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バルカー(7995)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

化学 素材・化学

事業の概要

バルカーは、シール製品、機能樹脂製品、シリコンウエハーリサイクル事業などを手掛ける企業グループです。主力は、プラントや自動車部品などに使われるシール製品の製造・販売で、国内外に広く展開しています。また、ふっ素樹脂製品などの機能樹脂製品も製造・販売しており、これらが収益の柱となっています。シリコンウエハーのリサイクル事業も行っていますが、こちらは比較的小規模です。グループ全体で製品の製造から販売、サービスまで一貫して行い、多様な産業に製品を供給することで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

バルカーグループの事業セグメントは主に3つです。最も大きな収益源は「シール製品事業」で、プラントや機器、自動車部品などに使われるエラストマー製品やその他シール製品の製造・販売を国内外で行っています。次に規模が大きいのが「機能樹脂製品事業」で、ふっ素樹脂製品などを手掛けています。これら二つの事業がグループの売上と利益の大部分を占めています。その他に「シリコンウエハーリサイクル事業」がありますが、こちらは売上規模が小さく、営業利益は赤字となっています。全体として、シール製品事業がグループの稼ぎ頭であり、海外での事業展開も活発です。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SealProductsBusiness 地域 406 53 13.0%
HighPerformancePlasticsProductsBusiness 地域 163 6 3.5%
SiliconWaferReclaimAndOtherBusinesses 地域 32 -2 -5.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,468 文字
3【事業の内容】 当企業集団は㈱バルカー(当社)および子会社14社、関連会社3社で構成されており、シール製品事業・機能樹脂製品事業およびシリコンウエハーリサイクル事業他の製造・販売を主な事業としているほか、これらに附帯するサービス業務等を営んでおります。 当社グループにおける事業およびその主要な構成製品と、当社、子会社および関連会社との関係は、次のとおりであります。セグメントの名称主要な構成製品会社名製造会社販売およびサービス会社等シール製品事業プラント・機器 関連製品エラストマー製品自動車部品その他シール製品(国内)㈱バルカー シール ソリューションズ九州バルカー㈱㈱バルカーミカワフロンテック㈱新晃製作所㈱オーエヌエラストマー大東パッキング工業㈱(海外)バルカーシール(上海)有限公司VALQUA KOREA CO.,LTD.台湾バルカー国際股份有限公司VALQUA VIETNAM CO.,LTD.VALQUA INDUSTRIES(THAILAND),LTD. (国内)当社㈱バルカーテクノ㈱バルカーエスイーエス九州バルカー㈱㈱バルカーミカワフロンテック(海外)VALQUA AMERICA INC.VALQUA NGC,INC.バルカー(上海)貿易有限公司VALQUA KOREA CO.,LTD.台湾バルカー国際股份有限公司VALQUA VIETNAM CO.,LTD.VALQUAINDUSTRIES(THAILAND),LTD.VALQUA INDUSTRIES SINGAPORE PTE.LTD.機能樹脂製品事業ふっ素樹脂製品等 (国内)㈱バルカーミカワフロンテック(海外)VALQUA NGC,INC.バルカーシール(上海)有限公司台湾バルカー国際股份有限公司 シリコンウエハーリサイクル事業他シリコンウエハーリサイクル太陽光発電等(国内)九州バルカー㈱  (注)1 「シリコンウエハーリサイクル事業他」を構成している㈱バルカー・エフエフティは、当社の保有する全株式を2025年3月21日に譲渡しましたが、当連結会計年度の同社の実績は、連結会計年度の末日までを計上しております。2 ㈱バルカーエスイーエスおよびVALQUA NGC,INC.は、現在会社清算手続き中であります。3 ㈱バルカーメタルテクノロジーは、2025年1月に㈱バルカーミカワフロンテックへ社名変更しております。4 ㈱オーエヌエラストマーは、株式を追加取得したことにより持分法適用の関連会社となりました。5 上海沃特華本半導体科技有限公司は、出資持分を譲渡したことにより持分法適用の関連会社から除外しております。   以上に述べた企業集団の状況についての概要図は次のとおりであります。  (注)1 ※印は持分法適用会社であります。2 前連結会計年度において連結子会社でありました㈱バルカー・エフエフティは、当社の保有する全株式を2025年3月21日に譲渡しましたが、当連結会計年度の同社の実績は、連結会計年度の末日までを計上しております。3 ㈱バルカーエスイーエスおよびVALQUA NGC,INC.は、現在会社清算手続き中であります。4 ㈱バルカーメタルテクノロジーは、2025年1月に㈱バルカーミカワフロンテックへ社名変更しております。5 ㈱オーエヌエラストマーは、株式を追加取得したことにより持分法適用の関連会社となりました。6 上海沃特華本半導体科技有限公司は、出資持分を譲渡したことにより持分法適用の関連会社から除外しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
厳格な品質管理基準と高度なシール技術を核としたトータルシールエンジニアリング。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
高度なシール技術を核としたトータルシールエンジニアリングと機能樹脂加工技術の応用。
