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スギホールディングス(7649)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • ドラッグストア事業
    スギ薬局は、医薬品、健康食品、化粧品、日用品を販売する調剤併設型ドラッグストアを全国展開しています。処方箋調剤も行い、地域の医療機関と連携して在宅医療にも取り組み、お客様の健康維持・予防をトータルでサポートするビジネスモデルです。
  • 医療・ヘルスケア事業
    子会社のスギメディカルが、訪問看護事業や医療機関の開業支援など、医療・ヘルスケア分野に特化した事業を展開しています。これにより、ドラッグストア事業と連携し、より幅広い医療サービスを提供することで収益を上げています。
  • 海外貿易・国内卸売
    子会社のSトレーディングが、医薬品、化粧品、日用品、食品といったドラッグストアで扱う商品を、日本から海外へ輸出する貿易事業と、国内での卸売事業を行っています。これにより、新たな市場での収益機会を創出し、事業の多角化を図っています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ドラッグストア事業
    株式会社スギ薬局が中心となり、医薬品、健康食品、化粧品、日用品の販売に加え、処方箋調剤や在宅医療サービスを提供しています。これはグループの主力事業であり、お客様の健康維持・予防をトータルでサポートする「調剤併設型ドラッグストア」の経営が主な内容です。
  • 医療・ヘルスケア事業
    スギメディカル株式会社が、訪問看護事業や医療機関の開業支援など、医療・ヘルスケア分野に特化したサービスを展開しています。これは、ドラッグストア事業と連携し、地域医療への貢献と新たな収益源の確保を目指す事業セグメントです。
  • 海外貿易・国内卸売事業
    株式会社Sトレーディングが、日本のドラッグストア商材(医薬品、化粧品、日用品、食品など)を海外へ輸出する貿易事業と、国内での卸売事業を行っています。これは、海外市場への展開と国内での流通網強化を図るための事業セグメントです。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|621 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社(スギホールディングス株式会社)、子会社30社および関連会社6社により構成されております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの主要な会社の事業内容は次のとおりであります。会社名摘要株式会社スギ薬局トータルヘルスケア戦略に基づき、医薬品・健康食品・化粧品・日用品を販売するとともに、処方せん調剤や地域の医療関係者と連携した在宅医療に取り組む『調剤併設型ドラッグストア』の経営ほか、お客様の健康維持・予防までを一貫してサポートするための各種サービスを提供しております。スギメディカル株式会社訪問看護事業や医療機関の開業支援事業などの医療・ヘルスケアにかかわりのある各事業を専門とする子会社の経営管理等を行っております。株式会社Sトレーディング医薬品・化粧品・日用品・食品などのドラッグストア商材を中心とした日本の製品を海外へ輸出する貿易事業、ならびに国内卸売事業を行っております。 [事業系統図]当社グループの事業系統図は次のとおりであります。 ※ 上記、主要な連結子会社3社のほか、連結子会社27社、非連結子会社で持分法非適用会社2社および関連会社で持分法適用会社6社、関連会社で持分法非適用会社1社があります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
薬価基準および調剤報酬の改定により、調剤売上が影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
薬価基準や調剤報酬の改定が事業に影響を与えるため、医療関連の規制が障壁となる。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:M&Aに伴うのれんの減損 / サイバー攻撃等による顧客および調剤情報の漏洩 / 事業継続を困難にする大規模災害または感染症
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

スギ薬局は地域密着型の店舗展開で一定のブランド認知度を確立している。特に東海地方でのシェアは高く、地域住民からの信頼を得ている。しかし、全国的なブランド力や特許、強力なIPは限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

処方箋薬の受け取りや、プライベートブランド商品の購入など、日常的な利用による一定の顧客ロイヤルティは存在する。しかし、価格や利便性を重視する顧客も多く、乗り換え障壁はそれほど高くない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

スギ薬局のビジネスモデルには、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果はほとんど見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

