経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針・経営戦略等当社グループは、永年にわたり鉄道信号保安装置、踏切保安装置、運行管理システム等の製造・販売を中心に事業を展開してまいりました。鉄道をとりまく環境や関連技術が大きく変化する中、当社は一貫して高信頼・高品質な製品の提供と鉄道事業者のニーズに沿った製品開発を行い日本の鉄道の安全・安定輸送に貢献してきました。当社グループは下記のとおり定めた企業理念のもと、今後も社会に貢献していきたいと考えております。①安全で信頼性の高い製品と質の高いサービスを提供し、より快適な社会の実現に寄与する②新技術に挑戦するとともに、会社の発展と社員の幸福を追求する③健全な企業活動を通じて、社会に貢献し環境との調和を図る (2) 中長期的な会社の経営戦略 当社グループの主要なお客様である鉄道事業者においては、堅調な個人消費やレジャー需要、インバウンド需要の継続等により、鉄道旅客需要は堅調に推移しております。その一方で、生産年齢人口の減少に伴い、列車運行やメンテナンス業務の効率化・省人化を進めることが急務となっており、それを実現する新たな技術の導入が強く求められる状況となっています。このような中、当社グループは、3ヶ年毎に中期経営計画を策定し、めまぐるしく変化する事業環境に対応しつつ、これまで培ってきた鉄道の安全・安心を実現する技術を基盤とし、さらなるデジタル化の推進やAI活用等新しい技術を取り入れた開発にも挑戦し、安全・快適で効率的な鉄道運行をグループ一丸となり支えるとともに、産業機器や民生品への応用展開にも努め、社会に貢献してまいります。2024年4月からスタートした中期経営計画「PLAN2026」においては、これまでの経営施策の継続に加え、「成長戦略」として、新規技術開発の比率を高めるとともに、施工・運用・保守の容易性等の顧客ニーズに沿った製品作りを進めております。「戦略基盤」として、財務基盤の強化や財務規律の遵守、拠点の再編と強化、情報システムの高度化等にも取り組んでおります。また、「戦略推進力」として、成長戦略に即した人材育成・事業展開に即応できる柔軟な人材育成等を推進してまいります。当社グループは今回の「PLAN2026」、さらには次期の「PLAN2029」を経て当面の到達点と定めている2030年に向けて、 鉄道信号ビジネスを通じて社会に貢献してまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①目標とする経営指標受注高、営業利益、ROE(株主資本当期純利益率)を主な経営指標としております。②会社の対処すべき課題当社のコアビジネスである鉄道信号関連事業について、物価上昇や人手不足等わが国経済に不透明な面がありますが、鉄道業界においては、旅客需要の回復を背景に、設備投資や維持更新費の回復継続が期待され、また、半導体を中心とする部品不足についても改善が期待されます。このような中、売上と利益の確保の観点より、引き続き、中長期的な縮小環境下における市場の確保と新規獲得に努めながら、生産面の効率化・管理強化、経費節減に努めてまいります。また、ビジネス基盤拡大の観点では、技術面で、汎用性のあるシステム開発や将来の信号システムに向けた各種開発着手、及び保有技術を用いた新ビジネスの提案を実施し、市場のニーズに対応してまいります。海外市場につきましては、米国における関税政策の影響をはじめ、ウクライナ情勢の長期化など地政学リスクが高まっていますが、世界的情勢を見極めながら慎重かつ入念に準備を進めてまいります。また、経営基盤の強化に関し、ROEやPBRをはじめとする経営指標を意識し、コストダウン等による利益率向上、政策保有株式の縮減等の財務体質強化、株主還元の充実を進めてまいります。製品品質とコンプライアンスについては従来通りすべての基盤と位置付けているほか、「人的資本施策」についても適宜情報を開示してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針・経営戦略等当社グループは、永年にわたり鉄道信号保安装置、踏切保安装置、運行管理システム等の製造・販売を中心に事業を展開してまいりました。鉄道をとりまく環境や関連技術が大きく変化する中、当社は一貫して高信頼・高品質な製品の提供と鉄道事業者のニーズに沿った製品開発を行い日本の鉄道の安全・安定輸送に貢献してきました。当社グループは下記のとおり定めた企業理念のもと、今後も社会に貢献していきたいと考えております。①安全で信頼性の高い製品と質の高いサービスを提供し、より快適な社会の実現に寄与する②新技術に挑戦するとともに、会社の発展と社員の幸福を追求する③健全な企業活動を通じて、社会に貢献し環境との調和を図る (2) 中長期的な会社の経営戦略 当社グループの主要なお客様である鉄道事業者においては、堅調な個人消費やレジャー需要、インバウンド需要の継続等により、鉄道旅客需要は堅調に推移しております。