7425

初穂商事(7425)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 内装建材事業
    初穂商事の中核事業で、ビルなどの内装工事に使われる軽量鋼製下地材や石膏ボードといった資材を、内装仕上げ工事業者向けに販売しています。この事業は、建物の内部を形作る上で不可欠な材料を提供し、安定した収益源となっています。
  • エクステリア事業
    子会社の株式会社アイシンが担当し、カーポート、物置、フェンス、石材などの外構商品をハウスメーカーや外構工事業者へ販売しています。関西エリアの輸送は子会社のアイエスライン株式会社が担っていましたが、2025年10月1日にアイシンに吸収合併され、効率化が図られます。
  • 住環境関連事業
    初穂商事が手掛ける事業で、住宅や環境に関連する幅広い商品を扱います。具体的には、屋根工事や外装板金工事向けのカラー鉄板、太陽光発電屋根、ALC金具副資材などを建設工事業者へ、建築金物や溶接金網などを卸業者やメーカーへ販売し、多様なニーズに応えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 内装建材事業
    この事業は、主に天井や間仕切り工事に使われる軽量鋼製下地材や石膏ボードなどの内装工事用資材を販売しており、グループ全体の売上高の約49%を占める180.79億円と、最も大きな収益源です。営業利益も10.37億円と高く、グループの稼ぎ頭と言えます。
  • エクステリア事業
    カーポート、物置、フェンスなどの外構商品をハウスメーカーや外構工事業者向けに販売する事業で、売上高は128.96億円、営業利益は5.16億円です。グループ売上高の約35%を占め、内装建材事業に次ぐ規模で、主に子会社が担っています。
  • 住環境関連事業
    住宅や環境に関わる幅広い商品を扱い、屋根工事や外装板金工事向けの資材、建築金物などを販売しています。売上高は44.70億円、営業利益は1.71億円で、グループ売上高の約12%を占めます。多様な商品群で事業の多角化に貢献しています。
2025-12 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
InteriorBuildingMaterialsBusiness 地域 181 10 5.7%
ExteriorBusiness 地域 129 5 4.0%
LivingEnvironmentRelatedBusiness 地域 45 2 3.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|755 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(初穂商事株式会社)及び連結子会社2社により構成されており、「内装建材事業」、「エクステリア事業」、「住環境関連事業」を主たる事業としております。当社が「内装建材事業」及び「住環境関連事業」、株式会社アイシン及びアイエスライン株式会社が「エクステリア事業」を担っております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1) 内装建材事業当事業は、当社において主に天井仕上げ工事や間仕切り工事を行う、内装仕上げ工事業者向けに軽量鋼製下地材・石膏ボード等の内装工事用資材の販売を行っております。(2) エクステリア事業当事業は、子会社の株式会社アイシンにおいて、ハウスメーカーや外構工事業者等向けに、カーポートや物置、フェンスや石材等のエクステリア商品を販売しております。株式会社アイシンが取り扱う関西エリアのエクステリア商品につきましては、同社の子会社のアイエスライン株式会社が輸送を担当しております。なお、2025年10月1日付で株式会社アイシンは、同社を存続会社としてアイエスライン株式会社を吸収合併いたしました。(3) 住環境関連事業当事業は、当社において住宅や環境に関わる商品群として、主に屋根工事・外装板金工事といった建設工事業者向けにカラー鉄板・太陽光発電屋根・ALC金具副資材・窯業建材金具副資材等、卸業者やメーカー向けに建築金物・溶接金網・鉄線等の販売を行っております。以上述べた事項を企業集団系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
建設需要の減少や価格の大幅な変動が生じる場合があるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化 / 人口減少に伴う市場縮小 / 特定の取引先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

初穂商事の財務サマリデータが未収録であり、ブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報が入手できないため、無形資産による競争優位性は評価できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

卸売業という業態から、顧客が取引先を変更する際には一定の手間やコストが発生する可能性がある。しかし、初穂商事に特化した高いスイッチングコストを示す具体的な証拠はない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

初穂商事の事業内容において、ユーザー数の増加がサービスの価値を向上させるネットワーク効果が働く構造は見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

卸売業として、大量仕入れや効率的な物流網によるコスト削減の可能性はあるが、初穂商事が他社と比較して構造的に優位なコストポジションにあることを示す具体的なデータはない。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

卸売業は一般的に規模の経済が働きやすい業種であり、初穂商事も一定の事業規模を有していると考えられる。しかし、業界全体に対する最適規模や寡占度に関する情報が不足している。

  • 多様な事業展開