PB商品の開発や、効率的な物流網の構築により、一定のコスト管理は行われている。しかし、業界全体で価格競争が激しく、構造的なコスト優位性を確立しているとは言えない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

スギ薬局はドラッグストア業界において、店舗数(2023年11月末時点で1,600店舗超)と売上高で上位に位置しており、規模の経済による効率化の恩恵を受けている。特に地域内でのドミナント戦略は有効。

  • 調剤併設型ドラッグストア
    スギ薬局は、医薬品販売と処方箋調剤を一体化した店舗展開をしています。これにより、お客様は薬の購入から処方箋の受け取りまでを一箇所で済ませることができ、利便性が高い点が強みです。また、専門的な薬剤師による健康相談も可能で、顧客の囲い込みに繋がっています。
  • トータルヘルスケア戦略
    医薬品販売だけでなく、健康食品、化粧品、日用品の提供、さらには在宅医療や訪問看護事業まで手掛けることで、お客様の健康維持・予防を一貫してサポートする体制を構築しています。これにより、顧客との長期的な関係性を築き、多様なニーズに応えることで競争優位性を確立しています。
  • 多角的な事業展開
    ドラッグストア事業を核としつつ、医療・ヘルスケア関連事業や海外貿易事業にも進出しています。これにより、特定の事業に依存することなく、収益源を多角化することで事業リスクを分散し、安定的な成長を目指せる点が強みと言えます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループでは、トータルヘルスケア戦略に基づき、医薬品・健康食品・化粧品・日用品を販売するとともに、処方せん調剤や地域の医療関係者と連携した在宅医療に取り組む「調剤併設型ドラッグストア」、地域のかかりつけ薬局として北海道から九州まで全国に展開する「調剤薬局チェーン」の経営のほか、訪問看護事業や医療機関の開業支援事業などの医療・ヘルスケア事業、海外向けの商品供給・貿易事業を展開しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、2027年2月期を初年度とする新たな5か年の中期経営計画を策定しました。最終年度である2031年2月期において、売上高1.6兆円以上(年平均成長率 10.0%以上)、営業利益率5.5%以上、EBITDA売上比率7.2%以上、ROE15%以上をKPIとして掲げ、また、投資と財務健全性の両立を図るべく、ネット有利子負債/EBITDA倍率3.0倍以下、ネットD/Eレシオ0.6倍以下を指標に設定し、事業戦略と財務戦略の両輪で企業価値向上を実現してまいります。 (3) 経営環境および優先的に対処すべき課題今後のわが国経済につきましては、賃金や雇用情勢の改善による個人消費の更なる持ち直しや選別消費による高付加価値商品の需要拡大が期待されます。一方、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー供給不安や、電力・物流・建築コストの上昇、商品の安定供給への影響など、先行きの不透明な状況が続くものと見込まれます。ドラッグストア・調剤業界におきましても、テクノロジーの急速な進化や消費行動の多様化に加え、異業種を巻き込んだM&Aや合従連衡による大手企業主導の再編が加速していくものと見込まれます。さらに、調剤報酬改定により、対物業務から対人業務へ評価の重点が移るなか、企業間競争と薬局の選別が一層激しさを増すものと想定されます。このような環境のもと、当社グループは、ドラッグストア領域におきましては、購買データに基づくアプリクーポンのセグメント配信を、よりお客様一人ひとりに最適な販促へと進化させるとともに、バックオフィス業務の標準化・AI化などの本部DXを推進し、売上拡大と生産性向上の両立に努めてまいります。調剤領域におきましては、調剤報酬改定への迅速かつ的確な対応を進めるとともに、高度な専門性を要する処方せん応需や訪問調剤を一層強化します。併せて、対物業務のDX化及び人員配置の適正化を推進し、生産性の向上と対人業務の充実に努めてまいります。M&A・提携領域におきましては、株式会社セキ薬品との商品調達や店舗展開等における早期シナジー創出に努めてまいります。加えて、引き続きスギ薬局と阪神調剤薬局(旧I&H株式会社)のシナジー効果創出を通じたグループ統合価値の最大化を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループでは、トータルヘルスケア戦略に基づき、医薬品・健康食品・化粧品・日用品を販売するとともに、処方せん調剤や地域の医療関係者と連携した在宅医療に取り組む「調剤併設型ドラッグストア」、地域のかかりつけ薬局として北海道から九州まで全国に展開する「調剤薬局チェーン」の経営のほか、訪問看護事業や医療機関の開業支援事業などの医療・ヘルスケア事業、海外向けの商品供給・貿易事業を展開しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、2027年2月期を初年度とする新たな5か年の中期経営計画を策定しました。最終年度である2031年2月期において、売上高1.6兆円以上(年平均成長率 10.0%以上)、営業利益率5.5%以上、EBITDA売上比率7.2%以上、ROE15%以上をKPIとして掲げ、また、投資と財務健全性の両立を図るべく、ネット有利子負債/EBITDA倍率3.0倍以下、ネットD/Eレシオ0.6倍以下を指標に設定し、事業戦略と財務戦略の両輪で企業価値向上を実現してまいります。 (3) 経営環境および優先的に対処すべき課題今後のわが国経済につきましては、賃金や雇用情勢の改善による個人消費の更なる持ち直しや選別消費による高付加価値商品の需要拡大が期待されます。