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ニチアス(5393)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

ガラス・土石製品 建設・資材

事業の概要

  • 多岐にわたる産業分野への貢献
    ニチアスグループは、プラント、工業製品、高機能製品、自動車部品、建材の5つの事業セグメントを展開しています。ガスケットやパッキンといったシール材、断熱材、フッ素樹脂製品、自動車用部品、不燃建材の製造販売、さらにはプラントの保温保冷工事などを手掛け、石油化学、鉄鋼、電力、自動車、半導体、建設といった幅広い産業の基盤を支えることで収益を上げています。
  • 国内外に広がる事業展開
    国内ではニチアス本体を中心に、エンジニアリング、販売、製造を担う多数の子会社が各事業を支えています。海外ではアジアを中心に子会社を展開し、工業製品や自動車部品の製造・販売を通じてグローバルな市場で収益機会を追求しています。これにより、特定の地域や産業に依存しない安定した収益構造を構築しています。
  • 専門技術と製品群による収益
    同社グループは、長年培ってきたシール技術、断熱技術、フッ素樹脂加工技術などを活かし、多様な顧客ニーズに応える製品とサービスを提供しています。これらの専門性の高い技術と幅広い製品ラインナップが、各産業における不可欠な存在として、安定的な収益源となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • エネルギー・産業プラント事業
    このセグメントは、主に電力・ガス、石油精製・石油化学プラント向けの保温保冷工事や、ガスケット、パッキンなどのシール材の販売を手掛けています。売上高は784.56億円、営業利益は125.04億円と、同社グループ内で最も大きな売上と利益を上げており、安定した収益源となっています。
  • 工業製品事業
    ガスケットやパッキンなどのシール材、ロックウールや無機繊維を基材とする各種無機断熱材の製造販売が中心です。売上高は531.84億円、営業利益は110.52億円で、幅広い産業分野に製品を提供しており、同社グループの基盤を支える重要な事業です。
  • 高機能製品事業
    フッ素樹脂などの高機能樹脂を使用した耐食材や耐食機器部品の製造販売を行っています。売上高は445.84億円、営業利益は102.3億円で、半導体産業などの高度な技術を要する分野に貢献しており、高い技術力が強みとなっています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
EnergyAndIndustrialPlants 地域 785 125 15.9%
IndustrialProducts 地域 532 111 20.8%
AdvancedProducts 事業 446 102 22.9%
AutomotiveParts 事業 512 45 8.9%
BuildingMaterialsAndContracts 事業 291 14 4.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,142 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社および子会社53社、関連会社10社より構成されており、「プラント向け工事・販売」「工業製品」「高機能製品」「自動車部品」および「建材」の5つを報告セグメントとしております。事業の内容と当社および子会社、関連会社の当該事業における位置付けならびにセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 事業区分 主要な関係会社プラント向け工事・販売国内当社、ニチアスエンジニアリングサービス㈱、新日本熱学㈱ニチアス関東販売㈱、㈱イノクリート海外THAI NICHIAS ENGINEERING CO.,LTD.工業製品国内当社、㈱福島ニチアス、国分工業㈱、ニチアスセラテック㈱竜田工業㈱、㈱東京マテリアルス、㈱堺ニチアス㈱西日本ニチアス海外NICHIAS SINGAPORE PTE.LTD.、NICHIAS FGS SDN.BHD.PT.NICHIAS ROCKWOOL INDONESIA PT.NICHIAS METALWORKS INDONESIAPT.NICHIAS SUNIJAYA、NT RUBBER-SEALS SDN.BHD.NICHIAS HAIPHONG CO.,LTD.、蘇州霓佳斯工業製品有限公司NICHIAS SOUTHEAST ASIA SDN.BHD.、NICHIAS (SHANGHAI) TRADING CO.,LTD.蘇州霓佳斯密封材料有限公司高機能製品国内当社、㈱福島ニチアス、ニチアスセラテック㈱、竜田工業㈱㈱熊本ニチアス自動車部品国内当社、メタコート工業㈱、㈱福島ニチアス、国分工業㈱、竜田工業㈱㈱APJ海外NICHIAS SINGAPORE PTE.LTD.、NICHIAS FGS SDN.BHD.PT.NICHIAS ROCKWOOL INDONESIAPT.NICHIAS SUNIJAYA、蘇州霓佳斯工業製品有限公司NICHIAS (THAILAND) CO.,LTD.、NICHIAS AUTOPARTS EUROPE a.s.NICHIAS (SHANGHAI) AUTOPARTS TRADING CO.,LTD.、NAX MFG,S.A. DE C.V.蘇州双友汽車零部件有限公司建材国内当社、ニチアスセラテック㈱、竜田工業㈱日本ロックウール㈱、㈱君津ロックウール、㈱堺ニチアス㈱ニチアスセムクリート海外NICHIAS SINGAPORE PTE.LTD.、NICHIAS FGS SDN.BHD.PT.NICHIAS METALWORKS INDONESIA、PT.NICHIAS SUNIJAYA 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
