6535

アイモバイル(6535)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

アイモバイルは「コンシューマ事業」と「インターネット広告事業」の2つの柱で収益を上げています。コンシューマ事業では、ふるさと納税サイト「ふるなび」の運営が中心で、寄付者と自治体の双方に利便性の高いサービスを提供し、旅行やグルメ、ポイントサービスなど周辺事業も展開しています。インターネット広告事業では、広告主とメディア(広告枠を提供する側)の双方にとって最適な広告効果を追求するアドネットワーク事業や、インフルエンサーを活用したマーケティング、広告代理店事業、アプリ運営などを手掛けています。多様なサービスを通じて「マーケティングで価値ある体験を提供し続ける」ことを目指しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

アイモバイルの事業は主に「コンシューマ事業」と「インターネット広告事業」の2つのセグメントで構成されています。コンシューマ事業は、ふるさと納税サイト「ふるなび」の運営が中心で、旅行、グルメ、ポイントサービスなど周辺事業も展開しており、売上190.59億円、営業利益40.21億円と、同社グループの主要な収益源となっています。一方、インターネット広告事業は、アドネットワーク、インフルエンサーマーケティング、広告代理店、メディアソリューション、アプリ運営など多岐にわたり、売上24.06億円、営業利益1.53億円です。コンシューマ事業が圧倒的に稼ぎ頭であり、インターネット広告事業がそれを補完する形で事業を展開しています。

2025-07 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConsumerReportableSegment 事業 191 40 21.1%
InternetAdvertisingBusinessReportableSegment 地域 24 2 6.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,929 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び子会社4社(うち非連結子会社2社)により構成されており、「“ひとの未来”に貢献する事業を創造し続ける」という企業ビジョンの下、「コンシューマ事業」と「インターネット広告事業」の2つのセグメントによるサービスによって「マーケティングで価値ある体験を提供し続ける」事業を展開しております。ふるさと納税事業を中心とするコンシューマ事業においては、ユーザーの獲得と周辺事業の強化、インターネット広告事業においては、広告主と媒体社(メディア)双方に対して、それぞれの価値を最適化・最大化するための広告効果向上を図っております。これらにより、二つの事業領域において、アセットの最適配分と相乗効果を最大限に発揮し、高い収益性と競争力をもった成長によって企業価値向上に取り組んでおります。 当社グループの各事業の内容は次のとおりであります。<コンシューマ事業>(1) ふるさと納税事業自治体への寄附金制度「ふるさと納税」の普及促進を目的としたふるさと納税サイト「ふるなび」の運営を行っております。また、2015年11月に高額寄附者向けふるさと納税代行サービス「ふるなびプレミアム」、2018年4月にクラウドファンディング型のふるさと納税「ふるなびクラウドファンディング」、2019年10月に「あとでゆっくり選べる」といったユーザーの時間的制約を無くすことで利便性を向上させるサービス「ふるなびカタログ」をリリースし、顧客の利便性を高めてまいりました。一方、災害発生時に復興のための資金を募る「ふるなび災害支援サイト」や、日本産の水産物輸入停止の影響を受けた自治体を支援するための「日本の水産物支援サイト」などを通じて自治体へ復興支援を行っております。 (2) トラベル事業2017年10月にふるさと納税で行った寄附金額に応じて得られるポイントを提携自治体の旅行プランでご利用いただける「ふるなびトラベル」を開始し、地域の魅力に直接触れていただく機会を提供してまいりました。2020年10月には、サービスのリニューアルを行い、また、2025年3月には、ふるさと納税を利用した旅行の予約・決済がシームレスにご利用いただける「ふるなびトラベル予約」をローンチする等、利便性を高めたふるさと納税制度の普及促進に取り組みました。今後も、地域PRや各自治体の活性化を支援し、さらに地域社会への貢献を目指してまいります。 (3) レストランPR事業2020年6月にはポイントでレストランを利用できる「ふるなびグルメポイント」サービスのリニューアルを行いました。マーケティング企業としての強みを生かす新たな事業領域拡大を推進しております。 (4) ポイントサービス事業2018年7月より「ふるなび」会員向けに、サイトを経由して申込みや買い物をするだけでアマゾンギフトカード等に交換ができるポイントを獲得できるポイントサービス「たまるモール」の提供を開始し、「ふるなび」サービスの顧客基盤を生かした事業領域の拡大を行っております。 <インターネット広告事業>(5) アドネットワーク事業アドネットワーク事業は、広告がクリックされることで広告主に対して広告費が発生し、同様に広告枠を提供するメディアに対してもクリックに応じて広告報酬が発生するクリック課金型サービス及び、フルスクリーン動画広告を配信することで、ユーザーが動画広告を視聴完了した場合に広告主に対して広告費が発生し、同様に広告枠を提供するアプリデベロッパーに対しても動画広告視聴完了回数に応じて広告報酬が発生するサービスを展開しております。「広告主には最大の費用対効果を」及び「メディアには最大の収益還元を」をモットーに、マルチデバイス対応のアドネットワークとして国内最大級の広告配信規模を強みとして、顧客ニーズにワンストップで対応する運用体制によるサービスを展開しております。 (6) インフルエンサーマーケティング事業※インフルエンサーマーケティング事業では、企業とインフルエンサーをつなぐマーケティングプラットフォーム「Action」 の運用を通じて、ソーシャルメディア上で一定の影響力を持つインフルエンサーに収益機会の提供を実施すると共に会員を組織化し、顧客企業の企業やブランドの認知度を高めることや、製品の売上を伸ばすことのできるマーケティング活動の実施を支援しております。