事業等のリスク
伊藤忠エネクスグループは、主に国内事業基盤の縮小リスクに直面しており、人口減少や省エネルギー化、電気自動車の普及により、主要商品の販売量減少が懸念されています。また、石油製品、LPガス、電力などの商品・原材料調達価格の変動も重要なリスクです。市場価格の急激な変動は、売買損益に影響を及ぼす可能性があります。さらに、地球温暖化対策としての環境規制強化や炭素税導入は、事業活動の制限や再編を強いられる可能性があり、経営成績に影響を及ぼすリスクがあります。情報セキュリティや自然災害もリスクとして認識されています。
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FY2025|7,016 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業には、国内事業基盤の縮小などによる長期的かつ緩やかに影響を受けるリスクや、自然災害など比較的短期的な影響に留まると思われるリスクが存在しますが、取り巻く様々なリスクに対応するため、管理体制及び管理手法の整備により、リスクを統括的かつ個別的に管理しております。また、経営の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、経営に重大な影響を及ぼすリスクの洗い出し、分析、対策、発生・顕在化の予防・周知といったリスクマネジメントを実施しながら、継続的に管理を強化することでリスクの軽減を図っております。 これらを前提として、特に重要なリスクとして以下9項目を選定し、現時点において影響度が大きいと思われるリスクの発生可能性及び対応策を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当社が有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 (1)事業基盤縮小によるリスク(2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク(3)環境規制によるリスク(4)情報セキュリティ及び情報システムに関するリスク(5)自然災害によるリスク(6)固定資産減損によるリスク(7)投資に関するリスク(8)人材確保に関するリスク(9)コンプライアンスに関するリスク (1)事業基盤縮小によるリスク影響度発生可能性中高 ①リスク内容当社グループは日本国内を中心とした石油製品販売、LPガス・産業用ガス販売、電力販売、熱供給、車両販売等のビジネスを展開しております。これに対し、近年発生している国内人口の減少による顧客減少や省エネルギー化、電気自動車の増加等により、取扱商品の販売量減少等の影響を受け、この傾向は今後も継続的に変わらないものと想定されるため、何ら対策を講じない場合には、毎年一定の減収が続くことが見込まれます。②対応策当社グループの対応策として、“現場力を強化する”ことで既存事業における顧客基盤の更なる充実を図り、2023年4月より投資実行のプロフェッショナル組織として「投資戦略課」を設置し、投資案件の遂行力を強化することで新たな顧客基盤獲得を推進しております。また、事業毎に事業基盤縮小への対応策を検討・実行しており、その中でも重要性の高いものは以下のとおりです。事業対応策ホームライフ事業・国内外M&AによるLPガス顧客数の維持・拡大・小売販売事業の効率的な運用及びその機能の提供先拡大・顧客基盤へのクロスサービスによる顧客の離脱防止・LPWA(※)等のIT活用による業務効率化とコスト削減カーライフ事業・販売店との連携を強化し、地域生活者のニーズを汲み取ることによる系列CSの収益基盤強化・販売数量減に伴う収益減に備え、M&Aによる自動車関連事業の拡大・環境商材の取り組み産業ビジネス事業・アドブルーやリニューアブル燃料等、今後成長が見込まれる環境配慮型商材の販売及び導入推進、LNG、アンモニア、水素等、石油代替燃料となる次世代エネルギーへの取組みによる収益拡充・産業ガスの容器再検査事業強化と周辺事業領域への拡大電力・ユーティリティ事業・IT活用やTERASELブランド構築による、電力小売事業の営業活動の強化・代理店網を活用した営業基盤の拡充 (※)LPWA(=Low Power Wide Area)とは、消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式です。顧客のガスメーターに専用機器を設置しLPWAを用いることで、検針や配送の合理化を進めております。 (2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク影響度発生可能性中中 ①リスク内容当社グループでは石油製品、LPガス、電力の取引において、以下の商品・原材料調達価格の変動によるリスクを有しております。(a)石油製品石油製品は、主にガソリン、灯油、軽油、重油、アスファルト、GTL燃料の取扱いがあり、その取引においては、市況動向を考慮したうえで買越及び売越ポジションを持つことがあります。その結果、商品バランス(※)が生じ、市況変動によって当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。(※)商品バランスとは売約残と買約残の差のことであり、売約残とは販売先と契約して未だに引渡ししていない固定価格の売り契約残及び先物取引の売り建玉のことです。また、買約残とは仕入先と契約して未だに引き取りをしていない固定価格の買い契約残及び先物取引の買い建玉、現物在庫のことです。(b)LPガスLPガスは、一般家庭や業務用店舗等への小売販売を中心に取扱いがあり、LPガス輸入価格が変動した場合、主として顧客の軒先に設置されている容器内の在庫(軒先在庫)や一部のグループ会社で保有している在庫単価も影響を受け、当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。なお、市況価格はCP(※)との相関が高くなっております。(※)CP(Contract Price)とは、LPガスの最大の輸出国であったサウジアラビアが1994年10月から導入した、輸入国の取引先と交わす契約価格。世界のLPGスポット落札価格・世界市場の相場・有力情報誌の市況情報を参考に、サウジアラビアの国営企業であるサウジアラムコ社の価格決定委員会にて決定されます。現在はMB(Mont Belvieu=米国テキサス州モントベルビュー市場での取引価格)を織り込んだ価格フォーミュラを導入しており、以前に比べCPによる価格影響は弱まっているものの、現在もLPガス輸入価格の主要指標となっております。(c)電力電力(小売)は、法人及び一般消費者向けに販売しております。当社グループは、自社発電、相対契約、日本卸電力取引所等から電力を調達しておりますが、発電燃料価格や電力市場取引価格に急激な変動が生じた場合には、当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。②対応策(a)石油製品石油製品は仕入価格に連動する販売価格を設定し、原則的には価格変動リスクを負わないビジネスモデルとなっております。加えて行き過ぎた買越及び売越ポジション、商品先物・先渡契約等のデリバティブ取引を抑制するため、「商品バランス管理規程」を策定し、その中で商品バランス枠及び組織毎に損失限度額を設定し、管理しております。これらは、商品取扱い部門の主管部署において所定の時期に損益状態のモニタリングを実施し、管理部門でその状態を確認する等、不測の損失を最小限に抑える体制を構築しております。(b)LPガスCP等と連動する販売価格フォーミュラを設定し、顧客への価格転嫁を図ることで、価格変動リスクの抑制を図っております。一部のグループ会社で保有する在庫の評価損益が期間損益に与える影響は避けられませんが、中長期的な視点では価格変動による損益は、経営に大きな影響を与えるものでなく、一過性のものとして判断しております。(c)電力当社グループでは、電力調達に関して、大手電力会社とのアライアンス、自社電源の活用や電力先物取引市場を通じたデリバティブ取引等を活用することに加え、販売面でも仕入価格の変動を適正に反映した燃料費調整制度を導入する等、電力市場取引価格や発電燃料価格の変動リスクの抑制を図っております。今後も引き続き、係る価格変動リスクの影響を受けにくい電力供給体制を構築・運用してまいります。 (3)環境規制によるリスク影響度発生可能性中中 ①リスク内容近年地球温暖化の一因とされる温室効果ガスの排出量は増加の一途をたどっており、世界的にも気候変動への危機感が高まっております。今後、世界各地での炭素税の導入やその他環境関連法規制が制定・強化された場合、当社グループの事業活動が制限される可能性や、事業の再編成を強いられる可能性があり、それらのリスクが現実化した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策本項目は、「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)気候変動への対応」の中で記載しております。 (4)情報セキュリティ及び情報システムに関するリスク影響度発生可能性中~大低~中①リスク内容当社グループは、お客さまからの石油製品・LPガス・電力等の受注や請求書の発行、ホームページを通じた様々な情報発信等において、情報資産の適切な管理並びに高い情報セキュリティレベルの確保を重要項目と認識し、関連規程を整備のうえ、役員・従業員への教育、啓蒙活動を行うとともに、セキュリティの点検活動を実施しております。また、IT環境においては安全に利用可能なシステムの整備やネットワークの監視強化を実施するとともに、発生したセキュリティ事案に対し速やかに対応できるよう対策強化に取り組んでおります。しかしながら、サイバー攻撃等は年々巧妙化しているとともに、外部から予期せぬ不正アクセス、コンピューター・ウイルス侵入等による機密情報・個人情報の漏洩、設備の損壊・通信回線のトラブル等による情報システムの停止等のリスクを完全に回避できるものではなく、事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。また、信用失墜、多額の賠償請求等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの事業活動において、情報システムや情報ネットワークの重要性は増しており、IT・デジタル部が中心となって、その構築・運用にあたっては適切な内部統制手続きを整備し、伊藤忠商事株式会社とも連携しながら十分なセキュリティ確保に努めております。具体的には情報管理に係る基本方針や情報管理規程・ルール等の整備を行うとともに、社内会議や社内イントラネット、eラーニング等を通じ、当社グループ従業員への周知・教育と情報管理体制の徹底を図っております。そのうえで、システムやネットワークの冗長化、ウイルス対策、モバイルパソコンのデータレス化、ペーパレス環境の整備等、システム障害やセキュリティリスクの低減に向けた仕組みの導入を推進するとともに情報漏洩賠償責任保険への加入をしております。また、顧客情報・個人情報を含む機密情報の管理・取扱いについても、当社グループの個人情報保護ポリシーを定め、個人情報取扱いに関する目的や管理方法をステークホルダーに広く周知しております。 (5)自然災害によるリスク影響度発生可能性中低①リスク内容当社グループは国内全域に事業展開しており、CS(給油所)、石油・ガス・アスファルト基地、ガス・熱供給設備、発電所、自動車販売店舗等の有形固定資産・投資不動産(内、IFRS第16号適用による使用権資産含む。)を有しております。国内に広範囲な大規模自然災害(地震、台風、水害等)が発生した場合、その資産毀損が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、本社等の主たる機能が首都圏に多いことから、当該エリアで大規模自然災害が生じた場合には事業継続が困難となるリスクを有しております。②対応策(a)設備毀損対策当社グループが保有する資産は日本全国各地に分散保有しており、自然災害によって毀損するリスクも分散されております。また、保有設備の耐震構造については、関連法令等に示される耐震基準に従い建設、維持しており、これまでの大規模自然災害においても、大きな被害は生じておりません。更に、保険付保による対策を講じており、火災保険については大部分の設備に付保しております。一方、地震保険については、経済性も考慮し、石油基地、アスファルト基地等一部の設備への付保としております。(b)事業継続当社ではあらゆる地域で大規模災害が生じた場合に備え、全国の各エリア及び各グループ会社で事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しております。BCPの実効性を高めるため、各種訓練を定期的に実施しております。また、本社が壊滅的な被害を負った際、本社の代替業務を遂行する代替拠点(広島・福岡)訓練も実施しております。訓練で洗い出された課題を整理し、課題解決に向けた対策の検討及び対策実行計画を立て、現行のBCPの更なる磨き上げに繋げるための取組みを実施しております。また、事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)の運用にむけて体制の構築・推進担当者向けの研修等、BCPの実効性を高めるための取組みを実施しております。 (当社グループのBCP体制)当社の経営理念である「社会とくらしのパートナー」としての責務を果たすため、当社グループでは事業継続の脅威となる大規模な自然災害によるエネルギーの供給停止や通信の遮断、物流の寸断等の不測の事態が発生した場合に備え、策定したBCP基本方針に基づき、体制整備に努めております。■当社グループの事業継続に向けた基本方針・ 人命尊重を最優先とする。・ 従業員とその家族の安全を確保したうえで、「社会とくらしのパートナー」として可能な限り当社取扱製品の販売とサービスの提供に努める。・ 地域社会と協力して二次災害の防止・被災地の復旧・復興支援を行う。・ 本計画と社内規程及びマニュアルの整合性を確保し、継続的改善に努める。 ■BCP体制図当社グループでは、非常時の事業継続に迅速に対応するために、災害対策本部、各エリアのグループ会社災害対策本部、各部門の2階層としており、的確に情報収集ができる体制としております。 (6)固定資産減損によるリスク影響度発生可能性中高 ①リスク内容当社グループは事業活動の一環として、店舗用不動産、エネルギー供給設備、発電用設備等を保有、賃借しております。これらの資産価値や収益性が事業リスクの顕在化によって低下した場合、減損処理が必要となり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループが保有する固定資産は複数事業、日本全国に分散していることから、一定のポートフォリオ効果によるリスク分散がなされております。固定資産取得時には、厳格な「投資基準」を適用し、重要性の高い一定金額以上の案件については、関係部署による十分な審議を行い、計画の妥当性、投下資金回収の実現性を審査したうえで、経営会議又は取締役会に上程する等、投資判断に誤りが無いよう努めております。投資実行後は、定期的なモニタリングを通じて、不採算・低効率資産の改善策を策定・実行し、改善に努めるとともに、EXITルールによる資産の処分や入替えを行う仕組みも構築しております。 (7)投資に関するリスク影響度発生可能性大低~中①リスク内容当社グループは、国内外において事業に対する投資活動を行っておりますが、事業環境の変化や投資先の業績停滞等に伴い、期待した収益が上げられない場合や投資先の収益低下、投資の回収可能性が低下する場合には、投資の全部又は一部が損失となる、追加の資金拠出を余儀なくされる、あるいは売却先が見つからず、当社グループが希望する時期・方法で撤退できなくなる可能性があります。また、ガバナンス不全等により投資先から適切な情報を入手できないこと等により、当社グループに不利益が生じる可能性があります。②対応策当社グループは、(6)固定資産減損によるリスクの対応策に記載のとおり、投資実行時に「投資基準」を適用して案件審査や意思決定を行うとともに、投資後も主管部署による定期的な投資のレビューを行っております。また、2024年4月から事業会社管理及び投資管理等を行う組織として「事業部」を設置し、事業会社に対する定期的なモニタリングを通じて、投資先のガバナンスの強化に努めております。 (8)人材確保に関するリスク影響度発生可能性中中 ①リスク内容当社グループでは、既存事業の拡大や新たな事業領域の開拓等に対応できる高度な知識・スキル・経験を持った人材の確保・育成が不可欠であると考えております。しかしながら、少子高齢化に伴う労働人口の減少、労働市場における人材流動化等により、そのような人材の確保・育成が計画どおりに進まない場合には、将来的に競争力が低下し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策本項目は、「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組(6)人的資本・多様性に関する考え方及び取組」の中で記載しております。 (9)コンプライアンスに関するリスク影響度発生可能性中~大低~中 ①リスク内容当社グループが事業を営むうえで関連する法令、規制は多岐に亘ります。法令に抵触した場合のほか、予期せぬ法令・規制の制定や改廃等が行われた場合には、追加費用等の負担の増加や法令・規制違反に対する行政処分、当社グループの社会的信用の低下等により、事業活動の継続に支障をきたす可能性があるほか、当社グループの経営成績にも影響を及ぼす可能性があります。②対応策本項目は、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④企業統治に関するその他の事項 (a)b.コンプライアンス」の中で記載しております。
