5199

不二ラテックス(5199)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

ゴム製品 自動車・輸送機

事業の概要

  • 多角的な製品展開
    不二ラテックスは、医療機器、精密機器、SP(販売促進)用品、食品容器という多岐にわたる分野で事業を展開しています。これにより、特定の市場変動に左右されにくい安定した収益基盤を構築していると考えられます。例えば、医療機器ではゴム製品、精密機器では緩衝器の製造販売が主力です。
  • グループ会社との連携
    当社グループは、不二ラテックス本体と2つの子会社(不二ライフ株式会社、FUJI LATEX SHANGHAI CO.,LTD.)で構成されています。子会社は主に商品の販売や輸出入を担い、グループ全体で製造から販売まで一貫したビジネスモデルを構築し、効率的な事業運営を目指しています。
  • 製造・販売の一貫体制
    ゴム製品や精密機器などの製造を自社で行い、国内外の子会社を通じて販売する体制を確立しています。これにより、製品の品質管理を徹底し、顧客ニーズに迅速に対応できる強みを持っています。特に、コンドームなどの医療機器は不二ライフが販売を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 精密機器事業の収益貢献
    精密機器事業は売上高40.7億円、営業利益7.1億円と、全セグメントの中で最も高い売上高と営業利益を計上しており、当社の主要な収益源となっています。主に緩衝器の製造・販売を手掛け、中国子会社が輸出入と国内販売を担っています。
  • 医療機器事業の安定性
    医療機器事業は売上高25.2億円、営業利益0.07億円を計上しており、ゴム製品の製造・販売が中心です。子会社の不二ライフがコンドームなどの販売を担っており、安定した需要が見込まれる分野です。
  • SP・食品容器事業の課題
    SP事業(販売促進用品)は売上高3.8億円で営業損失0.2億円、食品容器事業は売上高2.1億円で営業損失0.3億円となっています。これらの事業は現状では利益貢献が低く、収益改善が今後の課題となる可能性があります。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MedicalEquipment 事業 25 0 0.3%
PrecisionEquipment 事業 41 7 17.4%
SPDivisionReportableSegment 事業 4 -0 -5.8%
FoodContainer 事業 2 -0 -14.7%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|405 文字
3【事業の内容】 当社の企業集団は、当社、子会社2社で構成され、主にゴム製品及び精密機器等の製造・販売及びそれらに付帯する事業を行っております。 当社グループの事業に係わる位置づけ及びセグメントの関連は、次のとおりであります。 また、当社グループの事業は、セグメントと同一の区分であります。 (1)医療機器事業 当社が医療機器等のゴム製品の製造・販売を行っております。 不二ライフ㈱が主に当社商品(コンドーム)の販売を行っております。 (2)精密機器事業 当社が精密機器(主に緩衝器)の製造・販売を行っております。 FUJI LATEX SHANGHAI CO.,LTD.が、主に緩衝器の輸出入及び中国国内での販売を行っております。 (3)SP事業 当社が風船及び販売促進用品等の販売を行っております。 (4)食品容器事業 当社が食品容器等の製造・販売を行っております。  事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
主要原材料の値上げ圧力が強く、製品原価に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
創業以来培ってきた技術を基に最先端の技術開発を推進し競争力を維持している。
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:知的財産に関するリスク / 金利変動によるリスク / 資金調達に係るリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務サマリにデータがないため、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報は確認できませんでした。一般的にゴム製品業界では、特定の強力なブランドや特許が競争優位の源泉となる可能性がありますが、不二ラテックスに関する公開情報からはその兆候は確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

不二ラテックスの製品(主に工業用ゴム製品、寝装・寝具)は、顧客が代替品に切り替える際の直接的な金銭的損失は小さいと考えられます。しかし、長年取引のある顧客との信頼関係や、特定の用途に合わせたカスタマイズされた製品の場合、一定のスイッチングコストが発生する可能性はあります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

不二ラテックスの事業内容(工業用ゴム製品、寝装・寝具)は、ネットワーク効果が働くビジネスモデルとは考えにくいです。製品の利用者が増えることで、製品自体の価値が向上するような特性は見られません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

ゴム製品の製造においては、原材料の調達コスト、生産効率、スケールメリットがコスト競争力に影響します。不二ラテックスが長年事業を継続していることから、一定の生産ノウハウや効率化の努力は推測されますが、業界内での圧倒的なコスト優位性を示す具体的な情報は確認できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ゴム製品業界は、特定の分野では大手企業による寡占化が進んでいる可能性があります。不二ラテックスが特定のニッチ市場で一定のシェアを確保している場合、その規模が競争優位に寄与する可能性はありますが、業界全体を俯瞰した効率規模の優位性を示すデータは現時点では確認できません。

