6800

ヨコオ(6800)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

ヨコオグループは、連結子会社22社、関連会社2社で構成され、各種電子機器(VCCS製品、CTC製品、FC・MD製品、インキュベーションセンター製品)の製造販売を行っています。主な収益構造は、ヨコオが原材料部品を国内外の製造子会社に供給し、製造子会社が製品や部品を生産してヨコオに供給、ヨコオが顧客や販売子会社に販売するというものです。一部の海外製造子会社は製品を直接顧客に販売しており、海外販売子会社はヨコオや海外製造子会社から製品を仕入れて顧客に販売しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

ヨコオグループの事業セグメントは主に4つです。VCCS事業は売上高559.61億円、営業利益28.38億円と最も大きく、グループの稼ぎ頭となっています。CTC事業は売上高156.14億円、営業利益14.79億円。FC・MD事業は売上高110.32億円、営業利益7.89億円です。インキュベーションセンター事業は売上高2.71億円ですが、営業利益は-8.86億円と赤字であり、新規事業の育成・確立を目指す段階にあると考えられます。海外での販売・生産比率が高く、グローバルに事業を展開していることが特徴です。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
VCCSReportableSegment 事業 560 28 5.1%
CTCReportableSegment 事業 156 15 9.5%
FCMDReportableSegment 事業 110 8 7.2%
IncubationCenterReportableSegment 事業 3 -9 -326.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|655 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は当社(連結財務諸表提出会社)及び連結子会社22社、関連会社2社で構成され、各種電子機器(VCCS製品、CTC製品、FC・MD製品、インキュベーションセンター製品)の製造販売を行っております。当社グループの事業に係わる位置づけは次のとおりであります。 当社(連結財務諸表提出会社)株式会社ヨコオは各種電子機器(VCCS製品、CTC製品、FC・MD製品、インキュベーションセンター製品)の一部製品の原材料部品を国内及び海外製造子会社に供給し、完成品及び部品として仕入れ、顧客に販売しております。また一部製品は販売子会社に供給しております。 国内製造子会社国内製造子会社3社は、株式会社ヨコオより部品、材料の支給を受けて各種電子機器(VCCS製品、CTC製品、FC・MD製品)の製品及び部品を生産し、株式会社ヨコオに供給しております。 海外製造子会社及び海外製造関連会社海外製造子会社6社及び海外製造関連会社1社は株式会社ヨコオ及び他の子会社より部品、材料の供給を受けて各種電子機器(VCCS製品、CTC製品、FC・MD製品)の製品及び部品を生産し、株式会社ヨコオに供給しております。また、製品の一部を直接顧客に販売しております。 海外販売子会社海外販売子会社11社は主に株式会社ヨコオ及び海外製造子会社より製品の供給を受け、顧客に販売しております。 国内関連会社国内関連会社1社は、VCCS製品、CTC製品の部品を生産し、株式会社ヨコオに供給しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
最終消費製品メーカー等に対し部品を製造販売しており、市場ニーズに左右されるため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
アンテナ技術、半導体応用技術、マイクロウェーブ技術、表面改質材料技術、微細精密加工技術、フォトリソ技術
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:国内外活動及び海外進出に潜在するリスク / 市場ニーズの変動 / 為替レートの変動に伴うリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ヨコオの事業内容(コネクタ、スイッチ等)において、強力なブランド力や特許、規制ライセンスといった無形資産の存在を示す具体的な情報は確認できない。汎用品に近い製品も多く、差別化要因としての無形資産は限定的と考えられる。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

同社製品は、自動車や産業機器など、一度採用されると仕様変更や切り替えにコストや時間がかかる分野で使用される場合がある。しかし、コネクタやスイッチは汎用性が高く、競合他社製品への切り替えが比較的容易なケースも多いと推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ヨコオの事業には、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は基本的に見られない。BtoBの部品供給が中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造業としての経験や、ある程度の生産規模による効率化は考えられるが、業界全体として価格競争が激しい分野であり、圧倒的なコスト優位性を確立しているとは言えない。為替変動の影響も受ける可能性がある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

コネクタやスイッチといった部品市場は、特定の用途や顧客層において、ヨコオが一定のシェアを確保している可能性がある。特に自動車分野など、高い品質と信頼性が求められる市場での地位は、規模の経済による効率的な生産体制に支えられている側面がある。

