有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|7,441 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当行グループはこれらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であり、これらのリスク管理体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 下表に記載したリスクのうち、当行グループの将来の経営成績等に与える影響の程度や発生可能性に照らして、「信用リスク」「市場リスク」「流動性リスク」「気候変動に関するリスク(移行リスク・物理的リスク)」「巨大災害等のリスク」「感染症に関するリスク」「お客さま本位の業務運営に関するリスク」「システムリスク」を重要なリスクと認識しております。 (信用リスク、市場リスク)「信用リスク」は、銀行業務の運営において顕在化する可能性が相対的に高く、当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している重要なリスクであります。中小企業取引はその業績が景気等に左右されることを前提として支え続けていくビジネスモデルであり、当行は、伝統的営業方針である「永代取引」のプロセスを通じ取引先の経営実態を的確に把握することにより、信用リスクを有する資産の健全性の維持・向上を図っております。また、特定の業種や債務者等に対する過度の与信集中を避けることに努めており、当行の与信は概ね小口に分散されております。なお、与信先の中には与信額が一定額以上の大口与信先も含まれておりますが、大口与信先については、与信額が5億円以上の与信先を定期的にALM委員会等に報告するなどにより重点的に管理しております。さらに、中小企業は、昨今の物価高や人件費の上昇等が企業業績に与える影響が大きいことから、これを注意深くモニタリングして、与信先への経営改善支援をさらに強化するとともに、信用リスクの増加が懸念される一定の債務者については追加的な貸倒引当金を計上しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。「市場リスク」は、信用リスクと同様の理由により、当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している重要なリスクであります。金融・為替市場は、物価上昇や賃上げを背景に、日本銀行による利上げ継続が見込まれる一方、米国の関税政策を受けた世界経済の減速懸念の高まりにより、先行きの不透明感は高まっています。このような状況の中、当行グループは、さまざまな事象を想定したストレステストを実施し、あらかじめ影響や損失を把握するなど、適切なリスク管理に努めております。また、当行グループは、「信用リスク」及び「市場リスク」について、VaR(バリュー・アット・リスク)法を用いた統合管理を行っております。これらのリスクにより損失が発生した場合に、保有する自己資本で損失をカバーできるようリスクを限定する仕組みである資本配賦制度を用い、経営戦略と一体となったリスク管理を行っております。 (流動性リスク)「流動性リスク」は、銀行業務の運営において顕在化した場合の影響度が大きく、当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している重要なリスクであります。預金等による資金調達と貸出金や有価証券等による資金運用の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により資金調達に支障をきたした場合は、必要な資金確保が困難になる、あるいは著しく高い金利での資金調達を余儀なくされる可能性があります。当行グループでは、資金の逼迫をもたらすことのないよう資産の健全性と信用の維持に努めるほか、常に余裕を持った資金繰りを行うことができるよう資金調達や運用状況の分析を行っております。 また、資金繰り逼迫時の対応をまとめた危機管理対策を予め策定し、流動性リスク管理に万全を期しております。 (気候変動に関するリスク(移行リスク・物理的リスク))「気候変動に関するリスク」には、気候関連の規制強化や脱炭素社会への移行に伴うリスク(移行リスク)と、気候変動に伴う自然災害や異常気象の増加等による物理的な被害に伴うリスク(物理的リスク)の2つがあります。気候変動は、地域社会、お客さま及び当行に重大な影響を及ぼすと考えられるため、重要なリスクと認識しております。〇移行リスク当行は、移行リスクの把握にあたり、気候関連の規制強化や脱炭素社会への移行による影響及び当行の融資ポートフォリオにおける構成割合の2点を踏まえ、分析対象セクターとして「電力」、「海運」及び「陸運」を選定しております。分析対象の3セクターについて、IEA(International Energy Agency:国際エネルギー機関)のNet Zero Emissions by 2050(1.5℃)シナリオ等を踏まえ、財務インパクトの影響(分析対象期間:2050年まで)について分析を行っております。この結果、信用コストの増加額を最大約39億円と算定しております。〇物理的リスク当行の事業活動に対する直接の物理的リスクとして、自然災害による本支店等の設備への被害、当行グループ役職員への人的被害が想定されます。これらに対し、「業務継続計画(BCP)」を含む対応マニュアルの整備及び災害対応訓練等を通じた災害対策の実効性向上や、本部建物が被災した場合に備えた2拠点化等を実施しております。また、洪水等で取引先の社屋や工場が被災することにより、担保不動産の毀損や休業による売上減少等が発生し、結果として当行の信用コストが増加することが想定されます。これらのリスクの把握については、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:国連気候変動に関する政府間パネル)のRCP(代表的濃度経路)8.5シナリオ(4℃シナリオ)等を踏まえ、洪水等の被害による財務への影響分析(分析対象期間:2050年まで)を行っております。この結果、信用コストの増加額を最大約54億円と算定しております。 (巨大災害等のリスク)「巨大災害等のリスク」につきましては、当行グループが地盤とする徳島県は、南海トラフ巨大地震の発生が予想されております。