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FY2025|9,642 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)人員の確保について 当社グループが事業規模を拡大していくためには、新エリアへの進出を続けていく必要がありますが、新エリアへ進出するためには、管理者、現場の介護スタッフを確保する必要があります。介護業界は慢性的に人手不足といわれ、有効求人倍率も高い状況にあります(2025年12 月の介護サービスの有効求人倍率は4.10倍。全職業平均は1.17倍。出典:「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」(厚生労働省))。 そのため、当社は、介護スタッフの待遇改善、全国転勤や全国の宿泊出張可能な社員の確保に取り組んでおります。また、経験の浅い介護スタッフでも安心して継続して働けるように、定期的な教育・研修の場を設けて、スタッフ定着率の向上に努め、未経験の無資格者に対しても、雇用後、資格取得支援を行い戦力化を図っております。2025年は拠点運営をデジタル化し効率化するための自社開発システム「CareMaster」の改善を重ねてまいりました。このシステムが本格稼働することで、業務の明確化や平準化、従業員の教育コストの低下や定着率向上に貢献します。その他にも、当社では新エリアで1拠点目の新規開設後、近隣で近い時期に複数拠点を開設するドミナント展開を行うことでオープニングスタッフを中心に人員をエリア単位で充足させ、その中から次期管理者候補を発掘し、次の開設へ繋げていくなど、ドミナント展開を行いながら人員確保におけるリスクをコントロールしております。2019年4月から新卒採用を開始し、2025年には高卒採用も開始、実際の入社も実現しました。中途採用者のみに頼らない中長期的な人材育成にも取り組んでおります。 しかしながら、十分に介護スタッフを確保できず、人員不足によって新規拠点の開設時期が遅れることや、開設後に入居受け入れを止める事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該リスクは、エリアや拠点展開先の地域によって程度に差はありますが、基本的には1拠点単位で発生するリスクであります。また、現時点では、求人活動及びその状況によって、近隣拠点からの応援体制によりカバーすることが可能であり、当該リスクへの対応策に取り組んでおります。 (2)法改正について 訪問介護事業、居宅介護支援事業は介護保険法に、訪問看護事業は健康保険法等に基づき事業を行っております。介護報酬は3年ごとに改定されます。次回改定は2027年4月となっております。また、診療報酬は2年ごとに改定されます。次回改定は2026年6月となっております。 当社で訪問介護事業で現在取得している「介護職員等処遇改善加算」は従業員の処遇改善に直結しております。2024年4月の改正では処遇改善加算は拡充された一方で、訪問介護の基本報酬が減額とされ、同一建物減算の拡充が図られるなど、一部当社事業に影響を及ぼす決定が行われました。これらへの対策として、新たな加算の取得や訪問看護事業の拡大による収益源の分散で対応を行ってまいりました。将来の改定において、処遇改善加算関係や基本報酬の大幅減額が実施される場合、新たな減算が開始される場合、介護保険サービスの利用方法に制限がかけられる場合、利用者の自己負担増によりサービス利用控えが発生する場合、新たな規制が発生した場合や人員基準変更等で新たな有資格者の雇用が義務付けられる場合など、改正の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは当社の介護事業の売上の約56%を占める介護保険収入に関連するものであることから、当社グループ全体の業績に影響を与えますが、当社では保険以外のサービス付き高齢者向け住宅に関する売上の確保や、2023年からは訪問看護事業開始による診療報酬計上による分散化によってリスク低減を図っております。また、当社は一定の規模に成長してきたことで、自社開発システム「CareMaster」も活用し、効率的な運営体制を取っていくことで、今後も継続してリスクの低減に取り組んでまいります。 (3)食中毒や感染症について 当社の運営する建物内では、日ごろから、換気・手洗い・手指消毒の励行等の感染防止対策をとっておりますが、外部からの訪問者によって、新型コロナウイルス、インフルエンザやノロウイルス等を持ち込まれてしまい「アンジェス」において利用者や従業員の間で集団感染が発生する可能性があります。また、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅においては、利用者に対し食事を提供しておりますが、厨房の整理・整頓及び食材の安心・安全な調達・調理に取り組んでいるものの、万が一、喫食された利用者の中から食中毒が発生した場合や、集団感染が広がった場合には、営業停止等の行政処分や顧客離れ等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは、事業への影響としては、1拠点単位の収益に影響を及ぼすものであります。万一、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅で入居者や職員にクラスターや集団感染が発生した場合は、その拠点については、終息するまでの一定期間、売上が減少する可能性があります。 なお、当該リスクに対して、当社では、訪問介護部・訪問看護部による感染予防のための研修、全社統一の感染予防対策をとるなど、これら感染症対策については既に可能な限りの予防策を講じております。 (4)事業のための指定等について 当社が行っている訪問介護事業、居宅介護支援事業は、介護保険法に基づく介護サービス、健康保険法に基づく訪問看護サービスが中心であり、それらの法及び関連諸法令の規制を受けます。サービスを行うには、サービス毎に都道府県等自治体の指定を受ける必要があります。事業の運営を続けていく上では、常時、運営基準・設備基準・人員基準等の各種基準を充足しておく必要があります。また、サービス付き高齢者向け住宅の登録・更新にも要件があります。 これらが遵守できていないと行政に判断された場合、介護報酬や診療報酬の返還又は減額、新規受け入れ停止、最も厳しい処分としては指定取消が行われる可能性があります。当社では、新しい事象や疑義が生じた際には適宜行政に確認を行うことで、当社の誤認を最小化することや、内部監査での確認、各部門上長による書類の確認、定期的な研修等で法令遵守に注力しておりますが、行政によって法や基準への判断・解釈が異なる、いわゆる「ローカルルール」が存在するため、当社で実施するリスクコントロールが機能せず、運営に不備があり何らかの指摘や指導を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 具体的な各サービスと根拠法令、主な指定・登録取消事由については下記の一覧をご参照下さい。サービス名所管官庁等根拠法令等有効期間主な指定・登録取消事由訪問介護厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。6年間介護保険法第77条(指定の取消し等)訪問看護厚生労働省・健康保険法地方厚生局が事業の指定権者となります。6年間健康保険法第95条(指定訪問看護事業者の指定の取消し)訪問看護厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。6年間介護保険法第77条(指定の取消し等)居宅介護支援厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。なお、居宅介護支援については、2018年4月以降の指定権者は市区町村になっております。6年間介護保険法第84条(指定の取消し等)介護予防・日常生活支援厚生労働省・介護保険法市区町村が事業の指定権者になります。6年間介護保険法第115条の45の9(指定事業者の指定の取消し等)サービス付き高齢者向け住宅国土交通省・高齢者住まい法都道府県、政令指定都市及び中核市が登録先となります。5年間高齢者住まい法第26条(登録の取消し) また、不動産事業に係る許認可は以下のとおりであります。許認可等の名称有効期間規制法令主な免許・登録等取消事由特定建設業(建築工事業許可)京都府知事(特-4)第34856号2022年5月1日~2027年4月30日建設業法第29条宅地建物取引業(免許)国土交通大臣(6)第6098号2025年12月5日~2030年12月4日宅地建物取引業法第66条一級建築士事務所(登録)京都府知事登録第03136号2025年7月3日~2030年7月2日建築士法第26条 なお、当社では、これまで行政処分を受けた事実はなく、これらのリスクコントロールに取り組んでまいりましたが、行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他の法改正について 当社は、従業員数が多く24時間365日運営を行う労働集約型の事業形態であり、「労働基準法」の改正による影響を強く受けるものであります。また、高齢者住宅事業に関しては、関連法令が「介護保険法」、「高齢者住まい法」、「老人福祉法」、「健康保険法」、「消防法」、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」等の多岐にわたります。行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)競合について 日本において高齢者数は増え続けており、介護関連ビジネス市場は今後も拡大が予測されております。また、サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の住居の供給確保のため、期間が限定された建築への補助金も導入されており、有望事業と目されており、住宅型有料老人ホームも含め、今後も、競合他社の増加が続くと予想されます。当社が拠点開設したエリアで、このような新規参入と既存事業者の施設増設による競合が激化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)顧客が高齢者であることについて 当社の顧客は、主として要介護認定、要支援認定を受けている高齢者であり、例えば、入居者の一人に急病による入院、急逝、居室内での転倒骨折による入院や、要介護度の変化による特養への転居などが発生した場合、当該入居者へ一時的にサービス提供が行えなくなり、入院であれば退院まで、退去であれば次の顧客のサービス利用開始までの間の売上が発生しなくなる場合があります。これらの事態については、過年度の発生状況を考慮に入れた事業計画を策定しておりますが、想定以上に多くの事態が重なった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)訴訟リスクについて 当社は、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。今後も、細心の注意を払いリスク管理体制の整備と改善に努めてまいりますが、当社が主とする事業である介護事業においては、どれだけの注意を払っても介護事故や医療事故は一定の確率で発生します。当社で加入している「包括職業賠償責任保険」にて対応可能と考えてはおりますが、万が一、介護中の事故による死亡事故等が発生し、遺族による損害賠償請求が提訴された場合には、社会的な評価の低下、訴訟に係る費用の発生、事業の全部又は一部の継続が困難になる等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)自然災害について 当社は、京都府、滋賀県、岡山県、静岡県、兵庫県、愛知県、岐阜県、栃木県、東京都でドミナント戦略による拠点展開を行っております。有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、万が一、特定の地域で大規模な地震、台風等の災害により、当社の運営する建物や従業員及び利用者が損害を被った場合、また子会社が保有する建物に大規模な修繕が必要となり多額の費用が必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報管理及び個人情報の漏洩について当社は事業を運営するにあたり、利用者あるいはその家族の重要な個人情報を取り扱っており、管理部門においては経営情報等の内部情報を保有しております。当社は、個人情報をはじめとした情報の適正な取得及び厳重な管理のために、各種規程や研修等を通じて、情報漏洩の防止に取り組んでおります。パソコンの管理にあたっては、ウイルス対策ソフトによる保護を実施するほか、一部の部門及び一部の役職者を除き、原則としてノートパソコンなどの電子機器の持ち出しを禁止しております。また、パソコンや各種システムには起動時のパスワード管理を実施しており、第三者が容易に起動させることができない設定となっております。しかしながら、万が一、システム等から個人情報が外部に漏洩する等のトラブルが発生した場合、損害賠償請求や信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)テナントの賃貸借契約について 当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅は、オーナーが建設する物件を当社が一括借り上げして、入居者に転貸するサブリース契約による方式、株式会社JPMCがオーナーから一括借り上げを行い、当社が介護運営会社としてテナントで入る方式の2方式があります。当社が一括借り上げを行う場合、オーナーとの賃貸借契約期間は基本的に25年間となっております。この間は安定的かつ継続的に事業を運営できるメリットがある反面、解約には一定の制約があるため、稼働率が著しく低下した場合や、近隣の賃貸住宅の家賃相場が下落し、当社の募集賃料にも何らかの影響が及んだ場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、解約不能期間を経過したのちには、何らかの理由により、オーナー側から賃貸借契約書の規定に基づき賃貸解除を申し出られる可能性もあります。そうなった場合、当社の運営棟数が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リースに関する会計基準の変更は、当社の借上物件や運営物件についての該当の有無により、建物部分に係る残リース相当額の貸借対照表への計上に伴う財務比率の悪化や、計上したリース資産の減損処理による利益の減少又は損失及びそれに伴う財務数値の大幅な変動が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)特定経営者への依存について 当社の創業者であり代表取締役社長である北山忠雄は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。役員への情報共有や権限委譲を進める等、組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由で同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)風評等の影響について 当社では、経営理念と指針を最も重要なものと位置づけ、理念研修、介護研修、人事考課等、様々な機会を通じて従業員への経営理念等の浸透に努めております。また、利用者本人に加え、その家族、地域の介護事業者、行政、近隣の医療機関等とも密に連携し、交流を図っていることが業績向上にとって重要なものであると認識しております。従業員教育や内部監査等で細心の注意を払い、施設及び事業の運営をしておりますが、従業員の不祥事等何らかの事象が発生したり、当社に関する不利益な情報及び風評が広まった場合には、利用者及びその家族、行政、医療機関等からの評判・評価が落ち、入居紹介が止まるなどの事態により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)有利子負債について 当連結会計年度末時点における有利子負債残高は35億78百万円、有利子負債依存度は61.6%となっております。