事業の概要
- ゴルフアパレル事業展開キューブは主にゴルフ関連の衣料品や雑貨の企画、そしてそれらの小売・卸売を行っています。特に「MARK&LONA」という主力ブランドを通じて、個性的で機能性の高いゴルフウェアを提供し、国内外の顧客に販売することで収益を上げています。この事業は単一セグメントとして運営されており、ゴルフファッション市場に特化しているのが特徴です。
- ハイエンド向け商品展開同社は富裕層をターゲットとした「ハイエンド向けラグジュアリーブランド」として商品を展開しています。百貨店や商業施設内の直営店、路面店での販売に加え、公式オンラインストアやZOZOTOWNなどのECサイトを通じて、高価格帯の商品を販売しています。これにより、ブランド価値を高めながら収益を確保するビジネスモデルです。
- 国内外での多角的な販売日本国内だけでなく、韓国、中国、台湾、イタリア、米国など、海外市場にも積極的に進出しています。特に韓国では総代理店を通じた店舗展開やライセンス商品の企画・生産・販売も行っており、グローバルな視点での販売チャネルを構築しています。これにより、特定の地域に依存しない収益源の多様化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 衣料品等の企画販売事業キューブの主要な事業は、ゴルフ関連の衣料品や雑貨の企画、そしてそれらの小売・卸売です。この事業は同社の唯一のセグメントであり、主力ブランド「MARK&LONA」を中心に、個性的で機能性の高いゴルフカジュアルウェアなどを展開しています。この単一セグメントで会社の収益全体を支えています。
- 国内リテール・EC事業日本国内では、主要都市の商業施設や百貨店、路面店で直営店舗を展開し、顧客に直接商品を販売しています。また、公式オンラインストアやZOZOTOWNといったECサイトを通じて、日本全国の顧客にアプローチしています。これにより、幅広い顧客層に商品を届け、売上を拡大しています。
- 海外卸売・EC事業韓国、中国、台湾、イタリア、米国など、海外市場への展開も積極的に行っています。特に韓国では総代理店を通じた店舗展開やライセンス事業、中国では合弁会社設立による旗艦店出店など、地域に合わせた戦略で事業を拡大しています。グローバル向けECサイトも運営し、世界中の顧客に商品を販売することで、海外からの収益も重要な柱となっています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社は、主にゴルフ関連の衣料品及び雑貨等の企画並びにそれらの小売・卸売事業を行っております。なお、当社の事業は、衣料品及び雑貨等の企画及び販売に係る事業(以下「衣料品等の企画販売事業」)の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をしておりません。なお、主要な関係会社の名称等については、「4 関係会社の状況」に記載しております。当社の各事業区分の特徴は、以下のとおりです。事業区分主要ブランド主要商品展開地域主要販路店舗運営形態国内リテール(B2C)MARK&LONAHORN GARMENT・個性的で機能性に富んだゴルフカジュアルウェア(トップスやニット、シャツ、ボトムス、アウター等)・サステナブルなライフスタイルウェア・これらのウェアにフィットするゴルフバッグやシューズ等の雑貨等主要都市(札幌、東京、名古屋、大阪、福岡)商業施設・百貨店、および路面店直営・販売代行国内EC(B2C)日本全国国内向け公式オンラインストア、ZOZOTOWN直営海外EC(B2C)全世界海外向け公式オンラインストア直営韓国卸(B2B)韓国総代理店を通じた韓国主要都市店舗(新世界百貨店、ロッテ百貨店等)―中国卸(B2B)中国合弁会社を通じた中国主要都市店舗―海外卸(B2B)台湾、イタリア、米国等卸先各ショップ―国内卸(B2B)日本全国卸先各ショップ― (事業区分)当社の事業は、スノーボード関連のギア等を中心とするセレクトショップのオープンを発端に、当社代表取締役会長兼クリエイティブディレクターである松村智明がデザインするアパレル商材の企画及び販売により規模を拡大してまいりました。その後、2008年3月に誕生した当社主力ブランドであるMARK&LONAが、これまで保守的であったゴルフウェア業界において、個性的で機能性に富んだゴルフカジュアルウェアとして注目を浴び、当該ブランドをはじめとする当社企画商品の販売を求める日本全国の代理店に対する国内卸事業を皮切りに、国内リテール、国内EC及び海外ECを展開しております。また、韓国の代理店とMARK&LONAの独占販売及び使用許諾契約を締結の上、韓国の主要都市における路面店や百貨店で代理店を通じて店舗を展開しており、また、当社ブランドのライセンスを付与し、当社商品の輸入販売だけでなく韓国においてライセンス商品の企画・生産・販売による展開も行っております。台湾やイタリア、米国等の卸売先とも商品取引基本契約を締結の上、卸先を通じラグジュアリーブランドを取り扱う高級ブティック、ECにおいて展開し、海外卸事業を展開しております。加えて、2025年には、中国に合弁会社を設立し、旗艦店を新たに出店しております。なお、当社の商品は、国内外の生産先にて生産された商品を、当社仕入先より仕入れております。 (店舗展開)上記事業区分において、国内リテール事業では直営店舗を展開しておりますが、敢えて過度な出店は行わず、当社商品の特徴であるハイエンド向けラグジュアリーブランド(※1)としての個性を表現できる国内主要都市の商業施設や百貨店、路面店を中心に出店しております。なお、直営店舗には、百貨店との消化仕入契約(※2)による店舗展開も含まれております。(※1) ハイエンド向けラグジュアリーブランド:他の著名ブランド等の顧客でもある富裕(ハイエンド)層に向けて、当該富裕層を顧客に持つ卸売先の開発や富裕層をターゲットとする商業施設での旗艦店展開を通じ、富裕層のライフスタイルに向けた高価格商品を展開するブランドのこと。(※2) 消化仕入契約:百貨店の店頭において商品が顧客に売れた時点で、はじめて百貨店側がその商品を仕入れたことと見なし、その売上高の一定割合を仕入として取引先側(当社)に対して認識する形での契約形態。 (EC展開)当社直営のECサイトとしては、国内向けECサイトであるMARK&LONA公式オンラインストアとグローバル向けECサイトであるMARK&LONA World Marketの2つのサイトを展開しております。また、株式会社ZOZOが運営するZOZOTOWN等においても、MARK&LONAショップを展開しております。 (各ブランドのコンセプト)当社が展開するブランド及び当該ブランドの主なコンセプト等は以下のとおりであります。 ブランド名・ロゴ対象主なコンセプト等コラボレーションMARK&LONAGENERAL メンズ・レディース没個性的で保守的なスタイルが常識だったゴルフウェアの世界に、独特なデザイン感覚を持ち込み、世界に類のない“Luxury”というコンセプトを築いたMARK&LONA。米ロサンゼルスでスタートと同時にユニークなコレクションを発表し、ゴルフアパレルとは思えない斬新なデザインでありながらも、上質な素材と高い機能性を追求し、妥協のないモノ作りを行ってきました。また、毎シーズン展開されるユニークなコラボレーションは、世界的に著名なキャラクターやミュージシャン、マニアックなゴルフギアからフィギュアまで幅広く展開。ブランド設立から10年以上経った今でもファッションゴルフの代名詞として注目され続けているものと自負しています。2018年の“10 YEARS ANNIVERSARY”を機にブランド初のアンバサダーを迎え、“ゴルフに自由を”をスローガンに世界に向け更なる挑戦と改革を発信し続けています。著名キャラクターを取り入れたライセンス商品の企画を行い、優れた企画力とキャッチーなグラフィックを駆使し、流行に敏感な新しい消費者のニーズに応えるアイテムのプロデュースを展開します。毎シーズン継続される魅力的なコラボレーションは、DISNEY、STAR WARSやポケモン等の世界的な著名キャラクターから、LAの著名ロックバンドやグラフィックアーティストまで幅広く展開しています。過去には、・THE WALT DISNEY COMPANY (JAPAN) LTD.,・Joseph Hahn・Tommii Lim・ポケモン現在では、・Warner Bros. Entertainment Inc.・Universal Studios Licensing LLC・ASICS・gravis・EPON・The Smurfsといったコラボレーションを展開しております。CODE メンズ・レディース『Efficient』をコンセプトにゴルフにモードを取り入れた”CODE” コレクション。