当該地震が発生した場合、役職員、店舗等の施設及び取引先に甚大な被害が発生すると想定されることから、当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性がある重要なリスクと認識しております。当該リスクについて、「業務継続計画」を含む対応マニュアルを整備し、行内及び地方公共団体等の行外と連携した災害対応訓練を実施することにより、その実効性を高めております。また、本部が被災した場合に備え本部機能を2拠点に分散するとともに、徳島県外にシステムのバックアップセンターを設置し、災害時の金融機能維持及び業務継続態勢を確保しております。 (感染症に関するリスク)「感染症に関するリスク」につきましては、業務継続の観点から重要なリスクとして認識しております。新型コロナウイルス感染症、インフルエンザ、その他の感染症などのお客さまや役職員への感染を防止し、業務継続態勢及び金融機能の維持に努めます。また、新たな感染症発生に伴うパンデミックにより経済活動が停滞し、景気が悪化した場合には、お客さまの資金繰り支援などについて最優先で対応します。 (お客さま本位の業務運営に関するリスク)「お客さま本位の業務運営に関するリスク」につきましては、不適切な金融商品販売等を行うことは、お客さまに多大なご迷惑をおかけするとともに、一部業務停止等の行政処分や信用失墜を通じた当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性がある重要なリスクと認識しております。人生100年時代を見据えた安定的な資産形成への社会的関心が一段と高まる中、当行をはじめとする金融機関には、お客さまの資産形成に資する商品組成・販売・管理等を行う態勢構築が求められております。また、金融商品取引法の改正に伴い「顧客等の最善の利益の勘案義務」が法制化され、法令遵守の観点からもより一層の態勢構築を行う必要があります。当行は「お客さま本位の業務運営に関する取組方針」を制定し、当行の伝統的営業方針「永代取引」の考え方を全役職員が共有し、お客さまにあわせた最善のサービスの提供により、「お客さま感動満足(CIS)」とお客さまの一生涯を通じた安定的な資産形成の実現をめざし、金融商品販売に関する業務において、「お客さま本位の業務運営」を実践しております。同方針内においては、①お客さまの最善の利益の追求、②利益相反の適切な管理、③手数料等の明確化、④重要な情報の分かりやすい提供、⑤お客さまにふさわしいサービスの提供、⑥従業員に対する適切な動機づけの枠組み等、の6つの取組方針を掲げており、それぞれの項目に対する取組状況をモニタリングすることで、「お客さま本位の業務運営」の実践に向けた態勢整備を図っております。 (システムリスク)「システムリスク」につきましては、多様化・複雑化する業務にコンピュータ・システムは欠くことのできない存在となっており、コンピュータ・システムの停止や誤作動、サイバー攻撃等による情報の漏洩・改ざん等が発生した場合には、お客さまに多大なご迷惑をおかけするとともに当行グループの信用失墜につながるため、重要なリスクと認識しております。このため、災害や障害等に備え、「緊急事態対応計画(コンティンジェンシー・プラン)」を策定するとともに、コンピュータ機器、通信回線等の二重化によるバックアップ体制の整備、さらに情報資産の保護に向けての安全対策に関するルールとして「情報資産管理基本規程(セキュリティポリシー)」、「情報資産安全対策基準(セキュリティスタンダード)」を制定するなど、種々のシステムリスク対策に取組んでおります。また、高度化、巧妙化しているサイバー攻撃等へ対応する会議体(AWA-CSIRT)を設置し、サイバーセキュリティ管理態勢の整備・強化を図っております。 リスク項目主なリスク要因経営成績に及ぼす影響主な対応策○信用リスク(注)・景気動向の変化・不動産価格の変動・融資先等の信用供与先の経営状況の悪化等・不良債権額及び与信費用の増加・保有有価証券の減損又は評価損の発生・信用リスク管理方針の制定・信用リスクを有する資産の健全性の維持・向上及び最適なポートフォリオの構築・信用リスク管理手法の継続的な見直しによる高度化○市場リスク(注)・金利、為替レート及び株価の変動・資金利益の縮小・保有有価証券の減損又は評価損の発生・ALM委員会等を通じた市場動向の変化に対応したきめ細かい市場リスク管理・資産・負債の健全かつ効率的運営〇流動性リスク(注)・資金調達と資金運用の期間のミスマッチ・予期せぬ資金の流出・資金繰りの逼迫・著しく高い金利での資金調達によるコストの上昇・資産の健全性と信用の維持・常に余裕を持った資金繰りを行うための資金調達や運用状況の分析・資金繰り逼迫時の対応をまとめた危機管理対策を予め策定○気候変動に関するリスク(移行リスク・物理的リスク)(注)・気候関連の規制強化や脱炭素社会への移行に伴う影響(移行リスク)・気候変動に伴う自然災害や異常気象の増加等による物理的な被害(物理的リスク)・与信先の収益悪化や被災に伴う不良債権額及び与信費用の増加・自然災害による本支店等の設備への被害、当行グループ役職員への人的被害・シナリオに基づいた影響分析を行い、当行の財務への影響を推計・上記信用リスクと同様の対策を実施・下記巨大災害等のリスクと同様の対策を実施○巨大災害等のリスク(注)・南海トラフ巨大地震等の災害発生による当行グループ役職員や施設等への甚大な被害の発生・取引先の被災・地域経済の悪化・当行グループ役職員や施設等への甚大な被害による一部業務の停止・地域経済悪化に伴う不良債権額及び与信費用の増加・「業務継続計画」を含む対応マニュアルの整備及び災害対応訓練等を通じたその実効性の向上・本部が被災する場合に備え2拠点化を実施・徳島県外でのバックアップセンターの構築・四国アライアンス参加行(当行、百十四銀行、伊予銀行、四国銀行)による大規模災害発生時の相互支援体制の構築○感染症に関するリスク(注)・経済活動停滞による景気悪化・不安定な金融市場・不安定な金融市場や営業活動自粛等による収益の悪化・景気悪化による与信費用の増加・経営環境の変化を踏まえた経営計画の策定と遂行・業務の見直し・働き方改革への取組みの継続等、構造改革による生産性の向上・休日相談窓口の設置、各種制度融資を利用したきめ細やかで迅速な資金繰り支援の実施・役職員の感染・役職員の感染による人的被害・体調不良時の出勤停止など、職員間での集団感染発生の防止・感染状況を勘案した、感染予防ルール等の随時見直し〇お客さま本位の業務運営に関するリスク(注)・不適切な金融商品販売等・法令違反等 ・一部業務停止等の行政処分や信用の失墜による経営成績等への悪影響・「お客さま本位の業務運営」の実践に向けた態勢整備・「お客さま本位の業務運営に関する取組方針」の遵守 オペレーショナル・リスク 〇システムリスク(注)・災害や機器・回線障害等によるシステムの停止、誤作動・コンピュータの不正使用、サイバー攻撃・業務遂行への悪影響・信用の失墜による経営成績等への悪影響・災害や障害等に備え「緊急事態対応計画(コンティンジェンシー・プラン)」を策定・コンピュータ機器・通信回線等の二重化によるバックアップ体制を構築・情報資産の保護に関する「情報資産管理基本規程(セキュリティーポリシー)」等を制定・サイバー攻撃等へ対応する会議体(AWA-CSIRT)を設置 事務リスク・取扱商品の多様化、複雑化、事務取扱量の増大・当行役職員による事故、不正、情報漏洩、情報の紛失、不適切な事務処理・信用の失墜による経営成績等への悪影響・当行資産の喪失や対応費用の発生等の経済的損失・事務管理態勢の強化・各種研修会及び勉強会等を通じた職員の意識や知識の向上・事務リスクの高まりにつながる複数のリスク要因を数値化した「総合指標」を各営業店に還元し、事務リスクの管理及び改善のPDCAを実施 風評リスク・当行グループに対する否定的な風評・業務遂行への悪影響・風評リスクの発生防止及び発生時におけるリスクの最小化のため「風評リスク管理規程」を制定 法的リスク・法令違反等・法令等の変更、廃止、新たな法令等の制定に対する不適切な対応・信用の失墜、評価の悪化による経営成績等への影響・法令に加え社会規範の遵守等、コンプライアンスの徹底・コンプライアンス勉強会を通じた職員の意識や知識の向上 人的リスク・役職員による人事運営上の不公平・不公正・差別的行為・人事労務上の問題に関連する重大な訴訟の発生・優秀な人材を確保できないなど、人的資産の損失・損害・人材不足等による業務運営遂行の停滞・遅延・コンプライアンスの研鑽・適切な人事処遇や労務管理のため、労務関連法令諸規則を踏まえた人事関連諸制度を制定・職員に対する公平・公正な評価、働き方改革の継続、処遇改善などを通じたES(従業員満足度)の向上・エンゲージメントサーベイ、ダイアログ実施によるES(従業員満足度)の向上 有形資産リスク・地震・台風等の自然災害や犯罪等の発生による店舗設備等への被害・業務の一部停止等・施設の耐震対策や災害対応訓練等の事前対策実施・災害等発生時の態勢整備自己資本比率に関するリスク 自己資本比率が悪化するリスク・自己資本比率規制で求められる水準(国内基準4%)を下回る・監督官庁からの命令による全部又は一部の業務停止等・資産の健全性の維持・経営計画の目標遂行等による自己資本の拡充 繰延税金資産に関するリスク・将来の課税所得の見込額縮小による繰延税金資産の減額・経営成績等への悪影響・自己資本比率の低下・経営計画の目標遂行等による課税所得水準の維持・向上その他のリスク 地域経済動向に関するリスク・主要営業基盤である徳島県の経済が悪化・人口減少による地域経済縮小・預貸金の減少に伴う収益の悪化・人口減少に伴う預金の流出・地域に密着した営業施策・地域店舗ネットワークを活かした収益の向上・地方創生への取組みによる収益の向上 ビジネス戦略が奏功しないリスク・業態の垣根を越えた競争の激化・市場環境の変化・収益力の低下・経営環境を踏まえた経営計画の策定と遂行 格付低下のリスク・格付機関による格付の引下げ・資金調達条件の悪化・風評リスクの増大・経営環境を踏まえた経営計画の策定と遂行 金融犯罪に係るリスク・特殊詐欺等犯罪の拡大や犯罪に利用された取引等の看過・経済制裁措置への違反・預金者被害による風評悪化、当行グループの信用の失墜・監督官庁による制裁金や制裁措置等の処分・リスクベース・アプローチに基づく適切な管理・徳島県警との連携強化や取引モニタリングの実施等による管理態勢の高度化・効率化・研修や勉強会の実施による職員の意識と知識の向上 紛争・テロ等に関するリスク・資源価格の高騰・為替レート・市場の混乱・経済情勢の悪化による与信費用の増加・資金利益の縮小・保有有価証券の減損又は評価損の発生・上記信用リスク、市場リスクと同様の対策を実施 (注)表中の「○」は、当行グループの将来の経営成績等に与える影響の程度や発生可能性に照らして、重要なリスクと認識しているリスクであります。
FY2021|4,740 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、当行グループはこれらのリスクの発生可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であり、これらのリスク管理体制につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載しております。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 下表に記載したリスクのうち、当行グループの将来の経営成績等に与える影響の程度や発生可能性に照らして、「信用リスク」「市場リスク」「新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスク」「災害等のリスク」を重要なリスクと認識しております。 (信用リスク、市場リスク)「信用リスク」は、銀行業務の運営において顕在化する可能性が相対的に高く、当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している重要なリスクであります。中小企業取引はその業績が景気等に左右されることを前提として支え続けていくビジネスモデルであり、当行は、伝統的営業方針である「永代取引」のプロセスを通じ取引先の経営実態を的確に把握することにより、信用リスクを有する資産の健全性の維持・向上を図っております。また、特定の業種や債務者等に対する過度の与信集中を避けることに努めており、当行の与信は概ね小口に分散されております。なお、与信先の中には与信額が一定額以上の大口与信先も含まれておりますが、大口与信先については、与信額が5億円以上の与信先を定期的にALM委員会等に報告するなどにより重点的に管理しております。