事業等のリスク
LINEヤフーグループは多岐にわたる事業を展開しており、様々なリスクを抱えています。特に重要なリスクとして、生成AIなどの技術進化に対応し、新たな価値を創出する「事業戦略リスク」があります。また、情報漏洩やシステム障害などによる損害のリスクである「情報セキュリティリスク」も重要です。さらに、国際情勢の変化や特定の国・地域の政治・経済状況が事業に影響を与える「地政学・経済安全保障リスク」、そして国内外の法規制や政策変更が事業活動に影響を及ぼす「規制・政策リスク」も挙げられます。これらのリスクに対して、全社的なリスクマネジメント体制を構築し、対応策を実行しています。
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2025|8,123 文字
3 【事業等のリスク】 当社は、子会社・関連会社(以下、グループ会社という。また、当社と併せて、当社グループという。)を統括して管理する一方で、当社グループが、国内外において多岐にわたる事業を展開しています。これらの企業活動の遂行には様々なリスクを伴います。2025年3月31日現在において、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下のとおりです。なお、これらは当社グループで発生し得る全てのリスクを網羅しているものではありません。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、2025年3月31日現在において判断したものです。 当社は、ERM(Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)に関する規程に基づき、包括的に当社グループにおける経営および事業に関わるリスク把握・評価を行い、企業価値の創出につなげるERM活動を推進しています。また、リスクマネジメント委員会を開催し、リスクに関する意思決定を行っています。 (1)リスクマネジメント:当社グループのミッションの実現および、事業活動に関わる目標の達成等に影響を及ぼすリスクを特定し、リスクが顕在化した場合の影響度(リスクが目標達成に与える影響の大きさ)と発生可能性(どのくらいの可能性/頻度で顕在化するか)の観点から分析しています。そして、影響度×発生可能性=リスクの大きさとし、リスク評価をした上で対応を行っています。また、内部環境や外部環境の分析、経営層や実務責任者による認識を踏まえ、特に重要度が高いリスクを「グループトップリスク」と位置づけています。「グループトップリスク」は、当社グループを取り巻く環境の影響を考慮しながら適宜見直し、優先度をつけて対応策を実行し、進捗のモニタリングを行っています。(2)クライシスマネジメント:インシデントが発生した際、迅速かつ適切な初期対応を行い、事態の拡大防止と早期収束、再発防止策等の検討を行っています。(3)基本ルール、計画、体制の整備:ERMプロセスの運用を支えるための方針、規程、規則等を作成しています。(4)リスクインテリジェンス活動:事業環境および社会情勢変化等の外部情報を収集・分析し、当社グループのリスクマネジメント関係者へ連携しています。(5)リスクカルチャーの醸成、教育:リスクマネジメントの重要性をトップメッセージとして全従業員に向けて発信している他、グループ内の全ての関係者がリスクマネジメントの意識を持って日々の活動に取り組むことができるよう、あらゆるチャネルを使い、その意識の向上に努めています。 (6)外部公表情報対応:当社グループにおける重要なリスクおよびその取組状況を、各チャネルを通じて適時適切に公表しています。 ・ERM体制 当社グループは、リスクマネジメント最高責任者を代表取締役社長としたERM体制を構築し、ERMプロセスを円滑に実施することにより、リスクの低減、未然防止等を図っています。なお、外部基準としてISO31000のフレームワークを参照しています。 ※1 「リスクマネジメント委員会」組織体の役割、構成、開催頻度役割構成開催頻度当社グループの重要なリスクの把握等を行い、リスクマネジメントに関わる方針決定する。また、重大なインシデント発生時には対応方針の決定、必要な指揮・統制を迅速に行う。代表取締役社長が委員長を務め、取締役(社外取締役を除く)およびCFO、CTO等リスクマネジメント最高責任者が指名するものを含めた人員とリスクマネジメント統括組織を所管する執行役員で構成する。半期に1回(5月、11月)開催。状況に応じて適宜追加開催。 開催実績開催月主な議題2024年4月、7月、8月、11月、2025年2月・LYグループトップリスクの決定・LYグループのリスク対応状況の報告・BCP関連の報告および決定・インシデント関連の報告 ・リスクカテゴリー 当社グループにおけるリスクを網羅的に捉えるべく、リスクカテゴリーを設定しています。 「戦略系リスク」事業戦略リスク組織の事業戦略および戦略目標に影響を与える、またはそれらによって生じるリスク 「非戦略系リスク」財務市場リスク様々な市場のリスク・ファクターの変動により財務的影響を被るリスク信用リスク信用供与先の財務状況の悪化等により財務的損失を被るリスク流動性リスク必要な資金が確保できず資金繰りがつかなくなるリスク、または通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされるリスク投資 投資リスク企業間の投融資、M&Aにおいて投資した資産の価値が変動し影響を被るリスクITシステムオペレーションリスクサービスの運営や維持に必要なオペレーションにおいてのミス、システムダウン又は誤作動、不備等に伴い損失を被るリスクプロダクト品質リスク提供するサービスや商品において品質管理が行き届かずユーザーに影響を与えるリスク情報セキュリティリスク情報システムやデータの破損および改ざん、または情報漏洩等で損害を受けるリスク法令・コンプライアンス法令リスク各種取引上の契約等における順守違反や契約違反等に伴い罰則適用や損害賠償の影響を被るリスク、当社グループもしくは従業員が法令違反を犯すリスクコンプライアンスリスクLINEヤフーグループ行動規範や社内規程に反する行動により影響を被るリスク、当社グループもしくは従業員が、故意または重過失により違反を犯すリスクマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与リスク当社グループのサービスが、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与に悪用されるリスク、またはマネー・ローンダリング対策の不手際により監督官庁から指摘を受けるリスクガバナンスコーポレート・ガバナンスリスク当社グループにおける重要な意思決定に関するガバナンスの枠組みが十分に整備されず、当社グループにおいて適時適切な意思決定が行われないリスクデータガバナンスリスク保有するデータの管理や利活用に関連するリスクサプライチェーンガバナンスリスク不適切な委託先の選定や、委託業務・委託社員の管理が不十分なことにより影響を被るリスク社会経済安全保障リスク事業に関連する特定の国や地域の政治・経済・社会情勢等の変化により影響を被るリスク規制・政策リスク規制・政策、ステークホルダーの情勢把握等に関する不備、各種法令への対応の不備に関するリスク環境・社会リスク事業が環境や社会に悪影響を与えてしまうリスク、または外的な社会環境の影響により事業が影響を被るリスクレピュテーションリスク悪評や風評の拡大により影響を被るリスク、またはメディア対応を失敗するリスク事業運用事業継続リスク自然災害やその他外的要因により事業やサービスの継続提供が困難となるリスク人的リスク人材リソースに関連するリスク、または従業員の生命・健康を脅かすリスク業務オペレーションリスク業務運営上での事務的なミスにより、損失が発生するリスクその他有形資産リスク有形資産の毀損や執務環境等の質の低下等により損失を被るリスク ・グループトップリスク 内部環境や外部環境の分析、経営層や実務責任者による認識を踏まえ、特に重要度が高いリスクを「グループトップリスク」と位置づけています。「グループトップリスク」は、当社グループを取り巻く環境の影響を考慮しながら適宜見直し、優先度をつけて対応策を実行し、進捗のモニタリングを行います。 前事業年度の有価証券報告書における「事業等のリスク」の「グループトップリスク」を以下のとおり変更しました。これらのリスクについては、2025年度のグループトップリスクとして、2024年11月のリスクマネジメント委員会にて新たに決定し、現時点での状況を踏まえ判断したものです。 事業戦略リスク情報セキュリティリスク地政学・経済安全保障リスク規制・政策リスク 事業戦略リスク 当社グループは、生成 AI をはじめとする急速に進化するテクノロジーを活用し、従来の検索や広告等の中核事業のほか、幅広いサービス領域で新たな価値を創出しています。従来の仕組みにとらわれない革新的な AI エージェントサービスの開発や、外部パートナーとの戦略的連携による先端技術の迅速な導入を推進し、ユーザーの日常生活や企業活動に寄り添った付加価値を提供することを目指しています。しかしながら、これらの取り組みの成果は、導入技術と事業モデルの適切なマッチングや、ユーザー規模・利用頻度・収益化能力に依存する側面があります。また、生成 AI 領域は多様な産業・用途へと急速に波及しており、市場変化の速度が速いため、ユーザーの嗜好やニーズの急激な変動に対応できない場合、事業成長への貢献が困難になる可能性があります。また、生成 AI の導入過程では、当社グループの技術開発や活用、高度な AI 人材の獲得が不十分で、事業展開の機会を逸した場合は、競争優位性が失われる懸念があります。加えて、生成 AI の利活用に合わせたデータプライバシーや知的財産等に関する対応が不足して、社会的信用の低下や法的リスクにつながる可能性があります。当社グループは、こうしたリスクの顕在化を抑制するために、新規市場への応用可能性や顧客ニーズを早期に把握するマーケティング機能を継続的に強化し、リリース後の改善サイクルの短縮や技術革新による成果の最大化に取り組んでいます。また、生成 AI 関連の技術内製化とパートナーシップ強化の両面から施策を進めるとともに、迅速な各サービスへの生成 AI 導入支援、ガバナンス判断体制および社員教育コンテンツも整備しています。あわせて独自の技術開発や人材育成への継続的な取り組み、法務・セキュリティ部門等関連部署との連携強化、ならびに事業部門を横断した連携機構の整備等を継続的に進めています。このような施策を通じて、当社グループは、生成 AI の急速な進化を成長機会へと転換し、中長期的な競争力の確保と収益基盤の安定化を図ってまいります。次に、上記を含む事業戦略を推進するにあたり、組織規模の拡大による組織硬直化や効率低下を起因とした実行力や業務推進スピードの低下リスクが懸念されます。引き続き、従業員への事業戦略を念頭においた教育、社員同士のコミュニケーション機会の創出等による事業推進力の強化、人事制度の見直しを継続的に進めています。また、様々な事業プロジェクトが連携するためのタスクフォースを適切に設置し、迅速な意思決定と効率的な業務遂行によって横断的イニシアチブを一層推進していきます。 情報セキュリティリスク 1サイバーセキュリティに関わるリスク当社および当社グループは、安心して利用できる安全なサービスをユーザーに提供するため、中長期的な視点で全社を挙げて情報セキュリティの向上に取り組んでいます。しかしながら、これらの取り組みが及ばず、業務上の人為的ミスや故意による不法行為、災害等によるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃等のサイバー攻撃、システムや製品等の脆弱性等により、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービスの停止等の被害等が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。サイバーセキュリティに関わるリスクに関連して、当社は 2023 年 11 月 27 日に公表した不正アクセスの事案を受け、総務省および個人情報保護委員会へ定期的に報告を行ったほか、行政指導および勧告を踏まえた対応等を継続して推進しています。具体的には、当社社長 CEO が委員長を務める「セキュリティガバナンス委員会」を組成し、該当の事案に関連する対応の一層の推進および当社課題全般についての議論を行う体制を構築することや、当社 CISO およびグローバルを含む当社の主要なグループ会社 CISO 並びにオブザーバーとしてのソフトバンク株式会社 CISO で構成される「グループ CISO Board」を設置し、当社グループ全般のセキュリティガバナンスについて抜本的な見直しや高度化を図る体制を構築すること等を行っています。他、「会社の対処すべき課題」に挙げられている点につきましても、情報セキュリティ観点からの再発防止に向けた対応を推進しています。しかしながら、これらの取り組みが関係当局により不十分と判断された場合、当社グループへの信用毀損や業績等へ影響を及ぼす可能性があります。なお、当社はグループ会社の情報セキュリティを支援しています。具体的には、情報セキュリティ対策の仕組みの共有や導入支援、脆弱性情報等の情報セキュリティに関する情報の共有、各社の求めに応じて情報セキュリティ対策の相談対応等を行っています。また、グループ会社に対しては当社と同等の情報セキュリティ対策を行うための規程の提供や第三者認証取得支援等の支援を行っています。さらに、当社および当社グループでは、日々高度化するサイバー攻撃等の脅威に備え、必要かつ前衛的な対策を取るべく、必要十分な費用の確保に努めています。しかしながら、想定以上のサイバー攻撃等の脅威が発生した場合には追加費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 2特定利用者情報に関わるリスク当社は、「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスにおいて、特定利用者情報(電気通信事業法第 27 条の5、電気通信事業法施行規則(昭和 60 年郵政省令第 25 号)第 22 条の2の 21 に規定する、内容、利用者の範囲および利用状況を勘案して利用者の利益に及ぼす影響が大きいものとして総務省令で定める電気通信役務に関して取得する利用者に関する情報であって、通信の秘密に該当する情報または利用者を識別することができる情報)を取り扱っており、総務大臣より特定利用者情報を適正に取り扱うべき電気通信事業者として指定されています。これらの取扱いの際は電気通信事業法に則り、情報セキュリティに対する取り組みのもと、適切な取扱いを行っています。しかしながら、これらの情報が「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスを提供するシステムの不具合や、マルウェア等の影響、通信設備等への物理的な侵入、当社の関係者や業務提携・委託先等の故意または過失等によって侵害された場合、当社のブランドイメージの低下、法的紛争および行政指導等に発展し、ユーザーの減少やサービスの停止や縮退に伴う損害賠償や売上収益減少等による業績に影響を及ぼす可能性があります。 3データガバナンスに関わるリスク当社および当社グループは、多様な事業を展開しているため、各社へのガバナンスの実効性が及ばない、または体制の不備により問題や事故が生じる一方で、ボトルネックが生じサービスのリリースの遅れ等につながるリスクが生じる可能性があります。特に、「LINE」や「Yahoo! JAPAN」をはじめとする多岐にわたる事業の展開に伴い、当社グループが取り扱う個人情報を含むデータ量が飛躍的に増加しています。データの取り扱いにおいて、当社は「分かりやすい説明」「国内法に基づく運用」「有識者による助言・評価」「プライバシー&セキュリティファースト」の4点を重視しつつ、その利活用を合理的・効率的にするためにデータガバナンス(データ資産管理の統制)の確立を図っています。具体的には、当社グループはデータプロテクション基本方針を定め、方針に基づき継続的な取り組みを進めています。また、サイバーセキュリティに関わるリスクと同様に、当社は 2023 年 11 月 27 日に公表した不正アクセスの事案を受け、総務省および個人情報保護委員会への報告を行い、行政指導および勧告を踏まえた対応等を推進しています。さらに、LINE ヤフー株式会社としての組織再編以降、当社はデータガバナンスの強化およびデータガバナンスが円滑に機能するよう体制を整備し、継続的にその強化に取り組んでいます。しかしながら、これらの対策が十分に機能しない場合、行政処分、信用の毀損、サービス需要の減少、追加対策の策定・実施、データ漏洩の発生等が、当社グループの社会的信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。 地政学・経済安全保障リスク 経済安全保障に関わるリスク当社は経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(以下、経済安全保障推進法)に基づき、2023 年 11 月 16 日に特定社会基盤事業者(基幹インフラ事業者)の指定を受けています。該当の制度では、2024 年5月 17 日から規律が適用されました。経済安全保障推進法が定める審査対応が適切にできるよう推進していますが、国による審査に適切な対応ができなかった場合、当局からの当社に対する是正や中止の勧告、命令等の行政措置、それに伴う事業の一時停止、遅延、追加の設備投資並びに追加の対策やコスト、当社の信用毀損が生じる可能性があります。その場合、当社の事業、業績、社会的信用に影響を与える可能性があります。また、ウクライナや中東等をめぐる不安定な国際情勢、2024 年に主要各国・地域で行われた選挙結果が様々な形で日本のみならず当社が事業展開する地域等の政治・経済関係に影響を与えること等により、企業にとって予見困難なリスク顕在化の可能性が増しています。当社は、経済安全保障室を中心に国内外の社会情勢に関するモニタリングや情報収集、必要に応じた外部の専門家からの助言等を受けることを継続し、当社が事業展開する地域における経済安全保障リスクの抽出・特定・対応を行っていますが、地政学リスクの高まりによる社会・経済・政治的混乱や、場合によっては政治的介入により、当社の事業、業績、社会的信用に影響を与える可能性があります。 規制・政策リスク プラットフォームやサービスの悪用から規制強化や風評被害が生じ企業価値が低下するリスク昨今、著名人になりすましたインターネット広告等から SNS に誘導する等の手段で金銭をだまし取る、いわゆる SNS 型投資詐欺・ロマンス詐欺が社会問題化しています。また、SNS 等で高額な報酬の支払いを示唆する等して犯罪の実行者を募集する、いわゆる闇バイトも大きな社会問題になっています。当社が運営する「LINE」や「LINE 広告」・「Yahoo!広告」等では、詐欺の手段や闇バイトの募集に悪用されるリスクに対応するため、不正対策チームの設置や、広告審査体制の拡充等社内体制を強化しながら必要な対策を実施しています。さらに、インターネット上の違法有害情報や偽・誤情報の流通についても、重大な社会問題となっています。特に、違法有害情報については、プロバイダ責任制限法が「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」(通称、情報流通プラットフォーム対処法)に改正され、同法に基づき指定されたサービスは削除申出対応の迅速化・透明化等が求められます。具体的な対象サービスの指定は今後行われる予定ですが、現在、当社サービスが指定された場合に備えて準備を進めているところです。また、同法の運用を含む違法有害情報および偽・誤情報の対策が総務省の検討会において議論されている最中であり、当社としては議論を注視しつつ、必要な対策を講じる予定です。しかし、仮に、上記の諸問題への対策が不十分である場合、当社サービスが犯罪に用いられること、または偽・誤情報および違法有害情報に適切に対応できないことによって、法律に基づく処分等やレピュテーションの低下、更なる規制強化を招き、ユーザーの減少やさらなる対応コストの増大につながり、ひいては企業価値が低下する可能性があります。
FY2024|5,739 文字
3 【事業等のリスク】 当社は、子会社・関連会社(以下、グループ会社という。また、当社と併せて、当社グループという。)を統括して管理する一方で、当社グループが、国内外において多岐に渡る事業を展開しています。これらの企業活動の遂行には様々なリスクを伴います。2024年3月31日現在において、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下のとおりです。なお、これらは当社グループで発生し得る全てのリスクを網羅しているものではありません。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、2024年3月31日現在において判断したものです。 当社では、ERM(Enterprise Risk Management:全社的リスクマネジメント)に関する規程に基づき、包括的に当社グループにおける経営および事業に関わるリスク把握・評価を行い、企業価値の創出に繋げるERM活動を推進するとともに、リスクマネジメント委員会を開催し、リスクに係る意思決定を行います。 (1)リスクマネジメント:当社グループ全体にリスクマネジメントを運用することで、事業活動に関わる広域なリスクの分析を通じて的確に特定し、評価、対応を行っています。(2)クライシスマネジメント:インシデントが発生した際、迅速かつ適切な初期対応を行い、事態の拡大防止と早期収束、再発防止策等の検討を行っています。(3)基本ルール、計画、体制の整備:ERMプロセスの運用を支えるための方針、規程、規則等を作成しています。(4)リスクインテリジェンス活動:事業環境および社会情勢変化等の外部情報を収集分析し、当社グループのリスクマネジメント関係者へ連携しています。(5)リスクカルチャーの醸成、教育:リスクマネジメントの重要性をトップメッセージとして全従業員に向けて発信している他、グループ内の全ての関係者がリスクマネジメントの意識を持って日々の活動に取り組むことができるよう、あらゆるチャネルを使い、その意識の向上に努めています。(6)外部公表情報対応:当社グループにおける重要なリスクおよびその取組状況を、各チャネルを通じて適時適切に公表しています。 ・ERM体制 当社グループは、リスクマネジメント最高責任者を代表取締役社長としたERM体制を構築し、ERMプロセスを円滑に実施することにより、リスクの低減、未然防止等を図っています。なお、外部基準としてISO31000のフレームワークを参照しています。 ※リスクマネジメント委員会は、代表取締役社長が委員長を務め、取締役(社外取締役を除く)およびCFO、CTO等リスクマネジメント最高責任者が指名するものを含めた人員とリスクマネジメント統括組織を所管する執行役員で構成され、グループ全体のリスクマネジメントを統括しています。 ・リスクカテゴリー 当社グループにおけるリスクを網羅的に捉えるべく、リスクカテゴリーを設定しています。 「戦略系リスク」事業戦略リスク組織の事業戦略および戦略目標に影響を与える、またはそれらによって生じるリスク 「非戦略系リスク」財務市場リスク様々な市場のリスク・ファクターの変動により財務的影響を被るリスク信用リスク信用供与先の財務状況の悪化等により財務的損失を被るリスク流動性リスク必要な資金が確保できず資金繰りがつかなくなるリスク、または通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされるリスク投資 投資リスク企業間の投融資、M&Aにおいて投資した資産の価値が変動し影響を被るリスクITシステムオペレーションリスクサービスの運営や維持に必要なオペレーションにおいてのミス、システムダウン又は誤作動、不備等に伴い損失を被るリスクプロダクト品質リスク提供するサービスや商品において品質管理が行き届かずユーザーに影響を与えるリスク情報セキュリティリスク情報システムやデータの破損および改ざん、または情報漏洩等で損害を受けるリスク法令・コンプライアンス法令リスク各種取引上の契約等における順守違反や契約違反等に伴い罰則適用や損害賠償の影響を被るリスク、当社グループもしくは従業員が法令違反を犯すリスクコンプライアンスリスクLINEヤフーグループ行動規範や社内規程に反する行動により影響を被るリスク、当社グループもしくは従業員が、故意または重過失により違反を犯すリスクマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与リスク当社グループのサービスが、マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与に悪用されるリスク、またはマネー・ローンダリング対策の不手際により監督官庁から指摘を受けるリスクガバナンスコーポレート・ガバナンスリスク当社グループにおける重要な意思決定に関するガバナンスの枠組みが十分に整備されず、当社グループにおいて適時適切な意思決定が行われないリスクデータガバナンスリスク保有するデータの管理や利活用に関連するリスクサプライチェーンガバナンスリスク不適切な委託先の選定や、委託業務・委託社員の管理が不十分なことにより影響を被るリスク社会経済安全保障リスク事業に関連する特定の国や地域の政治・経済・社会情勢等の変化により影響を被るリスク規制・政策リスク規制・政策、ステークホルダーの情勢把握等に関する不備、各種法令への対応の不備に関するリスク環境・社会リスク事業が環境や社会に悪影響を与えてしまうリスク、または外的な社会環境の影響により事業が影響を被るリスクレピュテーションリスク悪評や風評の拡大により影響を被るリスク、またはメディア対応を失敗するリスク事業運用事業継続リスク自然災害やその他外的要因により事業やサービスの継続提供が困難となるリスク人的リスク人材リソースに関連するリスク、または従業員の生命・健康を脅かすリスク業務オペレーションリスク業務運営上での事務的なミスにより、損失が発生するリスクその他有形資産リスク有形資産の毀損や執務環境等の質の低下等により損失を被るリスク ・グループトップリスク 内部環境や外部環境の分析、経営層や実務責任者による認識を踏まえ、特に重要度が高いリスクを「グループトップリスク」と位置づけています。「グループトップリスク」は、環境変化等による影響を考慮しながら適宜見直し、優先度をつけて対応策を実行し、進捗のモニタリングを行います。前事業年度の有価証券報告書における「事業等のリスク」の「グループトップリスク」を以下のとおり変更しました。これらのリスクについては、2024年度のグループトップリスクとして、2023年11月のリスクマネジメント委員会にて新たに決定し、現時点での状況を踏まえ判断したものです。 法令規制対応地政学リスク情報セキュリティデータガバナンス 法令規制対応 / 地政学リスク 1 規制や制度変更により事業展開スピードへ影響するリスク 当社は、当社が提供するサービスである「Yahoo!ショッピング」および「Yahoo!広告」について、特定デジタルプラットフォームの透明性および公正性の向上に関する法律に基づき特定デジタルプラットフォーム提供者としての指定を受けています。同法により義務付けられる情報開示や自主的体制の整備に関しては、外部有識者の意見も聴取し、一部は法施行に先行する形で積極的に対応しています。また、各種LINEサービスも含めて、高い透明性や公正性を意識し、継続的な改善を行っていきます。しかしながら、取組が不十分であると政府から認定され同法に基づく行政措置の対象となった場合や、同法に基づき政府に提出する報告書が低い評価を受け、その評価結果が公表された場合、当社に対する取引先および一般ユーザーからの評価や社会的評価が低下する可能性もあります。さらに、デジタルプラットフォームを提供する企業に対して、より一層厳しい規制の対象としていくという諸外国の動向に鑑み、仮に日本国内でも規制が強化され、当社のサービスがその対象となった場合、円滑な事業遂行が困難となる可能性があります。 2 経済安全保障に関わるリスク 当社は、経済施策を一体的に講ずることによる安全保障の確保の推進に関する法律(以下、経済安全保障推進法)に基づき、2023年11月16日に特定社会基盤事業者(基幹インフラ事業者)に指定されました。この制度においては、2024年5月17日から規律が適用されました。経済安全保障推進法が定める国による審査に適切な対応ができなかった場合、当局からの当社に対する是正や中止の勧告、命令等の行政措置、それに伴う事業の一時停止、遅延、追加の設備投資並びに追加の対策やコスト、当社の信用毀損が生じる可能性があります。その場合、当社の事業、業績、社会的信用に影響を与える可能性があります。なお、経済安全保障室にて国内外の社会情勢に関するモニタリングや情報収集、必要に応じた外部の専門家からの助言等を通じ継続して、経済安全保障リスクの抽出・特定・対応を行っています。 情報セキュリティ 1 サイバーセキュリティに関わるリスク 当社および当社グループは、安心して利用できる安全なサービスをユーザーに提供するため、中長期的な視点で全社を挙げて情報セキュリティの向上に取り組んでいます。しかしながら、これらの取り組みが及ばず、業務上の人為的ミスや故意による不法行為、災害等によるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃等のサイバー攻撃、システムや製品等の脆弱性等により、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービスの停止等の被害等が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。なお、当社はグループ会社の情報セキュリティを支援しています。具体的には、情報セキュリティ対策の仕組みの共有や導入支援、脆弱性情報等情報セキュリティに関する情報の共有、各社の求めに応じて情報セキュリティ対策の相談対応等を行っています。また、グループ会社に対しては当社と同等の情報セキュリティ対策を行うための規程の提供や第三者認証取得支援等の支援を行っています。さらに、当社グループでは、日々高度化するサイバー攻撃等の脅威に備え、必要かつ前衛的な対策を取るべく必要十分な費用の確保に努めています。しかしながら、想定以上のサイバー攻撃等の脅威が発生した場合には追加費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 サイバーセキュリティに関わるリスクに関連して、当社は2023年11月27日に公表した不正アクセスの事案を受け、総務省および個人情報保護委員会への報告を行ったほか、行政指導および勧告を踏まえた対応等を推進していますが、取り組みが不十分と判断された場合、当社グループへの信用毀損や業績等へ影響を及ぼす可能性があります。 2 通信の秘密に関わるリスク 当社は、「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスにおいて、通信内容等の通信の秘密に該当する情報を取り扱っています。これらの取扱いの際は電気通信事業法に則り、情報セキュリティに対する取り組みのもと、適切な取扱いを行っています。しかしながら、これらの情報が「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスを提供するシステムの不具合や、マルウェア等の影響、通信設備等への物理的な侵入、当社の関係者や業務提携・委託先等の故意または過失等によって侵害された場合、当社のブランドイメージの低下や法的紛争に発展し、ユーザーの減少やサービスの停止や縮退に伴う損害賠償や売上収益減少等による業績に影響を及ぼす可能性があります。 データガバナンスリスク データガバナンスに関わるリスク 多様かつ多軸な当社グループにおいて、各社へのガバナンスの実効性が及ばず事故や問題が生じる、体制の不備により問題や事故が生じる一方で、ボトルネックが生じサービスのリリースの遅れ等につながる等のリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。LINEおよびYahoo! JAPANをはじめとする多岐にわたる事業の展開に伴い、当社グループが個人情報をはじめとするデータを取り扱う量も飛躍的に増大しています。 データの取り扱いに際して当社は「分かりやすい説明」「国内法に基づく運用」「有識者による助言・評価」「プライバシー&セキュリティファースト」の4点を重視しつつ、その利活用を合理的・効率的にするためにデータガバナンス(データ資産管理の統制)の確立を図っています。当社グループは、データプロテクション基本方針を定め、これにかかる取り組みを当社およびグループ会社に対しても継続的に進めています。また、2023年10月1日に、当社は当社ならびに当社の完全子会社であるLINE(株)およびヤフー(株) を中心としたグループ内再編を行い、新会社としてLINEヤフー株式会社が誕生しました。グループ内再編後の新会社において、事業会社たる当該新会社のデータガバナンスおよび当該新会社のグループ会社全体のデータガバナンスが円滑かつ適切に機能するよう体制を整え、その強化に取り組んでいます。今後も個人情報の適切な取り扱いに関して当社グループ全体のガバナンスの強化に取り組んでいきますが、かかる対策やガバナンス強化の施策が有効に機能しないことによる当局から当社グループへの行政処分、当社グループの信用毀損、当社グループのサービスへの需要の減少、追加の対策の策定・実施、また、データの漏洩やそのおそれとなる事象の発生等により、当社グループの社会的信用や業績等に影響を与える可能性があります。 データガバナンスに関わるリスクに関連して、当社は2023年11月27日に公表した不正アクセスの事案を受け、総務省および個人情報保護委員会への報告を行ったほか、行政指導および勧告を踏まえた対応等を推進していますが、取り組みが不十分と判断された場合、当社グループへの信用毀損や業績等へ影響を及ぼす可能性があります。
FY2023|8,715 文字
3 【事業等のリスク】 Zホールディングス(株)(以下、当社という。)および子会社・関連会社(以下、グループ会社という。また、当社と併せて、当社グループという。)は、持株会社である当社がグループ会社を統括して管理する一方、グループ会社が、国内外において多岐にわたる事業を展開しています。これらの企業活動の遂行には様々なリスクを伴います。2023年3月31日現在において、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下のとおりです。なお、これらは当社グループで発生し得る全てのリスクを網羅しているものではありません。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、2023年3月31日現在において判断したものです。 ・リスクマネジメント体制 当社は、リスクマネジメント最高責任者を代表取締役社長としたリスクマネジメント体制を構築し、リスクの特定、分析、評価、対応等のERMプロセスを円滑に実施することにより、リスクの低減、未然防止等を図っています。また、2023年4月より、Co-CEO体制から単独CEO体制へ移行しています。 グループ全体のリスクマネジメントの基本方針は取締役会で決定します。取締役会で決定された基本方針に基づき、リスクマネジメント委員会、リスクマネジメント統括組織、特定リスク所管部門等からなる執行機関でERM体制を構築し、各グループ会社とも連携することでグループ全体によるリスクマネジメント活動を推進しています。また、特にリスクの高いサイバーセキュリティや金融事業、人権、環境等の課題については、委員会の下に当社グループの企業で構成する「データガバナンス分科会」、「アンチマネーローンダリング分科会」、「人権分科会」、「環境分科会」を設置し、グループ会社横断のリスクマネジメントを行っています。 ・リスクマネジメントプロセス リスクマネジメントに関する規程に基づき、グループ各社におけるERM活動を推進するとともに、リスクマネジメント委員会や各種分科会における活動を実施しています。また、当社グループにおけるリスクを網羅的に捉えるべくリスクカテゴリーを設定し、内部環境や外部環境の分析、経営層や実務責任者による認識を踏まえ、特に重要度が高いリスクを「グループトップリスク」と位置づけています。「グループトップリスク」は、環境変化等による影響を考慮しながら適宜見直し、優先度をつけて対応策を実行し、進捗のモニタリングを行います。 ・リスクカテゴリー「戦略系リスク」リスクカテゴリー概要事業戦略リスク組織の事業戦略および戦略目標に影響を与える、またはそれらによって生じるリスク 「非戦略系リスク」リスクカテゴリー概要市場リスク様々な市場のリスク・ファクターの変動により財務的影響を被るリスク信用リスク信用供与先の財務状況の悪化等により財務的損失を被るリスク流動性リスク必要な資金が確保できず資金繰りがつかなくなるリスク、または通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされるリスクシステムリスクシステムダウン又は誤作動、不備等に伴い損失を被るリスク情報セキュリティリスク情報システムやデータの破損および改ざん、または情報漏洩等で損害を受けるリスクコンプライアンスリスク社内規程や企業行動憲章に反する行動により影響を被る・訴訟に巻き込まれるリスク法令リスク各種取引上の契約等における順守違反や契約違反等に伴い罰則適用や損害賠償の影響を被るリスク、ZHDグループ企業もしくは従業員が法令違反を犯すリスク金融犯罪・マネーローンダリングリスクサービスがマネーローンダリングに利用されるリスク、またはマネーローンダリング対策の不手際により監督官庁から指摘を受けるリスク投資リスク企業間の投融資、M&Aにおいて投資した資産の価値が変動し影響を被るリスク経済安全保障リスク事業に関連する特定の国や地域の政治・経済・社会情勢等の変化により影響を被るリスク環境・社会リスク事業が環境や社会に悪影響を与えてしまうリスク、または外的な社会環境の影響により事業が影響を被るリスクコーポレートガバナンスリスク自社又はグループ会社における重要な意思決定に関するガバナンスの枠組みが十分に整備されず、自社およびグループにおいて適時適切な意思決定が行われないリスク内部統制リスク社内の統制が不十分で適正な業務遂行が行えないリスク、過剰な統制を敷くことにより事業スピードを停滞させるリスクデータガバナンスリスク保有するデータの管理や利活用に関連するリスク事業継続リスク自然災害やその他外的要因により事業やサービスの継続提供が困難となるリスク事務・品質リスクサービスの運営や維持に必要なオペレーションや設計においてミスが発生する、または提供するサービスや商品において品質管理が行き届かずユーザーに影響を与えるリスクコンダクトリスクZHDグループ企業もしくは従業員が、法令違反ではないものの社会規範や商習慣に反する、またはユーザー視点の欠如した行為を犯すことにより財務的・社会的影響を被るリスク不正リスクZHDグループ企業もしくは従業員が不正を働く、または取引先企業・従業員の不正により財務的・社会的影響を被るリスク知的財産リスク知的財産権を侵害する・されるリスク、保有する産業財産権が後日無効化されるリスク、職務発明に関し従業員とトラブルになるリスク人的リスク人材リソースに関連するリスク、または従業員の生命・健康を脅かすリスクレピュテーションリスク悪評や風評の拡大により影響を被るリスク、またはメディア対応を失敗するリスク依存リスク業務運営において特定の外部取引先に過度に依存するリスク、それにより自社におけるノウハウの空洞化が起きるリスク業務委託リスク不適切な委託先の選定をするリスク、委託先において事故や不祥事が発生するリスク、偽装請負が発生するリスク有形資産リスク有形資産の毀損や執務環境等の質の低下等により損失を被るリスク ・グループトップリスク1.事業戦略リスク2.システムリスク3.情報セキュリティリスク4.経済安全保障リスク5.コーポレートガバナンスリスク6.内部統制リスク7.データガバナンスリスク8.事業継続リスク9.人的リスク 1.事業戦略に関わるリスク(1)市場優位性の失墜、業績悪化のリスク 当社グループの事業戦略として、中核企業であるLINE(株)およびヤフー(株)を中心とした「検索・ポータル」 「広告」「メッセンジャー」を「根幹領域」と定め推進するとともに、特に社会的課題が大きくインターネット でその解決が見込める領域である「コマース」「ローカル・バーティカル」「Fintech(フィンテック)」「社会」 の4つを「集中領域」と定め、取り組んでいます。そのうち、社会的な重要度の高い「Fintech(フィンテック)」 の領域における戦略投資の一つとして、2022年10月にPayPay(株)を当社の連結子会社としました。さらに、それ らの領域にデータやAI技術を掛け合わせることでシナジーを強固に創出するとともに、ユーザーの日常生活、企 業活動、そして社会自体をアップデートするサービスを提供していきます。しかしながら、これらのサービスの 事業性は、そのユーザー数、利用頻度、収益化能力等に大きく依存しています。さらに、ユーザーの嗜好の変化 は激しい為、市場の変動やニーズの的確な把握、 ニーズに対応する開発・提供等ができない可能性があります。 当社グループはこのような可能性の顕在化を低減させるべく、マーケティング、技術開発および教育への投資、 インテリジェンスおよび計数管理の機能強化といった総合的な施策を継続して行っています。また、事業の選択 と集中を推進し、グループ内重複事業の集約を推進しています。(2)規制や制度変更により事業展開スピードへ影響するリスク 当社グループのヤフー(株)は、同社が提供するサービスである「Yahoo!ショッピング」および「Yahoo!広告」 について、特定デジタルプラットフォームの透明性および公正性の向上に関する法律に基づき特定デジタルプラ ットフォーム提供者としての指定を受けています。同法により義務付けられる情報開示や自主的体制の整備に関 しては、外部有識者の意見も聴取し、一部は法施行に先行する形で積極的に対応しています。また、ヤフー(株) に加えLINE(株)においても、高い透明性や公正性を意識し、継続的な改善を行っていきます。しかしながら、取 組が不十分であると政府から認定され同法に基づく行政措置の対象となった場合や、同法に基づき政府に提出す る報告書が低い評価を受け、その評価結果が公表された場合、当社グループに対する取引先および一般ユーザー からの評価や社会的評価が低下する可能性もあります。さらに、デジタルプラットフォームを提供する企業に対 して、より一層厳しい規制の対象としていくという諸外国の動向に鑑み、仮に日本国内でも規制が強化され、当 社グループ企業がその対象となった場合、当該企業の円滑な事業遂行が困難となる可能性があります。(3)合併により期待される効果が得られないリスク 当社は、2022年度後半に入り市場環境が急速に悪化していること、業績を牽引してきた広告収益が急激に減退 していること等を踏まえ、グループ経営の意思決定の更なる迅速化を図ることを目的に、2023年度中を目途に当 社・LINE(株)・ヤフー(株)を中心とした合併方針を決定し、2023年4月よりCo-CEO体制から単独CEO体制へ移行し ています。今後、当初に期待した合併の効果を十分に発揮できない場合には、展開するサービスの連携の不 調・遅れが発生し、戦略やシナジーに影響が出る、グループ会社間のストレスや合併に起因する混乱が問題発生 の一因となる等のリスクが生じる可能性があります。それらにより、当社グループの業務運営や業績、財政状態 に影響を与える可能性があります。 2.システムに関わるリスク 当社グループのサービスは、当社グループの関連会社、提携会社のシステムと連携して提供しており、一部の システムの障害等により影響範囲が多岐に及ぶものが数多く存在します。大規模な障害発生により、当社のブラ ンドイメージ低下や損害賠償を請求される可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす場合があります。 このようなリスクを低減するために、ソフトウェア品質の強化、システム可用性の向上、システムオペレーショ ン訓練等の安定したサービス提供への取り組み強化に努めています。 3.情報セキュリティに関わるリスク(1)サイバーセキュリティに関わるリスク 当社グループでは、安心して利用できる安全なサービスをユーザーに提供するため、中長期的な視点で全社を 挙げて情報セキュリティの向上に取り組んでいます。しかしながら、これらの取り組みが及ばず、業務上の人為 的ミスや故意による不法行為、災害等によるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃等のサイバー攻 撃、システムや製品等の脆弱性等により、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービスの停止等の被害等が発生 した場合、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があ ります。当社は、グループ会社の情報セキュリティを支援しています。具体的には、情報セキュリティ対策の仕 組みの共有や導入支援、脆弱性情報等情報セキュリティに関する情報の共有、各社の求めに応じて情報セキュ リティ対策の相談対応等を行っています。また、グループ会社に対しては当社と同等の情報セキュリティ対策 を行うための規程の提供や第三者認証取得支援等の支援を行っています。さらに、当社グループでは、日々高 度化するサイバー攻撃等の脅威に備え、必要かつ前衛的な対策を取るべく必要十分な費用の確保に努めていま す。しかしながら、想定以上のサイバー攻撃等の脅威が発生した場合には追加費用が発生し、当社グループの 業績に影響を与える可能性があります。(2)通信の秘密に関わるリスク 当社グループのLINE(株)やヤフー(株)は、「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスにおいて、通信内容等の通 信の秘密に該当する情報を取り扱っています。これらの取扱いの際は電気通信事業法に則り、情報セキュリティ に対する取り組みのもと、適切な取扱いを行っています。しかしながら、これらの情報が「LINE」「Yahoo!メー ル」等のサービスを提供するシステムの不具合や、マルウェア等の影響、通信設備等への物理的な侵入、当社グ ループの関係者や業務提携・委託先等の故意または過失等によって侵害された場合、当社グループのブランド イメージの低下や法的紛争に発展し、ユーザーの減少やサービスの停止や縮退に伴う損害賠償や売上収益減少等 による業績に影響を及ぼす可能性があります。 4.経済安全保障に関わるリスク 当社グループは経済安全保障推進法の制度運用の開始を見据えて2022年10月に経済安全保障部を新たに設置 し、国内外の経済安全保障に関する情報収集、専門家との意見交換、経済安全保障リスクの抽出、特定等を進 め、当社グループ会社が経済安全保障推進法の適用対象となった場合には適切な対応ができるよう必要な準備を しています。しかしながら、かかる対策や準備が有効に機能しない、あるいは取り組みが十分ではないと当局に 認定される等、経済安全保障推進法が定める国による審査に適切な対応ができなかった場合、当局からの当社 グループ会社に対する是正や中止の勧告、命令等の行政措置、それに伴う事業の一時停止、遅延、追加の設備 投資並びに追加の対策やコスト、当社グループ会社の信用の毀損が生じる可能性があります。その場合、当社グ ループの事業、業績、社会的信用に影響を与える可能性があります。 5.コーポレートガバナンスに関わるリスク(1)親会社の経営判断がビジネスへ影響を与えるリスク 当社グループは、主要株主であるAホールディングス(株)を連結子会社に持つソフトバンク(株)をはじめとす るソフトバンクグループ内の各企業やAホールディングス(株)の主要株主であるNAVER Corporationおよびそのグ ループ企業との間で取引を行っています。ソフトバンクグループ(株)やソフトバンク(株)、また、NAVER Corporationは、その保有株数の構造上、当社の意思決定に影響力を及ぼし得る立場にあります。当社は社内規程 や独立社外取締役4名で構成されるガバナンス委員会等による監督の仕組みを整備・運用していますが、こうし た仕組みが機能しない場合に、当社とそれらの会社との間で利益相反が生じ、当社の利益が損なわれる可能性 があります。また、ソフトバンクグループ各社やNAVER Corporationの事業戦略方針の変更等に伴い、当社グルー プのサービスや各種契約内容への影響や、関係の変化が生じる可能性があり、その場合、当社グループのビジネ スに影響を与える可能性があります。(2)グループ内企業文化の違い等によりシナジー創出に影響が生じるリスク 当社グループでは、子会社の機能や重要性等に応じた適切な報告制度を整備することとし、上場をしていない 子会社(但し、金融持株会社等経営の独立性維持が必要な子会社を除く)との間では、関係会社管理に関する 社内規程に基づき、会社運営に関する協定書を締結し、当該子会社における重要な事項について、当社の承認ま たは当社への報告を原則として事前に求めることとしています。しかしながら、グループ会社間の企業文化の違 い等により、このような仕組みが十分に機能しない場合、当社が子会社に関する重要な事項を適時に把握するこ とが出来なくなることによって、的確な意思決定を行うことが出来ず、当社グループにおけるシナジーの創出が 阻害されるリスクがあります。 6.内部統制に関わるリスク 当社グループでは、業務上の人為的ミスやその再発、意思決定プロセスの潜脱等が起きることのないよう関連 する規程を定めているほか、取締役会内でも監査等委員4名全員を独立社外取締役として、経営の意思決定・業 務執行の監督を強化しています。また、代表取締役社長CEO直属の内部監査統括部を設置し運営することにより、 適法かつ適正な コーポレートガバナンスの強化を図っています。しかしながら、このようなガバナンス機能が想 定通りに機能せず、ガバナンス不全に陥った場合、或いは過剰な統制が整備されることにより事業展開スピード を損なった場合、当社グループのブランドイメージや業績に影響を与える可能性があります。 7.データガバナンスに関わるリスク 多様かつ多軸な当社グループにおいて、各社へのガバナンスの実効性が及ばず事故や問題が生じる、体制の不 備により問題や事故が生じる一方で、ボトルネックが生じサービスのリリースの遅れ等につながる、等のリ スクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。LINE(株)との経営統合に伴い、当社グル ープが個人情報をはじめとするデータを取り扱う量も飛躍的に増大しています。データの取り扱いに際して当社 は「分かりやすい説明」「国内法に基づく運用」「有識者による助言・評価」「プライバシー&セキュリティフ ァースト」の4点を重視しつつ、その利活用を合理的・効率的にするためにデータガバナンス(データ資産管理 の統制)の確立を図っています。2022年度においてZホールディングスグループとしてデータプロテクション基 本方針を策定・公表するとともに、これにかかる取り組みをグループ会社に対して継続的に進めています。ま た、2023年2月2日に公表したとおり、当社は当社ならびに当社の完全子会社であるLINE(株)およびヤフー(株) を中心とした合併を行う方針であり、合併後の新会社において、事業会社たる当該新会社のデータガバナンスお よび当該新会社のグループ会社全体のデータガバナンスが円滑かつ適切に機能するよう体制を整え、その強化に 取り組んでいきます。今後も個人情報の適切な取り扱いに関して当社グループ全体のガバナンスの強化に取り組 んでいきますが、かかる対策やガバナンス強化の施策が有効に機能しないことによる当局から当社グループへの 行政処分、当社グループの信用の毀損、当社グループのサービスへの需要の減少、追加の対策の策定・実施、ま た、データの漏洩やその恐れとなる事象の発生等により、当社グループの社会的信用や業績等に影響を与える可 能性があります。 8.事業継続に関わるリスク 当社グループの事業は、地震等の自然災害、火災等の事故、広範囲な感染症の発生、それらによる、建造物の 破壊、ライフラインの停止、回線障害、都市機能の停止、入館禁止措置 等の影響を受けます。また当社グループ の物的、人的資源の大部分は東京に集中しています。当社グループで は、システムの冗長化やデータセンターの 多重化、分散化等の環境整備を進めるとともに、こうした災害等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応 を行うよう準備しています。しかしながら、事前の想定を大きく超える事故等である場合、業務継続、復旧計画 がうまく機能しない可能性があります。さらに、当社グループが所有する建物に起因する火災等の災害が発生し た場合には、被害の収束、再建、周辺への補償等を含む対策により、業績等に影響がでる可能性があり、当社グ ループの事業、業績、ブランドイメージ等に影響が出る可能性があります。 9.人材に関わるリスク 技術者の不足や意識の変化等により、サービス開発・運用が滞り、事業の成長が阻害される、データプロテ クションやAI等の中長期的な成長を担う人材を適切に確保できない等、従業員や雇用に関わるリスクが生じる 可能性があります。当社グループの事業は、業務に関して専門的な知識、技術を有している役職員、いわゆる キーパーソンに依存している部分があり、これらのキーパーソンが当社グループを退職した場合、事業の継続、 発展に一時的な影響が生じる可能性があります。また、各グループ会社において、今後の中長期的な業務拡大を 目的とする体制の強化や各種サービスの運用、品質向上のための増員が必要となりえますが、労働市場や社会意 識の変化により、それが適切になされない可能性があります。適切に増員がなされる場合にも、費用が増大し、 業績に影響を与える可能性があります。そのため当社グループでは、業界水準を参考にした適正賃金テーブルの 把握や目標評価制度等の実施による賃金レベルの相当性の確保、要員計画等での人員規模の適正性の確認に努め ています。さらに、各グループ会社の事業特性および業種・職種を考慮した働き方の多様性を拡大するととも に、グループ会社間での異動等各個人の活躍機会を創出すること等により、より多様な人材の活躍と、各個人お よび組織の生産性やエンゲージメントの向上に結び付けています。
