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エイチワン(5989)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

金属製品 建設・資材

事業の概要

  • 自動車部品製造販売
    エイチワンは、主に自動車の車体フレームなどの部品を製造し、国内外の自動車メーカーに販売しています。連結子会社13社と持分法適用会社2社からなるグループで事業を展開しており、特に本田技研工業株式会社とは密接な関係にあります。自動車の骨格となる重要な部品を提供することで収益を得ています。
  • グローバルな生産体制
    日本、北米、中国、アジアに生産拠点を持ち、それぞれの地域で自動車部品の製造・販売を行っています。これにより、各地域の自動車産業の需要に対応し、効率的な供給体制を築いています。地域ごとの市場特性に合わせた製品供給が可能です。
  • ホンダグループとの連携
    その他の関係会社である本田技研工業株式会社とは、継続的で緊密な事業上の関係を維持しています。これは、エイチワンの主要な収益源の一つであり、安定した事業基盤を形成する上で重要な要素となっています。ホンダグループへの高い販売依存度があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日本セグメント
    株式会社エイチワン(当社)が中心となり、日本国内で自動車部品の製造と販売を行っています。日本の自動車産業の需要に応え、主要な生産拠点として機能しています。
  • 北米セグメント
    KTH Parts Industries, Inc.など4社の連結子会社と1社の持分法適用会社が、北米地域で自動車部品の製造と販売を手掛けています。北米市場の自動車生産動向がこのセグメントの業績に大きく影響します。
  • 中国セグメント
    広州愛機汽車配件有限公司など5社の連結子会社と1社の持分法適用会社が、中国市場で自動車部品の製造と販売を行っています。世界最大の自動車市場である中国での事業展開は、エイチワンの成長戦略において重要な位置を占めています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,004 文字
3 【事業の内容】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、当社及び連結子会社13社、持分法適用会社2社により構成されており、自動車部品の製造及び販売を主たる業務としております。 また、その他の関係会社である本田技研工業株式会社とは、継続的で緊密な事業上の関係にあります。当社グループ各社のセグメントに係る位置付けは次のとおりであります。なお、以下に示す区分はセグメントと同一であります。 (連結対象会社) セグメントの名称会社名主要な事業内容報告セグメント日 本株式会社エイチワン(当社)自動車部品の製造及び販売北 米KTH Parts Industries, Inc.自動車部品の製造及び販売Kalida Manufacturing, Inc.自動車部品の製造及び販売KTH Leesburg Products, LLC.自動車部品の製造及び販売KTH Shelburne Manufacturing, Inc.自動車部品の製造及び販売中 国広州愛機汽車配件有限公司自動車部品の製造及び販売清遠愛機汽車配件有限公司自動車部品の製造及び販売武漢愛機汽車配件有限公司自動車部品の製造及び販売肇慶愛機汽車配件有限公司自動車部品の製造及び販売武漢愛機新能源汽車有限公司自動車部品の製造及び販売アジアH-ONE Parts (Thailand) Co., Ltd.自動車部品の製造及び販売H-ONE Parts Sriracha Co., Ltd.自動車部品の製造及び販売PT. H-ONE KOGI PRIMA AUTO TECHNOLOGIES INDONESIA自動車部品の製造及び販売PT.RODA PRIMA AUTO TECHNOLOGIES INDONESIA自動車部品の製造及び販売  (持分法適用会社) セグメントの名称会社名主要な事業内容報告セグメント北 米G-ONE AUTO PARTS DE MEXICO, S.A. DE C.V.自動車部品の製造及び販売中 国東風愛機汽車プレス部品有限公司自動車部品の製造及び販売 当社グループの事業の内容を系統図に示すと以下のとおりであります。 (注)前連結会計年度において連結子会社であったH-ONE India PVT., Ltd.は、当連結会計年度に株式を売却したことに伴い、連結子会社から除外しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
特定の販売先への依存度が高く、価格交渉力が低い可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
EV最適BODYの研究開発、精密金属部品のプレス加工技術、高強度材高精度プレス加工技術など。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:依存度の高い販売先 / 市場、顧客ニーズに基づく新技術の開発 / 製品の品質
