5287

イトーヨーギョー(5287)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

ガラス・土石製品 建設・資材

事業の概要

  • コンクリート製品製造販売
    イトーヨーギョーは、道路や下水道などに使われるコンクリート二次製品(工場で製造されるコンクリート製品)の製造と販売を主な事業としています。これには、道路関連製品や、下水管などに使われるバイコンパイプ、マンホールなどが含まれ、社会インフラを支える基盤的な役割を担っています。
  • 関連商品の販売と環境事業
    コンクリート製品に関連するゴムジョイントなどの商品の販売も行っています。さらに、環境に配慮した製品を民間企業に販売することで、環境問題への取り組みも事業の一環としています。これにより、製品ラインナップを広げ、多様な顧客ニーズに対応しています。
  • 建築設備と不動産賃貸
    空調設備を中心とした建築設備の販売、施工、メンテナンスも手掛けています。これは、建物の快適性や機能性を維持するために不可欠な事業です。また、自社で所有する賃貸用マンションなどの不動産賃貸も行っており、安定的な収益源の一つとなっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • コンクリート関連事業
    この事業は、道路関連製品、バイコンパイプ、バイコンマンホール、ゴムジョイント、環境関連製品などの製造・販売が中心です。最新年度の売上は約20.23億円、営業利益は約0.69億円と、同社の中核をなす事業であり、社会インフラ整備に貢献しています。
  • 建築設備機器関連事業
    空調設備を中心とした建築設備関連機器の販売、施工、メンテナンスを手掛けています。最新年度の売上は約12.63億円、営業利益は約1.14億円と、売上規模はコンクリート関連事業に次ぐものの、利益率は最も高い事業であり、安定した収益源となっています。
  • 不動産関連事業
    自社所有の不動産、主に賃貸用マンションなどの賃貸を行っています。最新年度の売上は約1.16億円、営業利益は約0.39億円と、売上規模は小さいものの、安定した収益を上げており、事業ポートフォリオの多様化に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ConcreteRelated 事業 20 1 3.4%
ConstructionEquipmentRelated 事業 13 1 9.0%
RealEstateRelated 事業 1 0 33.4%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|348 文字
3 【事業の内容】 当社は、コンクリート二次製品の製造・販売、及びこれらに関連するゴムジョイント等の商品の販売、並びに環境を中心とした製商品の民間企業への販売と、空調設備を中心とする建築設備関連機器の販売・施工・メンテナンス、賃貸用マンション等の賃貸を行っております。 当社の事業内容及び当該事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。 なお、セグメントと同一の区分であります。 区    分主 要 製 ・ 商 品 等コンクリート関連事業道路関連製品、バイコンパイプ、バイコンマンホール、ゴムジョイント、環境関連製品等建築設備機器関連事業空調設備を中心とする建築設備関連機器の販売・施工、メンテナンス不動産関連事業自社所有の不動産賃貸  事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
国内セメント価格の変動を売価に転嫁しきれない場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
生産効率が高く高強度な製造が可能な即時脱型工法(バイコン工法)による製品製造。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:公共投資の動向に大きく影響を受けるリスク / 外貨建て輸入商品に係る為替リスク / 国内セメント価格の変動を売価に転嫁できないリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特定のブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報は確認できない。主力事業であるコンクリート二次製品やセメント関連製品において、無形資産による顕著な競争優位性を示す証拠は見当たらない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

