6806

ヒロセ電機(6806)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

ヒロセ電機グループは、当社と19の子会社で構成され、主に多極コネクタ、同軸コネクタ、その他の電子部品の製造販売を行っています。多極コネクタは丸形、角形、プリント配線板用など多岐にわたり、同軸コネクタは同軸および光コネクタを含みます。これらの製品は、国内外の製造子会社で生産され、世界各地の販売子会社を通じて顧客に提供されています。特に多極コネクタが主力事業であり、グローバルな生産・販売体制を構築することで収益を上げています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ヒロセ電機グループの事業セグメントは大きく二つに分かれています。「多極コネクタ」事業は、売上高985.55億円、営業利益258.22億円とグループの主要な収益源であり、丸形、角形、プリント配線板用コネクタなどを製造販売しています。「同軸コネクタ」事業は、売上高138.29億円、営業利益25.29億円で、同軸コネクタや光コネクタを提供しています。これらのセグメントは国内外の子会社を通じて製造・販売されており、特に多極コネクタがグループ全体の稼ぎ頭となっています。

FY2016 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MultiPinConnector 事業 986 258 26.2%
CoaxialConnector 事業 138 25 18.3%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|902 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社19社で構成され、主に多極コネクタ及び同軸コネクタ並びにその他の電子部品等の製造販売を行っております。当社グループの事業に係わる位置づけ及びセグメントとの関連は以下のとおりであります。 (多極コネクタ)多極コネクタには、丸形コネクタ、角形コネクタ及びプリント配線板用コネクタ等があります。[主な関係会社](製造)東北ヒロセ電機㈱、郡山ヒロセ電機㈱、一関ヒロセ電機㈱、台廣電子股份有限公司、廣瀬香港有限公司、広瀬電機(東莞)有限公司、広瀬電機(蘇州)有限公司、ヒロセエレクトリックマレーシアSdn.Bhd.、P.T.ヒロセエレクトリックインドネシア、ヒロセコリア㈱、威海広瀬電機有限公司(販売)ヒロセエレクトリック(U.S.A.),INC.、ヒロセエレクトリックヨーロッパB.V.、ヒロセエレクトリックシンガポールPtd.Ltd.、広瀬(中国)企業管理有限公司、廣瀬電機香港貿易有限公司、ヒロセコリア㈱、ヒロセエレクトリックインドPvt.Ltd.、ヒロセエレクトリックマーケティングマレーシアSdn.Bhd.、威海広瀬貿易有限公司 (同軸コネクタ)同軸コネクタには、同軸コネクタ及び光コネクタがあります。[主な関係会社](製造)一関ヒロセ電機㈱、台廣電子股份有限公司、廣瀬香港有限公司、広瀬電機(東莞)有限公司、広瀬電機(蘇州)有限公司、ヒロセエレクトリックマレーシアSdn.Bhd.、P.T.ヒロセエレクトリックインドネシア、ヒロセコリア㈱(販売)ヒロセエレクトリック(U.S.A.),INC.、ヒロセエレクトリックヨーロッパB.V.、ヒロセエレクトリックシンガポールPtd.Ltd.、広瀬(中国)企業管理有限公司、廣瀬電機香港貿易有限公司、ヒロセコリア㈱、ヒロセエレクトリックインドPvt.Ltd.、ヒロセエレクトリックマーケティングマレーシアSdn.Bhd. (その他)その他には、マイクロスイッチ等があります。[主な関係会社](製造)ヒロセコリア㈱、一関ヒロセ電機㈱(販売)ヒロセコリア㈱、廣瀬電機香港貿易有限公司 事業の系統図は以下のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
コネクタ業界は多数の同業者が存在し、極めて競合的であり、価格引下げ競争に巻き込まれる可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
小型・高密度化、高性能、高品質、経済性、高速デジタル信号処理、超高周波信号の伝送技術など、高度なコネクタ技術が求められる。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:経済動向変化 / スマートフォン市場への依存 / 大口顧客グループからの受注動向
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

