事業の概要
- CRM事業が主力ベルシステム24ホールディングスは、主にコンタクトセンター業務を中心としたCRM(顧客関係管理)事業を展開しています。これは、企業が顧客との良好な関係を築き、維持するための様々なサービスを提供するビジネスモデルです。電話対応だけでなく、AIなどの最新技術も活用し、顧客サポート、セールスサポート、技術サポートなど多岐にわたる業務を請け負っています。
- アウトソーシングで効率化企業が自社で行うには手間やコストがかかるカスタマーサポートや営業支援、さらには経理・人事といったBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)業務も代行しています。これにより、クライアント企業は主要業務に集中でき、効率的な経営が可能になります。ベルシステム24は、この分野で40年以上の実績を持つ業界のパイオニアです。
- コンサルティングも提供単に業務を代行するだけでなく、クライアント企業の業務プロセスを分析し、効率化や自動化のためのコンサルティングやソリューション導入支援も行っています。これにより、クライアント企業の事業価値向上に貢献し、より深いパートナーシップを構築しています。人とテクノロジーを組み合わせた独自の運用ノウハウが強みです。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- CRM事業ベルシステム24ホールディングスの主要な収益源であり、報告セグメントも「CRM事業」のみです。この事業では、電話による顧客対応(インバウンド・アウトバウンドコール)に加え、AIなどの先進技術を活用した多様なサービスを提供しています。具体的には、クライアント企業のカスタマーサポート、セールスサポート、テクニカルサポート、そして経理・人事などのBPO業務やコンサルティングが含まれます。国内外で事業を展開しており、グループの中核を担っています。
- コンテンツ事業株式会社ベルシステム24が営む事業の一部で、モバイルやPCを通じて一般消費者向けの月額課金コンテンツを販売しています。これは、CRM事業とは異なる収益源であり、主にデジタルコンテンツの提供を通じて収益を得るモデルです。報告セグメント上は「その他」に分類されます。
- 特例子会社による事業株式会社ベル・ソレイユは、障がい者の雇用促進を目的とした特例子会社です。主な業務は、ベルシステム24グループ内の総務業務や事務代行の受託です。これは、グループ全体の業務効率化と社会的責任の遂行を両立させる事業であり、報告セグメント上は「その他」に分類されます。
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3 【事業の内容】当社グループは、持株会社である当社、連結子会社8社(株式会社ベルシステム24、株式会社スカパー・カスタマーリレーションズ、Horizon One株式会社、BELLSYSTEM24 VIETNAM Inc.、鈴華股份有限公司、株式会社シンカー、株式会社ベル・ソレイユ他1社)及び持分法適用関連会社3社(CTCファーストコンタクト株式会社、株式会社TBネクストコミュニケーションズ、True Touch Co., Ltd.)で構成されており、コンタクトセンター業務を中心とするCRM事業を主たる事業として、全国及び海外で事業を展開しております。当社グループの中核である株式会社ベルシステム24は、1982年の創業以来40年超にわたり、企業と生活者の接点となるコンタクトセンターを中心とした幅広いアウトソーシング事業を展開し、業界のスタンダードモデルを創出してまいりました。人とテクノロジーの力を掛け合わせることで培ってきた運用知見をもとに、事業価値の向上を目指し、電話を主なサービスチャネルとする従来型のサービス提供方法に加え、新たなソリューションの開発に積極的に取り組む等、グループとしての成長を実現してまいりました。当社グループの事業における当社及び関係会社の位置づけ及びセグメントとの関連は、以下の通りであります。 当社グループの連結財務諸表における報告セグメントは「CRM事業」のみでありますが、「その他」として、株式会社ベルシステム24の営むコンテンツ事業及び株式会社ベル・ソレイユの営む事業を記載しております。 ① CRM事業CRM事業では、電話を主なコミュニケーションチャネルとする従来型のインバウンド・アウトバウンドコールの業務に加え、AIをはじめとする先進ソリューションを活用した様々なサービスを、クライアント企業へ提供しており、具体的には、以下の通りであります。・クライアント企業のカスタマーサポート業務(主に、クライアント企業の商品・サービスに関する質問に対応する業務)・クライアント企業のセールスサポート業務(主に、クライアント企業の商品・サービスの販促をサポートする業務)・クライアント企業のテクニカルサポート業務(主に、クライアント企業のIT製品の操作方法等に関する質問に対応する業務)・BPO業務(主に、経理・人事分野における業務、市場調査・データ入力作業等を請け負う業務、医薬品・医療機器の開発支援業務)・クライアント企業の業務全般に対するコンサルティング及び高度化支援業務(業務プロセスの可視化・最適化を起点に、効率化・自動化を目的としたソリューションの導入及び運用の実行支援を提供) (主な関係会社)株式会社ベルシステム24、株式会社スカパー・カスタマーリレーションズ、 Horizon One株式会社、BELLSYSTEM24 VIETNAM Inc.、鈴華股份有限公司、株式会社シンカー、 CTCファーストコンタクト株式会社、株式会社TBネクストコミュニケーションズ、 True Touch Co., Ltd. ② その他 株式会社ベルシステム24のコンテンツ事業は、モバイル・PC等を通じ、一般消費者向けの月額課金によるコンテンツ販売を行っております。 また、株式会社ベル・ソレイユは、障がい者の雇用促進を目的とする特例子会社として、当社グループの総務業務及び事務代行の受託を主な業務としております。(主な関係会社)株式会社ベルシステム24、株式会社ベル・ソレイユ なお当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 事業の系統図は、以下の通りであります。 (注) →は、営業取引の流れを示しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2026時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 40年超の業界経験と運用知見、AI等の先進ソリューション活用による付加価値提供。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 40年超のコンタクトセンター事業経験と、人とテクノロジーを掛け合わせた運用知見。 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:人材確保・人材育成 / 情報漏洩・改ざん・個人情報保護・サイバー攻撃 / システム・業務停止
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
同社はコールセンター事業における長年の実績と顧客からの信頼を築いているが、明確な特許やブランド力による独占的な優位性は限定的。一部顧客との長期契約は存在するものの、それが直接的な無形資産の強さを示すものではない。
スイッチングコスト★★★☆☆