なお、「Action」 の主な収益は、顧客企業に対する利用料となっており、顧客企業のニーズに合わせて多様な料金プランを提供しております。また、同事業には、アドネットワーク事業により培った広告主基盤やふるなびとの連携を強みとし、広告主に対しては、広告主が求める成果(資料請求や会員獲得等)が発生した場合のみ広告費が発生し、広告枠を提供するメディアに対しては、成果が発生した分だけ広告報酬が還元される従来のアフィリエイト事業である、成果型報酬サービスのアフィリエイト広告配信プラットフォーム「i-mobile Affiliate」運営も含まれております。※ 2024年7月期より「アフィリエイト事業」を「インフルエンサーマーケティング事業」に名称変更いたしました。 (7) 広告代理店事業代理店事業を営む株式会社サイバーコンサルタントは、リスティング広告、ディスプレイ広告等の販売から、メディアを活用した広告の配信・管理・運用コンサルティング業務までの幅広いサービスを、アドネットワーク事業とのシナジーを背景とした運用力の高さ、10年以上の代理店営業により培ったノウハウと優秀な営業人員を強みとして、広告主に対して提供しております。 (8) メディアソリューション事業2016年にこれまでに培った広告運用のノウハウと実績を活用し、パブリッシャー(アプリ運営者)向けのサービスの導入支援とサポートを開始しました。2019年7月からはGoogle公式認定のメディアソリューションパートナーとして、「Google Ad Manager」、「AdMob」、「Google AdSense」などのGoogleが提供するプロダクトを駆使してサービスを提供しております。このサービスは、自社プロダクトや自社以外の広告事業社のプロダクトを活用することで、収益改善の実績、テクニカル面及びポリシー面のサポート力の高さを強みとして、媒体社(メディアを提供する会社)の収益を最大化する為のソリューションサービスです。 (9)アプリ運営事業2019年8月に買収により子会社化したオーテ株式会社が展開する「パズル de 懸賞」シリーズを中心としたスマートフォン向けアプリの企画・開発・運営事業です。当社が培ったマーケティング・ノウハウにより収益を大幅に拡大し、パズルと懸賞システムを融合したスマートフォン向けゲームアプリを複数提供しており、高品質なパズルと魅力的な懸賞システムを組み合わせたスマートフォンゲームアプリは累計ダウンロード数1,900万を超えております。 [事業系統図]当社グループの事業の系統図は、以下のとおりとなります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
ふるさと納税サイト「ふるなび」の運営やアドネットワーク事業における顧客基盤の拡大。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:インターネット広告市場の変動 / 技術革新への対応遅れ / 競合の激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

アイモバイルは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを基盤とした無形資産による競争優位性は現時点では確認できません。事業内容は広告配信プラットフォームやインフルエンサーマーケティングが中心であり、これらは技術革新や市場トレンドへの適応が求められる分野です。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

広告主やクリエイターがアイモバイルのプラットフォームを利用する際、一定の学習コストや過去の運用データ蓄積による乗り換え障壁は存在します。しかし、広告効果測定ツールの多様化や、他のプラットフォームへのデータ連携が進むことで、スイッチング・コストは相対的に低下する可能性があります。

ネットワーク効果★★★☆☆
根拠:中程度利用者増が価値を生む

同社の「favy」のような店舗DX支援サービスや、インフルエンサーマーケティングプラットフォームは、ユーザー(店舗、クリエイター、広告主)が増えるほど、プラットフォームの価値が高まるネットワーク効果の潜在性を持っています。特にインフルエンサーと広告主のマッチングにおいては、規模の経済が働く可能性があります。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

アイモバイルの事業モデルにおいて、他社と比較して構造的に低コストでサービスを提供できるような、明確なコスト優位性は見受けられません。広告配信やマーケティング支援は、技術開発や人材獲得競争が激しく、コスト削減が難しい分野です。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

広告配信プラットフォームや店舗DX支援サービスにおいて、一定の市場シェアを獲得していますが、業界全体で見ると、グローバルな大手プラットフォームと比較して規模の経済による圧倒的な優位性はまだ確立されていません。今後の事業拡大による効率化の余地はあります。

アイモバイルの強みは、ふるさと納税事業における「ふるなび」のブランド力と、それに付随する多角的なサービス展開です。高額寄付者向けサービスやクラウドファンディング型、後から選べるカタログなど、ユーザーの利便性を高める工夫で顧客基盤を強化しています。また、インターネット広告事業では、国内最大級のアドネットワーク規模と、広告主とメディア双方の価値を最大化する運用体制が競争優位となっています。長年の広告運用ノウハウと実績を活かし、Google公式認定パートナーとしてメディアの収益最大化を支援する点も強みです。これらの事業間でのアセット最適配分と相乗効果を追求することで、高い収益性と競争力を維持しています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「“ひとの未来”に貢献する事業を創造し続ける」というビジョンのもと、「マーケティングで価値ある体験を提供し続ける」サービスを提供することで、ユーザー及び取引先企業に対し、事業環境の動向、顧客ニーズの変化等に対応した満足度の高いサービスを提供し、当社グループの企業価値・株主価値の最大化を目指し続けることを経営の基本方針としています。 (2) 目標とする経営指標当社グループが重視している経営指標は、売上高及び営業利益、並びにROEであり、事業成長に向けた最適な資本構成を目指すため、中長期的な資本効率としてのROE目標を15%に設定し、加えて総資産回転率目標を1回転以上に設定いたしました。いずれも投資家が当社グループを理解する上で重要な指標として認識しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、ふるさと納税事業を中心とするコンシューマ事業においては、ユーザーの獲得と自治体への支援活動を強化し、周辺事業を拡大してまいります。インターネット広告事業においては、競争力強化のため広告主と媒体社(メディア)双方に対して、それぞれの価値を最適化・最大化するための広告効果向上を図ります。これら2つの事業領域においてアセットの最適配分と相乗効果を最大限に発揮し、さらにはアプリ運営や海外市場など新しい成長事業を推進することで企業価値を高めてまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の更なる事業拡大及び、企業価値の向上を持続するため、以下を課題として認識し、取り組む所存であります。 ① 新規ユーザーの獲得とユーザーエンゲージメントの強化当社グループの持続的な成長のためには、当社グループ及び当社グループのサービスの認知度を向上させ、新規ユーザーを獲得することでユーザー数を拡大していくことが必要不可欠であると認識しております。そのために、効率的で効果の高い広告宣伝活動や、「ふるなび」ブランドを活用した事業展開を拡大してまいります。また、既存ユーザーのニーズを汲み取り、サービス品質を高め続けると共に、顧客満足度の高い周辺サービスを開発することで、エンゲージメントをより強化し、長期的に当社グループのサービスをご利用していただけるよう努めてまいります。 ② 新規事業の創出当社グループが持続的な成長を実現するための戦略として、既存事業の成長を図る施策に加え、既存事業のアセットを活用した新規事業の開発に取り組み続けることが重要であると認識しております。特に、「ふるなび」を基点とした周辺事業への投資により、新たな収益事業の創出に注力してまいります。 ③ 既存事業の安定収益化と事業ポートフォリオの拡大当社グループの持続的な成長を実現するためには、既存事業の基盤強化による安定収益化が不可欠であると認識をしております。収益力の高い既存事業を中長期にわたり、より安定的な収益基盤として確立するために、市場プレゼンスを高める施策を推進してまいります。また、市場環境の変化に対応し、ユーザーセグメントの異なる事業を組み合わせる等、事業ポートフォリオの拡大を進め、ビジネスモデルを多様化し持続的な成長に繋げてまいります。 ④ 事業提携、企業買収への積極的な取り組み今後の更なる収益基盤の安定化及び、持続的な成長を図るためには、次の成長を担う新規事業及び既存事業からの派生事業の創出により、収益源の多様化を図ることが必要不可欠であると認識しております。そのためには、自社による事業開発のみならず、事業提携やM&A等による新たな事業・サービスへの投資を実行することで、成長への挑戦を継続してまいります。 ⑤ 広告配信性能の向上インターネット広告事業は、競合環境及び事業環境の変化に対応し、広告配信性能の競争優位性を確保することが必要不可欠であると認識しております。当社グループでは、統計処理及び機械学習等における広告配信技術を高め、豊富なユーザーデータを基に効率の良い広告配信枠の買付を実施し、より競争力ある広告配信サービスの提供を図ってまいります。 ⑥ 開発体制の強化当社グループを取り巻く事業環境は、技術革新及び市場の変化のスピードが速く、日々新たな対応が求められる環境にあります。このような環境の中、更なる事業拡大のため、技術領域への投資、品質の高い開発手法の導入及び人工知能技術などの研究を一層加速させ、機動的で競争力重視のサービス開発体制の整備を図ってまいります。また、当社グループの事業はウェブ上で運営されていることから、システムを安定的に稼働させ、問題の発生時には迅速な解決が求められていると認識しております。快適な状態でユーザーにサービスを提供するために、システムを安定的に稼働させるための技術の開発及び人員確保等に努めてまいります。 ⑦ 優秀な人材の育成と確保当社グループの更なる成長のためには、社員全員が企業理念や経営方針を深く理解し、「Smile × Growth × Team」というValuesを体現していくことが必要不可欠であると考えております。そのために、社員の成長を支える制度や社員間、部署間のコミュニケーションを高める仕組みの整備を行うと共に、誰もが安心・安全に活躍できる環境の構築に努めてまいります。 また、組織の規模拡大による機動性の低下等の発生を防ぐため、事業展開に応じた組織体制の整備と適切な人員配置により、効率化と意思決定の機動性確保を図ってまいります。これらを通じて、一人一人が高い実行力を発揮し、ビジネスの遂行や効率的な仕組み作りを可能にする組織を実現いたします。 ⑧ サステナブルな社会の実現当社グループのビジョン「“ひとの未来”に貢献する事業を創造し続ける」の実現に向け、事業をはじめとした企業活動を通じ社会課題の解決に取り組み、全てのステークホルダーにとって魅力的な企業として、継続的な企業価値の向上を目指しております。当社グループは優先的に取り組むべき課題として、「人々のQOLの向上」「社会的価値の創造」「持続可能な街づくり」「地域の魅力創出」の4つの重要課題(マテリアリティ)を特定しており、ふるさと納税事業「ふるなび」と「企業版ふるさと納税」を活用した地域支援により、社会課題の解決とサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。また、事業を通じた社会課題解決への取り組みであるグリーンエネルギー事業では、太陽光発電施設の設置に加え、小売電気事業を担う子会社「株式会社ふるなび電力」を設立し、持続可能な循環型社会を実現するための事業を創造し続けております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「“ひとの未来”に貢献する事業を創造し続ける」というビジョンのもと、「マーケティングで価値ある体験を提供し続ける」サービスを提供することで、ユーザー及び取引先企業に対し、事業環境の動向、顧客ニーズの変化等に対応した満足度の高いサービスを提供し、当社グループの企業価値・株主価値の最大化を目指し続けることを経営の基本方針としています。 (2) 目標とする経営指標当社グループが重視している経営指標は、売上高及び営業利益、並びにROEであり、事業成長に向けた最適な資本構成を目指すため、中長期的な資本効率としてのROE目標を15%に設定し、加えて総資産回転率目標を1回転以上に設定いたしました。いずれも投資家が当社グループを理解する上で重要な指標として認識しております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、ふるさと納税事業を中心とするコンシューマ事業においては、ユーザーの獲得と自治体への支援活動を強化し、周辺事業を拡大してまいります。インターネット広告事業においては、競争力強化のため広告主と媒体社(メディア)双方に対して、それぞれの価値を最適化・最大化するための広告効果向上を図ります。これら2つの事業領域においてアセットの最適配分と相乗効果を最大限に発揮し、さらにはアプリ運営や海外市場など新しい成長事業を推進することで企業価値を高めてまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の更なる事業拡大及び、企業価値の向上を持続するため、以下を課題として認識し、取り組む所存であります。 ① 新規ユーザーの獲得とユーザーエンゲージメントの強化当社グループの持続的な成長のためには、当社グループ及び当社グループのサービスの認知度を向上させ、新規ユーザーを獲得することでユーザー数を拡大していくことが必要不可欠であると認識しております。そのために、効率的で効果の高い広告宣伝活動や、「ふるなび」ブランドを活用した事業展開を拡大してまいります。また、既存ユーザーのニーズを汲み取り、サービス品質を高め続けると共に、顧客満足度の高い周辺サービスを開発することで、エンゲージメントをより強化し、長期的に当社グループのサービスをご利用していただけるよう努めてまいります。 ② 新規事業の創出当社グループが持続的な成長を実現するための戦略として、既存事業の成長を図る施策に加え、既存事業のアセットを活用した新規事業の開発に取り組み続けることが重要であると認識しております。特に、「ふるなび」を基点とした周辺事業への投資により、新たな収益事業の創出に注力してまいります。 ③ 既存事業の安定収益化と事業ポートフォリオの拡大当社グループの持続的な成長を実現するためには、既存事業の基盤強化による安定収益化が不可欠であると認識をしております。収益力の高い既存事業を中長期にわたり、より安定的な収益基盤として確立するために、市場プレゼンスを高める施策を推進してまいります。また、市場環境の変化に対応し、ユーザーセグメントの異なる事業を組み合わせる等、事業ポートフォリオの拡大を進め、ビジネスモデルを多様化し持続的な成長に繋げてまいります。 ④ 事業提携、企業買収への積極的な取り組み今後の更なる収益基盤の安定化及び、持続的な成長を図るためには、次の成長を担う新規事業及び既存事業からの派生事業の創出により、収益源の多様化を図ることが必要不可欠であると認識しております。そのためには、自社による事業開発のみならず、事業提携やM&A等による新たな事業・サービスへの投資を実行することで、成長への挑戦を継続してまいります。 ⑤ 広告配信性能の向上インターネット広告事業は、競合環境及び事業環境の変化に対応し、広告配信性能の競争優位性を確保することが必要不可欠であると認識しております。当社グループでは、統計処理及び機械学習等における広告配信技術を高め、豊富なユーザーデータを基に効率の良い広告配信枠の買付を実施し、より競争力ある広告配信サービスの提供を図ってまいります。 ⑥ 開発体制の強化当社グループを取り巻く事業環境は、技術革新及び市場の変化のスピードが速く、日々新たな対応が求められる環境にあります。このような環境の中、更なる事業拡大のため、技術領域への投資、品質の高い開発手法の導入及び人工知能技術などの研究を一層加速させ、機動的で競争力重視のサービス開発体制の整備を図ってまいります。また、当社グループの事業はウェブ上で運営されていることから、システムを安定的に稼働させ、問題の発生時には迅速な解決が求められていると認識しております。快適な状態でユーザーにサービスを提供するために、システムを安定的に稼働させるための技術の開発及び人員確保等に努めてまいります。 ⑦ 優秀な人材の育成と確保当社グループの更なる成長のためには、社員全員が企業理念や経営方針を深く理解し、「Smile × Growth × Team」というValuesを体現していくことが必要不可欠であると考えております。そのために、社員の成長を支える制度や社員間、部署間のコミュニケーションを高める仕組みの整備を行うと共に、誰もが安心・安全に活躍できる環境の構築に努めてまいります。 また、組織の規模拡大による機動性の低下等の発生を防ぐため、事業展開に応じた組織体制の整備と適切な人員配置により、効率化と意思決定の機動性確保を図ってまいります。これらを通じて、一人一人が高い実行力を発揮し、ビジネスの遂行や効率的な仕組み作りを可能にする組織を実現いたします。 ⑧ サステナブルな社会の実現当社グループのビジョン「“ひとの未来”に貢献する事業を創造し続ける」の実現に向け、事業をはじめとした企業活動を通じ社会課題の解決に取り組み、全てのステークホルダーにとって魅力的な企業として、継続的な企業価値の向上を目指しております。当社グループは優先的に取り組むべき課題として、「人々のQOLの向上」「社会的価値の創造」「持続可能な街づくり」「地域の魅力創出」の4つの重要課題(マテリアリティ)を特定しており、ふるさと納税事業「ふるなび」と「企業版ふるさと納税」を活用した地域支援により、社会課題の解決とサステナブルな社会の実現に貢献してまいります。また、事業を通じた社会課題解決への取り組みであるグリーンエネルギー事業では、太陽光発電施設の設置に加え、小売電気事業を担う子会社「株式会社ふるなび電力」を設立し、持続可能な循環型社会を実現するための事業を創造し続けております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①経営成績の状況当連結会計年度(2024年8月1日~2025年7月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果に下支えされ、緩やかな回復基調で推移しました。