7138

TORICO(7138)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • マンガECサービス
    コミック全巻セットに特化した「漫画全巻ドットコム」を主力とし、女性向け「ホーリンラブブックス」や男性向け「まんが王」など、ターゲット層の異なる複数のネット書店を運営しています。仕入れたコミックやイベント限定グッズを販売し、楽天市場やYahooショッピングなどの大手ECモールにも出店することで、幅広い顧客に商品を提供し収益を得ています。
  • デジタルコミック配信
    国内向けの「スキマ」と海外向けの「MANGA.CLUB」という2つのサービスを展開し、スマートフォンやPCでマンガを読める環境を提供しています。一部無料で読める作品もあり、ライトユーザーを呼び込み、ECサービスやイベントへの誘導口としての役割も果たしています。広告収入や有料コンテンツの課金が主な収益源です。
  • マンガイベント企画運営
    東京・池袋や大阪・谷六などで「マンガ展」というリアル店舗を運営し、作品の世界観を体験できるコラボカフェや原画展示、限定グッズ販売、サイン会などを企画・開催しています。また、台湾やシンガポールにも店舗を展開し、海外のファンにも日本のマンガカルチャーを提供することで、新たな収益機会を創出しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • マンガ事業(単一セグメント)
    当社グループは、マンガに関連する事業を「マンガ事業」という単一のセグメントとして運営しています。これは、ECサービス、デジタルコミック配信サービス、イベントサービスの全てがマンガを軸としており、相互に連携し合っているため、事業全体を一体として捉えていることを意味します。
  • ECサービスが主力
    マンガ事業の中でも、コミック全巻セットに特化したネット書店「漫画全巻ドットコム」を中心とするECサービスが売上の大部分を占めています。2025年3月期の売上高は2,739百万円で、全体の74.5%を占めており、当社の主要な収益源となっています。
  • 多角的なサービス展開
    ECサービスだけでなく、デジタルコミック配信サービス「スキマ」や、リアル店舗でのイベント「マンガ展」も展開しています。これらのサービスは、それぞれ異なる顧客層やニーズに対応しつつ、相互に顧客を誘導し合うことで、マンガ事業全体の成長と収益の多様化を目指しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,233 文字
3 【事業の内容】「世界を虜にする」をビジョンに掲げ「世界に”楽しみ”を増やす」というミッションを実現するために、日本が世界に誇るカルチャーであるマンガを軸足として多角的な事業展開を行っております。休日に自宅でマンガを一気読みする楽しさ、ちょっとしたスキマ時間に読むデジタルコミックの楽しさ、マンガの世界観を凝縮したスペースに浸る楽しさなど、あらゆる生活シーンに楽しみを増やすことで社会に貢献したいと考えています。当社グループはマンガ事業の単一セグメントでありますが、コミック全巻セットに特化したネット書店「漫画全巻ドットコム」を中心のサービスとしたECサービス、国内外へのデジタルコミック配信サービス、リアルスペース及びECサイトでのマンガイベントサービスの3つを並行して展開することで、サービス間の垣根を越えたシナジーを生み出しており当社グループの強みとなっております。当社グループは当社及び連結子会社4社で構成されております。シンガポールでのサービス運営を行うシンガポール子会社以外の連結子会社3社はECサービス、デジタルコミック配信サービス、イベントサービスのアプリ提供事業者として設立しておりますが、各種サービスの主体的な運営は全て当社で行っております。 ECサービス「漫画全巻ドットコム」(コミック全巻セットに特化したネット書店)、「ホーリンラブブックス」(女性向け作品ネット書店)、「まんが王」(男性向け作品ネット書店)、「トレオタ」(トレーディングカードEC)のユーザー層/コンセプトの異なる種類のECサービスを運営しています。コミックの他作品関連グッズの取扱販売を行っており、仕入商品以外に自社イベント事業での限定オリジナルグッズの販売先としても展開することで、楽天市場やYahooショッピングなどのショッピングECモール利用者への販売提供機会を増加しています。また、国内直営サイトならびにショッピングECモール運営ノウハウを活用し、海外居住ユーザー向けの直営越境ECサイト「World Manga10」の運営に加え、中国・東南アジアユーザーが多く利用する「Tmall Global(天猫国際)」「shopee」を介した商品販売を行っています。連結子会社の株式会社漫画全巻ドットコムはECサービス「漫画全巻ドットコム」の電子コミック配信サービスにて顧客がダウンロードして使用するビューワーアプリの登録会社となっております。 (事業系統図:ECサービス) デジタルコミック配信サービス国内デジタルコミック配信サービス「スキマ」、海外デジタルコミック配信サービス「MANGA.CLUB」の運営を行っております。国内/海外、ウェブ/アプリ、スマートフォン/タブレット/PCを問わない柔軟な閲覧が可能で且つ一部無料で読むことができることから、当社グループサービスの中では最大のユーザー数を誇るサービスに育っております。比較的ライトなユーザーにとってのマンガ閲覧のハードルをできるだけ低くすることによって、よりコアなサービスであるECサービス及びイベントへとユーザーを誘導する入り口としての役目も果たしています。連結子会社の株式会社スキマはデジタルコミック配信サービス(スキマサービス)のアプリ運営登録会社となっております。 (事業系統図:デジタルコミック配信サービス) イベントサービス消費者のニーズが「モノ」から「コト」へと変化する中で、当社グループは自社運営店舗ならびにECサイトで企画開催されるイベント「マンガ展」を通じて、国内外問わず全てのマンガファンにマンガを読むだけで収まらない新たな体験・楽しみの機会を提供しています。具体的には東京・池袋、大阪・谷六の全国2拠点で飲食提供可能なコラボカフェ催事店舗に加え、東京・渋谷、大阪・天王寺にてコミックの他、マンガ・アニメ・ドラマ等のグッズ販売を行う物販催事店舗とあわせて、原画の展示、作品の世界観をより深く楽しめるフード・ドリンクの販売提供、限定オリジナルグッズの販売や漫画家や演者キャストのサイン会やトークイベントなどを複合的に企画開催しております。また、日本国内で企画開催したオリジナルグッズ販売やサイン会企画などの催事を海外展開することを目的に、支店(日商特樂客股份有限公司)運営による台湾店、現地法人(TORICO SINGAPORE PTE. LTD.)によるシンガポール店の運営を行い、これまで日本国内でのみ購入することが可能な公式ライセンスグッズを海外店舗で入手することが可能となった他、日本国内展開イベントや商品を現地店舗からSNS等を介し継続的な情報発信を行うことでインバウンド時のイベント参加、店舗来訪客の増加にも寄与させる取り組みを行っております。「マンガ展」サイト内のECサービスにより、店舗に来店することなくオリジナルグッズの購入が可能であるほか、一部オンライン限定商品の販売企画を開催しています。連結子会社の株式会社ROLLはイベントサービスのECならびに店舗来場予約機能を兼ねたマンガ展アプリの運営登録会社となっております。 (事業系統図:イベントサービス)当社グループはこれらのマンガを軸とした複数サービスを並行して提供することで、様々な嗜好を持つマンガファンがそれぞれのサービスを入り口として、別のサービスへと回遊/利用してもらうことによる相乗効果を狙っております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
再販売価格維持制度下で定価販売を指示され、価格決定権が限定的。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
ECサービス、コミック配信サービス、イベントサービス等全般について、特許等による特別な参入障壁が存在しない。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:紙コミック市場のトレンド予測の不確実性 / 電子コミック市場の競争激化と規制リスク / Apple、Googleのプラットフォーム依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特許、ブランド、規制ライセンスなどの明確な無形資産に関する情報は確認できませんでした。事業内容も一般的な小売業の範囲に留まっていると推測されます。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

特定の顧客層に特化した商品やサービスを提供している可能性はありますが、現時点では顧客が乗り換えることによる大きな損失を示唆する情報は乏しいです。限定的なロイヤルティプログラムなどは考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