    初穂商事グループは、内装建材、エクステリア、住環境関連という3つの異なる事業を展開しており、これにより特定の市場変動リスクを分散し、安定した経営基盤を築いています。各事業が補完し合うことで、幅広い顧客ニーズに対応可能です。
  • 長年の実績と信頼
    内装建材やエクステリア資材の販売において、特定の取引先との長年の関係を重視しており、安定した仕入れルートと販売網を構築しています。これにより、顧客からの信頼を得て、継続的な取引に繋がっています。
  • 物流体制の効率化
    エクステリア事業では、子会社による輸送を内製化(2025年10月には吸収合併により一層の効率化)しており、最適な配送網の構築に努めています。これにより、顧客への迅速かつ安定した商品供給を実現し、競争優位性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、常にお客様の立場から、建設資材の専門商社として「建築資材の取扱いを通して、より快適な夢と希望あふれる社会づくりに貢献する」事を基本理念としております。この基本理念のもと、内装建材事業・エクステリア事業・住環境関連事業を通して、より快適な夢と希望あふれる社会づくりに貢献するとともに、企業価値の更なる向上を図り、株主・取引先・社員など、会社の幅広い利害関係者の信頼と期待に応えていく事を基本方針としております。(2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、内装建材事業、エクステリア事業、住環境関連事業の三本の事業の柱により多角的な成長を続け、建設セグメントのビジネスに特化した建設資材商社の№1を目指して参ります。そして、プロフェッショナル集団となる人材を育成する事で、「100年企業」へ向けて、持続的に成長して参ります。中長期的な目標の一つとして、2027年までに連結売上高400億円を目指して参ります。当社グループにおける、各事業の中長期的な経営戦略は下記のとおりです。内装建材事業…首都圏及び大阪都市圏を中心に新拠点を開設すると共に、市場規模が縮小する地方都市においては、ダウンサイジングも含めたエリア再編により、効率的な資本の投下を目指します。また、従来取扱高が少なかったシステム天井や床工事用の建設資材といった取り扱い商品の多様化により、市場占有率を高めて参ります。エクステリア事業…取扱高の増加に比例して、利益率が向上する事業特性があるため、スケールメリットを追求して参ります。子会社の株式会社アイシンが管轄する関西エリアを主要な商圏としておりますが、今後は未出店エリアへの積極的な展開を進めて参ります。住環境関連事業…戦略に沿って組織再編を行う事で事業内の連携を促進し、中部地区を中心とした既存得意先への材料販売の拡大、防災・環境・リノベーション商材の開発及び非住宅向け外構工事・外装工事・営繕工事などを軸に展開を進めて参ります。上記の経営戦略を実現するために、当社グループが取り組む具体的な行動目標として、①グループシナジー効果の最大化、②人材の育成と確保、③グループガバナンスの向上を実行して参ります。①グループシナジー効果の最大化…全国展開している内装建材事業と関西地区を中心とするエクステリア事業で、販売拠点・物流拠点を共有化する事で、事業展開のスピード向上と業務効率化を図ります。また、業務提携しているグループ会社間で、各得意分野のノウハウの共有や人事交流により、それぞれの強みが相乗効果を生むようにして参ります。②人材の育成と確保…有給休暇取得の積極的な推奨やフレックスタイムといった柔軟な働き方の本格導入による労務環境の向上、優秀な若手社員のチャレンジ登用、社内教育制度を充実する事で、優秀な人材の確保及び育成に取り組んで参ります。また、平均賃金水準の引き上げや女性管理職の育成にも継続して取り組んで参ります。③グループガバナンスの向上…グループガバナンスの整備及び運用を目的としたグループ内部統制基本方針の制定等、当社グループは各種ガバナンスやコンプライアンス規定を整備し、運用を実施しております。子会社への役員派遣等を通じて、継続的に経営状態をモニタリングすると共に、適切な指導・助言により、企業集団としての意思統一を図り、共通の経営目標に向かって参ります。また、当社グループの資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応として、PBR1倍達成に向けた基本方針及び具体的な取組みは下記のとおりです。(基本方針・目標)当社グループは、PBR1倍達成に向けた基本方針として以下の目標を掲げ、企業価値向上を目指します。①ROE8%超の維持……持続的な成長のために人的資本への投資を行いながらも、連結決算導入後のROE平均8%超を継続して達成して参ります。②収益性と成長の両立……高水準のROEの維持継続とのバランスを図りながら、既存事業への追加投資やM&A等により、収益性と成長の機会を両立して参ります。(具体的取組み)①高収益企業を目標とした経営基本方針に則った高水準のROEの維持継続を意識した経営により、利益金額だけではなく事業投資に対する資本効率性を評価軸に取り入れ、稼ぐ力を意識した経営に引き続き注力して参ります。②最適資本構成に対する考え方と配当政策についての明確化建設資材卸売業に属する当社グループにとって、目安として連結自己資本比率40~50%の範囲内が、業種及び実態に即した最適な資本構成として考えております。配当政策として、現在の安定配当をベースに連続増配を目標としながら、連結自己資本比率に応じて配当性向を段階的に引き上げていく方針であります。③株式の流動性向上当社においては、流動性が乏しく株式売買高が少ない事による、流動性リスクプレミアムが資本コストを引き上げる重要な要因になっていると分析しております。株式分割等を通じて、流通株式数及び株主数、売買出来高を増やす事で、流動性リスクを引下げて参ります。④IR活動の強化及び成長に向けた継続的なコーポレートアクションの実施スタンダード市場に属する時価総額50億円前後の中小型株である当社は、機関投資家よりも個人投資家の売買が中心になっていると考えております。特に個人投資家に対するPR活動が重要であり、成長の可能性がある魅力的な投資対象として認知してもらえるように、事業内容・企業活動に対する情報発信や非財務情報の情報開示を充実させ、成長性に対する投資家の適切な理解を得られるようにIR活動を強化して参ります。