事業の概要
- ヘアケア・美容家電の開発販売I-neグループは、ヘアケア製品、美容家電、スキンケア製品などのブランドを自社で開発し、販売しています。製品の製造は外部の専門業者に委託しており、自社では企画・開発・販売に特化しています。これにより、多様な製品ラインナップを効率的に展開しています。
- 国内と海外の二軸で展開事業は大きく「国内事業」と「海外事業」に分かれており、それぞれ異なる販売チャネルを持っています。国内では卸売業者を通じて小売店や量販店に商品を供給するほか、インターネットで一般消費者へ直接販売しています。海外でもインターネットを通じた直接販売や、現地の販売代理店、美容専門店、ドラッグストアへの卸売販売を行っており、グローバルに事業を拡大しています。
- 多様なブランドポートフォリオ主力ブランドとして、植物由来成分にこだわったヘアケアブランド「BOTANIST」、ミニマルな美容家電ブランド「SALONIA」、そして睡眠中の髪のケアに着目したヘアケアブランド「YOLU」を展開しています。これらのブランドはそれぞれ異なる顧客層とニーズに対応しており、幅広い製品を提供することで収益基盤を強化しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 国内事業日本国内での製品開発、販売を担う主要な事業セグメントです。売上高は436.61億円、営業利益は79.84億円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭となっています。主に自社開発ブランド商品を日本の卸売事業者を通じて小売店や量販店に供給するほか、インターネットを通じて一般消費者へ直接販売しています。
- 海外事業日本国外での製品開発、販売を行う事業セグメントです。売上高は13.45億円ですが、営業利益は-7.43億円と赤字となっており、現在は投資フェーズにあると考えられます。インターネットを活用した海外の一般消費者への直接販売や、海外のインターネット販売事業者、販売代理事業者、美容専門店、ドラッグストアへの卸売販売を通じて、グローバル市場での成長を目指しています。
2024-12 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| DomesticBusinessReportableSegment | 地域 | 437 | 80 | 18.3% |
| OverseasBusinessReportableSegment | 地域 | 13 | -7 | -55.2% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、ヘアケア製品、美容家電、スキンケア他関連のブランド及び製商品の開発、販売を行っております。製商品については製造委託先及び仕入先から仕入を行っております。また、当社グループは、当社、連結子会社6社で構成されており、販売地域を基礎とした「国内事業」及び「海外事業」の2つの事業に分類しております。なお、事業の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。 (1)国内事業主な事業内容は、当社が開発したブランド商品の日本国内の卸売事業者を通じた小売店及び量販店運営事業者への卸売販売、インターネットを活用した日本国内の一般消費者への直接販売であります。(主要な関係会社)当社、株式会社Dr.SYUWAN、株式会社Endeavour、株式会社Artemis、株式会社トゥヴェール (2)海外事業主な事業内容は、当社が開発したブランド商品のインターネットを活用した海外の一般消費者への直接販売、並びに海外のインターネット販売事業者、販売代理事業者、美容専門店、ドラッグストアへの卸売販売であります。(主要な関係会社)当社、艾恩伊(上海)化粧品有限公司、I-ne US Co., Ltd. これらの事業で取扱っている主なブランド及び商品は、次のとおりです。 (BOTANIST)BOTANISTは、「植物と共に生きる」ボタニカル(注1)ライフスタイルブランドで、2015年にスタートしました。約30万種の植物から厳選された植物由来の成分とテクノロジーの最適なバランスを追求した処方、そして、花、果実、草木など植物の香りをミックスして、同じシリーズでもシャンプーとトリートメントで異なるオリジナルのダブルフレグランス(注2)が特徴的なシャンプー・トリートメントを中心に、2016年よりヘアミルクやヘアオイルなどのアウトバスアイテム、また2017年からボディーソープやボディーミルクなど、ターゲットユーザーのニーズを満たすべく、商品ラインナップを拡張した展開を行っております。また、ROOTH、WELLPなどのサブラインの展開も積極的に行うほか、2025年8月に新ラインの「BOTANIST SANTAL(サンタル)」を発売しました。社会貢献活動として、BOTANISTスタンダードラインをはじめとする一部商品においてバイオマスPETを配合した容器の採用や売上の一部を植林保全活動に充当するなど、サステナブルな取り組みに注力しております。その他、2023年3月に設立した「一般財団法人BOTANIST財団」では、「一般財団法人BOTANIST財団 助成プログラム」を実施しております。財団の目的や想いに共感してくださる団体と協働し環境保全と自然体験機会の創出に共に取り組んでいくことを目的とし、2025年6月に「一般財団法人 大阪スポーツみどり財団」にて、また同年7月に「認定NPO法人 山村塾」にて、助成金の贈呈式を行いました。今後もBOTANISTを通じて、より社会貢献に集中した施策判断や、当社内外から幅広く寄付を募る体制づくりなどに取り組み、持続可能な社会を実現することを目指します。2025年時点において、国内ドラッグストアシャンプー・トリートメント市場におけるマーケットシェアはヘアケアカテゴリー第4位(2025年1月~12月販売金額ベース:自社調べ)であり、一定の認知度を得ているものと判断しております。(注1)ボタニカル:植物由来の原料を使用して作られた化粧品などの製品(注2)ダブルフレグランス:ケアのステップごとに異なった香りを楽しむことができる、奥行きと広がりの中に、 2つの素材がアクセントとして感じられる香り (SALONIA)SALONIAは、2012年にヘアアイロンから始まったミニマル美容家電ブランドです。美容家電を身近に、美容をもっとシンプルにしたい、という思いからブランドコンセプトに「BEAUTY is SIMPLE あたりまえの毎日を、美しく。」を掲げ、全ての人が、美容を通して自分らしくポジティブに生きる社会の実現を目指しています。現在は、ヘアアイロンだけではなくドライヤー、美顔器、シャワーヘッドなど、幅広いカテゴリーで美容を実感できる商品展開をしております。また、その優れたデザイン性と機能性が評価され、「グッドデザイン賞」を6年連続で受賞しています。2025年6月に、同ブランドヘアアイロンにおいて7千円台と新たな価格帯である「グロッシーケアストレートヘアアイロン」を発売したほか、同年11月にスマホ充電ができる「コードレス ストレートヘアアイロン」と3WAYツールで髪を自由に操るI字型ドライヤーの「スムースシャインスマートドライヤー」を発売しました。アイロン・ドライヤー以外の商品においては、2025年9月に「グロッシーケアメタルカッサコーム」を、同年11月に「スムースシャインマルチケアブラシ」を発売しました。また、サステナブルな取り組みにおいては、WEB申込で簡単にできる小型家電リサイクル回収を実施している「SALONIA ✕ ReNet Beauty Cycle Project」の取り組みの一環として、2025年9月23日から9月28日までの6日間、実際に回収された廃家電を用いたOOH(アウト・オブ・ホーム)広告活動を大阪市中央区にて行いました。 (YOLU)YOLUは、就寝中のケアに着目し、睡眠中の乾燥・摩擦ダメージから髪を守るナイトキャップ発想のナイトケアブランドとして、2021年9月に、シャンプー・トリートメント、ヘアオイルを発売しました。頭と頭皮に上質な潤いを与え、しっとりとしたツヤ髪へ導きます。さらに、濃密補修成分配合でカラーやパーマなどによるダメージもしっかりケアします。2025年4月に全3シリーズのシャンプー・トリートメントのリニューアルを実施し、全シリーズに「ナイトキャップセラム(注3)」と「チャボトケイソウエキス(注4)」を追加配合した新処方により、睡眠中の摩擦から髪を守り、夜間の頭皮の乾燥を防ぐ効果をアップデートしました。また、同年10月にヘアケアシリーズ第4弾として「メロウナイトリペアシャンプー・トリートメント・ヘアミルク」を発売しました。髪の内側・外側を段階的に補修して睡眠中の髪の絡まりを防ぎ、シルクのようなサラサラな仕上がりを実現する同商品は、Amazonでの先行発売分が早期完売(注5)するなど人気を集め、売上高の伸長に寄与しました。ヘアケア以外の製品においては、同年7月にスキンケアライン「YOLU SKIN」から「オーバーナイトセラム」と「オーバーナイトクリーム」を発売し、ECサイトでの先行発売分では完売(注6)を記録するなど、わずか2週間で様々なECサイトでの複数の売上ランキングにおいて累計4冠(注7)を獲得しました。また、サステナブルな取り組みとして、2025年6月に、ひとりひとりがゆっくりと持続可能な地球の未来について考える時間を持つことを提唱する「100万人のキャンドルナイト」に出店しました。日本におけるキャンドルライフを広める活動を行う国内最大のキャンドル協会である「一般社団法人 日本キャンドル協会」との共同出展において、ご自宅で電気を消してマインドフルネスな夜を過ごしていただけるように、オリジナルキャンドル作りが体験できるワークショップを開催しました。2025年時点において、国内ドラッグストアシャンプー・トリートメント市場におけるマーケットシェアはヘアケアカテゴリー第2位(販売金額ベース:自社調べ)であり、一定の認知度を得ているものと判断しております。(注3)ポリクオタニウム-61(保湿成分)(注4)保湿成分(注5)ヨル メロウナイトリペアシリーズ限定セットのAmazon先行発売分が完売 (集計日:9月16日~ 9月24日)(注6)公式オンラインストア、楽天市場、Yahoo!ショッピング、Qoo10、au PAYマーケット にて2025/ 7/2より予約販売を開始し7/9に完売(7/9時点)(注7)楽天市場デイリーランキング(美容液) 集計期間:2025/7/2 更新:2025/7/3(木) 楽天市 場デイリーランキング(フェイスクリーム) 集計期間:2025/7/2 更新:2025/7/3(木) Amazon新着ランキング ナイトケアクリームカテゴリー No.1(2025/7/4調べ) Amazon新着 ランキング フェイスケアセットカテゴリー No.1(2025/7/15調べ) ※Amazonおよび Amazon.co.jpは、Amazon.com,Inc.またはその関連会社の商標です (スキンケアブランド) ・WrinkFade(リンクフェード)WrinkFadeは、「重ねるほどに、美しく。」をコンセプトに、エイジング世代のお悩みに対してメイクアップとスキンケアを同時に叶える事で、時間の余白と持続可能なキレイを提供し、より心豊かな毎日をお客様と一緒につくっていく、エイジングケア(注8)メイクアップ&スキンケアブランドです。「薬用リンクルケアファンデーション(ハイカバー)」と「薬用スポットカバーコンシーラー」は、2024年3月に医薬部外品の認可を受け、リニューアルして販売しております。 (注8)年齢に応じた化粧品等によるケア ・TOUT VERT(トゥヴェール)TOUT VERTは、2024年10月に実施したM&Aによりグループジョインした株式会社トゥヴェール(以下、トゥヴェール社)のブランドです。2002年の創業以来培ってきた、皮膚科学に基づく成分研究と開発力がトゥヴェール社及びTOUT VERTブランドの基盤となっております。科学的なエビデンスのある美容成分を採用し高濃度で配合する技術により、「ナノエマルジョン ディープ」「バランシングGAローション」「レチノショット 0.1」などをはじめとする高品質かつ効果・効能の高い商品を提供しています。