4886

あすか製薬ホールディングス(4886)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

医薬品 医薬品

事業の概要

  • 持株会社体制
    あすか製薬ホールディングスは、2021年4月に設立された持株会社です。傘下のグループ会社(子会社5社、関連会社4社)の経営管理を行い、グループ全体の戦略策定や資源配分を通じて、企業価値の向上を目指しています。これにより、各事業会社はそれぞれの専門性を活かしつつ、グループ全体としてのシナジーを追求できる体制となっています。
  • 医薬品事業が主力
    グループの中核事業は、医療用医薬品の製造・販売を行う医薬品事業です。病院や診療所で処方される医薬品を開発し、患者さんの健康に貢献しています。この事業がグループ全体の売上の大部分を占めており、収益の柱となっています。
  • 多角的な事業展開
    医薬品事業に加え、動物用医薬品や飼料添加物を扱うアニマルヘルス事業、海外市場での医薬品事業、さらには臨床検査や医療機器などを手掛けるその他事業も展開しています。これにより、特定の事業に依存するリスクを分散し、幅広い分野で収益機会を追求するビジネスモデルを構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 医薬品事業
    主に医療用医薬品の製造・販売を行っています。この事業は、グループの主力であり、最新年度の売上高は566.55億円、営業利益は63.49億円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。病院や診療所で処方される医薬品の開発・供給を通じて、人々の健康に貢献しています。
  • アニマルヘルス事業
    主に動物用医薬品や飼料添加物などの製品を製造・販売しています。この事業は、最新年度の売上高が72.46億円、営業利益が3億円です。ペットや家畜の健康維持・増進に貢献しており、医薬品事業とは異なる市場で収益を上げています。
  • 海外事業およびその他事業
    海外事業は主に海外で医療用医薬品を製造・販売しており、グローバルな展開を目指しています。その他事業には、臨床検査や医療機器などの事業が含まれており、多角的な事業展開を通じてリスク分散と新たな収益機会の創出を図っています。これらの事業は、グループ全体の成長戦略において重要な役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PharmaceuticalBusiness 地域 567 63 11.2%
AnimalHealthBusiness 地域 72 3 4.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2025|676 文字
3【事業の内容】 当社は、2021年4月1日付で単独株式移転の方法により、あすか製薬株式会社の完全親会社として設立され、持株会社としてグループ会社の経営管理及びそれに附帯する業務を行っております。 当社グループ(当社および当社の関係会社)は、当社、子会社5社、関連会社4社により構成されており、主な事業内容と当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。 なお、次の4部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 医薬品事業     ……主に医療用医薬品を製造・販売しております。  アニマルヘルス事業 ……主に動物用医薬品、飼料添加物等の製品を製造・販売しております。  海外事業      ……主に海外で医療用医薬品を製造・販売しております。  その他事業     ……臨床検査および医療機器等の事業を含んでおります。 事業の系統図は次のとおりです。  (注)1.あすか製薬㈱、㈱あすか製薬メディカル、あすかアニマルヘルス㈱の3社は当社の連結子会社です。    2.なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しております。これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
薬価基準の改定をはじめとして、医療制度や健康保険に関わる行政施策の動向により影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
医療用医薬品は薬事行政により様々な規制を受けており、多額の費用と長い年月を要する研究開発が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:研究開発に関するリスク / 副作用に関するリスク / 法規制、制度改革に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

あすか製薬は、独自の医薬品の研究開発・製造・販売を行う企業であり、特に婦人科領域におけるブランド力と一定の特許ポートフォリオを持つ。しかし、大手製薬企業と比較すると、その無形資産の規模や新規大型特許の創出能力は限定的と見られる。特定の疾患領域に特化している点は強みとなりうる。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

