経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループのミッション(存在意義)を「技術と創意で一歩先の未来へ導く」とし、当社グループの技術と創意、そしてパートナー会社の技術を掛け合わせたソリューションで世の中をより良い未来へ導いていくことを掲げております。そして、ビジョン(ありたい姿)を「Creating New Value for Society」とし、お客さまやパートナー会社、ひいては社会全体のために常に新しい価値を創造し続ける集団となり、事業活動を展開してまいります。 当社グループは、永年にわたりエレクトロニクス技術商社として培った技術とノウハウを有しており、常にお客さまの企業価値向上を図るべく事業に取り組んでまいりました。これからもより高い技術力と提案力をもって事業を進化させ、お客さまの課題解決、ひいては社会課題の解決に貢献することにより持続的な成長を実現する「エレクトロニクスソリューションズ・カンパニー」であることを志向し続けることを経営の基本方針としております。 (2)中期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標 2025年度を最終年度とする中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025(ES・C2025)』では、持続的な成長に向けた収益構造の強化を図り、価値を提供し、社会課題の解決に貢献できる「エレクトロニクスソリューションズ・カンパニー」となることを目指す5年間としています。 お客さまを最も知るベストパートナーであり続けるため、技術力・企画力を高め、パートナー企業やグループ内の連携を強化し、オリジナルソリューションの提供を通し、高付加価値ビジネスを追求するとともに、社会の変化に即応し持続的に成長できる企業を目指します。 さらに、公明正大な経営を実践するため、コーポレート・ガバナンス体制をより一層強化するとともに、社員一人ひとりが倫理・遵法意識を高く持ち、健全で誠実な事業活動を推し進めてまいります。 新中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025(ES・C2025)』<基本方針> SDGsへの取り組みを通じて、社会的課題の解決に貢献し持続的な成長を実現する「エレクトロニクスソリューションズ・カンパニー」となる。・お客さまを最も知るベストパートナーであり続ける。・成長性に重きを置いた戦略の実行と、必要な経営資源を積極的に投入する。・高付加価値ビジネスを拡大し、収益性の向上を図る。 <基本戦略>持続的成長に向けた収益構造の強化① 「深化・進化」による競争力の強化当社グループ内・パートナー企業との連携強化を図り、システム構築力やエンジニアリング力を強化することで、お客さまの企業価値向上に寄与するオリジナルソリューションを企画・提供し、差別化・競争力を強化する。 ② 社会課題の解決を図るため、今後も成長性が高い分野への取り組みを強化環境問題や労働力不足といった社会的課題の解決を図り持続的な社会の発展に寄与する、環境・エネルギー分野やロボット・自動化分野を始め、今後成長が見込まれる5G・IoT・AI対応分野への積極的な取り組みとそれぞれに対応する技術力の強化を図る。 ③ カナデンDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進デジタイゼーションによる業務標準化・効率化にとどまらず、デジタライゼーションによるビジネスモデルの変革を実現し、提案内容の高度化・品質向上につなげるとともに、当社が蓄積してきた情報資産を最大限に活用し、企業間コミュニティを活性化するコンソーシアムの形成を目指す。 ④ 多様な人材が能力を十分に発揮できる風土・仕組みづくり人権の尊重と差別の禁止を徹底するとともに、多種多様な人材がライフイベントとキャリアを両立できるよう積極的な施策を講じ、当社の持続的な発展を担う人材を確保・育成する。また、ビジネススキル向上や企業理念の浸透を通して個人の「挑戦と革新」の資質を高めるとともに、組織として事業環境の変化に柔軟に対応し、常に変化を志向する。⑤ 戦略的投資政策の実行技術力強化に向けたパートナー企業との連携や、新分野への事業領域の拡大を図るためのM&Aの実践。 ⑥ 公明正大な経営外部規律や社会的要請に適うガバナンス体制を構築し、より健全で透明性の高い経営を実践するとともに、全員が高い倫理観を持ち、健全で誠実な事業活動を実践する。 <経営目標数値>目標数値(2025年度)・営業利益 57億円,営業利益率 4.5%以上・ROE 8.0%以上・戦略的投資等による、売上高 100億円の創出 <基本戦略に基づく施策>(共通)・全社プロジェクトによる既存重点分野(自動化、エネルギーマネジメント等)の取組強化とともに、新市場、新商材の開拓を推進する。