また、M&Aによる連結決算以後に成長が加速したように、成長に向けた様々なコーポレートアクションを継続して行っていく方針であります。(PBRの推移)決算年月2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月2025年12月分割考慮後の(連結)1株当たり純資産額(円)2,150.482,376.452,631.952,874.063,059.58分割考慮後の最高株価(円)9511,1701,6702,2002,279分割考慮後の最低株価(円)7678001,0251,3501,442年間のPBRの変動(倍)0.36~0.440.34~0.490.39~0.630.47~0.770.47~0.74 (3) 経営環境当社グループは少子高齢化、グローバル化、情報化が進むわが国において、国内市場のみで事業展開しており、オフィスビルや商業施設、マンション建設や個別住宅等の民間設備投資をメインターゲットとしております。民間設備投資の建築需要は、少子高齢化に起因する新築住宅数の漸減、大都市圏への人口集中と地方都市経済の空洞化の影響により、依然として大都市圏に建築需要が集中しておりますが、リモートワークの定着や新しい生活様式の浸透により大都市圏近郊の住宅が脚光を浴び、都市部のオフィスや商業施設の建設需要が減退傾向へと変化する経営環境におかれております。成熟化した国内の建築市場で活動する当社グループにおいては、成長性に制約を受ける一方で、建設業は各種工事の工程が細分化され、建設資材の商流も細分化しております。このため、人口構成の変化に起因する建築形態の変遷により建築需要は安定して推移すると共に、多岐多様に渡る裾野が広い建築業においては、隣接する商品群への水平的な成長の余地が残されております。新型コロナウイルス感染症を契機に、ライフスタイルが変化したことで、インターネットを通じた消費活動が促進されたことに伴う物流量の増加による物流コストの上昇に加え、世界的なインフレや不安定な為替変動などに起因したあらゆる原材料価格が高騰しております。また、建築コストの高騰や金利上昇の影響により、住宅需要の冷え込みが長期化しており、当面は継続するものと予想されます。そして、建設工事従事者及び運送業界の人手不足、長時間労働是正の流れといった労働環境の制約に伴い、工期の長期化、着工及び竣工時期の分散化が鮮明になってきております。これにより、繁忙期と閑散期の季節的変動が緩やかとなり、建設工事の進行が、通年で間延びした形態に移行しつつあります。長期的に漸減する国内の建築需要と、人件費や資材の高騰に加え、慢性的な職工不足や時間外労働の上限規制などへの対応に課題を抱える状態が、当社グループを取り巻く現在の経営環境であります。 (4) 目標とする経営指標当社グループは、企業価値を向上していくことを経営の目標としております。経営指標といたしましては、企業の付加価値を如何に高めることができるかを重視し、資本コストと株価を意識した経営のため、収益性と成長の両立を図り、ROE(自己資本当期純利益率)8%超の維持及び売上高経常利益率の上昇を目指して参ります。(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題釘の販売から始まった当社は、2026年2月1日に創業80周年を迎え、100年企業へ向けて、一つの節目を迎えました。米国の高関税政策や中国経済の低迷、各地の軍事衝突といった混迷が続く世界情勢の中で、2026年のわが国経済は、物価上昇や人手不足、高い賃上げ圧力が継続するものと予想されます。当社グループを取り巻く経済環境のうち、住宅市場では、労務費や建設資材の高騰、住宅ローン金利の上昇により需要の冷え込みが続き、一方で、大型商業施設やオフィスビル、店舗関係や病院等の非住宅市場の需要は、堅調に推移するものと想定されます。好調な企業業績を背景に、建設市場全体の需要は、概ね堅調に推移するものと考えられますが、建設工事従事者及び運送業界の人手不足、長時間労働是正の流れといった労働環境の制約に伴い、工期の長期化、着工及び竣工時期の分散化が鮮明になってきております。これにより、繁忙期と閑散期の季節的変動が緩やかとなり、建設工事の進行が、通年で間延びした形態に移行しつつあります。当社グループにおきましては、この環境変化に対応すべく、数年にわたって人員の増強、人事制度及び労働環境の整備を進め、通年での安定した受注、配送体制の構築に取り組んでまいりました。当社グループが得意とする、ジャストインタイムデリバリーサービスの実行のために人的資本を充足させ、今後とも外部環境の変化に備えてまいります。最大セグメントである内装建材事業におきましては、上半期では地方都市の建設需要が全体を下支えし、下半期から翌年度以降にかけて、東名阪の大都市部を中心に、大型の再開発工事が、順次本格稼働していくことを見込んでおります。工事受注を増やしながら、小回りの利く材料販売の配送体制に特長のある当社の利便性を市場に浸透させ、競合他社との住み分け、差別化を進めてまいります。中長期の課題である、東京及び大阪営業所を含んだ大都市部を、新たな収益源とする契機として、成長を加速していく所存です。また、かねてから出店準備を進めていた山口デリバリーセンターを2026年1月に開設しており、西日本地区の新たな収益向上に寄与してまいります。株式会社アイシンが担うエクステリア事業におきましては、神戸西営業所と近隣の神戸物流センターを同一敷地内に統合し、近畿地域西部の営業力の強化と物流機能の向上による相乗効果により、基軸となる地域拠点に発展させてまいります。また、住宅価格の上昇や商品価格の相次ぐ値上げにより、主要購買層である中価格帯商品の購買層のボリュームが、近年は減少傾向にあります。中価格帯の購買層に主軸を置きながらも、高価格帯と低価格帯にシフトする消費者ニーズの変化に応じ、従来の販促キャンペーンに加え、新たな商品ラインナップを取り揃えながら、企業再編により統合した物流部門を最大限に活かしてまいります。住環境関連事業におきましては、業績に改善の兆しが見られましたが、未だ改革途上にあります。多様な商品群の組み合わせの整理により、最適な組織形態へ再編し、成長分野の選別により、環境関連商品や老朽化した事務所、倉庫の営繕工事といった次世代の成長の柱を育成してまいります。