FY2024|7,307 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業には、国内事業基盤の縮小等による長期的かつ緩やかに影響を受けるリスクや、自然災害等比較的短期的な影響に留まると思われるリスクが存在しますが、取り巻く様々なリスクに対応するため、管理体制及び管理手法の整備により、リスクを統括的かつ個別的に管理しております。また、経営の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、経営に重大な影響を及ぼすリスクの洗い出し、分析、対策、発生・顕在化の予防・周知といったリスクマネジメントを実施しながら、継続的に管理を強化することでリスクの軽減を図っております。 これらを前提として、特に当社グループに重要な影響を及ぼす可能性があるリスクとして以下9項目を選定し、現時点において影響度が大きいと思われるリスクの発生可能性及び対応策を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当社が有価証券報告書提出日現在において判断したものです。(1)事業基盤縮小によるリスク(2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク(3)環境規制によるリスク(4)情報セキュリティ及び情報システムに関するリスク(5)自然災害によるリスク(6)固定資産減損によるリスク(7)投資に関するリスク(8)人材確保に関するリスク(9)コンプライアンスに関するリスク (1)事業基盤縮小によるリスク影響度発生可能性中高 ①リスク内容当社グループは日本国内を中心とした石油製品販売、LPガス・産業用ガス販売、電力販売、熱供給、車両販売等のビジネスを展開しております。これに対し、近年発生している国内人口の減少による顧客減少や省エネルギー化、電気自動車の増加等により、取扱商品の販売量減少等の影響を受け、この傾向は今後も継続的に変わらないものと想定されるため、何ら対策を講じない場合には、毎年一定の減収が続くことが見込まれます。②対応策当社グループの対応策として、“現場力を強化する”ことで既存事業における顧客基盤の更なる充実を図り、2023年4月より投資実行のプロフェッショナル組織として「投資戦略室」を設置し、投資案件の遂行力を強化することで新たな顧客基盤獲得を推進しております。また、当社では事業部門制を採用しており、事業部門毎に事業基盤縮小への対応策を検討・実行しており、その中でも重要性の高いものは以下のとおりです。事業対応策ホームライフ事業・国内外M&AによるLPガス顧客数の維持・拡大・小売販売事業の効率的な運用及びその機能の提供先拡大・顧客基盤へのクロスサービスによる顧客の離脱防止・LPWA(※)等のIT活用による業務効率化とコスト削減カーライフ事業・販売店との連携を強化し、地域生活者のニーズを汲み取ることによる系列CSの収益基盤強化・販売数量減に伴う収益減に備え、M&Aによる自動車関連事業の拡大・環境商材の取り組み産業ビジネス事業・AdBlue®やリニューアブル燃料等、今後成長が見込まれる環境配慮型商材の販売及び導入推進、LNG、アンモニア、水素等、石油代替燃料となる次世代エネルギーへの取組みによる収益拡充・産業ガスの容器再検査事業強化と周辺事業領域への拡大電力・ユーティリティ事業・IT活用やTERASELブランド構築による、電力小売事業の営業活動の強化・代理店網を活用した営業基盤の拡充 (※)LPWA(=Low Power Wide Area)とは、消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式です。顧客のガスメーターに専用機器を設置しLPWAを用いることで、検針や配送の合理化を進めております。 (2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク影響度発生可能性中中~高 ①リスク内容当社グループでは石油製品、LPガス、電力の取引において、以下の商品・原材料調達価格の変動によるリスクを有しており、世界的な脱炭素化の潮流による資源価格の上昇に加え、ロシアのウクライナ侵攻をはじめとする地政学的要因による更なる高騰が継続する場合、当社グループの経営成績に与える影響は増大します。(a)石油製品石油製品は、主にガソリン、灯油、軽油、重油、アスファルト、GTL燃料の取扱いがあり、これらの取引における市況変動による価格変動リスクをヘッジする目的で商品先物・先渡契約等のデリバティブ取引を行っておりますが、市況動向を考慮したうえで買越及び売越ポジションを持つことがあります。その結果、商品バランス(※)が生じ、市況変動によって当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。(※)商品バランスとは売約残と買約残の差のことであり、売約残とは販売先と契約して未だに引渡ししていない固定価格の売り契約残及び先物取引の売り建玉のことです。また、買約残とは仕入先と契約して未だに引き取りをしていない固定価格の買い契約残及び先物取引の買い建玉、現物在庫のことです。(b)LPガスLPガスは、一般家庭や業務用店舗等への小売販売を中心に取扱いがあり、LPガス輸入価格が変動した場合、主として顧客の軒先に設置されている容器内の在庫(軒先在庫)や一部のグループ会社で保有している在庫単価も影響を受け、当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。なお、市況価格はCP(※)との相関が高くなっております。(※)CP(Contract Price)とは、LPガスの最大の輸出国であったサウジアラビアが1994年10月から導入した、輸入国の取引先と交わす契約価格。世界のLPGスポット落札価格・世界市場の相場・有力情報誌の市況情報を参考に、サウジアラビアの国営企業であるサウジアラムコ社の価格決定委員会にて決定されます。現在はMB(Mont Belvieu=米国テキサス州モントベルビュー市場での取引価格)を織り込んだ価格フォーミュラを導入しており、以前に比べCPによる価格影響は弱まっているものの、現在もLPガス輸入価格の主要指標となっております。(c)電力電力(小売)は、法人及び一般消費者向けに販売しております。当社グループは、自社発電、相対契約、日本卸電力取引所等から電力を調達しておりますが、発電燃料価格や電力市場取引価格に急激な変動が生じた場合には、当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。②対応策(a)石油製品石油製品は仕入価格に連動する販売価格を設定し、原則的には価格変動リスクを負わないビジネスモデルとなっております。加えて行き過ぎた買越及び売越ポジション、商品先物・先渡契約等のデリバティブ取引を抑制するため、「商品バランス管理規程」を策定し、その中で商品バランス枠及び組織毎に損失限度額を設定し、管理しております。これらは、商品取扱い部門の主管部署において所定の時期に損益状態のモニタリングを実施し、管理部門でその状態を確認する等、不測の損失が発生しない体制を構築しております。(b)LPガスCP等と連動する販売価格フォーミュラを設定し、顧客への価格転嫁を図ることで、価格変動リスクの抑制を図っております。一部のグループ会社で保有する在庫の評価損益が期間損益に与える影響は避けられませんが、中長期的な視点では価格変動による損益は収斂されるため、経営に大きな影響を与えるものでなく、一過性のものとして判断しております。(c)電力当社グループでは、電力調達に関して、大手電力会社とのアライアンス、自社電源の活用や電力先物取引市場を通じたデリバティブ取引等を活用することに加え、販売面でも一部の電力供給取引を対象に、当社グループの電源構成を適正に反映した燃料費調整制度を導入する等、電力市場取引価格や発電燃料価格の変動リスクの抑制を図っております。今後も引き続き、係る価格変動リスクの影響を受けにくい電力供給体制を構築・運用してまいります。 (3)環境規制によるリスク影響度発生可能性中中 ①リスク内容近年地球温暖化の一因とされる温室効果ガスの排出量は増加の一途をたどっており、世界的にも気候変動への危機感が高まっております。今後、世界各地での炭素税の導入やその他環境関連法規制が制定・強化された場合、当社グループの事業活動が制限される可能性や、事業の再編成を強いられる可能性があり、それらのリスクが現実化した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策本項目は、「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組 (5)気候変動への対応」の中で記載しております。 (4)情報セキュリティ及び情報システムに関するリスク影響度発生可能性中~大低~中①リスク内容当社グループは、お客さまからの石油製品・LPガス・電力等の受注や請求書の発行、ホームページを通じた様々な情報発信等において、情報資産の適切な管理並びに高い情報セキュリティレベルの確保を重要項目と認識し、関連規程を整備のうえ、役員・従業員への教育、啓蒙活動を行うとともに、セキュリティの点検活動を実施しております。また、IT環境においては安全に利用可能なシステムの整備やネットワークの監視強化を実施するとともに、発生したセキュリティ事案に対し速やかに対応できるよう対策強化に取り組んでおります。しかしながら、サイバー攻撃等は年々巧妙化しているとともに、外部から予期せぬ不正アクセス、コンピューター・ウイルス侵入等による機密情報・個人情報の漏洩、設備の損壊・通信回線のトラブル等による情報システムの停止等のリスクを完全に回避できるものではなく、事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。また、信用失墜、多額の賠償請求等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの事業活動において、情報システムや情報ネットワークの重要性は増しており、CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)及びIT・デジタル部が中心となって、その構築・運用にあたっては適切な内部統制手続きを整備し、伊藤忠商事株式会社とも連携しながら十分なセキュリティ確保に努めております。具体的には情報管理に係る基本方針や情報管理規程・ルール等の整備を行うとともに、社内会議や社内イントラネット、eラーニング等を通じ、当社グループ従業員への周知・教育と情報管理体制の徹底を図っております。そのうえで、システムやネットワークの冗長化、ウイルス対策、モバイルパソコンのデータレス化、ペーパレス環境の整備等、システム障害やセキュリティリスクの低減に向けた仕組みの導入を推進するとともに情報漏洩賠償責任保険への加入をしております。また、顧客情報・個人情報を含む機密情報の管理・取扱いについても、当社グループの個人情報保護ポリシーを定め、個人情報取扱いに関する目的や管理方法をステークホルダーに広く周知しております。 (5)自然災害によるリスク影響度発生可能性中低①リスク内容当社グループは国内全域に事業展開しており、CS(給油所)、石油・ガス・アスファルト基地、ガス・熱供給設備、発電所、自動車販売店舗等の有形固定資産・投資不動産(内、IFRS第16号適用による使用権資産含む。)を有しております。国内に広範囲な大規模自然災害(地震、台風、水害等)が発生した場合、その資産毀損が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、本社等の主たる機能が首都圏に多いことから、当該エリアで大規模自然災害が生じた場合には事業継続が困難となるリスクを有しております。②対応策(a)設備毀損対策当社グループが保有する資産は日本全国各地に分散保有しており、自然災害によって毀損するリスクも分散されております。また、保有設備の耐震構造については、関連法令等に示される耐震基準に従い建設、維持しており、これまでの大規模自然災害においても、大きな被害は生じておりません。更に、保険付保による対策を講じており、火災保険については大部分の設備に付保しております。一方、地震保険については、経済性も考慮し、石油基地、アスファルト基地等一部の設備への付保としております。(b)事業継続当社ではあらゆる地域で大規模災害が生じた場合に備え、全国の各エリア及び各グループ会社で事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しております。BCPの実効性を高めるため、各種訓練を定期的に実施しております。また、本社が壊滅的な被害を負った際、本社の代替業務を遂行する代替拠点(広島・福岡)訓練も実施しております。訓練で洗い出された課題を整理し、課題解決に向けた対策の検討及び対策実行計画を立て、現行のBCPの更なる磨き上げに繋げるための取組みを実施しております。また、事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)の運用にむけて体制の構築・推進担当者向けの研修等、BCPの実効性を高めるための取組みを実施しております。 (当社グループのBCP体制)当社の経営理念である「社会とくらしのパートナー」としての責務を果たすため、当社グループでは事業継続の脅威となる大規模な自然災害によるエネルギーの供給停止や通信の遮断、物流の寸断等の不測の事態が発生した場合に備え、策定したBCP基本方針に基づき、体制整備に努めております。■当社グループの事業継続に向けた基本方針・ 人命尊重を最優先とする。・ 従業員とその家族の安全を確保したうえで、「社会とくらしのパートナー」として可能な限り当社取扱製品の販売とサービスの提供に努める。・ 地域社会と協力して二次災害の防止・被災地の復旧・復興支援を行う。・ 本計画と社内規程及びマニュアルの整合性を確保し、継続的改善に努める。 ■BCP体制図当社グループでは、非常時の事業継続に迅速に対応するために、災害対策本部、各エリアのグループ会社災害対策本部、各部門の2階層としており、的確に情報収集ができる体制としております。 (6)固定資産減損によるリスク影響度発生可能性中高 ①リスク内容当社グループは事業活動上、様々な事業に係る店舗用不動産、エネルギー供給設備、発電用設備等を保有、賃借しております。事業等のリスクが顕在化したこと等により、それらの資産価値や収益性が低下した場合には、減損処理が必要となり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの保有する固定資産は複数事業に分散し、かつ日本全国各地に分散保有していることから、一定のポートフォリオ効果によるリスク分散がなされております。また、固定資産取得時には、厳格な「投資基準」を適用し、重要性の高い一定金額以上の案件については、関係部署による十分な審議を行い、損益計画の妥当性、回収の実現性を審査したうえで、経営会議又は取締役会に上程する等、投資判断に誤りが無いよう努めております。加えて、急激な環境変化等により保有資産に関する収益性が悪くなった場合は、定期的な実績モニタリングの制度等により、不採算・低効率資産の改善策を策定・実行し、改善に努めるとともに、EXITルールによる資産処分・入替を行う等、不採算・低効率の固定資産が蓄積しない仕組みを構築しております。 (7)投資に関するリスク影響度発生可能性大低~中①リスク内容当社グループは、国内外において事業に対する投資活動を行っておりますが、事業環境の変化や投資先の業績停滞等に伴い、期待した収益が上げられない場合や投資先の収益低下、投資の回収可能性が低下する場合には、投資の全部又は一部が損失となる、追加の資金拠出を余儀なくされる、あるいは売却先が見つからず、当社グループが希望する時期・方法で撤退できなくなる可能性があります。また、ガバナンス不全等により投資先から適切な情報を入手できないこと等により、当社グループに不利益が生じる可能性があります。②対応策当社グループは、(6)固定資産減損によるリスクの対応策に記載のとおり、投資実行時に「投資基準」を適用して案件審査や意思決定を行うとともに、投資後も主管部署による定期的な投資のレビューを行っております。また、2024年4月から事業会社管理及び投資管理等を行う組織として「事業部」を設置し、事業会社に対する定期的なモニタリングを通じて、投資先のガバナンスの強化に努めております。 (8)人材確保に関するリスク影響度発生可能性中中 ①リスク内容当社グループでは、既存事業の拡大や新たな事業領域の開拓等に対応できる高度な知識・スキル・経験を持った人材の確保・育成が不可欠であると考えております。しかしながら、少子高齢化に伴う労働人口の減少、労働市場における人材流動化等により、そのような人材の確保・育成が計画どおりに進まない場合には、将来的に競争力が低下し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策本項目は、「第2 事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組(6)人的資本・多様性に関する考え方及び取組」の中で記載しております。 (9)コンプライアンスに関するリスク影響度発生可能性中~大低 ①リスク内容当社グループが事業を営むうえで関連する法令、規制は多岐に亘ります。法令に抵触した場合のほか、予期せぬ法令・規制の制定や改廃等が行われた場合には、追加費用等の負担の増加や法令・規制違反に対する行政処分、当社グループの社会的信用の低下等により、事業活動の継続に支障をきたす可能性があるほか、当社グループの経営成績にも影響を及ぼす可能性があります。②対応策本項目は、「第4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ④企業統治に関するその他の事項 (a)b.コンプライアンス」の中で記載しております。
FY2023|10,318 文字
3【事業等のリスク】 当社グループの事業には、国内事業基盤の縮小などによる長期的かつ緩やかに影響を受けるリスクや自然災害など比較的短期的な影響に留まると思われるリスクが存在しますが、取り巻く様々なリスクに対応するため、リスク取組基準、管理体制及び管理手法の整備により、リスクを統括的かつ個別的に管理しております。また、経営の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、影響度と発生頻度などから経営に影響を及ぼす重要なリスクを洗い出し、分析、対策、発生・顕在化の予防・周知といったリスクマネジメントを実施しながら、継続的に管理を強化することでリスクの軽減を図っております。 これらを前提として、当社グループに重要な影響を及ぼす可能性があるリスクを以下7つに選定し、現時点における影響度が高いと思われる順に並べ、それらに対する発生可能性とその時期、並びに対応策を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当社が有価証券報告書提出日現在において判断したものです。(1)事業基盤縮小によるリスク(2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク(3)自然災害によるリスク(4)固定資産減損によるリスク(5)情報セキュリティ及び情報システムに係るリスク(6)コンプライアンスに係るリスク(7)感染症の大流行(パンデミック)によるリスク (1)事業基盤縮小によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中~大高中・長期 ①リスク内容当社グループは日本国内を中心とした石油製品販売、LPガス・産業用ガス販売、電力販売、熱供給、車両販売等のビジネスを展開しており、国内人口の減少による顧客減少や省エネルギー化、電気自動車の増加等により、取扱商品の販売量減少等の影響を受け、この傾向は今後も継続的に変わらないものと想定されるため、何ら対策を講じない場合には、毎年一定の減収が続くことが見込まれます。また、エネルギー市場では、自動車のEV化の加速によるガソリン需要減や地球温暖化対策の一環として脱炭素社会の実現に向けた環境配慮への対応が不可避であると同時に、事業展開において今後、炭素税の導入や温室効果ガス排出規制などの様々な制約を受ける可能性があるため、様々なグローバル基準が標準化・規格化される中において当社グループの事業はこれまで以上の競争に晒されることが予測されております。②対応策当社グループの対応策として、“現場力を強化する”ことで既存事業における顧客基盤の更なる充実を図り、2023年4月より投資実行のプロフェッショナル組織として「投資戦略室」を設置し、投資案件の遂行力を強化することで新たな顧客基盤獲得を推進しております。また、当社では事業部門制を採用しており、各々の事業部門毎の事業基盤縮小への対応策のうち、重要性の高いものは以下のとおりです。また事業の推進にあたり、グループの「サステナビリティ方針」に基づき中長期的にサステナビリティ課題の解決に向けた取組みを推進するとともに、環境負荷低減を掲げる「環境方針」のもと、より良い地球環境と社会との共生を目指して継続的な環境改善に努めております。事業対応策ホームライフ事業・国内外M&AによるLPガス顧客数の維持・拡大・小売モデルの構築・運用で、効率化を図りつつ、その機能の提供・顧客基盤へのクロスサービスによる顧客の離脱防止・LPWA(※)等のIT活用による業務効率化とコスト削減カーライフ事業・販売店との連携を強化し、地域生活者のニーズを汲み取ることによる系列CS(※)の収益基盤強化・販売数量減に伴う収益減に備え、M&Aによる自動車関連事業の拡大・環境商材の取り組み 産業ビジネス事業・ディーゼル車の排気ガスを無害化するアドブルーや軽油代替となる天然ガス由来のGTL燃料など今後成長が見込まれる環境配慮型商材販売、LNG、リニューアブル燃料、アンモニア、水素等、石油代替燃料となる次世代エネルギーへの取組みによる収益拡充・船用LNG燃料の事業化、アンモニア燃料供給拠点整備に関する研究開発と配給ネットワーク整備と普及・石炭・バイオマス燃料灰、スロップ(船舶燃料タンク洗浄後の排水)やスラッジ(船舶燃料未燃焼分)の再活用・産業ガスの容器再検査事業強化と周辺事業領域への拡大電力・ユーティリティ事業・IT活用やTERASELブランド構築による、電力小売事業の営業活動の強化・代理店網を活用した営業基盤の拡充 環境負荷低減・地球環境の保全の取組み・グループ保有電源及びグループにて資産運用業務を行う電源における再エネ比率の引き上げ・自家消費型太陽光発電と営農型太陽光発電の導入推進・蓄電池関連事業の展開・オフィス電力のグリーンエネルギー化・グループ会社(東京都市サービス(株))の熱供給センターによる電力負荷平準化・熱源機の高効率運転・ITを活用した自動検針導入や保安点検表のペーパレス化・スマホ給油で環境にやさしい店舗作り・サプライチェーン向けのエコドライブ研修や「グリーン購入」「ノーネクタイ」等のエコオフィス活動、「COOL CHOICE」の推進(※)LPWA(=Low Power Wide Area)とは、消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式です。