2025年5月より、生活雑貨を扱う専門店「株式会社ロフト」が運営する新・梅田ロフト(阪神梅田本店6F)にて初の店頭販売を開始し、その後全国のロフト店舗及びバラエティショップ店舗での配荷を行いました。また、毛穴ケア特化型プレ化粧水の「バランシングGAローション」が、2025年6月の「ZOZOCOSME AWARDS 2025 上半期」と同年12月の「ZOZOCOSME AWARDS 2025」の両方においてカテゴリー大賞を連続で受賞しました。 (その他のブランド)BOTANIST・YOLUなどのヘアケア系カテゴリーやSALONIAなどの美容家電カテゴリー、またWrinkfade、TOUT VERTなどのスキンケアカテゴリーの他に、健康食品や柔軟剤などの新カテゴリーにおける複数ブランドを積極的に展開しております。当社の強みであるIPTOSモデルを通じて市場のニーズを先取りした商品を迅速なスピードでリリースすることで、ヒットブランドの創出及び新カテゴリー領域における事業基盤の構築を行っております。 ・Teaflex(ティーフレックス) Teaflexは、2025年2月に発売した、現代人のライフスタイルに寄り添う機能性ティーブランドです。「忙しい毎日の中で時間を味方につけ、効率よく健康と美をケアする」をコンセプトに、おいしさと機能性を兼ね備えた商品を展開しており、睡眠の質(注9)向上・肌の弾力の維持をサポート(注10)するルイボスティー、内臓脂肪を減らす(注11)・お通じ改善をサポートするグリーンティーを機能性表示食品として展開しています。(注9)眠りの深さ(注10)〈届出表示〉本品にはGABAが含まれています。GABAには睡眠の質(眠りの深さ)の向上に役立 つ機能、肌の乾燥が気になる方の肌の弾力を維持し、肌の健康を守ることを助ける機能が報告 されています。(注11)〈届出表示〉 本品には3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸(HMPA)、植物性乳 酸菌K-1(L.casei 327)が含まれます。HMPAには、BMIが高めの方の腹部の脂肪(内臓脂肪)と ウエスト周囲径を減らす機能が報告されています。植物性乳酸菌 K-1(L.casei 327)には、 お腹の調子を整えお通じを改善する機能があることが報告されています。 ・ReWEAR(リウェア) ReWEARは、2025年4月に発売した、「衣類を長く大切に使う」という視点で開発した再生柔軟剤です。これまでの柔軟剤の主な機能に加え、長期視点で「長く着続けるための衣類ケアができること」に着目しています。サステナビリティ先進国であるデンマークのメーカーが開発した酵素成分を配合することで、色・柄がくっきりとし新品のような仕上がりに衣類がよみがえり(注12)ます。(注12)毛玉、毛羽立ちを除去すること。コットン衣類を洗濯実験環境下で複数回洗濯にて検証。綿や麻など植物由来繊維を含むものを対象としますが、効果は衣類の素材によって異なる場合があり、すべての繊維に対して効果を保証するものではありません。 ・Befas(ビーファス) Befasは、2025年7月に発売した、五藤良将医師(医学的監修)と和田清香氏(ダイエットエキスパート)の専門家2名の監修によるファスティングプログラムです。"何も食べない"のではなく、スムージーやスープ、おかゆなどのやさしく整える食事に置き換えることを大切にし、誰でも続けやすく、無理なく理想のカラダを手に入れられるオリジナルメソッドを確立しています。7日間の「本格ファスティングプログラム」と3日間の「週末ファスティングプログラム」の2種のプログラムを展開しています。 ・Collatein(コラテイン) Collateinは、2025年8月に発売した、しなやかなボディメイクをサポートするコラーゲン由来のプロテインです。コラーゲンプロテインという市場の空白をついた新しいカテゴリーを提案し、プロテインには珍しい「レモネード味」や「ピーチティー味」を展開しています。ピーチティーは好評につき2025年販売分が一時完売となりました。美容感度が高いインフルエンサーやメディアからの注目を集め、X(旧Twitter)で度々バズが起こるなどSNSで話題を集めています。 [事業系統図] ※商品の流れを↑で示しています。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 競争激化により類似商品や同価格帯の商品が多数リリースされているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 「BOTANIST」は国内ドラッグストアシャンプー・トリートメント市場でマーケットシェア第4位。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:特定のブランドへの依存及び競争の激化 / 経済情勢及び市場動向の変化 / 新製品開発およびポートフォリオ運営
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
「ボタニスト」ブランドは、SNSでの高い認知度と、高級感のあるパッケージデザイン、こだわりの成分配合により、美容に関心の高い層から支持を得ている。リピート購入やブランドスイッチの抑制に寄与する。
スイッチングコスト★★☆☆☆
シャンプー・トリートメントは消耗品であり、価格や使用感で他社製品への乗り換えが発生する可能性は否定できない。しかし、ブランドロイヤリティの高さから、一定のスイッチング・コストは存在する。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
現時点では、ユーザー数が増えることで製品価値が向上するようなネットワーク効果は確認できない。
コスト優位★☆☆☆☆
OEM生産が中心であり、自社工場による大規模なコスト削減余地は限定的。ただし、効率的なサプライチェーン構築による一定のコスト管理は行われている。
規模の経済★★☆☆☆
国内のヘアケア市場においては一定のシェアを確保しているが、グローバルな大手化学メーカーと比較すると規模の経済性はまだ小さい。
- 強力なブランド認知と市場シェア主力ブランドである「BOTANIST」は国内ドラッグストアのシャンプー・トリートメント市場で第4位、「YOLU」は同市場で第2位のマーケットシェアを獲得しており、高いブランド認知度と顧客からの支持を得ています。特に「YOLU」は新製品が早期完売するなど、市場での強い存在感を示しています。
- 革新的な製品開発力I-neグループは、常に新しいコンセプトや技術を取り入れた製品開発に注力しています。「BOTANIST」のダブルフレグランスやサステナブルな取り組み、「SALONIA」のグッドデザイン賞受賞、「YOLU」のナイトキャップ発想のヘアケアなど、独自の視点と技術で消費者のニーズに応える製品を生み出しています。
- 多角的なチャネル戦略とサステナブルな取り組み国内では卸売とECのハイブリッド戦略、海外では直接販売と卸売を組み合わせることで、多様な顧客層にアプローチしています。また、「BOTANIST」の植林保全活動やバイオマスPET容器の採用、「SALONIA」の小型家電リサイクル、「YOLU」のキャンドルナイト出店など、各ブランドで社会貢献や環境配慮の活動を積極的に行い、企業イメージ向上と顧客エンゲージメント強化に繋げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。本項目を含む、本書における当社又は当社グループに関連する見通し、計画、目標などの将来に関する記述は、当社が現在入手している情報に基づき、本書提出日現在における予測等を基礎としてなされたものであり、実際の結果は記載内容と大きく異なる可能性があります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「We are Social Beauty Innovators for Chain of Happiness 私たちは、美しく革新的な方法で、“幸せの連鎖”が溢れる社会の実現に挑戦し続けます。」をMissionに掲げております。このMissionの下、商品を通じてお客様に幸せな体験を届けることで、喜びや笑顔を生み出すことを大切にするとともに、雇用や利益創出に努めております。お客様、取引先、社会・地球そして従業員にひろがる幸せの連鎖の最大化を目指し企業経営を行っております。当社グループはMissionを追求するために、大切にしたい3つの価値観をValuesとし、その価値観に沿った行動指針を8つのCredoとして明示しています。そして、Mission、Values、Credoから成る、I-ne Philosophyを軸とした採用活動や人材育成を実施することで、急速な事業拡大を支える、統制のとれた組織運営を実現しています。 Values(アイエヌイーの価値観)「Innovate」 We are Innovators!イノベーションに終わりはない。常識にとらわれず、アイデアを出し続けよう。「Commit」 大胆な目標を掲げ、ポジティブに粘り強くやり切る“カオスプレイヤー”でいよう。「Respect」 感謝・謙虚・利他のマインドを忘れず、最高のチームで、最高の仕事をしよう。 Credo(アイエヌイーの行動指針)1.ボス(注1)目線:「ボスの毎日をポジティブに、人生を豊かにできるのか?」全てはそこからはじめよう。 ボス目線で、半歩先のインサイトをつかもう。2.Ownership:君ができることはもっとある。 あらゆることに関心を持ち、自分ごと化することから始めよう。 できない理由ではなく、できる方法を考えよう。3.In-N-Output:常にアウトプットを意識し知的好奇心を携え、インプットしよう。それが創造の源泉になる。4.最上志向:最上の理想を持とう。思考の枠組みを外し、野心的な目標を掲げ、全力でChallengeしよう。5.Speedful:質を担保したスピードは、価値である。目標から目を離さず、そこへ辿り着く最短ルートの思考と行動をしよう。6.Feedback is a Gift:異なる視点から学び合い、高め合おう。建設的なフィードバックは、仲間の成長とイノベーションにつながる。7.Knowledge & Share:成功も失敗も、未来を切り開くために活かそう。振り返りと経験を共有することで、集合知は蓄積され、組織は成長する。8.Do the Right Thing:ボスやメンバー、社会に対して誠実でいよう。自分を律し凡事徹底することで信頼は築きあげられる。 (注1)当社グループは常に顧客志向での商品開発及び会社運営を目指しており、顧客及び最終ユーザーをボスと呼んでおります。ボス(boss)とは、ロングマン現代英英辞典によるとthe person who employs you or who is in charge of you at work(雇用者もしくは業務上の指示者)もしくはinformal someone with an important position in a company or other organization(会社もしくは他の形態の組織における非公式な重要人物)とあり、当社では役員・従業員共に、社内の上司ではなく、お客様(顧客及び最終ユーザー)の意向に沿った活動を強く意識させるためにお客様を会社にとって重要な人物になぞらえ、この呼称を用いています。 (2)経営環境総務省情報通信政策研究所「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、当社の主要顧客となる30代の平日1日の主なメディアの平均利用時間において、テレビ(リアルタイム)視聴が2020年の2024年対比-55.2分となっており、テレビ(リアルタイム)視聴時間が減少しています。一方ネット利用は2020年の2024年対比+37.2分となっており大幅に利用時間が上昇しており、テレビ離れは更に進んでいくものと予想されます。