ヨコオグループは、自動車、半導体検査、携帯端末、先端医療機器といった多様な主要市場向けに部品を供給しており、特定の市場に依存しすぎない事業構造を持っています。また、製品開発から製造、販売までを国内外のグループ会社で一貫して行う体制を構築しており、サプライチェーン全体をコントロールできる点が強みです。特に、特許等の知的財産権管理部門を強化し、開発技術の積極的な権利化と第三者の知的財産権侵害の事前防止策を徹底することで、技術的な優位性を維持し、競争力を高めています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針<経営の基本方針>●品質第一主義に徹し、最高品質と環境負荷物質ゼロ化により、「ヨコオ品質ブランド」を確立する●「技術立脚企業」として、アンテナ技術・マイクロウェーブ技術・表面改質材料技術・微細精密加工技術をさらに強化・革新するとともに、製品の付加価値向上に貢献する新技術を積極的に導入し、顧客の製品機能多様化・適用技術多様化へのニーズに応える●プロダクト・イノベーション(事業構造・製品構造の革新)、 プロセス・イノベーション(事業運営システムの革新)、 パーソネル・イノベーション(人材の革新) の3つの革新に加え、将来成長を見据えた マネジメント・イノベーション(経営・事業運営の革新) を強力に推進することにより、「進化経営」の具現化を加速する●業界/顧客/技術/サプライチェーン等の事業構造を重層化することにより、世界的パラダイムシフト/ドラスティックな事業環境や競争環境激変に対応可能な事業体制を確立する (2)目標とする経営指標<中期経営基本目標>当社グループは、2024年5月14日公表の「新中期経営計画2024-2028」(2025年3月期~2029年3月期)において、以下の指標を中期経営基本目標として掲げております。●ミニマム10(テン)の安定的な実現ミニマム10:売上高営業利益率・営業利益成長率・投下資本利益率・自己資本利益率を10%以上確保●連結売上高1,000億円の達成 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、パーパス「人と技術で、いい会社をつくり、いい社会につなげる。」の実現に向け、グローバル社会のサステナビリティに貢献する事業活動/企業活動により、ステークホルダーと共に持続的な進化と成長を続ける「進化永続企業」を目指しております。この考え方に基づき策定した「新中期経営計画2024-2028」の骨子は、以下のとおりです。<経営戦略>1)主要市場(自動車/半導体検査/携帯端末/医療機器)における成長・収益基盤強化① 主力3事業(VCCS/CTC/FC)における事業進化テーマの探索と推進② 成長率の高い新興国市場(特に中国・インド・アセアン)での本格事業拡大③ CTC/FC事業の再成長路線への回帰による事業ミックスの適正化④ 第4の核事業としての成長が確実なMD事業(医療分野)の本格躍進2)新たなコアコンピタンスの獲得/他社との協業による事業ドメイン拡張① 主力事業のドメイン拡張への取組み強化② 電鋳技術/MEMS加工技術/光電融合技術領域における協業の構築と自社取込み ③ 自社ソフトウェア開発能力の取込みと並行したコト売りビジネスの本格化 3)ROIC経営の浸透① ROIC(投下資本利益率)/WACC(加重平均資本コスト)を事業別に導入するとともに、より収益力/資本効率の高い事業構造に創り変えていく ② 不測の事態に備えて一定のキャッシュを保ちつつ、M&A/アライアンスを通したビジネスモデル革新/事業拡大と、安定成長配当と自社株買いによる株主還元の充実を図る 4)人的資本経営=「人財」中心の経営、サステナビリティの取組み① 従業員の能力やスキルを組織の成長に活かし、中長期的な企業価値の向上につなげる② マテリアリティを軸としたサステナビリティの取組みを推進する これらを強力に推進することにより、本中期経営計画期間において、中期経営基本目標である「ミニマム10」の安定的な実現と連結売上高1,000億円の達成を目指してまいります。 (4)会社の対処すべき課題世界経済は、欧米各国をはじめとしたインフレ抑制策により景気は緩やかな回復基調にあるものの、地政学的リスクの高まりや資源価格高騰、中国経済の低迷、米国の関税政策による影響など、先行き不透明な状況が続いております。このような状況下で、当社グループは以下の点に重点的に取り組みます。1)VCCS事業① 標準化/共通化による原価構造の徹底改革による収益体質の継続改善② EV化/SDV(※)化/ADAS化に伴う新アプリケーション領域製品新規参入による新たな分野での売上拡大※SDV:Softwear Defined Vehicle 外部との双方向通信でアップデートされる制御ソフトウェアにより性能の維持・向上を行う自動車のこと2)CTC事業① 現有技術の研鑽と他社との協業/共創/M&Aを通じて、新たなテストニーズに対応したハードウェア供給力を強化② 社内・外部技術を駆使した総合テストソリューション型ベンダーへの進化 3)FC事業① 材料/部品加工/表面改質の深耕による主力スプリングコネクタ(SPC)製品の強力引上げ② 最小最軽量/低コストを付加価値とした製品の市場投入による事業拡大4)MD事業① 医療製販業認可取得に基づく自社企画製品の上市② 先端医療機器分野におけるエコシステム拡大による人類・社会への貢献を加速5)インキュベーションセンター現有技術にとどまらず、顧客ニーズを満たす技術を保有するパートナーを探索し連携することで、① 新たな市場を創造する製品・ソリューションを提供② グローバル市場のニーズを把握し、モノ売りからコト売りへのビジネスモデル変革を推進③ 企業連携、M&A、共創する企業への積極投資をも活用し、技術・人財・設備を補完し、新たな事業領域/ビジネスモデルを創出 上記の重点施策を着実にかつ強力に推進することで、中長期的に、激変の中でも揺るがない圧倒的な強みを確立するとともに、ステークホルダーの皆様と新たな価値の協創に邁進してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針<経営の基本方針>●品質第一主義に徹し、最高品質と環境負荷物質ゼロ化により、「ヨコオ品質ブランド」を確立する●「技術立脚企業」として、アンテナ技術・マイクロウェーブ技術・表面改質材料技術・微細精密加工技術をさらに強化・革新するとともに、製品の付加価値向上に貢献する新技術を積極的に導入し、顧客の製品機能多様化・適用技術多様化へのニーズに応える●プロダクト・イノベーション(事業構造・製品構造の革新)、 プロセス・イノベーション(事業運営システムの革新)、 パーソネル・イノベーション(人材の革新) の3つの革新に加え、将来成長を見据えた マネジメント・イノベーション(経営・事業運営の革新) を強力に推進することにより、「進化経営」の具現化を加速する●業界/顧客/技術/サプライチェーン等の事業構造を重層化することにより、世界的パラダイムシフト/ドラスティックな事業環境や競争環境激変に対応可能な事業体制を確立する (2)目標とする経営指標<中期経営基本目標>当社グループは、2024年5月14日公表の「新中期経営計画2024-2028」(2025年3月期~2029年3月期)において、以下の指標を中期経営基本目標として掲げております。