事業内容から、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果が生じる構造は見られません。BtoCビジネスであっても、プラットフォーム型ではないため該当しません。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

小売業であり、特にコスト面での構造的な優位性(例:独自の仕入れルート、生産効率)を示す情報は現時点では確認できません。一般的な小売業の競争環境にあると推測されます。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

特定のニッチ市場で一定のシェアを確保している可能性はありますが、業界全体に対して圧倒的な規模の経済を享受しているとは考えにくいです。中小規模の小売業と推測されます。

  • マンガ特化型ECの確立
    コミック全巻セットに特化したネット書店「漫画全巻ドットコム」を主力とすることで、特定のニッチ市場で高い専門性とブランド力を築いています。これにより、全巻まとめて購入したいという顧客のニーズに特化して応え、大手ECサイトとの差別化を図り、顧客からの信頼と支持を得ています。
  • 多角的なサービス連携
    EC、デジタルコミック配信、イベントという3つの事業を並行して展開し、それぞれが相互に顧客を誘導し合う「シナジー効果」を生み出しています。例えば、デジタルコミックで作品を知ったユーザーがECで全巻購入したり、イベントで限定グッズを購入したりと、顧客のマンガ体験を多角的にサポートすることで、顧客の囲い込みとLTV(顧客生涯価値)の向上を図っています。
  • 国内外への展開力
    国内でのECサイト運営やイベント開催のノウハウを活かし、海外向け越境ECサイト「World Manga10」や、中国・東南アジアの大手ECモール「Tmall Global」「shopee」への出店、さらには台湾やシンガポールでのリアル店舗展開を進めています。これにより、日本のマンガカルチャーを世界に広げるとともに、海外市場からの収益獲得を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「世界を虜にする」をビジョンに掲げ「世界に“楽しみ”を増やす」というミッションを実現するために、「漫画全巻ドットコム」をはじめとするマンガビジネスを展開しております。また、上記理念のもと、当社グループの役員及び従業員全員の共通価値観として以下5つを定め日々の活動を行っております。1.「遊び」にマジメに、2.とにかく速い、3.自分ゴト化する、4.日々挑戦、日々進化、5.隣人を饗す (2) 経営環境及び中期経営戦略当社グループは、マンガ事業の単一セグメントでありますが、主要サービスごとの中期経営戦略は以下のとおりであります。 (ECサービス)当社グループの主力サービスであるECサービスについては、まず近年見られる現象として、マンガ作品のメディア化(TVアニメ、TVドラマ、映画、動画配信サービス、ゲーム、演劇等)が老若男女幅広い層への認知を生み出し、強いブーム性のある新たなコミック需要を喚起するという傾向が続いております。今後もブーム性の強弱はあれど、メディア作品の原作としてのコミックのニーズの高まりは継続していくと思われます。また、現在の行動制限が緩和された後においても、自宅におけるエンターテイメントの選択肢として、メディア化された原作マンガ作品を楽しむこと、その購入経路として当社サービスへの認知度が維持拡大されてゆくことを想定しております。そのような、経営環境を背景に、当社グループは現時点でコミックを全巻セットで販売するサービスにおいては、引き続き優位な販売シェアを獲得できていると想定しており、以下に掲げる強みを武器に、サービス競争力をさらに高めていくことを基本戦略としております。 強み① ロングテール戦略による差別化当社グループは「コミックのまとめ買い」サービス事業者のパイオニアとして、事業開始以来17年にわたりデータを蓄積、更新し続けることで独自のデータベースを構築してまいりました。このデータベースと全巻セットに特化した倉庫運営によって、漫画全巻ドットコム内での2025年3月末時点の購入可能コミック全巻セット数は25,302セットと、競合他社を引き離し優位なポジションを築いていると考えております。最新の人気コミックから他社では取り扱いが無いような往年の名作コミックまで幅広い品揃えを持つことによって、今後も「コミックのまとめ買い」という購入方法、ライフスタイルを広げていき、紙コミックの市場規模拡大に貢献し、拡大した市場成長を享受できる立場にあると自負しております。 ② 好循環をもたらす販売力と仕入力長年にわたる出版社との強いネットワーク、独自データベースと経験値がもたらす低返本率により、出版社は返本リスクの低減、出版取次は返本物流コスト負担の軽減に繋がっています。また、出版取次からの配本数は返本率・販売量が反映されており、当社の安定的な仕入力は他社がすぐに到達し得ない参入障壁であると自負しております。この仕入力に、既存購入会員のリピート購入、既存データを活かした新規顧客の獲得による販売力が加わることで、「返本することなく大量に販売する」ことが「在庫を切らさない安定的な仕入れ」につながるという好循環を継続的に生み出しています。 具体的な戦略、施策としては以下を推進していく予定です。施策① 広告宣伝/広報/マーケティング強化によるブランド認知度向上SNS、ネットニュース、ネット広告等メディアでの露出を通じて「漫画全巻ドットコム」の認知度は徐々に広がりつつありますが、「コミックのまとめ買い」の手軽さ、楽しさの認知を一層広げていくことが売上拡大を図るにあたり重要であると認識しております。 ② データベース活用による売上拡大・コスト削減データベースを最大限活用することによって、サービスの利便性向上、顧客満足度の向上、欠品/過剰在庫の回避、効果的な新規サービスの開発等を実行することが、今後の売上拡大・コスト削減への大きな要素であると考えます。また、更なるデータ活用の精度向上は当社グループの成長余地であると認識しています。 ③ 自社物流倉庫機能の強化ブーム性のあるコミックから年に数回しか注文のないコミックまで幅広い顧客需要へ対応すべく、随時、倉庫オペレーションの効率化・自動化、必要に応じて増床していくことによって機会損失を最大限回避して参ります。また、欠品の減少、注文から出荷までの時間短縮を更新し続ける組織体制の構築を推進して参ります。 (イベントサービス)当社グループが成長サービスとして位置づけるイベントサービスについては、着実に成長を続けており、東京・大阪をはじめとする国内主要都市において、当社独自の世界観を体感できる常設型の自社店舗を運営しています。各店舗では、原作ファンの期待に応える没入型の展示や演出を通じて、リピーターの獲得やブランドロイヤリティの向上に寄与しております。加えて、自社製造によるオリジナルグッズの企画・開発体制を強化し、作品の世界観を忠実に再現した商品展開を行うことで、他社との差別化を推進しております。更に、実写ドラマと連動したイベントなど、独自性の高いコンテンツ開発にも取り組み、日本発エンターテインメントの価値の最大化を追求しております。当社イベントサービスの特徴である、アニメ化される人気作品から熱量の高いファンを抱えるニッチ作品までを幅広く企画実施できること、「コミック原作」×「実写ドラマ化」作品での商品化やポップアップ催事展開を放映タイミングにあわせて展開すること、自社でのグッズ企画・製造能力を保有していることを強みに、中長期的なイベントサービスの成長性は当社が展開するサービスの中でもポテンシャルが高いと考えております。国内にとどまらず、現地パートナーとの連携を通じて、当社と連携先企業の共同企画による日本のIPコンテンツを活用したイベントを実施しており、海外(東アジア圏)でのにおける認知度の向上とファン層の拡大を図りつつ、継続したイベント巡回も決定しており、単発的な売上案件への依存から、持続的な成長フェーズへと移行しております。特に海外市場においては、海外マンガファンのニーズも高く、強く支持されていることから、世界キャラクター物販市場への積極的な拡大に挑戦していく予定です。マンガがアニメ化されネット動画で拡散されることで、マンガ作品の認知度は世界的に高いものの紙コミック、電子コミックは言語の違い、海賊版等の障壁でビジネスを拡大できていない一方で、グッズに関してはどの地域であっても手軽に購入できる非言語商材であるため世界的なニーズが存在していると考えます。また、当社は、現在国内4店舗(渋谷、池袋、大阪・谷六、大阪・天王寺)と、海外2店舗(台湾、シンガポール)、国内外の自社運営ECサイト及び他社ECモールの活用による越境ECサイト(worldmanga10)の出店強化を推し進めておりますが、今後も、進出国に適した取扱い商品、販売形態を模索しながら、積極的且つボーダレスな拡大戦略を進めていく計画です。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、持続的な成長と企業価値の拡大を図るために、事業規模の拡大を重視しており「売上高」を重要な指標と考えております。