医療用医薬品は、医師の処方箋に基づき使用されるため、既存の処方パターンや患者への効果・副作用のデータ蓄積により、一定のスイッチング・コストが発生する。しかし、ジェネリック医薬品の普及や、より効果的な新薬の登場により、スイッチングは完全に排除されるものではない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

医薬品の研究開発・販売モデルにおいて、直接的なネットワーク効果はほとんど見られない。プラットフォーム型ビジネスとは異なり、ユーザー(患者や医師)が増えることで、製品自体の価値が向上する構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

医薬品製造には高度な品質管理と設備投資が必要であり、一般的にコスト競争力は出しにくい。あすか製薬が特定の製造プロセスで効率化を図っている可能性はあるが、業界全体として構造的なコスト優位性を築くことは困難である。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

あすか製薬は、特定の疾患領域に特化することで、その領域における一定の規模の経済性を享受している可能性がある。しかし、グローバルな大手製薬企業と比較すると、研究開発費や販売網の規模において劣後しており、業界全体を代表するような効率規模の優位性は限定的である。

  • 特許による保護
    あすか製薬グループの事業は、多くの特許によって保護されています。これにより、他社の模倣を防ぎ、自社製品の競争優位性を維持しています。特許は、研究開発に投じた多額の費用と時間を回収し、将来の収益を確保するための重要な資産です。
  • 専門性の高い事業領域
    医療用医薬品、動物用医薬品、臨床検査など、専門性の高い分野で事業を展開しています。これらの分野は、高度な技術力や専門知識が求められるため、新規参入が容易ではありません。長年の経験と実績により培われた専門性は、グループの強みとなっています。
  • 特定の取引先との関係性
    グループの売上高の約9割を特定の取引先が占めていると記載されています。これは、その取引先との強固な関係性や信頼関係を築いていることを示唆しています。安定した取引関係は、事業の安定性につながる可能性がありますが、同時にその取引先への依存度が高いという側面も持ち合わせています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は、「先端の創薬を通じて人々の健康と明日の社会に貢献する」という経営理念の下、「医療用医薬品事業」を中核に「アニマルヘルス事業」、「検査事業」の医療関連ビジネスを通し、社会から信頼される会社として成長・発展していきたいと考えております。 また、健康や生活に対する価値観の多様化やビジネス環境の変化が急速に進む中、当社グループは機動的な意思決定とガバナンス強化を目的として、2021年度からホールディングス体制をスタートしております。当社グループの中核となる国内医療用医薬品事業では産婦人科等のスペシャリティ領域でリーディングカンパニーとして飛躍するとともに、これまでの事業を軸に「予防、検査・診断、治療、予後」のヘルスケア市場全体において、国内外にわたって事業を展開する「トータルヘルスケアカンパニー」を目指していきます。さらに今後も「いのち」に関わる企業として持続的な成長と社会課題の解決を図る事に加えて、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた活動を推進し、豊かな社会の実現にむけて貢献してまいります。(2)目標とする経営指標 当社グループは2021年4月から2026年3月末までの中期経営計画を策定しております。その最終年度である2025年度には、売上高700億円、営業利益率8%、自己資本当期純利益率(ROE)8%の達成を目標としております。(3)中長期的な会社の経営戦略および会社の対処すべき課題 当社グループでは2021年度からスタートした中期経営計画において、これまで築いてきた基盤をより発展させつつ、当社グループが目指す「スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニー」の実現にむけ、以下の7つの戦略に取り組んでまいります。1.スペシャリティ領域の取り組み強化による企業価値向上にむけて、産婦人科製品の継続的な開発・販売を通じ、女性のクオリティオブライフ向上に貢献します。さらに発売から100年を超える甲状腺ホルモン剤を中心に、甲状腺領域疾患の啓発活動を推進してまいります。2.新薬の継続的創出のため、オープンイノベーションの活用やロンドンオフィスとの連携によるグローバルベースなアライアンス活動に取り組みます。3.海外事業の展開の一環として、アジアを中心に提携先との協力関係を進めていきます。4.トータルヘルスケア実現に向けた新たな価値提供にむけ、検査事業における低侵襲な検査法のビジネス確立を進めます。また畜水産領域の繁殖・免疫と栄養の強みを伸ばし、コンパニオンアニマルの健康を支える製品の開発・販売を行います。5.財務基盤の強化のため、IT活用等による業務効率化、コスト削減を推進します。6.社会からの信頼を得る会社であり続けるために、信頼性を重視する組織風土の醸成とコンプライアンスの徹底により、生命関連企業としての責任を果たしてまいります。