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

エイチワンは金属製品製造業であり、特許やブランド力に依存する無形資産による競争優位性は限定的である。公開情報からは、強力なブランドや独自の技術に関する具体的な情報は確認できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

自動車部品メーカーとして、特定の顧客との取引関係は存在するものの、顧客が他社へ切り替える際のコストが極めて高いとは言えない。金型などの共有資産の存在や、代替部品の入手可能性がスイッチング・コストを抑制する可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

エイチワンの事業モデルは、ユーザーが増えることでサービス価値が増大するネットワーク効果を生み出す性質のものではない。BtoB取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の金属加工ノウハウや生産効率の改善努力により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、原材料価格の変動や、競合他社との技術・設備投資の差が、持続的なコスト優位性を築くには課題となる可能性がある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

自動車部品分野における一定の生産規模と、長年の実績に基づく信頼性は、業界内での地位を確立している。ただし、グローバルな大手競合と比較した場合、規模の経済による圧倒的な優位性までは至っていない可能性がある。

  • ホンダグループとの強固な関係
    エイチワンは、本田技研工業株式会社との長年にわたる緊密な事業関係を築いており、ホンダグループ向けの販売が連結売上収益の約90%を占めています。これは、安定した受注量と事業基盤を確保する上で大きな競争優位性となっています。
  • グローバルな生産・供給ネットワーク
    日本、北米、中国、アジアに広がる生産拠点を持ち、各地域の自動車メーカーに部品を供給できる体制を構築しています。これにより、地域ごとの需要変動に対応し、効率的なサプライチェーンを維持することが可能です。
  • 自動車フレーム製造の専門性
    主に自動車の車体フレームを製造しており、この分野における専門的な技術とノウハウを蓄積しています。自動車の安全性や軽量化に直結する重要な部品であるため、その製造技術はエイチワンの強みと言えるでしょう。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略等① 経営基本方針当社グループは、経営理念に「世界に貢献する企業に向かって『尊重 信頼 挑戦』そこから生まれる夢の実現」を掲げ“多様な文化や価値観を持つ国際社会と協調・協力しながら社会ニーズに応えられる企業として発展していくこと”“先進的な加工技術への挑戦と技術の蓄積によって、期待を超える魅力あふれる製品を素早く提供し、世界中から信頼される企業となること”を目指しております。 これら経営方針とビジョンのもと、株主、顧客、従業員、社会など全てのステークホルダーから信頼される企業であり続けられるよう企業価値、株主価値の向上に努めてまいります。 ② 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略CASE革命と呼ばれる100年に一度の自動車業界の変革期にあって、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しております。当社グループでは、強みとする研究から量産までの一貫体制による開発力及び生産力(自動車フレームの性能解析や金型技術、超ハイテン材のプレス・溶接加工技術)に関する多岐にわたる技術を基軸に、急速な変化にも即応しながらゆるぎない成長を遂げていくための戦略基盤となる、2030年を最終年とする長期ビジョン「2030年VISION」を策定し、2024年度を初年度とする中期経営計画「Change 2027」(2024年4月~2027年3月)とともに、当社グループの中長期経営方針として掲げ、企業としての持続的成長の実現とともに、持続的に成長する社会の実現へ貢献、新たな価値を提供できる企業として事業成長を遂げてまいります。 ◇2030年VISION2030年VISION:「Be a Value Creator(価値創造者になる)」コーポレートスローガン:「Exceed expectations(期待を超える)」※ なお、2030年VISIONに関して、当社グループのコア・コンピタンス(強み・魅力)を、「テクノロジー(お客様のニーズを具現化するものづくり技術)」と「ホスピタリティ(お客様のニーズをお客様と一緒になって実現する)」と定義しております。2030年VISIONに向けて当社グループは、ESGの取組みと価値創造文化の醸成を基盤に、既存事業の強化と新商品の開発を進めてまいります。そして、当社グループのコア・コンピタンスとESGを礎としつつこれに全員の「Think Value」を加え、新たな価値を生み出してまいります。