上質な素材を用い細部に至るまで妥協のないデザインと高い機能性を有したハイエンドラグジュアリースポーツアパレルを提案します。 FER メンズ・レディースアンバサダーのライフスタイルを落とし込んだマルチパーパスウェア”FER(ファー)”コレクション。ゴルフとサーフを楽しむ人たち、「GOL(FER)」と「SUR(FER)」に共通するワード “FER” をブランド名の由来としています。HORN GARMENTメンズ・レディースSURF、GOLF、VINTAGEなどカリフォルニアのライフスタイルをコンセプトに2006年 ニューポートビーチを拠点にスタートした 「HORN GARMENT /ホーンガーメント」。ブランド名の由来は、幸運を呼ぶとされる"角笛 ホルン"から名付けられ、リゾート、グリーン、タウンなど様々なライフスタイルシーンで着用することを通じ、その楽しさや喜びを共有し人生に彩りを加えることを目的として立ち上げられました。Hをモチーフにした象徴的なフリーダムロゴは、海、太陽、そしてHAPPYとHOPE、HORNの”H”からデザインされています。 (本社ショールーム)当社本社には約300平米規模のショールームを設置しており、タイムリーな報道機関への配信や展示会の開催並びに豊富なサンプル商材をもとにした商談を行っております。また、ウェブ予約によりリモート環境での一般顧客向けオンライン商談も開催しております。 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 強い ハイエンド向けラグジュアリーブランドとして高価格商品を展開しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド MARK&LONAをはじめとする個性的で機能性に富んだゴルフカジュアルウェアのブランド力。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 低い |
会社が挙げる主要リスク:景気動向及び業界動向の変動 / ユーザー嗜好の変化 / 競合の参入
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許などの無形資産に関する具体的な情報は現時点では入手困難です。小売業という業種特性上、強力な無形資産の構築は一般的ではありません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
小売業であり、顧客が他社へ乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは低いと考えられます。ただし、特定の商品ラインナップや店舗体験への愛着が一部顧客に存在する可能性は否定できません。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
小売業であり、ネットワーク効果が発生するようなサービスやプラットフォームを提供している事業モデルではありません。顧客が増えることで商品価値が向上するような構造は見られません。
コスト優位★☆☆☆☆
小売業として、仕入れや物流におけるコスト管理は重要ですが、業界全体で価格競争が激しく、構造的なコスト優位性を確立しているかは不明です。財務データが限定的で詳細な分析が困難です。
規模の経済★★☆☆☆
小売業として一定の店舗網や販売網を持つことで、仕入れや物流における規模の経済が働く可能性があります。しかし、業界内での圧倒的なシェアや寡占状態を示す情報はありません。
- 独創的なブランド力MARK&LONAは、これまでのゴルフウェアの常識を覆す「Luxury」というコンセプトを確立し、個性的で機能性に富んだデザインで注目を集めています。著名キャラクターやミュージシャンとのユニークなコラボレーションを毎シーズン展開することで、ブランドの独自性と話題性を高め、ファッションゴルフの代名詞としての地位を築いています。
- ターゲット層への特化同社は富裕層(ハイエンド層)をターゲットとしたラグジュアリーブランド戦略を採っています。過度な店舗展開を避け、主要都市の高級商業施設や百貨店、路面店に限定して出店することで、ブランドイメージを維持し、ターゲット顧客に合わせた質の高い顧客体験を提供しています。これにより、価格競争に巻き込まれにくい強みを持っています。
- グローバルな販売網日本国内のリテール、ECに加え、韓国、中国、台湾、イタリア、米国など、海外にも卸売やECを通じて商品を展開しています。特に韓国では独占販売契約を結び、現地でのライセンス事業も手掛けるなど、海外市場でのブランド浸透と収益拡大を図っています。これにより、国内市場の変動リスクを分散し、成長機会を広げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、ビジョンとして「時代の顔を創る」を掲げ、この企業理念のもと、日々複雑に変化する市場に対し「価値のある商品の提供」を通じ当社でしか出来ない事にチャレンジし、それぞれが「その時代の記憶となる商品」の提供、並びにそのユニークな発想とグローバルな視点から新たなライフスタイルの創造の世界への発信に取り組んでおります。ストラテジーとしては「プレミアムラグジュアリーブランドの創造」を掲げ、ハイエンドに向けてプレミアムライフスタイルを提供するブランドの創造を図ることでビジョンの実現に取り組んでおります。また、当社は、「ゴルフに、自由を」をミッションとして、ゴルフという伝統的なスポーツに革命を起こすべく、当社の強みである高いクリエイティブと自由な発想を通じゴルフの自由化を進めます。そのマインドはファッションだけに留まらずリニューアルしたスポーツとして社会に訴求し「ゴルフに、自由を」というメッセージを、日本からアジアへ、そして世界へ発信してまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等企業価値を継続的に拡大することが重要であると考え、売上高、売上総利益及び営業利益を重要な経営指標としております。下記「(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」を解決することにより、これらの指標の向上を図ってまいります。 (3) 経営環境当社の経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、経済情勢等に加え、当社の取り扱う商品であるゴルフ関連の衣料品及び雑貨等に関連するものとして、ゴルフマーケットやパーソナルラグジュアリー市場(※)の動向があります。株式会社矢野経済研究所「2025年版ゴルフ産業白書」(2025年8月21日発行)によれば、日本国内における2025年のゴルフ用品・ウェア市場規模は、約1,530億円と前年比では1.3%増の見込、FORTUNE BUSINESS INSITGHTS「ゴルフアパレル市場レポート」(2025年発表)によれば、世界全体における2025年のゴルフアパレル市場規模は、約94億米ドルであり、2034年には約148億米ドルに増加することが見込まれており、新型コロナウイルス感染症の影響下におけるゴルフブームは沈静したものの、今後もゴルフ用品・ウェア市場は成長していくものと想定しております。このような市場の状況の中で、新規にゴルフ用品・ウェア市場に参入する業者も増加傾向にありますが、富裕層に向けたゴルフ関連の衣料品及び雑貨等に関する専業ブランドとして当社ブランドであるMARK&LONAが構築してきたブランド力は一朝一夕に生み出すことができるものではなく、新規参入業者や従前からゴルフ用品・ウェアを展開している他社との間においての競争優位性を保持できているものと認識しております。また、グローバルインフォメーションによれば2024年のパーソナルラグジュアリー市場規模は、日本国内では約320億米ドル、世界全体では約4,126億米ドル、2030年に世界全体では5,787億米ドルと予測されており、今後もパーソナルラグジュアリー市場は成長していくものと想定しております。当該市場の状況の中で、当社におきましては、店舗展開やEC展開を通じた顧客基盤を構築し、国内外における卸売基盤を整備することで、下記「(4) 中長期的な会社の経営戦略」の実現に向けて事業活動を進めております。(※) パーソナルラグジュアリー市場:デザイナーアパレルとフットウェア、ラグジュアリーアイウェア、ラグジュアリージュエリー、ラグジュアリーレザーグッズ、ラグジュアリーポータブルコンシューマーエレクトロニクス、ラグジュアリー時計、ラグジュアリーステーショナリー、スーパープレミアムビューティーとパーソナルケアを対象とした市場 (4) 中長期的な会社の経営戦略当社は、これまで日本・韓国を中心に創り上げてきたブランディングを武器に、それをより強固なものとし、D2C(※1)とDX(※2)を極めた次世代アパレルの理想形を目指してまいります。