このような環境の中、当社は創業以来培ってきたデジタルを活用した商品開発、D2C(注2)ビジネスモデル及びデジタルマーケティングノウハウやEコマースを中心としたオンライン及び卸売事業者 、小売店及び量販店運営事業者、自社店舗等を通じたオフラインでの販売実績を基に更なる成長を目指してまいります。(注2)D2C:自社で企画・製造したサービス・商品を直接ユーザーに届けるビジネス形態のこと。Direct to Consumerの略称 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループの中長期的な経営戦略 ① ヘアケア系カテゴリー:各ブランドの拡大及び、海外展開(製品戦略)主要ブランドであるBOTANIST、YOLUを中心にヘアケアカテゴリーでのシェア拡大に取り組むとともに、各ブランド資産を元に「アウトバスカテゴリー」や「ボディカテゴリー」等の取扱商品数の拡充、独自のブランドコンセプトを活かした新規カテゴリーへの参入、主要ブランドに続く継続的な新ブランドの開発等から、継続的な売上増加を目指します。 (海外戦略)米国を戦略的に重要な市場と位置づけ、米国消費者に対してのブランド認知の獲得、同市場における販路拡大に事業基盤を強化してまいります。また、台湾、香港等の東アジア及びシンガポール、マレーシア等の東南アジアにてオンライン及びオフライン販売を展開しており、配荷対象国を吟味しながら、アジアやオセアニアでの事業拡大を目指します。 ② 美容家電:SALONIAの拡大及び、海外展開(製品戦略)SALONIAブランドの核となるヘアアイロンやドライヤー等の「ヘアケア家電」に徹底的にこだわるとともに、同カテゴリーでの中高価格帯の商品開発や、脱毛器や美顔器などの「美容家電」にカテゴリーを広げ、手に取りやすい価格ながら、こだわりの品質で「BEAUTY is SIMPLE あたりまえの毎日を、美しく。」をコンセプトとして継続的な売上増加を目指します。 (海外戦略)台湾などの東アジアや米国へのオンラインならびにオフラインへの展開を検討しています。 ③ スキンケア他:各ブランドの拡大販売(製品戦略)スキンケアブランドについては、WrinkFade、TOUT VERT等の複数のブランドに対する積極的な投資を行い、国内オンライン及びオフラインを中心に販売を拡大させ売上高増加に取り組みます。また、スキンケア以外のブランドについては、柔軟剤ブランドのReWEARや、機能性ティーブランドのTeaflex等をはじめとする複数の健康食品ブランドにおいて、認知率の向上と販路拡大に注力するとともに新規ブランドの創出をスピーディに行い、スキンケア他カテゴリーをヘアケア・美容家電に続く第3の柱として事業を成長させていきます。 ④ 独自のブランド開発モデルを基盤とする新規ブランド及び、商品の成功、当社グループの「IPTOS」モデルによる商品開発・ブランド開発について当社グループは効率的で持続可能なブランド開発モデルとして「IPTOS」モデルを推進しております。「IPTOS」とは当社グループの造語であり、I:Idea、P:Plan、T:Test、O:Online/Offline、S:Scaleの意を示しております。各ステージでのアクションは主に以下の通りとなります。 I:Idea (アイデア) マーケティング担当者のキャッチした情報からのマーケットニーズの分析や、全社員アイデアコンテスト等を行い、商品企画に繋がるアイデアを醸成していきます。 P:Plan (企画) “I:Idea” のステージで醸成されたアイデアを基に複数の商品企画を社内で立案しコンセプトテストを行った上で、商品企画を決定しマーケティング計画を立案し開発・生産に入ります。 T:Test (検証・需要予測) “P:Plan” のステージで生産開始をした商品について、自社サイト及びインターネットモールを通じた小口販売を行い、消費者の反応を確認し次のステージへ進めるかどうかを決定します。 O:Online/Offline (テスト販売) “T:Test” のステージで反応が確認された商品については、インターネットモールを通じた販売を本格化させるとともに、一部の小売店で店頭販売を行うよう卸売業者に配荷を行います。その販売と併せてインターネット上の広告を積極的に展開し、認知度の向上・販売実績の形成を図ります。 S:Scale (ECスケール・小売拡大) “O:Online/Offline”のステージで販売実績も上がり、認知度も向上したと判断出来る商品について、卸売事業者を通じた小売店及び量販店運営事業者への卸売販売を本格展開し日本国内全域への販売を開始するとともに、引き続きインターネット上の広告を積極的に展開し、更なる認知度の向上も図っていきます。また“S:Scale”フェーズにおいて、国内外でのチャネル拡大や既存カテゴリーの拡充、新規カテゴリーへの展開、成長シナジーのある企業を通じたブランドのスケールなど、経営資源の選択と集中に取り組み、ブランド拡大に向けた再投資を行うことにより、当社ブランドの積極的な成長を実現してまいります。 このIPTOSモデルを通じて、市場の潜在的な消費のトレンドを早期に発見し、商品へと具現化させる活動を継続することで、市場のニーズを先取りした商品を迅速なスピードでリリースすることを目指しております。同時に、厳密な撤退基準を設け、可能性の低い企画については早期に撤退の判断ができる仕組みを構築しております。このように「規律あるブランド管理」を行うことにより、市場のニーズとのアンマッチによる損失を最小限に止めるようリスク管理を行っております。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業拡大及び企業価値向上を示す指標として、売上高、営業利益率、EBITDAマージンを重要な経営指標と位置付け、各経営課題に取り組んでおります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 内部統制及びガバナンスの改善当社は、2022年12月期に商標権譲受取引を実施した相手方である株式会社Right Here(以下「RH社」といいます。)が当社の連結子会社又は関連当事者であったのではないかという疑義(以下「本件疑義」といいます。)が生じたため、専門的かつ客観的な調査が必要と判断し、2026年2月12日付で外部の専門家で構成する特別調査委員会(以下「本特別調査委員会」といいます。)を設置し、本特別調査委員会による本件疑義に関する調査に最大限の協力をしてまいりました。その後当社は、2026年4月24日に本特別調査委員会から調査報告書を受領し、RH社が関連当事者に該当するという事実を認識いたしました。これをふまえ、過年度の連結財務諸表の注記について遡って訂正する必要があると判断し、過去に提出済の有価証券報告書に記載されている連結財務諸表の注記について訂正することといたしました。その主な要因は、経営者及び発生当時の執行側上位メンバーにおいて、コーポレート・ガバナンスに関する理解が乏しかったこと、RH社に係る重要な情報が経営者から取締役会・監査等委員に適時適切に伝達・共有されなかったこと、関連当事者取引の管理プロセスについて十分かつ網羅的な整備ができていなかったことにあると認識しております。これらの改善にあたっては、経営層の意識改革と企業風土の醸成、取締役会の監督機能の実効性確保、関連当事者取引の管理体制強化が重要な課題であると認識しております。当社は、特別調査委員会の調査報告書における指摘・提言を真摯に受け止め、再発防止策を着実に実行し、早期の信頼回復に向けて最善を尽くしてまいります。 ② ブランドポートフォリオの確立当社グループは、主力ブランドの売上安定化を図るとともに継続的に新規ブランド及び商品を生み出し、特定のブランド及び商品による依存リスクの分散を図っております。ヘアケア市場においては、市場の競争が高まる中でも各ブランドにて商品開発、認知及び配荷の強化に取り組み、第19期連結会計年度(2025年12月期)ではYOLUブランド、BOTANISTブランド、SALONIAブランド及びスキンケア他カテゴリーの当社グループ売上高構成比がそれぞれ31%、26%、20%、23%となっております。スキンケア他カテゴリーではWrinkFade、TOUT VERTなど複数のブランドを展開しており、分散化が図られております。今後は、長期ビジョン達成に向け、強みである「ブランド創出力」「OMO」「IPTOS」を活用し、投資効率を重視し、優先順位を明確にしながら経営方針及び経営戦略に即した戦略的投資をスピード感をもって実行していきます。また、主力のヘアケア系・美容家電カテゴリーの成長、スキンケア・新カテゴリーにおいての更なる成長を図ると共に、M&Aを通じた新たな強みの獲得及び事業領域の拡張にも取り組み、引き続きブランドポートフォリオの確立に向け、継続的かつ積極的な投資を行ってまいります。 ③ 優秀な人材の確保と育成グローバル展開を含めた今後の成長を推進するにあたり、人材に対する投資を高めていくことが最も重要だと認識しているため、当社Missionに共感し、高い熱意のある人材の採用や育成強化及び従業員が高いモチベーションをもって働ける環境や仕組みの整備・運用を進めてまいります。従業員のモチベーション向上、更なる技術や知識の蓄積等を念頭に、従業員のキャリア実現と事業成長に資する制度を検討し、今後も優秀な人材の採用と更なる育成に投資を行っていく方針です。また、当社グループでは、役員及び従業員のモチベーションを向上させることを目的に、インセンティブとして新株予約権の付与を行っております。人材戦略については、「第2 事業の状況、2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ④ 海外戦略の実行当社グループの中長期での企業価値の最大化には、当社ブランドのグローバル化への推進が不可欠となります。現在は、東アジア、東南アジア及び米国への展開を実施しており、今後、市場環境と適切な財務規律に基づいた投資判断を行い、タイミングを見極めながら当社ブランドの複数国に対しての販売チャネル拡大に取り組み、グローバル推進を図ってまいります。 ⑤ 環境問題、社会課題に対する取り組み環境問題や社会課題への対応は企業の重要な責務であるとの認識のもと、当社グループはMissionに基づき、社会情勢やステークホルダーの期待、自社にとっての重要度を踏まえてマテリアリティ(重要課題)を特定し、目標を設定のうえ、各種取組を推進しています。 当期においては、温室効果ガス排出量の把握・削減に向けた取組、持続可能な原材料調達、生物多様性保全活動、ならびに従業員や外部団体と連携した社会貢献活動を実施しました。 これらの取組を通じて、事業活動と社会・環境との調和を図り、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。なお、サステナビリティ戦略及び今後の取り組みについては、「第2 事業の状況、2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ⑥ 外部環境変化への対応世界経済は地政学的リスクや国際情勢の変化、為替や物価の動向等、不確実性を伴う状況が続いております。一方で、国内では消費活動の回復や新たな需要の広がりも見られ、事業機会とリスクが併存する環境となっています。このような事業環境のもと、当社グループには、環境変化を的確に捉えつつ、収益性と成長性の両立を図り、持続的な成長につなげていくことが引き続き求められています。このような環境の中で、当社グループは業務フローの見直しやビジネス構造の見直しによる売上原価や物流費の抑制、システム投資や人的投資の強化と合わせた生産性向上、財務規律に基づいたキャッシュ・フロー管理等の強化に取り組んでおります。今後も社会環境の様々な状況に応じた事業運営に取り組んでいきます。 ⑦ 内部管理体制の強化当社グループは、更なる事業拡大を目指しており、社会的責任を果たし、持続的な成長と企業価値向上を図るため、効率的なオペレーション体制を基盤としながら、内部管理体制を強化していくことが重要な課題であると認識しております。内部監査、法務、ファイナンス、情報セキュリティ等、それぞれの分野で高い専門性や豊富な経験を有している人材を採用、育成し、また社員に対する継続的な啓蒙活動及び研修活動を行うことで、コンプライアンス体制及び内部統制の充実・強化を図ってまいります。 (6)その他、会社の経営上重要な事項当社は、2022年12月期に商標権譲受取引を実施した相手方である株式会社Right Here(以下「RH社」といいます。)が当社の連結子会社又は関連当事者であったのではないかという疑義(以下「本件疑義」といいます。)が生じたため、専門的かつ客観的な調査が必要と判断し、2026年2月12日付で外部の専門家で構成する特別調査委員会(以下「本特別調査委員会」といいます。)を設置し、本特別調査委員会による本件疑義に関する調査に最大限の協力をしてまいりました。その後当社は、2026年4月24日に本特別調査委員会から調査報告書を受領し、RH社が関連当事者に該当するという事実を認識いたしました。当社は、調査報告書で判明した事実や指摘をふまえ、当社の全社的な内部統制及び決算・財務報告プロセスに不備があったと評価し、これらの不備は財務報告に重要な影響を及ぼす開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。なお、本件事実は当事業年度末日後に発覚したため、当該不備を当事業年度末日までに是正することができませんでした。当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、これらの開示すべき重要な不備を是正するため、以下の項目を中心とした再発防止策を講じて適正な内部統制の整備及び運用を図ってまいります。 ① 経営層の意識改革と企業風土の醸成イ 独立性を確保したガバナンス構造への移行ロ 取締役の選任・報酬体系へのガバナンス要素の組み込みハ 継続的な教育と組織風土の是正② 取締役会の監督機能の実効性確保③ 関連当事者取引の管理体制強化