また、当社は、紙コミックのECサービスを主としており、売上総利益率はある程度、固定化されているものの、倉庫物流業務の効率化などの企業努力と、各種マーケティング施策等で、顧客にどれだけ付加価値のある楽しみを提供できたかを測る指標として「売上高経常利益率」を重要な指標としております。売上高経常利益率は、営業活動が効率的に行われたかどうかを見るために有効な指標であることが当該指標を重視している理由であり、業界構造の観点から書店平均的数値は1%以下と推測されるなかで、当社では常に業界平均を上回る利益率の水準を実現することを中期計画における経営目標の目安としております。また当社の取締役会等でサービスの月次推移を報告するにあたっては、販売者数や月間アクティブユーザー数、 コンバージョンレート、顧客単価等をKPIとして使用しており、計画達成に必要な目安と定めその推移を確認しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が続いております「3.事業等のリスク (5) 継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載している対応策を迅速かつ着実に行い、早期に継続企業の前提の疑義を解消することが最重要課題であると認識しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「世界を虜にする」をビジョンに掲げ「世界に“楽しみ”を増やす」というミッションを実現するために、「漫画全巻ドットコム」をはじめとするマンガビジネスを展開しております。また、上記理念のもと、当社グループの役員及び従業員全員の共通価値観として以下5つを定め日々の活動を行っております。1.「遊び」にマジメに、2.とにかく速い、3.自分ゴト化する、4.日々挑戦、日々進化、5.隣人を饗す (2) 経営環境及び中期経営戦略当社グループは、マンガ事業の単一セグメントでありますが、主要サービスごとの中期経営戦略は以下のとおりであります。 (ECサービス)当社グループの主力サービスであるECサービスについては、まず近年見られる現象として、マンガ作品のメディア化(TVアニメ、TVドラマ、映画、動画配信サービス、ゲーム、演劇等)が老若男女幅広い層への認知を生み出し、強いブーム性のある新たなコミック需要を喚起するという傾向が続いております。今後もブーム性の強弱はあれど、メディア作品の原作としてのコミックのニーズの高まりは継続していくと思われます。また、現在の行動制限が緩和された後においても、自宅におけるエンターテイメントの選択肢として、メディア化された原作マンガ作品を楽しむこと、その購入経路として当社サービスへの認知度が維持拡大されてゆくことを想定しております。そのような、経営環境を背景に、当社グループは現時点でコミックを全巻セットで販売するサービスにおいては、引き続き優位な販売シェアを獲得できていると想定しており、以下に掲げる強みを武器に、サービス競争力をさらに高めていくことを基本戦略としております。 強み① ロングテール戦略による差別化当社グループは「コミックのまとめ買い」サービス事業者のパイオニアとして、事業開始以来17年にわたりデータを蓄積、更新し続けることで独自のデータベースを構築してまいりました。このデータベースと全巻セットに特化した倉庫運営によって、漫画全巻ドットコム内での2025年3月末時点の購入可能コミック全巻セット数は25,302セットと、競合他社を引き離し優位なポジションを築いていると考えております。最新の人気コミックから他社では取り扱いが無いような往年の名作コミックまで幅広い品揃えを持つことによって、今後も「コミックのまとめ買い」という購入方法、ライフスタイルを広げていき、紙コミックの市場規模拡大に貢献し、拡大した市場成長を享受できる立場にあると自負しております。 ② 好循環をもたらす販売力と仕入力長年にわたる出版社との強いネットワーク、独自データベースと経験値がもたらす低返本率により、出版社は返本リスクの低減、出版取次は返本物流コスト負担の軽減に繋がっています。また、出版取次からの配本数は返本率・販売量が反映されており、当社の安定的な仕入力は他社がすぐに到達し得ない参入障壁であると自負しております。この仕入力に、既存購入会員のリピート購入、既存データを活かした新規顧客の獲得による販売力が加わることで、「返本することなく大量に販売する」ことが「在庫を切らさない安定的な仕入れ」につながるという好循環を継続的に生み出しています。 具体的な戦略、施策としては以下を推進していく予定です。施策① 広告宣伝/広報/マーケティング強化によるブランド認知度向上SNS、ネットニュース、ネット広告等メディアでの露出を通じて「漫画全巻ドットコム」の認知度は徐々に広がりつつありますが、「コミックのまとめ買い」の手軽さ、楽しさの認知を一層広げていくことが売上拡大を図るにあたり重要であると認識しております。 ② データベース活用による売上拡大・コスト削減データベースを最大限活用することによって、サービスの利便性向上、顧客満足度の向上、欠品/過剰在庫の回避、効果的な新規サービスの開発等を実行することが、今後の売上拡大・コスト削減への大きな要素であると考えます。また、更なるデータ活用の精度向上は当社グループの成長余地であると認識しています。 ③ 自社物流倉庫機能の強化ブーム性のあるコミックから年に数回しか注文のないコミックまで幅広い顧客需要へ対応すべく、随時、倉庫オペレーションの効率化・自動化、必要に応じて増床していくことによって機会損失を最大限回避して参ります。また、欠品の減少、注文から出荷までの時間短縮を更新し続ける組織体制の構築を推進して参ります。 (イベントサービス)当社グループが成長サービスとして位置づけるイベントサービスについては、着実に成長を続けており、東京・大阪をはじめとする国内主要都市において、当社独自の世界観を体感できる常設型の自社店舗を運営しています。各店舗では、原作ファンの期待に応える没入型の展示や演出を通じて、リピーターの獲得やブランドロイヤリティの向上に寄与しております。加えて、自社製造によるオリジナルグッズの企画・開発体制を強化し、作品の世界観を忠実に再現した商品展開を行うことで、他社との差別化を推進しております。更に、実写ドラマと連動したイベントなど、独自性の高いコンテンツ開発にも取り組み、日本発エンターテインメントの価値の最大化を追求しております。当社イベントサービスの特徴である、アニメ化される人気作品から熱量の高いファンを抱えるニッチ作品までを幅広く企画実施できること、「コミック原作」×「実写ドラマ化」作品での商品化やポップアップ催事展開を放映タイミングにあわせて展開すること、自社でのグッズ企画・製造能力を保有していることを強みに、中長期的なイベントサービスの成長性は当社が展開するサービスの中でもポテンシャルが高いと考えております。国内にとどまらず、現地パートナーとの連携を通じて、当社と連携先企業の共同企画による日本のIPコンテンツを活用したイベントを実施しており、海外(東アジア圏)でのにおける認知度の向上とファン層の拡大を図りつつ、継続したイベント巡回も決定しており、単発的な売上案件への依存から、持続的な成長フェーズへと移行しております。特に海外市場においては、海外マンガファンのニーズも高く、強く支持されていることから、世界キャラクター物販市場への積極的な拡大に挑戦していく予定です。マンガがアニメ化されネット動画で拡散されることで、マンガ作品の認知度は世界的に高いものの紙コミック、電子コミックは言語の違い、海賊版等の障壁でビジネスを拡大できていない一方で、グッズに関してはどの地域であっても手軽に購入できる非言語商材であるため世界的なニーズが存在していると考えます。また、当社は、現在国内4店舗(渋谷、池袋、大阪・谷六、大阪・天王寺)と、海外2店舗(台湾、シンガポール)、国内外の自社運営ECサイト及び他社ECモールの活用による越境ECサイト(worldmanga10)の出店強化を推し進めておりますが、今後も、進出国に適した取扱い商品、販売形態を模索しながら、積極的且つボーダレスな拡大戦略を進めていく計画です。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、持続的な成長と企業価値の拡大を図るために、事業規模の拡大を重視しており「売上高」を重要な指標と考えております。また、当社は、紙コミックのECサービスを主としており、売上総利益率はある程度、固定化されているものの、倉庫物流業務の効率化などの企業努力と、各種マーケティング施策等で、顧客にどれだけ付加価値のある楽しみを提供できたかを測る指標として「売上高経常利益率」を重要な指標としております。売上高経常利益率は、営業活動が効率的に行われたかどうかを見るために有効な指標であることが当該指標を重視している理由であり、業界構造の観点から書店平均的数値は1%以下と推測されるなかで、当社では常に業界平均を上回る利益率の水準を実現することを中期計画における経営目標の目安としております。また当社の取締役会等でサービスの月次推移を報告するにあたっては、販売者数や月間アクティブユーザー数、 コンバージョンレート、顧客単価等をKPIとして使用しており、計画達成に必要な目安と定めその推移を確認しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が続いております「3.