そのプロセスでは、自動車業界で存在感を示すとともに、社会に必要とされそして社会に役立つ価値を創出し、これらを通じて期待を超える「Value Creator」を目指しております。 ◇Change 2027(2024年4月~2027年3月)経営方針:ビジネスポートフォリオと事業構造の転換・組み換え重点施策: 経営指標: 2025年3月期2026年3月期2027年3月期営業利益110億円135億円160億円投下資本利益率(ROIC)7%以上 なお、同期間の売上収益及びROEは次のとおり計画しております。 2025年3月期2026年3月期2027年3月期売上収益2,300億円2,200億円2,400億円親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)10%以上 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(収益力の強化)技術価値に見合った適正な製品価格設定に努めるとともに、省人化等の原価低減策を推進し収益力を強化してまいります。特に重要地域である北米及び中国地域拠点の収益力強化に注力してまいります。 (主力得意先向け売上の確保と拡販に向けた取り組み)主力得意先の新車種開発の早期から技術提案営業を進め新規部品の受注獲得を目指すとともに、既生産部品の継続受注を図ります。拡販においても技術提案営業のほか当社グループの供給体制を活かし、国内外で受注活動を積極的に進めてまいります。また、金型や鋳物についても受注拡大とこれまでに培ってきた技術や知見を活かした自動車フレームの受注活動を進めてまいります。 (新技術及び新商品の開発推進)自動車フレームの製造で培った優れた技術とアイデアで夢のある技術開発や商品開発を進め、より多くのお客様に新たな価値を提供し売上収益の拡大を図ってまいります。 (サステナビリティの強化)環境やLCAに配慮した生産活動や環境に配慮した活動に積極的に取り組み、脱炭素社会の実現を目指し、地球環境保全へ貢献してまいります。また、女性の新規採用者における比率の向上や管理職への登用をはじめとした、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、男性の育児休業取得を推進するワークライフバランスへの取組み、安全で働きやすい職場環境づくり、健康経営、人権に関する取組み、ガバナンス強化などESG各領域の施策を推進し、サステナビリティを強化してまいります。 (品質高位安定化)お客様の期待を超える品質水準の達成、安定化に取り組んでまいります。 (人材開発)グローバルに活躍できる人材の採用、育成、選抜に向けた諸施策を国内外で進めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略等① 経営基本方針当社グループは、経営理念に「世界に貢献する企業に向かって『尊重 信頼 挑戦』そこから生まれる夢の実現」を掲げ“多様な文化や価値観を持つ国際社会と協調・協力しながら社会ニーズに応えられる企業として発展していくこと”“先進的な加工技術への挑戦と技術の蓄積によって、期待を超える魅力あふれる製品を素早く提供し、世界中から信頼される企業となること”を目指しております。 これら経営方針とビジョンのもと、株主、顧客、従業員、社会など全てのステークホルダーから信頼される企業であり続けられるよう企業価値、株主価値の向上に努めてまいります。 ② 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略CASE革命と呼ばれる100年に一度の自動車業界の変革期にあって、当社グループを取り巻く環境は大きく変化しております。当社グループでは、強みとする研究から量産までの一貫体制による開発力及び生産力(自動車フレームの性能解析や金型技術、超ハイテン材のプレス・溶接加工技術)に関する多岐にわたる技術を基軸に、急速な変化にも即応しながらゆるぎない成長を遂げていくための戦略基盤となる、2030年を最終年とする長期ビジョン「2030年VISION」を策定し、2024年度を初年度とする中期経営計画「Change 2027」(2024年4月~2027年3月)とともに、当社グループの中長期経営方針として掲げ、企業としての持続的成長の実現とともに、持続的に成長する社会の実現へ貢献、新たな価値を提供できる企業として事業成長を遂げてまいります。 ◇2030年VISION2030年VISION:「Be a Value Creator(価値創造者になる)」コーポレートスローガン:「Exceed expectations(期待を超える)」※ なお、2030年VISIONに関して、当社グループのコア・コンピタンス(強み・魅力)を、「テクノロジー(お客様のニーズを具現化するものづくり技術)」と「ホスピタリティ(お客様のニーズをお客様と一緒になって実現する)」と定義しております。2030年VISIONに向けて当社グループは、ESGの取組みと価値創造文化の醸成を基盤に、既存事業の強化と新商品の開発を進めてまいります。そして、当社グループのコア・コンピタンスとESGを礎としつつこれに全員の「Think Value」を加え、新たな価値を生み出してまいります。