一方、物価高やインフレの影響による消費者の節約志向の高まりから個人消費が伸び悩み、さらに金利上昇による景気減速懸念も加わり、先行きは不透明な状況が続いております。当社グループは「“ひとの未来”に貢献する事業を創造し続ける」というグループビジョンの下、「コンシューマ事業」と「インターネット広告事業」の2つのセグメントによって構成されております。コンシューマ事業の主たる事業領域であるふるさと納税市場において、2024年度のふるさと納税受入額は、制度の認知度向上や国内景気の好調に加え、物価高に伴う生活防衛意識の高まりを背景に前年度比約1.1倍の1兆2,728億円に達し、引き続き堅調に成長しています。また、ふるさと納税の控除適用者数(ふるさと納税を実際に行い住民税控除適用された人数)は前年度比約1.1倍の約1,080万人と過去最高となり※1、「地方創生の実現」という本来の趣旨に沿った制度として認知が広がる一方、ふるさと納税の利用率※2は18.9%にとどまっており、制度が適切に機能する中で、市場拡大の余地は依然として大きく、今後も安定的な成長が見込まれております。また、インターネット広告事業の主たる事業領域である国内インターネット広告市場における2024年のインターネット広告費は、前年比109.6%の3兆6,517億円と好調な成長を続けており※3、サーチ広告やソーシャルメディア広告、動画広告が牽引し、今後も市場は堅調に推移することが見込まれております。しかしながら、世界的な人々の行動・消費生活の変化は、広告単価の低迷など、当社の主力であるアドネットワーク事業へ大きな影響を及ぼしております。このような事業環境の下、当社グループは、インターネットマーケティング企業として、祖業であるインターネット広告(アドネットワーク)事業で培ったテクノロジーとマーケティング・ノウハウを多角的に活用し、新たな市場の開拓と成長事業分野への投資を推し進め、更なる企業価値の向上に努めております。地域産業振興などの社会課題を解決する機能を持つふるさと納税事業においては、「ふるなび」ブランドの認知度向上とプロモーション活動を推進し、契約自治体や会員を増やすと共に、自治体との共創による飲食や宿泊等、独自企画の体験型返礼品の拡充を図るほか、自治体との連携強化のため、ふるさと納税業務代行サービス※4を推進しております。また、ふるさと納税と宿泊予約を一連の流れとして提供する当社独自の仕組み※5により、ふるさと納税を利用した旅行の予約・決済がシームレスにご利用いただける「ふるなびトラベル予約」をローンチし、更なる顧客利便性の向上に努めております。一方で、厳しい事業環境が続くアドネットワーク事業は、事業構造の再構築を進めるとともに、リソースを成長市場であるインフルエンサーマーケティング事業やアプリ運営事業へシフトするなど、収益基盤の強化を図っております。さらに、社会課題を解決することで地方創生を実現するグリーンエネルギー事業では、太陽光発電所(営農型+野立て※6)が当連結会計年度末時点において22ヶ所稼働しております。加えて、2025年4月1日に設立した小売電気事業を担う子会社「株式会社ふるなび電力」※7は、高圧電力需要家に対する電力供給や自治体との連携により、安定した電力供給と持続可能な社会の実現を目指したサービスの提供を進めてまいります。これらの結果、当連結会計年度の売上高は、21,528百万円(前年同期比114.9%)、営業利益は4,133百万円(同116.5%)、経常利益は4,069百万円(同117.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,957百万円(同122.2%)となりました。 セグメント別の業績は次のとおりです。なお、各セグメント別の売上高は、セグメント間の内部売上高及び振替高を含む数値を記載しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」に記載のとおりです。 (コンシューマ事業)コンシューマ事業では、ふるさと納税事業「ふるなび」及び周辺事業としてトラベル事業、レストランPR事業並びにポイントサービス事業を展開しております。主力事業であるふるさと納税事業「ふるなび」では、ふるさと納税市場の安定した成長が継続する中、競争優位性確保のための市場シェア20%の目標実現に向け、継続的なプロモーションや、累計72万ダウンロードを突破した「ふるなびアプリ」を通じた顧客エンゲージメント向上施策を積極的に実施し、前年同期比で寄附受付金額、寄附件数及び会員数が順調に伸長いたしました。また、周辺事業である「ふるなびトラベル」では、宿泊・飲食店などの提携施設数が順調に拡大し、顧客体験の向上を通じた継続的な利用を促すことでリピーターの増加及び新規顧客の獲得に寄与しました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は19,059百万円(前年同期比119.5%)、セグメント利益は4,021百万円(同116.7%)となりました。 (インターネット広告事業)インターネット広告事業では、アドネットワーク事業、インフルエンサーマーケティング事業、メディアソリューション事業、広告代理店事業(サイバーコンサルタント社)、アプリ運営事業(オーテ社等)を展開しております。アプリ運営事業では、収益モデルの多角化と、顧客層、市場の拡大に向けた他社との協業によるポイ活※8市場や、海外市場の開拓を推進しており、収益に貢献しております。メディアソリューション事業では、顧客の作業工数削減、収益の最大化を支援する「スマートタグ※9」に追加機能を実装するなど更なる機能の強化に努めております。一方で、アドネットワーク事業における大口顧客などの広告費予算の減少が当社の収益に与える影響は依然として続いており、売上高、セグメント利益共に前年同期比で減収減益となりました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,411百万円(前年同期比87.5%)、セグメント利益は153百万円(同46.2%)となりました。 ※1 出典:総務省自治税務局市町村税課「ふるさと納税に関する現況調査結果」、2025年7月31日公表  なお、ふるさと納税受入額等の実績は、住民税の計算期間と異なり、自治体の事業年度(4月1日~翌年3月31日)の状況を集計したものであります。