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスク ① 自然災害に関するリスク当行グループでは「危機管理計画(コンティンジェンシープラン)」をはじめ各種の対応マニュアルを整備し、災害対応訓練等を通じてその実効性向上を図っております。しかしながら、近年大型化している台風の直撃や大規模な地震等の自然災害の発生により、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当行グループ自身の被災による損害のほか、取引先が自然災害により業績が悪化した場合、信用リスクの上昇などを通じて、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、通常想定されるレベルの台風では当行グループの建物は構造上重要な被害を受けるものではなく、被害は限定的なものと想定しております。 ② 気候変動に係るリスク当行グループは、気候変動が環境・社会、人々の生活・企業活動にとっての脅威であり、金融市場の安定にも影響を及ぼしうる最も重要な課題の一つであると認識しています。当行グループは、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が策定した気候変動関連財務情報開示に関する提言に賛同するとともに、TCFDに沿ったリスクの把握・評価や情報開示の拡充に取り組んでおります。それと同時に、気候変動対策や脱炭素社会への移行をサポートする取り組みも進めております。気候変動リスクとしては、低炭素経済移行に伴う政策・法務・技術・市場の変化等に起因する移行リスク、気候変動による資産に対する直接的な損傷やサプライチェーンの寸断による財務損失等の物理的リスクが挙げられます。移行リスクにつきましては気温上昇による当地の主要産業である観光産業セクター(宿泊業、飲食業、道路旅客運送業)および電気・ガス・水道セクターへの影響を試算し、与信関連費用を計測しました。物理的リスクにつきましては台風・豪雨等の風水害による当行不動産(建物)担保の担保価値影響額および当行各営業店における設備等への被害額を試算し、与信関係費用における追加信用コストや各営業店における設備等への被害額(累積)を計測しました。 当行グループのGHG(温室効果ガス)排出量(Scope1,2)につきましては、2030年度までに2013年度比60%削減および2050年度までにカーボンニュートラルを目指しております。排出量削減策として本支店の省エネ化およびZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ゼブ))化(認定取得:6本支店)を推進しています。また投融資先のGHG排出量(Scope3)削減も推進しており、2050年度までにカーボンニュートラルを目指しております。また、住宅ローンについては、中間目標として2030年度までに2021年度比35%削減を目指しております。排出量削減策として、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)普及を目的としたアライアンス(ZEP-Ryukyu)の構築、サステナブルファイナンスの推進、J-クレジットの運営管理業務等に取り組んでおります。ZEP-Ryukyuの取り組みにつきましては2025年3月末で加盟事業者数が135先となり、加盟事業者向けセミナーの開催による啓蒙活動を強化しております。サステナブルファイナンスの推進につきましては、2023年度から2030年度までに累計5,000億円の「サステナブル投融資目標」を設定しました。当行グループの気候変動に関するリスクへの取り組みや情報開示が不十分であった場合又はそのように見做された場合などには、当行グループの業務運営や業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 感染症による業務継続リスク新型コロナウイルス感染症のような感染症が世界的に流行し、当行グループ役職員に多数の感染者が発生した場合、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行では衛生対策の徹底による感染防止策を講じるとともに業務継続体制の整備を図ることでリスクの軽減に努めております。 ④ 当行グループのビジネス戦略が奏功しないリスク当行は、収益力増強のために様々なビジネス戦略を実施しておりますが、規制緩和による多業種との競合やその他の外部要因が発生した場合には、これらの戦略が功を奏しない、当初想定していた結果をもたらさない、又は変更を余儀なくされ、当行グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、当行は新規ビジネスについて、事業の将来性や銀行全体の資産に対する新規投資額の割合等を十分に検討したうえで投資を決定しており、仮にビジネス戦略が奏功しないリスクが顕在化した場合でもその影響は限定的なものであると考えております。 ⑤ 固定資産減損リスク当行グループは、保有する有形固定資産および無形固定資産について、現行の会計基準に従い減損会計を適用しておりますが、当該資産に係る収益性の低下や時価の下落等により、投資額の回収が見込めなくなった場合は減損損失を認識する可能性があります。減損損失を認識した場合、当行グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 繰延税金資産に係るリスク現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が予測値と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。なお、当行は2021年10月より在職中の職員の「確定給付企業年金(DB)」のすべてを「確定拠出年金(DC)」へ移行しております。これにより、当行における退職給付債務等は、在職中の職員の退職金にかかるもの約75億円(資産と負債の合計額)と、DC移行前に退職した職員の年金(閉鎖DB)の約59億円(資産と負債の合計額)となっております。このうち閉鎖DBについては、低リスクでの運用方針としていることおよび年金資産が退職給付債務を大幅に上回っていることから利回りの変動等から発生するリスクや積立不足による追加拠出等が発生するリスクは大幅に軽減されております。 ⑧ 規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない、あるいは一定の取引の実施が困難となる可能性があります。このような事態が生じた場合、資金調達費用の増加や資金調達そのものが困難となる等、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)による長期発行体格付はいずれも「A+」を取得しており、格付の方向性も「安定的」との評価を得ていることから、格付低下によるリスク顕在化の懸念は低いものと考えております。 ⑩ 顧客情報に係るリスク当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩および滅失、毀損した場合には当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令諸規則の遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 外部委託によるリスク当行では、お客様宛のご案内発送に関わる業務や外国為替等の対外取引業務、情報システムの運用・保守に関わる業務、ATMの管理業務等を外部企業へ委託しております。外部委託先に対しては、選定の際に、経営状況や業務遂行能力、個人情報保護の観点による情報管理態勢等のチェックを実施し、委託後も定期的な情報管理態勢等のチェックの実施や、業務遂行能力の把握に努めております。 しかしながら、外部委託先において重要な情報の外部漏洩や、業務遂行能力の低下が生じた場合には当行グループの信用失墜や、業務運営の混乱などが生じ、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 地政学的リスク当行グループが拠点とする沖縄県周辺において、軍事的な紛争などの当行グループのコントロールが及ばない地政学リスクが生じた場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行グループは、これらのリスクを踏まえ、有事の際の従業員の避難や事業継続についての対応策などを業務手順に明記できるように取り組んでいます。
FY2024|13,040 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している事業等のリスクは、以下のとおりであります。当行グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の適切な対応に努めてまいります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。■ 最近の経営環境と事業等のリスク新型コロナの「5類感染症」移行に伴い、沖縄県経済は入域観光客数の増加を背景に順調に回復しております。しかしながら、業況が順調に回復している事業者がいる一方、価格転嫁の遅れや人手不足の影響などから回復が進まない事業者もおり、二極化が見られます。国内では、経済の正常化が進み、前向きな変化が見られております。物価高に賃金上昇が追い付かず実質賃金はマイナスとなっているものの、賃金と物価の好循環が期待できる状況から2024年3月に日本銀行によるマイナス金利政策が解除されるなど金融政策が大きく転換され、国内経済の自律的かつ持続的な成長が今後期待されております。海外では、ウクライナ情勢、中東情勢、東アジア情勢、米中の対立など国際情勢の緊張の高まりによるエネルギー価格の高騰やインフレを理由とする金融引き締めの長期化等が懸念されるものの、底堅い成長が見込まれております。このような国内外の状況に加えて、大規模な自然災害の発生や脱炭素社会への移行対応、人口減少やデジタル化の推進など社会構造の変化も急速に進んでいることから、経営環境の先行きを予測することが複雑な状況が続いております。 これらの変化が社会・経済活動へ影響を及ぼす場合、当行取引先の財務内容等が悪化することで当行グループの不良債権、与信関連費用の増加や市場環境の悪化による損失の発生等の事業等のリスクが、当行グループの業績、業務運営および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当行グループは、地域金融機関として引き続き円滑な金融仲介機能を発揮し、取引先への資金繰り支援に取り組むほか、経営改善や事業再生、雇用の維持を通じ、与信関係費用の抑制を図るとともに、取締役会の定めた「リスク管理基本方針」に基づき、以下の各項目に記載する管理体制とリスクへの対応策を実施するなど、事業等のリスク発生の回避および発生した場合の適切な対応に努めております。■ リスク管理基本方針当行は、「リスク管理態勢の一層の充実および強化」を経営上の重要課題のひとつに位置づけ、銀行経営で生じる各種リスクを統合的に管理する組織体制を整備、強化するとともに、経営戦略、経営体力に応じた適切なリスクテイクおよび想定外の損失を最小限にするための適切なリスク管理を行うことにより、経営の健全性および適切性の確保と安定した収益の確保とのバランスを重視した経営を目指していくことをリスク管理基本方針としております。■ リスクのモニタリングとコントロール当行が認識している主要なリスクのうち、(1)信用リスクおよび(2)市場関連リスクについては、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を計測し、把握しております。これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績・業務運営に影響を及ぼす可能性があるため、当行では業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう資本配賦制度(リスク量に対する資本の割当て)を用いた業務運営を行うとともに、リスク量に対して限度額やアラームポイントを設定のうえ、定期的にモニタリングしております。また、モニタリング結果および分析結果については、適時に経営陣へ報告し、必要な対応策を講じております。■ RAF(リスクアペタイト・フレームワーク)当行は、取るべきリスクの種類と総量(リスクアペタイト)を明確化し、フォワード・ルッキングな視点で経営管理やリスク管理を行う枠組みであるRAF(リスクアペタイト・フレームワーク)の運用に取り組んでおります。RAFの取組みを通してリスクガバナンスの強化、経営戦略・収益・リスクの一体管理の強化を図っております。 (1)信用リスク① 地域経済の動向による影響当行グループは沖縄県を主たる営業地盤としていることから、沖縄県における人口・世帯数の動向や産業構造の特徴、経済状況等の変化により、取引先の財務状況が悪化し、当行グループの不良債権額や与信関連費用が増加する等の信用リスクが顕在化した場合は、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。沖縄県は全国的にも人口減少の影響が少なく、好調な沖縄県経済を背景に個人住宅や分譲マンション、アパート等の住宅需要が高くなっております。さらに、入域観光客数の増加を背景にホテル・宿泊施設の建設需要も旺盛であることから、当行貸出ポートフォリオは、住宅ローンおよび貸家業・不動産業向け融資が貸出金全体の約6割を占めており、不動産市況や入域観光客数の動向の影響を受けやすいリスク特性となっております。これらのリスク特性をふまえ、当行では住宅ローンおよび貸家業・不動産業向け融資の定期的なモニタリングと分析をふまえ、必要に応じて融資スタンスを見直しするなど、リスクの低減に努めております。 ② 特定の大口先、特定の業種に対する与信集中特定の大口先や特定の業種へ与信が集中し、当該取引先の信用状況が悪化した場合は、与信関連費用が増加し、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。沖縄県を産業構造別でみると、第2次産業の割合が低く、第3次産業が全体の8割以上を占めております。国内有数の観光地であることから、宿泊・飲食・物販等の観光関連サービス業が主要な産業であるものの、不動産業や建設業など幅広い業種が観光に関連していることが沖縄県の産業構造の特徴と言えます。当行の貸出ポートフォリオについても上記の特徴を反映する形で構成されており、住宅ローン等の個人消費性ローンを除いた事業性融資では、約9割が第3次産業向け融資となっております。これら事業性融資のうち、貸家業・不動産業向け融資が約5割と大きなウェイトを占めておりますが、宿泊・飲食・物販等の観光関連産業等を含め、融資先は小口に分散されております。また、貸出ポートフォリオにおいては、製造業など重厚長大な産業向け融資の割合が低いため、特定の大口先、特定の業種に対する与信集中リスクは低く抑えられております。当行では、特定の大口先および特定の業種に対する与信集中状況について、取締役会の定めた「融資運用方針」に基づき、定期的にその集中状況を取締役会へ報告し、必要に応じて融資運用方針を見直すなど、適切に管理しております。 ③ 担保価値の下落および不動産市場の流動性低下人口減少、少子高齢化の進行、経済状況の変化等の要因で市場価格が下落した場合および担保資産の市場流動性が低下することによって担保処分の執行が困難になる場合は、担保評価額が下落することで与信関連費用が増加し、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行の貸出ポートフォリオは、住宅ローンおよび貸家業・不動産業融資が約6割を占めていることから、不動産担保による保全率は高くなっております。また、近年の沖縄県における地価動向は、県内景気の拡大を背景に全国比較で高い上昇率で推移しており、観光需要の回復に伴い、地価の上昇傾向が継続しております。当行では、担保に関するリスクへの対応として、担保物件の処分および取得時の売買情報を月次で本部にて収集するなど市場動向を継続して注視しているほか、審査目線の一つとして不動産物件の担保価値と借入金の比率であるLTV(Loan to Value)および不動産の収益と元利金返済の比率であるDSCR(Debt Service Coverage Ratio)を重視するなど、安全性の高い良質な貸出ポートフォリオの構築に努めております。 ④ 信用リスク低減に向けた各支援策の実施と将来への備え当行では、2020年6月より「コロナ対応支援」として①中小企業への支援態勢の強化、②大口先(約30社)の定期的なモニタリングの開始、③資本性借入金の積極活用、④沖縄県の主要企業によって構成されるファンドを通じた支援などを展開し、取引先支援を通じ信用リスク顕在化の低減に取り組んでまいりました。さらに、2021年9月からは①個社毎の出口戦略サポートの強化、②ビジネス・マッチングなど営業情報の活用、③長期借入金等の一本化による支援、④債務者区分判定の弾力運用、2022年12月には全国旅行支援補助金見返り融資の取扱開始、コロナ特別貸付「ゼロ・ゼロ融資」先の支援強化や外部支援機関との連携など、取引先へのモニタリングと対話を通して、アフター・コロナにおける適切かつ継続的な支援が実施できるよう追加の施策を実施しております。条件変更の相談件数は、コロナ禍に比較して低位で推移しており、「ゼロ・ゼロ融資先」についても元金据置期間の終了に伴い、順調に返済が開始されております。各コロナ関連融資の全体的な返済状況も概ね良好に推移していることから、信用リスク量は限定的なものとなっております。また、条件変更や資金繰り支援等により信用リスクの顕在化は抑制したものの、上記取り組みの結果として、当行の貸出ポートフォリオに信用リスクの高い層が内在しております。内在する信用リスクに対しては、当行では2021年3月期より一般貸倒引当金の算出方法を過去の貸倒実績に基づく予想損失額の見積もり方法から、将来の予測を貸倒引当金に反映させる手法(フォワード・ルッキングな引当)を導入し、予見される信用リスクをより適時・適切に引当金へ反映させ、将来の損失発生への備えを強化しております。 (2)市場関連リスク市場関連リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替等の様々な市場の変動により、保有する資産の価値が変動し損失を被るリスクであります。当行グループは経営体力を踏まえたリスクテイクによる安定的な収益の確保を目的に有価証券投資を行っており、日本国債や地方債などの円貨債券、欧米国債などの外貨建債券、株式、投資信託等を保有しております。これらの市場性資産は市況により価値が変動するため、大幅な相場変動が起きる場合には、以下に示す各リスクの顕在化から保有資産の価値が変動し、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当行グループの有価証券ポートフォリオは、国内外の国債や地方債、格付の高い社債への投資が中心となっております。債券の保有比率は、保有する有価証券の9割超となっています。2024年3月末時点において保有する円貨債券は約5,950億円あり、その内訳は日本国債が約6割、地方債が約3割となっています。元本の平均回収期間を示すデュレーションは約3.3年となっております。外貨建債券はドル建ておよびユーロ建ての海外国債を約500億円保有しており、デュレーションは約3.9年となっております。価格変動リスクのある資産(株式・投資信託)は有価証券全体の約6%程度を占めており、金額で約470億円となっています。このうち時価のある政策保有株式は11銘柄で約23億円となっております。 ① 金利変動リスク当行グループは、日本国債、地方債、欧米各国の国債など金利リスクのある債券を保有しているため、国内外の金融政策の変更等により市場金利が大幅に上昇した場合に評価損が発生するほか、調達コストが運用収益を上回る場合は逆ザヤが発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。日本銀行がマイナス金利政策を解除したことから、今後金融政策の正常化が意識されやすい中で、市場金利は上昇する可能性があります。債券運用残高の拡大やデュレーションが長期化した際に市場金利が上昇すると、評価損が大きくなるほか、配当可能原資の減少につながるリスクがあります。