そのプロセスでは、自動車業界で存在感を示すとともに、社会に必要とされそして社会に役立つ価値を創出し、これらを通じて期待を超える「Value Creator」を目指しております。 ◇Change 2027(2024年4月~2027年3月)経営方針:ビジネスポートフォリオと事業構造の転換・組み換え重点施策: 経営指標: 2025年3月期2026年3月期2027年3月期営業利益110億円135億円160億円投下資本利益率(ROIC)7%以上 なお、同期間の売上収益及びROEは次のとおり計画しております。 2025年3月期2026年3月期2027年3月期売上収益2,300億円2,200億円2,400億円親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)10%以上 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(収益力の強化)技術価値に見合った適正な製品価格設定に努めるとともに、省人化等の原価低減策を推進し収益力を強化してまいります。特に重要地域である北米及び中国地域拠点の収益力強化に注力してまいります。 (主力得意先向け売上の確保と拡販に向けた取り組み)主力得意先の新車種開発の早期から技術提案営業を進め新規部品の受注獲得を目指すとともに、既生産部品の継続受注を図ります。拡販においても技術提案営業のほか当社グループの供給体制を活かし、国内外で受注活動を積極的に進めてまいります。また、金型や鋳物についても受注拡大とこれまでに培ってきた技術や知見を活かした自動車フレームの受注活動を進めてまいります。 (新技術及び新商品の開発推進)自動車フレームの製造で培った優れた技術とアイデアで夢のある技術開発や商品開発を進め、より多くのお客様に新たな価値を提供し売上収益の拡大を図ってまいります。 (サステナビリティの強化)環境やLCAに配慮した生産活動や環境に配慮した活動に積極的に取り組み、脱炭素社会の実現を目指し、地球環境保全へ貢献してまいります。また、女性の新規採用者における比率の向上や管理職への登用をはじめとした、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、男性の育児休業取得を推進するワークライフバランスへの取組み、安全で働きやすい職場環境づくり、健康経営、人権に関する取組み、ガバナンス強化などESG各領域の施策を推進し、サステナビリティを強化してまいります。 (品質高位安定化)お客様の期待を超える品質水準の達成、安定化に取り組んでまいります。 (人材開発)グローバルに活躍できる人材の採用、育成、選抜に向けた諸施策を国内外で進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度(以下、「当期」という。)における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績等の状況の概況① 経営成績当連結会計年度における世界経済の情勢は、インフレの鎮静化や個人消費の回復などを背景に緩やかな成長トレンドを維持しました。一方で地政学的な緊張の継続や、米国の新政権発足に伴う政策の転換を発端に世界経済の悪化が懸念され、先行きに対する不透明感が増しています。自動車業界においては、販売台数は世界的には回復基調を維持しましたが、世界最大の中国自動車市場では電気自動車(EV)需要の伸長が目覚ましく、中国EV専業メーカーが販売を伸ばす一方、日本や欧米の自動車メーカーが苦戦を強いられる状況が続きました。このような環境下、当社グループは2024年5月に新中期経営計画として「Change 2027」を策定し、「ビジネスポートフォリオと事業構造の転換・組み換え」を企図し、グループ経営管理の強化、既存事業の採算性改善、利益率の高い製品へ選択と集中、技術・開発への資源シフトの重点施策に注力してまいりました。そのような中での当連結会計年度の経営成績は、販売価格の適正化や為替相場が前年同期に比べ円安水準で推移しましたが、主力得意先向けの自動車フレームの生産台数が前期に比べておよそ14%減少したことを主因に売上収益は2,281億45百万円(前期比2.0%減)となりました。利益面では、製造コストの圧縮を図ったことに加え、前期における有形固定資産の減損処理に伴う償却負担減少などにより、売上総利益は317億5百万円(同42.6%増)、前期における減損損失計上の剥落などにより、営業利益は118億60百万円(前期は営業損失188億26百万円)、税引前利益は108億27百万円(前期は税引前損失193億54百万円)、親会社の所有者に帰属する当期利益は107億28百万円(前期は親会社の所有者に帰属する当期損失216億56百万円)となりました。 セグメントの業績につきましては、次のとおりであります。なお、2024年4月に組織体系の見直しを行い、従来の報告セグメント名「アジア・大洋州」を「アジア」に変更しております。この変更に伴う損益に与える影響はありません。(日本)主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことから、売上収益は580億33百万円(前期比0.6%減)となりました。利益面では、前期の減損損失計上の剥落(65億57百万円)などにより、税引前利益は51億40百万円(前期は税引前損失20億64百万円)となりました。