当社グループでは、当連結会計年度末時点において「アンジェス」を11棟保有しており、その資金は長期借入金でまかなっております。現在の建築原価の高騰や、リースに関する会計基準の変更を見据えて従来のような積極的な販売から、現在は自社保有をメインとする方針としております。今後、リースに関する会計基準の適用に伴うリース負債の計上や自社保有物件での新規拠点の開設により、有利子負債の残高や比率が上昇していく見通しであります。ただし、借入を実施して保有することとした新規案件に関しても、当社の取締役会審議を経て、中長期的な収益を見込むことができ、戦略的にも意義ある新規拠点開設を進めていくための借入の増加でありますが、今後のマクロ経済動向や日本銀行の金融政策の変更等により市場金利が上昇した場合、支払利息が増加するほか、新規開設に向けた資金調達コストが上昇し、事業展開スピードが減速する可能性があります。なお、財務制限条項付きの借入はありません。 (15)新規拠点の開設、受注について 当社グループは、自社グループのみならず、広く新規拠点開設のための情報を収集し、常に新規案件のための情報を入手しておりますが、利用者がいる限り、一度開設すると簡単には撤退できないことから、開設の可否判断については、社内規程に基づき慎重に見極めております。現在は、株式会社北山住宅販売を通じて土地を購入し、同社が建築を行い、中長期的に保有を行う、または、当社が土地オーナーより建築請負をした物件を当社が借り上げるという事業スキームにより拠点数を増やしていく方針ではありますが、新規拠点の開設については、オーナーの意向、融資を実施する金融機関の動向等にも影響されることから、新規拠点の開設・受注ができない、又は、新規拠点数が計画よりも下回って推移する可能性があり、将来の運営棟数が当社の目標よりも下回った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)サービス付き高齢者向け住宅建築補助金の廃止・制度変更について サービス付き高齢者向け住宅に関しては、本書提出日現在、建築費の約1割が補助金として建築主に交付される政策的優遇措置が取られておりますが、これは毎年予算編成によって上限や継続が判断されます。将来、本補助金が廃止・制度変更となった場合、進行中の案件が一部、建築主の方針で中止となるリスクがあります。しかし当社グループの建築においては、本補助金が廃止・制度変更となった場合でも、大手ハウスメーカー等と比較しても受注価格が安価なため、影響は限定的であると考えているほか、サービス付き高齢者向け住宅の提案から住宅型有料老人ホームへの提案へと切り替えること等の対応で、リスク回避をすることが可能であると考えております。しかしながら、本補助金の廃止・制度変更が発生した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)建築請負工事の期ずれについて 当社グループの株式会社北山住宅販売は、主としてサービス付き高齢者向け住宅の建築及び自社物件の「アンジェス」の建築等を行っております。建築における売上計上は、工事の進捗度に応じて行っております。建築工事については、予期できない理由により工期の延長等があった場合、売上計上時期が遅れる場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)新規拠点の単一年度への開設集中について 当社グループは、拠点数を増やして事業を拡大するビジネスモデルをとっております。新規拠点を開設する際には、一定の期間は費用先行となる赤字期間が生じることとなります。そのため、単一年度に多数の拠点の開設が重なった場合は業績の下押し圧力となり、その年度の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)固定資産の減損について当社グループは、業績動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生することがあり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。減損処理が発生しないよう拠点単位での収益管理を行い、施設長に収支の責任を持たせ、収益性が悪化している拠点については積極的に対策を講じますが、万が一、不採算拠点の増加や閉鎖が集中した場合や、また、当社グループが保有する「アンジェス」の減損処理が必要となり多額の減損損失が発生した場合は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (20)支配株主との関係について 当社の支配株主である北山忠雄は、当社の創業者であり代表取締役社長であります。本書提出日現在、北山忠雄並びに同氏の二親等内の親族の所有株式数を含めると発行済株式総数の61.6%を所有しております。 北山忠雄は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しておりますが、何らかの事情によりこれらの当社株式が売却され、同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (21)物価高騰に関するリスク 当社は自社グループで設計から建築まで一気通貫で提供し、建築原価を他社よりも相対的に低く建物を建築できることが強みでありますが、建築資材や職人の人件費高騰により、当社が自社保有を行う場合であっても、取得原価が過去の取得原価と比較して増加する可能性があります。 また、介護運営にあたっても、インフレによって人件費、食材費、その他運営を維持するための各種コストが上昇する場合、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (22)特定技能外国人(介護)の受入れ拡大に関するリスク当社グループは、深刻化する介護人材不足への対応および多様な人材の確保を目的として、2025年の制度改正により訪問介護での就労が解禁された「特定技能外国人(介護)」の積極的な受入れを開始しております(2025年12月末時点18名、最終的には50名規模まで受入れ拡大を予定)。しかしながら、訪問介護はご入居者様の居室における「1対1」のサービス提供が基本となります。特に当社が注力するターミナルケア(看取り)においては、ご入居者様の微細な体調変化への気づきや、ご家族様との繊細なコミュニケーションが求められます。言語の壁や文化・生活習慣の違いに起因するミスコミュニケーションが発生した場合、重大な介護事故やご入居者様・ご家族様からのクレーム、それに伴う当社の信用低下や損害賠償に繋がる可能性があります。また、昨今の急激な為替変動(円安)や、他業種・都市部との人材獲得競争の激化、あるいは出入国管理政策の変更等により、想定以上の早期離職や外国人雇用維持のコスト増加が発生した場合、採用・育成に投じたコストが回収できず、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (23)その他のリスクについて 上記のほか、外部からの犯罪行為、SNSへのネガティブな書き込み等が発生することで、社会的信頼が失墜し、その対応のためのコストの発生により、当社グループの業績又は株価に影響を及ぼす可能性があります。
FY2024|8,710 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)人員の確保について 当社グループが事業規模を拡大していくためには、新エリアへの進出を続けていく必要がありますが、新エリアへ進出するためには、管理者、現場の介護スタッフを確保する必要があります。介護業界は慢性的に人手不足といわれ、有効求人倍率も高い状況にあります(2024年12 月の介護サービスの有効求人倍率は4.25倍。全職業平均は1.22倍。出典:「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」(厚生労働省))。そのため、当社は、介護スタッフの待遇改善、全国転勤や全国の宿泊出張可能な社員の確保に取り組んでおります。また、経験の浅い介護スタッフでも安心して継続して働けるように、定期的な教育・研修の場を設けて、スタッフ定着率の向上に努め、未経験の無資格者に対しても、雇用後、資格取得支援を行い戦力化を図っております。更に、2024年末に拠点介護事業を支援する自社開発システムが完成しました。このシステムは、業務の明確化や平準化、従業員の教育コストの低下や定着率向上に貢献することを見込んでいます。 その他にも、当社では新エリアで1拠点目の新規開設後、近隣で近い時期に複数拠点を開設するドミナント展開を行うことでオープニングスタッフを中心に人員をエリア単位で充足させ、その中から次期管理者候補を発掘し、次の開設へ繋げていくなど、ドミナント展開を行いながら人員確保におけるリスクをコントロールしております。また、開設時期が毎年異なり、中途採用者がメインとなっていることから、2019年4月から新卒採用を開始し、中長期的な人材育成にも取り組んでおります。しかしながら、十分に介護スタッフが確保できず、人員不足によって新規拠点の開設時期が遅れることや、開設後に入居受け入れを止める事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該リスクは、エリアや拠点展開先の地域によって程度に差はありますが、基本的には1拠点単位で発生するリスクであります。また、現時点では、求人活動及びその状況によって、近隣拠点からの応援体制によりカバーすることが可能であり、当該リスクへの対応策に取り組んでおります。 (2)介護保険法の改正について 訪問介護事業、居宅介護支援事業は介護保険法に基づき事業を行っております。介護保険法及び介護報酬は3年ごとに改定されます。直近の介護報酬改定は2024年4月であり、次回改定は2027年4月となっております。当社で現在取得している「介護職員等処遇改善加算」は従業員の処遇改善に直結しております。2024年4月の改正では処遇改善加算は拡充された一方で、訪問介護の基本報酬が減額とされ、同一建物減算の拡充が図られるなど、一部当社事業に影響を及ぼす決定が行われました。これらへの対策として、新たな加算の取得で対応を行います。次回は2027年4月改定を控え、将来、処遇改善加算関係や基本報酬の大幅減額が実施される場合、新たな減算が開始される場合、介護保険サービスの利用方法に制限がかけられる場合、利用者の自己負担増によりサービス利用控えが発生する場合、新たな規制が発生した場合や人員基準変更等で新たな有資格者の雇用が義務付けられる場合など、法改正の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは当社の介護事業の売上の約55%を占める介護保険収入に関連するものであることから、当社グループ全体の業績に影響を与えますが、当社では保険以外のサービス付き高齢者向け住宅に関する売上の確保や、2023年からは訪問看護事業開始による診療報酬計上による分散化によってリスク低減を図っております。また、当社は一定の規模に成長してきたことで、自社開発システムも活用し、効率的な運営が行える体制を目指しており、今後も継続して取り組んでまいります。 (3)食中毒や感染症について 当社の運営する建物内では、日ごろから、換気・手洗い・手指消毒の励行等の感染防止対策をとっておりますが、外部からの訪問者によって、新型コロナウイルス、インフルエンザやノロウイルス等を持ち込まれてしまい「アンジェス」において利用者や従業員の間で集団感染が発生する可能性があります。また、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅においては、利用者に対し食事を提供しておりますが、厨房の整理・整頓及び食材の安心・安全な調達・調理に取り組んでいるものの、万が一、喫食された利用者の中から食中毒が発生した場合や、集団感染が広がった場合には、営業停止等の行政処分や顧客離れ等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは、事業への影響としては、1拠点単位の収益に影響を及ぼすものであります。万一、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅で入居者や職員にクラスターや集団感染が発生した場合は、その拠点については、終息するまでの一定期間、売上が減少する可能性があります。 なお、当該リスクに対して、当社では、訪問介護部による感染予防のための研修、全社統一の感染予防対策をとるなど、これら感染症対策については既に可能な限りの予防策を講じております。 (4)事業のための指定等について 当社が行っている介護事業は、主に介護保険法に基づく介護サービスが中心であり、同法及び関連諸法令の規制を受けます。介護サービスを行うには、サービス毎に都道府県等自治体の指定を受ける必要があります。介護事業の運営を続けていく上では、常時、運営基準・設備基準・人員基準等の各種基準を充足しておく必要があります。また、サービス付き高齢者向け住宅の登録・更新にも要件があります。 これらが遵守できていないと行政に判断された場合、介護報酬の返還又は減額、新規受け入れ停止、最も厳しい処分としては指定取消が行われる可能性があります。当社では、内部監査での確認、各部門上長による書類の確認、定期的な研修等で法令遵守に注力しておりますが、行政によって法や基準への判断・解釈が異なる、いわゆる「ローカルルール」が存在するため、当社で実施するリスクコントロールが機能せず、運営に不備があり何らかの指摘や指導を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 具体的な各サービスと根拠法令、主な指定・登録取消事由については下記の一覧をご参照下さい。サービス名所管官庁等根拠法令等有効期間主な指定・登録取消事由訪問介護厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。6年間介護保険法第77条(指定の取消し等)訪問看護厚生労働省・健康保険法地方厚生局が事業の指定権者となります。6年間健康保険法第95条(指定訪問看護事業者の指定の取消し)訪問看護厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。6年間介護保険法第77条(指定の取消し等)居宅介護支援厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。なお、居宅介護支援については、2018年4月以降の指定権者は市区町村になっております。6年間介護保険法第84条(指定の取消し等)介護予防・日常生活支援厚生労働省・介護保険法市区町村が事業の指定権者になります。6年間介護保険法第115条の45の9(指定事業者の指定の取消し等)サービス付き高齢者向け住宅国土交通省・高齢者住まい法都道府県、政令指定都市及び中核市が登録先となります。5年間高齢者住まい法第26条(登録の取消し) また、不動産事業に係る許認可は以下のとおりであります。許認可等の名称有効期間規制法令主な免許・登録等取消事由特定建設業(建築工事業許可)京都府知事(特-4)第34856号2022年5月1日~2027年4月30日建設業法第29条宅地建物取引業(免許)国土交通大臣(5)第6098号2020年12月5日~2025年12月4日宅地建物取引業法第66条一級建築士事務所(登録)京都府知事登録第03136号2020年7月3日~2025年7月2日建築士法第26条 なお、当社では、これまで行政処分を受けた事実はなく、これらのリスクコントロールに取り組んでまいりましたが、行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他の法改正について 当社は、従業員数が多く24時間365日運営を行う労働集約型の事業形態であり、「労働基準法」の改正による影響を強く受けるものであります。