  • 多様な技術と製品群
    不二ラテックスは、医療機器から精密機器、SP用品、食品容器まで幅広い製品を手掛けており、それぞれの分野で培ったゴム製品や精密加工の技術が強みです。これにより、異なる市場のニーズに対応し、技術的なシナジー効果を生み出す可能性があります。
  • 品質管理と許認可
    医療機器事業では、薬機法に基づく厚生労働大臣の承認や都道府県知事の許可が必要とされます。これらの厳しい法的規制をクリアし、高品質な製品を製造・販売できる体制は、同社の信頼性と競争優位性につながっています。
  • グローバルな事業展開
    精密機器事業では、中国の子会社(FUJI LATEX SHANGHAI CO.,LTD.)が緩衝器の輸出入および中国国内での販売を行っています。これにより、海外市場での販売網を構築し、グローバルな事業展開を通じて収益機会を拡大しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社は、健康・創造・志の三つの思いを調和させ、「世界の人々の健康と豊かな暮らしに貢献し、人々に喜ばれ、信頼される企業になる」を経営理念のひとつとして掲げています。また、豊かさの追求、世界№1・オンリーワン企業を目指す、信用の確立、継続的な成長と発展、イノベーションへの挑戦、を全ての活動につながる価値観として位置付け、さらに熱意、誠意、創意を基本的な行動原則としています。この価値観と行動原則が経営理念を支えています。そして、真に社会的ニーズに応え、社会貢献につながる強固な経営基盤を構築することを目標にしています。世界最高水準のゴムの薄膜化技術及び新素材を基にコア技術を生かしたゴム製品、及び独自の技術力とノウハウを駆使・凝縮した高機能かつバリエーション豊富な精密機器(緩衝器)製品を主力としております。創造性のある高品質・高付加価値で安全な、そして環境にも配慮した製品を市場に提供することによって社会的責任を果たし社会経済の発展に貢献できるものと確信しています。企業の継続的発展・企業価値の最大化を目指し実現していくことで、株主、取引先、投資家、従業員、地域社会等の全ての人々の信頼と期待に応え、企業市民としての責任を果たしてまいります。 (2)目標とする経営指標着実な事業拡大と効率的な事業運営により経営ビジョンを実現してまいります。「成長戦略」の推進を基本方針とし、設備投資等を核とした成長投資を積極的に展開した「第3次新中期経営計画(2018年3月期から2020年3月期まで)」、「前計画に基づく投資の効果実現・投資回収」と「有利子負債水準の適正化」を掲げた「第4次新中期経営計画(2021年3月期から2023年3月期まで)」を推進してまいりました。投資効果の実現については事業分野ごとに濃淡が出ましたが、有利子負債水準の適正化は順調に推移し、その結果として第4次新中期経営計画の最終年度である2023年3月期の設定目標であった収益性指標の自己資本当期純利益率(ROE)10.0%、健全性指標の自己資本比率30%をそれぞれ達成することができました。「第5次新中期経営計画(2024年3月期から2026年3月期まで)」では「ものづくりの強化」を軸とした成長加速に取組んでまいりましたが、中間年度である2025年3月期に、事業構造改革の一貫としてコンドーム製造事業の停止と老朽化した工場の統合を決定いたしました。今後この構造改革の過程で、目標とする経営指標である自己資本当期純利益率(ROE)につきましては一旦、7%前後の水準を想定いたしますが、中期的には8~9%程度を目指して企業価値の向上に努めてまいります。 <資本コストや株価を意識した経営の実現>資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、事業構造改革や成長投資の推進、株主還元、経営基盤の強化を確実に進めていくことにより、株主資本コストを上回る収益力の確保に加えて、持続的成長期待の創出を図ることで、企業価値向上とPBRの早期改善を目指してまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略中期経営計画は、従来の実績と課題を念頭に置き、長年培った技術力に磨きをかけると同時にユーザーの多様なニーズに応えられる新製品の開発を行い、事業成長性の追求を基本方針としております。既存事業の強化、製造業として競争力の源泉である「ものづくり」の強化、各事業分野でオンリーワンの存在となり収益性の高い事業の集合体となる、の3点を柱に、新市場の開拓を中心とした営業基盤強化と、コスト意識を持って収益改善と財務体質強化を図り、強固な経営基盤の確立と持続的成長の実現を可能とする中長期的な方向性を明確にしております。セグメントごとの経営戦略は以下のとおりとなります。 <医療機器事業>バースコントロール総合メーカーとして避妊から出産介助までの領域をカバーする製品群の開発・販売に注力いたします。中核部門であるヘルスケア事業については、工場の統合を進めることによりメディカル事業及び食品容器事業とともにディッピング技術を核とした医療生活用品の中核拠点を確立し、開発拠点の一元化による人的資源の最適化を通じて技術力及び製品開発力を強化し、新たな価値を市場に提供してまいります。メディカル事業では、高品質な製品バリエーションの拡充と製造設備の自働化及び原材料の調達多様化に注力してまいります。 <精密機器事業>精密機器事業の主力製品であるショックアブソーバ及びロータリーダンパーは住宅設備、家電、自動車、産業用生産設備等の多岐にわたる市場で展開をしております。総合緩衝器メーカーという他に類をみないグローバルニッチ企業を目指し、「Motion Control & Technology」を旗印に消費者ニーズの多様化、製品の高付加価値に資する創造的かつハイレベルな製品開発を継続してまいります。 <SP事業>長年にわたり培ってきた、ゴム風船やフィルムバルーンを媒体とした広告・店頭販促用品での対面コミュニケーションのサポート経験や国内外のサプライチェーンの組織化ノウハウを活かして、バルーンの使用によるヒューマンタッチなビジネスを企画提案し、具体化できる国内随一の企業として存在感を発揮してまいります。 <食品容器事業>国内最大手のゴム製食品容器メーカーとして、根強い需要に対して安定した品質と納期で製品供給を行ってまいります。