・エリア戦略の推進 国内:各ビジネスユニット戦略とエリア戦略のマトリックス経営の推進 海外:ASEAN地区におけるソリューション提案体制の強化・技術教育を拡充し、ソリューション提案力の強化による差別化を図る。・カナデンコンソーシアムの形成、活用による創発的な企業間コミュニティへの移行を図り、ビジネスモデルの継続的創出につなげる。・セグメント横断的なアカウントマネジメント体制の確立による複合販売の推進。・インサイドセールス機能を整備し、フィールドセールスとのハイブリッド対応による営業力強化を図る。・成長分野におけるスタートアップ企業との協業による事業創出と、企業再編の活用によるバリューチェーンの拡大を目指す。 (FAシステム)・ソリューション提案力を強化し、コンポーネントからソリューション、コンサルティングビジネスへの変革を図る。・蓄積した製造現場の知見やAI・IoT等の新技術の活用や自動化によるお客さまの課題解決やものづくりの進化、安全で働きがいのある職場づくりを支援する。・海外でのシステム対応力強化に向けたパートナー企業との連携強化。 (ビル設備)・データセンター向け電源設備やビルマネジメントシステムの展開を強化し、環境負荷の低いエネルギー利用の普及を促進し快適性の向上と消費エネルギーの抑制を両立させる。・工事、保守サービスを含め一貫したソリューションの展開強化。 (インフラ)・社会インフラとしての「安心・安全・快適」を支え、進化させるという使命を果たし続けるとともに、交通・公共分野におけるお客さまのビジネスモデルの変革に対応し、従来の領域にとらわれないソリューション提案の拡大を図る。・気候関連災害や自然災害に備える監視・防災・減災ソリューションの提供により社会や産業の基盤強化に貢献する。 (情通・デバイス)・医療・介護・健康分野におけるデジタル技術を活用したソリューションの提供推進。・セキュリティビジネスからトータルICTビジネスへの進化(デジタル分野への拡大)。・IoTデバイスの進化や5Gの導入による、データの新たな活用や連携方法を可能にする商材の発掘、ソリューションの構築を目指す。・自動車分野への参入加速。 (3)会社の対処すべき課題 当社グループを取り巻く事業環境は先行き不透明な状況が継続しておりますが、当社グループの持続的な成長を実現するためには収益構造の強化が課題となっております。5ヵ年中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025(ES・C2025)』の最終年度として、経営目標の達成に向け、着実に施策を実行してまいります。 ① 中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025』 中期経営計画の基本方針は、「SDGsへの取り組みを通じて、社会的課題の解決に貢献し持続的な成長を実現する「エレクトロニクスソリューションズ・カンパニー」となることとしております。最終年度の数値目標は、収益性を重視した指標としており、営業利益額は57億円、営業利益率4.5%以上、ROE8.0%以上、戦略的投資等による売上高100億円の創出を目標としております。 2026年3月期は中期経営計画の最終年度であり、これまで取り組んできた施策を着実に成果につなげてまいります。また、当社グループの人的資本、知的資本、社会関係資本の拡充に向け、積極的な投資を行い、成長するための基盤を強化し、新たな価値を生み出し持続的な成長を実現することで資本をさらに拡充する好循環を築いてまいります。 (中期経営計画「ES・C2025」の経営目標数値と実績の推移) (中期経営計画「ES・C2025」におけるキャッシュアロケーション) ② サステナビリティ経営の推進 当社グループが持続的な成長を実現するためには、気候変動をはじめとした社会課題に対し、事業を通じて課題の解決に貢献していくことが不可欠です。そこで、2024年度はサステナビリティ委員会を中心に当社グループにおける中長期的なリスクと機会を分析し、当社グループの事業活動を通じ環境・社会に影響を及ぼす重要課題をマテリアリティとして特定しました。「創出を目指す価値」の実現に向けて、「価値を生み出す資本」を効果的に活用していくことが重要であり、それを支える土台として「企業価値創出を支える基盤」の強化を図ります。3つのマテリアリティに紐づく形でそれぞれサブマテリアリティを策定しており、一つひとつのマテリアリティに真摯に取り組むことで、社会課題の解決と当社グループの持続的な成長の実現につなげてまいります。 (カナデンのマテリアリティ) ③ 資本コストや株価を意識した経営の実現 当社グループの資本コストは、CAPMでの算定をもとに7.0%程であると認識しており、資本コストを上回るROEを達成し続けることが、PBRの向上につながるものと認識しております。