事業の概要
- 基礎事業の展開日本ヒュームグループは、コンクリートパイルの製造・販売や杭打工事を主とする基礎事業を展開しています。これは建物の土台を支える重要な部分であり、安定した需要が見込まれる分野です。東邦ヒューム管や技工曙などがこの事業を支えています。
- 下水道関連事業の推進ヒューム管やセグメントの製造・販売、管渠更生工事など、下水道インフラの整備・維持に関わる事業も手掛けています。生活に不可欠なインフラを支える事業であり、老朽化対策や新規整備の需要に応えています。日本ヒュームエンジニアリングなどが主要な役割を担っています。
- 太陽光発電・不動産事業への多角化不動産の賃貸・管理・開発、太陽光発電事業、環境関連機器の販売・メンテナンスも行っています。これは収益源の多角化と、環境意識の高まりに対応した新しい事業領域への進出を示しており、ヒュームズや環境改善計画が中心となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 基礎事業の堅調な収益性基礎事業は売上高227.19809億円、営業利益13.04841億円と、グループ内で最も大きな売上規模を誇ります。コンクリートパイルの製造・販売や杭打工事が中心で、建物の土台を支える重要な役割を担っており、安定した収益源となっています。
- 下水道関連事業の高い収益貢献下水道関連事業は売上高128.25053億円に対し、営業利益19.35549億円と、売上規模に対して非常に高い利益率を上げています。ヒューム管やセグメントの製造・販売、管渠更生工事が主な内容で、インフラ整備・維持の需要に支えられています。
- 太陽光発電・不動産事業の成長性太陽光発電・不動産事業は売上高14.25868億円、営業利益8.04916億円と、売上規模は小さいものの、高い利益率を確保しています。不動産の賃貸・管理・開発や太陽光発電事業を通じて、収益源の多角化と環境関連分野への進出を図っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FoundationReportableSegment | 事業 | 227 | 13 | 5.7% |
| SewerageRelatedBusinessReportableSegment | 地域 | 128 | 19 | 15.1% |
| SolarPowerGenerationAndRealEstate | 事業 | 14 | 8 | 56.5% |
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3 【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社9社、非連結子会社(持分法非適用会社)1社、及び関連会社(持分法適用会社)6社で構成され、基礎、下水道関連、太陽光発電・不動産に関連する事業を主として行っております。当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。(区分)(主要製品・サービス)(主な関係会社) (基礎事業) コンクリートパイルの製造・販売、杭打工事などを行っております。東邦ヒューム管㈱技工曙㈱㈱エヌエィチ・フタバ㈱鋼商 (下水道関連事業) ヒューム管、セグメントなどの製造・販売、管渠更生工事などを行っております。東邦ヒューム管㈱技工曙㈱㈱エヌエィチ・フタバ日本ヒュームエンジニアリング㈱㈱NJS大和コンクリート工業㈱東京コンクリート工業㈱旭コンクリート工業㈱㈱鋼商 (太陽光発電・不動産事業) 不動産の賃貸、管理及び開発、太陽光発電事業、環境関連機器の販売及びメンテナンスを行っております。㈱ヒュームズ㈱環境改善計画(そ の 他)下水道関連工事用機材レンタル及び脱炭素マテリアル事業などを行っております。㈱エヌエクスコンフロンティア㈱〇 (注)〇印を付した会社は非連結子会社であります。 事業系統図は次のとおりであります。(注) 無印は連結子会社、※1は持分法を適用した関連会社、※2は非連結子会社で持分法非適用会社であります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 競争の激化や市場構造の大幅な変化により影響を及ぼす可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 建設業法等の関係法令等による規制を受けており、規制強化が事業戦略に影響する可能性。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:市場環境の変化による影響 / 法令・制度等の変更 / 海外での事業活動について
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報は公開情報からは確認できない。汎用品に近い製品群であり、無形資産による競争優位性は低いと判断される。
スイッチングコスト★★☆☆☆
インフラ整備に用いられる製品が多く、一度採用された製品の仕様変更や他社製品への切り替えは、設計変更や再度の許認可プロセスを要するため、一定のスイッチングコストが発生する可能性がある。しかし、製品の標準化が進めばコストは低下する。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