さらに、中小企業は新型コロナウイルス感染症の拡大による業績悪化の影響を受けやすいと考えられるため、従来の審査部門における経営改善支援を更に強化し、営業店・本部・グループ会社が一体となり、業績悪化が懸念される与信先に早期に支援を行う態勢を構築しております。「市場リスク」は、信用リスクと同様の理由により、当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性があると認識している重要なリスクであります。当行グループは、「信用リスク」及び「市場リスク」について、VaR(バリュー・アット・リスク)法を用いた統合管理を行っております。これらのリスクにより損失が発生した場合に、保有する自己資本で損失をカバーできるようリスクを限定する仕組みである資本配賦制度を用い、経営戦略と一体となったリスク管理を行っております。 (新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスク)「新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスク」につきましては、業務継続の観点から重要なリスクとして認識しております。お客さまや職員の感染を防止し業務継続態勢及び金融機能の維持に努めるとともに、お客さまの資金繰り支援などについて引続き最優先で対応しております。業務継続態勢及び金融機能の維持につきましては、部店内の消毒や換気などの基本的な感染防止対策に加え、お客さまへの感染を防ぐため営業活動は電話を主体とするなどの対策を徹底しました。また、感染拡大地域等の一部の店舗におきましては、班交代勤務(スプリットオペレーション)の実施や在宅勤務の活用により、職員が一斉に感染するリスクを回避することに努めました。こうした対策の結果、当行における感染はごく僅かに抑えられております。「新型コロナウイルス感染症拡大に伴う経済への影響」は、ワクチン接種の進展と各種政策による支援により2021年度は経済の回復基調が続くものの、感染再拡大の懸念が依然として残ると仮定しております。2020年度は上記仮定に基づき予防的な引当てを実施したため、実質与信費用は前連結会計年度比23億円増加し、57億円となりました。2021年度につきましても引続き適切な引当てを実施することから、実質与信費用はほぼ同水準となる59億円を見込んでおります。 (災害等のリスク)「災害等のリスク」につきましては、当行グループが地盤とする徳島県は、南海トラフ巨大地震の発生が予想されております。当該地震が発生した場合、役職員、店舗等の施設及び取引先に甚大な被害が発生すると想定されることから、当行グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与える可能性がある重要なリスクと認識しております。当該リスクについて、「業務継続計画」を含む対応マニュアルの整備のほか、徳島県外でのバックアップセンターを設置するなどの対策を行っております。 リスク項目主なリスク要因経営成績に及ぼす影響主な対応策○信用リスク(注)・景気動向の変化・不動産価格の変動・融資先等の信用供与先の経営状況の悪化等・不良債権額及び与信費用の増加・保有有価証券の減損又は評価損の発生・信用リスク管理方針の制定・信用リスクを有する資産の健全性の維持・向上及び最適なポートフォリオの構築・信用リスク管理手法の継続的な見直しによる高度化○市場リスク(注)・金利、為替レート及び株価の変動・資金利益の縮小・保有有価証券の減損又は評価損の発生・ALM委員会等を通じた市場動向の変化に対応したきめ細かい市場リスク管理・資産・負債の健全かつ効率的運営○新型コロナウイルス感染症拡大に関するリスク(注)・経済活動停滞による景気悪化・不安定な金融市場・不安定な金融市場や営業活動自粛等による収益の悪化・景気悪化による信用リスクの増大・経営環境の変化を踏まえた経営計画の策定と遂行・業務の見直し・働き方改革への取組の継続等、構造改革による生産性の向上・休日相談窓口の設置、各種制度融資を利用したきめ細やかで迅速な資金繰り支援の実施・役職員の感染・役職員の感染による人的被害・緊急事態宣言下の班交代勤務(スプリットオペレーション)の実施・マスク着用・手洗い・部店内の消毒や換気等の感染予防策の徹底○災害等のリスク(注)・南海トラフ巨大地震等の災害発生による当行グループ役職員や施設等への甚大な被害の発生・取引先の被災・地域経済の悪化・当行グループ役職員や施設等への甚大な被害による一部業務の停止・地域経済悪化に伴う不良債権額及び与信関連費用の増加・「業務継続計画」を含む対応マニュアルの整備及び災害対応訓練等を通じたその実効性の向上・本部が被災する場合に備え2拠点化を実施・徳島県外でのバックアップセンターの構築・四国アライアンス参加行(当行、百十四銀行、伊予銀行、四国銀行)による大規模災害発生時の相互支援体制の構築流動性リスク・資金調達と資金運用の期間のミスマッチ・予期せぬ資金の流出・資金繰りの逼迫・著しく高い金利での資金調達によるコストの上昇・資産の健全性と信用の維持・常に余裕を持った資金繰りを行うための資金調達や運用状況の分析・資金繰り逼迫時の対応をまとめた危機管理対策を予め策定オペレーショナル・リスク 事務リスク・取扱商品の多様化、複雑化、事務取扱量の増大・当行役職員による事故、不正、情報漏洩、情報の紛失、不適切な事務処理・信用の失墜による経営成績等への悪影響・当行資産の喪失や対応費用の発生等の経済的損失・事務管理態勢の強化・各種研修会及び勉強会等を通じた職員の意識や知識の向上 システムリスク・災害や機器・回線障害等によるシステムの停止、誤作動・コンピュータの不正使用、サイバー攻撃・業務遂行への悪影響・災害や障害等に備え「緊急事態対応計画(コンティンジェンシー・プラン)」を策定・コンピュータ機器・通信回線等の二重化によるバックアップ体制を構築・情報資産の保護に関する「情報資産管理基本規程(セキュリティーポリシー)」等を制定・サイバー攻撃等へ対応する会議体(AWA-CSIRT)を設置 風評リスク・当行グループに対する否定的な風評・業務遂行への悪影響・風評リスクの発生防止及び発生時におけるリスクの最小化のため「風評リスク管理規程」を制定 法的リスク・法令違反等・法令等の変更、廃止、新たな法令等の制定・信用の失墜、評価の悪化による経営成績等への影響・法令に加え社会規範の遵守等、コンプライアンスの徹底・コンプライアンス勉強会を通じた職員の意識や知識の向上 