まず、収益力強化に向けた事業ポートフォリオ戦略としては、FAシステム事業と情通・デバイス事業は、M&Aを含めた技術力向上によるソリューション提案の強化や海外ビジネスの強化による市場獲得で事業規模の拡大を図ります。ビル設備事業とインフラ事業は、事業間連携による提案領域の拡大や環境ソリューションをはじめとする付加価値ビジネスの展開を強化し、利益率の向上に注力いたします。 また、成長戦略を実行するための投資として、中期経営計画で90億円の投資を計画しております。価値創造の源泉となる人的資本、知的資本、社会関係資本に対し、積極的な投資を行うことで、当社グループの成長基盤を強化し、新たな価値を生み出す好循環につなげてまいります。資本コストを意識した経営資源の投下を行っていくとともに、株主還元として、配当政策の見直しや自己株式の取得などを機動的に実施していくことで、資本効率の向上に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループのミッション(存在意義)を「技術と創意で一歩先の未来へ導く」とし、当社グループの技術と創意、そしてパートナー会社の技術を掛け合わせたソリューションで世の中をより良い未来へ導いていくことを掲げております。そして、ビジョン(ありたい姿)を「Creating New Value for Society」とし、お客さまやパートナー会社、ひいては社会全体のために常に新しい価値を創造し続ける集団となり、事業活動を展開してまいります。 当社グループは、永年にわたりエレクトロニクス技術商社として培った技術とノウハウを有しており、常にお客さまの企業価値向上を図るべく事業に取り組んでまいりました。これからもより高い技術力と提案力をもって事業を進化させ、お客さまの課題解決、ひいては社会課題の解決に貢献することにより持続的な成長を実現する「エレクトロニクスソリューションズ・カンパニー」であることを志向し続けることを経営の基本方針としております。 (2)中期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標 2025年度を最終年度とする中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025(ES・C2025)』では、持続的な成長に向けた収益構造の強化を図り、価値を提供し、社会課題の解決に貢献できる「エレクトロニクスソリューションズ・カンパニー」となることを目指す5年間としています。 お客さまを最も知るベストパートナーであり続けるため、技術力・企画力を高め、パートナー企業やグループ内の連携を強化し、オリジナルソリューションの提供を通し、高付加価値ビジネスを追求するとともに、社会の変化に即応し持続的に成長できる企業を目指します。 さらに、公明正大な経営を実践するため、コーポレート・ガバナンス体制をより一層強化するとともに、社員一人ひとりが倫理・遵法意識を高く持ち、健全で誠実な事業活動を推し進めてまいります。 新中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025(ES・C2025)』<基本方針> SDGsへの取り組みを通じて、社会的課題の解決に貢献し持続的な成長を実現する「エレクトロニクスソリューションズ・カンパニー」となる。・お客さまを最も知るベストパートナーであり続ける。・成長性に重きを置いた戦略の実行と、必要な経営資源を積極的に投入する。・高付加価値ビジネスを拡大し、収益性の向上を図る。 <基本戦略>持続的成長に向けた収益構造の強化① 「深化・進化」による競争力の強化当社グループ内・パートナー企業との連携強化を図り、システム構築力やエンジニアリング力を強化することで、お客さまの企業価値向上に寄与するオリジナルソリューションを企画・提供し、差別化・競争力を強化する。 ② 社会課題の解決を図るため、今後も成長性が高い分野への取り組みを強化環境問題や労働力不足といった社会的課題の解決を図り持続的な社会の発展に寄与する、環境・エネルギー分野やロボット・自動化分野を始め、今後成長が見込まれる5G・IoT・AI対応分野への積極的な取り組みとそれぞれに対応する技術力の強化を図る。 ③ カナデンDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進デジタイゼーションによる業務標準化・効率化にとどまらず、デジタライゼーションによるビジネスモデルの変革を実現し、提案内容の高度化・品質向上につなげるとともに、当社が蓄積してきた情報資産を最大限に活用し、企業間コミュニティを活性化するコンソーシアムの形成を目指す。 ④ 多様な人材が能力を十分に発揮できる風土・仕組みづくり人権の尊重と差別の禁止を徹底するとともに、多種多様な人材がライフイベントとキャリアを両立できるよう積極的な施策を講じ、当社の持続的な発展を担う人材を確保・育成する。また、ビジネススキル向上や企業理念の浸透を通して個人の「挑戦と革新」の資質を高めるとともに、組織として事業環境の変化に柔軟に対応し、常に変化を志向する。