事業の概要
- ホテル運営事業: ワシントンホテルは、「ワシントンホテルプラザ」と「ワシントンR&Bホテル」の2つのブランドを中心にホテルを運営しています。これらのホテル事業が収益の98%を占めており、ゴルフ場クラブハウス内レストランの運営受託はごくわずかです。宿泊客からの料金が主な収入源となります。
- 客室販売チャネル: 主な客室販売経路は、自社予約サイト「ワシントンネット」と、じゃらんや楽天トラベルなどのオンライン旅行予約サイトです。2025年3月期にはインターネット経由の販売が全体の75.9%を占め、特に自社サイト「ワシントンネット」が16.9%を占めています。
- 会員システムによる囲い込み: 「ワシントンネット」は、入会費・年会費無料の会員システムで、50万人以上の会員がいます。宿泊料金の7%という高いポイント還元率や、最終宿泊日から2年間という長い有効期限(実質半永久的)を提供し、リピーターの獲得と顧客の囲い込みを図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- ホテル事業(単一セグメント): ワシントンホテルは、ホテル事業を単一セグメントとしています。これは、事業全体がホテル運営に集中しており、他の事業が収益に占める割合が非常に小さいためです。投資家は、ホテル事業の動向に注目して分析することになります。
- ワシントンホテルプラザ: 1969年開業の歴史あるブランドで、主要駅や繁華街に近い立地に18ホテルを展開しています。ビジネスパーソンを中心に支持され、多様な客室や飲食店・宴会場を併設し、幅広い用途に対応しています。2025年3月期のADRは8,142円、稼働率は67.5%でした。
- ワシントンR&Bホテル: 大都市圏を中心に25ホテルを展開する宿泊特化型ホテルです。少人数オペレーションによる効率的な運営でリーズナブルな価格を実現し、近年はツインルームなども増設して多様なニーズに対応しています。2025年3月期のADRは7,547円、稼働率は68.5%でした。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社は、ホテル事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。当社は2025年4月1日より、ホテルブランド「R&Bホテル」の名称を「ワシントンR&Bホテル」に、宿泊予約サイト「宿泊ネット」の名称を「ワシントンネット」に変更しており、以下の説明は変更後の名称を使用しております。なお、この名称変更は、ワシントンホテル株式会社が運営しているサービスであることを多くのステークホルダーに対して分かりやすく明確にすることで、より安心してご利用いただけることを目的としたものです。 (1) ホテルブランド当社は、「ワシントンホテルプラザ」、「ワシントンR&Bホテル」の計2ブランドのホテル事業の運営とゴルフ場クラブハウス内レストランの運営受託をしております。① ワシントンホテルプラザ「ワシントンホテルプラザ」は1969年の1号店開業以来、高度経済成長期におけるニーズを背景に、低料金で安全・快適に宿泊できるスタイルがビジネスパーソンを中心に支持を集め、出店を拡大してまいりました。主要駅、もしくは繁華街に近い立地に展開し、シングル、ツイン、ダブルなど多様な客室を保有しております。朝食では、地元食材を活かした郷土料理を定食またはバイキング形式で提供(一部ホテルを除く)しており、ご宿泊のお客様に地域ならではの味覚をお楽しみいただいております。現在、直営で18ホテル(2025年3月31日現在)を運営しており、中には飲食店や宴会場を併設した施設もあり、宿泊に加えてお食事やご会合など、さまざまな用途でご利用いただける環境を整えております。2025年3月期のワシントンホテルプラザのADR(注1)は8,142円(前年同期比109.8%)、稼働率(注2)は67.5%(前年同期比3.7ポイント増)、RevPAR(注3)は5,498円(前年同期比116.3%)となっております。 (注1)ADR(Average Daily Rate)とは、平均客室単価のことであり、客室売上を販売客室数で割った金額であります。(注2)稼働率は、実際に販売した客室数を販売可能客室数で割って計算した割合であります。(注3)RevPAR(Revenue Per Available Room)とは、販売可能客室数あたりの客室売上のことであり、客室売上を販売可能客室数で割った金額であります。 ② ワシントンR&Bホテル「ワシントンR&Bホテル」は宿泊特化型ホテルとして大都市圏を中心に、全国で直営25ホテル(2025年3月31日現在)を展開しております。朝食は専門のスタッフを配さず、フロントスタッフが対応する少人数オペレーションを徹底することで、業務の効率化を図り、リーズナブルな価格での提供を実現しております。客室においてはこれまで主にシングルルームが中心でしたが、積極的なリニューアルにより、ツインルームやコネクティングルームなどの複数名での利用が可能な客室を新たに新設し、より幅広いお客様のニーズに対応しております。2025年3月期のワシントンR&BホテルのADRは7,547円(前年同期比109.0%)、稼働率は68.5%(前年同期比7.0ポイント増)、RevPARは5,170円(前年同期比121.4%)となっております。 以上の計2ブランドのホテル事業で、運営するホテルは全国に43ホテル、総客室数9,481室(2025年3月31日現在)であり、ビジネス、観光等様々なお客様にご利用いただいております。2025年3月期の当社ホテル全館のADRは7,806円、稼働率は68.1%、RevPARは5,314円となっております。