具体的には、ブランディングの一層の追求と売上・利益拡大の両立を実現すべく、当社の強みでもあるクリエイティビティ(※3)の向上と、デジタルマーケティングによる顧客接点の強化(※4)を通じたECチャネルを主とした国内外での新規売上の増大、過去のデータ分析に基づく需給予測を通じた枯渇感の醸成による商品のプロパー消化比率(※5)の向上、を以下の戦略により実現してまいります。(※1) D2C:Direct to Consumerの略。自ら企画、生産した商品を広告代理店や小売店を挟まず、消費者とダイレクトに取引する販売方法。 (※2) DX :Digital Transformationの略。企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネス・モデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。 (※3) クリエイティビティはターゲティング、アイデア、デザイン、人材という各要素をデジタルに連携させ、クリエイティブな商品を生み出すための一連の活動をいい、当社のブランディングを支える強みであります。ターゲティングについては、富裕層や次世代向け等、デジタルを駆使した細かなターゲティングを行います。アイデアについては、クリエイティブディレクターである代表取締役社長CEO松村智明を中心にストーリー性のあるテーマを毎シーズン打ち出し、幅広いジャンルにおけるコラボレーションをしながらアイデアを創出しております。デザインについては、ゴルフというマーケットにおいて革新的なスカルアイコンをはじめとした先鋭的で独創的なデザインや、商品のリメイクや環境にも配慮した素材活用を通じたサステナブルでエシカルなデザイン等、見た目に映るデザインだけではなく、ストーリー性のあるアイデアを具現化し市場に向けて提案しております。以上の一連の活動を支える人材面については、ターゲティング結果、アイデアやデザイン等を常に共有できる仕組みをクラウド上に構築し、経験豊富なクリエイティブチームにより高いデザイン力を発揮できる体制を構築しております。 (※4) デジタルマーケティングによる顧客接点の強化については、認知訴求、顧客体験の強化、ロイヤル化を通じて実現しております。認知訴求については、当社アンバサダーの露出やWebマーケティング、各種SNSマーケティングにより、当社の認知を高めております。顧客体験の強化については、当社ECサイトへ流入してきた潜在的顧客に対してバーチャルショップ(Web上で当社の店舗を3Dで表現したショップ)での店舗への擬似訪問体験、UI(ユーザーインターフェースの略。ユーザーとの間に現れるサービスや製品の外観のこと)/UX(ユーザーエクスペリエンスの略。ユーザーが製品やサービスを通して得られる体験や経験のこと)の向上により、当社の商品への興味関心を創出しております。ロイヤル化については、当社商品を購入した顧客に対してExclusive Memberとしての当社会員制度の提供、公式アプリでの継続したコンテンツの配信、リターゲティングとして広告やメールマガジンの継続的な配信を通じて顧客化を推進しております。 (※5) プロパー消化比率:販売した商品のうち定価で販売した商品の割合。大量生産は大量の在庫、廃棄を生み、利益率は下がる傾向にあるため、当社では過去のデータ分析を通じて需給を見込み、高い在庫回転率を実現、値下げを極力せずに高収益率を実現するとともに、枯渇感を適度に醸成しながらブランド価値を高めております。 ① グローバル戦略:現地パートナーとの連携を深め、アジアを中心にグローバルでのブランド認知を拡大・国内のインバウンドデータと現地パートナーによるニーズを精密にマッチングし、各国の市場環境を深く反映した、ローカライズ度の高い商品開発とMD施策を推進・店舗開発の促進と、各国でのSNS・ECプロモーション強化により、グローバルなマーケティング連動を加速 ② D2C戦略:顧客接点強化、ユーザー体験(UX)の向上、ロイヤルカスタマー化の推進・オンリーワンブランドとしての「ファンダムマーケティング」をさらに磨き込み、カスタマーエンゲージメント向上を追求・POPUP出店により顧客接点を拡大するとともに、「唯一無二の体験価値」を提供する場としての店舗クオリティ向上を推進・SNS・アプリ・ECのシームレスな連動を強化、質の高いユーザーエクスペリエンスを実現していく ③ 収益構造改革:サプライチェーン改革と、経費構造改革を進め、売上高販管費率コントロールを徹底・直貿委託先の継続開拓と生産数量の拡大、および仕入先の集約により、コスト競争力の向上を推進 ・広告制作に生成AIを積極的に内部活用、外部制作費の削減と、効果的な広告運用の両立を実現・ システム化・デジタル化を進め、効率的なオペレーション体制を構築 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 品質管理について商品の品質管理には万全の体制を敷いていますが、予測しえない品質上のトラブルや製造物責任に起因する事故が生じた場合は、企業イメージが損なわれ、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、企画・生産管理業務を中心とした商品開発プロセスの継続した改善を行ってまいります。仮に、品質管理上の問題が生じた場合には、事実の徹底究明と法令等に準じた対応を速やかに進めてまいります。 ② 海外事業について当社ブランドを世界に認知させていくことを目的として、グローバルな視点でマーケティングを展開していく必要があり、海外ECの展開、新規出店や販売パートナーの開拓等、海外における事業展開を進めてまいります。 ③ 出店政策について中期的な事業計画の骨子の一つとして、新規出店計画を策定しておりますが、商業施設や百貨店が店舗展開方針を変更するなどの事情により、計画に沿って新規出店を行うことができない場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、出店候補地周辺の商圏環境や立地条件、店舗損益予測等の分析を行いつつ、期間限定のポップアップストアの展開を通じて消費者の動向を把握しながら、主要都市の商業施設・百貨店や路面店に集中的に出店し、アセットライトに利益体質化を実現してまいります。 ④ 人材戦略について適切にビジネスを展開していくために、当社ブランドを理解した人材育成と、継続的な採用を進めてまいります。 ⑤ 財務基盤の強化当社は、現時点において財務上の課題は認識しておりませんが、継続的かつ安定的な事業の拡大を図る上では、手許資金の流動性確保や金融機関との良好な取引関係が重要であると考えております。このため、一定の内部留保の確保や費用対効果の検討による各種コストの見直しを継続的に行うことで、財務基盤の強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、ビジョンとして「時代の顔を創る」を掲げ、この企業理念のもと、日々複雑に変化する市場に対し「価値のある商品の提供」を通じ当社でしか出来ない事にチャレンジし、それぞれが「その時代の記憶となる商品」の提供、並びにそのユニークな発想とグローバルな視点から新たなライフスタイルの創造の世界への発信に取り組んでおります。ストラテジーとしては「プレミアムラグジュアリーブランドの創造」を掲げ、ハイエンドに向けてプレミアムライフスタイルを提供するブランドの創造を図ることでビジョンの実現に取り組んでおります。また、当社は、「ゴルフに、自由を」をミッションとして、ゴルフという伝統的なスポーツに革命を起こすべく、当社の強みである高いクリエイティブと自由な発想を通じゴルフの自由化を進めます。そのマインドはファッションだけに留まらずリニューアルしたスポーツとして社会に訴求し「ゴルフに、自由を」というメッセージを、日本からアジアへ、そして世界へ発信してまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等企業価値を継続的に拡大することが重要であると考え、売上高、売上総利益及び営業利益を重要な経営指標としております。下記「(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」を解決することにより、これらの指標の向上を図ってまいります。 (3) 経営環境当社の経営に影響を与える大きな要因としては、市場動向、経済情勢等に加え、当社の取り扱う商品であるゴルフ関連の衣料品及び雑貨等に関連するものとして、ゴルフマーケットやパーソナルラグジュアリー市場(※)の動向があります。