当行グループでは、運用方針にて取引限度額を定めるほか、リスクの定量的分析等によりモニタリングを行い、過度なリスクテイクを抑制しております。また、市場リスクのVaRに限度額を設定しリスクを経営体力の範囲にコントロールしているほか、有価証券損益を日次で把握しており、市場が急変した場合には運用部門と経営陣・関連部署が速やかに対応を協議するなど、損失を抑制する体制を構築しています。 ② 為替変動リスク 当行グループの為替リスクについては、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用し、持高限度額を定めるほか、バランスを調整するなど、為替相場の変動リスクを最小化することとしておりますが、保有する投資信託には外国為替の変動を受ける商品があり、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 価格変動リスク当行グループは、価格変動リスクのある株式や投資信託を保有しております。保有する投資信託には、国内外の株式や債券に投資するものが含まれているため、大幅な株価下落が生じた場合は減損または評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当行グループでは、保有する価格変動リスクのある商品については、運用方針にて取引限度額を定めるほか、評価損に対するモニタリング・ラインの設定、ロスカット・ルールを設けるなど、評価損の拡大抑制に努めています。なお、価格変動リスクのある株式等には、保有目的が純投資以外の目的である時価のある政策保有株式も含まれておりますが、これらの政策保有株式は、4「コーポレート・ガバナンスの状況等」(5)「株式の保有状況」に記載のとおり定期的に保有の合理性等の検証および保有の適否を判断しており、リスクの軽減を図る体制をとっております。 ④ デリバティブ取引のリスク当行におけるデリバティブ取引は主に外貨建債券運用に係る外貨調達手段としての為替スワップ取引および顧客向け為替予約に係るカバー取引があります。有価証券運用においてデリバティブを内包するような複雑な商品への投資は行っておりません。 ⑤ 資金調達に係る流動性リスク当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としており、不測の事態に備えて、資金繰り状況の逼迫度に応じた危機管理対策を予め策定し、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。国内外の金利変動状況に加え、物価上昇や円安進行等により、一部の業種または企業について、預金等が大幅に減少する懸念も考えられますが、預金等動向のモニタリングやそのリスクが顕在化した場合の対応策も定めていることから、資金繰りに及ぼす影響は限定的であると考えております。また、2023年度は、米国金融機関の破綻事象等を踏まえ、インターネットバンキングやモバイルアプリ等の普及により、これまでの想定以上に資金が流出する懸念もあることから、実質現預金へのリスク・リミットの設定や、インターネットバンキング等の契約先の預金額等をベースに新たな必要資金の目線を設け、流動性リスク管理の高度化を実施しております。 (3)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があり、当行グループの現在の自己資本比率は、この最低水準を大幅に上回っております。今後も安定した経営を継続するには、なお一層の自己資本比率の上昇は必要不可欠と考えており、当行グループでは、リスク・ウエイト判定の高度化等のリスク・アセットコントロールを中心に、自己資本比率の上昇に資する諸施策を継続的に実施しております。その結果として、各事業年度末の自己資本比率は上昇傾向にあります。本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率は低下する可能性がありますが、上述したとおり現在の自己資本比率は自己資本比率規制上の最低水準を大幅に上回っていること、近年の自己資本比率が上昇傾向にあること等から、国内基準行に求められる最低水準を下回る可能性は低いと考えております。 (4)オペレーショナル・リスク ① 事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充および営業店事務の本部集中化の拡大を図ることにより、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から、事務指導の強化や研修等を実施し、内部監査を厳格に実施しております。しかしながら、役職員による不正確な事務や不正、過失、あるいは外部者による窃盗や詐欺などにより、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② システムリスク(ア)当行グループは、システムリスク管理方針やバックアップ体制等を整備し、預金・為替・融資などの業務を行う勘定系システムをはじめとしたコンピューターシステムの安全稼働に万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害や不正使用等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(イ)当行グループは、外部からのサイバー攻撃等への対応としてサイバーセキュリティ作業部会(CSIRT)を設置し、外部機関との情報連携やサイバーセキュリティに関する訓練の実施、システムの脆弱性への対応等、システムの安全稼働とセキュリティ強化に努めております。しかしながら、サイバー攻撃等によりシステムの停止や情報漏えい、データの改ざん・破壊等が発生した場合には、決済機能や各種サービスの停止、社会的信用の失墜などにより、当行グループの業務運営や業績および財務状-況に悪影響を及ぼす可能性があります。(ウ)当行グループは、非対面取引を安心・安全にご利用いただけるよう、インターネットバンキングのセキュリティ強化に努めております。対策としてワンタイムパスワードやリスクベース認証の導入、ホームページやメールマガジン・テレビCMで、SMSからフィッシングサイトへ誘導する手口等について注意喚起などを実施しております。また、他金融機関、警察と連携して犯罪の抑止となる情報収集にも努めております。しかしながら、犯罪者による不正送金が行われた場合、当行グループの信用失墜となり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(エ)当行グループはカード発行業務(イシュイング業務)を通じて、沖縄県内のキャッシュレス化に取り組んでおります。安全性確保のため、セキュリティサービスの導入による不正取引の排除や、国際ブランド、同業他社との連携による取引のモニタリング精度の高度化等により、日々、不正対策の強化を図っておりますが、クレジットマスター等の外部からの攻撃や、デジタル技術の発展で巧妙化する新たな手法による不正取引が大量に発生した場合は、当行グループの信用失墜となり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ コンプライアンスリスク当行グループは、銀行業務を遂行する上でさまざまな法令等を遵守することが求められるだけでなく、関係するさまざまなステークホルダー(利用者・役職員・社会・市場・株主等)からの信頼・信用を保持し、その期待に応えることも求められています。過去の不祥事件の経験を踏まえ、企業風土の変革を含む再発防止策の導入とその後の実効性確保を、最重要の経営課題の一つとして定期的にフォローアップし、改善に取り組んでおります。しかしながら、これらの取り組みが不十分であるために、コンプライアンス違反や不祥事件等が発生した場合には、当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④ マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策上の不備に係るリスク当行グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令諸規制の適用およびそれに基づく国内外の金融当局の監督を受けております。近年、金融犯罪が多様化かつ高度化し、本邦金融当局や海外の規制当局から要請されるマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策の基準は急速に高まっております。当行グループでは、国内外のマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止態勢の高度化に向けて、本邦金融当局から要請されているAML/CFTガイドライン対応として「法人口座開設時の審査厳格化」、「お客様の取引状況の定期的確認」等の各種施策の実施に取り組んでいます。一方、AML/CFTに関する先進的かつ実用的な取り組みのあるTSUBASAアライアンスに参加し、情報およびスキルの収集に努めています。マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止態勢の高度化が有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合には、業務停止、制裁金等の行政処分、当行グループの信用失墜等により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループについて事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスク ① 自然災害に関するリスク当行グループでは「危機管理計画(コンティンジェンシープラン)」をはじめ各種の対応マニュアルを整備し、災害対応訓練等を通じてその実効性向上を図っております。しかしながら、近年大型化している台風の直撃や大規模な地震等の自然災害の発生により、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当行グループ自身の被災による損害のほか、取引先が自然災害により業績が悪化した場合、信用リスクの上昇などを通じて、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、通常想定されるレベルの台風では当行グループの建物は構造上重要な被害を受けるものではなく、被害は限定的なものと想定しております。 ② 気候変動に係るリスク当行グループは、気候変動が環境・社会、人々の生活・企業活動にとっての脅威であり、金融市場の安定にも影響を及ぼしうる最も重要な課題の一つであると認識しています。当行グループは、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が策定した気候変動関連財務情報開示に関する提言に賛同するとともに、TCFDに沿ったリスクの把握・評価や情報開示の拡充に取り組んでおります。それと同時に、気候変動対策や脱炭素社会への移行をサポートする取り組みも進めております。気候変動リスクとしては、低炭素経済移行に伴う政策・法務・技術・市場の変化等に起因する移行リスク、気候変動による資産に対する直接的な損傷やサプライチェーンの寸断による財務損失等の物理的リスクが挙げられます。移行リスクにつきましては気温上昇による当地の主要産業である観光業および関連する飲食業、運輸業への影響を試算し、与信関連費用を計測しました。物理的リスクにつきましては台風・豪雨等の風水害による当行不動産(建物)担保の担保価値影響額および当行支店における設備等への被害額試算したところ与信関係費用における追加信用コストや支店における設備等への被害額(累積)を計測しました。 当行グループのGHG(温室効果ガス)排出量(Scope1,2)につきましては2030年度まで2013年度比60%削減および2050年度までにカーボンニュートラル目指しております。排出量削減策として本支店の省エネ化およびZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ゼブ))化(6本支店)を推進しています。また投融資先のGHG排出量(Scope3)削減も推進しており、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)普及を目的としたアライアンス(ZEP-Ryukyu)の構築、サステナブルファイナンスの推進、J-クレジットの運営管理業務等に取り組んでおります。ZEP-Ryukyuの取り組みにつきましては2024年3月末で加盟事業者数が115先となり、加盟事業者向けセミナーも開催による啓蒙活動を強化しております。当行グループの気候変動に関するリスクへの取り組みや情報開示が不十分であった場合又はそのように見做された場合などには、当社グループの業務運営や業績、財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ③ 感染症による業務継続リスク新型コロナウイルス感染症のような感染症が世界的に流行し、当行グループ役職員に多数の感染者が発生した場合、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行では衛生対策の徹底による感染防止策を講じるとともに業務継続体制の整備を図ることでリスクの軽減に努めております。 ④ 当行グループのビジネス戦略が奏功しないリスク当行は、収益力増強のために様々なビジネス戦略を実施しておりますが、規制緩和による多業種との競合やその他の外部要因が発生した場合には、これらの戦略が功を奏しない、当初想定していた結果をもたらさない、又は変更を余儀なくされ、当行グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、当行は新規ビジネスについて、事業の将来性や銀行全体の資産に対する新規投資額の割合等を十分に検討したうえで投資を決定しており、仮にビジネス戦略が奏功しないリスクが顕在化した場合でもその影響は限定的なものであると考えております。 ⑤ 固定資産減損リスク当行グループは、保有する有形固定資産および無形固定資産について、現行の会計基準に従い減損会計を適用しておりますが、当該資産に係る収益性の低下や時価の下落等により、投資額の回収が見込めなくなった場合は減損損失を認識する可能性があります。減損損失を認識した場合、当行グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 繰延税金資産に係るリスク現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が予測値と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。なお、当行は2021年10月より在職中の職員の「確定給付企業年金(DB)」のすべてを「確定拠出年金(DC)」へ移行しております。これにより、当行における退職給付債務等は、在職中の職員の退職金にかかるもの約77億円(資産と負債の合計額)と、DC移行前に退職した職員の年金(閉鎖DB)の約65億円(資産と負債の合計額)となっております。このうち閉鎖DBについては、低リスクでの運用方針としていることおよび年金資産が退職給付債務を大幅に上回っていることから利回りの変動等から発生するリスクや積立不足による追加拠出等が発生するリスクは大幅に軽減されております。 ⑧ 規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない、あるいは一定の取引の実施が困難となる可能性があります。このような事態が生じた場合、資金調達費用の増加や資金調達そのものが困難となる等、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)による長期発行体格付はいずれも「A+」を取得しており、格付の方向性も「安定的」との評価を得ていることから、格付低下によるリスク顕在化の懸念は低いものと考えております。 ⑩ 顧客情報に係るリスク当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩および滅失、毀損した場合には当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令諸規則の遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ 外部委託によるリスク当行では、お客様宛のご案内発送に関わる業務や外国為替等の対外取引業務、情報システムの運用・保守に関わる業務、ATMの管理業務等を外部企業へ委託しております。外部委託先に対しては、選定の際に、経営状況や業務遂行能力、個人情報保護の観点による情報管理態勢等のチェックを実施し、委託後も定期的な情報管理態勢等のチェックの実施や、業務遂行能力の把握に努めております。 しかしながら、外部委託先において重要な情報の外部漏洩や、業務遂行能力の低下が生じた場合には当行グループの信用失墜や、業務運営の混乱などが生じ、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 地政学的リスク当行グループが拠点とする沖縄県周辺において、軍事的な紛争などの当行グループのコントロールが及ばない地政学リスクが生じた場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行グループは、これらのリスクを踏まえ、有事の際の従業員の避難や事業継続についての対応策などを業務手順に明記できるように取り組んでいます。