7.成長戦略を実現するための人材活用にむけ、新人事制度による多様なキャリア志向に対応できる組織体制づくりとともに、計画的な教育研修により能力拡大をはかります。  具体的な取り組みとして、中核となる医薬品事業を行うあすか製薬株式会社においては、臨床試験を進めているAKP-022(レルゴリクス配合剤)、LPRI-CF113(ドロスピレノン)、AKP-009(ルダテロン酢酸エステル)の開発ステージアップを進めてまいります。製造販売承認申請しておりましたLF111(ドロスピレノン)については2025年5月19日に承認を取得し、発売に向けて鋭意準備中です。LF111は国内で初めて承認されたプロゲスチン単剤の経口避妊剤であり、避妊を希望する方へ新たな選択肢を提供できるものと期待しております。また、新たな創薬研究活動としてイオンチャネルに対する創薬基盤技術を導入するとともに、オープンイノベーションを活用し獲得した創薬シーズのステージアップを図っていきます。加えて、内科・産婦人科・泌尿器科領域を中心とした導出入活動により、パイプライン拡充に努めてまいります。同社の営業活動においては、産婦人科をはじめとする重点領域を中心とした情報提供活動を行うために導入したスペシャリティエリア制の確立により、質の高い情報提供とウェビナー等を活用した効率的な営業活動を継続していきます。主に子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「レルミナ」や月経困難症治療剤「ドロエチ」等、業績に貢献する製品に加え、コ・プロモーション活動を実施している月経困難症治療剤「ジェミーナ」、鉄欠乏性貧血治療薬「リオナ」等の情報提供を通じて産婦人科領域でのプレゼンスをさらに向上させていきます。肝性脳症における高アンモニア血症の改善を適応とする「リフキシマ」についても、引き続き普及・浸透を進めることでアンメット・メディカル・ニーズに貢献していきます。さらに国内シェアが9割を超える甲状腺ホルモン剤「チラーヂン」は医療現場において欠かすことのできない薬剤であり、安定供給体制を堅持するとともに、甲状腺領域のリーディングカンパニーとして引き続き啓発活動等に取り組んでまいります。 海外事業の展開においては今後の成長が期待される東南アジア、その中でもベトナムに着目し、2021年に現地製薬企業であるHa Tay Pharmaceutical Joint Stock Company(ハタファー社)との協業を開始しております。ハタファー社新工場の建設・稼働に向けた協業を継続する中で、両社のさらなる成長と企業価値向上のため、2025年2月にハタファー社の連結子会社化を発表しました。製造・販売・開発等、全面的な事業活動において次のステップへ移行し、東南アジアでのプレゼンス拡大に努めてまいります。 また、トータルヘルスケアカンパニーの実現に向け、他社との協業を発展させていくための活動を強化しています。フューチャーベンチャーキャピタル株式会社(現ミライドア株式会社)と共同設立したコーポレートベンチャーキャピタルファンド「あすかイノベーションファンド」を通じて女性の健康課題解決に向けたスタートアップとの協業により新たな価値創造を目指してまいります。さらに動物用医薬品・飼料添加物等を販売するあすかアニマルヘルス株式会社においては、アニマルウェルフェアに貢献できる製品の開発・発売を継続して進めており、成長が期待されるコンパニオンアニマル向けの製品の一層の浸透を進めてまいります。加えて、検査事業を行う株式会社あすか製薬メディカルでは、ステロイドホルモンを測定する技術を応用した毛髪ホルモン量測定キットを開発し、新たなビジネスを展開しています。男性ホルモンの1つであるテストステロンや女性ホルモンの1つであるプロゲステロン等、人での毛髪ホルモン量測定キットに加え、新たに猫の体毛からホルモン量を測定できるキットを発売しました。今後も当社グループが一丸となって活動を推進することでトータルヘルスケアカンパニーの実現に努めてまいります。 当社は「先端の創薬を通じて人々の健康と明日の社会に貢献する」という経営理念のもと、事業を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。2021年4月以降、ESG委員会の設置、サステナビリティ担当取締役の選任、グループ経営企画部内に専門部署を設置し「ESG推進会議」、「推進責任者会議」の運営など、取り組み体制を強化してまいりました。当社の取り組みは「健康経営優良法人 ホワイト500」7年連続認定、「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」選定等、外部から高い評価を受けており、引き続き社会価値の創出による持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざしてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社は、「先端の創薬を通じて人々の健康と明日の社会に貢献する」という経営理念の下、「医療用医薬品事業」を中核に「アニマルヘルス事業」、「検査事業」の医療関連ビジネスを通し、社会から信頼される会社として成長・発展していきたいと考えております。 