事業の概要
- 表面処理用資材の製造販売上村工業グループは、プリント基板やアルミ磁気ディスクなどに使われる「めっき」のための化学品を製造・販売しています。これは、電子機器の性能向上に不可欠な技術であり、同社の主力事業として安定的な収益源となっています。めっき用化学品だけでなく、工業用化学品や非鉄金属の仕入れ販売も行い、幅広いニーズに対応しています。
- 表面処理用機械の製造販売同社は、めっき加工を行うための専用機械も製造・販売しています。プリント基板用やアルミ磁気ディスク用など、用途に応じた多様な機械を提供しており、資材と機械の両面から顧客の表面処理ニーズをサポートしています。これにより、顧客は一貫したソリューションを上村工業グループから得ることができ、事業の多角化に貢献しています。
- めっき加工と不動産賃貸グループ会社では、プラスチックやプリント基板などへのめっき加工も手掛けています。これは、自社製品である資材や機械を活用したサービス提供であり、技術力の高さを実証する事業です。また、オフィスビルやマンション、工場用地の賃貸を行う不動産賃貸事業も展開しており、安定した賃料収入がグループ全体の収益基盤を補強しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 表面処理用資材事業この事業は、プリント基板やアルミ磁気ディスクなどに使われるめっき用化学品や、工業用化学品、非鉄金属の製造販売が主な内容です。最新年度の売上高は約695.8億円、営業利益は約178.1億円と、グループ全体の収益の大部分を占める「稼ぎ頭」であり、最も規模の大きい事業セグメントです。
- 表面処理用機械事業この事業では、プリント基板用やアルミ磁気ディスク用などのめっき加工機械の製造販売を行っています。最新年度の売上高は約91.6億円、営業利益は約5.8億円です。資材事業に比べると規模は小さいですが、めっき加工に必要な設備を提供することで、顧客への総合的なソリューション提供に貢献しています。
- めっき加工事業この事業は、プラスチックやプリント基板などへのめっき加工サービスを提供しています。最新年度の売上高は約42.5億円ですが、営業利益は約-0.5億円と赤字となっています。これは、特定の市場環境や競争状況により収益性が厳しい状況にあることを示唆しており、今後の改善が課題となる可能性があります。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| SurfaceFinishingMaterials | 事業 | 696 | 178 | 25.6% |
| SurfaceFinishingMachinery | 事業 | 92 | 6 | 6.4% |
| PlatingJob | 事業 | 43 | -0 | -1.1% |
| RealEstateRental | 事業 | 8 | 5 | 56.2% |
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3【事業の内容】 当社グループは、当社及び子会社10社により構成されており、主な事業内容は表面処理用資材事業(めっき用化学品の製造販売・工業用化学品及び非鉄金属の仕入販売)、表面処理用機械事業(表面処理用機械の製造販売・表面処理用機械の仕入販売)、めっき加工事業及び不動産賃貸事業であります。 事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメント別の関連は、次のとおりであります。区分主要な製品及び商品主要な会社表面処理用資材事業プリント基板用めっき薬品、アルミ磁気ディスク用めっき薬品、工業用化学品、非鉄金属等当社、ウエムラ・インターナショナル・コーポレーション、ウエムラ・インターナショナル・シンガポール、台湾上村股份有限公司、ウエムラ・マレーシア、上村(香港)有限公司、上村工業(深圳)有限公司、上村化学(上海)有限公司、韓国上村株式会社、サムハイテックス (会社総数 10社)表面処理用機械事業プリント基板用めっき機械、アルミ磁気ディスク用めっき機械等当社、ウエムラ・インターナショナル・コーポレーション、ウエムラ・インターナショナル・シンガポール、台湾上村股份有限公司、上村(香港)有限公司、上村工業(深圳)有限公司、上村化学(上海)有限公司 (会社総数 7社)めっき加工事業プラスチック、プリント基板等のめっき加工サムハイテックス、台湾上村股份有限公司、ウエムラ・インドネシア (会社総数 3社)不動産賃貸事業オフィスビル、マンション及び工場用地の賃貸当社 (会社総数 1社) 以上の企業集団等について図示すると次頁のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 主力製品の主原料が高騰しても販売価格に転嫁できない可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 競合会社製品に対して優位性を持つ稀少原料を使用している製品があるため。 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:技術革新の影響 / 稀少原料の安定確保の影響 / 使用原料規制の影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
上村工業の財務サマリーには無形資産に関する具体的な情報が含まれていない。ブランド力、特許、規制ライセンス、IPに関する開示も限定的であり、明確な競争優位性を示す証拠は見当たらない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