また、耐熱性・耐油性を改善することにより食品全般への対応を目指すほか、食品用以外の用途拡大にも取り組んでまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社を取り巻く中長期的経営環境につきましては、多様化する市場ニーズ、技術革新、生産拠点のグローバル化の進展、製品の安全性への要請、気候変動への対応等、その基本的構図は大きく変わらないものと予想され、持続可能な社会の実現と当社グループの持続的な企業価値向上の両立に向けて、戦略の明確化とガバナンスへの取組み強化が重要となります。当社が優先的に対処すべき事業上の課題は、各事業の成長性と収益性からみて、その事業領域に相応しい経営資源を適正に配分していくこと、及び事業ポートフォリオの見直しや事業継続の可否判断を適時適切に実施していくことです。製造業として生産設備や研究開発への投資はもとより、人材の確保やIT化投資等、多岐にわたる必要投資を限られた経営資源の中から選択・決定していかなくてはならず、そのためには意思決定の基準や枠組みの更なる高度化が必要です。また、財務上の課題として、従前の中期経営計画に基づく成長投資に伴い増加した有利子負債の適正化があげられますが、引き続き、投資の成果による営業キャッシュ・フローの強化とともに、有利子負債の削減と、株主還元、内部留保、投資の配分を適正に実施していきます。かかる課題認識の下、中長期的な経営の基本方針に基づき、経営体質の強化、持続的な事業の成長、企業価値の向上を実現するために、以下の経営課題に取り組んでまいります。 ① 技術力の強化、新製品の開発 新技術、新製品の開発は「ものづくり」に真摯に取り組む当社の生命線と考えております。 医療機器事業においては、工場の統合を進めることによりヘルスケア事業、メディカル事業及び食品容器事業にかかるディッピング技術を核とした医療生活用品の中核拠点を確立し、開発拠点の一元化による人的資源の最適化を通じて技術力及び製品開発力を強化し、新たな価値を市場に提供してまいります。 精密機器事業ではハイレベルでユニーク、かつコストパフォーマンスに優れた独自の製品を生み出す技術力をバックに、新たな素材開発と機能性を睨んだ製品開発に注力し次期成長エンジンを生み出すことでニッチトップ企業を目指してまいります。また、営業部門と技術・研究開発部門の緊密な連携を通し、ユーザーのニーズを的確に先取りすることで製品開発に生かしてまいります。生産工場においては、新製品開発と効率生産を可能にする最新設備の拡充を継続的に推進してまいります。現工場の隣地購入により敷地面積が約2.4倍となりますが、新工場設置に向けて「製品イノベーションプロジェクト」と「スマートファクトリープロジェクト」を進めてまいります。さらに、永年培ってきた技術・技能を受け継ぐべき人材の育成に取り組んでまいります。特に、中核となる戦略製品群につきましては、革新的な生産技術の開発にチャレンジし、競合他社との差別化とリーディングカンパニーとしての揺るぎ無い地位を確立してまいります。 ② 新分野・新商材・新規事業への取組み 将来にわたって持続的成長を遂げていくためには、当社の中核事業に加え、既存の独自技術・営業基盤を生かした新たなコア事業の創出が重要な課題と認識しております。世界に通用する技術や優位性の高い製品の開発に積極果敢に取り組むと同時に、共同開発や技術提携等により新たな可能性を追求してまいります。海外も含め積極的に新分野を開拓し、新規事業領域の拡大と成長分野への進出、事業基盤の拡充に取り組んでまいります。 ③ 生産性向上と効率性を追求した設備投資 生産革新によるQCDの追求を基本方針として、全社を挙げてコスト意識の徹底を図ってまいります。同時にISOをベースとした管理体制の整備と強化に注力し、生販一体となった業務運営による生産性の向上と効率性を追求いたします。自動化生産設備の開発と積極的な導入を柱とした生産能力の拡大だけでなく、既存設備の整備・更新にあたっては抜本的な生産システムの再構築を視野に、不良率の低減を始めとしたローコスト運営に資するシステム化を図り、投資効率の高い設備改革に取り組んでまいります。その一環として老朽化の進んだ生産拠点の集約を実行してまいります。また、生産拠点の防災対策のみならず、多角的な視点から実効性の高い事業継続計画(BCP)の策定を進めてまいります。 ④ 海外市場の開拓、ネットワークの拡大 成長が見込める海外市場を開拓すべく新規の販売ネットワークの拡大に取り組んでまいります。中国に有する販売拠点との連携を強化し、高度な技術に裏付けされた当社製品とブランド力を前面に掲げ、中国、欧米、東南アジアへ向けて多面的な取組みを推進いたします。また、取引ウェイトが高くなる海外の顧客への対応力強化のためにドイツ代表事務所を中心に、営業及び技術面のサポート体制を拡充いたします。 ⑤ 人材の採用と育成 企業の成長を目指すうえで組織体制の強化は不可欠であり、中長期的視点で優れた人材を継続的に採用し育成してまいります。個々の能力とモチベーション、新たな創意工夫を引き出すために働きがいのある職場環境の整備・拡充を行い、働く人の視点で働き方改革を推進してまいります。 ⑥ 財務体質の強化 製造業として、その根幹をなす生産設備及び研究開発関連への投資資金を確保するために、収益の拡大を図ってまいります。生産性向上と合理化の推進に向けた投資により総合的なものづくりシステムの改善を図り、生産サイクルにおける適正棚卸資産の維持と製造・管理コストの削減に努めてまいります。同時に、経営環境の変化に柔軟に対応し持続的成長の実現に向けて、自己資本の増強と有利子負債の削減等を柱とする財務体質の強化に努めてまいります。 ⑦ 経営管理体制の整備と強化 企業の持続的成長と企業価値の向上の実現に向けて、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでまいります。内部統制、リスク管理、情報管理、コンプライアンスへの取組みを強化徹底し、より信頼性と透明性の高い経営を実現しコーポレート・ガバナンスの実効性を高めてまいります。さらに、成長戦略を推進し業容の拡大を支えるために、変化に強く柔軟な対応が可能となるITシステムの整備と再構築を推進すべく2020年度に設置したデジタル推進室を中心に、全社的なデジタル化活動を強化促進いたします。 ⑧ 企業文化の醸成 当社のあるべき姿を見据え、従来から判断や行動の基本としてきた経営理念、価値観、行動指針を「FUJILATEX WAY」として改めて明確にし、すべての活動につながる価値観を体系化しております。今後はこの企業ビジョンを全役職員で共有すべく、あらゆる機会を捉え、ひとりひとりの理解が深まるよう様々な施策により継続的に展開してまいります。日々の業務活動の拠り所とし、さらに社会貢献につながることを願いとして積極的に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社は、健康・創造・志の三つの思いを調和させ、「世界の人々の健康と豊かな暮らしに貢献し、人々に喜ばれ、信頼される企業になる」を経営理念のひとつとして掲げています。また、豊かさの追求、世界№1・オンリーワン企業を目指す、信用の確立、継続的な成長と発展、イノベーションへの挑戦、を全ての活動につながる価値観として位置付け、さらに熱意、誠意、創意を基本的な行動原則としています。この価値観と行動原則が経営理念を支えています。そして、真に社会的ニーズに応え、社会貢献につながる強固な経営基盤を構築することを目標にしています。世界最高水準のゴムの薄膜化技術及び新素材を基にコア技術を生かしたゴム製品、及び独自の技術力とノウハウを駆使・凝縮した高機能かつバリエーション豊富な精密機器(緩衝器)製品を主力としております。創造性のある高品質・高付加価値で安全な、そして環境にも配慮した製品を市場に提供することによって社会的責任を果たし社会経済の発展に貢献できるものと確信しています。企業の継続的発展・企業価値の最大化を目指し実現していくことで、株主、取引先、投資家、従業員、地域社会等の全ての人々の信頼と期待に応え、企業市民としての責任を果たしてまいります。 (2)目標とする経営指標着実な事業拡大と効率的な事業運営により経営ビジョンを実現してまいります。「成長戦略」の推進を基本方針とし、設備投資等を核とした成長投資を積極的に展開した「第3次新中期経営計画(2018年3月期から2020年3月期まで)」、「前計画に基づく投資の効果実現・投資回収」と「有利子負債水準の適正化」を掲げた「第4次新中期経営計画(2021年3月期から2023年3月期まで)」を推進してまいりました。投資効果の実現については事業分野ごとに濃淡が出ましたが、有利子負債水準の適正化は順調に推移し、その結果として第4次新中期経営計画の最終年度である2023年3月期の設定目標であった収益性指標の自己資本当期純利益率(ROE)10.0%、健全性指標の自己資本比率30%をそれぞれ達成することができました。「第5次新中期経営計画(2024年3月期から2026年3月期まで)」では「ものづくりの強化」を軸とした成長加速に取組んでまいりましたが、中間年度である2025年3月期に、事業構造改革の一貫としてコンドーム製造事業の停止と老朽化した工場の統合を決定いたしました。今後この構造改革の過程で、目標とする経営指標である自己資本当期純利益率(ROE)につきましては一旦、7%前後の水準を想定いたしますが、中期的には8~9%程度を目指して企業価値の向上に努めてまいります。 <資本コストや株価を意識した経営の実現>資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、事業構造改革や成長投資の推進、株主還元、経営基盤の強化を確実に進めていくことにより、株主資本コストを上回る収益力の確保に加えて、持続的成長期待の創出を図ることで、企業価値向上とPBRの早期改善を目指してまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略中期経営計画は、従来の実績と課題を念頭に置き、長年培った技術力に磨きをかけると同時にユーザーの多様なニーズに応えられる新製品の開発を行い、事業成長性の追求を基本方針としております。既存事業の強化、製造業として競争力の源泉である「ものづくり」の強化、各事業分野でオンリーワンの存在となり収益性の高い事業の集合体となる、の3点を柱に、新市場の開拓を中心とした営業基盤強化と、コスト意識を持って収益改善と財務体質強化を図り、強固な経営基盤の確立と持続的成長の実現を可能とする中長期的な方向性を明確にしております。セグメントごとの経営戦略は以下のとおりとなります。 <医療機器事業>バースコントロール総合メーカーとして避妊から出産介助までの領域をカバーする製品群の開発・販売に注力いたします。中核部門であるヘルスケア事業については、工場の統合を進めることによりメディカル事業及び食品容器事業とともにディッピング技術を核とした医療生活用品の中核拠点を確立し、開発拠点の一元化による人的資源の最適化を通じて技術力及び製品開発力を強化し、新たな価値を市場に提供してまいります。メディカル事業では、高品質な製品バリエーションの拡充と製造設備の自働化及び原材料の調達多様化に注力してまいります。 <精密機器事業>精密機器事業の主力製品であるショックアブソーバ及びロータリーダンパーは住宅設備、家電、自動車、産業用生産設備等の多岐にわたる市場で展開をしております。総合緩衝器メーカーという他に類をみないグローバルニッチ企業を目指し、「Motion Control & Technology」を旗印に消費者ニーズの多様化、製品の高付加価値に資する創造的かつハイレベルな製品開発を継続してまいります。 <SP事業>長年にわたり培ってきた、ゴム風船やフィルムバルーンを媒体とした広告・店頭販促用品での対面コミュニケーションのサポート経験や国内外のサプライチェーンの組織化ノウハウを活かして、バルーンの使用によるヒューマンタッチなビジネスを企画提案し、具体化できる国内随一の企業として存在感を発揮してまいります。 <食品容器事業>国内最大手のゴム製食品容器メーカーとして、根強い需要に対して安定した品質と納期で製品供給を行ってまいります。また、耐熱性・耐油性を改善することにより食品全般への対応を目指すほか、食品用以外の用途拡大にも取り組んでまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社を取り巻く中長期的経営環境につきましては、多様化する市場ニーズ、技術革新、生産拠点のグローバル化の進展、製品の安全性への要請、気候変動への対応等、その基本的構図は大きく変わらないものと予想され、持続可能な社会の実現と当社グループの持続的な企業価値向上の両立に向けて、戦略の明確化とガバナンスへの取組み強化が重要となります。