●ミニマム10(テン)の安定的な実現ミニマム10:売上高営業利益率・営業利益成長率・投下資本利益率・自己資本利益率を10%以上確保●連結売上高1,000億円の達成 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、パーパス「人と技術で、いい会社をつくり、いい社会につなげる。」の実現に向け、グローバル社会のサステナビリティに貢献する事業活動/企業活動により、ステークホルダーと共に持続的な進化と成長を続ける「進化永続企業」を目指しております。この考え方に基づき策定した「新中期経営計画2024-2028」の骨子は、以下のとおりです。<経営戦略>1)主要市場(自動車/半導体検査/携帯端末/医療機器)における成長・収益基盤強化① 主力3事業(VCCS/CTC/FC)における事業進化テーマの探索と推進② 成長率の高い新興国市場(特に中国・インド・アセアン)での本格事業拡大③ CTC/FC事業の再成長路線への回帰による事業ミックスの適正化④ 第4の核事業としての成長が確実なMD事業(医療分野)の本格躍進2)新たなコアコンピタンスの獲得/他社との協業による事業ドメイン拡張① 主力事業のドメイン拡張への取組み強化② 電鋳技術/MEMS加工技術/光電融合技術領域における協業の構築と自社取込み ③ 自社ソフトウェア開発能力の取込みと並行したコト売りビジネスの本格化 3)ROIC経営の浸透① ROIC(投下資本利益率)/WACC(加重平均資本コスト)を事業別に導入するとともに、より収益力/資本効率の高い事業構造に創り変えていく ② 不測の事態に備えて一定のキャッシュを保ちつつ、M&A/アライアンスを通したビジネスモデル革新/事業拡大と、安定成長配当と自社株買いによる株主還元の充実を図る 4)人的資本経営=「人財」中心の経営、サステナビリティの取組み① 従業員の能力やスキルを組織の成長に活かし、中長期的な企業価値の向上につなげる② マテリアリティを軸としたサステナビリティの取組みを推進する これらを強力に推進することにより、本中期経営計画期間において、中期経営基本目標である「ミニマム10」の安定的な実現と連結売上高1,000億円の達成を目指してまいります。 (4)会社の対処すべき課題世界経済は、欧米各国をはじめとしたインフレ抑制策により景気は緩やかな回復基調にあるものの、地政学的リスクの高まりや資源価格高騰、中国経済の低迷、米国の関税政策による影響など、先行き不透明な状況が続いております。このような状況下で、当社グループは以下の点に重点的に取り組みます。1)VCCS事業① 標準化/共通化による原価構造の徹底改革による収益体質の継続改善② EV化/SDV(※)化/ADAS化に伴う新アプリケーション領域製品新規参入による新たな分野での売上拡大※SDV:Softwear Defined Vehicle 外部との双方向通信でアップデートされる制御ソフトウェアにより性能の維持・向上を行う自動車のこと2)CTC事業① 現有技術の研鑽と他社との協業/共創/M&Aを通じて、新たなテストニーズに対応したハードウェア供給力を強化② 社内・外部技術を駆使した総合テストソリューション型ベンダーへの進化 3)FC事業① 材料/部品加工/表面改質の深耕による主力スプリングコネクタ(SPC)製品の強力引上げ② 最小最軽量/低コストを付加価値とした製品の市場投入による事業拡大4)MD事業① 医療製販業認可取得に基づく自社企画製品の上市② 先端医療機器分野におけるエコシステム拡大による人類・社会への貢献を加速5)インキュベーションセンター現有技術にとどまらず、顧客ニーズを満たす技術を保有するパートナーを探索し連携することで、① 新たな市場を創造する製品・ソリューションを提供② グローバル市場のニーズを把握し、モノ売りからコト売りへのビジネスモデル変革を推進③ 企業連携、M&A、共創する企業への積極投資をも活用し、技術・人財・設備を補完し、新たな事業領域/ビジネスモデルを創出 上記の重点施策を着実にかつ強力に推進することで、中長期的に、激変の中でも揺るがない圧倒的な強みを確立するとともに、ステークホルダーの皆様と新たな価値の協創に邁進してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 財政状態の状況① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況a. 事業全体の状況(資産)当連結会計年度末における流動資産は、現金及び預金減少1,579百万円などにより、47,556百万円(前期末比1,613百万円の減少)となりました。現金及び預金の減少は、次期以降の資金見通しを踏まえた短期借入金の返済によるものです。固定資産につきましては、投資その他の資産増加1,321百万円などにより、28,722百万円(前期末比1,484百万円の増加)となりました。投資その他の資産の増加は、主に割引率変更に伴う退職給付に係る資産の増加によるものです。以上の結果、当連結会計年度末における資産合計は、76,278百万円(前期末比129百万円の減少)となりました。(負債)当連結会計年度末における流動負債は、1年内返済予定の長期借入金増加1,400百万円、賞与引当金増加370百万円などがありましたが、短期借入金減少2,711百万円により、19,100百万円(前期末比525百万円の減少)となりました。固定負債につきましては、長期借入金減少1,400百万円などにより、5,148百万円(前期末比1,249百万円の減少)となりました。