その一方で、生産年齢人口の減少に伴い、列車運行やメンテナンス業務の効率化・省人化を進めることが急務となっており、それを実現する新たな技術の導入が強く求められる状況となっています。このような中、当社グループは、3ヶ年毎に中期経営計画を策定し、めまぐるしく変化する事業環境に対応しつつ、これまで培ってきた鉄道の安全・安心を実現する技術を基盤とし、さらなるデジタル化の推進やAI活用等新しい技術を取り入れた開発にも挑戦し、安全・快適で効率的な鉄道運行をグループ一丸となり支えるとともに、産業機器や民生品への応用展開にも努め、社会に貢献してまいります。2024年4月からスタートした中期経営計画「PLAN2026」においては、これまでの経営施策の継続に加え、「成長戦略」として、新規技術開発の比率を高めるとともに、施工・運用・保守の容易性等の顧客ニーズに沿った製品作りを進めております。「戦略基盤」として、財務基盤の強化や財務規律の遵守、拠点の再編と強化、情報システムの高度化等にも取り組んでおります。また、「戦略推進力」として、成長戦略に即した人材育成・事業展開に即応できる柔軟な人材育成等を推進してまいります。当社グループは今回の「PLAN2026」、さらには次期の「PLAN2029」を経て当面の到達点と定めている2030年に向けて、 鉄道信号ビジネスを通じて社会に貢献してまいります。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①目標とする経営指標受注高、営業利益、ROE(株主資本当期純利益率)を主な経営指標としております。②会社の対処すべき課題当社のコアビジネスである鉄道信号関連事業について、物価上昇や人手不足等わが国経済に不透明な面がありますが、鉄道業界においては、旅客需要の回復を背景に、設備投資や維持更新費の回復継続が期待され、また、半導体を中心とする部品不足についても改善が期待されます。このような中、売上と利益の確保の観点より、引き続き、中長期的な縮小環境下における市場の確保と新規獲得に努めながら、生産面の効率化・管理強化、経費節減に努めてまいります。また、ビジネス基盤拡大の観点では、技術面で、汎用性のあるシステム開発や将来の信号システムに向けた各種開発着手、及び保有技術を用いた新ビジネスの提案を実施し、市場のニーズに対応してまいります。海外市場につきましては、米国における関税政策の影響をはじめ、ウクライナ情勢の長期化など地政学リスクが高まっていますが、世界的情勢を見極めながら慎重かつ入念に準備を進めてまいります。また、経営基盤の強化に関し、ROEやPBRをはじめとする経営指標を意識し、コストダウン等による利益率向上、政策保有株式の縮減等の財務体質強化、株主還元の充実を進めてまいります。製品品質とコンプライアンスについては従来通りすべての基盤と位置付けているほか、「人的資本施策」についても適宜情報を開示してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、企業の業績が堅調に推移し、雇用と所得環境の改善に加え、インバウンド需要の継続等を背景に、回復基調を維持いたしました。しかしながら、米国の今後の政策の不確実性による景気への影響のほか、ウクライナ情勢等の長期化や中東情勢の緊迫化、及びエネルギーや資源価格の高騰長期化等、景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。当社グループの主要なお客様である鉄道事業者においては、企業における出社回帰に伴う定期利用者の回復傾向、堅調な個人消費やレジャー需要、及びインバウンド需要の継続等により、鉄道旅客需要は堅調に推移しております。当社グループに関連する設備投資や維持更新費についても回復基調にあり、当社グループの安定的な受注につながっているものと考えられます。このような中、当社グループは、中期経営計画「PLAN2026」の初年度として、重点テーマである、収益の基盤となる製品・サービスの競争力の維持と拡大、社会の要求にこたえる製品・サービス分野の開拓、及び既存の技術・ノウハウによる新たな事業への展開等に取り組んでおります。鉄道信号部門では、製品のライフサイクルコスト(LCC)を意識し、鉄道事業者ニーズに合致した製品開発を進めております。例えば、車軸センサによる安全性を確保した列車検知装置(アクスルカウンタ)の開発への取り組みは、従来の方式と比較すると大幅に設備の省力化を図れるものであり、鉄道業界全体の課題でもある、今後の人材不足に備えた新たな信号設備の開発が形になりつつあります。