ヒロセ電機はコネクタ業界で長年の実績と高い技術力を有し、一部製品で特許を取得している。しかし、ブランド力は欧米大手競合に比べて限定的であり、特許による独占性は低い。技術力は評価できるものの、無形資産としての競争優位性はまだ発展途上と言える。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社のコネクタは、自動車や産業機器など、一度採用されると仕様変更が困難な分野で広く使用されている。顧客は製品の信頼性や品質を重視するため、サプライヤー変更には開発・評価コスト、リスクが伴う。このため、一定のスイッチング・コストが発生していると考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ヒロセ電機の事業モデルは、プラットフォーム型ではなく、個別の製品供給が中心であるため、ネットワーク効果は期待できない。ユーザーが増えることで製品の価値が向上するような構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

コネクタ業界は価格競争も存在するが、ヒロセ電機は高付加価値製品に強みを持つ。しかし、グローバルな規模を持つ競合と比較して、圧倒的なコスト優位性を確立しているとは言えない。一部の汎用品では価格競争に巻き込まれる可能性もある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ヒロセ電機はコネクタ業界において、特定のニッチ分野で高いシェアを持つ。しかし、業界全体で見ると、TE ConnectivityやAmphenolといったグローバル大手と比較すると規模は小さい。特定の高機能コネクタ市場においては、効率的な規模を享受している可能性がある。

ヒロセ電機グループは、グローバルな事業展開と多岐にわたるコネクタ製品の提供を通じて競争優位性を確立しています。長年の技術開発研究により得られた特許などの知的財産権で技術を保護し、新製品開発に注力することで市場の変化に対応しています。また、国内外に多数の製造・販売拠点を持ち、多様な顧客ニーズに応える体制を構築している点も強みです。これにより、特定の市場や地域に過度に依存することなく、安定した事業運営を目指しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、コネクタ専業メーカーとして技術革新を推進するとともに多様化するニーズに適合した製品を開発・提供し、エレクトロニクス業界の発展に寄与してまいることを使命としております。そして、株主の皆様にとっての価値を長期継続的に高めていくことを経営上の最重要課題のひとつとして掲げ、お客様の更なる信頼を得られる電子部品メーカーとしての責任を果たすとともに強固な財務体質を維持し、成長し続けていくことを基本方針としております。(2) 目標とする経営指標当社グループは、経営の基本方針を具現化するべく、高収益にこだわりを持った経営及び事業展開を進めて参ります。目標とする経営指標としては、事業の総合的な収益性が反映されるIFRSベースの営業利益率および資本効率性が反映されるROEとしております。(3) 中長期的な会社の経営戦略今後の当社グループを取り巻く経営環境は、企業間競争がより激化するものと思われます。このような環境の中で当社グループは、常に最先端の技術を追求し、より効率的な資源の配分と集中化を図り、弛まぬ改善・革新に取り組み、情報化のさらなる進展、通信技術の高度化に伴って中長期的に一層の成長・拡大が予想される自動車分野、産業用機器分野、通信用機器分野及びスマートフォンや高度情報端末分野を重点に市場開拓を進め、併せてさらなる製品の安定供給を図るべく、効率性も考慮しながら国内外生産拠点のリスク分散化も行い、企業価値増大に取り組んでまいる所存であります。(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題市場の多様化、製品の短サイクル化による投資回収リスクの高まりや、原材料価格の引き上げ圧力の強まりなど、ますます厳しさを増す経営環境の中で、当社グループは市場ニーズに対応した高付加価値新製品の開発力強化、生産効率化の促進、品質のさらなる向上などコスト競争力を高めるとともに、グローバル化の更なる推進、国内外における販路の開拓等に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、コネクタ専業メーカーとして技術革新を推進するとともに多様化するニーズに適合した製品を開発・提供し、エレクトロニクス業界の発展に寄与してまいることを使命としております。そして、株主の皆様にとっての価値を長期継続的に高めていくことを経営上の最重要課題のひとつとして掲げ、お客様の更なる信頼を得られる電子部品メーカーとしての責任を果たすとともに強固な財務体質を維持し、成長し続けていくことを基本方針としております。(2) 目標とする経営指標当社グループは、経営の基本方針を具現化するべく、高収益にこだわりを持った経営及び事業展開を進めて参ります。