FY2023|11,122 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している事業等のリスクは、以下のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。当行の財政状態、経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとして、以下に記載したリスクのうち(1)信用リスク及び(2)市場関連リスクがあげられます。当行グループは、当該リスクについて、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を見積もり・把握しております。これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績・業務運営に影響を及ぼす可能性があるため、当行では業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう資本配賦制度(リスク量に対する資本の割当て)を用いた業務運営を行い、経営戦略と一体となったリスク管理を実践しております。また、リスクガバナンスの強化、経営戦略・収益・リスクの一体管理の強化を図るため、取るべきリスクの種類と総量(リスクアペタイト)を明確化し、フォワードルッキングな視点で経営管理やリスク管理を行う枠組みであるRAF(リスクアペタイト・フレームワーク)の構築に取り組んでおります。 長期に亘って続いてきたコロナ禍の行動制限も2022年度の中頃より徐々に解除の方向性で進みつつあり、収縮していた県内経済は、入域観光客数の増加などを筆頭に景気後退局面から回復局面への転換が進んでおります。コロナ禍において内包する信用リスクは増加したと考えられますが、政府支援や金融支援の効果などから、今のところ大きな信用リスクの顕在化は確認されておりません。しかしながら、国内外のインフレや金融政策の転換に伴い市場関連リスクは高まっております。当行グループでは各項目に記載した通りの対応策により各種リスクの低減を図っております。 (1)信用リスク当行グループは沖縄県を主たる営業地盤としていることから、沖縄県における人口・世帯数の動向や産業構造の特徴、経済環境等の変化により、信用供与先の財務状況が悪化し当行グループの不良債権額や与信関連費用が増加する等の信用リスクが顕在化した場合は、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当行グループでは適切に信用リスクを管理するため、取締役会の定めた「融資運用方針」や「信用リスク管理基本方針」に基づく債務者の支援スキームの策定や出口戦略のサポート等、積極的な支援に取組んでおります。 ①貸出ポートフォリオの特徴とリスクの特性沖縄県は全国でも数少ない人口・世帯数増加県であることから、個人住宅や分譲マンション、アパート等の住宅需要が高くなっております。さらに、コロナ禍前は入域観光客数の増加を背景にホテル・宿泊施設の建設需要も旺盛であったことから、当行貸出ポートフォリオは、住宅ローンと貸家業・不動産業向け融資が貸出金全体の6割以上を占めております。そのため、不動産市況や入域観光客数の動向の影響を受けやすいリスク特性となっており、住宅需要の減少や疫病の流行、地政学的リスクの高まりに伴う入域観光客数の減少など、需給の減退に伴って貸出先の財務状況が悪化し、不良債権額や与信関連費用が増加する可能性があります。沖縄県を産業構造別でみると、第2次産業の割合が低く、第3次産業が全体の8割以上を占めています。国内有数の観光地であることから、宿泊・飲食・物販等の観光関連サービス業が主要な産業ですが、不動産や建設業など幅広い業種が観光に関連していることが沖縄県の産業構造の特徴と言えます。当行の貸出ポートフォリオも、上記の特徴を反映する形で構成されております。貸家業・不動産業向け融資と住宅ローン等を除いた事業性融資は、貸出金全体の約25%程度の水準で、このうち観光関連産業をはじめとした第3次産業向け融資が約80%を占めています。製造業など重厚長大産業向け融資がポートフォリオに占める割合は低く、大口先に対する与信集中リスクは低く抑えられております。沖縄県経済を牽引してきた観光関連産業は、政府による行動制限の解除に伴って入域観光客数が回復基調に転じるなど、今後の景気回復が期待できる状況にあります。一方、コロナ禍を契機とした人手不足やサプライチェーン停滞で供給力が回復していない中、海外を中心とした経済活動の再開による需要の拡大により、資材価格の高騰や品薄、燃料価格が上昇しております。また、ウクライナ情勢や急激な円安の影響で価格上昇が増幅され、幅広い業種において仕入れコストの上昇分を価格転嫁できないなど、信用供与先の財務状況が悪化することで当行グループの不良債権額や与信関連費用が増加する可能性があります。 こうした状況に対応するため、当行では2020年6月より「コロナ対応支援」として①中小企業への支援態勢の強化、②大口先(約30社)の定期的なモニタリングの開始、③資本性借入金の積極活用、④沖縄県の主要企業によって構成されるファンドを通じた支援などを展開し、取引先支援を通じ信用リスク顕在化の低減に取り組んでまいりました。さらに、2021年9月からは①個社毎の出口戦略サポートの強化、②ビジネス・マッチングなど営業情報の活用、③長期借入金等の一本化による支援、④債務者区分判定の弾力運用、2022年12月には全国旅行支援補助金見返り融資の取扱開始 、コロナ特別貸付「ゼロ・ゼロ融資」先の支援強化など、信用供与先へのモニタリングと対話を通して、適切な支援が実施できるよう追加の施策を実施しております。条件変更や資金繰り支援などにより信用リスクの顕在化は抑制したものの、上記取り組みの結果として当行の貸出ポートフォリオに信用リスクの高い層が内在しています。内在する信用リスクの増加に対しては、2021年3月期より一般貸倒引当金の算出方法を過去の貸倒実績に基づく予想損失額の見積もり方法から、将来の予測を貸倒引当金に反映させる手法(フォワード・ルッキングな引当)を導入し、予見される信用リスクをより適時・適切に引当金へ反映させ、将来の損失への備えを強化しております。 ②担保に関するリスク当行グループの貸出ポートフォリオは、住宅・アパート等を含む不動産向け融資が6割以上を占めていることから、不動産関連担保による保全率は高くなっています。近年の沖縄県における地価動向をみると、県内景気の拡大を背景に全国比較で高い上昇率で推移しております。コロナ禍で2021年の地価上昇は一時的に停滞したものの、政府による行動制限の解除や全国旅行支援などによる国内観光需要の回復に伴って足元では上昇傾向にあります。しかしながら、不況が長期化するなどの理由により市場価格が下落した場合は、担保評価額が下落し、与信関連費用が増加する可能性があります。また担保資産の市場流動性が低下することによって担保処分の執行が困難になる場合も与信関連費用が増加する可能性があります。担保に関するリスクへの対応として、当行では審査目線の一つに不動産物件の担保価値と借入金の比率であるLTV(Loan to Value)を重視するなど、安全性の高い良質な貸出ポートフォリオの構築に努めております。 (2)市場関連リスク市場関連リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替等の様々な市場の変動により、保有する資産の価値が変動し損失を被るリスクであります。当行グループは余剰資金運用を目的に有価証券投資を行っており、日本国債や地方債などの円貨債券、欧米国債などの外貨建債券、株式、投資信託等を保有しております。これらの市場性資産は市況により価値が変動するため、大幅な相場変動が起きる場合には、以下に示す各リスクの顕在化から保有資産の価値が変動し、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、当行グループの有価証券ポートフォリオは、国内外の国債や地方債、格付の高い社債への投資が中心となっております。債券の保有比率は、保有する有価証券の9割超となっています。2023年3月末時点において保有する円貨債券は約3,900億円あり、その内訳は地方債が約5割、日本国債で約4割となっています。元本の平均回収期間を示すデュレーションは約3.5年となっております。外貨建債券はドル建て及びユーロ建ての海外国債を約600億円保有しており、デュレーションは約3.5年となっております。価格変動リスクのある資産(株式・投資信託)は有価証券全体の約6%程度を占めており、金額で約290億円となっています。このうち時価のある政策保有株式は10銘柄で約14億円となっております。当行グループでは、運用方針にて取引限度額を定めるほか、リスクの定量的分析等によりモニタリングを行い、過度なリスクテイクを抑制しております。また、市場リスクのVaRに限度額を設定しリスクを経営体力の範囲にコントロールしているほか、有価証券損益を日次で把握しており、市場が急変した場合には運用部門と経営陣・関連部署が速やかに対応を協議するなど、損失を抑制する体制を構築しています。 ①金利変動リスク当行グループは、日本国債、地方債、欧米各国の国債など金利リスクのある債券を保有しているため、国内外の金融政策の変更等により市場金利が大幅に上昇した場合に評価損が発生するほか、調達コストが運用収益を上回る場合は逆ザヤが発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。債券運用においては、金利上昇に備えデュレーションを短めに設定しているほか、流動性の高い銘柄を中心に投資し、金利上昇時には低利回り銘柄の高利回り銘柄への機動的な入れ替え等により評価損拡大の抑制に努めています。 ②為替変動リスク 当行グループの為替リスクについては、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用し、持高限度額を定めるほか、バランスを調整するなど、為替相場の変動リスクを最小化することとしておりますが、保有する投資信託には外国為替の変動を受ける商品があり、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。③価格変動リスク当行グループは、価格変動リスクのある株式や投資信託を保有しております。保有する投資信託には、国内外の株式や債券に投資するものが含まれているため、大幅な株価下落が生じた場合は減損または評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当行グループでは、保有する価格変動リスクのある商品については、運用方針にて取引限度額を定めるほか、評価損に対するアラーム設定、ロスカット・ルールを設けるなど、評価損の拡大抑制に努めています。なお、価格変動リスクのある株式等には、保有目的が純投資以外の目的である時価のある政策保有株式も含まれておりますが、これらの政策保有株式は、4「コーポレート・ガバナンスの状況等」(5)「株式の保有状況」に記載のとおり定期的に保有の合理性等の検証及び保有の適否を判断しており、リスクの軽減を図る体制をとっております。 ④デリバティブ取引のリスク当行におけるデリバティブ取引は主に外貨建債券運用に係る外貨調達手段としての為替スワップ取引及び顧客向け為替予約に係るカバー取引があります。有価証券運用においてデリバティブを内包するような複雑な商品への投資は行っておりません。 ⑤資金調達に係る流動性リスク当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としております。また、不測の事態に備えて、資金繰りの状況の逼迫度に応じた危機管理対策を予め策定し、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウイルス感染症の影響のほか、物価上昇や円安進行等により一部の業種または企業について、預金等が大幅に減少する懸念も考えられますが、預金等動向のモニタリングやそのリスクが顕在化した場合の対応策も定めていることから、当行の資金繰りに及ぼす影響は限定的であると考えております。 (3)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があり、当行グループの現在の自己資本比率は、この最低水準を大幅に上回っております。今後も安定した経営を継続するには、なお一層の自己資本比率の上昇は必要不可欠と考えており、当行グループでは、リスク・ウエイト判定の高度化等のリスク・アセットコントロールを中心に、自己資本比率の上昇に資する諸施策を継続的に実施しております。その結果として、各事業年度末の自己資本比率は上昇傾向にあります。本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率は低下する可能性がありますが、上述したとおり現在の自己資本比率は自己資本比率規制上の最低水準を大幅に上回っていること、近年の自己資本比率が上昇傾向にあること等から、国内基準行に求められる最低水準を下回る可能性は低いと考えております。 (4)オペレーショナル・リスク ①事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充と営業店後方事務の集中処理を積極的に進め、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から、事務指導の強化や研修等を実施し、内部監査を厳格に実施しております。しかしながら、役職員による不正確な事務、あるいは不正や過失等により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②システムリスク(ア)当行グループは、システムリスク管理方針やバックアップ体制等を整備し、コンピューターシステムの安全稼働に万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害や不正使用等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(イ)当行グループは、外部からのサイバー攻撃等への対応としてサイバーセキュリティ作業部会(CSIRT)を設置し、「システムの脆弱性診断」や「サイバーセキュリティに関する訓練」の実施等、システムの安全稼働とセキュリティ強化に努めております。しかしながら、サイバー攻撃等によりシステムの停止等が発生した場合には、決済業務に支障をきたす等、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、情報の漏えい・改ざん等が発生した場合には、当行グループの社会的信用の失墜などにより、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(ウ)当行グループは、非対面取引を安心・安全にご利用いただけるよう、インターネットバンキングのセキュリティ強化に努めております。対策としてワンタイムパスワードやリスクベース認証の導入、ホームページやメールマガジン・テレビCMで、SMSからフィッシングサイトへ誘導する手口等について注意喚起などを実施しております。また、他金融機関、警察と連携して犯罪の抑止となる情報収集にも努めております。しかしながら、犯罪者による不正送金が行われた場合、当行グループの信用失墜となり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(エ)当行グループはカード発行業務(イシュイング業務)を通じて、沖縄県内のキャッシュレス化に取り組んでおります。安全性確保のため、セキュリティサービスの導入による不正取引の排除や、国際ブランド、同業他社との連携による取引のモニタリング精度の高度化等により、日々、不正対策の強化を図っております。その一環として最新のセキュリティ技術である3Dセキュア2.0にも対応しております。3Dセキュア2.0は3Dセキュアの最新バージョンであり、より高度な認証技術が利用されています。このように継続的にセキュリティ対策の高度化を図り、お客様の安全性を確保することに努めておりますが、クレジットマスター等の外部からの攻撃や、デジタル技術の発展で巧妙化する新たな手法による不正取引が大量に発生した場合は、当行グループの信用失墜となり、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③コンプライアンスリスク当行グループは、銀行業務を遂行する上でさまざまな法令等を遵守することが求められるだけでなく、関係するさまざまなステークホルダー(利用者・役職員・社会・市場・株主等)からの信頼・信用を保持し、その期待に応えることも求められています。過去の不祥事件の経験を踏まえ、企業風土の変革を含む再発防止策の導入とその後の実効性確保を、最重要の経営課題の一つとして定期的にフォローアップし、改善に取り組んでおります。しかしながら、これらの取り組みが不十分であるために、コンプライアンス違反や不祥事件等が発生した場合には、当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策上の不備に係るリスク当行グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令諸規制の適用及びそれに基づく国内外の金融当局の監督を受けております。近年、金融犯罪が多様化かつ高度化し、本邦金融当局や海外の規制当局から要請されるマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策の基準は急速に高まっております。当行グループでは、国内外のマネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止態勢の高度化のため、法人口座開設時の審査厳格化や、海外送金取扱店舗の集約化など各種施策の実施に取り組む一方、AML/CFTに関する先進的かつ実用的な取り組みのあるTSUBASAアライアンスに参加し、情報及びスキルの収集に努めています。しかしながら、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止態勢の高度化が有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合には、業務停止、制裁金等の行政処分、当行グループの信用失墜等により、当行グループの業務運営や、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループについて事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスク ①自然災害に関するリスク当行グループでは「危機管理計画(コンティンジェンシープラン)」をはじめ各種の対応マニュアルを整備し、災害対応訓練等を通じてその実効性向上を図っております。しかしながら、近年大型化している台風の直撃や大規模な地震等の自然災害の発生により、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当行グループ自身の被災による損害のほか、取引先が自然災害により業績が悪化した場合、信用リスクの上昇などを通じて、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、通常想定されるレベルの台風では当行グループの建物は構造上重要な被害を受けるものではなく、被害は限定的なものと想定しております。 ②気候変動に係るリスク当行グループは、気候変動が環境・社会、人々の生活・企業活動にとっての脅威であり、金融市場の安定にも影響を及ぼしうる最も重要な課題の一つであると認識しています。気候変動リスクとしては、低炭素経済移行に伴う政策・法務・技術・市場の変化等に起因する移行リスク、気候変動による資産に対する直接的な損傷やサプライチェーンの寸断による財務損失等の物理的リスクが挙げられます。当行は以下の手法により移行リスク及び物理的リスクを計測しております。移行リスクについては気温上昇による当地の主要産業である観光業および関連する飲食業、運輸業への影響を試算し、与信関連費用を計測しました。物理的リスクについては台風・豪雨等の風水害による当行不動産(建物)担保の担保価値影響額および当行支店における設備等への被害額を試算し与信関係費用における追加信用コストや支店における設備等への被害額(累積)を計測しました。当行グループおよび投融資先への気候変動リスクのうち、GHG(温室効果ガス)については2030年度までに2013年度比60%削減することを目指しております。排出対策として、移行リスクおよび物理的リスクの定量分析、本支店のZEB化(5支店)、ZEH普及を目的としたアライアンス(ZEP-Ryukyu)の構築等に取り組んでおります。ZEP-Ryukyuの取り組みにつきましては2023年3月末で加盟事業者数が70先となり、加盟事業者向けセミナーも2回開催しました。当行グループの気候変動に関するリスクへの取り組みや情報開示が不十分であった場合又はそのように見做された場合などには、当行グループの業務運営や業績、財政状態に大きな影響を与える可能性があります。 ③感染症による業務継続リスク新型コロナウイルス感染症のような感染症が世界的に流行し、当行グループ役職員に多数の感染者が発生した場合、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行では衛生対策の徹底による感染防止策を講じるとともに業務継続体制の整備を図ることでリスクの軽減に努めております。 ④当行グループのビジネス戦略が奏功しないリスク当行は、収益力増強のために様々なビジネス戦略を実施しておりますが、規制緩和による多業種との競合やその他の外部要因が発生した場合には、これらの戦略が功を奏しない、当初想定していた結果をもたらさない、又は変更を余儀なくされ、当行グループの財政状態及び経営成績に影響が生じる可能性があります。しかしながら、当行は新規ビジネスについて、事業の将来性や銀行全体の資産に対する新規投資額の割合等を十分に検討したうえで投資を決定しており、仮にビジネス戦略が奏功しないリスクが顕在化した場合でもその影響は限定的なものであると考えております。 ⑤固定資産減損リスク当行グループは、保有する有形固定資産及び無形固定資産について、現行の会計基準に従い減損会計を適用しておりますが、当該資産に係る収益性の低下や時価の下落等により、投資額の回収が見込めなくなった場合は減損損失を認識する可能性があります。減損損失を認識した場合、当行グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥繰延税金資産に係るリスク現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が予測値と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。なお、当行は2021年10月より在職中の職員の「確定給付企業年金(DB)」のすべてを「確定拠出年金(DC)」へ移行しております。これにより、当行における退職給付債務等は、在職中の職員の退職金にかかるもの約77億円(資産と負債の合計額)と、DC移行前に退職した職員の年金(閉鎖DB)の約68億円(資産と負債の合計額)となっております。