事業の概要
- コンタクトレンズ製造販売シンシアグループは、主に使い捨てコンタクトレンズ(1日、2週間、1ヶ月交換タイプ)の製造と販売で収益を得ています。特に、視力補正だけでなく、サークルレンズやカラーコンタクトレンズにも注力し、多様なユーザーニーズに応えることで市場を拡大してきました。主力商品はシリコーンハイドロゲル素材の「シンシアSシリーズ」です。
- コンサルティング事業の展開2022年11月からは、医療脱毛クリニックの運営に関するコンサルティング事業も手掛けています。これは、コンタクトレンズ事業で培った10代~20代向けのブランディングノウハウを活かし、WEBマーケティングや運営管理サポートを提供することで、新たな収益源を確立しようとするものです。
- システム事業への参入2023年11月には、リユース業界向けのパッケージシステム(設計、開発、販売、保守)を提供する株式会社タロスシステムズを子会社化し、システム事業を開始しました。これは、地球環境への貢献という理念のもと、事業領域を多角化し、収益基盤の強化を図る戦略の一環です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- コンタクトレンズ事業シンシアグループの主力事業であり、売上高は697億6206万円、営業利益は69億542万円と最も大きな収益を上げています。主に使い捨てのクリアレンズ、サークルレンズ、カラーコンタクトレンズの製造と販売を行っており、国内外の子会社を通じてグローバルに展開しています。
- コンサルティング事業売上高は3100万円、営業利益は1376万1000円と、比較的新しい事業で規模は小さいですが、医療脱毛クリニックの運営コンサルティングを通じて、コンタクトレンズ事業で培ったブランディングノウハウを活かしています。今後の成長が期待される分野です。
- システム事業売上高は4億4887万2000円、営業利益は9048万8000円です。リユース業界向けのパッケージシステムの設計、開発、販売、保守を手掛けており、子会社である株式会社タロスシステムズが中心となっています。この事業は、グループの多角化戦略の一環として、新たな収益源を確立しています。
2025-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ContactLensBusinessReportableSegment | 地域 | 70 | 7 | 9.9% |
| ConsultingReportableSegment | 事業 | 0 | 0 | 44.4% |
| SystemBusinessReportableSegment | 地域 | 4 | 1 | 20.2% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社5社で構成されております。当社グループの事業における位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、当社の親会社である株式会社ユカリアは、病院や介護施設への経営支援等、ヘルスケア関連事業を主軸としており、当社との事業上の取引関係はありません。セグメントの名称事業内容会社名コンタクトレンズ事業コンタクトレンズの製造株式会社シンシアコンタクトレンズの販売株式会社シンシア株式会社カラコンワークス株式会社ジェネリックコーポレーションSincere Vision Co.,Ltd.(香港)新視野光學股份有限公司(台湾)コンサルティング事業医療脱毛クリニック運営に関するコンサルティング株式会社シンシアシステム事業リユース業界向けパッケージシステムの設計、開発、販売及び保守株式会社タロスシステムズ (コンタクトレンズ事業)当社は、創業以来、コンタクトレンズの中でも成長カテゴリーである、1日使い捨て、2週間交換、1ヶ月交換タイプといった使い捨てクリアコンタクトレンズの販売に注力してまいりました。2009年11月に視力補正を目的としないサークルレンズ、カラーコンタクトレンズが医薬品医療機器等法の規制対象となったことを契機として、クリアレンズで培ったノウハウをカラーコンタクトレンズに活かすと共に、ユーザーの多様なニーズに対応するため、数多くのカラーコンタクトレンズブランドを発売してまいりました。現在はシリコーンハイドロゲル素材のコンタクトレンズである「シンシアSシリーズ」が高評価を得ており、当社の主力商品となっております。 (コンサルティング事業)事業領域拡大を目指し2022年11月、事業譲受により自由診療クリニックのコンサルティング事業を開始いたしました。カラーコンタクトレンズで培った10~20代向けのブランディングノウハウを活かし、医療法人緑風会が運営する医療脱毛クリニックにおけるWEBマーケティング及び運営管理サポートを行っております。 (システム事業)事業として地球にやさしい環境、社会づくりに貢献していきたいという考えのもと、2023年11月、株式会社タロスシステムズを子会社化しシステム事業を開始いたしました。リユース業界におけるPOSシステムのリーディングカンパニーとしてリユース業界向けパッケージシステムの設計、開発、販売及び保守を行っております。 なお、コンタクトレンズ事業における当社ブランド商品を商品カテゴリー別、使用期限別に分類すると以下のとおりとなります。カテゴリー別使用期限別ブランド名クリアレンズ1日使い捨てL-CON 1DAYL-CON 1DAY EXCEEDL-CON 1DAY 38L-CON 1DAY 55Ultimate 1DAY1day EYE WELL1day EYE WELL 55SINCERE 1DAY SPranairSINCERE 1DAY S 乱視用2週間交換L-CON 2WEEK UVSINCERE 2WEEK S2week Eye Wellサークルレンズ1日使い捨てSINCERE 1DAY S Cleché2週間交換SINCERE 2WEEK S Clechéカラーコンタクトレンズ1日使い捨てFAIRY 1day NEUTRALFAIRY 1day Shimmering1ヶ月交換FAIRY 1month NEUTRALFAIRY 1month Shimmering [事業系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 シリコーンハイドロゲル素材の「シンシアSシリーズ」が高評価を得ており主力商品となっているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 医薬品医療機器等法に基づく医療機器製造販売業、高度管理医療機器等販売業の許可及び医療機器製造業の登録が必要。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:コンタクトレンズ業界の市場縮小や構造変化 / 製造物責任による訴訟や社会的信頼の損失 / 知的財産権侵害による競争力悪化や損害賠償