以上の結果、当連結会計年度末における負債合計は、24,248百万円(前期末比1,775百万円の減少)となりました。(純資産)当連結会計年度末における純資産は、退職給付に係る調整累計額増加461百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2,227百万円の計上、配当金の支払1,072百万円などにより、52,030百万円(前期末比1,645百万円の増加)となりました。b. セグメント情報に記載された区分ごとの状況<VCCS>設備投資などに伴う有形固定資産及び無形固定資産の増加2,503百万円などがありましたが、現金及び預金の減少1,723百万円や棚卸資産の減少938百万円などにより、当連結会計年度末におけるセグメント資産は、40,978百万円(前期末比2,395百万円の減少)となりました。上記の設備投資(当連結会計年度における投資総額1,603百万円)のうち主なものは、ベトナム生産子会社であるYOKOWO VIETNAM CO., LTD.及びフィリピン生産子会社であるYOKOWO MANUFACTURING OF THE PHILIPPINES, INC.における増設など、能力増強投資であります。<CTC>設備投資などに伴う有形固定資産及び無形固定資産の増加870百万円などにより、当連結会計年度末におけるセグメント資産は、20,317百万円(前期末比962百万円の増加)となりました。上記の設備投資(当連結会計年度における投資総額380百万円)のうち主なものは、日本国内生産拠点及びマレーシア生産子会社であるYOKOWO ELECTRONICS (M) SDN. BHD.における各種設備の増設など、開発能力増強投資であります。<FC・MD>設備投資などに伴う有形固定資産及び無形固定資産の増加586百万円などにより、当連結会計年度末におけるセグメント資産は、11,216百万円(前期末比1,041百万円の増加)となりました。上記の設備投資(当連結会計年度における投資総額403百万円)のうち主なものは、中国生産子会社である東莞友華汽車配件有限公司におけるFC事業の量産設備等の更新と富岡工場におけるMD事業の能力増強投資であります。<インキュベーションセンター>設備投資などに伴う有形固定資産及び無形固定資産の増加11百万円などにより、当連結会計年度末におけるセグメント資産は、1,067百万円(前期末比94百万円の増加)となりました。上記の設備投資(当連結会計年度における投資総額7百万円)のうち主なものは、プラットフォーム事業における量産に向けた能力増強投資であります。 (2) 経営成績の状況① 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況a. 事業全体の状況当連結会計年度における世界経済は、欧米各国においてインフレ圧力が緩和されつつあるものの、日本/米国における金融政策の動向によりドル円レートが乱高下するなど、為替相場は激しく変動しました。また、中国経済においては不動産市場の調整がみられ、欧州経済の回復ペースが鈍化しているものの、日本経済は緩やかに持ち直してきており、米国経済は個人消費の改善などにより底堅く推移するなど、全体としては成長率が改善傾向にあります。当社グループの主要市場である自動車市場、半導体検査市場、携帯通信端末市場、先端医療機器市場におきましては、欧米・中国等でのEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)などクリーンビークルのシェア拡大や、生成AIのさらなる進化加速など、業界構造や各業界の事業モデルを変えうる先進アプリケーションの領域拡大とともに、製品/技術開発競争が激化しております。このような状況の中、当社グループは、事業収益力の建て直しによる再成長を期し、経営基本方針に掲げる4つのイノベーション(プロダクト/プロセス/パーソネル/マネジメント)の推進に引き続き取り組みました。VCCSセグメントにおきましては、製品及び生産工程の標準化/共通化を中心に原価構造改革を推進するとともに、ADAS製品への新規参入など新アプリケーション領域での売上拡大を目指し、安定収益化と事業拡大に努めました。CTCセグメントにおきましては、生成AI関連半導体などの新たなテストニーズに対応した製品供給力を強化するとともに、アライアンス/M&A活用を駆使した新技術の導入と製造体制の最適化を推進し、将来の半導体微細化対応と生産効率向上に向けた技術開発を継続して進めました。これらの結果、当連結会計年度における売上高は、VCCS及びCTC並びにFC・MDセグメントが前期比で増収となったことなどにより、82,884百万円(前期比+7.8%)となりました。営業損益につきましては、VCCSセグメントの損益が安定化したことに加え、CTC及びFC・MDの両セグメントも増益となったことなどにより、4,226百万円の利益(前期比+161.2%)となりました。経常損益につきましては、期末為替レートが円高方向に推移したことによる為替差損352百万円を計上したものの、営業増益などにより、3,926百万円の利益(前期比+5.8%)となりました。親会社株主に帰属する当期純損益につきましては、第2四半期において中国市場における需要低迷による当社子会社での人員整理・解雇を進めたことに伴う事業構造改善費用223百万円や技術ソフトウェアの開発見直しによる固定資産除却損361百万円を特別損失に計上したものの、税金負担率の正常化などにより、2,227百万円の利益(前期比+47.4%)となりました。 b. セグメント情報に記載された区分ごとの状況セグメント別の業績は次のとおりであります。<VCCS(主要製品:車載用アンテナ)>当セグメントの主要市場である自動車市場は、世界的な半導体不足・部品供給停滞などの影響が緩和され、販売は改善方向に向かっておりますが、世界経済減速などを受けて新車需要の回復は鈍化傾向にあります。地域別でも、米国/中国/日本国内市場を中心に販売台数は横ばいで推移しました。このような状況の中、主力製品であるシャークフィンアンテナ/GPSアンテナをはじめとする自動車メーカー向けアンテナの販売は、日本国内向けが増加したものの、日系自動車メーカーの中国市場向けが不振となったことに加えて一部顧客の生産調整の影響を受けたことなどにより、前期比で減少しました。