製品の利用拡大が直接的に製品価値を高めるネットワーク効果は存在しない。BtoBのインフラ資材供給が中心であり、ユーザー間の相互作用は限定的である。
コスト優位★★★☆☆
長年の事業継続で培われた製造ノウハウや、原材料調達における規模の経済性が一定のコスト優位性をもたらしている可能性がある。特に、コンクリート二次製品の製造においては、効率的な生産体制が競争力の源泉となりうる。
規模の経済★★★★☆
国内のコンクリート二次製品市場において、長年の実績と広範な販売網を持つ同社は、業界内で一定のシェアを確保しており、規模の経済による効率的な生産・供給体制を構築していると考えられる。大手インフラ企業との取引実績も豊富である。
- インフラ分野での実績と信頼長年にわたり基礎工事や下水道関連事業に携わってきた実績は、顧客からの信頼と安定した受注に繋がっています。特にコンクリートパイルやヒューム管といった製品は、品質と安全性が重視されるため、培われた技術力とノウハウが強みとなります。
- 多角的な事業展開による安定性基礎、下水道、太陽光発電・不動産と複数の事業領域を持つことで、特定の市場変動リスクを分散し、経営の安定性を高めています。特にインフラ関連事業は景気変動の影響を受けにくく、安定した収益基盤を形成しています。
- 関連会社との連携体制連結子会社9社、関連会社6社など多数のグループ会社との連携により、製品の製造から工事、メンテナンスまで一貫したサービス提供が可能です。これにより、顧客ニーズに幅広く対応し、事業効率を高めることができると考えられます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 〔経営方針〕① 企業理念当社は以下の企業理念を掲げております。 わが社は、社会基盤の整備に参加し、豊かな人間環境づくりに貢献します。わが社は、人の和をはかり、常に従業員の幸福と生き甲斐を求めていきます。わが社は、未来を見つめ、たゆまぬ技術開発により、強い会社を目指します。 ② 中期経営計画『23-27計画R』1)基本方針 「継承と新化」―多様性と相互信頼で成長軌道を描く― 当社は、2025年に会社創立100周年を迎えますが、2025年を通過点とする当5か年において「継承と新化」をミッションに今後予想される事業環境の変化に対応し、200年企業に向けた成長軌道をつくるべく改革の期間と位置づけ「23-27計画R」を実施してまいります。 2)基本戦略「事業セグメント別戦略の推進」、「技術開発の強化」、「人財力の強化」といった構想や取組みをさらに発展させた基本3戦略「事業戦略」「財務戦略」「ESG戦略」に基づき、事業環境の変化、社会の変化等の急激な市場構造変化に対応した事業構造改革を推進し、会社創立100周年とその先200年企業へ向けての基盤を構築することを基本戦略としております。 《事業戦略》① 主力事業の振興軌道強化② 戦略事業の強化③ 200年企業への基盤構築主力事業である基礎事業では、環境に優しい中掘工法の販売強化、ICT施工管理推進による施工効率向上、摩擦杭対応力強化を推進し、下水道関連事業では、トータルソリューションの増強、耐震化事業、メンテナンス事業の領域拡大、シェアのダントツ化に注力してまいります。戦略事業であるプレキャスト事業では、当社オリジナル基礎製品であるPCウェルの販売強化、高速道路更新事業向け壁高欄の拡販、設計営業力の強化に注力してまいります。また、持続的成長を実現するために、成長事業への投資や探索事業を強化してまいります。さらには、事業戦略の速やかな推進と市場変化に対応するため、5つの部門の構造改革を進めてまいります。変化の時代に、変化を武器に、変化を恐れず挑戦するマインドセットへの改革を進めてまいります。 《財務戦略》① 積極的な成長投資(人財 設備 開発 M&A)② 株主還元(安定向上)成長投資として、「プレキャスト製造投資、e-CON事業投資、カーボンニュートラル設備投資、デジタル化、効率化、省力化、設備投資機能向上、生産基盤整備」を実施してまいります。株主還元では、営業利益追求の積極的投資と安定的配当の向上を図り、バランスある株主還元策を実施してまいります。 《ESG戦略》① 2030年に向けたCO2削減② e-CON事業立ち上げによる脱炭素社会実現への貢献事業活動である「社会基盤整備への貢献を通じて持続可能な社会の実現を目指す」を基本方針として、コンクリートテクノロジーをもって安全・安心な社会、脱炭素社会に貢献してまいります。 3) 中期経営計画『23-27計画R』目標値 2026年3月期目標2028年3月期目標連結売上高365億円400億円 連結営業利益17億円22億円 注)業績目標は、開示時に当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて策定したものであり、実際の業績等は今後さまざまな要因によって記載内容と異なる可能性があります。 〔経営環境及び対処すべき課題〕(1)今後の見通し今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善を背景に景気の緩やかな回復が今後も継続すると期待される一方で、更なる物価上昇やアメリカの通商政策の動向等により、わが国経済は依然として不透明な状況が続いていくと予想しております。