特定の工業用接着剤や封止材は、顧客の製造プロセスに深く組み込まれている場合がある。しかし、顧客が代替品に切り替える際の具体的なコストやリスクに関する情報は乏しく、乗り換え障壁の強さは不明瞭。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
上村工業の事業モデルは、ネットワーク効果が働くようなプラットフォーム型ではない。製品の価値は個々の性能に依存し、ユーザー数の増加によって価値が向上するような構造は見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
化学品製造においては、規模の経済や効率的な生産プロセスがコスト競争力に影響を与える可能性がある。しかし、上村工業が業界平均と比較して構造的に低いコスト構造を持つという具体的な証拠は提示されていない。
規模の経済★☆☆☆☆
上村工業は特定のニッチ市場で事業を展開している可能性があるが、業界全体を支配するような規模の経済や、寡占市場を形成するほどの市場シェアを持つという情報は限定的である。
- 表面処理技術の専門性上村工業グループは、プリント基板やアルミ磁気ディスクなど、精密な電子部品に不可欠な表面処理技術に特化しています。めっき用化学品や関連機械の製造販売を通じて、高度な技術とノウハウを蓄積しており、これが競合他社に対する優位性となっています。特に、新技術への対応力は、需要業界の技術革新が激しい中で重要な強みです。
- 稀少原料の活用と製品優位性同社グループの製品には、競合製品に対して性能面で優位性を持つために稀少な原料を使用しているものがあります。これにより、他社には真似できない独自の製品を提供し、市場での競争力を高めています。ただし、これらの稀少原料の安定確保はリスク要因でもあり、その管理体制が重要となります。
- グローバルな事業展開上村工業グループは、日本だけでなく、シンガポール、台湾、マレーシア、香港、中国、韓国、インドネシアなど、アジアを中心に複数の子会社を展開しています。これにより、各地域の市場ニーズに合わせた製品やサービスを提供し、グローバルなサプライチェーンを構築しています。多様な地域での事業展開は、特定の市場変動リスクを分散する効果も期待できます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
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経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、連結ベースにおける事業経営を念頭におき、「Growing together with U」の理念を掲げ、お客様とともに一体となった成長を目指してまいります。そのために、当社グループの総合力を最大限に活用し、お客様のニーズに迅速かつ効率的な対応ができる体制を構築するとともに、先端技術分野に向けた表面処理技術の開発に専念し、ハード、ソフトを一体としたトータルソリューションを提供してまいります。さらに、透明性ある経営を通じて社会に貢献するとともに、株主に対する利益還元を重要な基本方針と考えております。 (2)目標とする経営指標 当社グループといたしましては、グローバルな生産・販売・開発体制を構築し、市場のニーズに合致した製品の開発提供に一層注力し、国際的に認知される企業集団としてのウエムラ・グループを目指してまいります。また、表面処理業界のリーディングカンパニーとして、経営成績の向上、環境問題への取り組みを強化し、経営資源を効率的・集中的に配分することにより、業容の一層の発展に努めてまいります。具体的には、1株当たり配当金については200円以上を維持し、ROEについては10%以上を維持することを目標として定めております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、表面処理業界のリーディングカンパニーとして、二十一世紀に成長発展を続ける企業を目指しております。基本方針といたしましては、「選択と集中とスピード」をキーワードに、積極的な新製品の開発、中国市場を中心とした新市場への展開を図ります。当社グループの強みは、めっき薬品の開発だけでなく、めっき機械設備の開発、そして薬液の管理を行うめっき管理装置の開発を自社グループ内で手掛けていることにあり、また、グループ内でめっき加工事業も行うことで、めっきに関するあらゆるノウハウを蓄積し、これらの総合技術力で顧客のニーズに最大限に応えることにあります。当社グループは、他社との競合優位性を保つため、更に薬品・機械・管理装置・めっき加工部門・事業の海外展開の総合力を高めることに注力してまいります。また、当社グループでは、売上や利益の追求にとどまらず、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みを経営の重要課題と位置付け、「社会発展、環境改善へとつながる製品の開発」、「事業活動に伴う環境負荷の低減」、「いきいきと働ける職場環境の整備」、「社会貢献活動への取り組み」などの施策を実施することで、ステークホルダーの皆様へ高い価値を提供してまいります。特に、当社グループの事業や開発製品を通じ、企業価値を向上させるとともに、持続可能な社会に貢献できる企業グループを目指してまいります。これらの基本方針に従って、連結子会社を含めグループ一体となって、事業の方向性を明確にし、それぞれの課題の解決に取り組んでおります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の国内経済につきましては、雇用・所得環境の改善を背景に景気の緩やかな回復が期待されていますが、米国による大幅な関税引き上げにより、世界的には景気の減速感が強まっています。