人的リスク・役職員による人事運営上の不公平・不公正・差別的行為・人事労務上の問題に関連する重大な訴訟の発生・優秀な人材を確保できないなど、人的資産の損失・損害・人材不足等による業務運営遂行の停滞・遅延・コンプライアンスの研鑽・適切な人事処遇や労務管理のため、労務関連法令諸規則を踏まえた人事関連諸制度を制定・職員に対する公平・公正な評価、働き方改革の継続、処遇改善などを通じたES(従業員満足度)の向上 有形資産リスク・地震・台風等の自然災害や犯罪等の発生による店舗設備等への被害・業務の一部停止等・施設の耐震対策や災害対応訓練等の事前対策実施・災害等発生時の態勢整備自己資本比率に関するリスク 自己資本比率が悪化するリスク・自己資本比率規制で求められる水準(国内基準4%)を下回る・監督官庁からの命令による全部又は一部の業務停止等・資産の健全性の維持・経営計画の目標遂行等による自己資本の拡充 繰延税金資産に関するリスク・将来の課税所得の見込額縮小による繰延税金資産の減額・経営成績等への悪影響・自己資本比率の低下・経営計画の目標遂行等による課税所得水準の維持・向上その他のリスク 地域経済動向に関するリスク・主要営業基盤である徳島県の経済が悪化・預貸金の減少に伴う収益の悪化・地域に密着した営業施策・地域店舗ネットワークを活かした収益の向上 ビジネス戦略が奏功しないリスク・業態の垣根を越えた競争の激化・市場環境の変化・収益力の低下・経営環境を踏まえた経営計画の策定と遂行 格付低下のリスク・格付機関による格付の引下げ・資金調達条件の悪化・風評リスクの増大・経営環境を踏まえた経営計画の策定と遂行 マネー・ローンダリング及びテロ資金供与等対策に係るリスク・不正送金等の未然防止ができない ・当行グループの信用の失墜・リスクベース・アプローチに基づく適切な管理態勢を構築 (注)表中の「○」は、当行グループの将来の経営成績等に与える影響の程度や発生可能性に照らして、重要なリスクと認識しているリスクであります。 前連結会計年度にリスクとして認識しておりました年金債務に関するリスクは、2021年4月1日に確定給付企業年金制度を「退職給付に関する会計基準」(企業会計基準第26号2016年12月16日)第4項に定める確定拠出制度に分類されるリスク分担型企業年金へ移行したため、解消いたしました。 なお、オペレーショナル・リスクにつきましては、以下の取組みを実践しております。当行グループでは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、経営方針に掲げた「お客さま第一」を実践するためCIS向上に取組んでおり、そのKPI(重要業績評価指標)とするCIS指標を経営目標に掲げております。当該CIS指標にはオペレーショナル・リスクの要素が含まれており、各営業店でPDCAサイクルを通じて品質向上とともにオペレーショナル・リスクの管理・低減にもつなげております。
FY2019|4,628 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主要な事項は以下のとおりであります。なお、当行グループはこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。(1)信用リスク当行グループでは、「信用リスク管理方針」を定め、各部門において適切にリスク管理を実行し、信用リスクを有する資産の健全性の維持・向上、及び最適なポートフォリオの構築に努めています。また、信用リスク管理手法の見直しを継続的に行い、その高度化を図っています。しかしながら、今後の景気動向、不動産価格及び株価の変動、融資先の経営状況によっては、不良債権額及び与信関連費用が増加し、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(2)市場リスク当行グループが保有する資産・負債の多くは、金利や為替並びに株価等の影響を受けるため、当行では、ALM委員会を中心に市場動向の変化に対応したきめ細かい管理により、市場リスクの適正化を図り、資産・負債の健全かつ効率的運営に努めております。また、有価証券については、適正な減損基準を採用し将来の評価損や減損処理の発生の可能性を軽減してきました。しかしながら、今後、想定外の金利上昇や株価下落等が起こった場合には、保有有価証券に評価損または減損処理等が発生し、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(3)流動性リスク当行グループでは、資金の逼迫をもたらすことのないよう資産の健全性と信用の維持に努めるほか、常に余裕を持った資金繰りを行うことができるよう資金調達や運用状況の分析を行っております。また、資金繰り逼迫時の対応をまとめた危機管理対策を予め策定し、流動性リスク管理に万全を期しております。しかしながら、預金等による資金調達と貸出金や有価証券等による資金運用の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により資金調達に支障をきたし、資金繰りがつかなくなる、あるいは著しく高い金利での調達を余儀なくされる可能性があります。このような場合、資金調達コストの上昇が当行の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(4)オペレーショナル・リスク業務の過程、役職員の活動もしくはシステムが不適切であること、又は外生的な事象により損失が発生するリスクをオペレーショナル・リスクといいます。業務運営上、可能な限り回避すべきリスクとして、適切に管理するための組織体制及び仕組みを整備し、リスク発生の未然防止及び発生時の影響の極小化に努めております。①事務リスク当行グループでは、取扱商品の多様化、複雑化及び事務取扱量の増大に伴い、将来発生することが想定される事務リスクを回避するため事務管理態勢の強化に取組んでおります。また、当行グループでは、法人・個人のお客さまに関するさまざまな情報を保有しており、データの漏洩、不正、悪用等がないよう情報管理に努めております。しかしながら、今後の不測の事態により当行グループの役職員が正確な事務を怠った場合、あるいは事故、不正、情報の外部漏洩、紛失等が発生した場合には、当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。