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イメージ・マジック(7793)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他製品 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • オンデマンドプリントサービス
    顧客がインターネットを通じてデザインデータを送ると、Tシャツやマグカップなどの商品に短納期で印刷・加工して届けるサービスです。個人利用のグッズ作成から、在庫を持たずに販売したいクリエイターやアパレルメーカーのニーズまで幅広く対応しています。
  • 自社販売とパートナー連携
    自社サイト「オリジナルプリント.jp」を運営し、約1,900種類のアイテムに対応する国内最大級のサービスとしてエンドユーザーから直接注文を受けます。また、パートナー企業のサイト経由の注文も受け、印刷加工から直接ユーザーへの配送までを代行し、パートナー企業のバックヤードを支えています。
  • ソリューション提供
    オンデマンドプリントの仕組み(ソフトウェアやハードウェア)をアパレルメーカーや印刷会社などの事業者向けに提供しています。クラウド型の生産管理システムやECサイト構築ツール「maker town」などを通じて、顧客が短期間で効率的なオンデマンド生産ラインを構築できるよう支援し、システム開発受託や保守も行っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • オンデマンドプリントソリューション事業
    この会社は「オンデマンドプリントソリューション事業」という単一の事業セグメントで事業を展開しています。これは、アパレルや雑貨へのオンデマンドプリントサービスと、その仕組みを事業者へ提供するソリューションサービスを統合したものです。
  • サービスとソリューションの融合
    インターネットを通じたオンデマンドプリントサービスと、その生産管理システムやハードウェアを事業者向けに提供するソリューションサービスの両方を展開しています。これにより、自社のサービス提供だけでなく、他社のオンデマンドビジネス立ち上げも支援し、多角的に収益を上げています。
  • DX推進による価値創造
    システムを活用したモノづくりのDX(デジタルトランスフォーメーション)会社として、小ロット受注に対応したソフトウェアやシステム制御可能なハードウェアの開発を進めています。これにより、ワークフローの効率化と顧客への新たな価値提供を目指しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,966 文字
3【事業の内容】 当社は、「個性と創造性溢れる豊かな社会作りに貢献します。」を経営理念として、システムを活用したモノづくりのDX会社として事業を展開しております。 当社はインターネットを利用して行うアパレルや雑貨を主とした商品へのオンデマンドプリントサービス、及びオンデマンドプリントの仕組み(ソフトウエアやハードウエア)をアパレルメーカー、印刷会社などの事業者へ提供するソリューション(オンデマンドプリントソリューションズ、以下「ODPS」という。)サービスを行っております。これらの実現のために、小ロット受注に対応したソフトウエアと、システムで制御できるハードウエアの開発を進め、ワークフローのDX化を推進しております。 なお、当社は「オンデマンドプリントソリューション事業」の単一セグメントであります。 1.オンデマンドプリントサービス オンデマンドプリントサービスは、顧客がインターネットサイトを通じて入稿したデータを、受注から短納期で印刷加工し納品するサービスです。チームのグッズや個人のギフト、法人のノベルティオーダーなど、オリジナル製品をプリント作成するニーズに加え、インターネットでグッズ販売のビジネスを始めるクリエイターなどのニーズや、無駄な在庫を作らず受注が入ってから生産し即出荷したいとするアパレルメーカーなどのニーズに対応しています。  当社はオンデマンドプリントサービスを、自社販売とパートナー企業からの受注の2つのチャネルで推進しております。① 自社販売(自社フラッグシップサイト「オリジナルプリント.jp」等の運営) 「オリジナルプリント.jp」(https://originalprint.jp/)は、当社の自社サービスとして運営しております。Tシャツなどの衣料品やマグカップなどの雑貨を中心としたアイテムを仕入れ、エンドユーザーからの注文を直接受注し、印刷加工して納品しております。受注処理を自動化するために見積もりや納期計算の自動化と、リアルな仕上がりイメージを確認できるデザインシミュレーターを搭載し、約1,900種類のアイテムに対応できる国内最大級のサービスサイトです。 ② パートナー企業からの受注 パートナー企業から受注した製品に対し、プリント加工を行った上でパートナー企業に納品しております。また、パートナー企業のサイトを利用するユーザーからの発注は、パートナー企業から当社へ転送され、当社にてプリント加工を行った製品を直接ユーザーへ納品する形で、パートナー企業のバックヤードを支えております。ワークフローに人手を介することがないため、短納期とコストダウンを実現しています。  自社販売、パートナー企業からの受注のいずれも、受注データからクラウド生産管理システムのサーバーにより印刷に必要なデータを自動生成し、当社の工場又はシステム連携された当社のパートナー工場へ自動で生産指示が振り分けられ、受注から最短5分で梱包出荷処理まで進めることが可能です。 当社の重要マーケットのアパレル業界では余剰生産、廃棄ロスを解決することが注力課題になっています。従来までの量産型では、結果的に供給過多となり、売れ残った衣料品は大量廃棄されております。当社のサービスを活用することで、完成在庫が極小化され、余剰生産、廃棄ロスがなくなります。当社のサービスは、無駄な在庫をなくしたい企業へのソリューションとして、アパレルメーカーや大手コンテンツホルダーなど様々な企業との連携が広がっております。 2.ソリューション(ODPS) ODPSは、当社のDX化のノウハウで改良を重ねた生産管理システムをクラウドサービスとして提供することを柱としております。また、当社がオンデマンドプリントサービスで培った生産・出荷プロセスにかかるハードウエア(プリンター、たたみ機、梱包出荷機等)の販売も行っております。 ODPSを導入した顧客は、オンデマンドプリントの生産ラインを短期間で構築することができ、工数削減による効率的なオペレーションが可能となります。受注システムでは、デザインシミュレーター付クラウド型オンデマンドEC「maker town」を提供しており、ECサイトを立ち上げたいという需要に応えております。ソリューションにおいては、SaaS型のソフトウエア及びハードウエアの売上に加えて、システム開発受託及び保守による売上が計上されます。また、当社がソリューションベンダーとなり、ODPSの販売先を含めた協力ネットワークを構築することで、拡大するオンデマンドプリント需要を幅広く取り込み共創を実現しております。 [事業系統図] 当社のオンデマンドプリントソリューション事業の事業系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