当社の収益としては、「ワシントンホテルプラザ」、「ワシントンR&Bホテル」で98%を占めており、ゴルフ場クラブハウス内レストランによる収益は僅少なものとなっております。 過年度におけるホテルブランドごとの主要指標は以下のとおりであります。 2021/3期2022/3期2023/3期2024/3期2025/3期ワシントンホテルプラザ売上高(千円)2,882,730(3,191,772)5,465,551(5,779,130)8,711,312(9,064,302)9,299,244(9,667,956)10,614,217(10,966,311)営業利益又は営業損失(△)(千円)△3,356,950(△3,381,665)△963,395(△951,395)960,875(978,318)411,320(418,223)817,402(790,245)ADR(円)5,5386,2596,4977,4158,142稼働率(%)24.448.073.363.867.5RevPAR(円)1,3523,0064,7624,7275,498R&Bホテル売上高(千円)1,432,4012,748,2688,532,3518,712,66610,520,953営業利益又は営業損失(△)(千円)△3,251,291△2,292,2272,011,4631,072,1131,450,348ADR(円)4,4615,2096,6156,9227,547稼働率(%)15.825.763.961.568.5RevPAR(円)7071,3414,2294,2585,170 (注) 1.ワシントンホテルプラザ事業には、「ワシントンホテルプラザ」ブランドのホテル事業の運営とゴルフ場クラブハウス内レストランの運営受託が含まれております。上記の表の売上高及び営業利益又は営業損失においては、ホテルブランドごとの比較のため、ワシントンホテルプラザに係る記載をしており、( )内にはワシントンホテルプラザ事業の売上高及び営業損益を記載しております。2.R&Bホテルは、2025年4月1日より「ワシントンR&Bホテル」に名称変更しております。 (2) ホテル運営① 客室販売及び会員システム当社の客室販売は、直販である宿泊予約サイトの「ワシントンネット」のほか、オンライン旅行予約サイトをはじめとするインターネットによる宿泊予約の獲得、旅行会社の販売する旅行商品への客室提供を主要な経路としております。2025年3月期における販売経路の割合は、インターネット経由の販売が75.9%(「ワシントンネット」経由の割合は16.9%)、電話等による一般販売が9.5%、旅行代理店経由の販売が14.6%となっております。また、当社のホテル・飲食店を長期的・効率的にご利用していただき、ロイヤルカスタマーを囲い込むために、以下の会員システムを、お客様に向けご提供しております。 (a) ワシントンネットワシントンネットは50万人の会員(2025年3月31日現在)がおり、年間延べ40万室(2025年3月期)が利用される、当社が運営する入会費・年会費無料の宿泊予約サイトであります。 また、会員カードを発行せず、入会からポイントの加算、交換までを予約サイト上で実施するため、従業員の業務負荷低減にもつながっております。会員にご登録いただくとワシントンネットからのご予約・ご宿泊でポイントを還元いたします。また、当社ホテル以外の提携ホテルの加盟店ネットワークも全国にあり、当社ホテルと加盟店を合わせて日本国内に57拠点(2025年3月31日現在)のネットワークとなっております。ワシントンネットの特徴は以下のとおりです。 イ 一般的なホテル予約サイトはポイント還元率1~2%であることに比べワシントンネットでは、宿泊料金の7%をポイントとしてお客様に還元しております。ロ ポイントの有効期限は、一般的なホテル予約サイトが1年間であることに比べワシントンネットでは最終宿泊日から2年間であります。さらに、期限までに新たにポイントを獲得すれば有効期限が切れることはありませんので、半永久的にポイントを継続していただくことが可能です。(会員資格は、登録日から10年間又は最終利用日から10年間、対象取引を一度も行わなかった場合、自動的に消滅いたします。)ハ 貯まったポイントは次回の宿泊料金としてご利用いただけるほか、Amazonギフトカード・PayPayギフトカードとの交換、対象ホテルフロントでのキャッシュバックからの選択も可能です。ニ ポイントの加算・使用・交換をすべて予約サイト上で行うシステムなので、カードレスでお手軽にご利用いただけます。 また、「ワシントンネット」から利用可能なホテルを増やしお客様の利便性を向上させるため「ワシントンネット」公式ホームページにて加盟店の募集を行っております。加盟店は「ワシントンネット」により、専用機器類の導入等の費用負担を増やすことなく以下のメリットを得ることができます。 当社のメリットは、加盟店の増加による会員様への「ワシントンネット」の知名度の向上や、ネットワーク拡大でお客様の利便性が高まることによって、ネットワーク全体の集客増が見込まれます。なお、当社は以下の条件にて新規の加盟店を募集しております。 (注)2025年4月1日より、宿泊予約サイト「宿泊ネット」の名称を「ワシントンネット」に変更しております。この名称変更は、ワシントンホテル株式会社が運営しているサービスであることを多くのステークホルダーに対して分かりやすく明確にすることで、より安心してご利用いただけることを目的としたものです。 (b) ワシントンレストランカードワシントンレストランカードは、全国のワシントンホテルプラザの直営飲食店でのご飲食に応じてポイント還元を行う無料会員システムです。シニア会員にはお得な特典を有しておりますので幅広いお客様にご支持をいただいております。