経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「子どもから高齢者まで全世代が繋がり、お互いを支え合う地域づくりに貢献する」のパーパスのもと、「少子高齢化社会の課題に挑戦し、地域社会を明るく元気にする」をミッションとしております。0歳から高齢者までの健康と生活を守る企業として社会に貢献し、医薬、子育て支援、介護事業の連携により「地域包括ケアシステム」を推進し、「健康・安心・絆のライフライン」を構築し、その実現をコア・コンピタンスとして、利用者様や地域社会の信頼を確立してまいりたいと考えております。 (2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略当社グループの経営環境は「少子高齢化社会」で表現されるように、2025年には75歳以上の高齢者は全人口の約18%となり、2040年には65歳以上の人口が全人口の約35%となると推測されております。少子化により児童数は減少していますが、共働きの子育て世代が増え東京圏に人口が集中していることから、東京圏では待機児童が発生していることに加え、2023年4月に創設された「こども家庭庁」は、こどもと家庭の福祉の増進・保健の向上等の支援、こどもの権利利益の擁護を任務としており、多様化する保育ニーズへの対応が求められております。また、厚生労働省は高齢化社会への対応策として「地域包括ケアシステム」を推進し、医療、介護、生活支援、高齢者住宅の整備に取り組んでおり、当社グループはこうした市場環境を活かし、「地域包括ケアシステム」の担い手として、当社グループのミッションである「少子高齢化社会の課題を解決し、地域社会を明るく元気にする」の実現に向け、当社グループの医薬、子育て支援、介護事業の連携により、「地域包括ケアシステム」のまちづくりを推進し、事業の成長を実現する方針です。地域包括ケアシステムの実践例として、当社グループはこれまでに、ミアヘルサオアシス和光(官民協働モデル)、ミアヘルサケアヴィレッジひばりが丘(団地再生モデル)の実績があります。また、2020年8月にサービス付き高齢者向け住宅「ミアヘルサオアシス東新小岩」に「在宅ホスピス専用フロア(定員15名)」を開設、2021年9月には川崎市に「在宅ホスピス対応型ホーム(定員44名)」として住宅型有料老人ホームを開設し、2023年8月には流山市に「ホスピス対応型ホーム(定員61名)」を開設いたしました。国策に沿った複合的なサービスを一体提供することによって「地域包括ケアシステム」を実現できることは3事業を展開している当社グループの特徴であると考えております。この当社グループの特徴を活かしつつ、行政や大手デベロッパーと協力して、高い収益性を確保できる地域包括ケアシステムのさらなる開発を推進し、少子高齢化社会の課題解決をもって地域社会に貢献してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、事業計画の達成状況に関するチェックと対策に月次単位で取り組んでおり、具体的には、損益報告による計画と実績の差異について検討と対策を実施し、併せて事業セグメント別に計画達成のキーとなるKPIを設定して、計画と実績の差異について検討と対策を実施しています。以下、事業セグメント別のKPIについて説明いたします。 ①医薬事業a 処方箋枚数来客数を表すKPIです。b 処方単価客単価を表すKPIです。なお、処方単価は大きく分けて、薬剤料単価(医薬品自体の売価)と技術料単価(各種調剤加算)に分解されます。c 後発品調剤率調剤のうち、後発品(ジェネリック医薬品)を処方した割合です。国の方針として、80%の後発品調剤率を目指しており、診療報酬もこれに応じた設定がなされております。国が定める率を満たすことで、後発医薬品調剤体制加算がとれ、技術料単価が上昇することからKPIとしております。 d かかりつけ薬剤師指導料(件数)国が方針として掲げる「かかりつけ薬剤師」としての調剤を行った際に得られる加算(技術料)です。勤続年数等の一定の基準を満たした薬剤師が患者様から「かかりつけ薬剤師」の同意書を得ることにより算定できます。かかりつけ薬剤師としての処方件数が増えることで、技術料の増加につながるとともに、リピーターの増加にもつながることからKPIとしております。e 在宅処方件数地域包括ケアシステムを推進する中では、来局した患者様に対する対応だけではなく、介護施設や患者様のご自宅へ薬剤師が訪問し、在宅処方を行うことが求められます。一定以上の在宅処方を行うことで、技術料の増加につながることからKPIとしております。 ②子育て支援事業a 受入児童数保育園は児童の年齢別に定員が設定されており、受入児童数が定員に近い水準で推移することが経営上も重要であるためKPIとしております。b 保育士採用におけるエントリー数、園見学数、選考面接数保育士の採用について、採用説明会等へのエントリーを増やし、園見学へとつなげ、選考面接・内定への成約数を向上させることで、安定的な園運営、及び保育園数の拡大が可能になるため、KPIとしております。 ③介護事業a サービス付き高齢者向け住宅の入居率サービス付き高齢者向け住宅(ミアヘルサオアシス)を地域拠点としたドミナント方式の事業展開を図る当社にとって、入居率の向上と安定推移は、付帯する介護サービス(デイサービス、訪問介護等)の利用者数増加につながるため、KPIとしております。b 平均要介護度介護報酬の金額は要介護度によって決定されるため、KPIとしております。c デイサービス(通所介護)の利用者数デイサービスは、施設規模に対する利用者数が適正に高い水準であることが重要になるため、KPIとしております。 (4)事業上及び財務上の対処すべき課題①少子高齢化社会の到来に伴う国の財政逼迫と各種政策補助の減少少子高齢化社会の到来による高齢化率の上昇は、医療費・介護費の増大を招くため、国は医療費・介護費を抑制しています。国の財政難による調剤報酬や介護報酬引き下げは、調剤薬局と介護事業を運営する当社グループの売上の減少という形で経営に大きく影響することから、国の方針への早期対応により調剤報酬・介護報酬の各加算項目の早期取得を志向し、医薬・子育て支援・介護事業の機能をワンストップで提供することによって、売上を伸ばす必要があるものと認識しております。また、成長コンセプトを明確にした新サービスの開発を行うことにより収益性の向上を目指します。 ②待機児童の減少少子化による待機児童の減少によって全国的に保育園の入園希望者が減少する懸念があります。当社グループは、待機児童率が高い市区町村(特に東京圏の駅前立地)を条件として計画的に認可保育園の開園を進めつつ、公立保育園の民間委託事業の受託や学童保育といった、子育て支援サービス展開を模索し、挑戦してまいります。また、2023年4月に「こども家庭庁」が創設されたことで、保育ニーズの多様化に対応するとともに、「保護者に選ばれる保育園」づくりに注力してまいります。 ③有資格者の確保当社グループ事業においては、薬剤師、介護福祉士、保育士といった有資格者の確保が必要不可欠であります。新卒・中途問わず、地方における採用を強化し、各資格者の専門性を活かした事業本部別の就業体系・人事給与制度を構築し、柔軟な勤務環境を整備することで人材の育成・強化を図ります。 ④コンプライアンスへの取り組み当社グループの事業領域に関する各種関連法令に対し、厳格に遵守するとともに、個人情報管理についても、法律に則した取り扱いを徹底しております。コンプライアンスへの取り組みとして、人事総務本部・経営企画本部・内部監査部門との連携を図り、社内規程の整備、徹底した社員教育を実施することで、コンプライアンス遵守への意識を高めてまいります。 ⑤競争力の強化ブランディングプロジェクトを継続して推進し、各事業本部のコンセプトを明確にした活動に取り組み、地域集中出店(ドミナント出店)を意識した開発を行うことにより、地域の認知度を高め、ブランド力を強化いたします。 ⑥多様性のある管理者の育成店舗及び施設管理のための管理者の育成と「働き方改革」を課題として掲げており、多様な能力・創造性の発揮を可能にする人事制度の構築と、多様な人材を管理者として登用するための管理者教育を積極的に進めてまいります。 ⑦業務の効率化労働集約型の事業、併せて多店舗展開を行っている当社グループにとって、各拠点で行う業務の効率化と本社部門で行うデータの収集・分析は収益に直結することから、業務のマニュアル化及び標準化、更にはIT化による業務の効率化が課題と考えております。 ⑧自己資本比率の向上財務上の課題として自己資本比率の向上が必要と考えており、有利子負債を圧縮することによる総資産の軽減に取り組み、併せて戦略的投資による成長分野の収益拡大とキャッシュ・フローの充実を行い、着実な利益拡大により自己資本比率の向上を図ります。 なお、東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準のうち流通株式時価総額について基準を充たしておりませんでしたが、2025年3月末時点でスタンダード市場のすべての上場維持基準に適合していることを確認しており今後も上場維持に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、「子どもから高齢者まで全世代が繋がり、お互いを支え合う地域づくりに貢献する」のパーパスのもと、「少子高齢化社会の課題に挑戦し、地域社会を明るく元気にする」をミッションとしております。0歳から高齢者までの健康と生活を守る企業として社会に貢献し、医薬、子育て支援、介護事業の連携により「地域包括ケアシステム」を推進し、「健康・安心・絆のライフライン」を構築し、その実現をコア・コンピタンスとして、利用者様や地域社会の信頼を確立してまいりたいと考えております。 (2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略当社グループの経営環境は「少子高齢化社会」で表現されるように、2025年には75歳以上の高齢者は全人口の約18%となり、2040年には65歳以上の人口が全人口の約35%となると推測されております。少子化により児童数は減少していますが、共働きの子育て世代が増え東京圏に人口が集中していることから、東京圏では待機児童が発生していることに加え、2023年4月に創設された「こども家庭庁」は、こどもと家庭の福祉の増進・保健の向上等の支援、こどもの権利利益の擁護を任務としており、多様化する保育ニーズへの対応が求められております。また、厚生労働省は高齢化社会への対応策として「地域包括ケアシステム」を推進し、医療、介護、生活支援、高齢者住宅の整備に取り組んでおり、当社グループはこうした市場環境を活かし、「地域包括ケアシステム」の担い手として、当社グループのミッションである「少子高齢化社会の課題を解決し、地域社会を明るく元気にする」の実現に向け、当社グループの医薬、子育て支援、介護事業の連携により、「地域包括ケアシステム」のまちづくりを推進し、事業の成長を実現する方針です。地域包括ケアシステムの実践例として、当社グループはこれまでに、ミアヘルサオアシス和光(官民協働モデル)、ミアヘルサケアヴィレッジひばりが丘(団地再生モデル)の実績があります。また、2020年8月にサービス付き高齢者向け住宅「ミアヘルサオアシス東新小岩」に「在宅ホスピス専用フロア(定員15名)」を開設、2021年9月には川崎市に「在宅ホスピス対応型ホーム(定員44名)」として住宅型有料老人ホームを開設し、2023年8月には流山市に「ホスピス対応型ホーム(定員61名)」を開設いたしました。国策に沿った複合的なサービスを一体提供することによって「地域包括ケアシステム」を実現できることは3事業を展開している当社グループの特徴であると考えております。この当社グループの特徴を活かしつつ、行政や大手デベロッパーと協力して、高い収益性を確保できる地域包括ケアシステムのさらなる開発を推進し、少子高齢化社会の課題解決をもって地域社会に貢献してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、事業計画の達成状況に関するチェックと対策に月次単位で取り組んでおり、具体的には、損益報告による計画と実績の差異について検討と対策を実施し、併せて事業セグメント別に計画達成のキーとなるKPIを設定して、計画と実績の差異について検討と対策を実施しています。以下、事業セグメント別のKPIについて説明いたします。 ①医薬事業a 処方箋枚数来客数を表すKPIです。b 処方単価客単価を表すKPIです。なお、処方単価は大きく分けて、薬剤料単価(医薬品自体の売価)と技術料単価(各種調剤加算)に分解されます。c 後発品調剤率調剤のうち、後発品(ジェネリック医薬品)を処方した割合です。国の方針として、80%の後発品調剤率を目指しており、診療報酬もこれに応じた設定がなされております。国が定める率を満たすことで、後発医薬品調剤体制加算がとれ、技術料単価が上昇することからKPIとしております。 d かかりつけ薬剤師指導料(件数)国が方針として掲げる「かかりつけ薬剤師」としての調剤を行った際に得られる加算(技術料)です。勤続年数等の一定の基準を満たした薬剤師が患者様から「かかりつけ薬剤師」の同意書を得ることにより算定できます。かかりつけ薬剤師としての処方件数が増えることで、技術料の増加につながるとともに、リピーターの増加にもつながることからKPIとしております。e 在宅処方件数地域包括ケアシステムを推進する中では、来局した患者様に対する対応だけではなく、介護施設や患者様のご自宅へ薬剤師が訪問し、在宅処方を行うことが求められます。一定以上の在宅処方を行うことで、技術料の増加につながることからKPIとしております。 ②子育て支援事業a 受入児童数保育園は児童の年齢別に定員が設定されており、受入児童数が定員に近い水準で推移することが経営上も重要であるためKPIとしております。b 保育士採用におけるエントリー数、園見学数、選考面接数保育士の採用について、採用説明会等へのエントリーを増やし、園見学へとつなげ、選考面接・内定への成約数を向上させることで、安定的な園運営、及び保育園数の拡大が可能になるため、KPIとしております。 ③介護事業a サービス付き高齢者向け住宅の入居率サービス付き高齢者向け住宅(ミアヘルサオアシス)を地域拠点としたドミナント方式の事業展開を図る当社にとって、入居率の向上と安定推移は、付帯する介護サービス(デイサービス、訪問介護等)の利用者数増加につながるため、KPIとしております。b 平均要介護度介護報酬の金額は要介護度によって決定されるため、KPIとしております。c デイサービス(通所介護)の利用者数デイサービスは、施設規模に対する利用者数が適正に高い水準であることが重要になるため、KPIとしております。 (4)事業上及び財務上の対処すべき課題①少子高齢化社会の到来に伴う国の財政逼迫と各種政策補助の減少少子高齢化社会の到来による高齢化率の上昇は、医療費・介護費の増大を招くため、国は医療費・介護費を抑制しています。国の財政難による調剤報酬や介護報酬引き下げは、調剤薬局と介護事業を運営する当社グループの売上の減少という形で経営に大きく影響することから、国の方針への早期対応により調剤報酬・介護報酬の各加算項目の早期取得を志向し、医薬・子育て支援・介護事業の機能をワンストップで提供することによって、売上を伸ばす必要があるものと認識しております。また、成長コンセプトを明確にした新サービスの開発を行うことにより収益性の向上を目指します。 ②待機児童の減少少子化による待機児童の減少によって全国的に保育園の入園希望者が減少する懸念があります。当社グループは、待機児童率が高い市区町村(特に東京圏の駅前立地)を条件として計画的に認可保育園の開園を進めつつ、公立保育園の民間委託事業の受託や学童保育といった、子育て支援サービス展開を模索し、挑戦してまいります。また、2023年4月に「こども家庭庁」が創設されたことで、保育ニーズの多様化に対応するとともに、「保護者に選ばれる保育園」づくりに注力してまいります。 ③有資格者の確保当社グループ事業においては、薬剤師、介護福祉士、保育士といった有資格者の確保が必要不可欠であります。新卒・中途問わず、地方における採用を強化し、各資格者の専門性を活かした事業本部別の就業体系・人事給与制度を構築し、柔軟な勤務環境を整備することで人材の育成・強化を図ります。 ④コンプライアンスへの取り組み当社グループの事業領域に関する各種関連法令に対し、厳格に遵守するとともに、個人情報管理についても、法律に則した取り扱いを徹底しております。コンプライアンスへの取り組みとして、人事総務本部・経営企画本部・内部監査部門との連携を図り、社内規程の整備、徹底した社員教育を実施することで、コンプライアンス遵守への意識を高めてまいります。 ⑤競争力の強化ブランディングプロジェクトを継続して推進し、各事業本部のコンセプトを明確にした活動に取り組み、地域集中出店(ドミナント出店)を意識した開発を行うことにより、地域の認知度を高め、ブランド力を強化いたします。 ⑥多様性のある管理者の育成店舗及び施設管理のための管理者の育成と「働き方改革」を課題として掲げており、多様な能力・創造性の発揮を可能にする人事制度の構築と、多様な人材を管理者として登用するための管理者教育を積極的に進めてまいります。 ⑦業務の効率化労働集約型の事業、併せて多店舗展開を行っている当社グループにとって、各拠点で行う業務の効率化と本社部門で行うデータの収集・分析は収益に直結することから、業務のマニュアル化及び標準化、更にはIT化による業務の効率化が課題と考えております。 ⑧自己資本比率の向上財務上の課題として自己資本比率の向上が必要と考えており、有利子負債を圧縮することによる総資産の軽減に取り組み、併せて戦略的投資による成長分野の収益拡大とキャッシュ・フローの充実を行い、着実な利益拡大により自己資本比率の向上を図ります。 なお、東京証券取引所スタンダード市場の上場維持基準のうち流通株式時価総額について基準を充たしておりませんでしたが、2025年3月末時点でスタンダード市場のすべての上場維持基準に適合していることを確認しており今後も上場維持に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 経営成績及び財政状態の状況当連結会計年度(2024年4月1日から2025年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善する中、インバウンド需要の増加を背景とした消費増により、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、円安・地政学リスクを背景とした原材料価格の高騰に伴う物価上昇圧力が強まるとともに、米国の今後の政策動向、世界的な金融引締めによる景気への影響等、景気の先行きの不透明な状況が続いております。このような状況の中、当社グループでは、2024年4月1日付で、当社連結子会社のミアヘルサ株式会社とライフサポート株式会社との間で、ミアヘルサ株式会社を存続会社とする吸収合併を行いました。また、2024年6月10日付で公表しました2025年3月期を初年度とする「中期経営計画(3ヵ年)」を新たに策定いたしました。中期経営計画の基本方針である「国の2大福祉政策である「子育て支援」・「高齢者支援」を地域に展開する」を具現化すべく、事業部間連携によるシナジー効果を発揮することで成長戦略の加速及び、営業利益率の向上による経営基盤の強化を図ってまいります。業績につきましては、子育て支援事業において、令和6年人事院勧告に伴う国家公務員給与改定を踏まえた令和6年度補正予算における公定価格の増額改定が行われ、増収に寄与いたしました。 