競合他社が複数存在し、価格競争や販売数量の減少に影響を受ける可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
小ロット受注に対応したソフトウェアとシステム制御可能なハードウェアの開発、ワークフローのDX化。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:オンデマンドプリントサービス市場の拡大予測未達 / 競合他社の出現による価格競争・販売数量減少 / 新規事業の収益未達
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 1 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、イメージ・マジックの無形資産に関する具体的な情報は開示されておらず、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPなどの優位性を示す証拠は見当たりません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

同社は主に写真・動画の編集・加工サービスを提供しており、一部の顧客にとっては、長年の利用や特定のワークフローへの適合により、乗り換えに手間やコストがかかる可能性が示唆されますが、その程度は限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

現時点では、イメージ・マジックのサービスにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果が発生しているという証拠はありません。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

同社の事業モデルにおいて、競合他社と比較して構造的に低コストで生産・提供できるような優位性は現時点では確認できません。

規模の経済☆☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

同社の事業規模が業界全体に対して最適化され、効率的な寡占状態を生み出しているという証拠は現時点では見当たりません。

  • 小ロット・短納期生産体制
    独自のソフトウェアとシステム制御可能なハードウェアの開発により、小ロットの注文にも対応し、受注から最短5分で梱包出荷処理まで進めることが可能です。これにより、顧客は無駄な在庫を持たずに必要な時に必要なだけ生産できるため、アパレル業界の余剰生産や廃棄ロス問題の解決に貢献しています。
  • 国内最大級のサービスサイト
    自社フラッグシップサイト「オリジナルプリント.jp」は、約1,900種類のアイテムに対応し、見積もりや納期計算の自動化、リアルな仕上がりイメージを確認できるデザインシミュレーターを搭載しています。これにより、多様な顧客ニーズに迅速かつ高品質で応えることができ、利便性の高いサービスを提供しています。
  • DXノウハウと生産管理システム
    長年のオンデマンドプリントサービスで培ったDX(デジタルトランスフォーメーション)のノウハウを活かし、改良を重ねた生産管理システムをクラウドサービスとして提供しています。このシステムは、受注データから印刷データを自動生成し、工場への生産指示を自動で振り分けることで、生産効率を大幅に向上させています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「個性と創造性溢れる豊かな社会作りに貢献します。」を経営理念として、ITを利活用したモノづくりの会社として社会へ貢献してまいります。 当社のビジョンは、次のとおりであります。 ・お客様が簡単/便利にモノづくりができ、お手頃価格で欲しいタイミングでお手元に届くことを実現する ・工場のモノづくりのDX化をサポートし、オンデマンド生産市場拡大に貢献する ・オンデマンド生産できるアイテムを拡げ、世の中の無駄な在庫を減らして「つくる責任」を果たす ・世界中から最適なソリューションをマッシュアップし、信頼されるサービスをグローバルに提供していく (2)経営戦略等 当社は、オンデマンドプリントサービス市場拡大に貢献するための様々なサービス提供や省力化・自動化を支援するシステム開発を行っております。システム化が遅れているプリント業界において、システムを利活用したモノづくりの会社としてITを取り入れた事業を展開しております。当社が在庫リスクの少ない受注生産による販売を行うだけではなく、当社の取引先にも在庫を持たずに販売することが可能なプラットフォームを提供しております。このプラットフォームをアパレル・雑貨業界に広げ、売れ残って捨てられる無駄を削減し、在庫の最適化を実現することでSDGs No.12の「つくる責任つかう責任」に積極的に取り組み持続可能なサービスの提供を目指して、次の戦略を実施してまいります。 ・当社の取り扱う商品カテゴリーとしては、国内最大規模のインクジェット加工能力を強みとしたアパレル・雑貨を中心に幅広く取り扱っております。今後も取扱い商品を拡充し、新しい市場ニーズの開拓を進めてまいります。 ・ECサービスについては、リアル店舗を展開しOMO施策(注1)を進めてまいります。また、UI/UX(注2)の改善に積極投資し、顧客の利便性を重視したWebサイト上での注文及びデザイン環境を提供してまいります。 ・新規分野としては、アパレルへのインクジェットプリントの生産優位性をより強固に維持しながら、IT活用が可能な隣接分野について、積極的にR&Dに取り組み、既存事業とのシナジー効果が見込まれる分野へ参入してまいります。 ・生産ラインについては、受注から出荷までの全工程をIoT化し、生産効率の大幅な向上を図ります。職人でなくても高い生産性を実現できるようハードウエアを開発し、特別なスキルのない未経験者でも簡単に操作ができるように機械及びシステムを整備してまいります。 ・生産連携としては、当社の開発した生産管理システムを他社協力工場とネットワーク化し、導入企業との加工の分散を実現し、業界のデファクトスタンダードシステムとすることで、大ロットでも短納期で生産出荷を可能とするOPN(On demand Print Network)を構築してまいります。 (注)1.OMOとは、Online Merges with Offlineの略称で、オンラインとオフラインの情報を融合して、より良い顧客体験を提供しようとするデジタルマーケティング施策であります。2.UI/UXとは、User Interface/User Experienceの略称で、UIとはユーザーがパソコンやスマートフォン等のデバイスを通じてデザイン、フォントや外観など視覚に触れる情報のことであり、UXとはユーザーがUIを実装したサービスを通じて得られる体験を指します。  これらの戦略を実行することで、プリントとITのシナジーによるオンデマンドプラットフォーマーとして成長するとともに、社会の課題解決に貢献し、中長期的には海外展開を実現し国際競争力のあるソリューションを提供してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、持続的な成長と企業価値向上を図るため、売上高成長率と売上高経常利益率を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。当社の目指すオンデマンドプリントサービス市場拡大のためには、継続的な成長が必要であり、積極的な投資の資金源泉となる安定した利益の確保のため、当該経営指標を重視し、経営判断に利用しております。 (4)経営環境 当社が属するオンデマンドプリント業界では、EC市場の定着とD2C(Direct to Consumer)ビジネスの高度化を背景に、顧客の個別ニーズに即応する「超多品種・小ロット」生産へのシフトが一段と加速しております。特に、個人の嗜好を反映した「推し活」や「自分専用(パーソナライズ)」の商品需要は、従来のグッズ制作の域を超え、日常生活のあらゆるアイテムへと広がりを見せており、市場の裾野は着実に拡大しております。 当社の事業領域は、幅広く多岐に亘っており、競合他社に比してユニークな地位を確立しているものと考えております。主要なサービスである自社フラッグシップサイト「オリジナルプリント.jp」をはじめとするオンデマンドプリントサービスは、プリントとITをかけあわせてDX化を推進し、オリジナル製品を制作したいユーザーへ利便性を提供しております。また、当社は製造部門を有しつつも、社内エンジニアによる開発部門において様々なシステムを開発し、自社工場で運用するにとどまらず外部へも提供、さらにはハードウエアの販売にいたるまで、オンデマンドプリントにかかるソリューションとして提供しております。当社のポジションと比較して、印刷会社、システム開発会社、ハードウエアメーカーなど当社の事業領域のうち各分野での競合は存在するものの、総合的に事業運営する競合は存在しないものと認識しており、競争優位性の源泉となっていると考えております。顧客基盤については、一般消費者に限らず、アパレル大手企業から小規模印刷事業者まで幅広く構成されており、パートナー企業との連携により益々拡大していくものと見込んでおります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 人材の育成と確保 当社の持続的な成長のためには、人材の育成と確保が最重要課題です。IT人材の不足が深刻化する中、優秀なシステムエンジニア及び機械エンジニアの確保に注力してまいります。生成AIをはじめとする先端技術の実装・運用に精通した即戦力人材の採用を強化し、システム開発の更なる高速化を図ります。あわせて、公正な人事評価制度や体系的な研修を通じ、次世代を担う専門人材の育成と定着に努めてまいります。 ② 当社サービスの認知度の向上とAIによる顧客体験の進化 オンデマンドプリントサービスの認知度は依然として発展途上であり、「デザインの難しさ」が購入の障壁となっていると認識しております。今後は、従来のマーケティング活動に加え、AI技術を活用したデザインアシスト機能やパーソナライズされた提案を導入することで、顧客がより直感的に、安心して購入できる環境を整備し、利用者の裾野を広げてまいります。 ③ 情報セキュリティとシステムの安定性およびAIガバナンスの強化 インターネットを通じたサービス提供において、情報セキュリティ対策は最優先課題です。サイバー攻撃の高度化への対応に加え、生成AIの業務利用に伴う情報漏洩リスクや著作権侵害リスクへの対応を強化いたします。AI利用に関する社内ガイドラインの策定や教育を徹底し、安全かつコンプライアンスを遵守した運用体制を構築してまいります。 ④ 加工・印刷工程のAI活用による自動化推進 当社では、IT技術により加工・印刷の作業を効率化し、原価の低減に努めてまいりましたが、世界中で自動化や省力化の勢いは加速しており、協働ロボット技術を持つ企業などとの連携やハードウエアメーカーとの連携をとり、自動化や半自動化を更に進めてまいります。 ⑤ プラットフォームサイトのユーザビリティ強化 IT技術による生産効率化と原価低減をさらに進めるため、外部パートナーやハードウエアメーカーとの連携を深めてまいります。これまでの自動化・半自動化の取り組みに加え、AIによる画像解析を用いた自動検品システムや、機械学習による生産スケジュールの最適化を推進し、労働力不足への対応と品質の安定化を両立させます。 ⑥ コーポレート・ガバナンスの強化 当社は、継続的な企業価値向上を具現化していくためには、コーポレート・ガバナンスの更なる強化が重要であると認識しております。経営の効率性、健全性を確保すべく、業務執行機能と、業務執行に対する監督機能を明確化し、経営における透明性を高めるため内部統制システムの整備によりその強化を図ってまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化 当社は、今後も事業拡大を見込んでおり、内部管理体制の強化が不可欠であると認識しております。また、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実を実現していくためにも、財務、経理、人事、総務等の管理部門のそれぞれの分野での人材の確保及び育成に努めてまいります。 ⑧ 財務レバレッジの最適化 当社は、財務基盤の安定性を維持しながら事業拡大の投資資金を確保し、財務体質の強化に取り組んでおります。今後も継続的な設備投資を要するため、新たな投資を実行できるよう内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを検討し、財務レバレッジの最適化に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針 当社は、「個性と創造性溢れる豊かな社会作りに貢献します。」を経営理念として、ITを利活用したモノづくりの会社として社会へ貢献してまいります。 当社のビジョンは、次のとおりであります。 ・お客様が簡単/便利にモノづくりができ、お手頃価格で欲しいタイミングでお手元に届くことを実現する ・工場のモノづくりのDX化をサポートし、オンデマンド生産市場拡大に貢献する ・オンデマンド生産できるアイテムを拡げ、世の中の無駄な在庫を減らして「つくる責任」を果たす ・世界中から最適なソリューションをマッシュアップし、信頼されるサービスをグローバルに提供していく (2)経営戦略等 当社は、オンデマンドプリントサービス市場拡大に貢献するための様々なサービス提供や省力化・自動化を支援するシステム開発を行っております。システム化が遅れているプリント業界において、システムを利活用したモノづくりの会社としてITを取り入れた事業を展開しております。当社が在庫リスクの少ない受注生産による販売を行うだけではなく、当社の取引先にも在庫を持たずに販売することが可能なプラットフォームを提供しております。このプラットフォームをアパレル・雑貨業界に広げ、売れ残って捨てられる無駄を削減し、在庫の最適化を実現することでSDGs No.12の「つくる責任つかう責任」に積極的に取り組み持続可能なサービスの提供を目指して、次の戦略を実施してまいります。 ・当社の取り扱う商品カテゴリーとしては、国内最大規模のインクジェット加工能力を強みとしたアパレル・雑貨を中心に幅広く取り扱っております。今後も取扱い商品を拡充し、新しい市場ニーズの開拓を進めてまいります。 ・ECサービスについては、リアル店舗を展開しOMO施策(注1)を進めてまいります。また、UI/UX(注2)の改善に積極投資し、顧客の利便性を重視したWebサイト上での注文及びデザイン環境を提供してまいります。 ・新規分野としては、アパレルへのインクジェットプリントの生産優位性をより強固に維持しながら、IT活用が可能な隣接分野について、積極的にR&Dに取り組み、既存事業とのシナジー効果が見込まれる分野へ参入してまいります。 ・生産ラインについては、受注から出荷までの全工程をIoT化し、生産効率の大幅な向上を図ります。職人でなくても高い生産性を実現できるようハードウエアを開発し、特別なスキルのない未経験者でも簡単に操作ができるように機械及びシステムを整備してまいります。 ・生産連携としては、当社の開発した生産管理システムを他社協力工場とネットワーク化し、導入企業との加工の分散を実現し、業界のデファクトスタンダードシステムとすることで、大ロットでも短納期で生産出荷を可能とするOPN(On demand Print Network)を構築してまいります。 (注)1.OMOとは、Online Merges with Offlineの略称で、オンラインとオフラインの情報を融合して、より良い顧客体験を提供しようとするデジタルマーケティング施策であります。2.UI/UXとは、User Interface/User Experienceの略称で、UIとはユーザーがパソコンやスマートフォン等のデバイスを通じてデザイン、フォントや外観など視覚に触れる情報のことであり、UXとはユーザーがUIを実装したサービスを通じて得られる体験を指します。  これらの戦略を実行することで、プリントとITのシナジーによるオンデマンドプラットフォーマーとして成長するとともに、社会の課題解決に貢献し、中長期的には海外展開を実現し国際競争力のあるソリューションを提供してまいります。 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、持続的な成長と企業価値向上を図るため、売上高成長率と売上高経常利益率を重要な経営指標と位置づけ、各経営課題に取り組んでおります。当社の目指すオンデマンドプリントサービス市場拡大のためには、継続的な成長が必要であり、積極的な投資の資金源泉となる安定した利益の確保のため、当該経営指標を重視し、経営判断に利用しております。 (4)経営環境 当社が属するオンデマンドプリント業界では、EC市場の定着とD2C(Direct to Consumer)ビジネスの高度化を背景に、顧客の個別ニーズに即応する「超多品種・小ロット」生産へのシフトが一段と加速しております。特に、個人の嗜好を反映した「推し活」や「自分専用(パーソナライズ)」の商品需要は、従来のグッズ制作の域を超え、日常生活のあらゆるアイテムへと広がりを見せており、市場の裾野は着実に拡大しております。 当社の事業領域は、幅広く多岐に亘っており、競合他社に比してユニークな地位を確立しているものと考えております。主要なサービスである自社フラッグシップサイト「オリジナルプリント.jp」をはじめとするオンデマンドプリントサービスは、プリントとITをかけあわせてDX化を推進し、オリジナル製品を制作したいユーザーへ利便性を提供しております。また、当社は製造部門を有しつつも、社内エンジニアによる開発部門において様々なシステムを開発し、自社工場で運用するにとどまらず外部へも提供、さらにはハードウエアの販売にいたるまで、オンデマンドプリントにかかるソリューションとして提供しております。当社のポジションと比較して、印刷会社、システム開発会社、ハードウエアメーカーなど当社の事業領域のうち各分野での競合は存在するものの、総合的に事業運営する競合は存在しないものと認識しており、競争優位性の源泉となっていると考えております。顧客基盤については、一般消費者に限らず、アパレル大手企業から小規模印刷事業者まで幅広く構成されており、パートナー企業との連携により益々拡大していくものと見込んでおります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 人材の育成と確保 当社の持続的な成長のためには、人材の育成と確保が最重要課題です。IT人材の不足が深刻化する中、優秀なシステムエンジニア及び機械エンジニアの確保に注力してまいります。生成AIをはじめとする先端技術の実装・運用に精通した即戦力人材の採用を強化し、システム開発の更なる高速化を図ります。あわせて、公正な人事評価制度や体系的な研修を通じ、次世代を担う専門人材の育成と定着に努めてまいります。 ② 当社サービスの認知度の向上とAIによる顧客体験の進化 オンデマンドプリントサービスの認知度は依然として発展途上であり、「デザインの難しさ」が購入の障壁となっていると認識しております。今後は、従来のマーケティング活動に加え、AI技術を活用したデザインアシスト機能やパーソナライズされた提案を導入することで、顧客がより直感的に、安心して購入できる環境を整備し、利用者の裾野を広げてまいります。 ③ 情報セキュリティとシステムの安定性およびAIガバナンスの強化 インターネットを通じたサービス提供において、情報セキュリティ対策は最優先課題です。サイバー攻撃の高度化への対応に加え、生成AIの業務利用に伴う情報漏洩リスクや著作権侵害リスクへの対応を強化いたします。AI利用に関する社内ガイドラインの策定や教育を徹底し、安全かつコンプライアンスを遵守した運用体制を構築してまいります。 ④ 加工・印刷工程のAI活用による自動化推進 当社では、IT技術により加工・印刷の作業を効率化し、原価の低減に努めてまいりましたが、世界中で自動化や省力化の勢いは加速しており、協働ロボット技術を持つ企業などとの連携やハードウエアメーカーとの連携をとり、自動化や半自動化を更に進めてまいります。 ⑤ プラットフォームサイトのユーザビリティ強化 IT技術による生産効率化と原価低減をさらに進めるため、外部パートナーやハードウエアメーカーとの連携を深めてまいります。これまでの自動化・半自動化の取り組みに加え、AIによる画像解析を用いた自動検品システムや、機械学習による生産スケジュールの最適化を推進し、労働力不足への対応と品質の安定化を両立させます。 ⑥ コーポレート・ガバナンスの強化 当社は、継続的な企業価値向上を具現化していくためには、コーポレート・ガバナンスの更なる強化が重要であると認識しております。経営の効率性、健全性を確保すべく、業務執行機能と、業務執行に対する監督機能を明確化し、経営における透明性を高めるため内部統制システムの整備によりその強化を図ってまいります。 ⑦ 内部管理体制の強化 当社は、今後も事業拡大を見込んでおり、内部管理体制の強化が不可欠であると認識しております。また、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実を実現していくためにも、財務、経理、人事、総務等の管理部門のそれぞれの分野での人材の確保及び育成に努めてまいります。 ⑧ 財務レバレッジの最適化 当社は、財務基盤の安定性を維持しながら事業拡大の投資資金を確保し、財務体質の強化に取り組んでおります。今後も継続的な設備投資を要するため、新たな投資を実行できるよう内部留保の確保と株主還元の適切なバランスを検討し、財務レバレッジの最適化に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、継続的な賃上げの実施や雇用環境の改善を背景に、所得水準の向上が進むなど個人消費に底堅さが示されました。また、旺盛なインバウンド需要も景気を下支えし、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、原材料価格の高止まりや物流コストの上昇に加え、物価上昇に伴う消費者の節約志向が定着しており、企業を取り巻く経営環境は引き続き厳しい状況にあります。さらに、米国の通商政策の動向や不安定な為替相場の変動など、国内外ともに先行き不透明な状況が続いております。当社が属するオンデマンドプリント業界では、EC市場の定着とD2C(Direct to Consumer)ビジネスの高度化を背景に、顧客の個別ニーズに即応する「超多品種・小ロット」生産へのシフトが一段と加速しております。特に、個人の嗜好を反映した「推し活」や「自分専用(パーソナライズ)」の商品需要は、従来のグッズ制作の域を超え、日常生活のあらゆるアイテムへと広がりを見せており、市場の裾野は着実に拡大しております。このような環境の中、当社が運営する「オリジナルプリント.jp」をはじめとするオンデマンドプリントサービスでは、取り扱いアイテムの拡充やマーケティング施策の強化により、既存顧客の購入頻度向上と新規顧客の獲得を推進いたしました。さらに、有力パートナー企業との連携により、短納期かつ高品質な生産を安定的に提供できる体制を整備し、多様化する顧客ニーズに対応しております。また、当事業年度よりサービスを開始した「3DME」では、3Dスキャンスタジオで撮影する方法と、最新のAI技術を活用し写真から作る方法により人物やペットのフィギュアを制作でき、顧客の思い出を立体で残すニーズに応えるサービスを展開しています。これらの結果、当事業年度におけるオンデマンドプリントサービスの売上高は8,539,661千円(前年同期比20.2%増)となり、当社全体の成長を牽引いたしました。また、ソリューションサービスでは、オンデマンドプリントの新しい加工技術として定着したDTF(Direct to Film)方式のプリンター開発・販売に国内でいち早く注力してまいりました。当社は自社でも国内最大級のファクトリーを有しており、運用ノウハウの蓄積を進めることに成功しています。これらのアドバンテージによりハードウエアやソフトウエアを一体的に供給するビジネスモデルを確立し、導入先の拡大とともに消耗品販売による安定的な収益を獲得しております。当事業年度においては、7月より組織改編を行い販売体制を強化するとともに、専門知識や複雑な工程なしの革新的なDTFプリンターである「xTool Apparel Printer」の正規販売代理店となり、商品ラインナップのさらなる拡充を行いました。この結果、当事業年度のソリューションサービスの売上高は862,382千円(前年同期比30.0%増)となり、当社の将来の収益基盤を支える重要なサービスへと成長しております。コスト面では業績拡大のための人材確保に伴う人件費・採用費増、認知度向上のための広告宣伝費及び取引増による運送費が増加しましたが、売上が大幅に成長し安定した収益を確保しました。以上の結果、当事業年度の売上高は9,402,044千円(前年同期比21.0%増)、営業利益は556,040千円(同26.4%増)、経常利益は558,368千円(同24.2%増)、当期純利益は329,881千円(同27.5%増)となりました。なお、当社はオンデマンドプリントソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。 ② 財政状態の状況当事業年度末における総資産は3,508,220千円となり、前事業年度末と比較して485,254千円の増加となりました。(流動資産)当事業年度末における流動資産は2,255,990千円となり、前事業年度末と比較して384,048千円の増加となりました。これは主に現金及び預金の増加226,817千円、商品及び製品の増加100,792千円、売掛金の増加43,700千円によるものであります。 (固定資産)当事業年度末における固定資産は1,252,230千円となり、前事業年度末と比較して101,205千円の増加となりました。これは主に建設仮勘定の増加110,381千円によるものであります。(流動負債)当事業年度末における流動負債は1,291,560千円となり、前事業年度末と比較して320,525千円の増加となりました。これは主に買掛金の増加107,114千円、未払金の増加87,233千円、未払費用の増加90,091千円、未払法人税等の増加44,644千円によるものであります。(固定負債)当事業年度末における固定負債は160,785千円となり、前事業年度末と比較して82,579千円の減少となりました。これは主に長期借入金の減少70,840千円によるものであります。(純資産)当事業年度末における純資産は2,055,875千円となり、前事業年度末と比較して247,308千円の増加となりました。