FY2022|21,048 文字
2 【事業等のリスク】Zホールディングス(株)(以下「当社」という。)および子会社・関連会社(以下「グループ会社」という。また、当社と併せて「当社グループ」という。)は、持株会社である当社がグループ会社を統括して管理する一方、グループ会社が、国内外において多岐にわたる事業を展開しています。これらの企業活動の遂行にはさまざまなリスクを伴います。2022年3月31日現在において、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下の通りです。なお、これらは当社グループで発生しうるすべてのリスクを網羅しているものではありません。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、2022年3月31日現在において判断したものです。 1. 事業の競争力維持・運営に関わるリスク 2. サービスの品質維持等に関わるリスク 3. 人材獲得等に関わるリスク 4. ガバナンス・内部統制等に関わるリスク 5. 法規制や法的紛争等に関わるリスク 6. 産業や社会倫理、意識の変化に関わるリスク 7. 安全保障や国際関係に関わるリスク 8. 自然災害等のインシデントに伴う事業継続に関わるリスク 1. 事業の競争力維持・運営に関わるリスク 当社グループが展開する各種事業の伸び悩みや新規事業の収益化の遅れなどでグループの成長が遅滞しステークホルダーの要求に応えられなくなる、グローバル企業を目指す上での自覚や意識の不足により不適切な戦略や行動をとってしまう、近年のプラットフォーマー批判などが更に拡大しグループ全体の戦略に影響する、グループの規模や活動に見合う事業推進体制等を整えることができなくなる、などのリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。 (1) 事業戦略に関わるリスク当社グループの事業戦略として、中核企業であるヤフー(株)およびLINE(株)を中心とした「検索・ポータル」「広告」「メッセンジャー」を「根幹領域」と定め推進するとともに、特に課題が大きくインターネットでその解決が見込める領域である「コマース」「ローカル・バーティカル」「Fintech(フィンテック)」「社会」の4つを「集中領域」と定め、取り組んでいます。さらに、それらの領域にデータやAI技術を掛け合わせることでシナジーを強固に創出するとともに、ユーザーの日常生活、企業活動、そして社会自体をアップデートするサービスを提供していきます。しかしながら、これらのサービスの事業性は、そのユーザー数、利用頻度、収益化能力等に大きく依存しています。さらに、ユーザーの嗜好の変化は激しい為、市場の変動やニーズの的確な把握、ニーズに対応する開発・提供等ができない可能性があります。また、当社グループは「Clova」等のクラウドAIプラットフォーム事業やFintech事業、NFT(非代替性トークン)関連事業等にも注力していますが、これらの新規事業が全て将来的に収益性を確保できるかは定かではありません。さらに、当社グループで提供する事業における課金ユーザーの数や利用頻度の低下が業績に影響する可能性があります。これらに加えて、ブランドイメージの毀損等の外部要因や適切な判断能力の不足、技術革新に適切に対応する技術力の不足等の内部要因により、事業の目的が十分に達成できなくなる可能性があります。主な例としては、当社グループのLINE(株)およびその子会社・関連会社(以下「LINEグループ」という。)の収益はLINE GAMEにおけるユーザーからの課金、LINEスタンプの販売、および広告主からの広告料が大半となっていますが、LINE GAMEは少数のヒット作から大部分の収益が生じる傾向にあり、今後においてヒット作を継続的に出せなくなる可能性があります。また、LINEスタンプの販売は、今後人気作品を提供できない場合、低下する可能性があります。さらに、ユーザー数や利用頻度、市場変化や景気変動により広告料が低下する可能性があるほか、新たな広告商品が受け入れられない、パートナーシップを維持できない、等によっても収益が低下する可能性があります。当社グループはこのような可能性の顕在化を低減させるべく、マーケティング、技術開発および教育への投資、インテリジェンスおよび計数管理の機能強化といった総合的な施策を継続して行っています。 (2) プラットフォームに関わるリスク当社グループのヤフー(株)、LINE(株)をはじめ、グループ会社がインターネットを通して提供するサービスは、他社が開発したOS、ブラウザーなどのプラットフォーム上で展開しているため、これらの技術仕様やガイドラインの変更をうけ、サービスが提供できなくなるなどのリスクがあります。そのため、当社グループでは、他社の技術動向や各種ガイドライン等の動向を常に把握し、最新の変更に合わせて変更していくなど、影響を最小限にするよう努めています。 (3) パートナーシップに関わるリスク当社グループでは、他のサイトとパートナーシップを組むことで当社グループ以外のサイトのユーザーとの接点を増やし、パートナーサイトを含めたネットワーク全体としての利用度を拡大するために、法人および個人のインターネットメディアとのパートナーシップの構築を積極的に進めていますが、パートナーの売上収益およびトラフィックが期待値に満たない、もしくは他社との競合の結果、パートナーシップの構築が遅滞する可能性や、パートナー獲得における費用の増加を余儀なくされる可能性、また、パートナーシップ契約を解除される可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす場合があります。当社グループのパートナーへのサービスは、当社グループの関連会社、提携会社のシステムにより提供していますが、これらシステムの障害などによりパートナーが損害を被った場合、当社グループのブランドイメージが低下したり、損害賠償を請求されたりする可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす場合があります。また、パートナーのサービスの品質や評判が、当社グループの評判や信用に影響し、当社グループのブランドイメージに影響を及ぼす可能性があります。当社グループはこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、契約前および契約後の継続的な信用調査や数値管理、必要となる設備投資の強化などに努めています。当社グループは、ニュース、気象情報、株価等の情報サービスや、映像、ゲーム等のコンテンツをユーザーに提供していますが、その確保に想定以上の費用がかかったり、他社に起因する諸要因により予定通り情報やコンテンツが集まらなかったりした場合、ユーザーによる当社グループのサービスの利用度が低下し、期待通りの業績を上げられない可能性があります。当社グループはこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、マネジメントプロセスの強化などに努めています。 (4) グーグル・インクに関わるリスク当社グループであるヤフー(株)は、検索エンジン(技術)や検索連動型広告配信システム(技術)等のサービスを提供するために、グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの間で契約を締結しています。検索サービスはヤフー(株)の重要な業績の柱の一つであるため、当該契約内容が変更され、または終了した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (5) データ事業に関わるリスク当社グループのヤフー(株)は、保有するビッグデータやインフラストラクチャー、データサイエンス、組織を活用し企業や自治体、研究機関の課題解決に資するべくデータソリューション事業を展開しています。同社は同事業を将来に向けた新たな収益の柱の一つとすべく注力し、同事業は現在の所順調に拡大しています。また、LINE(株)においても、データ活用戦略を統括する専門組織の下で同社の事業展開に資するよう、保有するビッグデータの分析等を行っています。しかしながら将来、ビッグデータの取得源となっている当社グループが提供するサービスのシェアの低下や、プライバシーに関わる規制・ルールの変更のような外的要因に基づくデータの不足・不備、インフラストラクチャーの障害、データサイエンスの誤用、組織の人員不足等により、当初の想定通りに事業展開等ができなくなる可能性があります。当社グループはこのような可能性の顕在化を低減させるべく、事業継続に必要な投資およびその効果検証を継続し、各領域における高品質化に努めています。 (6) 銀行事業に関わるリスク当社グループのPayPay銀行(株)が保有する金融資産は、主として有価証券(国債・地方債・財投債・社債・投資信託等)であり、そのほかにも短期のコールローンおよび買入金銭債権を保有しています。これらには、それぞれの発行体の信用リスク、金利の変動リスク、為替の変動リスクおよび市場価格の変動リスクがあります。貸出金については、個人向け非事業性ローンは全て保証会社の保証付貸出金であり直接的な信用リスクは低減されていますが、事業性ローンについてはお客様の契約不履行によってもたらされる信用リスクがあります。同社の金融負債は、主として預金であり、また、コールマネーによる資金調達を行う場合もあります。いずれの負債も、金利の変動リスクがあります。これらのリスクに対応するため、同社では、資産および負債の総合的管理(ALM)を行っており、資産・負債に対するリスク量上限の設定、その順守状況のモニタリング等により、その適切なコントロールに努めています。PayPay銀行(株)では、短期もしくは期間の定めのない預金の受け入れにより資金を調達し、これを様々な期間の貸出金および有価証券の購入等により運用を行っていますが、何らかの理由によりお客様の預金の引き出しが集中するようなことで、調達と運用の期間ギャップが発生する可能性(流動性リスク)を負っています。これに対して同社では、短期の要資金調達額に対して閾値を設定し、その順守状況を適時モニタリングするとともに、資金化が可能な運用資産の残高状況についてもモニタリングを行い、資金流動性に問題を来たさないよう十分な管理を行なっています。 (7) FX事業に関わるリスク当社グループのLINE証券(株)が取扱う外国為替証拠金取引は、お客様が当社グループの定める所定の金額以上の証拠金を当社グループに預け入れることにより、取引を行うことができます。これにより、お客様は実際に預け入れた資金以上の金額の外国為替証拠金取引を行うことができることから、高い投資収益が期待できる半面、多大な投資損失を被る可能性があります。お客様が預け入れた資金以上の損失が発生し、お客様が不足分を支払うことができない場合、お客様に対する債権の全部または一部について貸倒損失を負う可能性がありますが、当社グループは、取引証拠金が所定の維持率を下回った際に、当社グループの所定の方法により強制的にお客様の保有するポジション(建玉)の全部を反対売買して決済する制度を設け、お客様の資産の保護および当社グループの損失の拡大防止に努めています。当社グループが取扱う外国為替証拠金取引は、お客様と当社グループの相対取引ですが、お客様との取引から生じるリスクの減少を目的として、実績のある銀行、証券会社等複数の金融機関との間でカバー取引を行っています。当該金融機関の業務・財務状況の悪化等によりカバー取引が困難となった場合、お客様に対するポジションのリスクヘッジができない可能性があります。また、当該金融機関の経営破綻等により、当社グループが担保金として差し入れている資金の回収ができない可能性があります。このような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) カード事業に関わるリスク当社グループのPayPayカード(株)が発行する「PayPayカード」等において、クレジットカード会員がカード決済した代金について、クレジットカード加盟店に対し立替払いを行います。クレジットカード会員からの資金回収が月1回であるのに対し、クレジットカード加盟店に対しては月2回程度の立替払いを行っています。また、クレジットカード会員がその支払方法として、分割払い、リボルビング払いを指定した場合には、クレジットカード会員からの資金回収が約定の期間を通じて行われることから、それらの期間の立替資金の調達が必要となります。事業の拡大に備え調達方法の多様化を進めていますが、立替払いに必要な資金を適切なコストで調達できない可能性があります。さらに、経済状況の悪化等により、クレジットカード会員に対する立替金や貸付金が予定通り回収できず貸倒となる可能性があります。これに対して同社では審査機能やモニタリングを強化し利用枠等を制限することや適切な延滞管理を行うこと等により、その低減を図っています。 (9) その他決済・金融事業に関わるリスク当社グループの決済・金融事業において、何らかの要因によりシステム障害や不正アクセスが発生し、約款等に定める免責事項では補完できない損失がお客様に発生した場合、お客様の機会損失、当社グループの信用低下や損害賠償義務の負担等により、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。例えば、当社グループのヤフー(株)の持分法適用会社であるPayPay(株)は2018年10月に電子決済サービスの提供を開始しましたが、2022年1月19日には登録ユーザー数が4,500万人を突破しています。LINE Pay(株)が2014年12月から提供している電子決済サービス(今後、PayPay電子決済サービスと統合を予定)と共に、現在国内有数の決済事業者・資金移動業者に成長しており、上述のような事象が発生した場合には当社グループも一定の影響を受けることが見込まれます。当社グループはこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、システムの常時安定稼働および強化に努めています。 (10) 海外における事業展開に関わるリスク当社グループは、LINEグループを中心に、対象国のスマートフォンの普及・拡大に合わせて海外展開を図っていますが、その収益性は対象国の文化・制度・環境・競合等により不確実です。また、対象国の政府による検閲・アクセス制限が生じる可能性、海外展開の費用が増加する可能性があるほか、当社グループは海外展開において特定国に対する国際的な制裁に従う意向ですが、過失等により違反が生じ制裁を受ける可能性があります。さらに、海外事業においては会計・決算時における為替変動リスクがあります。当社グループは、事前のリサーチ、対応・対策のシミュレーション、対象国の状況および変化の正確な把握、対象国と日本との円滑な情報連携と意思決定の迅速化、などを合理的な費用を投じて推進・遂行することにより、それらの可能性の影響の最小限化に努めています。 2. サービスの品質維持等に関わるリスク サービスを提供する上で、社内のリソース不足や開発運用面での継承の断絶などからオペレーションミスが生じたり外部からの侵入を招きやすくなったりすることにより、個人情報漏洩等の事故や障害が発生する、組織の想像力が衰え利用者や社会の反応を見誤り対外コミュニケーション等で失敗することにより品質の適切な維持ができなくなる、などのリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。 (1) サイバーセキュリティに関わるリスク当社グループでは、安心して利用できる安全なサービスをユーザーに提供するため、中長期的な視点で全社を挙げて情報セキュリティの向上に取り組んでいます。しかしながら、これらの取り組みが及ばず、業務上の人為的ミスや故意による不法行為、災害などによるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃などのサイバー攻撃、システムや製品等の脆弱性などにより、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービスの停止などの被害等が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。当社は、グループ会社の情報セキュリティを支援しています。具体的には、情報セキュリティ対策の仕組みの共有や導入支援、脆弱性情報など情報セキュリティに関する情報の共有、各社の求めに応じて情報セキュリティ対策の相談対応などを行っています。また、グループ会社に対しては当社と同等の情報セキュリティ対策を行うための規程の提供や第三者認証取得支援などの支援を行っています。さらに、当社グループでは、日々高度化するサイバー攻撃などの脅威に備え、必要かつ前衛的な対策を取るべく必要十分な費用の確保に努めています。しかしながら、想定以上のサイバー攻撃などの脅威が発生した場合には追加費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (2) 「Yahoo! JAPAN ID」「LINEアカウント」等のIDに関わるリスク当社グループのヤフー(株)やLINE(株)は、「Yahoo! JAPAN ID」や「LINEアカウント」による利用者のアクセス管理を行っています。悪意ある第三者が、他人のIDとパスワードをフィッシングやダークウェブ等で不正に入手して乗っ取ったり、身元を偽って取得したりすることで、当社グループ、パートナーサイトの各種サービスを不正に利用されてしまう可能性があります。当社グループではそれらのIDを守る機能の提供や、ユーザーを含む日本のインターネットユーザーへ安全なID管理についての啓発を行ったり、IDの取得時には身元の確認をとる手段を講じたりしつつ、一定の不正利用を事前に想定した対策や、不正利用されたり不正利用が懸念されたりするIDの利用停止措置を継続的に行なっています。しかしながら、不正利用により立替金の回収に支障をきたす可能性や不正利用の被害に対する想定外の補償や再発防止対策費用により、業績に影響を及ぼしたり、当社グループのブランドイメージが低下・失墜したりする可能性があります。 (3) 通信の秘密に関わるリスク当社グループのLINE(株)やヤフー(株)は、「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスにおいて、通信内容等の通信の秘密に該当する情報を取り扱っています。これらの取扱いの際は電気通信事業法に則り、情報セキュリティに対する取り組みのもと、適切な取扱いを行っています。しかしながら、これらの情報が「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスを提供するシステムの不具合や、マルウェア等の影響、通信設備等への物理的な侵入、当社グループの関係者や業務提携・委託先などの故意または過失等によって侵害された場合、当社グループのブランドイメージの低下や法的紛争に発展し、ユーザーの減少やサービスの停止や縮退に伴う損害賠償や売上収益減少などによる業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) その他サービス品質・イメージに関するリスク当社グループのサービスを通じて使用されるアプリケーションやリンク先のウェブサイトによって、当社の保有するブランドのブランド力が悪影響を受ける可能性があります。また、ユーザー数の多い「LINE」を通じて、ユーザー間のいじめ、誹謗中傷、わいせつ、詐欺等のトラブルが生じ、LINEブランドや当社グループ全体のブランドが毀損される可能性があります。さらに、当社グループのサービスに関する報道や情報の流布により経営成績が影響を受ける可能性があります。 3. 人材獲得等に関わるリスク技術者の不足や意識の変化などにより、サービス開発・運用が滞り、事業の成長が阻害される、データプロテクションやAIなどの中長期的な成長を担う人材を適切に確保できない、などのリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。 (1) 従業員や雇用に関わるリスク当社グループの事業は、業務に関して専門的な知識、技術を有している役職員、いわゆるキーパーソンに依存している部分があり、これらのキーパーソンが当社グループを退職した場合、事業の継続、発展に一時的な影響が生じる可能性があります。また、各グループ会社において、今後の中長期的な業務拡大を目的とする体制の強化や各種サービスの運用、品質向上のための増員が必要となりえますが、労働市場や社会意識の変化により、それが適切になされない可能性があります。適切に増員がなされる場合にも、費用が増大し、業績に影響を与える可能性があります。そのため当社グループでは、業界水準を参考にした適正賃金テーブルの把握や目標評価制度等の実施による賃金レベルの相当性の確保、要員計画等での人員規模の適正性の確認に努めています。さらに、各グループ会社の事業特性および業種・職種を考慮した働き方の多様性を拡大することにより、より多様な人材の活躍を見込むとともに、各個人および組織の生産性やエンゲージメントの向上に結び付けています。 4. ガバナンス・内部統制等に関わるリスク 多様かつ多軸な当社グループにおいて、各社へのガバナンスの実効性が及ばず事故や問題が生じる、体制の不備により問題や事故が生じる一方で、ボトルネックが生じサービスのリリースの遅れなどにつながる、などのリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。 (1) 経営統合の推進・進捗におけるリスク当社は2021年3月1日付でLINE(株)との経営統合を行いました。これにより当社グループは日本国内で200超のサービスを提供し、国内総利用者数は3億超、国内総クライアント数は約1,500万、自治体との総連携案件数は3,000超となり、グループ従業員2.3万人を擁する国内最大規模のインターネットサービス企業グループとなりました。この経営統合の効果によって当社グループの売上収益及び営業利益も増大していますが、今後、当初に期待した経営統合の効果を十分に発揮できない場合には、各グループ会社が展開するサービスの連携の不調・遅れが発生し、統合戦略やシナジーに影響が出る、グループ会社間のストレスや統合に起因する混乱が問題発生の一因となる、などのリスクが生じる可能性があります。それらにより、当社グループの業務運営や業績、財政状態に影響を与える可能性があります。経営統合効果の進展を妨げる主たる要因として以下が考えられますが、これらに限定されるものではありません。・業務面での協調体制の強化や経営資源の相互活用が、組織体系や業務プロセスの相違等から奏功せず、コスト削減・戦略的マーケティング・新規研究開発等の統合によるシナジーが十分に発揮できないリスク・経営統合に伴う諸経営インフラの整備・統合・再編等により、想定外の追加費用が発生するリスク当社は、これらを含むグループの事業等のリスクの全般に関して「リスクマネジメントに関する規程」を定め、代表取締役を委員長とするリスクマネジメント委員会を定期的に開催し、リスクの調査、分析、判断、対応計画、対応の推進を図っています。なお、特にリスクの高いサイバーセキュリティや金融事業、人権等の課題については、委員会の下に当社グループの企業で構成する「データガバナンス分科会」、「アンチマネーロンダリング分科会」、「人権分科会」を設置し、グループ会社横断のリスクマネジメントを行っています。 (2) データガバナンスに関わるリスクLINE(株)との経営統合に伴い、当社グループが個人情報をはじめとするデータを取り扱う量も飛躍的に増大しています。データの取り扱いに際して当社は「分かりやすい説明」「国内法に基づく運用」「有識者による助言・評価」「プライバシー&セキュリティファースト」の4点を重視しつつ、その利活用を合理的・効率的にするためにデータガバナンス(データ資産管理の統制)の確立を図っています。当社グループのヤフー(株)とLINE(株)とのデータ連携にあたっては、同意取得を前提とした分かりやすい説明に努めるほか、各種の国際基準への準拠を前提とするなど、安全安心の確保に努めています。今後も個人情報の適切な取り扱いに関して当社グループ全体のガバナンスの強化に取り組んでいきますが、かかる対策やガバナンス強化の施策が有効に機能しないことによる当局から当社グループへの行政処分、当社グループの信用の毀損、当社グループのサービスへの需要の減少、追加の対策の策定・実施、また、データの漏洩やその恐れとなる事象の発生等により、当社グループの社会的信用や業績等に影響を与える可能性があります。 (3) 主要株主等に関わるリスク当社グループは、主要株主であるAホールディングス(株)を連結子会社に持つソフトバンク(株)をはじめとするソフトバンクグループ内の各企業やAホールディングス(株)の主要株主であるNAVER Corporationおよびそのグループ企業との間で取引を行っています。ソフトバンクグループ(株)やソフトバンク(株)、また、NAVER Corporationは、その保有株数の構造上、当社の意思決定に影響力を及ぼしうる立場にあります。当社は社内規程や独立社外取締役4名で構成されるガバナンス委員会、その顧問弁護士による確認などによる監督の仕組みを整備・運用していますが、こうした仕組みが機能しない場合に、当社とそれらの親会社との間で利益相反が生じ、当社の利益が損なわれる可能性があります。また、ソフトバンクグループ各社やNAVER Corporationの事業戦略方針の変更等に伴い、当社グループのサービスや各種契約内容への影響や、関係の変化が生じる可能性があり、その場合、当社グループのビジネスに影響を与える可能性があります。 (4) その他コーポレート・ガバナンスに関わるリスク当社グループでは、業務上の人為的ミスやその再発、意思決定プロセスの潜脱等が起きることのないよう関連する規程を定めているほか、取締役会内でも監査等委員4名全員を独立社外取締役として、経営の意思決定・業務執行の監督を強化しています。また、Co-CEO直属の内部監査部を設置し運営することにより、適法かつ適正なコーポレート・ガバナンスの強化を図っています。しかしながら、このようなガバナンス機能が想定通りに機能せず、ガバナンス不全に陥った場合、当社グループのブランドイメージや業績に影響を与える可能性があります。 (5) 内部通報・コンプライアンスに関わるリスク当社グループでは、企業価値の持続的な増大を図るにはコンプライアンスが重要であると認識しています。そのため当社グループでは、コンプライアンスに関する諸規程を設け、全役員および全従業員が法令、定款などを順守するための規範を定め、その徹底を図るため、イントラネット上に諸規程を明示し、定期的な社内研修を実施しています。また、内部通報制度を設けており、従業員がコンプライアンス違反やその疑いのある事実について相談できる通報窓口を作るとともに、その通報者を保護しています。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらず法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループのブランドイメージならびに業績に影響を与える可能性があります。 (6) 社内経営情報に関わるリスク会社の経営・財務など投資判断に影響を及ぼすような未公表の重要事実(インサイダー情報)や非公開の社内経営情報の情報セキュリティが侵害された場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、出願前の特許情報、公開前のM&Aや業務提携に関わる情報、取引先・株主・従業員の個人情報、監査資料、およびその他の営業資料などの社内経営情報をユーザーからお預かりしたパーソナルデータなどとは分離し、適切なアクセス制御のもとで管理しています。しかしながら、これらの情報が漏洩・改ざんまたは利用できない事態が発生した場合、株主・取引先・従業者などの利害関係者への直接的な影響、市場優位性の低下、法令違反に発展した場合の業務停止、ブランドイメージの低下などの可能性があります。 (7) 財務に関わるリスク当社グループによる投資、融資の結果、十分な利益が得られない場合や、資金の回収が滞る可能性があります。また、投資先の業績の悪化や株価の下落、市場動向の悪化等による損失の発生や関連する減損処理などにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、大小合わせ様々な事業取引を行うグループ会社で構成されていますが、中には与信管理が不十分な取引先と取引を行い、債権に基づいた金銭の支払を受けられないグループ会社が発生する可能性があり、これを積算することで、当社グループの業績にも影響を与える可能性があります。また、当社グループの事業の拡大に伴って資金需要も増大します。当社グループは、金融機関からの借入や社債の発行、債権の流動化等、資金調達方法の多様化等についての検討および対応を進めていますが、金利の上昇や信用格付の引き下げなどの条件の悪化により調達コストが増加する、一時的に資金が適切に調達できなくなる等の可能性があります。また、一部の借入には財務制限条項が附帯されており、経営成績や財務状況の悪化により財務制限条項に抵触する場合には、期限の利益を喪失し、借入金の一部または全額の返済を求められ、または新規借入が制限される可能性があります。 5. 法規制や法的紛争等に関わるリスク法規制対応へのグループ会社間の足並みが揃わずにグループとしての責任を問われる、改正個人情報保護法等への対応が不十分なものとなる、クッキーなど利用履歴情報への規制がグループ会社の広告やECビジネスの根幹に影響を及ぼす、などのリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。 (1) 個人情報・プライバシーに関わるリスク当社グループではプライバシーポリシーをユーザーに公開し、サービスを通じ取得したパーソナルデータをプライバシーポリシーに準拠し利用しています。パーソナルデータは、アクセス権限を持つ担当者を必要最小限に絞るなど複数の対策を組み合わせ、保護しています。しかしながら、これらの対策が及ばず、情報セキュリティが侵害された場合、サービスの停止または縮退により、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。パーソナルデータでも氏名や住所、電話番号等の「個人情報」の情報セキュリティが侵害された場合、上記リスクに加え、法的紛争に発展する可能性があります。一部についてはユーザー自身の個人情報の照会・変更・削除等をユーザー自身がシステムから行える機能を提供しており、問い合わせに回答するためにやむを得ない場合等に限り、必要最小限の情報を隔離された居室のみで取り扱うなどの対策を講じ、その他の役員、従業者等が個人情報を参照できない対策を導入しています。個人情報の取り扱いを社外に業務委託する場合は、個人情報委託先選定基準を定め、一定水準以上の情報セキュリティ対策を実施できる業務委託先に限定して委託し、委託中は委託先の監督・監査を定期的に行っています。しかしながら、これらの対策が及ばず、情報漏洩、情報破壊や改ざんなどの被害等が発生した場合、信用の低下や損害賠償請求等の法的紛争が発生する可能性があります。加えて、ユーザーにおけるパーソナルデータへの関心の高まりを受け、当社グループより適法に個人情報の提供を受けたパートナーが、個人情報を漏洩したような場合において、当社グループに法的な責任はないとしても、社会的な責任を問われ、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。銀行口座番号、クレジットカード番号等が漏洩した場合、ブランドイメージが低下したり、法的紛争に発展したりする可能性があります。当社グループでは「PayPay」「LINE Pay」「Yahoo!ウォレット」などの決済金融系サービスやユーザーの本人確認のために銀行口座番号、クレジットカード番号等をお預かりし、または利用しています。これらの情報が第三者に悪用された場合、ユーザーに経済的被害を直接与える可能性があるとの認識のもと、さらに隔離したシステムでこれらの情報を機微な個人情報として厳重に管理しています。個人情報が当社グループの提供するサービスの出店ストアから情報漏洩した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループであるヤフー(株)が提供する、「Yahoo!ショッピング」や「ヤフオク!」などのB to C取引では、購入者が入力した個人情報は、商品を販売したストアに送られ、各ストアが個人情報の収集主体として責任を持って管理しています。また、購入者の個人情報や購入情報がストアから別の個人や団体に開示されることがないように、ストアに対して、購入者の個人情報およびプライバシー情報について商品の送付や販促目的以外に利用をすることを固く禁じており、適切な管理をするよう適宜指導を行っています。なお、ストアのクレジットカード決済にあたっては、ストアにて当社グループの運営する決済手段を利用するか、直接カード会社と決済契約を締結するかいずれかの方法をとっています。当社グループの決済サービスを利用しているストアの場合、購入者が入力したクレジットカード番号等は当社グループを通じてカード会社に送信されますので、各ストアに保存されることはありません。一方、直接カード会社と決済契約をしているストアについては、購入者が入力したクレジットカード番号等の管理に関して、他の個人情報と同様に厳重な指導と注意喚起を行っています。しかしながら、これらの対策が及ばず、情報漏洩の被害等が発生した場合、当社グループの責任の有無にかかわらず、信用失墜によるユーザーの減少に伴い、当社グループ業績に影響を与える可能性があります。 (2) 金融事業の法規制に関わるリスク当社グループで外国為替証拠金取引業や証券業を営むLINE証券(株)、銀行業を営むPayPay銀行(株)などは、それぞれ金融商品取引法、銀行法、その他の関連法令・諸規則等に従って業務を行っています。しかしながら、これらの規制に抵触する事態が発生した場合は、業務停止、登録抹消等の行政処分を受ける可能性があります。今後これらの規制が強化された場合にはコンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等による費用の増加、他方でサービスの業績の低下などにより、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、犯罪による収益の移転防止に関する法律は、テロ資金や犯罪収益の追跡のための情報確保とテロ資金供与およびマネー・ロンダリング等の利用防止を定め、事業者に義務を課していますが、当社グループは、お客様との間で外国為替証拠金取引や銀行取引を行うに際し、同法に基づき所定の書類等をお客様から徴収し、本人確認を実施するとともに本人確認記録および取引記録を保存しています。しかしながら、当社グループの業務管理が同法に適合していない事態が発生した場合や今後新たな法的規制が設けられた場合には、当社グループの業績および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。当社グループではこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、インテリジェンス機能や内部監査体制等の強化に取り組んでいます。 (3) デジタルプラットフォーム関連の法規制に関わるリスク当社グループのヤフー(株)は、同社が提供するサービスである「Yahoo!ショッピング」について、特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律に基づき特定デジタルプラットフォーム提供者としての指定を受けています。同法により義務付けられる情報開示や自主的体制の整備に関しては、外部有識者の意見も聴取し、一部は法施行に先行する形で積極的に対応するほか、2022年春の政府への報告書提出に向けて、外部有識者の意見も聴取しながら対応を進めています。また、2021年4月に内閣官房デジタル市場競争本部より公表されたデジタル広告市場競争評価最終報告の課題についても、ヤフー(株)に加えLINE(株)においても、高い透明性や公正性を意識し、継続的な改善を行っていきます。しかしながら、万が一取組が不十分であると政府から認定され同法に基づく行政措置の対象となった場合や、同法に基づき政府に提出する報告書が低い評価を受け、その評価結果が公表された場合、当社グループに対する取引先及び一般ユーザーからの評価や社会的評価が低下する可能性もあります。さらに、デジタルプラットフォームを提供する企業に対して、より一層厳しい規制の対象としていくという諸外国の動向に鑑み、仮に日本国内でも規制が強化され、当社グループ企業がその対象となった場合、当該企業の円滑な事業遂行が困難となる可能性があります。 (4) 法規制一般に関わるリスク当社グループの事業は様々な法規制の影響を受けています。国内外を問わず、事件や事故の発生に対し報道等がなされ、社会の関心が高まった場合などに何らかの法規制がかけられるという動きがあります。特に、独占禁止法、電気通信事業法、個人情報保護法、銀行法、貸金業法、利息制限法、資金決済法、旅行業法、プロバイダー責任制限法、労働者派遣法、下請法などの法令の執行状況や改正、デジタルプラットフォーム事業者の透明性・公正性を図る新法制定による情報開示などの新たな対処、また、各種会計基準や税制等の変更などが当社グループの経営に影響を与える可能性があります。そのため、当社グループは各種法令を順守するとともに、関係各所と協力して、法規制や法改正の動向に注意し、様々な施策や啓発活動等を実施しています。 (5) 訴訟等に関わるリスク当社グループは、その事業活動を遂行する過程において、個人ユーザー、法人顧客、その他の利害関係者から、当社グループが提供するサービスの不備、個人情報や機密情報の漏洩、知的財産の侵害、従業員の労務管理等に関する訴訟等の法的手続を提起されたり、当局による捜査や処分等の対象となったりする可能性があります。これらの法的手続に対応する費用の支出や、事業活動に支障をきたす可能性があります。このような法的手続は、長期かつ多額、また、結果の予測が困難となる場合があり、当社グループに不利な判断がなされた場合には、ブランドイメージの毀損や賠償金の支払いなど、当社グループの社会的信用や業績等に影響を与える可能性があります。 (6) 知的財産権に関わるリスク当社グループの事業において、他者の保有する特許権、著作権等の知的財産を侵害したとして、クレームや損害賠償を請求される可能性があります。特許権の範囲の不明確性により特許紛争の回避のために行う当社グループ自身の特許管理の費用が増大し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。インターネット技術に関する特許権の地域的な適用範囲については不明確であり、国内の特許のみならず、海外の特許が問題となる可能性もあります。また、当社グループが提供するサービスの内容や業務で使用するソフトウェアの利用が他者の著作権等の知的財産権を侵害したりする問題が生じる可能性があります。その場合、損害賠償請求等の訴訟を起こされたり、多額のロイヤルティの支払を余儀なくされたり、サービスの一部を提供できなくなる可能性があります。そのため、専門の部署を設置し特許の調査や出願、ソフトウェアライセンスの確認、社内への啓発活動、社内規則の制定や社内教育を実施するなど、発生防止に努めています。 6. 産業や社会倫理、意識の変化に関わるリスク 産業構造の変化やゲームチェンジ等によりコア事業の収益性や成長性が低下する、主要サービスでの競争優位性を維持できずチャレンジャーに市場を奪われる、世の中の意識・時代の変化に適切に対応できないことにより社会からの信頼を失う、などのリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。 (1) 市場動向に関わるリスク当社グループの事業はインターネット全体の利用規模、景気の動向、有料会員数、有料サービスの利用状況の変動等に影響を受ける可能性があります。そのため当社グループでは、利用者にとって正確で有益なサービスの提供、安心・安全な利用体験、広告媒体としての価値を向上させる調査研究および活動、啓発、有料会員向けの魅力的な特典やコンテンツの提供等を通じ、利用者の維持および拡大に努めています。 (2) 競合環境に関わるリスク当社グループが提供する各サービスには国内外に競合が存在するため、今後もインターネット業界において優位性を発揮し続けられるかどうかは不確実です。当社グループではインターネットサービスや、スマートフォン向けアプリケーションを通じて、情報提供サービス、コマースサービス、決済サービス、コミュニケーションサービス等を提供していますが、それぞれのサービスには多数の競合が存在します。また、他企業の提供する新しいサービスがユーザーの支持を急速に集め、競合となる可能性があります。そのため、常に競合を意識し、既存サービスにおける新たな機能の追加、新規サービスの開発等を実施しています。しかし、これら競合への競争優位性を発揮するための研究開発費用等が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) 自然環境・気候変動に関わるリスク当社グループが気候変動問題等の国際的な意識変化のスピードや潮目の変化に適切に対応できない可能性があります。電力を中心としたエネルギー消費はCO2排出という形で環境に負荷を与えており、産業全体の拡大とともにその負荷も増大しています。当社グループでは、事業活動にともなう環境負荷の低減に向け、最新技術を活用した温暖化対策を実施し、継続的に設備の入れ替え、新規設備投資などを行うことによりエネルギー使用効率の改善を図っています。一方で、気候変動に伴う被害の激甚化・頻発化が当面は見込まれる情勢であり、事業運営に影響が出る可能性があります。また、Eコマース事業においては法令順守に基づく運営姿勢を貫徹していますが、生物由来製品の売買など、「生物多様性の保全」に対する影響への一部の見方が顕在化することで、ブランドイメージへの被害や、社会的「操業許可」が認められない状態になる可能性があります。なお、当社グループは「未来世代に向けた地球環境への責任」を重点課題(6つのマテリアリティ)の一つとして位置づけ、環境負荷の低減や生態系に配慮し、電力の再生可能エネルギー化など脱炭素社会の実現を目指しています。また、気候変動に伴うリスクや機会は、事業戦略に大きな影響を及ぼすものと認識し、2020年6月にTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)賛同表明を行いました。TCFD提言を参照し、気候変動に関わるリスクを移行リスクと物理的リスクに大別し開示しています。移行リスクの一つとして、炭素税導入を想定しています。CO2排出量に応じた炭素税導入やその規制・罰則が厳格化される場合、税負担が将来において増すなど財務面での影響を受ける可能性があります。当社グループは事業を運営するために、データセンター、オフィス、物流センターなどにおいて電力を使用しています。データセンターによる消費電力量は当社グループ全体の約90%であることから、データセンターの効率性を高めることと再生可能エネルギー化とがリスク回避につながると考えます。2030年度までにグループ全社の事業活動での温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることをコミットし、低炭素社会への移行を促進し、移行リスクの低減を図ります。 (4) 人権・倫理に関わるリスク人権や多様性に関して、当社グループが提供するサービスの内容や経営陣や従業員の発言・行動・意思決定が社会的な批判を受ける、柔軟性や想像力の不足によりAI倫理、生物多様性などの新たな倫理・価値観の変化に適切に対応できないことにより社会からの信頼を失う、などの可能性があります。これに対し当社グループは、リスクマネジメント委員会の下に「人権分科会」を設置し、グループ会社横断の認識・知識の共有、およびリスクマネジメントに取り組んでおり、これらの可能性の顕在化の低減に努めています。 7. 安全保障や国際関係に関わるリスク経済安全保障関連における対応の失敗、安全保障事案へのサービスの悪用などにより信用・評判の低下を招く、当社グループの拠点や事業が国際紛争などに巻き込まれる蓋然性が高まる、などのリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。 (1) 有事に関わるリスク一般的な紛争、クーデター、テロ等の発生、近時の経済安全保障体制の進行により、これまでの政治、経済の枠組みを大きく変える事態が発生した際、適切な対応を行わなかった場合は当社グループの事業に大きな影響があります。たとえば、当社グループのサービス運営が制限される、事業の継続に間接的に必要となる設備やサービス等をサプライヤーやメーカーから適切に調達できなくなる、ネットワーク回線の断絶により、ユーザーがサービスを利用できなくなる、広告掲載の取りやめ、広告掲載量の減少、有料サービス利用者の減少などにより、収益が減少する可能性があります。また、海外での通信や交通に支障が発生した場合は、海外関係者および海外に在住する当社グループ従業員との連絡・連携に支障が生じ、事業運営に影響を与える可能性があります。なお、近時のウクライナ情勢や東アジアにおける国家間の情勢の変化に関連して、我が国においても資源・エネルギー価格の高騰や為替の急激な変動、サイバー攻撃の増加等の不確実性の影響が生じえます。これらの影響を最小限のものにすべく、当社グループでは従前より、事業を展開している各国・各地域における有事に関わるリスクに係る情報の収集およびモニタリングを継続的に実施しており、地政学的要素を勘案しながら、安定的な事業運営に取組んでいます。また、グローバルな事業基盤の強化及び拡充を図り、複数の利益の創出が継続的に可能となる市場を確保することで、特定の国・地域においてリスクが顕在化した場合でも業績への影響が最小限になるよう努めています。 8. 自然災害等のインシデントに伴う事業継続に関わるリスク当社グループの主要拠点や物流拠点、データセンターが集中する首都圏が地震等で被災する、大規模停電や大規模通信障害で事業継続や意思決定・伝達が大きな影響を受ける、グループ全体での拠点被災想定や影響度評価が未整備で非常時対応が十分にできない、新型コロナウイルス感染症の状況が長引くことで他のリスクと複合して未知のリスクに発展する、などのリスクが生じる可能性があります。個別には以下のような例があります。 (1) 自然災害に関わるリスク当社グループの事業は、地震等の自然災害、火災等の事故、昨今の新型コロナウイルス感染症など、広範囲な感染症の発生、それらによる、建造物の破壊、ライフラインの停止、回線障害、都市機能の停止、入館禁止措置等の影響を受けます。また当社グループの物的、人的資源の大部分は東京に集中しています。当社グループでは、システムの冗長化やデータセンターの多重化、分散化などの環境整備を進めるとともに、こうした災害等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう準備しています。しかしながら、事前の想定を大きく超える事故等である場合、業務継続、復旧計画がうまく機能しない可能性があります。さらに、当社グループが所有する建物に起因する火災等の災害が発生した場合には、被害の収束、再建、周辺への補償等を含む対策により、業績等に影響がでる可能性があり、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ等に影響が出る可能性があります。2019年12月より発生の報告が続いていた新型コロナウイルス感染症の流行は拡大を続け、世界的な規模で経済活動に影響を及ぼしています。現時点においてもその収束は見通せない状況ですが、当社グループでは、各種の報道機関が同感染症の拡大について報じ始めた2020年1月より事象の重大性・深刻度についての認識を深めており、同感染症の流行拡大による事業への影響度を測り、関連して生じうる不確実性を低減させるべく、代表取締役社長の主導のもと、総合的なリスク評価、および対応方針を策定して参りました。リスク評価および対応方針を策定した代表的なものとしては、従業員の罹患、各事業拠点や施設の入館停止、リモートワークの推進に伴う生産性の変化などがあります。ただし、現時点での収束が見通せないこともあり、上記の事前想定を超えた内的要因(生産性の低下や設備投資の増加など)、外的要因(売上収益の減少など)により、通期連結業績にも影響が出る可能性があります。それらへの対応のため、当社グループは引き続き本件への管理体制を強化していき、感染対策の徹底等、従業員の安心・安全の確保に努めながら、グループ一丸となってリスク管理に不断に取り組んで参ります。また、物理的リスクの一つとして、データセンターの機能停止、機能低下を想定しています。気候変動がもたらす自然災害、火災等によりデータセンターが建造物の破壊、回線障害の影響による機能の停止ないし低下により主要サービスを安定的に提供できなくなることから、財務面での影響を受ける可能性があります。影響を緩和するため、システムの冗長化やデータセンターの多重化、分散化などの環境整備を進めています。データセンターは日本国内においては北九州DC(福岡県)と白河DC(福島県)に東西分散させており、海外はアメリカ(ワシントン州)に構築し、リスク分散を図っています。気候変動をグループの重点リスクと位置づけ継続して必要な対策を実施し、リスクの低減に努めていますが、想定を超える大規模な自然災害等により被害を受け、サービスの継続に支障を期した場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 (2) インシデントに関わるリスク グループ会社のオフィスや倉庫、店舗などに対する外部からの襲撃や火災等の想定にグループとして把握や対策が不十分である、グループ会社各社での事故やインシデントへのグループとしての態勢が未熟で把握・対応が十分にできない、サービス提供において使用しているクラウドコンピューティングサービスの障害などの影響が事業継続にも影響を与える、データセンターやシステム構成の冗長性の未担保を一因として不具合発生時に影響が拡大する、などのインシデント発生および事業継続に関わるリスクが生じる可能性があります。これらに対して当社グループは、正確な現状認識に基づく実効性のあるBCP(事業継続計画)の確立と、拠点や依存対象の分散化、冗長性の担保等の施策により、リスクが顕在化した場合でも業績への影響が最小限になるよう努めています。
FY2021|17,848 文字