事業等のリスク (5) 継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載している対応策を迅速かつ着実に行い、早期に継続企業の前提の疑義を解消することが最重要課題であると認識しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や個人消費の持ち直しにより緩やかな回復が見られましたが、円安や物価上昇、海外経済の減速といった不確定要素の影響もあり、先行きは依然として不透明な状況が続きました。特に、エネルギー価格の高止まりや地政学リスクが懸念され、消費者の節約志向も強い状況で推移いたしました。経済活動の正常化が進む中でも、引き続き慎重な見通しが求められる一年でした。 当社のECサービスが属する出版業界におきましては、公益社団法人全国出版協会 出版科学研究所『出版指標 2025年春号』によると、2025年3月期の書籍雑誌推定販売金額は9,915億円と推定され、前年同期比で4.8%の減少が見られました。一方、コミック推定販売金額は7,043億円となり、前年比1.5%の成長を記録し、初めて7,000億円を突破いたしました。しかしながら、紙コミックの売上は1,472億円(前年比8.6%減)と、1995年以降で最低の水準となりました。電子コミックは5,122億円で前年比6.0%の成長を示しましたが、その成長率は鈍化傾向にあります。売れ行きの傾向としては、アニメ化された作品に人気が集中し、一部の大賞受賞作品は大きな売上を記録したものの、それ以外の作品の影響は以前に比べて薄れる傾向が見られました。ヒット作として『怪獣8号』や『ダンダダン』が挙げられますが、市場全体としては年々縮小傾向が続いております。イベントサービスに関連する環境としましては、インバウンド需要は継続して拡大しております。日本政府観光局(JINTO)発表の「訪日外客数(2025年3月推計値)」によると、2025年3月期の訪日外客数は38,848千人(暫定値)に達し、2024年3月度比で134.7%の大幅な増加を示しました。特に、東アジアからは中国、東南アジアからはインドネシア、欧米豪からは米国を中心に、訪日外客数が増加傾向となっております。 このような環境のもと、当社の事業は以下のように推移いたしました。 当連結会計年度のECサービス売上高は3,008百万円(前年度比88.1%、予算比98.7%)となりました。主要KPIとしましては、ユーザー数は32百万人(前年同期37百万人、前年同期比86.7%)となりましたが、購買率は1.06%(前年同期1.01%、+0.05pt増)と向上し、購買単価は8,138円(前年同期8,347円、前年度比97.5%)となりました。当社は紙コミックの売上構成比が大きいことから、紙コミック市場動向と近い数値推移となりました。市場規模が縮小傾向の中で市場内シェア拡大を目指し、ポイント販促や送料無料といった販促指標を大幅に見直し、販促費の投下による売上獲得から、取扱点数や供給在庫量による他店との差別化及び利益確保を推進いたしました。 当社の2025年3月期のイベントサービス売上は592百万円(前年度比122.5%、予算比99.2%)となりました。その内訳は、店舗売上が334百万円、イベントEC売上が259百万円となりました。事業効率化のため、不採算店舗であったマンガ展 名古屋店を第4四半期に閉店した一方で、売上が堅調な渋谷店モデルを踏襲したマンガ展 天王寺店を新たに開店いたしました。この天王寺店の開店により、当社の注力IPである実写映像化物販催事を大阪と東京で継続して開催することが実現いたしました。さらに、海外での巡回を前提としたコラボカフェ・ポップアップ催事企画の立案・実施に注力しており、今後IP単位の売上増加と事業収益の改善を見込んでいます。 新規事業においては、まず商品化卸事業について、卸販売を前提とした商品化企画を中止し、当社の催事や海外協業先への卸に集約することで、収益効率の改善を目指しました。次に、トレカサービスでは、トレカ販売の強化を目的としてオンラインガチャサービスの販売を開始いたしました。希少性の高いトレカ商品については、業務資本提携を締結している株式会社テイツーと連携し、在庫を効率的に確保することで継続的な販売強化を図っております。また、買取サービスにおいては、オンライン宅配買取サービスをプレリリースいたしました。今後はテイツーとのシナジーを生かし、買取在庫の共有を目指してWeb主導での展開を進めていく予定です。海外事業については、2025年2月13日付で東アジアに拠点を持つ有力な海外現地パートナーである上海晞暁文化咨詢有限公司(中国)、Applause Entertainment Limited(台湾)、及びINCUBASE Studio Asia Limited(香港)との業務提携を開始いたしました。2025年3月には、上海現地にて当社と連携先企業の共同企画による日本のIPコンテンツを活用したイベントを実施いたしました。また、海外(東アジア圏)でのイベント巡回も決定しており、単発的な売上案件への依存から、持続的な成長フェーズへと移行しております。海外店舗についても、不採算店舗であったマンガ展の台湾店舗を2025年第4四半期に閉店いたしました。今後は、2025年夏頃を目処に、協業先である株式会社テイツーとの共同運営店舗の開店を目指しています。加えて、2025年4月25日にはグロースパートナーズ株式会社との間で業務資本提携を締結いたしました。成長余地の大きいイベント及び海外事業への資金とリソースの集中を図ることにより、更なる成長を目指してまいります。結果として新規・海外事業売上高は77百万円となりました。 上記の施策の結果、当連結会計年度における売上高は3,677,329千円(前年同期間売上高3,897,961千円、前年同期比5.7%減)、営業損失は260,185千円(前年同期間営業損失222,408千円)、経常損失は264,558千円(前年同期間経常損失224,082千円)、当期純損失及び親会社株主に帰属する当期純損失は445,558千円(前年同期間当期純損失及び親会社株主に帰属する当期純損失272,651千円)となりました。 注.当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の業績の状況については記載しておりません。 ② 財政状態の分析(資産の部)当連結会計年度末の総資産は1,473,425千円(前連結会計年度末比380,386千円減)となりました。総資産の内訳は、流動資産が1,408,533千円(前連結会計年度末比184,634千円減)、固定資産が64,891千円(前連結会計年度末比195,751千円減)であります。主な変動要因は、前連結会計年度末に比べ、流動資産は、売掛金が87,789千円減少、商品が76,689千円減少したこと等によるものであります。また固定資産は、減価償却費及び減損損失の等計上により有形固定資産が101,630千円減少、無形固定資産が55,807千円減少及び長期前払費用(投資その他の資産「その他」に含む)が23,500千円減少したこと等によるものであります。 (負債の部)当連結会計年度末における負債合計は667,502千円(前連結会計年度末比290,100千円減)となりました。負債の内訳は、流動負債が501,817千円(前連結会計年度比190,155千円減)、固定負債は165,684千円(前連結会計年度末比99,945千円減)であります。主な変動要因は、前連結会計年度末に比べ、流動負債は買掛金85,365千円減少、未払金が62,940千円減少及び1年内返済予定の長期借入金が59,423千円減少したことに対し、未払法人税等が12,224千円増加したこと等によるものであります。 固定負債は、長期借入金が97,000千円減少したこと等によるものであります。 (純資産の部)当連結会計年度末における純資産合計は805,923千円(前連結会計年度末比90,285千円減)となりました。主な変動要因は、親会社株主に帰属する当期純損失445,558千円による減少及び第三者割り当てによる新株の発行及び新株予約権(ストック・オプション)の行使により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ178,064千円増加したことによるものであります。以上の結果、財務指標としては、流動比率が280.7%、自己資本比率が54.6%になっております。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、28,274千円増加し、634,881千円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は、140,017千円(前年同期は187,492千円の支出)となりました。これは、税金等調整前当期純損失439,048千円、仕入債務の減少85,387千円及び未払金の減少62,324千円等による資金の減少と、減損損失165,006千円、売上債権の減少87,726千円、棚卸資産の減少76,621千円、減価償却費38,531千円等による資金の増加等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は、26,884千円(前年同期は136,520千円の支出)となりました。