研究開発費(時系列)
| 年度 | R&D費用(億円) | 設備投資(億円) |
|---|---|---|
| 2025-11 | - | 99 |
| 2024-11 | - | 118 |
| 2023-11 | - | 192 |
| 2022-11 | - | 204 |
| 2021-11 | - | 163 |
研究開発活動(本文)
FY2025|2,015 文字
6【研究開発活動】 当社グループは、『世界に誇れるものづくりの技術』という経営理念のもと、「開発なきところに企業成長なし」の考え方に基づき、付加価値の高いオンリーワン商品を開発していくことで、持続的な成長を目指してまいります。 クルマのEV化など事業環境が大きく変動するなか、新しい分野、伸びる需要をターゲットに、将来性のある新規開発テーマを発掘し、全部門の技術を連環させ、顧客のニーズにマッチした商品の開発にとり組みます。また、デジタル技術の進展に伴い商品価値の基準が変化している流れを受け、生成AIやビッグデータ活用技術を積極的に取り入れ、新たな価値を創造し、ユーザーの期待を超えるものづくりとソリューションを提供してまいります。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で2,800百万円、部品事業で1,955百万円、その他の事業で682百万円となり、総額で5,439百万円となりました。 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は、次のとおりであります。(1)機械工具事業 ロボット事業では、人の接近を検知し、作業者にぶつかる前に停止する機能を持った世界初の協働ロボット「MZS05」を開発しました。このロボットは、「ぶつかると怖い」「作業が遅い」「操作が難しい」という従来の協働ロボットの課題を克服する商品であり、ものづくりの現場に広く導入されることが期待されます。今後、ラインナップの拡充を図り、さらにAI機能を付加することで、人の能力を超え、より使いやすいロボットシステムを目指してまいります。 工具・工作機事業では、CNC自動旋盤用ラウンドツール「LAアクアREVOドリル」、「LAアクアREVOミル」を市場投入しました。工具長を統一したこのシリーズは、加工プログラムを簡素化し、段取りの手間を省いてユーザーの使い勝手を上げる商品です。また、精密工具では、工具寿命を従来の約5倍に伸ばすドライ加工法「エアスカイビングシステム」を開発しました。この加工システムは、スカイビング加工のコストを大幅に低減する効果があり、eアクスル用歯車加工工程への「スカイビングカッタ」と「スカイビングギアシェープセンタ」の導入が期待されます。 (2)部品事業 ベアリング事業では、自動車分野において、耐電食樹脂インサート軸受を開発し、その絶縁性が高く評価され、高電圧化が進むEVモータ用として採用されています。なお、本製品は、モノづくり日本会議と日刊工業新聞社が主催する2025年度"超"モノづくり部品大賞「モビリティー関連部品賞」を受賞しております。さらに、高速化、低損失化、小型軽量化に対応した軸受も開発し、順次市場に投入しています。産業機械分野に対しては、多点接触玉軸受や薄肉軸受の展開により、機器の省スペース化、小型軽量化に貢献しています。 油圧事業では、2024年に開発した工作機械用油圧ユニット「NSパック type-S」が、同期モータ駆動による高い省エネ性能が評価され、一般財団法人省エネルギーセンター主催の2025年度省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。また、モニタリングスイッチ付きソレノイドバルブをモデルチェンジしました。今後も顧客のニーズに応える、付加価値の高い新製品を開発してまいります。 カーハイドロリクスでは、自動車用のソレノイドバルブの技術を基盤として、EV化で新たに必要となる熱マネジメントシステム用制御弁を開発し、車載部品として採用が決定しました。さらに、EV用各種アクチュエータ、産機用ソレノイドポンプ、建機用外装比例弁の開発を進め、事業領域の拡大を図っております。 (3)その他の事業 マテリアル事業では、歯切り工具用高強度耐熱合金、超硬合金、EV向け特殊ベアリング用材料など、従来領域向けの新材料に加え、スマートフォン部品向け、医療機器向け、エネルギー分野向け材料にも範囲を広め、商品開発を進めています。また、基礎開発を続けてきた摩擦かくはん接合(FSW)技術を用い、EVに必要とされるフレキシブル性が高い部品の開発を進めるなど、材料にとどまらず付加価値の高い部品へと商品領域を広げております。 サーモテック事業では、真空浸炭焼入、焼戻、洗浄を1台で行うコンパクトなインライン型浸炭熱処理装置を2025年10月に市場投入しました。この装置は、歯切り加工、熱処理、歯車仕上げ加工まで一貫した生産ラインの構築を可能とし、歯車加工の生産性を飛躍的に高める商品です。また、昨年発売開始したヒートポンプ式省エネ真空脱脂洗装置「NVD-10HP」は、一般財団法人省エネルギーセンター主催の2025年度省エネ大賞「省エネルギーセンター会長賞」を受賞しました。今後、熱処理・洗浄プロセスの更なる高能率化、省エネ化を進め、生産コストの低減と低炭素化に貢献してまいります。
FY2024|2,233 文字
6【研究開発活動】 当社グループは「成長企業への挑戦、夢をかなえるものづくり企業へ」という長期ビジョンのもと、材料から工具、機械設備、量産部品の生産までをカバーする総合機械メーカーとして、ロボットを核に、世界最高水準の技術をもって、新商品、特に他社にないオンリーワン商品を開発して市場に投入し、ものづくりの革新をリードしてまいります。 自動車のEV化や、ものづくりのAI化の動きを機敏に捉え、市場の変化に対応した商品開発を進めていきます。 開発にあたっては、市場の動きを注視し幅広く情報を集め、従来分野にこだわらず、新規市場・新規分野を含め、将来性のある新規開発テーマの発掘を強力に進めています。 また、オープンイノベーションを志向し、顧客やサプライヤー、大学・研究機関との共同開発を推進することで、開発のスピードアップを図っております。さらに、開発テーマとそのプロセスにAIの活用を積極的に取り入れ、商品の付加価値向上と開発業務の効率化に取り組みます。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で2,921百万円、部品事業で1,722百万円、その他の事業で583百万円となり、総額で5,227百万円となりました。 