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。本項目を含む、本書における当社又は当社グループに関連する見通し、計画、目標などの将来に関する記述は、当社が現在入手している情報に基づき、本書提出日現在における予測等を基礎としてなされたものであり、実際の結果は記載内容と大きく異なる可能性があります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、「We are Social Beauty Innovators for Chain of Happiness 私たちは、美しく革新的な方法で、“幸せの連鎖”が溢れる社会の実現に挑戦し続けます。」をMissionに掲げております。このMissionの下、商品を通じてお客様に幸せな体験を届けることで、喜びや笑顔を生み出すことを大切にするとともに、雇用や利益創出に努めております。お客様、取引先、社会・地球そして従業員にひろがる幸せの連鎖の最大化を目指し企業経営を行っております。当社グループはMissionを追求するために、大切にしたい3つの価値観をValuesとし、その価値観に沿った行動指針を8つのCredoとして明示しています。そして、Mission、Values、Credoから成る、I-ne Philosophyを軸とした採用活動や人材育成を実施することで、急速な事業拡大を支える、統制のとれた組織運営を実現しています。 Values(アイエヌイーの価値観)「Innovate」 We are Innovators!イノベーションに終わりはない。常識にとらわれず、アイデアを出し続けよう。「Commit」 大胆な目標を掲げ、ポジティブに粘り強くやり切る“カオスプレイヤー”でいよう。「Respect」 感謝・謙虚・利他のマインドを忘れず、最高のチームで、最高の仕事をしよう。 Credo(アイエヌイーの行動指針)1.ボス(注1)目線:「ボスの毎日をポジティブに、人生を豊かにできるのか?」全てはそこからはじめよう。 ボス目線で、半歩先のインサイトをつかもう。2.Ownership:君ができることはもっとある。 あらゆることに関心を持ち、自分ごと化することから始めよう。 できない理由ではなく、できる方法を考えよう。3.In-N-Output:常にアウトプットを意識し知的好奇心を携え、インプットしよう。それが創造の源泉になる。4.最上志向:最上の理想を持とう。思考の枠組みを外し、野心的な目標を掲げ、全力でChallengeしよう。5.Speedful:質を担保したスピードは、価値である。目標から目を離さず、そこへ辿り着く最短ルートの思考と行動をしよう。6.Feedback is a Gift:異なる視点から学び合い、高め合おう。建設的なフィードバックは、仲間の成長とイノベーションにつながる。7.Knowledge & Share:成功も失敗も、未来を切り開くために活かそう。振り返りと経験を共有することで、集合知は蓄積され、組織は成長する。8.Do the Right Thing:ボスやメンバー、社会に対して誠実でいよう。自分を律し凡事徹底することで信頼は築きあげられる。 (注1)当社グループは常に顧客志向での商品開発及び会社運営を目指しており、顧客及び最終ユーザーをボスと呼んでおります。ボス(boss)とは、ロングマン現代英英辞典によるとthe person who employs you or who is in charge of you at work(雇用者もしくは業務上の指示者)もしくはinformal someone with an important position in a company or other organization(会社もしくは他の形態の組織における非公式な重要人物)とあり、当社では役員・従業員共に、社内の上司ではなく、お客様(顧客及び最終ユーザー)の意向に沿った活動を強く意識させるためにお客様を会社にとって重要な人物になぞらえ、この呼称を用いています。 (2)経営環境総務省情報通信政策研究所「令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、当社の主要顧客となる30代の平日1日の主なメディアの平均利用時間において、テレビ(リアルタイム)視聴が2020年の2024年対比-55.2分となっており、テレビ(リアルタイム)視聴時間が減少しています。一方ネット利用は2020年の2024年対比+37.2分となっており大幅に利用時間が上昇しており、テレビ離れは更に進んでいくものと予想されます。このような環境の中、当社は創業以来培ってきたデジタルを活用した商品開発、D2C(注2)ビジネスモデル及びデジタルマーケティングノウハウやEコマースを中心としたオンライン及び卸売事業者 、小売店及び量販店運営事業者、自社店舗等を通じたオフラインでの販売実績を基に更なる成長を目指してまいります。(注2)D2C:自社で企画・製造したサービス・商品を直接ユーザーに届けるビジネス形態のこと。Direct to Consumerの略称 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループの中長期的な経営戦略 ① ヘアケア系カテゴリー:各ブランドの拡大及び、海外展開(製品戦略)主要ブランドであるBOTANIST、YOLUを中心にヘアケアカテゴリーでのシェア拡大に取り組むとともに、各ブランド資産を元に「アウトバスカテゴリー」や「ボディカテゴリー」等の取扱商品数の拡充、独自のブランドコンセプトを活かした新規カテゴリーへの参入、主要ブランドに続く継続的な新ブランドの開発等から、継続的な売上増加を目指します。 (海外戦略)米国を戦略的に重要な市場と位置づけ、米国消費者に対してのブランド認知の獲得、同市場における販路拡大に事業基盤を強化してまいります。また、台湾、香港等の東アジア及びシンガポール、マレーシア等の東南アジアにてオンライン及びオフライン販売を展開しており、配荷対象国を吟味しながら、アジアやオセアニアでの事業拡大を目指します。 ② 美容家電:SALONIAの拡大及び、海外展開(製品戦略)SALONIAブランドの核となるヘアアイロンやドライヤー等の「ヘアケア家電」に徹底的にこだわるとともに、同カテゴリーでの中高価格帯の商品開発や、脱毛器や美顔器などの「美容家電」にカテゴリーを広げ、手に取りやすい価格ながら、こだわりの品質で「BEAUTY is SIMPLE あたりまえの毎日を、美しく。」をコンセプトとして継続的な売上増加を目指します。 (海外戦略)台湾などの東アジアや米国へのオンラインならびにオフラインへの展開を検討しています。 ③ スキンケア他:各ブランドの拡大販売(製品戦略)スキンケアブランドについては、WrinkFade、TOUT VERT等の複数のブランドに対する積極的な投資を行い、国内オンライン及びオフラインを中心に販売を拡大させ売上高増加に取り組みます。また、スキンケア以外のブランドについては、柔軟剤ブランドのReWEARや、機能性ティーブランドのTeaflex等をはじめとする複数の健康食品ブランドにおいて、認知率の向上と販路拡大に注力するとともに新規ブランドの創出をスピーディに行い、スキンケア他カテゴリーをヘアケア・美容家電に続く第3の柱として事業を成長させていきます。 ④ 独自のブランド開発モデルを基盤とする新規ブランド及び、商品の成功、当社グループの「IPTOS」モデルによる商品開発・ブランド開発について当社グループは効率的で持続可能なブランド開発モデルとして「IPTOS」モデルを推進しております。「IPTOS」とは当社グループの造語であり、I:Idea、P:Plan、T:Test、O:Online/Offline、S:Scaleの意を示しております。各ステージでのアクションは主に以下の通りとなります。 I:Idea (アイデア) マーケティング担当者のキャッチした情報からのマーケットニーズの分析や、全社員アイデアコンテスト等を行い、商品企画に繋がるアイデアを醸成していきます。 P:Plan (企画) “I:Idea” のステージで醸成されたアイデアを基に複数の商品企画を社内で立案しコンセプトテストを行った上で、商品企画を決定しマーケティング計画を立案し開発・生産に入ります。 T:Test (検証・需要予測) “P:Plan” のステージで生産開始をした商品について、自社サイト及びインターネットモールを通じた小口販売を行い、消費者の反応を確認し次のステージへ進めるかどうかを決定します。 O:Online/Offline (テスト販売) “T:Test” のステージで反応が確認された商品については、インターネットモールを通じた販売を本格化させるとともに、一部の小売店で店頭販売を行うよう卸売業者に配荷を行います。その販売と併せてインターネット上の広告を積極的に展開し、認知度の向上・販売実績の形成を図ります。 S:Scale (ECスケール・小売拡大) “O:Online/Offline”のステージで販売実績も上がり、認知度も向上したと判断出来る商品について、卸売事業者を通じた小売店及び量販店運営事業者への卸売販売を本格展開し日本国内全域への販売を開始するとともに、引き続きインターネット上の広告を積極的に展開し、更なる認知度の向上も図っていきます。また“S:Scale”フェーズにおいて、国内外でのチャネル拡大や既存カテゴリーの拡充、新規カテゴリーへの展開、成長シナジーのある企業を通じたブランドのスケールなど、経営資源の選択と集中に取り組み、ブランド拡大に向けた再投資を行うことにより、当社ブランドの積極的な成長を実現してまいります。 このIPTOSモデルを通じて、市場の潜在的な消費のトレンドを早期に発見し、商品へと具現化させる活動を継続することで、市場のニーズを先取りした商品を迅速なスピードでリリースすることを目指しております。同時に、厳密な撤退基準を設け、可能性の低い企画については早期に撤退の判断ができる仕組みを構築しております。このように「規律あるブランド管理」を行うことにより、市場のニーズとのアンマッチによる損失を最小限に止めるようリスク管理を行っております。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、事業拡大及び企業価値向上を示す指標として、売上高、営業利益率、EBITDAマージンを重要な経営指標と位置付け、各経営課題に取り組んでおります。