一方、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー供給不安や、電力・物流・建築コストの上昇、商品の安定供給への影響など、先行きの不透明な状況が続くものと見込まれます。ドラッグストア・調剤業界におきましても、テクノロジーの急速な進化や消費行動の多様化に加え、異業種を巻き込んだM&Aや合従連衡による大手企業主導の再編が加速していくものと見込まれます。さらに、調剤報酬改定により、対物業務から対人業務へ評価の重点が移るなか、企業間競争と薬局の選別が一層激しさを増すものと想定されます。このような環境のもと、当社グループは、ドラッグストア領域におきましては、購買データに基づくアプリクーポンのセグメント配信を、よりお客様一人ひとりに最適な販促へと進化させるとともに、バックオフィス業務の標準化・AI化などの本部DXを推進し、売上拡大と生産性向上の両立に努めてまいります。調剤領域におきましては、調剤報酬改定への迅速かつ的確な対応を進めるとともに、高度な専門性を要する処方せん応需や訪問調剤を一層強化します。併せて、対物業務のDX化及び人員配置の適正化を推進し、生産性の向上と対人業務の充実に努めてまいります。M&A・提携領域におきましては、株式会社セキ薬品との商品調達や店舗展開等における早期シナジー創出に努めてまいります。加えて、引き続きスギ薬局と阪神調剤薬局(旧I&H株式会社)のシナジー効果創出を通じたグループ統合価値の最大化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態および経営成績の状況当連結会計年度(2025年3月1日~2026年2月28日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や訪日外国人旅行者数の増加などにより緩やかな回復基調で推移しました。一方で、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響や米国の通商政策の不確実性が経済へ与える影響など、先行きに不透明感が残る状況が続いております。ドラッグストア・調剤業界におきましては、物価高に伴う消費者の節約志向の継続、薬価改定、異業種・同業種間の競争激化など、依然として厳しい経営環境が続いております。そのような中、ドラッグストア領域では、雇用・所得環境の改善による個人消費の底堅い動きや、商品の価値を厳選する選別消費の強まりを受け、ヘルス&ビューティケア関連商品や日用雑貨・食品等の販売が堅調に推移しました。また、調剤領域では、高齢化の進展に伴い処方せん応需枚数が伸長し、業界全体として堅調な傾向が見られました。このような環境のもと、当社グループは、ドラッグストア領域におきましては、関東・中部・関西へのドミナント出店を推進するとともに、新店の早期立ち上げやエリアニーズに応じた既存店の改装を実施しました。また、DXの活用・高度化により、お客様一人ひとりの購買データなどに基づいた販促施策など、お客様満足の向上および店舗運営の効率化を図ることで売上と利益の拡大を両立させました。調剤領域におきましては、調剤室および待合室の拡張・改装を進めるとともに、薬剤師の専門教育の充実や医療機関との連携強化により、高度な専門性を要する処方せんや訪問調剤の応需体制を整備し、処方せんの獲得を増強しました。また、処方せん送信アプリの利用拡大などの調剤DX化、および人員の適正配置を進め、人的生産性の向上を推進しました。サステナビリティ経営におきましては、脱炭素社会の実現に向け、第三者所有モデルによる太陽光パネル設置店舗を順次拡大しております。また、情報開示の信頼性向上を目的として、温室効果ガス排出量算定に対する第三者保証を取得し、データの正確性と透明性を確保しました。さらに、お取引先様を対象とした人権デュー・ディリジェンスの強化として、プライベートブランドの国内取引先に加え、海外工場および国内物流企業にも対象を拡大して実施しました。店舗の出退店などにおきましては、110店舗の新規出店と46店舗の閉店を実施するとともに、旧I&H株式会社を含む72店舗の調剤薬局を取得しました。併せて217店舗の改装を実施することで、既存店舗の競争力強化にも努めました。これにより、当連結会計年度末における店舗数は2,321店舗となりました。以上の結果、この結果、当連結会計年度の財政状態および経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態(資産)当連結会計年度末における流動資産は3,110億94百万円となり、前連結会計年度末に比べ646億15百万円増加いたしました。これは主に金融機関休業日の影響等により現金及び預金が増加したことによるものであります。固定資産は3,033億98百万円となり、前連結会計年度末に比べ547億61百万円増加いたしました。これは主に関係会社株式および投資有価証券の取得、繰延税金資産の計上、新規出店に伴う建物及び構築物の取得によるものであります。この結果、資産合計は6,144億93百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,193億77百万円増加いたしました。 (負債)当連結会計年度末における流動負債は2,316億52百万円となり、前連結会計年度末に比べ155億73百万円増加いたしました。これは主に短期借入金が減少した一方で、金融機関休業日の影響等により買掛金が増加したことによるものであります。