ガバナンス体制の強化を重要な経営課題としながらも、当社グループの成長に合わせて、本部機能や営業管理区分を随時見直していくことで、戦略に合わせて組織体制を柔軟に変化させ、経営体制についても新陳代謝を図り、成長の原動力としてまいります。また、資本コストや株価を意識した経営の一環として、株価純資産倍率(PBR)の改善や株式流動性の向上など、資本政策の実行にも取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、常にお客様の立場から、建設資材の専門商社として「建築資材の取扱いを通して、より快適な夢と希望あふれる社会づくりに貢献する」事を基本理念としております。この基本理念のもと、内装建材事業・エクステリア事業・住環境関連事業を通して、より快適な夢と希望あふれる社会づくりに貢献するとともに、企業価値の更なる向上を図り、株主・取引先・社員など、会社の幅広い利害関係者の信頼と期待に応えていく事を基本方針としております。(2) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、内装建材事業、エクステリア事業、住環境関連事業の三本の事業の柱により多角的な成長を続け、建設セグメントのビジネスに特化した建設資材商社の№1を目指して参ります。そして、プロフェッショナル集団となる人材を育成する事で、「100年企業」へ向けて、持続的に成長して参ります。中長期的な目標の一つとして、2027年までに連結売上高400億円を目指して参ります。当社グループにおける、各事業の中長期的な経営戦略は下記のとおりです。内装建材事業…首都圏及び大阪都市圏を中心に新拠点を開設すると共に、市場規模が縮小する地方都市においては、ダウンサイジングも含めたエリア再編により、効率的な資本の投下を目指します。また、従来取扱高が少なかったシステム天井や床工事用の建設資材といった取り扱い商品の多様化により、市場占有率を高めて参ります。エクステリア事業…取扱高の増加に比例して、利益率が向上する事業特性があるため、スケールメリットを追求して参ります。子会社の株式会社アイシンが管轄する関西エリアを主要な商圏としておりますが、今後は未出店エリアへの積極的な展開を進めて参ります。住環境関連事業…戦略に沿って組織再編を行う事で事業内の連携を促進し、中部地区を中心とした既存得意先への材料販売の拡大、防災・環境・リノベーション商材の開発及び非住宅向け外構工事・外装工事・営繕工事などを軸に展開を進めて参ります。上記の経営戦略を実現するために、当社グループが取り組む具体的な行動目標として、①グループシナジー効果の最大化、②人材の育成と確保、③グループガバナンスの向上を実行して参ります。①グループシナジー効果の最大化…全国展開している内装建材事業と関西地区を中心とするエクステリア事業で、販売拠点・物流拠点を共有化する事で、事業展開のスピード向上と業務効率化を図ります。また、業務提携しているグループ会社間で、各得意分野のノウハウの共有や人事交流により、それぞれの強みが相乗効果を生むようにして参ります。②人材の育成と確保…有給休暇取得の積極的な推奨やフレックスタイムといった柔軟な働き方の本格導入による労務環境の向上、優秀な若手社員のチャレンジ登用、社内教育制度を充実する事で、優秀な人材の確保及び育成に取り組んで参ります。また、平均賃金水準の引き上げや女性管理職の育成にも継続して取り組んで参ります。③グループガバナンスの向上…グループガバナンスの整備及び運用を目的としたグループ内部統制基本方針の制定等、当社グループは各種ガバナンスやコンプライアンス規定を整備し、運用を実施しております。子会社への役員派遣等を通じて、継続的に経営状態をモニタリングすると共に、適切な指導・助言により、企業集団としての意思統一を図り、共通の経営目標に向かって参ります。また、当社グループの資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応として、PBR1倍達成に向けた基本方針及び具体的な取組みは下記のとおりです。(基本方針・目標)当社グループは、PBR1倍達成に向けた基本方針として以下の目標を掲げ、企業価値向上を目指します。①ROE8%超の維持……持続的な成長のために人的資本への投資を行いながらも、連結決算導入後のROE平均8%超を継続して達成して参ります。②収益性と成長の両立……高水準のROEの維持継続とのバランスを図りながら、既存事業への追加投資やM&A等により、収益性と成長の機会を両立して参ります。(具体的取組み)①高収益企業を目標とした経営基本方針に則った高水準のROEの維持継続を意識した経営により、利益金額だけではなく事業投資に対する資本効率性を評価軸に取り入れ、稼ぐ力を意識した経営に引き続き注力して参ります。②最適資本構成に対する考え方と配当政策についての明確化建設資材卸売業に属する当社グループにとって、目安として連結自己資本比率40~50%の範囲内が、業種及び実態に即した最適な資本構成として考えております。配当政策として、現在の安定配当をベースに連続増配を目標としながら、連結自己資本比率に応じて配当性向を段階的に引き上げていく方針であります。③株式の流動性向上当社においては、流動性が乏しく株式売買高が少ない事による、流動性リスクプレミアムが資本コストを引き上げる重要な要因になっていると分析しております。株式分割等を通じて、流通株式数及び株主数、売買出来高を増やす事で、流動性リスクを引下げて参ります。④IR活動の強化及び成長に向けた継続的なコーポレートアクションの実施スタンダード市場に属する時価総額50億円前後の中小型株である当社は、機関投資家よりも個人投資家の売買が中心になっていると考えております。特に個人投資家に対するPR活動が重要であり、成長の可能性がある魅力的な投資対象として認知してもらえるように、事業内容・企業活動に対する情報発信や非財務情報の情報開示を充実させ、成長性に対する投資家の適切な理解を得られるようにIR活動を強化して参ります。また、M&Aによる連結決算以後に成長が加速したように、成長に向けた様々なコーポレートアクションを継続して行っていく方針であります。