また、高齢者住宅事業に関しては、関連法令が「介護保険法」、「高齢者住まい法」、「老人福祉法」、「消防法」、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」等の多岐にわたります。行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)競合について 日本において高齢者数は増え続けており、介護関連ビジネス市場は今後も拡大が予測されております。また、サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の住居の供給確保のため、期間が限定された建築への補助金も導入されており、有望事業と目されております。そのため、同業事業者や異業種企業からの新規参入が多く、今後も増加傾向が続くと予想されます。当社が拠点開設したエリアで、このような新規参入と既存事業者の施設増設による競合が激化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)顧客が高齢者であることについて 当社の顧客は、主として要介護認定、要支援認定を受けている高齢者であり、例えば、入居者の一人に急病による入院、急逝、居室内での転倒骨折による入院や、要介護度の変化による特養への転居などが発生した場合、当該入居者へ一時的にサービス提供が行えなくなり、入院であれば退院まで、退去であれば次の顧客のサービス利用開始までの間の売上が発生しなくなる場合があります。これらの事態については、過年度の発生状況を考慮に入れた事業計画を策定しておりますが、想定以上に多くの事態が重なった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)訴訟リスクについて 当社は、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。今後も、細心の注意を払いリスク管理体制の整備と改善に努めてまいりますが、当社が主とする事業である介護事業においては、どれだけの注意を払っても介護事故は一定の確率で発生します。当社で加入している「包括職業賠償責任保険」にて対応可能と考えてはおりますが、万が一、介護中の事故による死亡事故等が発生し、遺族による損害賠償請求が提訴された場合には、社会的な評価の低下、訴訟に係る費用の発生、事業の全部又は一部の継続が困難になる等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)自然災害について 当社は、京都府、滋賀県、岡山県、静岡県、兵庫県、愛知県、岐阜県でドミナント戦略による拠点展開を行っており、また、今後は積極的に関東エリアでもドミナント戦略での新規開設を進めることを検討しております。有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、万が一、特定の地域で大規模な地震、台風等の災害により、当社の運営する建物や従業員及び利用者が損害を被った場合、また子会社が保有する建物に大規模な修繕が必要となり多額の費用が必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報管理及び個人情報の漏洩について当社は事業を運営するにあたり、利用者あるいはその家族の重要な個人情報を取り扱っており、管理部門においては経営情報等の内部情報を保有しております。当社は、個人情報をはじめとした情報の適正な取得及び厳重な管理のために、各種規程や研修等を通じて、情報漏洩の防止に取り組んでおります。パソコンの管理にあたっては、ウイルス対策ソフトによる保護を実施するほか、一部の部門及び一部の役職者を除き、原則としてノートパソコンなどの電子機器の持ち出しを禁止しております。また、パソコンや各種システムには起動時のパスワード管理を実施しており、第三者が容易に起動させることができない設定となっております。しかしながら、万が一、システム等から個人情報が外部に漏洩する等のトラブルが発生した場合、損害賠償請求や信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)テナントの賃貸借契約について 当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅は、オーナーが建設する物件を当社が一括借り上げして、入居者に転貸するサブリース契約による方式、株式会社JPMCがオーナーから一括借り上げを行い、当社が介護運営会社としてテナントで入る方式の2方式があります。当社が一括借り上げを行う場合、オーナーとの賃貸借契約期間は基本的に25年間となっております。この間は安定的かつ継続的に事業を運営できるメリットがある反面、解約には一定の制約があるため、稼働率が著しく低下した場合や、近隣の賃貸住宅の家賃相場が下落し、当社の募集賃料にも何らかの影響が及んだ場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、解約不能期間を経過したのちには、何らかの理由により、オーナー側から賃貸借契約書の規定に基づき賃貸解除を申し出られる可能性もあります。そうなった場合、当社の運営棟数が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リースに関する会計基準の変更は、当社の借上物件や運営物件についての該当の有無により、建物部分に係る残リース相当額の貸借対照表への計上に伴う財務比率の悪化や、計上したリース資産の減損処理による利益の減少又は損失及びそれに伴う財務数値の大幅な変動が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)特定経営者への依存について 当社の創業者であり代表取締役社長である北山忠雄は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。役員への情報共有や権限委譲を進める等、組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由で同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)風評等の影響について 当社では、経営理念と指針を最も重要なものと位置づけ、理念研修、介護研修、人事考課等、様々な機会を通じて従業員への経営理念等の浸透に努めております。また、利用者本人に加え、その家族、地域の介護事業者、行政、近隣の医療機関等とも密に連携し、交流を図っていることが業績向上にとって重要なものであると認識しております。従業員教育や内部監査等で細心の注意を払い、施設及び事業の運営をしておりますが、従業員の不祥事等何らかの事象が発生したり、当社に関する不利益な情報及び風評が広まった場合には、利用者及びその家族、行政、医療機関等からの評判・評価が落ち、入居紹介が止まるなどの事態により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)有利子負債について 当連結会計年度末時点における有利子負債残高(リース債務を含む)は28億7百万円、有利子負債依存度は58.5%となっております。当社グループでは、当連結会計年度末時点において「アンジェス」を8棟保有しており、その資金は長期借入金でまかなっております。現在の建築原価の高騰や、リースに関する会計基準の変更を見据えて従来のような積極的な販売から、現在は自社保有をメインとする方針としております。今後、リースに関する会計基準の適用に伴うリース負債の計上や自社保有物件での新規拠点の開設により、有利子負債の残高や比率が上昇していく見通しであります。ただし、借入を実施して保有することとした新規案件に関しても、当社の取締役会審議を経て、中長期的な収益を見込むことができ、戦略的にも意義ある新規拠点開設を進めていくための借入の増加であります。なお、財務制限条項付きの借入はありません。 (15)新規拠点の開設、受注について 当社グループは、自社グループのみならず、広く新規拠点開設のための情報を収集し、常に新規案件のための情報を入手しておりますが、利用者がいる限り、一度開設すると簡単には撤退できないことから、開設の可否判断については、社内規程に基づき慎重に見極めております。現在は、株式会社北山住宅販売を通じて土地を購入し、同社が建築を行い、中長期的に保有を行う、または、当社が土地オーナーより建築請負をした物件を当社が借り上げるという事業スキームにより拠点数を増やしていく方針ではありますが、新規拠点の開設については、オーナーの意向、融資を実施する金融機関の動向等にも影響されることから、新規拠点の開設・受注ができない、又は、新規拠点数が計画よりも下回って推移する可能性があり、将来の運営棟数が当社の目標よりも下回った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)サービス付き高齢者向け住宅建築補助金の廃止・制度変更について サービス付き高齢者向け住宅に関しては、本書提出日現在、建築費の約1割が補助金として建築主に交付される政策的優遇措置が取られておりますが、これは毎年予算編成によって上限や継続が判断されます。2025年度までは同制度の存続は決定しておりますが、将来、本補助金が廃止・制度変更となった場合、進行中の案件が一部、建築主の方針で中止となるリスクがあります。しかし当社グループの建築においては、本補助金が廃止・制度変更となった場合でも、大手ハウスメーカー等と比較しても受注価格が安価なため、影響は限定的であると考えているほか、2025年度以降も、サービス付き高齢者向け住宅の提案から住宅型有料老人ホームへの提案へと切り替えること等の対応で、リスク回避をすることが可能であると考えております。しかしながら、本補助金の廃止・制度変更が発生した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)建築及び不動産販売の期ずれについて 当社グループの株式会社北山住宅販売は、主としてサービス付き高齢者向け住宅の建築及び自社物件の「アンジェス」の建築等を行っております。建築における売上計上は、工事の進捗度に応じて行っております。建築工事については、予期できない理由により工期の延長等があった場合、売上計上時期が遅れる場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)新規拠点の単一年度への開設集中について 当社グループは、拠点数を増やして事業を拡大するビジネスモデルをとっております。新規拠点を開設する際には、一定の期間は費用先行となる赤字期間が生じることとなります。そのため、単一年度に多数の拠点の開設が重なった場合は業績の下押し圧力となり、その年度の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)固定資産の減損について当社グループは、業績動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生することがあり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。減損処理が発生しないよう拠点単位での収益管理を行い、施設長に収支の責任を持たせ、収益性が悪化している拠点については積極的に対策を講じますが、万が一、不採算拠点の増加や閉鎖が集中した場合や、また、当社グループが保有する「アンジェス」の減損処理が必要となり多額の減損損失が発生した場合は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (20)支配株主との関係について 当社の支配株主である北山忠雄は、当社の創業者であり代表取締役社長であります。本書提出日現在、北山忠雄並びに同氏の二親等内の親族の所有株式数を含めると発行済株式総数の61.5%を所有しております。 北山忠雄は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しておりますが、何らかの事情によりこれらの当社株式が売却され、同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (21)その他のリスクについて 上記のほか、外部からの犯罪行為、SNSへのネガティブな書き込み等が発生することで、社会的信頼が失墜し、その対応のためのコストの発生により、当社グループの業績又は株価に影響を及ぼす可能性があります。
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3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)人員の確保について 当社グループが事業規模を拡大していくためには、新エリアへの進出を続けていく必要がありますが、新エリアへ進出するためには、管理者、現場の介護スタッフを確保する必要があります。介護業界は慢性的に人手不足といわれ、有効求人倍率も高い状況にあります(2023年12月の介護サービスの有効求人倍率は4.20倍。全職業平均は1.27倍。出典:「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」(厚生労働省))。そのため、当社は、介護スタッフの待遇改善、全国転勤や全国の宿泊出張可能な社員の確保に取り組んでおります。また、経験の浅い介護スタッフでも安心して継続して働けるように、定期的な教育・研修の場を設けて、スタッフ定着率の向上に努め、未経験の無資格者に対しても、雇用後、資格取得支援を行い戦力化を図っております。 新規開設後、近隣で近い時期に複数拠点を開設するドミナント展開を行うことでオープニングスタッフを中心に人員をエリア単位で充足させ、その中から次期管理者候補を発掘し、次の開設へ繋げていくなど、ドミナント展開を行いながら人員確保におけるリスクをコントロールしております。また、開設時期が毎年異なり、中途採用者がメインとなっていることから、2019年4月から新卒採用を開始し、中長期的な人材育成にも取り組んでおります。しかしながら、十分に介護スタッフが確保できず、人員不足によって新規拠点の開設時期が遅れることや、開設後に入居受け入れを止める事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該リスクは、エリアや拠点展開先の地域によって程度に差はありますが、基本的には1拠点単位で発生するリスクであります。また、現時点では、求人活動及びその状況によって、近隣拠点からの応援体制によりカバーすることが可能であり、当該リスクへの対応策に取り組んでおります。 (2)介護保険法の改正について 訪問介護事業、居宅介護支援事業は介護保険法に基づき事業を行っております。介護保険法及び介護報酬は3年ごとに改定されます。前回の介護報酬改定は2021年4月であり、次回改定は2024年4月となっております。当社で現在取得している「介護職員処遇改善加算(Ⅰ)」「介護職員等特定処遇改善加算(Ⅰ)」「介護職員等ベースアップ等支援加算」は従業員の処遇改善に直結しております。2024年4月の改正では、これら処遇改善加算が減額されることはありませんでしたが、訪問介護の基本報酬が減額とされ、同一建物減算の拡充が図られるなど、一部当社事業に影響を及ぼす決定が行われました。これらへの対策として、新たな加算の取得で対応を行います。次回は2027年4月改定を控え、将来、処遇改善加算関係や基本報酬の大幅減額が実施される場合、新たな減算が開始される場合、介護保険サービスの利用方法に制限がかけられる場合、利用者の自己負担増によりサービス利用控えが発生する場合、新たな規制が発生した場合や人員基準変更等で新たな有資格者の雇用が義務付けられる場合など、法改正の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは当社の介護事業の売上の約54%を占める介護保険収入に関連するものであることから、当社グループ全体の業績に影響を与えますが、当社では保険以外のサービス付き高齢者向け住宅に関する売上の確保や、2024年からは訪問看護事業開始による診療報酬計上による分散化によってリスク低減を図っております。