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
シンシア(7782)は、コンタクトレンズの製造・販売を行う企業であり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は限定的である。そのため、無形資産による競争優位性は現時点では低いと評価される。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
コンタクトレンズは、一度使用するレンズの種類やブランドに慣れると、他の製品への乗り換えに抵抗を感じる顧客もいる。しかし、価格や性能の魅力があれば乗り換えは十分に起こりうるため、スイッチング・コストは限定的である。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
コンタクトレンズ事業は、ユーザーが増えることで製品の価値が直接的に向上するネットワーク効果は期待できない。プラットフォーム型ビジネスではないため、このモートは該当しない。
コスト優位★☆☆☆☆
コンタクトレンズの製造においては、生産効率やスケールメリットがコストに影響を与える可能性がある。しかし、シンシアが競合他社に対して構造的なコスト優位性を確立しているという明確な証拠は現時点では見られない。
規模の経済★★☆☆☆
コンタクトレンズ市場は一定の規模を持つが、シンシアの市場シェアや生産規模が、業界全体に対して圧倒的な効率規模の優位性を持つレベルには達していないと考えられる。大手競合と比較すると、規模の面での優位性は限定的である。
- 使い捨てレンズの専門性シンシアは創業以来、成長市場である1日使い捨て、2週間交換、1ヶ月交換タイプの使い捨てコンタクトレンズに特化してきました。クリアレンズで培った技術とノウハウをカラーコンタクトレンズにも応用し、多様なブランド展開で幅広い顧客層を獲得している点が強みです。
- ブランディングノウハウの活用コンタクトレンズ事業、特にカラーコンタクトレンズで培った10代から20代向けのブランディングやマーケティングのノウハウは、新規事業である医療脱毛クリニックのコンサルティング事業にも活かされています。これにより、異なる分野でも効果的な事業展開が可能となっています。
- リユース業界でのシステム実績子会社化したタロスシステムズは、リユース業界向けPOSシステムのリーディングカンパニーであり、この分野での設計、開発、販売、保守の実績と専門知識がシンシアグループの新たな強みとなっています。これにより、安定した収益源と事業の多角化を実現しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針・経営戦略等当社は、「さまざまな事情で暮らす、さまざまな方にとって、購入先や価格帯で手に入れやすいコンタクトレンズを提供したい。」というポリシーを持ち、より高品質な商品をよりお買い求めやすい価格でご提供できるよう商品開発力向上を図っております。また、当社の強みである「WEBマーケティング」、「品質管理」及び「営業力」を活かせる事業をM&Aにより取得し事業規模の拡大を図ってまいります。現状の経営方針・経営戦略等は以下のとおりです。① コンタクトレンズ市場の本流である眼科併設店・コンタクトレンズ量販店チャネルに投入した「シンシアS」シリーズの売上高及び取扱店舗数の拡大に注力し、経営基盤の強化、当社及び当社ブランド商品の認知度向上を図る。② コンタクトレンズの一つの商流であるドラッグストアチャネルの拡大に向けた施策に注力する。③ 受注拡大に向けて得意先、最終消費者からの会社経営、品質管理体制に対する信用力向上を図る。④ 為替相場の変動による外貨建取引のリスクを軽減するため、為替相場の変動リスクを実需の範囲内でヘッジする。⑤ 更なる業績の拡大に向け、M&Aなどによる事業の多様化を積極的に推進する。 (2) 目標とする経営指標当社グループが重視する経営指標は、売上高、営業利益であります。売上高の伸長、営業利益率の改善を経営上の重要課題として捉えております。コンタクトレンズ市場全体は緩やかながら成長基調にあるものと推測しておりますが、価格、販路、広告戦略等々における各メーカー間の競争が激化していることに加え、市場のニーズから乱視用、遠近両用などの多機能レンズが発売されるなど、製品力強化の必要性も高まっており、当社もそれらに対応すべく販売力、製品力強化に注力しております。こうした状況の中、「SINCERE 1DAY S」など当社ブランドのクリアレンズの販売が拡大傾向で推移したこと、 M&Aにより獲得したシステム事業が業績に貢献していることに加え、フリュー株式会社よりECサイト「Mewコンタクト」をはじめとしたカラーコンタクトレンズ事業を取得したことなどにより当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比14.0%増の7,456,078千円となりました。為替が円安で推移したもののシステム事業やカラーコンタクトレンズ事業の獲得、為替施策の実施により、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度比8.2%増の524,522千円となりました。なお、当該連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度比0.4ポイント減の7.0%となりました。当社は、お客様に必要とされる高いブランド力と商品価値を築くことにより、適正価格の維持を実現して営業利益率を確保すると共に、業務効率化と経営資源の選択と集中を図ることにより営業利益率の改善に取り組んでまいります。また、M&Aなどにより事業の多様化などを積極的に推進し売上高及び利益の拡大を図ってまいります。 (3) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に伴い、緩やかな回復基調で推移しました。一方、長期化する物価上昇や物流コスト、人件費の上昇、さらに米国の関税政策の動向やウクライナや中東の不安定な国際情勢の長期化など、先行きについては不透明な状況が継続しています。コンタクトレンズ業界におきましては、急速な少子高齢化に伴う人口減少が進んでいるものの、1日使い捨てタイプのコンタクトレンズへのニーズのシフトや、高機能新素材レンズの普及により1人当たりの購入単価は上昇傾向にあります。