この結果、当セグメントの売上高は55,961百万円(前期比+0.7%)と、前期と同水準となりました。セグメント損益につきましては、製造体制の見直しや安定受注による生産効率の向上があったものの、現地通貨高に伴う中国/ベトナム生産拠点における労務費などの増加に加え、海上運賃など物流費が増加したことなどにより、2,838百万円の利益(前期比△8.4%)となりました。<CTC(主要製品:半導体検査用ソケット及びプローブカード)>当セグメントの主要市場である半導体検査市場は、PC/スマートフォン向けが低調に推移し、産業機械/自動車向けの伸びが鈍化しているものの、生成AI関連の需要の高まりにより全体としては若干の回復傾向にあります。このような状況の中、当社グループの主力製品である半導体後工程検査用治具の販売は、PC/スマートフォン向けロジック半導体検査用ソケットなどの受注が底ばいで推移しているものの、生成AI関連の検査需要取り込みなどにより、前期比で増加しました。半導体前工程検査用治具の販売は、高周波電子部品検査用MEMSプローブカード(YPX)の販売が下期以降増加に転じ、周辺機器を含めてワンストップでソリューションを提供するターンキービジネスも増加したことなどにより、前期を上回りました。この結果、当セグメントの売上高は15,614百万円(前期比+24.1%)と、前期比で増収となりました。セグメント損益につきましては、一時的な技術課題対応費用が発生したものの、増収に伴う増益に加え、製品ミックスの良化などにより、1,479百万円の利益(前期は794百万円の損失)となりました。<FC(主要製品:電子機器用微細コネクタ)・MD(主要製品:医療機器用部品/ユニット)>当セグメントの主要市場である携帯通信端末市場は、ウェアラブル端末の多様化・高機能化により今後の成長が期待されるほか、スマートフォンの出荷台数は前期比で増加しました。POS端末市場についても、物流/製造を始めとする幅広い業界において、情報管理による業務効率化実現の観点から着実な成長が見込まれ、需要は堅調に推移しております。このような状況の中、微細スプリングコネクタを中核製品とするFC事業におきましては、顧客の生産調整が解消されたことによりPOS端末向けの受注が回復し、ワイヤレスイヤホンなどウェアラブル端末向けの販売も堅調に推移したことなどから、売上高は前期を上回りました。MD事業につきましては、主要顧客である国内大手医療機器メーカー向けのカテーテル用部品/ユニット品の販売が増加したことに加え、当社が製造パートナーとして参画しているベンチャーエコシステム向けの販売が堅調に推移したことなどにより、売上高は前期を上回りました。この結果、当セグメントの売上高は、11,032百万円(前期比+31.8%)と、前期比で増収となりました。セグメント損益につきましては、FC事業における増収に伴う増益などにより、789百万円の利益(前期比+571.8%)となりました。<インキュベーションセンター(主要製品:MaaS/IoT向けアンテナ及びソリューション)>当社は、MaaS/IoTなどの新規成長市場や、高速大容量通信に向けた光通信市場に対し、新たなビジネス創出・ビジネスモデル革新を目指して、本格的な事業展開に取り組んでまいりました。当セグメントの主要市場であるMaaS/IoT市場は、カーシェアリングなどモビリティの進展、あらゆるものがインターネットにつながるIoTの普及に伴い、順調に成長するものとみられております。このような状況の中、プラットフォーム事業におきましては、IoT向けのスマートアンテナ技術を活用したMIMOアンテナや、MaaS/レンタカー向け車載鍵管理ソリューションの拡販を進めました。当セグメントに第2四半期連結会計期間まで含めておりました先端デバイス事業につきましては、光通信市場向けに光電変換デバイス技術を活用した光コネクタの量産化に向けた体制構築を推進しておりましたが、半導体検査市場向けの光電融合プロジェクトとして発展的に解消しました。この結果、当セグメントの売上高は271百万円(前期比△21.7%)と、前期比で減少しました。セグメント損益につきましては、展開初期の新規事業が中心の当セグメントにおける売上高は小規模なものとなっており、投資が先行している段階にあることから、886百万円の損失(前期は811百万円の損失)となりました。 (事業セグメント別連結売上高 前期比較)                    (単位:百万円、%)セグメントの名称前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)前 期 比VCCS55,58355,961+0.7CTC12,58515,614+24.1FC・MD8,37311,032+31.8インキュベーションセンター345271△21.7その他74△39.6合計76,89582,884+7.8 c. 目標とする経営指標の達成状況等前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(2)目標とする経営指標」に記載のとおり、当社グループは、「ミニマム10(テン)」として、「売上高営業利益率・営業利益成長率・投下資本利益率・自己資本利益率を10%以上確保」の指標を掲げております。当連結会計年度においては、VCCSセグメントの損益が若干の減益となったものの、CTC及びFC・MDの両セグメントが大幅な増収増益となりました。しかし、上記ミニマム10のうち営業利益率成長率以外の各指標については、いまだ未達となっております。本有価証券報告書提出日(2025年6月24日)現在、2026年3月期の業績見通しは未定としておりますが、中期的には、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の「(4)会社の対処すべき課題」に記載の重点取組み項目を着実に遂行することにより、新中期経営計画(2025年3月期~2029年3月期)における経営基本目標であるミニマム10の安定的達成と連結売上高1,000億円の達成を目指してまいります。 ② 生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)VCCS55,516△2.1CTC15,735+25.2FC・MD10,967+30.3インキュベーションセンター259+6.4その他4△39.6合計82,483+5.8 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は販売価格によっております。