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 ① 内部統制及びガバナンスの改善当社は、2022年12月期に商標権譲受取引を実施した相手方である株式会社Right Here(以下「RH社」といいます。)が当社の連結子会社又は関連当事者であったのではないかという疑義(以下「本件疑義」といいます。)が生じたため、専門的かつ客観的な調査が必要と判断し、2026年2月12日付で外部の専門家で構成する特別調査委員会(以下「本特別調査委員会」といいます。)を設置し、本特別調査委員会による本件疑義に関する調査に最大限の協力をしてまいりました。その後当社は、2026年4月24日に本特別調査委員会から調査報告書を受領し、RH社が関連当事者に該当するという事実を認識いたしました。これをふまえ、過年度の連結財務諸表の注記について遡って訂正する必要があると判断し、過去に提出済の有価証券報告書に記載されている連結財務諸表の注記について訂正することといたしました。その主な要因は、経営者及び発生当時の執行側上位メンバーにおいて、コーポレート・ガバナンスに関する理解が乏しかったこと、RH社に係る重要な情報が経営者から取締役会・監査等委員に適時適切に伝達・共有されなかったこと、関連当事者取引の管理プロセスについて十分かつ網羅的な整備ができていなかったことにあると認識しております。これらの改善にあたっては、経営層の意識改革と企業風土の醸成、取締役会の監督機能の実効性確保、関連当事者取引の管理体制強化が重要な課題であると認識しております。当社は、特別調査委員会の調査報告書における指摘・提言を真摯に受け止め、再発防止策を着実に実行し、早期の信頼回復に向けて最善を尽くしてまいります。 ② ブランドポートフォリオの確立当社グループは、主力ブランドの売上安定化を図るとともに継続的に新規ブランド及び商品を生み出し、特定のブランド及び商品による依存リスクの分散を図っております。ヘアケア市場においては、市場の競争が高まる中でも各ブランドにて商品開発、認知及び配荷の強化に取り組み、第19期連結会計年度(2025年12月期)ではYOLUブランド、BOTANISTブランド、SALONIAブランド及びスキンケア他カテゴリーの当社グループ売上高構成比がそれぞれ31%、26%、20%、23%となっております。スキンケア他カテゴリーではWrinkFade、TOUT VERTなど複数のブランドを展開しており、分散化が図られております。今後は、長期ビジョン達成に向け、強みである「ブランド創出力」「OMO」「IPTOS」を活用し、投資効率を重視し、優先順位を明確にしながら経営方針及び経営戦略に即した戦略的投資をスピード感をもって実行していきます。また、主力のヘアケア系・美容家電カテゴリーの成長、スキンケア・新カテゴリーにおいての更なる成長を図ると共に、M&Aを通じた新たな強みの獲得及び事業領域の拡張にも取り組み、引き続きブランドポートフォリオの確立に向け、継続的かつ積極的な投資を行ってまいります。 ③ 優秀な人材の確保と育成グローバル展開を含めた今後の成長を推進するにあたり、人材に対する投資を高めていくことが最も重要だと認識しているため、当社Missionに共感し、高い熱意のある人材の採用や育成強化及び従業員が高いモチベーションをもって働ける環境や仕組みの整備・運用を進めてまいります。従業員のモチベーション向上、更なる技術や知識の蓄積等を念頭に、従業員のキャリア実現と事業成長に資する制度を検討し、今後も優秀な人材の採用と更なる育成に投資を行っていく方針です。また、当社グループでは、役員及び従業員のモチベーションを向上させることを目的に、インセンティブとして新株予約権の付与を行っております。人材戦略については、「第2 事業の状況、2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ④ 海外戦略の実行当社グループの中長期での企業価値の最大化には、当社ブランドのグローバル化への推進が不可欠となります。現在は、東アジア、東南アジア及び米国への展開を実施しており、今後、市場環境と適切な財務規律に基づいた投資判断を行い、タイミングを見極めながら当社ブランドの複数国に対しての販売チャネル拡大に取り組み、グローバル推進を図ってまいります。 ⑤ 環境問題、社会課題に対する取り組み環境問題や社会課題への対応は企業の重要な責務であるとの認識のもと、当社グループはMissionに基づき、社会情勢やステークホルダーの期待、自社にとっての重要度を踏まえてマテリアリティ(重要課題)を特定し、目標を設定のうえ、各種取組を推進しています。 当期においては、温室効果ガス排出量の把握・削減に向けた取組、持続可能な原材料調達、生物多様性保全活動、ならびに従業員や外部団体と連携した社会貢献活動を実施しました。 これらの取組を通じて、事業活動と社会・環境との調和を図り、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。なお、サステナビリティ戦略及び今後の取り組みについては、「第2 事業の状況、2 サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 ⑥ 外部環境変化への対応世界経済は地政学的リスクや国際情勢の変化、為替や物価の動向等、不確実性を伴う状況が続いております。一方で、国内では消費活動の回復や新たな需要の広がりも見られ、事業機会とリスクが併存する環境となっています。このような事業環境のもと、当社グループには、環境変化を的確に捉えつつ、収益性と成長性の両立を図り、持続的な成長につなげていくことが引き続き求められています。このような環境の中で、当社グループは業務フローの見直しやビジネス構造の見直しによる売上原価や物流費の抑制、システム投資や人的投資の強化と合わせた生産性向上、財務規律に基づいたキャッシュ・フロー管理等の強化に取り組んでおります。今後も社会環境の様々な状況に応じた事業運営に取り組んでいきます。 ⑦ 内部管理体制の強化当社グループは、更なる事業拡大を目指しており、社会的責任を果たし、持続的な成長と企業価値向上を図るため、効率的なオペレーション体制を基盤としながら、内部管理体制を強化していくことが重要な課題であると認識しております。内部監査、法務、ファイナンス、情報セキュリティ等、それぞれの分野で高い専門性や豊富な経験を有している人材を採用、育成し、また社員に対する継続的な啓蒙活動及び研修活動を行うことで、コンプライアンス体制及び内部統制の充実・強化を図ってまいります。 (6)その他、会社の経営上重要な事項当社は、2022年12月期に商標権譲受取引を実施した相手方である株式会社Right Here(以下「RH社」といいます。)が当社の連結子会社又は関連当事者であったのではないかという疑義(以下「本件疑義」といいます。)が生じたため、専門的かつ客観的な調査が必要と判断し、2026年2月12日付で外部の専門家で構成する特別調査委員会(以下「本特別調査委員会」といいます。)を設置し、本特別調査委員会による本件疑義に関する調査に最大限の協力をしてまいりました。その後当社は、2026年4月24日に本特別調査委員会から調査報告書を受領し、RH社が関連当事者に該当するという事実を認識いたしました。当社は、調査報告書で判明した事実や指摘をふまえ、当社の全社的な内部統制及び決算・財務報告プロセスに不備があったと評価し、これらの不備は財務報告に重要な影響を及ぼす開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。なお、本件事実は当事業年度末日後に発覚したため、当該不備を当事業年度末日までに是正することができませんでした。当社は、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、これらの開示すべき重要な不備を是正するため、以下の項目を中心とした再発防止策を講じて適正な内部統制の整備及び運用を図ってまいります。 ① 経営層の意識改革と企業風土の醸成イ 独立性を確保したガバナンス構造への移行ロ 取締役の選任・報酬体系へのガバナンス要素の組み込みハ 継続的な教育と組織風土の是正② 取締役会の監督機能の実効性確保③ 関連当事者取引の管理体制強化
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。また、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度との比較分析にあたっては、当該見直し反映後の金額を用いております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営成績等の状況の概要① 経営成績の状況及び分析当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、景気は緩やかに回復いたしました。一方で、継続的な諸物価の上昇や米国の関税政策の影響、不安定な国際情勢、長期金利の上昇など、依然として先行き不透明な状況が続いております。このような状況の中で、当社グループは、Missionとして "We are Social Beauty Innovators for Chain of Happiness" を掲げ、美しく革新的な方法で、「幸せの連鎖」があふれる社会の実現に挑戦し続けます。これに基づき、「ブランド創出力」「OMO」「IPTOS」を強みとして、独自の商品・ブランド開発モデルによって、積極的な新商品開発、マーケティング、市場開拓、海外展開に取り組んでいるところです。 セグメントの業績は、次のとおりです。 (a)国内事業主な事業内容は、当社が開発したブランド商品の日本国内の卸売事業者を通じた小売店及び量販店運営事業者への卸売販売、インターネットを活用した日本国内の一般消費者への直接販売であります。国内事業では、持続的な成長に向けて、当社が強みを持つヘアケア系、美容家電、スキンケア他のカテゴリーの継続的な投資及び新たなトレンド発掘に注力しました。BOTANISTブランドにおいては、2025年10月に「ボタニカルボディーソープフォーム モイスト」を3年ぶりにリニューアル発売しました。世界的な香りのトレンドとして注目されているウッディ系の香調である「ヒノキとサンダルウッドの香り」にアップデートし、自然のやすらぎを感じられる香りがお客様よりご好評を頂き、売上高の伸長に寄与しました。ナイトケアビューティーブランドYOLUは、2025年10月にヘアケアシリーズ第4弾として「メロウナイトリペアシャンプー・トリートメント・ヘアミルク」を発売しました。髪の内側・外側を段階的に補修して睡眠中の髪の絡まりを防ぎ、シルクのようなサラサラな仕上がりを実現する同商品は、Amazonでの先行発売分が早期完売(注)するなど人気を集め、売上高の伸長に寄与しました。SALONIAブランドにおいては、2025年10月から11月にかけて、スマートフォン充電ができる「コードレス ストレートヘアアイロン」に加え、かっさ機能付きの「グロッシーケア メタルカッサコーム」を発売しました。中高価格帯商品の好調継続に加え、雑貨などの新商品の発売が売上高の伸長に寄与しました。また、2024年10月に行った株式会社トゥヴェールの株式の取得により同年11月から当社グループにジョインしたTOUT VERTブランドやベースメイク・スキンケア商品を展開するWrinkfadeなどのスキンケアブランドが好調に推移した他、2025年2月発売の機能性ティーブランドTeaflexや、同年4月発売の再生柔軟剤ReWEARなどの新ブランドが大きく成長しました。これらのブランドがスキンケア他カテゴリーにおける売上高の伸長に寄与し、全社での成長を牽引しました。以上のことから、当連結会計年度の売上高は47,736百万円(前期比9.3%増)、営業利益7,298百万円(前期比8.0%減)となりました。 (b)海外事業 主な事業内容は、当社が開発したブランド商品のインターネットを活用した海外の一般消費者への直接販売、並びに海外のインターネット販売事業者、販売代理事業者、美容専門店、ドラッグストアへの卸売販売であります。