このほか、日本空港ビルデング株式会社の新たな取り組み「terminal.0 HANEDA」(ターミナル・ゼロ・ハネダ)へ参画し、実証実験の開始ならびに新規案件の受注へ展開する等、鉄道分野で培った技術を生かし新たな事業への戦略展開等へ取り組んでおります。また、これらを支える財務基盤強化の一環として、政策保有株式の縮減や自己株式取得の実施にも取り組んでおります。この結果、当連結会計年度の経営成績は売上高219億14百万円と前年同期比11億45百万円(5.5%)の増収となりました。営業利益は11億52百万円と前年同期比1億44百万円(△11.1%)の減益、経常利益は12億62百万円と前年同期比1億33百万円(△9.6%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は15億42百万円と前年同期比9億71百万円(170.2%)の増益となりました。 セグメント別の経営成績を示すと、次のとおりであります。(鉄道信号関連事業)鉄道信号関連事業につきましては、売上高は203億42百万円と前年同期比11億14百万円(5.8%)の増収、セグメント利益は25億73百万円と前年同期比35百万円(1.4%)の増益となりました。(産業用機器関連事業)産業用機器関連事業につきましては、売上高は11億66百万円と前年同期比1百万円(△0.2%)の減収、セグメント損失は6百万円(前年同期はセグメント利益43百万円)となりました。(不動産関連事業)不動産関連事業につきましては、売上高は4億4百万円と前年同期比32百万円(8.8%)の増収、セグメント利益は1億58百万円と前年同期比26百万円(19.9%)の増益となりました。 ② 財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて7億32百万円増加し、454億1百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて5億64百万円増加し、164億85百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1億68百万円増加し、289億15百万円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、34億96百万円と前連結会計年度末と比べ2億48百万円の減少となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、減少した資金は5億円(前連結会計年度は17億7百万円の増加)となりました。これは、税金等調整前当期純利益により23億14百万円資金が増加しましたが、棚卸資産の増加により12億30百万円、仕入債務の減少により8億87百万円それぞれ資金が減少したこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、減少した資金は3億67百万円(前連結会計年度は7億29百万円の減少)となりました。これは、投資有価証券の売却により6億89百万円資金が増加しましたが、有形及び無形固定資産の取得により12億51百万円資金が減少したこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、増加した資金は6億18百万円(前連結会計年度は14億23百万円の減少)となりました。これは、これは、自己株式の取得により9億23百万円資金が減少しましたが、短期借入金の借入により18億50百万円資金が増加したこと等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)鉄道信号関連事業19,096,024△9.9産業用機器関連事業749,5066.5合計19,845,531△9.4 (注) 1 金額は販売価格によっております。2 不動産関連事業は、生産形態をとらない事業活動のため記載しておりません。 b. 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)鉄道信号関連事業22,147,6802.413,214,44115.5産業用機器関連事業1,145,560△7.1347,272△5.8合計23,293,2401.913,561,71314.9 (注) 不動産関連事業は、受注形態をとらない事業活動のため記載しておりません。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)鉄道信号関連事業20,342,4495.8産業用機器関連事業1,166,824△0.2不動産関連事業404,8628.8合計21,914,1355.5 (注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)東日本旅客鉄道株式会社8,051,72838.87,714,17935.2 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績及び現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績等は次のとおりであります。