また、スマートフォン等、デジタル機器の普及により近視人口の急激な増加・若年化が進んでいます。さらに、カラーコンタクトレンズ市場の拡大等もあり、コンタクトレンズ市場全体は緩やかながら拡大しているものと推測しております。また、利便性を求める最終消費者のニーズが掘り起こされ、インターネット通販によるコンタクトレンズ購入割合が高まるという流通環境の変化が起きており、今後もこの状況が加速するものと予測されます。このような経営環境の変化に対応するため、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。 ① 商品開発力の強化今後、日本国内の少子高齢化が進展することは確実であり、コンタクトレンズユーザーの主要部分を占める若年層が減少することは否めず、コンタクトレンズメーカー各社の競争が激化することが想定されます。このような状況で競争力を高め、勝ち残っていくためには、新素材を活用した、より高機能で良好な装用感を得られるコンタクトレンズの開発、細分化するニーズを着実に捉えた商品スペック、デザインの整備が必要であります。当社グループにとって、時代とともに変化する購買傾向に即した商品を開発し、販売することは、コンタクトレンズの販売を行う上で最も重視しなければならない課題であります。当社グループは、消費者のニーズの的確な把握、商品開発における柔軟性の確保に努めてまいります。② 人材の確保当社は高度管理医療機器であるコンタクトレンズ製造販売会社であり、かつ、最終消費者のニーズが目まぐるしく変化する美容という分野に属するカラーコンタクトレンズを扱い、経営戦略上、幅広い販売チャネル展開を実施しています。当社にとって多種多様な優秀な人材の確保は、重要な経営課題であり、中長期的な企業価値向上に向けては何よりも欠かせないものと考えております。今後も市況に鑑みながら、採用活動を継続し、ニューノーマルの時代を見据え、多彩な人材が多様な働き方を選択できる人事制度や環境を整備していくことで、当社グループの持続的な成長を支える組織体制の盤石化を図ってまいります。また、システム事業が置かれている事業環境は、技術革新の急速な進展と業界内競争の激化により、高度で革新的な技術・サービスが求められています。この状況下、専門知識・技術を有する人材の獲得競争は激化しており、特に新規開発に必要な高度専門人材の確保が急務です。この獲得競争を勝ち抜くためには、独自の強みを訴求することが不可欠です。また、高い技術力だけでなく、その技術の有用性を市場に伝え、効果的な活用方法を提示できる人材の育成および確保が極めて重要です。そのため、企業認知度の向上、開発力の強化を通じた採用力の強化および戦略的な人材育成に努めてまいります。③ 当社ブランド商品の認知度向上「ひとみに、誠実に」の企業理念の下、更なる品質向上に努め、販売チャネルごとの販促活動戦略により、当社ブランド商品の認知度向上を図ることが必要であると考えております。当社ブランド商品の認知度向上は、お客様の当社ブランド商品への信頼性を高め、大手企業と連携した事業展開を有利に進め、当社グループを支える優秀な人材確保に寄与するものと考えております。今後も費用対効果を慎重に検討の上、広告宣伝活動及びプロモーション活動の強化を図ってまいります。④ 海外事業展開の見直し当社グループの更なる発展のためには海外売上高の伸長が不可欠であると考えております。当社は近年の中国をはじめとするアジア各国の経済成長に伴うコンタクトレンズ市場の拡大を見込み、積極的に海外へ事業展開してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に端を発し、更には地政学的な問題など、取り巻く状況は当初の想定から大きく変化しております。引き続き海外展開は必要と考えておりますが、今後は資金・人的リソースの配分を効率的に行いながら、サービスの展開と収益力強化に努めてまいります。⑤ 内部管理体制の強化当社グループが外部環境の変化に対応しつつ持続的な成長を達成するためには、業務効率の改善を図りつつも、内部管理体制の維持・強化が必要であると考えております。そのために、グループ各社の経営陣の監督の下、業務フローの共通化やコンプライアンスの遵守の徹底等により内部管理体制を強化するとともに、コーポレートガバナンス・コードに沿った各種施策に取り組むことによりグループ経営体制を強化してまいります。⑥ コンプライアンス経営体制の強化当社グループは、コンプライアンス経営の重要性を認識しており、当社の継続的な成長や社会的信用の構築に不可欠であると認識しております。そのため、役員及び社員は、常に倫理観を持って行動するよう、定期的にコンプライアンスに関する研修を行っております。また内部監査部門、監査等委員会、会計監査人との連携を強化し、内部統制の充実を図ることがコンプライアンス強化につながると考え、連携強化を図っております。⑦ 企業買収当社は、成長戦略の一環としてM&Aによる事業の多様化を推進しております。当連結会計年度においては、フリュー株式会社よりECサイト「Mewコンタクト」をはじめとしたカラーコンタクトレンズ事業を取得しました。当社は、M&Aを検討する際には、当社事業とのシナジー、事業戦略との整合性、買収後の収益性、買収プロセスの透明性、買収後の統合効果を最大化するプロセス(PMI)等に留意しております。今後も、既存事業の収益や借入金のバランス等を勘案しながら許容できるリスクを考慮し、投資を判断しつつ M&Aを推進し一層の事業拡大を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針・経営戦略等当社は、「さまざまな事情で暮らす、さまざまな方にとって、購入先や価格帯で手に入れやすいコンタクトレンズを提供したい。」というポリシーを持ち、より高品質な商品をよりお買い求めやすい価格でご提供できるよう商品開発力向上を図っております。また、当社の強みである「WEBマーケティング」、「品質管理」及び「営業力」を活かせる事業をM&Aにより取得し事業規模の拡大を図ってまいります。現状の経営方針・経営戦略等は以下のとおりです。① コンタクトレンズ市場の本流である眼科併設店・コンタクトレンズ量販店チャネルに投入した「シンシアS」シリーズの売上高及び取扱店舗数の拡大に注力し、経営基盤の強化、当社及び当社ブランド商品の認知度向上を図る。② コンタクトレンズの一つの商流であるドラッグストアチャネルの拡大に向けた施策に注力する。③ 受注拡大に向けて得意先、最終消費者からの会社経営、品質管理体制に対する信用力向上を図る。④ 為替相場の変動による外貨建取引のリスクを軽減するため、為替相場の変動リスクを実需の範囲内でヘッジする。