また、当社は一定の規模に成長してきたことで、業務標準化による効率的な運営等が行える体制を目指しており、今後も継続して取り組んでまいります。 (3)食中毒や感染症について 当社の運営する建物内では、日ごろから、換気・手洗い・手指消毒の励行等の感染防止対策をとっておりますが、外部からの訪問者によって、新型コロナウイルス、インフルエンザやノロウイルス等を持ち込まれてしまい「アンジェス」において利用者や従業員の間で集団感染が発生する可能性があります。また、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅においては、利用者に対し食事を提供しておりますが、厨房の整理・整頓及び食材の安心・安全な調達・調理に取り組んでいるものの、万が一、喫食された利用者の中から食中毒が発生した場合や、集団感染が広がった場合には、営業停止等の行政処分や顧客離れ等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは、事業への影響としては、1拠点単位の収益に影響を及ぼすものであります。万一、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅で入居者や職員にクラスターや集団感染が発生した場合は、その拠点については、終息するまでの一定期間、売上が減少する可能性があります。 なお、当該リスクに対して、当社では、訪問介護部による感染予防のための研修、全社統一の感染予防対策をとるなど、これら感染症対策については既に可能な限りの予防策を講じております。 (4)事業のための指定等について 当社が行っている介護事業は、主に介護保険法に基づく介護サービスが中心であり、同法及び関連諸法令の規制を受けます。介護サービスを行うには、サービス毎に都道府県等自治体の指定を受ける必要があります。介護事業の運営を続けていく上では、常時、運営基準・設備基準・人員基準等の各種基準を充足しておく必要があります。また、サービス付き高齢者向け住宅の登録・更新にも要件があります。 これらが遵守できていないと行政に判断された場合、介護報酬の返還又は減額、新規受け入れ停止、最も厳しい処分としては指定取消が行われる可能性があります。当社では、内部監査での確認、各部門上長による書類の確認、定期的な研修等で法令遵守に注力しておりますが、行政によって法や基準への判断・解釈が異なる、いわゆる「ローカルルール」が存在するため、当社で実施するリスクコントロールが機能せず、運営に不備があり何らかの指摘や指導を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 具体的な各サービスと根拠法令、主な指定・登録取消事由については下記の一覧をご参照下さい。サービス名所管官庁等根拠法令等有効期間主な指定・登録取消事由訪問介護厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。6年間介護保険法第77条(指定の取消し等)訪問看護厚生労働省・健康保険法地方厚生局が事業の指定権者となります。6年間健康保険法第95条(指定訪問看護事業者の指定の取消し)訪問看護厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。6年間介護保険法第77条(指定の取消し等)居宅介護支援厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。なお、居宅介護支援については、2018年4月以降の指定権者は市区町村になっております。6年間介護保険法第84条(指定の取消し等)介護予防・日常生活支援厚生労働省・介護保険法市区町村が事業の指定権者になります。6年間介護保険法第115条の45の9(指定事業者の指定の取消し等)サービス付き高齢者向け住宅国土交通省・高齢者住まい法都道府県、政令指定都市及び中核市が登録先となります。5年間高齢者住まい法第26条(登録の取消し) また、不動産事業に係る許認可は以下のとおりであります。許認可等の名称有効期間規制法令主な免許・登録等取消事由特定建設業(建築工事業許可)京都府知事(特-4)第34856号2022年5月1日~2027年4月30日建設業法第29条宅地建物取引業(免許)国土交通大臣(5)第6098号2020年12月5日~2025年12月4日宅地建物取引業法第66条一級建築士事務所(登録)京都府知事登録第03136号2020年7月3日~2025年7月2日建築士法第26条 なお、当社では、これまで行政処分を受けた事実はなく、これらのリスクコントロールに取り組んでまいりましたが、行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他の法改正について 当社は、従業員数が多く24時間365日運営を行う労働集約型の事業形態であり、「労働基準法」の改正による影響を強く受けるものであります。また、高齢者住宅事業に関しては、関連法令が「介護保険法」、「高齢者住まい法」、「老人福祉法」、「消防法」、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」等の多岐にわたります。行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)競合について 日本において高齢者数は増え続けており、介護関連ビジネス市場は今後も拡大が予測されております。また、サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の住居の供給確保のため、期間が限定された建築への補助金も導入されており、有望事業と目されております。そのため、同業事業者や異業種企業からの新規参入が多く、今後も増加傾向が続くと予想されます。当社が拠点開設したエリアで、このような新規参入と既存事業者の施設増設による競合が激化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)顧客が高齢者であることについて 当社の顧客は、主として要介護認定、要支援認定を受けている高齢者であり、例えば、入居者の一人に急病による入院、急逝、居室内での転倒骨折による入院や、要介護度の変化による特養への転居などが発生した場合、当該入居者へ一時的にサービス提供が行えなくなり、入院であれば退院まで、退去であれば次の顧客のサービス利用開始までの間の売上が発生しなくなる場合があります。これらの事態については、過年度の発生状況を考慮に入れた事業計画を策定しておりますが、想定以上に多くの事態が重なった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)訴訟リスクについて 当社は、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。今後も、細心の注意を払いリスク管理体制の整備と改善に努めてまいりますが、当社が主とする事業である介護事業においては、どれだけの注意を払っても介護事故は一定の確率で発生します。当社で加入している「包括職業賠償責任保険」にて対応可能と考えてはおりますが、万が一、介護中の事故による死亡事故等が発生し、遺族による損害賠償請求が提訴された場合には、社会的な評価の低下、訴訟に係る費用の発生、事業の全部又は一部の継続が困難になる等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)自然災害について 当社は、京都府、滋賀県、岡山県、静岡県、兵庫県、愛知県、岐阜県でドミナント戦略による拠点展開を行っており、また、今後は積極的に関東エリアでもドミナント戦略での新規開設を進めることを検討しております。有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、万が一、特定の地域で大規模な地震、台風等の災害により、当社の運営する建物や従業員及び利用者が損害を被った場合、また子会社が保有する建物に大規模な修繕が必要となり多額の費用が必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報管理及び個人情報の漏洩について当社は事業を運営するにあたり、利用者あるいはその家族の重要な個人情報を取り扱っており、管理部門においては経営情報等の内部情報を保有しております。当社は、個人情報をはじめとした情報の適正な取得及び厳重な管理のために、各種規程や研修等を通じて、情報漏洩の防止に取り組んでおります。パソコンの管理にあたっては、ウイルス対策ソフトによる保護を実施するほか、一部の部門及び一部の役職者を除き、原則としてノートパソコンなどの電子機器の持ち出しを禁止しております。また、パソコンや各種システムには起動時のパスワード管理を実施しており、第三者が容易に起動させることができない設定となっております。しかしながら、万が一、システム等から個人情報が外部に漏洩する等のトラブルが発生した場合、損害賠償請求や信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)テナントの賃貸借契約について 当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅は、オーナーが建設する物件を当社が一括借り上げして、入居者に転貸するサブリース契約による方式、株式会社JPMCがオーナーから一括借り上げを行い、当社が介護運営会社としてテナントで入る方式の2方式があります。当社が一括借り上げを行う場合、オーナーとの賃貸借契約期間は基本的に25年間となっております。この間は安定的かつ継続的に事業を運営できるメリットがある反面、解約には一定の制約があるため、稼働率が著しく低下した場合や、近隣の賃貸住宅の家賃相場が下落し、当社の募集賃料にも何らかの影響が及んだ場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、解約不能期間を経過したのちには、何らかの理由により、オーナー側から賃貸借契約書の規定に基づき賃貸解除を申し出られる可能性もあります。そうなった場合、当社の運営棟数が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リース会計に係る会計基準の変更や当該会計基準変更にあたっての当社の該当の有無により、建物部分に係る残リース相当額の貸借対照表への計上に伴う財務比率の悪化や、計上したリース資産の減損処理による利益の減少又は損失及びそれに伴う財務数値の大幅な変動が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)特定経営者への依存について 当社の創業者であり代表取締役社長である北山忠雄は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。役員への情報共有や権限委譲を進める等、組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由で同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)風評等の影響について 当社では、経営理念と指針を最も重要なものと位置づけ、理念研修、介護研修、人事考課等、様々な機会を通じて従業員への経営理念等の浸透に努めております。また、利用者本人に加え、その家族、地域の介護事業者、行政、近隣の医療機関等とも密に連携し、交流を図っていることが業績向上にとって重要なものであると認識しております。従業員教育や内部監査等で細心の注意を払い、施設及び事業の運営をしておりますが、従業員の不祥事等何らかの事象が発生したり、当社に関する不利益な情報及び風評が広まった場合には、利用者及びその家族、行政、医療機関等からの評判・評価が落ち、入居紹介が止まるなどの事態により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)有利子負債について 当連結会計年度末時点における有利子負債残高(リース債務を含む)は22億61百万円、有利子負債依存度は55.3%となっております。当社グループでは、当連結会計年度末時点において「アンジェス」を7棟保有しており、その資金は長期借入金でまかなっております。現在の建築原価の高騰や、リース会計基準変更を見据えて従来のような積極的な販売の見直しも検討しており、今後、継続して自社保有物件で新規拠点の開設を進めていく場合、有利子負債の残高や比率が上昇する可能性があります。当社は、従来は株式会社北山住宅販売で自社保有物件を増やすたびに既に保有している物件を売却し、自己資本比率等を見ながらバランスをとってまいりましたが、現在のマクロ環境を鑑み、今後数年間は自社保有物件を増やすこととしており、その結果、当面は有利子負債残高や比率は現在以上の水準で推移していく見通しであります。ただし、当社の保有するアンジェスは販売活動を始めた際は引き合いも多く過去には短期での販売が実現されてきたこと、また、借入を実施して保有することとした新規案件に関しても、当社の取締役会審議を経て、中長期的な収益を見込むことができ、戦略的にも意義ある新規拠点開設を進めていくための借入の増加であります。なお、財務制限条項付きの借入はありません。 (15)新規拠点の開設、受注について 当社グループは、自社グループのみならず、広く新規拠点開設のための情報を収集し、常に新規案件のための情報を入手しておりますが、利用者がいる限り、一度開設すると簡単には撤退できないことから、開設の可否判断については、社内規程に基づき慎重に見極めております。現在は、株式会社北山住宅販売を通じて土地を購入し、同社が建築を行い、完成後、満室稼働にしたのちに販売する、または中長期的に保有を行うという事業スキームも含めて拠点数を増やしていく方針ではありますが、新規拠点の開設については、オーナーの意向、融資を実施する金融機関の動向等にも影響されることから、新規拠点の開設・受注ができない、又は、新規拠点数が計画よりも下回って推移する可能性があり、将来の運営棟数が当社の目標よりも下回った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)サービス付き高齢者向け住宅建築補助金の廃止・制度変更について サービス付き高齢者向け住宅に関しては、本書提出日現在、建築費の約1割が補助金として建築主に交付される政策的優遇措置が取られておりますが、これは毎年予算編成によって上限や継続が判断されます。2025年度までは同制度の存続は決定しておりますが、将来、本補助金が廃止・制度変更となった場合、進行中の案件が一部、建築主の方針で中止となるリスクがあります。しかし当社グループの建築においては、本補助金が廃止・制度変更となった場合でも、大手ハウスメーカー等と比較しても受注価格が安価なため、影響は限定的であると考えているほか、2025年度以降も、サービス付き高齢者向け住宅の提案から住宅型有料老人ホームへの提案へと切り替えること等の対応で、リスク回避をすることが可能であると考えております。しかしながら、本補助金の廃止・制度変更が発生した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)建築及び不動産販売の期ずれについて 当社グループの株式会社北山住宅販売は、主としてサービス付き高齢者向け住宅の建築及び自社物件の「アンジェス」を外部オーナーに販売する不動産販売等を行っております。建築における売上計上は、工事の進捗度に応じて行っております。建築工事については、予期できない理由により工期の延長等があった場合、売上計上時期が遅れる可能性があります。また、不動産販売においても、オーナーの事情等で当初計画よりも販売時期が遅れた場合、売上計上が期ずれとなる可能性があり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)新規拠点の単一年度への開設集中について 当社グループは、拠点数を増やして事業を拡大するビジネスモデルをとっております。新規拠点を開設する際には、一定の期間は費用先行となる赤字期間が生じることとなります。そのため、単一年度に多数の拠点の開設が重なった場合は業績の下押し圧力となり、その年度の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)固定資産の減損等について当社グループは、業績動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生することがあり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。減損処理が発生しないよう拠点単位での収益管理を行い、施設長に収支の責任を持たせ、収益性が悪化している拠点については積極的に対策を講じますが、万が一、不採算拠点の増加や閉鎖が集中した場合や、また、当社グループが保有する「アンジェス」の減損処理が必要となり多額の減損損失が発生した場合は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (20)支配株主との関係について 当社の支配株主である北山忠雄は、当社の創業者であり代表取締役社長であります。本書提出日現在、北山忠雄並びに同氏の二親等内の親族の所有株式数を含めると発行済株式総数の61.4%を所有しております。 北山忠雄は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しておりますが、何らかの事情によりこれらの当社株式が売却され、同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (21)その他のリスクについて 上記のほか、外部からの犯罪行為、SNSへのネガティブな書き込み等が発生することで、社会的信頼が失墜し、その対応のためのコストの発生により、当社グループの業績又は株価に影響を及ぼす可能性があります。
