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くすりの窓口(5592)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 医薬介護プラットフォーム: くすりの窓口は、調剤薬局の予約サービスから始まり、現在は医療機関や介護施設向けのシステムも提供しています。患者と医療機関、薬局、介護施設をつなぐプラットフォームを目指し、幅広いサービスを展開しています。
  • 収益の二本柱: 収益は、サービス導入時のコンサルティング料などの「ショット売上」と、月額利用料や処方箋ネット受付手数料、仕入れサポート手数料などの「ストック売上」に分かれます。継続的なストック売上が安定した収益基盤を形成しています。
  • 多角的な事業展開: メディア事業(EPARKくすりの窓口、EPARKお薬手帳)、みんなのお薬箱事業(仕入れサポート、eオーダーシステム、みんなのお薬箱)、基幹システム事業の3つの主要事業を展開し、医薬品の流通改善や薬局・医療機関の業務効率化を支援しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • メディア事業: この事業は「医療と患者をつなぐプラットフォーム」をコンセプトに、患者の利便性向上と薬局の効率化を目指しています。「EPARKくすりの窓口」で薬局検索や処方箋予約を提供し、「EPARKお薬手帳」で患者の健康管理を支援します。主な収益は、薬局からの処方箋インターネット予約手数料です。
  • みんなのお薬箱事業: この事業は「医薬品卸と薬局をつなぐプラットフォーム」として、医薬品の流通改善と薬局経営の効率化を支援します。「仕入れサポートサービス」で医薬品の仕入れを効率化し、「eオーダーシステム」で在庫管理と自動発注を可能にします。また、「みんなのお薬箱」で不動在庫医薬品の売買を仲介し、コスト削減に貢献します。
  • 基幹システム事業: この事業は「医科、薬局、介護のデータ連携プラットフォーム」の実現を目指し、医療機関、薬局、介護施設向けの事務処理システムや情報システムを提供しています。主な商品は、調剤薬局向けのオールインワンレセコン「Pharmy」などです。機器納入代金や初期設定代行収入、保守料収入が主な収益源です。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|4,489 文字
3 【事業の内容】当社は、様々な業種の店舗のインターネット予約サービスを展開する株式会社EPARKの調剤薬局部門として2015年8月に事業を開始しました。EPARKの名を冠した調剤薬局の予約サービスからスタートし、その後、調剤薬局のニーズを捉えた予約サービスとは別の独自事業を自社開発し、展開してまいりました。さらに近年では、医療機関や介護施設向けのシステム・サービスも展開し、当社が標榜する「医・薬・介護、個人ユーザー(患者)をつなぐプラットフォーム」としての機能の拡充を図っております。そうした機能の実現のため、当社は、連結子会社10社、関連会社1社とともにグループを構成しております。当社については、東京本社の他、札幌、名古屋、大阪、広島、高松、福岡に拠点を設け、全国を対象に営業活動を行っております。また、東京本社にはコールセンターを設置し、顧客からの問い合わせや要望に応えられる体制を整備しております。当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりませんが、以下の4つの事業を運営しております。これら事業の収益は、各種サービス導入前のコンサルティング等の対価として得られる「ショット売上」、月額利用料などの固定金額及び処方箋ネット受付売上や仕入れサポートサービスの手数料など利用量に応じて変動する金額として契約に基づいて将来にわたって継続的に得られる「ストック売上」に区分されます。 (1)メディア事業「メディア事業」のコンセプトは「医療と患者をつなぐプラットフォーム」です。患者の利便性、薬局の効率性・生産性などの向上を目的としたサービスを展開しております。株式会社EPARKが調剤薬局部門の予約サービス「処方便」として開始した事業が端緒ですが、会社分割によって当社が事業を譲受し、当社内にシステム開発部門を設置のうえ機能改善・拡充等の開発を繰り返し、当社独自の発展を継続しております。 ①EPARKくすりの窓口当社は、調剤薬局・ドラッグストアといった薬局の検索サイト/アプリ「EPARKくすりの窓口」を運営しております。立地や営業日など様々な条件を指定して薬局を検索できる他、患者が医療機関から受け取った処方箋をサイト/アプリ経由で指定した薬局に送ることで、処方薬受取りの予約ができる機能を有しております。薬局にとっては、処方する医薬品の準備が予めでき、患者にとっては、待ち時間の短縮につながるなど、双方にメリットが生まれます。また、待ち時間の短縮により、薬局店舗内のウイルス感染等を防止することにもつながります。主な事業収益は、ストック売上として薬局からの処方箋のインターネット予約に係る手数料収入です。患者からの初回予約があった場合に当該患者に係る初回登録手数料が発生し、その後は初回よりも金額を抑えた手数料が当該患者に係る登録管理料として毎月継続します。この収益の一定割合をロイヤリティとして株式会社EPARKへ支払っております。 ②EPARKお薬手帳当社は電子お薬手帳アプリ「EPARKお薬手帳」を運営しております。患者自身が処方箋を読み取って処方された医薬品の情報を登録できる他、飲み忘れ防止のためのアラーム発信機能、血圧値や体温の登録などPHR(Personal Health Record)管理機能等を有しております。薬局側では、当社と契約のある薬局であれば、自店で処方した医薬品の情報を自動で患者のお薬手帳に登録したり、患者のお薬手帳に登録された過去の処方歴を自店のPC等で確認するなどが可能となっております。また、薬局だけに留まらずさまざまな医療機関との連携を行っております。直接的な収益はありませんが、当社の事業を個人ユーザーに知ってもらうための入口のツールとなる他、「EPARKお薬手帳」上でいつも利用する薬局をかかりつけ登録することでホーム画面上に表示でき、薬局を検索することなく処方薬受取りの予約ができるため、「EPARKくすりの窓口」の利用促進・リピートにつながり、ストック売上を維持します。 (事業系統図) (2)みんなのお薬箱事業「みんなのお薬箱事業」のコンセプトは「医薬品卸と薬局をつなぐプラットフォーム」です。薬局に対して様々なソリューションを提供するために当社が開発してきた独自事業であり、医薬品卸事業者と薬局における医薬品の流通改善を支援し、薬局経営の効率性・生産性及び医薬品卸事業者の業務効率などの向上を目的としたサービスを展開する事業であります。 ①仕入れサポートサービス当社は、株式会社E-BONDホールディングスとの業務提携により、薬局や医療機関が医薬品の仕入れを効率化できる「仕入れサポートサービス」を展開しております。サービス加盟店が同社の子会社である株式会社ウィーズを通じて医薬品卸事業者と取引を行うものであり、個々の薬局等が単独で取引を行うのと比較してボリュームが大きくなることによって、条件面でのスケールメリットを享受することを目的としたスキームです。当社と株式会社ウィーズとの合弁会社である株式会社J-Seedは、「仕入れサポートサービス」における取引の管理業務を担っております。当社グループの主な事業収益は、ショット売上としてサービス開始に向けたコンサルティングに係る収入、ストック売上として薬局等と医薬品卸事業者との間の医薬品売買における取引薬価、売買価格に応じて算定される手数料収入です。また、株式会社ウィーズ及び株式会社J-Seedに対して、事業収益より一定割合を手数料として支払っております。 ②eオーダーシステム当社は、薬局や医療機関における医薬品の在庫管理システム及び自動発注システムの機能を有する「eオーダーシステム」を提供しております。薬局等のレセプトコンピュータと「eオーダーシステム」を連携させることにより、人工知能(AI)が患者ごとの処方歴を把握し、必要な医薬品の種類と量を判断して自動的にリストアップします。それを基に自動的に医薬品卸売事業者に、「仕入れサポートサービス」加盟店であれば当社グループを経由して、医薬品の発注が行われます。これにより薬局等における過剰在庫の抑制、欠品の防止、薬剤師の事務負担軽減といった効果を目指すものです。主な事業収益は、ショット売上として利用に必要な各種設定の代行に係る収入及びストック売上としてシステム利用料収入です。 (新事業系統図) ③みんなのお薬箱当社は、医薬品売買ニーズマッチングサイト/アプリ「みんなのお薬箱」を提供しております。薬局において処方されずに不動在庫となった医薬品を売りたい薬局と、不足している医薬品を買いたい薬局のニーズをマッチングさせ、売買を仲介します。これにより、全国の薬局のデッドストックを有効利用し、各薬局においてはコスト削減につなげることを目指したサービスです。売却の方法は、「みんなのお薬箱」において購入希望者を募る「出品」と、当社子会社の株式会社ピークウェルが「買取」を行ったうえで同社が「みんなのお薬箱」に出品するという2種類があります。購入者は、「みんなのお薬箱」から買いたい医薬品を探して購入を申し込む他、店舗における医薬品ごとの月間使用量をAIが分析し、それに応じて出品されている医薬品を自動的に購入するメニューも用意しております。当社グループの主な事業収益は、ストック売上として売買が成立した医薬品の薬価に応じた手数料収入です。 (事業系統図) (3)基幹システム事業「基幹システム事業」のコンセプトは「医科、薬局、介護のデータ連携プラットフォーム」です。「医・薬・介護、個人ユーザー(患者)をつなぐプラットフォーム」を実現するためのラインナップの充実を企図し、医療機関、薬局、介護施設に必要な事務処理システムや情報システム等を販売しております。これらは主に当社子会社(当社に吸収合併済の会社を含む)が行っており、主要な商品は以下の通りです。主な事業収益は、ショット売上として機器類納入代金や初期設定代行に係る収入とストック売上として保守料収入です。 対象顧客システム商品名提供しているグループ会社調剤薬局電子薬歴、処方箋のQRコード読込み機能などオールインワンレセコン「Pharmy」株式会社モイネットシステム・調剤薬局の運営(処方箋のシステム反映、服薬指導履歴の記録、患者へお渡しする帳票、患者・保険組合への調剤医療費の請求など)をほとんどシステム化・初期導入費を安価に設定し薬局のコスト負担軽減と利便性向上を図ります薬歴システム「Hi―story」ハイブリッジ株式会社・オンプレミス、クラウドの双方に対応した薬歴単体システム・LINEを通じたメッセージ配信など服薬フォローアップ機能も備える調剤監査システム「Cube.i」キューブイメージング株式会社(当社に合併、解散済)・薬局において調剤した医薬品の種類や数量を認識し、調剤過誤を検出するシステム・調剤過誤に起因する健康被害の防止に寄与します医療機関医事会計・オーダリング・電子カルテシステム「HOSPITAC」株式会社エーシーエスクリニック向け電子カルテシステム「Ex-Karte」株式会社メディカルJSPレセプトコンピュータシステム「IJIα-5」株式会社メディカルJSP・病院運営(診療報酬請求、医師から看護師などへの指示、患者の記録管理、看護計画)などを一元管理できるシステム・正確な情報共有や生産性向上を図ります順番待ちシステム「スマートガイドシステム」株式会社ホスピタルヘルスケア(当社に合併、解散済)・診察予約の順番情報やリマインド通知を患者のスマートフォンを通じて行うシステム・患者の通院時における利便性を向上させる他、病院待合室における密の回避に寄与します介護施設電子介護記録システム「コメットケア」株式会社くすりの窓口・従来ほとんど紙で行われていた介護施設の業務(提供したサービスの状況や健康状態の記録、服薬記録、職員間の連絡)を一元管理するシステム・介護職員の生産性向上を図り、業界の人手不足解消に寄与します (4)その他事業当社は、顧客及び個人ユーザーのニーズ及びウォンツを汲み取り、最適なサービスの企画を立て、短期間に開発を行い、市場に展開し、また改善を加えていくことを常に心掛けており、それに基づく新規事業開発が進められています。その中のひとつが、全国の健康保険組合から委託を受け、当社顧客である調剤薬局やドラッグストアの店頭にて健康保険組合加入者に対して生活習慣病等に係る健康保健指導を行うサービスです。早い段階から健康保健指導を行うことによって将来の発病可能性の抑制を目指すものであり、増加する我が国の医療費の削減に資する事業であると考えております。加盟健康保険組合数、特定保健指導実施数とも増加しており、当社はこれを「未病予防事業」として第4の柱事業とすべく展開していく方針です。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
EPARK会員という数千万人のユーザー基盤を活用できるため、一定の価格交渉力がある。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
EPARKサービス共通の数千万人の会員基盤を活用できる点が新規参入者に対する障壁となる。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:情報セキュリティとシステム障害 / 市場環境の変化と技術革新の影響 / 競合他社による影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、くすりの窓口が保有する特許、ブランド、規制ライセンス、独占的IPなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。事業の性質上、将来的に構築される可能性はありますが、現時点での評価は困難です。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

「くすりの窓口」アプリは、処方箋の事前予約・受付サービスを提供しており、ユーザーが一度利用し、利便性を感じれば、他の類似サービスへの乗り換えには一定の心理的・手間的ハードルが生じる可能性があります。しかし、競合サービスも存在するため、スイッチングコストは限定的と考えられます。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ユーザーが増加することで、より多くの薬局がプラットフォームに参加し、結果としてユーザーにとっての利便性が向上するというネットワーク効果の萌芽は見られます。しかし、現時点ではその効果はまだ弱く、顕著なフライホイール効果は確認されていません。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

くすりの窓口のビジネスモデルは、情報提供や予約受付が中心であり、生産コストや提供コストにおける構造的な優位性を示す具体的な証拠は現時点では確認できません。他社とのコスト競争力に関する情報も不足しています。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる
  • 広範なネットワーク効果: 「EPARKくすりの窓口」は、患者が薬局を検索し処方箋を事前に送ることで、薬局は準備ができ、患者は待ち時間を短縮できます。この双方のメリットが利用者を増やし、さらに多くの薬局や患者を引き寄せるネットワーク効果を生み出しています。
  • 医薬品流通の効率化: 「みんなのお薬箱事業」では、医薬品の仕入れサポートや在庫管理システム、さらには不動在庫となった医薬品の売買マッチングサービスを提供しています。これにより、薬局はコスト削減や業務効率化を実現でき、医薬品卸事業者も流通改善の恩恵を受けられます。
  • PHR管理と連携強化: 電子お薬手帳アプリ「EPARKお薬手帳」は、患者の処方薬情報や健康データを一元管理できるPHR(Personal Health Record)機能を提供します。薬局や医療機関との連携も可能で、患者の利便性向上と、他のサービス利用促進の入り口としての役割を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営の基本方針当社グループは、ヘルスケア領域にこれまでにない新しい価値を提供する、との経営方針のもと、調剤薬局、医療機関、介護施設などの顧客の収益と生産性向上に貢献すること、個人ユーザー(患者)にこれまでにない利便性を提供することを念頭に置き、各種事業を展開しております。当社グループでは、これまでEPARKサービスにおける薬局分野としてスタートした調剤薬局の検索及び処方箋ネット受付に始まり、EPARKお薬手帳、独自の事業として展開を開始した薬局不動在庫の売買プラットフォーム、仕入れサポートサービス、オンライン診療支援システムなど、調剤薬局をはじめとする顧客と個人ユーザー向けにサービスを拡大してまいりました。今後も、提供するサービスの質を一段と向上させ、顧客からの信頼をさらに高めながらサービスの一層の充実を図ってまいります。 (2)経営戦略当社グループは、調剤薬局、医療機関、介護施設などの顧客、個人ユーザー、医薬品卸売事業者などの医療関係者をつなぐ医療プラットフォームの形成を戦略として掲げております。医療関係者に対してより大きな価値を提供できるサービスを取り揃えることで、医療関係者は生産性の一段の向上と経営効率、収益の改善を、また個人ユーザー(患者)はより高い利便性を実現し、下記の当社グループのサービスを活用していただくことで医療関係者からもたらされる蓄積された情報をもとに、当社グループから医療関係者へあらたな価値を提供していく双方向の関係を構築し、当社グループが医療関係者にとってなくてはならないプラットフォームとなることを目指します。調剤薬局:レセプトコンピュータ、電子薬歴システム、医薬品の仕入れサポートサービス、医薬品売買のマッチングサービス医療機関:医療事務コンピュータ、電子カルテシステム、順番待ちシステム介護施設:介護請求システム、介護費用システム個人ユーザー(患者):調剤薬局の検索及び処方箋ネット受付、EPARKお薬手帳医薬品卸売事業者:医薬品仕入れサポート (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、調剤薬局をはじめとする医療関係者にとって、なくてはならないプラットフォームになることを目指しており、下記の事項を重要な経営指標としています。①「EPARKくすりの窓口」処方箋ネット受付件数②医薬品の仕入れサポートサービス及び医薬品売買のマッチングサービスによる流通金額③医科、薬局、介護の各業界基幹システム利用数 (4)経営環境①市場環境我が国の経済は、世界的な原材料価格高騰、為替不安、アメリカファーストの通商政策の懸念などの影響を受けており、今後も依然として先行きが不透明な状況が続くと見込まれます。② 顧客基盤と動向我が国では、急速な高齢化の進展により医療費が増加しています。このため、中長期的には市場の拡大が見込まれる一方で、薬価・調剤報酬改定等を通じた医療費削減など現在の医療体系の変革が急務となっております。当社グループの主要顧客であり全国に約6万店ある調剤薬局は大手チェーンが展開する店舗と個人事業主等が経営する中小店の二極化が見られますが、いずれも一層の経営効率化を求められる状況にあります。また、新型コロナウイルスが契機となってオンライン診療、オンライン服薬指導等の非対面型医療サービスへのニーズも高まる方向にあり、当社グループが構築しているプラットフォームが必要とされる場面が増えると想定されることから、ニーズに対応できる体制を一層強化してまいります。 ③ 競合他社の動向と競争優位性当社グループが提供しているサービス分野においては、異業種も含めた他社が類似サービスによって参入してくることもあり、今後競争が激化することも考えられます。従いまして、競合他社とのサービスの内容や特徴等の差別化が課題となりますが、当社グループは、「EPARKくすりの窓口」や「EPARKお薬手帳」を利用する個人ユーザー(患者)の獲得と主要顧客である調剤薬局へのサービス展開で先行し、参入障壁が高いヘルスケア分野で事業基盤を有していること、また高い専門性を有し、顧客のニーズを速やかにサービスや商品に反映できる開発力を当社グループ内に有していることを強みとした競争優位性があると考えております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題①顧客基盤の拡大とサービス利用の深耕当社グループの主要顧客は調剤薬局、医療機関、介護施設であり、顧客数と個人ユーザー数を拡大することが一義的な課題です。顧客数については、当事業年度末の4.4万施設を2030年3月期末までに10万施設とすることを目指しております。薬局ポータルサイトである「EPARKくすりの窓口」では、掲載薬局数や掲載情報が多ければユーザーのご希望に叶う薬局、ご希望のお薬を探せる機会が増え、「医薬品仕入れサポートサービス」では、加盟薬局数が増えることで、価格交渉力強化による生産性向上が期待でき、医薬品不動在庫売買プラットフォーム「みんなのお薬箱」では、加盟薬局数が増えれば売買取引の機会が増えるなど、当社サービスは、利用する顧客やユーザーが増え、利用頻度が上がることでより利便性が増すものとなっております。そのため多くの顧客に当社サービスにご加盟頂き、また積極的にご活用いただくことが、「医・薬・介護、個人ユーザー(患者)をつなぐプラットフォーム」という経営戦略を実現していくための当社の主たる課題となります。また、加盟数及び活用の増加は、直接的な収益のみならず、広告収入や、一般消費者に対する間接的な他サービスの提供など、副次的な収益の基盤ともなるものです。②医療分野及びヘルスケア分野への展開当社グループは、調剤薬局、医療機関、介護施設を主要対象業種として事業展開を行っておりますが、調剤薬局における処方箋ネット受付と併せ、オンライン診療又はオンライン服薬指導の予約サービスを取扱う、EPARKお薬手帳の情報を個人ユーザーの健康管理にご活用頂く、など、医療分野及びヘルスケア分野との関わりを強化していくことが顧客及び個人ユーザーの利便性向上に不可欠です。当社グループは、「医療とユーザーを繋ぐプラットフォーム」とのコンセプトのもと、医療分野及びヘルスケア分野への展開、個人ユーザーの利便性向上を企図しており、同分野においても、業界内の確固たる地位を築くことを課題としております。③競合との差別化当社グループが提供しているサービス分野においては、異業種も含めた他社が類似サービスによって参入してくることもあり、今後競争が激化することも考えられます。処方箋ネット受付、EPARKお薬手帳、オンライン診療及び服薬指導等、従前であれば、いわゆるDX化を行うだけでも価値が認められましたが、これらが当たり前となる今後の事業環境においては、競合他社とのサービスの内容や特徴等の差別化が課題と考えております。④新サービス開発、提供のスピード競争激化が予想される事業環境において競合サービスに対抗していくためには、差別化されたサービスを迅速に提供し、拡大していくことが不可欠と考えております。当社グループは専門性の高いグループ企業群を有しており、顧客のニーズを速やかにサービスに反映できる自社開発力が強みのひとつであると考えておりますが、顧客及び個人ユーザーのニーズ及びウォンツを汲み取り、最適なサービスの企画を立て、短期間に開発を行い、市場に展開し、また改善を加えていく、というPDCAサイクルをいかに迅速かつ適切に回していくかが、調剤薬局をはじめとする医療関係者に新たな価値を提供していくための当社グループの課題と考えております。⑤人材の確保及び育成当社グループが成長を継続し、事業基盤を強化していくためには、サービス、システムの開発や営業などの各部門において優秀な人材を確保、育成し、性別、国籍、人種等にとらわれない多様性のある人材を登用していくことが当社グループの経営戦略を進めていくうえで必要と考えております。そのため、各種情報発信による採用活動の継続、社内研修制度の充実、適切な人材配置、人事評価の実施等を行い、更なる組織の強化に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものです。 (1)経営の基本方針当社グループは、ヘルスケア領域にこれまでにない新しい価値を提供する、との経営方針のもと、調剤薬局、医療機関、介護施設などの顧客の収益と生産性向上に貢献すること、個人ユーザー(患者)にこれまでにない利便性を提供することを念頭に置き、各種事業を展開しております。当社グループでは、これまでEPARKサービスにおける薬局分野としてスタートした調剤薬局の検索及び処方箋ネット受付に始まり、EPARKお薬手帳、独自の事業として展開を開始した薬局不動在庫の売買プラットフォーム、仕入れサポートサービス、オンライン診療支援システムなど、調剤薬局をはじめとする顧客と個人ユーザー向けにサービスを拡大してまいりました。今後も、提供するサービスの質を一段と向上させ、顧客からの信頼をさらに高めながらサービスの一層の充実を図ってまいります。 (2)経営戦略当社グループは、調剤薬局、医療機関、介護施設などの顧客、個人ユーザー、医薬品卸売事業者などの医療関係者をつなぐ医療プラットフォームの形成を戦略として掲げております。医療関係者に対してより大きな価値を提供できるサービスを取り揃えることで、医療関係者は生産性の一段の向上と経営効率、収益の改善を、また個人ユーザー(患者)はより高い利便性を実現し、下記の当社グループのサービスを活用していただくことで医療関係者からもたらされる蓄積された情報をもとに、当社グループから医療関係者へあらたな価値を提供していく双方向の関係を構築し、当社グループが医療関係者にとってなくてはならないプラットフォームとなることを目指します。