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:地政学的リスク / 原材料価格変動と調達に伴うリスク / 品質に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)

バルカーグループは、「Value & Quality」(価値の創造と品質の向上)を基本理念とし、厳格な品質管理基準に基づく製品製造と、部門横断的な品質保証体制を構築しています。これにより、顧客満足度の高い製品を提供し、ブランドイメージを確立している点が強みです。また、長年の事業活動で培われた技術力と、国内外に広がる製造・販売ネットワークも競争優位の源泉と考えられます。特定の部品や原材料の調達リスクに対しては、マルチソース化や適時適量の在庫確保で対応し、安定供給に努めています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、社名の由来でもある「Value & Quality」をスローガンとして、創業以来、価値ある製品の研究、開発、信頼を生む品質の高い製品の提供に努力してまいりました。そのなかで企業理念として「THE VALQUA WAY」を制定し、それを全グループ社員が共有したうえで、それぞれの業務における指針としております。 (2)経営戦略等当社グループは、3か年中期経営計画NF2026で掲げた基本方針、 《世界の分断が急激に進みデジタル化によるビジネスモデルが激変する環境下において「THE VALQUA WAY」のもとマルチ視点でステークホルダーの最高満足に向けて新たな価値創造に邁進しよう》 1.激変する世界において本質を追求する目線の確立とそれに伴う人材育成2.地政学リスクの増大に対応した更なるサプライチェーンの改革と強靭化3.デジタルイノベーション加速による新たなAI/ITソリューション事業のマネタイズ4.「技術流出」の徹底防止と新領域・新技術の見極め5.「Think Globally, Act Locally」によるグローカリゼーションの徹底 のもと中期経営計画の達成に向けて、諸戦略を着実にかつ迅速に推進いたします。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、創業100周年を展望する時期を迎えるにあたり、社員一人ひとりが改めてこの開拓者精神に立ち未知の領域を切り拓いていく必要があると考え、以下の通りに2027年3月期におけるありたい企業像と達成をめざす長期経営目標を設定いたしました。 創業100周年(2027年)のありたい企業像未来と未知に挑むチャレンジングな企業―人類の豊かさと地球環境に貢献するために ― 1.あくなき成長戦略の追求とモニタリング2.成長をゆるぎないものにする経営基盤の強化3.より良き地球市民として「環境・社会・企業統治」への積極的な取り組み 2027年3月期経営目標・連結売上高 800億円・連結ROE 15% (4)経営環境当連結会計年度において当社グループは、当期から開始している中期経営計画“New Frontier 2026”(NF2026)で掲げた「ステークホルダーの最高満足に向けて新たな価値創造に邁進する」という視点に立ち、半導体景況の回復と今後の市場拡大に備えたサプライチェーンの整備など施策を迅速に実施しつつ、将来におけるさらなる成長を展望した収益力の強化と健全で持続的な成長を支え得る企業基盤の構築に向けた取り組みを推進しました。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題次期に向けては、米国の関税政策、各国間の外交関係の悪化、東アジア・ウクライナ・中東の情勢など世界全体の経済に影響を与え得る多くの不透明要素が存在しております。また、当社グループ周辺においては、世界的な設備投資のさらなる減速、半導体関連景況の本格的な回復の遅れ、人手不足と人件費の上昇などが懸念され得る状況となっております。このような事業環境下、当社グループは、(2)経営戦略等に掲げた方針を進めてまいります。 <事業展開について>シール製品事業につきましては、既存基盤の選択と集中による収益力の強化を進めるとともに、製販技の連携強化や多様な販売チャネルの拡充に努め、「デジタル技術を融合させたAI/ITソリューションの提供」「高機能シール製品のソリューション展開および生産力強化」の重点施策を推進することで事業基盤の強化に努めてまいります。機能樹脂製品事業につきましては、今後も半導体関連市場への資源配分を強化し、拡大が見込まれる同市場に向けた生産能力拡大など、サプライチェーンの整備を行ってまいります。またデジタルサービスを活用した事業の高付加価値化を積極的に展開することで、業容拡大と事業効率向上の実現を図ります。なお、地政学リスクへの対応につきましては、米中をはじめとする地域間の対立による経済安全保障への意識の高まりや経済デカップリングの動きに対応したサプライチェーンの改革・強靭化を引き続き進めてまいります。 <サステナビリティ活動の推進と人材開発の強化>当社グループにおけるサステナビリティとは、企業理念である「THE VALQUA WAY」のもと、当社のグループの健全で持続的な成長と共に持続可能な社会を実現することであると考えております。人類の豊かさと地球環境に貢献するために、創業100周年のありたい企業像である、より良き地球市民として、「環境・社会・企業統治」へ積極的に取り組んでいます。この持続可能な社会の実現に向けた取り組みを「VALQUA Sustainable Action」として定義し、以下3点の活動を重点的に進め、基本理念であるValue(価値の創造)とQuality(品質の向上)につなげてまいります。1. サステナビリティ経営に資する重要課題の見直し2. 重要課題ごとの具体的な目標設定と進捗管理3. コーポレートレポート等を通じた経営戦略とつながるサステナビリティ活動状況の開示拡充 また、当社はこれまで一貫して人材こそが最も重要な経営資源であり、競争力の源泉であると位置づけております。