以下が会員様の特典であります。イ ご利用金額の3%をポイント還元しております。ロ 60歳以上のシニア会員様はご利用金額の6%のポイントを還元しております。1ポイント=1円単位でのご利用が可能です。ハ キャッシュバック制度を有しております。5,000ポイント単位でキャッシュバックが可能です。ニ 「ワシントンネット」へのポイント移行が可能です。ホ ポイント・会員資格ともに最終利用日から2年間有効です。 ② 新規出店ホテルの出店地については、厳格な出店基準を設け、厳選した好立地に出店することで、高収益性を確保しております。全国主要都市への出店として、政令指定都市を中心に、流動人口の多い都市において200~300室規模のホテル出店を目指しております。また、出店にあたっては、最寄駅から徒歩5分程度、敷地面積150坪以上、建物延床面積1,000坪以上を基準としております。観光客・ビジネス利用客をバランスよく集客することにより、季節的又は一時的な要因による業績変動を極力抑える方針であります。また、優良な出店地を確保するべく、当社自社物件としての出店のほか、建物の賃貸借方式、土地の賃貸借方式、MC方式という計4つの出店形態を用意し、幅広く情報を収集しております。2025年3月31日現在、土地と建物を自社が所有する自社物件によるホテル出店は7事業所、建物の賃貸借方式によるホテル出店は34事業所、土地の賃貸借方式によるホテル出店は2事業所であり、MC方式によるホテル出店は該当無しとなっております。 ③ 人員ホテルの運営体制としては、客室クリーニング等の外部委託を除き、原則自社人員での運営を基本方針としております。当社では、Webを活用した教育や映像マニュアル、外部研修等による人材教育に取り組んでおります。また、効率的な人員配置、顧客サービスの充実、緊急時の急な対応への備え、従業員本人のスキルアップを目的とし、ひとつの部署だけで勤務するのではなく、繁閑に応じて部署をまたいで勤務する「マルチジョブ」を推進しております。 [事業系統図]当社の事業系統図は以下のとおりであります。 (注) 2025年4月1日より、ホテルブランド「R&Bホテル」の名称を「ワシントンR&Bホテル」に変更しております。この名称変更は、ワシントンホテル株式会社が運営しているサービスであることを多くのステークホルダーに対して分かりやすく明確にすることで、より安心してご利用いただけることを目的としたものです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 競争激化による価格競争の可能性があり、売上減少につながるリスクがあるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 「ワシントンホテルプラザ」は1969年開業以来の歴史とビジネスパーソンからの支持。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:景気減退による宿泊需要の減少 / 金利上昇による支払金利・調達コスト増加 / 競合他社の出店・競争激化による集客低下
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
ワシントンホテルは、特定の強力なブランドロイヤリティや特許、規制ライセンスを直接的な競争優位の源泉としている具体的な証拠は見当たらない。ホテル事業は一般的にサービス業であり、無形資産による明確な差別化は限定的である。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
既存顧客が他のホテルへ乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは低い。しかし、ワシントンホテルが提供する特定のサービス、会員プログラム(ワシントンホテル・マイカレッジ)、立地などが、一部顧客にとって乗り換えを躊躇させる要因となりうるため、弱いスイッチング・コストが存在する可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ホテル事業は、ユーザー数が増えることでサービスの価値が向上するネットワーク効果は基本的に働かない。予約プラットフォーム等で間接的な効果は考えられるが、企業固有の競争優位とは言えない。
コスト優位★☆☆☆☆
大規模なホテルチェーンと比較した場合、ワシントンホテルが構造的に顕著なコスト優位を持っているという証拠は乏しい。ただし、特定の地域での物件取得や運営効率化による限定的なコスト管理の努力は考えられる。
規模の経済★★☆☆☆
ワシントンホテルは国内に一定数のホテルを展開しており、一定の規模を持つ。これにより、仕入れや広告宣伝において多少の交渉力や効率性を享受できる可能性があるが、業界全体で見ると寡占的な地位を確立しているとは言えない。
- 多様なブランド展開と立地: 「ワシントンホテルプラザ」は主要駅や繁華街に近い立地で、多様な客室と飲食店・宴会場を併設し、ビジネスから観光、会合まで幅広いニーズに対応しています。一方、「ワシントンR&Bホテル」は大都市圏を中心に宿泊特化型として展開し、効率的な運営でリーズナブルな価格を実現しています。
- 効率的な運営と価格競争力: 「ワシントンR&Bホテル」では、フロントスタッフが朝食対応を行うなど少人数オペレーションを徹底し、業務効率化とコスト削減を図ることで、リーズナブルな価格での宿泊提供を可能にしています。これにより、価格に敏感な顧客層への訴求力を高めています。