⑤ 更なる業績の拡大に向け、M&Aなどによる事業の多様化を積極的に推進する。 (2) 目標とする経営指標当社グループが重視する経営指標は、売上高、営業利益であります。売上高の伸長、営業利益率の改善を経営上の重要課題として捉えております。コンタクトレンズ市場全体は緩やかながら成長基調にあるものと推測しておりますが、価格、販路、広告戦略等々における各メーカー間の競争が激化していることに加え、市場のニーズから乱視用、遠近両用などの多機能レンズが発売されるなど、製品力強化の必要性も高まっており、当社もそれらに対応すべく販売力、製品力強化に注力しております。こうした状況の中、「SINCERE 1DAY S」など当社ブランドのクリアレンズの販売が拡大傾向で推移したこと、 M&Aにより獲得したシステム事業が業績に貢献していることに加え、フリュー株式会社よりECサイト「Mewコンタクト」をはじめとしたカラーコンタクトレンズ事業を取得したことなどにより当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比14.0%増の7,456,078千円となりました。為替が円安で推移したもののシステム事業やカラーコンタクトレンズ事業の獲得、為替施策の実施により、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度比8.2%増の524,522千円となりました。なお、当該連結会計年度の営業利益率は前連結会計年度比0.4ポイント減の7.0%となりました。当社は、お客様に必要とされる高いブランド力と商品価値を築くことにより、適正価格の維持を実現して営業利益率を確保すると共に、業務効率化と経営資源の選択と集中を図ることにより営業利益率の改善に取り組んでまいります。また、M&Aなどにより事業の多様化などを積極的に推進し売上高及び利益の拡大を図ってまいります。 (3) 経営環境並びに事業上及び財務上の対処すべき課題当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に伴い、緩やかな回復基調で推移しました。一方、長期化する物価上昇や物流コスト、人件費の上昇、さらに米国の関税政策の動向やウクライナや中東の不安定な国際情勢の長期化など、先行きについては不透明な状況が継続しています。コンタクトレンズ業界におきましては、急速な少子高齢化に伴う人口減少が進んでいるものの、1日使い捨てタイプのコンタクトレンズへのニーズのシフトや、高機能新素材レンズの普及により1人当たりの購入単価は上昇傾向にあります。また、スマートフォン等、デジタル機器の普及により近視人口の急激な増加・若年化が進んでいます。さらに、カラーコンタクトレンズ市場の拡大等もあり、コンタクトレンズ市場全体は緩やかながら拡大しているものと推測しております。また、利便性を求める最終消費者のニーズが掘り起こされ、インターネット通販によるコンタクトレンズ購入割合が高まるという流通環境の変化が起きており、今後もこの状況が加速するものと予測されます。このような経営環境の変化に対応するため、当社グループが対処すべき課題は以下のとおりです。 ① 商品開発力の強化今後、日本国内の少子高齢化が進展することは確実であり、コンタクトレンズユーザーの主要部分を占める若年層が減少することは否めず、コンタクトレンズメーカー各社の競争が激化することが想定されます。このような状況で競争力を高め、勝ち残っていくためには、新素材を活用した、より高機能で良好な装用感を得られるコンタクトレンズの開発、細分化するニーズを着実に捉えた商品スペック、デザインの整備が必要であります。当社グループにとって、時代とともに変化する購買傾向に即した商品を開発し、販売することは、コンタクトレンズの販売を行う上で最も重視しなければならない課題であります。当社グループは、消費者のニーズの的確な把握、商品開発における柔軟性の確保に努めてまいります。② 人材の確保当社は高度管理医療機器であるコンタクトレンズ製造販売会社であり、かつ、最終消費者のニーズが目まぐるしく変化する美容という分野に属するカラーコンタクトレンズを扱い、経営戦略上、幅広い販売チャネル展開を実施しています。当社にとって多種多様な優秀な人材の確保は、重要な経営課題であり、中長期的な企業価値向上に向けては何よりも欠かせないものと考えております。今後も市況に鑑みながら、採用活動を継続し、ニューノーマルの時代を見据え、多彩な人材が多様な働き方を選択できる人事制度や環境を整備していくことで、当社グループの持続的な成長を支える組織体制の盤石化を図ってまいります。また、システム事業が置かれている事業環境は、技術革新の急速な進展と業界内競争の激化により、高度で革新的な技術・サービスが求められています。この状況下、専門知識・技術を有する人材の獲得競争は激化しており、特に新規開発に必要な高度専門人材の確保が急務です。この獲得競争を勝ち抜くためには、独自の強みを訴求することが不可欠です。また、高い技術力だけでなく、その技術の有用性を市場に伝え、効果的な活用方法を提示できる人材の育成および確保が極めて重要です。そのため、企業認知度の向上、開発力の強化を通じた採用力の強化および戦略的な人材育成に努めてまいります。③ 当社ブランド商品の認知度向上「ひとみに、誠実に」の企業理念の下、更なる品質向上に努め、販売チャネルごとの販促活動戦略により、当社ブランド商品の認知度向上を図ることが必要であると考えております。当社ブランド商品の認知度向上は、お客様の当社ブランド商品への信頼性を高め、大手企業と連携した事業展開を有利に進め、当社グループを支える優秀な人材確保に寄与するものと考えております。今後も費用対効果を慎重に検討の上、広告宣伝活動及びプロモーション活動の強化を図ってまいります。④ 海外事業展開の見直し当社グループの更なる発展のためには海外売上高の伸長が不可欠であると考えております。当社は近年の中国をはじめとするアジア各国の経済成長に伴うコンタクトレンズ市場の拡大を見込み、積極的に海外へ事業展開してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に端を発し、更には地政学的な問題など、取り巻く状況は当初の想定から大きく変化しております。引き続き海外展開は必要と考えておりますが、今後は資金・人的リソースの配分を効率的に行いながら、サービスの展開と収益力強化に努めてまいります。⑤ 内部管理体制の強化当社グループが外部環境の変化に対応しつつ持続的な成長を達成するためには、業務効率の改善を図りつつも、内部管理体制の維持・強化が必要であると考えております。