香港、台湾、シンガポール、マレーシア、韓国などにおいて同国内に複数の店舗が展開されている化粧品・コスメショップ・小売店での販売に継続的に取り組みました。2024年12月に決定した艾恩伊(上海)化粧品有限公司の清算手続きの開始により、海外事業における中国領域の売上が減少となった一方で営業損失は改善となりました。 以上のことから、当連結会計年度の売上高は1,239百万円(前期比7.8%減)、営業損失125百万円(前連結会計年度は営業損失743百万円)となりました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は48,975百万円(前期比8.8%増)となりました。また、EBITDAは5,626百万円(前期比8.3%増)、営業利益は3,880百万円(前期比14.4%減)、経常利益は3,830百万円(前期比16.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,097百万円(前期比28.9%減)となりました。 (注)ヨル メロウナイトリペアシリーズ限定セットのAmazon先行発売分が完売 (集計日:9月16日~9月24日) ② 財政状態の状況及び分析当社グループの財政状態の状況及びその要因につき、次のとおり分析しております。 (a)流動資産当連結会計年度における流動資産は、22,243百万円となり、前連結会計年度末よりも531百万円増加いたしました。その主な内訳は、商品が1,286百万円、現金及び預金が137百万円増加したことに対し、売掛金が873百万円減少したことによるものです。(b)固定資産当連結会計年度における固定資産は、14,816百万円となり、前連結会計年度末よりも1,829百万円減少いたしました。その主な内訳は、のれんが651百万円、繰延税金資産が492百万円、契約関連資産が330百万円、商標権が237百万円減少したことによるものです。(c)流動負債当連結会計年度における流動負債は、9,308百万円となり、前連結会計年度末よりも8,420百万円減少いたしました。その主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金が1,265百万円、未払金が890百万円増加したことに対し、短期借入金が10,000百万円、未払法人税等が371百万円減少したことによるものです。(d)固定負債当連結会計年度における固定負債は、7,642百万円となり、前連結会計年度末よりも4,822百万円増加いたしました。その主な内訳は、長期借入金が5,357百万円増加したことに対し、事業整理損失引当金が278百万円、繰延税金負債が262百万円減少したことによるものです。(e)純資産当連結会計年度における純資産は、20,109百万円となり、前連結会計年度末よりも2,299百万円増加いたしました。その主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益2,097百万円及び剰余金の配当227百万円により利益剰余金が1,870百万円増加したことに対し、新株予約権の行使により自己株式が477百万円減少したことによるものです。 ③ キャッシュ・フローの状況及び分析当社グループの各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につき、次のとおり分析しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)につきましては、8,531百万円(前連結会計年度比1,261百万円の増加)となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は4,058百万円(前連結会計年度は38百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3,879百万円の計上、減価償却費1,094百万円、のれん償却額651百万円、売上債権の減少額873百万円、棚卸資産の増加額1,427百万円、未払金の増加額885百万円、法人税等の支払額1,979百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、獲得した資金は802百万円(前連結会計年度は10,360百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金の減少による収入1,123百万円、有形固定資産の取得による支出221百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は3,589百万円(前連結会計年度は9,234百万円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純減額10,000百万円、長期借入れによる収入9,000百万円、長期借入金の返済による支出2,377百万円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績(a)生産実績当社グループは生産設備を有しておらず、生産は行わないため、記載を省略しております。 (b)受注活動当社グループは、受注から販売までの期間が極めて短いため、記載を省略しております。 (c)仕入実績当連結会計年度における商品仕入実績は、21,849百万円(前年同期比1.4%減)となりました。なお、当社グループは販売エリアを基礎としたセグメントから構成されており、全セグメントで共通して仕入活動を行っているため、セグメントごとの金額は記載しておりません。 (d)販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)前年同期比(%)国内事業(百万円)47,736109.3海外事業(百万円)1,23992.2合計(百万円)48,975108.8 (注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年1月1日至 2024年12月31日)当連結会計年度(自 2025年1月1日至 2025年12月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社あらた13,99731.114,54229.7株式会社大木5,95913.25,07310.4 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者により、一定の会計基準の範囲内で、かつ合理的と考えられる見積りが行われている部分があり、資産・負債、収益・費用の金額に反映されております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらの見積りと異なる可能性があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。 ③ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資金需要は、商品仕入や認知度向上のための広告宣伝費や販売促進費及び人件費等であります。これらの資金需要及び短期の運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入金による資金調達により充当することとし、長期の運転資金や設備投資につきましては、金融機関からの長期借入金、新株発行による調達資金により充当することを基本方針としております。なお、当社のキャッシュ・フローにつきましては、「キャッシュ・フローの状況及び分析」に記載のとおりであります。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照下さい。 ⑤ 経営者の問題意識と今後の方針について経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。 ⑥ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について当社グループは、事業拡大及び企業価値向上を示す指標として、売上高、営業利益率、EBITDAマージンを重要な経営指標と位置付け、各経営課題に取り組んでおります。当連結会計年度における売上高は、48,975百万円と前連結会計年度の45,006百万円に対して前期比8.8%増加しております。一方で、営業利益率およびEBITDAマージンについては、主にM&Aの関連費用の負担や、新領域の人材拡充に係る人件費の上昇等により、営業利益率は当連結会計年度で7.9%と前連結会計年度の10.1%に対して減少、EBIDAマージンについても当連結会計年度で11.5%と前連結会計年度の11.6%に対して減少となりました。また、2026年度におきましては、売上高の再成長加速に向けた大規模な戦略的投資を実施予定であることから、従来の水準に対して一時的に営業利益率が減少する想定でありますが、2027年以降の回復基調および高収益化を目指します。
事業リスク
- 特定ブランドへの依存と競争激化I-neグループは「BOTANIST」「YOLU」「SALONIA」といった主力ブランドに収益の大部分を依存しています。美容市場では類似コンセプトの商品や同価格帯の競合品が多数存在し、大手メーカーの参入も活発なため、競争が激化しています。消費者の嗜好が変化したり、競争環境に適切に対応できない場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 経済情勢および市場動向の変化収益の大部分を日本国内とアジア地域で得ているため、これらの地域の経済情勢や景気動向、少子高齢化の進展、中国経済の変化などが業績に影響を与える可能性があります。また、ヘアケア、ボディケア、スキンケアといった主要カテゴリーの市場動向が大きく変化した場合も、売上や利益に影響を及ぼすリスクがあります。
- 原材料調達と製造委託先の課題製品に使用される天然油脂や石油関連の原材料価格は、世界経済、地政学的リスク、需給バランス、為替変動などにより大きく変動する可能性があります。価格の急激な上昇は利益率を圧迫し、また、サプライヤーのトラブルや海外製造委託先での為替変動は、製品供給やコストに影響を与える可能性があります。特に地政学的リスクは、調達に予期せぬ影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】以下においては、当社グループの事業展開その他に関する事項のうち、リスク要因となる可能性が考えられる主な事項、及びその他投資家の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討した上で、行われる必要があるものと考えております。当社は、リスク管理に関するグループ全体のリスク対策の基本方針の策定、リスク対策実施状況の点検・フォロー及びリスクが顕在化した時のコントロールを行うために、コンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、当社の事業活動に関する様々なリスクを全社的横断的な観点からモニタリングする体制を構築しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (コンプライアンス・リスクマネジメント委員会)当社は企業価値向上のためにはコンプライアンスの徹底及びリスクマネジメントが必要不可欠であると考え、「コンプライアンス・リスクマネジメント委員会規程」、「コンプライアンス規程」及び「リスクマネジメント規程」を制定し、これに従い全役職員が法令等を遵守した行動、高い倫理観をもった行動をとることを周知するとともに、市場、情報セキュリティ、労務、商品の品質・安全、各種法規制等の様々な経営上のリスクについて検討、対策をしております。また委員会は、コンプライアンスの状況の把握、コンプライアンス違反の未然防止及びコンプライアンス違反への対応を目的としております。代表取締役社長を委員長とし、委員は業務執行取締役、監査等委員である社外取締役及び各部門を所管する執行役員の中から選任しております。