顧客企業は、コールセンター業務を外部委託する際に、オペレーターの教育コスト、システム導入コスト、業務引き継ぎの複雑さなど、乗り換えに伴う一定のスイッチング・コストが発生する。特に大規模なコールセンター業務ではこの傾向が強い。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との契約に基づいたサービス提供が中心である。
コスト優位★★☆☆☆
規模の経済による効率化や、長年のオペレーションノウハウの蓄積により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、人件費の変動や競合他社との価格競争により、構造的なコスト優位性は限定的。
規模の経済★★★★☆
国内最大級のコールセンター事業者として、大規模なオペレーション能力と多数の拠点網を有している。これにより、多様な顧客ニーズに対応できる体制を構築しており、業界内での一定の寡占状態を形成している。
- 長年の実績と業界標準ベルシステム24は1982年の創業以来40年以上にわたり、コンタクトセンター業界で事業を展開し、業界のスタンダードモデルを築いてきました。この長年の経験と実績は、新規参入企業にとって模倣が難しい強固な競争優位性となります。
- 人とテクノロジーの融合同社は、オペレーターによる「人の力」とAIなどの「テクノロジーの力」を組み合わせることで、高品質かつ効率的なサービス提供を実現しています。この独自の運用知見は、顧客満足度向上とコスト効率化の両面で優位性を生み出しています。
- 多様なソリューション提供従来の電話対応だけでなく、AIを活用した先進ソリューションやBPO業務、コンサルティングまで、幅広いサービスを提供しています。これにより、クライアント企業の多様なニーズに対応でき、顧客の囲い込みや新たなビジネス機会の創出につながる可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)経営の基本方針当社グループは、「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」という企業理念(PURPOSE)の下、お客様に最適なソリューションを提供し、新たなビジネス価値を創造するとともに、多様化への取り組みも推進してまいりました。これからも持続的で健全な成長の実現を目指すために、以下の施策を重点的に取り組んでいく所存であります。 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 対処すべき課題当社グループは、パーパスである「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」の下、コーポレートボイス「その声に、どうこたえるか。」を策定し、これを体現する取り組みを推進しております。 ② 財務上の課題当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入れを行っており、2026年2月期の有利子負債依存度は39.7%となっております。市場金利が上昇した場合及び財務制限条項に抵触した場合には、当社グループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。また、2026年2月末現在、連結財政状態計算書にのれんを947億円計上しており、総資産の55.7%を占めております。事業収益性が低下した場合等にはのれんの減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 (3)経営上の目標とする経営指標2026年4月、『中期経営計画2028』を策定いたしました。労働人口の減少による深刻な人手不足、IT技術の加速度的な進化による産業構造の変革等により、ビジネス環境が大きく変化するなか、社会の新たな声(課題)に応えていくことが当社の責任だと考えております。これまで当社が培ってきた膨大なデータとメソッド、人財マネジメント力、そして共創ネットワークにAIを掛け合わせることで「ヒトとAIの好循環」を創り出し、全方位でビジネスを進化させる「Hybrid Intelligence for All」をコンセプトに、持続的で健全な成長の実現を目指してまいります。 具体的には、3つの重点施策「①データ活用の拡張」「②ヒトの価値最大化」「③パートナー資本の深化」の取り組みにより、スマートコンタクトセンター事業によるCXの高度化と、スマートビジネスサポート事業によるBPO領域の拡大を推進していく所存であります。 ① データ活用の拡張年間5億件の対話データ、40年間にわたり現場で培ってきた運用ノウハウや専門業務知見を活用可能なデータ・メソッドとしてナレッジデータ化し、AIによって競争優位へと昇華させます。その中核となるのが、当社独自のコンタクトセンター自動化モデル「Hybrid Operation Loop」であります。第1弾として開発が完了した「Knowledge Generator」に続き、第2弾として顧客からの質問に対しAIがオペレーターに回答を提示する機能の開発、第3弾として自動対話応答機能の開発を推進し、コンタクトセンター自動化の実現を目指してまいります。これにより、深刻な労働力不足という社会課題を解決しながら、収益性の高いビジネスモデルへの転換を図ってまいります。また、BPO領域では、年間1,500社を超える業務実績から得た業界ごとの専門業務知見をビジネス価値へと転換していきます。㈱AVILENとの協業により、AIの導入から開発、運用・実装までを一貫して伴走する「AI-Collaborative BPO」モデルの提供を推進いたします。現場業務の属人化やプロセスの不透明さが障壁となり「どの業務を、どこまで切り出すべきか」の判断ができず、アウトソースに踏み出せない企業のニーズをしっかりと取り込み、付加価値を高めるとともに、効率化による収益性の高いBPOサービスを実現し、売上収益の拡大に繋げてまいります。 ② ヒトの価値最大化AIが業務の自動化を担う一方で、人間は創造性の追求へと役割をシフトし、顧客感情への深い寄り添いや高度なコンサルティング、未知の状況への判断といった高付加価値サービスを拡大いたします。この実現に向け、CEO直轄のAI・DX推進プロジェクトを発足し、全社員がAI活用を実践、全ての業務プロセスで構造変革を目指してまいります。AIの導入を推進する人材を2,500人以上に増強し、個と組織の力を強化するとともに、経営と現場が一体となり実効性ある取り組みを推進してまいります。 ③ パートナー資本の深化伊藤忠商事㈱やTOPPAN㈱を中心としたアライアンス・ネットワークにAIを掛け合わせ、4つのアプローチで事業ポートフォリオを拡張し、事業の多角化及び規模の拡大を加速してまいります。 ⅰ 内製コンタクトセンターや機能関連子会社のロールアップによる規模の拡大ⅱ 様々な業界におけるコンタクトセンター自動化の伴走型支援の推進による、コンタクトセンター自動化モデル「Hybrid Operation Loop」の進化ⅲ 建設、製造・小売、製薬・医療等の業界特化BPO事業者への出資や、人事・経理等の業務特化型企業との取り組み拡大によるBPO専門領域の拡大ⅳ AIテクノロジー系企業との資本・業務提携によるBPOサービスの拡大 これらの施策の実現に向け、引き続き多様な人材が長期に渡り活躍できる環境の整備にも注力してまいります。当社グループでは、パーパスである「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」のもと、人的資本戦略として、「"プロフェッショナル"が集う、"働きがい"のある職場の実現」を掲げております。