また、医薬事業において新規店舗の処方箋枚数が増加、介護事業において2023年8月に開設した「ホスピス対応型ホーム(定員61名)」の利用者数の増加したことに加えて、前連結会計年度に子育て支援事業及び介護事業における不採算事業所の閉鎖による効率化が図られたことで増益となりました。なお、ミアヘルサ株式会社において、医薬事業、子育て支援事業及び、介護事業の一部事業所における収益性の低下等に伴い、固定資産の減損損失(特別損失)を計上いたしました。この結果、売上高23,825百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益641百万円(前年同期比62.2%増)、経常利益644百万円(前年同期比72.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益299百万円(前年同期比5,320.9%増)となりました。 <セグメントごとの経営成績>セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 なお、当連結会計年度より、従来「保育事業」としていた報告セグメントの名称を「子育て支援事業」に変更しております。当該変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。 (医薬事業)当連結会計年度において、2024年7月に医療モール型薬局(東京都立川市)1店舗を出店いたしました。また、医療モール型薬局1店舗(2025年4月開局予定)の開局に向けた準備を進めてまいりました。業績につきましては、処方箋枚数は、2024年1月及び、2024年7月に開局した新規店舗の処方箋枚数が増加したことで前年同期比106.0%となりました。処方箋単価につきましては、後発医薬品調剤体制加算等への取り組みを強化及び、「かかりつけ薬局」としてのサービスの充実に努めてまいりましたが、2024年4月に実施された調剤報酬改定・薬価改定の影響で低下いたしました。この結果、売上高9,582百万円(前年同期比3.0%増)、セグメント利益519百万円(前年同期比4.8%減)となりました。なお、当連結会計年度末における調剤薬局店舗数は、43店舗(前連結会計年度末比+1店舗)となりました。 (子育て支援事業)当連結会計年度において、認可保育園1園及び学童クラブ1ヵ所を開設いたしました。また、2025年3月末で学童クラブ等2ヵ所の業務受託が終了いたしました。業績につきましては、待機児童の減少に伴い、既存保育園を中心に園児数が減少いたしましたが、2023年4月及び、2024年9月に開設した認可保育園、2024年4月に開設した学童クラブの業績が寄与いたしました。また、こども家庭庁において、令和6年人事院勧告に伴う国家公務員給与改定を踏まえた令和6年度補正予算における公定価格の増額改定が行われ、増収に寄与いたしました。利益面につきましては、2024年3月末に不採算であった東京都認証保育園の閉園により効率化が図られたことで、採算性が向上いたしました。この結果、売上高9,736百万円(前年同期比6.3%増)、セグメント利益1,070百万円(前年同期比22.3%増)となりました。なお、当連結会計年度末における運営事業所数は、77事業所(前連結会計年度末比±0事業所)となりました。 (介護事業)当連結会計年度において、1事業所(訪問看護事業所)の閉鎖を実施いたしました。また、2025年2月に1事業所(特定施設入居者生活介護事業)を事業譲渡いたしました業績につきましては、2023年8月に開設した「ホスピス対応型ホーム(定員61名)」のサービス付き高齢者向け住宅及び併設事業所3事業所(居宅介護支援事業所1事業所、訪問介護事業所1事業所、訪問看護事業所1事業所)の利用者数が増加したことに加え、既存事業所のサービス付き高齢者向け住宅の入居率が高稼働で推移したことで、併設事業所の利用者数も安定的に推移したことで、増収となりました。また、利益面につきましては、前連結会計年度に実施した不採算事業所の閉鎖による効率化が図られたことで、黒字転換となりました。この結果、売上高3,543百万円(前年同期比6.6%増)、セグメント利益9百万円(前年同期実績:セグメント損失131百万円)となりました。なお、当連結会計年度末における介護事業所数・施設数は、63事業所(前連結会計年度末比△2事業所)となりました。 (その他(食品事業))学校給食部門において、物価上昇の影響等により低調に推移いたしました。また、当社がフランチャイジーとして店舗展開している銀のさら(3店舗)の業績につきましては、物価高騰による原材料費等の高騰に伴い、生産コストを販売価格への転嫁を図りましたが、宅配食ニーズの落ち込みに加え、販売価格の値上げにより顧客数が減少した影響で増収・減益となりました。この結果、売上高963百万円(前年同期比3.7%増)、セグメント利益15百万円(前年同期比42.5%減)となりました。 <財政状態の状況>(資産)当連結会計年度末における流動資産は、5,458百万円となり、前連結会計年度末に比べ4百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が273百万円、未収入金が29百万円減少したもの、売掛金が252百万円、商品が56百万円増加したことによるものであります。固定資産は、7,818百万円となり、前連結会計年度末に比べ537百万円減少いたしました。これは、有形固定資産が417百万円減少、無形固定資産が45百万円減少、投資その他の資産が73百万円減少したことによるものであります。この結果、総資産は、13,277百万円となり、前連結会計年度末に比べ532百万円減少いたしました。 (負債)当連結会計年度末における流動負債は、6,475百万円となり、前連結会計年度末に比べ369百万円減少いたしました。これは主に、未払法人税等が313百万円、賞与引当金が192百万円増加したものの、短期借入金が620百万円減少、未払金が196百万円減少、1年内返済予定の長期借入金が46百万円減少したことによるものであります。固定負債は、3,007百万円となり、前連結会計年度末に比べ651百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金が326百万円、繰延税金負債が253百万円、長期未払金が56百万円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は、9,482百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,021百万円減少いたしました。 (純資産)当連結会計年度末における純資産は、3,794百万円となり、前連結会計年度末に比べ488百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金が、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により299百万円増加したことと、資本金及び資本剰余金が、新株予約権の行使により、それぞれ133百万円増加したこと、及び配当金の支払いによる77百万円の減少によるものであります。この結果、自己資本比率は28.6%(前連結会計年度末は23.9%)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)は、1,532百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は1,010百万円(前連結会計年度は1,594百万円の収入)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益486百万円、減価償却費564百万円、減損損失426百万円、賞与引当金の増加額192百万円、未収入金の減少額86百万円であり、主な減少要因は、未払金の減少額271百万円、売上債権の増加額252百万円、法人税等の支払額127百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は455百万円(前連結会計年度は336百万円の支出)となりました。主な減少要因は、有形及び無形固定資産の取得による支出510百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は853百万円(前連結会計年度は610百万円の支出)となりました。主な増加要因は長期借入による収入300百万円、新株予約権の行使による株式の発行による収入265百万円であり、主な減少要因は、長期借入金の返済による支出673百万円、短期借入金の減少額620百万円、配当金の支払額77百万円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績 a.仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称第4期連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)医薬事業(千円)6,444,712104.3子育て支援事業(千円)257,746181.0介護事業(千円)168,794107.5その他(千円)649,111107.9合計7,520,364106.3 (注) 1.金額は、仕入価格によっております。2.「その他」には食品事業が含まれます。 b.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称第4期連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)医薬事業(千円)9,582,084103.0子育て支援事業(千円)9,736,598106.3介護事業(千円)3,543,457106.6その他(千円)963,584103.7合計23,825,724104.9 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.