このうち閉鎖DBについては、低リスクでの運用方針としていること及び年金資産が退職給付債務を大幅に上回っていることから利回りの変動等から発生するリスクや積立不足による追加拠出等が発生するリスクは大幅に軽減されております。 ⑧規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない、あるいは一定の取引の実施が困難となる可能性があります。このような事態が生じた場合、資金調達費用の増加や資金調達そのものが困難となる等、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)による長期発行体格付はいずれも「A+」を取得しており、格付の方向性も「安定的」との評価を得ていることから、格付低下によるリスク顕在化の懸念は低いものと考えております。 ⑩顧客情報に係るリスク当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩した場合には当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令諸規則の遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2022|10,729 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している事業等のリスクは、以下のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。 当行の財政状態、経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとして、以下に記載したリスクのうち(1)信用リスク及び(2)市場関連リスクがあげられます。当行グループは、当該リスクについて、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を見積もり・把握しております。これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績・業務運営に影響を及ぼす可能性があるため、当行では業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう資本配賦制度(リスク量に対する資本の割り当て)を用いた業務運営を行い、経営戦略と一体となったリスク管理を実践しております。 2021年度は、昨年に引き続き新型コロナウイルスによる緊急事態宣言・まん延防止等重点措置など、感染拡大防止措置が繰り返された1年間でした。度重なる経済活動の制限によって、地域経済の景気が後退し拡大した信用リスク、過剰流動性が引き起こす市場関連リスク、感染症拡大による事業継続リスクなど様々なリスクが顕在化しております。当行グループでは各項目に記載した通りの対応策によりリスクの低減を図っております。 (1)信用リスク当行グループは沖縄県を主たる営業地盤としていることから、沖縄県における人口・世帯数の動向や産業構造の特徴、経済環境等の変化により、信用供与先の財務状況が悪化し当行グループの不良債権額や与信関連費用が増加する等の信用リスクが顕在化した場合は、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。コロナ禍における信用リスク増加をふまえ、当行グループでは適切に信用リスクを管理するため、取締役会の定めた「融資運用方針」や「信用リスク管理基本方針」に基づく債務者の支援スキームの策定や出口戦略のサポート等、積極的な支援に取組んでおります。 ①貸出ポートフォリオの特徴とリスクの特性沖縄県は全国でも数少ない人口・世帯数増加県であることから、個人住宅や分譲マンション、アパート等の住宅需要が高くなっております。さらに、これまで入域観光客数の増加を背景にホテル・宿泊施設の建設需要も旺盛であったことから、当行貸出ポートフォリオは、住宅ローンと貸家業・不動産業向け融資が貸出金全体の6割以上を占めております。そのため、不動産市況や入域観光客数の動向の影響を受けやすいリスク特性を抱えており、住宅需要の減少や新型コロナウイルス感染症をはじめとした疫病の流行、テロや地政学的リスクの発生に伴う入域観光客数の減少等が発生した場合は、需給の減退に伴って貸出先の財務状況が悪化し、不良債権額や与信関連費用が増加する可能性があります。沖縄県を産業構造別でみると、第2次産業の割合が低く、第3次産業が全体の8割以上を占めています。国内有数の観光地であることから、観光関連産業(宿泊・飲食・物販)等のサービス業が主要な産業であり、不動産・建設業など幅広い業種が観光産業に関連していることが沖縄県の産業構造の特徴と言えます。当行の貸出ポートフォリオは、このような人口・世帯数増加や産業構造を反映する形で構成されております。貸家業・不動産業向け融資と住宅ローンを除いた事業性融資は、貸出金全体の約25%程度の水準で、このうち観光関連産業をはじめとした第3次産業向け融資が約80%を占めています。製造業など重厚長大産業向け貸出がポートフォリオに占める割合は低く、大口先への与信集中リスクは抑えられております。沖縄県経済を牽引してきた観光関連産業は「人の動きが制限される」リスクに弱く、新型コロナウイルスの感染拡大防止措置の適用で、入域観光客数やサービス消費を中心とした個人消費は下押し圧力が継続し、持ち直しの動きも未だ弱い状況にあります。さらに、コロナ禍による人手不足やサプライチェーン停滞で供給力が低下しているなか、海外を中心とした経済活動の再開による需要の拡大により、資材価格の高騰や品薄、燃料価格が上昇しております。また、ロシアによるウクライナ侵攻や円安の影響で価格上昇が増幅され、幅広い業種において仕入れコスト上昇分を価格転嫁できないなど、信用供与先の財務状況が悪化することで当行グループの不良債権額や与信関連費用が増加する可能性があります。 こうした状況に対応するため、当行では2020年6月より「コロナ対応支援」として①中小企業への支援態勢の強化、②大口先(約30社)の定期的なモニタリングの開始、③資本性借入金の積極活用、④沖縄県の主要企業によって構成されるファンドを通じた支援などを展開し、取引先支援を通じ信用リスク顕在化の低減に取り組んでまいりました。さらに、2021年9月からは①個社毎の出口戦略サポートの強化、②ビジネス・マッチングなど営業情報の活用、③長期借入金等の一本化による支援、④債務者区分判定の弾力運用など、信用供与先へのモニタリングと対話を通して、適切な支援が実施できるよう追加の施策を実施しております。上記取組の結果、条件変更や資金繰り支援などにより信用リスクの顕在化は抑制したものの、結果として当行の貸出ポートフォリオに信用リスクの高い層が内在することとなりました。内在する信用リスクの増加に対しては、2021年3月期より一般貸倒引当金の算出方法を過去の貸倒実績に基づく予想損失額の見積もり方法から、将来の予測を貸倒引当金に反映させる手法(フォワードルッキングな引当)を導入し、予見される信用リスクをより適時・適切に引当金へ反映させ、将来の損失への備えを強化しております。 ②担保に関するリスク当行の貸出ポートフォリオは、住宅、アパート等を含む不動産向け融資が6割以上を占めていることから、不動産関連担保による保全率は高くなっています。その反面で当行が貸出金等の担保として取得している不動産や有価証券などは、市場価格の変動に伴い担保評価額が下落する可能性があります。沖縄県の地価上昇率は、これまで県内景気の拡大を背景に全国との比較で高い伸び率で推移していましたが、コロナ禍の拡大に伴い足元の地価上昇の勢いは弱含んでおります。不況が長期化するなどの理由により市場価格が下落した場合には、担保評価額が下落し与信関連費用が増加する可能性があります。また担保資産の市場流動性が低下することで担保処分の執行が困難になる場合も与信関連費用が増加する可能性があります。当行では沖縄県内の地価上昇のピーク近傍と思われる2018年より、不動産取得に関する融資の審査目線に、不動産物件の担保価値と借入金の比率であるLTV(Loan to Value)を採用し、貸出ポートフォリオの地価下落リスクへの耐性強化に努めております。 (2)市場関連リスク市場関連リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替等の様々な市場の変動により、保有する資産の価値が変動し損失を被るリスクであります。当行は余剰資金運用を目的に有価証券投資を行っており、日本国債や地方債などの円貨債券、欧米国債などの外貨建債券、株式、投資信託等を保有しております。これらの市場性資産は市況により価値が変動するため、2008年のリーマンショックや2020年の新型コロナショック時に見られたような大幅な相場変動が起きる場合には、以下に示す各リスクの顕在化から保有資産の価値が変動し、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ①金利変動リスク当行は、日本国債、地方債、欧米各国の国債などの市場リスクのある債券を保有しており、内外金利が大幅に上昇した場合は評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。具体的には、新型コロナウイルスの影響による供給制約や、ロシアのウクライナ侵攻による原油先物価格の高騰で物価の急騰が懸念されており、こうした要因を背景とした米政策金利の引き上げが世界の市場金利の上昇につながり、当行の有価証券の評価損益にも大きな影響を与える可能性があります。当行では、市場リスクのVaRに限度額を設定しリスクをコントロールしているほか、有価証券損益を日次で把握しており、市場が急変した場合には速やかに経営陣に報告し対応を協議するなど、過度な損失を抑制する体制を構築しています。なお2022年3月末時点において保有する円建債券は約3,100億円あり、その内訳は日本国債が約2割、地方債が約6割となっております。元本の平均回収期間を示すデュレーションは約3.3年となっております。外貨建債券はドル建ておよびユーロ建ての海外国債を約250億円保有しており、デュレーションは約2.9年となっております。 ②為替変動リスク当行の為替リスクについては、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用し、持高限度額を定めるほか、バランスを調整するなど、為替相場の変動リスクを最小化することとしております。一部円投(外貨買)による外債運用も行っておりますが、運用方針にて取引限度額を定めるほか、リスクの定量的分析等によりモニタリングを行い、過度なリスクテイクを抑制しております。しかしながら、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。国内と海外の金融政策の違いから足元では急速に円安が進行するなど為替相場が大きく変動していますが、調達コストとの兼ね合いによる円投以外は原則フルヘッジ対応するなど為替リスクの最小化に努めており、現時点における為替相場変動の影響はございません。 ③価格変動リスク当行グループは、市場リスクのある株式等を保有しております。大幅な株価下落が生じた場合は減損または評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、市場リスクのある株式等には、保有目的が純投資以外の目的である時価のある政策保有株式も含まれておりますが、これらの政策保有株式は、4「コーポレート・ガバナンスの状況等」(5)「株式の保有状況」に記載のとおり定期的に保有の合理性等の検証及び保有の適否を判断しており、リスクの軽減を図る体制をとっております。なお、2022年3月時点において価格変動リスク資産(株式・投資信託)は有価証券全体の約7%の約25億円となっており、このうち時価のある政策保有株式は10銘柄で約13億円となっております。 ④デリバティブ取引のリスク当行におけるデリバティブ取引は主に外貨建債券運用に係る外貨調達手段としての為替スワップ取引及び顧客向け為替予約に係るカバー取引があります。有価証券運用においてデリバティブを内包するような複雑な商品への投資は行っておりません。 ⑤資金調達に係る流動性リスク当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としております。また、不測の事態に備えて、資金繰りの状況の逼迫度に応じた危機管理対策を予め策定し、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウイルス感染症の影響等もあり、一部の業種または企業について、預金等が大幅に減少する懸念も考えられますが、預金等動向のモニタリングやそのリスクが顕在化した場合の対応策も定めていることから、当行の資金繰りに及ぼす影響は限定的であると考えております。 (3)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があり、当行グループの現在の自己資本比率は、この最低水準を大幅に上回っております。今後も安定した経営を継続するには、なお一層の自己資本比率の上昇は必要不可欠と考えており、当行グループでは、リスク・ウエイト判定の高度化等のリスク・アセットコントロールを中心に、自己資本比率の上昇に資する諸施策を継続的に実施しており、その結果として、各事業年度末の自己資本比率は上昇傾向にあります。本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率は低下する可能性がありますが、上述したとおり現在の自己資本比率は自己資本比率規制上の最低水準を大幅に上回っていること、近年の自己資本比率が上昇傾向にあること等から、国内基準行に求められる最低水準を下回る可能性は低いと考えております。 (4)オペレーショナル・リスク ①事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充と営業店後方事務の集中処理を積極的に進め、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から、事務指導の強化や研修等を実施し、内部監査を厳格に実施しております。しかしながら、役職員による不正確な事務、あるいは不正や過失等により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②システムリスク(ア)当行グループは、システムリスク管理方針やバックアップ体制等を整備し、コンピューターシステムの安全稼働に万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害や不正使用等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(イ)当行グループは、外部からのサイバー攻撃等への対応としてサイバーセキュリティ作業部会(CSIRT)を設置し、「システムの脆弱性診断」や「サイバーセキュリティに関する訓練の実施」等、システムの安全稼働とセキュリティ強化に努めております。しかしながら、サイバー攻撃等によりシステムの停止等が発生した場合には、決済業務に支障をきたす等、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、情報の漏えい・改ざん等が発生した場合には、当行グループの社会的信用の失墜などにより、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(ウ)当行グループは、非対面取引を安心・安全にご利用いただくうえで、インターネットバンキングのセキュリティ強化に努めております。対策としてワンタイムパスワードやリスクベース認証の導入、ホームページや新聞紙面にSMSからフィッシングサイトへ誘導する手口等について注意喚起などを実施しております。また、他金融機関、警察と連携して犯罪の抑止となる情報収集にも努めております。しかし、犯罪者による不正送金が行われた場合、当行グループの信用失墜となり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(エ)当行グループはカード発行業務(イシュイング業務)を通じて、沖縄県内のキャッシュレス化に取り組んでおります。安全性確保のため、セキュリティサービスの導入による不正取引の排除や、国際ブランド、同業他社との連携による取引のモニタリング精度の高度化等により、日々、不正対策の強化を図っております。しかしながら、クレジットマスター等の外部からの攻撃や、デジタル技術の発展で巧妙化する新たな手法による不正取引が大量に発生した場合は、当行グループの信用失墜となり、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③コンプライアンスリスク当行グループは、業務を遂行する上でさまざまな法令等を遵守することが求められるだけでなく、関係するさまざまなステークホルダー(利用者・役職員・社会・市場・株主等)からの信頼・信用を保持し、その期待に応えることも求められており、これらを実現できるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めております。しかしながら、これらの取り組みが不十分であるために、コンプライアンス違反や不祥事件等が発生した場合には、当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。2021年度より、当行において複数の不祥事が発覚しており、当行はこれを非常に厳粛に受け止めております。そこで、外部の有識者を加えた「不祥事再発防止に係る特別委員会」を設置し、企業風土の変革を含めた実効的な対策を講じることを経営の最重要課題の一つとして取り組んでおります。 ④マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策上の不備に係るリスク当行グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令諸規制の適用及びそれに基づく国内外の金融当局の監督を受けております。近年、金融犯罪が多様化かつ高度化し、本邦金融当局や海外の規制当局から要請されるマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策の基準は急速に高まっております。当行グループでは、国内外のマネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止態勢の高度化のため、法人口座開設時の審査厳格化や、海外送金取扱店舗の集約化など各種施策の実施に取り組む一方、AML/CFTに関する先進的かつ実用的な取り組みのあるTSUBASAアライアンスに参加し、情報及びスキルの収集に努めています。しかしながら、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止態勢の高度化が有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合には、業務停止、制裁金等の行政処分、当行グループの信用失墜等により、当行グループの業務運営や、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループについて事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスク ①自然災害に関するリスク当行グループでは「危機管理計画(コンティンジェンシープラン)」をはじめ各種の対応マニュアルを整備し、災害対応訓練等を通じてその実効性向上を図っております。しかしながら、近年大型化している台風の直撃や大規模な地震等の自然災害の発生により、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当行グループ自身の被災による損害のほか、取引先が自然災害により業績が悪化した場合、信用リスクの上昇などを通じて、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、通常想定されるレベルの台風では当行グループの建物は構造上重要な被害を受けるものではなく、被害は限定的なものと想定しております。 ②気候変動に係るリスク当行グループは、気候変動が環境・社会、人々の生活・企業活動にとっての脅威であり、金融市場の安定にも影響を及ぼしうる最も重要な課題の一つであると認識しています。気候変動リスクとしては、低炭素経済移行に伴う政策・法務・技術・市場の変化等に起因する移行リスク、気候変動による資産に対する直接的な損傷やサプライチェーンの寸断による財務損失等の物理的リスクが挙げられます。