株式会社矢野経済研究所「2025年版ゴルフ産業白書」(2025年8月21日発行)によれば、日本国内における2025年のゴルフ用品・ウェア市場規模は、約1,530億円と前年比では1.3%増の見込、FORTUNE BUSINESS INSITGHTS「ゴルフアパレル市場レポート」(2025年発表)によれば、世界全体における2025年のゴルフアパレル市場規模は、約94億米ドルであり、2034年には約148億米ドルに増加することが見込まれており、新型コロナウイルス感染症の影響下におけるゴルフブームは沈静したものの、今後もゴルフ用品・ウェア市場は成長していくものと想定しております。このような市場の状況の中で、新規にゴルフ用品・ウェア市場に参入する業者も増加傾向にありますが、富裕層に向けたゴルフ関連の衣料品及び雑貨等に関する専業ブランドとして当社ブランドであるMARK&LONAが構築してきたブランド力は一朝一夕に生み出すことができるものではなく、新規参入業者や従前からゴルフ用品・ウェアを展開している他社との間においての競争優位性を保持できているものと認識しております。また、グローバルインフォメーションによれば2024年のパーソナルラグジュアリー市場規模は、日本国内では約320億米ドル、世界全体では約4,126億米ドル、2030年に世界全体では5,787億米ドルと予測されており、今後もパーソナルラグジュアリー市場は成長していくものと想定しております。当該市場の状況の中で、当社におきましては、店舗展開やEC展開を通じた顧客基盤を構築し、国内外における卸売基盤を整備することで、下記「(4) 中長期的な会社の経営戦略」の実現に向けて事業活動を進めております。(※) パーソナルラグジュアリー市場:デザイナーアパレルとフットウェア、ラグジュアリーアイウェア、ラグジュアリージュエリー、ラグジュアリーレザーグッズ、ラグジュアリーポータブルコンシューマーエレクトロニクス、ラグジュアリー時計、ラグジュアリーステーショナリー、スーパープレミアムビューティーとパーソナルケアを対象とした市場 (4) 中長期的な会社の経営戦略当社は、これまで日本・韓国を中心に創り上げてきたブランディングを武器に、それをより強固なものとし、D2C(※1)とDX(※2)を極めた次世代アパレルの理想形を目指してまいります。具体的には、ブランディングの一層の追求と売上・利益拡大の両立を実現すべく、当社の強みでもあるクリエイティビティ(※3)の向上と、デジタルマーケティングによる顧客接点の強化(※4)を通じたECチャネルを主とした国内外での新規売上の増大、過去のデータ分析に基づく需給予測を通じた枯渇感の醸成による商品のプロパー消化比率(※5)の向上、を以下の戦略により実現してまいります。(※1) D2C:Direct to Consumerの略。自ら企画、生産した商品を広告代理店や小売店を挟まず、消費者とダイレクトに取引する販売方法。 (※2) DX :Digital Transformationの略。企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネス・モデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。 (※3) クリエイティビティはターゲティング、アイデア、デザイン、人材という各要素をデジタルに連携させ、クリエイティブな商品を生み出すための一連の活動をいい、当社のブランディングを支える強みであります。ターゲティングについては、富裕層や次世代向け等、デジタルを駆使した細かなターゲティングを行います。アイデアについては、クリエイティブディレクターである代表取締役社長CEO松村智明を中心にストーリー性のあるテーマを毎シーズン打ち出し、幅広いジャンルにおけるコラボレーションをしながらアイデアを創出しております。デザインについては、ゴルフというマーケットにおいて革新的なスカルアイコンをはじめとした先鋭的で独創的なデザインや、商品のリメイクや環境にも配慮した素材活用を通じたサステナブルでエシカルなデザイン等、見た目に映るデザインだけではなく、ストーリー性のあるアイデアを具現化し市場に向けて提案しております。以上の一連の活動を支える人材面については、ターゲティング結果、アイデアやデザイン等を常に共有できる仕組みをクラウド上に構築し、経験豊富なクリエイティブチームにより高いデザイン力を発揮できる体制を構築しております。 (※4) デジタルマーケティングによる顧客接点の強化については、認知訴求、顧客体験の強化、ロイヤル化を通じて実現しております。認知訴求については、当社アンバサダーの露出やWebマーケティング、各種SNSマーケティングにより、当社の認知を高めております。顧客体験の強化については、当社ECサイトへ流入してきた潜在的顧客に対してバーチャルショップ(Web上で当社の店舗を3Dで表現したショップ)での店舗への擬似訪問体験、UI(ユーザーインターフェースの略。ユーザーとの間に現れるサービスや製品の外観のこと)/UX(ユーザーエクスペリエンスの略。ユーザーが製品やサービスを通して得られる体験や経験のこと)の向上により、当社の商品への興味関心を創出しております。ロイヤル化については、当社商品を購入した顧客に対してExclusive Memberとしての当社会員制度の提供、公式アプリでの継続したコンテンツの配信、リターゲティングとして広告やメールマガジンの継続的な配信を通じて顧客化を推進しております。 (※5) プロパー消化比率:販売した商品のうち定価で販売した商品の割合。大量生産は大量の在庫、廃棄を生み、利益率は下がる傾向にあるため、当社では過去のデータ分析を通じて需給を見込み、高い在庫回転率を実現、値下げを極力せずに高収益率を実現するとともに、枯渇感を適度に醸成しながらブランド価値を高めております。 ① グローバル戦略:現地パートナーとの連携を深め、アジアを中心にグローバルでのブランド認知を拡大・国内のインバウンドデータと現地パートナーによるニーズを精密にマッチングし、各国の市場環境を深く反映した、ローカライズ度の高い商品開発とMD施策を推進・店舗開発の促進と、各国でのSNS・ECプロモーション強化により、グローバルなマーケティング連動を加速 ② D2C戦略:顧客接点強化、ユーザー体験(UX)の向上、ロイヤルカスタマー化の推進・オンリーワンブランドとしての「ファンダムマーケティング」をさらに磨き込み、カスタマーエンゲージメント向上を追求・POPUP出店により顧客接点を拡大するとともに、「唯一無二の体験価値」を提供する場としての店舗クオリティ向上を推進・SNS・アプリ・ECのシームレスな連動を強化、質の高いユーザーエクスペリエンスを実現していく ③ 収益構造改革:サプライチェーン改革と、経費構造改革を進め、売上高販管費率コントロールを徹底・直貿委託先の継続開拓と生産数量の拡大、および仕入先の集約により、コスト競争力の向上を推進 ・広告制作に生成AIを積極的に内部活用、外部制作費の削減と、効果的な広告運用の両立を実現・ システム化・デジタル化を進め、効率的なオペレーション体制を構築 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 品質管理について商品の品質管理には万全の体制を敷いていますが、予測しえない品質上のトラブルや製造物責任に起因する事故が生じた場合は、企業イメージが損なわれ、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があるため、企画・生産管理業務を中心とした商品開発プロセスの継続した改善を行ってまいります。仮に、品質管理上の問題が生じた場合には、事実の徹底究明と法令等に準じた対応を速やかに進めてまいります。 ② 海外事業について当社ブランドを世界に認知させていくことを目的として、グローバルな視点でマーケティングを展開していく必要があり、海外ECの展開、新規出店や販売パートナーの開拓等、海外における事業展開を進めてまいります。 ③ 出店政策について中期的な事業計画の骨子の一つとして、新規出店計画を策定しておりますが、商業施設や百貨店が店舗展開方針を変更するなどの事情により、計画に沿って新規出店を行うことができない場合は、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、出店候補地周辺の商圏環境や立地条件、店舗損益予測等の分析を行いつつ、期間限定のポップアップストアの展開を通じて消費者の動向を把握しながら、主要都市の商業施設・百貨店や路面店に集中的に出店し、アセットライトに利益体質化を実現してまいります。 ④ 人材戦略について適切にビジネスを展開していくために、当社ブランドを理解した人材育成と、継続的な採用を進めてまいります。 ⑤ 財務基盤の強化当社は、現時点において財務上の課題は認識しておりませんが、継続的かつ安定的な事業の拡大を図る上では、手許資金の流動性確保や金融機関との良好な取引関係が重要であると考えております。