そのために、グループ各社の経営陣の監督の下、業務フローの共通化やコンプライアンスの遵守の徹底等により内部管理体制を強化するとともに、コーポレートガバナンス・コードに沿った各種施策に取り組むことによりグループ経営体制を強化してまいります。⑥ コンプライアンス経営体制の強化当社グループは、コンプライアンス経営の重要性を認識しており、当社の継続的な成長や社会的信用の構築に不可欠であると認識しております。そのため、役員及び社員は、常に倫理観を持って行動するよう、定期的にコンプライアンスに関する研修を行っております。また内部監査部門、監査等委員会、会計監査人との連携を強化し、内部統制の充実を図ることがコンプライアンス強化につながると考え、連携強化を図っております。⑦ 企業買収当社は、成長戦略の一環としてM&Aによる事業の多様化を推進しております。当連結会計年度においては、フリュー株式会社よりECサイト「Mewコンタクト」をはじめとしたカラーコンタクトレンズ事業を取得しました。当社は、M&Aを検討する際には、当社事業とのシナジー、事業戦略との整合性、買収後の収益性、買収プロセスの透明性、買収後の統合効果を最大化するプロセス(PMI)等に留意しております。今後も、既存事業の収益や借入金のバランス等を勘案しながら許容できるリスクを考慮し、投資を判断しつつ M&Aを推進し一層の事業拡大を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に伴い、緩やかな回復基調で推移しました。一方、長期化する物価上昇や物流コスト、人件費の上昇、さらに米国の関税政策の動向やウクライナや中東の不安定な国際情勢の長期化など、先行きについては不透明な状況が継続しています。このような環境の下、当社グループは、外部環境の変化に対し耐性のある事業を推進するとともに、お客様に寄り添った製品の提供に注力いたしました。コンタクトレンズ業界におきましては、急速な少子高齢化に伴う人口減少が進んでいるものの、1日使い捨てタイプのコンタクトレンズへのニーズのシフトや、高機能新素材レンズの普及により1人当たりの購入単価は上昇傾向にあります。また、スマートフォン等のデジタル機器の普及により近視人口の急激な増加・若年化が進んでいます。さらに、カラーコンタクトレンズ市場の拡大等もあり、コンタクトレンズ市場は緩やかながら拡大しているものと推測しております。このような環境の下、当社グループは2025年3月、フリュー株式会社よりECサイト「Mew コンタクト」をはじめとしたカラーコンタクトレンズ事業を譲受し、当社グループの事業の主軸であるコンタクトレンズ事業の基盤強化を図りました。コンサルティング事業については、昨今の医療脱毛クリニック業界全体における事業環境悪化を受け、各種施策を講じているものの顧客の回帰は厳しい状況となっています。また、システム事業については、成長するリユース市場において、リユース業界向けPOSシステムのニーズも拡大しており、その需要を取り込むべく、営業力等を強化してまいりました。このような状況下、主軸のコンタクトレンズ事業及びシステム事業が堅調に推移したことにより、売上高は7,456,078千円(前期比14.0%増)となりました。利益面では、売上規模拡大による利益増に加え、為替施策が奏功したこと、及び販売管理費の削減により、営業利益は524,522千円(同8.2%増)、経常利益は514,756千円(同9.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益はコンサルティング事業受注先である医療脱毛クリニックの経営環境悪化により、貸付金回収の確実性に懸念が生じ、貸倒引当金繰入額65,000千円を特別損失に計上、その結果264,345千円(同12.4%減)となりました。 セグメント別の業績を示すと、次のとおりです。 (コンタクトレンズ事業)当社ブランド製品につきまして、クリアレンズは当社主力製品であるシリコーンハイドロゲル素材コンタクトレンズ「シンシアワンデーS」の売上が堅調であったことに加え、「シンシアワンデーS乱視用」が2025年2月に発売されたこともあり、シンシアワンデーSシリーズの売上高は1,558,525千円(前期比11.6%増)となり、その結果、当社ブランドクリアレンズの売上高は3,432,556千円(同7.3%増)となりました。カラーレンズは、クリアレンズ同様、シリコーンハイドロゲル素材の「シンシアワンデーSクレシェ」が466,544千円(同38.5%増)と大幅に増加したことに加え、「シンシア2ウィークSクレシェ」についても254,323千円(同6.9%増)と好調に推移、さらに2025年3月に譲受したカラーコンタクトレンズ販売事業の売上が新たに加わり、当社ブランドカラーレンズの売上高は830,338千円(同17.3%増)となりました。プライベートブランド製品の売上高につきましては、クリアレンズは、1,993,427千円(同10.0%増)、カラーレンズについても譲受したカラーコンタクトレンズ事業の売上が加わったことで、708,979千円(同104.5%増)と大幅に増加いたしました。その結果、コンタクトレンズ事業の売上高は6,976,206千円(同14.8%増)となりました。セグメント利益は690,542千円(同9.8%増)となりました。 (コンサルティング事業)コンサルティング事業につきましては、医療法人緑風会が運営する医療脱毛クリニックの運営管理サポートを行っております。昨今の当業界を取り巻く経営環境の悪化により、当社サポート先医院においても経営状況は厳しいものとなっております。このような状況を勘案し、当社においてもサポート料を見直した結果、売上高は31,000千円(前期比48.3%減)、セグメント利益は13,761千円(同55.3%減)となりました。 (システム事業)システム事業につきましては、当社の完全子会社である株式会社タロスシステムズは、リユース業界向けPOSシステムのリーディングカンパニーとして、成長するリユース市場において、営業力強化、開発力強化に注力し、さらなるサービス品質の向上に努め、拡大する需要を取り込みました。売上高は448,872千円(前期比10.8%増)、セグメント利益は90,488千円(同57.3%増)となりました。 生産、受注及び販売の状況① 生産実績当社グループは、製品の生産を行っていないため、該当事項はありません。 ② 商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)商品仕入高(千円)前年同期比(%)コンタクトレンズ事業5,061,715117.1コンサルティング事業――システム事業131,178107.2合計5,192,893116.8 ③ 受注状況当社グループは、製品の生産を行っていないため、該当事項はありません。 ④ 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)販売高(千円)前年同期比(%)コンタクトレンズ事業6,976,206114.8コンサルティング事業31,00051.7システム事業448,872110.8合計7,456,078114.0 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社パレンテ1,086,15116.61,268,10817.0株式会社ビジョナリーホールディングス1,011,32815.51,088,17214.6HOYA株式会社アイケアカンパニー701,52510.7653,8638.8 (2) 財政状態(資産) 資産につきましては、前連結会計年度末に比べ112,840千円減少し、5,383,494千円となりました。主な要因は、流動資産の商品が110,652千円、受取手形及び売掛金が80,198千円、その他に含まれる前払費用が75,689千円それぞれ増加したものの、固定資産のデリバティブ債権が113,759千円、無形固定資産ののれんが46,730千円ぞれぞれ減少したことによるものであります。 (負債) 負債につきましては、前連結会計年度末に比べ234,464千円減少し、2,564,627千円となりました。主な要因は、流動負債の契約負債が104,491千円増加したものの、固定負債の長期借入金が217,912千円、流動負債の買掛金が141,748千円それぞれ減少したことによるものであります。 (純資産) 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ121,623千円増加し、2,818,866千円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益264,345千円の計上及び剰余金の配当121,654千円により、利益剰余金が142,690千円増加したことによるものであります。 (3) キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ229,497千円減少し、1,658,880千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、主に法人税等の支払額176,781千円、仕入債務の減少額142,600千円等の減少要因に対し、税金等調整前当期純利益449,756千円の計上等の増加要因により366,841千円の収入(前連結会計年度は435,074千円の収入)となりました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に事業譲受による支出160,000千円、貸付けによる支出65,000千円等の減少要因により、250,321千円の支出(前連結会計年度は421,472千円の支出)となりました。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、主に長期借入金の返済による支出217,952千円、配当金の支払額121,414千円等の減少要因により、338,526千円の支出(前連結会計年度は332,688千円の支出)となりました。 当社グループの資金需要のうち主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用及びM&Aであり、その資金については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入金を基本としております。資金の流動性につきましては、予測不能な事態が生じない限り、安定的な資金運用が可能であると認識しております。なお、資金の流動性保持の観点から、取引銀行5行と当座貸越契約を締結しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。その詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。その作成は、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりです。 (棚卸資産の評価)「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 (のれん及び顧客関連資産の減損)当社グループは、のれん及び顧客関連資産について、その効果の発現する期間で均等償却しております。また、その資産性について子会社等の業績や事業計画をもとに毎期検討しておりますが、将来において当初想定した収益が見込めなくなり減損の必要性を認識した場合には、減損処理が必要となる可能性があります。 (繰延税金資産の回収可能性)当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 (固定資産の減損)当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産について、当該資産から得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、将来の利益計画や市場環境の変化により、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
事業リスク
- コンタクトレンズ市場の縮小日本の人口減少に伴い、コンタクトレンズ市場が長期的に縮小する可能性があります。これにより、国内での売上減少や競争激化に直面し、グループ全体の業績に悪影響を及ぼす恐れがあります。海外市場開拓や国内シェア向上で対応していますが、市況の急変には注意が必要です。
- 製造物責任と品質問題コンタクトレンズは目に直接触れる製品であるため、製品に不備があった場合、利用者の目に障害が発生し、損害賠償請求や社会的信用の失墜につながる可能性があります。厳しい品質管理基準を設けていますが、万が一の事態は会社の財政状態や経営成績に重大な影響を与えるリスクがあります。