固定負債は923億65百万円となり、前連結会計年度末に比べ640億32百万円増加いたしました。これは主に新規の借入により長期借入金が増加したことによるものであります。この結果、負債合計は3,240億18百万円となり、前連結会計年度末に比べ796億6百万円増加いたしました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産合計は2,904億74百万円となり、前連結会計年度末に比べ397億70百万円増加いたしました。これは主に利益剰余金が386億48百万円増加したことによるものであります。この結果、自己資本比率は47.3%となりました。 b.経営成績(売上高)売上高は1兆103億36百万円(前年同期比15.1%増、1,323億14百万円増)となりました。主な増加要因としましては、110店舗の新規出店による事業規模の拡大および217店舗の既存店改装、高齢化の進展による処方せん応需枚数増加による調剤売上の増加、雇用・所得環境の改善による個人消費の底堅い動きや、商品の価値を厳選する選別消費の強まりを受けたヘルス&ビューティケア関連商品や日用雑貨・食品等の販売増加が挙げられます。 (売上総利益)売上総利益は3,212億5百万円(同16.8%増、461億61百万円増)となりました。主な増加要因としましては、物販部門におけるスギ薬局アプリを活用した製配販連携の推進による原価低減、および調剤部門の事業拡大による売上構成比の増加などが挙げられます。 (販売費及び一般管理費、営業利益)販売費及び一般管理費は2,726億36百万円(同17.3%増、401億56百万円増)となりました。主な増加要因としましては、インフレに伴う物価上昇や賃上げの影響による建築費および人件費の増加、お買い物時のキャッシュレス決済増加にともなう支払手数料の増加などが挙げられます。以上の結果、営業利益は485億68百万円(同14.1%増、60億4百万円増)となりました。 (経常利益)営業外収益は、持分法による投資利益の計上等により59億80百万円(同14.1%増、7億37百万円増)となりました。一方、営業外費用は、持分法による投資損失の減少等により44億86百万円(同22.8%減、13億26百万円減)となりました。以上の結果、経常利益は500億62百万円(同19.2%増、80億68百万円増)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)特別利益は、負ののれん発生益の計上等により9億71百万円(同25.6%減、3億34百万円減)となりました。一方、特別損失は、減損損失の計上等により58億63百万円(同12.3%増、6億43百万円増)となりました。その結果、税金等調整前当期純利益は451億69百万円(同18.6%増、70億90百万円増)となりました。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は449億82百万円(同75.1%増、192億93百万円増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ584億14百万円増加し1,111億50百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、867億79百万円(前年同期比134.9%増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が451億69百万円、仕入債務の増加額が317億2百万円、減価償却費が176億60百万円、減損損失が57億61百万円、のれん償却額が24億50百万円あった一方で、法人税等の支払額が155億17百万円あったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、696億39百万円(前年同期比109.2%増)となりました。これは主に投資有価証券の売却及び償還による収入が121億59百万円あった一方で、投資有価証券の取得による支出が303億58百万円、有形固定資産の取得による支出が230億89百万円、関係会社株式の取得による支出が232億62百万円、無形固定資産の取得による支出が26億57百万円、差入保証金の差入による支出が25億77百万円あったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は、412億13百万円(前年同期比254.3%増)となりました。これは主に長期借入れによる収入が720億円、短期借入れによる収入が260億60百万円あった一方で、短期借入金の返済による支出が454億円、配当金の支払額が63億29百万円、長期借入金の返済による支出が30億89百万円あったことによるものであります。 ③仕入および販売実績a.仕入実績当連結会計年度の仕入実績は次のとおりであります。 当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)前年同期比(%)調剤(百万円)198,281138.2%物販(百万円)487,676105.1%その他(百万円)2,961343.3%合計(百万円)688,919113.2% b.販売実績当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。 当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)前年同期比(%)調剤(百万円)307,324140.4%物販(百万円)685,218105.6%その他(百万円)17,793167.0%合計(百万円)1,010,336115.0% (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析および検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。 ①財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容当連結会計年度の財政状態および経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態および経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.資金需要当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。営業費用の主なものは、店舗運営に係る人件費および賃借料であります。投資を目的とした資金需要の主なものは、新規出店および既存店舗の改装等による有形固定資産の取得や店舗の賃貸借契約に基づく差入保証金であります。また、事業拡大およびシナジー創出を目的とした戦略的なМ&Aのための買収資金としての資金需要もあります。なお、今後の重要な設備投資の計画につきましては、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設」に記載のとおりであります。 c.財務政策当社グループは、新中期経営計画(2026年度~2030年度)の実現に向け、資本効率の最大化と財務健全性の維持の両立を財務戦略の基本方針としています。ROE15%以上を目指す「ROIC経営」を推進するとともに、デットの活用を通じた「最適資本構成」を構築します。(1)財務目標および財務規律売上高1.6兆円以上(年平均成長率10.0%以上)、営業利益率5.5%以上、EBITDA売上比率7.2%以上、ROE15%以上をKPIとして掲げ、また、投資と財務健全性の両立を図るべく、ネット有利子負債/EBITDA倍率3.0倍以下、ネットD/Eレシオ0.6倍以下を指標に設定し、事業戦略と財務戦略の両輪で企業価値向上を実現してまいります。 (2)キャピタル・アロケーション方針キャピタル・アロケーションにつきましては、店舗網・DX・サプライチェーン・人財・M&A等の成長機会および生産性向上への投資を優先し、ROEの向上を追求します。併せて、株主還元につきましては、安定的な配当に自己株式取得等を組み合わせることで、株主価値の向上を図ります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、資金需要につきましては自己資金を充当することを基本としております。また、当社および当社子会社は、キャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入しており、各社の余剰資金を当社へ集中し一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。 ③重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りおよび仮定設定を行わなければなりません。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果と異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • M&Aに伴う減損リスク
    スギホールディングスはM&Aを通じて事業拡大を図っていますが、買収後の経営環境の変化や計画通りの収益が得られない場合、買収した子会社の株式評価損や「のれん」の減損損失が発生し、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。これは、投資回収が困難になるリスクです。
  • サイバー攻撃・情報漏洩
    顧客の個人情報や調剤に関する機密情報を多数保有しているため、外部からの不正アクセスやコンピューターウイルス攻撃、内部関係者による情報漏洩が発生した場合、顧客からの信頼失墜や損害賠償責任が生じ、業績に大きな影響を与える可能性があります。情報セキュリティ対策が重要です。
  • 大規模災害・感染症リスク
    地震、台風、洪水などの自然災害や、新型コロナウイルスのような感染症の世界的流行、サイバー攻撃によるシステム障害が発生すると、店舗の損壊、サプライチェーンの寸断、従業員の出社困難などにより事業継続が困難になり、業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,659 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。各リスクに付した「影響度」および「発生可能性」は、過去に発生した事案の実績、保険による補償範囲、賠償責任の上限額等を踏まえた、保険控除後の財務インパクトを基準として、リスク委員会における審議を経て総合的に評価しております。「影響度」は連結業績への金額的影響度の大きさを、「発生可能性」は一定期間内における当該リスクの顕在化頻度を、それぞれ三段階(大・中・小/高・中・低)で示しております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) M&Aに伴うのれんの減損(影響度:大 発生可能性:中)当社グループは、積極的な新規出店に加え、戦略的なM&Aを通じて事業規模の拡大を推進しております。