これは主に自己株式の増加87,272千円があったものの、当期純利益の計上329,881千円による利益剰余金の増加によるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は1,167,674千円となり、前事業年度末と比較して226,817千円の増加となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は、820,380千円(前年同期は591,889千円の獲得)となりました。これは主に資金減少要因である棚卸資産の増加146,766千円があった一方で、資金増加要因である税引前当期純利益の計上435,366千円、減価償却費269,207千円、その他の流動負債の増加122,608千円によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、389,033千円(前年同期は404,180千円の使用)となりました。これは、主に機械装置に係る有形固定資産の取得による支出369,875千円によるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、204,529千円(前年同期は109,337千円の使用)となりました。これは主に、新株予約権の行使による株式の発行による収入76,242千円があった一方で、約定による長期借入金の返済による支出94,274千円、配当金の支払額71,508千円、自己株式の取得による支出87,272千円、リース債務の返済27,716千円があったことによるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当事業年度における生産実績は、次のとおりであります。なお、当社は、オンデマンドプリントソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の生産実績の記載は省略しております。セグメントの名称当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)オンデマンドプリントソリューション事業(千円)5,128,330115.6合計5,128,330115.6(注)金額は、製造原価によっております。 b.受注実績 当社で行う事業は、受注から販売・役務提供までの期間が短いものが大半を占めており、常に受注残高は少額であります。そのため、受注実績に重要性がないため、記載を省略しております。 c.販売実績 当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、オンデマンドプリントソリューション事業の単一セグメントであるため、セグメント別の販売実績の記載は省略しております。セグメントの名称当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)オンデマンドプリントソリューション事業(千円)9,402,044121.0合計9,402,044121.0(注)1.サービス別の販売実績は次のとおりです。サービスの名称当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)前年同期比(%)オンデマンドプリントサービス8,539,661120.2ソリューションサービス862,382130.0合計9,402,044121.02.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)GMOペパボ株式会社829,84010.7746,0107.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。 なお、財務諸表の作成にあたって、用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高) 当事業年度の売上高は9,402,044千円となりました。当事業年度におきまして、当社の売上の大きな割合を占めるオンデマンドプリントサービスにおいて、自社サービス「オリジナルプリント.jp」の受注が堅実に推移しております。 (売上原価、売上総利益) 当事業年度の売上原価は5,607,702千円となり、売上総利益は3,794,341千円となりました。当事業年度におきまして、オンデマンドプリントサービスにおいて材料費を抑えることができたこと、また、ソリューションサービスにおいて利益率の高いハードウエアに係る取引があったことなどにより、売上総利益率は40.4%となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益) 販売費及び一般管理費は3,238,300千円となり、営業利益は556,040千円となりました。人件費、広告宣伝費及び荷造運送費が増加しているものの、売上高の伸長にともなう売上総利益増加により、営業利益率は5.9%となりました。 (営業外損益、経常利益) 営業外収益は7,155千円、営業外費用は4,827千円となりました。この結果、経常利益は558,368千円となりました。 (特別損益、当期純利益) 特別損失は123,002千円で、固定資産除却損45,450千円、減損損失52,325千円、貸倒引当金繰入額25,225千円の計上によるものであります。また、法人税、住民税及び事業税を147,358千円、法人税等の更正、決定等による納付税額又は還付税額を△24,431千円、法人税等調整額を△17,441千円計上しております。 この結果、当期純利益は、329,881千円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性 当社の事業活動における資金需要のうち主なものは、当社のオンデマンドプリントソリューション事業を推進するための運転資金(人件費、労務費、製造経費等)であります。これらの事業活動に必要な資金については、営業活動によるキャッシュ・フローでまかなうことを基本としております。 また、当社の事業活動においては、生産機能の維持及び向上のため設備投資が不可欠であり、必要に応じて金融機関からの調達を実施する予定であります。  なお、当社は取引銀行2行の金融機関との間で合計530,000千円の当座貸越契約を締結(当事業年度末現在で借入実行残高はありません)しており、手元資金が必要額に満たなくなると想定される場合には、当座貸越契約を活用し金融機関からの短期借入金を通じて、必要な資金残高を確保することを考えております。当社の事業は主に個別受注生産であり、棚卸資産回転期間や売上債権回転期間が短期間であるため、資金の流動性に問題はないものと考えておりますが、今後も資金の残高及び各キャッシュ・フローの状況を注視しつつ、資本の財源及び資金の流動性の確保に努めてまいります。 ⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社の経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり認識しており、これらのリスクについては発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。 ⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について 当社の経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長を遂げるためには、さまざまな課題に対処することが必要であると認識しております。 それらの課題に対応するために、経営者は常に事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、継続的なサービスの向上による競合との差別化を推進し、さらなる事業拡大を図ってまいります。 ⑦ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、主な経営指標として売上高成長率と売上高経常利益率を重視することで、企業の成長性及び企業価値を高め、持続的な経営を目指しております。各指標の推移は以下のとおりであります。 前事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)売上高成長率-21.0%売上高経常利益率5.8%5.9%(注)前々事業年度は8か月のため前事業年度の売上高成長率は記載しておりません。

事業リスク

  • 市場拡大の不確実性
    オンデマンドプリントサービス市場はBtoC-EC市場に属し、今後拡大が予想されていますが、予測通りに市場が拡大しない場合、会社の業績に影響が出る可能性があります。認知度向上も課題と認識されており、マーケティング活動が重要になります。
  • 競合他社との競争激化
    国内には複数のオンデマンドプリントサービス事業者が存在し、競争環境にあります。今後、優れた競合企業が現れた場合、価格競争や販売数量の減少により、会社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定仕入先への依存
    2025年12月期の仕入れの約28.9%をキャブ株式会社が占めており、主にTシャツなどの衣類を仕入れています。安定した品質と納期遵守のため依存度が高まっていますが、取引が継続できなくなった場合、代替は可能であるものの、一時的に会社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,537 文字
3【事業等のリスク】 当社の事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがあります。 また、必ずしもリスク要因には該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)当社のリスクマネジメント体制 当社は、リスクの発生防止及び適切な対応による損失の最小化を図るため、組織的・計画的に取り組むことを目的として、代表取締役社長を委員長とし、取締役を中心に構成するリスクマネジメント委員会を設置しております。 (2)当社のリスクマネジメント体制の運用状況 リスクマネジメント委員会は、四半期に1回定例開催するほか、必要に応じて臨時開催し、リスクの調査、網羅的な認識及び重要度の分析、各種リスクへの対応策の検討及び決定、対策の実施状況の監督及び再発防止策の検討等を行っております。 (3)事業等のリスク① オンデマンドプリントサービス市場について 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ② 当社サービスの認知度の向上」で記載しましたとおり、当社事業の認知度の向上が課題と認識しております。オンデマンドプリントサービスはBtoC-EC市場に属しますが、今後、当社、当社の提携企業及び競合企業によるマーケティング活動等により、BtoC-EC市場の伸び率を上回るペースでオンデマンドプリントサービス市場は拡大するものと予想しています。しかしながら、上記の予測どおりに同市場が拡大しなかった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:低 / 影響度:小) ② 競合他社の動向について 現在、国内にはオンデマンドプリントサービスの事業者が複数あり、競合企業とは、一定の競争環境にさらされております。当社はITを活用し、競合企業との差別化を図っております。今後もサービス機能の向上、加工・印刷の効率化を進めていくとともに、積極的なマーケティング活動を行ってまいりますが、他に優れた競合企業が現れた場合等には、価格競争や販売数量の減少等により当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:高 / 影響度:小) ③ 新規事業について 当社は、当社の様々なノウハウを生かして新規事業に積極的に取り組んでいく考えであります。これにより設備投資、システム投資、人材採用等の支出が発生し、一時的に利益が減少する可能性があります。また、当初の想定どおりに収益の獲得ができなかった場合は、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:高 / 影響度:小) ④ 特定取引先への依存について 当社の2025年12月期における仕入れのうち、28.9%をキャブ株式会社が占めております。同社から主にTシャツ等の衣類を仕入れております。これは同社の安定した品質及び納期の遵守等の理由により、結果的に同社への依存度が高まったものであります。同社は、当社の株主でもあり、緊密な情報共有関係で今後も安定的な取引が継続できるものと考えておりますが、たとえ同社との取引が何らかの事情で継続できなくなったとしても、他社の製品で代替は可能であります。さらに、当社は取扱い商材の多様化を進めており、調達先を分散させることで特定仕入先への依存のリスクを低減してまいります。 しかしながら、同社との取引が何らかの事情により継続できなくなった場合、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:低 / 影響度:中) ⑤ 材料価格の変動について 当社は、Tシャツ、マグカップ等の材料を仕入れて、それに加工・印刷を行い、販売するビジネスを展開しております。