また、健康や生活に対する価値観の多様化やビジネス環境の変化が急速に進む中、当社グループは機動的な意思決定とガバナンス強化を目的として、2021年度からホールディングス体制をスタートしております。当社グループの中核となる国内医療用医薬品事業では産婦人科等のスペシャリティ領域でリーディングカンパニーとして飛躍するとともに、これまでの事業を軸に「予防、検査・診断、治療、予後」のヘルスケア市場全体において、国内外にわたって事業を展開する「トータルヘルスケアカンパニー」を目指していきます。さらに今後も「いのち」に関わる企業として持続的な成長と社会課題の解決を図る事に加えて、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた活動を推進し、豊かな社会の実現にむけて貢献してまいります。(2)目標とする経営指標 当社グループは2021年4月から2026年3月末までの中期経営計画を策定しております。その最終年度である2025年度には、売上高700億円、営業利益率8%、自己資本当期純利益率(ROE)8%の達成を目標としております。(3)中長期的な会社の経営戦略および会社の対処すべき課題 当社グループでは2021年度からスタートした中期経営計画において、これまで築いてきた基盤をより発展させつつ、当社グループが目指す「スペシャリティファーマを基盤とするトータルヘルスケアカンパニー」の実現にむけ、以下の7つの戦略に取り組んでまいります。1.スペシャリティ領域の取り組み強化による企業価値向上にむけて、産婦人科製品の継続的な開発・販売を通じ、女性のクオリティオブライフ向上に貢献します。さらに発売から100年を超える甲状腺ホルモン剤を中心に、甲状腺領域疾患の啓発活動を推進してまいります。2.新薬の継続的創出のため、オープンイノベーションの活用やロンドンオフィスとの連携によるグローバルベースなアライアンス活動に取り組みます。3.海外事業の展開の一環として、アジアを中心に提携先との協力関係を進めていきます。4.トータルヘルスケア実現に向けた新たな価値提供にむけ、検査事業における低侵襲な検査法のビジネス確立を進めます。また畜水産領域の繁殖・免疫と栄養の強みを伸ばし、コンパニオンアニマルの健康を支える製品の開発・販売を行います。5.財務基盤の強化のため、IT活用等による業務効率化、コスト削減を推進します。6.社会からの信頼を得る会社であり続けるために、信頼性を重視する組織風土の醸成とコンプライアンスの徹底により、生命関連企業としての責任を果たしてまいります。7.成長戦略を実現するための人材活用にむけ、新人事制度による多様なキャリア志向に対応できる組織体制づくりとともに、計画的な教育研修により能力拡大をはかります。  具体的な取り組みとして、中核となる医薬品事業を行うあすか製薬株式会社においては、臨床試験を進めているAKP-022(レルゴリクス配合剤)、LPRI-CF113(ドロスピレノン)、AKP-009(ルダテロン酢酸エステル)の開発ステージアップを進めてまいります。製造販売承認申請しておりましたLF111(ドロスピレノン)については2025年5月19日に承認を取得し、発売に向けて鋭意準備中です。LF111は国内で初めて承認されたプロゲスチン単剤の経口避妊剤であり、避妊を希望する方へ新たな選択肢を提供できるものと期待しております。また、新たな創薬研究活動としてイオンチャネルに対する創薬基盤技術を導入するとともに、オープンイノベーションを活用し獲得した創薬シーズのステージアップを図っていきます。加えて、内科・産婦人科・泌尿器科領域を中心とした導出入活動により、パイプライン拡充に努めてまいります。同社の営業活動においては、産婦人科をはじめとする重点領域を中心とした情報提供活動を行うために導入したスペシャリティエリア制の確立により、質の高い情報提供とウェビナー等を活用した効率的な営業活動を継続していきます。主に子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「レルミナ」や月経困難症治療剤「ドロエチ」等、業績に貢献する製品に加え、コ・プロモーション活動を実施している月経困難症治療剤「ジェミーナ」、鉄欠乏性貧血治療薬「リオナ」等の情報提供を通じて産婦人科領域でのプレゼンスをさらに向上させていきます。肝性脳症における高アンモニア血症の改善を適応とする「リフキシマ」についても、引き続き普及・浸透を進めることでアンメット・メディカル・ニーズに貢献していきます。さらに国内シェアが9割を超える甲状腺ホルモン剤「チラーヂン」は医療現場において欠かすことのできない薬剤であり、安定供給体制を堅持するとともに、甲状腺領域のリーディングカンパニーとして引き続き啓発活動等に取り組んでまいります。 海外事業の展開においては今後の成長が期待される東南アジア、その中でもベトナムに着目し、2021年に現地製薬企業であるHa Tay Pharmaceutical Joint Stock Company(ハタファー社)との協業を開始しております。ハタファー社新工場の建設・稼働に向けた協業を継続する中で、両社のさらなる成長と企業価値向上のため、2025年2月にハタファー社の連結子会社化を発表しました。製造・販売・開発等、全面的な事業活動において次のステップへ移行し、東南アジアでのプレゼンス拡大に努めてまいります。 また、トータルヘルスケアカンパニーの実現に向け、他社との協業を発展させていくための活動を強化しています。