このような経営環境下、当社グループは2023年度において中期経営計画「23-27計画R」を策定し、着実に推進してまいりました。2年目で収益目標を超過達成したことにより、3年目にあたる2025年度は前倒しで最終年度の経営目標値を達成すべく邁進してまいります。 (2)サステナビリティの実現サステナビリティは単に環境への配慮にとどまらず、環境・社会・経済の調和、そして将来世代への責任を含む包括的な考え方です。当社ではこれらを軸に、SDGsと整合した具体的な取り組みを展開しています。 ① 環境への配慮:自然環境の保全・資源の有効利用・気候変動対策[CO2削減と資源循環]当社は、セメントを使用しないセメントレスコンクリート「e-CON®」を東京都下水道サービス(株)と共同開発し、2025年1月には普及と技術連携のため「e-CON協会」を設立しました。e-CON®は、製造時のCO2排出量を大幅に削減するだけでなく、耐久性にも優れており、製品寿命の延伸によってライフサイクル全体での環境負荷を低減することができます。さらに当社では、自社からのCO2排出削減にも取り組んでおり、ガスボイラーの計画的な導入をはじめとした対策を通じて、2030年および2050年の温室効果ガス削減目標に向けた取り組みを進めています。 [施工工程での環境負荷低減]新たに開発した「CP-X工法®」は、発生残土が少なく、工期短縮にもつながるコンクリート杭の施工法で、施工時のCO2排出量削減に貢献しています。設計・材料・施工すべての段階で、環境に配慮した製品開発を進めています。 ② 社会への貢献:人・働き方・公共性の向上[労働人口減少への対応と働き方の進化]当社は、3Dプリンティング技術を活用したプレキャスト製品の製造に取り組んでいます。これにより、ロボットによる自動生産ラインの構築や型枠不要による作業の省力化に取り組んでいます。また、従来は難しかった自由形状の製品もプレキャスト化できるようになります。これらは製造工場における重筋作業の軽減にもつながり、より安全で柔軟な働き方への転換にも寄与しています。 [インフラを支える社会的責任]下水道インフラに関しては、老朽化が進む中で、当社が供給してきたヒューム管の補修・更生・更新への対応を強化。更新においては100年ヒューム管による次世代の社会インフラの提案を行っていきたいと考えています。点検から補修・更新までをワンストップで提供する体制を強化し、住民の安心と公共の衛生基盤を長期にわたって守り続ける企業でありたいと考えています。 ③ 経済的価値の創出:成長と効率性の両立[生産性の向上と競争力強化]設計、製造、施工の各フェーズにおいてデジタル化を推進。特に、杭工事のICT施工管理ツール「Pile-ViMSys®」や施工記録の効率化を図る「ViMCam®」などにより、施工の「見える化」やトレーサビリティ、品質向上を実現しています。これらは単なるコスト削減ではなく、高品質で安定したインフラ供給による信頼性の確保と、地域経済や関連産業の活性化に貢献するものです。 ④ 将来世代への責任:100年先を見据えたインフラづくり当社は、短期的な供給ではなく、100年先の社会インフラを見据えた価値創造を基本方針としています。従来の「50年〜80年寿命」とされていた下水道インフラを、100年以上のスパンで持続可能に運用する仕組みを提供し、将来世代の生活基盤を守ることを目指しています。 (3)次の100年に向けた目標と取り組み私たちは今、「インフラをつくる会社」から「インフラを未来につなぐ会社」へと進化することを掲げています。そのために、以下の4つの重点分野に注力しています。① 脱炭素・環境貢献への挑戦② 100年インフラを支える維持管理サービスの提供③ デジタルとロボティクスによる構造改革④ 次世代を担う人づくりと共創型組織への転換100年支えてきた企業が、100年先のインフラを構想するそれが、これからの日本ヒュームのビジョンと考えています。社会や時代がどう変わろうとも、地に足をつけて社会を支え続ける企業でありたいと願っています。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 〔経営方針〕① 企業理念当社は以下の企業理念を掲げております。 わが社は、社会基盤の整備に参加し、豊かな人間環境づくりに貢献します。わが社は、人の和をはかり、常に従業員の幸福と生き甲斐を求めていきます。わが社は、未来を見つめ、たゆまぬ技術開発により、強い会社を目指します。 ② 中期経営計画『23-27計画R』1)基本方針 「継承と新化」―多様性と相互信頼で成長軌道を描く― 当社は、2025年に会社創立100周年を迎えますが、2025年を通過点とする当5か年において「継承と新化」をミッションに今後予想される事業環境の変化に対応し、200年企業に向けた成長軌道をつくるべく改革の期間と位置づけ「23-27計画R」を実施してまいります。 2)基本戦略「事業セグメント別戦略の推進」、「技術開発の強化」、「人財力の強化」といった構想や取組みをさらに発展させた基本3戦略「事業戦略」「財務戦略」「ESG戦略」に基づき、事業環境の変化、社会の変化等の急激な市場構造変化に対応した事業構造改革を推進し、会社創立100周年とその先200年企業へ向けての基盤を構築することを基本戦略としております。 