連結子会社の株式会社三工社とともに当社グループをあげて品質管理の徹底、生産性の向上、経費の削減に努めるとともに、受注の獲得と拡大に取り組んでまいりました。この結果、当連結会計年度の経営成績は売上高219億14百万円と、前年同期比11億45百万円(5.5%)の増収となりました。利益につきましては、きめ細かい生産体制の見直しを行うとともに営業活動の効率化等に努めたものの材料価格の上昇等の影響を受けた結果、営業利益は11億52百万円と前年同期比1億44百万円(△11.1%)の減益、経常利益は12億62百万円と前年同期比1億33百万円(△9.6%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券の売却及び前年度(2023年9月)に発生したグループ会社の火災にかかる保険金の受取等により15億42百万円と前年同期比9億71百万円(170.2%)の増益となりました。受注高につきましては、232億93百万円と前年同期比4億33百万円(1.9%)の増加となりました。ROEにつきましては、6.4%(前年同期は2.4%)となりました。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・内容検討は、次のとおりであります。(鉄道信号関連事業)鉄道信号関連事業につきましては、運行管理・伝送装置や電子連動装置等のシステム製品や、軌道回路等のフィールド製品が増加し、売上高は203億42百万円と前年同期比11億14百万円(5.8%)の増収、セグメント利益は25億73百万円と前年同期比35百万円(1.4%)の増益となりました。受注面では、システム製品は減少しましたが、軌道回路等のフィールド製品が前年を上回り、受注高は221億47百万円と前年同期比5億21百万円(2.4%)の増加となりました。(産業用機器関連事業)産業用機器関連事業につきましては、非接触耐熱IDシステムや空港関連設備は増加しましたが、鉄道車両用自動すきま調整器等が減少し、売上高は11億66百万円と前年同期比1百万円(△0.2%)の減収、セグメント損失は6百万円(前年同期はセグメント利益43百万円)となりました。受注面では、鉄道車両用自動すきま調整器等が減少し、受注高は11億45百万円と前年同期比88百万円(△7.1%)の減少となりました。(不動産関連事業)不動産関連事業につきましては、テナント入居率向上により、売上高は4億4百万円と前年同期比32百万円(8.8%)の増収、セグメント利益は1億58百万円と前年同期比26百万円(19.9%)の増益となりました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。(資産の部)流動資産は、前連結会計年度末に比べて9億56百万円増加し、274億39百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が11億77百万円減少しましたが、契約資産が12億11百万円、棚卸資産が12億30百万円それぞれ増加したこと等によるものです。固定資産は、前連結会計年度末に比べて2億24百万円減少し、179億61百万円となりました。これは、建物及び構築物が7億85百万円増加しましたが、投資有価証券が8億37百万円、建設仮勘定が5億94百万円それぞれ減少したこと等によるものです。(負債の部)流動負債は、前連結会計年度末に比べて8億61百万円増加し、116億77百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が8億87百万円減少しましたが、短期借入金が18億76百万円増加したこと等によるものです。固定負債は、前連結会計年度末に比べて2億97百万円減少し、48億8百万円となりました。これは、長期借入金が1億28百万円、製品補修引当金が83百万円それぞれ減少したこと等によるものです。(純資産の部)純資産合計は、前連結会計年度末に比べて1億68百万円増加し、289億15百万円となりました。これは、株主資本が自己株式の取得により9億23百万円減少しましたが、利益剰余金が13億64百万円増加したことにより4億41百万円増加したこと等によるものです。この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて7億32百万円増加し、454億1百万円となりました。 キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループは、事業活動にかかわる資金については、現在及び将来にわたって必要な営業活動及び債務の返済などに備えるために、自己資金のほか金融機関からの借入により資金調達を図っております。