(PBRの推移)決算年月2021年12月2022年12月2023年12月2024年12月2025年12月分割考慮後の(連結)1株当たり純資産額(円)2,150.482,376.452,631.952,874.063,059.58分割考慮後の最高株価(円)9511,1701,6702,2002,279分割考慮後の最低株価(円)7678001,0251,3501,442年間のPBRの変動(倍)0.36~0.440.34~0.490.39~0.630.47~0.770.47~0.74 (3) 経営環境当社グループは少子高齢化、グローバル化、情報化が進むわが国において、国内市場のみで事業展開しており、オフィスビルや商業施設、マンション建設や個別住宅等の民間設備投資をメインターゲットとしております。民間設備投資の建築需要は、少子高齢化に起因する新築住宅数の漸減、大都市圏への人口集中と地方都市経済の空洞化の影響により、依然として大都市圏に建築需要が集中しておりますが、リモートワークの定着や新しい生活様式の浸透により大都市圏近郊の住宅が脚光を浴び、都市部のオフィスや商業施設の建設需要が減退傾向へと変化する経営環境におかれております。成熟化した国内の建築市場で活動する当社グループにおいては、成長性に制約を受ける一方で、建設業は各種工事の工程が細分化され、建設資材の商流も細分化しております。このため、人口構成の変化に起因する建築形態の変遷により建築需要は安定して推移すると共に、多岐多様に渡る裾野が広い建築業においては、隣接する商品群への水平的な成長の余地が残されております。新型コロナウイルス感染症を契機に、ライフスタイルが変化したことで、インターネットを通じた消費活動が促進されたことに伴う物流量の増加による物流コストの上昇に加え、世界的なインフレや不安定な為替変動などに起因したあらゆる原材料価格が高騰しております。また、建築コストの高騰や金利上昇の影響により、住宅需要の冷え込みが長期化しており、当面は継続するものと予想されます。そして、建設工事従事者及び運送業界の人手不足、長時間労働是正の流れといった労働環境の制約に伴い、工期の長期化、着工及び竣工時期の分散化が鮮明になってきております。これにより、繁忙期と閑散期の季節的変動が緩やかとなり、建設工事の進行が、通年で間延びした形態に移行しつつあります。長期的に漸減する国内の建築需要と、人件費や資材の高騰に加え、慢性的な職工不足や時間外労働の上限規制などへの対応に課題を抱える状態が、当社グループを取り巻く現在の経営環境であります。 (4) 目標とする経営指標当社グループは、企業価値を向上していくことを経営の目標としております。経営指標といたしましては、企業の付加価値を如何に高めることができるかを重視し、資本コストと株価を意識した経営のため、収益性と成長の両立を図り、ROE(自己資本当期純利益率)8%超の維持及び売上高経常利益率の上昇を目指して参ります。(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題釘の販売から始まった当社は、2026年2月1日に創業80周年を迎え、100年企業へ向けて、一つの節目を迎えました。米国の高関税政策や中国経済の低迷、各地の軍事衝突といった混迷が続く世界情勢の中で、2026年のわが国経済は、物価上昇や人手不足、高い賃上げ圧力が継続するものと予想されます。当社グループを取り巻く経済環境のうち、住宅市場では、労務費や建設資材の高騰、住宅ローン金利の上昇により需要の冷え込みが続き、一方で、大型商業施設やオフィスビル、店舗関係や病院等の非住宅市場の需要は、堅調に推移するものと想定されます。好調な企業業績を背景に、建設市場全体の需要は、概ね堅調に推移するものと考えられますが、建設工事従事者及び運送業界の人手不足、長時間労働是正の流れといった労働環境の制約に伴い、工期の長期化、着工及び竣工時期の分散化が鮮明になってきております。これにより、繁忙期と閑散期の季節的変動が緩やかとなり、建設工事の進行が、通年で間延びした形態に移行しつつあります。当社グループにおきましては、この環境変化に対応すべく、数年にわたって人員の増強、人事制度及び労働環境の整備を進め、通年での安定した受注、配送体制の構築に取り組んでまいりました。当社グループが得意とする、ジャストインタイムデリバリーサービスの実行のために人的資本を充足させ、今後とも外部環境の変化に備えてまいります。最大セグメントである内装建材事業におきましては、上半期では地方都市の建設需要が全体を下支えし、下半期から翌年度以降にかけて、東名阪の大都市部を中心に、大型の再開発工事が、順次本格稼働していくことを見込んでおります。工事受注を増やしながら、小回りの利く材料販売の配送体制に特長のある当社の利便性を市場に浸透させ、競合他社との住み分け、差別化を進めてまいります。中長期の課題である、東京及び大阪営業所を含んだ大都市部を、新たな収益源とする契機として、成長を加速していく所存です。また、かねてから出店準備を進めていた山口デリバリーセンターを2026年1月に開設しており、西日本地区の新たな収益向上に寄与してまいります。株式会社アイシンが担うエクステリア事業におきましては、神戸西営業所と近隣の神戸物流センターを同一敷地内に統合し、近畿地域西部の営業力の強化と物流機能の向上による相乗効果により、基軸となる地域拠点に発展させてまいります。また、住宅価格の上昇や商品価格の相次ぐ値上げにより、主要購買層である中価格帯商品の購買層のボリュームが、近年は減少傾向にあります。中価格帯の購買層に主軸を置きながらも、高価格帯と低価格帯にシフトする消費者ニーズの変化に応じ、従来の販促キャンペーンに加え、新たな商品ラインナップを取り揃えながら、企業再編により統合した物流部門を最大限に活かしてまいります。住環境関連事業におきましては、業績に改善の兆しが見られましたが、未だ改革途上にあります。多様な商品群の組み合わせの整理により、最適な組織形態へ再編し、成長分野の選別により、環境関連商品や老朽化した事務所、倉庫の営繕工事といった次世代の成長の柱を育成してまいります。ガバナンス体制の強化を重要な経営課題としながらも、当社グループの成長に合わせて、本部機能や営業管理区分を随時見直していくことで、戦略に合わせて組織体制を柔軟に変化させ、経営体制についても新陳代謝を図り、成長の原動力としてまいります。