《事業戦略》① 主力事業の振興軌道強化② 戦略事業の強化③ 200年企業への基盤構築主力事業である基礎事業では、環境に優しい中掘工法の販売強化、ICT施工管理推進による施工効率向上、摩擦杭対応力強化を推進し、下水道関連事業では、トータルソリューションの増強、耐震化事業、メンテナンス事業の領域拡大、シェアのダントツ化に注力してまいります。戦略事業であるプレキャスト事業では、当社オリジナル基礎製品であるPCウェルの販売強化、高速道路更新事業向け壁高欄の拡販、設計営業力の強化に注力してまいります。また、持続的成長を実現するために、成長事業への投資や探索事業を強化してまいります。さらには、事業戦略の速やかな推進と市場変化に対応するため、5つの部門の構造改革を進めてまいります。変化の時代に、変化を武器に、変化を恐れず挑戦するマインドセットへの改革を進めてまいります。 《財務戦略》① 積極的な成長投資(人財 設備 開発 M&A)② 株主還元(安定向上)成長投資として、「プレキャスト製造投資、e-CON事業投資、カーボンニュートラル設備投資、デジタル化、効率化、省力化、設備投資機能向上、生産基盤整備」を実施してまいります。株主還元では、営業利益追求の積極的投資と安定的配当の向上を図り、バランスある株主還元策を実施してまいります。 《ESG戦略》① 2030年に向けたCO2削減② e-CON事業立ち上げによる脱炭素社会実現への貢献事業活動である「社会基盤整備への貢献を通じて持続可能な社会の実現を目指す」を基本方針として、コンクリートテクノロジーをもって安全・安心な社会、脱炭素社会に貢献してまいります。 3) 中期経営計画『23-27計画R』目標値 2026年3月期目標2028年3月期目標連結売上高365億円400億円 連結営業利益17億円22億円 注)業績目標は、開示時に当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて策定したものであり、実際の業績等は今後さまざまな要因によって記載内容と異なる可能性があります。 〔経営環境及び対処すべき課題〕(1)今後の見通し今後の見通しにつきましては、雇用・所得環境の改善を背景に景気の緩やかな回復が今後も継続すると期待される一方で、更なる物価上昇やアメリカの通商政策の動向等により、わが国経済は依然として不透明な状況が続いていくと予想しております。このような経営環境下、当社グループは2023年度において中期経営計画「23-27計画R」を策定し、着実に推進してまいりました。2年目で収益目標を超過達成したことにより、3年目にあたる2025年度は前倒しで最終年度の経営目標値を達成すべく邁進してまいります。 (2)サステナビリティの実現サステナビリティは単に環境への配慮にとどまらず、環境・社会・経済の調和、そして将来世代への責任を含む包括的な考え方です。当社ではこれらを軸に、SDGsと整合した具体的な取り組みを展開しています。 ① 環境への配慮:自然環境の保全・資源の有効利用・気候変動対策[CO2削減と資源循環]当社は、セメントを使用しないセメントレスコンクリート「e-CON®」を東京都下水道サービス(株)と共同開発し、2025年1月には普及と技術連携のため「e-CON協会」を設立しました。e-CON®は、製造時のCO2排出量を大幅に削減するだけでなく、耐久性にも優れており、製品寿命の延伸によってライフサイクル全体での環境負荷を低減することができます。さらに当社では、自社からのCO2排出削減にも取り組んでおり、ガスボイラーの計画的な導入をはじめとした対策を通じて、2030年および2050年の温室効果ガス削減目標に向けた取り組みを進めています。 [施工工程での環境負荷低減]新たに開発した「CP-X工法®」は、発生残土が少なく、工期短縮にもつながるコンクリート杭の施工法で、施工時のCO2排出量削減に貢献しています。設計・材料・施工すべての段階で、環境に配慮した製品開発を進めています。 ② 社会への貢献:人・働き方・公共性の向上[労働人口減少への対応と働き方の進化]当社は、3Dプリンティング技術を活用したプレキャスト製品の製造に取り組んでいます。これにより、ロボットによる自動生産ラインの構築や型枠不要による作業の省力化に取り組んでいます。また、従来は難しかった自由形状の製品もプレキャスト化できるようになります。これらは製造工場における重筋作業の軽減にもつながり、より安全で柔軟な働き方への転換にも寄与しています。 [インフラを支える社会的責任]下水道インフラに関しては、老朽化が進む中で、当社が供給してきたヒューム管の補修・更生・更新への対応を強化。更新においては100年ヒューム管による次世代の社会インフラの提案を行っていきたいと考えています。点検から補修・更新までをワンストップで提供する体制を強化し、住民の安心と公共の衛生基盤を長期にわたって守り続ける企業でありたいと考えています。 ③ 経済的価値の創出:成長と効率性の両立[生産性の向上と競争力強化]設計、製造、施工の各フェーズにおいてデジタル化を推進。特に、杭工事のICT施工管理ツール「Pile-ViMSys®」や施工記録の効率化を図る「ViMCam®」などにより、施工の「見える化」やトレーサビリティ、品質向上を実現しています。