顧客のガスメーターに専用機器を設置しLPWAを用いることで、検針や配送の合理化を進めております。(※)CSとは、カーライフ・ステーションの略であり、当社が提案する複合サービス給油所です。 (参考)主な顧客基盤顧客数販売数量動向予測LPガス販売(卸売・直売)150万軒453千トン△0.4%/年石油販売(CS向け)1,610CS4.5百万KL△1.8%/年電力販売(小売)33万軒2,262GWh△1.0%/年(注)CS数は2023年3月末時点、販売数量は2022年度の実績数値ですが、電力販売(小売)については取次分を含む速報値です。 こうした気候変動問題や地球環境問題に対応すべく、2021年5月に発足した「サステナビリティ委員会」において検討・立案しましたサステナビリティ方針並びに重要課題を同年11月に開示しました。また2022年3月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に基づく開示を行い、本年3月には気候関連財務情報開示の重要性を認識し、TCFD提言への賛同を表明いたしました。引き続き、同委員会が中心となり、様々な環境・社会課題を審議・モニタリングし、グループ全体のサステナビリティ経営戦略を実行・牽引してまいります。 (2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中~大中中・長期 ①リスク内容当社グループでは石油製品、LPガス、電力の取引において、以下の商品・原材料調達価格の変動によるリスクを有しており、世界的な脱炭素化の潮流による資源価格の上昇に加え、ロシアのウクライナ侵攻をはじめとする地政学的要因による更なる高騰が継続する場合、当社グループの業績に与える影響は増大します。(a)石油製品ガソリン、灯油、軽油、重油、アスファルト、GTL燃料で年間販売量9百万KL超(月間販売量約1百万KL)の取扱いがあり、その取引においては、相場動向を考慮したうえで先物取引等による買越及び売越ポジションを持つことがあります。更に、ヘッジ目的で商品先物・先渡契約等を行っております。その結果商品バランス(※)を生じ、市況変動によって損益に影響を及ぼす可能性があります。(※)商品バランスとは売約残と買約残の差のことであり、売約残とは販売先と契約して未だに引渡ししていない固定価格の売り契約残及び先物取引の売り建玉のことです。また、買約残とは仕入先と契約して未だに引き取りをしていない固定価格の買い契約残及び先物取引の買い建玉、現物在庫のことです。(b)LPガスLPガスは、一般家庭や業務用店舗等への小売販売を中心として、年間販売量450~550千トンの取扱いがあり、主として顧客の軒先に設置されている容器内の在庫(軒先在庫)や一部のグループ会社で有している備蓄在庫が価格変動リスクに晒されております。また、市況価格はCP(※)との相関が高くなっております。(※)CP(Contract Price)とは、LPガスの最大の輸出国であったサウジアラビアが1994年10月から導入した、輸入国の取引先と交わす契約価格のことです。世界のLPGスポット落札価格・世界市場の相場・有力情報誌の市況情報を参考に、サウジアラビアの国営企業であるサウジアラムコ社の価格決定委員会にて決定されます。現在はMB(Mont Belvieu=米国テキサス州モントベルビュー市場での取引価格)を織り込んだ価格フォーミュラを導入しており、以前に比べCPによる価格影響は弱まっているものの、現在もLPガス輸入価格の主要指標となっております。(c)電力電力(小売)は、法人及び一般消費者向けに年間約2,262GWh(取次分含む)を販売しております。当社グループは、自社発電、相対契約、日本卸売電力取引所等から電源を調達していますが、発電燃料価格や電力市場取引価格に急激な変動が生じた場合には、当社グループの売買損益に影響を及ぼす可能性があります。②対応策(a)石油製品石油製品は仕入価格に連動する販売価格を設定し、原則的には価格変動リスクを負わないビジネスモデルとなっております。加えて行き過ぎた買越及び売越ポジション、商品先物・先渡契約等を抑制するため、「商品バランス管理規程」を策定し、その中で商品バランス枠(最大±160千KL)及び部署毎に年間損失限度額を設定し、管理しております。これらは、商品取扱い部門の主管部署において毎週損益状態のモニタリングを実施し、管理部門でその状態を再チェックするなど、不測の損失が発生しない体制を構築しております。(b)LPガスCP等と連動する販売価格フォーミュラを設定し、顧客への価格転嫁を図ることで、価格変動リスクの抑制を図っております。一部のグループ会社で保有する備蓄在庫(10万トン、4か月程度保有)の評価損益が期間損益に与える影響は避けられませんが、中長期的な視点では価格変動による損益は収斂されるため、経営に大きな影響を与えるものでなく、一過性のものとして判断しております。(c)電力当社グループでは、電力調達に関して、大手電力会社とのアライアンス、自社電源の活用や電力先物取引市場を通じたデリバティブ取引等を活用することに加え、販売面でも一部の電力供給取引を対象に、当社グループの電源構成を適正に反映した燃料費調整制度を導入する(2021年度中に実施)等、電力市場取引価格や発電燃料価格の変動リスクの抑制を図っております。今後も引き続き、係る価格変動リスクの影響を受けにくい電力供給体制を構築・運用してまいります。 (3)自然災害によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中中特定不能①リスク内容当社グループは国内全域に事業展開しており、CS(給油所)、石油・ガス・アスファルト基地、ガス・熱供給設備、発電所、自動車販売店舗等で1,627億円の有形固定資産・投資不動産(内IFRS第16号適用による使用権資産含む)を有しております。国内に広範囲な大規模自然災害(地震、台風、水害等)が発生した場合、その資産毀損が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、本社等の主たる機能が首都圏に多いことから、当該エリアで大規模自然災害が生じた場合には事業継続が困難となるリスクを有しております。②対応策(a)設備毀損対策当社グループが保有する資産は日本全国各エリアに分散保有しており、自然災害によって毀損するリスクも分散されております。また、保有設備の耐震構造については、関連法令等に示される耐震基準に従い建設、維持しており、これまでの大規模自然災害においても、大きな被害は生じておりません。更に、保険付保による対策を講じており、火災保険については大部分の設備に付保しております。一方、地震保険については、経済性も考慮し、石油基地、アスファルト基地等一部の設備への付保としております。(b)事業継続当社ではあらゆる地域で大規模災害が生じた場合に備え、全国の各エリア及び各グループ会社で事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しております。BCPの実効性を高める為、各種訓練を定期的に実施しております。また、本社が壊滅的な被害を負った際、本社の代替業務を遂行する代替拠点(広島・福岡)訓練も実施しております。訓練で洗い出された課題を整理し、課題解決に向けた対策の検討及び対策実行計画を立て、現行のBCPの更なる磨き上げに繋げるための取組みを実施しております。また、事業継続マネジメント(BCM:Business Continuity Management)の運用にむけて体制の構築・推進担当者向けの研修等、BCPの実効性を高めるための取組みを実施しております。(本社、各エリアにて実施した救急救命訓練の模様) (当社グループのBCP体制)当社の経営理念である「社会とくらしのパートナー」としての責務を果たすため、当社では事業継続の脅威となる大規模な自然災害によるエネルギーの供給停止や通信の遮断、物流の寸断などの不測の事態が発生した場合に備え、策定したBCP基本方針に基づき、体制整備に努めております。■エネクスグループの事業継続に向けた基本方針・ 人命尊重を最優先とする。・ 従業員とその家族の安全を確保したうえで「社会とくらしにパートナー」として可能な限り当社取扱製品の販売とサービスの提供に努める。・ 地域社会と協力して二次災害の防止・被災地の復旧・復興支援を行う。・ 本計画と社内規程及びマニュアルの整合性を確保し、継続的改善に努める。 ■BCP体制図当社では、非常時の事業継続に迅速に対応するために、災害対策本部、各エリアのグループ会社災害対策本部、各部門の2階層としており、的確に情報収集ができる体制としております。また本社被災時には代替拠点として、広島・福岡へ本部機能や重要業務を移管することで、事業継続を維持する体制を構築しております。 (参考)防災への取組当社では災害にいち早く対応するインフラ体制構築の一環として、「住民拠点SS」を136か所配備、「LPガス中核充填所」を13か所配備し、非常時には病院・避難所などへLPガス等の優先的供給、緊急車両等への給油など災害対応能力の強化を図っております。 (4)固定資産減損によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期小~中中中・長期 ①リスク内容当社グループは事業活動上、様々な事業に係る店舗用不動産、エネルギー供給設備、発電用設備等を保有、賃借しております。これらの当社グループの保有する有形固定資産は、1,499億円(内IFRS第16号適用による使用権資産含む)、投資不動産は127億円(同左)、無形資産は202億円、のれんは5億円となっております。事業等のリスクが顕在化したこと等により、それらの資産価値や収益性が低下した場合には、減損処理が必要となり、経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの保有する固定資産は複数事業に分散し、かつ日本全国各地に分散して保有していることから、一定のポートフォリオ効果によるリスク分散がなされております。また、投資時には厳格な「投資基準」、重要性の高い一定金額以上の投資案件については、関係部署による検討会議を行い、損益計画の妥当性、投資回収の実現性を審査したうえで、経営会議又は取締役会に上程するなど、投資判断に誤りがないよう努めております。また、投資後の急激な環境変化等により収益性が悪くなった場合は、別に定める投資案件の定期的な実績モニターの制度等により、不採算・低効率案件の改善策を策定・実行し、改善に努めるとともに、EXITルールによる資産処分・入替を行うなど、不採算・低効率の固定資産が蓄積しない仕組みを構築しております。 (5)情報セキュリティ及び情報システムに係るリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中~大低特定不能 ①リスク内容当社グループは、お客様からの石油製品・LPガス・電力等の受注や請求書の発行、ホームページを通じた様々な情報発信等において、情報資産の適切な管理並びに高い情報セキュリティレベルの確保を重要項目と認識し、関連規程を整備のうえ、役員・社員への教育、啓蒙活動を行うとともに、セキュリティの点検活動を実施しております。また、グループに対して安全なIT環境、利用システムを提供してネットワーク監視とセキュリティ事案において速やかに対応できるように対策強化に取り組んでおります。しかしながら、サイバー攻撃等は年々巧妙化しているとともに、外部から予期せぬ不正アクセス、コンピューター・ウイルス侵入等による機密情報・個人情報の漏洩、設備の損壊・通信回線のトラブル等による情報システムの停止等のリスクを完全に回避できるものではなく、事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。また、信用失墜、多額の賠償請求等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの事業活動において、情報システムや情報ネットワークの重要性は増しており、CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)及びIT・デジタル部が中心となって、その構築・運用にあたっては適切な内部統制手続きを整備し、伊藤忠商事とも連携しながら十分なセキュリティ確保に努めております。具体的には情報管理に係る基本方針や情報管理規程・ルール等の整備を行うとともに、社内会議や社内イントラネット、eラーニング等を通じ、グループ従業員への周知・教育と情報管理体制の徹底を図っております。そのうえで、システムやネットワークの冗長化、ウイルス対策、モバイルパソコンのデータレス化、ペーパレス環境の整備等、システム障害やセキュリティリスクの低減に向けた仕組みの導入を推進するとともに情報漏洩賠償責任保険への加入をしております。また、顧客情報・個人情報を含む機密情報の管理・取扱いについても、当社グループの個人情報保護ポリシーを定め、個人情報取扱いに関する目的や管理方法をステークホルダーに広く周知しております。 (6)コンプライアンスに係るリスク影響度発生可能性発生可能性の時期小中特定不能 ①リスク内容当社グループが事業を営むうえで関連する法令、規制は下記のとおり多岐に亘ります。法令に抵触した場合には事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。ホームライフ事業高圧ガス保安法、液化石油ガス法、ガス事業法、消防法、石油コンビナート等災害防止法、食品衛生法 他カーライフ事業消防法、品確法、石油備蓄法、水質汚濁防止法、計量法、産業廃棄物処理法、土壌汚染対策法、独占禁止法、貨物自動車運送事業法、道路運送車両法、道路運送法、古物営業法、振動規制法、騒音規制法 他産業ビジネス事業消防法、産業廃棄物処理法、PCB処理特別措置法、大気汚染防止法、品確法、船員法、海洋汚染防止法、温対法、石油備蓄法、毒物及び劇物取締法、関税法、ガス事業法、石油コンビナート等災害防止法、国際船舶・港湾保安法(ソーラス条約)、貨物自動車運送事業法、高圧ガス保安法、電気事業法、計量法、水質汚濁防止法、瀬戸内法 他電力・ユーティリティ事業電力事業法、熱供給事業法、金融商品取引法、電力小売営業に関する指針、エネルギー供給構造高度化法、低効率石炭火力廃止規制、景品表示法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制法、省エネ法 他共通会社法、金融商品取引法、各種税法、独占禁止法、不正競争防止法、消費者保護法、個人情報保護法、労働法、高年齢者雇用安定法、障碍者雇用促進法、働き方改革関連法、最低賃金法、厚生年金保険法、労働安全衛生法、軍事法 他②対応策コンプライアンスリスクが生じないため、また早期発見で対策を講じるために、当社グループでは以下のような対策を講じております。(a)取締役、執行役員及び使用人は法令、定款はもとよりコンプライアンスプログラム、グループ行動宣言及び社員の行動規範等関連する規則に則り行動する。(b)当社はCCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)及びコンプライアンスに係る事項を統括する部署を設置するとともに、コンプライアンスプログラムを制定し、各部門、グループ会社にコンプライアンス責任者・担当者を任命、コンプライアンス教育・研修実施、法令遵守マニュアルの作成、コンプライアンス事案発生時の対処方法、内部通報制度の整備、並びに社員の行動規範の遵守に関するすべての取締役、執行役員及び使用人からのグループ行動宣言取得等、コンプライアンス体制の充実に努める。(c)法令・社内規則違反や不適切行為又は、それらが生じるおそれのある場合、速やかに連絡できるよう社内と社外に内部通報窓口を設置。内部通報窓口の仕組み及び内部通報者の保護については社内のコンプライアンス研修で周知を行い、通報後の対応内容について透明性を維持した的確な対処のできる体制を整備する。(d)不正やコンプライアンス事案の発生防止のために、グループ内のコンプライアンス意識の実態や経営理念の浸透度を把握すべく意識調査を実施し、その結果を基に研修や新たな施策を講じる。また職場環境ヒアリングによる職場環境の実態把握にも努め、必要に応じ専門家に相談するなどリスクの低減を図る。(e)コンプライアンス推進体制の維持・周知を図るため、定期的な教育を実施し、当社グループの意識向上と業務上必要なルール(法令・社内規程等)遵守のための知識教育の計画を立案・実行し、コンプライアンス事案の未然防止に努める。(f)当社は、各部門で想定される各種リスクをリスクマネジメント委員会にて審議し、対策を決定する。 (7)感染症の大流行(パンデミック)によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期小~中高短・中期 ①リスク内容2019年に発生した新型コロナウイルス感染症は徐々に収束してきたとは言え、長期に渡り国内外で健康被害だけでなく経済活動の大規模な停滞を招き、企業の根幹を揺るがす事態に発展しました。国内においても外出自粛、テレワーク、遠隔コミュニケーションの推進など、働き方や生活様式が一変する事態となりました。また、経済動向により、ガソリン等の需要減への影響はあるものの、社会生活に不可欠なビジネスである石油・LPガス・電力・熱供給等の事業に関しては、例えば、外出自粛によりガソリン需要やオフィス等の熱需要が減少する一方、在宅により家庭用電力・LPガス等の需要が増加するなど、事業間の好不調の補完関係がある程度成立するため、短期的には大きな影響は少ないものと考えております。一方で自動車販売事業のように、経済状況によっては消費者の買い控えにつながり、苦戦が予想される事業もあります。今後、新型コロナウイルスのような大規模感染症が発生した場合に、事業別の想定されるリスクは以下のとおりであります。 事業想定されるリスク社会生活に不ビ可ジ欠ネなス石油製品販売・ 経済活動の自粛による需要減退に伴う販売数量の減少・ グループ会社及び販売店従業員の罹患による休止拠点の拡大・ 物流従事者の罹患による受発注、デリバリー機能の停止LPガス産業ガス販売・ 燃料転換による自動車用LPガスの需要減退・ ガス需要は一部復調しているが、全般的に完全回復に至らず・ 製造、物流、保安の従業員罹患による工場、受発注、デリバリー機能の停止電力販売・ 経済活動の自粛による業務用需要の減退・ 発電所従業員の罹患による発電機能の停止熱供給・ 経済活動の自粛による店舗・供給先施設の需要減退・ オペレーションスタッフの罹患による熱供給機能の停止車両販売等のビジネス・ 経済活動の自粛やディーラー店舗の時短営業に伴う販売台数の減少・ 店舗従業員の罹患による販売・車両メンテナンス機能の停止・ 半導体不足による新車の納期遅れ ②対応策当社では感染症が発生し国内がパンデミックとなった場合に備え、雇用の確保や事業継続の観点及び公共性ある企業としてステークホルダーに対する社会的責任を果たしてまいります。社員が感染を疑われる場合や感染した場合の対応などについては、国の方針もふまえ直ちに社内ガイドラインを策定し、感染拡大防止を図ってまいります。 当社グループを取り巻く環境には、上記記載の内容以外にも様々なリスク(法令・制度変更リスク、不良債権発生リスク、金利・為替変動リスクほか)を有しておりますが、前述の体制でリスク管理に万全を期しており、甚大な影響はないものと考えております。またウクライナ・ロシア情勢により、引き続き経済制裁や各国規制に基づく事業活動への影響が想定されます。当社グループとしましては、商品調達価格や原材料価格の高騰、商品や原材料の調達困難な状況の顕在化並びにサイバー攻撃に関する懸念等、想定されるリスクに対して必要な対策を講じてまいります。