建設業界における資材調達において、一度取引関係が構築されたサプライヤーからの切り替えには、一定の手間やコストが発生する可能性がある。しかし、製品の汎用性や価格競争力も重要視されるため、スイッチング・コストは限定的と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業内容(コンクリート二次製品、セメント関連製品の製造・販売)には、ユーザー数の増加がサービスの価値を向上させるネットワーク効果が働く要素は見られない。BtoB取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の事業運営で培われた生産ノウハウや、原材料調達における規模の経済性が、一定のコスト競争力に寄与している可能性はある。しかし、同業他社との比較において、構造的なコスト優位性を明確に示すデータは不足している。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

コンクリート二次製品やセメント関連製品の製造・販売において、国内市場における一定の生産能力と販売網を有していると考えられる。業界内でのシェアや、主要プレイヤーとしての地位は、効率規模による優位性を示唆する可能性がある。

  • 高品質なコンクリート製品
    長年の経験と技術に基づき、道路や下水道などの社会インフラに不可欠な高品質なコンクリート二次製品を提供しています。特に、バイコンパイプやマンホールといった製品は、厳しい品質基準を満たし、耐久性や信頼性が求められる公共事業で採用されています。
  • 多角的な事業展開
    コンクリート関連事業だけでなく、建築設備関連事業や不動産関連事業も展開しています。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、安定した経営基盤を築いています。特に、建築設備の販売・施工・メンテナンスは、継続的な需要が見込める分野です。
  • 公共事業への貢献と民間展開
    公共事業向けの製品供給を通じて、社会インフラの整備に貢献しています。同時に、環境関連製品の民間企業への販売や、高付加価値製品の開発に注力することで、公共投資に依存しすぎない新たな収益源の確立を目指しており、事業の持続可能性を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「高品質」「高価値」を旨に、他社にない製商品の創造と提供を通して、価値としての利益を還元し、お客様に貢献することを基本方針として、独創性に満ちた、売上規模は小さくとも利益率の高い、「小さくて強い会社」を目指しております。 (2) 経営環境① 企業構造当社は、省エネルギーかつ環境にやさしいバイコン製法によるコンクリート製品の製造を基本として、開発→生産→販売→顧客という基本サイクルを効率よく回転させ、国の「安全・安心なまちづくり」や「環境にやさしい国づくり」という基本路線にマッチした市場の求める顧客満足度の高い製品を開発・製造・販売いたしております。② 市場環境当社は、公共事業だけでなく、新たな事業チャンネルの構築によって、さらに民間企業への積極的参入を展開しておりますが、依然として公共投資の動向には大きく影響を受けます。③ 顧客動向当社の売上に占める割合の高い公共事業に関しては、構造改革の進行や経済環境により、今後も、不透明かつ大幅な増加は見込めない状況にあります。当社は従来にはない高付加価値製品・商品の販売により収益の確保に努めているものの、このまま市場の縮小が続いた場合、当社の業績は悪影響を受ける可能性があります。④ その他当社の売上に占める割合の高い公共事業への販売強化の取組においては、国土交通省の進める「選択と集中」を視野に入れ、「交通事故対策」「道路構造物の長寿命化」や「無電柱化の推進」そして、日本特有の課題である「予防的な治水対策、浸水対策」並びに「維持管理」等に焦点をしぼり、技術開発を強化しております。また、民間需要に対する販売強化策として新たな事業チャンネルを構築し、環境を中心とした民間設備投資の開拓にも注力しております。今後も全社が価値観を共有し、中期ビジョン「自ら需要をつくれる企業」の実現に向かい、一歩づつ着実に成長できるよう努力する所存であります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題1.当社の経営方針官民各顧客に対し当社の強みである付加価値の高い既存製商品の独自性・優位性を高める周知活動の徹底強化、知的財産権を活用した製商品開発、異業種連携による新たなネットワークの構築、当社が保有する資産の更なる有効活用、それらを推進するための各種投資等を積極的に行ってまいります。このような方針の下、当社が参入すべき分野は、次のとおりであります。① インフラ老朽化対策の推進(道路の老朽化対策)② 無電柱化の推進(通学路・緊急輸送道路)③ 生活道路・通学路の安全対策(自転車・歩行者中心の空間づくり)④ 自転車の利用環境の整備(自転車道・自転車専用通行帯)⑤ 頻発する局地的な豪雨(ゲリラ豪雨への対応)⑥ 道路における再生可能エネルギーの活用や道路照明の省エネ化、高度化⑦ インフラ等を活用した太陽光発電等の地域再エネの導入、利用の拡大 2.人材確保人材確保難への対応として、働きやすい就業環境の実現が必要であると考えております。この実現のため、有給休暇取得率の向上や産前産後休暇・育児休業等の取得率の向上を進めるとともに、それを実現するための環境整備に努めてまいります。 3.