- 強力な自社予約サイトと顧客還元: 自社予約サイト「ワシントンネット」は、宿泊料金の7%という高還元率のポイント制度や、実質半永久的なポイント有効期限を提供しています。これにより、顧客の囲い込みを強化し、他社予約サイトへの手数料を抑えつつ、安定的な集客と収益確保に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「安全・清潔・親切心あふれる、リーズナブルなホテル事業を通じて、旅する人と働く人を幸せにする。」を経営理念としております。 (2) 目標とする経営指標当社の目標とする経営指標は、高い収益性を維持し企業価値を向上させていくため、新規出店やリニューアル等による収入増及び経費の抑制・効率化等などコスト管理に努めることにより、事業活動の成果をはかることができる、売上高営業利益率を経営指標として掲げております。なお、2026年3月期の業績予想につきましては、売上高営業利益率11.5%を見込んでおります(売上高22,900百万円、営業利益2,640百万円)。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後につきましては、全国的なビジネス宿泊需要は、Web会議の定着により大幅な増加が見込みにくい一方、観光・レジャーを目的とした宿泊需要は、大阪・関西万博の開催もあり、足許の物価上昇の影響を受けつつも、引き続き堅調に推移する見込みです。また、訪日客についても増加傾向が続いており、今後も安定的に宿泊需要を底支えするものと見ております。このような環境下、当社は以下の課題に取り組んでおります。 ① 商品力の向上2026年3月期は、ワシントンR&Bホテル3館(名古屋栄東、新横浜駅前、札幌北3西2)において、ツインルーム新設を含む大規模リニューアルを行います。その他の事業所においても、引き続き複数名利用に使い勝手のよいコネクティングルームの増室や、客室照明設備更新といった快適性向上のための改修を継続してまいります。また、料飲部門においては、訪日宿泊客向けの食材やメニューをアピールしながら販売強化してまいります。 ② 販売促進強化名称変更した「ワシントンR&Bホテル」及び「ワシントンネット」については、「ワシントンホテルプラザ」も含めたトータルでのブランド訴求を行うことで更なる認知度向上による集客を図ってまいります。また、国内外の旅行代理店への営業活動や、旅行博覧会・商談会への出展を継続強化すること、及び予約センターの機能を高めて、グループ、団体需要の獲得増につなげてまいります。加えて、デジタルマーケティングを更に強化してまいります。 ③ 収益力の向上宿泊のレベニューマネジメントにおいては、各地区の需給動向や変化を、より緻密に把握したうえで、より迅速に料金コントロールに反映できるシステムに進化させ、RevPARの向上を図ってまいります。また、運営コストの増加に対しては、適切な価格転嫁と品質を向上させながらの販売単価アップにて対応してまいります。 ④ 「ワシントンネット」の拡大当社の公式予約サイト「ワシントンネット」については、引き続き定期的なキャンペーンやWeb告知を行うことで会員の増加を図るとともに、予約受付を1年先まで可能にしたり、価格差をつけたりすることでの優位性を確保しながら、会員の利用促進につなげてまいります。 ⑤ 人材確保と育成当社の将来を担う人材の確保・育成のため、新卒採用を再開するほか、中途採用においても第二新卒を強化することで若年層の確保を図ります。また、前期に導入した動画研修カリキュラムに加えて、選抜・階層別研修を体系的に行う仕組みを再構築することで、従業員の育成を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「安全・清潔・親切心あふれる、リーズナブルなホテル事業を通じて、旅する人と働く人を幸せにする。」を経営理念としております。 (2) 目標とする経営指標当社の目標とする経営指標は、高い収益性を維持し企業価値を向上させていくため、新規出店やリニューアル等による収入増及び経費の抑制・効率化等などコスト管理に努めることにより、事業活動の成果をはかることができる、売上高営業利益率を経営指標として掲げております。なお、2026年3月期の業績予想につきましては、売上高営業利益率11.5%を見込んでおります(売上高22,900百万円、営業利益2,640百万円)。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後につきましては、全国的なビジネス宿泊需要は、Web会議の定着により大幅な増加が見込みにくい一方、観光・レジャーを目的とした宿泊需要は、大阪・関西万博の開催もあり、足許の物価上昇の影響を受けつつも、引き続き堅調に推移する見込みです。また、訪日客についても増加傾向が続いており、今後も安定的に宿泊需要を底支えするものと見ております。このような環境下、当社は以下の課題に取り組んでおります。 ① 商品力の向上2026年3月期は、ワシントンR&Bホテル3館(名古屋栄東、新横浜駅前、札幌北3西2)において、ツインルーム新設を含む大規模リニューアルを行います。その他の事業所においても、引き続き複数名利用に使い勝手のよいコネクティングルームの増室や、客室照明設備更新といった快適性向上のための改修を継続してまいります。また、料飲部門においては、訪日宿泊客向けの食材やメニューをアピールしながら販売強化してまいります。 ② 販売促進強化名称変更した「ワシントンR&Bホテル」及び「ワシントンネット」については、「ワシントンホテルプラザ」も含めたトータルでのブランド訴求を行うことで更なる認知度向上による集客を図ってまいります。また、国内外の旅行代理店への営業活動や、旅行博覧会・商談会への出展を継続強化すること、及び予約センターの機能を高めて、グループ、団体需要の獲得増につなげてまいります。