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研創(7939)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
ステンレス原材料の価格高騰を販売価格に転嫁できないリスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
建設業法や屋外広告物法等各種法令、各自治体の条例等の法的規制を受けている。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:建築投資動向による影響 / 材料・原材料等の価格変動・調達 / 得意先の信用リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

研創の事業内容(主に建材・住宅設備関連)において、特許やブランド力、規制ライセンスといった強力な無形資産の存在を示す具体的な情報は確認できない。ニッチ市場での一定の評価はある可能性も否定できないが、明確な優位性とは言えない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

建材・住宅設備は一度採用されると、リフォームや大規模改修でない限り、顧客(ハウスメーカー、工務店、個人施主)が頻繁に切り替えるものではない。しかし、製品の機能性や価格競争力によっては乗り換えリスクも存在し、スイッチングコストは限定的と判断される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

研創の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は発生しない。BtoB取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

建材・住宅設備業界は価格競争が存在する可能性がある。研創が他社と比較して構造的に低いコストで生産・提供できるという明確な証拠はない。規模の経済によるコスト削減効果も限定的と推測される。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

建材・住宅設備業界は多数のプレイヤーが存在する競争市場である。研創が業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えない。特定の製品分野では一定のシェアを持つ可能性はあるが、業界全体を代表する規模の優位性はない。

  • 長年の金属加工技術
    研創は「トップクラスの金属製サインメーカー」として長年にわたり培ってきた金属加工の技能を持つとされています。建築物の内外に設置される看板・サイン製品は一品一品異なる受注生産品であり、高度な職人的技能と製造ノウハウが必要です。こうした技術の蓄積は、新規参入者が容易に模倣しにくい参入障壁になりうると考えられます。
  • 品質管理体制の整備
    同社は顧客満足を高める目的で品質保証部を設置し、品質マネジメントシステムの構築と継続的改善に取り組んでいます。受注ごとに仕様が異なるオーダーメイド製品を安定的に高品質で提供できる体制は、取引先からの信頼獲得につながりやすく、競合他社との差別化要因になりうると見られます。
  • 幅広い取引先基盤
    同社は約3,000社に及ぶ得意先と取引関係を持ち、独自の与信管理を行っています。多数の取引先を持つことは、特定顧客への依存度を下げ、収益の安定性を高める要素になりえます。ただし、この点が明確な競争優位かどうかは開示情報だけでは断定しにくく、あくまで参考情報として捉えるのが適切です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 長期ビジョンと中期計画の設定
    同社は長期目標として「売上高100億円の企業になること」を掲げています。現在の売上高は約59億円(2025年3月期実績)であり、2027年3月期には約66億円を目指す中期目標を設定しています。2023年度から2027年度までの5年間を「成長への種まきと対応の基盤づくり」の期間と位置づけ、段階的な成長を志向しています。
  • 生産の機械化・自動化による人材依存の解消
    オーダーメイドの金属製品は人の技能に依存した工程が多く、日本全体の人口減少・少子高齢化による労働力不足が事業継続を脅かすリスクとなっています。この課題に対し、同社は中期経営計画の最重要課題として「生産工程の機械化・自動化」を位置づけ、技術投資を進める方針です。生産効率を高めることで、加工コストの低減と安定供給力の確保を同時に目指しています。
  • 収益基盤の多角化と経営効率の向上