フューチャーベンチャーキャピタル株式会社(現ミライドア株式会社)と共同設立したコーポレートベンチャーキャピタルファンド「あすかイノベーションファンド」を通じて女性の健康課題解決に向けたスタートアップとの協業により新たな価値創造を目指してまいります。さらに動物用医薬品・飼料添加物等を販売するあすかアニマルヘルス株式会社においては、アニマルウェルフェアに貢献できる製品の開発・発売を継続して進めており、成長が期待されるコンパニオンアニマル向けの製品の一層の浸透を進めてまいります。加えて、検査事業を行う株式会社あすか製薬メディカルでは、ステロイドホルモンを測定する技術を応用した毛髪ホルモン量測定キットを開発し、新たなビジネスを展開しています。男性ホルモンの1つであるテストステロンや女性ホルモンの1つであるプロゲステロン等、人での毛髪ホルモン量測定キットに加え、新たに猫の体毛からホルモン量を測定できるキットを発売しました。今後も当社グループが一丸となって活動を推進することでトータルヘルスケアカンパニーの実現に努めてまいります。 当社は「先端の創薬を通じて人々の健康と明日の社会に貢献する」という経営理念のもと、事業を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。2021年4月以降、ESG委員会の設置、サステナビリティ担当取締役の選任、グループ経営企画部内に専門部署を設置し「ESG推進会議」、「推進責任者会議」の運営など、取り組み体制を強化してまいりました。当社の取り組みは「健康経営優良法人 ホワイト500」7年連続認定、「Nextなでしこ 共働き・共育て支援企業」選定等、外部から高い評価を受けており、引き続き社会価値の創出による持続的成長と中長期的な企業価値向上をめざしてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度においては、国内経済は堅調な企業業績等から緩やかな回復基調にあるものの、世界的な金融引き締めに伴う影響や地政学リスクの高まり、米国の関税政策の動向等、経済環境は引き続き不確実性が高い状況が続いております。当社グループの中核となる医薬品事業におきましては、毎年の薬価改定等、継続的な医療費抑制政策の影響を受け引き続き厳しい事業環境にあります。このような状況下においても、当社グループの事業は重点品目の伸長等により、前年度を上回る売上高となりました。 当連結会計年度における当社経営成績は以下のとおりであります。 2024年3月期(百万円)2025年3月期(百万円)増減額(百万円)増減率(%)売上高62,84364,1391,2962.1%営業利益6,5005,331△1,168△18.0%経常利益6,5225,107△1,414△21.7%親会社株主に帰属する当期純利益7,5455,101△2,444△32.4%  当連結会計年度の当社グループの売上高は前年同期から1,296百万円増加し、64,139百万円となりました。これは主に産婦人科領域の製品群等が堅調に推移した医療用医薬品事業に加えて、飼料添加物製品群が伸長したアニマルヘルス事業の増収によるものであります。また、売上原価率が前年同期比0.1%低下し、売上原価が32,803百万円となったことにより、売上総利益は前年同期から670百万円増の31,335百万円となりました。一方で、販売費及び一般管理費は研究開発の進展による費用増等の影響から、前年同期から1,839百万円増の26,003百万円となり、その結果、営業利益は前年同期から1,168百万円減の5,331百万円となりました。経常利益につきましては、営業外収益を398百万円、営業外費用を622百万円計上したことから5,107百万円となりました。また、特別利益として投資有価証券の売却益を127百万円、持分法適用関連会社であるベトナム製薬企業Ha Tay Pharmaceutical Joint Stock Companyの連結子会社化に伴う子会社化関連損益を1,257百万円計上する一方、無形固定資産の減損に伴う特別損失を300百万円計上したため、親会社株主に帰属する当期純利益は5,101百万円となりました。これを前年同期比でみると、前期に投資有価証券の売却に伴う特別利益を計上した反動から2,444百万円の減益となります。 セグメントの業績は次のとおりであります。 (医薬品事業) 内科、産婦人科、泌尿器科の3分野に注力している医薬品事業は薬価改定の影響を受けつつも全般的に堅調に推移しました。製品別にみると、産婦人科領域において子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「レルミナ」が10,531百万円(前年同期比6.3%増)と順調に伸長したほか、2022年6月から販売を開始した月経困難症治療剤「ドロエチ」が7,502百万円(同22.5%増)と前年に続き大きく増加しました。さらに内科領域の主力品である甲状腺ホルモン剤「チラーヂン」が8,113百万円(同3.2%増)、難吸収性リファマイシン系抗菌薬「リフキシマ」も6,455百万円(同10.1%増)と堅調に推移しました。泌尿器科領域ではLH-RH誘導体マイクロカプセル型徐放性製剤「リュープロレリン」が4,003百万円(同9.6%減)となりました。 