シール技術、断熱技術、防音技術、耐火技術、耐食技術、クリーン技術をコアとした製品・サービス
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:景気変動、経済情勢のリスク / 海外事業活動のリスク / 原材料調達のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ニチアスは、長年の事業活動で培われた「ニチアス」ブランドの認知度と信頼性を持つ。特に、フッ素樹脂製品やシール材分野における技術力は一定の評価を得ているが、特許や強力なIPによる独占性は限定的。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

ニチアスの製品は、自動車部品、半導体製造装置、プラント設備など、高い信頼性が求められる分野で使用されることが多い。これらの用途では、一度採用された製品の切り替えには、性能検証や認証プロセスに時間とコストがかかるため、一定のスイッチング・コストが発生する。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ニチアスの事業モデルには、ユーザー数の増加が製品・サービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は基本的に見られない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウやサプライヤーとの関係性により、一定のコスト競争力は有していると考えられる。しかし、原材料価格の変動や、グローバルな競合他社との比較において、構造的なコスト優位性は限定的。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

シール材やフッ素樹脂製品などのニッチな市場においては、一定のシェアを確保しており、業界規模に対して最適な少数寡占の状態に近い。特に、特定の高機能製品分野では、規模の経済が働きやすい。

  • 幅広い産業への貢献と多角化
    ニチアスグループは、石油精製、化学、鉄鋼、電力、自動車、半導体、建設など、非常に幅広い産業分野に製品とサービスを提供しています。これにより、特定の産業の景気変動リスクを分散し、安定した事業基盤を築いています。多様な顧客基盤は、同社の競争優位性の一つと言えます。
  • 国内外に広がる生産・販売ネットワーク
    国内に加えて、アジアを中心に多数の海外子会社を有しており、グローバルな生産・供給体制を構築しています。これにより、地域ごとの需要変動に対応しやすくなり、また原材料の調達リスクの分散や、新興国市場の成長機会を取り込むことが可能となっています。この広範なネットワークは、同社の事業継続性と成長を支える強みです。
  • 長年の実績と技術力に基づく信頼
    ガスケット、パッキン、断熱材、高機能樹脂製品、自動車部品、建材など、多岐にわたる製品群は、長年にわたる研究開発と品質管理によって培われた技術力に裏打ちされています。特に、品質保証の国際規格ISO9001に準拠した生産体制は、顧客からの信頼を獲得し、安定的な取引関係を維持する上で重要な要素となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが合理的であると判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、1896年にわが国における保温・断熱分野のパイオニアとしてスタートし、様々な産業分野へ「断つ・保つ」の技術を基盤とした製品とサービスを提供することで成長してまいりました。2011年には経営理念として ニチアス理念「ニチアスは、『断つ・保つ』の技術で地球の明るい未来に貢献します。」 を制定しました。 また、2025年4月には未来志向のもと、新しい理念体系を整備し、サステナビリティ方針を制定するとともに、ニチアスグループ従業員の「心構え」と「行動」の原則を示す「私たちの約束」を改訂しました。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標  当社グループでは、長期ビジョンに「『断つ・保つ』で明るい未来へ」を掲げております。「断つ・保つ」の6つの要素技術とニチアス独自のビジネスモデルの歯車を組合せ、さらには、変化に適応するスピードと効率化を加え深化することで、環境と社会課題の解決に向け貢献してまいります。 ※ 当社グループでは従業員の理解・浸透を目的に、長期ビジョンとコーポレートスローガンは同一にしております。 