- 法規制と許認可の厳格化コンタクトレンズ事業は医薬品医療機器等法に基づく厳格な許認可と法令遵守が求められます。もし許可が取り消されたり、法令違反があったりした場合、製品回収や販売中止、事業活動の停止に繋がり、会社の財政状態や経営成績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。また、法改正や業界全体の風評被害もリスクです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 業界動向当社グループが事業を営む、コンタクトレンズ業界につきましては、長期的な視点に立ちますと、日本の人口減少は否めず、市場の縮小や構造変化等が予想されます。このような状況の中、国内シェアの向上や海外販路を開拓する等により、グループの業績向上のために事業活動を行っておりますが、予期せぬ市況環境の変化等に的確に対応できない場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。当社グループが実施する、顧客とその業界の動向モニタリング、影響の分散施策等によって、当該リスクを完全に排除できる性格のものではないことから、市況の急変等の場合においては、顕在化の時期・規模に応じた影響度を以て顕在化する可能性があると認識しております。 (2) 製造物責任について当社グループのコンタクトレンズは、眼に直接触れるという製品上の特性を持つため、眼に障害が発生する可能性があります。当社グループは厳しい品質管理基準の下で、販売を行う各国の要請する様々な安全基準に準拠した上で、海外協力工場において製造を行っておりますが、将来にわたり製品に不備があった事が原因で訴訟等の事態に発展した場合、損害賠償金の支払や社会的信頼の損失等、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす事象が発生する可能性があります。当該リスクの顕在化の可能性は高くないと判断しておりますが、かかるリスクは当社グループ独自のリスク管理施策のみを以て軽減・排除できるものではなく、実際に顕在化した場合には一定程度の影響を蒙ることは不可避であると認識しております。 (3) 知的財産権について当社グループは保有する知的財産権について適切な保護及び管理を行っておりますが、第三者が当社グループの知的財産権を侵害し、市場において当社グループの競争力に悪影響を与える可能性があります。また、当社グループは第三者の知的財産権を侵害しないように留意し、調査を行っておりますが、万が一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害してしまった場合には、対価の支払や損害賠償請求等の訴訟等、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす事象が発生する可能性があります。当該リスクが突発的に顕在化する可能性は皆無ではないものの、その蓋然性は極めて低いと認識しております。 (4) 情報漏洩当社グループは、個人情報や研究開発情報等の機密情報の取扱いについては、個人情報保護規程、知的財産管理規程の制定・運用による管理や、内部監査の実施等により、厳重な管理体制を敷いておりますが、何らかの原因により、漏洩事故が発生した場合には、損害賠償責任を負うばかりか社会的信用を失うこととなり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。当社グループは、情報の機密保持管理体制の適切な運用に努めており、かかるリスクが顕在化する蓋然性は低いと認識しております。 (5) 法規制・法令遵守等当社グループが事業活動を行うには、医薬品医療機器等法に基づく医療機器製造販売業、高度管理医療機器等販売業の許可及び医療機器製造業の登録が必要となり、その許可取得及び登録をしております。これらの許可及び登録を受けるため、又は更新するための諸条件及び関連法令の遵守に努めており、現時点において、当該許可及び登録が取消しになる事由の発生並びにその認識はしておりません。しかしながら、法令に抵触し当該許可及び登録が取消しになる事態となった場合には、規制の対象となる製品を回収し、加えて、その製品の販売中止及び対象事業の活動中止が求められる可能性が生じ、回収損失等が発生するだけでなく、事業活動に支障を来すこととなり、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。また、関連する法律等が改正された場合、その内容によっては、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。更に、同業他社が違反等により摘発された場合、若しくはメディア報道等からコンタクトレンズ業界全体が社会問題視される場合、風評被害により、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。当社グループは、当社グループの法規制等に起因するリスクの顕在化の可能性は高くないと認識しておりますが、その顕在化の内容、時期等を当社グループが制御できるものではないことから、その影響度を事前に見積ることは困難であると認識しております。 なお、現時点の許認可等の取得状況は以下のとおりです。許認可等の名称第一種医療機器製造販売業所管官庁等東京都許認可等の内容高度管理医療機器製造販売業に関する許可初回取得年月日2008年11月27日直近取得年月日2023年9月20日有効期限2028年11月26日(5年毎の更新)法令違反の要件及び主な許認可取消事由未承認品の出荷を認めてしまう、また重大な不具合等に対して報告義務を怠った場合等 許認可等の名称化粧品製造販売業医薬部外品製造販売業所管官庁等東京都東京都許認可等の内容化粧品に関する製造販売業の許可医薬部外品に関する製造販売業の許可初回取得年月日2019年4月10日2022年12月21日直近取得年月日2022年12月21日2022年12月21日有効期限2027年12月20日(5年毎の更新)2027年12月21日(5年毎の更新)法令違反の要件及び主な許認可取消事由未承認品の出荷を認めてしまう、また重大な不具合等に対して報告義務を怠った場合等未承認品の出荷を認めてしまう、また重大な不具合等に対して報告義務を怠った場合等 許認可等の名称医療機器製造業医療機器製造業所管官庁等東京都千葉県製造所の名称株式会社シンシア株式会社シンシア 南船橋倉庫許認可等の内容医療機器製造業に関する登録医療機器製造業に関する登録初回取得年月日2021年1月12日2023年4月21日直近取得年月日2026年1月12日2023年4月21日有効期限2031年1月11日(5年毎の更新)2028年4月20日(5年毎の更新)法令違反の要件及び主な許認可取消事由申請内容にない製造行為があった場合等申請内容にない製造行為があった場合等 許認可等の名称高度管理医療機器等販売業高度管理医療機器等販売業所管官庁等文京区保健所船橋市保健所営業所の名称株式会社シンシア株式会社シンシア 