②システムリスク多様化・複雑化する業務にコンピュータ・システムは欠くことのできない存在となっており、このコンピュータ・システムを適切かつ円滑に運営することは、お客さまに質の高いサービスを提供するうえで極めて重要であります。このため、災害や障害等に備え、「緊急事態対応計画(コンティンジェンシー・プラン)」を策定するとともに、コンピュータ機器、通信回線等の二重化によるバックアップ体制の整備、さらに情報資産の保護に向けての安全対策に関するルールとして「情報資産管理基本規程(セキュリティポリシー)」、「情報資産安全対策基準(セキュリティスタンダード)」を制定するなど、種々のシステムリスク対策に取組んでおります。また、高度化、巧妙化しているサイバー攻撃等へ対応する会議体(AWA-CSIRT)を設置し、サイバーセキュリティ管理態勢の整備・強化を図っております。しかしながら、災害や機器・回線障害等、コンピュータ・システムの停止やコンピュータの誤作動、あるいはコンピュータの不正使用、サイバー攻撃等による情報の漏洩・改ざん等が発生した場合には、当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。③風評リスク当行グループでは、「風評リスク管理規程」を制定し、風評リスクの発生防止及び発生時におけるリスクの最小化を図るため、風評リスク管理体制を整備しております。しかしながら、当行グループに対する否定的な風評が発生した場合には、当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。④法的リスク当行グループは、事業活動を行う上で、さまざまな法令諸規則の適用を受けており、これらの法令に加え、社会規範を遵守するよう、コンプライアンスの徹底を経営の最重要課題として取組んでおります。しかしながら、これらの法令等を遵守できなかった場合には、当行グループの信用・評価、さらには経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これら法令は将来において変更、廃止されあるいは新たに法令が設けられる可能性があり、その内容によっては当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤人的リスク当行グループでは、人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の問題)・差別的行為(セクシャルハラスメント等)から生じる人的資産の損失・損害を未然に防止するため、コンプライアンスの研鑽等、適切な管理に努めております。また、健全な業務運営のため、労務関連法令諸規則を踏まえた人事関連諸制度を制定し、その運用を通じて、適切な人事処遇や労務管理に努めております。しかしながら、役職員の不適切な行動や人事労務上の問題に関連する重大な訴訟が発生した場合には、当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。⑥有形資産リスク当行グループは、徳島県を中心に国内において店舗、事務所、コンピュータセンター等の施設等を保有しておりますが、このような施設等は常に地震・台風などの自然災害や犯罪等の発生による被害を被る可能性があります。このため、当行グループでは、施設の耐震対策や災害対応訓練等の事前対策をはじめ災害等発生時の態勢整備に取組んでおります。しかしながら、被害の程度によっては、当行グループの業務の一部が停止するなど当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(5)自己資本比率①自己資本比率が悪化するリスク当行の2019年3月末の連結自己資本比率(国内基準)は10.80%となっております。この水準は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められる国内基準(4%)を大きく上回る水準にあります。しかしながら、今後、当行の自己資本比率がこの基準を維持できなくなった場合には、監督当局から業務の全部又は一部の停止等を含むさまざまな命令を受けることとなります。なお、自己資本比率に影響を与える要因には以下のようなものが含まれます。・不良債権増加に伴う与信費用の増加・有価証券ポートフォリオの価値の低下・自己資本比率の基準及び算出方法の変更・繰延税金資産計上額の減額・本項記載のその他の不利益な展開②繰延税金資産現時点の会計基準では、ある一定の状況において今後実現すると見込まれる税務上の便益を繰延税金資産として計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関するさまざまな予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。当行又は連結子会社が、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて、繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合には繰延税金資産は減額され、その結果、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招く可能性があります。(6)その他①地域経済動向当行グループは、地域への貢献を経営方針の一つに掲げ地域に密着した営業施策を展開しており、預金・貸出金ともに徳島県内の構成比率が高くなっております。地域店舗ネットワークを活かしリスク管理の徹底と収益力の向上へ向けた営業活動の推進を図っておりますが、主要営業基盤である徳島県の経済動向が当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。②ビジネス戦略が奏功しないリスク当行グループは、さらなる収益力向上に向け各種施策を実施しております。しかしながら、業態の垣根を越えた競争の激化、市場環境の変化等から、これらの施策が功を奏さず当初想定した結果をもたらさない場合には、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。③年金債務当行グループは、確定拠出年金制度導入等により、安定した制度運営を行っております。