ニチアス理念のもと当社グループは、「働きやすい明るい会社」の実現に向け、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「しくみ・130」(2023年3月期~2027年3月期)を策定しております。数値目標・イメージ、環境目標については、第2ステージにあたり、下記のとおりといたしております。 □ 数値目標・イメージ 2025年3月期実績2026年3月期目標2027年3月期イメージ売上高(億円)2,5652,5702,750営業利益率(%)15.514.417.3ROE(%)15.5-15.0(以上)ROIC(%)12.2-14.0 □ 環境目標 2025年3月期実績2026年3月期目標2027年3月期目標GHG(CO2eq)排出量(万t)18.017.117.0産業廃棄物排出量(千t)18.017.717.1 ※中期経営計画「しくみ・130」において、「し」は従業員と家族の幸せ、「く」は課題解決のための工夫、「み」は持続的成長を目指す明るい未来と定義づけ、外部環境が目まぐるしく変化する中、変化に適応できる「しくみ」を構築し、当社創立130周年となる2027年3月期の目標達成に向け、課題に取り組んでまいります。 当該計画については、前半3ヵ年を第1ステージ(2023年3月期~2025年3月期)、後半2ヵ年を第2ステージ(2026年3月期~2027年3月期)と期間を区分けしております。環境の変化を踏まえ、適宜、目標に対する進捗の評価・検証、目標達成に向けた課題の見直しを行いながら進めております。 (3) 経営環境及び対処すべき課題当社グループは、「断つ・保つ」の技術を基盤として、各種プラント設備向けに製品やエンジニアリングを提供する「プラント向け工事・販売事業」、基幹産業を主な市場とする「工業製品事業」、半導体産業に特化した「高機能製品事業」、自動車メーカーなどを主な客先とする「自動車部品事業」、ビルの建材を供給・施工する「建材事業」の5つの事業を展開しております。セグメントごとの経営環境及び対処すべき課題は以下のとおりです。 <プラント向け工事・販売事業>プラント向け工事・販売事業では、シール材をはじめとする製品や極低温から超高温に至る領域で独自技術を駆使したエンジニアリングサービスを提供しています。電力、LNG、石油精製・石油化学などのプラント施設に常駐体制を構築することで、各種工事やメンテナンス工事におけるお客さまからのニーズへお応えしています。国内市場は人口減少に伴い長期的には縮小傾向にありますが、石油精製・石油化学分野においては、プラントの安定操業を目的とした設備保全に対する投資は継続していくと予想されます。また、政府が掲げる2050年カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギー由来の発電設備新設、火力発電における燃料の脱炭素化、原子力発電所の再稼働に向けた取組み等も順次進められていくと考えられます。このような環境のなか、従来築いてきた全国のプラント施設への常駐体制を維持し、お客さまのニーズに真摯に対応していくとともに、将来見込まれる人手不足や働き方改革に対応するための省力化工法・製品の開発、工事現場管理のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進してまいります。 <工業製品事業>工業製品事業は、半導体・電子部品、自動車、医療、食品、医薬、石油精製・石油化学、電力、鉄鋼、インフラ建設などの幅広い産業分野に対し、生産工場の設備用部材や各種機器の部品として、ガスケット・パッキン、ふっ素樹脂製品、各種断熱材、VOC(揮発性有機化合物)除去フィルター製品などの「断つ・保つ」技術・製品を提供しています。また、当社のマザー事業本部として新規事業創出の役割を担っています。外需については、中国環境規制への対応や、EVの急速な普及に伴う電池工場への投資拡大に伴い、VOC除去フィルターや産業用除湿フィルターの需要が増大しています。内需については、半導体関連の大型投資により薬液製造および薬液供給の分野で大型物件が見込まれます。また、建築や医療、食品等の需要は堅調であり、加えて、カーボンニュートラル実現に向け、主力事業分野の一つである省エネ関連製品(断熱材)への関心が高まっています。このような環境下で、幅広い産業分野を顧客に持つ工業製品事業本部としては、国内外の有望地域や有望成長市場における機会損失を最小限とするべく、需要増に対応できるよう設備投資や生産体制整備を積極的に進めてまいります。また、カーボンニュートラルに向けた市場および顧客の構造転換を見極め、「断つ・保つ」技術を基軸とした戦略製品群の開発・拡充を行っていくことで、社会要求に対応してまいります。 <高機能製品事業>高機能製品事業では、技術革新の早いエレクトロニクス関連産業分野のなかで、半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)製造プロセスにおける、熱・薬液・ガスなどに関わる先進の部品や部材(樹脂・ゴム製品、ヒータ・無機断熱製品)を提供しています。IoT・AI・5G・メタバースの普及、加速するデータ社会により、半導体市場は拡大・成長していくと考えております。このような環境のなか、将来の市場拡大に備えた生産体制の構築を進めるとともに、将来の環境規制にも配慮した先進技術や材料開発を展開してまいります。 <自動車部品事業>自動車部品事業では、シリンダーヘッドガスケットなどの流体の漏れを「断つ」機能製品であるシール材をはじめ、自動車の進化に対応した防熱、防音、制振関連の製品や技術を提供しています。足元では、次世代車(EV等)の需要の伸びに鈍化傾向が見られますが、中長期的には次世代車へのシフトが進むものと思われます。このような環境のなか、進化を続ける自動車産業の未来に貢献すべく、長年培ってきた技術を駆使し、時代のニーズに対応した高付加価値製品の創出、開発を進めていくとともに、グローバルでの拡販と原価低減活動を推進し利益確保に注力してまいります。 <建材事業>建材事業では、不燃・断熱・耐火などの性能を備えた建材を提供するとともに、その建材を活用した施工も展開しており、オフィスビル、工場、物流倉庫などの、より安全で快適な空間づくりに寄与しています。足元では、都市部の大型再開発事業などにおいて、人手不足や資材価格の高騰による工期への影響が見られます。このような環境のなか、当社の戦略としては、建築物には欠かせない耐火被覆工事の施工性を大きく改善させた巻付け耐火被覆材をはじめとする差別化製品の拡販を進めるとともに、事業の構造改革を進め、収益の改善を進めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社グループが合理的であると判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは、1896年にわが国における保温・断熱分野のパイオニアとしてスタートし、様々な産業分野へ「断つ・保つ」の技術を基盤とした製品とサービスを提供することで成長してまいりました。2011年には経営理念として ニチアス理念「ニチアスは、『断つ・保つ』の技術で地球の明るい未来に貢献します。」 を制定しました。 また、2025年4月には未来志向のもと、新しい理念体系を整備し、サステナビリティ方針を制定するとともに、ニチアスグループ従業員の「心構え」と「行動」の原則を示す「私たちの約束」を改訂しました。 (2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標  当社グループでは、長期ビジョンに「『断つ・保つ』で明るい未来へ」を掲げております。「断つ・保つ」の6つの要素技術とニチアス独自のビジネスモデルの歯車を組合せ、さらには、変化に適応するスピードと効率化を加え深化することで、環境と社会課題の解決に向け貢献してまいります。 ※ 当社グループでは従業員の理解・浸透を目的に、長期ビジョンとコーポレートスローガンは同一にしております。 ニチアス理念のもと当社グループは、「働きやすい明るい会社」の実現に向け、2027年3月期を最終年度とする中期経営計画「しくみ・130」(2023年3月期~2027年3月期)を策定しております。数値目標・イメージ、環境目標については、第2ステージにあたり、下記のとおりといたしております。 □ 数値目標・イメージ 2025年3月期実績2026年3月期目標2027年3月期イメージ売上高(億円)2,5652,5702,750営業利益率(%)15.514.417.3ROE(%)15.5-15.0(以上)ROIC(%)12.2-14.0 □ 環境目標 2025年3月期実績2026年3月期目標2027年3月期目標GHG(CO2eq)排出量(万t)18.017.117.0産業廃棄物排出量(千t)18.017.717.1 ※中期経営計画「しくみ・130」において、「し」は従業員と家族の幸せ、「く」は課題解決のための工夫、「み」は持続的成長を目指す明るい未来と定義づけ、外部環境が目まぐるしく変化する中、変化に適応できる「しくみ」を構築し、当社創立130周年となる2027年3月期の目標達成に向け、課題に取り組んでまいります。 当該計画については、前半3ヵ年を第1ステージ(2023年3月期~2025年3月期)、後半2ヵ年を第2ステージ(2026年3月期~2027年3月期)と期間を区分けしております。環境の変化を踏まえ、適宜、目標に対する進捗の評価・検証、目標達成に向けた課題の見直しを行いながら進めております。 (3) 経営環境及び対処すべき課題当社グループは、「断つ・保つ」の技術を基盤として、各種プラント設備向けに製品やエンジニアリングを提供する「プラント向け工事・販売事業」、基幹産業を主な市場とする「工業製品事業」、半導体産業に特化した「高機能製品事業」、自動車メーカーなどを主な客先とする「自動車部品事業」、ビルの建材を供給・施工する「建材事業」の5つの事業を展開しております。セグメントごとの経営環境及び対処すべき課題は以下のとおりです。 <プラント向け工事・販売事業>プラント向け工事・販売事業では、シール材をはじめとする製品や極低温から超高温に至る領域で独自技術を駆使したエンジニアリングサービスを提供しています。電力、LNG、石油精製・石油化学などのプラント施設に常駐体制を構築することで、各種工事やメンテナンス工事におけるお客さまからのニーズへお応えしています。国内市場は人口減少に伴い長期的には縮小傾向にありますが、石油精製・石油化学分野においては、プラントの安定操業を目的とした設備保全に対する投資は継続していくと予想されます。