その他当社は、中期ビジョンである「自ら需要をつくれる企業」に向けた実践を進めるため、次期経営方針として前事業年度の主スローガンに引き続き、「Beyond innovation ―革新のその先へ―」という社内スローガンを掲げております。引き続き、公共事業だけでなく民間市場にも積極的に参入することで下期偏重となっている収益構造の改善を図ってまいります。また、永続企業に必要となる「持続可能な収益モデル」の早期確立、そして次のステップとして「新たなビジネスモデルのステージ」を描き、既存製品の進化だけではなく、常に新たな製品の開発と販売に挑戦することで更なる価値を生み出していくことに注力してまいります。今後も、「魅力ある企業」として輝き、ステークホルダーの皆様から信頼いただけるよう、さらに努力を重ねてまいります。今後ともなお一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「高品質」「高価値」を旨に、他社にない製商品の創造と提供を通して、価値としての利益を還元し、お客様に貢献することを基本方針として、独創性に満ちた、売上規模は小さくとも利益率の高い、「小さくて強い会社」を目指しております。 (2) 経営環境① 企業構造当社は、省エネルギーかつ環境にやさしいバイコン製法によるコンクリート製品の製造を基本として、開発→生産→販売→顧客という基本サイクルを効率よく回転させ、国の「安全・安心なまちづくり」や「環境にやさしい国づくり」という基本路線にマッチした市場の求める顧客満足度の高い製品を開発・製造・販売いたしております。② 市場環境当社は、公共事業だけでなく、新たな事業チャンネルの構築によって、さらに民間企業への積極的参入を展開しておりますが、依然として公共投資の動向には大きく影響を受けます。③ 顧客動向当社の売上に占める割合の高い公共事業に関しては、構造改革の進行や経済環境により、今後も、不透明かつ大幅な増加は見込めない状況にあります。当社は従来にはない高付加価値製品・商品の販売により収益の確保に努めているものの、このまま市場の縮小が続いた場合、当社の業績は悪影響を受ける可能性があります。④ その他当社の売上に占める割合の高い公共事業への販売強化の取組においては、国土交通省の進める「選択と集中」を視野に入れ、「交通事故対策」「道路構造物の長寿命化」や「無電柱化の推進」そして、日本特有の課題である「予防的な治水対策、浸水対策」並びに「維持管理」等に焦点をしぼり、技術開発を強化しております。また、民間需要に対する販売強化策として新たな事業チャンネルを構築し、環境を中心とした民間設備投資の開拓にも注力しております。今後も全社が価値観を共有し、中期ビジョン「自ら需要をつくれる企業」の実現に向かい、一歩づつ着実に成長できるよう努力する所存であります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題1.当社の経営方針官民各顧客に対し当社の強みである付加価値の高い既存製商品の独自性・優位性を高める周知活動の徹底強化、知的財産権を活用した製商品開発、異業種連携による新たなネットワークの構築、当社が保有する資産の更なる有効活用、それらを推進するための各種投資等を積極的に行ってまいります。このような方針の下、当社が参入すべき分野は、次のとおりであります。① インフラ老朽化対策の推進(道路の老朽化対策)② 無電柱化の推進(通学路・緊急輸送道路)③ 生活道路・通学路の安全対策(自転車・歩行者中心の空間づくり)④ 自転車の利用環境の整備(自転車道・自転車専用通行帯)⑤ 頻発する局地的な豪雨(ゲリラ豪雨への対応)⑥ 道路における再生可能エネルギーの活用や道路照明の省エネ化、高度化⑦ インフラ等を活用した太陽光発電等の地域再エネの導入、利用の拡大 2.人材確保人材確保難への対応として、働きやすい就業環境の実現が必要であると考えております。この実現のため、有給休暇取得率の向上や産前産後休暇・育児休業等の取得率の向上を進めるとともに、それを実現するための環境整備に努めてまいります。 3.その他当社は、中期ビジョンである「自ら需要をつくれる企業」に向けた実践を進めるため、次期経営方針として前事業年度の主スローガンに引き続き、「Beyond innovation ―革新のその先へ―」という社内スローガンを掲げております。引き続き、公共事業だけでなく民間市場にも積極的に参入することで下期偏重となっている収益構造の改善を図ってまいります。また、永続企業に必要となる「持続可能な収益モデル」の早期確立、そして次のステップとして「新たなビジネスモデルのステージ」を描き、既存製品の進化だけではなく、常に新たな製品の開発と販売に挑戦することで更なる価値を生み出していくことに注力してまいります。今後も、「魅力ある企業」として輝き、ステークホルダーの皆様から信頼いただけるよう、さらに努力を重ねてまいります。今後ともなお一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 財政状態及び経営成績の状況当事業年度におけるわが国の経済情勢は、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、通商政策などアメリカの政策動向による影響などが、わが国の景気を下押しするリスクとなっており、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があるといった状況となっております。