常に価格及び品質面で優れた仕入先を探しておりますが、これらの材料やインク等の印刷資材の仕入価格が上昇し、当社の販売価格に転嫁できなかった場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:中 / 影響度:小) ⑥ 配送コストの変動について 当社では、一定の注文代金を超えた場合を除き、原則として配送料を商品代金とは別に顧客に請求しておりますが、今後配送コストが上昇した場合、顧客の購買意欲の減退につながる場合や、配送コストの上昇分を顧客に転嫁できない場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:中 / 影響度:小) ⑦ 外注委託について 当社の事業は、短納期出荷の受注生産を行っているため、注文が集中した場合等、外注先に加工・印刷を委託しております。当社は、品質や信用力等を総合的に検討し、外注委託先を選定することとしておりますが、当社の要求水準を満たす外注委託先が確保できない場合や、外注委託先が品質トラブルや納期遅延を起こした場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:低 / 影響度:小) ⑧ 法的規制について 当社が事業運営を行う上で、特定商取引法、景品表示法、製造物責任法、個人情報保護法等、様々な法的規制等を受けており、法令遵守を徹底しておりますが、今後その規制が強化されることも考えられます。その場合、事業活動に対する制約の拡大、規制の変化に対応するための負荷やコストの増加も予想され、当社の事業活動及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:低 / 影響度:小) ⑨ システムトラブルについて 当社の事業は、通信ネットワークやコンピュータシステムに依存しております。安定的なサービス運営を行うために、サーバー設備等の強化やセキュリティ対策を行っております。しかしながら、自然災害や事故等により通信ネットワークが切断された場合や、当社サービスサイトの何らかの理由によるシステムトラブル、不正アクセス等が発生した場合には、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:低 / 影響度:中) ⑩ 自然災害による人的・物的・経済的被害について 当社では、BCP対策として罹災に備えるため、被害の軽減策、当社工場立地の分散、提携先工場ネットワークの構築、仕入先の多様化等による供給体制の維持継続策を講じております。 しかしながら、地震、台風等の自然災害が発生した場合、工場の設備や従業員等が多大な被害を受け、生産拠点の一部又は全部の操業が中断し、生産及び出荷が遅延する可能性があります。(顕在化可能性:低 / 影響度:小) ⑪ 情報セキュリティ及び個人情報保護について 当社は、情報セキュリティ及び個人情報保護を事業運営上の重要事項と捉え、プライバシーマークの認証を取得し、自社内の機密情報及び個人情報を厳格に管理しておりますが、万一何らかの理由でこのような情報が流出した場合、当社の信用が失墜し、当社の財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:低 / 影響度:中) ⑫ 知的財産権の侵害について 当社は、顧客により入稿されたデザインを加工・印刷する事業を行っております。顧客に対しては、著作権、商標権等の第三者の知的財産権を侵害しないようサービスサイト上で注意喚起するほか、利用規約により、知的財産権を侵害したデザインの入稿を禁止しております。また、入稿されたデザインを社内基準に従って審査を行っております。しかしながら、当社の認識していない知的財産権の侵害があった場合には、信用失墜や損害賠償請求等が発生し、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:中 / 影響度:小) ⑬ 訴訟について 当社では当事業年度末現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社の事業活動に関連して、納品物やサービスの品質等の不備、製造物責任、労務問題等に関し、損害賠償請求等の訴訟を提起される可能性があり、その動向によっては当社の財政状態や経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:低 / 影響度:中) ⑭ 人材の育成と確保について 当社は、今後の事業拡大にあたっては、優秀な人材の確保、育成を最優先課題として取り組んでおります。しかしながら、こうした人材の確保や育成が順調に進まない場合又は人材の多数が流出した場合は、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:中 / 影響度:小) ⑮ 特定人物への依存について 当社の代表取締役社長である山川誠は、当社の創業者であり、設立以来、最高経営責任者として経営方針や事業戦略の立案・決定及びその遂行において重要な役割を果たしております。 当社では、同氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により同氏が当社の業務を継続することが困難となった場合、当社の事業活動及び経営成績に重要な影響を及ぼす可能性があります。(顕在化可能性:低 / 影響度:中) ⑯ 資金使途について 2022年3月の株式上場時における公募増資による資金調達の使途については、主に印刷機械等の購入、システム開発投資、事業拡大に伴う人材採用費、知名度向上のための広告宣伝費等に充当する予定であります。しかしながら、当社が属する業界の急激な変化により、現時点における資金使途計画以外の使途へ充当する可能性があります。また、当初の計画どおりに資金を使用した場合でも、想定した投資効果をあげられない可能性もあります。(顕在化可能性:低 / 影響度:中) ⑰ 配当政策について 当社は、株主への利益還元を経営上の重要な課題と認識しており、事業展開の状況、業績や財政状態等を勘案した上で、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元をしていくことを基本方針としておりますが、当社の業績が当初計画値を大幅に下回った場合は配当を実施できない可能性があります。なお、当期の配当については「第4 提出会社の状況 3 配当政策」をご参照ください。(顕在化可能性:低 / 影響度:小) ⑱ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社は、当社取締役及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合には、既存の株主が保有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、当事業年度末現在における新株予約権による潜在株式数は24,037株であり、発行済株式総数2,572,235株の0.9%に相当しております。(顕在化可能性:高 / 影響度:小)

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