加えて、デジタルマーケティングを更に強化してまいります。 ③ 収益力の向上宿泊のレベニューマネジメントにおいては、各地区の需給動向や変化を、より緻密に把握したうえで、より迅速に料金コントロールに反映できるシステムに進化させ、RevPARの向上を図ってまいります。また、運営コストの増加に対しては、適切な価格転嫁と品質を向上させながらの販売単価アップにて対応してまいります。 ④ 「ワシントンネット」の拡大当社の公式予約サイト「ワシントンネット」については、引き続き定期的なキャンペーンやWeb告知を行うことで会員の増加を図るとともに、予約受付を1年先まで可能にしたり、価格差をつけたりすることでの優位性を確保しながら、会員の利用促進につなげてまいります。 ⑤ 人材確保と育成当社の将来を担う人材の確保・育成のため、新卒採用を再開するほか、中途採用においても第二新卒を強化することで若年層の確保を図ります。また、前期に導入した動画研修カリキュラムに加えて、選抜・階層別研修を体系的に行う仕組みを再構築することで、従業員の育成を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当事業年度における我が国経済は、堅調な企業業績を背景とした賃上げや価格転嫁が進む中で、雇用・所得環境の改善もあり、緩やかに回復しております。ホテル業界におきましては、出張・業務を目的とした宿泊旅行者数が新型コロナウイルス感染拡大前の2019年と比べ低水準で推移している(観光庁「旅行・観光消費動向調査」による)ものの、インバウンドやレジャー需要の伸長により宿泊需要は堅調に推移しております。一方で、原材料や労務費、光熱費などの運営コストも上昇局面となりました。このような環境下、当社はインバウンドやレジャー客の集客強化のため、複数名利用可能な客室(ツインルームやコネクティングルーム)の新設を含む一部事業所の大規模リニューアルの実施や、国内外の営業活動の強化、海外の旅行博覧会への積極参加などビジネス出張以外の集客にも努めた結果、前期を上回る客室稼働率となりました。また、客室販売単価においても、リニューアルや一部の設備刷新により商品力が向上したことによる料金設定の見直し、レベニューマネジメントの精度向上により前期を大きく上回る結果となりました。また、2025年3月には「R&Bホテル」の名称を「ワシントンR&Bホテル」へ、宿泊予約サイトの「宿泊ネット」の名称を「ワシントンネット」へ、各々変更することを発表いたしました(変更日は4月1日)。これは、ワシントンホテル株式会社が運営しているサービスであることを多くのステークホルダーに対して分かりやすく明確にすることで、より安心してご利用いただけることを目的としたものです。大規模リニューアルは、『快眠・入浴・朝食』にもこだわった内容にて毎年2事業所程度実施しており、前期に着手した「ワシントンR&Bホテル大塚駅北口」と「熊本ワシントンホテルプラザ」が7月・8月に完了、今期夏に着手した「ワシントンR&Bホテル京都駅八条口」と「ワシントンR&Bホテル梅田東」は2025年4月に完了しました。熊本ワシントンホテルプラザには大浴場を新設し、大塚・京都・梅田のワシントンR&Bホテルにはシングルルームのみだった客室にツインルームなどが加わったことで、幅広い集客が可能となりました。施設面については、全事業所においてデュベスタイルの羽毛布団を導入したほか、一部事業所で客室照明設備の更新を行うなど、品質と使い勝手の向上を図りました。販売面においては、Web広告・SNS活用などのデジタルマーケティングの継続実施に加え、ドメインの集約やホームページ改修によるSEO対策を実施しました。なお、「ワシントンネット」については、会員登録者数が期初の41万人から約22%増加し50万人となりました。運営面においては、2024年12月にワシントンホテルプラザとワシントンR&Bホテルの両ブランドを包括してレベニューマネジメントやマーケティング、品質管理を行う「運営推進部」を新設し、より効率的なホテル運営ができる体制となりました。これらの結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態(資産)当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ473,501千円増加の33,545,550千円となりました。これは主に繰延税金資産が417,616千円、建物(純額)が350,253千円、売掛金が200,497千円増加した一方、現金及び預金が500,947千円減少したこと等によるものであります。(負債)当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ1,433,463千円減少の24,098,667千円となりました。これは主に短期借入金が1,000,000千円、長期借入金が1,000,000千円減少した一方、未払金が433,813千円増加したこと等によるものであります。(純資産)当事業年度末における純資産は、主に当期純利益を計上したこと等により、前事業年度末に比べ1,906,965千円増加の9,446,883千円となりました。 b.経営成績当事業年度の客室稼働率は68.1%(第1四半期会計期間64.3%、第2四半期会計期間68.3%、第3四半期会計期間75.8%、第4四半期会計期間63.8%)となり、前事業年度を5.6ポイント増加いたしました。また、客室単価は当事業年度で7,806円(第1四半期会計期間7,490円、第2四半期会計期間7,667円、第3四半期会計期間8,061円、第4四半期会計期間7,971円)となり、前事業年度を約9.3%上回りました。