「その他」には食品事業が含まれます。 ④ 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。経営者は、以下に関する見積り及び判断について、継続して評価を行っており、過去の実績や状況に応じて合理的と思われる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っています。また、その結果は資産・負債の簿価及び収益・費用の報告数字についての判断の基礎となります。見積りには特有の不確実性が存在するため、実際の結果は、これら見積りと異なる場合があります。当社グループが採用している会計方針(「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載)のうち、重要なものは以下のとおりです。・固定資産の減損処理当社グループは、「固定資産の減損に関する会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 2020年8月9日)及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 2003年10月31日))を適用しています。将来の予測不能な事業上の前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の分析(売上高)当連結会計年度の売上高につきましては、子育て支援事業において、令和6年人事院勧告に伴う国家公務員給与改定を踏まえた令和6年度補正予算における公定価格の増額改定が行われ、増収に寄与いたしました。また、医薬事業において新規店舗の処方箋枚数が増加、介護事業において2023年8月に開設した「ホスピス対応型ホーム(定員61名)」の利用者数の増加により、23,825百万円(前年同期比4.9%増)となりました。以下、各事業における経営指標(KPI)の分析です。 (医薬事業)以下の5つをKPIとしております。(a) 処方箋枚数、(b) 処方単価は外部環境・行政方針に影響を受けるものであり、(c) 後発品調剤率、(d) かかりつけ薬剤師指導料(件数)、(e) 在宅処方件数は企業努力により向上が図れる指標です。処方箋枚数については、大学病院の逆紹介による門前薬局の処方箋枚数の減少があったものの、新規出店効果による処方箋枚数の増加に伴い、前連結会計年度の実績を上回る実績となりました。処方箋単価につきましては、後発医薬品調剤体制加算の強化及び、「かかりつけ薬局」としてのサービスの充実等の調剤技術料の加算獲得を図ってまいりましたが、処方箋単価の低いクリニック処方の割合が増加したことと、2024年4月に実施された調剤報酬改定・薬価改定の影響により、前連結会計年度の実績を下回る結果となりました。 (a) 処方箋枚数当連結会計年度の処方箋枚数は692,917枚(前連結会計年度は653,680枚)となりました。これは、既存店舗の処方箋枚数が低下したものの、新規出店効果により大幅に処方箋枚数が増加したことによるものです。 (b) 処方単価当連結会計年度の処方箋単価は13,749円(前連結会計年度は14,178円)となりました。これは、2024年4月に実施された調剤報酬・薬価改定の影響及び、処方箋単価の低いクリニック処方の割合が増加したことによるものです。 (c) 後発品調剤率当連結会計年度の後発品調剤率(年間平均)は87.6%(前連結会計年度は83.6%)となりました。 (d) かかりつけ薬剤師指導料(件数)当連結会計年度のかかりつけ薬剤師指導料の算定件数は8,882件(前連結会計年度は8,981件)となりました。 (e) 在宅処方件数当連結会計年度の在宅処方件数は16,682件(前連結会計年度は15,305件)となりました。 (子育て支援事業)以下の2つをKPIとしております。(a) 受入児童数は、自治体からの園児の受け入れに影響を受けるものです。人材確保が保育所運営に大きな影響を及ぼすため、(b) 保育士採用におけるエントリー数、園見学数、選考面接数という指標を設けて、企業努力により人材の確保を行っております。受入児童数については、新園の開園により園児数が増加したものの、不採算事業所の閉鎖および既存保育園の園児数の減少により、受入児童数が落ちております。また、エントリー数、選考面接数は、前事業年度を上回る実績となったことで、人材の確保ができました。 (a) 受入児童数当連結会計年度の受入児童数は36,209人(前連結会計年度は36,605人)となりました。これは主に、既存認可保育園の園児数の減少によるものであります。 (b) 保育士採用におけるエントリー数、園見学数、選考面接数当連結会計年度の保育士採用におけるエントリー数(中途採用)は3,028名(前連結会計年度は2,051名)、園見学数(新卒)は437名(前連結会計年度は361名)、選考面接数(新卒)は145名(前連結会計年度は130名)となりました。 (介護事業)以下の3つをKPIとしております。これらの内容については、全て当社グループの営業努力で改善が図れるものであります。サービス付き高齢者向け住宅の入居率につきましては、前連結会計年度に引き続き、営業活動の強化を図ってきたことにより前連結会計年度の実績を上回る実績となりました。デイサービス(通所介護)の利用者数につきましては、前連結会計年度に閉鎖した不採算となっていた事業所の利用者数が減少したことで、前連結会計年度の実績を下回る実績となりましたが、サービス付き高齢者向け住宅の入居率が高稼働で推移したことにより、併設のデイサービスの稼働率が安定的に推移いたしました。その結果、これらの指標については以下のとおりとなりました。 (a) サービス付き高齢者向け住宅の入居率当連結会計年度のサービス付き高齢者向け住宅(特定施設含む)の平均入居率は95.3%(前連結会計年度は92.2%)となりました。 (b) 平均要介護度当連結会計年度のサービス付き高齢者向け住宅(特定施設含む)の平均介護度は1.9(前連結会計年度は2.1)となりました。 (c) デイサービス(通所介護)の利用者数当連結会計年度のデイサービス(認知症対応型含む)の利用者数は63,569人(前連結会計年度は64,593人)となりました。 (売上原価、販売費及び一般管理費、営業利益)当連結会計年度の売上原価は、医薬事業の売上高増加に伴う仕入高の増加、子育て支援事業・介護事業における新規事業所・保育園の開設に伴うコスト増加の要因等もあり、21,433百万円(前連結会計年度は、20,558百万円)となりました。なお、売上原価率は、90.0%(前連結会計年度は、90.5%)となりました。当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、1,750百万円(前連結会計年度は、1,769百万円)となりました。減少要因の主な内容は、介護事業における不採算事業所の閉鎖等により、人件費等のコストが減少したことによるものであります。なお、売上高販管費率は、7.3%(前連結会計年度は、7.8%)となりました。以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、641百万円(前連結会計年度は、395百万円)となりました。 (営業外収益、営業外費用、経常利益)当連結会計年度の営業外収益は、104百万円(前連結会計年度は、99百万円)となりました。主な内容は、賃貸収入68百万円、その他34百万円であります。当連結会計年度の営業外費用は、101百万円(前連結会計年度は、120百万円)となりました。主な内容は、賃貸原価60百万円、支払利息37百万円であります。以上の結果、当連結会計年度の経常利益は644百万円(前連結会計年度は、374百万円)となりました。 (特別利益、特別損失、法人税等、当期純利益)当連結会計年度の特別利益は、268百万円(前連結会計年度は、49百万円)となりました。主な内容は、設備等補助金収入140百万円、受取補償金78百万円、事業譲渡益50百万円であります。当連結会計年度の特別損失は、426百万円(前連結会計年度は、359百万円)となりました。主な内容は、減損損失426百万円であります。法人税等は、186百万円となり、税金等調整前当期純利益に対する負担税率は、38.3%となりました。以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、299百万円(前連結会計年度は、5百万円)となりました。 b.財政状態の分析当連結会計年度の財政状態の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績及び財政状態の状況」に記載のとおりであります。 c.キャッシュ・フローの分析当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 d. 経営成績に重要な影響を与える要因について「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 e.資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原価に係る人件費、商品の仕入れ、販売費及び一般管理費の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、薬局・保育園・介護施設等の開設に伴う設備投資によるものであります。当社グループの基本的な資金調達手段は、短期の運転資金ニーズについては、金融機関からの短期借入で行い、設備投資や長期の運転資金ニーズについては、金融機関からの長期借入で行う方針です。また、運転資金の効率的な調達を行うため、取引銀行8行と当座貸越契約及びコミットメントライン契約(極度額3,300百万円(本書提出日現在))を締結しております。