これは、無形固定資産の取得による支出24,957千円、差入保証金の支払いによる支出43,238千円等による資金の減少と、差入保証金の回収43,894千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果獲得した資金は、195,235千円(前年同期は134,713千円の支出)となりました。 これは、長期借入金の返済による支出156,423千円、第三者割り当てによる新株発行及びストックオプションの行使による新株式の発行による収入354,278千円等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の状況a.生産実績当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載がなじまないため、当該記載を省略しております。b.受注実績当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、受注実績の記載がなじまないため、当該記載を省略しております。c.販売実績当社事業はマンガ事業の単一セグメントであり、当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。事業の名称金額(千円)前年比(%)マンガ事業3,677,32994.3合計3,677,32994.3 (注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。なお、楽天グループ株式会社、アマゾンジャパン合同会社、LINEヤフー株式会社、に対する販売実績は、当社が同社等の運営するショッピングモールを介して、当社運営店舗が一般消費者へ販売した商品売上の総額であります。相手先第19期連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)第20期連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)楽天グループ株式会社1,068,31827.4837,75022.8アマゾンジャパン合同会社727,32118.7667,23718.1LINEヤフー株式会社450,23811.6422,80811.5 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ合理的と考えられる見積りが行われている部分があり、資産・負債及び収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。なお、重要な会計上の見積りはありません。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績(売上高)当連結会計年度の売上高は「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は2,344,013千円となり、前連結会計年度に比べ149,493千円減少いたしました。主に主力ECサービスの売上減収に伴うコミックの仕入が減少したことによります。結果として売上総利益は1,333,315千円となり、前連結会計年度に比べ71,139千円減少いたしました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)販売費及び一般管理費の主な変動項目として、取引減少に伴い変動費である、荷造運賃182,407千円(前連結会計年度に比べ11,464千円の減少)及びオンラインショップ運営費292,079千円(前連結会計年度に比べ26,748千円の減少)及び支払手数料115,655千円(前連結会計年度に比べ8,613千円の減少)、を計上した一方で、前期の期中において移転を行った本社・倉庫の賃料を含む地代家賃121,697千円(前連結会計年度に比べ10,201千円の増加)等を計上した結果、販売費及び一般管理費合計で1,593,500千円(前連結会計年度に比べ33,362千円の減少)となりました。結果として、売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引きました営業損失は260,185千円(前連結会計年度に比べ37,776千円の減少)となりました。 (営業外損益、経常利益)当連結会計年度の営業外収益は12,564千円(前連結会計年度に比べ5,852千円の増加)となりました。営業外費用の主な増加項目として、対象者の退職による株式報酬消滅損8,126千円(前連結会計年度に比べ8,126千円の増加)及び為替差損2,823千円(前連結会計年度に比べ2,003千円の増加)を計上した結果、営業外費用で16,937千円(前連結会計年度に比べ8,551千円の増加)を計上しました。結果として経常損失は264,558千円(前連結会計年度に比べ40,475千円の減少)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は445,558千円(前連結会計年度に比べ172,907千円の減少)となりました。 b.財政状態主な増減内容については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の分析」に記載のとおりであります。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループにおいては、商品の仕入れ、荷造り運賃やECサイトの運営費用等、事業継続に必要な運転資金の支出構造に大きな変動はないものの、当連結会計年度においては売上が低迷し、経常的な営業活動によるキャッシュ・フローが減少したことにより、資金繰りの面で厳しい状況となりました。このため、当社グループは必要資金を確保するため、転換社債型新株予約権付社債(CB)および新株予約権の発行を通じて運転資金を調達いたしました。当社グループでは、引き続き資金繰りの状況に留意しつつ、資金需要に応じた柔軟な調達手段を講じてまいります。今後も、営業活動によるキャッシュ・フローの改善を図るとともに、資金の流動性確保と財務の安定性の維持に努めてまいります。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの事業に重要な影響を与える要因の詳細につきましては、「3.事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ⑤ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 紙コミック市場の縮小
    国内コミック市場全体では電子コミックが成長している一方で、紙コミック市場は縮小傾向にあります。当社グループの主力であるECサービスは紙コミックの販売が中心であるため、この市場縮小が続くと、全巻買い需要の予測が難しくなり、売上や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 電子コミック市場の競争激化
    電子コミック市場は成長していますが、競合他社の参入が相次ぎ、競争が激化しています。当社グループのデジタルコミック配信サービスが、この競争環境下でユーザー数を維持・拡大できない場合や、法規制の変更など予期せぬ事態が発生した場合には、業績に影響が出る可能性があります。
  • 特定プラットフォームへの依存
    スマートフォンアプリを通じた売上の一部は、Apple Inc.とGoogle Inc.のプラットフォームに大きく依存しています。これらプラットフォーム運営企業の事業戦略変更や手数料率の変動、あるいは当社アプリの停止・削除といった事態が発生した場合、当社グループの事業運営や収益に重大な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|11,883 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性がある主要なリスクは以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしてまいります。また、当社グループとして必ずしも重要な事業上のリスクに該当しないと考える事項につきましても、投資者の判断上、あるいは当社グループの事業活動を理解するうえで重要であると考えられるものについては、投資者に対する積極開示の観点から記載しております。当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。また当社グループのリスク管理に関する規程及びその他体制については、4 コーポレート・ガバナンスの状況等、(1) コーポレート・ガバナンスの概要、③ 企業統治に関するその他の事項、イ.内部統制システムの整備の状況、(3) 損失の危険の管理に関する規程及びその他体制、に記載しております。 (1) 事業環境に関するリスクについて① 紙コミック市場について当社グループの主力ビジネスが属する最近5年間における国内コミック市場(紙コミック(コミックス+コミック誌)+電子コミック)の売上高は以下のとおりであります。