当事業年度の業績は、売上高21,347,826千円(前期比16.7%増)、営業利益2,240,593千円(前期比50.3%増)、経常利益1,755,284千円(前期比87.2%増)、当期純利益2,015,575千円(前期比141.2%増)となりました。なお、当社はホテル事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。 当事業年度の事業部門別の売上高及び営業利益は次のとおりであります。事業部門の名称売上高営業利益金額(千円)前年同期比(%)金額(千円)前年同期比(%)ワシントンホテルプラザ事業10,614,217114.1817,402198.7R&Bホテル事業10,520,953120.81,450,348135.3その他(※1)212,65475.2△27,157-合計21,347,826116.72,240,593150.3 (※1) その他の売上高には、ワシントンネット加盟店からの販売手数料収入が含まれる他、収益認識基準による調整を行っております。経費は本社費として適切に按分しております。 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前事業年度末に比べ500,947千円減少し、5,966,495千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、3,418,053千円の資金の増加となりました。これは主に税引前当期純利益1,599,258千円、減価償却費1,146,449千円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、1,550,388千円の資金の減少となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出1,431,196千円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、2,368,612千円の資金の減少となりました。これは主に短期借入金の純増減額による支出1,000,000千円、長期借入金の返済による支出1,000,000千円等によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績該当事項はありません。 b.受注実績該当事項はありません。 c.販売実績地域別販売実績は次のとおりであります。 期別 地域2024年3月期2025年3月期金額(千円)比率(%)金額(千円)比率(%)国 内北海道1,117,7266.11,291,5686.1東北838,3734.6879,9014.1関東・甲信越4,451,82424.35,269,53024.7東海・北陸3,038,38516.63,635,95417.0近畿3,583,15819.64,145,73119.4中国1,926,93010.52,221,64610.4四国347,7181.9380,8661.8九州2,990,49116.33,522,62716.5合計18,294,607100.021,347,826100.0 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、相手先別の販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満のため記載を省略しています。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績等の状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおり、売上高21,347,826千円(前期比16.7%増)、営業利益2,240,593千円(前期比50.3%増)、経常利益1,755,284千円(前期比87.2%増)、当期純利益2,015,575千円(前期比141.2%増)となりました。売上高につきましては、前期比16.7%の増加となりました。主に宿泊部門において、複数名利用が可能な客室の新設を含む大規模リニューアルの実施、営業活動の強化による需要の取り込み、さらに商品力向上に伴う料金設定の見直しやレベニューマネジメントの精度向上が奏功し、客室稼働率およびADR(客室販売単価)はともに前年を上回りました。特に第3四半期は、観光目的の国内レジャー客やインバウンド客の増加が全国的に宿泊需要を押し上げたことに加え、7月・8月にリニューアルが完了した2ホテルの増収効果もあり、稼働率およびADRが想定を上回る水準となりました。これによりRevPAR(販売可能客室1室あたりの売上)も大きく伸長しました。各段階利益につきましては、第1四半期は、前期における一棟貸しの反動により減益となりましたが、第2四半期以降は単価上昇も含む売上の増加に伴い増益に転じ、労務費やリニューアル費用などの支出は増加したものの、それを上回る売上の伸びにより、利益は大幅に増加しました。なお、当期純利益が経常利益を上回っている主な要因は、税効果会計により、将来の課税所得を見積もったうえで繰延税金資産の回収可能性を検討し、回収が見込まれる部分について法人税等調整額(益)448,588千円を計上したことによるものです。 ② 資本の財源及び資金の流動性についての分析a.キャッシュ・フローの状況キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.財務政策当社の所要資金調達は、大きく分けて設備投資資金及び運転資金の調達となっております。基本的には「営業活動によるキャッシュ・フロー」を中心としながらも、多額の設備資金については、長期借入金等により資金調達を行ってまいりました。