⑤ 戦略的投資政策の実行技術力強化に向けたパートナー企業との連携や、新分野への事業領域の拡大を図るためのM&Aの実践。 ⑥ 公明正大な経営外部規律や社会的要請に適うガバナンス体制を構築し、より健全で透明性の高い経営を実践するとともに、全員が高い倫理観を持ち、健全で誠実な事業活動を実践する。 <経営目標数値>目標数値(2025年度)・営業利益 57億円,営業利益率 4.5%以上・ROE 8.0%以上・戦略的投資等による、売上高 100億円の創出 <基本戦略に基づく施策>(共通)・全社プロジェクトによる既存重点分野(自動化、エネルギーマネジメント等)の取組強化とともに、新市場、新商材の開拓を推進する。・エリア戦略の推進 国内:各ビジネスユニット戦略とエリア戦略のマトリックス経営の推進 海外:ASEAN地区におけるソリューション提案体制の強化・技術教育を拡充し、ソリューション提案力の強化による差別化を図る。・カナデンコンソーシアムの形成、活用による創発的な企業間コミュニティへの移行を図り、ビジネスモデルの継続的創出につなげる。・セグメント横断的なアカウントマネジメント体制の確立による複合販売の推進。・インサイドセールス機能を整備し、フィールドセールスとのハイブリッド対応による営業力強化を図る。・成長分野におけるスタートアップ企業との協業による事業創出と、企業再編の活用によるバリューチェーンの拡大を目指す。 (FAシステム)・ソリューション提案力を強化し、コンポーネントからソリューション、コンサルティングビジネスへの変革を図る。・蓄積した製造現場の知見やAI・IoT等の新技術の活用や自動化によるお客さまの課題解決やものづくりの進化、安全で働きがいのある職場づくりを支援する。・海外でのシステム対応力強化に向けたパートナー企業との連携強化。 (ビル設備)・データセンター向け電源設備やビルマネジメントシステムの展開を強化し、環境負荷の低いエネルギー利用の普及を促進し快適性の向上と消費エネルギーの抑制を両立させる。・工事、保守サービスを含め一貫したソリューションの展開強化。 (インフラ)・社会インフラとしての「安心・安全・快適」を支え、進化させるという使命を果たし続けるとともに、交通・公共分野におけるお客さまのビジネスモデルの変革に対応し、従来の領域にとらわれないソリューション提案の拡大を図る。・気候関連災害や自然災害に備える監視・防災・減災ソリューションの提供により社会や産業の基盤強化に貢献する。 (情通・デバイス)・医療・介護・健康分野におけるデジタル技術を活用したソリューションの提供推進。・セキュリティビジネスからトータルICTビジネスへの進化(デジタル分野への拡大)。・IoTデバイスの進化や5Gの導入による、データの新たな活用や連携方法を可能にする商材の発掘、ソリューションの構築を目指す。・自動車分野への参入加速。 (3)会社の対処すべき課題 当社グループを取り巻く事業環境は先行き不透明な状況が継続しておりますが、当社グループの持続的な成長を実現するためには収益構造の強化が課題となっております。5ヵ年中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025(ES・C2025)』の最終年度として、経営目標の達成に向け、着実に施策を実行してまいります。 ① 中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025』 中期経営計画の基本方針は、「SDGsへの取り組みを通じて、社会的課題の解決に貢献し持続的な成長を実現する「エレクトロニクスソリューションズ・カンパニー」となることとしております。最終年度の数値目標は、収益性を重視した指標としており、営業利益額は57億円、営業利益率4.5%以上、ROE8.0%以上、戦略的投資等による売上高100億円の創出を目標としております。 2026年3月期は中期経営計画の最終年度であり、これまで取り組んできた施策を着実に成果につなげてまいります。また、当社グループの人的資本、知的資本、社会関係資本の拡充に向け、積極的な投資を行い、成長するための基盤を強化し、新たな価値を生み出し持続的な成長を実現することで資本をさらに拡充する好循環を築いてまいります。 (中期経営計画「ES・C2025」の経営目標数値と実績の推移) (中期経営計画「ES・C2025」におけるキャッシュアロケーション) ② サステナビリティ経営の推進 当社グループが持続的な成長を実現するためには、気候変動をはじめとした社会課題に対し、事業を通じて課題の解決に貢献していくことが不可欠です。そこで、2024年度はサステナビリティ委員会を中心に当社グループにおける中長期的なリスクと機会を分析し、当社グループの事業活動を通じ環境・社会に影響を及ぼす重要課題をマテリアリティとして特定しました。