調剤薬局:レセプトコンピュータ、電子薬歴システム、医薬品の仕入れサポートサービス、医薬品売買のマッチングサービス医療機関:医療事務コンピュータ、電子カルテシステム、順番待ちシステム介護施設:介護請求システム、介護費用システム個人ユーザー(患者):調剤薬局の検索及び処方箋ネット受付、EPARKお薬手帳医薬品卸売事業者:医薬品仕入れサポート (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、調剤薬局をはじめとする医療関係者にとって、なくてはならないプラットフォームになることを目指しており、下記の事項を重要な経営指標としています。①「EPARKくすりの窓口」処方箋ネット受付件数②医薬品の仕入れサポートサービス及び医薬品売買のマッチングサービスによる流通金額③医科、薬局、介護の各業界基幹システム利用数 (4)経営環境①市場環境我が国の経済は、世界的な原材料価格高騰、為替不安、アメリカファーストの通商政策の懸念などの影響を受けており、今後も依然として先行きが不透明な状況が続くと見込まれます。② 顧客基盤と動向我が国では、急速な高齢化の進展により医療費が増加しています。このため、中長期的には市場の拡大が見込まれる一方で、薬価・調剤報酬改定等を通じた医療費削減など現在の医療体系の変革が急務となっております。当社グループの主要顧客であり全国に約6万店ある調剤薬局は大手チェーンが展開する店舗と個人事業主等が経営する中小店の二極化が見られますが、いずれも一層の経営効率化を求められる状況にあります。また、新型コロナウイルスが契機となってオンライン診療、オンライン服薬指導等の非対面型医療サービスへのニーズも高まる方向にあり、当社グループが構築しているプラットフォームが必要とされる場面が増えると想定されることから、ニーズに対応できる体制を一層強化してまいります。 ③ 競合他社の動向と競争優位性当社グループが提供しているサービス分野においては、異業種も含めた他社が類似サービスによって参入してくることもあり、今後競争が激化することも考えられます。従いまして、競合他社とのサービスの内容や特徴等の差別化が課題となりますが、当社グループは、「EPARKくすりの窓口」や「EPARKお薬手帳」を利用する個人ユーザー(患者)の獲得と主要顧客である調剤薬局へのサービス展開で先行し、参入障壁が高いヘルスケア分野で事業基盤を有していること、また高い専門性を有し、顧客のニーズを速やかにサービスや商品に反映できる開発力を当社グループ内に有していることを強みとした競争優位性があると考えております。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題①顧客基盤の拡大とサービス利用の深耕当社グループの主要顧客は調剤薬局、医療機関、介護施設であり、顧客数と個人ユーザー数を拡大することが一義的な課題です。顧客数については、当事業年度末の4.4万施設を2030年3月期末までに10万施設とすることを目指しております。薬局ポータルサイトである「EPARKくすりの窓口」では、掲載薬局数や掲載情報が多ければユーザーのご希望に叶う薬局、ご希望のお薬を探せる機会が増え、「医薬品仕入れサポートサービス」では、加盟薬局数が増えることで、価格交渉力強化による生産性向上が期待でき、医薬品不動在庫売買プラットフォーム「みんなのお薬箱」では、加盟薬局数が増えれば売買取引の機会が増えるなど、当社サービスは、利用する顧客やユーザーが増え、利用頻度が上がることでより利便性が増すものとなっております。そのため多くの顧客に当社サービスにご加盟頂き、また積極的にご活用いただくことが、「医・薬・介護、個人ユーザー(患者)をつなぐプラットフォーム」という経営戦略を実現していくための当社の主たる課題となります。また、加盟数及び活用の増加は、直接的な収益のみならず、広告収入や、一般消費者に対する間接的な他サービスの提供など、副次的な収益の基盤ともなるものです。②医療分野及びヘルスケア分野への展開当社グループは、調剤薬局、医療機関、介護施設を主要対象業種として事業展開を行っておりますが、調剤薬局における処方箋ネット受付と併せ、オンライン診療又はオンライン服薬指導の予約サービスを取扱う、EPARKお薬手帳の情報を個人ユーザーの健康管理にご活用頂く、など、医療分野及びヘルスケア分野との関わりを強化していくことが顧客及び個人ユーザーの利便性向上に不可欠です。当社グループは、「医療とユーザーを繋ぐプラットフォーム」とのコンセプトのもと、医療分野及びヘルスケア分野への展開、個人ユーザーの利便性向上を企図しており、同分野においても、業界内の確固たる地位を築くことを課題としております。③競合との差別化当社グループが提供しているサービス分野においては、異業種も含めた他社が類似サービスによって参入してくることもあり、今後競争が激化することも考えられます。処方箋ネット受付、EPARKお薬手帳、オンライン診療及び服薬指導等、従前であれば、いわゆるDX化を行うだけでも価値が認められましたが、これらが当たり前となる今後の事業環境においては、競合他社とのサービスの内容や特徴等の差別化が課題と考えております。④新サービス開発、提供のスピード競争激化が予想される事業環境において競合サービスに対抗していくためには、差別化されたサービスを迅速に提供し、拡大していくことが不可欠と考えております。当社グループは専門性の高いグループ企業群を有しており、顧客のニーズを速やかにサービスに反映できる自社開発力が強みのひとつであると考えておりますが、顧客及び個人ユーザーのニーズ及びウォンツを汲み取り、最適なサービスの企画を立て、短期間に開発を行い、市場に展開し、また改善を加えていく、というPDCAサイクルをいかに迅速かつ適切に回していくかが、調剤薬局をはじめとする医療関係者に新たな価値を提供していくための当社グループの課題と考えております。⑤人材の確保及び育成当社グループが成長を継続し、事業基盤を強化していくためには、サービス、システムの開発や営業などの各部門において優秀な人材を確保、育成し、性別、国籍、人種等にとらわれない多様性のある人材を登用していくことが当社グループの経営戦略を進めていくうえで必要と考えております。そのため、各種情報発信による採用活動の継続、社内研修制度の充実、適切な人材配置、人事評価の実施等を行い、更なる組織の強化に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国の経済は、世界的な原材料価格高騰、為替不安、アメリカファーストの通商政策の懸念などの影響を受けており、今後も依然として先行きが不透明な状況が続くと見込まれます。医療情報システム業界におきましては、調剤報酬改定における医療DX推進体制整備加算、電子処方箋管理サービス等に関する関係補助金の交付など、引続き厚生労働省主導による医療DXが推進されており、調剤薬局や医療機関などにおいて、情報システムに係る様々なニーズが期待できる状況にあります。このような市場動向は、医療及び健康管理分野に対してITやAI技術を利用した様々なサービスや製品を開発・提供している当社にとっては好機と捉え、さらなる顧客基盤の拡大と、一般消費者に対する処方箋ネット予約やEPARKお薬手帳などのサービスの認知向上に努めてまいりました。また、電子処方箋管理サービス等に関する関係補助金の交付においては、当社子会社モイネットシステムが開発・販売している薬歴システムへの引き合いが強く、当社の期初の予想を遥かに上回る需要となり、業績に大きく貢献いたしました。その結果、当連結会計年度においては、売上高は11,199,409千円となり、前連結会計年度に比べて2,477,949千円(前年同期比28.4%増)増加、営業利益は1,953,959千円となり、前連結会計年度に比べて583,953千円(同42.6%増)増加、経常利益は1,940,097千円となり、前連結会計年度に比べて614,217千円(同46.3%増)増加しております。また、親会社株主に帰属する当期純利益は2,034,965千円となり、前連結会計年度に比べて1,164,044千円(同133.7%増)増加しました。 当社は単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 また、財政状態については次のとおりであります。(資産)当連結会計年度末の流動資産は6,229,037千円となり、前連結会計年度末と比べて12,012,324千円減少となりました。