当事業年度末において、長期借入金は14,613,000千円(1年内返済予定の長期借入金を含む)であります。将来に関する事項として、既存事業所の大規模リニューアルの予定がございます。その資金については、借入金にて賄っております。なお当該事項は報告書提出日現在において判断したものであります。今後の所要資金につきましても、多額な設備投資以外は「営業活動によるキャッシュ・フロー」を基本に行う予定であります。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。財務諸表の作成にあたって、用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 経済・金融動向による影響: 景気減退は企業の出張や個人の旅行意欲を低下させ、宿泊需要の減少につながる可能性があります。また、有利子負債を抱えているため、金利が上昇すると支払利息が増加し、収益を圧迫するリスクがあります。国際情勢の不安定化による原油価格高騰も、調達コスト増につながります。
- 競争激化と価格競争: ホテル業界への新規参入や既存競合他社の出店増加により、競争が激化する可能性があります。これにより、集客が低下して稼働率が下がるだけでなく、過度な価格競争に陥ることで客室単価が下落し、売上が減少するリスクがあります。
- 事業遂行上の多様なリスク: 客室設備の不具合や飲食店での食中毒発生は、企業の信用失墜や事業停止につながる可能性があります。また、ホテル業は人的サービスに依存するため、人材確保の困難さや人件費上昇は業績に影響を与えます。顧客情報の流出リスクや、会計基準変更による財務指標悪化、賃借不動産の利用中断リスクも存在します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 (1) 経済、金融動向に伴うリスク① 景気動向について宿泊需要は、大別するとビジネス需要と観光需要があり、景気減退による企業活動の縮小や給与水準の低下による支出意欲の低下によって、宿泊需要が減少する可能性があります。② 金利変動について当社の有利子負債には金利変動の影響を受けるものが含まれているため、金利上昇によって支払金利や調達コストが増加する可能性があります。③ 国際情勢について国際的な政治、戦争、テロ等の影響により原油・燃料価格が高騰することがあり、調達コストの増加につながる可能性があります。 (2) 競合他社の出店、競争過熱に伴うリスク① 新規参入者を含めた競争について既存の競合他社のほか、異業種等からの業界参入があれば、競争激化により集客が低下し、当社が展開するホテルの稼働率が低下する可能性があります。② 価格競争について競争の激化により更なる過当競争が引き起こされ、価格が下落し、売上の減少につながる可能性があります。 (3) 事業遂行上のリスク① 商品やサービスの欠陥や瑕疵に関するリスク(客室)客室においては、設備機器の不具合が発生することによって、電気や水・お湯が供給できなくなり、照明、空調、TV等の電化製品の停止や、風呂場、トイレの使用が不可能になるなど、宿泊及び企業イメージに対する影響が出る可能性があります。② 商品やサービスの欠陥や瑕疵に関するリスク(料理)飲食店や宴会場での料理提供においては、品質管理や食品衛生に十分注意をしておりますが、食中毒が発生した場合には、社会的信用の低下、個人への補償及び事業停止処分の可能性があります。③ 人材に関するリスクホテル業は、人的サービスに拠る面が大きいことから、採用難等などの人材確保が困難になる場合や、他社への人材流出により、事業運営が停滞する可能性があります。また、最低賃金の引き上げや、社会保障政策に伴う社会保険料率の引き上げ等による人件費の上昇、採用コストの増加等により、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。④ 情報セキュリティに関するリスク当社では宿泊者の氏名・連絡先を宿泊システムにて保有しているほか、会員システムとして使用している「ワシントンネット」内に顧客情報を保有しています。これら情報がハッキング行為等により流出した場合、社会的信用の低下やコンピュータウイルスへの感染によるシステム停止から事業運営が停滞する可能性があります。⑤ 減損損失の計上当社は、ホテル建物等の有形固定資産を保有しておりますが、これらの資産については減損会計を適用し、当該資産から得られる将来キャッシュ・フローによって資産の帳簿価額を回収できるかどうかを検証しており、減損処理が必要な資産については適切に処理を行っています。しかし、今後一定規模を超える不動産価額の下落や、事業収支の悪化により将来キャッシュ・フロー見込額が減少した場合には、有形固定資産の一部について減損損失が発生する可能性があります。 ⑥ 会計基準変更に伴うリスク企業会計審議会(2024年9月)において、いわゆるオペレーティング・リース取引のオンバランス処理が必要となる、リースに関する会計基準が公表されました。当社では、借主側としてのオペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料が多額となると想定され(なお、当事業年度(2025年3月期)における借主側としてのオペレーティング・リース取引のうち解約不能のものに係る未経過リース料は15,368,606千円であり、本適用時期(2028年3月期)にはさらに増加する可能性があります。)、これらを含むオペレーティング・リース取引が会計基準変更に伴いオンバランス処理された場合、自己資本比率の低下やリース資産減損計上等、経営成績及び財務指標に影響が及ぶ可能性があります。