2 【事業等のリスク】 Zホールディングス(株)および子会社・関連会社(以下「グループ会社」という。また、Zホールディングス(株)と併せて「当社グループ」という。)は、持株会社であるZホールディングス(株)がグループ会社を統括して管理する一方、グループ会社が、国内外において多岐にわたる事業を展開しています。これらの企業活動の遂行にはさまざまなリスクを伴います。2021年3月31日現在において、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下の通りです。なお、これらは当社グループで発生しうるすべてのリスクを網羅しているものではありません。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、2021年3月31日現在において判断したものです。 1. 経営統合等におけるガバナンスに関わるリスク (1) LINE(株)との経営統合におけるリスク Zホールディングス(株)は2021年3月1日付でLINE(株)との経営統合を行いました。これにより当社グループは国内で200超のサービスを提供し、国内総利用者数は3億超、国内総クライアント数は約1,500万、自治体との総連携案件数は3,000超となり、グループ従業員2.3万人を擁する国内最大規模のインターネットサービス企業グループとなりました。今後、中核企業であるヤフー(株)及びLINE(株)を中心とした「検索・ポータル」「広告」「メッセンジャー」を「根幹領域」と定めて推進するとともに、特に社会課題が大きくインターネットでその課題解決が見込める領域である「コマース」「ローカル・バーティカル」「Fintech(フィンテック)」「社会」の4つを「集中領域」と定め、集中的に取り組んで参ります。 この経営統合の効果によって当社グループの売上収益及び営業利益も今後の増大を見込んでいますが、当初に期待した経営統合効果を十分に発揮できない場合には、当社グループの業務運営や業績、財政状態に影響を与える可能性があります。 経営統合効果の進展を妨げる主たる要因として以下が考えられますが、これらに限定されるものではありません。 ・業務面での協調体制の強化や経営資源の相互活用が、組織体系や業務プロセスの相違等から奏功せず、コスト削減・戦略的マーケティング・新規研究開発等の統合によるシナジーが十分に発揮できないリスク ・経営統合に伴う諸経営インフラの整備・統合・再編等により、想定外の追加費用が発生するリスク Zホールディングス(株)は、これらを含むグループの事業等のリスクの全般に関して「リスクマネジメントに関する規程」を定め、代表取締役を委員長とするリスクマネジメント委員会を定期的に開催し、リスクの調査、分析、判断、対応計画、対応の推進を図っています。なお、特にリスクの高いサイバーセキュリティや金融事業、人権等については、委員会の下に当社グループの企業で構成するサイバーセキュリティ分科会、アンチマネーロンダリング分科会、人権分科会を設置し、グループ会社横断のリスクマネジメントを行っています。 (2) データガバナンスに関わるリスク LINE(株)との経営統合に伴い、当社グループが個人情報をはじめとするデータを取り扱う量も飛躍的に増大しています。データの取り扱いに際してZホールディングス(株)は「分かりやすい説明」「国内法に基づく運用」「有識者による助言・評価」「プライバシー&セキュリティファースト」の4点を重視しつつ、その利活用を合理的・効率的にするためにデータガバナンス(データ資産管理の統制)の確立を図っています。当社グループのヤフー(株)とLINE(株)とのデータ連携にあたっては、同意取得を前提とした分かりやすい説明に努めるほか、各種の国際基準への準拠を前提とするなど、安全安心の確保に努めてまいります。なお、本項に関連しLINE(株)は2021年3月17日、ユーザーから取得した個人情報の一部の閲覧権限を、委託先である中国の関連会社に付与している事等を公表しました。また、同件に関連して、個人情報保護委員会および総務省からは3月19日までに、金融庁からは3月22日までに法律に基づく報告徴求命令を受けており、対応方針を法令に基づいてそれぞれ報告しています。本件において外部からの不正アクセスや情報漏洩は確認されていませんが、安全管理措置やユーザーへの説明に一部不十分な点があったことから、当社は本件を重大な事象として受け止めており、対策を講じています。今後、個人情報の適切な取り扱いに関して当社グループ全体のガバナンスの強化に取り組むべく当社より指示・監督も行っていきますが、かかる対策やガバナンス強化の施策が有効に機能しないことによる当局からの行政処分、当社グループの信用の毀損、当社グループのサービスへの需要の減少、追加の対策の策定・実施等により、当社グループの社会的信用や経営成績等に影響を与える可能性があります。 (3) 主要株主等に関わるリスク 当社グループは、主要株主であるAホールディングス(株)を連結子会社に持つソフトバンク(株)をはじめとしたソフトバンクグループ内の各企業、また、Aホールディングス(株)の主要株主であるNAVER Corporationおよびそのグループ企業との間で取引を行っています。また、ソフトバンクグループ(株)やソフトバンク(株)、また、NAVER Corporationは、その保有株数の構造上、当社の意思決定に影響力を及ぼしうる立場にあります。当社は社内規程や監査等委員会、その顧問弁護士による確認などによる、監督の仕組みを整備・運用していますが、こうした仕組みが機能しない場合に、当社とそれらの親会社との間で利益相反が生じ、当社の利益が損なわれる可能性があります。また、ソフトバンクグループ各社やNAVER Corporationの事業戦略方針の変更等に伴い、当社グループのサービスや各種契約内容への影響や、関係の変化が生じる可能性があり、その場合、当社グループのビジネスに影響を与える可能性があります。 (4) コーポレートガバナンスに関わるリスク 当社グループでは、業務上の人為的ミスやその再発、意思決定プロセスの潜脱等が起きることのないよう関連する規程を定めているほか、取締役会内でも監査等委員4名全員を独立社外取締役として、経営の意思決定・業務執行の監督を強化しています。また、Co-CEO直属の内部監査部を設置し運営することにより、適法かつ適正なコーポレートガバナンスの強化を図っています。しかしながら、ガバナンス機能が想定通りに機能せず、ガバナンス不全に陥った場合、当社グループのブランドイメージや業績に影響を与える可能性があります。 2. 事業運営に関わるリスク (1) 訴訟等に関わるリスク 当社グループは、その事業活動を遂行する過程において、個人ユーザー、法人顧客、その他の利害関係者から、当社グループが提供するサービスの不備、個人情報や機密情報の漏洩、知的財産の侵害、従業員の労務管理等に関する訴訟等の法的手続を提起され、また、当局による捜査や処分等の対象となり、これらの法的手続に対応する費用を支出し、また、事業活動に支障をきたす可能性があります。 このような法的手続は、長期かつ多額、また、結果の予測が困難となる場合があり、当社グループに不利な判断がなされた場合には、ブランドイメージの毀損や賠償金の支払いなど、当社グループの社会的信用や業績等に影響を与える可能性があります。 (2) 知的財産権に関わるリスク 当社グループの事業において、他者の保有する特許権、著作権等の知的財産を侵害したとして、クレームや損害賠償を請求される可能性があります。特許権の範囲の不明確性により特許紛争の回避のために行う当社グループ自身の特許管理の費用が増大し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。インターネット技術に関する特許権の地域的な適用範囲については不明確であり、国内の特許のみならず、海外の特許が問題となる可能性もあります。また、当社グループが提供するサービスの内容や業務で使用するソフトウェアの利用が他者の著作権等の知的財産権を侵害したりする問題が生じる可能性があります。その場合、損害賠償請求等の訴訟を起こされたり、多額のロイヤルティの支払を余儀なくされたり、サービスの一部を提供できなくなる可能性があります。そのため、専門の部署を設置し特許の調査や出願、ソフトウェアライセンスの確認、社内への啓発活動、社内規則の制定や社内教育を実施するなど、発生防止に努めています。 (3) コンプライアンスに関わるリスク 当社グループでは、企業価値の持続的な増大を図るにはコンプライアンスが重要であると認識しています。そのため当社グループでは、コンプライアンスに関する諸規程を設け、全役員および全従業員が法令、定款などを順守するための規範を定め、その徹底を図るため、イントラネット上に諸規程を明示し、定期的な社内研修を実施しています。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらず、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループのブランドイメージならびに業績に影響を与える可能性があります。 (4) 従業員や雇用に関わるリスク 当社グループの事業は、業務に関して専門的な知識、技術を有している役職員、いわゆるキーパーソンに依存している部分があり、これらのキーパーソンが当社グループを退職した場合、事業の継続、発展に一時的な影響が生じる可能性があります。また、各グループ会社において、今後の業務拡大による体制強化、各種サービスの運用や品質向上のための増員により、費用が拡大し、業績に影響を与える可能性があります。そのため、当社グループでは業界水準を参考にした適正賃金テーブルの設計、目標評価制度等の実施により、賃金レベルの相当性を確認したり、人員規模の適正性を確認したりするよう努めています。 (5) 財務に関わるリスク 当社グループによる投資、融資の結果、十分な利益が得られない場合や、資金の回収が滞る可能性があります。また、投資先の業績の悪化や株価の下落、市場動向の悪化等による損失の発生や関連する減損処理などにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、大小合わせ様々な事業取引を行うグループ会社で構成されていますが、中には与信管理が不十分な取引先と取引を行い、債権に基づいた金銭の支払を受けられないグループ会社が発生する可能性があり、これを積算することで、当社グループの業績にも影響を与える可能性があります。また、当社グループの事業の拡大に伴って資金需要も増大します。金融機関からの借入や債権の流動化等、資金調達方法の多様化等については検討および対応を進めていますが、金利上昇や信用低下などの条件の悪化により、一時的に資金が適切に調達できなくなる可能性があります。 (6) 事業戦略に関わるリスク 当社グループの事業戦略として、中核企業であるヤフー(株)及びLINE(株)を中心とした「検索・ポータル」「広告」「メッセンジャー」を「根幹領域」と定め推進するとともに、特に社会課題が大きくインターネットでその課題解決が見込める領域である「コマース」「ローカル・バーティカル」「Fintech(フィンテック)」「社会」の4つを「集中領域」と定め、集中的に取り組んでいきます。さらに、それらの領域にデータやAI技術を掛け合わせることで、シナジーを強固に創出するとともにユーザーの日常生活、企業活動、そして社会自体をアップデートするサービスを提供していきます。しかしながら、市場の変動やユーザーの嗜好の変化等の外部要因、また、適切な判断能力の不足や対応する技術力の不足等の内部要因により、それらの目的が十分に達成できなくなる可能性があります。当社グループはこのような可能性の顕在化を低減させるべく、マーケティング、技術開発および教育への投資、インテリジェンスおよび計数管理の機能強化といった総合的な施策を継続して行っています。 (7) データ事業に関わるリスク 当社グループのヤフー(株)は、保有するビッグデータやインフラストラクチャー、データサイエンス、組織を活用し企業や自治体、研究機関の課題解決に資するべくデータソリューション事業を展開しています。同社は同事業を将来に向けた新たな収益の柱の一つとすべく注力し、同事業は現在の所順調に拡大しています。また、LINE(株)においても、データ活用戦略を統括する専門組織の下で同社の事業展開に資するよう、保有するビッグデータの分析等を行っています。しかしながら、将来、ビッグデータの不備やインフラストラクチャーの障害、データサイエンスの誤用、組織の人員不足などにより、当初の想定通りに事業展開等ができなくなる可能性があります。当社グループはこのような可能性の顕在化を低減させるべく、事業継続に必要な投資およびその効果検証を継続し、各領域における高品質化に努めています。 (8) サイバーセキュリティに関わるリスク 当社グループでは、安全に安心して利用できるサービスをユーザーに提供するため、中長期的な視点で全社を挙げて情報セキュリティの向上に取り組んでいます。その一環として、当社グループにおけるデータの取り扱いをセキュリティおよびガバナンスの観点から外部有識者にて検証・評価する特別委員会を設置しています。しかしながら、これらの取り組みが及ばず、業務上の人為的ミスや故意による不法行為、災害などによるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃などのサイバー攻撃、システムや製品等の脆弱性などにより、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービスの停止などの被害等が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。 当社は、グループ会社の情報セキュリティを支援しています。具体的には、情報セキュリティ対策の仕組みの共有や導入支援、脆弱性情報など情報セキュリティに関する情報の共有、各社の求めに応じて情報セキュリティ対策の相談対応などを行っています。さらに、グループ会社に対しては当社と同等の情報セキュリティ対策を行うための規程の提供や第三者認証取得支援などの支援を行っています。また、当社グループでは、日々高度化するサイバー攻撃などの脅威に備え、必要かつ前衛的な対策を取るべく必要十分な費用の確保に努めています。しかしながら、想定以上のサイバー攻撃などの脅威が発生した場合には追加費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (9) 社内経営情報に関わるリスク 会社の経営・財務など投資判断に影響を及ぼすような未公表の重要事実(インサイダー情報)や非公開の社内経営情報の情報セキュリティが侵害された場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、出願前の特許情報、公開前のM&Aまたは業務提携に関わる情報、取引先・株主・従業員の個人情報、監査資料、およびその他の営業資料などの社内経営情報をユーザーからお預かりしたパーソナルデータなどとは分離し、適切なアクセス制御のもとで管理しています。 しかしながら、これらの情報が漏洩・改ざんまたは利用できない事態が発生した場合、株主・取引先・従業者などの利害関係者への直接的な影響、市場優位性の低下、法令違反に発展した場合の業務停止、ブランドイメージの低下などの可能性があります。 (10) 「Yahoo! JAPAN ID」「LINE ID」等のIDに関わるリスク 当社グループのヤフー(株)やLINE(株)は、「Yahoo! JAPAN ID」や「LINE ID」による利用者のアクセス管理を行っています。悪意ある第三者が、他人のIDとパスワードをフィッシングやダークウェブ等で不正に入手して乗っ取ったり、身元を偽って取得したりすることで、当社グループ、パートナーサイトの各種サービスを不正に利用されてしまう可能性があります。当社グループではそれらのIDを守る機能の提供や、ユーザーを含む日本のインターネットユーザーへ安全なID管理についての啓発を行ったり、IDの取得時には身元の確認をとる手段を講じたりしつつ、一定の不正利用を事前に想定した対策を継続的に行っています。しかしながら、不正利用により立替金の回収に支障をきたす可能性や不正利用の被害に対する想定外の補償や再発防止対策費用により、業績に影響を及ぼしたり、当社グループのブランドイメージが低下・失墜したりする可能性があります。 (11) プライバシーに関わるリスク 当社グループではプライバシーポリシーをユーザーに公開し、サービスを通じ取得したパーソナルデータをプライバシーポリシーに準拠し利用しています。パーソナルデータは、アクセス権限を持つ担当者を必要最小限に絞るなど複数の対策を組み合わせ、保護しています。しかしながら、これらの対策が及ばず、情報セキュリティが侵害された場合、サービスの停止または縮退により、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。 さらに、パーソナルデータでも氏名や住所、電話番号等の「個人情報」の情報セキュリティが侵害された場合、上記リスクに加え、法的紛争に発展する可能性があります。一部についてはユーザー自身の個人情報の照会・変更・削除等をユーザー自身がシステムから行える機能を提供しており、問い合わせに回答するためにやむを得ない場合等に限り、必要最小限の情報を隔離された居室のみで取り扱うなどの対策を講じ、その他の役員、従業者等が個人情報を参照できない対策を導入しています。 また、個人情報の取り扱いを社外に業務委託する場合は、個人情報委託先選定基準を定め、一定水準以上の情報セキュリティ対策を実施できる業務委託先に限定して委託し、委託中は委託先の監督・監査を定期的に行っています。しかしながら、これらの対策が及ばず、情報漏洩、情報破壊や改ざんなどの被害等が発生した場合、信用の低下や損害賠償請求等の法的紛争が発生する可能性があります。加えて、ユーザーにおけるパーソナルデータへの関心の高まりを受け、当社グループより適法に個人情報の提供を受けたパートナーが、個人情報を漏洩したような場合において、当社グループに法的な責任はないとしても、社会的な責任を問われ、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。 また、銀行口座番号、クレジットカード番号等が漏洩した場合、ブランドイメージが低下したり、法的紛争に発展したりする可能性があります。当社グループでは「PayPay」「LINE Pay」「Yahoo!ウォレット」などの決済金融系サービスやユーザーの本人確認のために銀行口座番号、クレジットカード番号等をお預かりし、または利用しています。これらの情報が第三者に悪用された場合、ユーザーに経済的被害を直接与える可能性があるとの認識のもと、さらに隔離したシステムでこれらの情報を機微な個人情報として厳重に管理しています。 個人情報が当社グループの提供するサービスの出店ストアから情報漏洩した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループであるヤフー(株)が提供する、「Yahoo!ショッピング」や「ヤフオク!」などのB to C取引では、購入者が入力した個人情報は、商品を販売したストアに送られ、各ストアが個人情報の収集主体として責任を持って管理しています。また、購入者の個人情報や購入情報がストアから別の個人や団体に開示されることがないように、ストアに対して、購入者の個人情報およびプライバシー情報について商品の送付や販促目的以外に利用をすることを固く禁じており、適切な管理をするよう適宜指導を行っています。なお、ストアのクレジットカード決済にあたっては、ストアにて当社グループの運営する決済手段を利用するか、直接カード会社と決済契約を締結するかいずれかの方法をとっています。当社グループの決済サービスを利用しているストアの場合、購入者が入力したクレジットカード番号等は当社グループを通じてカード会社に送信されますので、各ストアに保存されることはありません。一方、直接カード会社と決済契約をしているストアについては、購入者が入力したクレジットカード番号等の管理に関して、他の個人情報と同様に厳重な指導と注意喚起を行っています。しかしながら、これらの対策が及ばず、情報漏洩の被害等が発生した場合、当社グループの責任の有無にかかわらず、信用失墜によるユーザーの減少に伴い、当社グループ業績に影響を与える可能性があります。 (12) 通信の秘密に関わるリスク 当社グループのLINE(株)やヤフー(株)は、「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスにおいて、通信内容等の通信の秘密に該当する情報を取り扱っています。これらの取扱いの際は電気通信事業法に則り、情報セキュリティに対する取り組みのもと、適切な取扱いを行っています。しかしながら、これらの情報が「LINE」「Yahoo!メール」等のサービスを提供するシステムの不具合や、マルウェア等の影響、通信設備等への物理的な侵入、当社グループの関係者や業務提携・委託先などの故意または過失等によって侵害された場合、当社グループのブランドイメージの低下や法的紛争に発展し、ユーザーの減少やサービスの停止や縮退に伴う損害賠償や売上収益減少などによる業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13) LINE(株)の事業に関わる固有リスク 2021年3月1日付で経営統合したLINE(株)において、以下の固有の事業リスクを認識しています。① ユーザーの獲得・維持・収益化について 当社グループのLINE(株)およびその子会社・関連会社(以下「LINEグループ」)が提供する「LINE」関連事業は、そのユーザー数、利用頻度、収益化能力に大きく依存しています。さらに、ユーザーの嗜好の変化は激しい為、そのニーズの的確な把握や、ニーズに対応する開発・提供ができない可能性があります。また、技術革新に適切に対応できないことやブランドイメージの毀損によりユーザーへの訴求力が低下する可能性があります。また、「Clova」等のクラウドAIプラットフォーム事業やFintech事業にも注力していますが、収益性を確保できるかは定かではありません。また、提供する事業において日本は課金ユーザーの割合が高く、ユーザー数や利用頻度の低下が経営成績に影響する可能性があります。また、海外の課金ユーザーを適切に増加させられない場合、費用負担の増加などにより経営成績に影響する可能性があります。また、提供する製品が市場優位性を保てないなどの収益維持ないし増加策に失敗した場合、市場で競合に敗れることで経営成績に影響する可能性があります。② 海外における事業展開について LINEグループは対象国のスマートフォンの普及・拡大に合わせて海外展開を図っていますが、その収益性は対象国の文化・制度・環境・競合等により不確実です。また、対象国政府による検閲・アクセス制限が生じる可能性があります。また、海外展開費用が負担増となる可能性があります。また、LINEグループは海外展開において特定国に対する国際的な制裁に従う意向ですが、過失等により違反し制裁を受ける可能性があります。また、海外事業においては会計・決算時における為替変動リスクがあります。③ LINEビジネス・ポータル事業における主要な売上について LINEグループの収益はLINE GAMEにおけるユーザーからの課金、LINEスタンプの販売、および広告主からの広告料が大半となっています。LINE GAMEは少数のヒット作から大部分の収益が生じる傾向にありますが、今後においてヒット作を継続的に出せなくなる可能性があります。また、LINEスタンプの販売は、今後人気作品を提供できない場合、低下する可能性があります。また、ユーザー数や利用頻度、市場変化や景気変動により広告料が低下する可能性があります。さらに、新たな広告商品が受け入れられない、パートナーシップを維持できない、等によっても収益が低下する可能性があります。④ 風評被害を受ける可能性について LINEを通じて使用されるアプリケーションやリンク先のウェブサイトによって、LINEのブランド力が悪影響を受ける可能性があります。また、LINEを通じてユーザー間のいじめ、誹謗中傷、わいせつ、詐欺等のトラブルが生じ、ブランドが毀損される可能性があります。また、LINE側に非の無い報道や情報の流布により経営成績が影響を受ける可能性があります。 (14) 金融事業の法規制に関わるリスク 当社グループで外国為替証拠金取引業を営むワイジェイFX(株)、証券業を営むLINE証券(株)、銀行業を営む(株)ジャパンネット銀行(現社名:PayPay銀行(株))などは、それぞれ金融商品取引法、銀行法、その他の関連法令・諸規則等に従って業務を行っています。しかしながら、これらの規制に抵触する事態が発生した場合は、業務停止、登録抹消等の行政処分を受ける可能性があります。また、今後これらの規制が強化された場合にはコンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等による費用の増加、他方でサービスの業績の低下などにより、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 また、犯罪による収益の移転防止に関する法律は、テロ資金や犯罪収益の追跡のための情報確保とテロ資金供与およびマネー・ロンダリング等の利用防止を定め、事業者に義務を課していますが、当社グループは、お客様との間で外国為替証拠金取引や銀行取引を行うに際し、同法に基づき所定の書類等をお客様から徴収し、本人確認を実施するとともに本人確認記録および取引記録を保存しています。しかしながら、当社グループの業務管理が同法に適合していない事態が発生した場合、もしくは今後新たな法的規制が設けられた場合には、当社グループの業績および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 当社グループではこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、インテリジェンス機能や内部監査体制等の強化に取り組んでいます。 (15) 銀行事業に関わるリスク 当社グループの(株)ジャパンネット銀行(現社名:PayPay銀行(株)。以下では「(株)ジャパンネット銀行」という。)などが保有する金融資産は、主として有価証券(国債・地方債・財投債・社債・投資信託等)であり、そのほかにも短期のコールローンおよび買入金銭債権を保有しています。これらには、それぞれの発行体の信用リスク、金利の変動リスク、為替の変動リスクおよび市場価格の変動リスクがあります。貸出金については、個人向け非事業性ローンは全て保証会社の保証付貸出金であり直接的な信用リスクは低減されていますが、事業性ローンについてはお客様の契約不履行によってもたらされる信用リスクがあります。 同社の金融負債は、主として預金であり、また、コールマネーによる資金調達を行う場合もあります。いずれの負債も、金利の変動リスクがあります。 これらのリスクに対応するため、同社では、資産および負債の総合的管理(ALM)を行っており、資産・負債に対するリスク量上限の設定、その順守状況のモニタリング等により、その適切なコントロールに努めています。 (株)ジャパンネット銀行には、短期もしくは期間の定めのない預金の受け入れにより資金を調達し、これを様々な期間の貸出金および有価証券の購入等により運用を行っていますが、何らかの理由によりお客様の預金の引き出しが集中するようなことで、調達と運用の期間ギャップが発生する可能性(流動性リスク)を負っています。 これに対して同社では、短期の要資金調達額に対して閾値を設定し、その順守状況を適時モニタリングするとともに、資金化が可能な運用資産の残高状況についてもモニタリングを行い、資金流動性に問題を来たさないよう十分な管理を行なっています。 (16) FX事業に関わるリスク 当社グループのワイジェイFX(株)やLINE証券(株)が取扱う外国為替証拠金取引は、お客様がレバレッジコースごとに当社グループの定める所定の金額以上の証拠金を当社グループに預け入れることにより、取引を行うことができます。これにより、お客様は実際に預け入れた資金以上の金額の外国為替証拠金取引を行うことができることから、高い実績が期待できる半面、多大な投資損失を被る可能性があります。お客様が預け入れた資金以上の損失(超過損失)が発生し、お客様が不足分を支払うことができない場合、お客様に対する債権の全部または一部について貸倒損失を負う可能性がありますが、当社グループは、取引証拠金が所定の維持率を下回った際に、当社グループの所定の方法により強制的にお客様の保有するポジション(建玉)の全部を反対売買して決済する制度を設け、お客様の資産の保護および当社グループの損失の拡大防止に努めています。 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引および外貨預金取引は、お客様と当社グループの相対取引ですが、お客様との取引から生じるリスクの減少を目的として、実績のある銀行、証券会社等複数の金融機関との間でカバー取引を行っています。当該金融機関の業務・財務状況の悪化等によりカバー取引が困難となった場合、お客様に対するポジションのリスクヘッジができない可能性があります。また、当該金融機関の経営破綻等により、当社グループが担保金として差し入れている資金の回収ができない可能性があります。このような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 (17) カード事業に関わるリスク 当社グループのワイジェイカード(株)が発行する「Yahoo! JAPANカード」等において、クレジットカード会員がカード決済した代金について、クレジットカード加盟店に対し立替払いを行います。クレジットカード会員からの資金回収が月1回であるのに対し、クレジットカード加盟店に対しては月2回程度の立替払いを行っています。また、クレジットカード会員がその支払方法として、分割払い、リボルビング払いを指定した場合には、クレジットカード会員からの資金回収が約定の期間を通じて行われることから、それらの期間の立替資金の調達が必要となります。今後、事業拡大に伴い、調達方法の多様化等について検討を進めますが、立替払いに必要な資金を適切なコストで調達できない可能性があります。また、経済状況の悪化等により、クレジットカード会員に対する立替金や貸付金が予定通り回収できず貸倒となる可能性があります。これに対して同社では審査機能やモニタリングを強化し利用枠等を制限することやコンタクトセンターを通じての適切な延滞管理を行うこと等により、その低減を図っています。 (18) その他決済・金融事業に関わるリスク① 特に決済・金融事業において、何らかの要因によりシステム障害や不正アクセスが発生し、約款等に定める免責事項では補完できない損失がお客様に発生した場合、お客様の機会損失、当社グループの信用低下や損害賠償義務の負担等により、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。② 当社グループのヤフー(株)の持分法適用会社であるPayPay(株)は2018年10月に電子決済サービスの提供を開始しましたが、2021年3月31日には登録ユーザー数が3,800万人を突破しています。LINE Pay(株)が2014年12月から提供している電子決済サービス(2022年4月にPayPay電子決済サービスと統合を予定)と共に、現在国内有数の決済事業者・資金移動業者に成長しており、上述のような事象が発生した場合には当社グループも一定の影響を受けることが見込まれます。当社グループはこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、システムの常時安定稼働および強化に努めています。 3. 事業環境に関わるリスク (1) 市場動向に関わるリスク 当社グループの事業はインターネット全体の利用規模、景気の動向、有料会員数、有料サービスの利用状況などに影響を受ける可能性があります。そのため、当社グループでは、利用者にとって正確で有益なサービスの提供、安心、安全な利用体験、広告媒体としての価値を向上させる活動、啓発、有料会員向けの魅力的な特典、コンテンツの提供などを通じ、利用者の維持拡大に努めています。 (2) 競合環境に関わるリスク 当社グループの提供する各サービスには国内外に競合が存在するため、今後もインターネット業界において優位性を発揮し続けられるかどうかは不確実です。当社グループではインターネットサービスや、スマートフォン向けアプリケーションを通じて、情報提供サービス、コマースサービス、決済サービス、コミュニケーションサービス等を提供していますが、それぞれのサービスには多数の競合が存在します。また、他企業の提供する新しいサービスがユーザーの支持を急速に集め、競合となる可能性があります。そのため、常に競合を意識し、既存サービスにおける新たな機能の追加、新規サービスの開発等を実施しています。しかし、これら競合への競争優位性を発揮するための研究開発費用が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) 法規制に関わるリスク 当社グループの事業は様々な法規制の影響を受けています。国内外を問わず、事件や事故の発生に対し報道等がなされ、社会の関心が高まった場合などに何らかの法規制がかけられるという動きがあります。特に、独占禁止法、電気通信事業法、個人情報保護法、銀行法、貸金業法、利息制限法、資金決済法、旅行業法、プロバイダ責任制限法、労働者派遣法、下請法などの法令の執行状況や改正、デジタル・プラットフォーム事業者の透明性・公正性を図る新法制定による情報開示などの新たな対処、また、各種会計基準や税制等の変更などが当社グループの経営に影響を与える可能性があります。そのため、当社グループは各種法令を順守するとともに、関係各所と協力して、法規制や法改正の動向に注意し、様々な施策や啓発活動等を実施しています。 (4) プラットフォームに関わるリスク 当社グループのヤフー(株)、LINE(株)をはじめ、グループ会社がインターネットを通して提供するサービスは、他社が開発したOS、ブラウザなどのプラットフォーム上で展開しているため、これらの技術仕様やガイドラインの変更をうけ、サービスが提供できなくなるなどのリスクがあります。そのため、当社グループでは、他社の技術動向や各種ガイドライン等の動向を常に把握し、最新の変更にあわせて変更していくなど、影響を最小限にするよう努めています。また、当社グループのヤフー(株)は、同社が提供するサービスである「Yahoo!ショッピング」について、特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律に基づき特定デジタルプラットフォーム提供者としての指定を受けています。同法により義務付けられる情報開示や自主的体制の整備に関しては、外部有識者の意見も聴取し、一部は法施行に先行する形で積極的に対応しています。また、4月に内閣官房デジタル市場競争本部より公表されるデジタル広告市場競争評価最終報告の課題についても、高い透明性や公正性を意識し、継続的な改善を行っていきます。しかしながら、万一同社の取組が不十分であると政府から認定され同法に基づく行政措置の対象となった場合や、同法に基づきヤフー(株)が政府に提出する報告書が低い評価を受け、その評価結果が公表された場合、ヤフー(株)に対する取引先及び一般ユーザーからの評価や社会的評価が低下する可能性もあります。さらに、デジタルプラットフォームを提供する企業に対して、より一層厳しい規制の対象としていくという諸外国の動向に鑑み、仮に我が国でも規制が強化され、当社グループ企業がその対象となった場合、当該企業の円滑な事業遂行が困難となる可能性があります。 (5) 自然環境に関わるリスク 電力を中心としたエネルギー消費はCO2排出という形で環境に負荷を与えており、産業全体の拡大とともにその負荷も増大しています。当社グループでは、事業活動にともなう環境負荷の低減に向け、最新技術を活用した温暖化対策を実施し、継続的に設備の入れ替え、新規設備投資などを行うことによりエネルギー使用効率の改善を図っております。一方で、気候変動に伴う被害の激甚化・頻発化が当面は見込まれる情勢であり、事業運営に影響が出る可能性があります。また、Eコマース事業においては法令遵守に基づく運営姿勢を貫徹しているものの、生物由来製品の売買など、「生物多様性の保全」に対する影響への一部の見方が顕在化することで、ブランドイメージへの被害や、社会的「操業許可」が認められない状態になる可能性があります。 (6) 自然災害に関わるリスク 当社グループの事業は、地震等の自然災害、火災等の事故、昨今の新型コロナウイルス感染症など、広範囲な感染症の発生、それらによる、建造物の破壊、ライフラインの停止、回線障害、都市機能の停止、入館禁止措置等の影響を受けます。また当社グループの物的、人的資源の大部分は東京に集中しています。当社グループでは、システムの冗長化やデータセンターの多重化、分散化などの環境整備を進めるとともに、こうした災害等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう準備しています。しかしながら、事前の想定を大きく超える事故等である場合、業務継続、復旧計画がうまく機能しない可能性があります。また、当社グループが所有する建物に起因する火災等の災害が発生した場合には、被害の収束、再建、周辺への補償等を含む対策により、業績等に影響がでる可能性があり、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ等に影響が出る可能性があります。 2019年12月より発生の報告が続いていた新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受け、2020年3月11日には、WHO(世界保健機関)が「パンデミック」を宣言するに至り、世界的な規模で経済活動に影響を及ぼしております。当社グループでは、各種の報道機関が同感染症の拡大について報じ始めた2020年1月より事象の重大性・深刻度についての認識を深め、同感染症の流行拡大による事業への影響度を測り、関連して生じうる不確実性を低減させるべく、代表取締役社長の主導のもと、総合的なリスク評価、および対応方針を策定して参りました。リスク評価および対応方針を策定した代表的なものとしては、従業員の罹患、各事業拠点や施設の入館停止、リモートワークの推進に伴う生産性の変化などがあります。ただし、現時点では感染拡大の収束が見通せず、上記の事前想定を超えた内的要因(生産性の低下や設備投資の増加など)、外的要因(売上収益の減少など)により、通期連結業績にも影響が出る可能性があります。それらへの対応のため、当社グループは引き続き本件への管理体制を強化していき、グループ一丸となってリスク管理に不断に取り組んで参ります。 (7) 有事に関わるリスク 紛争、クーデター、テロ等により、通常の政治、経済の枠組みを大きく変える事態が発生した場合、当社グループの事業に大きな影響があります。たとえば、当社グループのサービス運営が制限される、ネットワーク回線の断絶により、サービスを利用できなくなる、広告掲載の取りやめ、広告掲載量の減少、有料サービス利用者の減少などにより、収益が減少する可能性があります。また、海外との通信や交通に支障が発生した場合は、海外関係者との連携に支障が生じ、事業運営に影響を与える可能性があります。 4. 主要な契約、ライセンスに関わるリスク (1) オース・ホールディングス・インクに関わるリスク 当社グループの主力グループ会社であるヤフー(株)は、オース・ホールディングス・インクとの間で契約を締結しています。同社が提供する情報検索サービス等に関連する商標、ソフトウェア、ツール等(以下、商標等)のほとんどはオース・ホールディングス・インクが所有するものであり、同社はオース・ホールディングス・インクより当該商標等の利用等の許諾を得て事業を展開しています。しかしながら、オース・ホールディングス・インクが当該契約を履行せず商標等が提供されない場合や、契約が変更され、または終了した場合には、当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。 (2) グーグル・インクに関わるリスク 当社グループであるヤフー(株)は、検索エンジン(技術)や検索連動型広告配信システム(技術)等のサービスを提供するために、グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの間で契約を締結しています。検索サービスはヤフー(株)の重要な業績の柱の一つであるため、当該契約内容が変更され、または終了した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) その他パートナーに関わるリスク 当社グループでは、他のサイトとパートナーシップを組むことで当社グループ以外のサイトのユーザーとの接点を増やし、パートナーサイトを含めたネットワーク全体としての利用度を拡大するために、法人および個人のインターネットメディアとのパートナーシップの構築を積極的に進めていますが、パートナーの売上収益およびトラフィックが期待値に満たない、もしくは他社との競合の結果、パートナーシップの構築が遅滞する可能性や、パートナー獲得における費用の増加を余儀なくされる可能性、また、パートナーシップ契約を解除される可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす場合があります。 また、パートナーへのサービスは、当社グループの関連会社、提携会社のシステムにより提供していますが、これらシステムの障害などによりパートナーが損害を被った場合、当社グループのブランドイメージが低下したり、損害賠償を請求されたりする可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす場合があります。また、パートナーのサービスの品質や評判が、当社グループの評判や信用に影響し、当社グループのブランドイメージに影響を及ぼす可能性があります。当社グループはこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、契約前および契約後の継続的な信用調査や数値管理、また、必要となる設備投資の強化などに努めています。 また、当社グループは、ニュース、気象情報、株価等の情報サービスや、映像、ゲーム等のコンテンツをユーザーに提供していますが、他社に起因する諸要因により予定通り情報やコンテンツが集まらなかったり、その確保に想定以上の費用がかかったりした場合、ユーザーによる当社グループのサービスの利用度が低下し、期待通りの業績を上げられない可能性があります。当社グループはこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、マネジメントプロセスの強化などに努めています。
FY2020|16,120 文字
2 【事業等のリスク】 Zホールディングス(株)および子会社・関連会社(以下「グループ会社」という。また、Zホールディングス(株)と併せて「当社グループ」という。)は、持株会社であるZホールディングス(株)がグループ会社を統括して管理する一方、グループ会社が、国内外において多岐にわたる事業を展開しています。これらの企業活動の遂行には様々なリスクを伴います。2020年3月31日現在において、投資家の投資判断に重要な影響を及ぼす可能性がある主なリスクは以下のとおりです。なお、これらは当社グループで発生し得る全てのリスクを網羅しているものではありません。また、将来に関する事項については別段の記載のない限り、2020年3月31日現在において判断したものです。 なお、当社グループは事業等のリスク全般に対して「リスクマネジメントに関する規程」を定め、代表取締役を委員長とするリスクマネジメント委員会を定期的に開催し、リスクの調査、分析、判断、対応計画、対応の推進を図っているほか、委員会内に当社グループの企業で構成するサイバーセキュリティ分科会、アンチマネーロンダリング分科会を設置し、特にリスクのあるサイバーセキュリティ、金融事業等についてのリスクマネジメントを行っています。 1. 事業環境に関わるリスク (1) 市場動向に関わるリスク 当社グループの事業はインターネット全体の利用規模、景気の動向、有料会員数、有料サービスの利用状況等に影響を受ける可能性があります。そのため、当社グループでは、利用者にとって正確で有益なサービスの提供、安心、安全な利用体験、広告媒体としての価値を向上させる活動、啓発、有料会員向けの魅力的な特典、コンテンツの提供等を通じ、利用者の維持拡大に努めています。 (2) 競合環境に関わるリスク 当社グループの提供する各サービスには国内外に競合が存在するため、今後もインターネット業界において優位性を発揮し続けられるかどうかは不確実です。当社グループではインターネットサービスや、スマートフォン向けアプリケーションを通じて、情報提供サービス、コマースサービス、決済サービス、コミュニケーションサービス等を提供していますが、それぞれのサービスには多数の競合が存在します。また、他企業の提供する新しいサービスがユーザーの支持を急速に集め、競合となる可能性があります。そのため、常に競合を意識し、既存サービスにおける新たな機能の追加、新規サービスの開発等を実施しています。しかし、これら競合への競争優位性を発揮するための研究開発費用が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) プラットフォームに関わるリスク 当社グループのヤフー(株)をはじめ、グループ会社がインターネットを通して提供するサービスは、他社が開発したOS、ブラウザー等のプラットフォーム上で展開しているため、これらの技術仕様やガイドラインの変更をうけ、サービスが提供できなくなる等のリスクがあります。そのため、当社グループでは、他社の技術動向や各種ガイドライン等の動向を常に把握し、最新の変更にあわせて変更していく等、影響を最小限にするよう努めています。 (4) 東京オリンピック・パラリンピック競技大会に関わるリスク 当社グループのヤフー(株)は、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と契約し、同社の提供するサービス・スマートフォンアプリを通じて、大会を観戦される皆様に役立つ情報や、より安心して観戦いただけるような安全情報を提供し、大会の成功に向けて貢献できるよう努めています。オリンピックのような世界的なスポーツイベント開催時期は、サイバー犯罪者による攻撃が盛んになることがわかっており、過去のイベント時にもメールや偽サイトを使ったチケット詐欺や、オリンピックの公式サイトや開催国の情報サイト、政府サイト、チケット販売システム、競技場の照明システム等様々なシステムへの攻撃があったことが報告されています。このように、当社グループが提供するサービスへの攻撃リスクが更に高まると想定し、過去の事実を把握した上で、サイバー攻撃の高度化、高頻度化を想定し、必要な対応ができるよう、平常時以上にサイバーセキュリティ態勢の強化に努めています。 なお、同両大会は、国際オリンピック委員会(IOC)と公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会より、2021年7月23日~8月8日、8月24日~9月5日に延期し開催されることが発表されました。この延期により、ヤフー(株)と公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会間の契約条件の変更、当初の予定期間中の当社グループのサービス利用者数の減少、公式パートナー等からの広告出稿の減少、宿泊、飲食予約者数の減少、提供を予定するサービスの開発スケジュールの変更、サービス提供に必要な資源配置、スケジュールや内容表現の変更およびセキュリティ対応に伴う費用の増加等に影響する可能性があります。 (5) 法規制に関わるリスク 当社グループの事業は様々な法規制の影響を受けています。国内外問わず、事件や事故の発生に対し報道等がなされ、社会の関心が高まった場合等に何らかの法規制がかけられるという動きがあります。特に、独占禁止法、電気通信事業法、個人情報保護法、銀行法、貸金業法、利息制限法、資金決済法、旅行業法、プロバイダー責任制限法、労働者派遣法、下請法等の法令の執行状況や改正、デジタル・プラットフォーム事業者の透明性・公正性を図る新法制定による情報開示等の新たな対処、また、各種会計基準や税制等の変更等が当社グループの経営に影響を与える可能性があります。そのため、当社グループは各種法令を順守するとともに、関係各所と協力して、法規制や法改正の動向に注意し、様々な施策や啓発活動等を実施しています。 (6) 訴訟等に関わるリスク 当社グループが提供する検索サービスや情報掲載等において、情報の表示を望まない関係者から損害賠償請求されたり、広告主から依頼され掲載した広告表示、他社から調達したコンテンツの内容について、行政機関や関係者等からクレームや勧告、損害賠償請求されたりする可能性があります。また、ユーザーどうしのトラブルにより何らかの被害を被った利用者から当社グループに対し、注意喚起が不十分であること等を根拠として損害賠償が請求される可能性があります。そのため、当社グループのヤフー(株)は、検索サービスに表示される情報について、「検索結果とプライバシーに関する有識者会議」で検討し、2015年3月に自主基準を公表しました。広告掲載サービスでは「Yahoo! JAPAN広告掲載基準」を設定し、不適切な広告の排除に努めるとともに、広告主との契約において、広告内容に関する責任の所在は広告主にあることを確認しています。ニュース、天気情報、株価等の情報サービスや、映像、ゲーム等のコンテンツ掲載サービスは、2016年2月に「Yahoo! JAPANメディアステートメント」を制定し、コンテンツ提供元とも基本方針を共有することで、信頼性と品質の維持に努めています。さらに、ユーザーが自由に情報発信できる「Yahoo! 知恵袋」や「ヤフオク!」等のサービスは、禁止事項を定めるとともに、発信に関する全責任はユーザー自身にあることを利用規約に明示するとともに、ヤフー(株)が情報を削除する権利を持ち、違反する情報を発見した場合には削除等の措置を講じています。しかしながら、これらの対応が十分であるとの保障はなく、当社グループに対して訴訟が提起される等した場合、対応に費用がかかったり、ブランドイメージが損なわれたりする等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (7) 知的財産権に関わるリスク 当社グループの事業において、他者の保有する特許権、著作権等の知的財産を侵害したとして、クレームや損害賠償を請求される可能性があります。特許権の範囲の不明確性により特許紛争の回避のために行う当社グループ自身の特許管理の費用が膨大となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。インターネット技術に関する特許権の地域的な適用範囲については不明確であり、国内の特許のみならず、海外の特許が問題となる可能性もあります。また、当社グループが提供するサービスの内容や業務で使用するソフトウェアの利用が他者の著作権等の知的財産権を侵害したりする問題が起きてしまう可能性があります。その場合、損害賠償請求等の訴訟を起こされたり、多額のロイヤルティの支払いを余儀なくされたり、サービスの一部を提供できなくなる可能性があります。そのため、専門の部署を設置し特許の調査や出願、ソフトウェアライセンスの確認、社内への啓発活動、社内規則の制定や社内教育を実施する等、発生防止に努めています。 (8) ソフトバンクグループに関わるリスク 当社グループは、主要株主であるソフトバンク(株)をはじめとしたソフトバンクグループ内の各企業との間で多数の取引を行っています。また、ソフトバンクグループ(株)やソフトバンク(株)の代表取締役は、当社の取締役を兼務しており、当社の意思決定に影響力を及ぼし得る立場にいます。また、ソフトバンクグループ各社の事業戦略方針の変更等に伴い、当社グループのサービスや各種契約内容への影響や、関係の変化が生じる可能性があり、その場合、当社グループのビジネスに影響を与える可能性があります。 2. 事業運営に関わるリスク (1) コーポレートガバナンスに関わるリスク 当社グループでは、業務上の人為的ミスやその再発、意思決定プロセスの潜脱等が起きることのないよう関連する規程を定めているほか、取締役会内でも監査等委員3名を独立社外取締役として、経営の意思決定・業務執行の監督を強化しています。また、社長直属の内部監査部を設置し運営することにより、適法かつ適正なコーポレートガバナンスの強化を図っています。加えて、それらのコーポレートガバナンス機能を実施面でも充実させるため、定期的な社内研修等で、全役員および全従業員にその理解の深化を図っています。しかしながら、ガバナンス機能が想定通りに機能せず、ガバナンス不全に陥った場合、当社グループのブランドイメージや業績に影響を与える可能性があります。 (2) コンプライアンスに関わるリスク 当社グループでは、企業価値の持続的な増大を図るにはコンプライアンスが重要であると認識しています。そのため当社グループでは、コンプライアンスに関する諸規程を設け、全役員および全従業員が法令、定款等を順守するための規範を定め、その徹底を図るため、イントラネット上に諸規程を明示し、定期的な社内研修を実施しています。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらず、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループのブランドイメージならびに業績に影響を与える可能性があります。 (3) 従業員や雇用に関わるリスク 当社グループの事業は、業務に関して専門的な知識、技術を有している役職員、いわゆるキーパーソンに依存している部分があり、これらのキーパーソンが当社グループを退職した場合、事業の継続、発展に一時的な影響が生じる可能性があります。また、各グループ会社において、今後の業務拡大による体制強化、各種サービスの運用や品質向上のための増員により、費用が拡大し、業績に影響を与える可能性があります。そのため、当社グループでは業界水準を参考にした適正賃金テーブルの設計、目標評価制度等の実施により、賃金レベルの相当性を確認したり、人員規模の適正性を確認したりするよう努めています。 (4) 財務に関わるリスク 当社グループによる投資、融資の結果、十分な利益が得られない場合や、資金の回収が滞る可能性があります。また、投資先の株価の下落や市場動向の悪化による損失の発生や関連する減損処理等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、大小合わせ様々な事業取引を行うグループ会社で構成されていますが、中には与信管理が不十分な取引先と取引を行い、債権に基づいた金銭の支払を受けられないグループ会社が発生する可能性があり、これを積算することで、当社グループの業績にも影響を与える可能性があります。また、当社グループの事業の拡大に伴って資金需要も増大します。資金調達方法の多様化等については検討および対応を進めていますが、金利上昇や信用低下等の条件の悪化により、一時的に資金が適切に調達できなくなる可能性があります。 (5) 事業戦略に関わるリスク 当社グループは、提供する各サービスを互いに連携させグループシナジーを高めて行くことでユーザーアクションの最大化を図るという事業戦略を近年採っています。具体的には、各サービスを「出会う」(メディア・広告等)、「調べる」(検索・コマース等)、「買う」(カード等)、「支払う」(ウォレット等)、「利用する」(サービス・コンテンツ等)の円環する5つのカテゴリーに集約し、それぞれユーザーエクスペリエンスの向上を図りつつカテゴリー間で各サービスを相互連携させることにより、ユーザーアクションの最大化、およびグループの利益の最大化を図っています。しかしながら、単体もしくは複数のカテゴリーのサービスが停止したり、相互連携が上手く行かなかったり、また円環するカテゴリーの全体の活性が失われたりするような場合には、この最大化が想定通りに達成できなくなる可能性があります。当社グループはこのような可能性の顕在化を低減させるべく、マーケティング、技術開発および教育への投資、インテリジェンスおよび計数管理の機能強化といった総合的な施策を継続して行っています。 (6) データ事業に関わるリスク 当社グループのヤフー(株)は、保有するビッグデータやインフラストラクチャー、データサイエンス、組織を活用し企業や自治体、研究機関の課題解決に資するべくデータソリューション事業を展開しています。同社は同事業を将来に向けた新たな収益の柱の一つとすべく注力し、同事業は現在の所順調に拡大していますが、将来、ビッグデータの不備やインフラストラクチャーの障害、データサイエンスの誤用、組織の人員不足等により、当初の想定通りに事業展開ができなくなる可能性があります。ヤフー(株)はこのような可能性の顕在化を低減させるべく、事業継続に必要な投資およびその効果検証を継続し、各領域における高品質化に努めています。 (7) サイバーセキュリティに関わるリスク 当社グループでは、安全に安心して利用できるサービスをユーザーに提供するため、中長期的な視点で全社を挙げて情報セキュリティの向上に取り組んでいます。しかしながら、これらの取り組みが及ばず、業務上の人為的ミスや故意による不法行為、災害等によるシステム障害、マルウェア感染や標的型攻撃等のサイバー攻撃、システムや製品等の脆弱性等により、情報漏洩、データの破壊や改ざん、サービスの停止等の被害等が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。 当社は、グループ会社の情報セキュリティを支援しています。具体的には、情報セキュリティ対策の仕組みの共有や導入支援、脆弱性情報等情報セキュリティに関する情報の共有、各社の求めに応じて情報セキュリティ対策の相談対応等を行っています。さらに、グループ会社に対しては当社と同等の情報セキュリティ対策を行うための規程の提供や第三者認証取得支援等の支援を行っています。しかしながら、想定以上にサイバー攻撃等の脅威が発生した場合には追加費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、日々高度化するサイバー攻撃等の脅威に備え、必要かつ前衛的な対策を取るべく必要十分な費用の確保に努めています。しかしながら、想定以上にサイバー攻撃等の脅威が発生した場合には追加費用が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (8) 社内経営情報に関わるリスク 会社の経営・財務等投資判断に影響を及ぼすような未公表の重要事実(インサイダー情報)や非公開の社内経営情報の情報セキュリティが侵害された場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、出願前の特許情報、公開前のM&Aまたは業務提携に関わる情報、取引先・株主・従業員の個人情報、監査資料、およびその他の営業資料等の社内経営情報をユーザーからお預かりしたパーソナルデータ等とは分離し、適切なアクセス制御のもとで管理しています。 しかしながら、これらの情報が漏洩・改ざんまたは利用できない事態が発生した場合、株主・取引先・従業者等の利害関係者への直接的な影響、市場優位性の低下、法令違反に発展した場合の業務停止、ブランドイメージの低下等の可能性があります。 (9) 「Yahoo! JAPAN ID」等のIDに関わるリスク 当社グループのヤフー(株)は、「Yahoo! JAPAN ID」による利用者のアクセス管理を行っています。悪意ある第三者が、他人の「Yahoo! JAPAN ID」とパスワードをフィッシングやダークウェブ等で不正に入手して乗っ取ったり、身元を偽って取得したりすることで、当社グループ、パートナーサイトの各種サービスを不正に利用されてしまう可能性があります。「ヤフオク!」で「Yahoo! JAPAN ID」を使って、ニセブランド商品、盗難品等の出品をする、出品者が落札者を装い不正に落札金額を釣り上げる、「Yahoo!ウォレット」や「Yahoo!かんたん決済」、「Yahoo! ショッピング」「ヤフオク!」でクレジットカード情報を盗用する、「Yahoo! ショッピング」で購入意思のない注文を繰り返し「Tポイント」を搾取する・ストアの運営を妨害する、「Yahoo!メール」でフィッシングメールや偽物商品販売のスパムメールを送る、「Yahoo! JAPAN ID」を大量に取得し売買を行う等が挙げられます。当社グループでは「Yahoo! JAPAN ID」を守る機能の提供や、ユーザーを含む日本のインターネットユーザーへ安全なID管理についての啓発を行ったり、「Yahoo! JAPAN ID」取得時には身元の確認を取る手段を講じたりしつつ、一定の不正利用を事前に想定した対策を継続的に行っています。しかしながら、不正利用により立替金の回収に支障をきたす可能性や不正利用の被害に対する想定外の補償や再発防止対策費用により、業績に影響を及ぼしたり、当社グループのブランドイメージが低下・失墜したりする可能性があります。 (10) プライバシーに関わるリスク 当社グループではプライバシーポリシーをユーザーに公開し、サービスを通じ取得したパーソナルデータをプライバシーポリシーに準拠し利用しています。パーソナルデータは、アクセス権限を持つ担当者を必要最小限に絞る等複数の対策を組み合わせ、保護しています。しかしながら、これらの対策が及ばず、情報セキュリティが侵害された場合、サービスの停止または縮退により、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。 さらに、パーソナルデータでも氏名や住所、電話番号等の「個人情報」の情報セキュリティが侵害された場合、上記リスクに加え、法的紛争に発展する可能性があります。一部についてはユーザー自身の個人情報の照会・変更・削除等をユーザー自身がシステムから行える機能を提供しており、問い合わせに回答するためにやむを得ない場合等に限り、必要最小限の情報を隔離された居室のみで取り扱う等の対策を講じ、その他の役員、従業者等が個人情報を参照できない対策を導入しています。 また、個人情報を社外に業務委託する場合は、個人情報委託先選定基準を定め、一定水準以上の情報セキュリティ対策を実施できる業務委託先に限定して委託し、委託中は個人情報委託先の監督・監査を定期的に行っています。しかしながら、これらの対策が及ばず、情報漏洩、情報破壊や改ざん等の被害等が発生した場合、信用の低下や損害賠償請求等の法的紛争が発生する可能性があります。加えて、ユーザーにおけるパーソナルデータへの関心の高まりを受け、当社グループより適法に個人情報の提供を受けたパートナーが、個人情報を漏洩したような場合において、当社グループに法的な責任はないとしても、社会的な責任を問われ、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。 また、銀行口座番号、クレジットカード番号等が漏洩した場合、ブランドイメージが低下したり、法的紛争に発展したりする可能性があります。当社グループでは「Yahoo!ウォレット」等の決済金融系サービスやユーザーの本人確認のために銀行口座番号、クレジットカード番号等をお預かりし、または利用しています。これらの情報が第三者に悪用された場合、ユーザーに経済的被害を直接与える可能性があるとの認識のもと、当社では、さらに隔離したシステムでこれらの情報を機微な個人情報として厳重に管理しています。 クレジットカード情報については、それらを取り扱う決済金融系サービス「Yahoo!ウォレット」と当社におけるほぼ全てのクレジットカード決済の加盟店管理業務において、クレジットカード決済に関する会員情報や取引情報および決済プロセス等におけるグローバルスタンダードのセキュリティ基準である「PCI DSS」のなかでも最も厳しい「レベル1」の認定を取得しています。しかしながら、これらの施策によっても情報セキュリティが完全に保たれる保証はなく、万が一情報漏洩等の諸問題が発生した場合、当社グループの業績に影響を与えるだけでなく、当社グループの信用失墜につながる可能性があります。 個人情報が「Yahoo!ショッピング」、「ヤフオク!」等の出店ストアから情報漏洩した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループであるヤフー(株)が提供する、「Yahoo!ショッピング」や「ヤフオク!」等のB to C取引では、購入者が入力した個人情報は、商品を販売したストアに送られ、各ストアが個人情報の収集主体として責任を持って管理しています。また、購入者の個人情報や購入情報がストアから別の個人や団体に開示されることがないように、ストアに対して、購入者の個人情報およびプライバシー情報について商品の送付や販促目的以外に利用をすることを固く禁じており、適切な管理をするよう適宜指導を行っています。なお、ストアのクレジットカード決済にあたっては、ストアにて当社グループの運営する決済手段を利用するか、直接カード会社と決済契約を締結するかいずれかの方法を取っています。当社グループの決済サービスを利用しているストアの場合、購入者が入力したクレジットカード番号等は当社グループを通じてカード会社に送信されますので、各ストアに保存されることはありません。一方、直接カード会社と決済契約をしているストアについては、購入者が入力したクレジットカード番号等の管理に関して、他の個人情報と同様に厳重な指導と注意喚起を行っています。しかしながら、これらの対策が及ばず、情報漏洩の被害等が発生した場合、当社グループの責任の有無にかかわらず、信用失墜によるユーザーの減少に伴い、当社グループ業績に影響を与える可能性があります。 (11) 通信の秘密に関わるリスク 当社グループのヤフー(株)は、「Yahoo!メール」等のサービスにおいて、通信内容等の通信の秘密に該当する情報を取り扱っています。これらの取扱いの際は電気通信事業法に則り、情報セキュリティに対する取り組みのもと、適切な取扱いを行っています。しかしながら、これらの情報が「Yahoo!メール」等のサービスを提供するシステムの不具合や、マルウェア等の影響、通信設備等への物理的な侵入、当社グループの関係者や業務提携・委託先等の故意または過失等によって侵害された場合、当社グループのブランドイメージの低下や法的紛争に発展し、ユーザーの減少やサービスの停止や縮退に伴う損害賠償や売上収益減少等による業績に影響を及ぼす可能性があります。 3. 金融業を営む子会社に関わるリスク (1) 法規制に関わるリスク 当社グループで外国為替証拠金取引業を営むワイジェイFX(株)、および銀行業を営む(株)ジャパンネット銀行は、それぞれ金融商品取引法、銀行法、その他の関連法令・諸規則等に従って業務を行っています。しかしながら、これらの規制に抵触する事態が発生した場合は、業務停止、登録抹消等の行政処分を受ける可能性があります。また、今後これらの規制が強化された場合にはコンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等による費用の増加、他方でサービスの業績の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 また、犯罪による収益の移転防止に関する法律は、テロ資金や犯罪収益の追跡のための情報確保とテロ資金供与およびマネー・ロンダリング等の利用防止を定め、事業者に義務を課していますが、当社グループは、お客様との間で外国為替証拠金取引や銀行取引を行うに際し、同法に基づき所定の書類等をお客様から徴収し、本人確認を実施するとともに本人確認記録および取引記録を保存しています。しかしながら、当社グループの業務管理が同法に適合していない事態が発生した場合、もしくは今後新たな法的規制が設けられた場合には、当社グループの業績および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 当社グループではこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、インテリジェンス機能や内部監査体制等の強化に取り組んでいます。 (2) 銀行業を営む子会社に関わるリスク (株)ジャパンネット銀行が保有する金融資産は、主として有価証券(国債・地方債・財投債・社債・投資信託等)であり、そのほかにも短期のコールローンおよび買入金銭債権を保有しています。これらには、それぞれの発行体の信用リスク、金利の変動リスク、為替の変動リスクおよび市場価格の変動リスクがあります。貸出金については、個人向け非事業性ローンは全て保証会社の保証付貸出金であり直接的な信用リスクは低減されていますが、事業性ローンについてはお客様の契約不履行によってもたらされる信用リスクがあります。 同社の金融負債は、主として預金であり、また、コールマネーによる資金調達を行う場合もあります。いずれの負債も、金利の変動リスクがあります。 これらのリスクに対応するため、同社では、資産および負債の総合的管理(ALM)を行っており、資産・負債に対するリスク量上限の設定、その順守状況のモニタリング等により、その適切なコントロールに努めています。 (株)ジャパンネット銀行には、短期もしくは期間の定めのない預金の受け入れにより資金を調達し、これを様々な期間の貸出金および有価証券の購入等により運用を行っていますが、何らかの理由によりお客様の預金の引き出しが集中するようなことで、調達と運用の期間ギャップが発生する可能性(流動性リスク)を負っています。これに対して同社では、短期の要資金調達額に対して閾値を設定し、その順守状況を適時モニタリングするとともに、資金化が可能な運用資産の残高状況についてもモニタリングを行い、資金流動性に問題を来たさないよう十分な管理を行なっています。 (3) FX事業に関わるリスク ワイジェイFX(株)が取扱う外国為替証拠金取引は、お客様がレバレッジコース毎に当社グループの定める所定の金額以上の証拠金を当社グループに預け入れることにより、取引を行うことができます。これにより、お客様は実際に預け入れた資金以上の金額の外国為替証拠金取引を行うことができることから、高い実績が期待できる半面、多大な投資損失を被る可能性があります。お客様が預け入れた資金以上の損失(超過損失)が発生し、お客様が不足分を支払うことができない場合、お客様に対する債権の全部または一部について貸倒損失を負う可能性がありますが、当社グループは、取引証拠金が所定の維持率を下回った際に、当社グループの所定の方法により強制的にお客様の保有するポジション(建玉)の全部を反対売買して決済する制度を設け、お客様の資産の保護および当社グループの損失の拡大防止に努めています。 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引および外貨預金取引は、お客様と当社グループの相対取引ですが、お客様との取引から生じるリスクの減少を目的として、実績のある銀行、証券会社等複数の金融機関との間でカバー取引を行っています。当該金融機関の業務・財務状況の悪化等によりカバー取引が困難となった場合、お客様に対するポジションのリスクヘッジができない可能性があります。また、当該金融機関の経営破綻等により、当社グループが担保金として差し入れている資金の回収ができない可能性があります。このような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) カード事業に関わるリスク ワイジェイカード(株)が発行する「Yahoo! JAPANカード」等において、クレジットカード会員がカード決済した代金について、クレジットカード加盟店に対し立替払いを行います。クレジットカード会員からの資金回収が月1回であるのに対し、クレジットカード加盟店に対しては月2回程度の立替払いを行っています。また、クレジットカード会員がその支払方法として、分割払い、リボルビング払いを指定した場合には、クレジットカード会員からの資金回収が約定の期間を通じて行われることから、それらの期間の立替資金の調達が必要となります。今後、事業拡大に伴い、調達方法の多様化等について検討を進めますが、立替払いに必要な資金を適切なコストで調達できない可能性があります。また、経済状況の悪化等により、クレジットカード会員に対する立替金や貸付金が予定通り回収できず貸倒となる可能性があります。これに対して同社では審査機能やモニタリングを強化し利用枠等を制限することやコンタクトセンターを通じての適切な延滞管理を行うこと等により、その低減を図っています。 (5) その他決済・金融事業に関わるリスク① 特に決済・金融事業においては、何らかの要因によりシステム障害や不正アクセスが発生し、約款等に定める免 責事項では補完できない損失がお客様に発生した場合、お客様の機会損失、当社グループの信用低下や損害賠償 義務の負担等により、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。② 当社グループのヤフー(株)の持分法適用会社であるPayPay(株)は2018年10月に電子決済サービスの提供を開始し ましたが、2020年2月19日には登録ユーザー数が2,500万人を突破する等、現在国内有数の決済事業者・資金移 動業者に成長しており、上述のような事象が発生した場合には当社グループも一定の影響を受けることが見込ま れます。当社グループはこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、システムの常時安定稼働および強化 に努めています。③ 当社グループのTaoTao(株)が取扱う仮想通貨取引は、仮想通貨の価格変動がお客様の売買損益に多大な影響を及 ぼします。レバレッジ取引の場合、差し入れる証拠金の維持率が価格変動によって一定の値を下回った場合には ポジションを強制決済(ロスカット)することでお客様の資産保護を図っていますが、累積で損失が増大するよ うな場合は、投資意欲の減退を招き、仮想通貨の取引高が減少する可能性があります。当該事業の業績は仮想通 貨の取引高に依拠しているため、このような状況が長期化した場合には、当社グループの業績および財政状態に 影響を与える可能性があります。 4. 主要な契約、ライセンスに関わるリスク (1) オース・ホールディングス・インクに関わるリスク 当社グループの主力グループ会社であるヤフー(株)は、オース・ホールディングス・インクとの間で契約を締結しています。同社が提供する情報検索サービス等に関連する商標、ソフトウェア、ツール等(以下、商標等)のほとんどはオース・ホールディングス・インクが所有するものであり、同社はオース・ホールディングス・インクより当該商標等の利用等の許諾を得て事業を展開しています。しかしながら、オース・ホールディングス・インクが当該契約を履行せず商標等が提供されない場合や、契約が変更され、または終了した場合には、当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。 (2) グーグル・インクに関わるリスク 当社グループであるヤフー(株)は、検索エンジン(技術)や検索連動型広告配信システム(技術)等のサービスを提供するために、グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの間で契約を締結しています。検索サービスはヤフー(株)の重要な業績の柱の一つであるため、当該契約内容が変更され、または終了した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) その他パートナーに関わるリスク 当社グループでは、他のサイトとパートナーシップを組むことで当社グループ以外のサイトのユーザーとの接点を増やし、パートナーサイトを含めたネットワーク全体としての利用度を拡大するために、法人および個人のインターネットメディアとのパートナーシップの構築を積極的に進めていますが、パートナーの売上収益およびトラフィックが期待値に満たない、もしくは他社との競合の結果、パートナーシップの構築が遅滞する可能性や、パートナー獲得における費用の増加を余儀なくされる可能性、また、パートナーシップ契約を解除される可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす場合があります。 また、パートナーへのサービスは、当社グループの関連会社、提携会社のシステムにより提供していますが、これらシステムの障害等によりパートナーが損害を被った場合、当社グループのブランドイメージが低下したり、損害賠償を請求されたりする可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす場合があります。また、パートナーのサービスの品質や評判が、当社グループの評判や信用に影響し、当社グループのブランドイメージに影響を及ぼす可能性があります。当社グループはこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、契約前および契約後の継続的な信用調査や数値管理、また、必要となる設備投資の強化等に努めています。 また、当社グループは、ニュース、気象情報、株価等の情報サービスや、映像、ゲーム等のコンテンツをユーザーに提供していますが、他社に起因する諸要因により予定通り情報やコンテンツが集まらなかったり、その確保に想定以上の費用がかかったりした場合、ユーザーによる当社グループのサービスの利用度が低下し、期待通りの業績を上げられない可能性があります。当社グループはこれらの可能性の顕在化に伴う影響を低減すべく、マネジメントプロセスの強化等に努めています。 5. 自然環境、災害および有事に関わるリスク (1) 自然環境に関わるリスク 電力を中心としたエネルギー消費はCO2排出という形で環境に負荷を与えており、産業全体の拡大とともにその負荷も増大しています。当社グループでは、事業活動にともなう環境負荷の低減に向け、最新技術を活用した温暖化対策を実施し、継続的に設備の入れ替え、新規設備投資等を行うことによりエネルギー使用効率の改善を図っています。一方で、気候変動に伴う災害の激甚化・頻発化が当面は見込まれる情勢であり、事業運営に影響が出る可能性があります。eコマース事業は、法令順守に基づく運営姿勢を貫徹していますが、生物由来製品の売買等、「生物多様性の保全」に対する影響への一部の見方が顕在化することで、ブランドイメージへの被害や、社会的「操業許可」が認められない状態になるリスクが考えられます。 (2) 自然災害に関わるリスク 当社グループの事業は、地震等の自然災害、火災等の事故、昨今の新型コロナウイルス感染症等、広範囲な感染症の発生、それらによる、建造物の破壊、ライフラインの停止、回線障害、都市機能の停止、入館禁止措置等の影響を受けます。また当社グループの物的、人的資源の大部分は東京に集中しています。当社グループでは、システムの冗長化やデータセンターの多重化、分散化等の環境整備を進めるとともに、こうした災害等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう準備しています。しかしながら、事前の想定を大きく超える事故等である場合、業務継続、復旧計画がうまく機能しない可能性があります。また、当社グループが所有する建物に起因する火災等の災害が発生した場合には、被害の収束、再建、周辺への補償等を含む対策により、業績等に影響がでる可能性があり、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ等に影響がでる可能性があります。 2019年12月より発生の報告が続いていた新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受け、2020年3月11日には、WHO(世界保健機関)が「パンデミック」を宣言するに至り、世界的な規模で経済活動に影響を及ぼしています。当社グループでは、各種の報道機関が同感染症の拡大について報じ始めた2020年1月より事象の重大性・深刻度についての認識を深め、同感染症の流行拡大による事業への影響度を測り、関連して生じ得る不確実性を低減させるべく、代表取締役社長の主導のもと、総合的なリスク評価、および対応方針を策定して参りました。リスク評価および対応方針を策定した代表的なものとしては、従業員の罹患、各事業拠点や施設の入館停止、リモートワークの推進に伴う生産性の変化等があります。ただし、現時点では感染拡大の収束が見通せず、上記の事前想定を超えた内的要因(生産性の低下や設備投資の増加など)、外的要因(売上収益の減少など)により、連結業績にも影響が出る可能性があります。それらへの対応のため、当社グループは引き続き本件への管理体制を強化していき、グループ一丸となってリスク管理に不断に取り組んで参ります。 (3) 有事に関わるリスク 紛争、クーデター、テロ等により、通常の政治、経済の枠組みを大きく変える事態が発生した場合、当社グループの事業に大きな影響があります。たとえば、当社グループのサービス運営が制限される、ネットワーク回線の断絶により、サービスを利用できなくなる、広告掲載の取りやめ、広告掲載量の減少、有料サービス利用者の減少などにより、収益が減少する可能性があります。また、米国をはじめとする海外との通信や交通に支障が発生した場合は、海外関係者との連携に支障が生じ、事業運営に影響を与える可能性があります。
FY2019|29,953 文字
2 【事業等のリスク】 当社グループの業績は、今後起こり得る様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。 以下には、本書作成時点での事業展開上のリスクとなる可能性がある主な事項を記載しています。また当社グループがコントロールできない外部要因や、事業上のリスクとして具体化する可能性は必ずしも高くないとみられる事項を含め、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については積極的に開示しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の予防および発生時の対応に努力する方針です。また、経営状況および将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、以下の記載は当社への投資に関連するリスク全てを網羅するものではありません。 1. 市場動向・競合環境に関わるリスク(1) 経済・市場・ユーザー動向に関わるリスク① 当社グループの事業の発展はインターネット関連市場の拡大と同調する側面があります日本におけるインターネットの普及は1995年頃から本格化し、ブロードバンドの進展やスマートデバイスの進歩によりユーザー数および利用時間は継続的に増加しています。当社グループの事業は直接間接にインターネットに関連しているため、インターネット上の情報の流通または商業利用が今後も広く普及し、ユーザー数および利用時間が増加するとともにユーザーにとって快適な利用環境が実現・維持されることが、事業の発展にとっての基本的な条件となります。 しかし、将来的にユーザー数や利用時間の伸びの鈍化の可能性、インターネット利用を制約する規制やユーザーへの新たな負担が増える可能性、ユーザー数の増加や利用水準の高度化に対応した新しいプロトコルや技術標準の開発・適用等が適切に行われない可能性等、インターネット関連市場の継続的な拡大には、不透明な面があります。② インターネットが広告媒体としての地位を維持・拡大できるかどうかは不確実です日本国内におけるインターネットの広告ビジネスは、当社の事業開始とともに本格化しました。(株)電通の発表によると、2018年における年間のインターネット広告費は広告市場全体の26.9%を占めています。 当社グループでは、媒体としての価値を高めるため、各サービスの内容を充実させるとともに、主に広告事業では、広告主や広告会社等各種関係者のインターネット広告に関する理解・評価を高められるよう、定期的にセミナーを開催する等の方法により啓発活動を実施し、広告主層の拡大・安定化に努めています。また、主にプロモーション広告(「スポンサードサーチ」、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」等)については、ユーザーの求めている情報と掲載される広告内容とのマッチング精度の向上に努め、ユーザーおよび広告主双方にとってメリットのある媒体となるよう努めています。 しかしながら、今後市場が期待以上に成長しない可能性や、成長のスピードが遅くなる可能性があり、期待した広告収入を得ることができず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。③ インターネットの広告媒体は短期的に、景気動向、ユーザーの動向の影響を受ける可能性があります広告ビジネスは一般的に景気動向、ユーザーの動向の影響を非常に受けやすいこと、広告主との契約による広告掲載期間は通常比較的短期間であること、また、インターネットの利用は潜在的に短期変動することから、特に景気が悪化した場合、各企業は広告に関わる支出を優先的に削減する傾向があります。求人や不動産等のインターネットでの情報掲載ビジネスも、景気動向の影響を強く受けます。 その一方で、費用は人件費、賃借料等の固定的なものが多く、売上収益変動に応じた費用の調整が困難であるため、当社グループの利益は潜在的に変動性が高いといえます。 ④ インターネットの広告ビジネスは、大手広告主や広告会社の媒体別広告予算配分の影響を受ける可能性があります大手広告主による広告の出稿の多くは広告会社を経由して行われ、インターネットやテレビ、新聞等の各媒体にどのように広告予算を配分するかは、広告主の意向や広告会社の裁量に依るところが大きくなっています。当社グループとしては広告媒体としての魅力を向上させるとともに、広告効果向上のための各種施策を実施していますが、これらの予算配分の動向が、当社グループの広告売上収益に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 当社グループの業績は、有料会員サービスのユーザー数の変化の影響を受ける可能性がありますユーザーは、ブロードバンドの進展により急速に増加し、それに伴い有料会員サービスの市場も拡大しました。しかしながら、将来的には、ユーザーの増加が頭打ちになることが予想されます。当社グループではそのような状況に備えるべく、日頃より各種サービスの顧客満足度を向上させ、利用度を高めるような様々な施策を実施していますが、様々な特典を享受できる「Yahoo!プレミアム」をはじめとする有料会員数の伸びが鈍化するおそれがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑥ インターネットの様々な有料サービスが継続的に利用されない、または、当社グループが提供する有料サービスが利用されない可能性があります当社グループでは、映像やゲーム等、ユーザーのニーズに合った様々な有料コンテンツを配信しています。今後もユーザーの増加とともに、インターネットによる有料コンテンツの利用が増加していくものと思われますが、インターネット上での有料コンテンツ配信がユーザーの生活に浸透しない可能性があります。(2) 競合環境に関わるリスク① 当社グループの各サービスには競合が存在するため、今後もインターネット業界において優位性を発揮し続けられるかどうかは不確実です当社グループのサービスはポータルサイトとしての位置づけを主軸に、検索をはじめ、ニュース等の各種情報提供、メール等のツールの提供、ショッピング等のEC(eコマース)、決済関連等、インターネットを通じ多数のサービスを提供しており、それぞれのサービスにおいての競合は多数存在しています。 このような環境のもと、当社グループが当業界において優位性を発揮し、一定の地位を確保・維持できるか否かについては不確実な面があります。また、価格競争や、顧客獲得に関わる費用の増大に伴う利益の減少の可能性があるほか、広告会社や情報提供者に対して支出する販売手数料や情報提供料等の増加を余儀なくされる可能性があり、これらが当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当業界では、設立間もない企業による新興サービスがユーザーの支持を集め急速に広まることがあります。当社グループでは、ユーザーの意見や動向を捉え、ユーザーの支持を集めることができるサービスを提供していきますが、新興企業のサービスが当社グループのサービスに対する競合となる可能性や、競争優位性を発揮するための新規サービスの開発に費用がかかり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) 社会インフラや他社製品・サービスに関わるリスク① 当社グループのサービスは、電力やインターネット回線等の社会インフラ、サーバー等の設備機器、ユーザーの情報端末やソフトウェア等の他社の製品やサービスに依存しています当社グループがサービスを提供するために必要な電力やインターネット回線等の社会インフラおよび、接続プロバイダ、サーバー等の設備機器、ユーザーのインターネット情報端末やソフトウェア等は他社の製品やサービスであり、これらが円滑に供給され稼働することが、当社グループがサービスを適切に提供するための前提条件となっています。 特に、サーバー等の設備機器の稼働をはじめとして、当社グループのサービスの適切な提供は、電力の安定的な供給に大きく依存しています。停電や使用制限等で供給が不安定になる場合に備え、データセンターの二重化や自家発電設備の整備を進めるとともに、停電や使用制限等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう努めています。しかしながら、何らかの理由により事故発生後の業務継続、復旧がうまくいかず、当社グループのサービスが影響を受ける可能性があります。また、電気料金の変動が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ブラウザーや、インターネットへ接続できるパソコンやスマートデバイス、テレビ、ゲーム機、カーナビ等の情報端末は、多種の製品が存在しています。しかしながら、一部の情報端末やソフトウェアには当社グループのサービスが未対応な場合があります。また、情報端末やソフトウェアの使用方法や設定内容等によっては、当社グループが発信する情報を適切に受けることができない場合があります。また、それらの機器やソフトウェア、サービスの仕様変更や料金変動、供給不足等により、当社グループが発信する情報を適切に受けることができなくなる可能性や、ユーザーの利用頻度が減少したり、当社グループのサービス内容や業績に影響を及ぼしたりする可能性があります。(4) 技術動向に関わるリスク① 当社グループが提供するサービスは、当社グループが保有・利用するインターネット関連技術に依存し、新技術の登場や技術革新によって大きな影響を受ける可能性がありますインターネット関連業界は参入者も多く競争の激しい市場であるとともに、新技術の登場や技術革新のスピードが速く、提供するサービスのライフサイクルが短いといった特徴を有しています。 インターネット関連業界での競争力を維持するために、当社グループはサービス内容の充実や新技術への対応を進めていますが、提供するサービスが陳腐化したり新技術への対応が遅れたりした場合、競合他社に対する競争力が低下する可能性があります。また、大規模な開発を伴う移行が今後計画されていますが、商品・業務・システムの各方面において移行に際しての課題が生じ、計画通りの対応ができない可能性があります。2. 法的規制・制度動向に関わるリスク(1) 法的規制に関わるリスク① 法令の制定や改正により、当社グループおよび当業界に影響が及ぶ可能性があります当社グループの事業に関連し、様々な法的規制がかかっています。 当社グループは、各種法令を順守するとともに、関係各所と協力し様々な施策や啓発活動等を実施しています。しかしながら、日本国内では事件や事故等の発生に対して報道がなされた場合、何らかの法的規制をかけようとする動きが見られます。 法令の制定や改正により、当社グループの事業への影響や、法令を順守するための費用が増加する可能性があり、また、インターネット業界の発展に影響を与える可能性があります。② 当社グループはプロバイダ責任制限法を順守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(プロバイダ責任制限法)は民法上の不法行為責任の範囲を明確にしたものに過ぎず、インターネット上で情報の流通を仲介する事業者の責任を加重するものではありません。しかしながら、今後、情報の仲介者に対してより積極的に責任を追及すべきだという社会的な動きが生じた場合は、法改正および新たな法律の制定、または業界団体等による自主規制等が行われることにより、当社グループの事業が制約される可能性があります。 ③ 当社グループは電気通信事業法を順守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります当社グループが運営するインターネットを利用した情報通信サービスの中には、電気通信事業法および関連する省令等を順守する義務を負うものがあり、これらの法令が改正された場合には当社グループの事業が制約される可能性があります。 ④ EC(eコマース)に対して法的規制が行われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります「ヤフオク!」では、違法な物の出品や詐欺等が報告されることがあります。既に当社グループは、出品者に対し、特定商取引法上の事業者に該当すると判断した場合、事業者としての表示義務を順守するよう誘導し、順守されない場合には、IDの削除措置を取っています。また他のインターネットオークション事業者と共同で「インターネットオークション自主ガイドライン」を策定し実施しているほか、「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会」の幹事会社として対策を積極的に行っています。また、ユーザー向けの啓発ページとして「知的財産権保護ガイド」を設置し、著作権、肖像権、商標権について解説することで、出品者だけでなく落札者への啓発活動も行っています。 また、出店者が増加している「Yahoo!ショッピング」においても、ガイドラインや利用規約に違反した出店者が増加したり、購入者からの取引上の被害報告が増加したりする可能性がありますが、こちらについても「ヤフオク!」の不正防止のノウハウやオペレーションを活用し、被害防止に努めています。 さらに、「ヤフオク!」および「Yahoo!ショッピング」の出品者において中立性、公平性が確保されるよう努めています。 しかしながら、これらの施策が功を奏さず、今後も違法出品や詐欺等が報告されたり、出品者の中立性、公平性が社会問題等になったりするようであれば、インターネット上の取引やオンライン・プラットフォームを規制するような法律が制定される可能性があり、その内容によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑤ ソーシャルメディア型サービスに対して法的規制が行われた場合、当社グループの各サービスに対して影響を与える可能性がありますソーシャルメディア型サービスは、ユーザーからの投稿によって、コンテンツの掲載やコミュニケーションが行われるため、他人の知的財産権、名誉、プライバシーその他の権利等の侵害が生じる可能性があります。当社グループでは、これらの権利等の侵害に関わる投稿を禁止しており、著作権保護等の観点からパトロールによる違法コンテンツのチェックや、ユーザーからの違法コンテンツの報告、権利者からの削除依頼等を速やかに受け付け、対応を行っています。 しかしながら、これらの施策が功を奏さず、今後違法投稿が多数報告され、社会問題等になるようであれば、インターネット上のユーザー投稿サービスを規制するような法律が制定される可能性があり、その内容によっては、当社グループの各サービスに影響を与える可能性があります。 ⑥ 金融系サービスに関わる新たな法律の制定、または改正が行われた場合、当社グループの各サービスに対して影響を与える可能性があります当社が運営する「Yahoo!マネー」や当社グループの関連会社等であるPayPay株式会社(以下「PayPay(株)」といいます。)が運営する「PayPay」は「資金決済法」の適用を受けています。そのため、当社は、資金決済法に基づき関東財務局に「資金移動業者」および前払式支払手段における「第三者型発行者」として、PayPay(株)は、前払式支払手段における「第三者型発行者」として、それぞれ登録を行っています。 また、(株)ジャパンネット銀行との協業では、当社は関東財務局の許可を受けて、銀行代理業者として、円普通預金口座開設等の媒介を行っています。 また、連結子会社であるワイジェイカード(株)において、クレジットカードおよびローンカードの発行を行っており、クレジットカードのリボルビング払い取引等については「割賦販売法」の適用を、クレジットカードのキャッシング取引やローンカードについては「貸金業法」、ならびに「利息制限法」の適用を受けています。このためワイジェイカード(株)は割賦販売法に基づき九州経済産業局に割賦販売業登録を、貸金業法に基づき、福岡財務支局に貸金業登録を行っています。なお、貸金業法の上限金利を利息制限法の上限金利まで引き下げる法改正により、利息制限法に定められた利息の上限金利を超過する部分に対して、不当利得として返還を請求される場合があり、ワイジェイカード(株)では、保守的に見積もった引当金を積み立てているものの、返還請求が業績に影響を与える可能性があります。 これらの規制が改定される場合には、コンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等により費用が増加し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当社グループの対応の不備等により、システム障害がおきサービスの提供が停止したり、サービスの不正利用がなされたりした場合、業務停止、登録抹消等の行政処分を受け、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑦ 当社グループは旅行業法を順守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります当社グループが運営する「一休」の中には、旅行業法および関連する省令等を順守する義務を負うものがあり、これらの法令が改正された場合には当社グループの事業が制約される可能性があります。⑧ 当社グループのビジネスは、法的規制に限らず、政府や省庁、地方自治体等からの指導や要請等の影響を受ける可能性があります前述の法的規制の適用に限らず、政府や省庁、地方自治体等が行う指導や要請等に基づき、業界各社がインターネット上での情報流通やビジネスを自主規制することにより、当社グループのサービスや業績に影響を及ぼす可能性があります。⑨ 「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」等の広告において、行動履歴情報の収集や分析に制約が生じた場合、サービス内容に影響を与える可能性があります「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」等は、ユーザーの行動履歴情報を分析したり、広告したい商品やサービスに興味・関心をもつグループに対して広告を配信すること等により、広告主・ユーザー・インターネットメディア全てにとって効果的な広告となることを目指す広告商品です。 当社グループにおける行動履歴情報の収集や分析では、ユーザーのプライバシー保護を重視しています。「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」等では、ユーザー(厳密にはそのユーザーが使用するブラウザー)がYahoo! JAPANのどのようなサービスを閲覧したか、どのようなキーワードで検索したか、表示された広告とクリックの有無等の行動履歴情報を分析し、興味・関心の近いユーザー(ブラウザー)をグループ化するためだけに使用しており、特定のユーザーの興味・関心を分析しているわけではありません。 このように当社グループではユーザーのプライバシーを保護するための現在考えうる十分な施策を講じていますが、行動履歴情報の収集や分析に対してユーザーからの反発等が起こる可能性や、一部で実施されているソフトウェアによる制限や法的な規制が強化される可能性があります。その際には当社グループのブランドイメージが低下したり、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」等の広告が販売できなくなったりすることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 訴訟等によるリスク① 当社グループは検索サービスに表示される情報等について、情報の表示を望まない関係者等から損害賠償を請求される可能性があります当社グループは、検索サービスに表示される情報について、「検索結果とプライバシーに関する有識者会議」において「表現の自由」や「知る権利」とプライバシーをいかにバランスよく実現するかを検討しました。その結果当社は検索結果の非表示措置の申告を受けた場合の対応について、2015年3月に自主基準を公表しました。この自主基準に基づき、検索サービスに表示される情報に対して申告を受けた場合には適切に対処することで、サービスの改善を図り、リスクの軽減に努めています。しかしながら、これらの施策が功を奏さず、当社グループが関係者より損害賠償等を求められる可能性があり、その場合には当社グループに相応の費用が発生したり、ブランドイメージが損なわれたりする等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 当社グループはオークション詐欺の被害者から、損害賠償を請求される可能性があります当社グループでは、より健全なオークションサイトを目指し、安全性の向上を目的とした対応として、2001年5月から有償での本人確認制度の導入、2004年7月から郵便物の送付による出品者の住所確認の導入、2005年11月から不正利用検知モデルを導入、2018年3月から一時的に当社グループで商品代金を受け取り、落札者が商品受取の手続きをすると出品者へ入金されるシステムを、ほぼすべての取引に導入しました。また、違法出品の排除を行うパトロールチームの設置や、警察関係機関・著作権関係団体との提携を通じて、常に犯罪に関わる情報の提供やサービスの改善を図り、リスクの軽減に努めています。 「ヤフオク!」では、代金を送金したのに商品が届かなかったとして集団訴訟を起こされましたが、最高裁が上告を棄却したため、「ユーザー間のトラブル事例を紹介する等注意喚起していた」とした当社の勝訴判決が2009年10月に確定しました。 しかしながら、今後も違法行為が発生し、当社グループの責任の有無にかかわらず、当社グループに対して訴訟を起こされる可能性があります。さらに、違法行為防止のためのシステム開発や管理体制を整えるための費用が増大し業績に影響がでる可能性もあります。 また、ユーザーが違法行為等により損害を被った場合には、一定金額までのお見舞金を当社グループが被害を受けたユーザーに支払うお見舞制度を実施しています。これにより、費用が増加する可能性があります。③ インターネット上の広告の内容や表示方法、リンク先ホームページ等について、関係者や行政機関等から当社グループに対してクレームや勧告、損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、以下のような自主的な基準と規制および対策によって、不適切な広告、違法または有害な情報の流通禁止やプライバシー保護等について配慮しています。(ア)広告内容および広告バナーのリンク先ホームページに関して、独自の掲載基準である「広告掲載基準」を設定し、日本国内の法令に抵触しないよう自主的な規制を行っています。(イ)広告主との間で適用される約款によって、広告内容に関する責任の所在が広告主にあることを確認しています。(ウ)広告の表示方法について、ユーザーが広告と認知できる表示に努め、適切な説明をしています。(エ)ユーザーが自由に情報発信できる掲示板やブログ、「ヤフオク!」等のサービスについては、違法または有害な情報の発信の禁止と全責任がユーザーに帰属する旨を約款に明記するとともに、削除の権利を当社グループで持ち、約款に違反した情報を発見した場合には削除をしています。 また、当社グループは、当社グループのサービスのユーザーに対して、インターネットの閲覧やインターネット上への情報発信はユーザーの責任において行うべきものであり、ホームページ等の閲覧や利用に伴う損害に関して当社グループは責任を負わない旨を掲示しています。しかし、これらの対応が十分であるとの保証はなく、当社グループが掲載する広告の内容および表示方法、リンク先の登録ホームページの内容、掲示板への投稿内容、「ヤフオク!」への出品等に関して、サービスのユーザーもしくはその他の関係者、行政機関等から、クレームや勧告を受けたり、損害賠償を請求されたりする可能性があります。その場合、金銭的負担が発生したり、ユーザーからの信頼が低下してユーザー数や利用時間が減少したり、サービスの停止を余儀なくされたりする可能性があります。 ④ 当社グループが他社から調達しているコンテンツの内容について、利害関係者から当社グループに対して損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、ニュース、気象情報、株価等の情報サービスや、映像、ゲーム等のコンテンツを他社から調達し、ユーザーに提供しています。2016年2月に「Yahoo! JAPAN メディアステートメント」を制定し、コンテンツ提供元とも「Yahoo! JAPAN メディアステートメント」が示す基本方針を共有することにより信頼性と品質の維持を図っています。コンテンツの内容についてはコンテンツ提供元が責任を負う契約とするとともに、利害関係者から指摘があった場合はコンテンツ提供元と速やかに検討の上対処しています。