経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは「私たちは、“コミュニティ発想”をもとに、あらゆるステークホルダーの価値創造パートナーとなる」という経営理念の下で、既存の媒体に頼らない、ユニークな事業、サービス、マーケティングを通じて顧客の新市場を共に開拓することで、社会・地域の幸福や活性化に寄与するべく、課題に取り組んでまいります。引き続き、マスメディア等の既存の媒体に頼らない顧客満足度の高いサービスを継続的に提供するとともに、新規事業を含む新たな領域への挑戦を進め、社会に貢献する企業であり続けられるよう努めてまいります。 (2)経営環境 当連結会計年度における我が国経済は、企業の全般的な業況感の改善が継続する中、雇用の改善等もあり、緩やかに回復しています。一方、地政学的リスクへの懸念等もあり、先行き不透明な状況が続いております。 当社グループが属する広告業界におきましては、2025年の総広告費が8兆623億円(前年比105.1%)と前年を上回る結果となり(電通「日本の広告費」2026年3月発表)、4年連続で過去最高を更新しました。 こうした市場環境の中、当社グループでは中期経営計画に基づき、既存事業の強化と新規事業領域への事業拡大に向け、積極的な事業活動を行ってまいりました。 (3)経営戦略等 中期経営計画における成長戦略は、独自の“コミュニティ発想”に基づく成長の実現です。事業成長・創造とM&A・投資の2つを成長戦略の軸とし、それを支える3つ目の戦略として、人的資本の強化とESG経営への取り組みにも注力します。 1つ目の戦略、“コミュニティ発想”による事業成長・創造では既存のペイドメディア、すなわち有料の広告枠に依存せずとも企業がマーケティングを推進できる状態をつくりだすための支援に注力してまいります。2つ目の戦略、M&A・投資を活用した有望市場・領域の拡張では、“コミュニティ発想”が機能する戦略マーケットにおける有力クライアントの獲得、サービス、リソース、テクノロジーの獲得を目的としたM&Aおよび企業出資を実施してまいります。 “コミュニティ発想”が必要とされる背景には、2つの潮流による市場環境の変化があります。1つ目の潮流は広告の影響力の衰退です。マスメディアの影響力が落ち、デジタル広告への不信感が強まる一方、口コミの影響力が拡大し、生活者は信頼できる情報源や共感できるつながりを重視する傾向が強まっています。2つ目の潮流は人口減に伴う企業のマーケティング戦略の変化です。国内市場の縮小により、これまでの広告による新規顧客の獲得・刈り取りといったマーケティング手法は転換を迫られることとなりました。その結果として、広告やメディアによる顧客獲得に依存せず、「顧客とのつながり」や「コミュニティの評判」から継続的に利益やロイヤリティを生み出していくマーケティングが重視されるようになり、新たな市場が急速に成長しています。 当社グループは、そうした市場環境の変化を捉え、独立系広告会社というインディペンデントな立場から、独自の成長戦略とブランディングを推進しています。すなわち、広告やメディアに依存しない、独自のポジションと強みを持ち、ターゲットとなる市場をフォーカスし、その市場ごとにユニークな課題解決モデル、サービスモデルを構築していくことで、メディアではなく「コミュニティ」をベースに、ブランドや事業の成長に貢献するユニークなマーケティング支援会社として進化してまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「連結売上高」及び「連結営業利益」を重要な経営指標と捉えております。 デジタルマーケティングやブランディング、映像制作等、サービス提供領域の拡大を図るとともに、次の10年に向けたビジョンを策定しております。業容の拡大とともにグループの生産性の向上を図り、連結営業利益率の改善も目指してまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、「(2)経営環境」で記載した環境の変化を踏まえ、以下の項目を対処すべき課題と認識し、解決するため次のとおり対処いたします。 ①経営資源の最適化 当社グループは、顧客の課題をワンストップで解決する支援を強みとし、顧客の多種多様なニーズに柔軟に応えてきました。変化の激しい時代において、今後も顧客のニーズに合ったサービスを提供し続けていくためには、市場の変化に機動的に対応するとともに、需要が見込まれる事業領域へ戦略的に経営資源を投入していく必要があります。 当社グループでは、戦略に基づいたサービス提供体制を構築するとともに、管理会計を通じた各部門の稼働状況と創出する付加価値の計測・分析に取り組んでおり、PDCAサイクルを循環させることで、経営資源の最適化を目指してまいります。 ②優秀な人材の確保と育成 当社グループは、更なる成長の実現に向けて、優秀な人材の確保及び成長フェーズに応じた組織体制の強化を重要な経営課題と認識しております。 とりわけ、デジタル領域を含むプランニング及びクリエイティブ、テクノロジーを活用したソリューション開発並びに複雑化する広告プロモーションのプロデュース等を担う人材の確保及び育成が重要性を増しております。 このため当社グループでは、即戦力の中途人材採用活動強化とともに、新卒採用も行っております。また、人材の定着化を図るべく、企業ビジョンの明確化や社員の能力が最大限発揮できる環境づくり等、働きがいのある制度づくりを行い、組織体制を強化してまいります。 ③デジタル化への対応 当社グループは、従来の紙媒体を用いた印刷物は長期的に減少傾向が見込まれ、持続的な成長を実現するためには、新たに需要が見込まれるデジタル領域での事業拡大が必要であると認識しております。 当社グループでは、イノベーション&エキスパート本部が中心となりデジタル技術の活用を推進しております。