FY2022|10,208 文字
2【事業等のリスク】 当社グループの事業には、国内事業基盤の縮小などによる長期的かつ緩やかに影響を受けるリスクや自然災害など比較的短期的な影響に留まると思われるリスクが存在しますが、取り巻く様々なリスクに対応するため、リスク取組基準、管理体制及び管理手法の整備により、リスクを統括的かつ個別的に管理しております。また、経営の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、影響度と発生頻度などから経営に影響を及ぼす重要なリスクを洗い出し、分析、対策、発生・顕在化の予防・周知といったリスクマネジメントを実施しながら、継続的に管理を強化することでリスクの軽減を図っております。 これらを前提として、当社グループに重要な影響を及ぼす可能性があるリスクを以下7つに選定し、それらに対する現時点における影響度、発生可能性とその時期、並びに対応策を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当社が有価証券報告書提出日現在において判断したものです。(1)事業基盤縮小によるリスク(2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク(3)自然災害によるリスク(4)固定資産減損によるリスク(5)感染症の大流行(パンデミック)によるリスク(6)情報セキュリティ及び情報システムに係るリスク(7)コンプライアンスに係るリスク (1)事業基盤縮小によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中~大高中・長期 ①リスク内容当社グループは日本国内を中心とした石油製品販売、LPガス・産業用ガス販売、電力販売、熱供給、車両販売等のビジネスを展開しており、国内人口の減少による顧客減少や省エネルギー化、電気自動車の増加等により、取扱商品の販売量減少等の影響を受け、この傾向は今後も継続的に変わらないものと想定されるため、何ら対策を講じない場合には、毎年一定の減収が続くことが見込まれます。また、エネルギー市場では、自動車のEV化の加速によるガソリン需要減や地球温暖化対策の一環として脱炭素社会の実現に向けた環境配慮への対応が不可避であると同時に、事業展開において今後、炭素税の導入や温室効果ガス排出規制などの様々な制約を受ける可能性があるため、様々なグローバル基準が標準化・規格化される中において当社グループの事業はこれまで以上の競争に晒されることが予測されております。②対応策当社グループの対応策として、新規事業や海外事業展開を強化し、新たな顧客基盤獲得を推進しております。また、当社では事業部門制を採用しており、各々の事業部門毎に事業基盤縮小への対応策のうち、重要性の高いものは以下のとおりです。また事業の推進にあたり、グループの「サステナビリティ方針」に基づき中長期的にサステナビリティ課題の解決に向けた取組みを推進するとともに、環境負荷低減を掲げる「環境方針」のもと、より良い地球環境と社会との共生を目指して継続的な環境改善に努めております。中期経営計画『SHIFT!2022』の基本方針のひとつに位置付けているとおり、エネルギーの安定供給を核に脱炭素社会に向け、持続可能なスマートエネルギー社会に貢献していくとともに、これまで培った事業基盤やネットワークを利・活用することで、こうした環境問題を新たなビジネスチャンスに変えるべく対応してまいります。事業対応策①ホームライフ事業■LPガス販売・国内外M&Aによる顧客数の維持・拡大・小売モデルの構築・運用で、効率化を図りつつ、その機能の提供・顧客基盤へのクロスセル強化・LPWA(※)等のIT活用による業務効率化とコスト削減■産業ガス販売・容器検査や製造・販売を組み合わせた営業活動による収益強化・充填・物流他の機能を利用した容器関連及び工事関連の新規事業の推進・当社グループ内での相互送客による新規顧客開拓②カーライフ事業・販売店との連携を強化し、地域生活者のニーズを汲み取ることによる系列CSの収益基盤強化・販売数量減に伴う収益減に備え、M&Aによる自動車関連事業の拡大・環境商材の取り組み ③産業ビジネス事業・ディーゼル車の排気ガスを無害化するアドブルーや軽油代替となる天然ガス由来のGTL燃料など今後成長が見込まれる環境配慮型商材販売、LNG、リニューアブル燃料、アンモニア、水素等、石油代替燃料となる次世代エネルギーへの取組みによる収益拡充・船用LNG燃料の事業化、アンモニア燃料供給拠点整備に関する研究開発と配給ネットワーク整備と普及・石炭・バイオマス燃料灰、スロップ(船舶燃料タンク洗浄後の排水)やスラッジ(船舶燃料未燃焼分)の再活用④電力・ユーティリティ事業・IT活用やTERASELブランド構築による、電力小売事業の営業活動の強化・代理店網を活用した営業基盤の拡充 環境負荷低減・地球環境の保全の取組み・グループ保有電源及びグループにて資産運用業務を行う電源における再エネ比率の引き上げ・自家消費型太陽光発電と営農型太陽光発電の導入推進・蓄電池関連事業の展開・オフィス電力のグリーンエネルギー化・グループ会社(東京都市サービス(株))の熱供給センターによる電力負荷平準化・熱源機の高効率運転・ITを活用した自動検針導入や保安点検表のペーパレス化・スマホ給油で環境にやさしい店舗作り・サプライチェーン向けのエコドライブ研修や「グリーン購入」「ノーネクタイ」等のエコオフィス活動、「COOL CHOICE」の推進(※)LPWA(=Low Power Wide Area)とは、消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式です。顧客のガスメーターに専用機器を設置しLPWAを用いることで、検針や配送の合理化を進めております。(参考)主な顧客基盤顧客数販売数量動向予測LPガス販売(卸売・直売)150万軒474千トン△0.3%/年石油販売(CS向け)1,636CS4.4百万KL△1.6%/年電力販売(小売)21万軒2,882GWh△1.0%/年(注)CS数は2022年3月末時点、販売数量は2021年度の実績数値であるが、電力販売(小売)については取次分を含む速報値である。 こうした気候変動問題や地球環境問題に対応すべく、2021年4月より社長直轄部署「エネルギー・環境対策室」並びに「サステナビリティ推進室」を新設しました。また同年5月に発足した「サステナビリティ委員会」において検討・立案しましたサステナビリティ方針並びに重要課題を同年11月に開示し、また本年3月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に基づく開示を行いました。引き続き、同室並びに同委員会が中心となり、様々な環境・社会課題を審議・モニタリングし、グループ全体のサステナビリティ経営戦略を実行・牽引してまいります。 (2)商品・原材料調達価格の変動によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中~大中中・長期 ①リスク内容当社グループでは石油製品、LPガス、電力の取引において、以下の商品・原材料調達価格の変動によるリスクを有しており、世界的な脱炭素化の潮流による資源価格の上昇に加え、ロシアのウクライナ侵攻をはじめとする地政学的要因による更なる高騰が継続する場合、当社グループの業績に与える影響は増大します。1.石油製品ガソリン、灯油、軽油、重油、アスファルト、GTL燃料で年間販売量9百万KL超(月間販売量約1百万KL)の取扱いがあり、その取引においては、相場動向を考慮したうえで先物取引等による買越及び売越ポジションを持つことがあります。更に、ヘッジ目的で商品先物・先渡契約等を行っております。その結果商品バランス(※)を生じ、市況変動によって損益に影響を及ぼす可能性があります。(※)商品バランスとは売約残と買約残の差のことであり、売約残とは販売先と契約して未だに引渡ししていない固定価格の売り契約残及び先物取引の売り建玉のことです。また、買約残とは仕入先と契約して未だに引き取りをしていない固定価格の買い契約残及び先物取引の買い建玉、現物在庫のことです。2.LPガスLPガスは、一般家庭や業務用店舗等への小売販売を中心として、年間販売量450~550千トンの取扱いがあり、主として顧客の軒先に設置されている容器内の在庫(軒先在庫)や一部のグループ会社で有している備蓄在庫が価格変動リスクに晒されております。また、市況価格はCP(※)との相関が高くなっております。(※)CP(Contract Price)とは、LPガスの最大の輸出国であったサウジアラビアが1994年10月から導入した、輸入国の取引先と交わす契約価格。世界のLPGスポット落札価格・世界市場の相場・有力情報誌の市況情報を参考に、サウジアラビアの国営企業であるサウジアラムコ社の価格決定委員会にて決定されます。現在はMB(Mont Belvieu=米国テキサス州モントベルビュー市場での取引価格)を織り込んだ価格フォーミュラを導入しており、以前に比べCPによる価格影響は弱まっているものの、現在もLPガス輸入価格の主要指標となっております。3.電力電力(小売)は、法人及び一般消費者向けに年間約2,882GWh(取次分含む)を販売しておりますが、これらの大半が1年間固定価格での販売となっております。一方、当社グループは自社発電、相対契約、SPOT(JEPX等)から電源を調達しており、SPOT価格が高騰した場合は当社グループの売買損益に影響を及ぼします。 ②対応策1.石油製品石油製品は仕入価格に連動する販売価格を設定し、原則的には価格変動リスクを負わないビジネスモデルとなっております。加えて行き過ぎた買越及び売越ポジション、商品先物・先渡契約等を抑制するため、「商品バランス管理規程」を策定し、その中で商品バランス枠(最大±160千KL)及び部署毎に年間損失限度額を設定し、管理しております。これらは、商品取扱い部門の主管部署において毎週損益状態のモニタリングを実施し、管理部門でその状態を再チェックするなど、不測の損失が発生しない体制を構築しております。2.LPガスCP等と連動する販売価格フォーミュラを設定し、顧客への価格転嫁を図ることで、価格変動リスクの抑制を図っております。一部のグループ会社で保有する備蓄在庫(11万トン、4か月程度保有)の評価損益が期間損益に与える影響は避けられませんが、中長期的な視点では価格変動による損益は収斂されるため、経営に大きな影響を与えるものでなく、一過性のものとして判断しております。3.電力大手電力会社とのアライアンス、自社電源の活用や電力先物取引市場等のデリバティブ活用により、SPOT市況変動リスクの抑制を図っております。2021年度もSPOT市況が高騰したため、多くの新電力が苦戦を強いられました。当社グループは今後も電力価格変動リスクの影響を受けにくい電力調達体制を構築してまいります。 (3)自然災害によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中中特定不能 ①リスク内容当社グループは国内全域に事業展開しており、CS(給油所)、石油・ガス・アスファルト基地、ガス・熱供給設備、発電所、自動車販売店舗等で1,735億円の有形固定資産・投資不動産(内IFRS第16号適用による使用権資産含む)を有しております。国内に広範囲な大規模自然災害(地震、台風、水害等)が発生した場合、その資産毀損が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、本社等の主たる機能が首都圏に多いことから、当該エリアで大規模自然災害が生じた場合には事業継続が困難となるリスクを有しております。②対応策1.設備毀損対策当社グループが保有する資産は日本全国各エリアに分散保有しており、自然災害によって毀損するリスクも分散されております。また、保有設備の耐震構造については、関連法令等に示される耐震基準に従い建設、維持しており、これまでの大規模自然災害においても、大きな被害は生じておりません。更に、保険付保による対策を講じており、火災保険については大部分の設備に付保しております。一方、地震保険については、経済性も考慮し、石油基地、アスファルト基地等一部の設備への付保としております。2.事業継続当社ではあらゆる地域で大規模災害が生じた場合に備え、全国の各エリア及び各グループ会社で事業継続計画(BCP)を策定しております。BCPの実効性を高めるため、本社災害対策本部及び部門対策本部が中心となり、約100名で首都圏が大規模な災害に見舞われた場合を想定し、訓練を実施しております。また、本社が壊滅的な被害を負った際、本社の代替業務を遂行する代替拠点(広島・福岡)訓練も約90名で実施しました。訓練で洗い出された課題を整理後、課題解決に向けた対策の検討及び対策実行計画を立て、現行のBCPの更なる磨き上げに繋げるための取組みを実施しております。BCP策定後の改善活動のPDCAサイクルを回すマネジメント体制も構築しております。(本社BCP訓練の模様/集合とオンライン参加の併用) (当社グループのBCP体制)当社の経営理念である「社会とくらしのパートナー」としての責務を果たすため、当社では事業継続の脅威となる大規模な自然災害によるエネルギーの供給停止や通信の遮断、物流の寸断などの不測の事態が発生した場合に備え、策定したBCP基本方針に基づき、体制整備に努めております。■エネクスグループの事業継続に向けた基本方針a.人命尊重を最優先とする。b.従業員とその家族の安全を確保したうえで「社会とくらしにパートナー」として可能な限り当社取扱製品の販売とサービスの提供に努める。c.地域社会と協力して二次災害の防止・被災地の復旧・復興支援を行う。d.本計画と社内規程及びマニュアルの整合性を確保し、継続的改善に努める。 ■BCP体制図当社では、非常時の事業継続に迅速に対応するために、災害対策本部、部門対策本部及びエリア・グループ会社対策本部の3階層としており、的確に情報収集ができる体制としております。また本社被災時には代替拠点として、広島・福岡へ本部機能や重要業務を移管することで、事業継続の体制を維持しております。 (参考)防災への取組当社では災害にいち早く対応するインフラ体制構築の一環として、「住民拠点SS」を139か所配備、「LPガス中核充填所」を13か所配備し、非常時には病院・避難所などへLPガス等の優先的供給、緊急車両等への給油など災害対応能力の強化を図っております。 (4)固定資産減損によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期小~中中中・長期 ①リスク内容当社グループは事業活動上、様々な事業に係る店舗用不動産、エネルギー供給設備、発電用設備等を保有、賃借しております。これらの当社グループの保有する有形固定資産は、1,605億円(内IFRS第16号適用による使用権資産含む)、投資不動産は130億円(同左)、無形資産は192億円、のれんは5億円となっております。事業等のリスクが顕在化したこと等により、それらの資産価値や収益性が低下した場合には、減損処理が必要となり、経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの保有する固定資産は複数事業に分散し、かつ日本全国各地に分散して保有していることから、一定のポートフォリオ効果によるリスク分散がなされております。また、投資時には厳格な「投資基準」、重要性の高い一定金額以上の投資案件については、関係部署による検討会議を行い、損益計画の妥当性、投資回収の実現性を審査したうえで、経営会議又は取締役会に上程するなど、投資判断に誤りがないよう努めております。また、投資後の急激な環境変化等により収益性が悪くなった場合は、別に定める投資案件の定期的な実績モニターの制度等により、不採算・低効率案件の改善策を策定・実行し、改善に努めるとともに、EXITルールによる資産処分・入替を行うなど、不採算・低効率の固定資産が蓄積しない仕組みを構築しております。 (5)感染症の大流行(パンデミック)によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期小~中高短・中期 ①リスク内容国内外で長期化している新型コロナウイルス感染症は、健康被害だけでなく経済活動の大規模な停滞を招き、企業の根幹を揺るがす事態に発展しました。国内においても外出自粛、テレワーク、遠隔コミュニケーションの推進など、働き方や生活様式が一変する事態となりました。また、経済動向により、ガソリン等の需要減の影響はありますが、社会生活に不可欠なビジネスである石油・LPガス・電力・熱供給等の事業に関しては、例えば、外出自粛によりガソリン需要やオフィス等の熱需要が減少する一方、在宅により家庭用電力・LPガス等の需要が増加するなど、事業間の好不調の補完関係がある程度成立し、短期的には大きな影響はないものと考えております。一方で自動車販売事業において、経済状況によっては消費者の買い控えにつながり、苦戦が予想されます。新型コロナウイルスのような大規模感染症による事業別の想定されるリスクは以下のとおりであります。 事業想定されるリスク社会生活に不ビ可ジ欠ネなス石油製品販売・ 経済活動の自粛による需要減退に伴う販売数量の減少・ グループ会社及び販売店従業員の罹患による休止拠点の拡大・ 物流従事者の罹患による受発注、デリバリー機能の停止LPガス産業ガス販売・ 燃料転換による自動車用LPガスの需要減退・ ガス需要は一部復調しているが、全般的に完全回復に至らず・ 製造、物流、保安の従業員罹患による工場、受発注、デリバリー機能の停止電力販売・ 経済活動の自粛による業務用需要の減退・ 発電所従業員の罹患による発電機能の停止熱供給・ 経済活動の自粛による店舗・供給先施設の需要減退・ オペレーションスタッフの罹患による熱供給機能の停止車両販売等のビジネス・ 経済活動の自粛やディーラー店舗の時短営業に伴う販売台数の減少・ 店舗従業員の罹患による販売・車両メンテナンス機能の停止・ 半導体不足による新車の納期遅れ ②対応策当社では感染症が発生し国内がパンデミックとなった場合に備え、雇用の確保や事業継続の観点及び公共性ある企業としてステークホルダーに対する社会的責任を果たしてまいります。更に社員が感染を疑われる場合や感染した場合、また濃厚接触者になった場合などの対応を詳細に定めており、感染拡大防止を図っております。 (6)情報セキュリティ及び情報システムに係るリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中~大低特定不能 ①リスク内容当社グループは、お客さまからの石油製品・LPガス・電力等の受注や請求書の発行、ホームページを通じた様々な情報発信等において、情報資産の適切な管理並びに高い情報セキュリティレベルの確保を重要項目と認識し、関連規程を整備のうえ、役員・社員への教育、啓蒙活動を行うとともに、セキュリティの点検活動を実施しております。また、グループに対して安全なIT環境、利用システムを提供してネットワーク監視とセキュリティ事案において速やかに対応できるように対策強化に取り組んでおります。しかしながら、サイバー攻撃等は年々巧妙化しているとともに、外部から予期せぬ不正アクセス、コンピューター・ウイルス侵入等による機密情報・個人情報の漏洩、設備の損壊・通信回線のトラブル等による情報システムの停止等のリスクを完全に回避できるものではなく、事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。また、信用失墜、多額の賠償請求等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの事業活動において、情報システムや情報ネットワークの重要性は増しており、CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)及びIT企画部が中心となって、その構築・運用にあたっては適切な内部統制手続きを整備し、十分なセキュリティ確保に努めております。