世界が未曾有の危機に直面している環境の中、「THE VALQUA WAY」を基軸とする本質の追求による「理と利(理念と利益)」の実現を目指し、改めてビジョナリー経営の強化へ立ち返り、「THE VALQUA WAY」の現場浸透を図るとともに「Well-being経営」を推進する中で積極的な人材開発により、時代責任を担いうるバルカーパーソンの育成に積極的に取り組んでまいります。 <企業倫理の徹底・浸透の拡充>2024年9月25日に公表いたしました当社元執行役員および元従業員による不正行為につきまして、当社は特別調査委員会の調査結果および再発防止に向けた提言を真摯に受け止め、同年11月27日に開示した再発防止策を着実かつ迅速に実行しております。なお同策の進捗状況は、本年2月26日に第1回の報告を、そして5月14日に第2回の報告をそれぞれ公表いたしました。今後も「不正行為を二度と発生させない」という強い決意のもと再発防止策の実施と徹底を図るとともに企業風土の改革を進めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループは、社名の由来でもある「Value & Quality」をスローガンとして、創業以来、価値ある製品の研究、開発、信頼を生む品質の高い製品の提供に努力してまいりました。そのなかで企業理念として「THE VALQUA WAY」を制定し、それを全グループ社員が共有したうえで、それぞれの業務における指針としております。 (2)経営戦略等当社グループは、3か年中期経営計画NF2026で掲げた基本方針、 《世界の分断が急激に進みデジタル化によるビジネスモデルが激変する環境下において「THE VALQUA WAY」のもとマルチ視点でステークホルダーの最高満足に向けて新たな価値創造に邁進しよう》 1.激変する世界において本質を追求する目線の確立とそれに伴う人材育成2.地政学リスクの増大に対応した更なるサプライチェーンの改革と強靭化3.デジタルイノベーション加速による新たなAI/ITソリューション事業のマネタイズ4.「技術流出」の徹底防止と新領域・新技術の見極め5.「Think Globally, Act Locally」によるグローカリゼーションの徹底 のもと中期経営計画の達成に向けて、諸戦略を着実にかつ迅速に推進いたします。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、創業100周年を展望する時期を迎えるにあたり、社員一人ひとりが改めてこの開拓者精神に立ち未知の領域を切り拓いていく必要があると考え、以下の通りに2027年3月期におけるありたい企業像と達成をめざす長期経営目標を設定いたしました。 創業100周年(2027年)のありたい企業像未来と未知に挑むチャレンジングな企業―人類の豊かさと地球環境に貢献するために ― 1.あくなき成長戦略の追求とモニタリング2.成長をゆるぎないものにする経営基盤の強化3.より良き地球市民として「環境・社会・企業統治」への積極的な取り組み 2027年3月期経営目標・連結売上高 800億円・連結ROE 15% (4)経営環境当連結会計年度において当社グループは、当期から開始している中期経営計画“New Frontier 2026”(NF2026)で掲げた「ステークホルダーの最高満足に向けて新たな価値創造に邁進する」という視点に立ち、半導体景況の回復と今後の市場拡大に備えたサプライチェーンの整備など施策を迅速に実施しつつ、将来におけるさらなる成長を展望した収益力の強化と健全で持続的な成長を支え得る企業基盤の構築に向けた取り組みを推進しました。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題次期に向けては、米国の関税政策、各国間の外交関係の悪化、東アジア・ウクライナ・中東の情勢など世界全体の経済に影響を与え得る多くの不透明要素が存在しております。また、当社グループ周辺においては、世界的な設備投資のさらなる減速、半導体関連景況の本格的な回復の遅れ、人手不足と人件費の上昇などが懸念され得る状況となっております。このような事業環境下、当社グループは、(2)経営戦略等に掲げた方針を進めてまいります。 <事業展開について>シール製品事業につきましては、既存基盤の選択と集中による収益力の強化を進めるとともに、製販技の連携強化や多様な販売チャネルの拡充に努め、「デジタル技術を融合させたAI/ITソリューションの提供」「高機能シール製品のソリューション展開および生産力強化」の重点施策を推進することで事業基盤の強化に努めてまいります。機能樹脂製品事業につきましては、今後も半導体関連市場への資源配分を強化し、拡大が見込まれる同市場に向けた生産能力拡大など、サプライチェーンの整備を行ってまいります。またデジタルサービスを活用した事業の高付加価値化を積極的に展開することで、業容拡大と事業効率向上の実現を図ります。なお、地政学リスクへの対応につきましては、米中をはじめとする地域間の対立による経済安全保障への意識の高まりや経済デカップリングの動きに対応したサプライチェーンの改革・強靭化を引き続き進めてまいります。 <サステナビリティ活動の推進と人材開発の強化>当社グループにおけるサステナビリティとは、企業理念である「THE VALQUA WAY」のもと、当社のグループの健全で持続的な成長と共に持続可能な社会を実現することであると考えております。人類の豊かさと地球環境に貢献するために、創業100周年のありたい企業像である、より良き地球市民として、「環境・社会・企業統治」へ積極的に取り組んでいます。この持続可能な社会の実現に向けた取り組みを「VALQUA Sustainable Action」として定義し、以下3点の活動を重点的に進め、基本理念であるValue(価値の創造)とQuality(品質の向上)につなげてまいります。