当社グループは長期・短期のバランスを考慮して安定的に資金調達を図っております。 (単位:千円) 営業活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フロー2024年3月期1,707,534△729,547△1,423,4902025年3月期△500,103△367,051618,691 ③ 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは受注高、営業利益、ROEを主な経営指標としております。当連結会計年度の受注高は、232億93百万円と4億33百万円(1.9%)の増加、営業利益は11億52百万円と前年同期比1億44百万円(△11.1%)減益となり、ROEは、6.4%(前年同期は2.4%)となりました。鉄道信号業界はインバウンドを中心としたレジャー需要等の継続を背景に、鉄道旅客需要も堅調であり、設備投資及び維持更新費は回復基調にあります。また、安全確保と生産性向上を目的とした鉄道車両や鉄道施設をモニタリングする装置の導入を進める等、安全性向上や省人化を実現する装置へのニーズがより高まっております。このような中で売上高につきましては、前年対比5.5%の増収となりました。きめ細かい生産体制の見直しを行うとともに営業活動の効率化等に努めたものの材料価格の上昇等の影響を受け営業利益、経常利益ともに前年同期より減少しましたが、投資有価証券の売却及び前年度(2023年9月)に発生したグループ会社の火災にかかる保険金の受取等により、親会社株主に帰属する当期純利益及びROEは増加しました。鉄道事業者の設備投資及び維持更新費の回復基調が続く中、受注高は前年同期より増加しておりますが、受注の更なる回復や既存受注案件の再進捗等の期待のもと、売上・利益の確保維持に注力し、引き続き営業利益、ROEの改善に努めてまいります。 〈各指標の推移〉 (単位:千円) 2023年3月期2024年3月期2025年3月期受注高16,706,83622,859,91023,293,240営業利益925,3841,296,5431,152,499ROE(%)2.62.46.4 (注)各指標はいずれも当社連結ベースの財務数値を用いて算出しています。 ・ROE:親会社株主に帰属する当期純利益/期首・期末平均自己資本×100 今後の経済見通しにつきましては、国内経済は、食料価格高騰の影響等から個人消費の伸び悩みが懸念されますが、実質賃金の回復、先行きの賃金改善期待から、緩やかに持ち直すと考えられます。また、企業の設備投資についても堅調な企業収益や省力化投資への対応等を背景に、持ち直し傾向が続くと考えられます。一方で、世界経済は、米国における関税政策の動向やウクライナ情勢の長期化をはじめとする各地での地政学リスクの高まりにより、先行き不透明な状況が続いています。これら国際経済環境が国内に及ぼす影響は予断を許さないものと考えられます。当社の主要なお客様である鉄道業界に関しては、インバウンドを中心としたレジャー需要等の継続を背景に、鉄道旅客需要も堅調であり、設備投資及び維持更新費は回復基調にあります。また、安全確保と生産性向上を目的とした鉄道車両や鉄道施設をモニタリングする装置の導入を進める等、安全性向上や省人化を実現する装置へのニーズがより高まっております。このような環境変化を踏まえて、2024年度からスタートした中期経営計画「PLAN2026」のもと、鉄道事業者の大規模な設備投資計画の縮小や定期更新ニーズの減少に合わせた製品開発や生産管理を心掛けつつ、性能面でも保守管理の容易性等の付加価値を実現することを目指し、「成長戦略」・「戦略基盤」・「戦略推進力」を軸に、引き続き企業価値の向上に取り組んでまいります。「PLAN2026」2年目も継続して収益の基盤となる製品・サービスの競争力維持と拡大、社会の要求にこたえる製品、サービス分野の開拓、既存の技術・ノウハウによる新たな事業への展開等の戦略展開を実施しつつ、それらを支える財務基盤の強化や情報システムの高度化、グループ間の連携強化に取り組みます。併せて、成長戦略に即し、事業展開に即応できるよう、柔軟性・多様性を有する人材育成に取り組む等、人的資本経営を推進します。加えて、環境問題や格差拡大等深刻化する社会問題への対応と社会全体の持続性への配慮を「サステナビリティ」という形で当社グループのすべての活動の基盤とするべく、注力してまいります。なお、福島県浅川事業所近隣に購入した工場施設も大同信号電器新工場として、2024年4月より安定的な受注に対応する生産拠点として稼働しております。引き続き、品質管理の徹底・生産性の向上・経費の削減に努め、受注の獲得と拡大に取り組んでまいります。