また、政府が掲げる2050年カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギー由来の発電設備新設、火力発電における燃料の脱炭素化、原子力発電所の再稼働に向けた取組み等も順次進められていくと考えられます。このような環境のなか、従来築いてきた全国のプラント施設への常駐体制を維持し、お客さまのニーズに真摯に対応していくとともに、将来見込まれる人手不足や働き方改革に対応するための省力化工法・製品の開発、工事現場管理のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進してまいります。 <工業製品事業>工業製品事業は、半導体・電子部品、自動車、医療、食品、医薬、石油精製・石油化学、電力、鉄鋼、インフラ建設などの幅広い産業分野に対し、生産工場の設備用部材や各種機器の部品として、ガスケット・パッキン、ふっ素樹脂製品、各種断熱材、VOC(揮発性有機化合物)除去フィルター製品などの「断つ・保つ」技術・製品を提供しています。また、当社のマザー事業本部として新規事業創出の役割を担っています。外需については、中国環境規制への対応や、EVの急速な普及に伴う電池工場への投資拡大に伴い、VOC除去フィルターや産業用除湿フィルターの需要が増大しています。内需については、半導体関連の大型投資により薬液製造および薬液供給の分野で大型物件が見込まれます。また、建築や医療、食品等の需要は堅調であり、加えて、カーボンニュートラル実現に向け、主力事業分野の一つである省エネ関連製品(断熱材)への関心が高まっています。このような環境下で、幅広い産業分野を顧客に持つ工業製品事業本部としては、国内外の有望地域や有望成長市場における機会損失を最小限とするべく、需要増に対応できるよう設備投資や生産体制整備を積極的に進めてまいります。また、カーボンニュートラルに向けた市場および顧客の構造転換を見極め、「断つ・保つ」技術を基軸とした戦略製品群の開発・拡充を行っていくことで、社会要求に対応してまいります。 <高機能製品事業>高機能製品事業では、技術革新の早いエレクトロニクス関連産業分野のなかで、半導体・FPD(フラットパネルディスプレイ)製造プロセスにおける、熱・薬液・ガスなどに関わる先進の部品や部材(樹脂・ゴム製品、ヒータ・無機断熱製品)を提供しています。IoT・AI・5G・メタバースの普及、加速するデータ社会により、半導体市場は拡大・成長していくと考えております。このような環境のなか、将来の市場拡大に備えた生産体制の構築を進めるとともに、将来の環境規制にも配慮した先進技術や材料開発を展開してまいります。 <自動車部品事業>自動車部品事業では、シリンダーヘッドガスケットなどの流体の漏れを「断つ」機能製品であるシール材をはじめ、自動車の進化に対応した防熱、防音、制振関連の製品や技術を提供しています。足元では、次世代車(EV等)の需要の伸びに鈍化傾向が見られますが、中長期的には次世代車へのシフトが進むものと思われます。このような環境のなか、進化を続ける自動車産業の未来に貢献すべく、長年培ってきた技術を駆使し、時代のニーズに対応した高付加価値製品の創出、開発を進めていくとともに、グローバルでの拡販と原価低減活動を推進し利益確保に注力してまいります。 <建材事業>建材事業では、不燃・断熱・耐火などの性能を備えた建材を提供するとともに、その建材を活用した施工も展開しており、オフィスビル、工場、物流倉庫などの、より安全で快適な空間づくりに寄与しています。足元では、都市部の大型再開発事業などにおいて、人手不足や資材価格の高騰による工期への影響が見られます。このような環境のなか、当社の戦略としては、建築物には欠かせない耐火被覆工事の施工性を大きく改善させた巻付け耐火被覆材をはじめとする差別化製品の拡販を進めるとともに、事業の構造改革を進め、収益の改善を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。 (1) 経営成績 売上高(百万円)営業利益(百万円)親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)1株当たり当期純利益(円)当連結会計年度256,51239,73232,073491.36前連結会計年度249,39135,20826,961406.60増減7,1214,5235,11184.76増減率(%)+2.9+12.8+19.0 +20.8 当連結会計年度における事業環境は、日本の景気は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復しています。製造業では設備投資や輸出に持ち直しの動きがみられるものの、生産は横ばいとなっています。海外の景気は、中国では足踏み状態となっている一方、米国では拡大しており、新興国では回復しております。このような状況の中、当社グループにおいては、原子力、石油精製、石油化学向けの需要が堅調に推移したプラント向け工事・販売部門と、AI向け半導体需要が牽引した高機能製品部門を中心に売上が増加し、当社グループの売上高は、前連結会計年度に対し2.9%増の256,512百万円となりました。売上原価については、売上高の増加に伴い前連結会計年度に対し1,112百万円(0.6%)増加の185,739百万円となりました。また、販売費及び一般管理費については、売上高の増加に伴う経費の増加により、前連結会計年度に対し1,485百万円(5.0%)増加の31,041百万円となりました。