当行グループおよび投融資先への気候変動リスクのうち、GHG(温室効果ガス)排出対策として、移行リスクおよび物理的リスクの定量分析、GHG排出量削減に係るScope1~3の算出等の取組みを推進するサステナビリティ推進室及び、頭取が委員長を務めるサステナビリティ委員会を2021年10月に設室しました。サステナビリティ委員会において、気候変動リスクを含むサステナビリティに関する方針やそれらを実践するための体制の構築・整備を行っております。Scope1~3の中で、特に金融機関に削減が求められている投融資先のGHG排出量(Scope3)削減につきまして、当グループはZEB/ZEHの推進による削減を実施しております。しかし、当行グループの取組みがステークホルダーの期待から大きく乖離した場合等には、レピュテーションの毀損等により、業務運営や業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③感染症による業務継続リスク新型コロナウイルス感染症のような感染症が世界的に流行し、当行グループ役職員に多数の感染者が発生した場合、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当行グループは新型コロナウイルス感染症の流行下において、飛沫防止パーティションの設置、マスク着用の徹底ならびに本部各部における拠点分散や在宅勤務等、業務の継続性を確保するための各種施策を実施しました。また、役職員の感染を防止するため、当行グループの役職員及び家族を対象とする新型コロナウイルスワクチンの職域接種を実施しました。 ④当行グループのビジネス戦略が奏功しないリスク当行は、収益力増強のために様々なビジネス戦略を実施しておりますが、規制緩和による多業種との競合やその他の外部要因が発生した場合には、これらの戦略が功を奏しない、当初想定していた結果をもたらさない、又は変更を余儀なくされ、当行グループの財政状態及び経営成績に影響が生じる可能性があります。しかしながら、当行は新規ビジネスについて、事業の将来性や銀行全体の資産に対する新規投資額の割合等を十分に検討したうえで投資を決定しており、仮にビジネス戦略が奏功しないリスクが顕在化した場合でもその影響は限定的なものであると考えております。 ⑤固定資産減損リスク当行グループは、保有する有形固定資産及び無形固定資産について、現行の会計基準に従い減損会計を適用しておりますが、当該資産に係る収益性の低下や時価の下落等により、投資額の回収が見込めなくなった場合は減損損失を認識する可能性があります。減損損失を認識した場合、当行グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥繰延税金資産に係るリスク現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が予測値と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。なお、当行は2021年10月より在職中の職員の「確定給付企業年金(DB)」のすべてを「確定拠出年金(DC)」へ移行しております。これらにより、退職給付債務及び年金資産等の残高が前期比約72億円減少(2022年3月末時点の残高約154億円)しており、利回りの変動等から発生するリスク量は軽減されております。 ⑧規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない、あるいは一定の取引の実施が困難となる可能性があります。このような事態が生じた場合、資金調達費用の増加や資金調達そのものが困難となる等、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお株式会社格付投資情報センター(R&I)による発行体格付は「A+」(信用力は高く、部分的に優れた要素がある)、格付の方向性は「安定的」との評価を得ているほか、株式会社日本格付研究所(JCR)による長期発行体格付は2022年4月28日に前回格付「A」から「A+」(債務履行の確実性は高い)へと格上げされており、格付の見通しについても「安定的」との評価を受けております。 ⑩顧客情報に係るリスク 当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩した場合には当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令諸規則の遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2021|8,874 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している事業等のリスクは、以下のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。 当行の財政状態、経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとして、以下に記載したリスクのうち(1)信用リスク及び(2)市場関連リスクがあげられます。当行グループは、当該リスクについて、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を見積もり・把握しております。これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績・業務運営に影響を及ぼす可能性があるため、当行では業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう資本配賦制度(リスク量に対する資本の割り当て)を用いた業務運営を行い、経営戦略と一体となったリスク管理を実践しております。 2020年度は新型コロナウイルスに影響を受けた1年間でした。地域経済が景気後退局面に入り拡大した信用リスク、過剰流動性が引き起こす市場関連リスク、感染症拡大による事業継続リスクなど様々なリスクが顕在化しております。当行グループでは各項目に記載した通りの対応策によりリスクの低減を図っております。 (1)信用リスク当行グループは沖縄県を主たる営業地盤としていることから、沖縄県における人口・世帯数の動向や産業構造の特徴、経済環境等の変化により、信用供与先の財務状況が悪化し当行グループの不良債権額や与信関連費用が増加する等の信用リスクが顕在化した場合は、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。コロナ禍における信用リスク増加をふまえ、当行グループでは適切に信用リスクを管理するため、取締役会の定めた「融資運用方針」や「信用リスク管理方針」に基づく債務者の支援スキームを策定し、積極的な支援に取組んでおります。 ①貸出ポートフォリオの特徴とリスクの特性沖縄県は全国でも数少ない人口・世帯数増加県であることから、個人住宅や分譲マンション、アパート等の住宅需要が高くなっております。さらに、これまで入域観光客数の増加を背景にホテル・宿泊施設の建設需要も旺盛であったことから、当行貸出ポートフォリオは、住宅ローンと貸家業・不動産業向け融資が貸出金全体の6割以上を占めております。そのため、不動産市況や入域観光客数の動向の影響を受けやすいリスク特性を抱えており、住宅需要の減少や新型コロナウイルス感染症をはじめとした疫病の流行、テロや地政学的リスクの発生に伴う入域観光客数の減少等が発生した場合は、需給の減退に伴って貸出先の財務状況が悪化し、不良債権額や与信関連費用が増加する可能性があります。沖縄県を産業構造別でみると、第2次産業の割合が低く、第3次産業が全体の8割以上を占めています。国内有数の観光地であることから、観光関連産業(宿泊・飲食・物販)等のサービス業が主要な産業であり、不動産・建設業など幅広い業種が観光産業に関連していることが沖縄県の産業構造の特徴と言えます。当行の貸出ポートフォリオは、このような人口・世帯数増加や産業構造を反映する形で構成されております。貸家業・不動産業向け融資と住宅ローンを除いた事業性融資は、貸出金全体の約24%程度の水準で、このうち観光関連産業をはじめとした第3次産業向け融資が約80%以上を占めています。製造業など重厚長大産業向け貸出がポートフォリオに占める割合は低く、大口先への与信集中リスクは抑えられております。沖縄県経済を牽引してきた観光関連産業は「人の動きが制限される」リスクに弱く、過去のSARSやアメリカ同時多発テロ時と同様、今般のコロナ禍においても県内景気は後退局面を迎えております。こうした状況に対応するため、当行では2020年6月に「コロナ対応支援」として①中小企業への支援態勢の強化、②大口先(約30社)の定期的なモニタリングの開始、③資本性借入金の積極活用、④沖縄県の主要企業によって構成されるファンドを通じた支援などを展開し、取引先支援を通じ信用リスク顕在化の低減に取り組んでおります。上記取組の結果、条件変更や資金繰り支援などにより信用リスクの顕在化は抑制したものの、結果として当行の貸出ポートフォリオに信用リスクの高い層が内在することとなりました。内在する信用リスクの増加に対しては、2021年3月期より一般貸倒引当金の算出方法を過去の貸倒実績に基づく予想損失額の見積もり方法から、将来の予測を貸倒引当金に反映させる手法(フォワードルッキングな引当)を導入し、予見される信用リスクをより適時・適切に引当金へ反映させ、将来の損失への備えを強化しております。 ②担保に関するリスク当行の貸出ポートフォリオは、住宅、アパート等を含む不動産向け融資が6割以上を占めていることから、不動産関連担保による保全率は高くなっています。その反面で当行が貸出金等の担保として取得している不動産や有価証券などは、市場価格の変動に伴い担保評価額が下落する可能性があります。沖縄県の地価上昇率は、これまで県内景気の拡大を背景に全国との比較で高い伸び率で推移していましたが、コロナ禍の拡大に伴い足元の地価上昇の勢いは弱含んでおります。不況が長期化するなどの理由により市場価格が下落した場合には、担保評価額が下落し与信関連費用が増加する可能性があります。また担保資産の市場流動性が低下することで担保処分の執行が困難になる場合も与信関連費用が増加する可能性があります。当行では沖縄県内の地価上昇のピーク近傍と思われる2018年より、不動産取得に関する融資の審査目線に、不動産物件の担保価値と借入金の比率であるLTV(Loan to Value)を採用し、貸出ポートフォリオの地価下落リスクへの耐性強化に努めております。 (2)市場関連リスク市場関連リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替等の様々な市場の変動により、保有する資産の価値が変動し損失を被るリスクであります。当行は余剰資金運用を目的に有価証券投資を行っており、日本国債や地方債などの円貨債券、欧米国債などの外貨建債券、株式、投資信託等を保有しております。これらの市場性資産は市況により価値が変動するため、2008年のリーマンショックや2020年の新型コロナショック時に見られたような大幅な相場変動が起きる場合には、以下に示す各リスクの顕在化から保有資産の価値が変動し、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ①金利変動リスク当行は、日本国債、地方債、欧米各国の国債などの市場リスクのある債券を保有しており、内外金利が大幅に上昇した場合は評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお2021年3月末時点において保有する円建債券は約2,943億円あり、その内訳は日本国債が約2割、地方債が約5割となっております。元本の平均回収期間を示すデュレーションは約3.5年となっております。外貨建債券はドル建ておよびユーロ建ての海外国債を約190億円保有しており、デュレーションは約3.1年となっております。 ②為替変動リスク当行の為替リスクについては、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用し、持高限度額を定めるほか、バランスを調整するなど、為替相場の変動リスクを最小化することとしております。一部円投(外貨買)による外債運用も行っておりますが、運用方針にて取引限度額を定めるほか、リスクの定量的分析等によりモニタリングを行い、過度なリスクテイクを抑制しております。しかしながら、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③価格変動リスク当行グループは、市場リスクのある株式等を保有しております。大幅な株価下落が生じた場合は減損または評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、市場リスクのある時価のある株式等には、保有目的が純投資以外の目的である政策保有株式も含まれておりますが、これらの政策保有株式は、4「コーポレート・ガバナンスの状況等」(5)「株式の保有状況」に記載のとおり定期的に保有の合理性等の検証及び保有の適否を判断しており、リスクの軽減を図る体制をとっております。なお、2021年3月時点において価格変動リスク資産(株式・投資信託)は有価証券全体の約4%の約132億円となっており、このうち時価のある政策保有株式は10銘柄で約13億円となっております。 ④デリバティブ取引のリスクについて当行におけるデリバティブ取引は主に外貨建債券運用に係る外貨調達手段としての為替スワップ取引及び顧客向け為替予約に係るカバー取引があります。有価証券運用においてデリバティブを内包するような複雑な商品への投資は行っておりません。⑤資金調達に係る流動性リスクについて当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としております。また、不測の事態に備えて、資金繰りの状況を逼迫度に応じた危機管理対策を予め策定し、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度末現在で流動性リスクの顕在化が懸念される事象として、新型コロナウイルス感染症の影響により企業の運転資金が逼迫し預金等が大幅に減少することが考えられますが、預金等の動向をモニタリングしており、リスクが顕在化した場合の対応策も定めていることから、資金繰りに及ぼす影響は限定的であると考えております。 (3)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があり、当行グループの現在の自己資本比率は、この最低水準を大幅に上回っております。今後も安定した経営を継続するには、なお一層の自己資本比率の上昇は必要不可欠と考えており、当行グループでは、リスク・ウエイト判定の高度化等のリスク・アセットコントロールを中心に、自己資本比率の上昇に資する諸施策を継続的に実施しており、その結果として、各事業年度末の自己資本比率は上昇傾向にあります。本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率は低下する可能性がありますが、上述したとおり現在の自己資本比率は自己資本比率規制上の最低水準を大幅に上回っていること、近年の自己資本比率が上昇傾向にあること等から、国内基準行に求められる最低水準を下回る可能性は低いと考えております。 (4)オペレーショナル・リスク ①事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充と営業店後方事務の集中処理を積極的に進め、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から、事務指導の強化や研修等を実施し、内部監査を厳格に実施しております。しかしながら、役職員による不正確な事務、あるいは不正や過失等により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②システムリスク(ア)当行グループは、システムリスク管理方針やバックアップ体制等を整備し、コンピューターシステムの安全稼働に万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害や不正使用等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(イ)当行グループは、外部からのサイバー攻撃等への対応としてサイバーセキュリティ作業部会(CSIRT)を設置し、「システムの脆弱性診断」や「サイバーセキュリティに関する訓練の実施」等、システムの安全稼働とセキュリティ強化に努めております。しかしながら、サイバー攻撃等によりシステムの停止等が発生した場合には、決済業務に支障をきたす等、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、情報の漏えい・改ざん等が発生した場合には、当行グループの社会的信用の失墜などにより、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(ウ)当行グループは、非対面取引を安心・安全にご利用いただくうえで、インターネットバンキングのセキュリティ強化に努めております。対策としてワンタイムパスワードやリスクベース認証の導入、ホームページや新聞紙にSMSからフィッシングサイトへ誘導する手口等について注意喚起などを実施しております。また、他金融機関、警察と連携して犯罪の抑止となる情報収集にも努めております。しかし、犯罪者による不正送金が行われた場合、当行グループの信用失墜となり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③コンプライアンスリスク当行グループは、業務を遂行する上でさまざまな法令等を遵守することが求められており、これらの法令等が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めております。しかしながら、これらが遵守できなかった場合には、当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策上の不備に係るリスク当行グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令諸規制の適用及びそれに基づく国内外の金融当局の監督を受けております。近年、金融犯罪が多様化かつ高度化し、本邦金融当局や海外の規制当局から要請されるマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策の基準は急速に高まっております。当行グループでは、国内外のマネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止態勢の高度化のため、法人口座開設時の審査厳格化や、海外送金取扱店舗の集約化など各種施策の実施に取り組んでおります。しかしながら、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止態勢の高度化が有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合には、業務停止、制裁金等の行政処分、当行グループの信用失墜等により、当行グループの業務運営や、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループについて事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスク ①自然災害に関するリスク当行グループでは「危機管理計画(コンティンジェンシープラン)」をはじめ各種の対応マニュアルを整備し、災害対応訓練等を通じてその実効性向上を図っております。しかしながら、近年大型化している台風の直撃や大規模な地震等の自然災害の発生により、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当行グループ自身の被災による損害のほか、取引先が大型化した台風や大規模な地震等の自然災害により業績が悪化した場合、信用リスクの上昇などを通じて、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、通常想定されるレベルの台風では当行グループの建物は構造上重要な被害を受けるものではなく、被害は限定的なものと想定しております。 ②環境・社会に配慮しない投融資等に係るリスク当行グループは、グループ連携を通じて円滑に金融仲介機能を発揮するとともに、顧客本位のビジネスモデルを構築・実現し、地域経済の持続的な発展に貢献できるよう努めております。昨今、気候変動問題などの環境・社会課題の顕在化に伴い、ステークホルダーからは、資金提供者として、環境・社会に一層配慮することが期待されています。当行グループの取組みがステークホルダーの期待から大きく乖離した場合等には、レピュテーションの毀損等により、業務運営や、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当行は資金提供者として化石燃料エネルギー分野に対する貸出がありますが、取扱高は総融資量の1%未満であり影響は限定的であります。また、今後は各分野で脱炭素社会の実現に向けた取組みが一層進展すると認識しており、当行グループもそれらの取組みを支援できる方策を検討して参ります。 ③感染症による業務継続リスク新型コロナウイルスなどの感染症が世界的に流行し、当行グループ役職員に多数の感染者が発生した場合、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当行グループは新型コロナウイルス感染症の流行下において、飛沫防止パーテーションの設置、マスク着用の徹底、営業店における交代勤務制度の導入、ならびに本部各部における拠点分散や在宅勤務の導入等、業務の継続性を確保するための各種施策を実施しました。 ④当行グループのビジネス戦略が奏功しないリスク当行は、収益力増強のために様々なビジネス戦略を実施しておりますが、規制緩和による多業種との競合やその他の外部要因が発生した場合には、これらの戦略が功を奏しない、当初想定していた結果をもたらさない、又は変更を余儀なくされ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が生じる可能性があります。しかしながら、当行は新規ビジネスについて、事業の将来性や銀行全体の資産に対する新規投資額の割合等を十分に検討したうえで投資を決定しており、仮にビジネス戦略が奏功しないリスクが顕在化した場合でもその影響は限定的なものであると考えております。⑤固定資産減損リスク当行グループは、保有する有形固定資産及び無形固定資産について、現行の会計基準に従い減損会計を適用しておりますが、当該資産に係る収益性の低下や時価の下落等により、投資額の回収が見込めなくなった場合は減損損失を認識する可能性があります。減損損失を認識した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥繰延税金資産に係るリスク現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が予測値と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。 ⑧規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない、あるいは一定の取引の実施が困難となる可能性があります。このような事態が生じた場合、資金調達費用の増加や資金調達そのものが困難となる等、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩顧客情報に係るリスク 当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩した場合には当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令諸規則の遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|7,605 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。 当行の財政状態、経営成績等に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクとして、以下に記載したリスクのうち(1)信用リスク及び(2)市場関連リスクがあげられます。当行グループは、当該リスクについて、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を見積もり・把握しております。これらのリスクが顕在化した場合、当行の業績・業務運営に影響を及ぼす可能性があるため、当行では業務の継続性を確保する観点から、リスク量が自己資本の範囲内に収まるよう資本配賦制度(リスク量に対する資本の割り当て)を用いた業務運営を行い、経営戦略と一体となったリスク管理を実践しております。 (1)信用リスク当行グループは沖縄県を主たる営業地盤としております。そのため、沖縄県における人口・世帯数の動向や産業構造の特徴、経済環境等の変化により、信用供与先の財務状況が悪化し当行グループの不良債権額や与信関連費用が増加することで当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。当行グループでは適切に信用リスクを管理するため、取締役会の定めた「融資運用方針」や「信用リスク管理方針」に基づき、信用リスク管理態勢の整備ならびに信用リスク管理手法の高度化に努めております。 ①貸出ポートフォリオの特徴とリスクの特性沖縄県は全国でも数少ない人口・世帯数増加県であることから、個人住宅や分譲マンション、アパート等の住宅需要が高くなっております。また、入域観光客数も増加傾向にあることからホテル・宿泊施設の建設需要も旺盛であるため、当行において、住宅ローンと貸家業・不動産業向け融資が貸出金全体の6割以上を占めております。そのため、不動産市況の影響を受けやすいリスク特性を抱えており、住宅需要の減少や新型コロナウィルス感染症をはじめとした疫病の流行、テロや地政学的リスクの発生などに伴う入域観光客数の減少等が発生した場合は、需給の減退に伴って貸出先の財務状況が悪化し、不良債権額や与信関連費用が増加する可能性があります。沖縄県を産業構造別でみると、第2次産業の割合が低く、第3次産業が全体の8割以上を占めています。国内有数の観光地であることから観光関連産業(宿泊・飲食・物販)等のサービス業が主要な産業であり、不動産・建設業など幅広い業種が観光産業に関連していることが沖縄県の産業構造の特徴と言えます。当行の貸出ポートフォリオは、この産業構造を反映する形で構成されており、貸家業・不動産業向け融資を除いた事業性融資は貸出金全体の約25%程度の水準となっております。事業性融資において、製造業など重厚長大産業向け貸出割合は低く、観光関連産業をはじめとした第3次産業向け融資が事業性融資全体の8割以上を占めており、大口先への与信集中リスクは抑えられております。沖縄県経済を牽引してきた観光関連産業は「人の動きが制限される」リスクに弱く、過去のSARSやアメリカ同時多発テロ時においても観光客数が回復するまでの期間、県内景気は一時的な後退局面を迎えました。今般の新型コロナショックでも「人の動き」が大きく制限されたことから、観光関連産業を中心に当行の不良債権額や与信関連費用が増加する可能性があります。 ②担保に関するリスク当行の貸出ポートフォリオは、住宅、アパート等の不動産向け融資が6割以上を占めていることから、不動産関連担保による保全率は高くなっています。その反面で当行が貸出金等の担保として取得している不動産や有価証券などは、市場価格の変動に伴い担保評価額が下落する可能性があります。2020年1月現在における沖縄県の地価上昇率は4年連続で全国1位になるなど、不動産価格は堅調に推移しています。しかしながら、不況が長期化するなどの理由により市場価格が下落した場合には、担保評価額が下落し与信関連費用が増加する可能性があります。また担保資産の市場流動性が低下することで担保処分の執行が困難になる場合も与信関連費用が増加する可能性があります。 (2)市場関連リスク市場関連リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替等の様々な市場の変動により、保有する資産の価値が変動し損失を被るリスクであります。当行は余剰資金運用を目的に有価証券投資を行っており、日本国債や地方債などの円貨債券、欧米国債などの外貨建債券、株式、投資信託等を保有しております。これらの市場性資産は市況により価値が変動するため、2008年のリーマンショックや2020年の新型コロナショック時に見られたような大幅な相場変動が起きる場合には、以下に示す各リスクの顕在化から保有資産の価値が変動し、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ①金利変動リスク当行は、日本国債、地方債、欧米各国の国債などの市場リスクのある債券を保有しており、内外金利が大幅に上昇した場合は評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。なお2020年3月末時点において保有する円建債券は約2,287億円あり、その内訳は日本国債が約3割、地方債が約5割となっております。元本の平均回収期間を示すデュレーションは約4.5年となっております。外貨建債券はドル建ておよびユーロ建ての海外国債を約176億円保有しており、デュレーションは約7.0年となっております。 ②為替変動リスク当行の為替リスクについては、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用し、持高限度額を定めるほか、バランスを調整するなど、為替相場の変動リスクを最小化することとしております。一部円投(外貨買)による外債運用も行っておりますが、運用方針にて取引限度額を定めるほか、リスクの定量的分析等によりモニタリングを行い、過度なリスクテイクを抑制しております。しかしながら、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③価格変動リスク当行グループは、市場リスクのある株式等を保有しております。大幅な株価下落が生じた場合は減損または評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、市場リスクのある時価のある株式等には、保有目的が純投資以外の目的である政策保有株式も含まれておりますが、これらの政策保有株式は、4「コーポレート・ガバナンスの状況等」(5)「株式の保有状況」に記載のとおり定期的に保有の合理性等の検証及び保有の適否を判断しており、リスクの軽減を図る体制をとっております。なお、2020年3月時点において価格変動リスク資産(株式・投資信託)は有価証券全体の約5%の約143億円となっており、このうち時価のある政策保有株式は10銘柄で約11億円となっております。 ④デリバティブ取引のリスクについて当行におけるデリバティブ取引は主に外貨建債券運用に係る外貨調達手段としての為替スワップ取引及び顧客向け為替予約に係るカバー取引があります。有価証券運用においてデリバティブを内包するような複雑な商品への投資は行っておりません。 ⑤資金調達に係る流動性リスクについて当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としております。また、不測の事態に備えて、資金繰りの状況を逼迫度に応じた危機管理対策を予め策定し、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度末現在で流動性リスクの顕在化が懸念される事象として、新型コロナウイルス感染症の影響により企業の運転資金が逼迫し預金等が大幅に減少することが考えられますが、預金等の動向は日次でモニタリングしており、リスクが顕在化した場合の対応策も定めていることから、資金繰りに及ぼす影響は限定的であると考えております。 (3)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があります。当行グループでは、適正かつ十分な水準の自己資本比率を維持することに努めており、現在のところ、自己資本比率はこの最低基準を大幅に上回っております。しかしながら、本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率が低下する可能性があります。 (4)オペレーショナル・リスク ①事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充と営業店後方事務の集中処理を積極的に進め、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から、事務指導の強化や研修等を実施し、内部監査を厳格に実施しております。しかしながら、役職員による不正確な事務、あるいは不正や過失等により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②システムリスク(ア)当行グループは、システムリスク管理方針やバックアップ体制等を整備し、コンピューターシステムの安全稼働に万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害や不正使用等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(イ)当行グループは、外部からのサイバー攻撃等への対応としてサイバーセキュリティ作業部会(CSIRT)を設置し、「システムの脆弱性診断」や「サイバーセキュリティに関する訓練の実施」等、システムの安全稼働とセキュリティ強化に努めております。しかしながら、サイバー攻撃等によりシステムの停止等が発生した場合には、決済業務に支障をきたす等、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、情報の漏えい・改ざん等が発生した場合には、当行グループの社会的信用の失墜などにより、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③コンプライアンスリスク当行グループは、業務を遂行する上でさまざまな法令等を遵守することが求められており、これらの法令等が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めております。しかしながら、これらが遵守できなかった場合には、当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策上の不備に係るリスク当行グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令諸規制の適用及びそれに基づく国内外の金融当局の監督を受けております。近年、金融犯罪が多様化かつ高度化し、本邦金融当局や海外の規制当局から要請されるマネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策の基準は急速に高まっております。当行グループでは、国内外のマネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止態勢の高度化のため、法人口座開設の厳格化や、海外送金取扱店舗の集約化など各種施策の実施に取り組んでおります。しかしながら、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与防止態勢の高度化が有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合には、業務停止、制裁金等の行政処分、当行グループの信用失墜等により、当行グループの業務運営や、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループについて事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスク①自然災害に関するリスク当行グループでは「危機管理計画(コンティンジェンシープラン)」をはじめ対応マニュアルを整備し、災害対応訓練等を通じてその実効性向上を図っておりますが、近年大型化している台風の直撃や大規模な地震等の自然災害の発生により、業務の全部または一部の継続が困難となる当行グループ自身の被災による損害のほか、取引先の業績悪化による信用リスクの上昇などを通じて、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、通常想定されるレベルの台風では当行グループの建物は構造上重要な被害を受けるものではなく、被害は限定的なものと想定しております。 ②環境・社会に配慮しない投融資等に係るリスク当行グループは、グループ連携を通じて円滑に金融仲介機能を発揮するとともに、顧客本位のビジネスモデルを構築・実現し、地域経済の持続的な発展に貢献できるよう努めております。昨今、気候変動問題などの環境・社会課題の顕在化に伴い、ステークホルダーからは、資金提供者として、環境・社会に一層配慮することが期待されています。当行グループの取組みがステークホルダーの期待から大きく乖離した場合等には、レピュテーションの毀損等により、業務運営や、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当行は資金提供者として化石燃料エネルギー分野に対する貸出がありますが、取扱高は総融資量の1%未満であり影響は限定的であります。 ③感染症による業務継続リスク新型インフルエンザや新型コロナウイルス等による感染症の世界的な流行により、当行グループ役職員に感染者が発生し、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、当行グループは新型コロナウイルス感染症の流行下において、営業店における交代勤務制度の導入、ならびに本部各部における拠点分散化および在宅勤務の導入等、業務の継続性を確保するための各種施策を実施しました。 ④当行グループのビジネス戦略が奏功しないリスク当行は、収益力増強のために様々なビジネス戦略を実施しておりますが、規制緩和による多業種との競合やその他の外部要因が発生した場合には、これらの戦略が功を奏しない、当初想定していた結果をもたらさない、又は変更を余儀なくされ、当社グループの財政状態及び経営成績に影響が生じる可能性があります。しかしながら、当行は新規ビジネスについて、事業の将来性や銀行全体の資産に対する新規投資額の割合等を十分に検討したうえで投資を決定しており、仮にビジネス戦略が奏功しないリスクが顕在化した場合でもその影響は限定的なものであると考えております。 ⑤固定資産減損リスク当行グループは、保有する有形固定資産及び無形固定資産について、現行の会計基準に従い減損会計を適用しておりますが、当該資産に係る収益性の低下や時価の下落等により、投資額の回収が見込めなくなった場合は減損損失を認識する可能性があります。減損損失を認識した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥繰延税金資産に係るリスク現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が予測値と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。 ⑧規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない、あるいは一定の取引の実施が困難となる可能性があります。このような事態が生じた場合、資金調達費用の増加や資金調達そのものが困難となる等、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩顧客情報に係るリスク 当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩した場合には当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令諸規則の遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