当社が優先的に対処すべき事業上の課題は、各事業の成長性と収益性からみて、その事業領域に相応しい経営資源を適正に配分していくこと、及び事業ポートフォリオの見直しや事業継続の可否判断を適時適切に実施していくことです。製造業として生産設備や研究開発への投資はもとより、人材の確保やIT化投資等、多岐にわたる必要投資を限られた経営資源の中から選択・決定していかなくてはならず、そのためには意思決定の基準や枠組みの更なる高度化が必要です。また、財務上の課題として、従前の中期経営計画に基づく成長投資に伴い増加した有利子負債の適正化があげられますが、引き続き、投資の成果による営業キャッシュ・フローの強化とともに、有利子負債の削減と、株主還元、内部留保、投資の配分を適正に実施していきます。かかる課題認識の下、中長期的な経営の基本方針に基づき、経営体質の強化、持続的な事業の成長、企業価値の向上を実現するために、以下の経営課題に取り組んでまいります。 ① 技術力の強化、新製品の開発 新技術、新製品の開発は「ものづくり」に真摯に取り組む当社の生命線と考えております。 医療機器事業においては、工場の統合を進めることによりヘルスケア事業、メディカル事業及び食品容器事業にかかるディッピング技術を核とした医療生活用品の中核拠点を確立し、開発拠点の一元化による人的資源の最適化を通じて技術力及び製品開発力を強化し、新たな価値を市場に提供してまいります。 精密機器事業ではハイレベルでユニーク、かつコストパフォーマンスに優れた独自の製品を生み出す技術力をバックに、新たな素材開発と機能性を睨んだ製品開発に注力し次期成長エンジンを生み出すことでニッチトップ企業を目指してまいります。また、営業部門と技術・研究開発部門の緊密な連携を通し、ユーザーのニーズを的確に先取りすることで製品開発に生かしてまいります。生産工場においては、新製品開発と効率生産を可能にする最新設備の拡充を継続的に推進してまいります。現工場の隣地購入により敷地面積が約2.4倍となりますが、新工場設置に向けて「製品イノベーションプロジェクト」と「スマートファクトリープロジェクト」を進めてまいります。さらに、永年培ってきた技術・技能を受け継ぐべき人材の育成に取り組んでまいります。特に、中核となる戦略製品群につきましては、革新的な生産技術の開発にチャレンジし、競合他社との差別化とリーディングカンパニーとしての揺るぎ無い地位を確立してまいります。 ② 新分野・新商材・新規事業への取組み 将来にわたって持続的成長を遂げていくためには、当社の中核事業に加え、既存の独自技術・営業基盤を生かした新たなコア事業の創出が重要な課題と認識しております。世界に通用する技術や優位性の高い製品の開発に積極果敢に取り組むと同時に、共同開発や技術提携等により新たな可能性を追求してまいります。海外も含め積極的に新分野を開拓し、新規事業領域の拡大と成長分野への進出、事業基盤の拡充に取り組んでまいります。 ③ 生産性向上と効率性を追求した設備投資 生産革新によるQCDの追求を基本方針として、全社を挙げてコスト意識の徹底を図ってまいります。同時にISOをベースとした管理体制の整備と強化に注力し、生販一体となった業務運営による生産性の向上と効率性を追求いたします。自動化生産設備の開発と積極的な導入を柱とした生産能力の拡大だけでなく、既存設備の整備・更新にあたっては抜本的な生産システムの再構築を視野に、不良率の低減を始めとしたローコスト運営に資するシステム化を図り、投資効率の高い設備改革に取り組んでまいります。その一環として老朽化の進んだ生産拠点の集約を実行してまいります。また、生産拠点の防災対策のみならず、多角的な視点から実効性の高い事業継続計画(BCP)の策定を進めてまいります。 ④ 海外市場の開拓、ネットワークの拡大 成長が見込める海外市場を開拓すべく新規の販売ネットワークの拡大に取り組んでまいります。中国に有する販売拠点との連携を強化し、高度な技術に裏付けされた当社製品とブランド力を前面に掲げ、中国、欧米、東南アジアへ向けて多面的な取組みを推進いたします。また、取引ウェイトが高くなる海外の顧客への対応力強化のためにドイツ代表事務所を中心に、営業及び技術面のサポート体制を拡充いたします。 ⑤ 人材の採用と育成 企業の成長を目指すうえで組織体制の強化は不可欠であり、中長期的視点で優れた人材を継続的に採用し育成してまいります。個々の能力とモチベーション、新たな創意工夫を引き出すために働きがいのある職場環境の整備・拡充を行い、働く人の視点で働き方改革を推進してまいります。 ⑥ 財務体質の強化 製造業として、その根幹をなす生産設備及び研究開発関連への投資資金を確保するために、収益の拡大を図ってまいります。生産性向上と合理化の推進に向けた投資により総合的なものづくりシステムの改善を図り、生産サイクルにおける適正棚卸資産の維持と製造・管理コストの削減に努めてまいります。同時に、経営環境の変化に柔軟に対応し持続的成長の実現に向けて、自己資本の増強と有利子負債の削減等を柱とする財務体質の強化に努めてまいります。 ⑦ 経営管理体制の整備と強化 企業の持続的成長と企業価値の向上の実現に向けて、コーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでまいります。内部統制、リスク管理、情報管理、コンプライアンスへの取組みを強化徹底し、より信頼性と透明性の高い経営を実現しコーポレート・ガバナンスの実効性を高めてまいります。さらに、成長戦略を推進し業容の拡大を支えるために、変化に強く柔軟な対応が可能となるITシステムの整備と再構築を推進すべく2020年度に設置したデジタル推進室を中心に、全社的なデジタル化活動を強化促進いたします。 ⑧ 企業文化の醸成 当社のあるべき姿を見据え、従来から判断や行動の基本としてきた経営理念、価値観、行動指針を「FUJILATEX WAY」として改めて明確にし、すべての活動につながる価値観を体系化しております。今後はこの企業ビジョンを全役職員で共有すべく、あらゆる機会を捉え、ひとりひとりの理解が深まるよう様々な施策により継続的に展開してまいります。