b. 受注状況当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)VCCS55,856+32.04,538△2.3CTC16,296+39.91,684+68.0FC・MD11,141+97.1709+18.1インキュベーションセンター271△13.119+4.1その他4△39.6--合計83,570+39.46,951+11.0 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は販売価格によっております。c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)VCCS55,961+0.7CTC15,614+24.1FC・MD11,032+31.8インキュベーションセンター271△21.7その他4△39.6合計82,884+7.8 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)Toyota Motor North America, Inc.12,56516.313,15715.9 (3) キャッシュ・フローの状況① 現金及び現金同等物当連結会計年度における現金及び現金同等物は、17,122百万円(前期比1,579百万円の減少)となりました。② 営業活動によるキャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加802百万円などの減少要因がありましたが、税金等調整前当期純利益3,352百万円、減価償却費3,996百万円などの増加要因により、7,239百万円の収入(前期比2,416百万円の収入増加)となりました。③ 投資活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出2,483百万円、無形固定資産の取得による支出1,576百万円などの減少要因により、4,085百万円の支出(前期比1,039百万円の支出減少)となりました。④ 財務活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純増減額2,700百万円、配当金の支払による支出1,070百万円などの減少要因により、4,615百万円の支出(前期比4,354百万円の支出増加)となりました。⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の運転資金は、主に製品製造に使用する原材料や部品の調達に費やされており、製造費や販売費及び一般管理費に計上される財・サービスに対しても同様に費消されております。また、設備投資資金は、生産設備取得等生産体制の構築・強化、情報システムの整備等に支出されております。これらの必要資金は、利益の計上、減価償却費等により生み出される内部資金により賄うことを基本方針としております。当連結会計年度の設備投資におきましては、主に生産子会社における量産設備の更新等を中心に実施いたしました。また、2025年3月期からの5カ年を対象としている「新中期経営計画2024-2028」では、中長期的視点から、既存事業・既存技術の限界を突破し新たな成長力を獲得するため、コア技術のさらなる深化のための基礎研究投資、ADAS新製品における開発投資、内製比率向上及び省人化のための自動化設備など、新規領域進出に向けた設備投資の実施を計画しております。当連結会計年度におきましては、各事業セグメントにおける量産投資・開発投資等を中心に実施いたしました。一方、経営環境・事業環境を踏まえて余剰と判断される手元資金については、短期借入金の一部を返済いたしました。その結果、当連結会計年度末における当社グループの現金及び現金同等物の残高は17,122百万円と、前期末比1,579百万円減少いたしました。 ⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計上の見積りを行なっております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積りの不確実性があるため、これらの見積りと異なる結果となる場合があります。 重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

事業リスク

ヨコオグループは、世界中で事業を展開しているため、予期せぬ法律や規制の変更、政治経済の不安定化、テロや災害による社会的混乱、賃金高騰、拠点での不正行為など、海外事業活動に伴うリスクに直面しています。また、主要市場(自動車、半導体検査、携帯端末、先端医療機器)のニーズ変動や顧客業績の悪化は、受注減少や売上高減少に直結する可能性があります。さらに、売上高の70%以上、生産高の80%以上が海外で発生しているため、為替レートの急激な変動が経営成績や財務状況に影響を与えるリスクがあります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,680 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財務状況及び株価に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する記載は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。(1) 一般リスク①国内外活動及び海外進出に潜在するリスク当社グループの販売及び生産活動は、日本国内のみならず米国・欧州・アジア諸国等世界全域に幅広く行っております。これら関係諸国での事業活動に伴い、以下に掲げるリスクが内在しております。a.予期しない法律又は規制の変更b.不利な政治又は経済要因c.未整備の技術インフラd.潜在的に不利な税制e.テロ、戦争、デモその他の要因による社会的混乱f.労働力需給逼迫に伴う賃金・人材確保コストの急増g.拠点における不正行為生産活動については、その80%以上を中国・マレーシア・ベトナム・米国・フィリピンの生産子会社が行っておりますが、当該国での法環境の変化、経済政策の変更があった場合は、当社の業績見通しに大幅な変動が生じる可能性があります。