「創出を目指す価値」の実現に向けて、「価値を生み出す資本」を効果的に活用していくことが重要であり、それを支える土台として「企業価値創出を支える基盤」の強化を図ります。3つのマテリアリティに紐づく形でそれぞれサブマテリアリティを策定しており、一つひとつのマテリアリティに真摯に取り組むことで、社会課題の解決と当社グループの持続的な成長の実現につなげてまいります。 (カナデンのマテリアリティ) ③ 資本コストや株価を意識した経営の実現 当社グループの資本コストは、CAPMでの算定をもとに7.0%程であると認識しており、資本コストを上回るROEを達成し続けることが、PBRの向上につながるものと認識しております。まず、収益力強化に向けた事業ポートフォリオ戦略としては、FAシステム事業と情通・デバイス事業は、M&Aを含めた技術力向上によるソリューション提案の強化や海外ビジネスの強化による市場獲得で事業規模の拡大を図ります。ビル設備事業とインフラ事業は、事業間連携による提案領域の拡大や環境ソリューションをはじめとする付加価値ビジネスの展開を強化し、利益率の向上に注力いたします。 また、成長戦略を実行するための投資として、中期経営計画で90億円の投資を計画しております。価値創造の源泉となる人的資本、知的資本、社会関係資本に対し、積極的な投資を行うことで、当社グループの成長基盤を強化し、新たな価値を生み出す好循環につなげてまいります。資本コストを意識した経営資源の投下を行っていくとともに、株主還元として、配当政策の見直しや自己株式の取得などを機動的に実施していくことで、資本効率の向上に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況に関する分析 当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、中国経済の成長鈍化や欧米の金融政策の影響、為替相場の急激な変動や中東情勢の悪化による資源・エネルギー価格高騰などを背景として、企業の設備投資はまだら模様の回復となっております。さらに、米国新政権における関税引き上げの影響などから、世界経済の先行きは不透明な状況であり、景気後退への警戒感からサプライチェーンにおける在庫調整の長期化も懸念されます。 このような状況下、当社グループは、5ヵ年中期経営計画『Electronics Solutions・Company 2025(ES・C2025)』の4年目として、社会課題の解決に貢献するソリューション提案力の強化や事業間連携による提案領域の拡大、持続的な成長の実現に向けた新分野や新商材の発掘を図るとともに、人的資本の拡充などの施策を積極的に展開しております。 当連結会計年度においては、設備機器分野及び交通分野の大口案件が増加しましたが、主力のFA分野が在庫調整の影響を受け苦戦しました。 その結果、当連結会計年度における売上高につきましては、125,665百万円(前期比9,393百万円増)となり、経常利益につきましては、4,730百万円(前期比264百万円減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、退職給付制度移行益などの特別利益があり、3,942百万円(前期比467百万円増)と過去最高となりました。 ①売上高 当連結会計年度における売上高につきましては、125,665百万円(前期比9,393百万円増)となりました。 (単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減額 FAシステム事業売 上 高46,89048,2471,357経常利益2,8132,281△531ビル設備事業売 上 高14,93317,5232,589経常利益22331895インフラ事業売 上 高23,87828,8815,002経常利益11118675情通・デバイス事業売 上 高30,56831,012443経常利益1,6251,897271 (FAシステム事業) 主力のFA分野は、中国経済の成長鈍化による需要減少やサプライチェーンにおける在庫調整の影響もあり、コントローラシステムや駆動制御機器が低調に推移しました。 産業メカトロニクス分野は、放電加工機の案件が少なく低調に推移しました。 産業システム分野は、船舶向けの電機品の大口案件や工場設備向けの計装システムが好調に推移しました。 その結果、当該事業としては1,357百万円の増収とはなりましたが、利益率が比較的高いFA分野が低調に推移したことから経常利益は531百万円の減益となりました。 (ビル設備事業) 設備機器分野は、情報・通信事業者向け電源設備は需要が継続し好調に推移しました。 空調・冷熱機器分野は、オフィスビル向け空調機器の新設案件は苦戦しましたが、リニューアル案件は増加し、前年並みで推移しました。 その結果、当該事業としては2,589百万円の増収となり、経常利益は95百万円の増益となりました。 (インフラ事業) 交通分野は、車両用機器は更新需要の端境期で減少したものの、鉄道事業者の設備投資が回復し、無線通信機器・受変電設備が好調に推移しました。 社会システム分野は、官公庁案件が増加し堅調に推移しました。 その結果、当該事業としては5,002百万円の大幅増収となり、経常利益は75百万円の増益となりました。 (情通・デバイス事業) 情報通信分野は、画像・映像機器は金融機関向け更新需要の一巡により低調に推移したものの、電子医療装置の案件が増加し堅調に推移しました。 半導体・デバイス分野は、産業機器関連向けパワーデバイスは中国経済の成長鈍化による需要減少の影響を受けながらも前年並みの水準を維持しました。家庭用電気機器向け電子デバイス品は堅調に推移しました。 その結果、当該事業としては443百万円の増収となり、経常利益は271百万円の増益となりました。 ②売上原価、総経費売上原価は、107,662百万円(前期比8,698百万円増)となりました。売上高に対する売上原価の比率は0.6%増加の85.7%となりました。なお、報告セグメント別の売上原価の比率は、FAシステム事業は82.0%(前期比0.1%増)、ビル設備事業は87.7%(前期比0.5%増)、インフラ事業は93.2%(前期比0.1%増)、情通・デバイス事業は83.2%(前期比0.4%増)となりました。総経費は、人件費を除く販売費及び一般管理費が236百万円増加、人件費が501百万円増加したこと等により、前連結会計年度より738百万円増加し、13,271百万円となりました。FAシステム事業は6,414百万円(前期比722百万円増)、ビル設備事業は1,828百万円(前期比141百万円増)、インフラ事業は1,777百万円(前期比233百万円増)、情通・デバイス事業は3,297百万円(前期比313百万円減)、全社(共通)は△46百万円(前期比175百万円増)となりました。 ③経常利益経常利益は、4,730百万円(前期比264百万円減)となりました。FAシステム事業は、増収ではありましたが、2,281百万円(前期比531百万円減)となりました。ビル設備事業は、増収により318百万円(前期比95百万円増)となりました。インフラ事業は、増収により186百万円(前期比75百万円増)となりました。情通・デバイス事業は、増収により1,897百万円(前期比271百万円増)となりました。全社(共通)は、46百万円(前期比175百万円減)となりました。 ④特別損益特別利益は、前連結会計年度より1,056百万円増加し、1,123百万円となりました。これは、退職給付制度移行益が952百万円、投資有価証券売却益が119百万円、関係会社株式売却益が51百万円発生したことが主な要因であります。特別損失は、前連結会計年度より8百万円増加し、15百万円となりました。これは、固定資産除却損が13百万円、ゴルフ会員権評価損が1百万円発生したことが主な要因であります。 ⑤親会社株主に帰属する当期純利益親会社株主に帰属する当期純利益は、3,942百万円(前期比467百万円増)となりました。従って、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の148.21円に対し169.31円となりました。 (2)財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する分析 ①財政状態に関する分析 当連結会計年度末における総資産は、89,081百万円(前期末比3,485百万円増)となりました。 流動資産は、72,011百万円(前期末比3,607百万円増)となりました。これは、前連結会計年度末と比較して、商品及び製品が2,871百万円減少、現金及び預金が324百万円減少した一方で、売掛金が6,587百万円増加、未収入金が526百万円増加したことが主要な要因であります。 固定資産は、17,070百万円(前期末比122百万円減)となりました。これは、前連結会計年度末と比較して、退職給付に係る資産が261百万円増加、無形固定資産が87百万円増加した一方で、投資有価証券が443百万円減少、有形固定資産が46百万円減少したことが主要な要因であります。 流動負債は、40,434百万円(前期末比3,747百万円増)となりました。これは、前連結会計年度末と比較して、1年内返済予定の長期借入金が702百万円減少、賞与引当金が469百万円減少、未払消費税等が215百万円減少、未払法人税等が180百万円減少した一方で、支払手形及び買掛金が3,470百万円増加、未払金が826百万円増加、電子記録債務が715百万円増加、前受金が277百万円増加したことが主要な要因であります。 固定負債は、657百万円(前期末比47百万円減)となりました。 純資産は、47,989百万円(前期末比214百万円減)となりました。