事業多角化に不可欠な専門人材育成、高度な専門性を評価する仕組みの構築により、成長実感の向上・働きがいの向上・生産性の向上を実現し、主体的な社員の増加による継続的なイノベーション創出を目指してまいります。 (定量目標数値)具体的な定量目標については、以下の通りであります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)経営の基本方針当社グループは、「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」という企業理念(PURPOSE)の下、お客様に最適なソリューションを提供し、新たなビジネス価値を創造するとともに、多様化への取り組みも推進してまいりました。これからも持続的で健全な成長の実現を目指すために、以下の施策を重点的に取り組んでいく所存であります。 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 対処すべき課題当社グループは、パーパスである「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」の下、コーポレートボイス「その声に、どうこたえるか。」を策定し、これを体現する取り組みを推進しております。 ② 財務上の課題当社グループは、金融機関を貸付人とする借入契約を締結し多額の借入れを行っており、2026年2月期の有利子負債依存度は39.7%となっております。市場金利が上昇した場合及び財務制限条項に抵触した場合には、当社グループの存続に悪影響を及ぼす可能性があります。また、2026年2月末現在、連結財政状態計算書にのれんを947億円計上しており、総資産の55.7%を占めております。事業収益性が低下した場合等にはのれんの減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。 (3)経営上の目標とする経営指標2026年4月、『中期経営計画2028』を策定いたしました。労働人口の減少による深刻な人手不足、IT技術の加速度的な進化による産業構造の変革等により、ビジネス環境が大きく変化するなか、社会の新たな声(課題)に応えていくことが当社の責任だと考えております。これまで当社が培ってきた膨大なデータとメソッド、人財マネジメント力、そして共創ネットワークにAIを掛け合わせることで「ヒトとAIの好循環」を創り出し、全方位でビジネスを進化させる「Hybrid Intelligence for All」をコンセプトに、持続的で健全な成長の実現を目指してまいります。 具体的には、3つの重点施策「①データ活用の拡張」「②ヒトの価値最大化」「③パートナー資本の深化」の取り組みにより、スマートコンタクトセンター事業によるCXの高度化と、スマートビジネスサポート事業によるBPO領域の拡大を推進していく所存であります。 ① データ活用の拡張年間5億件の対話データ、40年間にわたり現場で培ってきた運用ノウハウや専門業務知見を活用可能なデータ・メソッドとしてナレッジデータ化し、AIによって競争優位へと昇華させます。その中核となるのが、当社独自のコンタクトセンター自動化モデル「Hybrid Operation Loop」であります。第1弾として開発が完了した「Knowledge Generator」に続き、第2弾として顧客からの質問に対しAIがオペレーターに回答を提示する機能の開発、第3弾として自動対話応答機能の開発を推進し、コンタクトセンター自動化の実現を目指してまいります。これにより、深刻な労働力不足という社会課題を解決しながら、収益性の高いビジネスモデルへの転換を図ってまいります。また、BPO領域では、年間1,500社を超える業務実績から得た業界ごとの専門業務知見をビジネス価値へと転換していきます。㈱AVILENとの協業により、AIの導入から開発、運用・実装までを一貫して伴走する「AI-Collaborative BPO」モデルの提供を推進いたします。現場業務の属人化やプロセスの不透明さが障壁となり「どの業務を、どこまで切り出すべきか」の判断ができず、アウトソースに踏み出せない企業のニーズをしっかりと取り込み、付加価値を高めるとともに、効率化による収益性の高いBPOサービスを実現し、売上収益の拡大に繋げてまいります。 ② ヒトの価値最大化AIが業務の自動化を担う一方で、人間は創造性の追求へと役割をシフトし、顧客感情への深い寄り添いや高度なコンサルティング、未知の状況への判断といった高付加価値サービスを拡大いたします。この実現に向け、CEO直轄のAI・DX推進プロジェクトを発足し、全社員がAI活用を実践、全ての業務プロセスで構造変革を目指してまいります。AIの導入を推進する人材を2,500人以上に増強し、個と組織の力を強化するとともに、経営と現場が一体となり実効性ある取り組みを推進してまいります。 ③ パートナー資本の深化伊藤忠商事㈱やTOPPAN㈱を中心としたアライアンス・ネットワークにAIを掛け合わせ、4つのアプローチで事業ポートフォリオを拡張し、事業の多角化及び規模の拡大を加速してまいります。 ⅰ 内製コンタクトセンターや機能関連子会社のロールアップによる規模の拡大ⅱ 様々な業界におけるコンタクトセンター自動化の伴走型支援の推進による、コンタクトセンター自動化モデル「Hybrid Operation Loop」の進化ⅲ 建設、製造・小売、製薬・医療等の業界特化BPO事業者への出資や、人事・経理等の業務特化型企業との取り組み拡大によるBPO専門領域の拡大ⅳ AIテクノロジー系企業との資本・業務提携によるBPOサービスの拡大 これらの施策の実現に向け、引き続き多様な人材が長期に渡り活躍できる環境の整備にも注力してまいります。当社グループでは、パーパスである「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」のもと、人的資本戦略として、「"プロフェッショナル"が集う、"働きがい"のある職場の実現」を掲げております。事業多角化に不可欠な専門人材育成、高度な専門性を評価する仕組みの構築により、成長実感の向上・働きがいの向上・生産性の向上を実現し、主体的な社員の増加による継続的なイノベーション創出を目指してまいります。 (定量目標数値)具体的な定量目標については、以下の通りであります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における日本経済は、雇用・所得環境の改善や各種施策の効果もあり、個人消費や設備投資の持ち直しが続いていることから緩やかな景気回復の動きが見られました。一方で、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクに加え、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響も我が国の景気を下押しするリスクとなっており、また、金融資本市場の変動等の影響に引き続き注意が必要な状況となっております。そのような環境の下、当社グループの主力事業であるCRM(Customer Relationship Management)事業においては、生成AI等の新技術を活用し、高い利益率が見込めるソリューションモデルへの変革が重要となっております。こうした市場環境の中、顧客接点多様化に伴う対応領域の拡大とデータ活用により、業務品質や付加価値の向上に努めるとともに、新たな事業領域の開拓を推進しております。