また、当社では、内部統制システムを整備することはもとより、行動規範において信頼の確立や法令遵守などを従業員に求め、ハンドブックを作成し、周知徹底させています。しかしながら、このような施策を講じても、複雑化する法令や規制への抵触、役員、従業員による不正行為は完全には回避できない可能性があります。このような法令違反や不正行為等が発生した場合、社会的信用が低下し、取引停止、罰金・罰則等により、当社グループの事業展開及び経営成績に影響を与える可能性があります。当社グループは、本社を含む各拠点において、必要性に応じて規程の制定・改廃、ガイドライン(法令情報のタイムリーな収集などを含む)の制定や教育の強化を行い、継続的な教育実施をすることでリスク低減に取り組んでまいります。また、グループ全社をカバーする内部通報窓口を設置し、不法行為等のリスクが生じた際にはいち早く対処・是正する体制を整えております。さらに、業務の適正化及び効率化の観点から業務プロセスの継続的な改善・標準化についても積極的に推進しております。②市場ニーズの変動当社グループは、最終消費製品メーカー等に対し部品を製造販売する事業を営んでおり、主要市場である自動車、半導体検査、携帯端末、先端医療機器の各市場の動向、当社顧客業績やニーズの動向により、当社グループの受注が大きな影響を受けることがあります。主要市場の縮小や顧客業績の不振、市場ニーズの取りこぼし、開発要件不一致は、当社グループの受注減少、売上高の減少となる可能性があります。また、顧客が法的整理等に至った場合は、当社グループの当該顧客に対する債権の全部又は一部が回収不能となる可能性があります。当社グループでは、顧客ニーズにいち早く答えるために常日頃から変化に対して敏感に察知するよう、市場/顧客の変化・拡大等を見据えた市場マーケティングに努めております。また、2023年4月に新設したインキュベーションセンターでは、新規事業の育成・確立とともに、ハードウェアからソフトウェアへの転換などビジネスモデル変革を目指しております。③為替レートの変動に伴うリスク当社グループの販売高の70%以上及び生産高の80%以上は、海外で発生しております。各地域における売上、原価、保有資産等多くは現地通貨建てであり、連結財務諸表上は円換算しております。為替レートの急激な変動によりこれらの財産・業績等の円換算後の金額が変動し、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。なお、当連結会計年度末における通貨別構成の下では、他の通貨に対する円高は当社グループの損益にマイナスの影響を、円安はプラスの影響を及ぼします。当社グループは、外貨建債権債務の管理の徹底や、グローバル全拠点を網羅したトータルの通貨バランスを取ることなどにより、為替レート変動による業績変動リスクの軽減に努めております。④保有株式の株価変動に伴うリスク当社グループが保有する金融資産には、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に則り、期末時点における時価により評価替えを行う有価証券等が含まれております。期末時点における当該有価証券等の時価が著しく下落したときには、回復する見込みがあると認められる場合を除き、当社グループの定める基準に従い評価損を計上することにより、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。有価証券の適正な保有状況を毎年見直していきます。 ⑤減損会計適用に伴うリスク当社グループが保有する事業用固定資産は、減損会計適用対象となっております。当該事業用固定資産を活用する事業の収益性が著しく低下した場合、所定の算定基準に従い当該事業用固定資産の帳簿価額を減額することにより、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。当社グループは、各事業の継続的な収益力向上を推進するとともに、監査法人などの専門家との定期的なコミュニケーションなどにより会計基準のアップデートやその考え方の浸透に努めております。⑥知的財産権に関するリスク当社グループが設計・製造・販売する製品やサービスに関する知的財産権について、当社グループまたはその顧客等が第三者から特許侵害訴訟等を提起された結果として、当社グループが損害賠償責任を負う可能性、当該製品が一定の国・地域で製造・販売を差し止められる可能性、又は当社グループの顧客等に対して損害賠償責任を負う可能性があります。当社グループでは、特許等の知的財産権の管理を行う知的財産権部門を強化し、ポートフォリオ戦略による当社グループの開発技術を積極的に権利化するとともに、i)当社の事業に関係する新規特許の定期的な内容確認の実施、ii)製品の開発・販売に際し、第三者の知的財産権との抵触・類似が発生しないように事前調査を行い、抵触等可能性がある場合は事前に回避策をとることを規程化するなど、第三者の知的財産権の侵害を未然に防止する体制を構築し、その運用を徹底しております。⑦自然災害や疾病、突発的事象発生のリスク地震等の自然災害、インフルエンザなどの感染症や突発的事象に起因する設備の破損、電力・水道の供給困難等による生産の停止は、当社グループの経営成績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、定期的な防災訓練の実施及び社員の安否確認システムの構築実施、必要とされる安全対策や事業継続・早期復旧のための対策として、事業継続計画(BCP)の拡充を進めております。地震対策として新棟の建設や老朽建屋の更新、水害対策として本社ビル移転など、様々な施策を講じております。(2) マテリアリティ・リスク①コーポレート・ガバナンスに関するリスクコーポレート・ガバナンスは、取り巻く経営環境が激変する状況下で企業が柔軟かつスピーディにリスクテイクしたり、不祥事を防止したりするために継続的な強化が必要不可欠であり、当社グループにおいてこれらの機能が不十分である場合、業績悪化・低迷、株価下落、評判の低下などを招く可能性があります。