しかしながら、今後、基礎率の変更や年金資産の時価の下落等により費用負担が増加した場合には、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。④格付低下のリスク当行は格付機関より格付を取得しておりますが、この格付が当行の業績悪化の事態を受け、仮に引き下げになった場合には、資金調達条件の悪化等により経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤災害等のリスク当行グループは、徳島県内を中心に地域に密着した営業活動を展開しておりますが、徳島県では近い将来、南海トラフ巨大地震の発生が予想されているほか、他地域においても様々な災害等に見舞われる可能性があります。このため、当行グループでは「業務継続計画」を含む対応マニュアルを整備し、災害対応訓練等を通じてその実効性向上を図っております。また、当行は本部が被災した場合に備え本部機能の2拠点化を実施するなど、業務継続態勢の強化を図っております。しかしながら、災害等の程度によっては、当行グループの従業員や施設等に甚大な被害が発生し、業務の一部が停止する可能性があります。また、お取引先の被災や地域経済の悪化により、当行の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。⑥マネー・ローンダリング及びテロ資金供与等対策に係るリスク当行グループは、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与等防止のための態勢整備を経営上の重要な課題と位置づけ、リスクベース・アプローチに基づく適切な管理態勢の構築に取組んでおります。しかしながら、不正送金等を未然に防止することができなかった場合には、当行グループの信用や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|4,440 文字
2 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主要な事項は以下のとおりであります。なお、当行グループはこれらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。(1)信用リスク当行グループでは、「信用リスク管理方針」を定め、各部門において適切にリスク管理を実行し、信用リスクを有する資産の健全性の維持・向上、及び最適なポートフォリオの構築に努めています。また、信用リスク管理手法の見直しを継続的に行い、その高度化を図っています。しかしながら、今後の景気動向、不動産価格及び株価の変動、融資先の経営状況によっては、不良債権額及び与信関連費用が増加し、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(2)市場リスク当行グループが保有する資産・負債の多くは、金利や為替並びに株価等の影響を受けるため、当行では、ALM委員会を中心に市場動向の変化に対応したきめ細かい管理により、市場リスクの適正化を図り、資産・負債の健全かつ効率的運営に努めております。また、有価証券については、適正な減損基準を採用し将来の評価損や減損処理の発生の可能性を軽減してきました。しかしながら、今後、想定外の金利上昇や株価下落等が起こった場合には、保有有価証券に評価損または減損処理等が発生し、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(3)流動性リスク当行グループでは、資金の逼迫をもたらすことのないよう資産の健全性と信用の維持に努めるほか、常に余裕を持った資金繰りを行うことができるよう資金調達や運用状況の分析を行っております。また、資金繰り逼迫時の対応をまとめた危機管理対策を予め策定し、流動性リスク管理に万全を期しております。しかしながら、預金等による資金調達と貸出金や有価証券等による資金運用の期間のミスマッチや予期せぬ資金の流出により資金調達に支障をきたし、資金繰りがつかなくなる、あるいは著しく高い金利での調達を余儀なくされる可能性があります。このような場合、資金調達コストの上昇が当行の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。(4)オペレーショナル・リスク業務の過程、役職員の活動もしくはシステムが不適切であること、又は外生的な事象により損失が発生するリスクをオペレーショナル・リスクといいます。業務運営上、可能な限り回避すべきリスクとして、適切に管理するための組織体制及び仕組みを整備し、リスク発生の未然防止及び発生時の影響の極小化に努めております。①事務リスク当行グループでは、取扱商品の多様化、複雑化及び事務取扱量の増大に伴い、将来発生することが想定される事務リスクを回避するため事務管理態勢の強化に取組んでおります。また、当行グループでは、法人・個人のお客さまに関するさまざまな情報を保有しており、データの漏洩、不正、悪用等がないよう情報管理に努めております。しかしながら、今後の不測の事態により当行グループの役職員が正確な事務を怠った場合、あるいは事故、不正、情報の外部漏洩、紛失等が発生した場合には、当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 ②システムリスク多様化・複雑化する業務にコンピュータ・システムは欠くことのできない存在となっており、このコンピュータ・システムを適切かつ円滑に運営することは、お客さまに質の高いサービスを提供するうえで極めて重要であります。このため、災害や障害等に備え、「緊急事態対応計画(コンティンジェンシー・プラン)」を策定するとともに、コンピュータ機器、通信回線等の二重化によるバックアップ体制の整備、さらに情報資産の保護に向けての安全対策に関するルールとして「情報資産管理基本規程(セキュリティポリシー)」、「情報資産安全対策基準(セキュリティスタンダード)」を制定するなど、種々のシステムリスク対策に取組んでおります。また、高度化、巧妙化しているサイバー攻撃等へ対応する会議体(AWA-CSIRT)を設置し、サイバーセキュリティ管理態勢の整備・強化を図っております。しかしながら、災害や機器・回線障害等、コンピュータ・システムの停止やコンピュータの誤作動、あるいはコンピュータの不正使用、サイバー攻撃等による情報の漏洩・改ざん等が発生した場合には、当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。