FY2022|8,394 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)人員の確保について当社グループが事業規模を拡大していくためには、新エリアへの進出を続けていく必要がありますが、新エリアへ進出するためには、管理者、現場の介護スタッフを確保する必要があります。介護業界は慢性的に人手不足といわれ、有効求人倍率も高い状況にあります(2022年12月の介護サービスの有効求人倍率は4.01倍。全職業平均は1.35倍。出典:「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」(厚生労働省))。そのため、当社は、介護スタッフの待遇改善、全国転勤や全国の宿泊出張可能な社員の確保に取り組んでおります。また、経験の浅い介護スタッフでも安心して継続して働けるように、定期的な教育・研修の場を設けて、スタッフ定着率の向上に努め、未経験の無資格者に対しても、雇用後、資格取得支援を行い戦力化を図っております。 新規開設後、近隣で近い時期に複数拠点を開設するドミナント展開を行うことでオープニングスタッフを中心に人員をエリア単位で充足させ、その中から次期管理者候補を育成し、次の開設へ繋げていくなど、ドミナント展開を行いながら人員確保におけるリスクをコントロールしております。また、開設時期が毎年異なり、中途採用者がメインとなっていることから、2019年4月から新卒採用を開始し、中長期的な人材育成にも取り組んでおります。しかしながら、十分に介護スタッフが確保できず、人員不足によって新規拠点の開設時期が遅れることや、開設後に入居受け入れを制限する事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該リスクは、エリアや拠点展開先の地域によって程度に差はありますが、基本的には1拠点単位で発生するリスクであります。また、現時点では、求人活動及びその状況によって、近隣拠点からの応援体制によりカバーすることが可能であり、当該リスクへの対応策に取り組んでおります。 (2)介護保険法の改正について 訪問介護事業、居宅介護支援事業は介護保険法に基づき事業を行っております。介護保険法及び介護報酬は3年ごとに改定されます。前回の介護報酬改定は2021年4月であり、次回改定は2024年4月となっております。当社で現在取得している「介護職員処遇改善加算(Ⅰ)」「介護職員等特定処遇改善加算(Ⅰ)」「介護職員等ベースアップ等支援加算」は従業員の処遇改善に直結しております。今後の改正において、これら処遇改善加算が減額される方向となり、当社持ち出しによる人件費の増加が発生した場合、また、基本報酬の大幅減額が実施される場合、新たな減算が開始される場合、介護保険サービスの利用方法に制限がかけられる場合、新たな規制が発生した場合や人員基準変更等で有資格者の雇用が義務付けられる場合など、法改正の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは当社の介護事業の売上の約55%を占める介護保険収入に関連するものであることから、当社グループ全体の業績に影響を与えますが、当社では収益の分散化によってリスク低減を図っております。また、当社は一定の規模に成長してきたことで、業務標準化による効率的な運営等が行える体制を目指しており、今後も継続して取り組んでまいります。 (3)食中毒や感染症について 当社の運営する建物内では、日ごろから、換気・手洗い・手指消毒の励行等の感染防止対策をとっておりますが、外部からの訪問者によって、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザやノロウイルス等を持ち込まれてしまい「アンジェス」において利用者や従業員の間で集団感染が発生する可能性があります。また、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅においては、利用者に対し食事を提供しておりますが、厨房の整理・整頓及び食材の安心・安全な調達・調理に取り組んでいるものの、万が一、喫食された利用者の中から食中毒が発生した場合や、集団感染が広がった場合には、営業停止等の行政処分や顧客離れ等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは、事業への影響としては、1拠点単位の収益に影響を及ぼすものであります。特に、近況においては新型コロナウイルス感染症が拡大しておりますが、万一、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅でクラスターが発生した場合は、その拠点については、終息するまでの一定期間、売上が減少する可能性があり、その後の営業活動に際しては風評リスクが発生する可能性が生じます。 なお、当社では、訪問介護部による感染予防のための研修、全社統一の感染予防対策をとるなど、これら感染症対策については既に可能な限りの予防策を講じております。(4)事業のための指定等について 当社が行っている介護事業は、主に介護保険法に基づく介護サービスが中心であり、同法及び関連諸法令の規制を受けます。介護サービスを行うには、サービス毎に都道府県等自治体の指定を受ける必要があります。介護事業の運営を続けていく上では、常時、運営基準・設備基準・人員基準等の各種基準を充足しておく必要があります。また、サービス付き高齢者向け住宅の登録・更新にも要件があります。 これらが遵守できていないと行政に判断された場合、介護報酬の返還又は減額、新規受け入れ停止、最も厳しい処分としては指定取消が行われる可能性があります。当社では、内部監査での確認、各部門上長による書類の確認、定期的な研修等で法令遵守に注力しておりますが、行政によって法や基準への判断・解釈が異なる、いわゆる「ローカルルール」が存在するため、当社で実施するリスクコントロールが機能せず、運営に不備があり何らかの指摘や指導を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 具体的な各サービスと根拠法令、主な指定・登録取消事由については下記の一覧をご参照下さい。サービス名所管官庁等根拠法令等有効期間主な指定・登録取消事由訪問介護厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。6年間介護保険法第77条(指定の取消し等)居宅介護支援厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。なお、居宅介護支援については、2018年4月以降の指定権者は市区町村になっております。6年間介護保険法第84条(指定の取消し等)介護予防・日常生活支援厚生労働省・介護保険法市区町村が事業の指定権者になります。6年間介護保険法第115条の45の9(指定事業者の指定の取消し等)サービス付き高齢者向け住宅国土交通省・高齢者住まい法都道府県、政令指定都市及び中核市が登録先となります。5年間高齢者住まい法第26条(登録の取消し) また、不動産事業に係る許認可は以下のとおりであります。許認可等の名称有効期間規制法令主な免許・登録等取消事由特定建設業(建築工事業許可)京都府知事(特-4)第34856号2022年5月1日~2027年4月30日建設業法第29条宅地建物取引業(免許)国土交通大臣(5)第6098号2020年12月5日~2025年12月4日宅地建物取引業法第66条一級建築士事務所(登録)京都府知事登録第03136号2020年7月3日~2025年7月2日建築士法第26条 なお、当社では、これまで行政処分を受けた事実はなく、これらのリスクコントロールに取り組んでまいりましたが、行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他の法改正について 当社は、従業員数が多く24時間365日運営を行う労働集約型の事業形態であり、「労働基準法」の改正による影響を強く受けるものであります。また、高齢者住宅事業に関しては、関連法令が「介護保険法」、「高齢者住まい法」、「老人福祉法」、「消防法」、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」等の多岐にわたります。行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)競合について 日本において高齢者数は増え続けており、介護関連ビジネス市場は今後も拡大が予測されております。また、サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の住居の供給確保のため、期間が限定された建築への補助金も導入されており、有望事業と目されております。そのため、同業事業者や異業種企業からの新規参入が多く、今後も増加傾向が続くと予想されます。当社が拠点開設したエリアで、このような新規参入と既存事業者の施設増設による競合が激化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(7)顧客が高齢者であることについて 当社の顧客は、主として要介護認定、要支援認定を受けている高齢者であり、例えば、入居者の一人に急病による入院、急逝、居室内での転倒骨折による入院や、要介護度の変化による特養への転居などが発生した場合、当該入居者へ一時的にサービス提供が行えなくなり、入院であれば退院まで、退去であれば次の顧客のサービス利用開始までの間の売上が発生しなくなる場合があります。これらの事態については、過年度の発生状況を考慮に入れた事業計画を策定しておりますが、想定以上に多くの事態が重なった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)訴訟リスクについて 当社は、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。今後も、細心の注意を払いリスク管理体制の整備と改善に努めてまいりますが、当社が主とする事業である介護事業においては、どれだけの注意を払っても介護事故は一定の確率で発生します。当社で加入している「包括職業賠償責任保険」にて対応可能と考えてはおりますが、万が一、介護中の事故による死亡事故等が発生し、遺族による損害賠償請求が提訴された場合には、社会的な評価の低下、訴訟に係る費用の発生、事業の全部又は一部の継続が困難になる等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)自然災害について 当社は、京都府、滋賀県、岡山県、静岡県、兵庫県、愛知県、岐阜県でドミナント戦略による拠点展開を行っており、また、今後は積極的に関東エリアでもドミナント戦略での新規開設を進めることを検討しております。有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、万が一、特定の地域で大規模な地震、台風等の災害により、当社の運営する建物や従業員及び利用者が損害を被った場合、また子会社が保有する建物に大規模な修繕が必要となり多額の費用が必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報管理及び個人情報の漏洩について当社は事業を運営するにあたり、利用者あるいはその家族の重要な個人情報を取り扱っており、管理部門においては経営情報等の内部情報を保有しております。当社は、個人情報をはじめとした情報の適正な取得及び厳重な管理のために、各種規程や研修等を通じて、情報漏洩の防止に取り組んでおります。パソコンの管理にあたっては、ウイルス対策ソフトによる保護を実施するほか、一部の部門及び一部の役職者を除き、原則としてノートパソコンなどの電子機器の持ち出しを禁止しております。また、パソコンや各種システムには起動時のパスワード管理を実施しており、第三者が容易に起動させることができない設定となっております。しかしながら、万が一、システム等から個人情報が外部に漏洩する等のトラブルが発生した場合、損害賠償請求や信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)テナントの賃貸借契約について 当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅は、オーナーが建設する物件を当社が一括借り上げして、入居者に転貸するサブリース契約による方式、日本管理センター株式会社がオーナーから一括借り上げを行い、当社が介護運営会社としてテナントで入る方式の2方式があります。当社が一括借り上げを行う場合、オーナーとの賃貸借契約期間は基本的に25年間となっております。この間は安定的かつ継続的に事業を運営できるメリットがある反面、解約には一定の制約があるため、稼働率が著しく低下した場合や、近隣の賃貸住宅の家賃相場が下落し、当社の募集賃料にも何らかの影響が及んだ場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、解約不能期間を経過したのちには、何らかの理由により、オーナー側から賃貸借契約書の規定に基づき賃貸解除を申し出られる可能性もあります。そうなった場合、当社の運営棟数が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リース会計に係る会計基準の変更や当該会計基準変更にあたっての当社の該当の有無により、建物部分に係る残リース相当額の貸借対照表への計上に伴う財務比率の悪化や、計上したリース資産の減損処理による利益の減少又は損失及びそれに伴う財務数値の大幅な変動が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)特定経営者への依存について 当社の創業者であり代表取締役社長である北山忠雄は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。