これは主に受取手形、売掛金及び契約資産が178,483千円増加した一方、みんなのお薬箱事業において支払条件の変更により現金及び預金が12,486,851千円減少したことによるものであります。固定資産は5,928,289千円となり、前連結会計年度末に比べて1,097,958千円増加となりました。これは主にのれんが138,660千円減少した一方、ソフトウエアが255,990千円増加したこと及び繰延税金資産が912,814千円増加したことによるものであります。この結果、総資産は12,157,327千円となり、前連結会計年度末と比べて10,914,365千円減少となりました。 (負債)流動負債は3,125,062千円となり、前連結会計年度末と比べて12,832,632千円減少となりました。これは主に短期借入金が5,100,000千円減少したこと、みんなのお薬箱事業の仕入れサポートサービスにおける支払期間と回収期間の差による未払金が7,691,432千円減少したこと、未払法人税等が100,326千円減少したことによるものであります。固定負債は515,414千円となり、前連結会計年度末に比べて178,125千円減少となりました。これは主に子会社の長期借入金が返済により247,817千円減少したことによるものであります。この結果、負債合計は3,640,476千円となり、前連結会計年度末と比べて13,010,758千円減少となりました。 (純資産)純資産は8,516,850千円となり、前連結会計年度末と比べて2,096,392千円増加となりました。これは主に利益剰余金が2,034,965千円増加したことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ12,486,851千円減少し、2,104,095千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果支出した資金は5,326,790千円(前年同期は2,627,199千円の資金の獲得)となりました。これは主に資金の増加要因として、税金等調整前当期純利益1,655,362千円、減価償却費1,221,468千円、その他の負債の増加261,213千円等に対し、資金の減少要因として、未払金の減少7,685,694千円、その他の資産の増加289,499千円、売掛債権の増加額184,820千円等によるものであります。営業キャッシュ・フローがマイナスとなった要因は、みんなのお薬箱事業の仕入れサポートサービスにおける請求回収代行のスキーム変更によるものです。これまではサービス加盟薬局から医薬品代金の回収を主に53日、83日で行っており、医薬品卸事業者への支払が90日となっておりました。このサービスの業務提携先の変更により、53日で回収した医薬品代金を60日の支払、83日での回収は90日の支払に変更となりました。その影響により2025年3月期の未払金が76億円減少したことで滞留資金が減少しております。なお、未払金の減少額76億円を除外した場合の営業キャッシュ・フローは23億円のプラスとなっております。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は1,801,428千円(前年同期は1,794,569千円の資金の支出)となりました。これは主に資金の減少要因として、無形固定資産(ソフトウエア等)の取得による支出1,765,053千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果支出した資金は5,358,632千円(前年同期は7,811,667千円の資金の獲得)となりました。これは主に資金の増加要因として、短期借入金による収入5,000,000千円、新株発行による収入137,781千円等に対し、資金の減少要因として、短期借入金の返済による支出10,100,000千円、長期借入金の返済による支出244,077千円等によるものであります。 ③生産、受注及び販売の状況a.生産実績当社グループが提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。 b.受注実績当社グループが提供するサービスの性格上、受注実績の記載に馴染まないため、記載を省略しております。 c.販売実績当連結会計年度におけるサービスごとの販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループは、医療向けソリューションの開発および販売の単一セグメントであり、セグメント情報を記載していないため、サービス別に記載しております。 サービス区分の名称第21期当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)販売高(千円)前年比(%)割合(%)メディア事業4,407,399143.939.4みんなのお薬箱事業3,127,04089.327.9基幹システム事業3,553,698164.931.7その他事業111,270-1.0合計11,199,409128.4100.0 (注) 最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。  (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、特に重要なものは次のとおりであります。 (繰延税金資産)当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。課税所得の見積りにあたって当該見積りの基礎となる次年度予算ならびに中期経営計画といった将来の利益計画は、計画の策定時点で得られる情報に基づいており、これらの情報により市場環境及び顧客の獲得動向や継続状況などを考慮した上で将来の売上高を見積り、これに対するサービスの拡充やシステムの開発状況を考慮して原価又は費用の見積りを行っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。 ②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社は「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、適正な売上高を確保し、適正かつ効率的なコストにより利益を確保していくことを実現するために、メディア事業では「EPARKくすりの窓口の処方箋ネット受付件数」、みんなのお薬箱事業では「仕入れサポートサービス及び不動在庫サービスによる流通額」、基幹システム事業では「医科、薬局、介護の各業界における基幹システムの利用数」を重要指数としております。 2025年3月期のメディア事業は、EPARKくすりの窓口の施設保有数の増加と店舗当たり受付件数の増加に伴い、処方箋ネット受付件数が603万件(前期比119%)と増加しております。ポータルサイトであるEPARKくすりの窓口の利用促進により新規利用者を増やすとともに、EPARKお薬手帳アプリでリピート促進をすることで処方箋ネット受付件数の最大化を図っております。 みんなのお薬箱事業は、継続的な獲得により施設保有数は増えておりますが、医薬品流通額は年間2,245億円(前期比96%)と減少しました。医薬品の在庫管理システム(eオーダーシステム)も提供しており、調剤薬局の在庫適正化によるコスト削減と医薬品卸事業者の急配や返品を減らすなど医薬品の流通改善に取組んでおります。 基幹システム事業は、当社の営業ノウハウを子会社へ展開し、子会社を通じて医科、薬局、介護の基幹システム(レセコンや電子カルテ、介護記録システムなど)の獲得を進めております。2025年3月末時点で当事業に関わる施設保有数は8,048施設(前期比108%)となっております。 引き続き各事業の利益最大化を図るために獲得の強化と顧客ニーズにあった商品開発を継続してまいります。 (売上高)当連結会計年度における売上高は、11,199,409千円(前年同期比28.4%増)となりました。これは主に、メディア事業において施設保有数と処方箋ネット受付件数が好調に伸び予約手数料収入が増加したこと、みんなのお薬箱事業においては仕入れサポートの流通額は減少しましたが、e-オーダーの月額利用料と不動在庫の売上が増加したこと、そして基幹システム事業では補助金給付対象の電子処方箋管理サービスの新機能の特需があったことで売上が増加したものであります。 (売上原価及び売上総利益)当連結会計年度における売上原価は、4,724,204千円(前年同期比24.7%増)となりました。