1. サステナビリティ経営に資する重要課題の見直し2. 重要課題ごとの具体的な目標設定と進捗管理3. コーポレートレポート等を通じた経営戦略とつながるサステナビリティ活動状況の開示拡充 また、当社はこれまで一貫して人材こそが最も重要な経営資源であり、競争力の源泉であると位置づけております。世界が未曾有の危機に直面している環境の中、「THE VALQUA WAY」を基軸とする本質の追求による「理と利(理念と利益)」の実現を目指し、改めてビジョナリー経営の強化へ立ち返り、「THE VALQUA WAY」の現場浸透を図るとともに「Well-being経営」を推進する中で積極的な人材開発により、時代責任を担いうるバルカーパーソンの育成に積極的に取り組んでまいります。 <企業倫理の徹底・浸透の拡充>2024年9月25日に公表いたしました当社元執行役員および元従業員による不正行為につきまして、当社は特別調査委員会の調査結果および再発防止に向けた提言を真摯に受け止め、同年11月27日に開示した再発防止策を着実かつ迅速に実行しております。なお同策の進捗状況は、本年2月26日に第1回の報告を、そして5月14日に第2回の報告をそれぞれ公表いたしました。今後も「不正行為を二度と発生させない」という強い決意のもと再発防止策の実施と徹底を図るとともに企業風土の改革を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況当連結会計年度において当社グループは、当期から開始している中期経営計画“New Frontier 2026”(NF2026)で掲げた「ステークホルダーの最高満足に向けて新たな価値創造に邁進する」という視点に立ち、半導体景況の回復と今後の市場拡大に備えたサプライチェーンの整備など施策を迅速に実施しつつ、将来におけるさらなる成長を展望した収益力の強化と健全で持続的な成長を支え得る企業基盤の構築に向けた取り組みを推進しました。 一方、2024年9月25日に公表いたしました当社元執行役員および従業員による不正行為につきまして、全てのステークホルダーの皆さまには多大なるご迷惑とご心配をお掛けする事態となりましたことを深くお詫び申し上げます。当社は、再発防止策を同11月27日に公表し、速やかかつ着実に実行をしております。当社グループの当連結会計年度の経営成績は売上高が601億1千3百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益が56億6千9百万円(同20.2%減)、経常利益が59億9千9百万円(同18.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が46億7千6百万円(同4.7%減)となりました。 なお、第4四半期連結会計期間(3か月)における受注高は主に先端産業市場の顧客からの発注増加を反映し、153億2千6百万円、当連結会計年度の受注残高は110億3千1百万円となりました。  セグメント別の業績は次のとおりであります。 (シール製品事業)シール製品事業は、機器市場向けが設備投資減勢の影響を受けたものの、先端産業市場向け高機能シール製品の販売が回復を示したことにより、売上高は406億1千6百万円(前年同期比9.3%増)、セグメント利益は52億7千4百万円(同68.0%増)となりました。(機能樹脂製品事業)機能樹脂製品事業は、先端産業市場・プラント市場向けのフッ素樹脂特殊タンク製品の需要が調整局面となったために大きく減少し、売上高は163億3千4百万円(前年同期比24.3%減)、セグメント利益は5億6千7百万円(前年同期比85.8%減)となりました。(シリコンウエハーリサイクル事業他)シリコンウエハーリサイクル事業他は、主力事業の需要やデジタルソリューション顧客獲得は堅調に推移したものの、後者の開発費用が先行し、売上高は31億6千1百万円(前年同期比5.3%増)、セグメント損失は1億7千2百万円(前年同期はセグメント損失3千4百万円)となりました。 ②財政状態の状況当連結会計年度末の資産につきましては、総資産が前連結会計年度末に比べ33億3千5百万円増加し、778億2千3百万円となりました。流動資産は464億3千万円となり、26億2千8百万円増加しました。この主な要因は、原材料及び貯蔵品の増加21億4千2百万円、現金及び預金の増加15億8千3百万円、電子記録債権の増加7億5千3百万円、商品及び製品の増加6億2千1百万円、売掛金の減少17億9千6百万円、受取手形の減少8億5千4百万円等によるものであります。有形固定資産は226億2千4百万円となり、28億5千2百万円増加しました。この主な要因は、建設仮勘定の増加43億1千6百万円、機械装置及び運搬具の減少6億円、建物及び構築物の減少4億2千8百万円、土地の減少2億7百万円、工具、器具及び備品の減少1億6千5百万円等によるものであります。無形固定資産は18億7千6百万円となり、5千3百万円減少しました。この主な要因は、無形固定資産のその他の減少5千9百万円等によるものであります。投資その他の資産は68億9千1百万円となり、20億9千1百万円減少しました。この主な要因は、投資有価証券の減少19億5千6百万円等によるものであります。それらの結果、固定資産は313億9千3百万円となり、7億6百万円増加しました。負債につきましては、前連結会計年度末に比べ15億4千6百万円増加し、273億2百万円となりました。流動負債は185億6千9百万円となり、20億9百万円増加しました。この主な要因は、短期借入金の増加21億4千万円、支払手形及び買掛金の減少5億2千4百万円等によるものであります。固定負債は87億3千2百万円となり、4億6千3百万円減少しました。この主な要因は、繰延税金負債の減少10億2千6百万円、長期借入金の増加6億6千8百万円等によるものであります。