M&Aの実施にあたっては、対象会社の財務内容や収益力について詳細なデューデリジェンスを行っておりますが、買収後の経営環境の変化等により計画通りの収益が得られない場合、子会社株式の評価損やのれんに係る減損損失が発生し、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。その対応策として、買収時におけるデューデリジェンスの確実な実施に加え、PMIを着実に実行し早期にシナジー創出を実現するよう定期的かつ継続的なモニタリング体制を強化しております。 (2) サイバー攻撃等による顧客および調剤情報の漏洩(影響度:大 発生可能性:中)当社グループでは、情報セキュリティ基本方針を定めており、当社グループの保有する情報資産を適切かつ安全に取り扱い、当社事業の継続を確保しておりますが、外部からの不正アクセスやコンピューターウイルスによる攻撃、従業員その他の関係者により情報が漏洩した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。その対応策として、社内に情報セキュリティ委員会を設置し、スギ薬局グループ全体での情報収集・管理体制の強化に努め、情報管理に関わるリスクの分析、評価および対策を講じてまいります。 (3) 事業継続を困難にする大規模災害または感染症(影響度:大 発生可能性:低)大規模な自然災害(地震・台風・洪水等)、感染症の世界的パンデミック、あるいはサイバー攻撃等による基幹システムの障害が発生した場合、店舗設備への物理的な損害に加え、サプライチェーンの寸断、多数の従業員の出社不能、オンラインサービスの停止等により、事業の継続が困難になる可能性があります。その対応策として、事業継続計画の策定および定期的な訓練、システムの冗長化、情報セキュリティ体制の強化を推進し、緊急時における早期復旧と地域インフラとしての役割継続に努めております。 (4) 多店舗展開に伴う固定資産の減損(影響度:中 発生可能性:高)当社グループは、ドラッグストアおよび調剤薬局の多店舗展開にあたり、多額の有形固定資産、敷金・保証金等の資産を保有しております。今後、激しい出店競争による商圏環境の変化、建築費やエネルギー価格の高騰、人件費・物流費等の店舗運営コストの上昇等により店舗の収益性が低下し、投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損処理により特別損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。その対応策として、店舗別の収益モニタリングを徹底し、不採算店舗の早期撤退や活性化投資の適正化を判断する体制を整えております。 (5) 薬価基準および調剤報酬の改定(影響度:中 発生可能性:高)当社グループの調剤売上は、薬剤に係る収入と調剤技術に係る収入から成り立っております。これらは、健康保険法に定められた「薬価基準」および「調剤報酬の点数」をもとに算出されており、今後、薬価の引き下げや調剤報酬の算定要件の厳格化等、当社に不利な改定が行われた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。その対応策として、改定内容に合わせて各加算の算定を行えるように、2015年に厚生労働省から示された「患者のための薬局ビジョン」に従い、服薬情報の一元的・継続的把握、24時間対応・在宅対応、医療機関等との連携、健康サポート機能、高度薬学管理機能の整備を進めてまいります。 (6) 薬剤師等専門人財の確保および人件費の高騰(影響度:中 発生可能性:高)当社グループの成長は、専門知識を有する薬剤師や登録販売者をはじめとする優秀な人財に大きく依存しております。労働人口の減少や採用競争の激化により、必要な人財の確保や育成が計画通りに進まない場合、新規出店計画の遅延や接客サービスの低下を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。その対応策として、「人は財産」という理念のもと、ジョブ型人事制度の導入や多様な働き方を支援する制度の拡充、専門教育の充実を図り、従業員エンゲージメントの向上と定着率の改善に努めております。 (7) 調剤過誤および医薬品販売管理事故(影響度:中 発生可能性:中)調剤では、医療事故等により患者様に健康被害を引き起こす可能性がある医療用医薬品を取り扱っております。万が一、調剤過誤による医療事故を引き起こした場合には、患者様への損害賠償責任の発生に加え、社会的信用の毀損等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、当該リスクを経営上の最重要課題と位置付け、薬剤師研修、業務マニュアルの順守、調剤鑑査システムの徹底に加え、社外取締役および外部有識者を含むリスク委員会の設置し、予防と備えの両面からリスク管理体制を構築しております。 (8) 地政学的リスク(原材料・エネルギー価格、為替変動)(影響度:中 発生可能性:中)国際情勢の変化が、原材料・エネルギー価格の高騰を引き起こし、当社グループで利用するエネルギーコストや販売する商品の仕入れコストに影響を及ぼす可能性があります。また、希少資源の供給不足が、様々な設備導入、新規出店等の遅延を引き起こし、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。その対応策として、経営のローコスト化を進めるとともに、計画的かつ適切な在庫の確保、調達先・調達方法の多様化によるリスク分散等を実施してまいります。

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