    既存の金属製サイン事業に加え、樹脂製サインの市場競争力確保や経営資源を活かした新事業領域への拡大も戦略に盛り込まれています。また、重要経営指標としてROA(総資産利益率=保有資産をどれだけ効率よく利益に変えているかを示す指標)を意識した設備投資を行う方針を示しており、成長と効率化を両立させる姿勢が読み取れます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針 当社は経営の基本方針を次のとおり掲げており、その実現に向けた努力が、企業価値の増大につながるものと考えています。① 社名に謳う「常に学び 研究し 創造する」の精神を経営の基本理念として、得意先の繁栄と社会の発展に貢献します。② 企業活動に関する法律を遵守し、社会の倫理規範に従い、良識ある企業活動を実践します。③ 品質・価格・環境等あらゆる面で社会に有用・優良な製品を提供します。④ 株主、取引先、地域社会等との信頼・協力関係を構築し、共存共栄を図ります。⑤ 人間性を尊重した自由闊達な社風を醸成し、社員の健康と安全を確保します。 (2)経営環境 IMF(国際通貨基金)が2025年1月に発表した「世界経済見通し」によりますと、世界経済の成長率は2025年、2026年とも3.3%と、安定的ながらも減速傾向にあります。 一方、国内経済では、日銀が2025年1月に発表した「経済・物価情勢の展望」によりますと、海外経済の緩やかな成長を続けるもとで、所得から支出への前向きの循環メカニズムが徐々に強まることから、潜在成長率を上回る成長を続ける見込とされています。リスク要因として、海外の経済・物価動向、資源価格の動向、企業の賃金・価格設定行動などが挙げられ、特に過去に比べて為替変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている点が挙げられています。 当社業績に影響を及ぼす建築業界動向は、(一財)建設経済研究所が2025年1月に発表した「建設経済モデルによる建設投資の見通し」によりますと、2025年度における名目民間非住宅建築投資は前年度比5.0%増と見込まれ、景気先行指標の一つでもある民間非住宅建築着工床面積は前年度比1.8%増と予想されています。民間非住宅建築投資の動向は、都市再開発や既存建築物に対する潜在的建替需要として相応に残されていることが反映されているものの、建設コストの高騰、金利・為替動向の影響から建設投資に対して慎重に転じていることが指摘されています。 (3)経営戦略及び対処すべき課題 当社は、リーマン・ショック、東日本大震災、西日本豪雨による被災、昨今の感染症拡大という想定外の影響を受けながら、近年の建築市場の活況にも支えられ、16期連続最終黒字という状況が続いております。 今後も、トップクラスの金属製サインメーカーとして長年培ってきた技能と先端技術を融合させ、既存事業の領域拡大と新たな事業分野への挑戦により、長期ビジョンとして売上高100億円の企業になることを目標として掲げ、持続的な成長と企業価値向上を目指す必要があると考えております。 以上を踏まえまして、当社はサインメーカーの原点に立ち返って「競争」に打ち克ち、中・長期的視点に立った「成長性・収益性・安定性(持続可能性)」の追求が必要であると認識し、以下の中期経営計画を策定しております。 <中期経営計画>① 期間とテーマ 2023年3月期から2027年3月期までの5年間を、長期ビジョンの実現に向けた「成長への種まきと対応の基盤づくり」の期間と位置づけます。② 基本方針 「生産工程の機械化・自動化」「製品品質の向上」「収益基盤の再構築」「経営の効率化」「人材育成」を基本方針として、発展分野への経営資源の投入と生産プロセスの革新に取り組んでまいります。③ 戦略展開(a) 生産工程の機械化・自動化 わが国は、「人口減少・少子高齢化」という大きな課題を抱えております。国立社会保障・人口問題研究所が発表した将来推計資料によりますと、15歳以上65歳未満の生産労働人口は、1995年の8,716万人をピークとして減少の一途をたどっており、2030年には6,773万人、2050年には5,001万人になると推計されております。 当社の金属製サイン事業は、一品もののオーダー製品を生産するために機械化・自動化が難しく、生産工程の多くは人の技能に依存しております。現在の生産工程は人材が確保できるという前提で成立しており、「人口減少・少子高齢化」という課題は、当社のサイン事業の継続性を脅かしております。 当社サイン事業が持続的成長をとげるためには、「生産工程の機械化・自動化」は避けて通れない課題でありますので、中期経営計画期間の5年間における経営の重点課題として取り組みます。 (b) 製品品質の向上 当社が、トップクラスの金属製サインメーカーであり続けるためには、それに相応しい製品品質を確保することが必須条件であります。 近年の環境変化に伴い、エビデンス・ベースでの製作基準・品質保証のニーズが高まっております。より信頼性の高い、安全性を追求した製品を市場に提供するとともに、「得意先の繁栄に尽くす」企業として顧客要求事項に対応し、顧客満足度向上を目指していく必要があります。そのためには、先ずは製品品質を維持し、革新を図り続けることが重要であると考えます。 (c) 収益基盤の再構築 当社が、既存事業で安定的に収益を確保しつつ、当社の経営資源を活かして新たな収益を確保するために、中期経営計画では次の3点を掲げて取り組んでまいります。イ.営業体制の再構築ロ.樹脂製サインの市場競争力確保ハ.経営資源を活かした事業領域の拡大 (d) 経営の効率化 ここ数年、資源高の影響を強く受ける材料費が高騰し、営業利益率は下落傾向にあります。