また、M&Aや投資等の手法も必要に応じて活用するなど、更なる経営資源の投入を通じ、デジタル領域での事業拡大に取り組んでまいります。 ④内部統制及びリスク管理体制の強化 当社グループは、今後一層の成長を見込んでおり、企業規模拡大に応じた内部管理体制の構築を図るために、コーポレート・ガバナンスを重視し、リスクマネジメントの強化、並びに内部統制の継続的な改善及び強化を推進してまいります。 また、顧客企業の新商品に関する情報その他の機密情報及び消費者の個人情報等を適切に管理するため、当社は、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が運営するプライバシーマーク制度の認証を取得するとともに、社内規程及び業務フローの厳格な運用、定期的な社内教育の実施並びに機密データへのアクセス制限及びアクセスログの取得等に係るシステム整備を進めてまいりました。今後も更にセキュリティに関するシステムの整備や教育の徹底を行い、情報管理体制の強化を図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは「私たちは、“コミュニティ発想”をもとに、あらゆるステークホルダーの価値創造パートナーとなる」という経営理念の下で、既存の媒体に頼らない、ユニークな事業、サービス、マーケティングを通じて顧客の新市場を共に開拓することで、社会・地域の幸福や活性化に寄与するべく、課題に取り組んでまいります。引き続き、マスメディア等の既存の媒体に頼らない顧客満足度の高いサービスを継続的に提供するとともに、新規事業を含む新たな領域への挑戦を進め、社会に貢献する企業であり続けられるよう努めてまいります。 (2)経営環境 当連結会計年度における我が国経済は、企業の全般的な業況感の改善が継続する中、雇用の改善等もあり、緩やかに回復しています。一方、地政学的リスクへの懸念等もあり、先行き不透明な状況が続いております。 当社グループが属する広告業界におきましては、2025年の総広告費が8兆623億円(前年比105.1%)と前年を上回る結果となり(電通「日本の広告費」2026年3月発表)、4年連続で過去最高を更新しました。 こうした市場環境の中、当社グループでは中期経営計画に基づき、既存事業の強化と新規事業領域への事業拡大に向け、積極的な事業活動を行ってまいりました。 (3)経営戦略等 中期経営計画における成長戦略は、独自の“コミュニティ発想”に基づく成長の実現です。事業成長・創造とM&A・投資の2つを成長戦略の軸とし、それを支える3つ目の戦略として、人的資本の強化とESG経営への取り組みにも注力します。 1つ目の戦略、“コミュニティ発想”による事業成長・創造では既存のペイドメディア、すなわち有料の広告枠に依存せずとも企業がマーケティングを推進できる状態をつくりだすための支援に注力してまいります。2つ目の戦略、M&A・投資を活用した有望市場・領域の拡張では、“コミュニティ発想”が機能する戦略マーケットにおける有力クライアントの獲得、サービス、リソース、テクノロジーの獲得を目的としたM&Aおよび企業出資を実施してまいります。 “コミュニティ発想”が必要とされる背景には、2つの潮流による市場環境の変化があります。1つ目の潮流は広告の影響力の衰退です。マスメディアの影響力が落ち、デジタル広告への不信感が強まる一方、口コミの影響力が拡大し、生活者は信頼できる情報源や共感できるつながりを重視する傾向が強まっています。2つ目の潮流は人口減に伴う企業のマーケティング戦略の変化です。国内市場の縮小により、これまでの広告による新規顧客の獲得・刈り取りといったマーケティング手法は転換を迫られることとなりました。その結果として、広告やメディアによる顧客獲得に依存せず、「顧客とのつながり」や「コミュニティの評判」から継続的に利益やロイヤリティを生み出していくマーケティングが重視されるようになり、新たな市場が急速に成長しています。 当社グループは、そうした市場環境の変化を捉え、独立系広告会社というインディペンデントな立場から、独自の成長戦略とブランディングを推進しています。すなわち、広告やメディアに依存しない、独自のポジションと強みを持ち、ターゲットとなる市場をフォーカスし、その市場ごとにユニークな課題解決モデル、サービスモデルを構築していくことで、メディアではなく「コミュニティ」をベースに、ブランドや事業の成長に貢献するユニークなマーケティング支援会社として進化してまいります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、「連結売上高」及び「連結営業利益」を重要な経営指標と捉えております。 デジタルマーケティングやブランディング、映像制作等、サービス提供領域の拡大を図るとともに、次の10年に向けたビジョンを策定しております。業容の拡大とともにグループの生産性の向上を図り、連結営業利益率の改善も目指してまいります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、「(2)経営環境」で記載した環境の変化を踏まえ、以下の項目を対処すべき課題と認識し、解決するため次のとおり対処いたします。 ①経営資源の最適化 当社グループは、顧客の課題をワンストップで解決する支援を強みとし、顧客の多種多様なニーズに柔軟に応えてきました。変化の激しい時代において、今後も顧客のニーズに合ったサービスを提供し続けていくためには、市場の変化に機動的に対応するとともに、需要が見込まれる事業領域へ戦略的に経営資源を投入していく必要があります。 当社グループでは、戦略に基づいたサービス提供体制を構築するとともに、管理会計を通じた各部門の稼働状況と創出する付加価値の計測・分析に取り組んでおり、PDCAサイクルを循環させることで、経営資源の最適化を目指してまいります。 ②優秀な人材の確保と育成 当社グループは、更なる成長の実現に向けて、優秀な人材の確保及び成長フェーズに応じた組織体制の強化を重要な経営課題と認識しております。 とりわけ、デジタル領域を含むプランニング及びクリエイティブ、テクノロジーを活用したソリューション開発並びに複雑化する広告プロモーションのプロデュース等を担う人材の確保及び育成が重要性を増しております。 このため当社グループでは、即戦力の中途人材採用活動強化とともに、新卒採用も行っております。また、人材の定着化を図るべく、企業ビジョンの明確化や社員の能力が最大限発揮できる環境づくり等、働きがいのある制度づくりを行い、組織体制を強化してまいります。 ③デジタル化への対応 当社グループは、従来の紙媒体を用いた印刷物は長期的に減少傾向が見込まれ、持続的な成長を実現するためには、新たに需要が見込まれるデジタル領域での事業拡大が必要であると認識しております。 当社グループでは、イノベーション&エキスパート本部が中心となりデジタル技術の活用を推進しております。また、M&Aや投資等の手法も必要に応じて活用するなど、更なる経営資源の投入を通じ、デジタル領域での事業拡大に取り組んでまいります。 ④内部統制及びリスク管理体制の強化 当社グループは、今後一層の成長を見込んでおり、企業規模拡大に応じた内部管理体制の構築を図るために、コーポレート・ガバナンスを重視し、リスクマネジメントの強化、並びに内部統制の継続的な改善及び強化を推進してまいります。 また、顧客企業の新商品に関する情報その他の機密情報及び消費者の個人情報等を適切に管理するため、当社は、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が運営するプライバシーマーク制度の認証を取得するとともに、社内規程及び業務フローの厳格な運用、定期的な社内教育の実施並びに機密データへのアクセス制限及びアクセスログの取得等に係るシステム整備を進めてまいりました。今後も更にセキュリティに関するシステムの整備や教育の徹底を行い、情報管理体制の強化を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び当社の連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 なお、前連結会計年度において企業結合に係る暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、企業の全般的な業況感の改善が継続する中、雇用の改善等もあり、緩やかに回復しています。一方、地政学的リスクへの懸念等もあり、先行き不透明な状況が続いております。 当社グループが属する広告業界におきましては、2025年の総広告費が8兆623億円(前年比105.1%)と前年を上回る結果となり(電通「日本の広告費」2026年3月発表)、4年連続で過去最高を更新しました。 こうした市場環境の中、当社グループでは中期経営計画に基づき、既存事業の強化と新規事業領域への事業拡大に向け、積極的な事業活動を行ってまいりました。 企業とつながる生活者を「ブランドコミュニティ」と捉え、企業のマーケティングコミュニケーションや市場開発を支援していくコミュニケーションビジネス分野においては、SNSを活用した独自のマーケティング手法をはじめとするノウハウを蓄積し、特に、外食チェーン企業/ブランドを中心に、クライアント数が拡大しております。加えて、M&A等によるさらなる事業拡大にも注力しております。 地方に暮らす世帯を「ローカルコミュニティ」と捉え、そこを起点にしながら、さまざまなプレイヤーとの連携・連帯によって、生活者向けサービスや企業向けマーケティングソリューションを生み出していく、エリアビジネス分野においては、全国のケーブルテレビ局向けのテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」事業が引き続き堅調です。デジタルによる次世代番組ガイド「CCG」の受注は当初想定を下回っているものの、生産性向上の各種取り組みが奏功し、営業利益を押し上げました。また、長年にわたるソリューション提供のノウハウを活かした、大型案件の受注も業績に寄与しました。 また、当社は、株式会社Coral Capital(旧500 Startups Japan)が株式会社 SmartHRへの出資を目的とし組成したファンド(以下、「本ファンド」)に出資をしております。今般、本ファンドがその保有する投資先株式の一部を売却したこと等により、投資事業組合運用益として営業外収益580,996千円を計上しました。 なお、2024年2月期に導入した、当社社員を対象にした人材育成プログラム「日宣Next Leaders Project」では、成長に貢献した社員へのインセンティブ・プランとして、2026年2月期の業績に基づき、「パフォーマンスシェアユニット」(以下、PSU)による総額最大120,000千円の自己株式の付与を想定しておりました。しかしながら、当期の業績が中期経営計画は上回ったものの、インセンティブ・プラン所定の水準には達しなかったことから、PSUの付与にかかる追加コストも勘案し、代替措置として決算賞与を支給しました。 これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高6,481,269千円(前期比17.1%増)、営業利益485,718千円(同23.3%増)、経常利益1,079,013千円(同162.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益662,459千円(同165.5%増)となりました。 