⑦ 賃借不動産の継続利用の中断もしくは中途解約当社は、ホテル不動産あるいは飲食店舗不動産を長期に賃借しているものがあり、不動産所有者が破綻等の状態に陥った場合は、当該事業所の事業継続が困難となる可能性があります。また、賃貸借契約の途中で、当社の何らかの都合により契約を中途解約する場合は、残存期間分の未経過賃料のうちの一部を支払うか、補填する義務が生じる可能性があります。 (4) 自然災害や突発的事象発生のリスク① 火災発生に関するリスク設備の欠陥、瑕疵による火災(電化製品のショート、清掃不備による電源部から埃への着火等)や、お客様を起因とする火災(寝タバコ等)の発生により、社会的信用の低下や、事業停止処分、建物設備が焼失する可能性があります。② 自然災害の発生に関するリスク地震や、台風・大雨・大雪、火山の噴火等によって、建物設備の損壊のほか、交通網やライフラインの断絶で原材料(客室リネンや食材、飲料)の調達や、電気・水道・ガスの供給が困難になること、また従業員の出勤も困難になること等により、事業所の機能が停止する可能性及び宿泊意欲が低下することによる収益悪化の可能性があります。③ 感染症の流行に関するリスク新型インフルエンザや新型コロナウイルスに代表される感染症の流行等によって、拡散脅威による渡航規制の発生(国外客の減少)や、国内宿泊需要が減退する可能性があります。さらに、政府及び地方自治体等からの移動自粛要請や、海外渡航禁止勧告等に伴う活動制限等が継続した場合には、当社の事業の財政状況や業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、感染症の収束後においても、生活様式やビジネススタイルの変化に伴う、外出控えや宿泊出張機会の減少により、観光需要・ビジネス需要が共に感染症流行以前までには回復しない可能性があります。 (5) 法務リスク① 法的規制について当社は、旅館業法、建築基準法、消防法、食品衛生法等の法的規制を受けております。当社は、これらの法令等の遵守に努めておりますが、現在の当該規制の強化や改正あるいは新たな規制が設けられた場合には、規制を遵守するために必要な費用や営業上の制約が発生する可能性があり、当社の事業や企業価値に影響を及ぼす可能性があります。② 労務管理法令に基づく適切な労務管理ができないこと等により従業員に重大な労働災害が発生した場合、ハラスメント行為について社内外に通報窓口を設置する等の施策を講じていても完全に排除することができない場合等、労務問題によって当社の社会的な信用が低下し、あるいは、多額の課徴金や損害賠償が請求される等、当社の事業や企業価値に影響を及ぼす可能性があります。③ 不適切な景品表示当社の広告宣伝は、当社各事業部において内容確認を実施し、疑義が生じた場合には顧問弁護士に確認しておりますが、誤認を与える広告宣伝を実施した場合、当社の社会的な信用が低下し、あるいは、多額の課徴金や損害賠償が請求される等、当社の事業や企業価値に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権の侵害当社は、当社総務人事部を所管部署とし、商標権、著作権、特許権、意匠権等の知的財産権を管理しておりますが、他社による知的財産権の侵害により、当社の知的財産の価値が低下する可能性があります。また、当社では他社の知的財産を侵害することのないよう、他社の知的財産権調査を実施しておりますが、当社が他社の知的財産を侵害している場合には、使用料支払いや損害賠償請求等により当社の損益に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 新規出店に係るリスク当社は、今後も新規開発を進めていく予定ではありますが、出店候補地が確保できない場合、出店に必要な人材が確保できない場合、その他新規出店に際し当社に予期せぬ事由が発生した場合、また、当社が出店後近隣に競合他社が出店した場合、当社の業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 外注費目の安定調達・仕入価格の変動に係るリスク当社は、清掃業務及びリネン業務を外注しております。清掃業務につきましては、人手不足による1室当たりの清掃単価の上昇、リネン業務に関しましては、原油高に伴い洗濯費用が高騰する可能性があり、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (8) レピュテーションリスク当社及び藤田観光株式会社は、それぞれ独立した会社であり、当社は「ワシントンホテルプラザ」、藤田観光株式会社は「ワシントンホテル」というブランドで事業活動を行っております。この「ワシントンホテル」という商標は、両社で共同出願しチェーン展開を行っているため、投資家や一般消費者等が経営母体を誤認する可能性を否定できません。以上のことから、同ブランドで火災や食中毒等などブランドイメージを毀損する事案が発生した場合には、当社のレピュテーションが低下することがあり、経営成績、財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 季節変動リスク当社の事業は、第3四半期会計期間においては行楽シーズンや年末の忘年会シーズンにあたることから、宿泊客数の増加や、飲食店・宴会場の利用客数が増加する一方で、第4四半期会計期間においては年始に伴うビジネス宿泊の減少や、2月は日数が少ないため、利用客数が減少する傾向があります。また同時期においてホテルの改装等を実施することも多くあり、第4四半期会計期間は、他の四半期会計期間と比べ、売上高及び利益が減少する傾向があります。以上のような季節変動要因により、当社の一時点における業績は通期の業績の分析には十分な情報とならない可能性があります。