※2 ふるさと納税の利用率は「総務省発刊:各年度の課税における住民税控除額の実績等」及び「総務省発刊:各年度の市町村税課税状況等の調」を参考に当社にて算出※3 出典:株式会社電通「2024年 日本の広告費」、2025年2月27日発表※4 ポータルサイトへの掲載、配送管理、事業者及び寄附者対応など複雑なふるさと納税の運営業務を代行※5 ふるなびトラベル予約におけるビジネスモデル特許「特許第7624263号」※6 土地に直接、太陽光発電設備を設置して売電する方法※7 2025年6月1日より、小売電気事業を開始いたしました。※8 「ポイント活動」の略で、ポイントを貯めたり、貯まったポイントを活用することなどの総称※9 ひとつのタグで、広告枠の最適化やポリシー違反検知など複数の機能をワンパッケージで提供するプロダクト ②財政状態当連結会計年度末における総資産は27,264百万円(前連結会計年度末比2,776百万円の増加)となりました。これは主に、現金及び預金が1,893百万円増加したことによるものであります。負債は11,043百万円(同2,188百万円の増加)となりました。これは主に、預り金が1,871百万円及び販売促進引当金が395百万円増加したことによるものであります。純資産は16,221百万円(同587百万円の増加)となりました。これは主に、剰余金の配当により1,267百万円、自己株式の取得により1,124百万円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により2,957百万円増加したことによるものであります。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前連結会計年度末より1,106百万円減少し、17,496百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は4,816百万円(前連結会計年度は3,793百万円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額1,045百万円、売上債権の増加754百万円があったものの、税金等調整前当期純利益4,124百万円、預り金の増加1,868百万円及び販売促進引当金の増加395百万円があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において投資活動の結果支出した資金は3,619百万円(前連結会計年度は747百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入341百万円があったものの、定期預金の増加3,000百万円、有形固定資産の取得による支出709百万円及び無形固定資産の取得による支出209百万円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度において財務活動の結果支出した資金は2,303百万円(前連結会計年度は683百万円の支出)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出1,124百万円及び配当金の支払額1,268百万円によるものであります。 ④生産、受注及び販売の状況a.生産実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)コンシューマ事業19,059119.5インターネット広告事業2,40687.5調整額63185.0合計21,528114.9 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.当連結会計年度における販売実績の著しい変動の要因は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。 3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は総販売実績   の100分の10未満であるため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。そのほか、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。 ②財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況 ② 財政状態」をご参照ください。また、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況については、上記「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。当社グループは、今後も更なる収益基盤の安定化及び持続的な成長を図るために、収益源の多様化を実現する必要があると考えており、自社による新規事業の創出及び拡大のみならず、業務提携、M&A等の新たな事業・サービスへの提携・投資に積極的に取り組んでいく方針であります。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、広告作業実施のための媒体料金及び制作費の支払等並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費です。また、当社グループ及び当社グループのサービスの知名度を向上させ、新規ユーザーの獲得とユーザーエンゲージメント強化のための広告宣伝費及び、事業開発とシステム開発に係る人件費であります。投資を目的とした資金需要は、主に業務提携、M&A等の新たな事業・サービスへの提携・投資及び設備投資等によるものであります。これらの資金需要は自己資金でまかなうことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施致します。 ④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループが重視している経営指標のうち、中長期的な資本効率として設定しましたROEにつきまして、当連結会計年度は18.7%となりました。今後も目標の15%に対して業績の向上と併せて資本効率についても注視し、事業基盤の維持及び持続的な成長のために必要な株主資本の水準を保持しつつ、業績の動向を踏まえた安定的な配当の実施及び柔軟な自己株式の取得により、株主還元を着実に充実させてまいる所存でございます。