まずは材料費のコストダウンが、喫緊の課題と認識しております。 また、民間非住宅建築投資の動向は、都市再開発や既存建物に対する潜在的建替需要として相応に残されているものの、一方では人材不足・インフレ圧力から人件費も高騰しており、生産能力拡大と加工費(労務費・外注加工費)低減化は、当社に課せられた永遠の課題と認識しております。この対応策として、中期経営計画の重要課題の筆頭に「生産工程の自動化・機械化」を掲げております。しかし、一方では、「経営の効率化」として加工費(労務費・外注加工費)の低減化も重要課題の一つとして掲げており、重要な経営指標としてROA(総資産利益率)を意識した設備投資を図ってまいりたいと考えております。 (e) 人材育成 当社が、持続的成長を遂げていくためには、成長を牽引する人材が重要であります。中期経営計画では次の3点を掲げて取り組んでまいります。イ.管理職・監督職の資質向上ロ.部門の現状に即した人材育成ハ.次世代経営層の育成 ④ 業績目標 2025年3月期実績2026年3月期予想2027年3月期目標売上高(百万円)5,8685,9966,555営業利益(百万円)264229333経常利益(百万円)257219329
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1)経営方針 当社は経営の基本方針を次のとおり掲げており、その実現に向けた努力が、企業価値の増大につながるものと考えています。① 社名に謳う「常に学び 研究し 創造する」の精神を経営の基本理念として、得意先の繁栄と社会の発展に貢献します。② 企業活動に関する法律を遵守し、社会の倫理規範に従い、良識ある企業活動を実践します。③ 品質・価格・環境等あらゆる面で社会に有用・優良な製品を提供します。④ 株主、取引先、地域社会等との信頼・協力関係を構築し、共存共栄を図ります。⑤ 人間性を尊重した自由闊達な社風を醸成し、社員の健康と安全を確保します。 (2)経営環境 IMF(国際通貨基金)が2025年1月に発表した「世界経済見通し」によりますと、世界経済の成長率は2025年、2026年とも3.3%と、安定的ながらも減速傾向にあります。 一方、国内経済では、日銀が2025年1月に発表した「経済・物価情勢の展望」によりますと、海外経済の緩やかな成長を続けるもとで、所得から支出への前向きの循環メカニズムが徐々に強まることから、潜在成長率を上回る成長を続ける見込とされています。リスク要因として、海外の経済・物価動向、資源価格の動向、企業の賃金・価格設定行動などが挙げられ、特に過去に比べて為替変動が物価に影響を及ぼしやすくなっている点が挙げられています。 当社業績に影響を及ぼす建築業界動向は、(一財)建設経済研究所が2025年1月に発表した「建設経済モデルによる建設投資の見通し」によりますと、2025年度における名目民間非住宅建築投資は前年度比5.0%増と見込まれ、景気先行指標の一つでもある民間非住宅建築着工床面積は前年度比1.8%増と予想されています。民間非住宅建築投資の動向は、都市再開発や既存建築物に対する潜在的建替需要として相応に残されていることが反映されているものの、建設コストの高騰、金利・為替動向の影響から建設投資に対して慎重に転じていることが指摘されています。 (3)経営戦略及び対処すべき課題 当社は、リーマン・ショック、東日本大震災、西日本豪雨による被災、昨今の感染症拡大という想定外の影響を受けながら、近年の建築市場の活況にも支えられ、16期連続最終黒字という状況が続いております。 今後も、トップクラスの金属製サインメーカーとして長年培ってきた技能と先端技術を融合させ、既存事業の領域拡大と新たな事業分野への挑戦により、長期ビジョンとして売上高100億円の企業になることを目標として掲げ、持続的な成長と企業価値向上を目指す必要があると考えております。 以上を踏まえまして、当社はサインメーカーの原点に立ち返って「競争」に打ち克ち、中・長期的視点に立った「成長性・収益性・安定性(持続可能性)」の追求が必要であると認識し、以下の中期経営計画を策定しております。 <中期経営計画>① 期間とテーマ 2023年3月期から2027年3月期までの5年間を、長期ビジョンの実現に向けた「成長への種まきと対応の基盤づくり」の期間と位置づけます。② 基本方針 「生産工程の機械化・自動化」「製品品質の向上」「収益基盤の再構築」「経営の効率化」「人材育成」を基本方針として、発展分野への経営資源の投入と生産プロセスの革新に取り組んでまいります。③ 戦略展開(a) 生産工程の機械化・自動化 わが国は、「人口減少・少子高齢化」という大きな課題を抱えております。国立社会保障・人口問題研究所が発表した将来推計資料によりますと、15歳以上65歳未満の生産労働人口は、1995年の8,716万人をピークとして減少の一途をたどっており、2030年には6,773万人、2050年には5,001万人になると推計されております。 当社の金属製サイン事業は、一品もののオーダー製品を生産するために機械化・自動化が難しく、生産工程の多くは人の技能に依存しております。