営業利益については、売上高の増加により、前連結会計年度に対し4,523百万円(12.8%)増加の39,732百万円となり、営業利益率は15.5%となりました。営業外収益については、為替差益の減少により前連結会計年度に対し1,404百万円(35.3%)減少の2,578百万円となりました。また、営業外費用については、前連結会計年度に対し212百万円(52.3%)増加の617百万円となりました。上記の結果、経常利益については、前連結会計年度に対し2,906百万円(7.5%)増加の41,693百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益については、投資有価証券売却益の増加により、前連結会計年度に対し5,111百万円(19.0%)増加の32,073百万円となりました。 当連結会計年度のセグメント別の経営成績は以下のとおりです。 <プラント向け工事・販売>(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率(%)売上高73,51878,4564,937+6.7セグメント利益10,58012,5041,924+18.2 プラント向け工事・販売については、原子力、石油精製、石油化学向けを中心に需要が堅調に推移したため、売上高は前連結会計年度に対し6.7%増の78,456百万円、セグメント利益は前連結会計年度に対し18.2%増の12,504百万円となりました。 <工業製品>(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率(%)売上高51,20953,1841,974+3.9セグメント利益10,48911,052562+5.4 工業製品については、中国の経済状況悪化の影響で環境製品の需要が伸び悩みましたが、国内のインフラ向けシール材やふっ素樹脂ライニング製品の需要が堅調に推移したため、売上高は前連結会計年度に対し3.9%増の53,184百万円、セグメント利益は前連結会計年度に対し5.4%増の11,052百万円となりました。 <高機能製品>(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率(%)売上高42,83044,5841,754+4.1セグメント利益9,63510,230595+6.2 高機能製品については、AI向け半導体需要の牽引により、売上高は前連結会計年度に対し4.1%増の44,584百万円、セグメント利益は前連結会計年度に対し6.2%増の10,230百万円となりました。 <自動車部品>(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率(%)売上高50,13351,1961,063+2.1セグメント利益3,7704,540770+20.4 自動車部品については、海外需要は軟調でしたが、為替相場の円安進行により、売上高は前連結会計年度に対し2.1%増の51,196百万円となりました。また、売上高の増加に加え、原材料価格の上昇が落ち着きを見せたことにより、セグメント利益は前連結会計年度に対し20.4%増の4,540百万円となりました。 <建材>(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度増減増減率(%)売上高31,69929,090△2,608△8.2セグメント利益7331,404670+91.4 建材については、一部大型物件の工期遅延の影響と事業構造の見直しによる一部製品の生産・販売終了や品種集約により、売上高は前連結会計年度に対し8.2%減の29,090百万円となりました。一方でセグメント利益は、事業構造の見直しに伴う収益性の改善により、前連結会計年度に対し91.4%増の1,404百万円となりました。 生産、受注及び販売の状況は以下のとおりです。 ①生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)工業製品 42,433 +0.9高機能製品 31,883 +7.3自動車部品 43,708 +0.4建材 6,972 △35.1合計 124,998 △0.8 (注) 1.金額は販売価格によっております。2.セグメント間の取引については、相殺消去しております。3.建材の生産高が6,972百万円と前連結会計年度と比較し35.1%の減少となりました。これは、一部の連結子会社において第208期をもってロックウール製品の生産を停止したことによります。 ②受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)プラント向け工事・販売 83,061 +15.6 21,999 +26.5工業製品 57,253 +10.6 14,358 +39.5高機能製品 40,700 +3.0 7,222 △35.0自動車部品 51,006 +1.4 2,641 △6.7建材 30,888 △7.2 9,372 +23.7合計 262,909 +6.6 55,594 +13.0 (注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.工業製品の受注残高が14,358百万円と前連結会計年度と比較し39.5%の増加となりました。