これは主に、新規導入サービスが好調に推移したことによるものであります。この結果、売上総利益は6,475,204千円(前年同期比31.3%増)となりました。 (販売費及び一般管理費及び営業利益)当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、4,521,245千円(前年同期比26.9%増)となりました。これは主に、新たに子会社となった従業員の増加もあり給与手当が増加したことによるものであります。また、売上総利益が大幅に増加したことにより営業利益は1,953,959千円(前年同期比42.6%増)となりました。 (営業外損益及び経常利益)当連結会計年度における経常利益は、営業外費用として持分法による投資損失を17,727千円計上しましたが、営業利益が大幅に増加したことにより、1,940,097千円(前年同期比46.3%増)となりました。 (特別損益、法人税等及び親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度において法人税等を498,388千円計上しましたが、100%子会社を吸収合併し繰越欠損金を引継いだこと等により、法人税等調整額を△914,441千円計上し、法人税等合計額が△416,052千円となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,034,965千円(前年同期比133.7%増)となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 [事業の状況] 4 [経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析] (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。 ④ 資本の財源及び資金の流動性に関する情報当社グループの資金需要のうち主なものは、システム・ソフトウエア開発費であります。必要な資金は営業活動により獲得した自己資金を充当することを基本方針としております。今後につきましても更なるサービス向上のための開発投資を引き続き行っていく想定であります。こうした資金需要はこれまでと同様に自己資金で賄うことを原則としてまいりますが、中長期における資金需要並びに金利動向等を注視したうえで必要に応じて機動的に金融機関からの借入やエクイティファイナンスによる資金調達を行い、財務の健全性を維持する方針であります。 ⑤経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「第2 [事業の状況] 3 [事業等のリスク] 」に記載のとおりであります。 ⑥経営者の問題意識と今後の方針について経営者の問題意識と今後の方針につきましては、「第2 [事業の状況] 1 [経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] 」に記載のとおりであります。 ⑦中長期的な経営戦略中長期的な経営戦略につきましては、「第2 [事業の状況] 1 [経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] 」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 市場環境の変化: 高齢化による医療費削減圧力や景気低迷は、顧客である調剤薬局や医療機関のIT投資意欲を減退させる可能性があります。これにより、くすりの窓口のサービス導入が遅れたり、利用が減少したりして、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 情報セキュリティリスク: くすりの窓口は、医療や健康に関する機微な個人情報を扱っています。情報漏洩やシステム障害が発生した場合、顧客からの信頼失墜や損害賠償、事業停止などにより、経営成績や財政状態に重大な影響を与える可能性があります。
  • 競合と技術革新: ITサービス業界は技術革新が速く、競合他社も多数存在します。新しい技術への対応が遅れたり、優れた競合サービスが登場したりすると、くすりの窓口の競争力が低下し、市場シェアや収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|8,440 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。また、当社グループはリスク管理のための機関として、リスクマネジメント委員会、リスク管理会議、グループ会社会議を設置し、各種リスク事項のモニタリングとそれに応じた対策の検討を行い、リスク顕在化の予防を図っております。詳細については、「第4 [提出会社の状況] 4 [コーポレート・ガバナンスの状況等] (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」をご参照ください。 1.市場環境に関するリスク(1)市場環境の変化について(発生可能性:低/影響度:中/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループの顧客は、調剤薬局、医療機関、介護施設などであり、急速な高齢化の進展により医療費削減など医療体系の一層の変革を求められる状況にある顧客のニーズにマッチしたサービスの提供に努めておりますが、当社サービスに対するニーズは顧客のIT投資意欲の影響を受ける面があります。経済環境の悪化や景気低迷等により、急激な環境変化が発生し、顧客のIT投資意欲が減退した場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (2)技術革新の影響について(発生可能性:低/影響度:中/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループが事業を展開するITサービス業界では、絶えず新しい技術が開発され、それに伴う新しいサービスの提供も頻繁に行われております。当社グループにおいては、顧客に対するサービス向上のため、継続的にシステムの開発を行うなどして技術革新への対応を講じておりますが、何らかの理由で技術革新への対応が遅れた場合、あるいは想定していない新技術・新サービスが登場した場合、当社の技術や競争力が低下する事も考えられ、その結果、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (3)競合他社による影響について(発生可能性:低/影響度:中/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループは、調剤薬局、医療機関、介護施設等を対象に多様なITサービスを提供しており、当社グループと同等のサービスラインナップを揃えている企業はないものと認識しておりますが、各サービスにおいてはそれぞれ競合する企業があります。そのため当社グループにおいては、顧客に対するサービス向上やサービスラインナップの充実に継続的に努めております。しかしながら、競合事業者のサービス向上や優れた競合事業者の登場などによって当社グループの競争力が低下する可能性があり、その結果、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 2.事業内容に関するリスク(4)情報セキュリティについて(発生可能性:低/影響度:大/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループでは、情報セキュリティにおける国際標準規格ISO/IEC27001(通称ISMS)、日本工業規格JIS Q 15001(通称プライバシーマーク)の認定を受けるなど、情報管理体制の整備強化に努めておりますが、個人情報の中でも機微な医療、健康分野における情報を取り扱っていることから、これらが漏洩するような事態が生じると当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社システムにおいても、十分な検査を行うよう努めておりますが、不具合等が生じるとこちらも当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (5)システム障害について(発生可能性:低/影響度:大/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループが提供するサービスは、コンピュータ・システムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、社内管理体制を充実させ、情報技術の進歩に応じた対応ができるよう努めております。