具体的には情報管理に係る基本方針や情報管理規程・ルール等の整備を行うとともに、社内会議や社内イントラネット、eラーニング等を通じ、グループ従業員への周知・教育と情報管理体制の徹底を図っております。そのうえで、システムやネットワークの冗長化、ウイルス対策、モバイルパソコンのデータレス化、ペーパレス環境の整備等、システム障害やセキュリティリスクの低減に向けた仕組みの導入を推進するとともに情報漏洩賠償責任保険への加入をしております。また、顧客情報・個人情報を含む機密情報の管理・取扱いについても、当社グループの個人情報保護ポリシーを定め、個人情報取扱いに関する目的や管理方法をステークホルダーに広く周知しております。 (7)コンプライアンスに係るリスク影響度発生可能性発生可能性の時期小中特定不能 ①リスク内容当社グループが事業を営むうえで関連する法令、規制は下記のとおり多岐に亘ります。法令に抵触した場合には事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。ホームライフ事業高圧ガス保安法、液化石油ガス法、ガス事業法、消防法、石油コンビナート等災害防止法、軍事法、食品衛生法、毒物及び劇物取締法 他カーライフ事業消防法、産業廃棄物処理法、土壌汚染対策法、独占禁止法、道路運送事業法、道路運送法、古物営業法 他産業ビジネス事業消防法、産業廃棄物処理法、PCB処理特別措置法、大気汚染防止法、品確法、船員法、海洋汚染防止法、温対法、石油備蓄法、毒劇物取締法、関税法、ガス事業法、石油コンビナート等災害防止法、国際船舶・港湾保安法(ソーラス条約)、貨物自動車運送事業法、高圧ガス保安法、電気事業法、計量法、水質汚濁防止法、瀬戸内法 他電力・ユーティリティ事業電力事業法、熱供給事業法、金融商品取引法、電力小売営業に関する指針、エネルギー供給構造高度化法、容量市場、低効率石炭火力廃止規制、景品表示法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制法、省エネ法 他共通会社法、金融商品取引法、各種税法、独占禁止法、不正競争防止法、消費者保護法、個人情報保護法、労働法、高年齢者雇用安定法、障碍者雇用促進法、働き方改革関連法、最低賃金法、厚生年金保険法、労働安全衛生法 他 ②対応策コンプライアンスリスクが生じないため、また早期発見で対策を講じるために、当社グループでは以下のような対策を講じております。1.取締役、執行役員及び使用人は法令、定款はもとよりコンプライアンスプログラム、グループ行動宣言及び社員の行動規範等関連する規則に則り行動する。2.当社はCCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)及びコンプライアンスに係る事項を統括する部署を設置するとともに、コンプライアンスプログラムを制定し、各部門、グループ会社にコンプライアンス責任者・担当者を任命、コンプライアンス教育・研修実施、法令遵守マニュアルの作成、コンプライアンス事案発生時の対処方法、内部通報制度の整備、並びに社員の行動規範の遵守に関するすべての取締役、執行役員及び使用人からのグループ行動宣言取得等、コンプライアンス体制の充実に努める。3.法令・社内規則違反や不適切行為又は、それらが生じるおそれのある場合、速やかに連絡できるよう社内と社外に内部通報窓口を設置。内部通報窓口の仕組み及び内部通報者の保護については社内のコンプライアンス研修で周知を行い、通報後の対応内容について透明性を維持した的確な対処のできる体制を整備する。4.不正やコンプライアンス事案の発生防止のために、グループ内のコンプライアンス意識の実態や経営理念の浸透度を把握すべく意識調査を実施し、その結果を基に研修や新たな施策を講じる。また職場環境ヒアリングによる職場環境の実態把握にも努め、必要に応じ専門家に相談するなどリスクの低減を図る。5.コンプライアンス推進体制の維持・周知を図るため、定期的な教育を実施し、当社グループの意識向上と業務上必要なルール(法令・社内規程等)遵守のための知識教育の計画を立案・実行し、コンプライアンス事案の未然防止に努める。5.当社は、各部門で想定される各種リスクをリスクマネジメント委員会にて審議し、対策を決定する。 当社グループを取り巻く環境には、上記記載の内容以外にも様々なリスク(法令・制度変更リスク、不良債権発生リスク、金利・為替変動リスクほか)を有しておりますが、前述の体制でリスク管理に万全を期しており、甚大な影響はないものと考えております。また今般発生したウクライナ・ロシア情勢により、経済制裁や各国規制に基づく事業活動への影響が想定されます。当社グループとしましては、商品調達価格や原材料価格の高騰、商品や原材料の調達困難な状況の顕在化並びにサイバー攻撃に関する懸念等、想定されるリスクに対して必要な対策を講じてまいります。
FY2021|10,476 文字
2【事業等のリスク】 当社グループの事業には、国内事業基盤の縮小などによる長期的かつ緩やかに影響を受けるリスクや自然災害など比較的短期的な影響に留まると思われるリスクが存在しますが、取り巻く様々なリスクに対応するため、リスク取組基準、管理体制及び管理手法の整備により、リスクを統括的かつ個別的に管理しております。また、経営の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、影響度と発生頻度などから経営に影響を及ぼす重要なリスクを洗い出し・分析、対策、発生・顕在化の予防・周知といったリスクマネジメントを実施しながら、継続的に管理を強化することでリスクの軽減を図っております。 これらを前提として、当社グループに重要な影響を及ぼす可能性があるリスクを以下7つに選定し、それらに対する現時点における影響度、発生可能性とその時期、並びに対応策を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当社が有価証券報告書提出日現在において判断したものです。(1)事業基盤縮小によるリスク(2)感染症の大流行(パンデミック)によるリスク(3)自然災害によるリスク(4)商品価格変動によるリスク(5)固定資産の減損に係るリスク(6)情報セキュリティ及び情報システムに係るリスク(7)コンプライアンスに係るリスク (1)事業基盤縮小によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中~大高中・長期 ①リスク内容当社グループは日本国内を中心とした石油製品販売、LPガス・産業用ガス販売、電力販売、熱供給、車両販売等のビジネスを展開しており、国内人口の減少による顧客減少や省エネルギー化、電気自動車の増加等により、取扱商品の販売量減少等の影響を受け、この傾向は今後も継続的に変わらないものと想定されるため、何ら対策を講じない場合には、毎年一定の減収が続くことが見込まれます。また、エネルギー市場では、自動車のEV化の加速によるガソリン需要減や地球温暖化対策の一環として脱炭素社会の実現に向けた環境配慮への対応が不可避であると同時に、事業展開において今後、炭素税の導入や温室効果ガス排出規制などの様々な制約を受ける可能性があるため、様々なグローバル基準が標準化・規格化される中において当社グループの事業はこれまで以上の競争に晒されることが予測されております。②対応策当社グループの対応策として、新規事業や海外事業展開を強化し、新たな顧客基盤獲得を推進しております。また、当社では事業部門制を採用しており、各々の事業部門毎の事業基盤縮小への対応策のうち、重要性の高いものは以下のとおりです。また事業の推進にあたり、環境負荷低減を掲げる「環境方針」のもと、より良い地球環境と社会との共生を目指して継続的な環境改善に努めています。中期経営計画『SHIFT!2022』の基本方針のひとつに位置付けているとおり、エネルギーの安定供給を核に脱炭素社会に向け、持続可能なスマートエネルギー社会に貢献していくとともに、これまで培った事業基盤やネットワークを利・活用することで、こうした環境問題を新たなビジネスチャンスに変えるべく対応してまいります。事業対応策①ホームライフ事業■LPガス販売・国内外M&Aによる顧客数の維持・拡大・優良顧客優待サービスによる顧客離脱防止・LPWA(※)等のIT活用による業務効率化とコスト削減■産業ガス販売・同業他社との事業再編による販売量維持・産業ガス周辺での新規事業の模索・当社グループ内での相互送客による新規顧客開拓②カーライフ事業・販売店との連携を強化し、地域生活者のニーズを汲み取ることによる系列CSの収益基盤強化・販売数量に伴う収益減に備え、自動車関連事業への参入による収益拡充・水素バリューチェーン構築への参画 ③産業ビジネス事業・ディーゼル車の排気ガスを無害化するアドブルー®や軽油代替となる天然ガス由来のGTL燃料など今後成長が見込まれる環境配慮型商材販売、LNG、HVO、アンモニア、水素等、石油代替燃料となる次世代エネルギーへの取組みによる収益拡充・船用アンモニア燃料供給拠点整備に関する研究開発と配給ネットワーク整備と普及・石炭・バイオマス燃料灰、スロップ(船舶燃料タンク洗浄後の排水)やスラッジ(船舶燃料未燃焼分)の再活用④電力・ユーティリティ事業・IT活用や新たなブランド構築による、電力小売事業の営業活動の強化・代理店網を活用した営業基盤の拡充 環境負荷低減・地球環境の保全の取組み・グループ保有電源及びグループにて資産運用業務を行う電源における再エネ比率の引き上げ・本社で使用する電力を100%グリーンエネルギーへ変更・グループ会社(東京都市サービス(株))の熱供給センターによる電力負荷平準化・熱源機の高効率運転・ITを活用した自動検針導入や保安点検表のペーパレス化・スマホ給油で環境にやさしい店舗作り・サプライチェーン向けのエコドライブ研修や「グリーン購入」「ノーネクタイ」等のエコオフィス活動の推進(※)LPWA(=Low Power Wide Area)とは、消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式です。顧客のガスメーターに専用機器を設置しLPWAを用いることで、検針や配送の合理化を進めております。(参考)主な顧客基盤顧客数販売数量動向予測LPガス販売(卸売・直売)150万軒487千トン△1.3%/年石油販売(CS向け)1,687CS4.4百万KL△1.7%/年電力販売(小売)19万軒2,480GWh△1.0%/年(注)CS数は2021年3月末時点、販売数量は2020年度の実績数値であるが、電力販売(小売)については取次分を含む速報値である。 こうした気候変動問題や地球環境問題に対応すべく、2021年4月より社長直轄部署「エネルギー・環境対策室」並びに「サステナビリティ推進室」を新設しました。また同年5月に発足した「サステナビリティ委員会」は、経営会議の諮問機関として、様々な環境・社会課題を審議・モニタリングし、グループ全体のサステナビリティ経営戦略を実行・牽引するための基軸となるものであります。 (2)感染症の大流行(パンデミック)によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期小~中高短期 ①リスク内容2020年初頭より、急速に世界中に広まった新型コロナウイルス感染症は、健康被害だけでなく経済活動の大規模な停滞を招き、企業の根幹を揺るがす事態に発展しました。国内においても緊急事態宣言による外粛自粛、テレワークの推進など、働き方や生活様式が一変する事態となりました。想定されるリスクについても直接的な被害への対策だけでなく、長期にわたり間接的に影響を及ぼしかねない、社会環境の急激な変化を想定する必要が出てきました。そのような中、当社グループにおいても社員及び取引先、関係者の健康被害とこれに伴う社会的・経済的影響の継続が危惧され、事業活動の継続が困難になるリスクを有しております。また、経済動向により、ガソリン等の需要減の影響はありますが、社会生活に不可欠なビジネスである石油・LPガス・電力・熱供給等の事業に関しては、例えば、外出自粛によりガソリン需要やオフィス等の熱需要が減少する一方、在宅により家庭用電力・LPガス等の需要が増加するなど、事業間の好不調の補完関係がある程度成立し、短期的には大きな影響はないものと考えております。一方で自動車ビジネスに関しては消費者の不要不急の購買行動に根差してきており、経済状況によっては苦戦が予想されます。新型コロナウイルスの様な大規模感染症による事業別の想定されるリスクは以下のとおりであります。 事業想定されるリスク社会生活に不ビ可ジ欠ネなス石油製品販売・ 経済活動の自粛による需要減退に伴う販売数量の減少・ グループ会社及び販売店従業員の罹患による休止拠点の拡大・ 物流従事者の罹患による受発注、デリバリー機能の停止LPガス販売産業ガス販売・ 経済活動自粛による業務用・自動車用LPガスの需要減退・ 緊急事態宣言による工場の稼働低下や航空機関連の需要減退・ 製造、物流、保安の従業員罹患による機能の停止電力販売・ 経済活動の自粛による業務用需要の減退・ 発電所従業員の罹患による発電機能の停止熱供給・ 経済活動の自粛による店舗・供給先施設の需要減退・ オペレーションスタッフの罹患による熱供給機能の停止車両販売等のビジネス・ 経済活動の自粛やディーラー店舗の時短営業に伴う販売台数の減少・ 店舗従業員の罹患による販売・車両メンテナンス機能の停止 ②対応策当社では感染症が発生し国内がパンデミックとなった場合に備え、雇用の確保や事業継続の観点及び公共性ある企業としてステークホルダーに対する社会的責任を果たしてまいります。更に社内で感染者が発生した場合においても感染拡大防止を図るために、以下のとおり発生段階別基本対応を定めております。(発生段階別の基本行動)ステージ1(エリア発生初期)発生状況により以下の段階で通達を発布する。・感染予防・拡大防止策を周知、来客者に対して手指消毒を徹底・時差出勤の奨励、行事・会議・研修の自粛・行事・会議・研修の制限強化(中止・延期・自粛)ステージ2(エリア感染期)・感染者が発生した際の初動ガイドラインに基づき行動、在宅勤務率を柔軟に対応できる体制とする。また、全国における事業分野毎の状況をモニタリングしつつ、想定されるリスクに対する対策準備を行う。ステージ3(非常事態)・非常事態に備える体制を整備し緊急事態宣言地域は原則在宅勤務とする。・国内外の出張を禁止、会議はWEB会議を活用し、従業員の感染防止に努める。・継続した事業毎のモニタリングに基づき、必要に応じてパンデミックに係る事業継続計画を発動するとともに、事業に対する影響を注視し、必要に応じて対策本部にて対策を講じる。 (3)自然災害によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中中特定不能 ①リスク内容当社グループは国内全域に事業展開しており、CS(給油所)、石油・ガス・アスファルト基地、ガス・熱供給設備、発電所、自動車販売店舗等で1,491億円の有形固定資産・投資不動産(内IFRS第16号適用による使用権資産含む)を有しております。国内に広範囲な大規模自然災害(地震、台風、水害等)が発生した場合、その資産毀損が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、本社等の主たる機能が首都圏に多いことから、当該エリアで大規模自然災害が生じた場合には事業継続が困難となるリスクを有しております。②対応策1.設備毀損対策当社グループが保有する資産は日本全国各エリアに分散保有しており、自然災害によって毀損するリスクも分散されております。また、保有設備の耐震構造については、関連法令等に示される耐震基準に従い建設、維持しており、これまでの大規模自然災害においても、大きな被害は生じておりません。更に、保険付保による対策を講じており、火災保険については大部分の設備に付保しております。一方、地震保険については、経済性も考慮し、石油基地、アスファルト基地等一部の設備への付保としております。2.事業継続当社ではあらゆる地域で大規模災害が生じた場合に備え、全国の支店及びグループ会社でBCPを策定しております。また、実効性を高めるための訓練を定期的に実施し、課題を洗い出しながら、継続的に見直しを図るマネジメント体制も構築しております。(当社グループのBCP体制)当社の経営理念である「社会とくらしのパートナー」としての責務を果たすため、当社では事業継続の脅威となる大規模な地震や火災・爆発、津波や洪水等によるエネルギーの供給停止や通信の遮断、物流の寸断などの不測の事態が発生した場合に備え、策定したBCP基本方針に基づき、体制整備に努めております。■エネクスグループの事業継続に向けた基本方針①人命尊重を最優先とする。②従業員とその家族の安全を確保したうえで「社会とくらしのパートナー」として可能な限り当社取扱製品の販売とサービスの提供に努める。③地域社会と協力して二次災害の防止・被災地の復旧・復興支援を行う。④本計画と社内規程及びマニュアルの整合性を確保し、継続的改善に努める。 ■BCP体制図当社では、非常時の事業継続に迅速に対応するために、災害対策本部、部門対策本部、支店・エリア・グループ対策本部の3階層としており、的確に情報収集ができる体制としております。また本社被災時には代替拠点として、九州支店と中四国支店へ本部機能や重要業務を移管することで、事業継続の体制を維持しております。■石油製品等の受注・発注業務におけるBCP体制不測の事態発生に対応するため、2013年から受発注センターを東西に分割しました。これにより、一方の受発注センターの機能が消失した場合であっても、他方の受発注センターを活用して、速やかに国内全域をカバーできる体制に切り替えが可能です。また定期的に人材交流を実施し、両エリアに対応できる人材を育成し、体制整備に努めております。 (参考)防災への取組当社では災害にいち早く対応するインフラ体制構築の一環として、「災害用発電設備CS」を141か所配備、「中核充填所」を14か所配備し、非常時に病院・避難所などへの電力の優先的供給、緊急車両等への給油など災害対応能力の強化を図っております。 人材面では全国に約250名の防災士・約2,700名の危険物取扱者・約1,500名の液化石油ガス設備士を有し、防災ネットワークを支える人材として地域の生活インフラを支えております。また各地域の消防や自治体等と連接して、災害対応に取り組むべく協定を締結し、有事の際に備えております。 (4)商品価格変動によるリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中~大中中・長期 ①リスク内容当社グループでは石油製品、LPガス、電力の取引において、以下の商品価格変動によるリスクを有しております。1.石油製品ガソリン、灯油、軽油、重油、アスファルト、GTL燃料で年間販売量9百万KL超(月間販売量約1百万KL)の取扱いがあり、その取引においては、相場動向を考慮したうえで先物取引等による買越及び売越ポジションを持つことがあります。更に、ヘッジ目的で商品先物・先渡契約等を行っております。その結果商品バランス(※)を生じ、市況変動によって損益に影響を及ぼす可能性があります。(※)商品バランスとは売約残と買約残の差のことであり、売約残とは販売先と契約して未だに引渡ししていない固定価格の売り契約残及び先物取引の売り建玉のことです。また、買約残とは仕入先と契約して未だに引き取りをしていない固定価格の買い契約残及び先物取引の買い建玉、現物在庫のことです。2.LPガスLPガスは、一般家庭や業務用店舗等への小売販売を中心として、年間販売量450~550千トンの取扱いがあり、主として顧客の軒先に設置されている容器内の在庫(軒先在庫)や一部のグループ会社で有している備蓄在庫が価格変動リスクに晒されております。また、市況価格はCP(※)との相関が高くなっております。(※)CP(Contract Price)とは、LPガスの最大の輸出国であったサウジアラビアが1994年10月から導入した、輸入国の取引先と交わす契約価格。世界のLPGスポット落札価格・世界市場の相場・有力情報誌の市況情報を参考に、サウジアラビアの国営企業であるサウジアラムコ社の価格決定委員会にて決定されます。現在はMB(Mont Belvieu=米国テキサス州モントベルビュー市場での取引価格)を織り込んだ価格フォーミュラを導入しており、以前に比べCPによる価格影響は弱まっているものの、現在もLPガス輸入価格の主要指標となっております。