現在の生産工程は人材が確保できるという前提で成立しており、「人口減少・少子高齢化」という課題は、当社のサイン事業の継続性を脅かしております。 当社サイン事業が持続的成長をとげるためには、「生産工程の機械化・自動化」は避けて通れない課題でありますので、中期経営計画期間の5年間における経営の重点課題として取り組みます。 (b) 製品品質の向上 当社が、トップクラスの金属製サインメーカーであり続けるためには、それに相応しい製品品質を確保することが必須条件であります。 近年の環境変化に伴い、エビデンス・ベースでの製作基準・品質保証のニーズが高まっております。より信頼性の高い、安全性を追求した製品を市場に提供するとともに、「得意先の繁栄に尽くす」企業として顧客要求事項に対応し、顧客満足度向上を目指していく必要があります。そのためには、先ずは製品品質を維持し、革新を図り続けることが重要であると考えます。 (c) 収益基盤の再構築 当社が、既存事業で安定的に収益を確保しつつ、当社の経営資源を活かして新たな収益を確保するために、中期経営計画では次の3点を掲げて取り組んでまいります。イ.営業体制の再構築ロ.樹脂製サインの市場競争力確保ハ.経営資源を活かした事業領域の拡大 (d) 経営の効率化 ここ数年、資源高の影響を強く受ける材料費が高騰し、営業利益率は下落傾向にあります。まずは材料費のコストダウンが、喫緊の課題と認識しております。 また、民間非住宅建築投資の動向は、都市再開発や既存建物に対する潜在的建替需要として相応に残されているものの、一方では人材不足・インフレ圧力から人件費も高騰しており、生産能力拡大と加工費(労務費・外注加工費)低減化は、当社に課せられた永遠の課題と認識しております。この対応策として、中期経営計画の重要課題の筆頭に「生産工程の自動化・機械化」を掲げております。しかし、一方では、「経営の効率化」として加工費(労務費・外注加工費)の低減化も重要課題の一つとして掲げており、重要な経営指標としてROA(総資産利益率)を意識した設備投資を図ってまいりたいと考えております。 (e) 人材育成 当社が、持続的成長を遂げていくためには、成長を牽引する人材が重要であります。中期経営計画では次の3点を掲げて取り組んでまいります。イ.管理職・監督職の資質向上ロ.部門の現状に即した人材育成ハ.次世代経営層の育成 ④ 業績目標 2025年3月期実績2026年3月期予想2027年3月期目標売上高(百万円)5,8685,9966,555営業利益(百万円)264229333経常利益(百万円)257219329
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況(a)財政状態(資産) 当事業年度末における流動資産は26億65百万円となり、前事業年度末に比べ1億73百万円減少しました。これは主に売上債権が2億1百万円減少したことによるものであります。固定資産につきましては28億89百万円と、前事業年度末に比べ34百万円減少しました。この結果、総資産は55億54百万円となり、前事業年度末に比べ2億7百万円減少しました。(負債) 当事業年度末における流動負債は17億76百万円となり、前事業年度末に比べ1億83百万円減少しました。これは主に短期借入金が3億40百万円減少したことによるものであります。また、固定負債は5億11百万円となり、前事業年度末に比べ1億43百万円減少しました。これは主に長期借入金が1億31百万円減少したことによるものであります。 この結果、負債合計は22億87百万円となり、前事業年度末に比べ3億26百万円減少しました。(純資産) 当事業年度末における純資産合計は32億66百万円となり、前事業年度末に比べ1億18百万円増加しました。これは主に繰越利益剰余金が1億8百万円増加したことによるものであります。 この結果、自己資本比率は58.8%(前事業年度末は54.6%)となりました。 (b)経営成績当事業年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)における国内経済は、海外経済の緩やかな成長を背景に、緩和的な金融環境のもとで緩やかに回復しております。企業による設備投資も、収益改善を背景として緩やかな増加傾向にあります。当社の経営成績に影響を及ぼす建築業界の動向は、全国的な都市再開発が継続しており、堅調に推移しております。しかし、資材や賃金上昇による建築費の高騰、建設業界における人材不足等の影響により、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような経済状況のもと、当社は中期経営計画(2022年度-2026年度)3年目にあたり、①生産工程の機械化・自動化 ②製品品質の向上 ③収益基盤の再構築 ④経営の効率化 ⑤人材育成 といった重点推進課題を掲げ、課題解決に向けた取り組みを推進しました。これらの結果、当事業年度の売上高は58億68百万円(前年同期比0.3%減)、営業利益は2億64百万円(前年同期比1.8%増)、経常利益は2億57百万円(前年同期比0.0%増)、当期純利益は1億75百万円(前年同期比4.8%減)となりました。