南船橋営業所許認可等の内容医療機器の販売医療機器の販売当初取得年月日2021年2月2日2023年6月1日直近取得年月日2021年2月2日2023年6月1日有効期限2027年2月1日(6年毎の更新)2029年5月31日(6年毎の更新)法令違反の要件及び主な許認可取消事由無許可販売や保健衛生上の危険を生ずる恐れがある販売行為、医療行為があった場合等無許可販売や保健衛生上の危険を生ずる恐れがある販売行為、医療行為があった場合等 許認可等の名称高度管理医療機器等販売業高度管理医療機器等販売業所管官庁等文京区保健所船橋市保健所営業所の名称株式会社カラコンワークス本郷営業所株式会社ジェネリックコーポレーション許認可等の内容医療機器の販売医療機器の販売当初取得年月日2021年2月2日2023年6月1日直近取得年月日2021年2月2日2023年6月1日有効期限2027年2月1日(6年毎の更新)2029年5月31日(6年毎の更新) 法令違反の要件及び主な許認可取消事由無許可販売や保健衛生上の危険を生ずる恐れがある販売行為、医療行為があった場合等無許可販売や保健衛生上の危険を生ずる恐れがある販売行為、医療行為があった場合等 (6) 商品調達当社グループは、複数の海外協力工場から商品の調達を行っておりますが、供給元とは、生産数の変動や供給体制等の情報を常に共有し、安定的な供給が受けられるよう努めております。商品の供給元のうち、Visco Vision Inc. への依存度が高い状況にあります。同社とは良好な関係を築いておりますが、外的要因により不測の事態が発生した場合には、必要な商品の調達が困難になることも考えられ、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。当社グループが実施する、影響の分散施策等によって、当該リスクを完全に排除できる性格のものではないことから、顕在化の時期・規模に応じた影響度を以て顕在化する可能性があると認識しております。 (7) 為替変動の影響について当社グループは海外協力工場から商品を調達しており、仕入額の約半数においては円建て決済へと移行しそのリスクは半減されておりますが、残りのおよそ半数は米国ドル建てで決済しております。従って、米国ドルの円に対する為替相場の変動により当社グループの輸入取引価額が変動し、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは為替相場の変動リスクをできるだけ軽減するために、実需の範囲内でデリバティブ取引によるリスクヘッジを行う方針としておりますが、これによって全てのリスクを回避できるとは限らず、急激かつ大幅な為替相場の変動等があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループではヘッジ会計を採用していないデリバティブ取引が存在するため、当該デリバティブ取引の各四半期末及び期末時点での残高について期末為替レートを以て時価評価を行い、そのデリバティブ評価損益は営業外損益に計上されます。従って、期中に為替相場が大きく変動した場合、各四半期の経常利益及び当期純利益は著しく変動する可能性があります。当該リスクは当社グループ独自のリスク管理施策のみを以て軽減・回避できるものではなく、顕在化した場合には、リスク顕在の頻度、顕在リスクの規模等に応じた影響を蒙る可能性がありますが、当該リスクの態様に照らし、その影響度について確定的な見積りを行うことは困難であると認識しております。 (8) 重要な訴訟当連結会計年度において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりません。また、提起される恐れは認識しておりませんが、将来、重要な訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。当該リスクの顕在化の可能性は高くないと判断しておりますが、かかるリスクは当社グループ独自のリスク管理施策のみを以て軽減・排除できるものではなく、実際に顕在化した場合には一定程度の影響を蒙ることは不可避であると認識しております。 (9) 大規模災害・感染症等による影響について当社グループは、本社、1箇所の物流拠点及び子会社の事業拠点を有しております。各事業拠点においては、地震、台風等の大規模災害による停電及び感染症への対策は実施しておりますが、その被害及び流行の程度によっては事業拠点の損壊や停止、システム障害の発生等により、当社グループの資材や商品の購入、販売及び物流における遅延や停止等の事業運営上の支障が生じ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また仕入先、販売先に同様の影響が生じた場合も、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクは当社グループ独自のリスク管理施策のみを以て軽減・回避できるものではなく、顕在化した場合には、リスク顕在の頻度、顕在リスクの規模等に応じた影響を蒙る可能性がありますが、当該リスクの態様に照らし、その影響度について確定的な見積りを行うことは困難であると認識しております。 (10) 親会社グループとの関係について当社の親会社である株式会社ユカリアは、2025年12月31日時点において、当社発行済株式総数の59.0%(4,050,000株)を所有しております。親会社グループは医療機関の経営支援、医療周辺事業、高齢者施設運営を主たる事業としております。当社グループは、親会社グループにおいて唯一のコンタクトレンズ事業を営む会社であり、当社グループと親会社グループとの間に競合関係はなく、取引もないため、当社グループの事業活動に影響を与えるものはありません。また、当社グループの経営判断については当社グループが独自に検討のうえ決定しております。なお、当社の親会社である株式会社ユカリアは当社発行済株式総数の50%超を当面保有する方針ではありますが、漸次的に持分を減少させる予定であります。現在、親会社グループとの関係について大きな変更を想定しておりませんが、将来において、親会社グループとの関係に大きな変化が生じた場合は、当社グループの経営に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 新規事業について永続的な成長のために新規事業は重要であり、M&Aによる事業の多様化を推進しております。M&Aにあたっては、対象企業の詳細な事前調査を行い、十分にリスクを検討した上で決定しておりますが、当初の予測とは異なる状況が発生し当初想定した収益が見込めなくなった場合、減損損失の計上が必要になる等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。