当社グループの主要市場であるエレクトロニクス市場では、半導体・電子部品の在庫調整による需要の落ち込みは底を打ったと見られるものの、その回復の速度は緩やかであり、本格的な回復までには時間を要することが予想されます。エレクトロニクス市場では、AI関連分野を中心に先端パッケージ基板の需要拡大が期待されますが、ここでも米国の関税政策による市場への影響が懸念されています。同市場における技術の進歩は著しく、その要求に応えるためには、市場のニーズに合うタイミングでクオリティの高い製品・技術を提供することが不可欠となります。当社グループではこの日々変化する要求に対しまして、他社に真似のできない技術やノウハウを有した高付加価値製品を提供し続けて参ります。先端技術分野やエレクトロニクス産業・自動車産業などの分野においてめっき技術の重要性はますます高まっています。今後も当社グループはその一翼を担う企業集団として、めっき技術に関わるハード、ソフトを一体とした質の高いトータルソリューションを提供し、かつグローバルに事業展開する必要があります。我々は、これらの経営課題に対して、現在次のような取り組みを実施しています。 ① SDGs(持続可能な開発目標)・ESG(環境・社会・ガバナンス)・安全強化の推進② コンプライアンスの徹底③ 研究開発の環境整備と迅速化の推進④ 今後10年、20年を見据えた取り組み⑤ トータルソリューションを提供できるビジネスの確立⑥ グループ会社間・部門間のシナジー効果向上の推進⑦ 将来を見据えた海外の新製造拠点・新販売拠点の探索と検討⑧ ビジネス環境変化への迅速な対応の徹底
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、連結ベースにおける事業経営を念頭におき、「Growing together with U」の理念を掲げ、お客様とともに一体となった成長を目指してまいります。そのために、当社グループの総合力を最大限に活用し、お客様のニーズに迅速かつ効率的な対応ができる体制を構築するとともに、先端技術分野に向けた表面処理技術の開発に専念し、ハード、ソフトを一体としたトータルソリューションを提供してまいります。さらに、透明性ある経営を通じて社会に貢献するとともに、株主に対する利益還元を重要な基本方針と考えております。 (2)目標とする経営指標 当社グループといたしましては、グローバルな生産・販売・開発体制を構築し、市場のニーズに合致した製品の開発提供に一層注力し、国際的に認知される企業集団としてのウエムラ・グループを目指してまいります。また、表面処理業界のリーディングカンパニーとして、経営成績の向上、環境問題への取り組みを強化し、経営資源を効率的・集中的に配分することにより、業容の一層の発展に努めてまいります。具体的には、1株当たり配当金については200円以上を維持し、ROEについては10%以上を維持することを目標として定めております。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループは、表面処理業界のリーディングカンパニーとして、二十一世紀に成長発展を続ける企業を目指しております。基本方針といたしましては、「選択と集中とスピード」をキーワードに、積極的な新製品の開発、中国市場を中心とした新市場への展開を図ります。当社グループの強みは、めっき薬品の開発だけでなく、めっき機械設備の開発、そして薬液の管理を行うめっき管理装置の開発を自社グループ内で手掛けていることにあり、また、グループ内でめっき加工事業も行うことで、めっきに関するあらゆるノウハウを蓄積し、これらの総合技術力で顧客のニーズに最大限に応えることにあります。当社グループは、他社との競合優位性を保つため、更に薬品・機械・管理装置・めっき加工部門・事業の海外展開の総合力を高めることに注力してまいります。また、当社グループでは、売上や利益の追求にとどまらず、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組みを経営の重要課題と位置付け、「社会発展、環境改善へとつながる製品の開発」、「事業活動に伴う環境負荷の低減」、「いきいきと働ける職場環境の整備」、「社会貢献活動への取り組み」などの施策を実施することで、ステークホルダーの皆様へ高い価値を提供してまいります。特に、当社グループの事業や開発製品を通じ、企業価値を向上させるとともに、持続可能な社会に貢献できる企業グループを目指してまいります。これらの基本方針に従って、連結子会社を含めグループ一体となって、事業の方向性を明確にし、それぞれの課題の解決に取り組んでおります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の国内経済につきましては、雇用・所得環境の改善を背景に景気の緩やかな回復が期待されていますが、米国による大幅な関税引き上げにより、世界的には景気の減速感が強まっています。当社グループの主要市場であるエレクトロニクス市場では、半導体・電子部品の在庫調整による需要の落ち込みは底を打ったと見られるものの、その回復の速度は緩やかであり、本格的な回復までには時間を要することが予想されます。エレクトロニクス市場では、AI関連分野を中心に先端パッケージ基板の需要拡大が期待されますが、ここでも米国の関税政策による市場への影響が懸念されています。同市場における技術の進歩は著しく、その要求に応えるためには、市場のニーズに合うタイミングでクオリティの高い製品・技術を提供することが不可欠となります。当社グループではこの日々変化する要求に対しまして、他社に真似のできない技術やノウハウを有した高付加価値製品を提供し続けて参ります。先端技術分野やエレクトロニクス産業・自動車産業などの分野においてめっき技術の重要性はますます高まっています。今後も当社グループはその一翼を担う企業集団として、めっき技術に関わるハード、ソフトを一体とした質の高いトータルソリューションを提供し、かつグローバルに事業展開する必要があります。我々は、これらの経営課題に対して、現在次のような取り組みを実施しています。 ① SDGs(持続可能な開発目標)・ESG(環境・社会・ガバナンス)・安全強化の推進② コンプライアンスの徹底③ 研究開発の環境整備と迅速化の推進④ 今後10年、20年を見据えた取り組み⑤ トータルソリューションを提供できるビジネスの確立⑥ グループ会社間・部門間のシナジー効果向上の推進⑦ 将来を見据えた海外の新製造拠点・新販売拠点の探索と検討⑧ ビジネス環境変化への迅速な対応の徹底