(単位:億円) 合計前年度比紙コミック前年度比電子コミック前年度比2024年度7,043101.5%1,92191.2%5,122106.0%2023年度6,937102.4%2,10791.9%4,830107.8%2022年度6,770100.2%2,29186.6%4,479108.9%2021年度6,759110.3%2,64597.7%4,114120.3%2020年度6,126123.0%2,706113.3%3,420131.8% (注) 出典:公益社団法人全国出版協会 出版科学研究所『出版指標 2025年 春号』 当社グループの業績計画は上記のような市場トレンドの予測の基に成り立っておりますが、将来コミックEC市場やマンガ全巻買い需要のトレンドについて、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、予測しえない不測の事象が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 電子コミック市場について当社グループのデジタルコミック配信サービスの背景となる電子書籍市場は、スマートフォン・タブレット端末が普及したことにより、大きく成長しております。一方で、競合他社の参入により競争は激化してきております。当社グループはこうした電子書籍市場の拡大や幅広い表示端末に対応し、各種サービス内容の拡充と整備を進めていく所存でありますが、万が一、電子書籍市場の拡大が想定どおりに進まなかった場合、法制度の改定等により当社グループが行うサービスが規制対象となった場合、その他予測し得ない不測の事象が発生した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ ウェブ・アプリ広告の動向について当社グループが運営するデジタルコミック配信サービスでは、数多くの広告主及び広告代理店(以下「広告主等」という)へ広告の掲載を委託しており、広告の収益性は経済状況、市況、広告主等の経営状況によって変動する可能性があります。当社グループといたしましては、新しい広告システムの情報収集を積極的に行い、常に安定かつ高収益の広告が配信できるよう努めております。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、広告主等の状況により広告出稿意欲の減衰があった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ Apple、Googleの動向について当社グループの売上の一部は、スマートフォンアプリを利用した課金売上及び広告売上であり、当社グループの事業モデルは、Apple Inc.及びGoogle Inc.の2社のプラットフォーム運営事業者に依存しております。現状の影響は軽微ではありますが、これらプラットフォーム運営事業者の事業戦略の転換並びに動向によっては、手数料率等の変動等何らかの要因により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、プラットフォーム運営事業者の方針変更などにより、当社グループの提供するアプリや当社グループのアカウントがプラットフォーム運営事業者により停止又は削除された場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 事業内容に関するリスクについて① 商品ニーズ、ユーザー嗜好の変化当社グループのビジネス商材であるコミック市場においては、ユーザーの嗜好の移り変わりが激しく、特にマンガ全巻売りビジネスにおいては、マンガを原作とするコンテンツのメディア化やヒットの発生を的確に捉えた需要の予測を的確に行う必要があり、ユーザー嗜好の変化に機敏に対応する必要があります。そうしたユーザーの嗜好の変化や、需要の的確な予測ができない場合、予測に遅れが生じた場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、十分な商品の確保と供給が行えずに、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定事業への依存について当社グループは、主力サービスであるコミック全巻売りを中心としたECサービスの売上規模(2025年3月期売上高2,739百万円)及び全体売上に占める比率(同74.5%)が大きく、仕入、販売、出荷配送の商流運営において、多くの経営資源を集中させております。一方で付帯する様々なマンガビジネスを展開しており、今後はイベントビジネス等、新たな柱となるサービスを育成し、収益構造の多様化を図って参りますが、事業環境の変化等により、主力のECサービスが停滞又は縮小した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 競合他社の影響について当社グループが行うマンガビジネスは、ECサービス、コミック配信サービス、イベントサービス等全般について、特許等による特別な参入障壁が存在しない業界であります。そのため、特に電子コミックを用いたサービスにおいては近年多数の企業が参入し、競争が激化しております。このような環境の下、当社グループは、紙コミックの全巻売りを主とするネット書店運営をコアビジネスとし、競合他社とは違う戦略路線で積極的にサービスの拡充及びサービスの差別化を図り、当社グループならではの付加価値を増やしてきました。ただし、今後の当社グループの戦略が模倣され、紙コミックの全巻売りビジネスにおいても、競争が激化した場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 特定取引先への依存について当社グループは、主力のマンガ全巻売りのECサービスの商流においては、紙コミックの仕入れの取次会社として楽天ブックスネットワーク株式会社と、電子コミックの仕入れの取次会社として株式会社メディアドゥと、出店モールについては、楽天グループ株式会社、アマゾンジャパン合同会社、LINEヤフー株式会社等と、販売商品の出荷配送においては佐川急便株式会社と、それぞれ取引契約を締結しており、これら主要取引先への依存度が高まっております。しかしながら、これら取引先との永続的な取引が確約されているものではなく、仕入料率や、出店手数料率、配送費用等の改定等の契約条件の変更等があった場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ システム障害について当社グループの事業は、携帯電話やPC、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故(社内外の人的要因によるものを含む)等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの事業及び業績は深刻な影響を受けます。また、当社グループのコンピュータ・システムは、適切なセキュリティ手段を講じて外部からの不正アクセスを回避するよう努めておりますが、当社グループの運営する各サイトへのアクセスの急激な増加、データセンターへの電力供給やクラウドサービスの停止等の予測不可能な様々な要因によってコンピュータ・システムがダウンした場合や、コンピュータ・ウイルスやクラッカーの侵入等によりシステム障害が生じた場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 当社グループ物流機能の運営及び在庫管理について当社グループの主力ビジネスである紙コミックのECサービスにおいて、当社グループは自社で倉庫を持ち、商品の仕入れ納品から、受注後の出荷配送迄の、物流機能を有しております。日々の在庫管理においては、過剰在庫の発生や売上機会損失の発生(不足)のない適正な水準で、在庫のコントロールを行っておりますが、在庫水準のバランスが崩れた場合には、資金コントロールに影響を及ぼす可能性があります。また、適切な在庫保管業務や、商品受発注時の迅速な物流機能の提供の為に、売上の拡大に応じた十分な人員の確保と、施設、設備の拡張等の対応、維持、メンテナンスの実施を行っておりますが、将来的に十分な人員・人材が確保できない事等が発生した場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 ⑦ 再販売価格維持制度に関するリスク当社グループの主力ビジネスである紙コミックのECサービスは、出版業界に属しますが、同業界は再販売価格維持制度と委託(販売)制度下にあり、商品の供給元である出版社が小売業者の売価変更を許容せず、定価販売を指示する一方で、定められた期間内であれば書店は売れ残ったものについて返品が認められる出版物販売方法を行っております。当社グループのサービスは一般的な書店と比較して返品率の低いサービス運営を行っている為、他の書店と比較してのマイナス面での影響は小さいと考えてはおりますが、今後、再販売価格維持制度の改正又は廃止等が行われた場合は、委託販売制度への影響も含めて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 著作物の利用許諾契約について当社グループは、電子コミックの配信にあたり、著作権者等の取引先(法人及び個人)との間で著作物利用許諾契約を締結するとともに、これら取引先との良好な信頼関係を築いております。