しかしながら、自然災害やシステム運用の誤り等偶発的な事由によりシステム機能が低下し、サービスの提供に支障が生じる可能性があります。また、外部からの不正な手段によってコンピュータ内に侵入され、重要なデータを不正利用、消去されたり、コンピュータウイルスの感染によってシステムが機能停止となる可能性があります。こういった状況を回避するため、ウイルス対策ソフトの導入やインターネット接続境界へのファイアーウォール設置などの対策を重ねて講じておりますが、重大なシステム障害が発生した場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (6)クレーム・訴訟について(発生可能性:中/影響度:小/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループは、本書提出日現在において重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、今後、調剤薬局や医療機関などの顧客との間で予期せぬトラブルが発生し、クレームや訴訟に発展する可能性があります。当社はコールセンターを設置し、クレームに個別に対応して解決を図る他、何らかのトラブル発生時には再発防止策を検討し、類似のトラブル再発を回避することに努めておりますが、クレーム・訴訟等の内容や結果によっては、多大な対応費用の発生や企業イメージの悪化などにより、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (7)風評リスクについて(発生可能性:中/影響度:小/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループは広く一般の個人をユーザーとし、全国の調剤薬局、医療機関、介護施設を顧客としているため、SNS等に当社グループに対する評価や意見が投稿されることがあります。当社グループではそれらについてモニタリングを行い、必要に応じて事実確認を行ったり、サービスの改善に取り組むなどしております。しかし、当社グループに対して何らかの否定的な風評が広まった場合等には、その内容の真偽に関わらず、当社グループに対するユーザーや顧客からの信頼が低下し、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 3.法的規制に関するリスク(8)法令、業界規制の改正について(発生可能性:低/影響度:中/発生可能性のある時期:特定時期なし)a.診療報酬改定の動向厚生労働省により、通常2年に1度診療報酬の改定が実施されますが、予期しない大幅な改定が行われるなどした場合には、当社グループのオンライン診療・服薬指導システム、医薬品仕入れサポートサービスの利用ニーズを低下させ、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 b.広告等に関する規制当社グループが調剤薬局等に対してサービスを説明する際に使用する広告は、「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」「保険医療機関及び保険医療養担当規則」「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」などの法令の規制対象となり、誇大表現や誤認させるような表現の禁止他、様々な遵守すべき事項が規定されております。当社グループでは、これらの規制を遵守するために、広告や説明資料について事前に法務部門の点検を実施しておりますが、法令の改正等によって広告等の記載内容が大幅に制限されるなどがあった場合は、営業戦略の変更を余儀なくされ、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 c.上記以外の医療、ヘルスケア分野における政策、規制事項等上記の他、医療、ヘルスケア業界においては、オンライン資格確認、電子処方箋など様々な取り組みが開始されており、医療、ヘルスケア分野におけるIT化を進めてきた当社グループにとって好機と捉えられる反面、これらの内容や条件によっては、当社サービスにマイナスの影響を及ぼすことも想定されます。当社グループでは、これら政策や法規制等を把握し迅速にサービスに反映させるよう努めておりますが、その内容や条件によっては、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (9)許認可事業について(発生可能性:低/影響度:小/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社が運営する医薬品売買ニーズマッチングサイト/アプリ「みんなのお薬箱」においては、不動在庫となった医薬品を売りたい薬局と買いたい薬局のマッチングにより売買を成立させる他、当社子会社の株式会社ピークウェルが医薬品を薬局から買取り、他の薬局に販売しています。同社は東京都による医薬品販売許可を取得しており、医薬品販売事業者が遵守すべき事項を全て遵守したうえで同サービスを展開しておりますが、何らかの理由により許認可が取り消された場合、同サービスを継続することが難しくなり、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (10)知的財産権について(発生可能性:低/影響度:小/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループは、顧客ニーズに基づくサービス開発の過程において得た技術・ノウハウ等について、積極的に特許等をはじめとした知的財産権を確保し、第三者による侵害があれば必要な対応をとるよう努めております。また、当社が他社の知的財産権を侵害しないよう十分に留意し、疑義ある場合には弁理士に調査を依頼するようにしております。しかし、第三者により当社グループの知的財産権が侵害された場合や権利侵害を当社グループが行ったとして係争を起こされた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 4.事業運営体制に関するリスク(11)みんなのお薬箱事業における仕入れサポートサービスのパートナー(発生可能性:低/影響度:中/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社は、2024年11月より新たに株式会社E-BONDホールディングスとの業務提携を開始し、医薬品の「仕入れサポートサービス」を展開しております。当社が同サービスの販売顧客の開拓を行い、サービス加盟店は同社グループを通じて医薬品を仕入れるというサービスであり、同社は重要な事業パートナーです。今後も同社との提携継続により同サービスを拡大していく方針ですが、何らかの理由により当社と同社、あるいは医薬品卸事業者と同社との提携関係や取引が継続できない場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (12)株式会社光通信、株式会社EPARK及びEPARKグループ会社との関係について(発生可能性:低/影響度:中/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社は、株式会社光通信の子会社である株式会社EPARKが展開する多様な業種業態への予約サービスのうち、薬局業種向けの調剤予約、処方箋ネット受付サービスを会社分割により譲受して事業開始しております。また、事業開始にあたり、株式会社光通信が子会社として保有していた休眠会社を社名変更したうえで利用したのが当社の起源です。その後、当社株式は株式会社光通信から株式会社EPARKに譲渡されました。このように当社の事業開始には、株式会社光通信と株式会社EPARKが密接に関わっております。現在は、以下の関係があります。 a.オフィシャルパートナーシップ契約について当社は、EPARKサービスを提供するに際し、株式会社EPARKとオフィシャルパートナーシップ契約を締結し、株式会社EPARK及びEPARKグループ企業とEPARKサービス共通の会員を共有しております。また、当該契約に基づき株式会社EPARKに対して主に下表の通りロイヤリティ等を支払っております。これらの取引により、EPARKサービスの薬局分野である当社メディア事業において、EPARK会員という数千万人のユーザー基盤を活用できるという大きなメリットを確保しつつ事業推進していくために必要不可欠の取引であります。