このような状況のなかで、当社では当事業年度においては「Beyond innovation ―革新のその先へ―」という原点に立ち返った社内スローガンを経営方針として掲げ、事業を推進してまいりました。当事業年度においては、全国的な原材料や物流費の高騰により、官公庁が発注する工事については、予算は減っていないものの資材を含む工事費が拡大され、予定していた工事の規模は見直され縮小となることが見受けられました。このような環境の中、コンクリート関連事業におきましては、マンホール・ピアス・ヒュームセプター等が業績を牽引し、道路製品を中心に引き合いは徐々に増加していきました。コンクリート関連事業の製商品に関しましては、少ないセメント量で高強度製品が製造できる「バイコン製法」で製造を行っており、他製法に比べてCO2排出量を削減できることから、カーボンニュートラル社会の実現にも貢献しております。そのなかでも、当社主力製品である「ライン導水ブロックシリーズ」の独自性・優位性について引き続き高い評価を受けております。当社無電柱化製品におきましては、無電柱化の推進に関して施策の総合的、計画的かつ迅速な推進を図るため、国土交通省が「無電柱化推進計画」を策定し、未だ多くの課題が残っているものの、無電柱化の推進に向けた着実な取組が行われており、「S.D.BOX」等の採用も増加しております。環境対策製品におきましては、NEXCO設計要領に準拠した油水分離ます「ヒュームセプター」が、環境対策・ノンポイント汚染対策として高速道路、国道、都道府県道等の交通量の多い道路や工場、商業施設等に幅広く採用されており、省スペースでの施工が可能な点、施工が簡易的である点、油の再流出が無い点等のメリットから、採用実績は2015年~2020年の5年間で約5倍に増え、2025年3月期には総販売台数が1,400基に達し、非常に高い評価を戴いております。また、G20サミットや締約国会議においても取り上げられております「マイクロプラスチック対策」や「温室効果ガス削減」、「気候変動対策」といった問題に対する具体的ソリューションとして、現在、「ヒュームセプターMP2フィルター」「ソーラー縁石システム」「レインガーデンシステム」といった環境関連製品の開発にも着手しております。これらの製商品におきましては、当社製品のPR活動強化のため、6月に「EE東北‘24」、9月に「ハイウェイテクノフェア2024」、11月に「脱炭素経営EXPO」に出展致しました。6月から11月初旬までは、全国各地で実際の製品を見て頂きPRを行う製品デモキャンペーンを実施致しました。官公庁を始め、設計・施工会社、専門商社等の皆様から非常に高い評価を戴いております。建築設備機器関連事業におきましては、公共工事への入札だけではなく、民間工事への積極的な営業活動を進めてまいりました。また、省エネルギー課題に対して、民間事業者の資金とノウハウを活用し、照明や空調等の設備を改修することで削減された光熱水費によって、工事費や維持管理費を賄うESCO事業についても、継続的に情報収集や営業活動を行っております。不動産関連事業におきましては、経営資源の有効活用を目的として、遊休不動産の積極的な課題解決に取り組んでまいりました。また、営業活動以外でも、サステナビリティ及びCSR活動の一環として、寄付型自動販売機による寄付支援、また、国土交通省主催の「ボランティア・サポート・プログラム」等にも参加し、営業活動や技術開発だけでなく、環境問題を意識したSDGsへの活動についても積極的に取り組んでまいりました。その結果、当事業年度の売上高は34億2百万円(前事業年度比8.6%増)、営業利益は2億1百万円(同85.0%増)、経常利益は1億98百万円(同96.2%増)、当期純利益は3億49百万円(同243.7%増)となりました。 当事業年度におけるセグメントの業績は次のとおりであります。①コンクリート関連事業コンクリート関連事業の売上高は20億23百万円(前事業年度比8.4%増)、セグメント利益は69百万円(同177.9%増)となりました。資材、人件費、物流費の高騰により、公共工事の案件規模は縮小傾向にあり、コンクリート二次製品業界全体の出荷量も減少しておりますが、縁石一体型側溝「ライン導水ブロックシリーズ」、環境対策製品「ヒュームセプター」を中心に安定した売上を確保しております。他のバイコンマンホール、バイコン台付管も好調に推移したことにあわせて、舗装止め「スナップエッジ」、滑り止めシート「ロジングリップ」の商品も好調であり、同事業の売上高、セグメント利益ともに前年同期を上回る結果となりました。②建築設備機器関連事業建築設備機器関連事業の売上高は12億62百万円(前事業年度比9.8%増)、セグメント利益は1億14百万円(同91.0%増)となりました。中・大型の公共事業案件を中心に堅調に受注したこと、また、民間工事へ積極的な営業を展開し、受注拡大につながったことなどにより、同事業の売上高、セグメント利益ともに前年同期を上回る結果となりました。