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ17億8千9百万円増加し、505億2千1百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金の増加20億3千6百万円、為替換算調整勘定の増加7億9千3百万円、その他有価証券評価差額金の減少4億2千1百万円、退職給付に係る調整累計額の減少3億9百万円等によるものであります。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ15億8千3百万円増加し、当連結会計年度末には79億6千9百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によって得られた資金は、48億7千万円(前年同期比177.0%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益62億7百万円、減価償却費28億4百万円、売上債権の減少14億9千7百万円、棚卸資産の増加27億6千5百万円、法人税等の支払額17億円、仕入債務の減少5億7百万円、関係会社株式売却益5億7百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、48億8千7百万円(前年同期比2.8%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出64億2千9百万円、無形固定資産の取得による支出5億3千8百万円、関係会社出資金の売却による収入13億2百万円、投資有価証券の取得・売却による純収入6億4千7百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果収入となった資金は、15億7千3百万円(前年同期比70.4%増)となりました。これは主に、長期借入金の純収入24億4千2百万円、短期借入金の純収入19億8千6百万円、配当金の支払額26億3千2百万円、リース債務の返済による支出2億5百万円等によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)シール製品事業(百万円)15,377123.1機能樹脂製品事業(百万円)5,65249.6シリコンウエハーリサイクル事業他(百万円)2,933102.2合計(百万円)23,96389.6 (注) 上記の金額は、販売価格によっております。b. 仕入実績 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)シール製品事業(百万円)11,91594.7機能樹脂製品事業(百万円)7,016101.6シリコンウエハーリサイクル事業他(百万円)297546.2合計(百万円)19,22998.4 c. 受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)シール製品事業41,716115.56,840119.1機能樹脂製品事業15,88382.64,17990.3シリコンウエハーリサイクル事業他2,75484.8112.8合  計60,354103.011,031102.2 d. 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)シール製品事業(百万円)40,616109.3機能樹脂製品事業(百万円)16,33475.7シリコンウエハーリサイクル事業他(百万円)3,161105.3合計(百万円)60,11397.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度のグローバル経済は、世界各地での紛争やインフレの進行などの影響を受け、全体として伸び悩む結果となりました。また、当社グループが属する国内製造業における生産動向は、原材料価格や人件費のコスト増加分を販売価格に反映する動きが見られたものの、国内外の設備投資や半導体生産の回復が遅れ、全体的に勢いを欠く状況となりました。当社の事業セグメントでは、機能樹脂製品事業が主要顧客における設備投資が調整局面にあった一方で、シール製品事業、特に高機能シール製品は、順調に回復基調が見られました。そのような状況下、当社は事業環境の変化に対応しながら、成長基盤の構築に注力してまいりました。当連結会計年度における重点施策と進捗状況は以下のとおりです。 ・成長投資の推進:愛知県田原市およびベトナムで新工場を建設し、先端産業向けの生産体制を拡充。・サプライチェーンの見直し:地政学的リスクに対応するため、グローバル供給体制の再構築を加速。・事業ポートフォリオの最適化:選択と集中の方針に基づき、シリコンウエハーリサイクル事業を売却。・デジタルソリューション強化:プラント向けシステムが採用されるなど、収益化フェーズへの移行を開始。 これらの施策は、将来の成長に向けた基盤づくりとして着実に進展した一方で、今期の業績にはなお厳しい環境の影響が残りました。 当社グループの当連結会計年度の売上高は601億円(前期比△2.6%)、営業利益は56億円(同△20.2%)と減収・減益となりました。減収・減益の要因としては、為替変動の影響は売上及び営業利益共にプラスに寄与したものの主にフッ素樹脂タンクなどの機能樹脂製品における回復の遅れに加え、原材料の評価見直しや廃棄損など売上原価における会計処理により約8億円の損失を計上したことが挙げられます。また親会社株主に帰属する当期純利益については、政策保有株式の売却益や事業ボートフォリオの最適化の一環で発生した子会社売却益を計上する一方、サプライチェーンの見直しに伴う中国子会社に関連する事業構造改善費用及び不正対応関連損失等の特別損失を計上したことで46億円(前期比△4.7%)となりました。これらの結果、当社グループの経営上の目標として重要な指標と位置付けている「総資産当期純利益率(ROA)」は6.1%(前年同期比0.7ポイント悪化)、「自己資本利益率(ROE)」は9.5%(前年同期比1.0ポイント悪化)となりました。 