目標とする経営指標としては、事業の総合的な収益性が反映されるIFRSベースの営業利益率および資本効率性が反映されるROEとしております。(3) 中長期的な会社の経営戦略今後の当社グループを取り巻く経営環境は、企業間競争がより激化するものと思われます。このような環境の中で当社グループは、常に最先端の技術を追求し、より効率的な資源の配分と集中化を図り、弛まぬ改善・革新に取り組み、情報化のさらなる進展、通信技術の高度化に伴って中長期的に一層の成長・拡大が予想される自動車分野、産業用機器分野、通信用機器分野及びスマートフォンや高度情報端末分野を重点に市場開拓を進め、併せてさらなる製品の安定供給を図るべく、効率性も考慮しながら国内外生産拠点のリスク分散化も行い、企業価値増大に取り組んでまいる所存であります。(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題市場の多様化、製品の短サイクル化による投資回収リスクの高まりや、原材料価格の引き上げ圧力の強まりなど、ますます厳しさを増す経営環境の中で、当社グループは市場ニーズに対応した高付加価値新製品の開発力強化、生産効率化の促進、品質のさらなる向上などコスト競争力を高めるとともに、グローバル化の更なる推進、国内外における販路の開拓等に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、好調なインバウンド需要や価格転嫁などの影響により、緩やかな回復基調で推移しましたが、円安やエネルギー・原材料価格の高止まり、インフレ懸念から依然として先行きが不透明な状況が続いております。海外におきましては、米国では個人消費が堅調に推移していましたが、年明け後弱含みに転じ、設備投資の不振により製造業の業況は悪化しました。欧州は牽引役となるドイツ経済が低調で回復の重しとなり、中国も依然、不動産市場など内需が低迷しており、景気の先行きは一層予断を許さない状況となっております。このような状況下当社グループは、主にスマートフォン市場向け、自動車市場向け及び産業用機器市場向けのグローバル事業拡大を進めると共に高度化する市場ニーズへの更なる迅速な対応を目指し、高付加価値新製品の開発・販売・生産体制の強化を推進して参りました。2024年3月に東北アドバンスト・テクノロジーセンター(岩手県盛岡市)、6月に新郡山工場(福島県郡山市)、12月にヒロセコリアの精密センター新棟が竣工しそれぞれ稼働しています。当連結会計年度の売上収益は、1,894億20百万円(前年同期比14.4%増)、営業利益は426億72百万円(同25.4%増)、税引前利益は462億18百万円(同19.2%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は330億33百万円(同24.7%増)となりました。 セグメントの業績を示すと、以下のとおりであります。(多極コネクタ)当社の主力製品群であります多極コネクタは、丸形コネクタ、角形コネクタ、リボンケーブル用コネクタ、プリント基板用コネクタ、FPC(フレキシブル基板)用コネクタ、ナイロンコネクタ等多品種にわたります。主としてスマートフォン、通信機器、カーエレクトロニクス等の分野から計測・制御機器、FA機器及び医療機器などの産業用機器等の分野まで幅広く使用されているコネクタであり、今後の更なる高度情報通信ネットワーク化社会及び環境を考慮した省エネ化社会の進展とともに需要の拡大が見込まれております。当連結会計年度は、売上収益は1,708億49百万円(前年同期比15.0%増)、営業利益は393億91百万円(同31.4%増)となりました。 (同軸コネクタ)同軸コネクタは、マイクロ波のような高周波信号を接続する特殊な高性能コネクタであり、主にスマートフォンやパソコンなどの無線LANやBluetooth通信のアンテナ接続や自動車でのGPSアンテナ接続として、また無線通信装置や電子計測器の高周波信号接続として使用されるコネクタであります。なお、光コネクタ、同軸スイッチもこの中に含んでおります。当連結会計年度は、売上収益は136億68百万円(前年同期比17.1%増)、営業利益は33億78百万円(同2.3%増)となりました。 (その他)以上のコネクタ製品以外の製品としてマイクロスイッチ類及びコネクタ用治工具類を一括しております。当連結会計年度は、売上収益は49億3百万円(前年同期比7.8%減)、営業損失は97百万円(前年同期は7億28百万円の営業利益)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(資金)は、前連結会計年度末と比べて46億75百万円減少して、856億66百万円となりました。 a.営業活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、556億82百万円の増加(前年同期は410億49百万円の増加)となりました。