なお、当社が手がけるサイン製品の需要は下半期に偏る一方で、固定費はほぼ恒常的に発生するため、当社は利益が下半期に偏るなど経営成績に季節的な変動があります。また、当社はサイン製品事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの経営成績については記載を省略しております。 ②キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による収入、投資活動による支出、財務活動による支出の差引の結果、前事業年度末に比べ45百万円の減少となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度の営業活動の結果得られた資金は4億85百万円となりました(前事業年度は2億23百万円の支出)。この主たる要因は売上債権が2億1百万円減少したことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度の投資活動の結果支出した資金は1億24百万円となりました(前事業年度は1億44百万円の支出)。この主たる要因は固定資産の取得により98百万円支出したことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度の財務活動の結果支出した資金は4億5百万円となりました(前事業年度は3億38百万円の収入)。この主たる要因は短期借入金の返済等により有利子負債が3億45百万円減少したことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績当社はサイン製品事業の単一セグメントであり、生産、受注及び販売の状況は以下のとおりであります。区分当事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)生産実績(千円)4,131,51799.6受注高(千円)5,944,739100.2販売実績(千円)5,868,79499.7 (注)生産実績の金額は販売実績に対応する製造原価で示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当事業年度の財政状態及び経営成績の状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。また、財政状態及び経営成績の直近5事業年度の推移は以下のとおりであります。 <財政状態の推移> 2021年3月期末2022年3月期末2023年3月期末2024年3月期末2025年3月期末総資産(千円)5,849,4705,717,3216,062,2365,762,4215,554,617純資産(千円)2,654,5472,808,7723,012,5043,147,8803,266,838現金及び預金(千円)816,979594,970640,084610,597575,439有利子負債(千円)1,230,168904,6121,343,8921,743,4271,397,657自己資本比率(%)45.449.149.754.658.8 <経営成績の推移> 2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期売上高(千円)5,117,4725,401,6086,020,2605,888,3725,868,794売上総利益(千円)1,614,0311,741,1251,798,4901,740,5451,737,276営業利益(千円)199,727298,359313,930259,405264,054経常利益(千円)197,788295,642310,574256,940257,058  当事業年度の財政状態は、有利子負債から現金及び預金を引いた実質有利子負債は8億22百万円となり、前事業年度末に比べ3億10百万円減少しました。これは主に有利子負債の返済を進めた結果であり、当社の財政基盤は一定の強化がなされているものと判断しております。 また、当社が手がけるサイン製品の需要は、民間非住宅建築投資動向の影響を受けております。2021年3月期には新型コロナウイルス感染症拡大による影響もあり売上高が減少しましたが、その後の民間非住宅建築投資は回復傾向にあります。利益面においては安定的に利益を確保しておりますが、インフレ圧力によって材料費、人件費、外注加工費等のコストが嵩み、利益率は伸び悩んでおります。当社はこの問題につきまして、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営環境 (3) 経営戦略及び対処すべき課題」に記載のとおり、今後解決に取り組んでまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社の運転資金需要のうち主なものは、サイン製品製造のための材料及び製品の仕入費用のほか、外注加工費及び人件費であります。投資を目的とした資金需要は、主にサイン製品の製造設備購入によるものであり、詳細は「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりであります。 資金の調達につきましては、中期計画・年度予算に照らして必要な資金を主に金融機関からの借入によって調達しております。