当社は、取締役会における独立社外取締役の比率を40%以上(7名中3名、43%)としているほか、指名・報酬諮問委員会(委員3名中2名が独立社外取締役、そのうちの1名が委員長)において取締役・執行役員の指名及び報酬等の決定プロセスの透明性をより高めることなどにより、当社のコーポレート・ガバナンスの継続的な強化に取り組んでおります。また、人財本部グローバルサポート室を中心として国内外のグループ会社のガバナンス強化にも取り組むとともに、内部監査室とも連携し3線ディフェンス体制を構築しております。②人員不足に伴うリスク当社グループは最終消費製品メーカー等に対し部品を製造販売する事業を営んでおり、その製品やサービスを提供するために必要な人材の採用の拡大及び継続的な育成に取り組んでおります。しかし、昨今の人材獲得競争の激化から、当社が必要とする技術やノウハウを有する人材を確保することが困難な場合が増えております。この状況が継続した場合、中長期的な事業推進、生産供給能力や製品品質の確保に影響を及ぼす可能性があります。本リスクを低減する対策として、現在在籍している従業員による固定的な業務遂行環境から、機動的に複数の業務を自主・自立的に遂行できる人材の育成、多様性を考慮した柔軟な働き方により、人材がより幅広く活躍できる職場への変革に取り組んでおります。また、従業員の業務効率・生産性向上を目的として、マイクロソフト社の生成 AI サービス「Microsoft Copilot for Microsoft 365」を導入し、順次利用を拡大しております。③脱炭素社会に向けた取組みに関するリスク気候変動問題に対する最大の方策である脱炭素社会の実現は極めて重要な課題です。当社の脱炭素の取組みが著しく不十分で改善がみられないと評価された場合、顧客からの取引縮小ないし停止、当社への出資を引き揚げるダイベストメント、地域社会からの評判低下などにより、業績悪化・株価下落などの可能性があります。当社グループは、グローバル社会の一員としての責任を果たすべく、2050年のカーボンニュートラル・脱炭素社会の実現に向けて、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同及び2030年度でのGHG削減目標を掲げた環境方針を制定しております。再生可能エネルギー調達の拡大や、GHG排出量のより少ない原材料への切り替え等を通じ、GHG排出量の削減に貢献するとともに、適宜計画の見直し等の改善努力とその進捗状況を積極的に開示してまいります。④生物多様性保全の取組みに関するリスク生物多様性保全の取組みは、世界的に広がり、深く浸透しつつあります。当社グループの取組みが著しく不十分である、あるいは取組み内容の開示が不十分であると評価された場合、脱炭素の取組みの場合と同様に、顧客からの取引縮小、当社への出資を引き揚げるダイベストメント、地域社会からの評判低下などにより、業績悪化・株価下落などの可能性があります。当社グループは、生物多様性保全のための取組みについて、改善・向上を常に行うとともに、それらの内容を積極的かつ継続的に開示してまいります。⑤製品品質に関するリスク当社グループが製造・販売する製品は、顧客の製造工程で使用される部品、半完成品、又は検査工程で使用される検査機器です。当社製品の欠陥により顧客財物等の破損や顧客製品の市場回収等が発生し、顧客が被った損害・費用等について当社が賠償責任を負った場合、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。当社グループでは、仕様・要件の確認強化及び関係部門間の連携をさらに強化しつつ、不良ゼロ化活動などの品質向上活動や製品・行程・品質についての社員教育の拡大・強化を推進するとともに、万が一の場合に備えてPL(製造物責任)保険に加入しております。⑥原材料等の調達・デリバリーに関するリスク当社グループは、生産活動・事業活動に必要な原材料・部品・物品等を国内外から調達しております。戦争・紛争の勃発、世界各国のインフレーション進行、大規模な感染症の拡大、その他不測の事態の発生により、それら原材料等の仕入れコスト及び調達に係る配送コストが著しく上昇し、さらには、各国の政策・法改正により仕入れや配送そのものが不可能となって当社製品出荷が停滞・停止することにより、当社の経営成績及び財務状況等に影響を与える可能性があります。⑦情報セキュリティに関するリスク当社が取得し、あるいは顧客等から預かる情報は、経営上重要な資産であり、厳格かつ適正に取り扱う必要があります。当社の情報資産が、内部からの情報漏洩行為や外部からのサイバー攻撃などにより漏洩・破壊・抹消・改ざんされた場合、経営上重大な損害・損失を被る可能性があります。当社グループは、情報セキュリティの国際標準規格であるISO27001の枠組みに沿って強固な情報セキュリティ体制を構築し、役員・社員への情報セキュリティ教育を継続的かつ定期的に実施するとともに、内部・外部による定期的な監査により、情報資産の保護及び適切な運用の確保・向上を図っております。なお、2020年3月より導入したテレワーク(在宅勤務)制度下においても、通信暗号化ソフトウェアの利用などにより、十分な情報セキュリティを確保しております。⑧M&Aに関するリスク当社グループは、事業上のニーズに応じて事業買収などのM&Aを行っておりますが、買収手続きに不備があったり買収後の経営統合プロセスに不首尾が生じたりした場合、想定していたシナジーを十分に発揮できず、企業価値の向上を実現できない可能性があります。当社グループは、事業リスクを全社横断的に把握・検討する「事業リスク管理委員会」が積極的・機動的に意思決定プロセスに関与することで、想定した以上のシナジー発揮・企業価値向上に努めてまいります。⑨同意なき企業買収に関するリスク当社グループが属する自動車/半導体検査/携帯情報端末/先端医療機器の各業界は、技術革新や競合会社間の合従連衡など業界構造が激しく変動し続けており、その中で、当社が競合他社等から同意なき買収提案・買収行為を受ける可能性があります。当社グループは、「新中期経営計画2024-2028」に基づき、既存ビジネスの深耕拡大や新規ビジネスの獲得、M&Aなどによる継続的な企業価値向上の実現、ROIC(投下資本利益率)経営を軸としつつ、株主・投資家等との対話などを通じて、株価水準の適正化と継続的上昇に努めてまいります。

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