これは、税引前利益462億18百万円や減価償却費及び償却費179億41百万円の計上などによる資金増、法人所得税の支払額67億19百万円による資金減などによるものです。b.投資活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、429億47百万円の減少(前年同期は139億35百万円の減少)となりました。これは、投資の取得による支出278億46百万円、有形固定資産の取得による支出266億81百万円による資金減などによるものです。c.財務活動によるキャッシュ・フロー当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、166億71百万円の減少(前年同期は281億87百万円の減少)となりました。これは、配当金の支払額157億32百万円による資金減などによるものです。 ③ 財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ134億16百万円増加して4,168億66百万円となりました。負債は未払法人所得税の増加等により74億42百万円増加して467億19百万円となりました。また、資本合計は利益剰余金の増加、および自己株式の減少等により59億74百万円増加して3,701億47百万円となりました。この結果、親会社所有者帰属持分比率は88.8%となり、前連結会計年度末と比べ1.5%減少しました。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)多極コネクタ169,46126.1同軸コネクタ12,51524.8その他3,797△13.2合計185,77324.8(注)金額は、販売価格によっております。 b.受注状況当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)多極コネクタ171,33122.537,6181.3同軸コネクタ14,88430.84,54636.5その他4,866△2.5636△5.6合計191,08122.442,8004.0 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)多極コネクタ170,84915.0同軸コネクタ13,66817.1その他4,903△7.8合計189,42014.4 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態および経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態および経営成績等につきましては、スマートフォン市場向け、民生市場向け、自動車市場向けが堅調に推移したため、対前年同期と比べ増収増益となりました。当社グループは、中期経営計画「G-WING」において、コンシューマ、産機、自動車の強い3本柱を形成することで、高収益体制を維持しつつ、中長期的に売上を伸長させていく計画を立てております。現在当社グループが置かれている状況は、この3本柱によるバランスのよいポートフォリオを確立させながら成長を加速させるため、開発・生産拠点の増強を進めております。また、継続的な現場改善、品質向上、DXや人財の活性化に向けた投資も強化してまいります。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としましては、国内外の経済動向の変化が挙げられます。現時点では特にスマートフォン市場の動向が当社グループの業績に大きな影響を与えております。当社グループとしましては、「G-WING」の3本柱を強固にしていくことでスマートフォン市場への依存率を相対的に減少させてまいります。その他の当社グループの経営成績に影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、親会社所有者帰属持分比率が88.8%と十分な資本を維持しており、外部からの借入金はありません。経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、IFRSベースの営業利益率を重視した経営を行っております。当連結会計年度における営業利益率は22.5%となり、前連結会計年度の20.6%を上回る結果を出すことができました。引き続き、高い営業利益率を安定的に生み出せる体制づくりを行ってまいります。また、当社グループは中長期的に資本コストを上回るROE (自己資本利益率) の達成を目指しております。具体的には、収益性の改善を進めるとともに、2028年度までにROE10%の安定的達成を目指してまいります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源および資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は、営業キャッシュ・フローと投資キャッシュ・フローの合計が127億35百万円となっており、成長と安定のバランスを図っております。