なお、当事業年度において長期借入は5億円でありました。また、運転資金の効率的な調達と手元資金の流動性確保のため、複数の金融機関と当座貸越契約を締結しており、当事業年度末における極度額は22億円で、借入実行残高は5億50百万円となりました。 当社は、当事業年度末における有利子負債の残高が13億97百万円、現金及び預金残高が5億75百万円、自己資本比率が58.8%と財務状況に不安はなく、上記の当座貸越極度額を含め金融機関からの資金調達は円滑に行える状況にあるため、資金の流動性は確保されているものと判断しております。 今後につきましては、獲得した利益によって得られた資金を、株主への還元、利益を増大させる設備投資、有利子負債の返済、リスクに備えた手元資金の確保等にバランスよく配分し、さらなる財務基盤の強化に取り組んでまいります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 建築投資動向への依存
    同社の主力製品である金属製サインは、民間の非住宅建築(オフィスビル・商業施設など)の新築・改修需要と密接に連動しています。建築投資が落ち込む局面では受注が急減し、一方で固定費(工場維持費や人件費など)はすぐには減らせないため、売上減少が利益に大きなダメージを与えやすい構造です。建設コストの高騰や金利上昇による投資抑制が指摘されており、引き続き注意が必要なリスクです。
  • 原材料価格の変動と調達難
    同社の主要材料はステンレスであり、その原料となるクロムやニッケルは世界市況・為替の影響を受けて価格が変動します。価格上昇分を販売価格に転嫁できなければ利益が圧迫され、また調達不足が生じれば製品を作れなくなるリスクもあります。近年は資源高の影響で材料費が高騰し、営業利益率が下落傾向にあることが社内でも課題として認識されています。
  • システム障害・サイバー攻撃
    2025年1月、同社のシステムが第三者による不正アクセスを受け、保管していた個人情報の一部が外部に漏洩したことが確認されています。情報漏洩は社会的信用の低下、損害賠償リスク、システム復旧費用の発生などにつながる可能性があります。現時点では事業活動への影響はないとされていますが、今後もサイバーセキュリティ対策の実効性が問われる状況が続きます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|3,081 文字
3【事業等のリスク】 当社の事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生リスク回避方法の検討や緊急対応を想定した事前準備に努める方針です。 なお、以下の事項には、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当事業年度末日現在において判断したものであり、将来において発生可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)建築投資動向による影響 当社は建築物の内外に用いるサイン製品の製造・販売を主たる事業としており、民間非住宅建築投資動向の影響を受けております。また、当社製品のほとんどは一品一品異なる製品を受注しており、将来の需要予測に基づいて在庫を抱えることもできず、生産能力との比較で需要が上回る場合には事業機会の逸失リスクがあり、逆に需要が下回る場合には固定費増による利益喪失リスクが発生します。そのため当社では、建築投資動向による影響に対し、建築業界以外の需要取り込み等を通じて収益基盤の強化とその影響軽減に努めております。しかし、建築投資関連の需要割合が圧倒的に多いため、建築投資の動向によっては売上高が大幅に減少し、当社の財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (2)材料・原材料等の価格変動・調達 当社が使用する主要材料はステンレスであり、ステンレス原材料であるクロム・ニッケルの世界市況や為替等による影響、あるいは国内外ステンレス市場の需給動向により、仕入価格の高騰や仕入先からの供給が不足するリスクを抱えております。ステンレス価格が想定を超えて上昇し、当社製品の販売価格で吸収できなかった場合、あるいは製品の製造に必要な量のステンレスを調達できなかった場合は、当社の財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3)得意先の信用リスク 当社は約3,000社に及ぶ得意先の財務情報を基に独自の与信管理を行い、過去の貸倒実績等をもとに貸倒引当金を設定し、必要に応じて保険を付保するなどして貸倒損失に備えております。 先行き不透明な経済状況の中で、倒産等予期しない事態が発生して多額の債権回収に支障が発生した場合、当社の財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (4)製造物賠償責任等 当社製品のほとんどは一品一品異なる製品を受注しており、得意先指定の仕様に基づき、生産しております。そのため当社では、顧客満足を高める目的で品質保証部を設置し、品質管理体制強化に努めております。