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景として、景気の緩やかな回復基調が見られた一方で、海外経済の減速や物価上昇、資源価格や原材料価格の高騰、金利・為替相場の変動等により、景気の先行きは依然として不透明な状況が続いています。当社グループの主要市場であるエレクトロニクス市場におきましては、パソコンやデータセンター向けに使われる半導体・電子部品の在庫調整による需要の落ち込みは底を打ち、緩やかに回復しました。カーエレクトロニクス分野では、足元で電気自動車(EV)市場の成長鈍化が見られるものの、自動車の電動化や自動運転技術の進展により、車載用パワーデバイスやADAS(先進運転支援システム)関連の需要が概ね堅調に推移しました。このような状況の下、当社グループは、収益力の更なる向上を目指して、高付加価値製品の開発と提案並びに拡販活動に注力してまいりました。この結果、当連結会計年度の売上高は838億45百万円(前連結会計年度比4.5%増)、営業利益は188億29百万円(同25.6%増)、経常利益は200億41百万円(同26.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は140億78百万円(同28.9%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 表面処理用資材事業主力のパッケージ基板向けのめっき薬品の需要は緩やかな回復基調で推移しました。また、為替相場の円安による効果も寄与し、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。この結果、当連結会計年度の売上高は695億81百万円(前連結会計年度比14.9%増)、セグメント利益は178億5百万円(同42.7%増)となりました。 表面処理用機械事業パッケージ基板メーカーによる設備投資が一巡したことから、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を下回りました。この結果、当連結会計年度の売上高は91億57百万円(前連結会計年度比37.0%減)、セグメント利益は5億82百万円(同75.9%減)となりました。 めっき加工事業自動車部品向けのめっき加工の需要は低調に推移し、売上高は前連結会計年度を下回りましたが、コスト削減や歩留まりの改善に取り組んだことから、セグメント損失は前連結会計年度より改善しました。この結果、当連結会計年度の売上高は42億50百万円(前連結会計年度比1.1%減)、セグメント損失は47百万円(前連結会計年度はセグメント損失3億46百万円)となりました。 不動産賃貸事業新大阪の賃貸用オフィスビルをはじめ、当社保有物件の入居率は堅調に推移しました。この結果、当連結会計年度の売上高は8億32百万円(前連結会計年度比0.9%増)、セグメント利益は4億67百万円(同10.7%増)となりました。 なお、上記のセグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ131億37百万円増加し、460億3百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によって獲得した資金は192億3百万円(前連結会計年度は124億44百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額65億67百万円、仕入債務の減少額19億9百万円等の資金の使用がありましたが、税金等調整前当期純利益201億10百万円、売上債権の減少額36億49百万円、減価償却費22億62百万円等の資金の獲得があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動において使用された資金は35億90百万円(前連結会計年度は11億17百万円の資金の使用)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入43億96百万円、投資有価証券の償還による収入12億円等の資金の獲得がありましたが、定期預金の預入による支出48億42百万円、投資有価証券の取得による支出22億28百万円、固定資産の取得による支出22億1百万円等の資金の使用があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動において使用された資金は35億27百万円(前連結会計年度は62億74百万円の資金の使用)となりました。これは主に、配当金の支払額32億24百万円等の資金の使用があったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a. 生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)表面処理用資材事業 (千円)21,650,1035.8表面処理用機械事業 (千円)3,462,616△51.4めっき加工事業 (千円)3,717,465△8.6不動産賃貸事業 (千円)--報告セグメント計 (千円)28,830,185△8.9その他事業 (千円)--合計 (千円)28,830,185△8.9 (注)金額は製造原価によっております。 