当連結会計年度においては、中期経営計画で掲げた「人材(総力4万人の最大活躍)」「型化(データ活用の高度化)」「共創(NEW BPOの領域開拓)」の3つの重点施策を加速させることで、持続的な成長の実現を目指してまいりました。型化(データ活用の高度化)においては、生成AI搭載のCXクラウド型コンタクトセンタープラットフォーム「BellCloud+CX」の提供を開始いたしました。本ソリューションは、ナイスジャパン株式会社の独自生成AIを搭載したCXソリューション「NICE CXone Mpower」をOEMで採用し、当社グループにおける豊富な運用ノウハウと組み合わせた、次世代コンタクトセンターの基盤となるソリューションであります。電話回線や通話録音といった基本的なPBX機能に加えて、オムニチャネル・AIボットなどのデジタル応対から、ワークフォース管理、オペレーター評価、ナレッジマネジメントなど品質管理、翻訳、リアルタイムでの音声認識及び会話要約などの生成AI機能まで同一プラットフォームで利用することができます。これにより、蓄積したデータをシームレスにCX向上のための各種施策へ活用することが可能となり、導入企業様の業務効率化とCX向上に寄与しております。さらに、当社の子会社でデータマーケティングの専門企業である株式会社シンカーと共同で、コンタクトセンターの通話データやチャットログなどのVOC(顧客の声)データから生成AIにより顧客ニーズを推定する「ヒトトナリAI」サービスの提供を開始いたしました。本サービスは、顧客のライフイベントや興味関心の可能性をスコア化することで顧客ニーズを推定し、最適な商品の提案や、新商品のニーズ推定、新規顧客獲得のための広告配信など、様々なマーケティングへの活用が可能であります。また、営業活動や顧客対応の運用改善にも利用でき、VOCをマーケティングに活用したい企業様に伴走し、コンサルティングからマーケティング施策の実行までワンストップで提供しております。また、新たにマンション管理業務特化のBPOセンターを池袋及び札幌の拠点内に構築し、「マンション管理BPOサービス」の提供を開始いたしました。従来、当社がマンション管理事業者向けに提供してきたBPOサービスは、電話やメールなどの問い合わせ窓口や書類のチェック・作成といった「日常管理サポート業務」が中心でありました。今回、人材不足や働き方改革の事業課題を解決する業務DX支援を目的に、「顧客獲得マーケティング業務」「組合委託契約業務」「生活支援サービス業務」及び「資産価値向上施策」を支援メニューに加え、マンションの長期的なライフサイクルに寄り添った幅広い業務へ支援領域を拡大いたしました。これにより、マンション管理事業者の業務負担を軽減し、居住者様の満足度向上に向けたコア業務に専念できるよう支援しております。共創(NEW BPOの領域開拓)においては、生成AI Co-Creation Lab.の活動を通じて開発中のコンタクトセンター自動化ソリューション「Hybrid Operation Loop」からプロセスの一部を切り出した第一弾ソリューションとして、「Knowledge Generator」の開発が完了いたしました。「Knowledge Generator」は通話録音データから、ナレッジ生成の世界基準である「KCS(ナレッジ・センター・サービス)」に準拠した高精度なナレッジを自動生成する独自の技術であり、これにより、膨大な時間を要した通話録音データから「KCS」に準拠したナレッジ整備を圧倒的に効率化し、短縮することが可能となります。「Knowledge Generator」は、大手生命保険会社など複数社とともに実証実験を実施しており、実運用を見据えた精度を確認しております。また、伊藤忠商事株式会社(以下、「伊藤忠商事㈱」)と連携し、製薬企業のMR(医薬情報担当者)活動をコンタクトセンターに集約する情報提供活動支援サービス「Co-MR」の提供を開始いたしました。これは、医療機関の訪問規制や医師の働き方改革等によりMRと医師との接点が少なくなっている中、伊藤忠グループの医薬領域での戦略伴走経験やパートナーアライアンスと、当社グループの医薬分野の有資格者などの専門人材やコンタクトセンターノウハウを活用することで、一気通貫の情報提供活動を支援するものです。医薬品に関する適正な情報提供を効率的に実施し、訪問が難しいエリアの医療従事者への情報提供やアポイントを取得することで、MRの工数削減や処方拡大を支援しております。 さらに、株式会社AVILEN(以下、「㈱AVILEN」)及び伊藤忠商事㈱と協業し、AIエージェントのオーダーメイド開発や実装、AI人材へのリスキリング、BPOを包括的に支援するソリューションを提供開始いたしました。本ソリューションは、生成AIやAIエージェントを導入したい、導入したけれど成果に繋がらない、といった企業とのコラボレーション(共創)により、業務プロセス改革やAI活用、BPOなど各領域のプロフェッショナルが、クライアント企業と共同でプロジェクト体制を構築し、現場の課題を細やかにヒアリングしながら効率的・効果的なAIエージェント導入を実現するものであります。当社が有する業務プロセス変革のコンサルティング知見及びソリューション運用ノウハウと、㈱AVILENの強みである約400名のエンジニア人材プールとAI開発力、伊藤忠商事㈱の持つ企業のDXを支援するグループ企業ネットワークを結集し、四位一体となって経営と現場双方での成果創出に繋げております。人材(総力4万人の最大活躍)においては、当社が掲げる健康経営戦略に沿って、従業員の心身の健康維持・向上と、仕事と育児・介護の両立支援に重点をおいた施策を実施いたしました。メンタルヘルスケアの推進においては、ストレスチェック受検率の向上を目標に掲げ、経営層からのメッセージ発信や、各部署の受検状況を可視化した定期配信による受検勧奨を実施、また、仕事と育児・介護の両立支援においては、社内ネットワーキング活動の中で、仕事と育児の両立支援チームが男性育休等に関する情報発信や座談会などの企画運営を行いました。また、経営層と介護経験者、男性育休取得者、女性育休取得者とのラウンドテーブルをそれぞれ実施し、現場の実態や課題を把握するとともに、制度・施策の改善に活かしており、結果として経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人2026」の大規模法人部門に4年連続で認定されました。また、厚生労働省が実施する「安全衛生優良企業公表制度」において、「安全衛生優良企業」として認定されました。「安全衛生優良企業」は、労働者の安全や健康を確保するための対策に積極的に取り組み、高い安全衛生水準を維持・改善しているとして、厚生労働省より認定を受けた企業であります。この認定を受けるためには、過去3年間に労働安全衛生関連の重大な法令違反がないなどの基本事項に加え、労働者の健康保持・増進対策、メンタルヘルス対策、過重労働防止対策、安全管理など、幅広い分野で積極的な取り組みを行っていることが求められます。当社では、労働安全衛生に関する法令やその他の要求事項を遵守し、従業員への教育研修を通じて安全衛生に対する意識を高めるとともに、従業員が最高のパフォーマンスを発揮できるよう心と体の健康の維持・向上に努め、職場環境の整備に取り組んでおります。今回の認定では、特に長時間労働の管理、健康保険組合と連携した活動、外部専門家を招いたメンタルヘルス対策の研修や講演の実施、復職に関するルール化や復職後の面談などが優れた取り組みとして評価されました。さらに、日本経済新聞社が主催する「日経サステナブル総合調査スマートワーク経営編」において、4つ星に認定されました。