セグメントの経営成績は、次のとおりであります。イ.広告宣伝事業 当事業においては、全国のケーブルテレビ局向けに加入者向けテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」の編集・制作を行う他、様々なクライアント企業に対し広告戦略のプランニング、各種販促サービス、デジタルマーケティング等のソリューションを提供しております。 当連結会計年度では、放送・通信業界において「チャンネルガイド」事業の生産性が向上し、利益率が向上した他、住まい・暮らし業界においては、プロモーション関連における新規案件の受注や前年度に実施したM&Aの効果もあり、業績が好調に推移しております。その他業界につきましても、大手外食チェーンをはじめとする各クライアントに向けた深耕営業が奏功し、各種施策が順調に進捗しております。 以上の結果、当事業の売上高は6,314,844千円(前期比17.3%増)、セグメント利益は479,747千円(同27.8%増)となりました。 また、業界別の売上高は、放送・通信業界が2,783,752千円(前期比13.6%増)、住まい・暮らし業界が1,803,387千円(同39.2%増)、医療・健康業界が44,654千円(同77.0%減)、その他業界が1,683,049千円(同16.6%増)となりました。 ロ.その他 その他の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、当社の子会社の株式会社日宣印刷において当社グループの広告宣伝事業の印刷物の他、関西地域の企業に対して商業印刷を行っております。なお、当社では、長期ビジョン実現に向けた成長戦略として、デジタルをはじめとする成長領域への投資を進めており、選択と集中の観点から、成長が見込まれる分野にリソースを集中させるべく、当社が保有する株式会社日宣印刷の全株式を2026年2月に譲渡しました。 以上の結果、当事業の売上高は166,425千円(前期比10.7%増)、セグメント利益は3,550千円(前期比71.4%減)となりました。 また、当連結会計年度末における財政状態は以下のとおりであります。(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末より840,227千円増加し、5,754,784千円となりました。これは主に、現金及び預金が850,945千円、売掛金が160,008千円増加した一方で、営業権が68,172千円、投資事業組合の運用益分配等に伴い投資有価証券が65,251千円、のれんが15,559千円それぞれ減少したこと等によるものです。 (負債) 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末より273,600千円増加し、1,751,658千円となりました。これは主に、未払法人税等が247,172千円、その他の流動負債が78,762千円、それぞれ増加した一方で、長期借入金が90,834千円、繰延税金負債が21,881千円、それぞれ減少したこと等によるものです。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末より566,626千円増加し、4,003,126千円となりました。これは主に、自己株式が14,171千円減少し、利益剰余金の配当を156,686千円行った一方で、親会社株主に帰属する当期純利益を662,459千円計上したこと等によるものです。 この結果、自己資本比率は69.6%(前連結会計年度末は69.9%)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて871,189千円増加し、2,587,516千円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは435,227千円の収入(前連結会計年度は555,741千円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益を1,056,194千円、減価償却費を128,738千円、のれん償却費を15,559千円計上した一方で、法人税等の支払額が179,949千円あったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは614,621千円の収入(前連結会計年度は105,822千円の支出)となりました。これは主に、投資事業組合からの分配金による収入が653,142千円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出が20,629千円、有形固定資産の取得による支出が15,900千円、それぞれあったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは178,659千円の支出(前連結会計年度は199,809千円の支出)となりました。これは主に配当金の支払額が158,798千円、ストックオプションの行使による収入が43,956千円、長期借入金の返済による支出が63,817千円あったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績及び受注実績 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)金額(千円)前年同期比(%)広告宣伝事業6,314,844117.31報告セグメント計6,314,844117.31その他166,425110.67合計6,481,269117.12 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年3月1日至 2025年2月28日)当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)旭化成ホームズ株式会社794,77014.36856,81113.223.