b. 受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 なお、表面処理用機械事業を除く製品について見込み生産を行っております。区分受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)表面処理用機械事業9,349,68190.49,795,2822.0 c. 販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)表面処理用資材事業 (千円)69,581,23314.9表面処理用機械事業 (千円)9,157,489△37.0めっき加工事業 (千円)4,250,255△1.1不動産賃貸事業 (千円)832,2020.9報告セグメント計 (千円)83,821,1814.5その他事業 (千円)24,24513.3合計 (千円)83,845,4274.5 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。2.セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 財政状態の分析(資産の部)当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ124億14百万円増加し、1,305億89百万円となりました。主な増加は、現金及び預金の増加139億47百万円、投資有価証券の増加8億40百万円、機械装置及び運搬具(純額)の増加7億98百万円、商品及び製品の増加5億65百万円であり、主な減少は、仕掛品の減少9億75百万円、電子記録債権の減少9億73百万円、契約資産の減少7億40百万円、売掛金の減少5億52百万円であります。 (負債の部)当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ9億91百万円減少し、244億69百万円となりました。主な増加は、繰延税金負債の増加3億21百万円であり、主な減少は、電子記録債務の減少12億21百万円、未払法人税等の減少7億28百万円であります。 (純資産の部)当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ134億5百万円増加し、1,061億19百万円となりました。主な増加は、利益剰余金の増加108億53百万円、為替換算調整勘定の増加25億64百万円であります。 b. 経営成績の分析当社グループの当連結会計年度の経営成績は、主要市場であるエレクトロニクス市場において、スマートフォン需要の落ち込みに加え、データセンター市場の成長が鈍化した影響により、全体としては厳しい市場環境でありましたが、表面処理用機械事業において、めっき用装置の販売が好調に推移し、当社グループ全体の業績を牽引いたしました。今後のエレクトロニクス市場動向としては、自動車の電動化、自動化やDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展に伴い、半導体や電子部品の需要は引き続き堅調に推移することが予想されております。当社グループは、その要求に応えるため、めっきに関する技術の継続的な創出を行い、市場が要求するタイミングに合う製品を顧客に提供できるように取り組んでおります。 セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。表面処理用資材事業表面処理用資材事業は、パソコンやデータセンター向けに使われる半導体・電子部品の在庫調整による需要の落ち込みが底を打ち、緩やかな回復基調で推移したこと、また、自動車の電動化や自動運転の進展により車載用パワーデバイス関連の需要が概ね堅調したことから、主力のパッケージ基板向けのめっき薬品の販売が増加し、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。自動車に搭載されるセンサーやカメラモジュールは、自動運転の技術開発が進む中、増加傾向にあり、これら車載用電子部品の表面処理に対応するめっき薬品の開発、拡販に取り組んでおります。また、次世代の通信規格の導入により、スマートフォンなどに用いられるパッケージ基板の更なる微細化、高性能化が進んでいることから、これらの最先端技術に対応するためのめっき薬品の開発、拡販にも取り組んでおります。 表面処理用機械事業表面処理用機械事業は、パッケージ基板メーカーによる設備投資が一巡したことから、めっき用機械の販売が減少し、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を下回りました。引き続き、半導体への表面処理の需要が見込まれることから、これらのめっき技術に対応した機械の設計や製造に取り組んでおります。また、競合他社との価格競争に対応するため、コスト削減を目的とした機械製造の最適化を進めております。 めっき加工事業めっき加工事業は、タイやインドネシアにおける自動車産業は、急速な電気自動車の普及や塗装された部品の採用拡大により、プラスチックへのめっき加工の需要が低迷し、売上高は前連結会計年度を下回りましたが、コスト削減や歩留まりの改善に取り組んだことから、セグメント損失は前連結会計年度より改善しました。引き続き、不良率の低減を目的として、グループ内のめっき加工の生産拠点間で問題点の共有化を行い、品質向上のための施策や生産プロセスの改善に取り組んでおります。 不動産賃貸事業当社が保有する賃貸用オフィスビルの入居率は堅調に推移したことから、売上高、セグメント利益ともに前連結会計年度を上回りました。