この調査は、人材を活用するとともに、人材投資を加速させることで新たなイノベーションを生み出し、生産性を向上させ、企業価値を最大化させることを目指す先進企業を選定するもので、当社は、「人材活用」の「多様で柔軟な働き方」「ダイバーシティの推進」、及び「人材投資」の「多様なキャリアパス」において高い評価を受け、4つ星の認定となりました。その他、ESG(環境・社会・ガバナンス)に関する取り組みとしては、自社コンタクトセンターである神戸ソリューションセンター(兵庫県三田市)において、持続可能な社会の実現に貢献する「サステナブル・センター」の取り組みを強化いたしました。具体的には、「人と働き方の多様性」の分野において、障がいのある方々など、多様な人材の更なる活躍の場の提供を目的としてLED菜園(人工光型水耕栽培)と社内カフェを開設いたしました。LED菜園は、センター内の執務スペースに設置することで室内のCO2を吸収し職場環境の改善にも貢献しております。また、「地球環境の保護」の分野では、全社のカーボン・ニュートラル化(2040年目標)を目指し、再生可能エネルギーの導入だけではなく「創り出す」取り組みとして、センターの駐車場・駐輪場に太陽光発電設備を導入いたしました。創り出された電力はLED菜園にも供給され、クリーンなエネルギーでセンターの取り組みを支えております。 各セグメントの業績は、以下の通りであります。(CRM事業)収益改善施策が奏功したことにより、CRM事業の売上収益は1,455億56百万円(前年同期比1.6%増)となりました。一方、税引前利益は116億87百万円(同3.3%減)となりました。これは、前連結会計年度において子会社株式の一部売却に伴う利益37億60百万円を計上していた影響によるものであります。 (その他)コンテンツ販売収入が減少したため、その他のセグメントの売上収益は2億70百万円(前年同期比34.4%減)となりました。一方、吸収分割によるコンテンツ事業の一部譲渡により、税引前利益は6億3百万円(前連結会計年度は、8億56百万円の損失)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上収益は1,458億26百万円(前年同期比1.5%増)、営業利益は126億52百万円(同9.2%増)、税引前利益は122億90百万円(同9.4%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は81億81百万円(同2.2%増)となりました。 (2) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2億2百万円増加し、71億94百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、以下の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、165億33百万円となりました(前年同期は173億91百万円の収入)。これは主に、税引前利益が122億90百万円、減価償却費及び償却費が89億47百万円、法人所得税の支払額が33億61百万円及び営業債権の増加額が16億55百万円それぞれ生じたこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、5億71百万円となりました(前年同期は36億93百万円の支出)。これは主に、敷金及び保証金の回収による収入が5億80百万円、有形固定資産の取得による支出が5億98百万円及び無形資産の取得による支出が4億27百万円それぞれ生じたこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、157億82百万円となりました(前年同期は138億97百万円の支出)。これは主に、長期借入れによる収入が180億円、長期借入金の返済による支出が156億円、短期借入金の減少額が77億円、リース負債の返済による支出が65億84百万円及び配当金の支払額が44億43百万円それぞれ生じたこと等によるものであります。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産の実績当社グループは生産活動を行っていないため、該当事項はありません。 (2) 受注の実績当社グループが顧客企業と締結している契約は、料金算定の基礎となる単価等であり、受注金額の算定に必要な座席数、時間等についてはコール予想等に応じて頻繁に変動いたします。従って、受注金額の特定が極めて困難な状況であるため、同数値の記載を省略しております。 (3) 販売の実績当連結会計年度における販売の実績をセグメント毎に示すと、以下の通りであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)CRM事業145,5561.6その他270△34.4合計145,8261.5 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.上記金額には消費税等は含まれておりません。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、実際の結果がこれら見積りと異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたり採用した重要な会計方針、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 3 重要性がある会計方針及び4 重要な会計上の見積り及び判断」に記載しております。 (2)経営成績の分析① 売上収益当連結会計年度の売上収益は、通信キャリア案件及び公共系案件が着実に増加したことに加え、二度の国政選挙に関連する業務もあったことから、前連結会計年度に比べて22億19百万円増加(前連結会計年度比1.5%増)し、1,458億26百万円となりました。② 売上総利益当連結会計年度の売上総利益は、売上収益の増加に加え、拠点整理によるコスト削減及びオペレーションの効率化等の収益改善施策が奏功し、前連結会計年度に比べて21億5百万円増加(前連結会計年度比8.3%増)し、275億17百万円となりました。③ 販売費及び一般管理費当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、拠点整理によるコスト削減及びオペレーションの効率化等が寄与し、前連結会計年度に比べて5億76百万円減少(前連結会計年度比3.6%減)し、156億6百万円となりました。④ その他の収益及び費用当連結会計年度のその他の収益及び費用の純額は、吸収分割によるコンテンツ事業の一部譲渡により、7億41百万円の収益(前連結会計年度は23億57百万円の収益)となりました。⑤ 営業利益当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べて10億65百万円増加(前連結会計年度比9.2%増)し、126億52百万円となりました。⑥ 金融収益及び費用、持分法による投資損益当連結会計年度の金融収益及び費用、持分法による投資損益の純額は、3億62百万円の費用(前連結会計年度は3億55百万円の費用)となりました。⑦ 税引前利益当連結会計年度の税引前利益は、営業利益の増加等により、前連結会計年度に比べて10億58百万円増加(前連結会計年度比9.4%増)し、122億90百万円となりました。