詳細につきましては「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。当社グループの資本の財源および資金の流動性につきましては、親会社所有者帰属持分比率は88.8%と高い水準を維持しており、資金の調達を行わずに事業に必要な資金の流動性を確保していると判断しています。内部留保資金につきましては、中長期的な視野に立って、今後ますます進展する技術革新に対する研究開発投資、グローバル化に伴う設備投資および経営環境の変化に対応した機動的なM&Aなどに備えるとともに、株主への配当を重要視しております。株主への利益還元策として、配当による成果の配分を優先的に考えており、長期的な企業価値の拡大と企業体質の強化を図りながら、1株当たり利益を増加させることにより配当の安定的な増加に努めることを基本方針としております。この基本方針の一層の実践を図るため、DOE(株主資本配当率)を株主還元指標として採用し、2024年度より中期的にDOE5%の配当を行うことを目標としております。また、自己株式の取得についても、株主への利益還元策としてとらえており、資本効率の改善を目的として、2025年度から2028年度の4年間で、600億円を上限とした自己株式を取得する方針を決定しております。なお、当社は自己株式の保有については、発行済株式総数の5%程度を上限とし、それを超過する部分は、原則として毎期消却する旨を自己株式の保有・消却に関する基本方針としております。 ③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、IFRSに基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたって必要となる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。重要性がある会計方針及び見積りの詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針、4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりです。金融商品の公正価値及び棚卸資産の正味実現可能価額は社内外の環境の変化により変動する可能性は高いと考えておりますが、当社グループにおける連結財務諸表に大きな影響を与えるほど変動する可能性は極めて低いと考えております。

事業リスク

ヒロセ電機グループは、世界経済の景気変動やスマートフォン市場への高い依存度により業績が影響を受ける可能性があります。また、特定の大口顧客グループからの受注動向や、コネクタ製品の需要変動による在庫リスクや販売機会損失のリスクも抱えています。さらに、国内外の競合他社との価格競争、新製品開発の遅れ、製品の不具合、海外展開に伴う地政学・経済・社会的リスク、大規模災害や感染症の拡大、為替変動、外部委託先の生産・供給問題、人材確保の難しさ、知的財産権侵害、税制変更、サイバーセキュリティ攻撃なども事業に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,733 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、このようなリスク (強みの裏返しでもあること) を認識した上で、CSR・リスク管理委員会を設置し、BCP (事業継続計画) を策定、定期的に見直すことにより必要なリスク管理体制を整え、リスク発生の回避及びリスク発生時の影響の極小化に最大限努めております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経済動向変化当社グループは、グローバルに事業展開しておりますので、様々な要因によって起こりうる世界及び日本経済の景気動向に影響を受けます。(2) スマートフォン市場への依存当社グループの主たる事業領域である電子部品事業は、変化の激しいエレクトロニクス業界の需要動向に左右されますが、スマートフォン市場への依存度が比較的高く、その市場動向によって当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。(3) 大口顧客グループからの受注動向当社グループの売上は、特定の大口顧客グループの受注量に影響を受ける可能性があります。(4) 当社製品の需要変動当社製品のうち、需要変動の大きいエレクトロニクス製品に使用されるコネクタについては、実態と乖離する部品需要が発生することもあり、対応次第で在庫リスクとなる可能性があります。