しかしながら、これらの施策を実施しているにもかかわらず、本来専らコンテンツ提供元の責任に帰すべき事項について、当社グループが利害関係者から損害賠償等を求められる可能性があり、その場合には当社グループに相応の費用が発生したり、ブランドイメージが損なわれたりすること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑤ 当社グループが制作に関与しているコンテンツの内容について、利害関係者から当社グループに対して損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、ニュース等の情報サービスの一部において、当社グループ自らが制作に関与したコンテンツをユーザーに提供しています。コンテンツの内容については、人権に配慮するとともに、社会規範や品位を守り、良質で信頼できる情報の提供を目指し、不正確な情報や、過剰に扇動的な表現、誤解を招く情報を届けることのないよう努めています。利害関係者から指摘があった場合は速やかに対処しています。しかしながら、これらの施策を実施しているにもかかわらず、当社グループが利害関係者から損害賠償等を求められる可能性や、損害賠償等を求められるに至らないまでも、当社グループに相応の費用が発生したりブランドイメージが損なわれたりすること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑥ 第三者の責任に帰すべき領域に関して、当社グループが損害賠償請求等を求められる可能性があります ユーザーとの関係では、「当社グループと提携する第三者の提供するサービス領域」および「当社グループの提供するサービス領域」についてユーザーが錯誤・混同することのないよう、利用規約や約款等を当社グループサイト上に掲載することにより、ユーザーの理解と同意を求める等の施策をとっています。しかしながら、これらの施策が功を奏さず、本来第三者の責任に帰すべき領域について当社グループがユーザーより損害賠償等を求められる可能性があり、その場合には当社グループに相応の費用が発生したりブランドイメージが損なわれたりする等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 「ヤフオク!」では、出品される商品・サービスの選択、掲載の可否、入札の当否、売買契約の成立および履行等については全てユーザーの責任で行われ、当社が責任を負わない旨を掲示しています。また同様に「Yahoo!ショッピング」においても、各ストアの活動内容、各ストアの取扱商品・サービスおよび各ストアページ上の記載内容、ライブチャンネルの内容、各ユーザーの各ストア取扱商品・サービスの購入の可否ならびに配送に関する損害、損失、障害については当社グループが責任を負わない旨を掲示しています。これらのサービスの内容に関して、サービスのユーザーおよび関係者からのクレームや損害賠償等の訴訟を起こされる可能性があり、その結果として、金銭的負担の発生や当社グループのブランドイメージが損なわれる等の理由により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。さらに、国際裁判管轄に関する条約により、国外のユーザーとの関係で、国外での法的紛争に発展する可能性があります。 ⑦ 他社の保有する特許権・著作権等の知的財産権を侵害したとして、他社からクレームを受けたり損害賠償を請求されたりする可能性があります 当社グループでは知的財産を重要な経営資源と考えており、専門の部署を設置し特許の調査や出願、社内への啓発活動等を行っています。 特許権は範囲が不明確であることから特許紛争の回避のために行う当社グループ自身の特許管理の費用が膨大となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、インターネット技術に関する特許権の地域的な適用範囲については不明確であり、国内の特許のみならず、海外の特許が問題となる可能性は否定できません。 また、当社グループが提供するサービスが他社の著作権等の知的財産権を侵害したり、当社グループ内において業務で使用するソフトウェア等が他社の権利を侵害したりすることについて、社内規則や社内教育等により防止に努めています。しかしながら、結果的にこうした問題が起きてしまう可能性があります。その場合、損害賠償等の訴訟を起こされたり、多額のロイヤルティの支払いを余儀なくされたり、サービスの一部を提供できなくなる可能性があります。⑧ プロモーション広告において、不正クリック等による過剰請求に対し、損害賠償を請求される可能性があります 検索連動型広告や「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」等のプロモーション広告では、クリック数で広告料金や報酬が決定されることを悪用し、不正にクリック数を増やし、広告主に過剰な広告料金等を負担させるという問題が起こる可能性があり、また近時では、「Yahoo!プレミアムDSP」等を通じた不正・無効なインプレッションの意図的発生による広告料金等の水増しの可能性が、「アドフラウド」問題として認識されつつあります。当社グループでは、不正クリックをシステム的、または一部手作業にて調査・判別し、不正が疑われるクリックは広告料金や報酬の対象外とする等の対策を行っていますが、今後、当社グループに対し、被害に遭った広告主から、集団で訴訟を起こされる可能性や、これらの詐欺行為により当社グループのブランドイメージが損なわれ、業績に影響を及ぼす可能性があります。(3) その他法制度に関わるリスク① 当社グループではシステム開発やコンテンツ制作等を業務委託や外注している場合があり、労働者派遣法、下請法に抵触するような事態が発生した場合、当社グループに対する信用が失墜する可能性があります当社グループでは労働者派遣法、下請法について従業員の入社時および入社後も定期的に研修を実施し、これらの法令を順守し業務・取引を行うよう教育活動を行っています。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらずこれらの法令に抵触する事態が発生した場合、当社グループに対する信用が失墜し業績に影響を与える可能性があります。② 会計基準および税制の変更が行われた場合、当社グループの損益に影響がでる可能性があります近年、会計基準に関する国際的なルール整備の流れがある中で、当社は基準の変更等に対して適切かつ速やかな対応を行ってきました。しかしながら、将来において会計基準や税制の大きな変更があった場合には、当社グループの損益に影響がでる可能性があります。 3. 災害・有事に関わるリスク(1) 災害等によるリスク① 災害等により、当社グループの業務が中断ないしは継続不能となる可能性があります 当社グループの事業は、地震、火災等の自然災害や大規模事故、それらに伴う建造物の破損、停電、回線故障等の二次被害、また広範囲に発生する伝染病の影響を受けやすく、また当社グループのネットワークのインフラおよび人的資源は、大部分が東京に集中しています。当社グループでは、事故の発生やアクセスの集中にも耐えうるようにシステムの冗長化やデータセンターの二重化、分散化等の環境整備を進めるとともに、こうした事故等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう努めています。しかしながら、事前に想定していなかった原因・内容の事故等である場合や、広告主の事情による広告出稿の取り止め・出稿量減少が発生した場合、ユーザーが当社グループの有料サービスを利用できなくなった場合等、何らかの理由により、事故等が発生した後の業務継続、復旧がうまく行かず、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ等に影響がでる可能性があります。また、当社グループが所有する建物に起因する火災等の災害発生時には、その再建や、周辺への補償等を含めた対策のため、業績等に影響がでる可能性があります。(2) 有事に関わるリスク① 有事の際には、当社グループの業務が中断ないしは継続不能となる可能性があります 通常の国際政治状況・経済環境の枠組みを大きく変えるような国際紛争・テロ事件等の勃発といった有事には、当社グループの事業に大きな影響があるものと考えられます。 具体的には、これら有事の影響により、当社グループサイトの運営が一時的に制限されてその結果広告配信が予定通り行えない状況となったり、広告主の事情による広告出稿の取止め・出稿量減少が発生した場合や、アクセスインフラが断絶状態に陥ったり、ユーザーが当社グループの有料サービスを利用できなくなった場合は、売上収益が減少する可能性があり、また特別の費用負担を強いられる可能性があります。また、米国やその他の国・地域との通信や交通に障害が発生した場合には、それらの国・地域の業務提携先との連携に支障が生じる等の理由により、事業運営ならびに業績に影響を与えるリスクがあります。また、事業所が物理的に機能不全に陥るような事態となったり、当社グループの事業に関連が高い企業(インターネット接続、データセンター等に関連する企業)が同様の状況に陥ったりするようなことがあれば、当社グループのいくつかのサービスの継続が不可能となる可能性もあります。4. 事業運営に関わるリスク(1) 経営方針・事業戦略に関わるリスク① 当社グループの戦略が、マーケットニーズ等の変化に応じて迅速かつ柔軟に策定・推進できない場合、競争上の優位性が損なわれる可能性があります 当社グループでは、目標とする経営指標のうち、特にユーザー数とユーザー1人当たりの利用時間の増加を目指しスマートデバイスを中心とした戦略を推進しています。これらの戦略はマーケットやパートナーのニーズ、技術や競合の動向の変化に応じて迅速かつ柔軟に変更していきます。 しかしながら、これらの戦略が迅速かつ適切に変更できない、もしくは、戦略の推進が遅延する等の理由により、競争上の優位性が損なわれる可能性があります。 (2) 技術開発・改良に関わるリスク① 新たな戦略やビジネスを開発し、ユーザーのニーズを満たすため研究開発に取り組んでいますが、的確にユーザーのニーズを捉えられない可能性や、研究開発の失敗、遅延の可能性があります 当社グループは、ユーザーの増加・多様化に対応するため、新たなビジネスを戦略的に開発し、ユーザーのニーズを満たすコンテンツやサービスを提供することで、当社グループの競争優位性を維持していきたいと考えています。その一環として2007年4月にYahoo! JAPAN研究所を設立しました。これらには、一定の研究開発費用が発生していますが、予想以上に費用が発生してしまう可能性や、開発までに要する時間等の面で競争力の低下を招く可能性があります。 インターネット関連業界は参入者も多く競争の激しい市場であるとともに、技術革新が常態である、変化のスピードが速い、提供するサービスのライフサイクルが短い等の特性を有しています。そのため、当社グループとしては、専門知識・技術を有する従業員の採用や、実績のある外部業者との協業により、業務の効率化を図り、常に市場ニーズの変化に迅速に対応可能となるようサービス企画・システム開発体制を整備していきます。しかしながら、研究開発が失敗・遅延する、予想以上に費用が発生する、ユーザーのニーズを捉えられず効果が見込めない等により、期待通りの利益を得られない可能性や、これらの開発に資源が集中することにより、他サービスの開発・運営に支障をきたす可能性があります。また、技術上・運営上の問題に対して、当社グループに対し損害賠償が求められる可能性があります。② 提供しているサービスの継続的な改善が適切に行われない場合、当社グループのサービスが陳腐化する可能性があります インターネット業界は技術や市場の変化が激しく、新しいサービスも次々と誕生してきています。そのような状況の中、当社グループのサービスが競争優位性を維持向上していくためには、ユーザーエクスペリエンスを絶えず向上することが重要と考えています。ユーザーエクスペリエンスの向上には、ユーザーとサービスの接点である表示や操作に関わる視認性やデザイン、操作性の向上に始まり、検索や情報サービス等の応答結果がユーザーの求めている情報や好みにどれだけ近いかという情報のマッチング精度の向上、結果の応答速度やフィーリングの向上等多岐にわたる継続的な改善を必要とします。 当社グループではこれらのサービスの改善に対する投資を継続的に行う必要があり、これらの投資が適切に行われない場合には、サービスの競争優位性やブランドイメージの低下につながる可能性や、サービス改善への費用の増加に伴い、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、サービスの改善やリニューアルにあたっては、それによる効果について事前に十分な調査やテストを行っていますが、期待していた効果とは逆にユーザーの減少やページビューの低下を引き起こす可能性もあり、広告販売等への影響から業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 設備投資の計画策定や実行が適切に行われなかった場合、サービスの品質が低下したり、逆に過剰投資で費用が増加したりする可能性があります 当社グループでは、今後予想される事業規模の拡大に伴い、ユーザーのニーズに合った良質なサービスを提供していくために、継続的な設備計画を有しています。インターネットのユーザー層がさらに拡大し、デバイスの多様化が促進され、場所や端末の制約が無くなっていくことによって、より多くのアクセスの集中や短時間での大量のデータ送受信に十分に対応可能なネットワーク関連設備を逐次整備充実していく必要があります。当社グループでは大規模データセンターを保有することで、安定的、効率的なサーバーの運用とコストダウンを進めています。 また大量の通信トラフィックをスムーズにコントロールするためのシステムやネットワークの構築、決済機能や顧客情報の管理のためのセキュリティ面の強化、ユーザーからの問い合わせの増加・多様化に適切に対応するためのシステムの強化充実、ビッグデータの活用等、今後は従来にも増して大規模な設備投資をタイミングよく実施していく必要性がより高まるものと予想されます。加えて、業容拡大に必要なオフィススペースの確保・拡充のための設備投資も継続的に必要となるものと勘案されます。 これらの設備投資の計画策定や実行が適切に行われなかった場合、サービスの品質が低下したり、逆に過剰投資で費用が増加したりする可能性があります。中長期的な費用対効果の検証を十分に行い、システム開発ならびに機器購入にかかる費用の適正化に注力することにより、必要以上の資金支出を発生させないよう留意します。 当社グループは今後の業績拡大により、かかる費用ならびに資金支出の増加を吸収するのに十分な利益を計上し営業キャッシュ・フローを獲得できるものと考えていますが、設備投資の効果が十分に得られない場合には、当社グループの利益ならびにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。またインターネット関連業界では技術革新やユーザーのニーズの変化が著しいことから、投資した設備の利用可能期間も当初想定より短くなってしまう可能性があり、その結果、償却期間が短縮され、年度当たりの減価償却費負担が現状よりも高水準で推移することや、既存設備の除却等により通常の水準を超える一時的な損失が発生する可能性があります。④ 多様なインターネット接続端末のそれぞれに適切にサービスを提供できなかった場合、当社グループの事業の発展に影響がでる可能性があります 近年、インターネットにアクセスできる情報端末の種類は増え、パソコンをはじめ、スマートデバイス、ゲーム機、テレビ、カーナビ等、パソコン以外の情報端末によるインターネットへの接続環境がさらに拡大しています。それに伴い当社グループのサービスへの接触機会を増やし、サービスの利用度を高めていく施策として、様々な情報端末からのインターネット利用を促進しています。これに伴って、次のようなリスクが存在すると考えられます。 様々な情報端末へ当社グループのサービスを提供するためには、それらの情報端末を開発している企業との協力のもと、情報端末への情報伝達の規格に当社グループが参入できる必要があります。よって、その規格への参入ができなかった場合には、その情報端末に対してのサービス提供ができなくなる可能性があります。 各情報端末から当社グループサイトへの接続の容易さは競争力の重要な要素の一つです。様々な情報端末において接続性を確保できるよう各社と協力していきますが、接続性を確保できない場合、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、接続性の確保において予想以上の費用がかかることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 加えて、それぞれの情報端末には固有の特徴、例えば画面表示の大きさや入力装置の違い等があります。当社グループでは、情報端末に応じて当社グループサイトを最適化し、情報提供を行っていますが、最適化に予想以上の時間を要する可能性や、各情報端末専用に構築された他社のサービスに比べ見劣りしてしまうことで、競争力が低下する可能性があります。また、その最適化に予想以上の費用がかかることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 広告商品の多様化に適切に対応できない場合、広告売上収益に影響を与える可能性があります インターネットメディアには、様々な広告手法による新たな広告商品が出現しています。当社グループでは、掲載期間や掲出インプレッション数を保証した広告商品や映像と音声で表現されるビデオ広告、マウスオン等ユーザーのアクションによる表示領域のエキスパンド等、多彩な広告表現が可能なリッチ広告、Yahoo! JAPANのマルチビッグデータとメディアをフル活用することができる「Yahoo!プレミアムDSP」、Yahoo! JAPANをはじめとした主要提携サイトに広告を掲載し、効果的にアプローチできるプロモーション広告(「スポンサードサーチ」、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」他)等、広告主のニーズに合わせた各種広告商品を開発し販売しています。また、ユーザーの行動履歴や検索キーワード、属性、配信地域等の情報を加味して広告配信を行う「ターゲティング広告」や、各媒体の広告スペースを合わせて配信し各媒体単体では到達できない広いリーチをもった広告商品である「Yahoo!アドパートナー」等の広告手法による商品も開発し、販売しています。 しかしながら、今後のさらなるインターネット広告手法の進化に対応できない場合、広告収入の減少が見込まれるほか、新たな広告商品の開発費用の負担や、新しい手法による広告商品を取扱っている企業との提携による費用がかさみ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(3) 新規事業、新規サービスに関わるリスク① 当社グループは事業やサービスの多様化を進めていますが、これらの新規事業やサービスが業績に貢献しない可能性があります 当社グループでは、その事業基盤をより強固なものとし、良質なサービスを提供することを目的として、今後も事業内容の多様化や新規事業への取り組みをさらに進めていく予定ですが、これらを実現するためには、人材の採用・設備の増強・研究開発費の発生等の追加的な支出が発生する可能性があります。 また、これらの事業が安定して業績を生み出すにはしばらく時間がかかることが予想されるため、結果として当社グループ全体の利益率が一時的に低下する可能性があります。さらに、これらの事業が必ずしも当社グループの目論見通りに推移する保証はなく、その場合には追加的な支出分についての回収が行えず、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。(4) 提供しているサービスに関わるリスク① オース・ホールディングス・インクとのライセンス契約は、当社グループの事業にとって重要な契約であり、契約の不履行、変更、または終了がある場合には当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、オース・ホールディングス・インクとの間に次の内容の契約を締結しています。当社グループが提供する情報検索サービス等に関連する商標、ソフトウェア、ツール等(以下、商標等)のほとんどはオース・ホールディングス・インクが所有するものであり、当社グループはオース・ホールディングス・インクより当該商標等の利用等の許諾を得て事業を展開しています。従って、当該契約は当社グループの事業の根幹に関わる重要な契約と考えられ、オース・ホールディングス・インクが当該契約を履行せず商標等が提供されない場合や、契約が変更され、または終了した場合には、当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。 契約の名称 ヤフージャパン ライセンス契約 (YAHOO JAPAN LICENSE AGREEMENT)契約締結日 1996年4月1日契約期間 1996年4月1日~(期限の定めなし)但し、(i)当事者の合意による場合、(ii)一方当事者の債務不履行、若しくは破産等を原因として本契約が解除される場合、(iii)オース・ホールディングス・インクが競合するとみなす企業等によりヤフー㈱の株式の3分の1以上が買収された場合、または(ⅳ)ヤフー㈱につき合併、買収等される場合において、その合併、買収等される前のヤフー㈱の株主が合併、買収等された後の会社の議決権の過半数を維持できない場合(但し、オース・ホールディングス・インクの同意がある場合を除く)においては本契約は終了する。契約相手先 オース・ホールディングス・インク (2018年1月1日にヤフー・ホールディングス・インクより商号変更)主な内容① オース・ホールディングス・インクのヤフー㈱に対する下記のライセンスの許諾・日本市場のためにカスタマイズされローカライズされたオース・ホールディングス・インクの情報検索サービス等(以下、日本版情報検索サービス等という)の使用複製等に係る非独占的権利・オース・ホールディングス・インクの商標等の日本における利用等にかかる非独占的権利・オース・ホールディングス・インクの商標等の日本における出版に関する利用等にかかる独占的権利・日本版情報検索サービス等の開発、商業利用、プロモーション等に係る全世界における独占的権利② ヤフー(株)が追加する日本固有のコンテンツのオース・ホールディングス・インクに対する全世界における利用にかかる非独占的権利の許諾(無償)③ ヤフー(株)のオース・ホールディングス・インクに対するロイヤルティの支払い(注) ロイヤルティの計算方法は、売上総利益から販売手数料を差し引いた金額の3%を支払金額としていましたが、2005年1月から、計算方法の見直しにより、下記に記載の計算式により支払金額を算定しています。ロイヤルティの計算方法 {(売上収益)-(広告販売手数料*) -(取引形態の異なる連結子会社における売上原価等)}×3%*広告販売手数料は連結ベース ② 「Yahoo!」ブランドは世界展開をしているため、当社グループは事業展開等において制約を受ける場合があります 当社グループでは「Yahoo! JAPAN」ブランドの確立と普及が、ユーザーと広告主をひきつけ当社グループの事業の拡大を図る上で重要であると考えています。インターネットサービスの増加および参入障壁の低さから、ブランド認知度の重要性は今後一層増加していくと思われます。特に他社との間で競争が激しくなってきた場合、「Yahoo! JAPAN」ブランドを確立し認知度を高めるための支出をより増やすことが必要となる可能性があります。 ブランド確立のための努力は海外のYahoo!グループ各社と協調し世界的に進めている部分がありますが、当社グループでは海外グループ各社の努力の成否について保証することはできません。海外グループ会社がブランドの確立・普及に失敗した場合、それに影響を受け当社グループのブランド力が弱まる可能性もあります。また、当社グループは海外グループ会社との契約の中で、排他的条項を認めているものがあります。その有効期間中、当社グループが特定の広告等を掲載できないことがあります。また、ブランドに関する権利の中核となる商標については全世界的にオース・ホールディングス・インクが出願、登録、維持を行っており、当社グループが日本で独自に必要とする分野において商標登録がなされていない可能性があります。 また、ドメイン名についても当社グループが必要とするドメイン名が第三者に取得され、希望するドメイン名が使用できない可能性や、「Yahoo! JAPAN」もしくは当社グループの提供しているサービス名に類似するドメイン名を第三者に取得され不正競争や嫌がらせ目的で使用される可能性があり、その結果、当社グループのブランド戦略に影響を与えたり、ブランドイメージが損なわれたりする可能性もあります。③ 検索サービスのシステム等は、グーグル・インク等に開発・運用・保守を委託しています 現在、当社グループではグーグル・インクの検索エンジンと検索連動型広告配信システムを利用しています。 今後当社グループとグーグル・インクとの関係の変動やグーグル・インクのサービス運営に何らかの支障が生じた場合、当社グループの業績やサービスの継続自体に影響を与える可能性があります。 ④ グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの業務提携契約が変更され、または終了した場合には、当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、検索エンジン(技術)や検索連動型広告配信システム(技術)等のサービスを提供するために、グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの間で次の内容の契約を締結しています。検索サービスは当社グループの重要な業績の柱の一つであるため、当該契約内容が変更され、または終了した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。契約の名称 サービス提供契約 (GOOGLE SERVICES AGREEMENT)契約締結日 2014年10月21日契約期間 2021年3月31日まで契約相手先 グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッド主な内容① 相手方による検索技術および検索連動型広告配信技術の非独占的提供 相手方は、検索技術および検索連動型広告配信技術を非独占的にヤフー㈱に提供し、ヤフー㈱は、これらを用いて自らのブランドにてサービスを提供する。 ② 検索サービスの差別化 両者は、検索サービスによる検索結果について差別化するための付加的な機能を自由に開発・運用することができる。ヤフー㈱は、相手方が提供する検索結果を自らの判断で表示するか否かを決定することができる。 ③ ヤフー㈱の相手方に対するサービスフィーの支払い ヤフー㈱が提供を受けたサービスの対価は、ヤフー㈱のサイトから得られる金額を基準に年次に応じて定められた計算式によって算出される金額および所定の期間にヤフー㈱のサイトから得られる売上収益が一定金額を超過した場合に当該超過分を基準に計算式によって算出される金額の合計とする。ヤフー㈱がパートナーのサイトで利用したサービスの対価は、パートナーのサイトから得られる売上収益に年次毎に定められたレートを乗じた金額とする。 ⑤ 一部の広告商品では掲載インプレッション数等を保証しており、それを満たせなかった場合には補填等を行う必要があります 当社グループの広告商品には、掲載期間とインプレッション数を保証しているものがあり、その期間の長さや掲出頻度等により広告料金を設定しています。しかしながら、インターネットとの接続環境に問題が生じたような場合や、システムに支障が生じた場合等、広告を掲載するのに必要なインプレッション数を確保できない場合は、掲載期間延長や広告掲載補填等の措置を講じなければならない等、当社グループの広告売上収益に影響を及ぼす可能性があります。 また、広告主の出稿ニーズはあるもののそれに合わせたサービスを提供できない場合、当社グループの機会損失につながると同時に広告主の出稿意欲の減退を招くことになり、当社グループの広告売上収益に影響を与える可能性があります。 ⑥ 動画系サービスや大容量広告の利用増加により、インターネット回線費用やインフラ設備投資が増加する可能性があります 当社グループでは「GYAO!」等の映像を配信するサービスを行っています。動画系サービスは文字と静止画像だけのサービスに比べインターネット回線の容量を多量に消費します。また、広告においてもブランドパネルやビデオ広告は、インタラクティブな広告を配信することが可能であり、同様にインターネット回線の容量を多量に消費します。これらのサービスは今後ますます利用が増加すると考えており、それに伴いインターネット回線に対する費用の増加や、配信に必要なサーバー等の設備に対する投資が増加する可能性があります。 (5) コンプライアンスに関わるリスク① コンプライアンス対策が有効に機能する保証はなく、コンプライアンス上の問題が発生する可能性があります 当社グループでは、企業価値の持続的な増大を図るにはコンプライアンスが重要であると認識しています。そのため当社グループでは、コンプライアンスに関する諸規程を設け、全役員および全従業員が法令、定款等を順守するための規範を定め、その徹底を図るため、イントラネット上に諸規程を明示し、定期的な社内研修を実施しています。 しかしながら、これらの取り組みにもかかわらずコンプライアンス上のリスクを完全に回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループのブランドイメージならびに業績に影響を与える可能性があります。(6) 管理・運営体制に関わるリスク① 業容拡大に伴い適切に人的資源が確保できない場合、または過剰に確保した場合、当社グループの事業の発展に影響がでる可能性があります当社グループでは、今後の業容拡大による広告営業や技術開発のための人員増強・体制強化に加えて、各種サービスの運用や品質向上のためのサポート、ならびに有料サービスについての課金管理・カスタマーサポート等、業務の多様化に対応するための増員も必要になります。 このような業務の拡大に対して適切かつ十分な人的・組織的な対応ができない場合は、当社グループのサービスの競争力の低下ならびにユーザーや「Yahoo!ショッピング」、「ヤフオク!」等の各ストア等とのトラブル、事業の効率性等を低下させる支障が発生する可能性があります。 また、人員の増強については業績等を勘案し注意深く行っていますが、これに伴い、人件費や賃借料等固定費が増加し、利益率の低下を招く可能性があります。 ② 社内のキーパーソンが退職した場合、当社グループの事業の発展に一時的な影響がでる可能性があります当社グループの事業の発展は、役職員、特にキーパーソンに依存している部分があります。キーパーソンには、執行役員をはじめ、各部署の代表者が含まれており、それぞれが業務に関して専門的な知識・技術を有しています。これらのキーパーソンが当社グループを退職した場合、適格な後任者の任命や採用に努めていますが、事業の継続、発展に一時的な影響が生じる可能性があります。 また、当社グループの人事施策の一環として採用している株式報酬施策は、一部の役職員に付与されていますが、有効に作用しなかった場合、役職員のモチベーション低下、さらには人材の流出を招く可能性があります。③ 競争優位性を確保するために知的財産権の保護を推進していますが、その効果が十分ではない可能性があります 当社グループでは、特許や著作権、デザイン、商標やドメインネーム等知的財産を重要な経営資源であり、競争上の優位性を発揮するための重要な要素の一つであると考え、適切に保護していく必要があると考えています。しかしながら、特許等の出願、特許権等の登録・維持には、人的資源の確保を含めて多額の費用と多くの時間を要します。また、特許等の出願に対して権利が付与されない場合や、特許権等に対して無効審判請求等がなされる場合があり、十分な保護が受けられない可能性があります。特許権等の知的財産権を保有していたとしても、これらの権利により競争上の優位性が直ちに保証されるわけではありません。当社グループが事業展開する領域での技術的革新は非常に速いため、特許権等の知的財産権による保護が限定的となる可能性があります。これらのような問題が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ 当社グループは多数の個人・法人のユーザーとの直接取引を行っているため、決済処理や問い合わせ対応等で費用が増加する可能性があります 当社グループの事業規模の拡大や、プロモーション広告・有料会員サービス・有料課金コンテンツ等への取り組みの強化により、当社グループでは、不特定多数の個人・法人のユーザーからの直接業績の機会が大きくなってきています。これら不特定多数のユーザーへの対応として、専門の担当部署を設置による管理体制の強化や、新たなシステムの導入による業務の効率化等の手段をとっています。しかしながら、これらの施策にもかかわらず、小口債権の増加とこれに伴う未回収債権の増加、クレジットカード決済に伴うトラブルの増加、債権回収コストの増加等、決済ならびに債権回収に関するリスクが増加する可能性があります。 また、ユーザーからの問い合わせも、サービス利用に関するもの、代金支払に関するもの、サービスや商品の返品・交換に関するもの、当社グループから第三者に委託している内容(物流・決済等)に関するもの等と、多岐にわたっています。当社グループでは、これらユーザーからの問い合わせに適切に対応できるよう、従業員の増強、組織管理体制の強化充実、業務の標準化・システム化の推進による効率化等を常に進めています。しかしながら、これらの施策充実に伴う費用の増大により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。加えて、これらの施策にもかかわらずユーザーの満足が十分に得られない可能性も否定できず、その場合にはブランドイメージが損なわれる等の理由により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。5. 関連当事者との関係に関わるリスク(1) 主要株主に関わるリスク① 親会社の方針転換や、主要株主の構成変更により、当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は親会社であるソフトバンクグループ(株)等の関連当事者各社と良好な関係を築いていますが、各社の事業戦略方針の変更や、重要な関連当事者(とりわけ親会社をはじめとする資本上位会社)の変更等に伴い、当社グループのサービスや各種契約内容への影響や、関連当事者間の関係に変化が生じる可能性があり、その場合、当社グループのビジネスに影響を及ぼす可能性があります。② ソフトバンクグループ内の企業と当社グループの間で事業の競合がおこる可能性があります 当社はソフトバンクグループ(株)の子会社であり、当社の主要株主でもあるソフトバンク(株)と共同で移動体通信事業や「Yahoo! BB」等の事業を行っていますが、ソフトバンクグループ(株)やソフトバンク(株)が当社のサービスと競合する会社に出資、提携した場合には、将来ソフトバンクグループ内において事業が競合することも考えられます。当社グループとしては、それらの会社との連携を検討する等の対応を行っていきますが、当社グループの事業に何らかの影響を及ぼす可能性があります。③ ソフトバンクグループ内の企業と当社グループの間の取引において、利益相反がおこる可能性があります 当社グループは、主要株主であるソフトバンク(株)をはじめとしたソフトバンクグループ内の各企業との間で多数の取引を行っています。また、ソフトバンクグループ(株)やソフトバンク(株)の代表取締役は、当社の取締役を兼務しており、当社の意思決定に影響力を及ぼしうる立場にあります。そのため、取締役会の決議につき特別の利害関係を有するものは議決権を行使できない旨を取締役会規程において定め、「特別の利害関係を有するもの」に該当するか否かの判断にあたっては、必要に応じて外部の専門家の意見を聞く等し、正確な判断ができるよう努めています。また、利益相反取引については、事前の監査等委員会の顧問弁護士による確認と取締役会の承認を必要とする等監督のための仕組みを整備・運用しています。しかしながら、こうした仕組みが機能しない場合に、当社と取締役との間で利益相反が生じ当社の利益が損なわれる可能性があります。④ ソフトバンク(株)との業務提携契約の変更され、または終了した場合には、当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、主要株主であるソフトバンク(株)との間で、「Yahoo! BB」を始めとする各種通信関連サービスに関わるビジネスについて業務提携契約を締結しています。当該契約内容の変更され、または終了した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 「Yahoo! BB」を始めとする各種通信関連サービスはソフトバンク(株)へ依存しているため、当社グループはソフトバンク(株)のサービス品質の影響を受ける可能性があります 当該各種通信関連サービスで、ソフトバンク(株)が業務を担当する部分が、間接的に当社グループの業績に影響する可能性があります。ソフトバンク(株)による工事期間が遅延することにより、申込者へのサービスが提供できず、結果として売上収益の計上が遅れたりキャンセルにより売上収益を得る機会を逸失したりする可能性があります。また、インフラ構築の失敗やサービス品質の問題により不具合があった場合に、一度獲得した会員が短期にサービスを解約してしまい当社グループの業績に影響を与える可能性もあります。(2) 連結グループに関わるリスク① 当社の連結グループ運営が適切に行えない場合、業績に影響を与える可能性があります 当社の子会社・関連会社については、その規模は様々で、内部管理体制の水準もその規模等に応じて様々なものとなっています。各社ともに、現状の業容の拡大に応じて適宜必要な人員の確保・組織体制の強化を図っていく方針ですが、これが適時に実現できない場合、当社グループの業績に支障をきたす可能性があります。 また、各社サービスの運営にあたっては、当社のサービスならびにネットワークシステムとの連携、当社からの人的支援等が不可欠となっており、現在は当社の関連する部門が各社との連携を密にしてその支援を実施していますが、当社ならびに子会社・関連会社各社の業容拡大等によりこれらの連携・支援を十分に行うことが困難な状況となる可能性もあり、その場合には各社の業務運営に影響を及ぼす可能性があります。② 当社グループが営む金融商品取引業および銀行業にかかるリスクについてa. 法的規制等について 当社は、2013年1月31日に、外国為替証拠金取引事業を営むワイジェイFX(株)を完全子会社化しました。ワイジェイFX(株)は、金融商品取引法に基づき、金融商品取引業者としての登録を受けており、金融商品取引法、関連政令、府令等の法令等の規制に従って業務を遂行しています。また、当社は、2018年2月1日に、(株)ジャパンネット銀行を連結子会社化しました。同社は、銀行業の免許を受け、銀行法その他関連法令・諸規則等に従って、インターネット専業銀行としての業務を行っています。また、同社は、付随業務等として、外国為替証拠金取引や投資信託商品の販売を行っていますが、これらについては、登録金融機関として、金融商品取引法、金融商品販売法その他の関連法令・諸規則等に従って、業務を遂行しています。 しかしながら、これらの規制に抵触する事態が発生した場合は、業務停止や登録抹消等の行政処分を受ける可能性があります。また、今後これらの規制が強化された場合にはコンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等により費用が増加し、またはサービスの業績性が低下する等により、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 b. 外国為替証拠金取引について 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引は、お客様がレバレッジコースごとに当社グループの定める所定の金額以上の証拠金を当社グループに預け入れることにより、取引を行うことができます。これにより、お客様は実際に預け入れた資金以上の金額の外国為替証拠金取引を行うことができることから、高い実績が期待できる半面、多大な投資損失を被る可能性があります。当社グループは、取引証拠金が所定の維持率を下回った際に、損失の拡大を防ぐために、当社グループの所定の方法により、強制的にお客様の保有するポジション(建玉)の全部を反対売買して決済する制度を設け、お客様の資産の保護に努めていますが、お客様が預け入れた資金以上の損失(超過損失)が発生し、お客様が不足分を支払うことができない場合、当社グループはお客様に対する債権の全部または一部について貸倒の損失を負う可能性があります。このような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 c. カウンターパーティについて 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引および外貨預金取引は、お客様と当社グループの相対取引ですが、お客様との取引から生じるリスクの減少を目的として、実績のある銀行、証券会社等複数の金融機関との間でカバー取引を行っています。しかしながら、当該金融機関による業務・財務状況の悪化等によりカバー取引が困難となった場合は、お客様に対するポジションのリスクヘッジが実行できない可能性があります。また、当該金融機関の経営破綻等により、当社グループが担保金として差し入れている資金の回収ができない可能性があります。このような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 d. 顧客資産の分別管理について 金融商品取引業者は、顧客資産が適切に維持されるよう、お客様から預かっている資産を自己の固有の財産と分別して管理することが義務付けられています。当社グループは、お客様から預かっている資産を大手金融機関に預け、当社グループの固有財産と区分して信託財産として管理し顧客資産を保全する体制を整えています。しかしながら、システム障害等による正しい資産の算出が不能となった場合、または不測の事態により分別管理ができない事態が生じた場合、業務停止や登録抹消等の行政処分が行われることがあり、当社グループの業績、財政状態および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 e. コンピューターシステム障害について 外国為替証拠金取引および銀行業について、当社グループは、システムの安定稼働および強化に努めていますが、何らかの要因によりシステム障害や不正アクセスが発生し、約款等に定める免責事項では補完できない損失がお客様に発生した場合、お客様の機会損失、当社グループの信用低下や損害賠償義務の負担等により、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 また、当社グループで利用している外国為替証拠金取引または銀行業に関するシステムに含まれるソフトウェアの中には当社グループがその著作権を保有していないものも存在していますが、当該著作権の利用に関して使用許諾を受けることで、事業運営に支障がない体制を構築、維持しています。万が一、当該使用許諾に関する契約の終了、当該著作権を保有する会社の経営破綻、その他何らかの理由で当該ソフトウェアが利用できなくなった場合には、当社グループの業績、財政状態および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 f. 外国為替市場の変動について 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引および外貨預金取引は、為替相場の変動がお客様の売買損益に多大な影響を及ぼします。従って、相場変動が当社グループのお客様に不利に働きお客様の損失が増大することにより、お客様の投資意欲の減退を招き、外国為替取引高が減少する可能性があります。当該事業の業績は外国為替取引高に依拠しているため、このような状況が長期化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、急激な為替変動により当社グループがカウンターパーティに対して、お客様のポジションのカバー取引が実行できない可能性があります。このような想定外の事態が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 g. 適合性の原則、取引開始基準等について 金融商品取引業者は、金融商品取引法上、お客様の実情に適合した取引を行うことが義務付けられており、当社グループが取扱う外国為替証拠金取引、投資信託商品販売、外貨預金取引は、お客様の取引開始時に適正なチェックを行っていますが、チェック不備等によりお客様が実情に適合していない取引を行った結果、行政当局からの処分等を受けるまたはお客様から訴訟を提起される可能性があります。 h. 犯罪による収益移転防止に関する法律について 2008年3月1日より、犯罪による収益の移転防止に関する法律が施行され、従来、金融機関が独自に行っていたお客様の本人確認および記録の保存を法律上の義務とし、顧客管理体制の整備を促すことにより、テロ資金や犯罪収益の追跡のための情報確保とテロ資金供与およびマネー・ロンダリング等の利用防止が定められています。お客様との間で外国為替証拠金取引や銀行取引を行うに際し、当社グループは、同法に基づき所定の書類等をお客様から徴収し、本人確認を実施するとともに本人確認記録および取引記録を保存しています。しかしながら、当社グループの業務管理が同法に適合していないという事態が発生した場合、もしくは今後新たな法的規制が設けられた場合には、当社グループの業績および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。i. 市場リスク・信用リスクについて(株)ジャパンネット銀行が保有する金融資産は、主として有価証券(国債・地方債・財投債・社債・投資信託等)であり、そのほかにも短期のコールローンおよび買入金銭債権を保有しています。これらは、それぞれの発行体の信用リスク、金利の変動リスク、為替の変動リスクおよび市場価格の変動リスクに晒されています。貸出金については、個人向けの非事業性ローンは全て保証会社の保証付貸出金であり直接的な信用リスクには晒されていませんが、事業性ローンについてはお客様の契約不履行によってもたらされる信用リスクに晒されています。同社の金融負債は、主として預金であり、またコールマネーによる資金調達を行う場合もあります。いずれの負債も、金利の変動リスクに晒されています。これらのリスクに対応するため、同社では、資産および負債の総合的管理(ALM)を行っており、資産・負債に対するリスク量上限の設定、その順守状況のモニタリング等により、その適切なコントロールに努めています。しかしながら、これらの対応にもかかわらず、景気の変動・国際関係の変化・大規模自然災害の発生等により、金融市況が大きく変動して、金利リスク・為替リスクが増大したり、株式や債券の価格が急騰落したり、業績の悪化による取引先の信用リスクが高まったりという事態に陥り、同社の経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。j. 流動性リスクについ
FY2018|29,955 文字