以上の結果、売上高は56,655百万円(同1.1%増)、セグメント利益は6,349百万円(同17.0%減)となりました。 (アニマルヘルス事業) 動物用医薬品、飼料添加物等の製品を販売しているアニマルヘルス事業においては、飼料添加物等が増収に転じたことに加えて、動物用医薬品の増収により、売上高は7,246百万円(前年同期比8.7%増)、セグメント利益は300百万円(同53.7%増)となりました。 (その他事業) 臨床検査、医療機器等の各事業を展開しているその他事業については、売上高は237百万円(前年同期比45.8%増)、セグメント利益は2百万円(前年同期は125百万円の損失)となりました。 ② 財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ9,789百万円増加し、100,534百万円となりました。これは主に、投資有価証券および現金及び預金が減少しましたが、建設仮勘定およびのれんが増加したためであります。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,523百万円増加し、31,339百万円となりました。これは主に、買掛金および短期借入金が増加しましたが、未払法人税等が減少したためであります。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7,265百万円増加し、69,195百万円となりました。これは、非支配株主持分および親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加によるものであります。  自己資本比率は前連結会計年度末から3.2ポイント低下し65.0%となっております。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ6,135百万円減少し、10,603百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動におけるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果増加した資金は、2,485百万円(前年同期は1,486百万円の増加)となりました。これは主に、法人税等の支払額の減少はありましたが、税金等調整前当期純利益の計上によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果減少した資金は、6,124百万円(前年同期は1,706百万円の増加)となりました。これは主に、有形固定資産の取得によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果減少した資金は、2,956百万円(前年同期は3,943百万円の減少)となりました。これは主に、長期借入金の返済によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)医薬品事業(百万円)16,621102.1アニマルヘルス事業(百万円)53567.9合計(百万円)17,156100.5 (注)金額は製造原価によっております。 b.商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)医薬品事業(百万円)7,19369.0アニマルヘルス事業(百万円)7,095127.1その他(百万円)3394.9合計(百万円)14,32289.3 (注)金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 c.受注実績当社グループは販売計画、在庫状況に基づいて生産計画を立て、これによって生産しているため、受注生産は行っておりません。 d.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)前年同期比(%)医薬品事業(百万円)56,655101.1アニマルヘルス事業(百万円)7,246108.7その他(百万円)237145.8合計(百万円)64,139102.1 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)武田薬品工業㈱54,56486.855,48586.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当連結会計年度における財政状態の分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」に記載しております。 b.経営成績の分析当連結会計年度の当社グループの売上高は前連結会計年度と比べて1,296百万円増加し、64,139百万円(前期比2.1%増)となりました。これは主に、内科、産婦人科、泌尿器科の3分野に注力している医薬品事業が薬価改定の影響を受けつつも全般的に堅調に推移し、産婦人科領域において子宮筋腫・子宮内膜症治療剤「レルミナ」が10,531百万円(前期比6.3%増)と順調に伸長したほか、2022年6月から販売を開始した月経困難症治療剤「ドロエチ」が7,502百万円(前期比22.5%増)と前連結会計年度に続き大きく増加するなど、医薬品事業の売上高が56,655百万円(前期比1.1%増)となったためであります。売上原価は前連結会計年度と比べて625百万円増加し、32,803百万円(前期比1.9%増)となりました。