FY2019|5,065 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。(1)信用リスク当行グループの信用リスク管理体制は、営業部門から独立し与信判断や貸出金等の与信から生ずる信用リスクの管理を行う審査部、市場部門の信用リスクテイクや信用リスク管理を行う証券国際部、与信監査部門として資産の自己査定を監査するリスク統括部の相互牽制体制から構成され適切に管理しております。信用リスクのうち信用集中リスクについては、取締役会の定めた「融資運用方針」や「信用リスク管理方針」により特定の業種、企業、グループへの与信の集中を統制しており、融資運用方針の遵守状況を定期的に取締役会が確認しております。貸出金等の与信から生ずる信用リスクの全体的な把握については、信用格付毎の倒産確率や債権毎の保全状況に応じた信用リスクを計量化することで行っており、格付毎、業種毎、地域毎の信用リスクの分布状況を把握・分析することで信用リスクを管理しております。市場取引にかかる信用リスク管理は、主に公正な第三者機関である外部格付機関の評価を用い、格付ランクに応じた取引限度額を設定、遵守することでリスク管理を徹底しております。しかしながら、当行は沖縄県を主たる営業基盤としているため、県内経済の動向により貸出金残高が減少する、あるいは不良債権額や与信関連費用が増加することにより当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当連結会計年度末現在における貸出金のうち不動産業、医療・福祉業、建設業、小売業に対する貸出金の構成比が比較的高いため、それらの業種を巡る経営環境等の変化により不良債権額および与信関連費用が増加する可能性があり、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、有価証券運用については、主に債券、株式、投資信託および組合出資金を対象としており、満期保有目的およびその他有価証券として保有しているほか、一部の子会社ではその他有価証券として保有していますが、これらは、それぞれ発行体の信用リスクに晒されており、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(2)市場関連リスク① 金利リスクについて当行グループは、スプレッド収益管理手法等を用いたALMにより金利リスクを管理しております。市場リスクに関する規程により、リスク管理手法や手続き等の詳細を明記しており、ALM委員会において市場動向の把握・分析、資産の運用および管理状況の把握・確認、今後の対応策等の協議を行っております。日常的には金融資産および負債についてリスク統括部はリスク・リミットやアラーム・ポイントの遵守状況を総合的に把握し、ギャップ分析や金利感応度分析等によりモニタリングを行い、月次ベースでALM委員会に報告しております。しかしながら、予期せぬ金利変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。② 為替リスクについて当行グループの為替リスクについては、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用し、持高限度額を定め、常にポジションをスクエアにし、為替相場の変動リスクを最小化することとしております。一部円投(外貨買)による外債運用も行っておりますが、運用方針にて取引限度額を定めるほか、リスクの定量的分析等によりモニタリングを行い、過度なリスクテイクを抑制しております。しかしながら、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 有価証券の価格変動リスクについて当行の有価証券を含む投資商品の保有については、市場運用部門である証券国際部の運用方針に基づき、市場リスク統括部門であるリスク統括部の管理の下、市場取引運用基準に従って行われております。証券国際部では、事前調査や投資限度額の設定、継続的なモニタリングを通じて、価格変動リスクの軽減を図っております。また、当行および一部の子会社で保有している株式等の多くは、発行会社との取引関係の維持・深耕や県経済発展への寄与、社会的責任・公共的使命を果たすことを目的として保有しているものであり、取締役会において保有の適否等について検証しているほか、市場環境や取引先の財務状況などをモニタリングしております。これらの情報や管理状況はALM委員会等において定期的に報告されております。しかしながら、金利や為替相場、株価の変動等により、保有する金融資産の価値が変動し、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ デリバティブ取引のリスクについて当行グループのデリバティブ取引のリスク管理体制につきましては、市場運用部門から独立した市場リスク統括部門として、リスク統括部を設置しております。市場運用部門につきましては、取引の約定を行う市場取引部門(フロントオフィス)と、運用基準・方針等の遵守状況を把握管理し、ポジション・評価損益・運用状況を定期的にリスク統括部門、担当役員へ報告する市場リスク管理部門(ミドルオフィス)、取引の確認事務、対外決済等勘定処理を行う後方事務部門(バックオフィス)間による相互牽制体制を敷いております。また、デリバティブ取引の開始に際しましては、リスク統括部と協議の上、ヘッジ方針を明確に定め取引を開始しております。しかしながら、金利や為替相場の変動等により、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤ 資金調達に係る流動性リスクについて当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としており、日々の資金繰りを担う証券国際部(資金繰り管理部署)と資金繰り管理部署の手法並びに手続きなどの適切性を検証する総合企画部(流動性リスク管理部署)を明確に区分し、相互に牽制する体制としております。管理手法としては、支払準備額や預貸率等について、それぞれリスク・リミットを設定し、モニタリングを実施することで、流動性リスクの状況を管理しております。また、不測の事態に備えて、資金繰りの状況を逼迫度に応じて4段階に区分し、それぞれの局面において対応策および実施権限者などを定め、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(3)事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充と営業店後方事務の集中処理を積極的に進め、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から、事務指導の強化や研修等を実施し、内部監査を厳格に実施しております。しかしながら、役職員による不正確な事務、あるいは不正や過失等により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(4)システムリスク当行グループは、使用するコンピューターシステムの安全対策として、システムリスク管理方針・管理規程やバックアップ体制を整備しており、さらに災害・障害等に備えた危機管理計画を策定して不測の事態に対応できるよう万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(5)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があります。当行グループでは、適正かつ十分な水準の自己資本比率を維持することに努めており、現在のところ、自己資本比率はこの最低基準を大幅に上回っております。しかしながら、本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率が低下する可能性があります。(6)繰延税金資産に係るリスク繰延税金資産は、現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(7)退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が予測値と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。(8)規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9)格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない可能性や、または一定の取引の実施が困難となり、当行の業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(10)競合に伴うリスク日本の金融制度は大幅に規制が緩和される傾向にあり、これに伴い競争が激化しております。その結果、他金融機関および異業種等との競争により想定した収益を確保できず、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(11)風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループにつきまして事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(12)コンプライアンスリスク当行グループは、業務を遂行する上でさまざまな法令等を遵守することが求められており、これらの法令等が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めております。しかしながら、これらが遵守できなかった場合には、当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(13)顧客情報に係るリスク当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩した場合には当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(14)重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令諸規則の遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|4,994 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。(1)信用リスク当行グループの信用リスク管理体制は、営業部門から独立し与信判断や貸出金等の与信から生ずる信用リスクの管理を行う審査部、市場部門の信用リスクテイクや信用リスク管理を行う証券国際部、与信監査部門として資産の自己査定を監査するリスク統括部の相互牽制体制から構成され適切に管理しております。信用リスクのうち信用集中リスクについては、取締役会の定めた「融資運用方針」や「信用リスク管理方針」により特定の業種、企業、グループへの与信の集中を排除しており、融資運用方針の遵守状況を定期的に取締役会が確認しております。貸出金等の与信から生ずる信用リスクの全体的な把握については、信用格付毎の倒産確率や債権毎の保全状況に応じた信用リスクを計量化することで行っており、格付毎、業種毎、地域毎の信用リスクの分布状況を把握・分析することで信用リスクを管理しております。市場取引にかかる信用リスク管理は、主に公正な第三者機関である外部格付機関の評価を用い、格付ランクに応じた取引限度額を設定、遵守することでリスク管理を徹底しております。しかしながら、当行は沖縄県を主たる営業基盤としているため、県内経済の動向により貸出金残高が減少する、あるいは不良債権額や与信関連費用が増加することにより当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当連結会計年度末現在における貸出金のうち不動産業、医療・福祉業、建設業、小売業に対する貸出金の構成比が比較的高いためそれらの業種を巡る経営環境等の変化により不良債権額および与信関連費用が増加する可能性があり、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、有価証券については、主に債券、株式、投資信託および組合出資金であり、満期保有目的およびその他有価証券として保有しているほか、一部の子会社ではその他有価証券として保有していますが、これらは、それぞれ発行体の信用リスクに晒されており、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(2)市場関連リスク① 金利リスクについて当行グループは、スプレッド収益管理手法等を用いたALMにより金利リスクを管理しております。市場リスクに関する規程により、リスク管理手法や手続き等の詳細を明記しており、ALM委員会において市場動向の把握・分析、資産の運用および管理状況の把握・確認、今後の対応策等の協議を行っております。日常的には金融資産および負債についてリスク統括部はリスク・リミットやアラーム・ポイントの遵守状況を総合的に把握し、ギャップ分析や金利感応度分析等によりモニタリングを行い、月次ベースでALM委員会に報告しております。しかしながら、予期せぬ金利変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。② 為替リスクについて当行グループの為替リスクについては、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用し、持高限度額を定め、常にポジションをスクエアにし、為替相場の変動リスクを最小化することとしております。一部円投(外貨買)による外債運用も行っておりますが、運用方針にて取引限度額を定めるほかリスクの定量的分析等によりモニタリングを行い、過度なリスクテイクを抑制しております。しかしながら、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 有価証券の価格変動リスクについて当行の有価証券を含む投資商品の保有については、市場運用部門である証券国際部の運用方針に基づき、市場リスク統括部門であるリスク統括部の管理の下、市場取引運用基準に従って行われております。証券国際部では、事前調査や投資限度額の設定、継続的なモニタリングを通じて、価格変動リスクの軽減を図っております。また、総合企画部、一部の子会社等で管理している株式等の多くは、発行会社との取引関係の維持・深耕や県経済発展への寄与、社会的責任・公共的使命を果たすことを目的として保有しているものであり、市場環境や取引先の財務状況などをモニタリングしております。これらの情報や管理状況はALM委員会等において定期的に報告されております。しかしながら、金利や為替相場、株価の変動等により、保有する金融資産の価値が変動し、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ④ デリバティブ取引のリスクについて当行グループのデリバティブ取引のリスク管理体制につきましては、市場運用部門から独立した市場リスク統括部門として、リスク統括部を設置しております。市場運用部門につきましては、取引の約定を行う市場取引部門(フロントオフィス)と、運用基準・方針等の遵守状況を把握管理し、ポジション・評価損益・運用状況を定期的にリスク統括部門、担当役員へ報告する市場リスク管理部門(ミドルオフィス)、取引の確認事務、対外決済等勘定処理を行う後方事務部門(バックオフィス)間による相互牽制体制を敷いております。また、デリバティブ取引の開始に際しましては、リスク統括部と協議の上、ヘッジ方針を明確に定め取引を開始しております。しかしながら、金利や為替相場の変動等により、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤ 資金調達に係る流動性リスクについて当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としており、日々の資金繰りを担う証券国際部(資金繰り管理部署)と資金繰り管理部署の手法並びに手続きなどの適切性を検証する総合企画部(流動性リスク管理部署)を明確に区分し、相互に牽制する体制としております。管理手法としては、支払準備額や預貸率等について、それぞれリスク・リミットを設定し、モニタリングを実施することで、流動性リスクの状況を管理しております。また、不測の事態に備えて、資金繰りの状況を逼迫度に応じて4段階に区分し、それぞれの局面において権限者、対応策などを定め、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(3)事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充と営業店後方事務の集中処理を積極的に進め、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から、事務指導の強化や研修等を実施し、内部監査を厳格化させております。しかしながら、役職員による不正確な事務、あるいは不正や過失等による不適切な事務により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(4)システムリスク当行グループは、使用コンピューターシステムの安全対策として、システムリスク管理方針・管理規程やバックアップ体制を整備しており、さらに災害・障害等に備えた危機管理計画を策定して不測の事態に対応できるよう万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(5)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があります。当行グループでは、適正かつ十分な水準の自己資本比率を維持することに努めており、現在のところ、自己資本比率はこの最低基準を大幅に上回っております。しかしながら、本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率が低下する可能性があります。(6)繰延税金資産に係るリスク繰延税金資産は、現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(7)退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。(8)規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (9)格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない可能性や、または一定の取引の実施が困難となり、当行の業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(10)競合に伴うリスク日本の金融制度は大幅に規制が緩和される傾向にあり、これに伴い競争が激化しております。その結果、他金融機関等との競争により想定した収益を確保できず、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(11)風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループにつきまして事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(12)コンプライアンスリスク当行グループは、業務を遂行する上でさまざまな法令諸規制の適用を受けており、これらの法令諸規制が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めております。しかしながら、これが遵守できなかった場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(13)顧客情報に係るリスク当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(14)重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|4,974 文字