サービスの拡大においては、これら契約の継続を前提としておりますが、版権元自身が同様の事業展開を行うことにより版権を獲得できなくなった場合等、何らかの事情により版権元から使用許諾が得られなかった場合や、契約の更新ができなかった場合、又は著作物の利用料が変動した場合は、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 海外展開について当社グループは、今後の事業展開として、これまで国内で培ったマンガファン向けのマンガ関連イベントの企画、開催ノウハウを用いて、海外のマンガファンを対象に、イベントビジネスを展開することを企図しております。しかし、当社グループは海外ビジネスの経験が少ない中で、海外においてはユーザーの嗜好や法令等が、日本国内と異なることがあり、必要な人材の確保を含めて当社グループの想定どおりに事業展開できない場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3) 組織体制に関するリスクについて① 組織規模が小さいことについて当社グループ組織は、従業員数が2025年3月末現在で64名(臨時従業員を除く)と規模が小さく、現在の社内管理体制もこの規模に応じたものとなっております。当社グループでは、今後の事業推進、展開、拡大に対応して人材の採用、育成と管理体制の強化を進めて参りますが、必要な人材の確保や社内教育等が順調に進まなかった場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業拡大に影響を与え、その結果、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 人材の採用育成について当社グループは、今後急速な成長が見込まれる事業の展開や企業規模の拡大に伴い、継続的に幅広く優秀な人材を採用し続けることが必須であると認識しております。質の高いサービスの安定稼働や競争力の向上、技術革新への対応に当たっては開発部門を中心に高度な技術力・企画力を有する人材が要求されていることから、一定以上の水準を満たす優秀な人材を継続的に採用するとともに、成長ポテンシャルの高い人材の採用及び既存の人材の更なる育成・維持に積極的に努めていく必要性を強く認識しております。しかしながら、当社グループの採用基準を満たす優秀な人材の確保や人材育成が計画どおりに進まなかった場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 内部管理体制の整備状況にかかるリスクについて当社グループは、企業価値を継続的かつ安定的に高めていくためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能するとともに、適切な内部管理体制の整備が必要不可欠であると認識しております。業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保のための内部統制システムの適切な整備・運用、さらに法令・定款・社内規程等の遵守を徹底しておりますが、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の整備が追いつかない状況が生じる場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ④ 特定人物(創業者)への依存に係るリスクについて当社代表取締役である安藤拓郎は、当社の設立者であるとともに、大株主であり、経営方針や事業戦略の決定において、重要な役割を果たしております。このため当社グループでは安藤拓郎に依存しない体制を作るために、経営体制の強化を図っております。しかし、現状において、何らかの理由により安藤拓郎が当社グループの業務を継続することが困難になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 法的規制に関するリスクについて① コンプライアンス体制について当社グループでは、今後企業価値を高めていくためにはコンプライアンス体制が有効に機能することが重要であると考えております。そのため、コンプライアンスに関する社内規程を策定し、全役員及び全従業員を対象として年一回以上の社内研修を実施し、周知徹底を図っていく予定です。併せて、コンプライアンス体制の強化に取り組んでおります。しかしながら、これらの取組みにも関わらずコンプライアンス上のリスクを完全に解消することは困難であり、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、今後の当社グループの事業運営に関して法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループの企業価値及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 知的財産権について当社グループは、電子コミックの配信にあたり、著作権をはじめとする知的財産権を侵害しないよう、取引先との間で締結する著作物の利用許諾契約を遵守し事業を展開しております。しかしながら、電子書籍の販売は新しい業態であるため、今後の法改正や解釈の変更、並びに海外展開による権利処理の複雑化等により、第三者から知的財産権に関する侵害を主張される可能性があります。このような場合、解決までに多くの時間と費用が発生する等、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 「個人情報の保護に関する法律」について当社グループは、サービス提供にあたり、取引先、コンテンツ利用者等の個人情報を取得する場合があります。これらの情報を適切に保護するため、Pマークを取得し、情報へのアクセス制限や不正侵入防止のためのシステム対応、「プライバシーポリシー」等の情報管理に関する規程の作成等、個人情報保護のための諸施策を講じるとともに、個人情報の取得は必要最小限にとどめております。しかしながら、外部からの不正アクセス、故意又は過失等による情報漏洩に関するリスクは完全には排除できないことから、個人情報が流出する可能性があります。このような場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、損害賠償の請求や信用低下等によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 「特定商取引に関する法律」について当社グループは、「特定商取引に関する法律」の定義する販売事業者に該当するため、サイト上で「特定商取引に関する法律」に基づく表示を行っております。今後、上記法令の改正等により規制の範囲が拡張した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 「製造物責任法(PL法)」について当社グループは、イベントサービスにおいて、開催イベントに関連するグッズの企画から一部製造を、また軽飲食物のコラボメニューの企画と加工食品の提供を行っており、商品の欠陥に起因する事故が生じた場合には、「製造物責任法(PL法)」により損害賠償問題が発生する可能性があります。当社グループでは、このような事故が生じないよう、品質管理、生産管理体制を整備しておりますが、万が一の事故に備えてPL保険に加入しております。過去に「製造物責任法(PL法)」に抵触した問題は生じておりませんが、問題が生じた場合、損害賠償や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 「食品衛生法」について当社グループが提供する商品・サービスにおいて、協力会社先等の「食品衛生法」の遵守体制を確認したのち取引を開始しておりますが、当社グループが提供する食品が食品衛生法に抵触することが発見された場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 「資金決済に関する法律」について当社グループは、「資金決済に関する法律」の定義する事業者に該当するため、サイト上で「資金決済に関する法律」に基づく表示を行っております。今後、上記法令の改正等により規制の範囲が拡張した場合には、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 青少年保護に関連する法令について本書提出日現在、当社グループは「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」等の法令等の遵守に努めております。なお、当社グループのデジタルコミック配信サービスは「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」及び各地方公共団体が制定する青少年健全育成条例等が規制対象とする事業に当たりません。しかしながら、当社グループではコミックを配信する前に、東京都の青少年有害指定図書等における指定状況の確認、各プラットフォーム運営事業者の基準や当社グループの基準に照らし合わせ、表現の健全性を確保するように努めております。