賃貸用オフィスビルでは、定期的なメンテナンスや修繕工事を行い、顧客に対して快適な入居環境を提供し、安定的な入居率の確保に努めております。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a. キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。 b. 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの運転資金需要のうち主なものは、製品の製造に係る原材料の仕入、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、当社グループは、長期的に成長が期待できる分野において、製造設備や研究開発設備に積極的に投資を行ってまいります。これら運転資金及び設備資金につきましては、自己資金及び銀行借入により資金調達を行うことを方針としております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)、(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っておりますが、これらの見積り、予測は、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
事業リスク
- 技術革新による需要減少電子部品業界は技術革新が非常に速く、新しい技術や方式が採用されたり、表面処理の重要性が低下したりすると、同社グループの製品需要が減少する可能性があります。例えば、めっきを必要としない新素材や製造プロセスの登場は、経営成績に直接的な影響を与える可能性があります。
- 稀少原料の安定確保の困難同社グループの製品には、競争優位性を持つために稀少な原料が使われているものがあります。原料メーカーの戦略変更、法規制の強化、地政学的リスク(例:ロシアによるウクライナ侵攻)などにより、これらの稀少原料の生産が中止されたり、代替品が見つからなかったりすると、製品の競争力が低下し、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 原材料価格の高騰と収益圧迫中国経済の成長や地政学的リスク(例:ウクライナ侵攻)を背景に、金、パラジウム、ニッケルなどのめっき薬品の原材料価格が高騰する傾向にあります。もし、これらの主要原材料の価格上昇を販売価格に十分に転嫁できない場合、製品の収益性が悪化し、同社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3【事業等のリスク】 当社グループの事業展開について影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。(1)技術革新の影響 当社グループの製品は需要業界の技術革新の影響を常に受けます。社会や市場での新技術の開発、新方式の採用、新製品の出現等で表面処理のウェイトが減少し、当社グループの製品の需要が減少する可能性があります。 その結果、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。(2)稀少原料の安定確保の影響 当社グループの製品には、競合会社製品に対して優位性を持つために稀少原料を使用している製品があります。稀少原料が原料メーカーの戦略や法規制、あるいはロシアによるウクライナ侵攻などの地政学的リスクの高まりによって生産中止になり、かつ適正な代替原料がない場合、当社グループの製品の競争力に影響します。 その結果、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (3)使用原料規制の影響 環境対応に関する法規制あるいは企業の自主規制で当社グループの製品の原料及び当社グループの製品を用いためっき皮膜等が対象となる可能性があります。その場合該当製品の売上に影響します。 その結果、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。(4)材料費高騰の影響 中国の経済成長が一つの要因となって、総じて諸材料、諸原料は値上がり傾向にあります。また、ロシアによるウクライナ侵攻を背景とした供給不安から、めっき薬品の原材料である金やパラジウム、ニッケルなどの非鉄金属の市場価格が上昇しております。当社グループの主力製品の主原料が高騰(もしくは長期間高価格)し、なおかつ販売価格がそれに見合って上げられない状況になる可能性があります。その場合、当該製品の収益性に影響します。 その結果、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (5)機械設備の据付工事における追加原価の影響 機械設備の据付工事において、顧客との請負契約締結後に資材価格や労務単価等が上昇し、これを請負金額に反映できない場合や契約時に想定した工期に遅れが生じた場合には、追加原価が発生し、不採算工事となる可能性があります。 その結果、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。 (6)為替レートの変動による影響 当社グループの取引及び資産・負債には外貨建てのものが含まれており、為替レートの変動によって、当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。これらの為替レートの変動によるリスクを軽減するために、為替予約取引等の手段により、可能な限りリスクを軽減し、回避するよう努めておりますが、為替レートの変動によるリスクの全てを排除することは不可能であります。 その結果、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。