これは、前連結会計年度末と比較して、親会社株主に帰属する当期純利益を3,942百万円計上、自己株式の消却が1,570百万円、配当金の支払が1,407百万円あったこと等により利益剰余金が977百万円増加、為替換算調整勘定が387百万円増加した一方で、退職給付に係る調整累計額が809百万円減少、その他有価証券評価差額金が454百万円減少、非支配株主持分が162百万円減少、自己株式が144百万円減少したことが主要な要因であります。 その結果、当連結会計年度末における自己資本比率は53.9%、1株当たり純資産額は2,153円80銭となりました。 ②キャッシュ・フローの状況及び資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益を主な源泉としております。営業活動によるキャッシュ・フローにおける変動要因としましては、売上債権・棚卸資産及び仕入債務の増減が主な要因となっておりますが、決算日において仕入債務の支払時期と売上債権の回収時期にずれが生じた場合に営業活動によるキャッシュ・フローに大きな影響を与えます。当社グループにおきましては、債権債務の収支管理を徹底して行っており、これらの収支のずれによる影響を最小限とすることで営業活動によるキャッシュ・フローの確保に努めております。投資活動によるキャッシュ・フローにおきましては、売買目的の有価証券の取得による支出及び売却による収入はなく、子会社株式の取得による支出、売却による収入並びに固定資産の取得による支出、売却による収入が増減の要因となっております。財務活動によるキャッシュ・フローにおきましては、事業活動を行う上での十分な流動性を確保していることから、資金の調達ニーズはなく、自己株式の取得による支出、配当金の支払による支出が減少の要因となっております。 以上のことから、当社グループの当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ524百万円減少し、当連結会計年度末には16,423百万円(前期比3.1%減)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、源泉である税金等調整前当期純利益について5,839百万円(前期は5,055百万円)を確保できたことに加え、仕入債務の増加が3,150百万円、棚卸資産の減少が3,409百万円あった一方で、売上債権及び契約資産の増加が4,729百万円、法人税等の支払額が1,512百万円であったこと等により、5,114百万円の収入(前期は3,809百万円の収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が131百万円あった一方で、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が1,711百万円、有形固定資産の取得による支出が340百万円あったこと等により、1,905百万円の支出(前期は731百万円の支出)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出1,739百万円、配当金の支払が1,408百万円、長期借入金の返済による支出が702百万円あったこと等により、3,992百万円の支出(前期は977百万円の支出)となりました。 資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入のほか、販売費及び一般管理費等の費用であります。当該資金については、内部留保による手元資金で十分賄えている状況であります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり必要とされている、重要な会計上の見積りにつきましては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りとは異なることがあります。 当社グループの重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。なお、特に重要な会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ④生産、受注及び販売の状況(1)仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)FAシステム事業40,034104.2ビル設備事業12,22999.3インフラ事業22,052100.0情通・デバイス事業24,24493.3合計98,55999.8 (2)販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)FAシステム事業48,247102.9ビル設備事業17,523117.3インフラ事業28,881121.0情通・デバイス事業31,012101.5合計125,665108.1(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。