売上原価率は51.1%となり、前連結会計年度に比べ0.1%低下しました。これは主に、先発医薬品であるレルミナ、チラーヂン、リフキシマの伸長による製品ミックスの改善等が寄与したためであります。この結果、売上総利益は前連結会計年度と比べて670百万円増加し、31,335百万円(前期比2.2%増)となりました。販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べて1,839百万円増加し、26,003百万円(前期比7.6%増)となりました。これは主に、減価償却費が減少したものの研究開発の進展に伴い研究開発費が増加したためであります。この結果、営業利益は前連結会計年度と比べて2,302百万円増加し、5,331百万円(前期比18.0%減)となりました。営業外収益は前連結会計年度と比べて16百万円減少し、398百万円(前期比3.9%減)となりました。また、営業外費用は前連結会計年度と比べて229百万円増加し、622百万円(前期比58.3%増)となりました。この結果、経常利益は前連結会計年度と比べて1,414百万円減少し、5,107百万円(前期比21.7%減)となりました。特別利益は前連結会計年度と比べて1,955百万円減少し、1,384百万円(前期比58.5%減)となりました。これは、前期に投資有価証券売却益を計上した反動によるものであります。また、法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額の合計は、前連結会計年度と比べて1,225百万円減少し、1,091百万円(前期比52.9%減)となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて2,444百万円減少し、5,101百万円(前期比32.4%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 b.資本の財源及び資金の流動性についての分析当社グループは、事業活動の維持・拡大に必要な資金を安定的に確保するとともに、資金需要に応じた資金調達を行うことを基本的な方針としております。当社グループの運転資金需要の主なものは、製品製造費用、商品仕入、研究開発費や販売促進費等の販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、長期資金需要の主なものは、生産および研究開発のための設備投資や開発パイプラインの拡充に向けた投資等であります。運転資金需要は自己資金および取引金融機関からの短期借入を基本としており、長期資金需要は自己資金および取引金融機関からの長期借入を基本としております。資金の流動性につきましては、現金及び現金同等物に加え、取引金融機関とコミットメントライン契約を締結し、手元流動性を確保しております。なお、当連結会計年度末における借入金の残高は前連結会計年度末と比べて1,418百万円増加し、10,903百万円(前期末比15.0%増)となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は前連結会計年度末と比べて6,136百万円減少し、10,603百万円(前期末比36.7%減)となっております。 ③ 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは、過去の実績や現状等を勘案し合理的な基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 ④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは2021年4月から2026年3月末までの中期経営計画を策定しております。その最終年度である2025年度には、売上高700億円、営業利益率8%、自己資本当期純利益率(ROE)8%を目標としております。 今後も「第2 事業の状況 1.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)中長期的な会社の経営戦略および会社の対処すべき課題」に記載のとおり、中期経営計画に基づき、目標達成に向けた取り組みを推進してまいります。

事業リスク

  • 研究開発の不確実性
    医薬品の研究開発には、多額の費用と長い年月がかかりますが、必ずしも新製品や新技術の創出につながるとは限りません。開発中の医薬品が期待通りの効果を示さなかったり、安全性に問題が見つかったりした場合、開発中止となり、これまでの投資が無駄になる可能性があります。これは、グループの経営成績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
  • 法規制・制度改革の影響
    医療用医薬品事業は、薬価基準の改定や医療制度、健康保険制度に関わる行政施策によって大きな影響を受けます。国の方針変更により薬価が引き下げられたり、販売方法に新たな規制が課されたりした場合、グループの売上や利益が減少し、経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定取引先への依存
    グループの売上高の約9割を特定の取引先が占めているため、その取引先との関係に大きな変化が生じた場合、グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。例えば、取引先の経営方針の変更や、取引条件の見直しなどがあった場合、売上が大幅に減少するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|2,036 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)研究開発に関するリスク医薬品の研究開発には、多額の費用と長い年月を要しますが、新製品または新技術の創出へと結実する確率は決して高くありません。現在の開発品についても、期待した有効性が証明できない場合や安全性の面で問題が明らかとなった場合には、開発の継続を断念しなければならない可能性があります。このような場合、開発品によっては当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (2)副作用に関するリスク医薬品は、十分な安全性試験と厳しい審査を経てから承認、販売されます。しかし、市販後に、発売時には予測されなかった新たな副作用が発見され、製品の販売中止・回収等を余儀なくされた場合は、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (3)法規制、制度改革に関するリスク当社グループの売上高の大部分を占める医療用医薬品は、薬事行政により様々な規制を受けています。薬価基準の改定をはじめとして、医療制度や健康保険に関わる行政施策の動向によっては、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (4)知的財産権に関するリスク当社グループの事業は多くの特許によって保護されています。当社グループでは、特許等知的財産権を適切に管理し、第三者からの侵害に注意を払っておりますが、当社グループが保有する知的財産権が第三者から侵害を受けた場合、期待される収益が失われる可能性があります。また当社グループの事業活動が第三者の知的財産権に抵触する場合には、係争に至り、また当該事業の中止に繋がるなど、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (5)他社との提携に関するリスク当社グループは、研究、開発、製造において、他社と連携し共同研究、製品導出入、委受託製造などを行っておりますが、今後、何らかの事情により契約変更もしくは契約解消が発生した場合、また、提携先の経営統合・組織変更、経営方針の変更、株主の変動などが生じた場合、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (6)製造・安定供給に関するリスク当社グループおよび提携先等の製造施設・物流施設等において、技術上もしくは法規制上の問題発生や火災その他の災害による操業停止等により、医薬品の供給が休止もしくは著しく停滞した場合、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (7)特定取引先との関係について当社グループは、取引先の上位1社で約9割の売上高を占めております。今後も継続し取引を行う方針ですが、万が一取引関係等に大きな変化が生じた場合、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (8)大規模な災害等に関するリスク当社グループでは、防災管理体制を整備し、事業継続計画(BCP)の策定等の各種対策を推進しておりますが、想定を超える大規模災害や事故、パンデミック等が発生し、当社グループの本社、工場、研究所、事業所等の破損もしくは事業活動の停滞、操業停止等に陥った場合、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (9)訴訟に関するリスク当社グループは、事業活動を継続していく過程において、医薬品の副作用、製造物責任、労務問題、公正取引等に関する訴訟を提起される可能性があります。これにより、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (10)情報セキュリティと情報管理に関するリスク当社グループは、各種情報システムを使用しているため、システムの障害やコンピューターウイルス等により、業務が阻害される可能性があります。また、個人情報を含め多くの機密情報を保有しておりますが、これらが社外に漏洩した場合には、損害賠償、行政処分、社会的信用の毀損等により、当社グループの経営成績および財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 (11)海外に関するリスク海外での事業展開においては、現地の政治不安や経済情勢の急激な変化、法的規制の変更等、事業環境のリスクが顕在化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、現地子会社や提携企業と定期的にリスク情報の収集・交換を実施し、適宜連携して対応することにより、リスクの低減に努めております。 なお、上記以外にもさまざまなリスクがあり、ここに記載されたものが当社グループの全てのリスクではありません。

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