⑧ 親会社の所有者に帰属する当期利益当連結会計年度の親会社の所有者に帰属する当期利益は、税引前利益の増加等により、前連結会計年度に比べて1億78百万円増加(前連結会計年度比2.2%増)し、81億81百万円となりました。 (3)財政状態の分析① 資産の分析流動資産は、主に営業債権が16億51百万円増加したため、前連結会計年度末より16億75百万円増加し、297億17百万円となりました。非流動資産は、主に有形固定資産が60億7百万円及びその他の長期金融資産が5億16百万円減少したため、前連結会計年度末より62億67百万円減少し、1,401億4百万円となりました。これらにより、資産合計は前連結会計年度末より45億92百万円減少し、1,698億21百万円となりました。② 負債の分析流動負債は、主に未払法人所得税が9億9百万円及び未払従業員給付が5億49百万円増加しましたが、借入金が134億99百万円減少したため、前連結会計年度末より116億23百万円減少し、457億90百万円となりました。非流動負債は、その他の長期金融負債が46億92百万円減少しましたが、長期借入金が81億91百万円増加したため、前連結会計年度末より30億86百万円増加し、492億49百万円となりました。これらにより、負債合計は前連結会計年度末より85億37百万円減少し、950億39百万円となりました。③ 資本の分析資本は、主に資本剰余金が42億63百万円減少しましたが、利益剰余金が81億81百万円増加したため、前連結会計年度末より39億45百万円増加し、747億82百万円となりました。 (4)資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、資本効率を意識した経営の推進を通じて、持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上を目指しております。自己資本利益率(ROE)については、株主資本コストを上回る水準の維持に努めるとともに、収益性の改善及び成長投資の推進を通じて市場評価の改善を図り、株価純資産倍率(PBR)の向上に取り組んでまいります。また資金需要及び資金調達について、当社グループは事業運営に伴う新規拠点の構築及び設備の更新を継続的に実施しております。これらの資金需要は手許資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施いたします。キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 (5)経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの主力事業であるCRM事業においては、サービス提供価格の変動と、オペレーター人材の確保及び人件費の変動が、経営成績に重要な影響を与える主要因と認識しております。当社グループを取り巻く事業環境は非常に競争が激しく、昨今の経済状況により、クライアント企業の費用削減傾向が強まる場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当事業における原価の大部分は、主にオペレーターの人件費であるため、人材不足による採用難や賃金上昇によるオペレーションコストの増加は、当社グループの経営成績に影響を与えます。対応策といたしましては、当社グループが40年超にわたって築き上げてきた実績と経験を活かして他社との差別化を図り、品質向上及び新しいソリューション提供に努めることで業務の効率化及び売上規模の拡大を実現し、併せて、当社グループのブランド価値向上によりオペレーターの確保及び人件費増に対応する適切な価格設定に努めてまいります。また、AI等新たな技術の活用を強力に推進し、AIとヒトのハイブリッド型CRM事業を早期に実現することで、顧客企業とともに成長できるパートナーへの進化を目指してまいります。 (6)経営戦略の現状と見通し当社グループが属する派遣売上を加えたコンタクトセンターアウトソーシング市場の総市場規模は1兆円規模で推移しており、2024年度以降は年平均成長率3.5%程度で推移し、2028年度には1兆1,570億円規模に拡大すると推定されております(出典:デロイトトーマツミック経済研究所株式会社「BPO総市場の現状と展望コンタクトセンター&フルフィルメントサービス編2026年版(第19版)」)。また、AIの活用が社会全体で一般化する中、コンタクトセンターアウトソーシングは単なる問い合わせ対応にとどまらず、応対の自動化・高度化や品質向上に加え、クライアントの収益に貢献する高付加価値サービスの提供が一層重要になっていると考えられます。こうした中、競合企業は、当該市場において一定のシェアを確保しつつ、IT系BPO事業者との連携や専門性の高い業務への展開を進めております。また、AIやデータ活用により応対の高度化・効率化を図るとともに、コンタクトデータの分析を通じて企業のマーケティング部門へのアプローチを強化する動きがみられます。当社グループは、これまで培ってきた膨大なデータとメソッド、人財マネジメント力、共創ネットワークをAIにより全方位に拡張し、あらゆるビジネスの進化を通じて差別化を図り、生産年齢人口の減少に伴い拡大するアウトソーシング需要を取り込み、継続的な成長を目指してまいります。当社グループの強みは、年間約5億件の対話データ、40年超にわたり培った運用メソッド、年間1,500社以上の業務実績、並びに数万人規模の人材育成・運用体制にあります。こうした強みに加え、伊藤忠商事グループ及びTOPPANグループ等をはじめとする多様なパートナーとの営業、事業開発及び先進分野におけるシナジー創出を通じて、クライアント企業と同じ目線で経営課題に取り組み、改善提案を実践するパートナーとして、AI時代の社会的ニーズに応え、さらなる成長を目指してまいります。 (7)経営者の問題意識と今後の方針について当社グループの経営陣は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するように努めております。当社グループは、主要ビジネスであるCRM事業を中心に、既存クライアントとの取引拡大及び伊藤忠商事グループやTOPPANグループの多様な企業ネットワークを活用した新規クライアント獲得強化による売上規模拡大、及び人件費増に対応する適切な価格設定の実施、業務の効率化及びコストコントロールの徹底による収益性向上との相乗効果により、収益基盤の拡充策を強力に展開してまいります。株主に対しては、利益還元を最重要課題の一つとして認識しており、剰余金の配当を安定かつ継続的に実施し、業績の進捗状況に応じて配当性向及び必要な内部留保の充実等を総合的に勘案した上で、中期的には親会社所有者に帰属する当期利益をベースに、連結配当性向50%を目標として、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行うことを基本的な方針としております。また、従業員に対しては、“プロフェッショナル”が集う、“働きがい”のある企業の実現に向けて、新たな人事制度、人材育成施策の導入を段階的に進める他、女性活躍推進を目的とした育成プログラムの実施、企業内保育所の設置、及び教育研修施設の開設等、より多様な働き方を実現する環境整備の取り組みを続けてまいります。これらに加え、D&Iと健康経営の更なる推進を図り、多様な人材の活躍を促進してまいります。さらに、AI等の新技術を活用した自動化対応への取り組みと人特有のホスピタリティー溢れる価値提供を通じたハイブリッド運用により、クライアントが感動するCXを実現する他、クライアントへの最適なソリューション提供により、クライアント企業の新しいビジネス価値を創造してまいります。「中期経営計画2028」に掲げたCX高度化とBPO拡大をテーマに、当社グループのデータ・メソッドを、AIにより全方位に進化させた高付加価値サービスの提供、並びに当社グループの強みとパートナー企業の知見・技術を融合し、新たな価値の創出に向け、引き続き事業基盤を強化してまいります。