日々の業務活動の拠り所とし、さらに社会貢献につながることを願いとして積極的に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、実質賃金の緩やかな改善に沿って個人消費の持ち直しや省力化投資への需要が継続し、内需主導で緩やかな景気回復となりました。世界経済については、欧州での金融緩和を受けて経済は回復に向かうも、中国における不動産市場や民間投資の停滞による内需低迷が続いており、米国による段階的な関税引き上げが経済の下押し要因となり、景気は緩やかな回復ペースにとどまる見通しです。このような状況の下、当社は精密機器事業を中心に市場需要を丹念に取込み、年度後半からの需要回復を前提に活動いたしましたが、市況回復の遅れが続き、特に年度の前半は厳しい状況が続きました。また、従業員の処遇改善や部材高騰等のコスト上昇を、合理化と販売価格の適正化等による利鞘の確保により吸収に努めましたが、売上減少の影響が大きく前年比で営業減益となりました。医療機器事業が展開する主力のヘルスケア部門については、国内市場向けは依然として少子高齢化に伴う市場縮小の傾向が続いているため、老朽化した工場におけるコンドーム製造事業を停止し、この生産拠点を同じく老朽化した食品容器事業の生産拠点とともに栃木千塚工場へ統合し、新たに医療生活用品の生産拠点として再編成することを決定いたしました。一方で、精密機器事業の生産拠点についても、次世代の製造拠点に拡張すべく隣接地に新たな工場用地を確保いたしました。これにより、精密機器と医療生活用品の二つを基軸製品とした2工場体制を進めてまいります。精密機器事業においては、国内外の製造関連企業を中心とした顧客ニーズに対応すべく、ハイレベルな製品開発、新たな非対面営業による提案営業の試み、QCDの強化に取り組んでおりますが、主力市場の需要回復に想定以上の時間を要し、売上面で苦戦した1年となりました。その結果、当連結会計年度の売上高は、7,198百万円と前年同期と比べ309百万円(△4.1%)の減少となりました。また、利益面につきましては、生産合理化と投資計画の見直しや諸経費の節減と共に販売価格適正化に継続的に取り組みましたが、売上高減少の影響が大きく、営業利益は208百万円と前年同期と比べ231百万円(△52.6%)の減益、経常利益は170百万円と前年同期と比べ211百万円(△55.3%)の減益となりました。また、工場統合に伴う一時費用を上回る投資有価証券売却益を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は298百万円と前年同期と比べ8百万円(2.9%)の増益となりました。セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント損益は、営業利益又は営業損失に基づいております。 医療機器事業主力のコンドームは、2024年8月末で製造事業を停止しましたが、市場支持の高い新素材コンドームSKYNの取扱いは引き続き継続しており、メディカル製品の売上も堅調に推移いたしました。利益面ではヘルスケア事業の生産拠点再編にかかる一時的費用が発生しましたが、好調なメディカル製品がセグメント利益を押し上げ、ほぼ前期比同水準の利益となりました。この結果、売上高は2,525百万円と前年同期と比べて158百万円(6.7%)の増加となりました。セグメント利益は、2年連続で黒字を計上し、7百万円(前年同期は8百万円の利益)となりました。 精密機器事業精密機器事業は海外市場での景気減速影響に加えて、特に年度前半において一部の取引先業種で在庫調整が発生したこと等が売上の下押し要因となりましたが、年度後半には市場の回復傾向がみられました。労務費の上昇や部材等のコスト上昇を生産の合理化と販売価格の適正化により吸収し、原価コントロールに努めましたが、売上減少や一部部材の評価見直しの影響により、利益率が低下しました。この結果、売上高は4,070百万円と前年同期と比べて98百万円(△2.4%)の減少となりました。セグメント利益は、710百万円と前年同期と比べて121百万円(△14.6%)の減益となりました。 SP事業取引先に対する企画商品提案の件数が計画を下回ったため、主力取引先を中心にバルーンの販売が低調に推移いたしました。この結果、売上高は389百万円と前年同期と比べて345百万円(△47.0%)の減少となりました。セグメント損益は、売上減少に伴い、22百万円の損失(前年同期は36百万円の利益)となりました。 食品容器事業主力取引先に対する販売が想定通りに伸びず、売上計画を下回ったことにより、売上高は212百万円と前年同期と比べて24百万円(△10.5%)の減少となりました。セグメント損益は、労務費の上昇や原料切替に伴う生産コストの上昇を販売増加や生産効率化で吸収できず、31百万円の損失(前年同期は29百万円の利益)となりました。  生産、仕入、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)医療機器事業963,065△13.7精密機器事業3,999,070△2.7食品容器事業165,860△11.7計5,127,996△5.3(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、販売価格によっております。 ② 仕入実績セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)医療機器事業1,161,35321.7精密機器事業35,85827.4SP事業216,035△55.1食品容器事業10,308△24.7計1,423,556△3.7(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 金額は、仕入価格によっております。3 当連結会計年度のSP事業におきまして、仕入実績が著しく減少しました。これは、取引先に対する企画商品提案の件数が計画を下回り、受注が減少したことによります。 ③ 受注実績セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)精密機器事業3,483,9575.2780,9138.3計3,483,9575.2780,9138.3(注) 精密機器事業の一部についてのみ受注生産を行っており、他の精密機器事業及び他のセグメント事業については見込み生産を行っております。 ④ 販売実績セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)医療機器事業2,525,8806.7精密機器事業4,070,696△2.4SP事業389,958△47.0食品容器事業212,022△10.5計7,198,559△4.1(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 当連結会計年度のSP事業におきまして、販売実績が著しく減少しました。これは、取引先に対する企画商品提案の件数が計画を下回り、受注が減少したことによります。3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)ピップ株式会社813,65310.81,072,92814.9株式会社テック828,43411.0725,95110.1 (2)財政状態(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、6,457百万円で前年比139百万円増加しました。主な増加要因は、現金及び預金の640百万円などであり、主な減少要因は、商品及び製品の100百万円、仕掛品の240百万円、原材料及び貯蔵品の121百万円などであります。 (固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は、4,594百万円で前年比407百万円減少しました。主な要因は、建物及び構築物の198百万円、投資有価証券の208百万円の減少などであります。 (流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、4,812百万円で前年比6百万円減少しました。主な増加要因は、短期借入金の310百万円などであり、主な減少要因は、支払手形及び買掛金の34百万円、電子記録債務の205百万円、1年内返済予定の長期借入金の55百万円などであります。 (固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は、2,176百万円で前年比473百万円減少しました。主な要因は、長期借入金の326百万円、リース債務の102百万円の減少などであります。 (純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は、4,068百万円で前年比210百万円増加しました。主な増加要因は、利益剰余金の234百万円、退職給付に係る調整累計額の36百万円などであり、主な減少要因は、その他有価証券評価差額金の69百万円などであります。 (3)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、2,004百万円と前年同期と比べ638百万円(46.8%)の増加となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、633百万円の収入(前年同期は210百万円の収入)となりました。 資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益382百万円、減価償却費286百万円、棚卸資産の減少額463百万円などであり、主な減少要因は、仕入債務の減少額240百万円、投資有価証券売却益339百万円などであります。棚卸資産の減少は、コンドーム製造事業を停止したことに伴い、在庫を全て販売したことによるものであります。また、精密機器事業においては年度後半に受注が回復し、出荷が増加したことにより在庫が減少いたしました。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、277百万円の収入(前年同期は122百万円の支出)となりました。 資金の主な増加要因は、投資有価証券の売却454百万円などであり、主な減少要因は、有形固定資産の取得168百万円などであります。主な有形固定資産の取得は、食品容器事業における生産設備の更新、および精密機器事業における工場設備と生産設備の更新によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、282百万円の支出(前年同期は346百万円の支出)となりました。 資金の主な増加要因は、短期借入金の増加310百万円などであり、主な減少要因は、長期借入金の返済381百万円、リース債務の返済140百万円などであります。営業活動によるキャッシュフローを設備投資、有利子負債の削減、内部留保、株主還元にバランス良く配分する方針に基づき活動し、財務体質の強化に努めております。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。運転資金等の短期の資金需要につきましては自己資金に加えて35億円のコミットメントライン契約により機動的な調達を確保しております。設備投資等の長期資金需要につきましては、資金需要の期間及び目的を勘案し、金融機関からの長期借入やリース等の選択肢から最適な調達方法を検討して対応しております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりましては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いております。これらの見積り及び仮定については過去の実績等に基づいて合理的に判断しておりますが、実際の結果は異なる可能性があります。

事業リスク

  • 知的財産権侵害のリスク
    多種多様な製品を開発する中で、他社の知的財産権を侵害する可能性や、逆に第三者による権利侵害で類似品が出回るリスクがあります。これにより、販売差し止め訴訟や業績への悪影響が生じる可能性があります。
  • 金利変動と資金調達リスク
    有利子負債比率が高く、金利上昇は借入コスト増加を通じて業績に影響を与える可能性があります。また、金融機関との借入契約に財務制限条項が付されており、抵触した場合には資金調達に支障をきたす恐れがあります。
  • 原材料高騰と調達リスク