(北米)主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少しましたが、設備売上の増加や販売価格の適正化、為替相場が円安に推移したことなどから、売上収益は1,153億39百万円(前期比15.0%増)となりました。利益面では、人件費高騰などの製造コストの増加などがありましたが、増収効果で補ったことで、税引前利益は36億56百万円(前期は税引前利益4億54百万円)となりました。(中国)主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことから、売上収益は389億2百万円(前期比24.7%減)となりました。利益面では、資産効率の最大化を目的に不採算事業の売却処分の方針決定に伴う減損損失の計上(8億87百万円)があったものの、生産台数減少を踏まえた固定費の圧縮を徹底的に図ったことや、前期に計上した減損損失の剥落(151億68百万円)などにより、税引前利益は18億77百万円(前期は税引前損失179億27百万円)となりました。(アジア)主力得意先向けの自動車フレームの生産量が前期に比べて減少したことから、売上収益は258億4百万円(前期比23.0%減)となりました。利益面では、製造コストの圧縮に努めたことや前期に計上した減損損失の剥落(5億円)などがありましたが減収影響を補えず、税引前利益は2億73百万円(同76.1%減)となりました。なお、アジアには子会社のH-ONE India PVT., Ltd.の業績が含まれますが、同社株式は2025年3月に譲渡し、3月末時点では連結から除外しております。 ② 財政状態の状況当連結会計年度末における連結財政状態は、資産合計は1,785億34百万円(前期比30億62百万円減)となりました。これは主に現金及び現金同等物、有形固定資産、退職給付に係る資産などが増加した一方、営業債権及びその他の債権、棚卸資産、その他の金融資産などが減少したことによるものであります。負債合計は、1,129億92百万円(前期比130億48百万円減)となりました。これは主に営業債務、借入金、繰延税金負債などが減少したことによるものであります。資本合計は、655億41百万円(前期比99億85百万円増)となりました。これは主に利益剰余金が増加したことによるものであります。親会社所有者帰属持分比率は35.8%(同5.4ポイントのプラス)となりました。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)報告セグメント日  本49,579102.3北  米116,589110.8中  国37,00171.4アジア24,98277.1合   計228,15395.9 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 b.受注状況当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)報告セグメント日  本49,735103.94,416141.5北  米115,364112.811,06899.5中  国36,49273.11,67544.8アジア25,42475.51,69985.1合   計227,01797.118,85994.4 (注) セグメント間取引については、相殺消去しております。 c.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)報告セグメント日  本48,439101.5北  米115,425115.2中  国38,55775.1アジア25,72276.9合   計228,14598.0 (注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)ホンダオブアメリカマニュファクチュアリング・インコーポレーテッド49,02121.148,36421.2本田技研工業株式会社36,70715.837,59116.5東風本田汽車有限公司23,33010.015,4686.8 ④ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、193億10百万円(前期比4億17百万円増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは税引前利益108億27百万円、減価償却費及び償却費95億82百万円をベースに、営業債務の減少20億15百万円、退職給付に係る負債の減少8億8百万円、利息の支払額16億86百万円、法人所得税の支払額16億87百万円などがありましたが、当連結会計年度は210億79百万円の収入となり、前期に比べ収入が15億84百万円増加しました。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による収入(H-ONE India PVT., Ltd.)29億28百万円などがあった一方、有形固定資産の取得による支出161億80百万円などがあり、当連結会計年度は131億49百万円の支出となり、前期に比べ支出が1億9百万円減少しました。