これは、特定顧客の設備投資需要に対し、主にふっ素樹脂製品の需要が増加したことによります。3.高機能の受注残高が7,222百万円と前連結会計年度と比較し35.0%の減少となりました。これは、国内の半導体製造装置向け関連製品の需要が減少したことによります。 ③売上実績当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称売上高(百万円)前年同期比(%)プラント向け工事・販売 78,456 +6.7工業製品 53,184 +3.9高機能製品 44,584 +4.1自動車部品 51,196 +2.1建材 29,090 △8.2合計 256,512 +2.9 (注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の売上実績および当該売上実績の総売上実績に対する割合は、当該割合が10%以上の相手先がないため省略しております。 (2) 財政状態当連結会計年度末における総資産は、建物及び構築物が3,634百万円、現金及び預金が3,301百万円、原材料及び貯蔵品が2,497百万円増加しましたが、投資有価証券が8,542百万円、建設仮勘定が3,184百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比較して1,743百万円減少の289,044百万円となりました。当連結会計年度末における負債は、短期借入金が6,935百万円、1年内償還予定の社債が5,000百万円、支払手形及び買掛金が2,902百万円、繰延税金負債が2,224百万円減少したこと等により、前連結会計年度末と比較して17,260百万円減少の72,609百万円となりました。当連結会計年度末における純資産は、自己株式の取得等7,964百万円、その他有価証券評価差額金の減少5,561百万円等により減少しましたが、利益剰余金が25,371百万円、為替換算調整勘定が2,546百万円増加したこと等により、前連結会計年度末と比較して15,516百万円増加の216,434百万円となりました。 (3) キャッシュ・フロー並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報①キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して3,036百万円増加し58,611百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は31,246百万円(前年同期は19,167百万円の獲得)となりました。これは、法人税等の支払額12,483百万円、仕入債務の減少5,085百万円、投資有価証券売却益4,985百万円等により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益45,358百万円、減価償却費7,626百万円、売上債権の減少3,989百万円等により資金が増加したことによります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により支出した資金は913百万円(前年同期は12,897百万円の支出)となりました。これは、投資有価証券の売却による収入5,883百万円等により資金が増加しましたが、有形固定資産の取得による支出6,764百万円等により資金が減少したことによります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により支出した資金は27,404百万円(前年同期は11,107百万円の支出)となりました。これは、自己株式の純増減額8,006百万円、短期借入金の減少6,935百万円、配当金の支払額6,710百万円、社債の償還による支出5,000百万円等により資金が減少したことによります。 ②資本の財源及び資金の流動性(資金需要)運転資金のうち主なものは、当社グループの製品製造のための原材料購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用及び税金の支払いによるものです。設備投資資金需要については、今後成長が見込まれる事業分野を中心に生産設備の増強によるものです。(財務政策)運転資金及び設備投資資金については、営業活動によるキャッシュ・フローから得られる資金、金融機関からの借入れにより資金を調達しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 景気変動と需要動向への依存
    同社グループの業績は、石油精製・石油化学、自動車、半導体、建設など、主要な需要先の設備投資動向や生産・販売台数に大きく左右されます。国内外の景気動向や経済情勢が悪化した場合、製品やサービスの需要が減少し、売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 海外事業活動におけるリスク
    アジアを中心に展開する海外事業では、予期せぬ法規制の変更、急激な金融情勢の変化、政治的混乱などが発生するリスクがあります。これらのリスクが顕在化した場合、海外での事業活動が停滞し、同社グループ全体の業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。
  • 原材料調達と価格変動のリスク