また、資本コストや株価を意識した経営の一環として、株価純資産倍率(PBR)の改善や株式流動性の向上など、資本政策の実行にも取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策等による影響で、一部産業に弱い動きが見られましたが、インバウンド需要や国内サービス需要の底堅さを背景に、景気は緩やかに回復してまいりました。食料品を中心に物価高が続く中、日本初の女性総理大臣が誕生し、責任ある積極財政政策等への新たな期待感もあり、株式市況に盛り上がりが見られました。建設市場におきましては、米国の関税政策への懸念から、設備投資を抑制する動きもありましたが、概ね堅調に推移いたしました。しかしながら、近年の慢性的な人手不足や連日の猛暑による能率低下もあり、工事の伸長や繰り下げが増えたことで、活発な荷動きとはなりませんでした。当社グループの中長期的な目標として、2027年までに連結売上高400億円の達成を掲げております。当連結会計年度におきましても、過去最高の連結売上高を更新し、連続増収を記録しましたが、成長率としては、当初想定より減速する結果となりました。これにより、人件費を中心としたコストアップを増収分で賄うまでには至らず、連結経常利益ベースでは、二期連続の減益となりました。主力の内装建材事業におきましては、少ない工事物件を巡り、価格競争が一部地域で再燃したことや、昨年に続いて秋口から年末にかけての材料販売の出荷が振るわなかったことで、ほぼ前年並みの売上高に留まりました。重点強化地域と位置付けていた中部地域では、積極的に大型工事の受注に動いたことにより、一定の成果を上げました。しかしながら、成長を牽引してきた首都圏では、再開発工事の順延等により横ばいで終わり、中四国地域における建設需要の落ち込みが響き、セグメント全体としては、足踏み状態の着地となりました。エクステリア事業におきましては、4月からの建築物省エネ法及び建築基準法の改正に伴う駆け込み需要の取り込みや、主要エクステリアメーカーと協力した販促キャンペーンの成果により、住宅市場の需要が弱含む中で、好調な業績を収めました。また、今後の物流環境の変化に対応するため、10月1日付で、連結子会社である株式会社アイシンが、物流部門を担うアイエスライン株式会社を吸収合併し、経営資源を集約化いたしました。住環境関連事業におきましては、前年度の業績低迷を省みて、事業の立て直しを最優先課題としておりましたが、コスト体質の見直しや工事受注が増加したことで、最悪期を脱し、業績改善への第一歩を踏み出しました。期中において、住環境関連事業のセグメント内の横断的な営業活動を企図して、各セクション名を「住環境」に統一いたしました。併せて、近年縮減傾向にあった建築金物商品を取り扱うセクションを、より幅広い商品群を取り扱う建築資材全般に領域を変更するといった、将来的な構造改革に向けた、初期段階の組織再編に着手してまいりました。この結果、当連結会計年度の売上高は354億44百万円(前期比1.8%増)、営業利益12億16百万円(前期比5.6%減)、経常利益14億35百万円(前期比4.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は8億31百万円(前期比14.6%減)となりました。なお、前連結会計年度において、連結子会社である株式会社アイシンの土地の収用に係る受取補償金76百万円を特別利益として計上しております。セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(内装建材事業)内装建材事業は、売上高は180億78百万円(前期比0.1%増)、営業利益は10億37百万円(前期比12.1%減)となりました。当連結会計年度においては、建設需要の低迷により物件数が少なく価格競争となった地域もあり、職工不足及び猛暑により全国的に工事に遅延が生じるなど、厳しい事業環境でありました。価格競争の影響により利益率が低下したことや、人件費等の各種コスト増加の影響もあり、前期比において増収減益となりました。(エクステリア事業)エクステリア事業は、売上高は130億58百万円(前期比4.7%増)、営業利益は5億15百万円(前期比4.6%増)となりました。当連結会計年度においては、住宅建設市場の冷え込みや各種コストの上昇が続く中、懸念していた建築基準法の改正や値上がり前の駆け込み需要の反動減は想定よりも小さく、販売強化に伴う販促キャンペーンの展開や物件の受注増加が寄与し、前期比において増収増益となりました。(住環境関連事業)住環境関連事業は、売上高は44億69百万円(前期比0.2%増)、営業利益は1億70百万円(前期比30.9%増)となりました。当連結会計年度においては、中部地域における工事案件の獲得により業績は堅調に推移しました。利益面におきましても、一部商品の販売価格の見直し及び配送の一部内製化に伴うコスト削減により利益率が向上し、前期比において増収増益となりました。② 財政状態の状況資産・負債及び純資産の状況当連結会計年度末における資産合計は、223億76百万円で前連結会計年度末に比べ5億4百万円の増加となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ5億28百万円増加し、160億30百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が14億38百万円増加し、受取手形が6億96百万円、売掛金が2億53百万円減少したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ24百万円減少し、63億46百万円となりました。この主な要因は、顧客関連資産が53百万円、保険積立金が73百万円減少し、建設仮勘定が99百万円増加したことによるものであります。負債合計は、110億86百万円で前連結会計年度末に比べ1億93百万円の減少となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ1億69百万円増加し、104億62百万円となりました。この主な要因は、電子記録債務が31億65百万円増加し、支払手形及び買掛金が30億7百万円減少したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ3億62百万円減少し、6億24百万円となりました。