次期に向けては、米国の関税政策、各国間の外交関係の悪化、東アジア・ウクライナ・中東の情勢など世界全体の経済に影響を与え得る多くの不透明要素が存在しております。また、当社グループ周辺においては、世界的な設備投資のさらなる減速、半導体関連景況の本格的な回復の遅れ、人手不足と人件費の上昇などが懸念され得る状況となっております。 このような事業環境下において当社グループは、3か年中期経営計画NF2026で掲げた基本方針、 《世界の分断が急激に進みデジタル化によるビジネスモデルが激変する環境下において「THE VALQUA WAY」のもとマルチ視点でステークホルダーの最高満足に向けて新たな価値創造に邁進しよう》 1.激変する世界において本質を追求する目線の確立とそれに伴う人材育成2.地政学リスクの増大に対応した更なるサプライチェーンの改革と強靭化3.デジタルイノベーション加速による新たなAI/ITソリューション事業のマネタイズ4.「技術流出」の徹底防止と新領域・新技術の見極め5.「Think Globally, Act Locally」によるグローカリゼーションの徹底 のもと、創業100周年期にあたる2027年3月期に向けて設定した長期経営目標数値『連結売上高800億円、ROE15%以上』の達成をより確かなものにするとともに、さらなる将来における持続的な価値創造の実現を展望して、諸戦略を着実にかつ迅速に推進いたします。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度はエラストマー製品等のシール製品事業、ふっ素樹脂製品等の機能樹脂製品事業、シリコンウエハーリサイクル事業他にて設備投資を実施するなどの既存事業の成長に向けた投資を着実に推進しました。このように、当社グループにおける主な資金需要は、健全で持続的な成長を実現するための成長投資と考えており、これらの投資資金は、内部留保金の配分とともに、金融機関からの借入金等により充当しております。なお、借入金のうち、短期借入金は、主に営業取引に係る資金調達であり、長期借入金は、主に設備投資に係る資金調達であります。手許の運転資金につきましては、グループファイナンスを通じて、国内連結子会社における余剰資金を当社へ集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、現預金残高と有利子負債残高を一定範囲にコントロールし、経営環境の変化に対応するための資金の流動性を確保しながら資金管理を行っております。当社グループにおける当連結会計年度における流動比率は250.0%(前連結会計年度264.5%)となっており、キャッシュ・フロー対有利子負債比率は2.8倍となりました。直近5ヵ年における以下の数表の通りであります。 第121期2021年3月期第122期2022年3月期第123期2023年3月期第124期2024年3月期第125期2025年3月期流動比率(%)275.9261.9248.5264.5250.0自己資本比率(%)67.766.066.064.764.9時価ベースの自己資本比率(%)71.478.188.3121.170.2キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)0.91.01.35.72.8インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)66.384.339.59.022.7 当社グループでは、業績の大幅な悪化による手許資金減少、或いは生産会社の稼働停止や主要顧客の稼働停止等不測の事態に備え、主要取引銀行との間で30億円のコミットメントラインの締結を行っております。このように、リスクに対応するとともに、今後の事業展開においても、相互関税をめぐる市場の変化等の芽を的確に捉え、スピーディーに対応してまいりたいと考えております。2026年3月期の新規の設備投資は、事業基盤の再構築を目指し、キャッシュ・フローを重視しながら、次なる飛躍に繋げてまいります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び予測を行わなければなりません。したがって、当該見積り及び予測については不確実性が存在するため、将来生じる実際の結果はこれらの見積り及び予測と異なる場合があります。当社は、特に以下の会計上の見積りが当社グループの連結財務諸表に重要な影響を与えるものと考えております。 a. 固定資産の減損処理当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。 b. 繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を慎重に計上しておりますが、繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積に依存するため、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。

事業リスク

バルカーグループは、海外での事業展開が広いため、政治経済情勢の悪化や法規制の変更、紛争など地政学的リスクが業績に影響を与える可能性があります。また、原材料価格の変動や調達の不安定化もコスト増加につながるリスクです。製品の欠陥による事故発生やブランドイメージの低下、各国法令遵守に関するリスクも重要であり、特に過去の不適切取引の再発防止策の実行が課題です。さらに、為替相場の変動や、M&Aなどの業務提携が計画通りの成果を生まない可能性、そして戦略を担う人材の確保・育成ができないリスクも抱えています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,199 文字