役員への情報共有や権限委譲を進める等、組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由で同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(13)風評等の影響について 当社では、経営理念と指針を最も重要なものと位置づけ、理念研修、介護研修、人事考課等、様々な機会を通じて従業員への経営理念等の浸透に努めております。また、利用者本人に加え、その家族、地域の介護事業者、行政、近隣の医療機関等とも密に連携し、交流を図っていることが業績向上にとって重要なものであると認識しております。従業員教育や内部監査等で細心の注意を払い、施設及び事業の運営をしておりますが、従業員の不祥事等何らかの事象が発生したり、当社に関する不利益な情報及び風評が広まった場合には、利用者及びその家族、行政、医療機関等からの評判・評価が落ち、入居紹介が止まるなどの事態により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)有利子負債について 当連結会計年度末時点における有利子負債残高(リース債務を含む)は13億41百万円、有利子負債依存度は44.3%となっております。当社グループでは、当連結会計年度末時点において「アンジェス」を6棟保有しており、その資金は長期借入金でまかなっております。そのため、新規拠点の開設により、有利子負債の水準が上昇する場合があります。当社は、株式会社北山住宅販売で自社保有物件を増やすたびに既に保有している物件を売却するなど、自己資本比率等を見ながらバランスをとっていく方針であり、有利子負債は一定の水準で推移していく見通しであります。ただし、事業計画どおりに売却が進まない場合においては、有利子負債の削減が遅れる可能性があります。なお、財務制限条項付きの借入はありません。 (15)新規拠点の開設、受注について 当社グループは、自社グループのみならず、広く新規拠点開設のための情報を収集し、常に新規案件のための情報を入手しておりますが、利用者がいる限り、一度開設すると簡単には撤退できないことから、開設の可否判断については、社内規程に基づき慎重に見極めております。現在は、株式会社北山住宅販売を通じて土地を購入し、同社が建築を行い、完成後、満室稼働にしたのちに販売するという事業スキームも含めて拠点数を増やしていく方針ではありますが、新規拠点の開設については、オーナーの意向、融資を実施する金融機関の動向等にも影響されることから、新規拠点の開設・受注ができない、又は、新規拠点数が計画よりも下回って推移する可能性があり、将来の運営棟数が当社の目標よりも下回った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)サービス付き高齢者向け住宅建築補助金の廃止・制度変更について サービス付き高齢者向け住宅に関しては、本書提出日現在、建築費の約1割が補助金として建築主に交付される政策的優遇措置が取られておりますが、これは毎年予算編成によって上限や継続が判断されます。2025年度までは同制度の存続は決定しておりますが、将来、本補助金が廃止・制度変更となった場合、進行中の案件が一部、建築主の方針で中止となるリスクがあります。しかし当社グループの建築においては、本補助金が廃止・制度変更となった場合でも、大手ハウスメーカー等と比較しても受注価格が安価なため、影響は限定的であると考えているほか、2025年度以降も、サービス付き高齢者向け住宅の提案から住宅型有料老人ホームへの提案へと切り替えること等の対応で、リスク回避をすることが可能であると考えております。しかしながら、本補助金の廃止・制度変更が発生した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)建築及び不動産販売の期ずれについて 当社グループの株式会社北山住宅販売は、主としてサービス付き高齢者向け住宅の建築及び自社物件の「アンジェス」を外部オーナーに販売する不動産販売等を行っております。建築における売上計上は、工事の進捗度に応じて行っております。建築工事については、予期できない理由により工期の延長等があった場合、売上計上時期が遅れる可能性があります。また、不動産販売においても、オーナーの事情等で当初計画よりも販売時期が遅れた場合、売上計上が期ずれとなる可能性があり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)新規拠点の単一年度への開設集中について 当社グループは、拠点数を増やして事業を拡大するビジネスモデルをとっております。新規拠点を開設する際には、一定の期間は費用先行となる赤字期間が生じることとなります。そのため、単一年度に多数の拠点の開設が重なった場合は業績の下押し圧力となり、その年度の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)固定資産の減損等について当社グループは、業績動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生することがあり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。減損処理が発生しないよう拠点単位での収益管理を行い、施設長に収支の責任を持たせ、収益性が悪化している拠点については積極的に対策を講じますが、万が一、不採算拠点の増加や閉鎖が集中した場合や、また、当社グループが保有する「アンジェス」の減損処理が必要となり多額の減損損失が発生した場合は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (20)支配株主との関係について 当社の支配株主である北山忠雄は、当社の創業者であり代表取締役社長であります。本書提出日現在、北山忠雄並びに同氏の二親等内の親族の所有株式数を含めると発行済株式総数の61.6%を所有しております。 北山忠雄は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しておりますが、何らかの事情によりこれらの当社株式が売却され、同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (21)その他のリスクについて 上記のほか、外部からの犯罪行為、SNSへのネガティブな書き込み等が発生することで、社会的信頼が失墜し、その対応のためのコストの発生により、当社グループの業績又は株価に影響を及ぼす可能性があります。
FY2021|8,468 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)人員の確保について当社グループが事業規模を拡大していくためには、新エリアへの進出を続けていく必要がありますが、新エリアへ進出するためには、管理者、現場の介護スタッフを確保する必要があります。介護業界は慢性的に人手不足といわれ、有効求人倍率も高い状況にあります(2021年12月の介護サービスの有効求人倍率は3.82倍。全職業平均は1.16倍。出典:「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」(厚生労働省))。そのため、当社は、介護スタッフの待遇改善、全国転勤や全国の宿泊出張可能な社員の確保に取り組んでおります。また、経験の浅い介護スタッフでも安心して継続して働けるように、定期的な教育・研修の場を設けて、スタッフ定着率の向上に努め、未経験の無資格者に対しても、雇用後、資格取得支援を行い戦力化を図っております。 新規開設後、近隣で近い時期に複数拠点を開設するドミナント展開を行うことでオープニングスタッフを中心に人員をエリア単位で充足させ、その中から次期管理者候補を発掘し、次の開設へ繋げていくなど、ドミナント展開を行いながら人員確保におけるリスクをコントロールしております。また、開設時期が毎年異なり、中途採用者がメインとなっていることから、2019年4月から新卒採用を開始し、中長期的な人材育成にも取り組んでおります。しかしながら、十分に介護スタッフが確保できず、人員不足によって新規拠点の開設時期が遅れることや、開設後に入居受け入れを止める事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該リスクは、エリアや拠点展開先の地域によって程度に差はありますが、基本的には1拠点単位で発生するリスクであります。また、現時点では、求人活動及びその状況によって、近隣拠点からの応援体制によりカバーすることが可能であり、当該リスクへの対応策に取り組んでおります。 (2)介護保険法の改正について 訪問介護事業、居宅介護支援事業は介護保険法に基づき事業を行っております。介護保険法及び介護報酬は3年ごとに改定されます。前回の介護報酬改定は2021年4月であり、次回改定は2024年4月となっております。当社で現在取得している「介護職員処遇改善加算(Ⅰ)」「介護職員等特定処遇改善加算(Ⅰ)」は従業員の処遇改善に直結しております。今後の改正において、これら処遇改善加算が減額される方向となり、当社持ち出しによる人件費の増加が発生した場合、また、基本報酬の大幅減額が実施される場合、新たな減算が開始される場合、介護保険サービスの利用方法に制限がかけられる場合、新たな規制が発生した場合や人員基準変更等で有資格者の雇用が義務付けられる場合など、法改正の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは当社の介護事業の売上の約55%を占める介護保険収入に関連するものであることから、当社グループ全体の業績に影響を与えますが、当社では収益の分散化によってリスク低減を図っております。また、当社は一定の規模に成長してきたことで、業務標準化による効率的な運営等が行える体制を目指しており、今後も継続して取り組んでまいります。 (3)食中毒や感染症について 当社の運営する建物内では、日ごろから、換気・手洗い・手指消毒の励行等の感染防止対策をとっておりますが、外部からの訪問者によって、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザやノロウイルス等を持ち込まれてしまい「アンジェス」において利用者や従業員の間で集団感染が発生する可能性があります。また、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅においては、利用者に対し食事を提供しておりますが、厨房の整理・整頓及び食材の安心・安全な調達・調理に取り組んでいるものの、万が一、喫食された利用者の中から食中毒が発生した場合や、集団感染が広がった場合には、営業停止等の行政処分や顧客離れ等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは、事業への影響としては、1拠点単位の収益に影響を及ぼすものであります。特に、近況においては新型コロナウイルス感染症が拡大しておりますが、万一、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅でクラスターが発生した場合は、その拠点については、終息するまでの一定期間、売上が減少する可能性があり、その後の営業活動に際しては風評リスクが発生する可能性が生じます。 なお、当社では、訪問介護部による感染予防のための研修、全社統一の感染予防対策をとるなど、これら感染症対策については既に可能な限りの予防策を講じております。(4)事業のための指定等について 当社が行っている介護事業は、主に介護保険法に基づく介護サービスが中心であり、同法及び関連諸法令の規制を受けます。介護サービスを行うには、サービス毎に都道府県等自治体の指定を受ける必要があります。介護事業の運営を続けていく上では、常時、運営基準・設備基準・人員基準等の各種基準を充足しておく必要があります。また、サービス付き高齢者向け住宅の登録・更新にも要件があります。 これらが遵守できていないと行政に判断された場合、介護報酬の返還又は減額、新規受け入れ停止、最も厳しい処分としては指定取消が行われる可能性があります。当社では、内部監査での確認、各部門上長による書類の確認、定期的な研修等で法令遵守に注力しておりますが、行政によって法や基準への判断・解釈が異なる、いわゆる「ローカルルール」が存在するため、当社で実施するリスクコントロールが機能せず、運営に不備があり何らかの指摘や指導を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 具体的な各サービスと根拠法令、主な指定・登録取消事由については下記の一覧をご参照下さい。サービス名所管官庁等根拠法令等有効期間主な指定・登録取消事由訪問介護厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。6年間介護保険法第77条(指定の取消し等)居宅介護支援厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。なお、居宅介護支援については、2018年4月以降の指定権者は市区町村になっております。6年間介護保険法第84条(指定の取消し等)介護予防・日常生活支援厚生労働省・介護保険法市区町村が事業の指定権者になります。6年間介護保険法第115条の45の9(指定事業者の指定の取消し等)サービス付き高齢者向け住宅国土交通省・高齢者住まい法都道府県、政令指定都市及び中核市が登録先となります。5年間高齢者住まい法第26条(登録の取消し) また、不動産事業に係る許認可は以下のとおりであります。許認可等の名称有効期間規制法令主な免許・登録等取消事由特定建設業(建築工事業許可)京都府知事(特-29)第34856号2017年5月1日~2022年4月30日建設業法第29条宅地建物取引業(免許)国土交通大臣(5)第6098号2020年12月5日~2025年12月4日宅地建物取引業法第66条一級建築士事務所(登録)京都府知事登録第03136号2020年7月3日~2025年7月2日建築士法第26条 なお、当社では、これまで行政処分を受けた事実はなく、これらのリスクコントロールに取り組んでまいりましたが、行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他の法改正について 当社は、従業員数が多く24時間365日運営を行う労働集約型の事業形態であり、「労働基準法」の改正による影響を強く受けるものであります。また、高齢者住宅事業に関しては、関連法令が「介護保険法」、「高齢者住まい法」、「老人福祉法」、「消防法」、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」等の多岐にわたります。行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)競合について 日本において高齢者数は増え続けており、介護関連ビジネス市場は今後も拡大が予測されております。また、サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の住居の供給確保のため、期間が限定された建築への補助金も導入されており、有望事業と目されております。そのため、同業事業者や異業種企業からの新規参入が多く、今後も増加傾向が続くと予想されます。当社が拠点開設したエリアで、このような新規参入と既存事業者の施設増設による競合が激化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(7)顧客が高齢者であることについて 当社の顧客は、主として要介護認定、要支援認定を受けている高齢者であり、例えば、入居者の一人に急病による入院、急逝、居室内での転倒骨折による入院や、要介護度の変化による特養への転居などが発生した場合、当該入居者へ一時的にサービス提供が行えなくなり、入院であれば退院まで、退去であれば次の顧客のサービス利用開始までの間の売上が発生しなくなる場合があります。