3.電力電力(小売)は、法人及び一般消費者向けに年間約2,480GWh(取次分含む)を販売しておりますが、これらの大半が1年間固定価格での販売となっております。一方、当社は自社発電、相対契約、SPOT(JEPX等)から電源を調達しており、SPOT価格が高騰した場合は当社の売買損益に影響を及ぼします。 ②対応策1.石油製品石油製品は仕入価格に連動する販売価格を設定し、原則的には価格変動リスクを負わないビジネスモデルとなっております。加えて行き過ぎた買越及び売越ポジション、商品先物・先渡契約等を抑制するため、「商品バランス管理規程」を策定し、その中で商品バランス枠(最大±160千KL)及び部署毎に年間損失限度額を設定し、管理しております。これらは、商品取扱い部門の主管部署において毎週損益状態のモニタリングを実施し、管理部門でその状態を再チェックするなど、不測の損失が発生しない体制を構築しております。2.LPガスCP等と連動する販売価格フォーミュラを設定し、顧客への価格転嫁を図ることで、価格変動リスクの抑制を図っております。一部のグループ会社で保有する備蓄在庫(11万トン、4か月程度保有)の評価損益が期間損益に与える影響は避けられませんが、中長期的な視点では価格変動による損益は収斂されるため、経営に大きな影響を与えるものでなく、一過性のものとして判断しております。3.電力大手電力会社とのアライアンスや電力先物取引市場等のデリバティブ活用により、SPOT市況変動リスクの抑制を図っております。昨年末より続くSPOT市況高騰により、当社グループの電力事業においても調達単価が上昇いたしました。当社の基本方針として、これまで電力価格変動リスクを抑制するための策を講じてまいりましたが、今後はその適用範囲を拡大してまいります。 (5)固定資産の減損に係るリスク影響度発生可能性発生可能性の時期小~中中中・長期 ①リスク内容当社グループは事業活動上、様々な事業に係る店舗用不動産、エネルギー供給設備、発電用設備等を保有、賃借しております。これらの当社グループの保有する有形固定資産は1,363億円(内IFRS第16号適用による使用権資産含む)、投資不動産は128億(同左)、無形資産は197億円、のれんは5億円となっております。事業等のリスクが顕在化したこと等により、それらの資産価値や収益性が低下した場合には、減損処理が必要となり、経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの保有する固定資産は複数事業に分散し、かつ日本全国各地に分散して保有していることから、一定のポートフォリオ効果によるリスク分散がなされております。また、投資時には厳格な「投資基準」、重要性の高い一定金額以上の投資案件については、関係部署による検討会議を行い、損益計画の妥当性、投資回収の実現性を審査したうえで、経営会議又は取締役会に上程するなど、投資判断に誤りがないよう努めております。また、投資後の急激な環境変化等により収益性が悪くなった場合は、別に定める投資案件の定期的な実績モニターの制度等により、不採算・低効率案件の改善策を策定・実行し、改善に努めるとともに、EXITルールによる資産処分・入替を行うなど、不採算・低効率の固定資産が蓄積しない仕組みを構築しております。 (6)情報セキュリティ及び情報システムに係るリスク影響度発生可能性発生可能性の時期中~大低特定不能 ①リスク内容当社ではお客様からの石油製品・LPガス・電力等の受注や請求書の発行、ホームページを通じた様々な情報発信等において、情報システムが業務の中核に位置付けられることから、想定を超えるサイバー攻撃、コンピューター・ウイルスの感染、不正アクセス、その他の要因でシステム障害、情報の喪失、漏洩、改ざん等が発生した場合には、事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。また、信用失墜、多額の賠償請求等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの事業活動において、情報システムや情報ネットワークの重要性は増しており、CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)及びIT企画部が中心となって、その構築・運用にあたっては適切な内部統制手続きを整備し、十分なセキュリティ確保に努めております。そして、システムやネットワークの冗長化、ネットワーク及び端末のウイルス対策、モバイルパソコンのデータレス化、ペーパレス環境の整備等、システム障害やセキュリティリスクの低減に向けた仕組みの導入を推進しております。顧客情報・個人情報を含む機密情報の管理・取扱いについては、当社グループの個人情報保護ポリシーを定め、個人情報取扱いに関する目的や管理方法をステークホルダーに広く周知しております。また、情報管理に係る基本方針や情報管理規程等、社内ルールを整備し、社内会議や社内イントラネット、eラーニング等を通じ、グループ従業員への周知・教育を行い、情報管理体制の徹底を図っております。また、情報漏洩賠償責任保険にも加入しております。 (7)コンプライアンスに係るリスク影響度発生可能性発生可能性の時期小中特定不能 ①リスク内容当社グループが事業を営む上で関連する法令、規制は下記のとおり多岐に亘ります。法令に抵触した場合には事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。ホームライフ事業高圧ガス保安法、液化石油ガス法、ガス事業法、消防法、労働安全衛生法、石油コンビナート等災害防止法 他カーライフ事業消防法、産業廃棄物処理法、土壌汚染対策法、独占禁止法 他産業ビジネス事業消防法、産業廃棄物処理法、PCB処理特別措置法、大気汚染防止法、品確法、船員法、海洋汚染防止法、温対法、石油備蓄法、毒劇物取締法、関税法、ガス事業法、石油コンビナート等災害防止法、国際船舶・港湾保安法(ソーラス条約)、貨物自動車運送事業法、高圧ガス保安法、電気事業法、計量法、水質汚濁防止法、瀬戸内法 他電力・ユーティリティ事業電力事業法、熱供給事業法、金融商品取引法、電力小売営業に関する指針、エネルギー供給構造高度化法、容量市場、低効率石炭火力廃止規制、景品表示法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制法、省エネ法、労働安全衛生法 他共通会社法、金融商品取引法、各種税法、独占禁止法、不正競争防止法、消費者保護法、個人情報保護法、労働法、高年齢者雇用安定法、障碍者雇用促進法、働き方改革関連法、最低賃金法、厚生年金保険法 他 ②対応策コンプライアンスに係るリスクが生じないために、早期発見の上対策を講じるために、当社グループでは以下のような対策を講じております。1.取締役、執行役員及び使用人は法令、定款はもとよりCSR・コンプライアンスプログラム、グループ行動宣言及び社員の行動規範等関連する規則に則り行動する。2.当社はCCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)、CSR・コンプライアンスに係る委員会及びコンプライアンスに係る事項を統括する部署を設置するとともに、CSR・コンプライアンスプログラムを制定し、各部署、グループ会社各社のCSR・コンプライアンス責任者・担当者の任命、コンプライアンス教育・研修実施、法令遵守マニュアルの作成、コンプライアンス問題発生時の対処方法(※)、内部通報制度の整備、並びに社員の行動規範の遵守に関するすべての取締役、執行役員及び使用人からの書面取得制度等、コンプライアンス体制の充実に努める。(※)各管轄部門において関連法令の把握や理解に努め、法令遵守のための体制整備や教育・啓蒙に努めております。また昨年6月から改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)が施行され、eラーニングや各種研修を通じたハラスメント対策や性的マイノリティ(LGBTq)への対応、メンタルヘルス等を含む職場環境の問題について、当社グループでは継続的な意識調査や職場ヒアリングを通じ実態把握に努め、必要に応じ専門家に相談するなどリスクの低減を図っております。3.使用人は、法令、定款、社内規則の違反或いは社会通念に反する行為等が行われていることを知ったときは、CSR・コンプライアンスプログラムに基づき社内の所定の窓口に通報する。内部通報制度に関しては、公益通報者保護法に基づき、通報者の保護を図るとともに透明性を維持した迅速・的確な対処ができる体制を整備する。4.当社は、CSR・コンプライアンスプログラムに則り、対象子会社(※)におけるCSR・コンプライアンスプログラムの制定、CSR・コンプライアンス責任者・担当者の設置、法令遵守マニュアルの整備、コンプライアンス問題発生時の対処方法、当社担当部署及び社外窓口設置の案内をしている。その上でグループ内部通報制度の整備等コンプライアンス体制の整備につき対象子会社を監査及び指導するとともに、対象子会社に対するコンプライアンス教育・研修を実施し、当社グループ全体でのコンプライアンス意識の向上に努める。(※)当社が直接出資する子会社、及び当社が間接出資する主要な子会社であって当社による直接の管理・指導等を必要とする会社を指します。5.当社は、法改正に伴う各部門で想定されるリスクをリスクマネジメント委員会にて審議し、対策を決定する。 また当社グループを取り巻く環境には、上記記載の内容以外にも様々なリスク(法令・制度変更リスク、不良債権発生リスク、金利・為替変動リスクほか)を有しておりますが、前述の体制でリスク管理に万全を期しており、甚大な影響はないものと考えております。
FY2020|8,289 文字
2【事業等のリスク】 当社グループの事業には、国内事業基盤の縮小などによる長期的かつ緩やかに影響を受けるリスクや自然災害など比較的短期的な影響に留まると思われるリスクが存在しますが、取り巻く様々なリスクに対応するため、リスク取組基準、管理体制及び管理手法の整備により、リスクを統括的かつ個別的に管理しております。また、経営の諮問機関としてリスクマネジメント委員会を設置し、影響度と発生頻度などから経営に影響を及ぼす重要なリスクを洗い出し、分析、対策、発生、顕在化の予防・周知といったリスクマネジメントを実施しながら、継続的に管理を強化することでリスクの軽減を図っております。 これらを前提として、当社グループに重要な影響を及ぼす可能性があるリスクを選定し、それらに対する現時点における対応策を記載しております。なお、文中の将来に関する事項は、別段の表示がない限り、当社が有価証券報告書提出日現在において判断したものです。 (1)感染症の大流行(パンデミック)によるリスク①リスク内容近年の航空機などの高速かつ大量輸送が可能な交通機関網の発達により、あらゆる感染症はかつてと比較にならないほど極めて短期間で全世界に蔓延する可能性があります。この度の新型コロナウイルスの様な感染力の高い感染症がひとたび流行すると世界的大流行が考えられ、当社グループにおいても社員及び取引先、関係者の健康被害とこれに伴う社会的・経済的影響が危惧され、事業活動の継続が困難になるリスクを有しております。また、経済動向により、ガソリン等の需要減の影響はありますが、社会生活に不可欠なビジネスである石油・LPガス・電力・熱供給等の事業に関しては、例えば、外出自粛によりガソリン需要やオフィス等の熱需要が減少する一方、在宅により家庭用電力・LPガス等の需要が増加するなど、事業間の好不調の補完関係がある程度成立し、短期的には大きな影響は無いものと考えております。一方で自動車ビジネスに関しては消費者の不要不急の購買行動に根差しており、経済状況によっては苦戦が予想されます。新型コロナウイルスの様な大規模感染症による事業別の想定されるリスクは以下のとおりであります。 事業想定されるリスク社会生活に不ビ可ジ欠ネなス石油製品販売・ 経済活動の自粛による需要減退に伴う販売数量の減少・ グループ会社及び販売店従業員の罹患による休止拠点の拡大・ 物流従事者の罹患による受発注、デリバリー機能の停止LPガス販売・ 経済活動自粛による業務用・自動車用LPガスの需要減退・ 製造、物流、保安の従業員罹患による機能の停止電力販売・ 経済活動の自粛による業務用需要の減退・ 発電所従業員の罹患による発電機能の停止熱供給・ 経済活動の自粛による店舗・供給先施設の需要減退・ オペレーションスタッフの罹患による熱供給機能の停止車両販売等のビジネス・ 経済活動の自粛やディーラー店舗の時短営業に伴う販売台数の減少・ 店舗従業員の罹患による販売・車両メンテナンス機能の停止 ②対応策当社ではなんらかの感染症が発生しパンデミックとなった場合に備え「社員の安全優先」「感染拡大の防止」の観点から以下のとおり、発生段階別基本対応を定めております。(発生段階別の基本行動)ステージ1(国内エリア発生初期)不要不急の出張、行事、会議等の自粛に努め従業員、来客者の安心・安全を最優先に努め感染予防に努める。ステージ2(エリア発生初期)感染者が発生した際の初動ガイドラインに基づき行動するとともに、在宅勤務に備えIT環境の整備とガイドラインの周知徹底を行う。また、全国における事業分野毎の状況をモニタリングしつつ、想定されるリスクに対する対策準備を行う。ステージ3(エリア感染期)対策本部を設置、非常事態に備える体制を整備し感染拡大エリアは在宅勤務とし、従業員の感染防止に努める。継続した事業毎のモニタリングに基づき、必要に応じてパンデミックに係る事業継続計画を発動するとともに、事業に対する影響を注視し、対策本部にて対策を講じる。(2)事業基盤縮小のリスク①リスク内容当社グループは日本国内を中心とした石油製品販売、LPガス・産業用ガス販売、電力販売、熱供給、車両販売等のビジネスを展開しており、国内人口の減少による顧客減少や省エネルギー化、電気自動車の増加等により、取扱商品の販売量減少等の影響を受けます。この傾向は今後も継続的に変わらないものと想定されるため、何ら対策を講じない場合には、毎年一定の減収が続くことが見込まれます。②対応策全社的な対応策としては、新規事業や海外事業展開を強化し、新たな顧客基盤獲得を推進しております。また、当社では事業部門制を採用しており、各々の事業部門毎に事業基盤縮小への対応策を講じております。対応策のうち、重要性の高いものは以下のとおりです。1.ホームライフ事業LPガス販売(直売)の国内顧客基盤減少リスクに対し以下のような対応策を講じております。・国内外M&Aによる顧客数の維持・拡大・優良顧客優待サービスによる顧客離脱防止・LPWA(※)等のIT活用による業務効率化とコスト削減(※)LPWA(=Low Power Wide Area)とは、消費電力を抑えて遠距離通信を実現する通信方式です。顧客のガスメーターに専用機器を設置しLPWAを用いることで、検針や配送の合理化を進めております。2.カーライフ事業国内石油製品販売量減少リスクに対し以下のような対応策を講じております。・販売店との連携を強化し、地域生活者のニーズを汲み取ることによる系列CSの収益基盤強化・販売数量に伴う収益減に対応するため、レンタカー事業やカーリース事業への参入による収益拡充3.電力・ユーティリティ事業国内電力販売(小売)の顧客数減少リスクに対し、以下のような対応策を講じております。・IT活用や新たなブランド構築による、電力小売事業の営業活動の強化・代理店網を活用した営業基盤の拡充(参考)主な顧客基盤顧客数販売数量動向予測LPガス販売(卸売・直売)150万軒548千トン△1.0%/年石油販売(CS向け)1,704CS4.5百万KL△1.7%/年電力販売(小売)17万軒2,900GWh△1.0%/年 (3)自然災害によるリスク①リスク内容当社グループは国内全域に事業展開しており、CS(給油所)、石油・ガス・アスファルト基地、ガス・熱供給設備、発電所、自動車販売店舗等で約1,460億円の有形固定資産・投資不動産(内IFRS第16号適用による使用権資産含む)を有しております。国内に広範囲な大規模自然災害(地震、台風、水害等)が発生した場合、その資産毀損が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、本社等の主たる機能が首都圏に多いことから、当該エリアで大規模自然災害が生じた場合には事業継続が困難となるリスクを有しております。②対応策1.設備毀損対策当社グループが保有する資産は日本全国各エリアに分散保有しており、自然災害によって毀損するリスクも分散されております。また、保有設備の耐震構造については、関連法令等に示される耐震基準に従い建設、維持しており、これまでの大規模自然災害においても、大きな被害は生じておりません。さらに、保険付保による対策を講じており、火災保険については大部分の設備に付保しております。一方、地震保険については、経済性も考慮し、石油基地、アスファルト基地等一部の設備への付保としております。2.事業継続当社では首都圏に大規模災害が生じた場合のBCP策定及び継続的な訓練を実施しており、また、グループ会社も含めた各エリア単位でのBCP構築にも着手しております。(当社グループのBCP体制)当社の経営理念である「社会とくらしのパートナー」としての責務を果たすため、当社では事業継続の脅威となる大規模な地震や火災・爆発、津波や洪水等によるエネルギーの供給停止や通信の遮断などの不測の事態が発生した場合に備え、策定したBCP基本方針に基づき、体制整備に努めております。またグループ会社を含めた各エリアおいても同様の方針の下、BCP体制の整備を順次進めております。■BCP基本方針①人命尊重を最優先とする。②従業員とその家族の安全を確保したうえで「社会とくらしにパートナー」として可能な限り当社取扱製品の販売とサービスの提供に努める。③地域社会と協力して二次災害の防止・被災地の復旧・復興支援を行う。④本計画と社内規程及びマニュアルの整合性を確保し、継続的改善に努める。 ■BCP体制図災害対策本部、部門対策本部、エリア対策本部の3階層としており、迅速かつ的確に情報収集が出来る体制としております。 ■石油製品等の受注・発注業務におけるBCP体制不測の事態発生に対応するため、2013年から受発注センターを東西に分割しました。これにより、一方の受発注センターの機能が消失した場合であっても、他方の受発注センターを活用して、速やかに国内全域をカバー出来る体制に切り替えが可能です。また定期的に人材交流を実施し、両エリアに対応出来る人材を育成し、体制整備に努めております。 (参考)防災への取組当社では災害にいち早く対応するインフラ体制構築の一環として、「災害用発電設備CS」を64か所配備、「中核充填所」を12か所配備し、非常時に病院・避難所などへの電力の優先的供給、緊急車両等への給油など災害対応能力の強化を図っております。 人材面では全国に約250名の防災士・約2,700名の危険物取扱者・約1,500名の液化石油ガス設備士を有し、防災ネットワークを支える人材として地域の生活インフラを支えております。また各地域の消防や自治体等と連接して、災害対応に取り組むべく協定を締結し、有事の際に備えております。 (4)商品価格変動リスク①リスク内容当社グループでは石油製品、LPガス、電力の取引において、以下の商品価格変動によるリスクを有しております。1.石油製品ガソリン、灯油、軽油、重油で年間販売量10百万KL超(月間販売量約1百万KL)の取り扱いがあり、その取引においては、相場動向を考慮したうえで先物取引等による買越及び売越ポジションを持つことがあります。さらに、ヘッジ目的で商品先物・先渡契約等を行っております。その結果商品バランス(※)を生じ、市況変動によって損益に影響を及ぼす可能性があります。(※)商品バランスとは、売約残と買約残の差のことであり、売約残とは販売先と契約して未だに引渡ししていない固定価格の売り契約残及び先物取引の売り建玉のことです。また、買約残とは仕入先と契約して未だに引き取りをしていない固定価格の買い契約残及び先物取引の買い建玉、現物在庫のことです。2.LPガスLPガスは、一般家庭や業務用店舗等への小売販売を中心として、年間販売量500~600千トンの取り扱いがあり、主として顧客の軒先に設置されている容器内の在庫(軒先在庫)や一部のグループ会社で有している備蓄在庫が価格変動リスクに晒されております。