③不動産関連事業不動産関連事業の売上高は1億16百万円(前事業年度比0.6%増)、セグメント利益は38百万円(同3.1%減)となりました。売上高、セグメント利益ともにほぼ当初の計画通りに推移致しました。 セグメント情報の詳細は(セグメント情報等)をご覧ください。 当事業年度における財政状態の概況は次のとおりであります。資産、負債及び純資産の状況(資産)当事業年度末の流動資産は25億35百万円となり、前事業年度末に比べ2億97百万円減少しました。完成工事未収入金の減少2億35百万円、現金及び預金の増加1億56百万円、商品及び製品の減少98百万円、受取手形の減少55百万円、電子記録債権の減少28百万円、未収還付法人税等の減少などによるその他流動資産の減少26百万円が主な理由であります。当事業年度末の固定資産は33億24百万円となり、前事業年度末に比べ66百万円増加しました。繰延税金資産の増加73百万円、有形固定資産の減少39百万円、保険積立金の増加などによる投資その他の資産その他の増加15百万円、投資有価証券の増加11百万円、無形固定資産の増加6百万円が主な理由であります。この結果、総資産は58億59百万円となり、前事業年度末に比べ2億31百万円減少しました。(負債)当事業年度末の流動負債は15億18百万円となり、前事業年度末に比べ4億74百万円減少しました。短期借入金の減少3億50百万円、工事未払金の減少1億79百万円、電子記録債務の減少1億41百万円が主な理由であります。当事業年度末の固定負債は6億44百万円となり、前事業年度末に比べ68百万円減少しました。長期借入金の減少56百万円、資産除去債務の減少20百万円、役員退職慰労引当金の増加17百万円が主な理由であります。この結果、負債合計は21億63百万円となり、前事業年度末に比べ5億43百万円減少しました。(純資産)当事業年度末の純資産は36億96百万円となり、前事業年度末に比べ3億11百万円増加しました。繰越利益剰余金の増加3億4百万円、その他有価証券評価差額金の増加10百万円が主な理由であります。 (2) キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末に比べ1億56百万円増加し、8億30百万円となりました。 当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減理由は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は、5億24百万円(前年同期1億53百万円の資金使用)となりました。収入の主な内訳は、税引前当期純利益3億87百万円、売上債権の減少3億15百万円、棚卸資産の減少1億10百万円、減価償却費82百万円、未払消費税等の増加52百万円、賞与引当金の増加29百万円、その他流動資産の減少17百万円、役員退職慰労引当金の増加17百万円、支出の主な内訳は、仕入債務の減少3億10百万円、固定資産売却益1億67百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果獲得した資金は、96百万円(前年同期1億27百万円の資金使用)となりました。収入の内訳は、有形固定資産の売却による収入1億86百万円、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出60百万円、保険積立金の積立による支出13百万円、無形固定資産の取得による支出13百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、4億65百万円(前年同期84百万円の資金獲得)となりました。支出の内訳は、短期借入金の減少額3億50百万円、長期借入金の返済による支出60百万円、配当金の支払額による支出47百万円、リース債務の返済による支出7百万円であります。 (3) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(千円)前期比(%)コンクリート関連事業929,26077.8建築設備機器関連事業1,067,320112.4不動産関連事業--合計1,996,58093.1(注)金額は販売価格により記載しております。 ② 受注実績当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)コンクリート関連事業----建築設備機器関連事業845,00769.6236,32951.6不動産関連事業----合計845,00769.6236,32951.6(注)金額は販売価格により記載しております。 ③ 販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前期比(%)コンクリート関連事業2,023,167108.4建築設備機器関連事業1,262,937109.8不動産関連事業116,444100.6合計3,402,549108.6(注)金額は販売価格により記載しております。 当社の売上高は、季節変動があり、事業年度の上半期と下半期との間に著しい相違があります。 (4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものです。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。特に以下の重要な会計方針が、当社の判断と見積りに重要な影響を及ぼすと考えております。イ 貸倒引当金 貸倒引当金については、債権の貸倒れによる損失に備えるために、一般債権は貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権は個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。従って、取引先の財務状況が悪化し、その回収可能性が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。ロ 棚卸資産 棚卸資産については、市場状況及び生産経過年数に基づく収益性の低下の見積り額について、棚卸資産評価損の計上を行っております。実際の市場状況等が当社の見積りより悪化した場合、追加の評価減が必要となる可能性があります。ハ 繰延税金資産 当社は、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。ニ 固定資産の減損処理 当社は、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。この回収可能価額の算定には、将来キャッシュ・フローを直近の実績や事業計画等の意思決定に基づいて合理的に見積りを行うほか、不動産等の時価のある資産については必要に応じ鑑定等の外部評価に基づく適正な価額を用い、帳簿価額の回収可否について判定を行っております。また当社は管理会計上、コンクリート関連事業、建築設備機器関連事業、不動産関連事業の各収益不動産物件を単位として資産をグルーピングし、損益状況の把握を行っております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。ホ 工事売上高の計上及び工事原価総額の見積り 当社は、工事売上高の計上について、一定の期間にわたり充足される履行義務は、金額的重要性が乏しい工事契約を除き、履行義務の充足に係る進捗率を見積り、当該進捗率に基づき一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗率の見積りの方法として発生原価に基づくインプット法、すなわち、工事原価総額に対する発生した工事原価の割合により計算しております。 工事原価総額は、契約ごとの実行予算として見積ります。実行予算の策定にあたっては、個々の工事における作業内容及び工数を見積りますが、これには工事に対する専門的な知識と施工経験を有する工事現場責任者による一定の仮定と判断を伴います。また、その後の工事期間において、顧客との合意による作業内容の変更や想定外の事象の発生により、工期の延長や追加的な工数が生じることがあります。この場合、工事契約の変更等に関する情報を収集し、追加的に生じる作業内容及びそれに対応する工数の見積りを再度実施することにより実行予算を適時・適切に見直すことが必要となります。これらの見積りには一定の不確実性が伴うため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 当事業年度の経営成績の分析 当事業年度の売上高は34億2百万円(前事業年度比8.6%増)となりました。損益面につきましては、営業利益は2億1百万円(同85.0%増)、経常利益は1億98百万円(同96.2%増)、当期純利益は3億49百万円(同243.7%増)となりました。 当事業年度の業績等の概況は「(1)財政状態及び経営成績の状況」にセグメント別に記載しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析イ 主要な資金需要及び財源 当社の主要な資金需要は、製品製造及び建築設備工事のための材料費、労務費、経費、販売費及び一般管理費等の営業費用ならびに設備新設、改修等に係る投資であります。 これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、銀行借入による資金調達にて対応していくこととしております。ロ 資金の流動性 当社の当事業年度末における現金及び現金同等物は、8億30百万円であり、流動比率も166.9%であることから財務の健全性は保たれており、次期の設備投資においても自己資金で賄う予定であります。 なお、当社は、当事業年度末においても、自己資本比率は63.1%と依然として高く、財務体質は極めて健全であります。 ④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標 当社は、主に成長性、収益性の指標として売上高及び営業利益を重視しております。また、株主資本の効率的活用による株主利益重視の観点から、ROE(自己資本当期純利益率)を重要経営指標とする基本方針を堅持しております。 当事業年度の売上高は34億2百万円となり、当初計画である33億円を上回る結果となりました。営業利益は2億1百万円となり、当初計画である1億30百万円を上回る結果となりました。 