取引条件については、両社の協議に基づき決定されており、原則として年1回見直しを行って適正な水準を維持することとしております。EPARKサービスに関する事業の売上の割合は、当事業年度において39.4%となっておりますが、同社またはその親会社である光通信の意向により、同社との契約に予期しない変更や解約がなされた場合、同社グループとの会員の共有ができず、EPARKサービス事業の展開に支障を来すなど、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (単位:千円)取引内容第20期連結会計年度第21期連結会計年度ロイヤリティの支払 ※1504,025567,682社内LAN利用料の支払 ※269,68690,402 ※1 EPARK会員経由ではなく当社独自で獲得したユーザーが増加しているため、ロイヤリティ率は引き下げが続いておりますが、処方箋ネット受付件数の増加によりロイヤリティ総額は増加しております。※2 株式会社EPARKが設置している社内LANを利用し、その利用料を支払ってきましたが、2025年6月に当社独自の社内LANを構築したことから、段階的に同社LANの利用を解消しており、利用料の支払いは減少していく見通しです。 b.当社株式の保有について株式会社EPARKは、当事業年度末日現在、当社株式の27.9%を保有しており、当社は同社の関連会社に該当します。また、NBSEヘルステック投資事業有限責任組合への出資を通じた間接保有を合わせると、同社の持株比率は39.0%となります。同社における今後の当社株式保有方針は未定でありますが、仮に株式売却により当社が関連会社でなくなった場合にも、オフィシャルパートナーシップ契約に基づく取引が継続されることを確認しております。しかし、同社またはその親会社である株式会社光通信の意向により、株式市場で当社株式が売却された場合、短期的に株式の需給バランスの変動が生じる可能性があり、当社の株価に影響を与える可能性があります。 c.独立性の確保について当社は、株式会社光通信、株式会社EPARK及びEPARKグループ企業から役員もしくは出向社員の受入れはなく、今後も行わない方針です。また、EPARKサービス共通会員に対する各種施策の実施については株式会社EPARKの承認が必要となりますが、それ以外の当社グループの経営上の決定事項について株式会社光通信、株式会社EPARK及びEPARKグループ企業に対する事前承認事項や事前協議事項はありません。このように、当社は自らの意思決定により独立した事業展開を行っており、株式会社光通信、株式会社EPARK及びEPARKグループ企業によるグループ経営の対象に含まれておりません。また、EPARKグループにおいて調剤薬局の予約サービスを行う企業はなく、競合関係もありません。しかし、株式会社EPARKについては、前述のように当社事業における重要な取引関係がある他、間接保有分と合わせると実質筆頭株主としての影響力がある資本関係を有していることから、当社グループと株式会社EPARKまたはその親会社である株式会社光通信との関係に変化が生じた場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (13)業務提携、資本提携、M&Aに関するリスクについて(発生可能性:低/影響度:小/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループは、企業価値向上の有効な手段のひとつとして、引き続き、他社との業務提携、資本提携、M&Aを検討していく方針であります。そうした案件を進める際には、第三者による相手方の調査や事業計画の検証などを行い、可能な限りの対象会社の情報収集に努めておりますが、提携等により期待した効果が得られなかった場合、対象会社の財務状況等により提携等の維持が困難になった場合、提携等を決定した時点では認識し得なかった事実が判明した場合などは、保有株式やのれんの減損処理を行う可能性があり、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (14)人材の確保及び育成について(発生可能性:低/影響度:中/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社グループ事業においては、競合他社と差別化された新たなサービスを継続的に提供し続けていく必要があることから、それらの能力を持った人材を確保し育成していくことが課題と考えております。具体的には、新たなサービスを具現化するシステム開発人員とそれに対する営業人員の採用と教育が大きなポイントとなります。そこで、インセンティブ制度や教育の強化を推進しながら採用活動に取り組んでおりますが、情報通信分野は人材の流動性が高く、当社の計画通りに十分な人員の確保ができない場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。 (15)特定人物への依存について(発生可能性:低/影響度:中/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社の代表取締役社長である堤幸治は、株式会社EPARKにおける飲食業向け予約サービスや当社の調剤薬局向け予約サービスの開始に携わり、現在は、調剤薬局向け予約サービスにとどまらず、当社事業全体の業務執行を牽引しております。また、当社の代表取締役会長である田中伸明は、フリービット株式会社の起業をはじめとしたこれまでのアントレプレナーとしての豊富な経験に基づき、当社の将来を見据えた舵取りを行っております。このように両氏は、当社の経営方針や事業戦略の決定及びその遂行について重要な役割を果たしております。現在当社は、事業拡大に伴って権限委譲や業務分掌の明確化に取組み、両氏に過度に依存しない経営体制の構築を進めておりますが、何らかの理由により両氏のいずれかまたは双方が当社の業務を継続することが困難となった場合には、当社の事業展開及び経営成績に影響を与える可能性があります。 5.財務状況等に関するリスク(16)投資事業組合の当社株式保有割合について(発生可能性:高/影響度:小/発生可能性のある時期:1年以内)当事業年度末日現在において、2つの投資事業組合が当社株式を4,943,100株保有しており、発行済株式数の44.0%を占めております。SBIイノベーションファンド1号は、業務執行組合員であるSBIインベストメント株式会社が当社の将来性を評価し、2016年2月に当社株式1,250株及び当社新株予約権付社債2,300株相当、同年11月に当社新株予約権付社債6,000株相当を取得しました。それら新株予約権の行使等により、当事業年度末日現在の持株比率は16.1%となっております。また、NBSEヘルステック投資事業有限責任組合は、当社株式を10,600株保有していたフリービット株式会社による全株売却の意向を受け、代表取締役会長である田中伸明によってその受け皿として設立され、2020年10月に当社株式10,600株を取得しました。その結果、当事業年度末日現在の持株比率は28.0%となっております。同投資事業組合には田中伸明が議決権の100%を保有する株式会社NBSE(旧 日本事業承継アントレプレナーズ株式会社)が10.5%の出資を行っており、当社持株比率に換算すると2.9%程度となりますが、田中伸明は同投資事業組合の無限責任組合員である株式会社NBSEの代表取締役として全株式に関する議決権行使を単独でできる状態にあります。これらの投資事業組合がキャピタルゲインを目的に市場で当社株式を売却した場合、短期的に株式の需給バランスの変動が生じる可能性があり、当社の株価に影響を与える可能性があります。 (17)当社株式の流動性について (発生可能性:高/影響度:中/発生可能性のある時期:特定時期なし)当社の流通株式比率は、株式会社東京証券取引所の定める上場維持基準が25%であるところ、当事業年度末日現在において24.3%と基準を下回っております。今後、合計72%を保有する大株主上位3名(NBSEヘルステック投資事業有限責任組合、株式会社EPARK、SBIイノベーションファンド1号)に対して一部売出しの要請等により、基準への適合および流動性の向上が十分に可能と考えておりますが、何らかの事情により流動性がより低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。

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