広告宣伝事業における、当社分類による顧客所属業界別の販売実績を示すと、次のとおりであります。業界当連結会計年度(自 2025年3月1日至 2026年2月28日)金額(千円)前年同期比(%)放送・通信2,783,752113.61住まい・暮らし1,803,387139.20医療・健康44,65423.01その他1,683,049116.60 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針は、「第5 経理の状況 1. (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。 また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては「第5 経理の状況 1. (1) 連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりであります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社は、経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、「連結売上高」及び「連結営業利益」を重要な経営指標と捉えております。デジタルマーケティングやブランディング、映像制作等、サービス提供領域の拡大を図るとともに、次の10年に向けたビジョンを策定しており、業容の拡大とともにグループの生産性の向上を図り、連結営業利益率の改善も目指してまいります。連結営業利益率の改善に向け、当社が長年にわたり注力してきた事業領域において収益力を維持・強化していくとともに、新たな領域においても収益基盤の確立を図ってまいります。 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「第2 事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要」に記載の通り、連結売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益いずれも前年を上回り、過去最高となりました。当社独自の“コミュニティ発想”に基づく成長戦略が奏功し、各種施策が着実に進捗しております。 売上高については、ケーブルテレビ番組情報誌「チャンネルガイド」をはじめとする既存のサービスに加えて、放送・通信業界向け事業における大型案件の受注、住まい・暮らし業界におけるM&A、その他業界向け事業における大手外食チェーンをはじめとする各クライアントに向けた深耕営業の奏功等も増収に寄与しました。利益面については、原価の抑制や生産性向上に向けた各種取り組みが奏功し、増益となりました。なお、当連結会計年度においては、当社が過年度に出資を行ったファンドが、その保有する投資先株式の一部を売却したこと等により、投資事業組合運用益として営業外収益580,996千円を計上しております。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況」に記載の「経営資源の最適化」、「優秀な人材の確保と育成」、「デジタル化への対応」は喫緊の課題と認識しております。それらへの対応策として、以下の取り組みを実施しました。 まず「経営資源の最適化」については、変化の激しい時代において、今後も顧客のニーズに合ったサービスを提供し続けていくためには、市場の変化に機動的に対応するとともに、需要が見込まれる事業領域へ戦略的に経営資源を投入していく必要があります。当社は、2024年11月に全国のホームセンター顧客向け無料情報誌「Pacoma」の運営事業を譲渡したほか、2026年2月には印刷事業を営む連結子会社であった株式会社日宣印刷の株式譲渡を行うなど、経営資源の選択と集中を進めております。 次に「優秀な人材の確保と育成」に関しましては、社員も含め、あらゆるステークホルダーの価値創造パートナーとなることを掲げた経営方針のもと、その経営理念の浸透や社員のエンゲージメント向上のための施策を実施し、組織力の強化を図りました。2024年2月期に導入した人材育成プログラム「日宣Next Leaders Project」に基づき、20代部長の登用をはじめ、次世代を担う優秀な人財の育成を進めております。 また「デジタル化への対応」については、デジタル技術を活用した新規サービスの創出を社内横断的に検討し、新たなビジネスを生み出すことを目的に、イノベーション&エキスパート本部を設置しております。今後の事業成長のカギとなるデジタル戦略の推進に向け、組織改正を通じた体制構築とあわせて、優秀なデジタル人材を確保するための人的資本への投資も積極的に行っています。 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金確保、流動性並びに健全な財政状態を常に目指し、安定的な営業キャッシュ・フローの創出を優先事項として考えております。当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益を1,056,194千円、減価償却費を128,738千円、のれん償却費を15,559千円計上した一方で、法人税等の支払額が179,949千円あったこと等により、435,227千円となりました。また当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は2,587,516千円と十分な流動性を確保している状況であることから、健全な財務状況であると認識しております。