4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。本項につきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該リスク情報は、当連結会計年度末現在において当行グループの判断によるものであります。(1)信用リスク当行グループの信用リスク管理体制は、営業部門から独立し与信判断や銀行全体の信用リスクの管理を行う審査部、市場部門の信用リスクテイクや信用リスク管理を行う証券国際部、与信監査部門として資産の自己査定を監査するリスク統括部の相互牽制体制から構成され適切に管理しております。信用リスクのうち信用集中リスクについては、取締役会の定めた「融資運用方針」や「信用リスク管理方針」により特定の業種、企業、グループへの与信の集中を排除しており、融資運用方針の遵守状況を定期的に取締役会が確認しております。貸出金等の与信から生ずる信用リスクの全体的な把握については、信用格付毎の倒産確率や債権毎の保全状況に応じた信用リスクを定量化することで行っており、格付毎、業種毎、地域毎の信用リスクの分布状況を把握・分析することで信用リスクを管理しております。市場取引にかかる信用リスク管理は、主に公正な第三者機関である外部格付機関の評価を用い、格付ランクに応じた取引限度額を設定、遵守することでリスク管理を徹底しております。しかしながら、当行は沖縄県を主たる営業基盤としているため、県内経済の動向により貸出金残高が減少する、あるいは不良債権額や与信関連費用が増加することにより当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当連結会計年度末現在における貸出金のうち不動産業、医療・福祉業、建設業、小売業に対する貸出金の構成比が比較的高いためそれらの業種を巡る経営環境等の変化により不良債権額および与信関連費用が増加する可能性があり、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、有価証券については、主に債券、株式、投資信託および組合出資金であり、満期保有目的およびその他有価証券として保有しているほか、一部の子会社ではその他有価証券として保有していますが、これらは、それぞれ発行体の信用リスクに晒されており、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(2)市場関連リスク① 金利リスクについて当行グループは、スプレッド収益管理手法等を用いたALMにより金利リスクを管理しております。市場リスクに関する規程により、リスク管理手法や手続き等の詳細を明記しており、ALM委員会において市場動向の把握・分析、資産の運用および管理状況の把握・確認、今後の対応策等の協議を行っております。日常的には金融資産および負債についてリスク統括部はリスク・リミットやアラーム・ポイントの遵守状況を総合的に把握し、ギャップ分析や金利感応度分析等によりモニタリングを行い、月次ベースでALM委員会に報告しております。しかしながら、予期せぬ金利変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。② 為替リスクについて当行グループの為替リスクについては、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用し、持高限度額を定め、常にポジションをスクエアにし、為替相場の変動リスクを最小化することとしております。一部円投(外貨買)による外債運用も行っておりますが、運用方針にて取引限度額を定めるほかリスクの定量的分析等によりモニタリングを行い、過度なリスクテイクを抑制しております。しかしながら、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 有価証券の価格変動リスクについて当行の有価証券を含む投資商品の保有については、市場運用部門である証券国際部の運用方針に基づき、市場リスク統括部門であるリスク統括部の管理の下、市場取引運用基準に従って行われております。証券国際部では、事前調査や投資限度額の設定、継続的なモニタリングを通じて、価格変動リスクの軽減を図っております。また、総合企画部、一部の子会社等で管理している株式等の多くは、発行会社との取引関係の維持・深耕や県経済発展への寄与、社会的責任・公共的使命を果たすことを目的として保有しているものであり、市場環境や取引先の財務状況などをモニタリングしております。これらの情報や管理状況はALM委員会等において定期的に報告されております。しかしながら、金利や為替相場、株価の変動等により、保有する金融資産の価値が変動し、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。④ デリバティブ取引のリスクについて当行グループのデリバティブ取引のリスク管理体制につきましては、市場運用部門から独立した市場リスク統括部門として、リスク統括部を設置しております。市場運用部門につきましては、取引の約定を行う市場取引部門(フロントオフィス)と、運用基準・方針等の遵守状況を把握管理し、ポジション・評価損益・運用状況を定期的にリスク統括部門、担当役員へ報告する市場リスク管理部門(ミドルオフィス)、取引の確認事務、対外決済等勘定処理を行う後方事務部門(バックオフィス)間による相互牽制体制を敷いております。また、デリバティブ取引の開始に際しましては、リスク統括部と協議の上、ヘッジ方針を明確に定め取引を開始しております。しかしながら、金利や為替相場の変動等により、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤ 資金調達に係る流動性リスクについて当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としており、日々の資金繰りを担う証券国際部(資金繰り管理部署)と資金繰り管理部署の手法並びに手続きなどの適切性を検証する総合企画部(流動性リスク管理部署)を明確に区分し、相互に牽制する体制としております。管理手法としては、支払準備額や預貸率等について、それぞれリスク・リミットを設定し、モニタリングを実施することで、流動性リスクの状況を管理しております。また、不測の事態に備えて、資金繰りの状況を逼迫度に応じて4段階に区分し、それぞれの局面において権限者、対応策などを定め、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(3)事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充と営業店後方事務の集中処理を積極的に進め、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から、事務指導の強化や研修等を実施し、内部監査を厳格化させております。しかしながら、役職員による不正確な事務、あるいは不正や過失等による不適切な事務により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(4)システムリスク当行グループは、使用コンピューターシステムの安全対策として、システムリスク管理方針・管理規程やバックアップ体制を整備しており、さらに災害・障害等に備えた危機管理計画を策定して不測の事態に対応できるよう万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(5)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき自己資本比率の基準を定める件」(平成18年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があります。当行グループでは、適正かつ十分な水準の自己資本比率を維持することに努めており、現在のところ、自己資本比率はこの最低基準を大幅に上回っております。しかしながら、本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率が低下する可能性があります。(6)繰延税金資産に係るリスク繰延税金資産は、現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(7)退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。(8)規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(9)格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない可能性や、または一定の取引の実施が困難となり、当行の業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(10)競合に伴うリスク日本の金融制度は大幅に規制が緩和される傾向にあり、これに伴い競争が激化しております。その結果、他金融機関等との競争により想定した収益を確保できず、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(11)風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループにつきまして事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(12)コンプライアンスリスク当行グループは、業務を遂行する上でさまざまな法令諸規制の適用を受けており、これらの法令諸規制が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めております。しかしながら、これが遵守できなかった場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(13)顧客情報に係るリスク当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(14)重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2016|4,895 文字
4 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。本項につきましては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該リスク情報は、当連結会計年度末現在において当行グループの判断によるものであります。(1)信用リスク当行グループの信用リスク管理体制は、営業部門から独立し与信判断や銀行全体の信用リスクの管理を行う審査部、市場部門の信用リスクテイクや信用リスク管理を行う証券国際部、与信監査部門として資産の自己査定を監査するリスク統括部の相互牽制体制から構成され適切に管理しております。信用リスクのうち信用集中リスクについては、取締役会の定めた「融資運用方針」や「信用リスク管理方針」により特定の業種、企業、グループへの与信の集中を排除しており、融資運用方針の遵守状況を定期的に取締役会が確認しております。貸出金等の与信から生ずる信用リスクの全体的な把握については、信用格付毎の倒産確率や債権毎の保全状況に応じた信用リスクを定量化することで行っており、格付毎、業種毎、地域毎の信用リスクの分布状況を把握・分析することで信用リスクを管理しております。市場取引にかかる信用リスク管理は、主に公正な第三者機関である外部格付機関の評価を用い、格付ランクに応じた取引限度額を設定、遵守することでリスク管理を徹底しております。しかしながら、当行は沖縄県を主たる営業基盤としているため、県内経済の動向により貸出金残高が減少する、あるいは不良債権額や与信関連費用が増加することにより当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当連結会計年度末現在における貸出金のうち不動産業、医療・福祉業、建設業、卸売業、小売業に対する貸出金の構成比が比較的高いためそれらの業種を巡る経営環境等の変化により不良債権額および与信関連費用が増加する可能性があり、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、有価証券については、主に債券、株式、投資信託および組合出資金であり、満期保有目的およびその他有価証券として保有しているほか、一部の子会社ではその他有価証券として保有していますが、これらは、それぞれ発行体の信用リスクに晒されており、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(2)市場関連リスク① 金利リスクについて当行グループは、スプレッド収益管理手法等を用いたALMにより金利リスクを管理しております。市場リスクに関する規程により、リスク管理手法や手続き等の詳細を明記しており、ALM委員会において市場動向の把握・分析、資産の運用および管理状況の把握・確認、今後の対応策等の協議を行っております。日常的には金融資産および負債についてリスク統括部はリスク・リミットやアラーム・ポイントの遵守状況を総合的に把握し、ギャップ分析や金利感応度分析等によりモニタリングを行い、月次ベースでALM委員会に報告しております。しかしながら、予期せぬ金利変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 ② 為替リスクについて当行グループの為替リスクについては、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用し、持高限度額を定め、常にポジションをスクエアにし、為替相場の変動リスクを最小化することとしております。しかしながら、予期せぬ為替変動が生じた場合、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。③ 有価証券の価格変動リスクについて当行の有価証券を含む投資商品の保有については、市場運用部門である証券国際部の運用方針に基づき、市場リスク統括部門であるリスク統括部の管理の下、市場取引運用基準に従って行われております。証券国際部では、事前調査や投資限度額の設定、継続的なモニタリングを通じて、価格変動リスクの軽減を図っております。また、総合企画部、一部の子会社等で管理している株式等の多くは、発行会社との取引関係の維持・深耕や県経済発展への寄与、社会的責任・公共的使命を果たすことを目的として保有しているものであり、市場環境や取引先の財務状況などをモニタリングしております。これらの情報や管理状況はALM委員会等において定期的に報告されております。しかしながら、金利や為替相場、株価の変動等により、保有する金融資産の価値が変動し、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。④ デリバティブ取引のリスクについて当行グループのデリバティブ取引のリスク管理体制につきましては、市場運用部門から独立した市場リスク統括部門として、リスク統括部を設置しております。市場運用部門につきましては、取引の約定を行う市場取引部門(フロントオフィス)と、運用基準・方針等の遵守状況を把握管理し、ポジション・評価損益・運用状況を定期的にリスク統括部門、担当役員へ報告する市場リスク管理部門(ミドルオフィス)、取引の確認事務、対外決済等勘定処理を行う後方事務部門(バックオフィス)間による相互牽制体制を敷いております。また、デリバティブ取引の開始に際しましては、リスク統括部と協議の上、ヘッジ方針を明確に定め取引を開始しております。しかしながら、金利や為替相場の変動等により、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤ 資金調達に係る流動性リスクについて当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性・収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としており、日々の資金繰りを担う証券国際部(資金繰り管理部署)と資金繰り管理部署の手法並びに手続きなどの適切性を検証する総合企画部(流動性リスク管理部署)を明確に区分し、相互に牽制する体制としております。管理手法としては、支払準備額や預貸率等について、それぞれリスク・リミットを設定し、モニタリングを実施することで、流動性リスクの状況を管理しております。また、不測の事態に備えて、資金繰りの状況を逼迫度に応じて4段階に区分し、それぞれの局面において権限者、対応策などを定め、速やかに対処できる体制を整えております。しかしながら、当行グループの業績および財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合に、必要な資金の確保が困難になり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達が困難となることで、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(3)事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充と営業店後方事務の集中処理を積極的に進め、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から、事務指導の強化や研修等を実施し、内部監査を厳格化させております。しかしながら、役職員による不正確な事務、あるいは不正や過失等による不適切な事務により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(4)システムリスク当行グループは、使用コンピューターシステムの安全対策として、システムリスク管理方針・管理規程やバックアップ体制を整備しており、さらに災害・障害等に備えた危機管理計画を策定して不測の事態に対応できるよう万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(5)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき自己資本比率の基準を定める件」(平成18年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があります。当行グループでは、適正かつ十分な水準の自己資本比率を維持することに努めており、現在のところ、自己資本比率はこの最低基準を大幅に上回っております。しかしながら、本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率が低下する可能性があります。 (6)繰延税金資産に係るリスク繰延税金資産は、現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(7)退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が前提条件と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。(8)規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(9)格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門は、取引において不利な条件を承諾せざるを得ない可能性や、または一定の取引の実施が困難となり、当行の業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(10)競合に伴うリスク日本の金融制度は大幅に規制が緩和される傾向にあり、これに伴い競争が激化しております。その結果、他金融機関等との競争により想定した収益を確保できず、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(11)風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。そのため、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループにつきまして事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(12)コンプライアンスリスク当行グループは、業務を遂行する上でさまざまな法令諸規制の適用を受けており、これらの法令諸規制が遵守されるよう、役職員に対するコンプライアンスの徹底に努めております。しかしながら、これが遵守できなかった場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(13)顧客情報に係るリスク当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(14)重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。