これらは単なるコスト削減ではなく、高品質で安定したインフラ供給による信頼性の確保と、地域経済や関連産業の活性化に貢献するものです。 ④ 将来世代への責任:100年先を見据えたインフラづくり当社は、短期的な供給ではなく、100年先の社会インフラを見据えた価値創造を基本方針としています。従来の「50年〜80年寿命」とされていた下水道インフラを、100年以上のスパンで持続可能に運用する仕組みを提供し、将来世代の生活基盤を守ることを目指しています。 (3)次の100年に向けた目標と取り組み私たちは今、「インフラをつくる会社」から「インフラを未来につなぐ会社」へと進化することを掲げています。そのために、以下の4つの重点分野に注力しています。① 脱炭素・環境貢献への挑戦② 100年インフラを支える維持管理サービスの提供③ デジタルとロボティクスによる構造改革④ 次世代を担う人づくりと共創型組織への転換100年支えてきた企業が、100年先のインフラを構想するそれが、これからの日本ヒュームのビジョンと考えています。社会や時代がどう変わろうとも、地に足をつけて社会を支え続ける企業でありたいと願っています。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況a. 財政状態当連結会計年度末の資産の残高は、前連結会計年度末と比べ48億38百万円減少し、572億40百万円となりました。当連結会計年度末の負債の残高は、前連結会計年度末と比べ63億21百万円減少し、141億57百万円となりました。当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ14億83百万円増加し、430億83百万円となりました。 b. 経営成績当連結会計年度における日本経済は、緩やかな回復基調を維持したものの、個人消費の弱さや物価高の影響により成長の鈍化傾向が見られました。また、中国経済の回復停滞や米国の通商政策の影響により、世界経済の先行き不透明感が強まり、日本経済の動向についても一層の注視が必要となりました。当社グループを取り巻く需要環境においては、パイル事業の全国需要が前期比93.7%、ヒューム管需要が同88.0%と引き続き減少傾向にある一方で、工期短縮や人手不足への対応ニーズからプレキャスト製品の需要は堅調に推移しました。特に当社では、設計段階からの提案活動が奏功し、案件の獲得が着実に進展しました。需要環境については、脱炭素化やDX推進の潮流に加え、自然災害の激甚化や高速道路・下水道インフラの老朽化対策に対するニーズが一層高まっていると認識しています。こうした環境のもと、当社グループは中期経営計画「23-27計画R」に基づき、収益性と事業基盤の強化に向けた施策を着実に実行しました。新工法の展開やICT活用による業務効率化、環境対応型製品の事業化に向けた取組み強化などにより、売上高・利益ともに大幅な増収増益を達成いたしました。 主要事業の実行施策と成果は以下のとおりです。[基礎事業]・全国で設計提案活動を強化し、大型案件の受注を複数獲得しました。・新中掘工法「CP-X工法®」を開発し、2025年1月に販売開始。環境負荷低減や工期短縮、高い支持力性能 が評価され、今後の現場採用が期待されます。・ICT施工管理ツール「Pile-ViMSys®」に杭伏図機能を追加し、現場の施工効率と品質管理の向上を実現し ました。 [下水道関連事業]・プレキャスト製品の出荷が増加。特に道路関連の受注が伸長しました。・低炭素型高機能コンクリート「e-CON®」の建設技術審査証明の取得を実現。業界初となるセメントレ ス・プレキャスト製品として製造・出荷を開始しました。本格販売に向けた体制整備を進めています。・ヒューム管の国内シェアは前期比4.7ポイント増の23.5%に上昇しました。 [プレキャスト事業]・PCウェル、壁高欄、雨水調整池等の設計ストックを拡充し、受注量が大幅に増加しました。・特に壁高欄は、北海道地区や関東地区での採用が拡大し、出荷量は前期比2.3倍に達しました。・3Dプリンティング技術を活用した自由造形および型枠レス製品の製造を開始し、生産性向上と納期短縮 を実現しました。・本社設計センターによる支援件数は前年の37件から70件に倍増し、設計提案力の強化を図りました。 その結果、当連結会計年度の売上高は370億64百万円(前期比9.9%増)、営業利益は20億22百万円(同46.3%増)、経常利益は30億49百万円(同27.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は30億45百万円(同59.2%増)の大幅な増収増益となりました。 事業セグメント別の概況は次のとおりであります。①基礎事業地道な売価改善活動や徹底した工事リスク管理により利益率が改善し、売上高は227億19百万円(前期比3.6%増)、営業利益は13億4百万円(同12.4%増)の増収増益となりました。 ②下水道関連事業プレキャスト製品、特に道路用プレキャスト製品は設計段階からの提案活動が奏功し、売上高は128億25百万円(前期比24.9%増)、営業利益は19億35百万円(同52.1%増)と、こちらも大幅な増収増益となりました。 ③太陽光発電・不動産事業売上高は14億25百万円(前期比3.1%減)、営業利益は8億4百万円(同1.3%減)となりました。太陽光発電事業、不動産賃貸収入ともに前期並みとなりました。 ④その他売上高は93百万円(前期比38.7%増)、営業利益は77百万円(同43.9%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といい、現金及び預金から預入期間が3ヶ月を超える定期預金を控除したものをいう。)は、前連結会計年度末と比べ15億99百万円減少の127億4百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動により得られた資金は、前連結会計年度と比べ18億77百万円減少の8億97百万円となりました。その主な内訳は、税金等調整前当期純利益38億32百万円、売上債権及び契約資産の減少36億43百万円、仕入債務の減少59億48百万円、持分法による投資損益8億40百万円などによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動により得られた資金は、36百万円(前期は1億21百万円の使用)となりました。その主な内訳は、固定資産の取得による支出14億93百万円、固定資産の売却による収入10億39百万円、投資有価証券の売却による収入4億28百万円、定期預金の払戻による収入43百万円などによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動により使用された資金は、前連結会計年度と比べ17億44百万円増加の25億34百万円となりました。その主な内訳は、配当金の支払額10億99百万円、自己株式の取得による支出7億30百万円、短期借入金の純増減額6億58百万円などによるものであります。 ③生産、受注及び販売の状況a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%) 基 礎 事 業16,507,731△3.6 下 水 道 関 連 事 業7,628,145+18.1 太陽光発電・不動産事業32,051△15.1 そ の 他――合 計24,167,929+2.3 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.金額は、基礎事業及び下水道関連事業については製造原価、工事原価、太陽光発電・不動産事業については太陽光発電原価等によっております。 b. 受注状況当連結会計年度における受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称受 注 高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%) 基 礎 事 業21,289,841△3.82,546,057△36.0 下 水 道 関 連 事 業13,975,463+22.86,757,184+20.5 太陽光発電・不動産事業166,182△23.8―― そ の 他――――合 計35,431,487+5.19,303,241△2.9 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%) 基 礎 事 業22,719,809+3.6 下 水 道 関 連 事 業12,825,053+24.9 太陽光発電・不動産事業1,425,868△3.1 そ の 他93,853+38.7合 計37,064,584+9.9 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合 相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)大成建設株式会社3,222,7169.65,530,10214.9 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a. 財政状態の分析(流動資産)当連結会計年度末の流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ54億57百万円減少し、270億99百万円となりました。これは、受取手形、売掛金及び契約資産が28億95百万円、現金及び預金が16億42百万円それぞれ減少したことなどによります。 (固定資産)当連結会計年度末の固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ6億19百万円増加し、301億41百万円となりました。これは、投資有価証券が4億32百万円増加したことなどによります。 (流動負債)当連結会計年度末の流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ59億94百万円減少し、96億61百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が61億17百万円減少したことなどによります。 (固定負債)当連結会計年度末の固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ3億27百万円減少し、44億96百万円となりました。