事業リスク
- 人材確保・育成の困難持続的な成長には、経営層、優秀な専門人材、そしてコンタクトセンターのオペレーターといった多様な人材の確保と育成が不可欠です。計画通りの採用や育成ができなかった場合、または人材流出が続いた場合、事業成長が鈍化し、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 情報漏洩・サイバー攻撃クライアント企業から預かる個人情報を含む機密情報や、自社の営業情報など、多くの情報を扱っています。情報漏洩や改ざん、サイバー攻撃が発生した場合、損害賠償請求や契約解除、社会的信用の失墜につながり、事業継続性や業績、財務状況に重大な影響を与える可能性があります。高度化するサイバー攻撃への対策は常に課題です。
- システム障害・業務停止事業運営において、インターネット通信網や各種システムを広範に活用しています。これらのシステムに障害が発生したり、停止したりした場合、業務が中断し、クライアントへのサービス提供に支障をきたす可能性があります。これにより、顧客からの信頼を失い、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するものではありません。 (1)経営リスクマネジメント体制① 当社グループにおける経営リスクマネジメントは、「『経営戦略と経営リスクは表裏一体』という考えの下、マテリアリティを起点として、当社グループの健全で持続的な成長を妨げる重要な経営リスクを適切にコントロールし、マテリアリティの実現可能性を高めることにより、企業価値の向上を実現すること」を目的と掲げ、全社的リスクマネジメント(Enterprise Risk Management : ERM)体制を整備しております。推進体制として、取締役会の諮問機関である「リスクマネジメント委員会」がグループ全体のリスクの管理と対応方針の決定を行います。委員会は決定内容を取締役会に付議し、取締役会が最終的な方針を決議します。また、取締役会は「リスク管理規程」を制定し、それに従ってCRO(最高リスク責任者)を配置し、CROが統括するリスクマネジメント部が規程の主管部署となり、具体的なリスクマネジメントをグループ全体で横断的に行っております。 ② 当社グループの経営リスクマネジメント体制を模式図で示すと、以下の通りとなります。 (2)経営リスクマネジメントプロセス① 当社グループは、グループ横断的に様々なリスクを把握し、発生頻度と想定影響度等のリスク特性を評価し、統合的に管理することを基本的な方針としております。その中で、特に当社の財務状況や社会的信用等へ大きな影響を与える重要なリスクを特定し、連結ベースで管理・対策を行っております。平時における対応といたしましては、各リスクオーナー・リスク管理部門がリスク低減等の施策を実施し、そのリスク管理状況や各部門・会議体・委員会において把握している経営リスクに関する情報をCROに連携することで、CROが経営リスクの変動状況を把握することを可能にしております。また、有事の際には、リスクマネジメント委員会を速やかに開催し、発生したリスクの関連部門で構成される対応組織(危機対応組織)を組成し、CROによる指揮の下、初動対応等を実施し、早期復旧・被害最小化に取り組むことにしております。 ② 当社グループのリスクマネジメントプロセスを模式図で示すと、以下の通りとなります。 (3)当連結会計年度におけるリスクアセスメント① リスクマネジメント委員会は、経営リスクアセスメントの結果を分析し、抽出された各リスクを適切に管理するため、次の通り分類することにしております。ⅰ トップリスク:経営リスク及び主要リスクのうち、取締役会が特に注力を必要とするリスクⅱ 経営リスク :当社グループにおける当社グループの健全で持続的な成長やマテリアリティの実現を妨げるおそれのあるリスクⅲ 主要リスク :当社グループの各事業の運営において発生するリスクであって、定常的な管理を必要とするリスク ② 当連結会計年度においては、当社グループの健全で持続的な成長やマテリアリティの実現の妨げとなる経営リスクを考慮した経営リスクアセスメントを実施し、リスクマネジメント委員会(2回開催)での議論・承認を経て、当社グループにおける重点リスクの更新を行った後、重点リスクのうち、取締役会が特に注力を必要とするリスクをトップリスクとして選定しております。トップリスクについては、リスクごとの責任者として執行役員等をリスク・オーナーとして指名するほか、重点リスクについては、各リスクに応じた主管部門を定めております。リスク・オーナー及び主管部門は、リスクマネジメント部と連携のうえ、それぞれのリスクの低減を図るとともに、当社グループを取り巻く社会環境、経営戦略の進捗状況、その他リスクに与える影響を考慮し、それぞれのリスクが当社グループの経営に与える影響度の変化を把握し、実際に経営リスクに直面した際には、実行すべき対応を講じることとしております。 また、抽出された各リスクの「当社グループの事業に与える影響度」及び「発生可能性」の観点を踏まえたリスクマップを策定いたしました。有価証券報告書提出日現在におけるリスクマップは、下図の通りであります。 (4)トップリスク 有価証券報告書提出日現在における当社グループにおけるトップリスクと判断したリスクは、次の通りであります。 トップリスクは、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクのうち、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクと考えております。なお、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要性が低いと考えられる他のリスクの影響を将来的に受ける可能性もあります。 リスクカテゴリートップリスク該当項目リスクと影響影響度・発生可能性人材・人材確保・人材育成 当社グループの持続的な成長のためには、経営者、優秀な人材、コンタクトセンターで直接サービスを提供するオペレーター等、必要とする人材を採用し、それら社員のエンゲージメントを最大化すること、そして人材の質的向上が経営の重要課題であると考えております。具体的には、採用計画に基づく年間の採用活動、体系化された各種教育・研修の実施等を通じた人材育成に取り組むほか、多様な人材が活躍するための人事制度、ダイバーシティ経営、健康経営の推進を図る等の施策を行うことで、優秀な人材が集まり、継続して就業し、活躍しやすい環境を整備しております。 しかしながら、必要となる人材を計画的に採用又は育成することができない場合や、人材の流出を防止できない場合、当社グループの事業成長、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。大 リスクカテゴリートップリスク該当項目リスクと影響影響度・発生可能性情報・情報漏洩・改ざん・個人情報保護・サイバー攻撃 当社グループは、事業運営に必要な役職員に関する情報、営業上の情報はもとより、クライアント企業から預託を受けた個人情報を含めた各種情報に接しております。