このため、一定の内部留保の確保や費用対効果の検討による各種コストの見直しを継続的に行うことで、財務基盤の強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態の状況(資産)当事業年度末の資産合計は4,611,489千円となり、前事業年度末に比べ180,276千円(3.8%)減少いたしました。流動資産は、前事業年度末に比べ623,632千円(16.1%)減少し、3,258,676千円となりました。これは主に、下半期シーズン向けの商品仕入が増加したことに伴い、商品が49,081千円(12.1%)増加、また、下半期シーズン向けの商品出荷が増加していることに伴い、受取手形及び売掛金が60,793千円(15.1%)増加した一方で、中国における合弁会社設立に伴う出資や、前事業年度末の未払法人税等の支払、商品仕入に係る支払が増加していること等により、現金及び預金が792,566千円(27.3%)減少したこと等によるものであります。固定資産の残高は、前事業年度末に比べ443,356千円(48.7%)増加し、1,352,812千円となりました。これは主に、中国事業展開に向けた合弁会社を設立したことに伴い、関係会社株式が295,480千円(前事業年度末は計上なし)増加、2025年6月にMARK&LONA 御殿場プレミアム・アウトレット、2025年8月にMARK&LONA りんくうプレミアム・アウトレットを開店したこと、並びに2025年9月にMARK&LONA 松坂屋名古屋店をリニューアルオープンしたことにより、敷金及び保証金が34,774千円(15.9%)、建物及び構築物が22,001千円(5.8%)増加したこと等によるものであります。(負債)当事業年度末の負債合計は、569,050千円となり、前事業年度末に比べ240,129千円(29.7%)減少いたしました。流動負債の残高は、前事業年度末に比べ261,839千円(39.2%)減少し、405,271千円となりました。これは主に、前事業年度末に比べて決算月における次シーズン向けの仕入が減少していることに伴い、買掛金が69,813千円(43.4%)減少し、次シーズン向け商品の前受代金の減少に伴い、契約負債が159,858千円(58.4%)減少したこと等によるものであります。固定負債の残高は、前事業年度末に比べ21,710千円(15.3%)増加し、163,778千円となりました。これは主に、MARK&LONA 御殿場プレミアム・アウトレット、MARK&LONA りんくうプレミアム・アウトレットの開店、並びにMARK&LONA 松坂屋名古屋店のリニューアルオープン等に伴い資産除去債務が21,103千円(17.4%)増加したことによるものであります。 (純資産)当事業年度末の純資産の残高は、4,042,438千円となり、前事業年度末に比べ59,852千円(1.5%)増加いたしました。これは、当期純利益を計上したことにより利益剰余金が増加したこと、譲渡制限付株式報酬としての新株式を発行したことによるものであります。この結果、当事業年度末における自己資本比率は、87.7%となりました。 ② 経営成績の状況当事業年度(2025年1月1日~2025年12月31日)における我が国経済は、堅調な企業収益や賃上げの進展が見られたものの、米国の通商政策を含めた不安定な海外情勢と原材料価格等の高止まりが下押し圧力となり、景気は一進一退の状況で推移いたしました。当社の属する衣料品販売業界においても、原材料費や物流費、電力料の高騰等、厳しい経営環境が続き、また、物価の上昇等から購買行動の慎重化が顕著となっております。このような環境の中、当社はオンライン・オフラインの双方から、国内外における販売強化に努めてまいりました。これらの結果として、当事業年度における売上高は4,863,553千円(前年同期比0.0%減)となり、営業利益は59,324千円(前年同期比64.3%減)、経常利益は63,987千円(前年同期比62.4%減)、当期純利益は34,847千円(前年同期比68.0%減)となりました。なお、当社は衣料品等の企画販売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。 ③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末の現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は930,062千円と、前事業年度末に比べ1,493,752千円(61.6%)の減少となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は254,381千円(前期は238,115千円の収入)となりました。これは主に、税引前当期純利益を63,987千円、減価償却費134,291千円を計上したものの、売上債権が61,321千円、商品が49,081千円増加し、仕入債務が69,813千円、契約負債が159,858千円減少したことに加え、法人税等の支払額を73,618千円計上したこと等によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は1,238,961千円(前期は172,623千円の支出)となりました。これは主に、資金の効率的運用の観点から、定期預金払戻による収入1,260,573千円を計上したものの、定期預金の預入による支出1,961,759千円を計上したこと、ならびに中国における合弁会社設立に伴う関係会社株式の取得による支出295,480千円、店舗設備の取得等に伴う有形固定資産の取得による支出122,805千円を計上したこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金及び使用した資金はありません。 ④ 生産、受注及び販売の実績イ.生産実績当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。 ロ.仕入実績当事業年度の仕入実績は次のとおりであります。なお、当社は、衣料品等の企画販売事業の単一セグメントであります。 セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)衣料品等の企画販売事業1,998,39094.3合計1,998,39094.3 ハ.販売実績当事業年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社は、衣料品等の企画販売事業の単一セグメントであります。 セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)衣料品等の企画販売事業4,863,553100.0合計4,863,553100.0 (注) 最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先第31期事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)第32期事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)JC FAMILY CO., LTD.1,476,05430.31,323,49227.2 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り並びに当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に準拠して作成されております。この財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営成績の分析当事業年度の経営成績につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績の状況」に記載しております。なお、特に重要な指標の内容は以下のとおりであります。 (売上高) 当事業年度の売上高は4,863,553千円(前期比0.0%減)となりました。前事業年度に引き続き、デジタル化の推進と海外展開の拡大に向けて、オフライン・オンラインの販売チャネルの融合、新規店舗の出店も含めた集客・販売力の強化を図り、国内リテール、国内EC、及び海外ECにおいて売上の拡大に努めております。また、韓国卸、中国卸、海外卸、及び国内卸の各卸においても、特に海外における新規取引先の獲得等を進め、売上の拡大を図っております。 当社の事業区分別の内訳は、次のとおりであります。 