③風評リスク当行グループでは、「風評リスク管理規程」を制定し、風評リスクの発生防止及び発生時におけるリスクの最小化を図るため、風評リスク管理体制を整備しております。しかしながら、当行グループに対する否定的な風評が発生した場合には、当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。④法的リスク当行グループは、事業活動を行う上で、さまざまな法令諸規則の適用を受けており、これらの法令に加え、社会規範を遵守するよう、コンプライアンスの徹底を経営の最重要課題として取組んでおります。しかしながら、これらの法令等を遵守できなかった場合には、当行グループの信用・評価、さらには経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、これら法令は将来において変更、廃止されあるいは新たに法令が設けられる可能性があり、その内容によっては当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤人的リスク当行グループでは、人事運営上の不公平・不公正(報酬・手当・解雇等の問題)・差別的行為(セクシャルハラスメント等)から生じる人的資産の損失・損害を未然に防止するため、コンプライアンスの研鑽等、適切な管理に努めております。また、健全な業務運営のため、労務関連法令諸規則を踏まえた人事関連諸制度を制定し、その運用を通じて、適切な人事処遇や労務管理に努めております。しかしながら、役職員の不適切な行動や人事労務上の問題に関連する重大な訴訟が発生した場合には、当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。⑥有形資産リスク当行グループは、徳島県を中心に国内において店舗、事務所、コンピュータセンター等の施設等を保有しておりますが、このような施設等は常に地震・台風などの自然災害や犯罪等の発生による被害を被る可能性があります。このため、当行グループでは、施設の耐震対策や災害対応訓練等の事前対策をはじめ災害等発生時の態勢整備に取組んでおります。しかしながら、被害の程度によっては、当行グループの業務の一部が停止するなど当行グループの業務遂行や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5)自己資本比率①自己資本比率が悪化するリスク当行の平成30年3月末の連結自己資本比率(国内基準)は11.60%となっております。この水準は、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号)に定められる国内基準(4%)を大きく上回る水準にあります。しかしながら、今後、当行の自己資本比率がこの基準を維持できなくなった場合には、監督当局から業務の全部又は一部の停止等を含むさまざまな命令を受けることとなります。なお、自己資本比率に影響を与える要因には以下のようなものが含まれます。・不良債権増加に伴う与信費用の増加・有価証券ポートフォリオの価値の低下・自己資本比率の基準及び算出方法の変更・繰延税金資産計上額の減額・本項記載のその他の不利益な展開②繰延税金資産現時点の会計基準では、ある一定の状況において今後実現すると見込まれる税務上の便益を繰延税金資産として計上することが認められております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関するさまざまな予測・仮定に基づいており、実際の結果がかかる予測・仮定とは異なる可能性があります。当行又は連結子会社が、将来の課税所得の予測・仮定に基づいて、繰延税金資産の一部又は全部の回収ができないと判断した場合には繰延税金資産は減額され、その結果、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招く可能性があります。(6)その他①地域経済動向当行グループは、地域への貢献を経営方針の一つに掲げ地域に密着した営業施策を展開しており、預金・貸出金ともに徳島県内の構成比率が高くなっております。地域店舗ネットワークを活かしリスク管理の徹底と収益力の向上へ向けた営業活動の推進を図っておりますが、主要営業基盤である徳島県の経済動向が当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。②ビジネス戦略が奏功しないリスク当行グループは、さらなる収益力向上に向け各種施策を実施しております。しかしながら、業態の垣根を越えた競争の激化、市場環境の変化等から、これらの施策が功を奏さず当初想定した結果をもたらさない場合には、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。③年金債務当行グループは、確定拠出年金制度導入等により、安定した制度運営を行っております。しかしながら、今後、基礎率の変更や年金資産の時価の下落等により費用負担が増加した場合には、当行グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。④格付低下のリスク当行は格付機関より格付を取得しておりますが、この格付が当行の業績悪化の事態を受け、仮に引き下げになった場合には、資金調達条件の悪化等により経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。⑤災害等のリスク当行グループは、徳島県内を中心に地域に密着した営業活動を展開しておりますが、徳島県では近い将来、南海トラフ巨大地震の発生が予想されているほか、他地域においても様々な災害等に見舞われる可能性があります。このため、当行グループでは「業務継続計画」を含む対応マニュアルを整備し、災害対応訓練等を通じてその実効性向上を図っております。また、当行は本部が被災した場合に備え本部機能の2拠点化を実施するなど、業務継続態勢の強化を図っております。しかしながら、災害等の程度によっては、当行グループの従業員や施設等に甚大な被害が発生し、業務の一部が停止する可能性があります。また、お取引先の被災や地域経済の悪化により、当行の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。