商品の品質と安全性の確保を最優先に、お客様、取引先、株主・投資家、地域社会、地球環境等の各ステークホルダー(利害関係者)、並びに役職員の利益阻害要因の除去・軽減に誠実に努めております。 (1) 特定のブランドへの依存及び競争の激化(発生可能性:中/発生可能性のある時期:中期的/影響度:中)当社グループは、Missionとして "We are Social Beauty Innovators for Chain of Happiness" を掲げ、美しく革新的な方法で、「幸せの連鎖」があふれる社会の実現に挑戦し続けます。これに基づき、様々なカテゴリーに亘るブランドや製品の開発及び販売を行っております。現在主力とするブランドであるシャンプー・トリートメントを中心とした「BOTANIST」「YOLU」、美容家電ブランドである「SALONIA」では、各ブランドカテゴリーにおいて様々なプレイヤーが、類似のコンセプトを掲げた商品や同価格帯での商品を次々とリリースしており、成熟した国内市場での同業他社や他業界からの新規参入などにより、各カテゴリー内での競争は激化しております。大手メーカーの更なる参入による競争激化や、各カテゴリーについての消費者の嗜好の変化により、当社の主力ブランドへの支持が変動するなど市場の状況が変化した場合、当社グループがこの競争環境に的確に対処できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、ブランドポートフォリオの構築に努め、「BOTANIST」「YOLU」「SALONIA」以外の複数のブランドの成長に取り組み、中長期的に複数のブランド展開を推進してまいります。また、知的財産権の確保や、ネーミングやパッケージ、形状の独自性追求など様々な対応を講じ、確固たるブランド価値の確立を図っております。 (2) 経済情勢及び市場動向の変化について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:長期的/影響度:中)当社グループは、収益の大部分を日本国内及びアジア地域で得ているため、日本及びアジア地域の経済情勢の影響を受けます。今後、日本国内においては経済情勢や景気動向の変化、少子高齢化の進展に伴う経済活動や個人消費動向の変化が、アジア地域においては中国の経済情勢や景気動向等の変化による地域全体の動向の変化が、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの製商品の売上の大部分はヘアケア(美容家電を含む)、ボディーケア、スキンケアのカテゴリーに含まれており、これらのカテゴリーの市場動向の大きな変化によって当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、既存ブランドが成長し獲得した顧客基盤や、取引先等からの随時の情報把握などビジネス基盤を活用し市場の情報をタイムリーに把握することに努め、顧客志向やマーケットの変化を考慮した事業活動を推進してまいります。 (3) 新製品開発およびポートフォリオ運営について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:中期的/影響度:中)当社グループは、継続的な成長に向けて、新製品の創出および市場投入を重要な成長ドライバーと位置付けておりますが、新製品の企画・開発・販売には不確実性が伴います。顧客ニーズの変化や市場環境の変動、競合他社による類似商品の投入等により、新製品の販売が当初の想定を下回る場合や、開発中の案件の中止等により想定した製品投入が実現しない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、独自のブランドマネジメントシステムであるIPTOS(Idea、Plan、Test、Online & Offline、Scale)に基づき、仮説検証を前提とした意思決定プロセスを構築しております。新製品開発においては、小規模な投資による市場検証(Test)を起点に、一定の評価基準に基づく段階的な投資判断およびゲート管理を行い、検証結果に応じて事業拡大(Scale)を行うことで、新製品開発に伴う不確実性の低減を図るとともに、投資効率の向上に努めております。また、IPTOSは人的資源の効率的な配分を前提としており、新規開発は少人数のチームによる小規模な体制で開始し、検証結果に応じて段階的に人的リソースを拡充する運用としております。また、IPTOSの運用のもと、複数の開発テーマを並行して保有し、一定の中止を前提とした開発ポートフォリオを設計するとともに、開発プロジェクトの継続・拡大・中止の判断を適時に行うことで、新製品パイプラインの安定的な確保を図っております。加えて、当社独自の研究開発基盤であるJBIST(日本美科学研究所)およびAI等のテクノロジーを活用し、商品開発プロセスの高度化と意思決定の精度向上に取り組んでおります。これらの取り組みにより、IPTOSを中核とした意思決定プロセスのもと、新製品開発に伴う不確実性に起因するリスクの抑制を図り、持続的な成長に向けた事業基盤の安定化に努めております (4) 原材料調達について(発生可能性:高/発生可能性のある時期:短期的/影響度:中)当社グループの製商品で使用している天然油脂や石油関連の原料の市場価格は、世界景気、地政学的リスク、需給バランス、異常気象、為替の変動等の影響を受けます。市場価格の急激な変動が生じた場合、目標とする利益を得られない可能性があります。また、需要の急激な変化やサプライヤーのトラブル発生により、製商品の市場への供給に支障をきたした場合や海外に工場がある製造委託先からの商品調達にて予測を超えた為替レートの変動がある場合は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、製商品調達価格の上昇に対して、原価低減の施策や一部海外の製造委託先での生産を行うことなどにより、その影響の軽減を図っています。また安定調達に関わるリスクに関しては、様々なサプライヤーとの協働等を積極的に行っております。なお、昨今のホルムズ海峡を巡る地政学的リスクが当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があり、現時点においてその影響を確定的に見積もることが困難な状況にあります。 (5) 特定の製造委託先への依存について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:中期的/影響度:中)当社グループの製商品の製造については、国内及び国外のメーカーに製造委託しております。当社グループは各製造委託先と良好な関係を維持しており、安定的な供給を受けております。また、多数の製造委託先と継続的な関係を保つことで、製品製造委託の代替先確保にも努めておりますが、委託先の経営方針の変更、経営悪化、供給能力の低下等により、安定的な供給を受けられなくなった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 「BOTANIST」「YOLU」「SALONIA」は特定の製造委託先及び協力工場で生産しており、ブランドの成長に伴い依存度は高くなっております。当該製造委託先の経営方針の変更、経営悪化、供給能力の低下等により、安定的な供給を受けられなくなった場合には、他の製造委託先等から供給を受けるまでの間に一時的な在庫不足になるなど、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、製造委託先での工場の分散化や他製造委託先候補の選定、安定在庫の確保・維持など、特定の製造委託先への依存による不測のリスク軽減に努めております。 (6) 自然災害・感染症等について(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:重)台風、豪雨、長雨による洪水や大規模地震、津波等の自然災害が発生した場合、当社グループの事業活動が遅延又は中断する可能性があり、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。加えて、供給元、納入先、物流などのサプライチェーンに影響が生じた場合や、当社グループの従業員に影響が生じた場合にも、同様の影響が生じる可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、BCPマニュアルを作成の上、社員に配布し、緊急対策の体制整備に努めるほか、社員と家族の安全の確保、事業活動の継続を中心に考え、国や自治体の方針または感染状況に応じた柔軟な勤務体制や働き方の推進、業務のデジタル化の推進及び新しい働き方に対する会社制度の見直し等に努めております。また、供給元や販売先その他関係先とのコミュニケーションを取りながら事業への影響の低減に努めております。 (7) 社会課題への対応について(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)地球環境問題や気候変動、プラスチックごみ問題、水資源の枯渇、原資材調達に関する環境問題、サプライチェーン上の人権問題、CO₂排出規制強化、エネルギーコストの増加、大雨や洪水によるサプライチェーンへの影響などのリスクが想定される中、当社グループのこれらサステナビリティへの取り組み、対応が不十分と評価された場合、漸次的にレピュテーションが低下する可能性があります。当社グループとしては、サステナビリティに向けた重点課題として6つのマテリアリティと目標を定め、グループ全体で取り組んでおります。ブランドポートフォリオの最適化に取り組みつつ、環境に配慮したサステナブルな容器の採用や植林活動、商品寄付活動、国際水準でのサステナビリティに関する取り組みの推進、持続可能なパーム油の生産調達の実現を目指している国際団体であるRSPOへの加盟、サプライチェーン上の取引先調査実施など、様々な取り組みを実施しております。 今後も、事業活動を通じて環境や社会により良い影響を与えられるような活動を引き続き取り組んでまいります。 (8) 安全性及びリコール発生等の品質について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループはMissionに基づいて、継続的に新規ブランド及び商品を生み出しており、常に新しいコンセプトや、機能の商品を開発すること、お客様の信頼に応えた高いレベルで安全性追求した絶えざる品質の向上に努めております。しかし、指定要件を満たさない原材料の使用や異物混入等を防止できなかった場合には、「製造物責任法(PL法)」に基づき損害賠償請求の対象となる可能性があります。また、商品の安全性に関する悪い風評が発生する場合や意図しない商品不良等により大規模なリコールが発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社グループは製造及び梱包作業委託先に対する厳正な管理体制を整備し、発売前の安全性試験を実施するなど、安全面での品質維持及びさらなる向上に努めております。また、商品の品質、安全性を担保する目的で設置した品質保証部において、新しい領域の商品開発においても常に品質を重視し、商品の品質と安全性を確保するための品質管理体制を構築しております。 (9) 海外事業の展開について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:長期的/影響度:中)当社グループは、アジア、米国を中心に海外での販売を展開しております。そのため、社内における情報収集体制を強化し、海外販売リスクの未然防止に努めております。しかしながら、予測し得ない現地の経済情勢の変化や為替相場の変動に加え、投資、貿易、外貨、税金及び営業許可に関する法的規定の変更、生活習慣の相違、労使関係及びその他政治的・社会的要因により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、グローバルでの健全な経営を遂行する組織体制や仕組みを整備し、柔軟な経営体制構築に努めております。