3【事業等のリスク】当社グループは、事業活動に関するリスク管理を所管するリスク管理委員会(委員長CEO、副委員長COO)を設置し、経営上重要なリスクの抽出・評価および執行におけるリスク管理状況の確認を行い、常務会および取締役会に定期的に報告しております。また、特に品質、貿易管理、法令違反、安全・衛生・環境、経済安全保障、情報セキュリティのリスクについては、執行役員を中心に構成された各専門委員会でそれぞれ管理しており、リスク管理委員会はこれらの委員会の活動状況の報告を受け、最終的に全社リスクとして評価し、管理しております。これらの管理を通じて、有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。当社グループは、リスクの顕在化の不測の事態に備え、主要取引銀行との間で合計30億円のコミットメントラインを設定しており、急な資金需要にも柔軟に対応できる体制を整えております。(1) 地政学的リスク ① 海外事業展開に関するリスク<リスクの内容>当社グループは、製品の輸出入や海外における現地生産など、幅広く海外で事業を展開しております。こうしたグローバルな事業展開に関するリスクとして、国や地域における政治経済情勢の悪化、各国の法規制の変更、テロ、紛争などの要因による社会的混乱等の地政学的リスクが考えられ、当社グループとしては、適切な対策を講じる努力を継続しております。しかしながら、これらの事象の発生により、当社グループの事業活動に支障をきたし、業績および財務状況に影響を及ぼすおそれがあります。<リスクへの対応>当社グループは引き続き、戦略的にグローバル展開をはかりながら同時にカントリーリスクの分散化を図ってまいります。また、特に注意すべき国・地域については、有事リスクへの対応を見据えた体制の再構築をすすめ、政治的・社会的状況を定期的にモニタリングいたします。なお、これらの国や地域でリスクが顕在化した際の、当社グループが連携を強化し迅速かつ的確に対応してまいります。 ② 原材料価格変動と調達に伴うリスク<リスクの内容>当社グループは、国内外から部品や原材料を購入して製品の製造を行っており、一部の部品や原材料については、市場ニーズに応えるための高い品質・性能を追求する結果、供給が滞った際の代替調達先や十分な物量を確保できない可能性があります。また、テロ、紛争、関税政策などの要因によるグローバルレベルでのエネルギー価格上昇や供給制約などのリスクが考えられます。これらによる需給の逼迫や為替変動などにより調達コストに変化が生じた場合、当社グループの業績および財政状態に影響を与える場合があります。<リスクへの対応>当社グループは、調達のマルチソース化や適時適量の在庫確保などをすすめております。また、重要な調達先については定期的に評価を行い、調達リスクの低減に努めております。(2) 品質に関するリスク<リスクの内容>想定外の事情による製品の欠陥の発生およびそれに起因する事故の発生、ならびにこれらによるブランドイメージの低下が売上高の減少、収益の悪化原因となり、当社グループの業績および財政状態に影響を与える場合があります。<リスクへの対応>当社グループは、社名の由来である「Value & Quality」(価値の創造と品質の向上)を基本理念として、厳格な品質管理基準に従い製品の製造を行っております。また、部門横断的な品質保証委員会を中心とした品質保証体制を構築し、顧客満足を高める品質の向上活動を継続しており、定期的に常務会にその活動が報告されております。なお、万が一事故が発生し多額の賠償費用が必要となる可能性に備え、製造物責任保険(PL保険)に加入しております。(3) コンプライアンスに関するリスク<リスクの内容>当社グループはグローバルに事業を展開しており、各国の法令や規則の適用を受けております。法規制の強化やその解釈・運用の変更、政策転換などが起きた場合、対応コストの増加や事業制約を招き、業績や財政に影響を及ぼす可能性があります。また、2024年9月25日に公表したとおり、当社元執行役員と元従業員による複数年度にわたる不適切取引が判明しました。現在、特別調査委員会の提言を受け、再発防止策の策定と実行に努めております。ただし、内部管理体制の強化が不十分で、当社グループや委託先が重大な法令違反を起こした場合、社会的信用やブランドイメージが損なわれ、業績や財政状態に影響する可能性があります。<リスクへの対応>当社グループは、各国の法令や規則の変化に対し、外部専門家の助言を受けながら対応しております。不正の排除に向けては、「正正堂堂と」の理念のもと、「コンプライアンス遵守と誠実な行動」を行動指針とし、コンプライアンス委員会を中心に監査・執行の両面から取り組んでおります。定期的なコンプライアンス意識調査により課題を把握し、改善を進めるとともに、報告・相談・通報ルートの活用を促し、早期発見と適切な対応ができる風通しのよい職場づくりに注力しております。また、社会的課題である人権問題について、バルカーを含む主要な連結グループ会社において人権方針を策定しており、生産・調達に関係した主要取引先に対して人権に関する取り組み状況を把握するためのアンケートを実施し、グループ全体の人権基本方針の周知を図ると共に理解度の確認および人権に関する取り組み状況を確認しております。引き続き、グループ全体で人権に配慮した事業運営の推進に努めてまいります。 (4) 為替相場の変動に伴うリスク<リスクの内容>各国の関税や金利政策は為替相場にも影響を与え、外国通貨建ての売上高や原材料の調達コストなどに影響を及ぼし、当社グループの業績および財政状態に影響を与える場合があります。<リスクへの対応>当社グループは、取引に伴う為替の変動リスクについては、先物為替等によるヘッジ策を行うなど、そのリスクを極小にすべく細心の注意を払っております。(5) 他社との業務提携等に伴うリスク<リスクの内容>当社グループでは、新中期経営計画(NF2026)のもと、新素材・新市場・新事業への展開を加速・推進するため、他社との業務提携やM&Aを積極的に実施しております。