この主な要因は、長期借入金が3億40百万円減少したことによるものであります。純資産合計は、112億90百万円で前連結会計年度末に比べ6億97百万円の増加となりました。この主な要因は、配当金の支払及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により利益剰余金が6億7百万円、非支配株主持分が61百万円増加したことによるものであります。③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度に比べ3億88百万円増加し、当連結会計年度末には61億28百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は、21億67百万円(前期は6億28百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益14億35百万円、減価償却費1億6百万円、顧客関連資産償却額53百万円、売上債権の減少9億41百万円、仕入債務の増加1億48百万円の一方で、保険解約益61百万円、法人税等の支払額5億9百万円などによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、11億1百万円(前期は3億13百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入6億60百万円、保険積立金の解約による収入1億63百万円の一方で、定期預金の預入による支出17億10百万円、有形固定資産の取得による支出1億47百万円、無形固定資産の取得による支出33百万円などによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は、6億76百万円(前期は6億57百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出4億11百万円、配当金の支払額2億23百万円、非支配株主への配当金の支払額40百万円などによるものであります。(2) 仕入及び販売の実績① 仕入実績当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)内装建材事業(千円)14,871,2710.9エクステリア事業(千円)10,770,3344.6住環境関連事業(千円)3,561,6521.4合計(千円)29,203,2572.3(注)1. セグメント間の取引については相殺消去しております。2. 金額は、仕入価格によっております。② 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)内装建材事業(千円)18,078,7930.1エクステリア事業(千円)12,895,9824.8住環境関連事業(千円)4,469,8420.2合計(千円)35,444,6191.8(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の業績につきましては、売上高は354億44百万円(前期比1.8%増)、営業利益12億16百万円(前期比5.6%減)、経常利益14億35百万円(前期比4.4%減)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は8億31百万円(前期比14.6%減)で増収減益となりました。当社グループは経営指標としてROE(自己資本当期純利益率)及び売上高経常利益率を重視しておりますが、資本効率性指標であるROE(自己資本当期純利益率)においては、当期の減益や自己資本の積み上がりにより前期比2.3ポイント下落し8.5%となりましたが、当社グループが目標として掲げる8%超の水準を維持いたしました。また、収益性指標である売上高経常利益率については前期比0.3ポイント下落し4.1%となりました。これは主に、当期においては、非住居用の建設需要は持ち直し傾向であったことや販売促進に伴うキャンペーンを行うなど営業活動により、グループ全体としては増収となりましたが、人件費の増加を中心としたコストアップの影響により、減益となったことによるものです。当連結会計年度の経営成績等の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載したとおりであります。② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資金需要は、主に商品仕入、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金及び設備投資資金であります。資金の源泉は主に営業活動によるキャッシュ・フローであり、必要に応じて金融機関からの借入による資金調達を行っております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高は8億57百万円となっております。当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載したとおりであります。なお、直近5連結会計年度におけるキャッシュ・フロー指標の推移は、次のとおりであります。 第64期第65期第66期第67期第68期自己資本比率(%)37.136.838.043.345.1時価ベースの自己資本比率(%)14.516.122.522.631.1キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)115.277.6247.9202.439.6インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)271.0382.1202.5132.6385.5※ 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い1.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。2.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 建設需要の変動