一方、需要が当社予測を急激かつ大幅に上回り、生産体制が追いつかない場合には、納期遅延による損害賠償金の発生や販売機会を逃す可能性があります。(5) 競合と価格競争コネクタ業界は、国内外の大手から中小にいたる様々な規模の多数の同業者が存在し、極めて競合的であり、当社もその価格引下げ競争に巻き込まれる可能性があります。(6) 新製品開発企業の成長は、マーケティングと技術革新によりますが、顧客製品のライフサイクルは短期から長期まで様々であり、これらの市場変化や技術革新への対応遅れで、差別化する新製品の開発が遅れることにより、販売機会を失う可能性があります。また、開発した新製品が想定に比べて顧客に受け入れられない可能性があります。これらの場合、企業経営に影響が出る可能性があります。(7) 製品の不具合予期していない製品の不具合が発生し、品質・信頼性に係る重大な問題が起こった場合、顧客への多額の損害賠償金や売上の減少等の影響が出る可能性があります。(8) 海外展開に伴うリスク生産及び販売の拠点を置いている海外の国々では、さまざまな地政学リスク、為替変動・貿易摩擦などの経済的リスク、文化・慣習の相違から発生する労務問題や新型コロナウイルス感染症のような疾病などの社会的リスク及び自然災害リスクが、当社の予想を超える範囲で発生する可能性があります。(9) 大規模災害当社グループは、地震・火災・台風・洪水・火山の噴火をはじめとする災害に対して、BCP (事業継続計画) を策定するなどリスクの低減に努めていますが、これらの災害が発生した場合、当社グループの事業活動、特に工場における生産活動に影響を受ける可能性があります。とりわけ、当社グループの国内生産拠点は東北地方に集中しており、東日本大震災のような大規模災害が発生した場合、生産設備の破壊、物流機能の麻痺等が生じ、生産能力に影響が出る可能性があります。これらの災害に対しては保険をかけていますが、起こりうる全ての事象に対してカバーされているわけではなく、またカバーされていたとしても、受け取る保険金が十分ではない可能性があります。(10) 感染症の拡大によるリスク当社グループは、新型コロナウイルス感染症をはじめとする感染症の急激な拡大に対して、BCP (事業継続計画) を策定するなどリスクの低減に努めていますが、当社グループの事業活動、特に工場における生産活動及び物流の状況に影響を受ける可能性があります。 (11) 為替変動当社グループは、海外売上収益比率が約8割を超え、外貨建販売のウェイトが高い割合を占めています。為替変動による損益影響を軽減する為、為替予約や海外売上と海外生産の比率の均衡化等に取組んでおりますが、急激な円高が進んだ場合には業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(12) グループ外の組立外注及び部品・材料供給先に係るリスク当社グループは、生産の一定部分を複数の外部協力会社に委託しておりますが、委託生産が困難になった場合、生産量の減少やコストアップの要因になる可能性があります。また、部品・材料メーカーからの供給が滞った場合、生産に支障をきたす可能性があります。(13) 人財確保に関するリスク/管理運営リスク従来に増して急激に変化する外部環境に対応するため、従業員の確保および能力向上が必要不可欠であります。このような環境下、各分野で必要となる専門性を持つ従業員や、変化に対応できるリーダーシップを持った従業員の確保、育成が滞る場合および従業員の退職により人財が流出する場合には、当社グループの業績に影響が出る可能性があります。(14) 労使関係当社グループには、労働組合がなく、従業員加入の親睦団体「八要会」により、正常かつ円満な労使関係を維持継続しております。この良好な労使関係が崩れた場合、経営上影響が出る可能性があります。(15) 知的財産当社グループは技術開発研究等によって得られた成果について、特許などの知的財産権によりこれらの技術の保護を図っています。しかし、他社が当社グループの知的財産を無断で使用し、類似製品を製造することを当社グループとして効果的に防止できない可能性があります。また、当社グループの製造する製品、または使用している技術が他社の知的財産権を侵害しているとされる可能性があります。(16) 税制当社グループは各国の税制に沿って適切な申告・納税をするよう努めていますが、各国税務当局と見解の相違が発生することで追徴の通知を受ける可能性があります。また、当社グループはグローバルにビジネス展開しているため、移転価格税制による追徴の通知を受ける可能性があります。(17) サイバーセキュリティ当社グループはサイバー攻撃に備え、ネットワーク環境の監視や、定期的に従業員への情報セキュリティ教育を行うなどのセキュリティ対策を実施しておりますが、サイバー攻撃を受けた場合、当社グループのビジネスに影響を及ぼす可能性があります。

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