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は、次のとおりであります。(1)機械工具事業 ロボットでは、主力である小型ロボットMZシリーズの拡充を図りました。まず、協働ロボット「CMZ05」のシリーズ機として12kg可搬の「CMZ12」を、また標準型のMZについては、電子基板の搬送やマシンローディングなどに適した高速型搬送ロボット「MZ12W」および「MZ15H」を新たに市場投入しました。さらに、MZ25の強化型として「MZ35S」を加え、ラインナップを拡充しました。今後も協働ロボットを中心に拡充を図るとともに、AI技術を取り込んだ使いやすいロボット機能とシステムを提案し、幅広い自動化ニーズに応えてまいります。 工具では、加工後のバリの発生を極小化した「バリレスシリーズ」を市場に投入いたしました。「切削加工でバリが出るのは当たり前」、「加工後のバリ取り作業は不可欠」とされていたこれまでの常識を覆し、バリ取りや検査の工程を削減することで、大幅なコストダウンと時間短縮が図れたことが市場から高く評価されました。また、2024年11月からは、非鉄金属加工用もラインアップに加え、EVなど高まっている需要が高まっているアルミ加工にも対応しました。なお、本製品は、ものづくり日本会議/日刊工業新聞社主催の2024年「“超”ものづくり部品大賞」で「モノづくり日本会議 共同議長賞」を受賞しております。 工作機では、2024年10月に歯車研削盤「GSGT260」を市場投入いたしました。さらに、高能率・高精度な歯車複合加工機「スカイビングギヤシェープセンタ」のシリーズ拡充、拡販に取り組んでいます。 今後も、機械・工具の双方を提供できる世界でも類のないメーカーである特長を活かし、更なる高精度・高効率な歯車へのとり組みや、仕上加工分野など、ユーザの要望に応えた工作機械の開発を進めてまいります。 (2)部品事業 ベアリングでは、自動車分野に対して、EV化で新たなニーズがある小型軽量化、低損失化、高速化、耐電食に対応した軸受を開発し、市場投入しています。また、産業機械分野に対しては、多点接触玉軸受や薄肉軸受の展開により、機器の省スペースおよび小型軽量化に貢献しています。 油圧では、工作機械分野向けに、油圧ユニットNSシリーズ「type-S」を市場投入しました。これは、IPMモータを搭載した省エネ性の高いユニットであり、さらに無線通信式の電磁比例弁との併用により、工場のIoT・DX化による効率化に対応した商品となっています。なお、本製品は、日刊工業新聞社主催の第67回十大新製品賞「日本力(にっぽんぶらんど)賞」を受賞しております。 カーハイドロリクスでは自動車用のソレノイドバルブ、アクチュエータ、ポンプの技術を基盤としたEV、産機用商品の開発を進めています。得意とする小型化技術と、漏れ低減や消費電力低減などの高効率化技術により商品の機能を高め、用途拡大とラインナップ拡充に努めます。 (3)その他の事業 マテリアルでは、材料の面から不二越全社の新商品開発を後押しすべく、切削工具向けの高性能な超硬合金や、ベアリング、アクチュエータ部品に使用される高機能材料の開発を進めています。また、基礎開発を続けてきた摩擦かくはん接合(FSW)技術を用い、異なる金属が接合された新しい部材の開発へ展開、今後の拡大が見込まれるEV市場に向けた商品化を進めるなど、市場のニーズに応える新素材開発を進めております。 サーモテックでは、ヒートポンプを採用した省エネ真空脱脂洗装置「NVD-10HP」を2024年11月に市場投入いたしました。また、2024年2月に市場投入しましたフッ素樹脂に特化した射出成形機「NIF-20Ⅴ」につきましては、今後シリーズ化を進め、顧客のニーズに応える商品を開発していきます。 これら社内製造ラインで培った真空・熱処理・コーティング技術を基盤とした装置開発に取り組んでおります。熱処理装置関連では、真空浸炭炉、真空脱脂洗浄装置の更なる省エネ化を進め、脱炭素社会に向け貢献できる商品開発を引き続き行ってまいります。
FY2023|2,328 文字
6【研究開発活動】 当社グループは「成長企業への挑戦、夢をかなえるものづくり企業へ」という長期ビジョンのもと、材料から工具、機械設備、量産部品の生産までをカバーする総合機械メーカーとしての商品・技術の連環を深め、独自性と競争力のあるオンリーワン商品の開発で社会の発展に貢献し、顧客から選ばれる企業を目指しております。 中期的にはロボット・ロボットシステムと、社内で培い進化してきた多彩な生産技術・ノウハウ、さらに、自動化・情報化・電動化に適した部品・加工技術を提供し、多様化する社会に向けたあらゆる産業分野のお客様の製品やその生産ラインの進化に貢献してまいります。 開発にあたっては、オープンイノベーションを志向し、カスタマーやサプライヤー、産学との共同開発を推進することで、当社の技術シーズを補完しながら開発のスピードアップをはかっております。特に産学連携においては、多様な開発課題を達成すべく様々な分野の専門機関と包括的な共同研究を開始しており成果を出しつつあります。 また、開発プロセスの中でAIの活用を取り入れ、開発効率の改善だけでなく、商品の付加価値向上にとり組んでおります。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で3,089百万円、部品事業で1,794百万円、その他の事業で771百万円となり、5,656百万円となりました。 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は、次のとおりであります。(1)機械工具事業 ロボットでは、主に電機・電子分野での人手不足の解消・省人化のニーズに応えるため、高速/高精度ロボット「MZ07F/MZ07LF」をベースとした、MZ型の協働ロボット「CMZ05」を新規投入しました。さらに、クラストップレベルの作業領域を有し、防塵防滴(IP67)、防錆対応も標準装備して、幅広い用途での使用を可能にした中可搬ロボット「MZ50Fシリーズ」も新規投入し、MZシリーズの機種を拡充しました。今後もロボットラインナップの拡充を図ると共に、AIなど新技術を活用することで、より使いやすいロボットシステムを提案し、幅広い分野の自動化ニーズに応えてまいります。 工具では、これまで培ってきた技術を結集し、「切削加工でバリが出るのは当たり前」、「加工後のバリ取りは必要不可欠」といったこれまでの常識を覆し、バリ発生を極小化しバリ取り工程を不要とする「バリレスシリーズ」を開発。ドリル、タップ、エンドミルをラインナップし、2023年12月21日に世界同時発売しました。