これらの事態については、過年度の発生状況を考慮に入れた事業計画を策定しておりますが、想定以上に多くの事態が重なった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)訴訟リスクについて 当社は、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。今後も、細心の注意を払いリスク管理体制の整備と改善に努めてまいりますが、当社が主とする事業である介護事業においては、どれだけの注意を払っても介護事故は一定の確率で発生します。当社で加入している「包括職業賠償責任保険」にて対応可能と考えてはおりますが、万が一、介護中の事故による死亡事故等が発生し、遺族による損害賠償請求が提訴された場合には、社会的な評価の低下、訴訟に係る費用の発生、事業の全部又は一部の継続が困難になる等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)自然災害について 当社は、京都府、滋賀県、岡山県、静岡県、兵庫県、愛知県でドミナント戦略による拠点展開を行っており、また、関東エリアでもドミナント戦略での新規開設を進めることを検討しております。有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じておりますが、万が一、特定の地域で大規模な地震、台風等の災害により、当社の運営する建物や従業員及び利用者が損害を被った場合、また子会社が保有する建物に大規模な修繕が必要となり多額の費用が必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報管理及び個人情報の漏洩について当社は事業を運営するにあたり、利用者あるいはその家族の重要な個人情報を取り扱っており、管理部門においては経営情報等の内部情報を保有しております。当社は、個人情報をはじめとした情報の適正な取得及び厳重な管理のために、各種規程や研修等を通じて、情報漏洩の防止に取り組んでおります。パソコンの管理にあたっては、ウイルス対策ソフトによる保護を実施するほか、一部の部門及び一部の役職者を除き、原則としてノートパソコンなどの電子機器の持ち出しを禁止しております。また、パソコンや各種システムには起動時のパスワード管理を実施しており、第三者が容易に起動させることができない設定となっております。しかしながら、万が一、システム等から個人情報が外部に漏洩する等のトラブルが発生した場合、損害賠償請求や信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)テナントの賃貸借契約について 当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅は、オーナーが建設する物件を当社が一括借り上げして、入居者に転貸するサブリース契約による方式、日本管理センター株式会社がオーナーから一括借り上げを行い、当社が介護運営会社としてテナントで入る方式の2方式があります。当社が一括借り上げを行う場合、オーナーとの賃貸借契約期間は主として基本的に25年間となっております。この間は安定的かつ継続的に事業を運営できるメリットがある反面、解約には一定の制約があるため、稼働率が著しく低下した場合や、近隣の賃貸住宅の家賃相場が下落し、当社の募集賃料にも何らかの影響が及んだ場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、解約不能期間を経過したのちには、何らかの理由により、オーナー側から賃貸借契約書の規定に基づき賃貸解除を申し出られる可能性もあります。そうなった場合、当社の運営棟数が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リース会計に係る会計基準の変更や当該会計基準変更にあたっての当社の該当の有無により、建物部分に係る残リース相当額の貸借対照表への計上に伴う財務比率の悪化や、計上したリース資産の減損処理による利益の減少又は損失及びそれに伴う財務数値の大幅な変動が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)特定経営者への依存について 当社の創業者であり代表取締役社長である北山忠雄は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。役員への情報共有や権限委譲を進める等、組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由で同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(13)風評等の影響について 当社では、経営理念と指針を最も重要なものと位置づけ、理念研修、介護研修、人事考課等、様々な機会を通じて従業員への経営理念等の浸透に努めております。また、利用者本人に加え、その家族、地域の介護事業者、行政、近隣の医療機関等とも密に連携し、交流を図っていることが業績向上にとって重要なものであると認識しております。従業員教育や内部監査等で細心の注意を払い、施設及び事業の運営をしておりますが、従業員の不祥事等何らかの事象が発生したり、当社に関する不利益な情報及び風評が広まった場合には、利用者及びその家族、行政、医療機関等からの評判・評価が落ち、入居紹介が止まるなどの事態により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)有利子負債について 当連結会計年度末時点における有利子負債残高(リース債務を含む)は14億31百万円、有利子負債依存度は49.7%となっております。当社グループでは、当連結会計年度末時点において「アンジェス」を6棟保有しており、その資金は長期借入金でまかなっております。そのため、新規拠点の開設により、有利子負債の水準が上昇する場合があります。今後は、株式会社北山住宅販売で1棟保有を増やすたびに既に保有している1棟を売却するなど、自己資本比率等を見ながらバランスをとっていく方針であり、有利子負債は一定の水準で推移していく見通しであります。ただし、事業計画どおりに売却が進まない場合においては、有利子負債の削減が遅れる可能性があります。なお、財務制限条項付きの借入はありません。 (15)新規拠点の開設、受注について 当社グループは、自社グループのみならず、広く新規拠点開設のための情報を収集し、常に新規案件のための情報を入手しておりますが、利用者がいる限り、一度開設すると簡単には撤退できないことから、開設の可否判断については、社内規程に基づき慎重に見極めております。上場後は、株式会社北山住宅販売を通じて土地を購入し、当社が建築を行い、完成後、満室稼働にしたのちに販売するという事業スキームも含めて拠点数を増やしていく方針ではありますが、新規拠点の開設については、オーナーの意向、融資を実施する金融機関の動向等にも影響されることから、新規拠点の開設・受注ができない、又は、新規拠点数が計画よりも下回って推移する可能性があり、将来の運営棟数が当社の目標よりも下回った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)サービス付き高齢者向け住宅建築補助金の廃止・制度変更について サービス付き高齢者向け住宅に関しては、本書提出日現在、建築費の約1割が補助金として建築主に交付される政策的優遇措置が取られておりますが、これは毎年予算編成によって上限や継続が判断されます。2025年度までの制度の延長が決定されておりますが、将来、本補助金が廃止・制度変更となった場合、進行中の案件が一部、建築主の方針で中止となるリスクがあります。しかし当社グループの建築においては、本補助金が廃止・制度変更となった場合でも、受注価格が安価なため、2025年度までの間は影響は限定的であると考えているほか、サービス付き高齢者向け住宅の提案から住宅型有料老人ホームへの提案へと切り替えることで、リスク回避をすることが可能であると考えております。しかしながら、本補助金の廃止・制度変更が発生した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)建築及び不動産販売の期ずれについて 当社グループの株式会社北山住宅販売は、主としてサービス付き高齢者向け住宅の建築及び自社物件の「アンジェス」を外部オーナーに販売する不動産販売を行っております。建築における売上計上にあたっては、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については、工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の工事については、工事完成基準を適用しております。工事完成基準を適用している案件については、事故、天災、建築資材が入手できない、検査上の不備が発生する等の事情により建築が遅れ、完成時期が遅れる場合、売上計上が期ずれとなる可能性があります。また、不動産販売においても、オーナーの事情等で当初計画よりも販売時期が遅れた場合、売上計上が期ずれとなる可能性があり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)新規拠点の単一年度への開設集中について 当社グループは、拠点数を増やして事業を拡大するビジネスモデルをとっております。新規拠点を開設する際には、一定の期間は費用先行となる赤字期間が生じることとなります。そのため、単一年度に多数の拠点の開設が重なった場合は業績の下押し圧力となり、その年度の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)固定資産の減損等について当社グループは、業績動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生することがあり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。減損処理が発生しないよう拠点単位での収益管理を行い、施設長に収支の責任を持たせ、収益性が悪化している拠点については積極的に対策を講じますが、万が一、不採算拠点の増加や閉鎖が集中した場合や、また、当社グループが保有する「アンジェス」の減損処理が必要となり多額の減損損失が発生した場合は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (20)支配株主との関係について 当社の支配株主である北山忠雄は、当社の創業者であり代表取締役社長であります。本書提出日現在、北山忠雄並びに同氏の二親等内の親族の所有株式数を含めると発行済株式総数の61.6%を所有しております。 北山忠雄は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しておりますが、何らかの事情によりこれらの当社株式が売却され、同氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (21)その他のリスクについて 上記のほか、外部からの犯罪行為、SNSへのネガティブな書き込み等が発生することで、社会的信頼が失墜し、その対応のためのコストの発生により、当社グループの業績又は株価に影響を及ぼす可能性があります。
FY2020|8,580 文字
2【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)人員の確保について当社グループが事業規模を拡大していくためには、新エリアへの進出を続けていく必要がありますが、新エリアへ進出するためには、管理者、現場の介護スタッフを確保する必要があります。介護業界は慢性的に人手不足といわれ、有効求人倍率も高い状況にあります(2020年11月の介護サービスの有効求人倍率は3.27倍。全職業平均は1.00倍。出典:「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」(厚生労働省))。そのため、当社は、介護スタッフの待遇改善、全国転勤や全国の宿泊出張可能な社員の確保に取り組んでおります。また、経験の浅い介護スタッフでも安心して継続して働けるように、定期的な教育・研修の場を設けて、スタッフ定着率の向上に努め、未経験の無資格者に対しても、雇用後、資格取得支援を行い戦力化を図っております。 新規開設後、近隣で近い時期に複数拠点を開設するドミナント展開を行うことでオープニングスタッフを中心に人員をエリア単位で充足させ、その中から次期管理者候補を発掘し、次の開設へ繋げていくなど、ドミナント展開を行いながら人員確保におけるリスクをコントロールしております。また、開設時期が毎年異なり、中途採用者がメインとなっていることから、2019年4月から新卒採用を開始し、中長期的な人材育成にも取り組んでおります。しかしながら、十分に介護スタッフが確保できず、人員不足によって新規拠点の開設時期が遅れることや、開設後に入居受け入れを止める事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該リスクは、エリアや拠点展開先の地域によって程度に差はありますが、基本的には1拠点単位で発生するリスクであります。また、現時点では、求人活動及びその状況によって、近隣拠点からの応援体制によりカバーすることが可能であり、当該リスクへの対応策に取り組んでおります。 (2)介護保険法の改正について 訪問介護事業、居宅介護支援事業は介護保険法に基づき事業を行っております。介護保険法及び介護報酬は3年ごとに改定されます。前回の介護報酬改定は2018年4月であり、次回改定は2021年4月となっております。当社で現在取得している「介護職員処遇改善加算(Ⅰ)」「介護職員等特定処遇改善加算(Ⅰ)」は従業員の処遇改善に直結しております。今後の改正において、これら処遇改善加算が減額される方向となり、当社持ち出しによる人件費の増加が発生した場合、また、基本報酬の大幅減額が実施される場合、新たな減算が開始される場合、介護保険サービスの利用方法に制限がかけられる場合、新たな規制が発生した場合や人員基準変更等で有資格者の雇用が義務付けられる場合など、法改正の動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは当社の介護事業の売上の約55%を占める介護保険収入に関連するものであることから、当社グループ全体の業績に影響を与えますが、当社では収益の分散化によってリスク低減を図っております。また、当社は一定の規模に成長してきたことで、業務標準化による効率的な運営等が行える体制を目指しており、今後も継続して取り組んでまいります。 (3)食中毒や感染症について 当社の運営する建物内では、日ごろから、換気・手洗い・手指消毒の励行等の感染防止対策をとっておりますが、外部からの訪問者によって、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザやノロウイルス等を持ち込まれてしまい「アンジェス」において利用者や従業員の間で集団感染が発生する可能性があります。また、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅においては、利用者に対し食事を提供しておりますが、厨房の整理・整頓及び食材の安心・安全な調達・調理に取り組んでいるものの、万が一、喫食された利用者の中から食中毒が発生した場合や、集団感染が広がった場合には、営業停止等の行政処分や顧客離れ等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクは、事業への影響としては、1拠点単位の収益に影響を及ぼすものであります。特に、近況においては新型コロナウイルス感染症が拡大しておりますが、万一、当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅でクラスターが発生した場合は、その拠点については、終息するまでの一定期間、売上が減少する可能性があり、その後の営業活動に際しては風評リスクが発生する可能性が生じます。 なお、当社では、訪問介護部による感染予防のための研修、全社統一の感染予防対策をとるなど、これら感染症対策については既に可能な限りの予防策を講じております。