2 【事業等のリスク】 当社グループの業績は、今後起こり得る様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。 以下には、本書作成時点での事業展開上のリスクとなる可能性がある主な事項を記載しています。また当社グループがコントロールできない外部要因や、事業上のリスクとして具体化する可能性は必ずしも高くないとみられる事項を含め、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については積極的に開示しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の予防および発生時の対応に努力する方針です。また、経営状況および将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えています。なお、以下の記載は当社への投資に関連するリスク全てを網羅するものではありません。 1. 市場動向・競合環境に関わるリスク(1) 経済・市場・ユーザー動向に関わるリスク① 当社グループの事業の発展はインターネット関連市場の拡大と同調する側面があります日本におけるインターネットの普及は1995年頃から本格化し、ブロードバンドの進展やスマートデバイスの進歩によりユーザー数および利用時間は継続的に増加しています。当社グループの事業は直接間接にインターネットに関連しているため、インターネット上の情報の流通または商業利用が今後も広く普及し、ユーザー数および利用時間が増加するとともにユーザーにとって快適な利用環境が実現・維持されることが、事業の発展にとっての基本的な条件となります。 しかし、将来的にユーザー数や利用時間の伸びの鈍化の可能性、インターネット利用を制約する規制やユーザーへの新たな負担が増える可能性、ユーザー数の増加や利用水準の高度化に対応した新しいプロトコルや技術標準の開発・適用等が適切に行われない可能性等、インターネット関連市場の継続的な拡大には、不透明な面があります。② インターネットが広告媒体としての地位を維持・拡大できるかどうかは不確実です日本国内におけるインターネットの広告ビジネスは、当社の事業開始とともに本格化しました。(株)電通の発表によると、2017年における年間のインターネット広告費は広告市場全体の23.6%を占めています。 当社グループでは、媒体としての価値を高めるため、各サービスの内容を充実させるとともに、主に広告事業では、広告主や広告会社等各種関係者のインターネット広告に関する理解・評価を高められるよう、定期的にセミナーを開催する等の方法により啓発活動を実施し、広告主層の拡大・安定化に努めています。また、主にプロモーション広告(「スポンサードサーチ」、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」など)については、ユーザーの求めている情報と掲載される広告内容とのマッチング精度の向上に努め、ユーザーおよび広告主双方にとってメリットのある媒体となるよう努めています。 しかしながら、今後市場が期待以上に成長しない可能性や、成長のスピードが遅くなる可能性があり、期待した広告収入を得ることができず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。③ インターネットの広告媒体は短期的に、景気動向、ユーザーの動向の影響を受ける可能性があります広告ビジネスは一般的に景気動向、ユーザーの動向の影響を非常に受けやすいこと、広告主との契約による広告掲載期間は通常比較的短期間であること、また、インターネットの利用は潜在的に短期変動することから、特に景気が悪化した場合、各企業は広告に関わる支出を優先的に削減する傾向があります。求人や不動産などのインターネットでの情報掲載ビジネスも、景気動向の影響を強く受けます。 その一方で、費用は人件費、賃借料等の固定的なものが多く、売上収益変動に応じた費用の調整が困難であるため、当社グループの利益は潜在的に変動性が高いといえます。 ④ インターネットの広告ビジネスは、大手広告主や広告会社の媒体別広告予算配分の影響を受ける可能性があります大手広告主による広告の出稿の多くは広告会社を経由して行われ、インターネットやテレビ、新聞などの各媒体にどのように広告予算を配分するかは、広告主の意向や広告会社の裁量に依るところが大きくなっています。当社グループとしては広告媒体としての魅力を向上させるとともに、広告効果向上のための各種施策を実施していますが、これらの予算配分の動向が、当社グループの広告売上収益に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 当社グループの業績は、有料会員サービスのユーザー数の変化の影響を受ける可能性がありますユーザーは、ブロードバンドの進展により急速に増加し、それに伴い有料会員サービスの市場も拡大しました。しかしながら、将来的には、ユーザーの増加が頭打ちになることが予想されます。当社グループではそのような状況に備えるべく、日頃より各種サービスの顧客満足度を向上させ、利用度を高めるような様々な施策を実施していますが、様々な特典を享受できる「Yahoo!プレミアム」をはじめとする有料会員数の伸びが鈍化するおそれがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑥ インターネットの様々な有料サービスが継続的に利用されない、または、当社グループが提供する有料サービスが利用されない可能性があります当社グループでは、映像やゲームなど、ユーザーのニーズに合った様々な有料コンテンツを配信しています。今後もユーザーの増加とともに、インターネットによる有料コンテンツの利用が増加していくものと思われますが、インターネット上での有料コンテンツ配信がユーザーの生活に浸透しない可能性があります。(2) 競合環境に関わるリスク① 当社グループの各サービスには競合が存在するため、今後もインターネット業界において優位性を発揮し続けられるかどうかは不確実です当社グループのサービスはポータルサイトとしての位置づけを主軸に、検索をはじめ、ニュースなどの各種情報提供、メールなどのツールの提供、ショッピングなどのEC(eコマース)、決済関連など、インターネットを通じ多数のサービスを提供しており、それぞれのサービスにおいての競合は多数存在しています。 このような環境のもと、当社グループが当業界において優位性を発揮し、一定の地位を確保・維持できるか否かについては不確実な面があります。また、価格競争や、顧客獲得に関わる費用の増大に伴う利益の減少の可能性があるほか、広告会社や情報提供者に対して支出する販売手数料や情報提供料等の増加を余儀なくされる可能性があり、これらが当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当業界では、設立間もない企業による新興サービスがユーザーの支持を集め急速に広まることがあります。当社グループでは、ユーザーの意見や動向を捉え、ユーザーの支持を集めることができるサービスを提供していきますが、新興企業のサービスが当社グループのサービスに対する競合となる可能性や、競争優位性を発揮するための新規サービスの開発に費用がかかり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) 社会インフラや他社製品・サービスに関わるリスク① 当社グループのサービスは、電力やインターネット回線等の社会インフラ、サーバー等の設備機器、ユーザーの情報端末やソフトウェアなどの他社の製品やサービスに依存しています当社グループがサービスを提供するために必要な電力やインターネット回線等の社会インフラおよび、接続プロバイダ、サーバー等の設備機器、ユーザーのインターネット情報端末やソフトウェアなどは他社の製品やサービスであり、これらが円滑に供給され稼働することが、当社グループがサービスを適切に提供するための前提条件となっています。 特に、サーバー等の設備機器の稼働をはじめとして、当社グループのサービスの適切な提供は、電力の安定的な供給に大きく依存しています。停電や使用制限等で供給が不安定になる場合に備え、データセンターの二重化や自家発電設備の整備を進めるとともに、停電や使用制限等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう努めています。しかしながら、何らかの理由により事故発生後の業務継続、復旧がうまくいかず、当社グループのサービスが影響を受ける可能性があります。また、電気料金の変動が当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ブラウザーや、インターネットへ接続できるパソコンやスマートデバイス、テレビ、ゲーム機、カーナビなどの情報端末は、多種の製品が存在しています。しかしながら、一部の情報端末やソフトウェアには当社グループのサービスが未対応な場合があります。また、情報端末やソフトウェアの使用方法や設定内容などによっては、当社グループが発信する情報を適切に受けることができない場合があります。また、それらの機器やソフトウェア、サービスの仕様変更や料金変動、供給不足などにより、当社グループが発信する情報を適切に受けることができなくなる可能性や、ユーザーの利用頻度が減少したり、当社グループのサービス内容や業績に影響を及ぼしたりする可能性があります。(4) 技術動向に関わるリスク① 当社グループが提供するサービスは、当社グループが保有・利用するインターネット関連技術に依存し、新技術の登場や技術革新によって大きな影響を受ける可能性がありますインターネット関連業界は参入者も多く競争の激しい市場であるとともに、新技術の登場や技術革新のスピードが速く、提供するサービスのライフサイクルが短いといった特徴を有しています。 インターネット関連業界での競争力を維持するために、当社グループはサービス内容の充実や新技術への対応を進めていますが、提供するサービスが陳腐化したり新技術への対応が遅れたりした場合、競合他社に対する競争力が低下する可能性があります。2. 法的規制・制度動向に関わるリスク(1) 法的規制に関わるリスク① 法令の制定や改正により、当社グループおよび当業界に影響が及ぶ可能性があります当社グループの事業に関連し、様々な法的規制がかかっています。 当社グループは、各種法令を順守するとともに、関係各所と協力し様々な施策や啓発活動等を実施しています。しかしながら、日本国内では事件や事故等の発生に対して報道がなされた場合、何らかの法的規制をかけようとする動きが見られます。 法令の制定や改正により、当社グループの事業への影響や、法令を順守するための費用が増加する可能性があり、また、インターネット業界の発展に影響を与える可能性があります。② 当社グループはプロバイダ責任制限法を順守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(プロバイダ責任制限法)は民法上の不法行為責任の範囲を明確にしたものに過ぎず、インターネット上で情報の流通を仲介する事業者の責任を加重するものではありません。しかしながら、今後、情報の仲介者に対してより積極的に責任を追及すべきだという社会的な動きが生じた場合は、法改正および新たな法律の制定、または業界団体などによる自主規制等が行われることにより、当社グループの事業が制約される可能性があります。 ③ 当社グループは電気通信事業法を順守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります当社グループが運営するインターネットを利用した情報通信サービスの中には、電気通信事業法および関連する省令等を順守する義務を負うものがあり、これらの法令が改正された場合には当社グループの事業が制約される可能性があります。 ④ 青少年インターネット環境整備法の成立により、インターネット業界の発展に影響が生じる可能性があります当社グループでは、設立当初よりインターネットの健全な発展に貢献するよう各種対策等を行ってきており、未成年者を有害情報から保護する目的で、「Yahoo!きっず」の運営等の対策を行ってきました。2009年4月より「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(青少年インターネット環境整備法)が施行されましたが、この法律の内容と当社グループのビジネス内容から、事業への影響は軽微です。しかしながら、この法律は表現の自由への制約やフィルタリングの発展の阻害などへの課題が多く、日本国内のインターネット業界の発展に影響を与える可能性があり、結果的に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。⑤ EC(eコマース)に対して法的規制が行われた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります「ヤフオク!」では、違法な物の出品や詐欺等が報告されることがあります。既に当社グループは、出品者に対し、特定商取引法上の事業者に該当すると判断した場合、事業者としての表示義務を順守するよう誘導し、順守されない場合には、IDの削除措置を取っています。また他のインターネットオークション事業者と共同で「インターネットオークション自主ガイドライン」を策定し実施しているほか、「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会」の幹事会社として対策を積極的に行っています。また、ユーザー向けの啓発ページとして「知的財産権保護ガイド」を設置し、著作権、肖像権、商標権について解説することで、出品者だけでなく落札者への啓発活動も行っています。 また、出店者が増加している「Yahoo!ショッピング」においても、ガイドラインや利用規約に違反した出店者が増加したり、購入者からの取引上の被害報告が増加したりする可能性がありますが、こちらについても「ヤフオク!」の不正防止のノウハウやオペレーションを活用し、被害防止に努めています。 しかしながら、これらの施策が功を奏さず、今後も違法出品や詐欺等が報告されるようであれば、インターネット上の取引そのものを規制するような法律が制定される可能性があり、その内容によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑥ ソーシャルメディア型サービスに対して法的規制が行われた場合、当社グループの各サービスに対して影響を与える可能性がありますソーシャルメディア型サービスは、ユーザーからの投稿によって、コンテンツの掲載やコミュニケーションが行われるため、他人の知的財産権、名誉、プライバシーその他の権利等の侵害が生じる可能性があります。当社グループでは、これらの権利等の侵害に関わる投稿を禁止しており、著作権保護等の観点からパトロールによる違法コンテンツのチェックや、ユーザーからの違法コンテンツの報告、権利者からの削除依頼などを速やかに受け付け、対応を行っています。 しかしながら、これらの施策が功を奏さず、今後違法投稿が多数報告され、社会問題等になるようであれば、インターネット上のユーザー投稿サービスを規制するような法律が制定される可能性があり、その内容によっては、当社グループの各サービスに影響を与える可能性があります。 ⑦ 金融系サービスに関わる新たな法律の制定、または改正が行われた場合、当社グループの各サービスに対して影響を与える可能性があります当社が運営する「Yahoo!マネー」は「資金決済法」の適用を受けています。そのため、当社は、資金決済法に基づき関東財務局に「資金移動業者」ならびに前払式支払手段における「第三者型発行者」として登録を行っています。 また、(株)ジャパンネット銀行との協業では、当社は関東財務局の許可を受けて、銀行代理業者として、円普通預金口座開設等の媒介を行っています。 また、連結子会社であるワイジェイカード(株)において、クレジットカードおよびローンカードの発行を行っており、クレジットカードのリボルビング払い取引等については「割賦販売法」の適用を、クレジットカードのキャッシング取引やローンカードについては「貸金業法」、ならびに「利息制限法」の適用を受けています。このためワイジェイカード(株)は割賦販売法に基づき九州経済産業局に割賦販売業登録を、貸金業法に基づき、福岡財務支局に貸金業登録を行っています。なお、貸金業法の上限金利を利息制限法の上限金利まで引き下げる法改正により、利息制限法に定められた利息の上限金利を超過する部分に対して、不当利得として返還を請求される場合があり、ワイジェイカード(株)では、保守的に見積もった引当金を積み立てているものの、返還請求が業績に影響を与える可能性があります。 これらの規制が改定される場合には、コンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等により費用が増加し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑧ 当社グループは旅行業法を順守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります当社グループが運営する「一休」の中には、旅行業法および関連する省令等を順守する義務を負うものがあり、これらの法令が改正された場合には当社グループの事業が制約される可能性があります。⑨ 当社グループのビジネスは、法的規制に限らず、政府や省庁、地方自治体等からの指導や要請等の影響を受ける可能性があります前述の法的規制の適用に限らず、政府や省庁、地方自治体等が行う指導や要請等に基づき、業界各社がインターネット上での情報流通やビジネスを自主規制することにより、当社グループのサービスや業績に影響を及ぼす可能性があります。⑩ 「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」などの広告において、行動履歴情報の収集や分析に制約が生じた場合、サービス内容に影響を与える可能性があります「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」などは、ユーザーの行動履歴情報を分析したり、広告したい商品やサービスに興味・関心をもつグループに対して広告を配信したりすること等により、広告主・ユーザー・インターネットメディア全てにとって効果的な広告となることを目指す広告商品です。 当社グループにおける行動履歴情報の収集や分析では、ユーザーのプライバシー保護を重視しています。「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」などでは、ユーザー(厳密にはそのユーザーが使用するブラウザー)がYahoo! JAPANのどのようなサービスを閲覧したか、どのようなキーワードで検索したか、表示された広告とクリックの有無などの行動履歴情報を分析し、興味・関心の近いユーザー(ブラウザー)をグループ化するためだけに使用しており、特定のユーザーの興味・関心を分析しているわけではありません。 このように当社グループではユーザーのプライバシーを保護するための現在考えうる十分な施策を講じていますが、行動履歴情報の収集や分析に対してユーザーからの反発などが起こる可能性や、法的な規制が行われる可能性は皆無ではなく、その際には当社グループのブランドイメージが低下したり、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」などの広告が販売できなくなったりすることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 訴訟等によるリスク① 当社グループは検索サービスに表示される情報等について、情報の表示を望まない関係者等から損害賠償を請求される可能性があります当社グループは、検索サービスに表示される情報について、「検索結果とプライバシーに関する有識者会議」において「表現の自由」や「知る権利」とプライバシーをいかにバランスよく実現するかを検討しました。その結果当社は検索結果の非表示措置の申告を受けた場合の対応について、2015年3月に自主基準を公表しました。この自主基準に基づき、検索サービスに表示される情報に対して申告を受けた場合には適切に対処することで、サービスの改善を図り、リスクの軽減に努めています。しかしながら、これらの施策が功を奏さず、当社グループが関係者より損害賠償等を求められる可能性があり、その場合には当社グループに相応の費用が発生したり、ブランドイメージが損なわれたりする等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 当社グループはオークション詐欺の被害者から、損害賠償を請求される可能性があります当社グループでは、より健全なオークションサイトを目指し、安全性の向上を目的とした対応として、2001年5月から有償での本人確認制度の導入、2004年7月から郵便物の送付による出品者の住所確認の導入、2005年11月から不正利用検知モデルを導入しました。また、違法出品の排除を行うパトロールチームの設置や、警察関係機関・著作権関係団体との提携を通じて、常に犯罪に関わる情報の提供やサービスの改善を図り、リスクの軽減に努めています。 「ヤフオク!」では、代金を送金したのに商品が届かなかったとして集団訴訟を起こされましたが、最高裁が上告を棄却したため、「ユーザー間のトラブル事例を紹介するなど注意喚起していた」とした当社の勝訴判決が2009年10月に確定しました。 しかしながら、今後も違法行為が発生し、当社グループの責任の有無にかかわらず、当社グループに対して訴訟を起こされる可能性があります。さらに、違法行為防止のためのシステム開発や管理体制を整えるための費用が増大し業績に影響がでる可能性もあります。 また、ユーザーが違法行為等により損害を被った場合には、一定金額までのお見舞金を当社グループが被害を受けたユーザーに支払うお見舞制度を実施しています。これにより、費用が増加する可能性があります。③ インターネット上の広告の内容や表示方法、リンク先ホームページ等について、関係者や行政機関等から当社グループに対してクレームや勧告、損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、以下のような自主的な基準と規制および対策によって、不適切な広告、違法または有害な情報の流通禁止やプライバシー保護等について配慮しています。(ア)広告内容および広告バナーのリンク先ホームページに関して、独自の掲載基準である「広告掲載基準」を設定し、日本国内の法令に抵触しないよう自主的な規制を行っています。(イ)広告主との間で適用される約款によって、広告内容に関する責任の所在が広告主にあることを確認しています。(ウ)広告の表示方法について、ユーザーが広告と認知できる表示に努め、適切な説明をしています。(エ)ユーザーが自由に情報発信できる掲示板やブログ、「ヤフオク!」等のサービスについては、違法または有害な情報の発信の禁止と全責任がユーザーに帰属する旨を約款に明記するとともに、削除の権利を当社グループで持ち、約款に違反した情報を発見した場合には削除をしています。 また、当社グループは、当社グループのサービスのユーザーに対して、インターネットの閲覧やインターネット上への情報発信はユーザーの責任において行うべきものであり、ホームページ等の閲覧や利用に伴う損害に関して当社グループは責任を負わない旨を掲示しています。しかし、これらの対応が十分であるとの保証はなく、当社グループが掲載する広告の内容および表示方法、リンク先の登録ホームページの内容、掲示板への投稿内容、「ヤフオク!」への出品などに関して、サービスのユーザーもしくはその他の関係者、行政機関等から、クレームや勧告を受けたり、損害賠償を請求されたりする可能性があります。その場合、金銭的負担が発生したり、ユーザーからの信頼が低下してユーザー数や利用時間が減少したり、サービスの停止を余儀なくされたりする可能性があります。 ④ 当社グループが他社から調達しているコンテンツの内容について、利害関係者から当社グループに対して損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、ニュース、気象情報、株価等の情報サービスや、映像、ゲーム等のコンテンツを他社から調達し、ユーザーに提供しています。2016年2月に「Yahoo! JAPAN メディアステートメント」を制定し、コンテンツ提供元とも「Yahoo! JAPAN メディアステートメント」が示す基本方針を共有することにより信頼性と品質の維持を図っています。コンテンツの内容についてはコンテンツ提供元が責任を負う契約とするとともに、利害関係者から指摘があった場合はコンテンツ提供元と速やかに検討の上対処しています。しかしながら、これらの施策を実施しているにもかかわらず、本来専らコンテンツ提供元の責任に帰すべき事項について、当社グループが利害関係者から損害賠償等を求められる可能性があり、その場合には当社グループに相応の費用が発生したり、ブランドイメージが損なわれたりすること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑤ 当社グループが制作に関与しているコンテンツの内容について、利害関係者から当社グループに対して損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、ニュース等の情報サービスの一部において、当社グループ自らが制作に関与したコンテンツをユーザーに提供しています。コンテンツの内容については、人権に配慮するとともに、社会規範や品位を守り、良質で信頼できる情報の提供を目指し、不正確な情報や、過剰に扇動的な表現、誤解を招く情報を届けることのないよう努めています。利害関係者から指摘があった場合は速やかに対処しています。しかしながら、これらの施策を実施しているにもかかわらず、当社グループが利害関係者から損害賠償等を求められる可能性や、損害賠償等を求められるに至らないまでも、当社グループに相応の費用が発生したりブランドイメージが損なわれたりすること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。⑥ 第三者の責任に帰すべき領域に関して、当社グループが損害賠償請求等を求められる可能性があります ユーザーとの関係では、「当社グループと提携する第三者の提供するサービス領域」および「当社グループの提供するサービス領域」についてユーザーが錯誤・混同することのないよう、利用規約や約款等を当社グループサイト上に掲載することにより、ユーザーの理解と同意を求める等の施策をとっています。しかしながら、これらの施策が功を奏さず、本来第三者の責任に帰すべき領域について当社グループがユーザーより損害賠償等を求められる可能性があり、その場合には当社グループに相応の費用が発生したりブランドイメージが損なわれたりする等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 「ヤフオク!」では、出品される商品・サービスの選択、掲載の可否、入札の当否、売買契約の成立および履行等については全てユーザーの責任で行われ、当社が責任を負わない旨を掲示しています。また同様に「Yahoo!ショッピング」においても、各ストアの活動内容、各ストアの取扱商品・サービスおよび各ストアページ上の記載内容、ライブチャンネルの内容、各ユーザーの各ストア取扱商品・サービスの購入の可否ならびに配送に関する損害、損失、障害については当社グループが責任を負わない旨を掲示しています。これらのサービスの内容に関して、サービスのユーザーおよび関係者からのクレームや損害賠償等の訴訟を起こされる可能性があり、その結果として、金銭的負担の発生や当社グループのブランドイメージが損なわれる等の理由により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。さらに、国際裁判管轄に関する条約により、国外のユーザーとの関係で、国外での法的紛争に発展する可能性があります。 ⑦ 他社の保有する特許権・著作権等の知的財産権を侵害したとして、他社からクレームを受けたり損害賠償を請求されたりする可能性があります 当社グループでは知的財産を重要な経営資源と考えており、専門の部署を設置し特許の調査や出願、社内への啓発活動などを行っています。 特許権は範囲が不明確であることから特許紛争の回避のために行う当社グループ自身の特許管理の費用が膨大となり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、インターネット技術に関する特許権の地域的な適用範囲については不明確であり、国内の特許のみならず、海外の特許が問題となる可能性は否定できません。 また、当社グループが提供するサービスが他社の著作権等の知的財産権を侵害したり、当社グループ内において業務で使用するソフトウェア等が他社の権利を侵害したりすることについて、社内規則や社内教育などにより防止に努めています。しかしながら、結果的にこうした問題が起きてしまう可能性があります。その場合、損害賠償等の訴訟を起こされたり、多額のロイヤルティの支払いを余儀なくされたり、サービスの一部を提供できなくなる可能性があります。⑧ プロモーション広告において、不正クリック等による過剰請求に対し、損害賠償を請求される可能性があります 検索連動型広告や「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」などのプロモーション広告では、クリック数で広告料金や報酬が決定されることを悪用し、不正にクリック数を増やし、広告主に過剰な広告料金等を負担させるという問題が起こる可能性があります。米国では、その被害に遭った広告主が、集団でこのような広告商品を提供している企業に対して訴訟を提起するという事態が発生しています。当社グループでは、不正クリックをシステム的、または一部手作業にて調査・判別し、不正が疑われるクリックは広告料金や報酬の対象外とするなどの対策を行っていますが、今後、当社グループに対し、同様の訴訟を起こされる可能性や、これらの詐欺行為により当社グループのブランドイメージが損なわれ、業績に影響を及ぼす可能性があります。(3) その他法制度に関わるリスク① 当社グループではシステム開発やコンテンツ制作等を業務委託や外注している場合があり、労働者派遣法、下請法に抵触するような事態が発生した場合、当社グループに対する信用が失墜する可能性があります当社グループでは労働者派遣法、下請法について従業員の入社時および入社後も定期的に研修を実施し、これらの法令を順守し業務・取引を行うよう教育活動を行っています。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらずこれらの法令に抵触する事態が発生した場合、当社グループに対する信用が失墜し業績に影響を与える可能性があります。② 会計基準および税制の変更が行われた場合、当社グループの損益に影響がでる可能性があります近年、会計基準に関する国際的なルール整備の流れがある中で、当社は基準の変更などに対して適切かつ速やかな対応を行ってきました。しかしながら、将来において会計基準や税制の大きな変更があった場合には、当社グループの損益に影響がでる可能性があります。 3. 災害・有事に関わるリスク(1) 災害等によるリスク① 災害等により、当社グループの業務が中断ないしは継続不能となる可能性があります 当社グループの事業は、地震、火災等の自然災害や大規模事故、それらに伴う建造物の破損、停電、回線故障等の二次被害、また広範囲に発生する伝染病の影響を受けやすく、また当社グループのネットワークのインフラおよび人的資源は、大部分が東京に集中しています。当社グループでは、事故の発生やアクセスの集中にも耐えうるようにシステムの冗長化やデータセンターの二重化、分散化などの環境整備を進めるとともに、こうした事故等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう努めています。しかしながら、事前に想定していなかった原因・内容の事故等である場合や、広告主の事情による広告出稿の取り止め・出稿量減少が発生した場合、ユーザーが当社グループの有料サービスを利用できなくなった場合等、何らかの理由により、事故等が発生した後の業務継続、復旧がうまく行かず、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ等に影響がでる可能性があります。また、当社グループが所有する建物に起因する火災等の災害発生時には、その再建や、周辺への補償等を含めた対策のため、業績等に影響がでる可能性があります。(2) 有事に関わるリスク① 有事の際には、当社グループの業務が中断ないしは継続不能となる可能性があります 通常の国際政治状況・経済環境の枠組みを大きく変えるような国際紛争・テロ事件等の勃発といった有事には、当社グループの事業に大きな影響があるものと考えられます。 具体的には、これら有事の影響により、当社グループサイトの運営が一時的に制限されてその結果広告配信が予定通り行えない状況となったり、広告主の事情による広告出稿の取止め・出稿量減少が発生した場合や、アクセスインフラが断絶状態に陥ったり、ユーザーが当社グループの有料サービスを利用できなくなった場合は、売上収益が減少する可能性があり、また特別の費用負担を強いられる可能性があります。また、米国やその他の国・地域との通信や交通に障害が発生した場合には、それらの国・地域の業務提携先との連携に支障が生じる等の理由により、事業運営ならびに業績に影響を与えるリスクがあります。また、事業所が物理的に機能不全に陥るような事態となったり、当社グループの事業に関連が高い企業(インターネット接続、データセンター等に関連する企業)が同様の状況に陥ったりするようなことがあれば、当社グループのいくつかのサービスの継続が不可能となる可能性もあります。4. 事業運営に関わるリスク(1) 経営方針・事業戦略に関わるリスク① 当社グループの戦略が、マーケットニーズ等の変化に応じて迅速かつ柔軟に策定・推進できない場合、競争上の優位性が損なわれる可能性があります 当社グループでは、目標とする経営指標のうち、特にユーザー数とユーザー1人当たりの利用時間の増加を目指しスマートデバイスを中心とした戦略を推進しています。これらの戦略はマーケットやパートナーのニーズ、技術や競合の動向の変化に応じて迅速かつ柔軟に変更していきます。 しかしながら、これらの戦略が迅速かつ適切に変更できない、もしくは、戦略の推進が遅延する等の理由により、競争上の優位性が損なわれる可能性があります。 (2) 技術開発・改良に関わるリスク① 新たな戦略やビジネスを開発し、ユーザーのニーズを満たすため研究開発に取り組んでいますが、的確にユーザーのニーズを捉えられない可能性や、研究開発の失敗、遅延の可能性があります 当社グループは、ユーザーの増加・多様化に対応するため、新たなビジネスを戦略的に開発し、ユーザーのニーズを満たすコンテンツやサービスを提供することで、当社グループの競争優位性を維持していきたいと考えています。その一環として2007年4月にYahoo! JAPAN研究所を設立しました。これらには、一定の研究開発費用が発生していますが、予想以上に費用が発生してしまう可能性や、開発までに要する時間等の面で競争力の低下を招く可能性があります。 インターネット関連業界は参入者も多く競争の激しい市場であるとともに、技術革新が常態である、変化のスピードが速い、提供するサービスのライフサイクルが短い等の特性を有しています。そのため、当社グループとしては、専門知識・技術を有する従業員の採用や、実績のある外部業者との協業により、業務の効率化を図り、常に市場ニーズの変化に迅速に対応可能となるようサービス企画・システム開発体制を整備していきます。しかしながら、研究開発が失敗・遅延する、予想以上に費用が発生する、ユーザーのニーズを捉えられず効果が見込めない等により、期待通りの利益を得られない可能性や、これらの開発に資源が集中することにより、他サービスの開発・運営に支障をきたす可能性があります。また、技術上・運営上の問題に対して、当社グループに対し損害賠償が求められる可能性があります。 ② 提供しているサービスの継続的な改善が適切に行われない場合、当社グループのサービスが陳腐化する可能性があります インターネット業界は技術や市場の変化が激しく、新しいサービスも次々と誕生してきています。そのような状況の中、当社グループのサービスが競争優位性を維持向上していくためには、ユーザーエクスペリエンスを絶えず向上することが重要と考えています。ユーザーエクスペリエンスの向上には、ユーザーとサービスの接点である表示や操作に関わる視認性やデザイン、操作性の向上に始まり、検索や情報サービスなどの応答結果がユーザーの求めている情報や好みにどれだけ近いかという情報のマッチング精度の向上、結果の応答速度やフィーリングの向上など多岐にわたる継続的な改善を必要とします。 当社グループではこれらのサービスの改善に対する投資を継続的に行う必要があり、これらの投資が適切に行われない場合には、サービスの競争優位性やブランドイメージの低下につながる可能性や、サービス改善への費用の増加に伴い、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、サービスの改善やリニューアルにあたっては、それによる効果について事前に十分な調査やテストを行っていますが、期待していた効果とは逆にユーザーの減少やページビューの低下を引き起こす可能性もあり、広告販売等への影響から業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 設備投資の計画策定や実行が適切に行われなかった場合、サービスの品質が低下したり、逆に過剰投資で費用が増加したりする可能性があります 当社グループでは、今後予想される事業規模の拡大に伴い、ユーザーのニーズに合った良質なサービスを提供していくために、継続的な設備計画を有しています。インターネットのユーザー層がさらに拡大し、デバイスの多様化が促進され、場所や端末の制約が無くなっていくことによって、より多くのアクセスの集中や短時間での大量のデータ送受信に十分に対応可能なネットワーク関連設備を逐次整備充実していく必要があります。当社グループでは大規模データセンターを保有することで、安定的、効率的なサーバーの運用とコストダウンを進めています。 また大量の通信トラフィックをスムーズにコントロールするためのシステムやネットワークの構築、決済機能や顧客情報の管理のためのセキュリティ面の強化、ユーザーからの問い合わせの増加・多様化に適切に対応するためのシステムの強化充実、ビッグデータの活用等、今後は従来にも増して大規模な設備投資をタイミングよく実施していく必要性がより高まるものと予想されます。加えて、業容拡大に必要なオフィススペースの確保・拡充のための設備投資も継続的に必要となるものと勘案されます。 これらの設備投資の実行に関しては、中長期的な費用対効果の検証を十分に行い、システム開発ならびに機器購入にかかる費用の適正化に注力することにより、必要以上の資金支出を発生させないよう留意します。 当社グループは今後の業績拡大により、かかる費用ならびに資金支出の増加を吸収するのに十分な利益を計上し営業キャッシュ・フローを獲得できるものと考えていますが、設備投資の効果が十分に得られない場合には、当社グループの利益ならびにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。またインターネット関連業界では技術革新やユーザーのニーズの変化が著しいことから、投資した設備の利用可能期間も当初想定より短くなってしまう可能性があり、その結果、償却期間が短縮され、年度当たりの減価償却費負担が現状よりも高水準で推移することや、既存設備の除却等により通常の水準を超える一時的な損失が発生する可能性があります。④ 多様なインターネット接続端末のそれぞれに適切にサービスを提供できなかった場合、当社グループの事業の発展に影響がでる可能性があります 近年、インターネットにアクセスできる情報端末の種類は増え、パソコンをはじめ、スマートデバイス、ゲーム機、テレビ、カーナビなど、パソコン以外の情報端末によるインターネットへの接続環境がさらに拡大しています。それに伴い当社グループのサービスへの接触機会を増やし、サービスの利用度を高めていく施策として、様々な情報端末からのインターネット利用を促進しています。これに伴って、次のようなリスクが存在すると考えられます。 様々な情報端末へ当社グループのサービスを提供するためには、それらの情報端末を開発している企業との協力のもと、情報端末への情報伝達の規格に当社グループが参入できる必要があります。よって、その規格への参入ができなかった場合には、その情報端末に対してのサービス提供ができなくなる可能性があります。 各情報端末から当社グループサイトへの接続の容易さは競争力の重要な要素の一つです。様々な情報端末において接続性を確保できるよう各社と協力していきますが、接続性を確保できない場合、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、接続性の確保において予想以上の費用がかかることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 加えて、それぞれの情報端末には固有の特徴、例えば画面表示の大きさや入力装置の違いなどがあります。当社グループでは、情報端末に応じて当社グループサイトを最適化し、情報提供を行っていますが、最適化に予想以上の時間を要する可能性や、各情報端末専用に構築された他社のサービスに比べ見劣りしてしまうことで、競争力が低下する可能性があります。また、その最適化に予想以上の費用がかかることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 広告商品の多様化に適切に対応できない場合、広告売上収益に影響を与える可能性があります インターネットメディアには、様々な広告手法による新たな広告商品が出現しています。当社グループでは、掲載期間や掲出インプレッション数を保証した広告商品や映像と音声で表現されるビデオ広告、マウスオンなどユーザーのアクションによる表示領域のエキスパンドなど、多彩な広告表現が可能なリッチ広告、Yahoo! JAPANのマルチビッグデータとメディアをフル活用することができる「Yahoo!プレミアムDSP」、Yahoo! JAPANをはじめとした主要提携サイトに広告を掲載し、効果的にアプローチできるプロモーション広告(「スポンサードサーチ」、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」他)など、広告主のニーズに合わせた各種広告商品を開発し販売しています。また、ユーザーの行動履歴や検索キーワード、属性、配信地域等の情報を加味して広告配信を行う「ターゲティング広告」や、広告掲載場所のページ内容に、前述の行動履歴等の情報や、配信時間等を加味して広告配信を行う「インタレストマッチ」、各媒体の広告スペースを合わせて配信し各媒体単体では到達できない広いリーチをもった広告商品である「Yahoo!アドパートナー」などの広告手法による商品も開発し、販売しています。 しかしながら、今後のさらなるインターネット広告手法の進化に対応できない場合、広告収入の減少が見込まれるほか、新たな広告商品の開発費用の負担や、新しい手法による広告商品を取扱っている企業との提携による費用がかさみ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。(3) 新規事業、新規サービスに関わるリスク① 当社グループは事業やサービスの多様化を進めていますが、これらの新規事業やサービスが業績に貢献しない可能性があります 当社グループでは、その事業基盤をより強固なものとし、良質なサービスを提供することを目的として、今後も事業内容の多様化や新規事業への取り組みをさらに進めていく予定ですが、これらを実現するためには、人材の採用・設備の増強・研究開発費の発生等の追加的な支出が発生する可能性があります。 また、これらの事業が安定して業績を生み出すにはしばらく時間がかかることが予想されるため、結果として当社グループ全体の利益率が一時的に低下する可能性があります。さらに、これらの事業が必ずしも当社グループの目論見通りに推移する保証はなく、その場合には追加的な支出分についての回収が行えず、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。(4) 提供しているサービスに関わるリスク① ヤフー・ホールディングス・インクとのライセンス契約は、当社グループの事業にとって重要な契約であり、契約内容の変更等が行われた場合には当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、ヤフー・ホールディングス・インクとの間に次の内容の契約を締結しています。当社グループが提供する情報検索サービス等に関連する商標、ソフトウェア、ツール等(以下、商標等)のほとんどはヤフー・ホールディングス・インクが所有するものであり、当社グループはヤフー・ホールディングス・インクより当該商標等の利用等の許諾を得て事業を展開しています。従って、当該契約は当社グループの事業の根幹に関わる重要な契約と考えられ、当該契約内容の変更等が行われた場合には、当社グループの事業や業績に影響を与える可能性があります。(注)当社とヤフー・インクとの間で締結していた「ヤフージャパン ライセンス契約(YAHOO JAPAN LICENSE AGREEMENT)」の契約相手先は、ヤフー・インクからヤフー・ホールディングス・インクに変更となりました。ヤフー・ホールディングス・インクは、2017年6月13日にヤフー・インクからベライゾン・コミュニケーションズ・インクに対して売却されたヤフー・インクの中核事業の全ての資産および負債を保有している会社で、ベライゾン・コミュニケーションズ・インクがヤフー・ホールディングス・インクの全株式を保有しています。 契約の名称 ヤフージャパン ライセンス契約 (YAHOO JAPAN LICENSE AGREEMENT)契約締結日 1996年4月1日契約期間 1996年4月1日~(期限の定めなし)但し、(i)当事者の合意による場合、(ii)一方当事者の債務不履行、若しくは破産等を原因として本契約が解除される場合、(iii)ヤフー・ホールディングス・インクが競合するとみなす企業等によりヤフー㈱の株式の3分の1以上が買収された場合、または(ⅳ)ヤフー㈱につき合併、買収等される場合において、その合併、買収等される前のヤフー㈱の株主が合併、買収等された後の会社の議決権の過半数を維持できない場合(但し、ヤフー・ホールディングス・インクの同意がある場合を除く)においては本契約は終了する。契約相手先 ヤフー・ホールディングス・インク主な内容① ヤフー・ホールディングス・インクのヤフー㈱に対する下記のライセンスの許諾・日本市場のためにカスタマイズされローカライズされたヤフー・ホールディングス・インクの情報検索サービス等(以下、日本版情報検索サービス等という)の使用複製等に係る非独占的権利・ヤフー・ホールディングス・インクの商標等の日本における利用等にかかる非独占的権利・ヤフー・ホールディングス・インクの商標等の日本における出版に関する利用等にかかる独占的権利・日本版情報検索サービス等の開発、商業利用、プロモーション等に係る全世界における独占的権利② ヤフー(株)が追加する日本固有のコンテンツのヤフー・ホールディングス・インクに対する全世界における利用にかかる非独占的権利の許諾(無償)③ ヤフー(株)のヤフー・ホールディングス・インクに対するロイヤルティの支払い(注) ロイヤルティの計算方法は、売上総利益から販売手数料を差し引いた金額の3%を支払金額としていましたが、2005年1月から、計算方法の見直しにより、下記に記載の計算式により支払金額を算定しています。ロイヤルティの計算方法 {(売上収益)-(広告販売手数料*) -(取引形態の異なる連結子会社における売上原価等)}×3%*広告販売手数料は連結ベース ② 「Yahoo!」ブランドは世界展開をしているため、当社グループは事業展開等において制約を受ける場合があります 当社グループでは「Yahoo! JAPAN」ブランドの確立と普及が、ユーザーと広告主をひきつけ当社グループの事業の拡大を図る上で重要であると考えています。インターネットサービスの増加および参入障壁の低さから、ブランド認知度の重要性は今後一層増加していくと思われます。特に他社との間で競争が激しくなってきた場合、「Yahoo! JAPAN」ブランドを確立し認知度を高めるための支出をより増やすことが必要となる可能性があります。 ブランド確立のための努力は海外のYahoo!グループ各社と協調し世界的に進めている部分がありますが、当社グループでは海外グループ各社の努力の成否について保証することはできません。海外グループ会社がブランドの確立・普及に失敗した場合、それに影響を受け当社グループのブランド力が弱まる可能性もあります。また、当社グループは海外グループ会社との契約の中で、排他的条項を認めているものがあります。その有効期間中、当社グループが特定の広告等を掲載できないことがあります。また、ブランドに関する権利の中核となる商標については全世界的にヤフー・ホールディングス・インクが出願、登録、維持を行っており、当社グループが日本で独自に必要とする分野において商標登録がなされていない可能性があります。 また、ドメイン名についても当社グループが必要とするドメイン名が第三者に取得され、希望するドメイン名が使用できない可能性や、「Yahoo! JAPAN」もしくは当社グループの提供しているサービス名に類似するドメイン名を第三者に取得され不正競争や嫌がらせ目的で使用される可能性があり、その結果、当社グループのブランド戦略に影響を与えたり、ブランドイメージが損なわれたりする可能性もあります。③ 検索サービスのシステム等は、グーグル・インク等に開発・運用・保守を委託しています 現在、当社グループではグーグル・インクの検索エンジンと検索連動型広告配信システムを利用しています。 今後当社グループとグーグル・インクとの関係の変動やグーグル・インクのサービス運営に何らかの支障が生じた場合、当社グループの業績やサービスの継続自体に影響を与える可能性があります。 ④ グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの業務提携契約の変更等が行われた場合には当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、検索エンジン(技術)や検索連動型広告配信システム(技術)等のサービスを提供するために、グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの間で次の内容の契約を締結しています。検索サービスは当社グループの重要な業績の柱の一つであるため、当該契約内容の変更等が行われた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。契約の名称 サービス提供契約 (GOOGLE SERVICES AGREEMENT)契約締結日 2014年10月21日契約期間 2019年3月31日まで契約相手先 グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッド主な内容① 相手方による検索技術および検索連動型広告配信技術の非独占的提供 相手方は、検索技術および検索連動型広告配信技術を非独占的にヤフー㈱に提供し、ヤフー㈱は、これらを用いて自らのブランドにてサービスを提供する。 ② 検索サービスの差別化 両者は、検索サービスによる検索結果について差別化するための付加的な機能を自由に開発・運用することができる。ヤフー㈱は、相手方が提供する検索結果を自らの判断で表示するか否かを決定することができる。 ③ ヤフー㈱の相手方に対するサービスフィーの支払い ヤフー㈱が提供を受けたサービスの対価は、ヤフー㈱のサイトから得られる金額を基準に年次に応じて定められた計算式によって算出される金額および所定の期間にヤフー㈱のサイトから得られる売上収益が一定金額を超過した場合に当該超過分を基準に計算式によって算出される金額の合計とする。ヤフー㈱がパートナーのサイトで利用したサービスの対価は、パートナーのサイトから得られる売上収益に年次毎に定められたレートを乗じた金額とする。 ⑤ 一部の広告商品では掲載インプレッション数等を保証しており、それを満たせなかった場合には補填等を行う必要があります 当社グループの広告商品には、掲載期間とインプレッション数を保証しているものがあり、その期間の長さや掲出頻度などにより広告料金を設定しています。しかしながら、インターネットとの接続環境に問題が生じたような場合や、システムに支障が生じた場合など、広告を掲載するのに必要なインプレッション数を確保できない場合は、掲載期間延長や広告掲載補填等の措置を講じなければならない等、当社グループの広告売上収益に影響を及ぼす可能性があります。 また、広告主の出稿ニーズはあるもののそれに合わせたサービスを提供できない場合、当社グループの広告売上収益獲得機会の損失につながると同時に広告主の出稿意欲の減退を招くことになり、当社グループの広告売上収益に影響を与える可能性があります。 ⑥ 動画系サービスや大容量広告の利用増加により、インターネット回線費用やインフラ設備投資が増加する可能性があります 当社グループでは「GYAO!」などの映像を配信するサービスを行っています。動画系サービスは文字と静止画像だけのサービスに比べインターネット回線の容量を多量に消費します。また、広告においてもブランドパネルやビデオ広告は、インタラクティブな広告を配信することが可能であり、同様にインターネット回線の容量を多量に消費します。これらのサービスは今後ますます利用が増加すると考えており、それに伴いインターネット回線に対する費用の増加や、配信に必要なサーバー等の設備に対する投資が増加する可能性があります。 (5) コンプライアンスに関わるリスク① コンプライアンス対策が有効に機能する保証はなく、コンプライアンス上の問題が発生する可能性があります 当社グループでは、企業価値の持続的な増大を図るにはコンプライアンスが重要であると認識しています。そのため当社グループでは、コンプライアンスに関する諸規程を設け、全役員および全従業員が法令、定款などを順守するための規範を定め、その徹底を図るため、イントラネット上に諸規程を明示し、定期的な社内研修を実施しています。 しかしながら、これらの取り組みにもかかわらずコンプライアンス上のリスクを完全に回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループのブランドイメージならびに業績に影響を与える可能性があります。(6) 管理・運営体制に関わるリスク① 業容拡大に伴い適切に人的資源が確保できない場合、または過剰に確保した場合、当社グループの事業の発展に影響がでる可能性があります当社グループでは、今後の業容拡大による広告営業や技術開発のための人員増強・体制強化に加えて、各種サービスの運用や品質向上のためのサポート、ならびに有料サービスについての課金管理・カスタマーサポート等、業務の多様化に対応するための増員も必要になります。 このような業務の拡大に対して適切かつ十分な人的・組織的な対応ができない場合は、当社グループのサービスの競争力の低下ならびにユーザーや「Yahoo!ショッピング」、「ヤフオク!」等の各ストア等とのトラブル、事業の効率性等を低下させる支障が発生する可能性があります。 また、人員の増強については業績等を勘案し注意深く行っていますが、これに伴い、人件費や賃借料等固定費が増加し、利益率の低下を招く可能性があります。 ② 社内のキーパーソンが退職した場合、当社グループの事業の発展に一時的な影響がでる可能性があります当社グループの事業の発展は、役職員、特にキーパーソンに依存している部分があります。キーパーソンには、執行役員をはじめ、各部署の代表者が含まれており、それぞれが業務に関して専門的な知識・技術を有しています。これらのキーパーソンが当社グループを退職した場合、適格な後任者の任命や採用に努めていますが、事業の継続、発展に一時的な影響が生じる可能性があります。 また、当社グループの人事施策の一環として採用しているストックオプション等の株式報酬施策は、一部の役職員に付与されていますが、有効に作用しなかった場合、役職員のモチベーション低下、さらには人材の流出を招く可能性があります。③ 競争優位性を確保するために知的財産権の保護を推進していますが、その効果が十分ではない可能性があります 当社グループでは、特許や著作権、デザイン、商標やドメインネームなど知的財産を重要な経営資源であり、競争上の優位性を発揮するための重要な要素の一つであると考え、適切に保護していく必要があると考えています。しかしながら、特許等の出願、特許権等の登録・維持には、人的資源の確保を含めて多額の費用と多くの時間を要します。また、特許等の出願に対して権利が付与されない場合や、特許権等に対して無効審判請求等がなされる場合があり、十分な保護が受けられない可能性があります。特許権等の知的財産権を保有していたとしても、これらの権利により競争上の優位性が直ちに保証されるわけではありません。当社グループが事業展開する領域での技術的革新は非常に速いため、特許権等の知的財産権による保護が限定的となる可能性があります。これらのような問題が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ④ 当社グループは多数の個人・法人のユーザーとの直接取引を行っているため、決済処理や問い合わせ対応等で費用が増加する可能性があります 当社グループの事業規模の拡大や、プロモーション広告・有料会員サービス・有料課金コンテンツ等への取り組みの強化により、当社グループでは、不特定多数の個人・法人のユーザーからの直接業績の機会が大きくなってきています。これら不特定多数のユーザーへの対応として、専門の担当部署を設置による管理体制の強化や、新たなシステムの導入による業務の効率化等の手段をとっています。しかしながら、これらの施策にもかかわらず、小口債権の増加とこれに伴う未回収債権の増加、クレジットカード決済に伴うトラブルの増加、債権回収コストの増加等、決済ならびに債権回収に関するリスクが増加する可能性があります。 