また、2022年10月に発売開始した「アクアREVOミル ステンレス用」が、モノづくり日本会議/日刊工業新聞社主催の2023年「"超"モノづくり部品大賞 奨励賞」を受賞するなど、ユーザーの品質向上や、コストダウンへの貢献が評価されております。今後も、当社のマテリアル、サーモテック部門と連携して工具材料やコーティングの開発を進め、顧客の要求に応える商品を市場に投入してまいります。 工作機械では、機械・工具の双方を提供できる世界でも類のないメーカーである特徴を活かし、高能率・高精度な歯車複合加工機のシリーズ拡充、拡販にとり組んでいます。今後は、更なる高精度・高効率な歯車へのとり組みや、仕上分野においてもシーズ技術を生かし、ユーザの要望に応えた工作機械の開発を進めてまいります。 (2)部品事業 ベアリングでは、産業機械分野では、多点接触玉軸受や薄肉軸受の展開により、機器の小型軽量化に貢献しています。自動車分野では、EV化ニーズの小型軽量化、低損失化、高速化、耐電食に対応した軸受の開発と市場投入を行っています。 油圧では、機械のコンパクト化、大出力化のニーズに応えるため、高効率・低騒音の高圧ピストンポンプに最大容量の「PZH-4B」を追加、シリーズ化を完了し、6シリーズ目として市場投入しました。また、省エネ高精度な油圧システムであるパワーマイスター用コントローラとして、産業ネットワーク通信Ethernet/IP™に対応した新型コントローラ「EPX」を投入し、使いやすさを向上しました。今後は油圧ユニットのさらなる省エネ性向上にとり組むとともに、高圧化に対応したバルブのラインナップを強化し、お客様のニーズに応える商品開発を進めてまいります。 カーハイドロリクスでは、自動車用のソレノイドバルブ、アクチュエータ、ポンプの技術を基盤としたEV、産機用商品の開発を進めています。得意とする小型化技術と、漏れ低減や消費電力低減などの高効率化技術により商品の機能を高め、用途拡大とラインナップ拡充に努めます。 (3)その他の事業 マテリアルでは、材料の面から不二越全社の新商品開発を後押しすべく、切削工具向けの高性能な超硬合金や、ベアリング、アクチュエータ部品に使用される高機能材料の開発を進めています。また、基礎開発を続けてきた摩擦かくはん接合(FSW)技術を用い、異なる金属が接合された新しい部材の開発へ展開、今後の拡大が見込まれるEV市場に向けた商品化を進めるなど、市場のニーズに応える新素材開発を進めております。 サーモテックでは、社内製造ラインで培った真空・熱処理・コーティング技術を基盤とした装置開発にとり組んでおります。2023年は当社の油圧・材料・熱制御の要素技術を融合したフッ素樹脂用小型射出成形機を開発しました。フッ素樹脂部品が使用される半導体製造装置の部品市場への展開を進めます。熱処理装置関連では、真空浸炭炉、真空脱脂洗浄装置の更なる省エネ化を進め、脱炭素社会に向け貢献できる商品開発を引き続き行ってまいります。
FY2022|2,138 文字
5【研究開発活動】 当社グループは「成長企業への挑戦、夢をかなえるものづくり企業をめざす」という長期ビジョンのもと、総合機械メーカーとしての商品・技術の連環を深め、独自性の高い開発で社会の発展に貢献し、顧客から選ばれる企業を目指しております。中期的にはロボット・ロボットシステムと、社内で培い進化してきた多彩な生産技術・ノウハウ、さらに、自動化・情報化・電動化に適した部品・加工技術を提供し、多様化する社会に向けたあらゆる産業分野のお客様の製品やその生産ラインの進化に貢献してまいります。 開発にあたっては、オープンイノベーションを志向し、カスタマーやサプライヤー、産学との共同開発を推進することで、当社の技術シーズを補完しながら開発のスピードアップをはかっております。特に産学連携においては、多様な開発課題を達成すべく様々な分野の専門機関と包括的な共同研究を開始しており成果を出しつつあります。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で2,988百万円、部品事業で1,883百万円、その他の事業で686百万円となり、5,558百万円となりました。 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は、次のとおりであります。(1)機械工具事業 ロボットでは、主に電機・電子分野での搬送・組立ニーズに応えるため、小型垂直多関節ロボットMZシリーズのラインナップ拡充として、10kg可搬中空手首ロボット「MZ10LF」、高速/高精度ロボット「MZ07F/MZ07LF」を新規投入しました。さらに、クラストップレベルの高速高精度を実現した「MZ Fシリーズ」、および世界最小クラス*制御装置「CFDq」が、日刊工業新聞社主催の2022年「十大新製品賞 モノづくり賞」を受賞するなど、生産設備の生産性向上への貢献が評価されております(*2022年12月現在)。今後もロボットラインナップの拡充を図ると共に、AIなど新技術を活用することで、より使いやすいロボットシステムを提案し、幅広い分野の自動化ニーズに応えてまいります。 工具では、超硬エンドミル「アクアREVOミル」シリーズに、ステンレス用を新たにラインナップ。様々な用途で需要が拡大しているステンレス鋼において、2022年11月に発売開始した「アクアREVOミルステンレス用」は、圧倒的な切りくず離れと冷却効果で、高能率と長寿命を実現しました。今後も、当社マテリアル、サーモテック部門と連携して工具材料やコーティングの開発を進め、顧客の要求に応える商品を市場に投入していきます。 工作機械では、機械・工具の双方を提供できる世界でも類のないメーカーである特徴を活かし、「GMS100」を市場投入し、高能率・高精度な歯車スカイビング複合加工機のシリーズ拡充、拡販に取り組んでいます。今後は、更なる高精度・高効率な歯車に向けて取り組み、ユーザの要望に応えた工作機械の開発を進めてまいります。 (2)部品事業 ベアリングでは、産業機械分野で、多点接触玉軸受や薄肉軸受の展開により、機器の小型軽量化に貢献しています。自動車分野では、EV化における小型軽量化、低損失化、高速化ニーズに対応した軸受の開発と市場への投入を行っています。 油圧では、鍛圧機械のコンパクト化に貢献する高圧ピストンポンプに、シリーズ最小で4サイズ目となる「PZH-0B」を追加し、ラインアップを充実させました。定格圧力35MPaの高圧まで高効率で低騒音な「PZHシリーズ」により、様々な機械のコンパクト化を実現いたします。さらに、工作機械や鍛圧機械の自動化に使用される電磁比例弁に、直接搭載できるデジタルアンプ内蔵DINコネクタ、「EDX-10」を投入しました。