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは長期借入れによる収入130億68百万円があった一方、短期借入金の減少18億88百万円、長期借入金の返済による支出171億56百万円などがありました。これらの結果、当連結会計年度は73億38百万円の支出(前期は12億79百万円の稼得)となりました。当期のフリー・キャッシュ・フローは79億30百万円のプラスとなりました。これは、有形固定資産の支出や営業債務の減少があった一方、税引前利益の計上、減価償却費及び償却費、非金融資産の減損損失、金融費用の計上、営業債権及びその他の債権の減少などによるものであります。(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については、上述のとおりであります。翌連結会計年度は、生産関連設備の更新など一定の設備投資(後記 「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」をご参照ください)を予定しております。   (キャッシュ・フローに関する補足情報) 2023年3月期 2024年3月期2025年3月期親会社の所有者に帰属する持分比率(%)36.630.435.8時価ベースの親会社の所有者帰属持分比率(%)9.210.717.6債務償還年数(年)3.13.83.2インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)18.012.511.8 (注) 親会社の所有者に帰属する持分比率(%) 親会社の所有者に帰属する持分合計/資産合計時価ベースの親会社の所有者に帰属する持分資本比率(%) 株式時価総額/資産合計債務償還年数(年) 有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ 営業キャッシュ・フロー/利払い (2) 目標とする経営指標等「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等、(1) 経営方針・経営戦略等、② 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略」に記載しております。 (3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たり必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要性がある会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針」に記載しております。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、後記「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の判断、見積り及び仮定」に記載しております。

事業リスク

  • 特定顧客への高い依存度
    本田技研工業株式会社グループへの販売が連結売上収益の約90%を占めており、非常に高い依存度があります。もしホンダグループからの受注量が減少した場合、エイチワンの売上収益や財政状態、経営成績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
  • 技術革新と市場変化への対応
    自動車業界は電動化やCASE、MaaSの進展により大きな変革期にあり、新素材や新製造技術が市場に受け入れられた場合、既存製品のシェア低下につながるリスクがあります。技術開発への投資と迅速な対応が求められます。
  • 製品の品質問題
    国際的な品質管理基準に基づいた体制を構築していますが、製品に重大な不具合が発生し、リコールやクレームにつながった場合、多額の対策費用が発生する可能性があります。また、企業評価の低下により受注が減少するリスクも考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,714 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の内容、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、以下に記載してある将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)が判断したものであります。 (1) 依存度の高い販売先当連結会計年度末日現在、本田技研工業株式会社は当社の発行済株式の20%以上を保有しており、同社は当社のその他の関係会社に該当しております。当社グループは、主に自動車の車体フレームを製造し、複数の自動車メーカー等に販売しておりますが、その最大の販売先はホンダグループ(本田技研工業株式会社、同社の連結子会社及び持分法適用会社)であります。当連結会計年度の連結売上収益における同グループ向けの販売実績は約90%を占めていることから、今後、同グループからの受注量が低下した場合、売上収益の減少を通じて当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、主に前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(主力得意先向け売上の確保と拡販に向けた取り組み)」のとおりホンダグループからの受注獲得に努めると同時に、他の自動車メーカーとの取引拡大にも注力しております。 (2)市場、顧客ニーズに基づく新技術の開発自動車業界は、電動化の進展並びにCASEやMaaSの拡大といった変革期にあり、技術開発に対する顧客ニーズも多様化してきております。そのような中で、当社グループの既存の製品や製造方法に取って代わる新素材を用いた製品や新しい製造技術が市場や得意先に受け入れられた場合には、シェアの低下を通じて当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり中期経営計画Change 2027の重点施策に「技術・開発への資源シフト」を据え、より高性能な自動車フレーム並びにその製造技術の研究開発に経営資源を積極的に投入するとともに、中長期で顧客の多彩なニーズにお応えするため新たな技術開発や商品開発を通じた新価値創造を図っております。 (3) 製品の品質当社グループは、国際的な品質管理基準に基づいた品質保証体制を構築し、製品の品質の維持と向上に努めております。しかしながら、当社グループの製品に重要な不具合が存在し、重大な事故やクレーム、リコール等の責任に問われた場合、多額の対策費用の発生や当社グループの評価の低下による受注の減少を通じて当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等  (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(品質高位安定化)」のとおり、品質向上にたゆまず取り組んでいるほか、不測の事態に備えリスクの一部を生産物賠償責任保険でカバーしております。 (4) 気候変動・環境規制への対応温室効果ガス排出等による温暖化の深刻な影響に対し、地球環境の保全を喫緊の課題として取り組むことが求められています。各国が強化する環境規制や、ステークホルダーが求める脱炭素への事業を通じた貢献の要請に適切に対応できない場合、社会評価の低下等による機会損失により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、主に前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題(サステナビリティの強化)」を据え、「2050年度カーボンニュートラル実現」を目指し、生産時(Scope1+2)における温室効果ガス排出量を省エネ施策の実行と再生可能エネルギー由来の電力への切り替えによって削減する取り組みを行っております。製品のライフサイクル(Scope1~3)における温室効果ガス排出量は、購入した鋼板が大部分を占めていることから、より環境負荷の少ない方法で製造された鋼板への切り替えの検討や、リサイクルアルミ加工技術の活用といった技術開発をすすめています。 (5) 財務会計上の見積り当社グループの財政状態及び経営成績は、以下の財務会計的な要因を含む資産及び負債への財務会計上の評価、会計基準の変更及び新たな適用により影響を受ける可能性があります。① 有形固定資産及び無形資産事業に供する有形固定資産及び無形資産は事業環境の変化等によって、帳簿価額の回収が見込めなくなった場合には、対象資産に対する減損損失の計上により当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり中期経営計画Change 2027の重点施策に「既存事業の採算性改善」を据え、当社、連結子会社及び持分法適用会社の業績向上を図るほか、各社の事業計画の月次モニタリングを通じてリスクの早期把握に努めております。 ② 退職給付関係退職給付に係る負債は、退職給付債務と年金資産の動向によって変動しますが、数理計算上の仮定に変動が生じた場合、又は運用環境の悪化等により年金資産が減少した場合等には、当社グループの財政状態及び経営成績等が影響を受ける可能性があります。なお、数理計算上の仮定の影響については、後記 「第5 経理の状況 Ⅰ 連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 22.従業員給付」に記載しております。 ③ 繰延税金資産繰延税金資産は、将来減算一時差異等に対して、将来の課税所得に関する予想等に基づく回収可能性を評価することにより計上されておりますが、経営状況の悪化により回収できないと判断された場合や、税率変更を含む税制改正等があった場合には、繰延税金資産の額が減額され、当社グループの財政状態及び経営成績が影響を受ける可能性があります。当社グループでは、前記「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針・経営戦略等」のとおり中期経営計画Change 2027の重点施策に「既存事業の採算性改善」を据え、当社、連結子会社及び持分法適用会社の業績向上を図るほか、各社の事業計画の月次モニタリングを通じてリスクの早期把握に努めております。

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