事業リスク

アイモバイルの事業にはいくつかのリスクがあります。インターネット広告市場は成長していますが、海外プラットフォームの台頭、個人情報保護規制の強化、景気悪化による広告費減少などが収益に影響を与える可能性があります。また、技術革新のスピードが速く、変化への対応が遅れるとサービスの陳腐化や競争力低下を招く恐れがあります。ふるさと納税事業は税制改正や政府・自治体の指導・要請によって影響を受ける可能性があり、法的規制の変更やプラットフォーム事業者の事業方針変更も事業継続に影響を及ぼすリスクがあります。さらに、システムトラブルや個人情報流出、競合の激化なども業績に影響を与える可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,802 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) インターネット広告市場についてインターネット広告市場は、インターネットの普及と技術革新により急速に拡大してまいりました。インターネット広告の市場規模の拡大は今後も継続していくと考えておりますが、外国資本によるプラットフォームの台頭及び個人情報保護気運の高まり、プライバシーに関する規制の強化や広告審査基準の厳格化などの規制並びに、景気の悪化や顧客動向、消費活動の変化による広告の減少などにより、当初想定していた収益を確保することができず、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。  (2) 技術革新について科学技術の飛躍的な進化による技術革新のスピードや、顧客ニーズの変化は早く、それに基づく新サービスが常に生み出されております。当社グループでは、そうした事態に対応するために、常に業界動向を注視し、迅速かつ適切な対応をしていく方針であります。しかしながら、何らかの要因のため、当社グループにおいて当該変化等への対応が遅れた場合、サービスの陳腐化、競争力低下等が生じる可能性があります。また、対応可能な場合であったとしても、既存システム等の改良、新たな開発等による費用の増加等が発生する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 競合について当社グループは、コンシューマ事業及びインターネット広告事業の2つの事業領域において展開しておりますが、当該分野においては、多くの企業が事業展開していることもあり、競合サービスが増加する可能性があります。引き続き各事業の拡大及び競争力の維持・強化に努めてまいりますが、優れた競合企業の登場、競合企業によるサービス改善や付加価値が高いビジネスモデルの出現等により、当社グループの競争力が相対的に低下する可能性があり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) ふるさと納税事業について当社グループのふるさと納税事業において、税制改正などの法的規制に限らず、政府や省庁、地方自治体等からの指導や要請等の影響を受ける可能性があります。政府や省庁、地方自治体等が行う指導や要請等があった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 法的規制について現時点において、当社グループの主力事業の継続に直接的に著しく重要な影響を及ぼす法的規制はないものと認識しておりますが、今後インターネットの利用者及び事業者を規制の対象とする法令、行政指導、その他の規則等が制定され、また近年の広告規制の強化が当社にも及んだ場合には、代替手段の開発に多額の投資が必要となり、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、Apple Inc.が運営するApp StoreやGoogle LLCが運営するGoogle Playなどのプラットフォーム事業者の事業方針に変更等があった場合、当社グループのサービスを継続することが困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 広告主及びパートナーサイトの参加審査について当社グループのインターネット広告事業において、広告及びパートナーサイトの適法性が非常に重要となります。当社グループでは、広告主又はパートナーサイト運営者がアドネットワーク関連事業のサービスに登録をする際、当社グループの独自の基準に基づき、広告主が提供するバナー、又はパートナーサイトが公序良俗に反しないか、「不当景品類及び不当表示防止法」、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「特定商取引に関する法律」等の法律に抵触する恐れがないか等の審査を行い、当社グループの基準に反する事項が存在する場合には、登録を許可しない体制となっております。当社グループは、登録を許可した後においても定期的なモニタリングを行っておりますが、広告やパートナーサイトが公序良俗や法令に反する商品・サービスの提供、コンテンツの掲載を行った場合に、当社グループの信用が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) パートナーサイトの監視体制について当社グループのインターネット広告事業において、パートナーサイトの品質管理のために、定期的に不正の調査を実施しております。故意による悪質な違反行為を行っていると判断される場合は、即時にアカウントを停止することもあります。このような取り組みにもかかわらず、予期せぬ要因によりこれらの対応に不備が生じ、広告主から訴訟を起こされた場合には、当社グループの信用が低下し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 内部管理体制について当社グループは、グループ企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題と位置づけ、多様な施策を実施しております。また、業務の適正性及び財務報告の信頼性を確保するため、これらに係る内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しております。