制御盤内へのアンプ組み込みが不要で、油圧力の電子制御化を省スペースで実現できます。今後も機械の省エネ、自動化など、お客様のニーズに応える商品を開発し、提供してまいります。 カーハイドロリクスでは、自動車用のソレノイドやベーンポンプの技術を基盤としたEV用、産機用の商品開発を進めています。2022年度には高応答な新型ソレノイド・アクチュエータが新たに電動車に搭載されました。今後も小型・高効率な商品の開発を進め、ラインナップの拡充と用途の拡大に努めます。 (3)その他の事業 マテリアルでは、材料面から不二越全社の新商品開発を後押しすべく、切削工具向けの高性能な超硬合金やベアリング、アクチュエーター等の部品に使用される新しい高機能材料の開発を進めています。また、基礎開発を続けてきた摩擦かくはん接合(FSW)技術を用い、異なる金属が接合された新しい部材の開発へ展開、今後の拡大が見込まれるEV市場に向けた商品化を進めるなど、市場のニーズに応える新素材開発を進めております。 サーモテックでは、社内製造ラインで培った真空・熱処理・コーティング技術を基盤とした装置開発を中心に取り組んでおります。とりわけ、熱処理装置開発では、脱炭素化社会への転換期に向け、低CO2排出量であり、またエネルギーロスが少ない真空浸炭炉で貢献できるよう、お客様に満足頂ける商品開発を引き続きおこなってまいります。
FY2021|2,647 文字
5【研究開発活動】 当社グループは「成長企業への挑戦、夢をかなえるものづくり企業をめざす」という長期ビジョンのもと、商品・技術の連環を深め、独自性の高い開発で社会の発展に貢献し、顧客から選ばれる企業を目指しております。中期的にはロボット・ロボットシステムと、社内で培い進化してきた多彩な生産技術・ノウハウ、さらに、自動化・情報化・電動化に適した部品・加工技術を提供し、多様化する社会に向けたあらゆる産業分野のお客様の製品やその生産ラインの進化に貢献してまいります。 これらを実現するうえで、従来の既成概念にとらわれない画期的な商品開発や各事業を横断した複合連関型商品開発にタイムリーにとり組めるよう開発体制を強化し、固有の基礎技術に根差し差別化されたオンリーワン商品に繋がるよう特許を含む知的財産の拡充を図ってまいりました。 開発にあたっては、オープンイノベーションを志向し、カスタマーやサプライヤー、産学との共同開発を推進することで、当社の技術シーズを補完しながら開発のスピードアップをはかっております。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で3,414百万円、部品事業で1,857百万円、その他の事業で652百万円となり、5,924百万円となりました 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は、次のとおりであります。(1)機械工具事業 ロボットでは、主に電機・電子分野での搬送・組立ニーズに応えるため、小型垂直多関節ロボットMZシリーズのラインナップ拡充として、12kg可搬中空手首ロボット「MZ12H」、世界最小*のロボット制御装置「CFDs」を新規投入いたしました(*2021年12月現在)。また、電機・電子分野で自動化が困難であったコネクタ挿入作業を実現した「コネクタ挿入アプリケーション」が、日刊工業新聞社主催の2021年「十大新製品賞 本賞」を受賞するなど、生産設備の生産性向上への貢献が評価されております。さらに、ロボットシステムの稼働データの収集から見える化までを実現するIoTソリューション「NR:connect」、ロボットシミュレータ「FDon DESKⅢ」も発売いたしました。今後もロボットラインナップの拡充を図ると共に、AIなど新技術を活用することで、より使いやすいロボットシステムを提案し、幅広い分野の自動化ニーズに応えてまいります。 工具では、「材料」、「形状」、「コーティング」といった工具の基本要素をすべて一新し、「長寿命」、「高能率」、「多用途」を実現いたしましたアクアREVOブランドを展開。2019年の「アクアREVOドリル」に続き、2020年に「アクアREVOドリルオイルホール」、「アクアREVOミル」を発売開始。さらに、2021年は、小径ドリルに求められる折れにくさを追求した「アクアREVOドリルマイクロ」、立ち壁や深いポケットへの加工に最適な「アクアREVOミル4D」をラインナップに追加し、ユーザーでの生産性向上やコストダウンに貢献しております。また、ねじ加工工具においても、切りくずを出さない盛上げタップ「ZTフォーミングタップ」を新開発。お客様の困りごとを開発に生かすことで、圧倒的な長寿命と低トルクを実現いたしました。今後も、材料のマテリアル部門、熱処理・コーティングのサーモテック部門との連携で、市場ニーズに応えた商品を投入してまいります。 工作機械では、機械・工具の双方を提供できる世界でも類のないメーカーである特徴を活かし、高能率・高精度な歯車スカイビング複合加工機のシリーズ拡充、拡販に取り組んでおります。今後は、更なる自動化オプションの開発、AI・IoTを活用したシステム開発に取り組み、ユーザーの要望に応えた工作機械の開発を進めてまいります。 (2)部品事業 ベアリングでは、産業機械分野においては多点接触玉軸受や薄肉軸受の展開により、機器の小型化、高効率化に貢献しております。また自動車分野においてはEV化の進行に応じて、モータ高速化や電動コンプレッサなど補機類の電動化に対応した軸受の開発と提供を行っております。 油圧では、鍛圧機械向け商品として、省エネ高精度なパワーマイスターに、大型プレス機にも適用できる大流量のUPS-2Aシリーズを追加(2021年7月)いたしました。また、定格圧力35MPaの高圧ピストンポンプに3サイズ目のPZH-1Bを投入(2021年11月)、2022年度にも2サイズを順次投入し、高圧ピストンポンプPZHシリーズを5サイズに拡充してグローバル展開してまいります。工作機械・産業機械をはじめ幅広い機械で使用されているソレノイドバルブでは、消費電力を従来比25%削減したSS/SA-G01-40デザインを投入(2021年9月)いたしました。また、工作機械等加工設備の自動化やIoT化ニーズ゛に応え、産業ネットワークEtherNet/IPに対応した比例弁用デジタルアンプ(2021年11月投入)に続き、今後も油圧と電子制御を組み合わせた商品を順次投入してまいります。 カーハイドロリクスでは、自動車用のソレノイドやベーンポンプの技術を基盤としたEV用のアクチュエータやポンプの開発を進めており、2021年度もアクチュエータ新モデルの量産を開始いたしました。今後も小型・高効率な商品開発を進めラインナップ拡充に努めてまいります。