(4)事業のための指定等について 当社が行っている介護事業は、主に介護保険法に基づく介護サービスが中心であり、同法及び関連諸法令の規制を受けます。介護サービスを行うには、サービス毎に都道府県等自治体の指定を受ける必要があります。介護事業の運営を続けていく上では、常時、運営基準・設備基準・人員基準等の各種基準を充足しておく必要があります。また、サービス付き高齢者向け住宅の登録・更新にも要件があります。 これらが遵守できていないと行政に判断された場合、介護報酬の返還又は減額、新規受け入れ停止、最も厳しい処分としては指定取消が行われる可能性があります。当社では、内部監査での確認、各部門上長による書類の確認、定期的な研修等で法令遵守に注力しておりますが、行政によって法や基準への判断・解釈が異なる、いわゆる「ローカルルール」が存在するため、当社で実施するリスクコントロールが機能せず、運営に不備があり何らかの指摘や指導を受けることとなった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 具体的な各サービスと根拠法令、主な指定・登録取消事由については下記の一覧をご参照下さい。サービス名所管官庁等根拠法令等有効期間主な指定・登録取消事由訪問介護厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。6年間介護保険法第77条(指定の取消し等)居宅介護支援厚生労働省・介護保険法都道府県、政令指定都市及び中核市が事業の指定権者となります。なお、居宅介護支援については、2018年4月以降の指定権者は市区町村になっております。6年間介護保険法第84条(指定の取消し等)介護予防・日常生活支援厚生労働省・介護保険法市区町村が事業の指定権者になります。6年間介護保険法第115条の45の9(指定事業者の指定の取消し等)サービス付き高齢者向け住宅国土交通省・高齢者住まい法都道府県、政令指定都市及び中核市が登録先となります。5年間高齢者住まい法第26条(登録の取消し) また、不動産事業に係る許認可は以下のとおりであります。許認可等の名称有効期間規制法令主な免許・登録等取消事由特定建設業(建築工事業許可)京都府知事(特-29)第34856号2017年5月1日~2022年4月30日建設業法第29条宅地建物取引業(免許)国土交通大臣(5)第6098号2020年12月5日~2025年12月4日宅地建物取引業法第66条一級建築士事務所(登録)京都府知事登録第03136号2020年7月3日~2025年7月2日建築士法第26条 なお、当社では、これまで行政処分を受けた事実はなく、これらのリスクコントロールに取り組んでまいりました。当該リスクは基本的には1拠点単位で発生するリスクであり、事業への影響は限定的であります。 (5)その他の法改正について 当社は、従業員数が多く24時間365日運営を行う労働集約型の事業形態であり、「労働基準法」の改正による影響を強く受けるものであります。また、高齢者住宅事業に関しては、関連法令が「介護保険法」、「高齢者住まい法」、「老人福祉法」、「消防法」、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」等の多岐にわたります。行政から何らかの指導を受ける事態が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)競合について 日本において高齢者数は増え続けており、介護関連ビジネス市場は今後も拡大が予測されております。また、サービス付き高齢者向け住宅は、高齢者の住居の供給確保のため、期間が限定された建築への補助金も導入されており、有望事業と目されております。そのため、同業事業者や異業種企業からの新規参入が多く、今後も増加傾向が続くと予想されます。当社が拠点開設したエリアで、このような新規参入と既存事業者の施設増設による競合が激化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(7)顧客が高齢者であることについて 当社の顧客は、主として要介護認定、要支援認定を受けている高齢者であり、例えば、入居者の一人に急病による入院、急逝、居室内での転倒骨折による入院や、要介護度の変化による特養への転居などが発生した場合、当該入居者へ一時的にサービス提供が行えなくなり、入院であれば退院まで、退去であれば次の顧客のサービス利用開始までの間の売上が発生しなくなる場合があります。これらの事態については、過年度の発生状況を考慮に入れた事業計画を策定しておりますが、想定以上に多くの事態が重なった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8)訴訟リスクについて 当社は、本書提出日現在において提起されている訴訟はありません。今後も、細心の注意を払いリスク管理体制の整備と改善に努めてまいりますが、当社が主とする事業である介護事業においては、どれだけの注意を払っても介護事故は一定の確率で発生します。当社で加入している「包括職業賠償責任保険」にて対応可能と考えてはおりますが、万が一、介護中の事故による死亡事故等が発生し、遺族による損害賠償請求が提訴された場合には、社会的な評価の低下、訴訟に係る費用の発生、事業の全部又は一部の継続が困難になる等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9)自然災害について 当社は、京都府、滋賀県、岡山県、静岡県、兵庫県を中心にドミナント戦略による拠点展開を行っており、有事に備えた危機管理体制の整備に努め対策を講じております。しかしながら万が一、特定の地域で大規模な地震、台風等の災害により、当社の運営する建物や従業員及び利用者が損害を被った場合、また子会社が保有する建物に大規模な修繕が必要となり多額の費用が必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報管理及び個人情報の漏洩について当社は事業を運営するにあたり、利用者あるいはその家族の重要な個人情報を取り扱っており、管理部門においては経営情報等の内部情報を保有しております。当社は、個人情報をはじめとした情報の適正な取得及び厳重な管理のために、各種規程や研修等を通じて、情報漏洩の防止に取り組んでおります。パソコンの管理にあたっては、ウイルス対策ソフトによる保護を実施するほか、一部の部門及び一部の役職者を除き、原則としてノートパソコンなどの電子機器の持ち出しを禁止しております。また、パソコンや各種システムには起動時のパスワード管理を実施しており、第三者が容易に起動させることができない設定となっております。しかしながら、万が一、システム等から個人情報が外部に漏洩する等のトラブルが発生した場合、損害賠償請求や信用力の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11)テナントの賃貸借契約について 当社が運営するサービス付き高齢者向け住宅は、オーナーが建設する物件を当社が一括借り上げして、入居者に転貸するサブリース契約による方式、日本管理センター株式会社がオーナーから一括借り上げを行い、当社が介護運営会社としてテナントで入る方式の2方式があります。当社が一括借り上げを行う場合、オーナーとの賃貸借契約期間は主として25年間となっております。この間は安定的かつ継続的に事業を運営できるメリットがある反面、解約には一定の制約があるため、稼働率が著しく低下した場合や、近隣の賃貸住宅の家賃相場が下落し、当社の募集賃料にも何らかの影響が及んだ場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、解約不能期間を経過したのちには、何らかの理由により、オーナー側から賃貸借契約書の規定に基づき賃貸解除を申し出られる可能性もあります。そうなった場合、当社の運営棟数が減少する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、リース会計に係る会計基準の変更や当該会計基準変更にあたっての当社の該当の有無により、建物部分に係る残リース相当額の貸借対照表への計上に伴う財務比率の悪化や、計上したリース資産の減損処理による利益の減少又は損失及びそれに伴う財務数値の大幅な変動が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12)特定経営者への依存について 当社の創業者であり代表取締役社長である北山忠雄は、当社グループの経営方針や事業戦略の立案・決定における中枢として重要な役割を果たしております。役員への情報共有や権限委譲を進める等、組織体制の強化を図りながら、同氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由で同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(13)風評等の影響について 当社では、経営理念と指針を最も重要なものと位置づけ、理念研修、介護研修、人事考課等、様々な機会を通じて従業員への経営理念等の浸透に努めております。また、利用者本人に加え、その家族、地域の介護事業者、行政、近隣の医療機関等とも密に連携し、交流を図っていることが業績向上にとって重要なものであると認識しております。従業員教育や内部監査等で細心の注意を払い、施設及び事業の運営をしておりますが、従業員の不祥事等何らかの事象が発生したり、当社に関する不利益な情報及び風評が広まった場合には、利用者及びその家族、行政、医療機関等からの評判・評価が落ち、入居紹介が止まるなどの事態により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)有利子負債について 当連結会計年度末時点における有利子負債残高(リース債務を含む)は1,441,146千円、有利子負債依存度は70.1%となっております。当社グループでは、当連結会計年度末時点において株式会社北山住宅販売で「アンジェス」を6棟保有しており、その資金は長期借入金でまかなっております。その結果、総資産に対する有利子負債の割合が高い水準で推移しております。今後は、株式会社北山住宅販売で1棟保有を増やすたびに既に保有している1棟を売却するなど当社グループでの総保有棟数は増やさない方針であり、時間の経過とともに相対的な数値は改善していく見通しでありますが、今後も一定期間は有利子負債は比較的高い水準で推移していく可能性があります。また、事業計画どおりに売却が進まない場合においては、有利子負債の削減が遅れる可能性があります。なお、財務制限条項付きの借入はありません。 (15)新規拠点の開設、受注について 当社グループは、自社グループのみならず、広く新規拠点開設のための情報を収集し、常に新規案件のための情報を入手しておりますが、利用者がいる限り、一度開設すると簡単には撤退できないことから、開設の可否判断については、社内規程に基づき慎重に見極めております。上場後は、株式会社北山住宅販売を通じて土地を購入し、当社が建築を行い、完成後、満室稼働にしたのちに販売するという事業スキームも含めて拠点数を増やしていく方針ではありますが、新規拠点の開設については、オーナーの意向、融資を実施する金融機関の動向等にも影響されることから、新規拠点の開設・受注ができない、又は、新規拠点数が計画よりも下回って推移する可能性があり、将来の運営棟数が当社の目標よりも下回った場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)サービス付き高齢者向け住宅建築補助金の廃止・制度変更について サービス付き高齢者向け住宅に関しては、本書提出日現在、建築費の約1割が補助金として建築主に交付される政策的優遇措置が取られておりますが、これは毎年予算編成によって上限や継続が判断されます。2025年度までの制度の延長と、1戸あたりの補助額の減額が決定されましたが、将来、本補助金が廃止・制度変更となった場合、進行中の案件が一部、オーナーの方針で中止となるリスクがあります。しかし当社グループの建築においては、本補助金が廃止・制度変更となった場合でも、受注価格が安価なため、2025年度までの間は影響は限定的であると考えているほか、サービス付き高齢者向け住宅の提案から住宅型有料老人ホームへの提案へと切り替えることで、リスク回避をすることが可能であると考えております。しかしながら、本補助金の廃止・制度変更が発生した場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (17)建築及び不動産販売の期ずれについて 当社グループの株式会社北山住宅販売は、主としてサービス付き高齢者向け住宅の建築及び自社物件の「アンジェス」を外部オーナーに販売する不動産販売を行っております。建築における売上計上にあたっては、連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については、工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の工事については、工事完成基準を適用しております。工事完成基準を適用している案件については、事故、天災、建築資材が入手できない、検査上の不備が発生する等の事情により建築が遅れ、完成時期が遅れる場合、売上計上が期ずれとなる可能性があります。また、不動産販売においても、オーナーの事情等で当初計画よりも販売時期が遅れた場合、売上計上が期ずれとなる可能性があり、これらの事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (18)新規拠点の単一年度への開設集中について 当社グループは、拠点数を増やして事業を拡大するビジネスモデルをとっております。新規拠点を開設する際には、一定の期間は費用先行となる赤字期間が生じることとなります。そのため、単一年度に多数の拠点の開設が重なった場合は業績の下押し圧力となり、その年度の当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)固定資産の減損等について当社グループは、業績動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生することがあり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。減損処理が発生しないよう拠点単位での収益管理を行い、施設長に収支の責任を持たせ、収益性が悪化している拠点については積極的に対策を講じますが、万が一、不採算拠点の増加や閉鎖が集中した場合や、また、株式会社北山住宅販売が保有する「アンジェス」の減損処理が必要となり多額の減損損失が発生した場合は、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (20)支配株主との関係について 当社の支配株主である北山忠雄は、当社の創業者であり代表取締役社長であります。本書提出日現在、北山忠雄並びに同氏の二親等内の親族の所有株式数を含めると発行済株式総数の61.6%を所有しております。なお、オーバーアロットメント分を控除して数値を算出しております。 また、北山忠雄の三親等内の親族が4名、当社従業員として勤務しており、それぞれ経理、総務、広報業務に従事しております。 北山忠雄は、安定株主として引き続き一定の議決権を保有し、その議決権行使にあたっては、株主共同の利益を追求するとともに、少数株主の利益にも配慮する方針を有しておりますが、何らかの事情によりこれらの当社株式が売却され、両氏の持分比率が低下した場合には、当社株式の市場価格及び議決権行使の状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (21)その他のリスクについて 上記のほか、外部からの犯罪行為、SNSへのネガティブな書き込み等が発生することで、社会的信頼が失墜し、その対応のためのコストの発生により、当社グループの業績又は株価に影響を及ぼす可能性があります。