これは、退職給付に係る負債が3億94百万円減少したことなどによります。 (純 資 産)当連結会計年度末の純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ14億83百万円増加し、430億83百万円となりました。これは、利益剰余金において親会社株主に帰属する当期純利益により30億45百万円増加した一方、配当金の支払により11億14百万円減少したことなどによります。 b. 経営成績の分析(売 上 高)基礎事業におきましては、地道な売価改善活動や徹底した工事リスク管理により利益率が改善し、227億19百万円(前期比3.6%増)となりました。 下水道関連事業におきましては、プレキャスト製品、特に道路用プレキャスト製品は設計段階からの提案活動が奏功し、128億25百万円(前期比24.9%増)となりました。太陽光発電・不動産事業におきましては、14億25百万円(前期比3.1%減)となりました。 その他につきましては、93百万円(前期比38.7%増)となりました。 (営業利益) 営業利益は、20億22百万円(前期比46.3%増)となりました。 (経常利益)経常利益は、30億49百万円(前期比27.5%増)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)親会社株主に帰属する当期純利益は、30億45百万円(前期比59.2%増)となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に示したとおりであります。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に示したとおりであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に示したとおりであります。当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、原則として運転資金及び設備投資資金について自己資金及び借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金については、運転資金を期限1年以内の短期借入金により調達しております。2025年3月31日現在の短期借入金残高は8億30百万円であり、通貨は日本円建てであります。生産設備等に係る長期資金は、主として自己資金によって賄っております。 当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行7行と当座貸越契約(極度額39億50百万円)及び株式会社みずほ銀行と特定融資枠契約(特定融資枠5億円、契約期間:2025年3月30日~2026年3月29日)を締結しており、これにより当社グループの成長を維持するのに将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」に示したとおりであります。 (3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フローの状況「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に示したとおりであります。 ② 財務政策「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に示したとおりであります。
事業リスク
- 市場環境の変化による影響建設業界全般の競争激化や市場構造の変化は、日本ヒュームグループの事業に大きな影響を与える可能性があります。特に、原材料価格の変動や建設需要の減少は、売上や利益に直接的な打撃を与えるリスクがあります。
- 法令・制度変更による影響建設業法をはじめとする関係法令や制度の変更・強化は、事業運営に制約をもたらす可能性があります。例えば、環境規制の強化や安全基準の厳格化は、新たな設備投資やコスト増加に繋がり、事業戦略の見直しを迫られる可能性があります。
- 海外事業における地政学的リスクアジアの新興国で展開する海外事業は、予期せぬ政治状況の激変、法制度の変更、地政学的なリスクに晒されています。これらのリスクが顕在化した場合、海外子会社の事業活動に支障が生じ、投資回収や収益性に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 市場環境の変化による影響当社グループを取り巻く経営環境は一層厳しさを増しております。競争の激化や市場構造の大幅な変化などにより影響を及ぼす可能性があります。 (2) 法令・制度等の変更当社グループは、事業の運営等に際し、建設業法等の関係法令等による規制を受けております。当社グループはこれらの関係法令等を遵守した事業運営を行っており、現時点では事業運営に大きく支障をきたすような法的規制はありませんが、これらの規制が強化された場合には、今後の事業戦略に影響する可能性があります。 (3) 海外での事業活動について当社グループの海外関係会社は、事業活動を主にアジアの新興国で展開しております。そのため、予期しない政治状況の激変や法制度の変更、さらに地政学的なリスクが内在しております。