    金属、コークス、パルプ、ゴム、フッ素樹脂などが主要な原材料であり、これらの供給元の経済環境変化や供給能力低下により、調達が困難になったり、価格が高騰したりする可能性があります。原材料の安定調達ができない場合や価格上昇を販売価格に転嫁できない場合、同社グループの収益性が悪化する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|1,949 文字
3 【事業等のリスク】投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 □景気変動、経済情勢のリスク当社グループは、ガスケット、パッキンなどのシール材の製造販売、ロックウール、無機繊維などを基材とする各種の無機断熱材の製造販売、ふっ素樹脂など高機能樹脂を使用した耐食材や耐食機器部品の製造販売、エンジンおよび周辺機器用のシール材や防音・防熱用機能材などの自動車部品の製造販売、けい酸カルシウム板や断熱材を中心とした各種不燃建材の製造販売、また、電力・ガス、石油精製・石油化学プラントの保温保冷工事、フリーアクセスフロア工事などを事業として行っており、需要先は石油精製・石油化学、化学、鉄鋼、電力・ガス、自動車、半導体、建設など幅広い産業分野にわたっています。このため、全産業の設備投資動向、また耐食材については半導体の需要動向、自動車部品については自動車の生産、販売台数の動向、建材についてはビル建設需要の動向に依存し、最終的には内外の景気動向や経済情勢次第で業績が変動する可能性があります。 □海外事業活動のリスク当社グループはアジアをはじめとして海外で事業を展開しております。海外での事業においては、通常予期しえない法律や規制の変更あるいは急激な金融情勢の変化など、経済的に不利な要因の発生や政治的混乱などのリスクが存在します。こうしたリスクが顕在化した場合、当社グループの海外での活動に支障が生じ、当社グループの業績や財務状況に影響を与える可能性があります。 □原材料調達のリスク当社グループは、主な原材料として金属、コークス、パルプ、ゴム、ふっ素樹脂等を使用しています。これらの原材料の供給元の経済環境の変化、供給能力の低下などにより、必要な原材料の調達が困難になった場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 □債権管理のリスク当社グループは取引先に対して、売掛金や受取手形などの債権を有しております。与信管理については常に充分注意しておりますが、予期せぬ貸倒れにより、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 □会計上の見積りに係わるリスク当社グループは、工事契約に係る収益認識、固定資産減損会計に関連する回収可能価額、繰延税金資産の回収可能性等に関して見積りを行っております。これらの見積りは、将来に関する一定の仮定に基づいて作成しており、それらの見直しにより当社グループの業績や財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 □退職給付債務のリスク当社グループの年金資産の時価が下落した場合や年金資産の運用利回りが低下した場合、または、予定給付債務を計算する前提となる基礎率などに変更があった場合、損失が発生する可能性があります。 □製品の品質維持のリスク当社グループは、各生産拠点において品質保証の国際規格ISO9001のもとで各製品を製造しておりますが、全ての製品について欠陥が無く、将来クレームが発生する可能性が全くないという保証はありません。製品の欠陥は当社グループの評価に影響を与え、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 □情報セキュリティのリスク当社グループは、当社および顧客・取引先についての個人情報・機密情報を保有しており、これらの情報の外部流出を防止するために、社内ルールの整備、教育の徹底、セキュリティシステム強化等の対策を講じていますが、情報の流出が発生した場合には、損害補償等により当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 □災害に係わるリスク当社グループは国内外に複数の生産拠点などを有しています。製品供給が途絶えた場合の顧客への影響度合い、市場での重要性、代替品への切り替え可能性などを考慮した対策を施しておりますが、当該拠点のいずれかが大規模地震などに被災し稼働困難となった場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 □アスベスト(石綿)による健康障害者への補償のリスク当社および一部の国内子会社は、当社起因のアスベスト疾病により死亡または療養されている従業員および元従業員に対して、社内規程に基づき補償金を支払っております。また、一定の基準を満たされた当社および一部の国内子会社の工場周辺住民の方に救済金を支払っております。今後もアスベストによる健康障害者への補償費用等の負担が継続する可能性があります。なお、アスベスト健康被害に関し、損害賠償請求の提訴を受けておりますが、当社といたしましては、適切に対処していく所存です。

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