しかし、外部環境の変化や戦略の不一致により、計画通りの成果が得られない可能性があり、その場合は当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす場合があります。<リスクへの対応>他社との業務提携やM&Aに際して、投資先や提携先の事業状況や財務状況をデューデリジェンスなどを通じて慎重に評価し、リスクを最小限に抑えるための対策を講じております。また、当初の計画と実際の成果との乖離を随時確認し、必要に応じて改善策の実施や方針の見直しを進めます。(6) 人材に関するリスク<リスクの内容>当社グループの新中期経営計画(NF2026)の戦略を担う人材や当社の技術優位性を支える高度な専門性を持つ人材、変化を先導するリーダー人材を確保・育成開育教育できない場合や、人材の流出を防止できない場合、当社グループの業績および成長計画に影響を与える場合があります。<リスクへの対応>当社グループは、「人」を成長の源泉と考え、性別・年齢・経歴・国籍等にとらわれない多様な人材を登用し、人材投資や労働環境・体制の継続的な見直しを実施しております。積極的に中途採用を行っており、デジタル人材やグローバル経験豊富な人材など様々なバックグラウンドをもつ人材が活躍できる環境を整えております。上位職を早いうちから目指せる飛び級制度や、次世代の執行役員、拠点トップ候補などの育成プログラムなどを通じ、挑戦を促す環境づくりを進めており、生産性向上や定着率向上を図っております。また、CWO(チーフウェルビーイングオフィサー)を代表取締役が担い、エンゲージメントサーベイの定期的な実施と、その結果を踏まえた改善やウェルビーイングな職場環境づくりにも積極的に取り組んでおります。(7) 情報セキュリティに関わるリスク<リスクの内容>当社グループは、事業を展開するなかで重要な技術情報や取引先・顧客情報、その他様々な情報を保有しております。サイバー攻撃による不正アクセス等の脅威は日々高まっております。また、人為的なミスによる紛失、盗難などのリスクを完全に排除できるものではなく、これらの情報が流出した場合には、当社グループの信用低下やグループの業績および財政状態に影響を与える場合があります。 <リスクへの対応>当社グループでは、情報セキュリティ委員会が中心となって最新のテクノロジーを使用したセキュリティシステムの導入など、グループ全体とサプライチェーンも巻き込んだセキュリティ管理体制を強化しております。また、情報の外部流出を防止するために、社内ルールの整備、教育、セキュリティシステムの強化等に努めております。サイバー攻撃対策では、すでに導入済みのエンドポイントセキュリティに加え、2024年度は通信監視システムを導入し24時間365日監視運用体制を継続しております。紛失や盗難のリスクに対しては、端末を紛失した際に遠隔で通信機能を停止できる仕組みを導入しています。また、端末が発見された場合には、資産管理システムを活用して該当端末の利用状況を把握できる運用体制を確立しています。(8) 大規模災害等に関するリスク<リスクの内容>大規模災害やパンデミック等事業の継続を脅かす事象に対して、全ての被害や影響を回避できるとは限らず、結果的に生産活動の停止・サプライチェーンの混乱を招く可能性があり、当社グループの業績および財政状態に影響を与える場合があります。<リスクへの対応>当社グループは、大規模災害などによる事業継続を脅かす事象が発生した場合に備えて、従業員の安全確保や事業中断に伴う影響の極小化ならびに迅速な事業継続を実現するためのBCP(事業継続計画)を策定しております。定期的な防災訓練や必要物資の備蓄等を実施、安否確認システムを導入する等リスクの分散、極小化に取り組んでおります(9) 環境規制・気候変動等の社会課題への対応<リスクの内容>気候変動がもたらす異常気象がサプライチェーンに与える影響や不安定な国際情勢による気候変動対策の後退がエネルギー価格の不透明さを招き、事業に影響を与える場合があります。また、各国の環境法規制強化、または予期せぬ事故や自然災害等により非意図的な環境汚染等が発生した場合、事業活動への制限や多額の対策費用が必要となり、当社グループの業績および財政状態に影響を与える場合があります。<リスクへの対応>当社グループは、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」に賛同するとともに、事業活動への影響の分析を行っております。TCFDの詳細は、前述の「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」の記載をご参照ください。また、部門横断的な取組みである、SHE(安全・衛生・環境)委員会を設置し、安全や衛生と一体となって課題への取組みをすすめており、その活動を定期的に常務会に報告しております。(10) 石綿問題に関するリスク<リスクの内容>石綿による健康被害について、当社規程に基づく補償金や見舞金の支払いによる費用負担は、限定的なものでありますが、今後も継続する可能性があります。また、健康被害に関して損害賠償請求の訴訟を受けており、当社グループの業績および財政状態に影響を与える場合があります。<リスクへの対応>当社グループは、2006年9月1日施行の労働安全衛生法施行令による「アスベスト全面禁止」に先立ち、2006年7月31日をもって一切の石綿製品の供給を停止いたしました。石綿代替品(ノンアスベスト製品)の品揃えは他社に先駆け完了しておりますので、今後ともノンアスベスト製品の強力な販売活動を展開していく所存であります。2006年3月27日施行の「石綿による健康被害の救済に関する法律」に基づく被害者救済策が講じられておりますが、当社といたしましては、以下の措置を継続して講じております。・石綿関連の質問や相談に応じるための「相談窓口」の開設・従業員および元従業員のうち、希望された方への健康診断の実施・当社ホームページでのアスベストに関する情報の開示

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