そのため、当社グループの事業を継続して運営するにあたり、各種情報の滅失、毀損、外部漏洩、改ざん等を防止することは、当社グループの経営の重要課題と位置づけ、情報保護管理体制の維持・運用を図るため、「個人情報保護方針」、「情報セキュリティ方針」をはじめとした情報保護に関する規程類を整備するとともに、当社グループ全役職員に対する周知、教育を継続して実施しております。 さらに、昨今の高度に発達した情報化社会においては、マルウェア感染・サイバー攻撃が日々高度化、巧妙化していることから、サイバー攻撃等による各種情報の滅失等のほか、当社グループにおいて利用しているシステムの停止、当該システム停止による事業の中断等が生じる可能性があり、サイバー攻撃等への対処についても当社グループの経営の重要課題となっております。当社グループにおいては、サイバー攻撃等への防止、発生時の迅速な対応を実現するため、CIO(チーフ・インフォメーション・オフィサー:最高情報責任者)の配下に、情報リスクマネジメントの組織を設けるとともに、専門組織としてCSIRTを設置しております。 また、更なる情報リスクの低減を図るため、外部の専門家を交えて情報リスクに関しての重大事象を想定した際の不備についての検証を行うとともに、情報リスクのコントロールを専任する情報危機管理部を設置しております。 しかしながら、完全なる各種情報の滅失等の防止、サイバー攻撃の完全なる排除は困難であることから、万が一、各種情報について滅失等にかかる事故やサイバー攻撃による事業の中断等が発生した場合、各種情報の主体主等からの損害賠償請求、契約解約や社会的信用の失墜等により、当社グループの事業、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。大・システム・業務停止 当社グループでは、継続した在宅ワークの実施やDXを活用した業務の効率化のため、営業及びオペレーションの運用管理から人事労務管理及び経理全般に至る業務遂行において、インターネット通信網やシステムを活用しております。そのため、インターネット通信網の利用やシステムの提供を受けるにあたっては、事前にインターネット通信網やシステムの信頼性を調査するとともに、必要となるシステム保守を定期的に実施しております。また、当社グループが保有しているシステムについては、計画的な保守のほか、システム設備の老朽化への対処として、定期的な交換等の措置を行うことで、当社グループの事業が可能な限りの停止、遅延することのないように努めております。 しかしながら、自然災害、予測を超えた不正アクセス、マルウェア感染によるシステムへの攻撃等によりインターネット通信網やシステムに障害等が生じたことにより、当社グループの事業が停止、遅延した場合には、これにより発生した損害の賠償を求められる可能性があるほか、当社グループの事業への信頼喪失を招き、結果として、当社グループの事業活動、業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。中 リスクカテゴリートップリスク該当項目リスクと影響影響度・発生可能性 戦略・事業戦略・投資・提携・新ビジネスモデル当社グループの主力事業であるCRM(Customer Relationship Management)事業においては、生成AI等の新技術を活用し、顧客接点多様化に伴う対応領域の拡大とデータ活用により、業務品質や付加価値の向上に努めるとともに、新たな事業領域の開拓を推進しております。また、新たなBPO領域の創出、その実現に向けて必要となるパートナー企業への投資、業務提携を実施しております。 パートナー企業への投資、業務提携の実施にあたっては、事前にパートナー企業の財務内容や契約内容等の審査を行い、リスクを検討したうえで決定しております。また、投資、業務提携後は、当初想定した事業計画等の達成状況を定期的にモニタリングしております。 しかしながら、デジタル化・生成AI等のテクノロジーの急速な進化、それら技術の活用による従来の電話対応業務の急激な減少、同業他社による新事業の創出等に対する、当社グループの技術対応の遅れ、コンタクトセンター事業の優位性確保や新たな事業の創出の停滞により、当社グループの事業成長に影響を及ぼす可能性があります。また、パートナー企業への投資、業務提携に関し、当初想定していた成果が得られないと判断された場合には、減損等が発生するほか、業務提携の解消による事業終了により、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。中・海外事業 当社グループは、ベトナム、台湾、タイに進出し、事業活動を行っているほか、海外で事業を行っている企業との取引を実施しております。そのため、該当する国・地域の政治、経済、社会情勢等に起因して予測を超えた事態や法令・規制の変更等による送金停止等のカントリーリスクを有しております。 そのため、必要に応じて、伊藤忠商事株式会社の現地法人と情報連携を図り、該当する国・地域の状況を可能な限り把握するとともに、当社グループの駐在員からの密な情報提供を受けることで、リスクの軽減に努めております。 しかしながら、地政学リスクが顕在化した場合、完全に回避できることが不可能であることから、これらの国・地域における当社グループの事業遂行の遅延・不能のほか、取引先企業による支払や納期の遅延、サプライチェーンリスクによる価格の高騰等により、当社グループの財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。更に、ベトナム、台湾、タイに進出するにあたって投資した費用の回収が容易ではなくなることから、当社グループの財政状況や業績に影響を及ぼす可能性があります。中 リスクカテゴリートップリスク該当項目リスクと影響影響度・発生可能性サステナビリティ・人権 当社グループは、日本国内のほか、ベトナム、台湾、タイにおいて事業活動を行っており、当社グループの役職員のみならず、取引する顧客の役職員の方々も多国にわたっています。近年、先進国を中心として人権への関心が高まっており、またステークホルダーによる人権への高度な対応要求は、サステナビリティの観点により、当社グループの事業活動に影響するものと考えております。当社グループにおいては、人権方針を制定し、公式ホームページにて公表し、役職員への周知活動を継続して実施するほか、適宜、人権デュー・デリジェンスを実施しております。 しかしながら、当社グループにおいて人権侵害に該当する事象が発生した場合は、株価の下落、顧客との取引の停止、当社グループの社会的信用の失墜等により、当社グループの事業成長及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。中・気候変動 気候変動問題は世界共通の課題であり、当社グループも経営の重要課題の一つとして捉え、事業活動を通じた環境負荷の低減に向けた活動を展開しております。当社グループは、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言へ賛同するほか、2022年4月開催の取締役会において、2025年、2030年、2040年までの温室効果ガス(GHG)排出量削減率の具体的な目標値を策定し、決議いたしました。 なお、気候変動にかかるリスクの詳細については、当社グループの公式ホームページに掲載しております。(URL)https://www.bell24.co.jp/ja/csr/environment/climatechange-index/climatechange/小