相手先第31期事業年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)第32期事業年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)国内リテール1,762,88236.22,086,31442.9国内EC915,90318.8820,18216.9海外EC132,9142.7103,1142.1韓国卸1,476,05430.31,323,49227.2中国卸--100,4962.1海外卸216,3784.4147,3583.0国内卸318,3366.5264,7395.4その他41,2960.817,8550.4 (売上総利益及び営業利益)当事業年度の売上原価は、1,922,335千円(前期比6.5%減)となりました。商品の原価目標を設定した売上原価率の低減を徹底した結果、当事業年度は売上原価率39.5%となっております。この結果、当事業年度の売上総利益は、2,941,217千円(前期比4.8%増)となり、売上総利益率は60.5%となっております。また、当事業年度の販売費及び一般管理費は、2,881,892千円(前期比9.1%増)となりました。中長期的な成長に向け投資を行う中で、業容拡大に向け全社で人材採用を強化した結果として採用活動経費等の業務委託費用、給料手当が増加し、新規店舗の出店に伴い地代家賃及び減価償却費等が増加傾向にあります。この結果、当事業年度の営業利益は59,324千円(前期比64.3%減)となりました。 また、上記指標の計画達成に向けて、事業運営上重要と考えている重要指標として、今後の事業拡大の主たる部分について、海外売上高及びEC売上高の増加を想定していることから、海外売上高比率とEC化率の上昇に取り組んでおりますが、前事業年度及び当事業年度の推移は以下のとおりであります。 2024年12月期2025年12月期海外売上高比率(%)37.534.4D2C化率(%)57.861.9EC化率(%)21.619.0 (注) 1.海外売上高比率=(海外EC売上高+韓国卸売上高+中国卸売上高+海外卸売上高)÷売上高2.D2C比率=(国内リテール売上高+国内EC売上高+海外EC売上高)÷売上高3.EC化率=(国内EC売上高+海外EC売上高)÷売上高 ロ.財政状態の分析財政状態につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要①財政状態の状況」に記載しております。 ハ.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 ニ.資本の財源及び資金の流動性の分析これまでの当社の運転資金需要の主なものは、商品仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。投資を目的とした資金需要は、主として国内出店・改装等の設備投資によるものです。当社の運転資金及び出店資金については内部留保で賄っておりますが、外部からの資金調達が必要である場合には銀行借入による調達を行う方針です。今後は国内出店・改装以外にも国内店舗・自社ECにおけるデジタル化、ICT化の推進、基幹システム整備、物流倉庫の自動化等を目的に設備投資を計画しておりますが、資本と有利子負債の最適配分を見極め、投下資本の効率的な活用を主眼とした事業運営を行ってまいります。なお、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載のとおり、現時点において財務上の課題は認識しておりませんが、継続的かつ安定的な事業の拡大を図る上では、手許資金の流動性確保や金融機関との良好な取引関係が重要であると考えており、資金繰りが悪化した場合においては銀行等の金融機関からの借入調達により資金の流動性確保に努めていく方針です。 ホ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社の経営方針・経営戦略については「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1) 経営方針」、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」及び「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (4) 中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおり、主な経営指標として売上高、売上総利益、及び営業利益を重視しております。当事業年度における各指標の計画比の達成率は以下のとおりであり、引続き計画達成に向けて対処すべき経営課題の改善を図りながら、経営戦略を推進してまいります。 2025年12月期(計画)2025年12月期(実績)達成率(%)売上高(千円)5,120,1954,863,55394.9売上総利益(千円)2,972,2792,941,21798.9営業利益(千円)236,66359,32425.0 なお、過去2事業年度における売上高、売上総利益、売上総利益率、営業利益、及び営業利益率、並びに補足情報としての在庫回転率の推移は以下のとおりであります。 2024年12月期(実績)2025年12月期(実績)売上高(千円)4,863,7664,863,553売上総利益(千円)2,807,0632,941,217売上総利益率(%)57.760.5営業利益(千円)166,05259,324営業利益率(%)3.41.2在庫回転率(回)(注)5.34.4 (注) 在庫回転率=売上原価÷{(商品期首棚卸高+商品期末棚卸高)÷2}
事業リスク
- 景気変動と市場動向同社はハイエンド向けラグジュアリーブランドを展開しているため、景気や個人消費の動向、特にゴルフ市場の変化が業績に影響を与える可能性があります。日本国内のゴルフ人口減少の可能性もリスクとして認識されており、需要の低迷が売上減少につながる恐れがあります。過度な出店を控えることやD2Cビジネスの強化で在庫リスクを軽減し、影響を和らげようとしています。
- ユーザー嗜好の変化消費者のニーズや嗜好が変化した場合、同社の商品が市場のトレンドに対応できず、競争力が低下する可能性があります。ゴルフウェアの流行は常に変動するため、斬新なデザインや機能性を追求し続けなければ、顧客の支持を失うリスクがあります。マーケットリサーチと迅速な商品開発、そして市場をリードするような商品提供でこのリスクに対応しています。
- 海外事業のカントリーリスク韓国をはじめとする海外市場での事業展開は、売上高の大きな割合を占めていますが、政治・外交問題の悪化、法規制の変更、自然災害、為替変動などが事業に影響を及ぼす可能性があります。特に韓国の特定販売先への依存度も高く、その販売先の業績悪化や政策変更が同社の経営成績に影響を与えるリスクがあります。情報収集と適切な対応でリスク軽減を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】当社の事業に関し、経営者が投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスク事項には以下のようなものがあります。当社は、これらのリスク可能性を十分に認識したうえで、発生の回避、発生した場合の対応に努める方針です。当社のリスク管理体制に関しましては、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等、(1)コーポレート・ガバナンスの概要、② 企業統治の体制の概要及びその体制を採用する理由、(リスク・コンプライアンス委員会)」に記載のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであり、当社に関する全てのリスクを網羅したものではありません。 (1) 景気動向及び業界動向の変動(発現可能性 低、影響度 小)当社は、当社商品の特徴であるハイエンド向けラグジュアリーブランドによる事業展開を行っており、景気や個人消費、ゴルフ市場の動向が、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社のゴルフ関連の衣料品及び雑貨等は、今後日本国内においては人口減少に向かうことが予想されており、ゴルフ人口が減少に転じた場合には当該影響を受ける可能性があり、このようなリスクがすぐに顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しております。当社では敢えて過度な出店は行わず、当社商品の特徴であるハイエンド向けラグジュアリーブランドとしての個性を表現できる国内及び一部のアジア地域の主要都市の商業施設や百貨店、路面店への限定した出店により在庫リスクを低減し、また、国内向けECサイトであるMARK&LONA公式オンラインストアとグローバル向けECサイトであるMARK&LONA World Marketの2つのサイトを展開しており、D2C(Direct to Consumer)ビジネスにより在庫消化率の更なる向上を目指すことで、景気や個人消費、ゴルフ市場の動向による影響を軽減してまいります。 (2) ユーザー嗜好について(発現可能性 低、影響度 中)当社商品が、消費者のニーズ又は嗜好の変化等に対応できないこと、その提供する商品の訴求力向上を図れないことによって、当社の競争力を維持できなくなる可能性があり、このようなリスクがすぐに顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しております。当社では常にマーケットの状況をリサーチし、それに応じた商品開発を迅速に実現していくことで、また、業界の常識にとらわれない斬新な視点で寧ろ消費者の嗜好をリードしていくような商品開発に努め、上記リスクの低減を図っております。 (3) 競合について(発現可能性 低、影響度 小)当社の事業領域であるゴルフ関連の衣料品及び雑貨等業界は、将来の成長が期待される業界であるため、国内外の事業者がこの分野に参入してくる可能性があります。今後において十分な差別化等が図られなかった場合や、新規参入により競争が激化した場合には、当社の業績に一定の影響を及ぼす可能性があり、このようなリスクがすぐに顕在化する可能性は低いものの、中長期的に顕在化する可能性があると認識しております。当社は、国内及び一部のアジア地域においては、当社商品の特徴であるハイエンド向けラグジュアリーブランドとしての差別化を追求し、また、それを加速すべく当社ブランドのアンバサダー等を通じて国内外市場での認知度を更に高めてまいります。 (4) 販売チャネルについて(発現可能性 低、影響度 中)当社商品は、これまでは国内卸や国内店舗を中心に顧客へアプローチしてきましたが、幅広い顧客開拓に向けてグローバルマーケットへの展開も進めております。それらの市場規模は大きく、販売機会の拡大に取り組んでまいりますが、これらの事業活動におきましては取り巻く環境の急激な変化その他要因によって期待通りに拡大しない場合、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社としては、グローバル向けECサイトを立ち上げるとともに、CRM(※1)ツールを活用したデジタルマーケティングを中心として国内外の顧客へアプローチし、D2C(Direct to Consumer)ビジネスという形で展開することでリスクの低減とともに新たなグローバル市場の開拓に努めてまいります。(※1) CRM:Customer Relationship Managementの略。顧客の情報を収集・分析して、最適で効率的なアプローチを行い、自社の商品やサービスの競争力を高める経営手法。 (5) カントリーリスク(発現可能性 低、影響度 中)当社は、韓国を中心とした海外市場において事業を推進しており、海外売上高比率は、2025年12月期において、当社の販売金額の34.4%となっております。日韓の政治・外交問題等により、我が国とこれらの国との間の関係が悪化した場合、取引機会の縮小等により、当社の事業展開及び業績に一定の影響を及ぼす可能性があります。また、海外における事業展開において、海外における当社の事業に係る法規制等の成立・改正が行われた場合、政治情勢により事業運営に支障をきたす事態が生じた場合、自然災害や伝染病などが発生した場合、急激な為替変動や為替制限が行われた場合には、当社の事業展開及び業績に一定の影響を及ぼす可能性があり、このようなリスクがすぐに顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しております。当社は、海外展開のリスクに関して、迅速な情報収集と適切な対応を検討するリスク管理体制を構築し、リスクの軽減を図っております。 (6) 海外の特定販売先への依存について(発現可能性 低、影響度 中)韓国における当社商品の販売は、JC FAMILY CO., LTD.を総代理店として展開しており、当該販売先への販売金額は、2025年12月期において、当社の販売金額の27.2%となっております。当該販売先の業績の悪化、政策の変更等により取引が減少した場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社としましては、当該販売先との緊密な関係を構築する一方で、韓国以外の海外エリアでの事業展開を加速し、販売チャネルのグローバル化を進めることで特定販売先への依存のリスクを低減してまいります。 (7) 知的財産権について(発現可能性 中、影響度 中)当社が保有する知的財産権について、第三者の知的財産権に抵触しないよう細心の注意を払っており、これまで第三者から侵害訴訟を提起されたことはなく、知的財産権の侵害を行っていないと認識しております。しかしながら、第三者の知的財産権の状況を完全に調査することは極めて困難であり、知的財産権侵害とされた場合には、損害賠償の請求、当該知的財産権の使用に対する対価の支払いまたは商品の販売停止等が発生する可能性があり、また、当社の知的財産権が不正目的で使用されたり、外部に模倣された場合には、当社の事業運営に支障をきたす可能性があり、その際には当社の業績に一定の影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しております。当社は、商品企画の段階において顧問弁理士と連携し、第三者の知的財産権を侵害しないよう配慮してリスクの軽減を図っております。 (8) 情報システムについて(発現可能性 低、影響度 中)当社の基幹システムや事業運営上利用している各種クラウドサービスは、地震等の自然災害、電力不足、停電、通信障害、テロ等の予見し難い事由により、停止等の影響を受ける可能性があります。また、コンピュータクラッキング(※2)、コンピュータウイルス、人的過失及び顧客企業等の偶発的或いは故意による行為等に起因するサービスの中断も、当社の事業運営を妨げる可能性があります。これにより当社の信用失墜又は事業機会の逸失が生じた場合には、当社の経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があり、このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しております。当社は、これらのシステムやサービスを安定的に運用するためのシステム運用管理体制を整備し、システムの稼働状況の監視、バックアップ、外部からの不正アクセスやコンピュータウイルスの侵入防止のシステム的な対策等を実施して、障害発生の未然防止と障害発生時の影響最小化に努めております。(※2) クラッキング:コンピュータネットワークに繋がれたシステムへ不正に侵入したり、コンピュータシステムを破壊・改ざんするなど、コンピュータを不正に利用すること。 (9) 個人情報について(発現可能性 低、影響度 中)当社では、業務上、個人情報その他様々な機密情報を顧客より受領する場合があります。当社が取り扱う機密情報及び個人情報について、漏えい、改ざんまたは、不正使用等が生じる可能性が完全に排除されているとは言えず、何らかの要因からこれらの問題が発生した場合には、顧客からの損害賠償請求や信用失墜等により、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクが顕在化する可能性は低いものの、リスクは常に存在すると認識しております。当社は、情報セキュリティに関連する各種規程類を整備するとともに、外部からの不正アクセス、コンピュータウイルスの侵入防止等についてシステム的な対策を講じて情報セキュリティ事故の未然防止に努めております。また、個人情報保護法への対応を推進し、プライバシーマークを取得して個人情報マネジメントシステムに則り、安全管理に努めております。 (10) サプライチェーンについて(発現可能性 低、影響度 中)当社は、商品や商品サンプルの製造を外部委託し、製造の外部委託先は、そのパートナー企業から部材及び商品の供給を受けております。しかしながら、外部委託の要因による商品の品質不備が発生したり、そのパートナー企業の経営不振等により当社が委託した商品の供給が困難になった場合、当社商品のブランドイメージの毀損や販売機会の喪失に伴い、当社の事業及び業績に影響を与える可能性があります。そのため、製造を委託した商品の品質を確保するため、商品企画段階におけるリスクの検討や納品前の専門業者による検品を徹底し、また、複数の製造委託先の確保によりリスクの低減を図っております。 (11) 棚卸資産評価損に関するリスク(発現可能性 低、影響度 中)当社の事業展開においては、需要の急変や、市場への商品投入のタイミングを誤った場合には、販売数量の見込みに相違が生じ、滞留在庫が発生する可能性があります。