    主要原材料であるシリコンオイル、樹脂、天然ゴムなどの市況変動による価格上昇は、製品原価を押し上げ、業績に影響を与える可能性があります。また、サプライヤーからの原材料・部品の供給不足や価格高騰も生産活動に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,294 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (知的財産に関するリスク)当社グループは、開発する製品は多種、広範囲で、これに関連する知的財産権もまた複雑で多岐にわたっております。新製品の開発にあたっては、他者の権利を侵害しないように細心の注意を払っております。現在、第三者より知的財産権に関する侵害訴訟は提起されておりませんが、権利侵害等の理由により第三者から販売差し止め等の訴訟を提起される可能性があります。また、第三者による権利侵害があり類似品が製造されることを完全に防止できない可能性があります。このように、知的財産権における保護の失敗や不当な侵害は、当社グループの事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (金利変動によるリスク)当社グループは、相対的に有利子負債比率が高い水準にあります。金利の固定化、金利スワップ取引等による金利変動リスクの回避を視野に入れ、調達コストの低減を心がけておりますが、今後金利が上昇した場合には経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 (資金調達に係るリスク)当社グループは、金融機関と締結している借入に係る契約の一部に財務制限条項が付されており、同条項に抵触し、期限の利益を喪失した場合には当社の財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。 (原材料高のリスク)当社グループ製品の主要原材料はいずれも値上げ圧力が強く、シリコンオイル、樹脂、天然ゴムなどの商品市況の影響による価格上昇も要因となり、製品原価に影響を及ぼす可能性があります。製品価格への転嫁や、合理化等の企業努力で値上げコストを吸収していく方針ですが、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (原材料・部品の調達リスク)当社グループは、合理的な価格で適切な品質及び量の原材料、部品等を調達しており、その調達はサプライヤーの供給する能力に依存しております。需要過剰の場合は十分な供給が受けられない可能性や、価格が高騰する可能性があります。さらに、自然災害等によりサプライチェーンが被害を受けた場合は生産活動に影響を及ぼす可能性があります。調達に関連するリスクを回避するため、複数のサプライヤーを確保し緊密な関係構築に努めておりますが、供給不足等の問題が発生した場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。 (災害発生のリスク)当社グループの生産拠点は、栃木県に集中しており、予期せぬ地震や停電その他の災害が発生した場合には、開発、生産拠点等が大きな損害を受け、業績に影響を与える可能性があります。なお、一定期間以上築年数が経過して老朽化の進んだ一部の工場については、地震等の災害により大きな被害を受けることも想定されます。 (国際的活動及び海外進出のリスク)海外で事業を行う際には、以下のような特有のリスクがあります。・政治的、経済的、法制的、社会情勢の変化に伴う地政学的リスクの影響・為替レートの変動・社員の採用と雇用維持及びマネジメント国際的活動に当社グループが十分に対処できない場合、事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (資産価値の変動、減損会計に対するリスク)当社グループの保有する土地や設備、有価証券などの資産価値低下等による減損処理が必要となった場合、業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 (法的規制などのリスク)当社グループの製造するメディカル製品等は基本的に薬機法の規制を受けており、これらの製造販売を行うためには、厚生労働大臣の承認、製造所については都道府県知事の許可を必要とします。許認可の未承認や取り消し等により事業展開、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (製品の品質問題に関するリスク)当社グループは品質管理には万全を期しておりますが、現在の技術・管理水準を超える品質に与える重大な問題等により、製造物責任に基づく製品の回収・損害賠償責任等に至るおそれがあり、業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (情報システム・セキュリティリスク)当社グループは、経営情報資産・ネットワーク設備等について社外への漏えい及び不正アクセスを防ぐためにクラウド化、ファイアウォールなどのセキュリティの強化、社内啓蒙に努めております。しかし、予期しないコンピュータウイルスの発生・不正アクセスなどその規模によっては業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (環境保全に関するリスク)当社グループは水質汚染、有害物質、廃棄物などに関する種々の環境関連法令及び規制等の適用対象となる多数の製造設備を保有しております。設備の管理や生産活動には万全の注意を払い、様々な対策を講じております。環境関連法令及び規制等の遵守、追加的な環境改善への取組み、不測の事態への対応等が極めて困難な場合や関連費用の増加、違反による事業停止などにより業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (人材確保に関するリスク)当社グループは、創業以来培ってきた技術を基に最先端の技術開発を推進し競争力を維持するために、優秀な人材の確保が不可欠です。事業拡大や展開に合わせて計画どおりに人材が確保・教育できない場合は業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。

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