また事業領域を広げるべく、技術を生かした産機分野向け商品の開発を進めております。 (3)その他の事業 マテリアルでは、不二越全社の新商品開発と連携し、切削工具用の新しい超硬材や高性能の軸受、アクチュエータ等に使用される高機能材料の開発を進めております。また、これまで基礎開発として取り組んできた摩擦かくはん接合(FSW)技術を活用し、異種材接合された部材の開発へ展開、今後拡大が見込まれるEV市場に向けた商品化を進めるなど、市場の要望に応える新素材開発を進めてまいります。 サーモテックでは、高耐摩耗・低摩擦膜の高品質化・高速化のニーズに対応するために、DLCコーティング装置(SMVP-1020)を市場投入しました。従来困難であったパイプ、ノズル等の細孔内面成膜も可能になり、新規用途の拡大が期待されます。熱処理装置開発では、CO2排出量が少ない真空浸炭炉への更新需要を見据え、顧客ニーズを満足する商品の改良・開発を引き続き進めて参ります。
FY2020|2,439 文字
5【研究開発活動】 当社グループは「成長企業への挑戦、夢をかなえるものづくり企業へ」という長期ビジョンのもと、商品・技術の連環を深め、独自性の高い開発で社会の発展に貢献し、顧客から選ばれる企業を目指しております。中期的にはロボット・ロボットシステムと、社内で培い進化してきた多彩な生産技術・ノウハウ、さらに、自動化・情報化・電動化に適した部品・加工技術を提供し、多様化する社会に向けたお客様の製品やその生産ラインの進化に貢献してまいります。 これらを実現するうえで、従来の既成概念にとらわれない画期的な商品開発や各事業を横断した複合連関型商品開発、あるいは脱炭素社会の実現などに代表される社会課題の解決などにタイムリーにとり組めるよう、必要な時期に随時開発をスタートできる商品開発プロセスに改めました。また、技術開発本部内には「開発推進部」と「開発管理部」を新設し、上記商品開発を強力に推進する体制といたしました。 開発にあたっては、オープンイノベーションを志向し、ユーザーやサプライヤー、産学との共同開発を推進することで、当社の技術シーズを補完しながら開発のスピードアップをはかっております。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で3,329百万円、部品事業で1,486百万円、その他の事業で610百万円となり、総額で5,427百万円となりました。 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は、次のとおりであります。(1)機械工具事業 ロボットでは、主に電機・電子分野での搬送・組立ニーズに応えるため、小型垂直多関節ロボットMZシリーズのラインナップ拡充を進めております。2020年度は、25kg可搬高速・高機能ロボット「MZ25」が日刊工業新聞社主催の「十大新製品賞 ものづくり賞」を受賞するなど、生産設備の生産性向上への貢献が評価されております。さらに、ロボットシステムの稼働データの収集から見える化までを実現するIoTソリューション「NR:connect」の商品化も行っており、今後もロボットラインナップの拡充を図ると共に、AIなど新技術を活用することで、より使いやすいロボットシステムを提案し、幅広い分野の自動化ニーズに応えてまいります。 工具では、材料・形状・コーティングといった工具の基本要素をすべて一新し、長寿命・高能率・多用途を実現した、アクアREVOブランドを展開しております。2019年度の「アクアREVOドリル」に続き、2020年度は「アクアREVOドリルオイルホール」でモノづくり日本会議と日刊工業新聞社が主催する「"超"モノづくり部品大賞 奨励賞」を受賞するなど、汎用性の高さと技術の革新性が評価されております。また、ドリルのみならず、エンドミルにおいてもREVOブランドを展開し、ユーザーの生産性向上やコストダウンに貢献しており、今後も材料のマテリアル部門、熱処理・コーティングのサーモテック部門との連携で、市場ニーズに応えた商品を投入してまいります。 工作機械では、機械・工具の双方を提供できる世界でも類のないメーカーである特長を活かし、高能率・高精度な歯車スカイビング複合加工機のシリーズ拡充、拡販に取り組んでおります。省人化にむけた自動化オプションの開発や、AI・IoTを活用したシステム開発と並行して、加工技術開発を強化しながら、ユーザーの要望に応えた工作機械の開発を進めてまいります。 (2)部品事業 ベアリングでは、自動車分野のEV化進行にあたり、駆動モータの高速化への対応や、エアコンなどの補機類の電動化に対応する軸受の開発と市場への投入を行っております。産業機械分野では、4点接触玉軸受や薄肉軸受の展開により機器の小型軽量化に貢献しております。 油圧では、IoT化や電動車の増加で需要が増えている電子部品製造設備で採用の多い、省エネ高精度な「パワーマイスター」に従来シリーズの2倍の大容量「UPS-2A」シリーズを開発しました。また、工作機械・産業機械をはじめ幅広い機械に使用されているソレノイドバルブのさらなる省エネ化や、加工設備の自動化で必要となる油圧力を遠隔から通信で制御できる機器など、油圧と電子制御を組み合わせた商品開発を進めており、順次投入してまいります。 カーハイドロリクスでは、主力商品の自動車用ソレノイドバルブや自動車用ベーンポンプに加えてEV化・自動運転に対応するアクチュエータの開発を進めており、2020年度も新モデルを市場投入しました。今後もEV化・自動運転に貢献できる小型・高効率な商品開発を進めラインナップ拡充に努めるとともに、事業の更なる拡大のため、車載機器の技術を生かした産機分野向け商品の開発を進めてまいります。 (3)その他の事業 マテリアルでは、自動車の電動化や軽量化に関連した材料・部材を中心に商品開発を進め、市場展開を図っており、近年は、特に、スーパーエンジニアリングプラスチック(フッ素樹脂を含む)の成形に使用される特殊な耐食合金を商品化し、ユーザーから部材の長寿命化や成形品の品質改善の点で高い評価をいただきました。現在は、これまで基礎開発として取り組んできた摩擦撹拌接合(FSW)技術を活用して、異種材接合部材の開発にも注力し、今後の拡大が見込まれるEV市場に向けた対応を進めております。さらには、医療や食品業界に向けた高機能ステンレス鋼の開発にも取り組み、マテリアル事業のさらなる拡大を狙っております。 サーモテックでは、ハイブリッド真空脱脂洗浄装置「HiNVD-10」を2020年8月に市場投入し、従来の浸漬洗浄に加え、蒸気洗浄の2種類の洗浄機能を標準装備し、高品質な洗浄を実現しました。真空浸炭炉はCO2が殆ど発生しないことから、CO2排出量が多いガス浸炭炉から真空浸炭炉への代替需要が見込まれる熱処理分野、産業機械分野での市場投入を進めてまいります。
FY2019|2,632 文字
5【研究開発活動】 当社グループは「成長企業への挑戦、夢をかなえるものづくり企業へ」という長期ビジョンのもと、多彩な商品・技術をあわせ持つ総合機械メーカーとして、独自性の高い開発で社会の発展に貢献し、顧客から選ばれる企業を目指しております。中期的にはロボット・ロボットシステムと、社内で培い進化してきた多彩な生産技術・ノウハウ、さらに、自動化・情報化・電動化に適した部品・加工技術を提供し、多様化する社会に向けたお客様の製品やその生産ラインの進化に貢献してまいります。 これらを実現するため、ロボットR&Dセンターを拡充し、最先端のシステム・ソフトウエア開発を進めるなど、ロボットを核にした総合機械メーカーとして、世界最高水準の技術でものづくりの革新をリードしてまいります。また、技術開発本部内に「先進技術開発部」を新設し、近未来の社会ニーズを想定した上で、事業化に必要な要素技術開発を進めてまいります。 開発にあたっては、オープンイノベーションを志向し、ユーザーやサプライヤー、産学官との共同開発を推進することで、当社の技術シーズを補完しながら開発のスピードアップをはかっております。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で4,038百万円、部品事業で1,739百万円、その他の事業で652百万円となり、総額で6,428百万円となりました。 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は、次のとおりであります。(1)機械工具事業 ロボットでは、主に電機・電子分野での搬送・組立ニーズに応えるため、シリーズ最軽量の超小型コンパクトロボット「MZ01」を市場投入し、25kg可搬ロボット「MZ25」の開発を進めるなど、ラインナップの拡充を進めてまいりました。「MZ01」は、日刊工業新聞社主催の2019年「十大新製品賞 本賞」を受賞するなど、生産設備の省スペース化や生産性向上への貢献が評価されております。さらには、使いやすさを高め、ロボットシステムの構築を容易にするロボット用ビジョン「NVsmart」、バリ取りの自動化に必要な機能をオールインワンで装備したロボットシステム「NS-Platform バリ取りセル」の商品化も行っております。今後もラインナップの拡充を図ると共に、IoTやAIをはじめとした新技術を積極的に活用することで、より使いやすいロボットシステムを提案し、幅広い分野で高まる自動化ニーズに応えてまいります。 工具では、切削工具の基本要素である材料・形状・コーティングを全て一新し、長寿命・高能率・多用途という穴あけ加工に求められる全ての機能が飛躍的に向上した超硬ドリル「アクアREVOドリル」のシリーズ化として、新開発の油穴形状を採用した「アクアREVOドリルオイルホール」の発売を開始しました。加えて、アクアREVOブランド初の超硬エンドミルとなる「アクアREVOミル」を開発し、ものづくりの世界に革命を起こすべく、着実にアクアREVOブランドのシリーズ拡大と市場への浸透を図っています。また、タップにおいては「Hyper Zタップ」の高硬度材用として、「Hyper Z ロースパイラル」をラインナップに追加しました。これにより、Hyper Z タップシリーズで被削材の適用範囲は軟鋼から高硬度鋼までカバーし、ねじ穴加工において卓越した安定性と長寿命を実現し、ユーザーの生産性向上とコストダウンに貢献しております。これからも、材料のマテリアル部門、熱処理のサーモテック部門と連携し、より良い工具づくりを目指します。 工作機械では、機械・工具の双方を提供できる世界でも類のないメーカーである特徴を活かし、高能率・高精度な歯車スカイビング複合加工機のシリーズ拡充、拡販に取り組んでいます。今後は、更なる自動化オプションの開発、AI・IoTを活用したシステム開発に取り組み、ユーザーの要望に応えた工作機械の開発を進めてまいります。 (2)部品事業 ベアリングでは、自動車分野の電動化に対応する駆動モータ用玉軸受や、エンジンの効率改善に寄与する電動VCT用軸受の供給を拡大しています。産業機械分野では、輸送機器やインダストリー4.0に対応するデバイスに向けて多点接触玉軸受を展開し、小型化・高効率化・信頼性向上を通じて持続可能な社会の実現に向けて取り組んでいます。 油圧では、工作機械・産業機械におけるIoT化に応える、通信機能を持つ新型インバータ搭載の省エネ油圧ユニットNSPiを2019年2月に、複合加工機等自動化で必要とされる圧力の任意制御に最適な比例弁用デジタルアンプ、および、高圧ピストンポンプPZH-2Bを7月に発売しました。現在、鍛圧機械向けに、高圧ピストンポンプとして3つめのシリーズとなるPZH-1Bと、省エネ高精度なパワーマイスターシリーズに従来比で2倍の大容量UPS-2Aシリーズを2020年度に市場投入すべく開発を行っております。 カーハイドロリクスでは、主力商品の自動車用ソレノイドバルブや自動車用ベーンポンプに加え、家庭用燃料電池に用いられる小型ポンプの生産を行っており、新モデルの量産を開始しました。また、今後のEV市場の拡大を見据え、油圧を使わない電子制御アクチュエータのラインナップ拡充にもとり組んでおり、2020年度も新モデルの市場投入を予定しています。(3)その他の事業 マテリアルでは、EV化・車両軽量化を背景に増加する高機能樹脂の成形市場や、5G/IoT向け半導体製造装置部品のフッ素樹脂部品市場に対し、射出成形機用スクリュ部品を市場展開しております。2017年に市場投入したスクリュ部品「NPR-FX25」はフッ素樹脂耐食材として世界最高強度をもつ優れた部品として評価が進み、高い清浄度が要求される部品へのコンタミ抑制効果が認められたことなどから、適用範囲の拡大が進んでおります。さらに、これまで基礎開発として取り組んできた摩擦撹拌接合技術を、今後拡大が見込まれるEV市場向け異種材接合部材の開発へ展開するなど、市場ニーズに対応する新素材開発を進めております。 サーモテックでは、市場拡大している部品用耐摩耗DLC膜を開発しました。また、改良型真空浸炭炉は、ロボット用減速機部品などの処理で採用されており、CO2排出量の多いガス浸炭炉の代替装置として、堅調に推移すると期待されます。
FY2018|2,070 文字
5【研究開発活動】 当社グループは「成長企業への挑戦、夢をかなえるものづくり企業をめざす」という長期ビジョンのもと、商品・技術の連環を強め、独自性の高い技術開発で社会の発展に貢献し、顧客から選ばれる企業を目指しております。中期的にはロボット・ロボットシステムと、社内で培い進化してきた多彩な生産技術・ノウハウ、さらに、自動化・情報化・電動化に適した部品・加工技術を提供し、AI・IoT時代に向けたお客様の製品、生産ラインの進化に貢献してまいります。 これらを実現するため、引続きロボット事業に重点的な投資を行っていくと同時に、技術開発本部内には「EV商品開発部」「EV推進部」に加えて、「AI開発部」を新設し、自動化・情報化・電動化に関連する部品市場で核となる商品や技術の構築に努めております。 開発にあたっては、オープンイノベーションを推進し、カスタマーやサプライヤー、産学との協同開発を推進し、当社の技術シーズを補完しながら開発のスピードアップをはかっております。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で39億57百万円、部品事業で20億67百万円、その他の事業で6億11百万円となり、総額で66億35百万円となりました。 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は、次のとおりであります。(1)機械工具事業 ロボットでは、安全柵なしで人との協働作業を行うことができる協働ロボットCZ10を商品化し、モノづくりの発展に貢献すると評価され、2018年「十大新製品賞 モノづくり賞」を受賞しました。また、1kg可搬の超小型ロボットMZ01を商品化し、小型ロボットMZシリーズとして1~12kg可搬と幅広いラインナップを取り揃えました。さらに、ロボットとIoT・AIの融合をはじめとした新技術を開発する拠点として、東京R&Dセンターを設立しました。今後も小型ロボットを中心にラインナップを拡充し、ロボットハンドとの組み合わせによる組立、視覚装置との組み合わせによる検査など、より使いやすいロボットシステムを提案し、自動車業界だけでなく自動化ニーズが高まるEMS企業をはじめとした幅広い分野で、ものづくりの世界の発展に貢献してまいります。 工具では、材料・形状・コーティングといった基本要素をすべて一新し、長寿命・高能率・多用途といった穴あけ加工に求められるすべての機能が飛躍的に向上した超硬ドリル「アクアREVOドリル」を発売しました。今後は、アクアREVOミルシリーズを追加し、ものづくりの世界に革命を起こしてまいります。また、タップにおいては「Hyper Zタップ」の技術を継承した「STシリーズ」をラインナップに追加し、汎用領域で卓越した安定性と長寿命を実現、ユーザーの生産性向上とコストダウンに貢献しております。 (2)部品事業 ベアリングでは、自動車分野向けにトランスミッションへの組付け性を改善した低トルク並列型複列アンギュラ玉軸受 (ELT軸受)を供給開始、軽量コンパクト・低トルク化に対応した薄肉玉軸受を開発し可変圧縮比エンジン向けに量産採用されるなど、燃費・環境性能の向上に貢献しております。今後、産業機械分野向けにシール付き高負荷容量ボールねじサポート用軸受 TAX-F、シール付き自動調心ころ軸受を市場に投入し、信頼性向上・メンテナンスフリー化の要望に応えてまいります。 油圧では、工作機械・産業機械におけるIoT化に対応するため、インバータ駆動省エネ油圧ユニットNSPiに通信機能を追加、複合加工機に最適な比例弁用デジタルアンプ、作動油の汚染度を推定する予防保全機能付き電磁切換弁を、11月に開催されたJIMTOF2018 国際機械見本市と中国国際輸入博覧会に出展しました。これらを、2019年に市場投入すべく量産準備を行っております。 カーハイドロリクスでは、主力商品の自動車用ソレノイドバルブに加え、2018年3月より新たに自動車用ベーンポンプの量産を開始しました。漏れが少なく高効率という特徴から新型CVTに採用され、自動車の燃費改善に貢献しております。また、ソレノイドバルブにおいても小型で漏れの少ない新型比例弁を量産化しております。今後のEV市場の拡大を見据え、油圧を使わない電子制御アクチュエータの商品開発も並行して進めております。 (3)その他の事業 マテリアルでは、今後需要が拡大するフッ素樹脂に対して、高い耐食性と高強度を併せ持つ新材料FX25による射出成形機用スクリュ部品を市場展開しております。FX25スクリュ部品はフッ素樹脂耐食材として世界最高強度をもつ優れた部品として市場で評価され、2018年「"超"モノづくり部品大賞 機械・ロボット部品賞」を受賞いたしました。フッ素樹脂はEV車載用二次電池部品や5G関連の信号ケーブル、通信機器部品に使用されるなど需要が拡大しており、スクリュ部品増産に向けた生産体制の強化とともに、市場要望に対応する新素材開発を進めております。
FY2017|2,029 文字
6【研究開発活動】 当社グループは「成長企業への挑戦、夢をかなえるものづくり企業をめざす」という長期ビジョンのもと、商品・技術の連環を強め、独自性の高い技術開発で社会の発展に貢献し、顧客から選ばれる企業を目指しております。中期的にはEV化やFA、AI・IoT化といった大きな事業環境の変化に対応し、新しいボリュームゾーンでの需要開拓に向けた新商品の開発にとり組んでおります。 こうした開発方針に基づいて、各事業部が既存商品の改良・開発にとり組み、とくにロボット事業に重点的に開発投資を行っております。また、技術開発本部内にEVに対応した商品や技術を開発する「EV商品開発部」「EV推進部」を新設し、EV市場で核となる商品や技術の確立に努めております。 開発にあたっては、オープンイノベーションを推進し、カスタマーやサプライヤー、産学との共同開発を推進し、当社の技術シーズを補完しながら開発のスピードアップをはかっております。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で33億83百万円、部品事業で17億28百万円、その他の事業で4億13百万円となり、総額で55億24百万円となりました。 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は次のとおりであります。(1)機械工具事業 ロボットでは、12kg可搬の「MZ12」を発売し、同シリーズは4kg、7kg、12kg可搬とラインナップを拡充しました。また、安全柵なしで人との協働作業を行うことのできるロボットの開発、ロボットのAI・IoTサービスの開発にもとり組んでおります。今後も協働ロボットを含め、小型ロボットを中心にラインナップを拡充し、また、ロボットとAI・IoTサービスの組み合わせで、より使いやすいロボットシステムを提供し、自動車業界だけでなく自動化ニーズが高まるEMS企業をはじめとした電機・電子、産業機械など幅広い分野のものづくりの世界の発展に貢献してまいります。 工具では、安定性と長寿命を実現した革新的なタップ「Hyper Zタップ」のラインナップに用途別の「Hyper Zタップステンレス用」を追加いたしました。また、先端角180°でバリレス加工や傾斜面・曲面加工など多機能な用途での加工を実現する「アクアドリルEXフラット」に高剛性な「ショートタイプ」を追加するなど、ユーザーの生産性向上とコストダウンに貢献しております。今後は、歯車加工工具の「スカイビングカッタ」に特殊表面処理を行い、従来比1.5倍の長寿命化を達成することで原価低減を実現してまいります。 工作機械では、機械・工具の双方を提供できる世界でも類のないメーカーである特長を活かし、国内外の自動車分野の生産性向上を目的として、省エネ・省スペース化にとり組んでおります。当期は、建設機械、産業機械分野向けに高能率・高精度加工が可能な工程集約型歯車スカイビング加工機「GMS450」を市場投入いたしました。今後はさらに、ロボットを組み合わせたシステムの提案、自動化オプションの開発、シリーズの拡充で製造現場の生産性向上にとり組んでまいります。 (2)部品事業 ベアリングでは、今後、産業機械分野向けに高速新幹線車軸用軸受、高負荷容量プレスケージ円筒ころ軸受を市場投入してまいります。自動車分野向けには、電動VCT用玉軸受の供給を開始し、自動車の燃費向上、環境性能向上に貢献してまいります。 油圧では、鍛圧、プレス機械に最適な高圧可変ピストンポンプ「PZH-3B」の販売を開始いたしました。今後、シリーズ化をさらに推し進め機械の小型化、高効率化に引き続き貢献してまいります。電磁弁関連につきましては、産業車輛の電気制御化に対応する小型のカートリッジ形電磁弁を市場投入し、産業車両の自動化に貢献してまいります。また、産業機械のIoT化対応の予防保全機能付電磁切換弁の市場投入を計画しております。 カーハイドロリクスでは、多段ATのアイドルストップに対応した大流量ノンリークバルブをシリーズ化し、商品ラインナップを拡充いたしました。今後、自動車トランスミッション用の小型高パフォーマンス比例弁とベーンポンプを商品化し、2018年より量産投入することで、自動車の燃費改善に貢献してまいります。さらに、EV時代への対応として、現在、油圧部品以外の開発のとり組みを強化しており、2019年のEV対応商品の市場投入を目指しております。 (3)その他の事業 マテリアルでは今後需要が拡大するフッ素樹脂に関して、高い耐食性と高強度を併せ持つ新材料FX25を開発いたしました。フッ素樹脂はEV車載用二次電池部品や高電圧ケーブルの被覆に使用されますが、その成型用の従来部材は強度不足のため使用上の制約がありました。開発したFX25はフッ素樹脂耐食材としては世界最高の強度をもつ優れた材料であり、様々な業界から高い反響を得ております。
FY2016|1,571 文字
6【研究開発活動】 当社グループは「成長企業への挑戦、夢をかなえるものづくり企業をめざす」という長期ビジョンのもと、商品・技術の連環を強め、独自性の高い技術開発で社会の発展に貢献し、顧客から選ばれる企業を目指しております。 中期的には新興国のニーズに合った商品開発の推進と、新しい市場や新しい部位、ボリュームゾーンに向けた新商品の開発にとり組んでおります。 開発体制としては、各事業部が既存商品の改良・開発にとり組み、技術開発本部が新商品・新規事業創出のための開発にとり組んでおります。技術開発本部は、新規開発テーマの発掘から基礎技術及び新商品の開発を行っております。 また、ユーザーやサプライヤー、産学との共同開発を推進し、当社の技術シーズを補完し、開発のスピードアップを図っております。 これらの活動に伴う当連結会計年度の研究開発費は、機械工具事業で28億25百万円、部品事業で16億46百万円、その他の事業で3億92百万円となり、総額で48億65百万円となりました。 当連結会計年度の主な活動状況および開発成果は次のとおりであります。(1)機械工具事業 工具では、欧米の景気回復やアセアンでのインフラ整備需要などを背景に、海外での売上高が伸張しております。国内外でのさらなる受注、シェア拡大を図るため、他社と差別化した新商品や加工システムの提案を推し進めております。 ラウンドツールでは、高送り加工に対応した「アクアドリルEXパワーフィード」および、めねじ加工のトラブルを解決する「Hyper Zタップ」シリーズを市場投入し、穴加工におけるお客様の困り事を解決する加工提案で生産性向上に寄与いたしました。 工作機械では、建設機械、産業機械分野に向けて高能率・高精度加工が可能な工程集約型歯車スカイビング加工機「GMS450」を開発、市場投入いたしました。歯車加工工具「スカイビングカッタ」も併せて使用いただくことで、更なる生産性向上に寄与します。また、ロボットを組み合わせたシステム提案で製造現場の自動化へとり組んでまいります。 ロボットでは、ウィングスライサー型ロボット「EZ03」を市場に投入いたしました。既存の小型垂直多関節ロボットであるMZシリーズと組み合せることで、更に幅広いシステム設計を可能としました。今後も小型ロボットの展開を進め、自動車業界だけでなく自動化ニーズが高まるEMS企業をはじめとした電機・電子、産業機械など、幅広い分野のロボット化・自動化に貢献してまいります。 (2)部品事業 ベアリングでは、自動車分野向けに、トランスミッション用で新商品の供給を開始し、ユニットの損失低減に貢献しております。また、産業機械分野向けで、高負荷容量ボールねじサポート用軸受「TAF-Xシリーズ」を市場投入し、産業機械の高性能化(高負荷対応・高速化)に対応してまいります。 油圧では、産業車輛や建設機械、農業機械の自動制御、電気制御化をにらみ、コンパクトなカートリッジ形電磁比例減圧弁を開発いたしました。2017年より市場に投入し、各種作業の省力化に貢献いたします。また、IoT社会への対応のため、油圧装置の予防保全に貢献する機器の開発を進めており、工作機械などの産業機械市場において、2017年度の市場投入を計画しております。 カーハイドロリクスでは、新開発の小型低コスト比例弁の開発設計を完了し、次世代自動車への搭載に向けて量産準備を進めてまいります。また、既存のソレノイド技術を活かした新たな部位・領域への新商品開発も進めてまいります。 (3)その他の事業 マテリアルでは、これから需要が拡大する燃料電池やリチウムイオン電池に使用されるフッ素樹脂に対して、高い耐食性を持つ新材料を商品化し、業界で高い評価を得ております。