当事業年度の業績等の概況は「(1) 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。 当事業年度末におけるROEは9.9%となっております。ROEにつきましては具体的な数値目標は定めておりませんが、今後は、必要な成長投資を強化し、収益を確保することや資本効率を高めること等によりROEの向上に努めてまいります。 ⑤ キャッシュ・フローの状況に関する分析キャッシュ・フローの状況に関する分析は、「(2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。キャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。 第72期2021年3月期第73期2022年3月期第74期2023年3月期第75期2024年3月期第76期2025年3月期自己資本比率54.256.956.355.663.1時価ベースの自己資本比率59.437.431.127.731.4キャッシュ・フロー対有利子負債比率735.3-327.2-187.9インタレスト・カバレッジ・レシオ36.8-73.5-62.2自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い※ 株式時価総額は期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。※ キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用しております。有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについてはキャッシュ・フロー計算書の支払利息を利用しております。

事業リスク

  • 公共投資の変動影響
    イトーヨーギョーの事業は、公共事業に大きく依存しており、公共投資の動向が業績に大きな影響を与えます。構造改革や経済環境の変化により、公共事業の増加が見込めない場合、市場の縮小が続き、業績が悪化する可能性があります。このリスクに対し、民間企業への参入強化や高付加価値製品の開発で対応しています。
  • 為替変動リスク
    海外メーカーから外貨建てで商品を輸入しているため、為替レートの変動が仕入れコストに影響を与えます。円安が進行すると、輸入コストが増加し、利益を圧迫する可能性があります。同社は、為替レートの管理や専門部署の設置、社内ルールの徹底でこのリスクに対応しています。
  • 原材料価格の変動
    コンクリート製品の主要原料であるセメントの価格は、原油価格の変動に影響を受けます。市場環境が厳しい場合、セメント価格の上昇分を製品価格に転嫁できないことがあり、その結果、収益性が悪化する可能性があります。このリスクに対しても、専門部署の設置や社内ルールの徹底で対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|978 文字
3 【事業等のリスク】文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものです。なお、将来に関する事項につきましては、不確実性を有しており、将来生じる結果と異なる可能性がありますので、記載しております事項に対する判断は、以下記載事項及び本項目以外の記載内容も合わせて慎重に行われる必要があります。 (1) 主要なリスク有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。 財政状態及び経営成績の変動に係る事項① 当社は、公共事業だけでなく、新たな事業チャンネルの構築によって、さらに民間企業への積極的参入を展開してまいりますが、依然として公共投資の動向には大きく影響を受けます。公共事業に関しては、構造改革の進行や経済環境により、今後も、不透明かつ大幅な増加は見込めない状況にあります。当社は従来にはない高付加価値製品・商品の販売により収益の確保に努めているものの、このまま市場の縮小が続いた場合、当社の業績は悪影響を受ける可能性があります。当該リスクへの対応については、さらなる民間企業への積極的参入及び高付加価値製品・商品の開発等に努めております。② 当社の取扱い商品については海外メーカーからの外貨建て輸入商品があり、仕入に係る買掛金債務について為替リスクを有しております。当該リスクへの対応については、為替レートの管理や専任部署の設置、社内ルールの徹底等に努めております。③ 当社のコンクリート製品の原料である国内セメント価格は、原油価格の変動による影響を受けます。厳しい市場環境では、この変動相当額を必ずしも売価に転嫁しきれない場合があり、このような場合には、当社の業績は悪影響を受ける可能性があります。当該リスクへの対応については、専任部署の設置、社内ルールの徹底等に努めております。 (2) 重要事象等提出会社が将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況その他提出会社の経営に重要な影響を及ぼす事象はありません。

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