また、ユーザーからの問い合わせも、サービス利用に関するもの、代金支払に関するもの、サービスや商品の返品・交換に関するもの、当社グループから第三者に委託している内容(物流・決済等)に関するもの等と、多岐にわたっています。当社グループでは、これらユーザーからの問い合わせに適切に対応できるよう、従業員の増強、組織管理体制の強化充実、業務の標準化・システム化の推進による効率化等を常に進めています。しかしながら、これらの施策充実に伴う費用の増大により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。加えて、これらの施策にもかかわらずユーザーの満足が十分に得られない可能性も否定できず、その場合にはブランドイメージが損なわれる等の理由により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。5. 関連当事者との関係に関わるリスク(1) 主要株主に関わるリスク① 親会社の方針転換や、主要株主の構成変更により、当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社はソフトバンクグループ(株)を親会社として、ヤフー・ホールディングス・インクの提供する「Yahoo!」ブランドでのインターネットポータルサービスの日本における事業を行っています。ソフトバンクグループ(株)等の関連当事者との関係は良好です。今後とも、関連当事者各社とは良好な関係を続けていきますが、各社の事業戦略方針の変更や、重要な関連当事者(とりわけ親会社をはじめとする資本上位会社)の変更等に伴い、当社グループのサービスや各種契約内容への影響や、関連当事者間の関係に変化が生じる可能性があり、その場合、当社グループのビジネスに影響を及ぼす可能性があります。② ソフトバンクグループ内の企業と当社グループの間で事業の競合がおこる可能性があります 当社はソフトバンクグループ(株)と共同で移動体通信事業や「Yahoo! BB」などの事業を行っていますが、ソフトバンクグループ(株)が当社のサービスと競合する会社に出資、提携した場合には、将来ソフトバンクグループ内において事業が競合することも考えられます。当社グループとしては、それらの会社との連携を検討するなどの対応を行っていきますが、当社グループの事業に何らかの影響を及ぼす可能性があります。(2) 連結グループに関わるリスク① 当社の連結グループ運営が適切に行えない場合、業績に影響を与える可能性があります 当社の子会社・関連会社については、その規模は様々で、内部管理体制の水準もその規模等に応じて様々なものとなっています。各社ともに、現状の業容の拡大に応じて適宜必要な人員の確保・組織体制の強化を図っていく方針ですが、これが適時に実現できない場合、当社グループの業績に支障をきたす可能性があります。 また、各社サービスの運営にあたっては、当社のサービスならびにネットワークシステムとの連携、当社からの人的支援等が不可欠となっており、現在は当社の関連する部門が各社との連携を密にしてその支援を実施していますが、当社ならびに子会社・関連会社各社の業容拡大等によりこれらの連携・支援を十分に行うことが困難な状況となる可能性もあり、その場合には各社の業務運営に影響を及ぼす可能性があります。 ② 当社グループが営む金融商品取引業および銀行業にかかるリスクについてa. 法的規制等について 当社は、2013年1月31日に、外国為替証拠金取引事業を営むワイジェイFX(株)を完全子会社化しました。ワイジェイFX(株)は、金融商品取引法に基づき、金融商品取引業者としての登録を受けており、金融商品取引法、関連政令、府令等の法令等の規制に従って業務を遂行しています。また、当社は、2018年2月1日に、(株)ジャパンネット銀行を連結子会社化しました。同社は、銀行業の免許を受け、銀行法その他関連法令・諸規則等に従って、インターネット専業銀行としての業務を行っています。また、同社は、付随業務等として、外国為替証拠金取引や投資信託商品の販売を行っていますが、これらについては、登録金融機関として、金融商品取引法、金融商品販売法その他の関連法令・諸規則等に従って、業務を遂行しています。 しかしながら、これらの規制に抵触する事態が発生した場合は、業務停止や登録抹消等の行政処分を受ける可能性があります。また、今後これらの規制が強化された場合にはコンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等により費用が増加し、またはサービスの業績性が低下するなどにより、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 b. 外国為替証拠金取引について 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引は、お客様がレバレッジコースごとに当社グループの定める所定の金額以上の証拠金を当社グループに預け入れることにより、取引を行うことができます。これにより、お客様は実際に預け入れた資金以上の金額の外国為替証拠金取引を行うことができることから、高い投資収益が期待できる半面、多大な投資損失を被る可能性があります。当社グループは、取引証拠金が所定の維持率を下回った際に、損失の拡大を防ぐために、当社グループの所定の方法により、強制的にお客様の保有するポジション(建玉)の全部を反対売買して決済する制度を設け、お客様の資産の保護に努めていますが、お客様が預け入れた資金以上の損失(超過損失)が発生し、お客様が不足分を支払うことができない場合、当社グループはお客様に対する債権の全部または一部について貸倒の損失を負う可能性があります。このような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 c. カウンターパーティについて 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引および外貨預金取引は、お客様と当社グループの相対取引ですが、お客様との取引から生じるリスクの減少を目的として、実績のある銀行、証券会社等複数の金融機関との間でカバー取引を行っています。しかしながら、当該金融機関による業務・財務状況の悪化等によりカバー取引が困難となった場合は、お客様に対するポジションのリスクヘッジが実行できない可能性があります。また、当該金融機関の経営破綻等により、当社グループが担保金として差し入れている資金の回収ができない可能性があります。このような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 d. 顧客資産の分別管理について 金融商品取引業者は、顧客資産が適切に維持されるよう、お客様から預かっている資産を自己の固有の財産と分別して管理することが義務付けられています。当社グループは、お客様から預かっている資産を大手金融機関に預け、当社グループの固有財産と区分して信託財産として管理し顧客資産を保全する体制を整えています。しかしながら、システム障害等による正しい資産の算出が不能となった場合、または不測の事態により分別管理ができない事態が生じた場合、業務停止や登録抹消等の行政処分が行われることがあり、当社グループの業績、財政状態および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 e. コンピューターシステム障害について 外国為替証拠金取引および銀行業について、当社グループは、システムの安定稼働および強化に努めていますが、何らかの要因によりシステム障害や不正アクセスが発生し、約款等に定める免責事項では補完できない損失がお客様に発生した場合、お客様の機会損失、当社グループの信用低下や損害賠償義務の負担等により、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 また、当社グループで利用している外国為替証拠金取引または銀行業に関するシステムに含まれるソフトウェアの中には当社グループがその著作権を保有していないものも存在していますが、当該著作権の利用に関して使用許諾を受けることで、事業運営に支障がない体制を構築、維持しています。万が一、当該使用許諾に関する契約の終了、当該著作権を保有する会社の経営破綻、その他何らかの理由で当該ソフトウェアが利用できなくなった場合には、当社グループの業績、財政状態および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 f. 外国為替市場の変動について 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引および外貨預金取引は、為替相場の変動がお客様の売買損益に多大な影響を及ぼします。従って、相場変動が当社グループのお客様に不利に働きお客様の損失が増大することにより、お客様の投資意欲の減退を招き、外国為替取引高が減少する可能性があります。当該事業の業績は外国為替取引高に依拠しているため、このような状況が長期化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、急激な為替変動により当社グループがカウンターパーティに対して、お客様のポジションのカバー取引が実行できない可能性があります。このような想定外の事態が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 g. 適合性の原則、取引開始基準等について 金融商品取引業者は、金融商品取引法上、お客様の実情に適合した取引を行うことが義務付けられており、当社グループが取扱う外国為替証拠金取引、投資信託商品販売、外貨預金取引は、お客様の取引開始時に適正なチェックを行っていますが、チェック不備等によりお客様が実情に適合していない取引を行った結果、行政当局からの処分等を受けるまたはお客様から訴訟を提起される可能性があります。 h. 犯罪による収益移転防止に関する法律について 2008年3月1日より、犯罪による収益の移転防止に関する法律が施行され、従来、金融機関が独自に行っていたお客様の本人確認および記録の保存を法律上の義務とし、顧客管理体制の整備を促すことにより、テロ資金や犯罪収益の追跡のための情報確保とテロ資金供与およびマネー・ロンダリング等の利用防止が定められています。お客様との間で外国為替証拠金取引や銀行取引を行うに際し、当社グループは、同法に基づき所定の書類等をお客様から徴収し、本人確認を実施するとともに本人確認記録および取引記録を保存しています。しかしながら、当社グループの業務管理が同法に適合していないという事態が発生した場合、もしくは今後新たな法的規制が設けられた場合には、当社グループの業績および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。i. 市場リスク・信用リスクについて(株)ジャパンネット銀行が保有する金融資産は、主として有価証券(国債・地方債・財投債・社債・投資信託等)であり、そのほかにも短期のコールローンおよび買入金銭債権を保有しています。これらは、それぞれの発行体の信用リスク、金利の変動リスク、為替の変動リスクおよび市場価格の変動リスクに晒されています。貸出金については、個人向けの非事業性ローンは全て保証会社の保証付貸出金であり直接的な信用リスクには晒されていませんが、事業性ローンについてはお客様の契約不履行によってもたらされる信用リスクに晒されています。同社の金融負債は、主として預金であり、またコールマネーによる資金調達を行う場合もあります。いずれの負債も、金利の変動リスクに晒されています。これらのリスクに対応するため、同社では、資産および負債の総合的管理(ALM)を行っており、資産・負債に対するリスク量上限の設定、その順守状況のモニタリング等により、その適切なコントロールに努めています。しかしながら、これらの対応にもかかわらず、景気の変動・国際関係の変化・大規模自然災害の発生等により、金融市況が大きく変動して、金利リスク・為替リスクが増大したり、株式や債券の価格が急騰落したり、業績の悪化による取引先の信用リスクが高まったりという事態に陥り、同社の経営成績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。j. 流動性リスクについて(株)ジャパンネット銀行には、短期もしくは期間の定めのない預金の受け入れにより資金を調達し、これを様々な期間の貸出金および有価証券の購入等により運用を行っているため、何らかの理由によりお客様の預金の引き出しが集中するようなことがあれば、調達と運用の期間ギャップが発生する可能性があり、したがって流動性リスクを負っています。これに対し、同社には、短期の要資金調達額に対して閾値を設定し、その順守状況を適時モニタリングするとともに、資金化が可能な運用資産の残高状況についてもモニタリングを行い、資金流動性に問題をきたさないよう十分な管理を行なっています。しかしながら、金融市場全体の混乱や、他金融機関の破綻等の影響により、想定の範囲を超える預金の流出が短期間に集中する怖れは皆無ではなく、そのような場合には、緊急の資金調達を不利な条件で行うことにより同社の業績性が悪化する可能性があり、また最悪の場合には資金繰りに支障をきたすことにより同社の事業の継続に影響を与える可能性があります。(3) その他の関連当事者に関わるリスク① ソフトバンク(株)との業務提携契約の変更等が行われた場合には当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、ソフトバンクグループ(株)の子会社であるソフトバンク(株)との間で、「Yahoo! BB」を始めとする各種通信関連サービスに関わるビジネスについて業務提携契約を締結しています。当該契約内容の変更等が行われた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。② 「Yahoo! BB」を始めとする各種通信関連サービスはソフトバンク(株)へ依存しているため、当社グループはソフトバンク(株)のサービス品質の影響を受ける可能性があります 当該各種通信関連サービスで、ソフトバンク(株)が業務を担当する部分が、間接的に当社グループの業績に影響する可能性が
FY2017|29,972 文字
4 【事業等のリスク】 当社グループの業績は、今後起こり得る様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。 以下には、本書提出時点での事業展開上のリスクとなる可能性がある主な事項を記載してあります。また当社グループがコントロールできない外部要因や、事業上のリスクとして具体化する可能性は必ずしも高くないとみられる事項を含め、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については積極的に開示しています。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生の予防および発生時の対応に努力する方針です。また、経営状況および将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えています。なお、以下の記載は当社への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありません。 (1) 市場動向・競合環境に係わるリスク① 経済・市場・ユーザー動向に係わるリスクa. 当社グループの事業の発展はインターネット関連市場の拡大と同調する側面があります 日本におけるインターネットの普及は1995年頃から本格化し、ブロードバンドの進展やスマートデバイスの進歩によりユーザー数および利用時間は継続的に増加しています。当社グループの事業は直接間接にインターネットに関連しているため、インターネット上の情報の流通または商業利用が今後も広く普及し、ユーザー数および利用時間が増加するとともにユーザーにとって快適な利用環境が実現・維持されることが、事業の発展にとっての基本的な条件となります。 しかし、将来的にユーザー数や利用時間の伸びの鈍化の可能性、インターネット利用を制約する規制やユーザーへの新たな負担が増える可能性、ユーザー数の増加や利用水準の高度化に対応した新しいプロトコルや技術標準の開発・適用等が適切に行われない可能性等、インターネット関連市場の継続的な拡大には、不透明な面があります。b. インターネットが広告媒体としての地位を維持・拡大できるかどうかは不確実です インターネットの広告ビジネスは、日本国内においては当社の事業開始とともに本格化しました。(株)電通の発表によると、2016年における年間のインターネット広告費は広告市場全体の20.8%を占めています。 当社グループでは、媒体としての価値を高めるため、各サービスの内容を充実させるとともに、主に広告事業においては、広告主や広告会社等各種関係者のインターネット広告に関する理解・評価を高められるよう、定期的にセミナーを開催する等の方法により啓発活動を実施し、広告主層の拡大・安定化に努めています。また、主にプロモーション広告(スポンサードサーチ、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)など)については、ユーザーの求めている情報と掲載される広告内容とのマッチング精度の向上に努め、ユーザーおよび広告主双方にとってメリットのある媒体となるよう努めています。 しかしながら、今後市場が期待以上に成長しない可能性や、成長のスピードが遅くなる可能性があり、期待した広告収入を得ることができず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。c. インターネットの広告媒体は短期的に、景気動向、ユーザーの動向の影響を受ける可能性があります 広告ビジネスは一般的に景気動向、ユーザーの動向の影響を非常に受けやすいこと、広告主との契約による広告掲載期間は通常比較的短期間であること、また、インターネットの利用には潜在的に短期変動することから、特に景気が悪化した場合、各企業は広告に係わる支出を優先的に削減する傾向があります。求人や不動産などのインターネットでの情報掲載ビジネスも、景気動向の影響を強く受けます。 その一方で、費用は人件費、賃借料等の固定的なものが多く、売上変動に応じた費用の調整が困難であるため、当社グループの利益は潜在的に変動性が高いといえます。d. インターネットの広告ビジネスは、大手広告主や広告会社の媒体別広告予算配分の影響を受ける可能性があります 大手広告主による広告の出稿の多くは広告会社を経由して行われ、インターネットやテレビ、新聞などの各媒体にどのように広告予算を配分するかは、広告主の意向や広告会社の裁量に依るところが大きくなっています。当社グループとしては広告媒体としての魅力を向上させるとともに、広告効果向上のための各種施策を実施していますが、これらの予算配分の動向が、当社グループの広告売上に影響を及ぼす可能性があります。e. 当社グループがモバイル広告の領域において、パソコンと同等の地位を獲得できるかは確実ではありません 近年、スマートデバイス等への広告配信が増加しています。当社グループとしてもスマデバファーストを掲げ、スマートデバイス向けサービスをパソコン向けサービスよりも優先して、これに対応していますが、スマートデバイスでの利用がさらに拡大した場合、ユーザー数や利用時間においてパソコンと同等の地位を獲得できず、全体として当社グループのシェアが低下する可能性があります。その場合、広告主からの出稿の伸びが鈍化し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。f. 当社グループの収益は、有料会員サービスのユーザー数の変化の影響を受ける可能性があります ユーザーは、ブロードバンドの進展により急速に増加し、それに伴い有料会員サービスの市場も拡大しました。しかしながら、将来的には、ユーザーの増加が頭打ちになることが予想されます。当社グループではそのような状況に備えるべく、日頃より各種サービスの顧客満足度を向上させ、利用度を高めるような様々な施策を実施していますが、様々な特典を享受できる「Yahoo!プレミアム」をはじめとする有料会員数の伸びが鈍化するおそれがあり、当社グループの収益に影響を与える可能性があります。g. インターネットの様々な有料サービスが継続的に利用されない、または、当社グループが提供する有料サービスが利用されない可能性があります 当社グループでは、映像やゲームなど、ユーザーのニーズに合った様々な有料コンテンツを配信しています。今後もユーザーの増加とともに、インターネットによる有料コンテンツの利用が増加していくものと思われますが、インターネット上での有料コンテンツ配信がユーザーの生活に浸透しない可能性があります。② 競合環境に係わるリスクa. 当社グループの各サービスには競合が存在するため、今後もインターネット業界において優位性を発揮し続けられるかどうかは不確実です 当社グループのサービスはポータルサイトとしての位置づけを主軸に、検索をはじめ、ニュースなどの各種情報提供、メールなどのツールの提供、ショッピングなどのEC(eコマース)、決済関連など、インターネットを通じ多数のサービスを提供しており、それぞれのサービスにおいての競合は多数存在しています。 このような環境のもと、当社グループが当業界において優位性を発揮し、一定の地位を確保・維持できるか否かについては不確実な面があります。また、価格競争や、顧客獲得に係わる費用の増大に伴う利益の減少の可能性があるほか、広告会社や情報提供者に対して支出する販売手数料や情報提供料等の増加を余儀なくされる可能性があり、これらが当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 また、当業界においては、設立間もない企業による新興サービスがユーザーの支持を集め急速に広まることがあります。当社グループでは、ユーザーの意見や動向を捉え、ユーザーの支持を集めることができるサービスを提供していく所存ですが、新興企業のサービスが当社グループのサービスに対する競合となる可能性や、競争優位性を発揮するための新規サービスの開発に費用がかかり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。③ 社会インフラや他社製品・サービスに係わるリスクa. 当社グループのサービスは、電力やインターネット回線等の社会インフラ、サーバー等の設備機器、ユーザーの情報端末やソフトウェアなどの他社の製品やサービスに依存しています 当社グループがサービスを提供するために必要な電力やインターネット回線等の社会インフラおよび、接続プロバイダ、サーバー等の設備機器、ユーザーのインターネット情報端末やソフトウェアなどは他社の製品やサービスであり、これらが良好に供給され稼動する事が、当社グループがサービスを適切に提供するための前提条件となっています。 特に、サーバー等の設備機器の稼動をはじめとして、当社グループのサービスの適切な提供は、電力の安定的な供給に大きく依存しています。停電や使用制限等で供給が不安定になる場合に備え、データセンターの二重化や自家発電設備の整備を進めるとともに、停電や使用制限等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう努めています。しかしながら、何らかの理由により事故発生後の業務継続、復旧がうまくいかず、当社グループのサービスが影響を受ける可能性があります。また、電気料金の変動が当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。 ブラウザーや、インターネットへ接続できるパソコンやスマートデバイス、テレビ、ゲーム機、カーナビなどの情報端末は、多種の製品が存在しています。しかしながら、一部の情報端末やソフトウェアには当社グループのサービスが未対応な場合があります。また、情報端末やソフトウェアの使用方法や設定内容などによっては、当社グループが発信する情報を適切に受けることができない場合があります。また、それらの機器やソフトウェア、サービスの仕様変更や料金変動、供給不足などにより、当社グループが発信する情報を適切に受けることができなくなる可能性や、ユーザーの利用頻度が減少したり、当社グループのサービス内容や収益に影響を及ぼしたりする可能性があります。④ 技術動向に係わるリスクa. 当社グループが提供するサービスは、当社グループが保有・利用するインターネット関連技術に依存し、新技術の登場や技術革新によって大きな影響を受ける可能性があります インターネット関連業界は参入者も多く競争の激しい市場であるとともに、新技術の登場や技術革新のスピードが速く、提供するサービスのライフサイクルが短いといった特徴を有しています。 インターネット関連業界での競争力を維持するために、当社グループはサービス内容の充実や新技術への対応を進めていますが、提供するサービスが陳腐化したり新技術への対応が遅れたりした場合、競合他社に対する競争力が低下する可能性があります。(2) 法的規制・制度動向に係わるリスク① 法的規制に係わるリスクa. 法令の制定や改正により、当社グループおよび当業界に影響が及ぶ可能性があります 当社グループの事業に関連し、様々な法的規制がかかっています。 当社グループは、各種法令を遵守するとともに、関係各所と協力し様々な施策や啓発活動等を実施しています。しかしながら、日本国内においては事件や事故等の発生に対して報道がなされた場合、何らかの法的規制をかけようとする動きが見られます。 法令の制定や改正により、当社グループの事業への影響や、法令を遵守するための費用が増加する可能性があり、また、インターネット業界の発展に影響を与える可能性があります。 b. 当社グループはプロバイダ責任制限法を遵守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります 「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(プロバイダ責任制限法)は民法上の不法行為責任の範囲を明確にしたものに過ぎず、インターネット上で情報の流通を仲介する事業者の責任を加重するものではありません。しかしながら、今後、情報の仲介者に対してより積極的に責任を追及すべきだという社会的な動きが生じた場合は、法改正および新たな法律の制定、または業界団体などによる自主規制等が行われることにより、当社グループの事業が制約される可能性があります。 c. 当社グループは電気通信事業法を遵守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります 当社グループが運営するインターネットを利用した情報通信サービスの中には、電気通信事業法および関連する省令等を遵守する義務を負うものがあり、これらの法令が改正された場合には当社グループの事業が制約される可能性があります。 d. 青少年インターネット環境整備法の成立により、インターネット業界の発展に影響が生じる可能性があります 当社グループでは、設立当初よりインターネットの健全な発展に貢献するよう各種対策等を行ってきており、未成年者を有害情報から保護する目的で、「Yahoo!きっず」の運営等の対策を行ってきました。2009年4月より「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(青少年インターネット環境整備法)が施行されましたが、この法律の内容と当社グループのビジネス内容から、事業への影響は軽微です。しかしながら、この法律は表現の自由への制約やフィルタリングの発展の阻害などへの課題が多く、日本国内のインターネット業界の発展に影響を与える可能性があり、結果的に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 e. EC(eコマース)に対して法的規制が行われた場合、当社グループの収益に影響を与える可能性があります 「ヤフオク!」においては、違法な物の出品や詐欺等が報告されることがあります。既に当社グループは、ブランド品出品者に対し、特定商取引法上の事業者に該当すると判断した場合、事業者としての表示義務を遵守するよう誘導し、遵守されない場合には、IDの削除措置を取っています。また他のインターネットオークション事業者と共同で「インターネットオークション自主ガイドライン」を策定し実施しているほか、「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会」の幹事会社として対策を積極的に行っています。またユーザー向けの啓発ページとして「知的財産権保護ガイド」を設置し、著作権、肖像権、商標権について解説することで、出品者だけでなく落札者への啓発活動も行っています。 また、出店者が増加している「Yahoo!ショッピング」においても、ガイドラインや利用規約に違反した出店者が増加したり、購入者からの取引上の被害報告が増加したりする可能性がありますが、こちらについても「ヤフオク!」の不正防止のノウハウやオペレーションを活用し、被害防止に努めています。 しかしながら、これらの施策が功を奏さず、今後も違法出品や詐欺等が報告されるようであれば、インターネット上の取引そのものを規制するような法律が制定される可能性があり、その内容によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 f. ソーシャルメディア型サービスに対して法的規制が行われた場合、当社グループの各サービスに対して影響を与える可能性があります ソーシャルメディア型サービスは、ユーザーからの投稿によって、コンテンツの掲載やコミュニケーションが行われるため、他人の知的財産権、名誉、プライバシーその他の権利等の侵害が生じる可能性があります。当社グループでは、これらの権利等の侵害に係わる投稿を禁止しており、著作権保護等の観点からパトロールによる違法コンテンツのチェックや、ユーザーからの違法コンテンツの報告、権利者からの削除依頼などを速やかに受け付け、対応を行っています。 しかしながら、これらの施策が功を奏さず、今後違法投稿が多数報告され、社会問題等になるようであれば、インターネット上のユーザー投稿サービスを規制するような法律が制定される可能性があり、その内容によっては、当社グループの各サービスに影響を与える可能性があります。g. 金融系サービスに係わる新たな法律の制定、または改正が行われた場合、当社グループの各サービスに対して影響を与える可能性があります 当社が運営する「Yahoo!マネー」において「資金決済法」の適用を受けています。そのため、資金決済法に基づき関東財務局に「資金移動業者」ならびに前払式支払手段における「第三者型発行者」として登録を行っています。 また、(株)ジャパンネット銀行との協業においては、関東財務局の許可を受けて、銀行代理業者として、円普通預金口座開設の媒介を行っています。 また、連結子会社であるワイジェイカード(株)において、クレジットカードおよびローンカードの発行を行っており、クレジットカードのリボルビング払い取引等については「割賦販売法」の適用を、クレジットカードのキャッシング取引やローンカードについては「貸金業法」、ならびに「利息制限法」の適用を受けています。このためワイジェイカード(株)は割賦販売法に基づき九州経済産業局に割賦販売業登録を、貸金業法に基づき、福岡財務支局に貸金業登録を行っています。なお、貸金業法の上限金利を利息制限法の上限金利まで引き下げる法改正により、利息制限法に定められた利息の上限金利を超過する部分に対して、不当利得として返還を請求される場合があり、ワイジェイカード(株)においては、保守的に見積もった引当金を積み立てているものの、返還請求が収益に影響を与える可能性があります。 これらの規制が改定される場合には、コンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等により費用が増加し、当社グループの収益に影響を与える可能性があります。 h. 当社グループは旅行業法を遵守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります 当社グループが運営する「Yahoo!トラベル」の中には、旅行業法および関連する省令等を遵守する義務を負うものがあり、これらの法令が改正された場合には当社グループの事業が制約される可能性があります。 i. 当社グループのビジネスは、法的規制に限らず、政府や省庁、地方自治体等からの指導や要請等の影響を受ける可能性があります 前述の法的規制の適用に限らず、政府や省庁、地方自治体等が行う指導や要請等に基づき、業界各社がインターネット上での情報流通やビジネスを自主規制することにより、当社グループのサービスや業績に影響を及ぼす可能性があります。 j. Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)などの広告において、行動履歴情報の収集や分析に制約が生じた場合、サービス内容に影響を与える可能性があります Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)などは、ユーザーの行動履歴情報を分析したり、広告したい商品やサービスに興味・関心をもつグループに対して広告を配信すること等により、広告主・ユーザー・インターネットメディア全てにとって効果的な広告となることを目指す広告商品です。 当社グループにおける行動履歴情報の収集や分析においては、ユーザーのプライバシー保護を重視しています。Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)などにおいては、ユーザー(厳密にはそのユーザーが使用するブラウザー)がYahoo! JAPANのどのようなサービスを閲覧したか、どのようなキーワードで検索したか、表示された広告とクリックの有無などの行動履歴情報を分析し、興味・関心の近いユーザー(ブラウザー)をグループ化するためだけに使用しており、特定のユーザーの興味・関心を分析しているわけではありません。 このように当社グループではユーザーのプライバシーを保護するための現在考えうる十分な施策を講じていますが、行動履歴情報の収集や分析に対してユーザーからの反発などが起こる可能性や、法的な規制が行われる可能性は皆無ではなく、その際には当社グループのブランドイメージが低下したり、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)などの広告が販売できなくなったりする事により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 訴訟等によるリスクa. 当社グループは検索サービスに表示される情報等について、情報の表示を望まない関係者等から損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、検索サービスに表示される情報について、「検索結果とプライバシーに関する有識者会議」において「表現の自由」や「知る権利」とプライバシーをいかにバランスよく実現するかを検討しました。その結果当社は検索結果の非表示措置の申告を受けた場合の対応について、2015年3月に自主基準を公表しました。この自主基準に基づき、検索サービスに表示される情報に対して申告を受けた場合には適切に対処することで、サービスの改善を図り、リスクの軽減に努めています。しかしながら、これらの施策が功を奏さず、当社グループが関係者より損害賠償等を求められる可能性があり、その場合には当社グループに相応の費用が発生したり、ブランドイメージが損なわれたりする等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。b. 当社グループはオークション詐欺の被害者から、損害賠償を請求される可能性があります 当社グループでは、より健全なオークションサイトを目指し、安全性の向上を目的とした対応として、2001年5月から有償での本人確認制度の導入、2004年7月から郵便物の送付による出品者の住所確認の導入、2005年11月から不正利用検知モデルを導入しました。また、違法出品の排除を行うパトロールチームの設置や、警察関係機関・著作権関係団体との提携を通じて、常に犯罪に係わる情報の提供やサービスの改善を図り、リスクの軽減に努めています。 「ヤフオク!」では、代金を送金したのに商品が届かなかったとして集団訴訟を起こされましたが、最高裁が上告を棄却したため、「ユーザー間のトラブル事例を紹介するなど注意喚起していた」とした当社の勝訴判決が2009年10月に確定しました。 しかしながら、今後も違法行為が発生し、当社グループの責任の有無にかかわらず、当社グループに対して訴訟を起こされる可能性があります。さらに、違法行為防止のためのシステム開発や管理体制を整えるための費用が増大し収益に影響がでる可能性もあります。 また、ユーザーが違法行為等により損害を被った場合には、一定金額までのお見舞金を当社グループが被害を受けたユーザーに支払うお見舞制度を実施しています。これにより、費用が増加する可能性があります。c. インターネット上の広告内容やリンク先ホームページ等について、関係者や行政機関等から当社グループに対してクレームや勧告、損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、広告内容および広告バナーのリンク先ホームページに関して、独自の掲載基準である「広告審査基準」を設定し、日本国内の法令に抵触しないよう自主的な規制を行っています。また、広告主との間で適用される約款によって、広告内容に関する責任の所在が広告主にあることを確認しています。また、ユーザーが自由に情報発信できる掲示板やブログ、オークション等のサービスについては、違法または有害な情報の発信の禁止と全責任がユーザーに帰属する旨を約款に明記するとともに、削除の権利を当社グループで持ち、約款に違反した情報を発見した場合には削除をしています。 以上のように、当社グループは自主的な規制によって違法または有害な情報の流通禁止やプライバシー保護について配慮しています。また、当社グループのサービスのユーザーに対して、インターネットの閲覧やインターネット上への情報発信はユーザーの責任において行うべきものであり、ホームページ等の閲覧や利用に伴う損害に関して当社グループは責任を負わない旨を掲示しています。しかし、これらの対応が十分であるとの保証はなく、当社グループが掲載する広告、リンク先の登録ホームページの内容、掲示板への投稿内容、オークションへの出品に関して、サービスのユーザーもしくはその他の関係者、行政機関等から、クレームや勧告を受けたり、損害賠償を請求されたりする可能性があります。その場合、ユーザーからの信頼が低下してユーザー数や利用時間が減少したり、サービスの停止を余儀なくされたりする可能性があります。d. 当社グループが他社から調達しているコンテンツの内容について、利害関係者から当社グループに対して損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、ニュース、気象情報、株価等の情報サービスや、映像、ゲーム等のコンテンツを他社から調達し、ユーザーに提供しています。2016年2月に「Yahoo! JAPAN メディアステートメント」を制定し、コンテンツ提供元とも「Yahoo! JAPAN メディアステートメント」が示す基本方針を共有することにより信頼性と品質の維持を図っています。コンテンツの内容についてはコンテンツ提供元が責任を負う契約とするとともに、利害関係者から指摘があった場合はコンテンツ提供元と速やかに検討の上対処しています。しかしながら、これらの施策を実施しているにもかかわらず、本来専らコンテンツ提供元の責任に帰すべき事項について、当社グループが利害関係者から損害賠償等を求められる可能性があり、その場合には当社グループに相応の費用が発生したり、ブランドイメージが損なわれたりすること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。e. 当社グループが制作に関与しているコンテンツの内容について、利害関係者から当社グループに対して損害賠償を請求される可能性があります 当社グループは、ニュース等の情報サービスの一部において、当社グループ自らが制作に関与したコンテンツをユーザーに提供しています。コンテンツの内容については、人権に配慮するとともに、社会規範や品位を守り、良質で信頼できる情報の提供を目指し、不正確な情報や、過剰に扇動的な表現、誤解を招く情報を届けることのないよう努めています。利害関係者から指摘があった場合は速やかに対処しています。しかしながら、これらの施策を実施しているにもかかわらず、当社グループが利害関係者から損害賠償等を求められる可能性や、損害賠償等を求められるに至らないまでも、当社グループに相応の費用が発生したりブランドイメージが損なわれたりすること等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。f. 第三者の責任に帰すべき領域に関して、当社グループが損害賠償請求等を求められる可能性があります ユーザーとの関係においては、「当社グループと提携する第三者の提供するサービス領域」および「当社グループの提供するサービス領域」についてユーザーが錯誤・混同することのないよう、利用規約や約款等を当社グループサイト上に掲載することにより、ユーザーの理解と同意を求める等の施策をとっています。しかしながら、これらの施策が功を奏さず、本来第三者の責任に帰すべき領域について当社グループがユーザーより損害賠償等を求められる可能性があり、その場合には当社グループに相応の費用が発生したりブランドイメージが損なわれたりする等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 「ヤフオク!」においては、出品される商品・サービスの選択、掲載の可否、入札の当否、売買契約の成立および履行等についてはすべてユーザーの責任で行われ、当社が責任を負わない旨を掲示しています。また同様に「Yahoo!ショッピング」においても、各ストアの活動内容、各ストアの取扱商品・サービスおよび各ストアページ上の記載内容、各ユーザーの各ストア取扱商品・サービスの購入の可否ならびに配送に関する損害、損失、障害については当社グループが責任を負わない旨を掲示しています。これらのサービスの内容に関して、サービスのユーザーおよび関係者からのクレームや損害賠償等の訴訟を起こされる可能性があり、その結果として、金銭的負担の発生や当社グループのブランドイメージが損なわれる等の理由により、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。さらに、国際裁判管轄に関する条約により、国外のユーザーとの関係で、国外での法的紛争に発展する可能性があります。g. 他社の保有する特許権・著作権等の知的財産権を侵害したとして、他社からクレームを受けたり損害賠償を請求される可能性があります 当社グループでは知的財産を重要な経営資源と考えており、専門の部署を設置し特許の調査や出願、社内への啓発活動などを行っています。 特許権は範囲が不明確であることから特許紛争の回避のために行う当社グループ自身の特許管理の費用が膨大となり、当社グループの収益に影響を及ぼす可能性があります。また、インターネット技術に関する特許権の地域的な適用範囲については不明確であり、国内の特許のみならず、海外の特許が問題となる可能性は否定できません。 また、当社グループが提供するサービスが他社の著作権等の知的財産権を侵害したり、当社グループ内において業務で使用するソフトウェア等が他社の権利を侵害したりすることについて、社内規則や社内教育などにより防止に努めています。しかしながら、結果的にこうした問題が起きてしまう可能性があります。その場合、損害賠償等の訴訟を起こされたり、多額のロイヤルティの支払いを余儀なくされたり、サービスの一部を提供できなくなる可能性があります。h. プロモーション広告において、不正クリック等による過剰請求に対し、損害賠償を請求される可能性があります 検索連動型広告やYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)などのプロモーション広告では、クリック数で広告料金や報酬が決定されることを悪用し、不正にクリック数を増やし、広告主に過剰な広告料金等を負担させるという問題が起こる可能性があります。米国では、その被害に遭った広告主が、集団でこのような広告商品を提供している企業に対して訴訟を提起するという事態が発生しています。当社グループでは、不正クリックをシステム的、または一部手作業にて調査・判別し、不正が疑われるクリックは広告料金や報酬の対象外とするなどの対策を行っていますが、今後、当社グループに対し、同様の訴訟を起こされる可能性や、これらの詐欺行為により当社グループのブランドイメージが損なわれ、業績に影響を及ぼす可能性があります。③ その他法制度に係わるリスクa. 当社グループではシステム開発やコンテンツ制作等を業務委託や外注している場合があり、労働者派遣法、下請法に抵触するような事態が発生した場合、当社グループに対する信用が失墜する可能性があります 当社グループでは労働者派遣法、下請法について従業員の入社時および入社後も定期的に研修を実施し、これらの法令を遵守し業務・取引を行うよう教育活動を行っています。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらずこれらの法令に抵触する事態が発生した場合、当社グループに対する信用が失墜し業績に影響を与える可能性があります。b. 会計基準および税制の変更が行われた場合、当社グループの損益に影響がでる可能性があります 近年、会計基準に関する国際的なルール整備の流れがある中で、当社は基準の変更などに対して適切かつ速やかな対応を行ってきました。しかしながら、将来において会計基準や税制の大きな変更があった場合には、当社グループの損益に影響がでる可能性があります。(3) 災害・有事に係わるリスク① 災害等によるリスクa. 災害等により、当社グループの業務が中断ないしは継続不能となる可能性があります 当社グループの事業は、地震、火災等の自然災害や大規模事故、それらに伴う建造物の破損、停電、回線故障等の二次被害、また広範囲に発生する伝染病の影響を受けやすく、また当社グループのネットワークのインフラおよび人的資源は、大部分が東京に集中しています。当社グループでは、事故の発生やアクセスの集中にも耐えうるようにシステムの冗長化やデータセンターの二重化、分散化などの環境整備を進めるとともに、こうした事故等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう努めています。しかしながら、事前に想定していなかった原因・内容の事故等である場合や、広告主の事情による広告出稿の取り止め・出稿量減少が発生した場合、ユーザーが当社グループの有料サービスを利用できなくなった場合等、何らかの理由により、事故等が発生した後の業務継続、復旧がうまく行かず、当社グループの事業、業績、ブランドイメージ等に影響がでる可能性があります。また、当社グループが所有する建物に起因する火災等の災害発生時には、その再建や、周辺への補償等を含めた対策のため、業績等に影響がでる可能性があります。② 有事に係わるリスクa. 有事の際には、当社グループの業務が中断ないしは継続不能となる可能性があります 通常の国際政治状況・経済環境の枠組みを大きく変えるような国際紛争・テロ事件等の勃発といった有事には、当社グループの事業に大きな影響があるものと考えられます。 具体的には、これら有事の影響により、当社グループサイトの運営が一時的に制限されてその結果広告配信が予定通り行えない状況となったり、広告主の事情による広告出稿の取止め・出稿量減少が発生した場合や、アクセスインフラが断絶状態に陥ったり、ユーザーが当社グループの有料サービスを利用できなくなった場合は、売上が減少する可能性があり、また特別の費用負担を強いられる可能性があります。また、米国やその他の国・地域との通信や交通に障害が発生した場合には、それらの国・地域の業務提携先との連携に支障が生じる等の理由により、事業運営ならびに収益に影響を与えるリスクがあります。また、事業所が物理的に機能不全に陥るような事態となったり、当社グループの事業に関連が高い企業(インターネット接続、データセンター等に関連する企業)が同様の状況に陥ったりするようなことがあれば、当社グループのいくつかのサービスの継続が不可能となる可能性もあります。(4) 事業運営に係わるリスク① 経営方針・事業戦略に係わるリスクa. 当社グループの戦略が、マーケットニーズ等の変化に応じて迅速かつ柔軟に策定・推進できない場合、競争上の優位性が損なわれる可能性があります 当社グループでは、目標とする経営指標のうち、特にユーザー数とユーザー1人当たりの利用時間の増加を目指しスマートデバイスを中心とした戦略を推進しています。これらの戦略はマーケットやパートナーのニーズ、技術や競合の動向の変化に応じて迅速かつ柔軟に変更していく所存です。 しかしながら、これらの戦略が迅速かつ適切に変更できない、もしくは、戦略の推進が遅延する等の理由により、競争上の優位性が損なわれる可能性があります。② 技術開発・改良に係わるリスクa. 新たな戦略やビジネスを開発し、ユーザーのニーズを満たすため研究開発に取り組んでいますが、的確にユーザーのニーズを捉えられない可能性や、研究開発の失敗、遅延の可能性があります 当社グループは、ユーザーの増加・多様化に対応するため、新たなビジネスを戦略的に開発し、ユーザーのニーズを満たすコンテンツやサービスを提供することで、当社グループの競争優位性を維持していきたいと考えています。その一環として2007年4月にYahoo! JAPAN研究所を設立しました。これらには、一定の研究開発費用が発生していますが、予想以上に費用が発生してしまう可能性や、開発までに要する時間等の面で競争力の低下を招く可能性があります。 インターネット関連業界は参入者も多く競争の激しい市場であるとともに、技術革新が常態である、変化のスピードが速い、提供するサービスのライフサイクルが短い等の特性を有しています。そのため、当社グループとしては、専門知識・技術を有する従業員の採用や、実績のある外部業者との協業により、業務の効率化を図り、常に市場ニーズの変化に迅速に対応可能となるようサービス企画・システム開発体制を整備していく所存です。しかしながら、研究開発が失敗・遅延する、予想以上に費用が発生する、ユーザーのニーズを捉えられず効果が見込めない等により、期待通りの利益を得られない可能性や、これらの開発に資源が集中することにより、他サービスの開発・運営に支障をきたす可能性があります。また、技術上・運営上の問題に対して、当社グループに対し損害賠償が求められる可能性があります。b. 提供しているサービスの継続的な改善が適切に行われない場合、当社グループのサービスが陳腐化する可能性があります インターネット業界は技術や市場の変化が激しく、新しいサービスも次々と誕生してきています。そのような状況の中、当社グループのサービスが競争優位性を維持向上していくためには、ユーザーエクスペリエンスを絶えず向上することが重要と考えています。ユーザーエクスペリエンスの向上には、ユーザーとサービスの接点である表示や操作に係わる視認性やデザイン、操作性の向上に始まり、検索や情報サービスなどの応答結果がユーザーの求めている情報や好みにどれだけ近いかという情報のマッチング精度の向上、結果の応答速度やフィーリングの向上など多岐にわたる継続的な改善を必要とします。 当社グループではこれらのサービスの改善に対する投資を継続的に行う必要があり、これらの投資が適切に行われない場合には、サービスの競争優位性やブランドイメージの低下につながる可能性や、サービス改善への費用の増加に伴い、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、サービスの改善やリニューアルにあたっては、それによる効果について事前に十分な調査やテストを行っていますが、期待していた効果とは逆にユーザーの減少やページビューの低下を引き起こす可能性もあり、広告販売等への影響から業績に影響を及ぼす可能性があります。c. 設備投資の計画策定や実行が適切に行われなかった場合、サービスの品質が低下したり、逆に過剰投資で費用が増加する可能性があります 当社グループでは、今後予想される事業規模の拡大に伴い、ユーザーのニーズに合った良質なサービスを提供していくために、継続的な設備計画を有しています。インターネットのユーザー層がさらに拡大し、デバイスの多様化が促進され、場所や端末の制約が無くなっていくことによって、より多くのアクセスの集中や短時間での大量のデータ送受信に十分に対応可能なネットワーク関連設備を逐次整備充実していく必要があります。