また、本社における海外子会社の管理体制、社内規程を整備し、規則に則って業務運営や計画的監査を行い、ガバナンス体制強化を図っております。そして、為替を含めた全社の損益管理を強化することにより可能な限りリスクを軽減するよう努めております。 (10) 広告宣伝及びマーケティングについて(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループにおいては、インターネット等の広告宣伝により新規顧客を獲得しており、広告宣伝は重要なファクターであります。当社グループは、マーケティング戦略を重要な経営課題と位置づけ、効果的な広告宣伝を追求しておりますが、期待する効果をあげられない場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、前年度や類似施策の顧客獲得コストとの比較を常に行い、新規の顧客獲得手法を継続的にトライアルすること、また四半期ごとの予実管理について確認、報告を行うことにより、新規顧客獲得ペースを維持もしくは拡大するための取り組みを推進しております。 (11) レピュテーションについて(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループは、「BOTANIST」「SALONIA」「YOLU」などのマルチブランド展開を図っており、各ブランドは、当社グループのMissionに基づき、お客様の信頼に応えた商品・サービスの提供により、ブランドイメージの形成とその維持向上に十分努めております。しかしながら、当社グループの商品・サービスに関する否定的な評判や評価が世間に流布することによって信用が低下し、ブランドイメージが毀損された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、広告及びSNS活用時の不適切表現を防止する対策として、事前チェック体制の整備と社内教育に取り組んでおります。また、SNS等のモニタリングから早期のリスク発見できる体制構築を行い、当社グループのレピュテーション(評判・信用)の維持に努めております。 (12) 返品発生について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループは、国内小売店及び量販店等の商習慣に影響を受けており、過去に販売した商品について返品が生じる可能性があります。不良品等止むを得ない場合は返品を受け入れており、返品処理及び代替品の商品の配送等追加的な費用が発生することから、予測し得ない返品が多数発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、返品条件を契約書に明記し、かつ実際の返品受け入れについて事前に取引先と個別協議を行っており、不必要な返品を防ぐとともに返品発生リスクの最小化を図っております。 (13) 在庫について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループは、在庫の保有状況をモニタリングしながら生産数量と発注数量の調整を毎月実施し、滞留が予測される商品について販売施策を追加で立案することで在庫リスクの最小化を図っております。しかしながら、需要動向を見誤ったことによる欠品機会損失、ないし滞留在庫が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、ブランドの認知度等のKPIや市場状況等を用いた需要予測から商品発注量を算定する仕組みを導入しており、また分析専門部隊を設置し、過剰在庫や機会損失防止に努めております。 (14) 四半期ごとの業績変動について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:短期的/影響度:軽)当社グループは、新商品の発売や小売店での棚割り、マーケティング投資のタイミングにより、当社グループの売上高成長や営業利益推移は、年間を通じて平準化されずに四半期決算の業績が著しく変動する可能性があります。 このようなリスクを踏まえ、四半期業績の状況について株式市場との対話を強化していくとともに、ブランドポートフォリオの確立から、四半期業績の平準化に努めてまいります。 (15) 投融資について(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループは、国内外問わず出資、子会社設立、合弁事業の展開、アライアンス、M&A等の投融資を実施する場合があります。投融資については、リスク及び回収可能性を十分に事前評価し決定してまいりますが、投融資先の事業の状況が当社グループに与える影響を確実に予想することが困難な場合も有り、投融資額を回収できなかった場合や減損の対象となる事業が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、出資等の案件について、当社グループのMissionとの整合を確認し、ビジネスモデルを十分に検討した上で判断するとともに、出資後は定期的なモニタリングを継続実施してまいります。 (16) 優秀な人材確保・育成について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループは、多様な人材が活躍できる場の創出に努めております。グローバル展開を含めた今後の成長を推進するにあたり、優秀で熱意のある人材を適時に採用することが重要な課題と認識しております。しかしながら、労働市場の競争激化等の理由により、十分な人材の確保や人材育成が計画通りに進捗しなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、従業員が働きやすさとやりがいを持って働けるよう、事業成長を通して挑戦し成長できる環境を作り、魅力的な人事制度の構築を継続的に推進してまいります。また、事業や組織の成長を促す人事部門を中心に、継続的に組織構築を推進してまいります。 (17) 内部管理体制について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループは、今後の事業運営及び事業拡大に対応するため、内部管理体制について一層の充実を図る必要があると認識しております。今後、事業規模の拡大に合わせ、内部管理体制も充実・強化していく方針でありますが、事業規模に適した内部管理体制の構築に遅れが生じた場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、各社内規程及び法令順守を徹底してまいります。なお、当社は連結財務諸表の「注記事項(追加情報)」に記載のとおり、過去において関連当事者取引に対する組織的な管理体制に不備が認められ、過去に提出済みの有価証券報告書に記載されている連結財務諸表を訂正するとともに、内部統制においても過去に遡って財務報告に重要な影響を及ぼす開示すべき重要な不備があったと判断いたしました。こちらにつきましても、再発防止策を策定し、実行することで適正な内部統制の整備及び運用を図ってまいります。内部統制に関する詳細は、2026年5月15日提出の内部統制報告書をご参照ください。 (18) 情報セキュリティについて(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループは、事業を展開する上で、当社グループ、取引先及びお客様の機密情報を保持しております。近年のインターネット環境をはじめとするネットワーク環境は、コンピュータウイルスやセキュリティ侵害による個人情報を含む情報漏洩、滅失または毀損のリスクが増大する傾向にあります。万一不測の事態により情報漏洩、滅失または毀損が発生した場合は、社会的信頼の失墜、機密保持契約違反による損害賠償責任等の発生、当社グループのノウハウの流出または逸失による競争力の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、システムメンテナンスや情報管理対策を講じており、また使用するサーバー設備やネットワークを常時監視し、障害の兆候が見られた場合には、システム担当の役職員に対して即時通知がされるなどシステム障害の発生を未然に防ぐことに努めております。また、個人情報については、公益社団法人日本通信販売協会が定める「個人情報保護ガイドライン」および個人情報保護規程及び情報セキュリティ関連規程に基づき管理を行い、またプライバシーマークを取得し社内で運用する他、社内教育や研修の徹底、システム整備の実施などに取り組んでおります。 (19) 法規等の遵守について(発生可能性:中/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループが取り扱うヘアケア及びスキンケア(以下「化粧品」)、健康食品及びサプリメント(以下「食品」)、及び美容家電の各商品は、その製造、品質・安全管理、表示・広告、販売等において各関係法令の規制を受けております。例えば、化粧品は主に「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「薬機法」)」、食品は「食品衛生法」、「健康増進法」、美容家電は「製造物責任法(PL法)」等の規制を受けます。将来的にかかる法令の変更又は新たな法令の施行等があった場合は、当社グループの主要な事業活動が制限される可能性があります。なお、各商品の表示・広告においては、それらの法規制以外にも「不当景品類及び不当表示防止法」の規制を受けます。更に、販売方法により「特定商取引に関する法律」、容器の種類により「容器包装に係る分別収集及び再商品化の促進等に関する法律」等が適用されます。このようなリスクを踏まえ、当社グループでは、各関係法令のチェック体制を整備し、コンプライアンス規程の制定及び運用、必要に応じて各種法令を管轄する省庁への確認、役職者への周知及び研修の実施等を行い、法令順守の徹底を図っております。 (20) 知的財産保護等について(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当社グループでは、自社商品の保護及び競合他社との優位性を保つため、特許権、商標権、意匠権等の知的財産権確保による自社権益の保護に努めておりますが、模倣品等による権利侵害がなされる可能性があります。また、当社グループは第三者の知的財産権を侵害しないよう、商品開発には十分な調査を行った上で事業活動を行っておりますが、万一、当社グループが、第三者より権利侵害として訴えを受けた場合、その結果によっては、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、製品企画、開発時でのコンセプトや重要な訴求ワードの法務確認、商品上市前の商標権等の取得により知的財産権の確保に努めております。また、第三者による模倣品の製造販売の防止として、当社の知的財産権に対する侵害事例の調査を行っております。 (21) 重要な訴訟等について(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:中)当連結会計年度において、当社グループに重大な影響を及ぼす訴訟等は提起されていませんが、将来、重要な訴訟等が発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、法務部門による契約の事前審査や知的財産権の管理、法令や契約等の遵守のためのコンプライアンス規程を定めて社内教育やコンプライアンス体制の充実に努めております。 (22) 株式価値の希薄化について(発生可能性:低/発生可能性のある時期:特定時期無し/影響度:軽)当社グループは、当社グループ役員、従業員に対するインセンティブを目的として、新株予約権を付与しております。本書提出日の前月末時点において、これらの新株予約権による潜在株式数は114,147株であり、発行済株式総数の約0.6%に相当しております。これらの新株予約権の行使が行われた場合、発行済株式総数が増加し、1株当たりの株式価値が希薄化する可能性があり、この株式価値の希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。