これらの法令が改正・解釈の変更または新たな法令の制定により、何らかの制約を受けることとなった場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 継続企業の前提に関する重要事象等について当社グループでは、2024年3月期より2期連続での営業損失及びマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しております。これらのことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象及び状況が存在していると認識しておりますが、2026年3月期につきましては、2025年3月期より引続き利益が出やすい体質への構造転換を図り、中長期的な事業拡大を目指した戦略的フォーカスを継続します。成長余地の大きいイベントサービスや海外事業に集中することで、全体の利益率の向上を目指し、さらにEC事業においては物流効率の見直しや人員配置の最適化、オペレーション体制の再構築を通じてコスト構造改革を継続し、業績回復と持続可能な成長を実現してまいります。 ① 海外事業の拡大2022年から海外市場への進出を行ってきた当社グループは、現在台湾、シンガポールをはじめとしたアジア圏でリアル店舗運営と越境EC運営を展開しております。中国本土・香港・台湾などアジア主要地域の市場拡大を成長戦略の柱とし、IPコンテンツ活用と現地パートナーとの連携を強化しております。2026年以降、現地拠点設立や直営店舗展開、製造体制強化に集中して資金を投資し、体験型IPビジネスのブランド価値を高めてまいります。これによりアジア市場での競争優位を確立し、海外収益比率の拡大と企業価値向上を目指す方針です。 ② M&Aの活用新規事業及び周辺事業の拡大のためには、M&Aも有効な手段であると考えております。M&Aを行うにあたっては、投資対効果はもちろん、対象企業の将来性や当社ビジネスとのシナジーの有無を十分に検討した上で、積極的に取り組んでまいります。 ③ 優秀な人材の確保及び内部統制、コンプライアンス体制の強化当社は、今後更なる事業拡大を推進するにあたり、従業員のモチベーションを高める人事施策や労働環境の構築に努めながら、当社のミッションやバリューに共感し、今後の事業展開に賛同し、積極的に活躍できる優秀な人材の採用に取り組んでまいります。また、内部統制及びコンプライアンス体制の充実・強化を図ってまいります。 ④ 持続可能な社会への取り組み当社は、今後の企業活動が長期的な視点で社会に与える影響を考慮し、経済価値のみならず持続的に社会価値を創出する企業を目指し経営を進めていくことが必要だと考えております。特に全ての従業員に対して年齢、性別、国籍に関わらない公平な賃金の支払いに努めるとともに、ジェンダー・ペイ・ギャップの解消を目指していくことや、各自の能力を十分に発揮できる成長機会の提供と入社時の雇用形態に捉われない公平な評価を目指していくことを重視しております。 ⑤ 流動性の確保及び企業価値の拡大当社株式の流通株式数は投資家による売買を通じて変動することとなりますが、今後においても取引所が定める株式要件を充足し続けるために、流動性確保に努める方針です。当社の経営方針・経営戦略に沿い、事業規模・売上高並びに利益の成長を通じて企業価値を継続的に向上させることで流通株式時価総額の拡大に努める方針です。 また、資金調達面においても、グロースパートナーズ株式会社が管理・運営を行うファンドであるGP上場企業出資投資事業有限責任組合に対して第三者割当の方法により第9回新株予約権及び第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行を決議し、2025年5月13日に第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の発行により、300百万円の資金調達を実施いたしました。また、同社とは業務資本提携を締結しコンサルティングサービスを超えたハンズオン型業務支援を通じて、持続的な成長のための諸施策の検討及び着実な実行を積極的に推進してまいります。 以上のことから、当面の事業活動の継続性に懸念はなく、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。 (6) その他のリスクについて① 自然災害、事故等について当社グループでは、自然災害、事故に備えて、データの定期的なバックアップ、システム稼働状況の監視等によりトラブルの事前防止又は回避に努めておりますが、当社グループ所在地周辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社グループの設備の損壊や物流網のストップ、電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事業が発生して、当社グループの事業展開及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ② 風評被害に係るリスク当社グループの風評や評判は、当社グループのサービスを利用する顧客、取引先、投資家、従業員及びその家族等のステークホルダーとの信頼関係を良好に築くために非常に重要です。当社グループは、サービス利用顧客及び取引先企業等に丁寧に対応し信頼関係の構築に努めております。また今後は、当社グループに対する理解を深めていただくように、適時適切な開示を行っていく方針です。しかしながら、予期せぬ事態が発生した際に適切な対処が行えなかった場合はステークホルダーからの信頼を損なうことになり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 訴訟等に係るリスク当社グループは、本書提出日現在において、損害賠償を請求されている事実や訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、当社グループが事業活動を行う中で、当社グループが提供するサービスの不備、当社グループが提供するサービスアプリケーションの不具合、個人情報等の漏洩等により、訴訟を受けた場合には、当社グループの社会的信用が毀損され、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 会計上の見積りに関するリスク当社グループは、連結財務諸表の作成にあたり会計上の見積りが必要な事項については、合理的な基準に基づき見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、金額の見直しや実際の結果と異なる場合があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社は、役員及び従業員に対するインセンティブを目的とし、新株予約権を付与しております。これらの新株予約権が権利行使された場合、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期を正確に予測することはできませんが、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。なお、2025年3月末現在でこれらの新株予約権による潜在株式数は120,800株であり、発行済株式総数1,614,100株の7.5%に相当しております。 ⑥ 配当政策について当社グループは現在、成長過程にあると考えており、更なる財務体質の強化や事業拡大及び競争力の確保を経営の重要課題として位置づけております。当社の配当に関する基本方針は、株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識しつつ、現時点においては、内部留保の充実を図り、事業拡大を目指すことが株主に対する最大の利益還元につながると考えており、設立以来、配当は実施しておりません。将来的には、その時点における経営成績及び財務状態を勘案しつつ株主に対し利益還元を実施していく方針ではありますが、今後の配当実施の可能性及び実施時期等につきましては未定であります。 ⑦ 当社株式の流通株式時価総額について当社は、当事業年度末時点において、東京証券取引所グロース市場における上場維持基準のうち、「流通株式時価総額」については基準を充たしてしておりません。次の基準日である2026年3月31日までの改善期間内に適合しなかった場合には、東京証券取引所より監理銘柄(確認中)に指定され、東京証券取引所から適合判定の結果、流通株式時価総額基準に適合している状況が確認されなかった場合には、整理銘柄に指定され、当社株式は2026年10月1日に上場廃止となります。当社グループは当該リスクへの対策として、全社一丸となって業績の回復に努め、企業価値の向上を図ることにより、株価を通して株主・投資家の評価をいただき、当該リスクの顕在化を回避する所存であります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が TORICO の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →