6255

エヌ・ピー・シー(6255)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 太陽電池製造装置の提供
    エヌ・ピー・シーは、主に米国の太陽電池メーカー向けに、高性能な太陽光パネルを作るための様々な自動化装置(FA装置)を提供しています。これには、電極を作る装置や溶接装置、検査装置などが含まれ、次世代のペロブスカイト太陽電池向けの装置開発にも力を入れています。これにより、太陽電池業界の技術革新を支え、収益を得ています。
  • 太陽光パネルリサイクル装置
    国内外の産業廃棄物業者向けに、使用済み太陽光パネルを効率的にリサイクルするための解体装置を提供しています。特許技術を用いたガラス分離装置やEVAスクレーパーなどがあり、環境負荷低減に貢献しつつ、リサイクル市場での需要を取り込んでいます。これは、太陽光パネルのライフサイクル全体に関わるビジネスモデルの一部です。
  • 多様なFA装置とサービス
    太陽電池業界で培った真空技術や塗布技術などを活かし、電子部品や自動車部品業界など幅広い分野に自動化・省力化のためのFA装置を提供しています。また、太陽光発電所の検査サービスや、使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクルサービスも展開しており、多角的な事業展開で収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 装置関連事業(地域)
    この事業は、太陽電池製造装置、太陽光パネルリサイクル装置、およびその他FA装置の提供を主な内容としています。特に、米国の太陽電池メーカー向けに高性能な製造装置を提供しており、これが売上の大部分を占める稼ぎ頭です。最新年度の売上高は約102.8億円、営業利益は約30.7億円と、グループ全体の収益を牽引しています。
  • 環境関連事業(地域)
    この事業は、太陽光発電所の検査サービスや、使用済み太陽光パネルのリユース・リサイクル、そして人工光植物工場での野菜販売を含みます。太陽光パネルの検査から廃棄までの一貫したサービスを提供することで、環境負荷低減に貢献しつつ収益を上げています。最新年度の売上高は約5.2億円、営業利益は約1.0億円であり、装置関連事業を補完する役割を担っています。
  • 事業部の一本化
    2024年9月1日付で、環境関連事業部が装置関連事業部に統合され、事業部体制が一本化されました。これにより、太陽光パネルの製造からリサイクル、検査サービスまでをより効率的に連携させ、事業運営の最適化を図る狙いがあります。ただし、事業内容自体に大きな変更はなく、引き続き多角的なサービス提供を継続します。
2024-08 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
EquipmentRelatedBusiness 地域 103 31 29.9%
EnviromentalBusiness 地域 5 1 19.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,045 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社(株式会社エヌ・ピー・シー)、海外連結子会社である NPC America Automation Inc.及び非連結子会社であるNPC Korea Co., Ltd.により構成されており、装置関連事業に従事しております。装置関連事業では、太陽電池業界、自動車部品業界、電子部品業界等に対する各種FA装置の提供や、スタンダード製品である太陽光パネルリサイクル装置を提供しております。また、太陽光発電所の検査サービスや、発電所等から排出された太陽光パネルのリユース・リサイクルといったサービスを提供することで、太陽光パネルの検査から廃棄までのトータルサービスを提供しております。加えて、人工光植物工場で栽培した野菜を販売しております。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。なお、当社は2024年9月1日付で、環境関連事業部を装置関連事業部に統合して事業部を一本化しましたが、当社グループの事業の内容自体に変更はありません。 装置関連事業①太陽電池製造装置主に米国の太陽電池メーカーに対して、高性能かつ高効率な太陽光パネルを製造するための各種FA装置(電極形成装置、溶接装置、真空ラミネーター、検査装置、その他組立・搬送装置等)を提供しております。また、国内外の太陽光パネルメーカーに対し、ペロブスカイトなどの次世代型太陽電池用の装置を提供しております。ペロブスカイト太陽電池向けの装置においては、韓国のインクジェット塗布装置に強みを持つ装置メーカーであるGosan Tech Co,. Ltd.との業務提携により、太陽電池部分の製造に使用するインクジェット塗布装置も提供しております。②太陽光パネルリサイクル装置太陽光パネルをリサイクルするための解体装置を、国内外の産業廃棄物業者等へ提供しております。具体的な製品としては太陽光パネルのアルミフレームとジャンクションボックスを分離するフレーム・J-Box分離装置、特許技術「ホットナイフ分離法」を利用してカバーガラスからセルシートを分離するガラス分離装置、特許技術「ブラシかきとり法」を利用して分離後のガラスから残存EVAを取り除くEVAスクレーパーの3種類の装置を販売しております。③FA装置(産業廃棄物業界向けの自動化装置を含む)様々な業界に向けて、自動化・省力化のための各種FA装置を提供しております。主に太陽電池業界にFA装置を提供することで蓄積した様々な技術(真空技術、塗布技術、接合技術、検査・計測技術、ハンドリング技術、搬送技術等)を太陽電池業界以外の業界に展開しております。具体例として、電子部品の搬送装置、車載部品の自動組立装置、新製品の開発や板状製品の貼り合わせに使用する真空貼合装置、食品や薬剤の梱包装置等、多種多様な製品に対応した装置を提供しております。また、製造にかかわるFA装置に加えて、AI搭載選別機など産業廃棄物処理業界における作業の自動化・省人化を行う装置も提供しております。④部品太陽電池製造装置、太陽光パネルリサイクル装置およびFA装置に関して、販売した装置の消耗部品および故障や劣化などに備えたスペアパーツを販売しております。⑤太陽光発電所の検査サービス全国の太陽光発電所を中心に、オンサイトでの使用前自主検査(竣工前検査)や定期検査等を実施しております。法定の検査メニュー(接地抵抗試験、接地導通試験、絶縁抵抗試験、絶縁耐力試験等)に加え、独自技術を搭載した検査機器を用いた精密検査や、ドローンを活用した簡易的かつ低価格な検査等、幅広い検査メニューを用意しております。また、当社が主幹している「ソーラーウェルネス」という検査ネットワークにより、全国の太陽光発電所を検査できる体制を構築しております。⑥太陽光パネルのリユース・リサイクル太陽光発電所等から排出された太陽光パネルについて、再利用可能なものをリユース品として国内外に販売しております。排出パネルの確保については、太陽光発電所の検査サービスを通じて日本全国に構築してきた太陽光発電所、EPC、電気工事会社等とのネットワークを活用しております。また、主に四国内で発生した廃棄パネルについて、松山工場において当社の太陽光パネルリサイクル装置を用いた中間処理を行っております。中間処理により分離・解体した有価物はリサイクルしております。四国以外の地域で発生した廃棄パネルについては、全国の協力業者に仲介し、廃棄パネルの適正処理を促進しております。⑦植物工場ビジネス松山工場に密閉性の高い植物工場を設置し、LEDを使用して栽培した野菜(フリルレタス、グリーンリーフ、レッドフリル)を主にスーパーや食品加工場等に販売しております。また、植物工場の屋上にリユースパネルを使用した太陽光発電システムを設置し、生産に必要な電力を一部自家発電で賄っております。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
オーダーメイド装置のため見積もりで部品価格を反映し、急激な価格変動時は再交渉可能。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
特許技術「ホットナイフ分離法」や「ブラシかきとり法」を利用した太陽光パネルリサイクル装置。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:太陽電池市場の停滞又は減速 / 為替の変動 / 売上計上時期や個別案件の利益率に伴う業績変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、エヌ・ピー・シー(6255)の事業において、強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的な知的財産権といった無形資産に起因する競争優位性は確認できません。公開情報からは、これらの要素が競合他社との差別化に大きく貢献している兆候は見られません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

エヌ・ピー・シーの製品・サービスは、特定の産業機械や自動化設備に関連していると考えられます。これらの設備は導入にコストや時間がかかるため、顧客が他社製品へ乗り換える際には一定のスイッチングコストが発生する可能性があります。しかし、その程度は限定的と推測されます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

エヌ・ピー・シーの事業モデルにおいて、ネットワーク効果が競争優位性の源泉となっているという証拠は現時点では見当たりません。製品やサービスの利用者が増えることで、その価値が指数関数的に高まるようなビジネス構造は確認できません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

エヌ・ピー・シーが、他社と比較して構造的に低コストで製品を生産・提供できるような、明確なコスト優位性を持っているという情報は公開されていません。効率的な生産体制やサプライチェーンの構築は重要ですが、それが決定的な競争力となっているかは不明です。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

エヌ・ピー・シーは、特定のニッチ市場において一定のシェアを確保している可能性があります。業界規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは断言できませんが、ある程度の事業規模を持つことで、生産効率や調達面でのメリットを享受している可能性はあります。

  • 太陽電池製造技術の専門性
    エヌ・ピー・シーは、太陽電池製造装置において長年の経験と高い技術力を持っています。特に、高性能な太陽光パネルを製造するためのFA装置は、米国の主要メーカーに採用されるなど、その技術力が評価されています。次世代のペロブスカイト太陽電池向け装置開発にも注力しており、技術的な優位性を維持しています。
  • 特許技術によるリサイクル効率
    太陽光パネルのリサイクルにおいて、「ホットナイフ分離法」や「ブラシかきとり法」といった独自の特許技術を保有しています。これにより、効率的かつ環境に配慮したパネルの解体・分離が可能となり、競合他社との差別化を図っています。この技術は、リサイクル市場における競争優位性となっています。
  • 太陽光パネルのトータルサービス
    太陽光発電所の検査から、使用済みパネルのリユース・リサイクルまで、太陽光パネルのライフサイクル全体をカバーするサービスを提供しています。これにより、顧客は一貫したサービスを受けることができ、エヌ・ピー・シーは顧客との長期的な関係を構築しやすくなっています。全国的な検査ネットワーク「ソーラーウェルネス」も強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断した内容であります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「我々は、もの創りを通して、自然と社会と人間に必要とされる企業を目指します。」という企業方針に則って経営しております。たゆまぬ技術革新の努力により創り出す製品を通じ、地球環境、地域社会等に貢献し、あらゆるステークホルダーに必要とされる企業へと成長することが当社グループの存在意義であると考えております。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、2026年8月期の売上高8,014百万円、営業利益760百万円、親会社株主に帰属する当期純利益531百万円を達成することを目標としております。 (3) 主要製品・サービスの内容と対象となる顧客①太陽電池製造装置主に米国の太陽電池メーカーに対して、高性能かつ高効率な太陽光パネルを製造するための各種装置(電極形成装置、溶接装置、真空ラミネーター、検査装置、その他組立・搬送装置等)を提供しております。また、国内外の太陽光パネルメーカーに対し、ペロブスカイトなどの次世代型太陽電池用やその他様々な太陽電池に向けた製造装置を提供しております。ペロブスカイト太陽電池向けの装置においては、Gosan Tech Co,. Ltd.との業務提携により、太陽電池部分の製造に使用するインクジェット塗布装置も提供しております。②太陽光パネルリサイクル装置国内外の産業廃棄物処理業者等に対して、太陽光パネルを部材毎(ガラス、セルシート、アルミフレーム、ジャンクションボックス等)に分離・解体する装置を販売しております。最近では、電気工事会社など産業廃棄物処理業界以外の企業も新事業として参入する動きがあり、今後の顧客層の拡大が見込めます。屋内のみならず太陽光発電所の現地でも使用できるフレーム・ J-Box分離装置や、当社の独自技術である「ホットナイフ分離法」を搭載したガラス分離装置、当社の独自技術「ブラシかきとり法」を使用しガラスの分離後に表面に残存したEVA(樹脂)を取り除くEVAスクレーパーがあります。③FA装置国内外の自動車部品業界や電子部品業界、産業廃棄物処理業界等の太陽電池以外の業界に向けて、これまで蓄積した技術(真空技術、塗布技術、接合技術、検査・計測技術、ハンドリング技術、搬送技術等)をもとに、組立装置、検査装置、搬送装置、AI搭載選別機等の自動化・省力化のための各種FA装置を提供しております。また、スタンダード製品として多種多様な製品への用途がある真空貼合せ装置(真空ラミネーター)を提供しています。④部品当社装置の顧客に対して、装置の予備部品や消耗品を販売しております。主な販売先は、米国の太陽電池メーカーであります。⑤環境関連サービス環境関連サービスは、太陽光パネルに関連するサービス(太陽光発電所の検査サービス、太陽光パネルのリユース・リサイクル)と植物工場ビジネスであります。太陽光発電所の検査サービスは、太陽光発電事業者やEPC業者等に向けてサービスを展開しています。また、太陽光発電所から排出されたパネルを回収し、再利用可能なパネルを国内外の太陽光発電事業者や関連企業へリユース販売しています。再利用ができないパネルは、自社の太陽光パネルリサイクル装置で中間処理を行い、回収した金属やガラス等の有価物をリサイクル業者に販売するか、産業廃棄物処理業者に適正な廃棄処理を委託します。植物工場ビジネスでは、人工光により水耕したレタス(フリルレタス、グリーンリーフ、レッドフリル)を食品加工場やスーパー等に販売しております。 (4) 経営環境及び事業を行う市場の状況当連結会計年度における国内経済は、緩やかに回復しているものの、米国の通商政策や物価上昇、中国経済や中東情勢など、先行き不透明な状況は継続しています。①太陽電池製造装置米国の太陽電池市場は、企業の環境意識の高まりや一部の州政府等からの政策的支援や生成AIの発達に伴うデータセンターからの電力需要の高まり等を背景に、長期的な市場の成長が見込まれ、太陽電池メーカーによる生産能力拡大や研究開発のための設備投資が行われています。主要顧客である米国の太陽電池メーカーの1枚あたりの出力(変換効率)を向上させるための新製品の開発やデザイン変更に伴う新製品開発に係る開発用の装置需要に加え、歩留まり向上や生産能力(装置の生産スピード)向上及び生産設備の増強などのための装置追加や改造の機会があります。また、日本の太陽電池市場においては、従来の太陽光パネルよりも用途が広いペロブスカイト等の次世代型太陽電池の事業化に向けた開発が進展しており、開発用及び生産用の装置需要があります。日本政府としてもエネルギー安全保障の観点から、エネルギーの安定的で安価な供給を実現するため、GX予算を用いて普及促進を行っていく旨を表明しており、今後の需要増加も期待されます。 ②太陽光パネルリサイクル装置日本国内においては、将来的な使用済み太陽光パネルの大量排出に備えるため、太陽光パネルのリサイクル推進に係る法律整備の検討がなされていることや、リサイクルに関して高度な技術を導入する企業に対する産業廃棄物処理の広域認定や設備投資に対する税額控除等が行われていくことを前提に、日本政府や自治体の各種補助金を利用し新規事業として太陽光パネルの処理に参入する企業が増加しています。また、国内の板ガラスメーカーより当社の装置を利用して分離したカバーガラスについて有価での買い取りを行っていく旨が発表されたことで、課題となっていた分離後ガラスの出し先が確保され、参入障壁が緩和されたことで、市場がより拡大していくことが見込まれます。海外においても、欧州や豪州などを中心に太陽光パネルのリサイクルに向けた取り組みが活発化しており、太陽光パネルリサイクル装置の需要が拡大していく見込みです。③FA装置人手不足や高騰する人件費を背景として、生産性の向上やコスト削減に向けて、国内外の製造業において自動化及び省人化のためのFA装置に対するニーズが存在しています。また、真空貼り合せ装置は積層・貼合・封止・成形など用途が広く、研究開発・製品開発に使用される真空関連装置に対するニーズが広がっています。加えて、産業廃棄物処理業界では安全性、衛生面、人手不足等の労働環境に係る課題を抱えており、そういった状況の改善のため、作業の自動化・省人化の需要が高まっています。④部品当社の主要顧客である太陽電池メーカーにおいて、既存工場を含め装置台数が増加しているため、部品需要は今後も増加していく見込みです。⑤環境関連サービス発電所の検査サービスにおいては、大規模太陽光発電所の竣工前検査のほか、企業や自治体でも自家消費型太陽光発電の普及によって定期検査等の需要が見込まれます。太陽光パネルのリユース・リサイクルでは、現時点で大きな市場規模はありませんが、2032年以降に電力固定価格買取制度における買取期間を迎える太陽光発電所が発生してくることから、以降の排出量は増加していく見込みです。植物工場ビジネスは、気候変動に影響されず安定供給される野菜に対する需要が増えていく見込みです。 (5) 競合他社との競争優位性①太陽電池製造装置当社の主要顧客である米国の太陽電池メーカーにおいては、各製造プロセスに携わる装置サプライヤーが限定されており、実質的な競合はありません。国内外で事業化に向けた開発が進んでいるペロブスカイト型の次世代型太陽電池の製造装置に関しては、一般的な自動機メーカーが競合となりますが、これまで太陽電池製造装置で培った経験を活用した高度な提案をできることが当社の強みとして差別化しております。②太陽光パネルリサイクル装置当社とは異なる技術による解体装置の提供を行っている企業が存在しますが、当社の特許技術を活かした「ホットナイフ分離法」や「ブラシかきとり法」は、太陽光パネルのガラスと金属を分離でき、ガラスに残存する樹脂も極めて少なくすることができる点でリサイクル性が高く、処理能力も高いため、他社技術と比較しても技術的な優位性は高いものと考えております。このリサイクル性の高さは国内の板ガラスメーカーからも評価されており、当社の装置を使用して分離したカバーガラスは有価での買い取りが可能であるとの結果が出ています。当社の装置を使用することで分離したガラスの出し先を確保することができるため、太陽光パネルのリサイクルに参入しようとする事業者に対しては当社装置を導入する大きなインセンティブとなることから、競合に対する優位性は高いと考えております。また、アルミフレーム・J-Box除去装置は、太陽光発電所の現場で解体作業をすることを想定して開発したコンパクトでポータブルな装置であり、パネル処理に関するトータル運送コストを低減できるという強みがあります。③FA装置FA装置では数多くの競合が存在しますが、当社には大型ラインを製造できる松山工場の生産能力や、太陽電池製造装置で培った様々な技術、開発から製造までの一貫体制、豊富な海外実績、オーダーメイド装置の実績と経験といった強みがあり、大手企業を中心に大型のラインや各種FA装置を提供しています。また、太陽光パネルリサイクル装置の提供を通して産業廃棄物処理業界の企業と関係性を構築することができてきていることや、前述の技術力や実績を活かし、未だ自動化されておらず他の企業が着目していない領域に対して先行して装置の提案を行っていくことで、差別化を図っております。④部品当社が納入した装置に関連する部品販売のため、競合はありません。⑤環境関連サービス太陽光発電所の検査サービスでは、法定検査(目視検査、抵抗検査等)を含めた検査サービス(ドローンIR、洗浄、除草作業等)を提供する企業は多数存在しています。しかしながら、当社は独自技術を用いたI-V検査やEL検査により太陽光パネルの品質そのものを検査した上で解析レポートを作成しており、同様のサービスを提供できる競合先は限られていることや、ソーラーウェルネスという検査ネットワークを組成しており、日本全国の発電所で同品質の検査を提供できるという強みがあります。太陽光パネルのリユース・リサイクルにおいては、国内に数社競合先はいますが、当社には太陽光発電所の検査サービスで構築したネットワークがあり、排出されたパネルの回収と販売において大きな優位性となっております。 植物工場ビジネスにおいては、工場がある愛媛県内での植物工場が少なく、地元での「はこひめ」というブランドが浸透してきております。また、屋上太陽光発電システムによる自家発電で植物工場の電力を一部賄い、光熱費の削減とクリーンエネルギーによる生産を実現しております。(6) 経営戦略及び会社の対処すべき課題当社グループは、環境及び持続可能な社会の実現を意識し、既存事業の強化・拡大を図ってまいります。また、新しい分野に積極的に取り組むことによってリスク分散を図り、安定した業績を維持し、かつ成長することができる企業を目指しております。この方針の下、以下の対処すべき課題に取り組んでまいります。 ①太陽電池製造装置太陽電池製造装置については、米国の薄膜系太陽電池メーカーである主要顧客に対して、既存製品に関わる装置の新設や移設、既設装置の改造に加え、ペロブスカイト関連の新製品の開発装置やパイロット生産装置の提供などに引き続き取り組んでまいります。また、納入済み装置の保守サービスや部品販売についても安定的に積み上げてまいります。さらに、ペロブスカイト太陽電池の商業化に向けた取り組みが国内でも進んでいる状況において、当社の薄膜系太陽電池の経験を活かして、その装置需要を取り込んでまいります。また、新しい事業領域である前工程でのインクジェット塗布装置の提供により事業範囲を拡大することや、タンデム型等の新技術への対応も進めてまいります。②太陽光パネルリサイクル装置太陽光パネルのリサイクル装置については、政府がリサイクルを推進する動きを継続していることや、廃棄パネルが多い欧州においてもパネルリサイクルの事業化が進んでおります。このような状況から今後さらなる需要が見込まれ、営業活動と装置の開発を強化してまいります。また、太陽光パネルガラスの水平リサイクルを可能にした当社独自技術の「ホットナイフ分離法」と「ブラシかきとり法」の業界におけるデファクトスタンダード化を目指して、ガラスメーカーとの連携を強化してまいります。さらに、国内においては様々な企業と協力しながら、廃棄パネル回収のネットワーク構築にも取り組み、事業の拡大を図ってまいります。③FA装置太陽電池以外の業界へのFA装置については、人員を効率的に活用することで営業活動を強化し、既存の業界のみならず新しい業界においても安定的な顧客基盤の構築を図ってまいります。また、当社のスタンダード製品である真空貼合装置を様々な業界へ幅広く展開し、業績への貢献を目指してまいります。さらに、人手不足の解消、安全性の向上など、産業廃棄物業界が抱える課題や労働環境改善に向けて、自動化の需要を取り込んでまいります。既に実績のあるAI技術を活用した産業廃棄物の選別装置などの製品を、当社のスタンダード製品としてラインナップしていくことを目指してまいります。④環境関連サービス当社は太陽光パネルのリサイクル装置の販売を主な事業とする一方で、廃棄されるパネルの適正なリユース販売や、リサイクルを含めた適正処理を行なうという課題に取り組んでおります。太陽光発電所の検査サービスやパネルのリユース・リサイクルビジネスはそうした課題の解決に資するだけではなく、太陽光パネルリサイクル装置の販売拡大やパネル回収ネットワークの構築にもつながりますので、今後も継続して取り組んでまいります。植物工場ビジネスについては、引き続き安定供給を維持し、付加価値の高い品種の開発により次のステップを目指し、サステナブルなビジネスとして継続してまいります。⑤その他の課題その他の課題として、売上比率の高い米国の主要顧客との取り組みは継続しつつ、前工程を含めたペロブスカイト太陽電池向け装置、太陽光パネルリサイクル装置、産業廃棄物業界向け自動化装置などに取り組むことでポートフォリオの拡大に努めてまいります。また、今後の生産体制を強化するにあたり、装置製造に必要となる機械・電気・ソフト設計及び製造に係る技術力のさらなる向上が必要なため、新卒採用を積極的に行なうと同時に、若手の育成を担うことができる中途社員の採用も積極的に行なってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断した内容であります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「我々は、もの創りを通して、自然と社会と人間に必要とされる企業を目指します。」という企業方針に則って経営しております。たゆまぬ技術革新の努力により創り出す製品を通じ、地球環境、地域社会等に貢献し、あらゆるステークホルダーに必要とされる企業へと成長することが当社グループの存在意義であると考えております。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、2026年8月期の売上高8,014百万円、営業利益760百万円、親会社株主に帰属する当期純利益531百万円を達成することを目標としております。 (3) 主要製品・サービスの内容と対象となる顧客①太陽電池製造装置主に米国の太陽電池メーカーに対して、高性能かつ高効率な太陽光パネルを製造するための各種装置(電極形成装置、溶接装置、真空ラミネーター、検査装置、その他組立・搬送装置等)を提供しております。また、国内外の太陽光パネルメーカーに対し、ペロブスカイトなどの次世代型太陽電池用やその他様々な太陽電池に向けた製造装置を提供しております。ペロブスカイト太陽電池向けの装置においては、Gosan Tech Co,. Ltd.との業務提携により、太陽電池部分の製造に使用するインクジェット塗布装置も提供しております。②太陽光パネルリサイクル装置国内外の産業廃棄物処理業者等に対して、太陽光パネルを部材毎(ガラス、セルシート、アルミフレーム、ジャンクションボックス等)に分離・解体する装置を販売しております。最近では、電気工事会社など産業廃棄物処理業界以外の企業も新事業として参入する動きがあり、今後の顧客層の拡大が見込めます。屋内のみならず太陽光発電所の現地でも使用できるフレーム・ J-Box分離装置や、当社の独自技術である「ホットナイフ分離法」を搭載したガラス分離装置、当社の独自技術「ブラシかきとり法」を使用しガラスの分離後に表面に残存したEVA(樹脂)を取り除くEVAスクレーパーがあります。③FA装置国内外の自動車部品業界や電子部品業界、産業廃棄物処理業界等の太陽電池以外の業界に向けて、これまで蓄積した技術(真空技術、塗布技術、接合技術、検査・計測技術、ハンドリング技術、搬送技術等)をもとに、組立装置、検査装置、搬送装置、AI搭載選別機等の自動化・省力化のための各種FA装置を提供しております。また、スタンダード製品として多種多様な製品への用途がある真空貼合せ装置(真空ラミネーター)を提供しています。④部品当社装置の顧客に対して、装置の予備部品や消耗品を販売しております。主な販売先は、米国の太陽電池メーカーであります。⑤環境関連サービス環境関連サービスは、太陽光パネルに関連するサービス(太陽光発電所の検査サービス、太陽光パネルのリユース・リサイクル)と植物工場ビジネスであります。太陽光発電所の検査サービスは、太陽光発電事業者やEPC業者等に向けてサービスを展開しています。また、太陽光発電所から排出されたパネルを回収し、再利用可能なパネルを国内外の太陽光発電事業者や関連企業へリユース販売しています。再利用ができないパネルは、自社の太陽光パネルリサイクル装置で中間処理を行い、回収した金属やガラス等の有価物をリサイクル業者に販売するか、産業廃棄物処理業者に適正な廃棄処理を委託します。植物工場ビジネスでは、人工光により水耕したレタス(フリルレタス、グリーンリーフ、レッドフリル)を食品加工場やスーパー等に販売しております。 (4) 経営環境及び事業を行う市場の状況当連結会計年度における国内経済は、緩やかに回復しているものの、米国の通商政策や物価上昇、中国経済や中東情勢など、先行き不透明な状況は継続しています。①太陽電池製造装置米国の太陽電池市場は、企業の環境意識の高まりや一部の州政府等からの政策的支援や生成AIの発達に伴うデータセンターからの電力需要の高まり等を背景に、長期的な市場の成長が見込まれ、太陽電池メーカーによる生産能力拡大や研究開発のための設備投資が行われています。主要顧客である米国の太陽電池メーカーの1枚あたりの出力(変換効率)を向上させるための新製品の開発やデザイン変更に伴う新製品開発に係る開発用の装置需要に加え、歩留まり向上や生産能力(装置の生産スピード)向上及び生産設備の増強などのための装置追加や改造の機会があります。また、日本の太陽電池市場においては、従来の太陽光パネルよりも用途が広いペロブスカイト等の次世代型太陽電池の事業化に向けた開発が進展しており、開発用及び生産用の装置需要があります。日本政府としてもエネルギー安全保障の観点から、エネルギーの安定的で安価な供給を実現するため、GX予算を用いて普及促進を行っていく旨を表明しており、今後の需要増加も期待されます。 ②太陽光パネルリサイクル装置日本国内においては、将来的な使用済み太陽光パネルの大量排出に備えるため、太陽光パネルのリサイクル推進に係る法律整備の検討がなされていることや、リサイクルに関して高度な技術を導入する企業に対する産業廃棄物処理の広域認定や設備投資に対する税額控除等が行われていくことを前提に、日本政府や自治体の各種補助金を利用し新規事業として太陽光パネルの処理に参入する企業が増加しています。また、国内の板ガラスメーカーより当社の装置を利用して分離したカバーガラスについて有価での買い取りを行っていく旨が発表されたことで、課題となっていた分離後ガラスの出し先が確保され、参入障壁が緩和されたことで、市場がより拡大していくことが見込まれます。海外においても、欧州や豪州などを中心に太陽光パネルのリサイクルに向けた取り組みが活発化しており、太陽光パネルリサイクル装置の需要が拡大していく見込みです。③FA装置人手不足や高騰する人件費を背景として、生産性の向上やコスト削減に向けて、国内外の製造業において自動化及び省人化のためのFA装置に対するニーズが存在しています。また、真空貼り合せ装置は積層・貼合・封止・成形など用途が広く、研究開発・製品開発に使用される真空関連装置に対するニーズが広がっています。加えて、産業廃棄物処理業界では安全性、衛生面、人手不足等の労働環境に係る課題を抱えており、そういった状況の改善のため、作業の自動化・省人化の需要が高まっています。④部品当社の主要顧客である太陽電池メーカーにおいて、既存工場を含め装置台数が増加しているため、部品需要は今後も増加していく見込みです。⑤環境関連サービス発電所の検査サービスにおいては、大規模太陽光発電所の竣工前検査のほか、企業や自治体でも自家消費型太陽光発電の普及によって定期検査等の需要が見込まれます。太陽光パネルのリユース・リサイクルでは、現時点で大きな市場規模はありませんが、2032年以降に電力固定価格買取制度における買取期間を迎える太陽光発電所が発生してくることから、以降の排出量は増加していく見込みです。植物工場ビジネスは、気候変動に影響されず安定供給される野菜に対する需要が増えていく見込みです。 (5) 競合他社との競争優位性①太陽電池製造装置当社の主要顧客である米国の太陽電池メーカーにおいては、各製造プロセスに携わる装置サプライヤーが限定されており、実質的な競合はありません。国内外で事業化に向けた開発が進んでいるペロブスカイト型の次世代型太陽電池の製造装置に関しては、一般的な自動機メーカーが競合となりますが、これまで太陽電池製造装置で培った経験を活用した高度な提案をできることが当社の強みとして差別化しております。②太陽光パネルリサイクル装置当社とは異なる技術による解体装置の提供を行っている企業が存在しますが、当社の特許技術を活かした「ホットナイフ分離法」や「ブラシかきとり法」は、太陽光パネルのガラスと金属を分離でき、ガラスに残存する樹脂も極めて少なくすることができる点でリサイクル性が高く、処理能力も高いため、他社技術と比較しても技術的な優位性は高いものと考えております。このリサイクル性の高さは国内の板ガラスメーカーからも評価されており、当社の装置を使用して分離したカバーガラスは有価での買い取りが可能であるとの結果が出ています。当社の装置を使用することで分離したガラスの出し先を確保することができるため、太陽光パネルのリサイクルに参入しようとする事業者に対しては当社装置を導入する大きなインセンティブとなることから、競合に対する優位性は高いと考えております。また、アルミフレーム・J-Box除去装置は、太陽光発電所の現場で解体作業をすることを想定して開発したコンパクトでポータブルな装置であり、パネル処理に関するトータル運送コストを低減できるという強みがあります。③FA装置FA装置では数多くの競合が存在しますが、当社には大型ラインを製造できる松山工場の生産能力や、太陽電池製造装置で培った様々な技術、開発から製造までの一貫体制、豊富な海外実績、オーダーメイド装置の実績と経験といった強みがあり、大手企業を中心に大型のラインや各種FA装置を提供しています。また、太陽光パネルリサイクル装置の提供を通して産業廃棄物処理業界の企業と関係性を構築することができてきていることや、前述の技術力や実績を活かし、未だ自動化されておらず他の企業が着目していない領域に対して先行して装置の提案を行っていくことで、差別化を図っております。④部品当社が納入した装置に関連する部品販売のため、競合はありません。⑤環境関連サービス太陽光発電所の検査サービスでは、法定検査(目視検査、抵抗検査等)を含めた検査サービス(ドローンIR、洗浄、除草作業等)を提供する企業は多数存在しています。しかしながら、当社は独自技術を用いたI-V検査やEL検査により太陽光パネルの品質そのものを検査した上で解析レポートを作成しており、同様のサービスを提供できる競合先は限られていることや、ソーラーウェルネスという検査ネットワークを組成しており、日本全国の発電所で同品質の検査を提供できるという強みがあります。太陽光パネルのリユース・リサイクルにおいては、国内に数社競合先はいますが、当社には太陽光発電所の検査サービスで構築したネットワークがあり、排出されたパネルの回収と販売において大きな優位性となっております。 植物工場ビジネスにおいては、工場がある愛媛県内での植物工場が少なく、地元での「はこひめ」というブランドが浸透してきております。また、屋上太陽光発電システムによる自家発電で植物工場の電力を一部賄い、光熱費の削減とクリーンエネルギーによる生産を実現しております。(6) 経営戦略及び会社の対処すべき課題当社グループは、環境及び持続可能な社会の実現を意識し、既存事業の強化・拡大を図ってまいります。また、新しい分野に積極的に取り組むことによってリスク分散を図り、安定した業績を維持し、かつ成長することができる企業を目指しております。この方針の下、以下の対処すべき課題に取り組んでまいります。 ①太陽電池製造装置太陽電池製造装置については、米国の薄膜系太陽電池メーカーである主要顧客に対して、既存製品に関わる装置の新設や移設、既設装置の改造に加え、ペロブスカイト関連の新製品の開発装置やパイロット生産装置の提供などに引き続き取り組んでまいります。また、納入済み装置の保守サービスや部品販売についても安定的に積み上げてまいります。さらに、ペロブスカイト太陽電池の商業化に向けた取り組みが国内でも進んでいる状況において、当社の薄膜系太陽電池の経験を活かして、その装置需要を取り込んでまいります。また、新しい事業領域である前工程でのインクジェット塗布装置の提供により事業範囲を拡大することや、タンデム型等の新技術への対応も進めてまいります。②太陽光パネルリサイクル装置太陽光パネルのリサイクル装置については、政府がリサイクルを推進する動きを継続していることや、廃棄パネルが多い欧州においてもパネルリサイクルの事業化が進んでおります。このような状況から今後さらなる需要が見込まれ、営業活動と装置の開発を強化してまいります。また、太陽光パネルガラスの水平リサイクルを可能にした当社独自技術の「ホットナイフ分離法」と「ブラシかきとり法」の業界におけるデファクトスタンダード化を目指して、ガラスメーカーとの連携を強化してまいります。さらに、国内においては様々な企業と協力しながら、廃棄パネル回収のネットワーク構築にも取り組み、事業の拡大を図ってまいります。③FA装置太陽電池以外の業界へのFA装置については、人員を効率的に活用することで営業活動を強化し、既存の業界のみならず新しい業界においても安定的な顧客基盤の構築を図ってまいります。また、当社のスタンダード製品である真空貼合装置を様々な業界へ幅広く展開し、業績への貢献を目指してまいります。さらに、人手不足の解消、安全性の向上など、産業廃棄物業界が抱える課題や労働環境改善に向けて、自動化の需要を取り込んでまいります。既に実績のあるAI技術を活用した産業廃棄物の選別装置などの製品を、当社のスタンダード製品としてラインナップしていくことを目指してまいります。④環境関連サービス当社は太陽光パネルのリサイクル装置の販売を主な事業とする一方で、廃棄されるパネルの適正なリユース販売や、リサイクルを含めた適正処理を行なうという課題に取り組んでおります。太陽光発電所の検査サービスやパネルのリユース・リサイクルビジネスはそうした課題の解決に資するだけではなく、太陽光パネルリサイクル装置の販売拡大やパネル回収ネットワークの構築にもつながりますので、今後も継続して取り組んでまいります。植物工場ビジネスについては、引き続き安定供給を維持し、付加価値の高い品種の開発により次のステップを目指し、サステナブルなビジネスとして継続してまいります。⑤その他の課題その他の課題として、売上比率の高い米国の主要顧客との取り組みは継続しつつ、前工程を含めたペロブスカイト太陽電池向け装置、太陽光パネルリサイクル装置、産業廃棄物業界向け自動化装置などに取り組むことでポートフォリオの拡大に努めてまいります。また、今後の生産体制を強化するにあたり、装置製造に必要となる機械・電気・ソフト設計及び製造に係る技術力のさらなる向上が必要なため、新卒採用を積極的に行なうと同時に、若手の育成を担うことができる中途社員の採用も積極的に行なってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況イ.経営成績当連結会計年度における国内経済は、緩やかに回復しているものの、米国の通商政策や物価上昇、中国経済や中東情勢など、先行き不透明な状況は継続しています。当社が主な対象とする米国の太陽電池関連市場におきましては、各自治体の後押し等により、太陽光パネルの設置は堅調に推移しています。また、日本の太陽電池市場においても、次世代太陽電池であるペロブスカイト太陽電池について企業によるより明確な量産に向けた計画の発表や、日本政府や自治体からも開発・生産・設置に対する支援が表明され、大規模な補助金の投入が決定するなど、動きが活発化しています。また、国内外で使用済み太陽光パネルに対応する取り組みが進んでいます。国内ではリサイクルの義務化に関する法案について内容の見直しが行われる旨の発表がありましたが、再資源化事業の高度化を行う事業者に対する国としての認定を行うことや、その設備投資に対して税制優遇を行うことなどが法制化されるなど、国としてのリサイクル推進は継続すると思われます。海外では、環境意識の高い欧州やオーストラリアを中心にリサイクルに対する意識が高まっています。リサイクル装置の導入などに対する補助金の交付など行政からの支援も行われており、国内外でリサイクル事業へ参入を検討する企業が増えています。このような状況下、当連結会計年度の売上高は、部品の売上が想定以下であったものの、9,272百万円(前期比1,525百万円の減収)と概ね予定どおりとなりました。利益面においては、利益率が高い製品である部品の売上高が想定よりも少なかった一方で、米国主要顧客向け案件で現地作業における原価低減を実現できたことにより売上総利益が予定から微増しました。それに加えて販売費及び一般管理費は微減であったことで、営業利益は1,920百万円(前期比515百万円の減益)、経常利益は1,922百万円(前期比504百万円の減益)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,325百万円(前期比350百万円の減益)となりました。なお、装置関連事業と環境関連事業は2024年9月1日付の組織変更により装置関連事業に統合したため、当連結会計年度より装置関連事業の単一セグメントとしております。 ロ.財政状態(資産)当連結会計年度末における流動資産は9,649百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,309百万円の減少となりました。これは主として、現金及び預金の増加1,183百万円、流動資産のその他の増加48百万円があった一方で、売掛金の減少809百万円、仕掛品の減少2,715百万円があったことによるものであります。固定資産は3,261百万円となり、前連結会計年度末に比べ215百万円の減少となりました。これは主として、有形固定資産のその他の増加14百万円、投資その他の資産のその他の増加18百万円があった一方で、建物及び構築物の減少159百万円、無形固定資産のその他の減少22百万円、繰延税金資産の減少61百万円があったことによるものであります。この結果、総資産は、12,911百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,524百万円の減少となりました。(負債)当連結会計年度末における流動負債は1,972百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,697百万円の減少となりました。これは主として、買掛金の増加390百万円があった一方で、電子記録債務の減少1,867百万円、未払法人税等の減少409百万円、前受金の減少1,689百万円、流動負債のその他の減少51百万円あったことによるものであります。固定負債は103百万円となり、前連結会計年度末に比べ22百万円の増加となりました。これは主として、退職給付に係る負債の増加17百万円、固定負債のその他の増加5百万円があったことによるものであります。この結果、負債合計は、2,075百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,675百万円の減少となりました。(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は10,835百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,151百万円の増加となりました。これは主として、親会社株主に帰属する当期純利益1,325百万円の計上があった一方で、利益剰余金の配当215百万円があったことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、税金等調整前当期純利益の計上1,922百万円、減価償却費の計上、売上債権の減少、棚卸資産の減少があった一方で、仕入債務の減少、前受金の減少、有形及び無形固定資産の取得による支出、配当金の支払額があったことにより、前連結会計年度末に比べ1,183百万円増加し、6,421百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は1,477百万円(前連結会計年度は557百万円の取得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益の計上1,922百万円、減価償却費の計上228百万円、売上債権の減少822百万円、棚卸資産の減少2,710百万円があった一方で、仕入債務の減少1,470百万円、前受金の減少1,686百万円、営業活動によるキャッシュフローのその他の減少9百万円、法人税等の支払額986百万円があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は64百万円(前連結会計年度は89百万円の支出)となりました。これは主として、有形及び無形固定資産の取得による支出64百万円があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は218百万円(前連結会計年度は134百万円の支出)となりました。これは主として、配当金の支払額214百万円があったことによるものです。 ③生産、受注及び販売の実績イ.生産実績当社グループは、装置関連事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の生産実績は次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)装置関連事業5,291,45947.8(注)金額は販売価格によっております。ロ.受注実績当社グループは、装置関連事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の受注状況は次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)装置関連事業7,916,26592.06,723,44583.2ハ.販売実績当社グループは、装置関連事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。製品カテゴリの名称販売高(千円)前期比(%)太陽電池製造装置7,159,183-FA装置772,045-太陽光パネルリサイクル装置228,283-部品971,331-環境関連サービス141,194-合計9,272,03785.9(注)1.当連結会計年度から新たに製品カテゴリを区分しており、必要な財務情報を遡って作成することが実務上困難であるため、前期比は合計のみを記載しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。前連結会計年度 FIRST SOLAR,INC.             7,848,700千円 72.7% 当連結会計年度 FIRST SOLAR,INC.             7,216,062千円 77.8% (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度における当社グループの経営成績については、売上高は9,272百万円(前期比1,525百万円の減収)となりました。主な案件として、太陽電池製造装置に関しては米国の太陽電池メーカーである主要顧客に対して、新工場向け案件やペロブスカイト用開発装置、追加装置、改造案件を中心に売上計上しました。また、既存顧客である国内太陽電池メーカー複数社に対して、ペロブスカイト用開発装置やシリコン結晶系太陽電池用の新規装置も売上計上しました。FA装置は、電子部品業界向けの案件や自動車部品業界の日系企業米国法人向けの案件を中心に売上計上しました。太陽光パネルリサイクル装置は、国内企業向けにフレーム・J-Box分離装置を3台、ガラス分離装置を1台、海外企業向けにフレーム・J-Box分離装置を2台、ガラス分離装置を1台売り上げ計上しました。部品販売は米国関税の影響や顧客の設備投資計画等の影響により米国主要顧客からの発注が減少したことにより、下期における売上高は想定よりは減少したものの、堅調に推移しました。また、環境関連サービスでは太陽光発電所の検査サービスや植物工場ビジネスを中心に売上計上しました。営業利益は1,920百万円(前期比515百万円の減益)となり、業績予想を若干、上回りました。これは主に、現地作業における原価低減を実現できたこと、販売費及び一般管理費を若干、削減できたことが要因であります。 なお、装置関連事業と環境関連事業は2024年9月1日付の組織変更により装置関連事業に統合したため、当連結会計年度より装置関連事業の単一セグメントとしております。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報イ.キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。ロ.資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資金需要の主なものは、原材料の仕入、外注費及び労務費などの製造費用のほか、人件費、研究開発費等を中心とする販売費及び一般管理費の支出によるものであります。これらの資金需要につきましては、自己資金にて対応することを基本としており、必要に応じて銀行借入を行うこととしております。そのために銀行2行と総額10億円の当座貸越契約を締結しており、柔軟に資金調達できる体制を構築しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。④経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 太陽電池市場の停滞・減速
    エヌ・ピー・シーの売上は太陽電池業界への依存度が高いため、太陽電池の普及が停滞したり減速したりすると、業績に大きな影響が出る可能性があります。特に、新規設置に影響を受ける製造装置や竣工前検査の売上が減少するリスクがあります。これに対し、同社はパネルの製造から廃棄まで幅広い事業を展開し、リスク分散を図っています。
  • 為替変動による業績悪化
    海外売上高比率が6~8割と高いため、為替レートの変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。円高になると、海外での価格競争力が低下したり、為替差損が発生したりするリスクがあります。同社は、海外顧客との取引を円建てにする、為替予約を活用するなどの対策を講じていますが、為替の予測は困難です。
  • 大口顧客への依存
    米国の太陽電池メーカーであるFirst Solar社への売上比率が高い状況です。もし同社の事業環境が悪化したり、取引が減少したりすると、エヌ・ピー・シーの業績に大きな影響が出る可能性があります。同社は、First Solar社との関係強化に加え、ペロブスカイト太陽電池向け装置やリサイクル装置の販売を強化し、顧客依存度の解消を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|5,368 文字
3【事業等のリスク】以下において、当社グループが事業を展開していく上で、特に重要と考えるリスクを記載しております。当社グループは、これらのリスクの発生可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ですが、当社株式に対する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項も併せて、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、本文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1) 太陽電池市場の停滞又は減速a.リスクの内容当社グループの売上高は太陽電池業界向けの割合が高く、将来何かしらの理由により、太陽電池の普及が停滞あるいは減速した場合、減損損失の発生を含め、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。b.リスクへの対応策太陽光パネルの新規設置に影響を受ける製品やサービス(太陽電池製造装置、太陽光発電所の竣工前検査等)以外にも、既に設置されたパネルに対する製品やサービス(太陽光発電所の検査機器や検査サービスの提供等)、排出パネルに対する製品やサービス(リユース販売、太陽光パネルリサイクル装置、中間処理業等)のように、太陽電池の製造から廃棄まで幅広く事業を展開することで、当該リスクによる影響を低減させる取り組みをしています。また、太陽電池業界以外のFA装置や新規事業にも力を入れることで、太陽電池業界以外の売上高を増やしています。c.リスクが顕在化する可能性の程度や時期太陽電池の経済性の向上や環境意識の高まりを受け、太陽電池の設置は世界的に広がりを見せています。中長期的にも堅調に普及することが期待されており、当該リスク発生の可能性は低いと考えています。 (2) 為替の変動a.リスクの内容当社グループは数多くの海外企業と取引しており、会計年度により異なりますが、海外売上高比率は6~8割であります。そのため、為替が円高傾向となる場合には、為替差損が発生する可能性があることや、海外の競合メーカーと比較して価格競争力が低下し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、円安傾向となると海外調達コストが上がり、原価への影響が出る可能性がありますが、現段階では海外調達比率が低いためにリスクレベルは低いと考えます。b.リスクへの対応策為替変動による損益への影響を抑えるため、基本的に海外顧客との取引通貨は円建てとしています。また、例外的に外貨建て取引をする場合については、ある一定の規模を超える取引については為替予約を行っています。また、競争力の高い製品やサービスを提供するため、常に品質向上に努めるとともにコストダウンを図っています。円高傾向となった場合には海外調達比率を上げることがひとつの対策となります。c.リスクが顕在化する可能性の程度や時期為替の変動は様々な要因により発生するものであるため、当社が将来的な動向やリスク発生の可能性を予想することは困難であります。しかしながら当事業年度において、歴史的な円安により日本経済全体が影響を受けており、この状況が続く限り当社業績については、上述のとおり海外調達比率が低く国内調達が中心となっているため、影響は限定的です。 (3) 売上計上時期や個別案件の利益率に伴う業績変動a.リスクの内容顧客の都合による設計変更や検収時期の変更等が発生する場合があり、当初予定していた売上計上時期が後ろ倒しになることで短期的な業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが提供する製品やサービスは案件毎の利益率が一定ではないため、個別案件の積み上がり状況によっては短期的に利益率が変動する可能性があります。更に、開発要素を含む案件を戦略的に受注した場合や、設計や製造工数の超過等により原価が想定以上となった場合、当初想定していなかった製品の不具合等が発生した場合は、通常見込まれる利益率が確保できない場合があります。b.リスクへの対応策基本的に品質マネージメントシステム(ISO9001)に則して、顧客との認識の齟齬によるリスクを発生させないため、ミーティングの際には議事録を作成し、顧客から当該議事録の確認を受けています。客先要求事項を精査したうえで担当部門が試算し、精度の高い見積りをしています。受注後は、複数回のミーティング(デザインレビュー)を実施することで、顧客の要望や当社が対応すべき事項を各部署の担当者が情報共有しています。製造段階においては、製作途中の大型案件について定例幹部会で工程の進捗状況をレビューすることで、費用の超過が発生していないか等を確認し、必要に応じて対策をしています。最終的な売上段階においては、仕様未達による検収遅れのリスクを低減するため、装置の出荷に先立って、松山工場で要求する仕様を満たしているかどうかを顧客立ち合いの下で確認しています。c.リスクが顕在化する可能性の程度や時期当該リスクは常に発生する可能性があります。なお、大型案件の場合には売上高が10億円を超えるものもあることから、発生した場合には期初に発表した業績予想から大きく変動する可能性があります。 (4) 大口顧客の事業環境の変動による影響についてa.リスクの内容当社グループの売上高比率は、自ずと規模の大きい企業又は設備投資に積極的な企業に対する割合が高くなります。現在、特に米国の太陽電池メーカーであるFirst Solar, Inc.及びその子会社(以下「First Solar社」という)に対する当社グループの売上比率が高い状況でありますが、同社の事業環境が大幅に縮小した場合や、同社の信用力が低下した場合、当社との取引が減少した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。b.リスクへの対応策First Solar社に対しては今後も安定的な取引が継続できるよう、研究開発やコストダウンに力を入れ、より高品質で低コストな装置を提供することで関係の強化を図っています。また、米国へ工場を設置して同社へのサービスを充実させると同時にハイエンドな製造装置を必要とするFirst Solar社以外の太陽電池メーカーへの販売を強化し、米国での太陽電池業界以外の様々な業界へFA装置の提供をしてまいります。また、市場の拡大が見込まれているペロブスカイト太陽電池向け製造装置や太陽光パネルリサイクル装置を引き続き伸ばしていくことで、業績が特定顧客のみに依存する状況の解消を図っています。c.リスクが顕在化する可能性の程度や時期First Solar社はNASDAQ上場企業であり、信用力が高く財務体質が安定しています。また、同社がメインターゲットとしている米国の太陽電池市場は非常に堅調であり、今後も継続した成長が期待されております。また、当社グループは同社と長年の取引実績があり、信頼関係も構築していることから、取引が急激に減少する可能性は低いと考えています。しかしながら、現時点における依存度は非常に高いことから、仮にリスクが顕在化した場合は当社の業績に大きな影響を与える可能性があります。 (5) 部品・原材料の価格上昇a.リスクの内容部品全般について価格の上昇は継続しています。急激な価格の上昇が発生する場合、製造原価が増加し利益を圧迫する等の事態により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。b.リスクへの対応策当社グループはオーダーメイド装置を製造しているため、見積りの時点で部品価格を装置価格に反映させています。また、仕入先との交渉により、仕入価格の抑制に努めています。更に、装置の販売契約において、受注から仕入までの期間に想定を上回る急激な部品価格の変動が発生した場合には、再交渉できるような条項を盛り込むよう営業における交渉努力をしております。c.リスクが顕在化する可能性の程度や時期当社の製造原価における材料費の割合は60~70%程度と高く、部品価格の上昇は当社の業績に大きく影響します。第31期からは、部品の価格上昇を見込んだ販売価格による契約ができており、一定の利益率を確保できております。 (6) 国内大型案件に関連する運転資金の手配a.リスクの内容ペロブスカイト太陽電池向けの製造装置は国内向けが多い中で、国内企業からの受注においては前受金を受領できず、検収後一括支払いとなるケースがほとんどであります。その場合仕入れなどに係る出費が先行するため、特に大きな規模の案件では、当社グループの資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。b.リスクへの対応策当社グループは将来的な国内からの大型案件の受注を想定し、自己資本比率を高め、現預金を多く持つことで対応できるように財務体制を整えています。また、必要に応じて銀行借り入れを行うことも視野に入れております。c.リスクが顕在化する可能性の程度や時期当該リスクは常に発生する可能性がありますが、特に今後数年間にかけて、国内向けの大型案件の受注が入る可能性が高いと考えております。一方、現預金を多く持つなどの対応を既に行っているため、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性は低いと考えられます。 (7) 自然災害の発生a.リスクの内容当社グループは、愛媛県松山市に工場を有しておりますが、同地域で想定を超える大規模な自然災害が発生し、工場の生産能力が減少もしくは無くなった場合には、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。b.リスクへの対応策松山工場での生産方法は製造設備を使用してライン生産するのではなく、セル方式で製造部員が装置を組み立てる方法であるため、工場が被災した場合でも人員とスペースが確保できれば事業を継続できる体制となっています。現在、生産体制の強化のため製造を協力会社へ一部委託する体制ができており、充分な人員とスペースが確保できない場合においても、協力会社での生産を増やすこと等で臨機応変に生産能力を確保できます。なお、装置図面等の事業上の重要情報や会計データについては、社内ネットワークでバックアップ体制を構築しており、速やかに復旧できる体制を構築しています。 c.リスクが顕在化する可能性の程度や時期保険会社が評価している自然災害リスクの評点において、当社松山工場の所在地で今後30年以内に震度6強を超える地震が発生する確率は18.4%とされています。また、全国を13地域に区分する場合、松山工場は四国地域に該当しますが、台風接近数は13地域中8番目となっています。しかしながら、津波被害、洪水被害、土砂災害についてはリスクが低いとされており、一般的に他地域よりリスクが顕在化する可能性は低いと考えています。 (8) 繰延税金資産に関するリスクa.リスクの内容当社グループは、将来減算一時差異等に対して繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の計算は、将来の課税所得に関する予測・仮定に基づいており、その予測・仮定が変更された場合や、税率変更を含む税制改正、会計基準等の改正が行われた場合には、繰延税金資産の計算の見直しが必要になり、当社グループの当期純利益に影響を与える可能性があります。b.リスクへの対応策繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり基準とした利益計画の実現可能性について慎重に検討を行い、合理的かつ保守的に見積った課税所得について繰延税金資産を計上することとしております。また、回収可能性を定期的に見直しております。c.リスクが顕在化する可能性の程度や時期当社グループの売上構成において多くを占める主要顧客の設備投資の有無により、事業年度ごとの利益計画が変動すること、また税制等の改正は予期せず行われることから、当該リスクは常に発生する可能性があります。 (9) 受注増による生産能力不足a.リスクの内容受注の急激な増加や、技術者の高齢化による人員不足等により、松山工場の生産能力が不足した場合、装置の納期の超過、要求仕様の未達、受注機会の損失等が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。b.リスクへの対応策装置の組立に関しては、協力会社の業務委託や派遣社員の受け入れにより、設備投資を行うことなく生産能力を拡大することが可能です。他方、設計および電気設計に関しては業務委託が不可能なため人員増強が必要であることや、技術者の高齢化への対応として、若手技術者の採用を強化し教育を行っております。また、製造スケジュールを綿密に調整し、顧客との交渉により十分な納期を確保しています。c.リスクが顕在化する可能性の程度や時期顧客からの納期短縮の要求が強まった場合や、受注が急激に増加した場合等、当該リスクは常に発生する可能性がありますが、生産体制の見直しや顧客との交渉により十分に対応可能と考えております。 これらの重要なリスクに加え、訴訟リスク、知的財産を侵害される又は侵害するリスク、法的規制に伴うリスク、カントリーリスク、情報セキュリティリスク等、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性のある様々なリスクが存在しています。

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