また、市況価格はCP(※)との相関が高くなっております。(※)CP(Contract Price)とは、LPガスの最大の輸出国であったサウジアラビアが1994年10月から導入した、輸入国の取引先と交わす契約価格。世界のLPGスポット落札価格・世界市場の相場・有力情報誌の市況情報を参考に、サウジアラビアの国営企業であるサウジアラムコ社の価格決定委員会にて決定されます。現在はMB(Mont Belvieu=米国テキサス州モントベルビュー市場での取引価格)を折り込んだ価格フォーミュラを導入しており、以前に比べCPによる価格影響は弱まっているものの、現在もLPガス輸入価格の主要指標となっております。3.電力電力(小売)は、法人及び一般消費者向けに年間約3,000GWhを販売しておりますが、これらの大半が単年契約の固定価格での販売となっております。一方、当社は自社発電、相対契約、SPOT(JEPX等)から電源を調達しており、SPOT価格が高騰した場合は当社の売買損益に影響を及ぼします。 ②対応策1.石油製品石油製品は仕入価格に連動する販売価格を設定し、原則的には価格変動リスクを負わないビジネスモデルとなっております。加えて行き過ぎた買越及び売越ポジション、商品先物・先渡契約等を抑制するため、「商品バランス管理規程」を策定し、その中で商品バランス枠(最大±160千KL)及び部署毎に年間損失限度額を設定し、管理しております。これらは、商品取扱い部門の主管部署において毎週損益状態のモニタリングを実施し、管理部門でその状態を再チェックするなど、不測の損失が発生しない体制を構築しております。2.LPガスCP等と連動する販売価格フォーミュラを設定し、顧客への価格転嫁を図ることで、価格変動リスクの抑制を図っております。一部のグループ会社で保有する備蓄在庫(15万トン、4か月程度保有)の評価損益が期間損益に与える影響は避けられませんが、中長期的な視点では価格変動による損益は収斂されるため、経営に大きな影響を与えるものでなく、一過性のものとして判断しております。3.電力大手電力会社とのアライアンスや電力先物取引市場等のデリバティブ活用により、SPOT市況変動リスクの抑制を図っております。 (5)固定資産減損によるリスク①リスク内容当社グループは事業活動上、様々な事業に係る店舗用不動産、エネルギー供給設備、発電用設備等を保有、賃借しております。これらの当社グループの保有する有形固定資産・投資不動産は、1,460億円(内IFRS第16号適用による使用権資産含む)、無形資産は200億円、のれんは5億円となっております。事業等のリスクが顕在化したこと等により、それらの資産価値や収益性が低下した場合には、減損処理が必要となり、経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの保有する固定資産は複数事業に分散しており、日本全国各地に分散して保有していることから、一定のポートフォリオ効果によるリスク分散がなされております。また、投資時には厳格な「投資基準」、重要性の高い一定金額以上の投資案件については、関係部署による検討会議を行い、損益計画の妥当性、投資回収の実現性を審査したうえで、経営会議又は取締役会に上程するなど、投資判断に誤りが無いよう努めております。また、投資後の急激な環境変化等により収益性が悪くなった場合は、別に定める投資案件の定期的な実績モニターの制度等により、不採算・低効率案件の改善策を策定・実行し、改善に努めるとともに、EXITルールによる資産処分・入替を行うなど、不採算・低効率の固定資産が蓄積しない仕組みを構築しております。 (6)情報セキュリティ及び情報システムに係るリスク①リスク内容当社ではお客様からの石油製品・LPガス等の受注や請求書の発行、ホームページを通じた様々な情報発信等において、情報システムが業務の中核に位置付けられることから、想定を超えるサイバー攻撃、コンピューター・ウイルスの感染、不正アクセス、その他の要因でシステム障害、情報の喪失、漏洩、改ざん等が発生した場合には、事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。また、信用失墜、多額の賠償請求等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②対応策当社グループの事業活動において、情報システムや情報ネットワークの重要性は増しており、CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー)及びIT企画部が中心となって、その構築・運用にあたっては適切な内部統制手続きを整備し、十分なセキュリティ確保に努めております。そして、システムやネットワークの冗長化、ネットワーク及び端末のウイルス対策、モバイルパソコンのデータレス化、ペーパレス環境の整備等、システム障害やセキュリティリスクの低減に向けた仕組みの導入を推進しております。顧客情報・個人情報を含む機密情報の管理・取り扱いについては、当社グループの個人情報保護ポリシーを定め、個人情報取り扱いに関する目的や管理方法をステークホルダーに広く周知しております。また、情報管理に係る基本方針や情報管理規程等、社内ルールを整備し、社内会議や社内イントラネット、eラーニング等を通じ、グループ従業員への周知・教育を行い、情報管理体制の徹底を図っております。また、情報漏洩賠償責任保険にも加入しております。 (7)コンプライアンスに係るリスク①リスク内容当社グループが事業を営む上で関連する法令、規制は下記のとおり多岐に亘ります。法令に抵触した場合には事業活動の継続に支障をきたす可能性があります。ホームライフ事業高圧ガス保安法、液化石油ガス法、ガス事業法、消防法 他カーライフ事業消防法、産業廃棄物処理法、土壌汚染対策法、独占禁止法 他産業ビジネス事業消防法、産業廃棄物処理法、PCB処理特別措置法、大気汚染防止法、海洋汚染防止法 他電力・ユーティリティ事業電力事業法、熱供給事業法、金融商品取引法、電力小売営業に関する指針、景品表示法、大気汚染防止法、水質汚濁防止法、騒音規制法、省エネ法、労働安全衛生法 他共通会社法、金融商品取引法、各種税法、独占禁止法、不正競争防止法、消費者保護法、個人情報保護法、労働法 他 ②対応策コンプライアンスに係るリスクが生じないよう、早期発見の上対策を講じるために、当社グループでは以下のような対策を講じております。1.取締役、執行役員及び使用人は法令、定款はもとよりCSR・コンプライアンスプログラム、グループ行動宣言及び社員の行動規範等関連する規則に則り行動する。2.当社はCCO(チーフ・コンプライアンス・オフィサー)、CSR・コンプライアンスに係る委員会及びコンプライアンスに係る事項を統括する部署を設置するとともに、CSR・コンプライアンスプログラムを制定し、各部署のCSR・コンプライアンス責任者の任命、コンプライアンス教育・研修実施、法令遵守マニュアルの作成、コンプライアンス問題発生時の対処方法(※)、内部通報制度の整備、並びに社員の行動規範の遵守に関するすべての取締役、執行役員及び使用人からの書面取得制度等、コンプライアンス体制の充実に努める。(※)各管轄部門において関連法令の把握や理解に努め、法令遵守のための体制整備や教育・啓蒙に努めております。また本年6月から改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)が施行されますが、各種ハラスメントを含む職場環境の問題について、当社グループでは継続的な意識調査や職場ヒアリングを通じ実態把握に努め、必要に応じ専門家に相談するなどリスクの低減を図っています。3.使用人は、法令、定款、社内規則の違反或いは社会通念に反する行為等が行われていることを知ったときは、CSR・コンプライアンスプログラムに基づき社内の所定の窓口に通報する。内部通報制度に関しては、通報者の保護を図るとともに透明性を維持した的確な対処ができる体制を整備する。4.当社は、CSR・コンプライアンスプログラムに則り、対象子会社(※)におけるCSR・コンプライアンスプログラムの制定、CSR・コンプライアンス責任者の設置、法令遵守マニュアルの整備、コンプライアンス問題発生時の対処方法、当社担当部署及び社外の弁護士を窓口とするグループ内部通報制度の整備等コンプライアンス体制の整備につき対象子会社を監査及び指導するとともに、対象子会社に対するコンプライアンス教育・研修を実施し、当社グループ全体でのコンプライアンス意識の向上に努める。(※)当社が直接出資する子会社、及び当社が間接出資する主要な子会社であって当社による直接の管理・指導等を必要とする会社を指します。 また当社グループを取り巻く環境には、上記記載の内容以外にも様々なリスク(気候変動リスク、法令・制度変更リスク、不良債権発生リスク、金利・為替変動リスクほか)を有しておりますが、前述の体制でリスク管理に万全を期しており、甚大な影響は無いものと考えております。
FY2019|3,112 文字
2【事業等のリスク】 現時点で当社グループの事業上のリスクの発生について、経営成績・財政状態及び株式価格等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクを以下のように把握し、未然防止や発生を回避するために具体的施策を講じ迅速な対応をしてまいります。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。(1)業界動向及び競合によるリスク当社グループを取り巻く石油、LPガス、電力販売等のエネルギー業界は、ガス事業法や電気事業法等の規制緩和、環境問題、少子高齢化問題等の要因による、新規参入業者の出現や同業者間の販売競争激化等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、車販売事業(ディーラー)においては、自動車市場における急激な変化と激しい競争が繰り広げられております。今後においても業界動向等により更に競争が激化した場合は、自動車販売台数の減少や販売価格への影響により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)コンプライアンスに関するリスク当社グループの事業活動は国内外の各種法規制の適用を受けております。当社グループの全役職員に対し、社員の行動規範であるグループ行動宣言書の提出を義務付け、CSRコンプライアンスプログラムに則り、法令・企業倫理に沿った行動を徹底するとともに、役員・社員への教育、啓蒙活動を継続して実施し、法令遵守の徹底を図っておりますが、重大なコンプライアンス違反や業務展開において法令等に触れる事態が発生した場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3)市況変動リスク当社グループが取扱う石油製品等の商品価格は、原油価格や為替レートの変動等が影響する体系となっております。商品価格の変動に際しては、競合他社との関係や市況価格、価格転嫁に要するタイムラグ等に連動し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、電力販売につきましても、燃料の需給動向、競合他社との関係や市況状況により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)不良債権に関するリスク取引先の経営環境及び景気動向や内外の経済情勢により不良債権が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)大口需要家取引に関するリスク当社グループは、数社の大口需要家と取引しております。何らかの要因による取引関係の悪化で売上高の減少や信用リスクの発生により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(6)投資リスク当社グループでは、発電設備や物流施設をはじめとした設備に加え、M&Aに伴う事業授受や株式取得、運用を目的とした再生可能エネルギー事業に関連する資産の取得など、様々な投資活動を行っております。当社では新規投資の実行については、投資基準を設けて意思決定すると共に、既存投資案件の実績フォローを定期的に行い、投資効率の改善を図ることで投資リスクの低減を図っております。しかしながら、予期せぬ外部環境の変動等諸条件の変化等による資産価値の下落、計画外の追加的な資金拠出等により、投資の全部または一部が損失となる等、当社グループの経営成績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。(7)法規制及び政策についてのリスク当社グループが国内外において展開する事業に関する法規制及び政策の実施内容、進展状況によっては需要家や消費者の需給動向へ影響を及ぼし、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)金利変動によるリスク当社グループは投資活動、営業取引に伴う資金の調達や運用において、金利変動リスクに晒されており、今後の金利変動により借入金利が上昇した場合には金融コストが増加し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)システム障害に関するリスク当社グループが業務上運用している情報システムにおいて、自然災害や人為的・品質的な障害によりシステムに障害が発生した場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)個人情報漏えいなど情報管理に関するリスク顧客を含めたステークホルダーの個人情報の管理、取扱いには当社グループにおいて社内規程等を整備し、細心の注意を払っておりますが、何らかの原因によりそれらの個人情報が漏えいした場合には、社会的信頼を失うとともに、企業イメージの低下を招くなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)土壌汚染など環境汚染に関するリスク販売施設(CS等)及び油槽所については、燃料油流出による土壌汚染などの環境汚染問題が発生する可能性があります。当社グループにおいては、厳格な社内規程を設けて土壌汚染対策を実施しておりますが、何らかの原因で周辺環境へ与える影響が発生した場合には相応のコストも発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)天候の変動に関するリスク冬季の暖房用エネルギーの中心である灯油・重油・LPガス・冷暖房用の電力・熱供給(冷水・温水)などの消費量は気候変動に密接に関係します。このため異常気象は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(13)事故・自然災害などに関するリスク発電所事故等による大規模な停電、元売等石油製品の出荷基地における事故に起因する機能停止、地震等の自然災害、新型インフルエンザの流行等は、当社グループの営業活動に影響を与える可能性があります。当社では、予期せぬ事故・災害に対応するため、首都圏直下型の地震を想定したBCPの策定、停電対策等緊急時の対策を講じており、グループ会社においても個々に各種対策を講じておりますが、被害を完全に回避できるものでなく、事故・自然災害等の発生時には、当社グループの経営成績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。(14)カントリーリスク当社グループは、海外の様々な国・地域において取引及び事業活動を行っており、これらの国・地域の政治・経済・社会情勢等に起因して生じる予期せぬ事態、現地法令・規則・税制の変更によって業績に影響を及ぼす可能性があります。(15)退職給付費用及び退職給付債務に関するリスク退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上の前提に基づき算出されておりますが、数理計算上の前提条件を変更する必要性が生じた場合、あるいは、証券市場の低迷により年金資産が毀損した場合等には、退職給付費用・退職給付債務の増加や年金資産の追加的支出が必要となる可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(16)繰延税金資産に関するリスク連結財務諸表において、資産側に計上される繰延税金資産は金額上重要性があり、当社グループは、将来の課税所得と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、実現可能な繰延税金資産を計上しております。しかしながら、タックス・プランニングにおける課税所得の見積りの変動及びタックス・プランニングの変更、あるいは税率変動等を含む税制の変更等があった場合には、繰延税金資産が増減する可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)重要な訴訟等に関するリスク当社グループの国内及び海外における事業活動等が今後重要な訴訟等の対象となり、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
FY2018|2,841 文字