そうした場合、棚卸資産の評価損を計上することとなり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを低減するため、システムや営業倉庫を活用したタイムリーなロケーション間の在庫移動等により、店舗及び国内外向けECサイト等の複数の販売チャネルでの流通量のコントロールを図ることで在庫消化率の更なる向上を目指してまいります。 (12) 固定資産減損損失に関するリスク(発現可能性 低、影響度 中)当社は、直営店の内装、事業目的に使用する設備等の固定資産を保有しております。これらの固定資産から生み出されるキャッシュ・フローが、継続的にマイナスであり、投資額の回収が困難となった場合には、減損損失が発生し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社は、敢えて過度な出店は行わず、主要都市の商業施設や百貨店、路面店を中心とした出店や期間限定のポップアップストアの展開により結果としてリスクの軽減につながっております。 (13) 出店政策について(発現可能性 低、影響度 小)当社は、商業施設、百貨店を中心に店舗を展開しております。そのため、商業施設や百貨店における集客力の変化により影響を受ける可能性があり、集客力が低下した場合不採算店舗が発生する可能性があり、その結果、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社における新規出店形態は、既存の商業施設や百貨店、路面店におけるテナント入れ替えによるため、商業施設や百貨店、路面店の所有者が店舗展開方針を変更するなどの事情により、計画に沿って新規出店を行うことができない場合があり、その結果、当社の経営成績及び財政状態並びに事業展開に影響を与える可能性があります。 (14) 人材について(発現可能性 低、影響度 小)当社は、商品の企画から販売まで行っているため、これらに精通した経験豊富で有能な人材の確保と育成が重要な課題になります。当社が必要とする人材の確保が計画通りに進まずに事業上の制約要因になる場合には、当社の事業展開及び業績に一定の影響を及ぼす可能性があり、このようなリスクが中長期的に顕在化する可能性があると認識しております。当社は、今後も事業規模の拡大に応じて、新卒採用に加え、専門技術や知識を有する優秀な人材の中途採用に努めるとともに、教育制度の充実、人事評価制度の見直し、労働環境の整備など、従業員の働きがいを向上させる取り組みを強化していく方針です。 (15) 代表取締役への依存について(発現可能性 低、影響度 中)当社の創業者である代表取締役会長松村智明は当社事業における豊富な経験を有し、創業以来当社事業を牽引し、大きく成長をさせてまいりました。現在も当社の経営戦略、各事業の連携、組織運営の推進において重要な役割を担っております。しかしながら、何らかの理由により、同氏が当社の業務を継続することが困難になった場合、当社の事業及び業績に影響を及ぼす可能性があり、このようなリスクが中長期的に顕在化する可能性があると認識しております。当社においては、以前より組織体制の整備、業務の標準化、及びマネジメント機能の強化を図るなど、経営者に過度に依存しない体制の確立に努めております。 (16) 自然災害等について大規模な地震等の自然災害や事故など、当社による予測が不可能かつ突発的な事由によって、事業所・店舗等が壊滅的な損害を被る可能性があり、想定を超える自然災害が発生した場合は、当社の事業活動が制限され、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社が直接被災しない場合であっても、事業パートナー等の被災により、間接的に損害を被る場合もあります。また、災害等の発生によって、電力等の使用制限による社会インフラ能力の低下、個人消費意欲の低下といった副次的な影響により、当社の事業活動の抑制につながる可能性があり、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクについて予見することは困難であり、リスクは常に存在すると認識しております。当社は、このような自然災害に備え、新耐震基準を満たしたオフィスや主要都市の耐震性の高い商業施設・百貨店への入居、従業員安否確認手段の整備、オフィスでの備蓄食料・生活物資の確保等を実施し、リスク低減を図っております。 (17) 感染症に伴うリスクについて(発現可能性 低、影響度 小)新型コロナウイルスをはじめとする感染症が拡大・蔓延した場合には、消費者の購買機会の喪失、市場の環境悪化を背景とした顧客企業の新規購買抑制等により、受注の減少、売上の減少や利益率の低下、回収サイトの長期化等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼし、成長スピードが鈍化する可能性があります。また、当社役職員に感染者が出る可能性を完全に排除することは困難であり、社内での感染拡大が発生した場合は、商品開発や商品リリースの遅延等、事業運営の一部に支障をきたす可能性があります。新型コロナウイルス感染症については収束傾向にありますが、今後も類似の感染症が発生する可能性はあり、現在においてリスクを定量化することが困難でありますが、このようなリスクが顕在化する可能性は今後も十分にあると認識しております。当社では、このような感染症が発生した場合には、政府の方針等を踏まえて、在宅勤務や時差出勤、リモート会議の推奨等、事業運営に極力支障が生じない体制を構築するなど、感染防止に向けた対策を講じてまいります。また、リスクを想定した資金管理を行い予期しない事態の発生に備えるなど、影響の最小化に向けて取り組んでおります。 (18) 株主還元について当社は、業績の推移を見据え、将来の事業の発展と経営基盤の強化のための内部留保を確保しつつ、経営成績や配当性向等を総合的に勘案し、配当を検討することを基本方針としており、株主に対する利益還元を経営上の重要課題と認識しておりますが、当面の間は内部留保の充実を図り、収益力強化のための投資に充当することが株主に対する最大の利益還元につながるものと考え、創業以来配当を実施しておりません。将来的には、各事業年度の経営成績を勘案しながら株主への利益還元を検討していく方針ですが、現時点において配当実施の可能性及びその実施時期等につきましては未定であり、持続的な成長に向けた投資を戦略的に実行する場合や当社の事業が計画通り推移しない場合など、配当を実施できない可能性があります。なお、その時期は想定されるものではなく当該リスクが短期的に顕在化する可能性は低いと想定しております。また、配当のほか、株主への利益還元の一環として、2024年11月より株主優待制度を導入しております。 (19) グループ会社との関係について本書提出日現在において、当社は、当社の議決権を35.4%所有するエヌエックスシー・ジャパン合同会社(2016年5月にNXC Corporationグループが日本において世界に通用する先端技術・ブランドへの投資活動を行うことを目的に、東京精密合同会社として設立し、その後、2018年6月に社名をエヌエックスシー・ジャパン合同会社へ変更)を含むNXC Corporationグループに属しており、NXC Corporationは当社のその他の関係会社に該当いたします。NXC Corporationグループは、韓国を拠点に、社会に良い貢献・影響力を与える、世界中の革新的な起業家や企業を資金・経営面でサポートすることを目的に、投資事業を行っており、そのなかで当社は、持分法適用会社として属しておりますが、当社取締役会の承認事項に関して特別な取り扱いを定めた契約等は締結しておらず、当社の取締役会の独立性は確保されております。なお、NXC Corporationグループによる現状の当社への投資方針としては、当面の間は上場時の株式比率を維持していく方針です。2020年12月期以降、本書提出日に至るまで当社とNXC Corporationグループとの取引はございません。ただし、NXC Corporationグループの事業方針等により取引条件の変更が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (20) 当社株式の流動性について当社は、当社株式の流動性の確保に努めることとしておりますが、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は当事業年度末時点において26.0%であります。今後は、当社主要株主等への一部売出しの要請、ストックオプションの行使による流通株式数の増加、従業員持株会による定期的な株式買付等により流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。