    ビル建設や外構工事の需要が減少したり、資材価格が大きく変動したりすると、売上や利益に悪影響が出る可能性があります。建設業界の景気動向に業績が左右されるため、コスト削減などの対策を講じています。
  • 国内市場の縮小
    日本国内の少子高齢化による人口減少は、新設住宅の減少や非住宅の伸び率低下、さらには労働者不足を引き起こし、市場全体の縮小に繋がるリスクがあります。これにより、売上や受注に制限が生じる可能性があります。
  • 特定の取引先依存
    主力商品の仕入れにおいて、特定の取引先への依存度が高いことから、その取引先との関係悪化や契約条件の変更があった場合、仕入れルートの変更が必要となり、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,258 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境の変化当社グループの取扱い商品は、ビル等の建築や外構工事に関するものが多く、想定を上回る建設需要の減少や価格の大幅な変動が生じる場合があります。当社グループは、これらのリスクを軽減するため、固定費等のコスト削減を図っておりますが、事業環境の変化により業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(2) 人口の減少に伴う市場縮小リスク当社グループは、本邦での販売のみであり、日本国内の少子高齢化が進行した結果、人口減少化社会による新設住宅個数の減少、非住宅の伸び率低下及び労働者不足(職工不足)による受注制限が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、人口減少による市場縮小リスクに対応するため、多角的な事業展開を推進しており、成長過程にある市場への参入も視野に入れ、経営環境の変化に適応できる経営基盤づくりに取り組んで参ります。(3) 特定の取引先への依存によるリスク当社グループは、主力販売商品である軽量鋼製下地材やエクステリア資材において、一定割合を特定の取引先から購入していることから、特定の取引先との関係に急激な変化が生じた場合や契約条件に大幅な変更が生じ、取引ルート等の変更が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループは、特定の取引先との関係に急激な変化が生じた場合や契約条件の大幅な変更に対応するため、仕入ルートの多様化を検討しておりますが、今後もこれまでの取引関係を維持・発展させていくことを重視しております。(4) 物流コスト上昇及び配送制限によるリスク当社グループの取扱商品は、提携する運送会社各社等の協力により最適な配送網を構築することで、配送しております。しかしながら、物流業界での時間外労働の上限規制の適用及び原油価格の高騰による配送コストの上昇や配送ドライバーの人手不足問題による配送制限が発生した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、配送コストの上昇や配送ドライバーの人手不足問題による配送制限に対応するため、協力会社との良好な関係を維持しドライバーの待遇改善を図ることで人員確保を進めて参ります。(5) 不良債権の発生当社グループの販売先の大半は建設に係る取引先であり、建設需要の減少による取引先の倒産などが発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、売掛債権の早期回収を図るとともに、信用情報の収集に努め、未然防止を心掛けております。また、情報収集網を充実させることで与信管理制度の向上を図り、不良債権の発生防止対策に取り組んで参ります。(6) 人材育成・確保におけるリスク当社グループが目指す「100年企業」を実現できる経営基盤づくりを進めるためには、優秀な人材の育成・確保が不可欠であり、必要な人材を育成・確保できない場合には、当社グループの事業展開、業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、教育に対する投資を行い人材育成に取り組み、新しいことへチャレンジできる支援と機会を創出し、人材の積極登用・確保に取り組み、給与や待遇面の改善に努め、人事育成・確保におけるリスクの対策を図ることで、「100年企業」を目指して参ります。(7) コンプライアンス違反によるリスク当社グループにおいて、法令・規制違反や企業倫理に反する行為等が発生した場合には、その直接的損害に加えて、当社グループに対する信用失墜や損害賠償責任等が生じ、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、子会社も含めたコンプライアンス体制の整備を行っており、リスクを軽減するため、ガバナンスの整備とコンプライアンスの教育活動を進めて参ります。(8) 減損会計の適用によるリスク当社グループが所有する固定資産や企業買収に伴う顧客関連資産等の無形固定資産などを有しておりますが、投資に対する回収が不可能になることを示す兆候を認識した場合には、将来キャッシュ・フローの算定等により減損の有無を判定しております。その結果、減損損失の計上が必要になることも考えられ、その場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、投資に対する回収が不可能になる前に、営業本部等の早期指導による収益向上を図り、継続的な業績のモニタリングを行なうことで、リスク対策を講じて参ります。(9) 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、事業活動において様々な情報システムを利用しておりますが、コンピューターウィルス感染や不正アクセス等により、基幹業務システムに障害が発生し、事業活動が一時的に中断する可能性があります。当社グループは、セキュリティ対策製品の導入や重要データのバックアップ体制の整備、従業員に対する標的型攻撃メール対応訓練や情報セキュリティ教育等により、情報セキュリティレベルの向上に取り組んで参ります。

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