2【事業等のリスク】 現時点で当社グループの事業上のリスクの発生について、経営成績・財政状態及び株式価格等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクを以下のように把握し、未然防止や発生を回避するために具体的施策を講じ迅速な対応をしてまいります。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。(1)業界動向及び競合によるリスク当社グループを取り巻く石油、LPガス、電力販売等のエネルギー業界は、ガス事業法や電気事業法等の規制緩和、環境問題、少子高齢化問題等の要因による、新規参入業者の出現や同業者間の販売競争激化等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、車販売事業(ディーラー)においては、自動車市場における急激な変化と激しい競争が繰り広げられております。今後においても業界動向等により更に競争が激化した場合は、自動車販売台数の減少や販売価格への影響により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)市況変動リスク当社グループが取扱う石油製品等の商品価格は、原油価格や為替レートの変動等が影響する体系となっております。商品価格の変動に際しては、競合他社との関係や市況価格、価格転嫁に要するタイムラグ等に連動し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、電力販売につきましても、燃料の需給動向、競合他社との関係や市況状況により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3)不良債権に関するリスク取引先の経営環境及び景気動向や内外の経済情勢により不良債権が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)大口需要家取引に関するリスク当社グループは、数社の大口需要家と取引しております。何らかの要因による取引関係の悪化で売上高の減少や信用リスクの発生により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)投資リスク当社グループでは、発電設備や物流施設をはじめとした様々な投資活動を行っております。当社では新規投資の実行については、投資基準を設けて意思決定すると共に、既存投資案件の実績フォローを定期的に行い、投資効率の改善を図ることで投資リスクの低減を図っております。しかしながら、予期せぬ外部環境の変動等諸条件の変化等による資産価値の下落、追加的な資金拠出、発電設備等に関わる計画外の修繕費用の発生等により、投資の全部または一部が損失となる等、当社グループの経営成績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。(6)エネルギーに関する法規制及び政策についてのリスクエネルギーに関する法規制及び政策の実施内容、進展状況によっては需要家や消費者のエネルギー需給動向への影響等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(7)金利変動によるリスク当社グループは投資活動、営業取引に伴う資金の調達や運用において、金利変動リスクに晒されており、今後の金利変動により借入金利が上昇した場合には金融コストが増加し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)システム障害に関するリスク当社グループが業務上運用している情報システムにおいて、自然災害や人為的・品質的な障害により受発注等を中心としたシステムに障害が発生した場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(9)個人情報漏えいなど情報管理に関するリスク顧客を含めたステークホルダーの個人情報の管理、取扱いには当社グループにおいて社内規程等を整備し、細心の注意を払っておりますが、何らかの原因によりそれらの個人情報が漏えいした場合には、社会的信頼を失うとともに、企業イメージの低下を招くなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)土壌汚染など環境汚染に関するリスク販売施設(CS等)及び油槽所については、燃料油流出による土壌汚染などの環境汚染問題が発生する可能性があります。当社グループにおいては、厳格な社内規程を設けて土壌汚染対策を実施しておりますが、何らかの原因で周辺環境へ与える影響が発生した場合には相応のコストも発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)天候の変動に関するリスク冬季の暖房用エネルギーの中心である灯油・重油・LPガス・冷暖房用の電力・熱供給(冷水・温水)などの消費量は気候変動に密接に関係します。このため異常気象は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)事故・自然災害などに関するリスク発電所事故等による大規模な停電、元売等石油製品の出荷基地における事故に起因する機能停止、地震等の自然災害、新型インフルエンザの流行等は、当社グループの営業活動に影響を与える可能性があります。当社では、予期せぬ事故・災害に対応するため、首都圏直下型の地震を想定したBCPの策定、停電対策等緊急時の対策を講じており、グループ会社においても個々に各種対策を講じておりますが、被害を完全に回避できるものでなく、事故・自然災害等の発生時には、当社グループの経営成績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。(13)カントリーリスク当社グループは、海外の様々な国・地域において取引及び事業活動を行っており、これらの国・地域の政治・経済・社会情勢等に起因して生じる予期せぬ事態、現地法令・規則・税制の変更によって業績に影響を及ぼす可能性があります。(14)退職給付費用及び退職給付債務に関するリスク退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上の前提に基づき算出されておりますが、数理計算上の前提条件を変更する必要性が生じた場合、あるいは、証券市場の低迷により年金資産が毀損した場合等には、退職給付費用・退職給付債務の増加や年金資産の追加的支出が必要となる可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(15)繰延税金資産に関するリスク連結財務諸表において、資産側に計上される繰延税金資産は金額上重要性があり、当社グループは、将来の課税所得と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、実現可能な繰延税金資産を計上しております。しかしながら、タックス・プランニングにおける課税所得の見積りの変動及びタックス・プランニングの変更、あるいは税率変動等を含む税制の変更等があった場合には、繰延税金資産が増減する可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)重要な訴訟等に関するリスク当社グループの国内及び海外における事業活動等が今後重要な訴訟等の対象となり、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
FY2017|2,949 文字
4【事業等のリスク】 現時点で当社グループの事業上のリスクの発生について、経営成績・財政状態及び株式価格等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクを以下のように把握し、未然防止や発生を回避するために具体的施策を講じ迅速な対応をしてまいります。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。(1)業界動向及び競合によるリスク当社グループを取り巻く石油、LPガス、電力販売等のエネルギー業界は、ガス事業法や電気事業法等の規制緩和、環境問題、少子高齢化問題等の要因による、新規参入業者の出現や同業者間の販売競争激化等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、車販売事業(ディーラー)においては、自動車市場における急激な変化と激しい競争が繰り広げられております。今後においても業界動向等により更に競争が激化した場合は、自動車販売台数の減少や販売価格への影響により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)市況変動リスク当社グループが取扱う石油製品等の商品価格は、原油価格や為替レートの変動等が影響する体系となっております。商品価格の変動に際しては、競合他社との関係や市況価格、価格転嫁に要するタイムラグ等に連動し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、電力販売につきましても、燃料の需給動向、競合他社との関係や市況状況により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3)不良債権に関するリスク取引先の経営環境及び景気動向や内外の経済情勢により不良債権が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)大口需要家取引に関するリスク当社グループは、数社の大口需要家と取引しております。何らかの要因による取引関係の悪化で売上高の減少や信用リスクの発生により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)投資リスク当社グループでは、発電設備や物流施設をはじめとした様々な投資活動を行っております。当社では新規投資の実行については、投資基準を設けて意思決定すると共に、既存投資案件の実績フォローを定期的に行い、投資効率の改善を図ることで投資リスクの低減を図っております。しかしながら、予期せぬ外部環境の変動等諸条件の変化等による資産価値の下落、追加的な資金拠出、発電設備等に関わる計画外の修繕費用の発生等により、投資の全部または一部が損失となる等、当社グループの経営成績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。(6)エネルギーに関する法規制及び政策についてのリスクエネルギーに関する法規制及び政策の実施内容、進展状況によっては需要家や消費者のエネルギー需給動向への影響等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(7)金利変動によるリスク当社グループは投資活動、営業取引に伴う資金の調達や運用において、金利変動リスクに晒されており、今後の金利変動により借入金利が上昇した場合には金融コストが増加し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)株価変動リスク当社グループで保有する売却可能有価証券は、経済状況や株式相場の変動リスク等により公正価値が下落する場合には、当社の株主資本が減少するリスクが存在し、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(9)システム障害に関するリスク当社グループが業務上運用している情報システムにおいて、自然災害や人為的・品質的な障害により受発注等を中心としたシステムに障害が発生した場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(10)個人情報漏えいなど情報管理に関するリスク顧客を含めたステークホルダーの個人情報の管理、取扱いには当社グループにおいて社内規程等を整備し、細心の注意を払っておりますが、何らかの原因によりそれらの個人情報が漏えいした場合には、社会的信頼を失うとともに、企業イメージの低下を招くなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)土壌汚染など環境汚染に関するリスク販売施設(CS等)及び油槽所については、燃料油流出による土壌汚染などの環境汚染問題が発生する可能性があります。当社グループにおいては、厳格な社内規程を設けて土壌汚染対策を実施しておりますが、何らかの原因で周辺環境へ与える影響が発生した場合には相応のコストも発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)天候の変動に関するリスク冬季の暖房用エネルギーの中心である灯油・重油・LPガス・冷暖房用の電力・熱供給(冷水・温水)などの消費量は気候変動に密接に関係します。このため異常気象は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(13)事故・自然災害などに関するリスク発電所事故等による大規模な停電、元売等石油製品の出荷基地における事故に起因する機能停止、地震等の自然災害、新型インフルエンザの流行等は、当社グループの営業活動に影響を与える可能性があります。当社では、予期せぬ事故・災害に対応するため、首都圏直下型の地震を想定したBCPの策定、停電対策等緊急時の対策を講じており、グループ会社においても個々に各種対策を講じておりますが、被害を完全に回避できるものでなく、事故・自然災害等の発生時には、当社グループの経営成績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。(14)カントリーリスク当社グループは、海外の様々な国・地域において取引及び事業活動を行っており、これらの国・地域の政治・経済・社会情勢等に起因して生じる予期せぬ事態、現地法令・規則・税制の変更によって業績に影響を及ぼす可能性があります。(15)退職給付費用及び退職給付債務に関するリスク退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上の前提に基づき算出されておりますが、数理計算上の前提条件を変更する必要性が生じた場合、あるいは、証券市場の低迷により年金資産が毀損した場合等には、退職給付費用・退職給付債務の増加や年金資産の追加的支出が必要となる可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(16)繰延税金資産に関するリスク連結財務諸表において、資産側に計上される繰延税金資産は金額上重要性があり、当社グループは、将来の課税所得と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、実現可能な繰延税金資産を計上しております。しかしながら、タックス・プランニングにおける課税所得の見積りの変動及びタックス・プランニングの変更、あるいは税率変動等を含む税制の変更等があった場合には、繰延税金資産が増減する可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)重要な訴訟等に関するリスク当社グループの国内及び海外における事業活動等が今後重要な訴訟等の対象となり、将来の当社グループの財政状態や業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
FY2016|2,947 文字
4【事業等のリスク】 現時点で当社グループの事業上のリスクの発生について、経営成績・財政状態及び株式価格等に影響を及ぼす可能性のある主なリスクを以下のように把握し、未然防止や発生を回避するために具体的施策を講じ迅速な対応をしてまいります。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものです。(1)業界動向及び競合によるリスク当社グループを取り巻く石油、LPガス、電力販売等のエネルギー業界は、ガス事業法や電気事業法等の規制緩和、環境問題、少子高齢化問題等の要因による、新規参入業者の出現や同業者間の販売競争激化等によって、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、車販売事業(ディーラー)においては、自動車市場における急激な変化と激しい競争が繰り広げられております。今後においても業界動向等により更に競争が激化した場合は、自動車販売台数の減少や販売価格への影響により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(2)市況変動リスク当社グループが取扱う石油製品価格は、原油価格や為替レートの変動等が直接影響する体系となっております。販売価格の変動に際しては、競合他社との関係や市況価格、価格転嫁に要するタイムラグ等に連動し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、電力販売につきましても、燃料の需給動向、競合他社との関係や市況状況により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(3)不良債権に関するリスク取引先の経営環境及び景気動向や内外の経済情勢により不良債権が発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(4)大口需要家取引に関するリスク当社グループは、数社の大口需要家と取引しております。何らかの要因による取引関係の悪化で売上高の減少や信用リスクの発生により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(5)投資リスク当社グループでは、発電設備や物流施設をはじめとした様々な投資活動を行っております。当社では新規投資の実行については、投資基準を設けて意思決定すると共に、既存投資案件の実績フォローを定期的に行い、投資効率の改善を図ることで投資リスクの低減を図っております。しかしながら、予期せぬ外部環境の変動等諸条件の変化等による資産価値の下落、追加的な資金拠出、発電設備等に関わる計画外の修繕費用の発生等により、投資の全部または一部が損失となる等、当社グループの経営成績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。(6)エネルギーに関する法規制及び政策についてのリスクエネルギーに関する法規制及び政策の実施内容、進展状況によっては需要家や消費者のエネルギー需給動向への影響等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(7)金利変動によるリスク当社グループは投資活動、営業取引に伴う資金の調達や運用において、金利変動リスクに晒されており、今後の金利変動により借入金利が上昇した場合には金融コストが増加し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(8)株価変動リスク当社グループで保有する売却可能有価証券は、経済状況や株式相場の変動リスク等により公正価値が下落する場合には、当社の株主資本が減少するリスクが存在し、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(9)債券格付けの低下に関するリスク当社は外部の格付機関より格付を取得しており、経営状況の悪化により、格付評価が低下した場合は社債等の直接的な資金調達に影響を及ぼす可能性があります。(10)システム障害に関するリスク当社グループが業務上運用している情報システムにおいて、自然災害や人為的・品質的な障害により受発注等を中心としたシステムに障害が発生した場合は、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(11)個人情報漏えいなど情報管理に関するリスク顧客を含めたステークホルダーの個人情報の管理、取扱いには当社グループにおいて社内規程等を整備し、細心の注意を払っておりますが、何らかの原因によりそれらの個人情報が漏えいした場合には、社会的信頼を失うとともに、企業イメージの低下を招くなど、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(12)土壌汚染など環境汚染に関するリスク販売施設(CS等)及び油槽所については、燃料油流出による土壌汚染などの環境汚染問題が発生する可能性があります。当社グループにおいては、厳格な社内規程を設けて土壌汚染対策を実施しておりますが、何らかの原因で周辺環境へ与える影響が発生した場合には相応のコストも発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(13)天候の変動に関するリスク冬季の暖房用エネルギーの中心である灯油・重油・LPガス・冷暖房用の電力・熱供給(冷水・温水)などの消費量は気候変動に密接に関係します。このため異常気象は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(14)事故・自然災害などに関するリスク発電所事故等による大規模な停電、元売等石油製品の出荷基地における事故に起因する機能停止、地震等の自然災害、新型インフルエンザの流行等は、当社グループの営業活動に影響を与える可能性があります。当社では、予期せぬ事故・災害に対応するため、首都圏直下型の地震を想定したBCPの策定、停電対策等緊急時の対策を講じており、グループ会社においても個々に各種対策を講じておりますが、被害を完全に回避できるものでなく、事故・自然災害等の発生時には、当社グループの経営成績及び事業活動に影響を及ぼす可能性があります。(15)カントリーリスク当社グループは、海外の様々な国・地域において取引及び事業活動を行っており、これらの国・地域の政治・経済・社会情勢等に起因して生じる予期せぬ事態、現地法令・規則・税制の変更によって業績に影響を及ぼす可能性があります。(16)退職給付費用及び退職給付債務に関するリスク退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上の前提に基づき算出されておりますが、数理計算上の前提条件を変更する必要性が生じた場合、あるいは、証券市場の低迷により年金資産が毀損した場合等には、退職給付費用・退職給付債務の増加や年金資産の追加的支出が必要となる可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。(17)繰延税金資産に関するリスク連結財務諸表において、資産側に計上される繰延税金資産は金額上重要性があり、当社グループは、将来の課税所得と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、実現可能な繰延税金資産を計上しております。しかしながら、タックス・プランニングにおける課税所得の見積りの変動及びタックス・プランニングの変更、あるいは税率変動等を含む税制の変更等があった場合には、繰延税金資産が増減する可能性があります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。