しかしながら、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 特定人物への依存について当社グループにおいて、専門的な知識、技術、経験等の重要なノウハウを有し、経営、業務執行について重要な役割を果たしている、役員、幹部社員等が何らかの理由により退任、退職など、当社グループの業務を継続することが困難になり、後任者の採用が難航した場合、当社グループの経営活動に支障が生じ、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。その時期は想定されるものではありませんが、当社グループでは当該リスクに対応するため、特定の人物に過度に依存しない体制を構築するべく、組織の見直しや積極的な情報共有、幹部の育成等により経営組織の強化を図っております。 (10)システムトラブルについて当社グループは、各種サービス提供をインターネット環境において行っており、システムの安定的な稼働が業務遂行上必要不可欠なものとなっております。そのため、当社グループは、常時ネットワークを監視し、日常的に保守管理も行っております。また、継続的な設備投資により、システム障害を未然に防ぐ体制も整えております。しかしながら、システムへの一時的な過負担、ソフトウエアの不備、未知のコンピューターウィルスの侵入や人的な破壊行為、テロ攻撃、地震や台風等の自然災害といった事象が発生し、当社グループのシステムに障害が発生した場合、当社グループの事業が大きな影響を受け、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。 (11)個人情報管理について当社グループは、コンシューマ事業及びインターネット広告事業において、利用者の個人情報を入手しており、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務が課せられております。当社グループにおいては、当該義務を遵守すべく、個人情報や取引データの取扱いに際し細心の注意を払い、ネットワークの管理、独自のプライバシー・ポリシーの制定・遵守、内部監査によるチェック等により、個人情報保護に関し十分な体制構築が行われていると考えております。しかしながら、不測の事態により、個人情報が外部に流出した場合には、当社グループに対する損害賠償の請求や信用力の低下により、当社グループの事業及び業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (12)知的財産権について当社グループは、第三者に対する知的財産権を侵害することがないように、細心の注意を払って事業活動を行っておりますが、現在のインターネット関連分野における技術の進歩の早期化、グローバル化により、当社グループの事業領域における知的財産権の現状を完全に把握することは困難であります。当社グループの事業分野での当社グループが認識していない知的財産権が既に成立している場合又は新たに当社グループの事業分野において第三者による著作権等が成立する場合には、第三者の知的財産権等を侵害することによる損害賠償請求や差止請求権等又は当社グループに対するロイヤリティの支払い要求等を受けることにより、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)新規事業への投資について当社グループは、今後も事業規模の拡大やグループ事業構成の最適化を図り収益源の多様化を実現するために、他社の買収や合併(M&A)、グループ会社の売却や合併等を含め、積極的に新規事業・サービスに取り組んでいく方針であります。その市場性や採算性、計画や買収金額の妥当性などを調査検証した上で新規事業・サービスの開始を行い、事業運営を行っておりますが、市場環境の変化や不測の事態により、当初予定していた事業計画を実現できない可能性があります。さらに、新規事業・サービスの立ち上げには先行投資として人材採用や研究開発又は設備投資等が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (14)人的資源について当社グループは、創業以来、順調に事業規模を拡大してまいりましたが、さらなる業容拡大及び顧客ニーズの多様化に対応した新たなサービスの展開のためには、営業体制及び開発体制の強化が重要であり、優秀な人材を適切な時期に十分に確保、育成する必要があります。そこで、適切かつ十分な優秀な人材を採用できなかった場合、または離職等の発生により多くの人員が社外へ流出した場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (15)代表者への依存について当社グループの創業者であり現代表取締役である田中俊彦と野口哲也は、創業以来当社グループを牽引してまいりました。両氏はデジタルマーケティング事業に関して、先見性による事業創造力や市場分析を基にした開発技術力に関する豊富な経験と知識を有しており、経営方針や事業戦略、技術的判断の決定、遂行において極めて重要な役割を果たしております。当社グループでは、取締役会や本部長会議における役員及び幹部社員の情報共有や経営組織の強化を図り、両氏に過度に依存しない経営体制の整備を進めております。しかしながら、何らかの理由により両氏が当社グループの業務を継続することが困難になった場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 (16)自然災害に係るリスクについて当社グループの主要な事業拠点である東京もしくは、サーバー等重要な設備の設置拠点において、地震、台風、火災等大規模な災害による設備の損壊や電力供給の制限等の事態が発生した場合には、当社が提供するサービスの継続に支障を来す可能性があります。当社グループでは、こうした事態が発生した場合に備え、事業継続計画(BCP)を策定し、適切かつ速やかに危機対策、復旧対応を行うよう努めております。同計画では最大14日以内の復旧を想定しておりますが、その復旧までの期間もしくは、想定を大きく超える甚大な災害となった場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。

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