しかし、当社製品を起因とする事故が発生して製造物賠償責任が発生した時には、当社の評判や社会的信用が低下、あるいは売上高低迷や多額の賠償金が発生するなどした場合は、財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社製品に関して製造物賠償責任が発生した場合に備え、PL保険に加入しております。 (5)競合関係の状況 当社は、事業展開するサイン市場において、同業他社との競合関係が存在します。そのため当社では、品質保証・品質マネジメントシステム体制の構築、継続的改善、新製品や製造技術開発、コスト削減等のあらゆる事業活動を通じ、顧客満足と信頼を得るための競争力確保に努めております。しかし、競合他社が、新製品開発、製造技術開発で先行し、当社が対応できなかった場合は、当社の財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (6)法的規制 当社の製品は、建設業法や屋外広告物法等各種法令の他、各自治体が制定した条例等の法的規制を受けております。近年では、他の先進国と比べて「景観の価値」について意識が低いと指摘されているわが国でも、景観との調和・配慮を重視する傾向が強まっております。また、相次ぐ自然災害や看板落下事故も影響し、サイン製品に対する法的規制も、景観確保・安全重視の観点から、規制が強化される傾向にあります。 一方、当社事業を推進する中でも、事業の許認可、独占禁止、知的財産、環境、商取引、労働関連等、多くの法令による規制を受けております。当社はコンプライアンス体制を整備して法令順守に努めておりますが、今後、これらの法改正や規制強化、あるいは当社へ訴訟が提起された場合は、新たなコストの発生、あるいは訴追によって社会的信用が失墜するなどした場合、当社の財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (7)人的資源と労務管理 当社の事業は、主に製品の製造において多くの労働力が必要であり、人員確保と労働関連法令を遵守した労働環境の整備に努めております。今後、雇用環境の急速な変化によって必要な人員を確保できない場合、コスト上昇、重大な労働災害の発生、あるいは労務管理上の問題などが発生した場合には、当社の財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 なお、「人的資源」に関するリスク管理の状況については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりであります。 (8)生産エリアの集中 当社は、当社製品のほとんどは一品一品異なる製品を受注しており、機動的かつ効率的な生産体制の構築に努めております。その結果、生産能力は広島市及びその周辺地域に集中しておりますが、広島市及びその周辺の広範囲な地域に、地震・水害等の自然災害や火災が発生し、電力・通信手段の停止や物流網の障害、あるいは感染症・伝染病等が発生した場合には、事業活動における何らかの制約が発生して製品の製造・供給が滞り、当社の財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。なお、当社ではリスクを分散する目的で、広島市内での2工場体制を構築しております。 (9)大規模自然災害や社会情勢の混乱等 想定外の大規模自然災害、政治経済状況の変化、感染症・伝染病等の流行、テロ・戦争・その他社会情勢の混乱などが発生した場合、事業活動に何らかの制約が発生して製品の製造・供給が滞り、当社の財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (10)システム障害 当社の事業は、情報システムを活用しているため、通信ネットワーク機器の故障やソフトウェアの不具合などのIT資産の不調、コンピュータウイルスやハッキングなどの人為的攻撃、あるいは自然災害・火災・事故等による情報社会インフラの障害などにより、事業上での制約や損失が発生する場合があります。当社は、その対策として定期的バックアップの実施や情報システムの稼働状況の監視体制を構築しておりますが、こうした対応に関わらずシステム障害が発生した場合、社会的信用の失墜、事業機会の逸失、ノウハウ流出による競争力の低下、損害賠償責任の発生やシステム回復等に多額の費用を要するなど、当社の財政状態・経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社では予期せぬサイバー攻撃による被害の発生に備え、サイバーセキュリティ保険に加入しております。 このようなリスクがある中で、2025年1月、当社のシステムの一部が第三者による不正アクセスを受け、保管する個人情報の一部が外部に漏洩したことを確認いたしました。現在に至るまで事業活動に対する影響はなく、当社は通常どおりの業務を行っておりますが、当社はこのたびの事態を真摯に受け止め、より一層の管理体制の強化に取り組んでおります。

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