当社グループでは大規模データセンターを保有することで、安定的、効率的なサーバーの運用とコストダウンを進めています。 また大量の通信トラフィックをスムーズにコントロールするためのシステムやネットワークの構築、決済機能や顧客情報の管理のためのセキュリティ面の強化、ユーザーからの問い合わせの増加・多様化に適切に対応するためのシステムの強化充実、ビッグデータの活用等、今後は従来にも増して大規模な設備投資をタイミングよく実施していく必要性がより高まるものと予想されます。加えて、業容拡大に必要なオフィススペースの確保・拡充のための設備投資も継続的に必要となるものと勘案されます。 これらの設備投資の実行に関しては、中長期的な費用対効果の検証を十分に行い、システム開発ならびに機器購入にかかる費用の適正化に注力することにより、必要以上の資金支出を発生させないよう留意します。 当社グループは今後の業績拡大により、かかる費用ならびに資金支出の増加を吸収するのに十分な利益を計上し営業キャッシュフローを獲得できるものと考えていますが、設備投資の効果が十分に得られない場合には、当社グループの利益ならびにキャッシュ・フローに影響を及ぼす可能性があります。またインターネット関連業界では技術革新やユーザーのニーズの変化が著しいことから、投資した設備の利用可能期間も当初想定より短くなってしまう可能性があり、その結果、償却期間が短縮され、年度当たりの減価償却費負担が現状よりも高水準で推移することや、既存設備の除却等により通常の水準を超える一時的な損失が発生する可能性があります。d. 多様なインターネット接続端末のそれぞれに適切にサービスを提供できなかった場合、当社グループの事業の発展に影響がでる可能性があります 近年、インターネットにアクセスできる情報端末の種類は増え、パソコンをはじめ、スマートデバイス、ゲーム機、テレビ、カーナビなど、パソコン以外の情報端末によるインターネットへの接続環境がさらに拡大しています。それに伴い当社グループのサービスへの接触機会を増やし、サービスの利用度を高めていく施策として、様々な情報端末からのインターネット利用を促進しています。これに伴って、次のようなリスクが存在すると考えられます。 様々な情報端末へ当社グループのサービスを提供するためには、それらの情報端末を開発している企業との協力のもと、情報端末への情報伝達の規格に当社グループが参入できる必要があります。よって、その規格への参入ができなかった場合には、その情報端末に対してのサービス提供ができなくなる可能性があります。 各情報端末から当社グループサイトへの接続の容易さは競争力の重要な要素の一つです。様々な情報端末において接続性を確保できるよう各社と協力していく所存ですが、接続性を確保できない場合、当社グループの競争力が低下する可能性があります。また、接続性の確保において予想以上の費用がかかることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 加えて、それぞれの情報端末には固有の特徴、例えば画面表示の大きさや入力装置の違いなどがあります。当社グループでは、情報端末に応じて当社グループサイトを最適化し、情報提供を行っていますが、最適化に予想以上の時間を要する可能性や、各情報端末専用に構築された他社のサービスに比べ見劣りしてしまうことで、競争力が低下する可能性があります。また、その最適化に予想以上の費用がかかることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。e. 広告商品の多様化に適切に対応できない場合、広告売上に影響を与える可能性があります インターネットメディアにおいては、様々な広告手法による新たな広告商品が出現しています。当社グループでは、掲載期間や掲出インプレッション数を保証した広告商品や映像と音声で表現されるビデオ広告、マウスオンなどユーザーのアクションによる表示領域のエキスパンドなど、多彩な広告表現が可能なリッチ広告、Yahoo! JAPANのマルチビッグデータとメディアをフル活用することができるYahoo!プレミアムDSP、Yahoo! JAPANをはじめとした主要提携サイトに広告を掲載し、効果的にアプローチできるプロモーション広告(スポンサードサーチ、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)他)など、広告主のニーズに合わせた各種広告商品を開発し販売しています。また、ユーザーの行動履歴や検索キーワード、属性、配信地域等の情報を加味して広告配信を行う「ターゲティング広告」や、広告掲載場所のページ内容に、前述の行動履歴等の情報や、配信時間等を加味して広告配信を行う「インタレストマッチ」、各媒体の広告スペースを合わせて配信し各媒体単体では到達できない広いリーチをもった広告商品である「アド・ネットワーク」などの広告手法による商品も開発し、販売しています。 しかしながら、今後のさらなるインターネット広告手法の進化に対応できない場合、広告収入の減少が見込まれるほか、新たな広告商品の開発費用の負担や、新しい手法による広告商品を取扱っている企業との提携による費用がかさみ、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。③ 新規事業、新規サービスに係わるリスクa. 当社グループは事業やサービスの多様化を進めていますが、これらの新規事業やサービスが収益に貢献しない可能性があります 当社グループでは、その事業基盤をより強固なものとし、良質なサービスを提供することを目的として、今後も事業内容の多様化や新規事業への取り組みをさらに進めていく予定ですが、これらを実現するためには、人材の採用・設備の増強・研究開発費の発生等の追加的な支出が発生する可能性があります。 また、これらの事業が安定して収益を生み出すにはしばらく時間がかかることが予想されるため、結果として当社グループ全体の利益率が一時的に低下する可能性があります。さらに、これらの事業が必ずしも当社グループの目論見通りに推移する保証はなく、その場合には追加的な支出分についての回収が行えず、当社グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。④ 提供しているサービスに係わるリスクa. 検索サービスのシステム等は、グーグル・インク等に開発・運用・保守を委託しています 現在、当社グループではグーグル・インクの検索エンジンと検索連動型広告配信システムを利用しています。 今後当社グループとグーグル・インクとの関係の変動やグーグル・インクのサービス運営に何らかの支障が生じた場合、当社グループの業績やサービスの継続自体に影響を与える可能性があります。 b. グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの業務提携契約の変更等が行われた場合には当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、検索エンジン(技術)や検索連動型広告配信システム(技術)等のサービスを提供するために、グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの間で次の内容の契約を締結しています。検索サービスは当社グループの重要な収益の柱の一つであるため、当該契約内容の変更等が行われた場合には、当社グループの収益に影響を与える可能性があります。契約の名称 サービス提供契約 (GOOGLE SERVICES AGREEMENT)契約締結日 2014年10月21日契約期間 2019年3月31日まで契約相手先 グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッド主な内容① 相手方による検索技術および検索連動型広告配信技術の非独占的提供 相手方は、検索技術および検索連動型広告配信技術を非独占的にヤフー(株)に提供し、ヤフー(株)は、これらを用いて自らのブランドにてサービスを提供する。 ② 検索サービスの差別化 両者は、検索サービスによる検索結果について差別化するための付加的な機能を自由に開発・運用することができる。ヤフー(株)は、相手方が提供する検索結果を自らの判断で表示するか否かを決定することができる。 ③ ヤフー(株)の相手方に対するサービスフィーの支払い ヤフー(株)が提供を受けたサービスの対価は、ヤフー(株)のサイトから得られる金額を基準に年次に応じて定められた計算式によって算出される金額および所定の期間にヤフー(株)のサイトから得られる売上が一定金額を超過した場合に当該超過分を基準に計算式によって算出される金額の合計とする。ヤフー(株)がパートナーのサイトで利用したサービスの対価は、パートナーのサイトから得られる売上に年次毎に定められたレートを乗じた金額とする。 c. 一部の広告商品では掲載インプレッション数等を保証しており、それを満たせなかった場合には補填等を行う必要があります 当社グループの広告商品には、掲載期間とインプレッション数を保証しているものがあり、その期間の長さや掲出頻度などにより広告料金を設定しています。しかしながら、インターネットとの接続環境に問題が生じたような場合や、システムに支障が生じた場合など、広告を掲載するのに必要なインプレッション数を確保できない場合は、掲載期間延長や広告掲載補填等の措置を講じなければならない等、当社グループの広告売上に影響を及ぼす可能性があります。 また、広告主の出稿ニーズはあるもののそれに合わせたサービスを提供できない場合、当社グループの収益獲得機会の損失につながると同時に広告主の出稿意欲の減退を招くことになり、当社グループの広告売上に影響を与える可能性があります。d. 動画系サービスや大容量広告の利用増加により、インターネット回線費用やインフラ設備投資が増加する可能性があります 当社グループでは「GYAO!」などの映像を配信するサービスを行っています。動画系サービスは文字と静止画像だけのサービスに比べインターネット回線の容量を多量に消費します。また、広告においてもブランドパネルやビデオ広告は、インタラクティブな広告を配信することが可能であり、同様にインターネット回線の容量を多量に消費します。これらのサービスは今後ますます利用が増加すると考えており、それに伴いインターネット回線に対する費用の増加や、配信に必要なサーバー等の設備に対する投資が増加する可能性があります。⑤ コンプライアンスに係わるリスクa. コンプライアンス対策が有効に機能する保証はなく、コンプライアンス上の問題が発生する可能性があります 当社グループでは、企業価値の持続的な増大を図るにはコンプライアンスが重要であると認識しています。そのため当社グループでは、コンプライアンスに関する諸規程を設け、全役員および全従業員が法令、定款などを遵守するための規範を定め、その徹底を図るため、イントラネット上に諸規程を明示し、定期的な社内研修を実施しています。 しかしながら、これらの取り組みにもかかわらずコンプライアンス上のリスクを完全に回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、当社グループのブランドイメージならびに業績に影響を与える可能性があります。⑥ 管理・運営体制に係わるリスクa. 業容拡大に伴い適切に人的資源が確保できない場合、または過剰に確保した場合、当社グループの事業の発展に影響がでる可能性があります 当社グループでは、今後の業容拡大による広告営業や技術開発のための人員増強・体制強化に加えて、各種サービスの運用や品質向上のためのサポート、ならびに有料サービスについての課金管理・カスタマーサポート等、業務の多様化に対応するための増員も必要になります。 このような業務の拡大に対して適切かつ十分な人的・組織的な対応ができない場合は、当社グループのサービスの競争力の低下ならびにユーザーや「Yahoo!ショッピング」、「ヤフオク!」等の各ストア等とのトラブル、事業の効率性等を低下させる支障が発生する可能性があります。 また、人員の増強については業績等を勘案し注意深く行っていますが、これに伴い、人件費や賃借料等固定費が増加し、利益率の低下を招く可能性があります。b. 社内のキーパーソンが退職した場合、当社グループの事業の発展に一時的な影響がでる可能性があります 当社グループの事業の発展は、役職員、特にキーパーソンに依存している部分があります。キーパーソンには、執行役員をはじめ、各部署の代表者が含まれており、それぞれが業務に関して専門的な知識・技術を有しています。これらのキーパーソンが当社グループを退職した場合、適格な後任者の任命や採用に努めていますが、事業の継続、発展に一時的な影響が生じる可能性があります。 また、当社グループの人事施策の一環として採用しているストックオプションは、一部の役職員に付与されていますが、有効に作用しなかった場合、役職員のモチベーション低下、さらには人材の流出を招く可能性があります。c. 競争優位性を確保するために知的財産権の保護を推進していますが、その効果が十分ではない可能性があります 当社グループでは、特許や著作権、デザイン、商標やドメインネームなど知的財産を重要な経営資源であり、競争上の優位性を発揮するための重要な要素の一つであると考え、適切に保護していく必要があると考えています。しかしながら、特許等の出願、特許権等の登録・維持には、人的資源の確保を含めて多額の費用と多くの時間を要します。また、特許等の出願に対して権利が付与されない場合や、特許権等に対して無効審判請求等がなされる場合があり、十分な保護が受けられない可能性があります。特許権等の知的財産権を保有していたとしても、これらの権利により競争上の優位性が直ちに保証されるわけではありません。当社グループが事業展開する領域での技術的革新は非常に速いため、特許権等の知的財産権による保護が限定的となる可能性があります。これらのような問題が生じた場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。d. 当社グループは多数の個人・法人のユーザーとの直接取引を行っているため、決済処理や問い合わせ対応等で費用が増加する可能性があります 当社グループの事業規模の拡大や、プロモーション広告・有料会員サービス・有料課金コンテンツ等への取り組みの強化により、当社グループでは、不特定多数の個人・法人のユーザーからの直接収益の機会が大きくなってきています。これら不特定多数のユーザーへの対応として、専門の担当部署を設置による管理体制の強化や、新たなシステムの導入による業務の効率化等の手段をとっています。しかしながら、これらの施策にもかかわらず、小口債権の増加とこれに伴う未回収債権の増加、クレジットカード決済に伴うトラブルの増加、債権回収コストの増加等、決済ならびに債権回収に関するリスクが増加する可能性があります。 また、ユーザーからの問い合わせも、サービス利用に関するもの、代金支払に関するもの、サービスや商品の返品・交換に関するもの、当社グループから第三者に委託している内容(物流・決済等)に関するもの等と、多岐にわたっています。当社グループでは、これらユーザーからの問い合わせに適切に対応できるよう、従業員の増強、組織管理体制の強化充実、業務の標準化・システム化の推進による効率化等を常に進めています。しかしながら、これらの施策充実に伴う費用の増大により、当社グループの収益に影響を与える可能性があります。加えて、これらの施策にもかかわらずユーザーの満足が十分に得られない可能性も否定できず、その場合にはブランドイメージが損なわれる等の理由により、当社グループの収益に影響を与える可能性があります。(5) 関連当事者との関係に係わるリスク① 主要株主に係わるリスクa. 親会社の方針転換や、主要株主の構成変更により、当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社はソフトバンクグループ(株)を親会社として、ヤフー・インクの提供する「Yahoo!」ブランドでのインターネットポータルサービスの日本における事業を行っています。ソフトバンクグループ(株)やヤフー・インク等の関連当事者との関係は良好です。今後とも、関連当事者各社とは良好な関係を続けていく所存ですが、各社の事業戦略方針の変更や、重要な関連当事者(とりわけ親会社をはじめとする資本上位会社)の変更等に伴い、当社グループのサービスや各種契約内容への影響や、関連当事者間の関係に変化が生じる可能性があり、その場合、当社グループのビジネスに影響を及ぼす可能性があります。 なお、主要株主であるソフトバンクグループ(株)とヤフー・インクの間で株主間契約が結ばれており、当社の株式の売買等においては、一定の制限等が設けられています。b. ソフトバンクグループ内の企業と当社グループの間で事業の競合がおこる可能性があります 当社はソフトバンクグループ(株)と共同で移動体通信事業や「Yahoo! BB」などの事業を行っていますが、ソフトバンクグループ(株)が当社のサービスと競合する会社に出資、提携した場合には、将来ソフトバンクグループ内において事業が競合することも考えられます。当社グループとしては、それらの会社との連携を検討するなどの対応を行っていきますが、当社グループの事業に何らかの影響を及ぼす可能性があります。 c. ヤフー・インクとのライセンス契約は、当社グループの事業にとって重要な契約であり、契約内容の変更等が行われた場合には当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、設立母体のひとつであるヤフー・インクとの間に次の内容の契約を締結しています。当社グループが提供する情報検索サービス等に関連する商標、ソフトウェア、ツール等(以下、商標等)のほとんどはヤフー・インクが所有するものであり、当社グループはヤフー・インクより当該商標等の利用等の許諾を得て事業を展開しています。従って、当該契約は当社グループの事業の根幹に係わる重要な契約と考えられ、当該契約内容の変更等が行われた場合には、当社グループの事業や収益に影響を与える可能性があります。契約の名称 ヤフージャパン ライセンス契約 (YAHOO! JAPAN LICENSE AGREEMENT)契約締結日 1996年4月1日契約期間 1996年4月1日~(期限の定めなし)但し、当事者の合意による場合、一方当事者の債務不履行、若しくは破産等を原因として本契約が解除される場合、ヤフー・インクが競合するとみなす企業等によりヤフー(株)の株式の3分の1以上が買収された場合、または合併、買収等によりヤフー・インクおよびソフトバンクグループ(株)がヤフー(株)において議決権の過半数を維持できない場合(但し、ヤフー・インクの同意がある場合を除く)においては本契約は終了する。契約相手先 ヤフー・インク主な内容① ヤフー・インクのヤフー(株)に対する下記のライセンスの許諾・日本市場のためにカスタマイズされローカライズされたヤフー・インクの情報検索サービス等(以下、日本版情報検索サービス等という)の使用複製等に係る非独占的権利・ヤフー・インクの商標等の日本における利用等にかかる非独占的権利・ヤフー・インクの商標等の日本における出版に関する利用等にかかる独占的権利・日本版情報検索サービス等の開発、商業利用、プロモーション等に係る全世界における独占的権利② ヤフー(株)が追加する日本固有のコンテンツのヤフー・インクに対する全世界における利用にかかる非独占的権利の許諾(無償)③ ヤフー(株)のヤフー・インクに対するロイヤルティの支払い(注) ロイヤルティの計算方法は、売上総利益から販売手数料を差し引いた金額の3%を支払金額としておりましたが、2005年1月から、計算方法の見直しにより、下記に記載の計算式により支払金額を算定しています。ロイヤルティの計算方法{(連結売上高)-(広告販売手数料*)-(取引形態の異なる連結子会社における売上原価等)}×3%*広告販売手数料は連結ベース d. 「Yahoo!」ブランドは世界展開をしているため、当社グループは事業展開等において制約を受ける場合があります 当社グループでは「Yahoo! JAPAN」ブランドの確立と普及が、ユーザーと広告主をひきつけ当社グループの事業の拡大を図るうえで重要であると考えています。インターネットサービスの増加および参入障壁の低さから、ブランド認知度の重要性は今後一層増加していくと思われます。特に他社との間で競争が激しくなってきた場合、「Yahoo! JAPAN」ブランドを確立し認知度を高めるための支出をより増やすことが必要となる可能性があります。 ブランド確立のための努力は海外のYahoo!グループ各社と協調し世界的に進めている部分がありますが、当社グループでは海外グループ各社の努力の成否について保証することはできません。海外グループ会社がブランドの確立・普及に失敗した場合、それに影響を受け当社グループのブランド力が弱まる可能性もあります。また、当社グループは海外グループ会社との契約の中で、排他的条項を認めているものがあります。その有効期間中、当社グループが特定の広告等を掲載できないことがあります。また、ブランドに関する権利の中核となる商標については全世界的にヤフー・インクが出願、登録、維持を行っており、当社グループが日本で独自に必要とする分野において商標登録がなされていない可能性があります。 また、ドメイン名についても当社グループが必要とするドメイン名が第三者に取得され、希望するドメイン名が使用できない可能性や、「Yahoo! JAPAN」もしくは当社グループの提供しているサービス名に類似するドメイン名を第三者に取得され不正競争や嫌がらせ目的で使用される可能性があり、その結果、当社グループのブランド戦略に影響を与えたり、ブランドイメージが損なわれたりする可能性もあります。e. ヤフー・ネザーランズ、ヤフー・インクとの業務提携契約の変更等が行われた場合には当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、検索連動型広告等のサービスを提供するために、ヤフー・ネザーランズ、ヤフー・インクとの間に次の内容の契約を締結しています。当該契約内容の変更等が行われた場合には、当社グループの収益に影響を与える可能性があります。契約の名称 サービス提供契約 (ADVERTISER AND PUBLISHER SERVICES AGREEMENT)契約締結日 2010年7月27日(当初契約日2007年8月31日)契約期間 2007年8月31日から2017年8月30日まで(10年間)契約相手先 ヤフー・ネザーランズ、ヤフー・インク主な内容① ヤフー・ネザーランズによる対象サービスの独占的提供広告関連サービスのうち契約で定められた手続きを経て対象サービスとなったものについて(検索連動型広告配信技術を除く)、ヤフー(株)およびヤフー(株)が50%超の議決権を有するヤフー(株)の子会社が日本国内において独占的に提供を受ける。但しヤフー(株)は、ヤフー・ネザーランズからの検索連動型広告配信技術の提供に拘束されることなく、第三者の検索技術、検索連動型広告配信技術を自由に選択、導入することができる。 ② ヤフー(株)のヤフー・ネザーランズに対するサービスフィーの支払い ヤフー(株)はヤフー・ネザーランズに対し、対象サービス(第三者から提供されるものも含む)を利用することで、ヤフー(株)もしくはヤフー(株)が20%以上の議決権を有する関連会社に発生したグロス売上に年次毎に定められたレートを乗じた金額を支払う。 ③ ヤフー(株)のオプション権 ヤフー(株)が希望する場合には、別途協議のうえヤフー・インクとマイクロソフト社との契約に基づき、ヤフー・インクが提供権を有する検索技術、検索連動型広告配信技術をヤフー・インクはヤフー(株)に非独占的に提供する。 ④ 移行 ヤフー(株)がヤフー・インクまたはマイクロソフト社以外の技術の採用をした場合には、ヤフー・ネザーランズは顧客データの移行等についてヤフー(株)に協力する。 ② 連結グループに係わるリスクa. 当社の連結グループ運営が適切に行えない場合、業績に影響を与える可能性があります 当社の子会社・関連会社については、その規模は様々で、内部管理体制の水準もその規模等に応じて様々なものとなっています。各社ともに、現状の業容の拡大に応じて適宜必要な人員の確保・組織体制の強化を図っていく方針ですが、これが適時に実現できない場合、当社グループの業績に支障をきたす可能性があります。 また、各社サービスの運営にあたっては、当社のサービスならびにネットワークシステムとの連携、当社からの人的支援等が不可欠となっており、現在は当社の関連する部門が各社との連携を密にしてその支援を実施していますが、当社ならびに子会社・関連会社各社の業容拡大等によりこれらの連携・支援を十分に行うことが困難な状況となる可能性もあり、その場合には各社の業務運営に影響を及ぼす可能性があります。b. 当社グループが営む外国為替証拠金取引事業にかかるリスクについて(a) 法的規制等について当社は、2013年1月31日に、外国為替証拠金取引事業を営むワイジェイFX(株)を完全子会社化しました。ワイジェイFX(株)は、金融商品取引法に基づき、金融商品取引業者としての登録を受けており、金融商品取引法、関連政令、府令等の法令等の規制に従って業務を遂行しています。 しかしながら、これらの規制に抵触する事態が発生した場合は、業務停止や登録抹消等の行政処分を受ける可能性があります。また、今後これらの規制が強化された場合にはコンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等により費用が増加し、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 (b) 外国為替証拠金取引について当社グループが取扱う外国為替証拠金取引は、お客様がレバレッジコースごとに当社グループの定める所定の金額以上の証拠金を当社グループに預け入れることにより、取引を行うことができます。これにより、お客様は実際に預け入れた資金以上の金額の外国為替証拠金取引を行うことができることから、高い投資収益が期待できる半面、多大な投資損失を被る可能性があります。当社グループは、取引証拠金が証拠金維持率50%を下回った際に、損失の拡大を防ぐために、当社グループの所定の方法により、強制的にお客様の保有するポジション(建玉)の全部を反対売買して決済する制度を設け、お客様の資産の保護に努めていますが、お客様が預け入れた資金以上の損失(超過損失)が発生し、お客様が不足分を支払うことができない場合、当社グループはお客様に対する債権の全部または一部について貸倒の損失を負う可能性があります。このような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 (c) カウンターパーティについて当社グループが取扱う外国為替証拠金取引は、お客様と当社グループの相対取引ですが、お客様との取引から生じるリスクの減少を目的として、実績のある銀行、証券会社等複数の金融機関との間でカバー取引を行っています。しかしながら、当該金融機関による業務・財務状況の悪化等によりカバー取引が困難となった場合は、お客様に対するポジションのリスクヘッジが実行できない可能性があります。また、当該金融機関の経営破綻等により、当社グループが担保金として差し入れている資金の回収ができない可能性があります。このような場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 (d) 顧客資産の分別管理について金融商品取引業者は、顧客資産が適切に維持されるよう、お客様から預かっている資産を自己の固有の財産と分別して管理することが義務付けられています。当社グループは、お客様から預かっている資産を大手金融機関に預け、当社グループの固有財産と区分して信託財産として管理し顧客資産を保全する体制を整えています。しかしながら、システム障害等による正しい資産の算出が不能となった場合、または不測の事態により分別管理ができない事態が生じた場合、業務停止や登録抹消等の行政処分が行われることがあり、当社グループの業績、財政状態および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 (e) コンピューターシステム障害について 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引は、システムの安定稼動および強化に努めていますが、何らかの要因によりシステム障害や不正アクセスが発生し、約款等に定める免責事項では補完できない損失がお客様に発生した場合、お客様の機会損失、当社グループの信用低下や損害賠償義務の負担等により、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 また、当社グループで利用している外国為替証拠金取引に関するシステムに含まれるソフトウェアの中には当社グループがその著作権を保有していないものも存在していますが、当該著作権の利用に関して使用許諾を受けることで、事業運営に支障がない体制を構築、維持しています。万が一、当該使用許諾に関する契約の終了、当該著作権を保有する会社の経営破綻、その他何らかの理由で当該ソフトウェアが利用できなくなった場合には、当社グループの業績、財政状態および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 (f) 外国為替市場の変動について当社グループが取扱う外国為替証拠金取引は、為替相場の変動がお客様の売買損益に多大な影響を及ぼします。従って、相場変動が当社グループのお客様に不利に働きお客様の損失が増大することにより、お客様の投資意欲の減退を招き、外国為替取引高が減少する可能性があります。当該事業の収益は外国為替取引高に依拠しているため、このような状況が長期化した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、急激な為替変動により当社グループがカウンターパーティに対して、お客様のポジションのカバー取引が実行できない可能性があります。このような想定外の事態が発生した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 (g) 適合性の原則、取引開始基準等について金融商品取引業者は、金融商品取引法上、お客様の実情に適合した取引を行うことが義務付けられており、当社グループが取扱う外国為替証拠金取引は、お客様の取引開始時に適正なチェックを行っていますが、チェック不備等によりお客様が実情に適合していない取引を行った結果、行政当局からの処分等を受けるまたはお客様から訴訟を提起される可能性があります。 (h) 犯罪による収益移転防止に関する法律について2008年3月1日より、犯罪による収益の移転防止に関する法律が施行され、従来、金融機関が独自に行っていたお客様の本人確認および記録の保存を法律上の義務とし、顧客管理体制の整備を促すことにより、テロ資金や犯罪収益の追跡のための情報確保とテロ資金供与およびマネー・ロンダリング等の利用防止が定められています。 当社グループが取扱う外国為替証拠金取引は、同法に基づき所定の書類等をお客様から徴収し、本人確認を実施するとともに本人確認記録および取引記録を保存しています。しかしながら、当社グループの業務管理が同法に適合していないという事態が発生した場合、もしくは今後新たな法的規制が設けられた場合には、当社グループの業績および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 ③ その他の関連当事者に係わるリスクa. ソフトバンク(株)との業務提携契約の変更等が行われた場合には当社グループの事業に影響を与える可能性があります 当社は、ソフトバンクグループ(株)の子会社であるソフトバンク(株)との間で、「Yahoo! BB」を始めとする各種通信関連サービスに係わるビジネスについて業務提携契約を締結しています。当該契約内容の変更等が行われた場合には、当社グループの収益に影響を与える可能性があります。b. 「Yahoo! BB」を始めとする各種通信関連サービスはソフトバンク(株)へ依存しているため、当社グループはソフトバンク(株)のサービス品質の影響を受ける可能性があります当該各種通信関連サービスにおいては、ソフトバンク(株)が業務を担当する部分が、間接的に当社グループの業績に影響する可能性があります。ソフトバンク(株)による工事期間が遅延することにより、申込者へのサービスが提供できず、結果として売上の計上が遅れたりキャンセルにより売上機会を逸失したりする可能性があります。また、インフラ構築の失敗やサービス品質の問題により不具合があった場合に、一度獲得した会員が短期にサービスを解約してしまい当社グループの収益に影響を与える可能性もあります。(6) 財務・投融資に係わるリスク① 資金調達・金利変動に係わるリスクa. 「Yahoo!かんたん決済」においては、立替金を回収するまでの間、資金調達を行う可能性があります 「Yahoo!かんたん決済」は、「ヤフオク!」における商品売買取引後の当事者間での決済を、出品者(販売者)および落札者(購入者)の委託に基づき、当社が代行して行うものです。 当サービスにおいては、落札者がクレジットカードないしインターネットバンキングでの支払いを行った翌営業日~3営業日後に当社から出品者へ立替払いを実施するため、カード会社を束ねる取りまとめ金融機関との精算により当該立替分を回収するまでの間の資金調達が必要となる可能性があります。またサービスの拡大ペースが現在想定しているペースを大幅に上回る場合、必要資金を適切なコストで調達できない可能
FY2016|29,957 文字
4 【事業等のリスク】 当社グループ (以下、ヤフー)の業績は、今後起こり得る様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。 以下には、本書提出時点での事業展開上のリスクとなる可能性がある主な事項を記載してあります。またヤフーがコントロールできない外部要因や、事業上のリスクとして具体化する可能性は必ずしも高くないとみられる事項を含め、投資家の投資判断上重要と考えられる事項については積極的に開示しています。ヤフーは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、その発生の予防および発生時の対応に努力する方針です。また、経営状況および将来の事業についての判断は、以下の記載事項を慎重に検討したうえで行われる必要があると考えています。なお、以下の記載は当社(以下、ヤフー(株))への投資に関連するリスクすべてを網羅するものではありません。 Ⅰ 市場動向・競合環境に係わるリスク① 経済・市場・ユーザー動向に係わるリスク(イ) ヤフーの事業の発展はインターネット関連市場の拡大と同調する側面があります 日本におけるインターネットの普及は1995年頃から本格化し、ブロードバンドの進展やスマートデバイスの進歩によりユーザー数および利用時間は継続的に増加しています。ヤフーの事業は直接間接にインターネットに関連しているため、インターネット上の情報通信または商業利用が今後も広く普及し、ユーザー数および利用時間が増加するとともにユーザーにとって快適な利用環境が実現・維持されることが、事業の発展にとっての基本的な条件となります。 しかし、将来的にユーザー数や利用時間の伸びの鈍化の可能性、インターネット利用を制約する規制やユーザーへの新たな負担が増える可能性、ユーザー数の増加や利用水準の高度化に対応した新しいプロトコルや技術標準の開発・適用等が適切に行われない可能性等、インターネット関連市場の継続的な拡大には、不透明な面があります。(ロ) インターネットが広告媒体としての地位を維持・拡大できるかどうかは不確実です インターネットの広告ビジネスは、日本国内においてはヤフーの事業開始とともに本格化しました。(株)電通の発表によると、2014年における年間のインターネット広告費は広告市場全体の17.1%を占めています。 ヤフーでは、媒体としての価値を高めるため、各サービスの内容を充実させるとともに、主に広告事業においては、広告主や広告会社等各種関係者のインターネット広告に関する理解・評価を高められるよう、定期的にセミナーを開催する等の方法により啓発活動を実施し、広告主層の拡大・安定化に努めています。また、主にプロモーション広告については、ユーザーの求めている情報と掲載される広告内容とのマッチング精度の向上に努め、ユーザーおよび広告主双方にとってメリットのある媒体となるよう努めています。 しかしながら、今後市場が期待以上に成長しない可能性や、成長のスピードが遅くなる可能性があり、期待した広告収入を得ることができず、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。(ハ) インターネットの広告媒体は短期的に、景気動向、ユーザーの動向の影響を受ける可能性があります 広告ビジネスは一般的に景気動向、ユーザーの動向の影響を非常に受けやすいこと、広告主との契約による広告掲載期間は通常比較的短期間であること、また、インターネットの利用は潜在的に短期変動することから、特に景気が悪化した場合、各企業は広告に係わる支出を優先的に削減する傾向があります。求人や不動産などのインターネットでの情報掲載ビジネスも、景気動向の影響を強く受けます。 その一方で、費用は人件費、賃借料等の固定的なものが多く、売上変動に応じた費用の調整が困難であるため、ヤフーの利益は潜在的に変動性が高いといえます。(ニ) インターネットの広告ビジネスは、大手広告主や広告会社の媒体別広告予算配分の影響を受ける可能性があります 大手広告主による広告の出稿の多くは広告会社を経由して行われ、インターネットやテレビ、新聞などの各媒体にどのように広告予算を配分するかは、広告主の意向や広告会社の裁量に依るところが大きくなっています。ヤフーとしては広告媒体としての魅力を向上させるとともに、広告効果向上のための各種施策を実施していますが、これらの予算配分の動向が、ヤフーの広告売上に影響を及ぼす可能性があります。(ホ) ヤフーがモバイル広告の領域において、パソコンと同等の地位を獲得できるかは確実ではありません 近年、スマートデバイス等への広告配信が増加しています。ヤフーとしてもスマデバファーストを掲げ、スマートデバイス向けサービスをパソコン向けサービスよりも優先して、これに対応していますが、スマートデバイスでの利用がさらに拡大した場合、ユーザー数や利用時間においてパソコンと同等の地位を獲得できず、全体としてヤフーのシェアが低下する可能性があります。その場合、広告主からの出稿の伸びが鈍化し、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。(ヘ) ヤフーの収益は、有料会員サービスのユーザー数の変化の影響を受ける可能性があります ユーザーは、ブロードバンドの進展により急速に増加し、それに伴い有料会員サービスの市場も拡大しました。しかしながら、将来的には、ユーザーの増加が頭打ちになることが予想されます。ヤフーではそのような状況に備えるべく、日頃より各種サービスの顧客満足度を向上させ、利用度を高めるような様々な施策を実施していますが、様々な特典を享受できる「Yahoo!プレミアム」をはじめとする有料会員数の伸びが鈍化するおそれがあり、ヤフーの収益に影響を与える可能性があります。(ト) インターネットの様々な有料サービスが継続的に利用されない、または、ヤフーが提供する有料サービスが利用されない可能性があります ヤフーでは、映像やゲームなど、ユーザーのニーズに合った様々な有料コンテンツを配信しています。今後もユーザーの増加とともに、インターネットによる有料コンテンツの利用が増加していくものと思われますが、インターネット上での有料コンテンツ配信がユーザーの生活に浸透しない可能性があります。② 競合環境に係わるリスク(イ) ヤフーの各サービスには競合が存在するため、今後もインターネット業界において優位性を発揮し続けられるかどうかは不確実です ヤフーのサービスはポータルサイトとしての位置づけを主軸に、検索をはじめ、ニュースなどの各種情報提供、メールなどのツールの提供、ショッピングなどのEC(eコマース)、決済関連など、インターネットを通じ多数のサービスを提供しており、それぞれのサービスにおいての競合は多数存在しています。 このような環境のもと、ヤフーが当業界において優位性を発揮し、一定の地位を確保・維持できるか否かについては不確実な面があります。また、価格競争や、顧客獲得に係わる費用の増大に伴う利益の減少の可能性があるほか、広告会社や情報提供者に対して支出する販売手数料や情報提供料等の増加を余儀なくされる可能性があり、これらがヤフーの業績に影響を与える可能性があります。 また、当業界においては、設立間もない企業による新興サービスがユーザーの支持を集め急速に広まることがあります。ヤフーでは、ユーザーの意見や動向を捉え、ユーザーの支持を集めることができるサービスを提供していく所存ですが、新興企業のサービスがヤフーのサービスに対する競合となる可能性や、競争優位性を発揮するための新規サービスの開発に費用がかかり、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。③ 社会インフラや他社製品・サービスに係わるリスク(イ) ヤフーのサービスは、電力やインターネット回線等の社会インフラ、サーバー等の設備機器、ユーザーの情報端末やソフトウエアなどの他社の製品やサービスに依存しています ヤフーがサービスを提供するために必要な電力やインターネット回線等の社会インフラおよび、接続プロバイダ、サーバー等の設備機器、ユーザーのインターネット情報端末やソフトウエアなどは他社の製品やサービスであり、これらが良好に供給され稼動する事が、ヤフーがサービスを適切に提供するための前提条件となっています。 特に、サーバー等の設備機器の稼働をはじめとして、ヤフーのサービスの適切な提供は、電力の安定的な供給に大きく依存しています。停電や使用制限等で供給が不安定になる場合に備え、データセンターの二重化や自家発電設備の整備を進めるとともに、停電や使用制限等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう努めています。しかしながら、何らかの理由により事故発生後の業務継続、復旧がうまくいかず、ヤフーのサービスが影響を受ける可能性があります。また、電気料金の変動がヤフーの収益に影響を及ぼす可能性があります。 ブラウザーや、インターネットへ接続できるパソコンやスマートデバイス、テレビ、ゲーム機、カーナビなどの情報端末は、多種の製品が存在しています。しかしながら、一部の情報端末やソフトウエアにはヤフーのサービスが未対応な場合があります。また、情報端末やソフトウエアの使用方法や設定内容などによっては、ヤフーが発信する情報を適切に受けることができない場合があります。また、それらの機器やソフトウエア、サービスの仕様変更や料金変動、供給不足などにより、ヤフーが発信する情報を適切に受けることができなくなる可能性や、ユーザーの利用頻度が減少したり、ヤフーのサービス内容や収益に影響を及ぼす可能性があります。④ 技術動向に係わるリスク(イ) ヤフーが提供するサービスは、ヤフーが保有・利用するインターネット関連技術に依存し、新技術の登場や技術革新によって大きな影響を受ける可能性があります インターネット関連業界は参入者も多く競争の激しい市場であるとともに、新技術の登場や技術革新のスピードが早く、提供するサービスのライフサイクルが短いといった特徴を有しています。 インターネット関連業界での競争力を維持するために、ヤフーはサービス内容の充実や新技術への対応を進めていますが、提供するサービスが陳腐化したり新技術への対応が遅れたりした場合、競合他社に対する競争力が低下する可能性があります。Ⅱ 法的規制・制度動向に係わるリスク① 法的規制に係わるリスク(イ) 法令の制定や改正により、ヤフーおよび当業界に影響が及ぶ可能性があります 日本国内においてはインターネット上の情報の閲覧や投稿、商取引に起因した事件等の発生に対して報道がなされ、それに伴いインターネットを用いた情報や物品の流通等に何らかの法的規制をかけようとする動きが見られます。ヤフーは、安心安全で利便性の高いインターネット環境を実現するために、各種法令を遵守するとともに、関係各所と協力しさまざまな施策や啓発活動等を実施しています。 しかしながら、法令の制定や改正により、ヤフーのサービス内容等への影響や、法令を遵守するための費用が増加する可能性があり、また、インターネット業界の発展が影響を受ける可能性があります。(ロ) ヤフーはプロバイダ責任制限法を遵守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります 「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」(プロバイダ責任制限法)は民法上の不法行為責任の範囲を明確にしたものに過ぎず、インターネット上で情報の流通を仲介する事業者の責任を加重するものではありません。しかしながら、今後、情報の仲介者に対してより積極的に責任を追及すべきだという社会的な動きが生じた場合は、法改正および新たな法律の制定、または業界団体などによる自主規制等が行われることにより、ヤフーの事業が制約される可能性があります。(ハ) ヤフーは電気通信事業法を遵守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります ヤフーが運営するインターネットを利用した情報通信サービスの中には、電気通信事業法および関連する省令等を遵守する義務を負うものがあり、これらの法令が改正された場合にはヤフーの事業が制約される可能性があります。(ニ) 青少年インターネット環境整備法の成立により、インターネット業界の発展に影響が生じる可能性があります ヤフーでは、設立当初よりインターネットの健全な発展に貢献するよう各種対策等を行ってきており、未成年者を有害情報から保護する目的で、「Yahoo!きっず」の運営や「Yahoo!あんしんねっと」の提供等の対策を行ってきました。2009年4月より「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」(青少年インターネット環境整備法)が施行されましたが、この法律の内容とヤフーのビジネス内容から、事業への影響は軽微です。しかしながら、この法律は表現の自由への制約やフィルタリングの発展の阻害などへの課題が多く、日本国内のインターネット業界の発展に影響を与える可能性があり、結果的にヤフーの業績に影響を及ぼす可能性があります。(ホ) EC(eコマース)に対して法的規制が行われた場合、ヤフーの収益に影響を与える可能性があります 現在「ヤフオク!」においては、違法な物の出品や詐欺等が報告されることがあります。既にヤフーは、ブランド品出品者に対し、特定商取引法上の事業者に該当すると判断した場合、事業者としての表示義務を遵守するよう誘導し、遵守されない場合には、IDの削除措置を取っています。また他のインターネットオークション事業者と共同で「インターネットオークション自主ガイドライン」を策定し実施しているほか、「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会」の幹事会社として対策を積極的に行っています。またユーザー向けの啓発ページとして「知的財産権保護ガイド」を設置し、著作権、肖像権、商標権について解説することで、出品者だけでなく落札者への啓発活動も行っています。 また、出店者が増加している「Yahoo!ショッピング」においても、「ヤフオク!」同様にガイドラインや利用規約に違反した出店者が増加したり、購入者からの取引上の被害報告が増加する可能性があります。「ヤフオク!」での不正防止のノウハウやオペレーションを活用して、被害防止に努めています。 しかしながら、これらの施策が功を奏さず、今後も違法出品や詐欺等が報告されるようであれば、インターネット上の取引そのものを規制するような法律が制定される可能性があり、その内容によっては、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。(ヘ) ソーシャルメディア型サービスに対して法的規制が行われた場合、ヤフーの各サービスに対して影響を与える可能性があります ソーシャルメディア型サービスは、ユーザーからの投稿によって、コンテンツの掲載やコミュニケーションが行われるため、他人の知的財産権、名誉、プライバシーその他の権利等の侵害が生じる可能性があります。ヤフーでは、これらの権利等の侵害に係わる投稿を禁止しており、著作権保護等の観点からパトロールによる違法コンテンツのチェックや、ユーザーからの違法コンテンツの報告、権利者からの削除依頼などを速やかに受け付け、対応を行っています。 しかしながら、これらの施策が功を奏さず、今後違法投稿が多数報告され、社会問題等になるようであれば、インターネット上のユーザー投稿サービスを規制するような法律が制定される可能性があり、その内容によっては、ヤフーの各サービスに影響を与える可能性があります。(ト) 金融系サービスに係わる新たな法律の制定、または改正が行われた場合、ヤフーの各サービスに対して影響を与える可能性があります ヤフー(株)では、金融系サービス「Yahoo!カード」において、クレジットカード「Yahoo! JAPANカードSuica」の自社発行を行っていました。また連結子会社ワイジェイカード(株)において、クレジットカードおよびローンカードの発行を行っています。 両者は、キャッシングなどの融資機能を提供することから、「貸金業法」、ならびに「利息制限法」の適用を受けています。このため貸金業法に基づき、ヤフー(株)は関東財務局、ワイジェイカード(株)は福岡財務支局に貸金業登録を行っています。貸金業法の上限金利を利息制限法の上限金利まで引き下げる法改正により、利息制限法に定められた利息の上限金利を超過する部分に対して、不当利得として返還を請求される場合があり、特にワイジェイカード(株)においては、保守的に見積もった引当金を積み立てているものの、返還請求が収益に影響を与える可能性があります。 これらの規制については、将来強化される可能性があり、その場合にはコンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等により費用が増加し、ヤフーの収益に影響を与える可能性があります。(チ) ヤフーは旅行業法を遵守する義務があり、今後の法改正の動向によっては事業が制約される可能性があります ヤフーが運営する「Yahoo!トラベル」の中には、旅行業法および関連する省令等を遵守する義務を負うものがあり、これらの法令が改正された場合にはヤフーの事業が制約される可能性があります。(リ) ヤフーのビジネスは、法的規制に限らず、政府や省庁、地方自治体等からの指導や要請等の影響を受ける可能性があります 前述の法的規制の適用に限らず、政府や省庁、地方自治体等が行う指導や要請等に基づき、業界各社がインターネット上での情報流通やビジネスを自主規制することにより、ヤフーのサービスや業績に影響を及ぼす可能性があります。(ヌ) Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)等の広告において、行動履歴情報の収集や分析に制約が生じた場合、サービス内容に影響を与える可能性があります Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)等は、ユーザーの行動履歴情報を分析したり、広告したい商品やサービスに興味・関心をもつグループに対して広告を配信すること等により、広告主・ユーザー・インターネットメディア全てにとって効果的な広告となることを目指す広告商品です。 ヤフーにおける行動履歴情報の収集や分析においては、ユーザーのプライバシー保護を重視しています。Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)等においては、ユーザー(厳密にはそのユーザーが使用するブラウザー)がYahoo! JAPANのどのようなサービスを閲覧したか、どのようなキーワードで検索したか、表示された広告とクリックの有無などの行動履歴情報を分析し、興味・関心の近いユーザー(ブラウザー)をグループ化するためだけに使用しており、特定のユーザーの興味・関心を分析しているわけではありません。 このようにヤフーではユーザーのプライバシーを保護するための現在考えうる十分な施策を講じていますが、行動履歴情報の収集や分析に対してユーザーからの反発などが起こる可能性や、法的な規制が行われる可能性は皆無ではなく、その際にはヤフーのブランドイメージが低下したり、Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)等の広告が販売できなくなる事により、ヤフーの業績に影響を及ぼす可能性があります。② 訴訟等によるリスク(イ) ヤフーは検索サービスに表示される情報等について、情報の表示を望まない関係者等から損害賠償を請求される可能性があります ヤフーは、検索サービスに表示される情報について、「検索結果とプライバシーに関する有識者会議」において「表現の自由」や「知る権利」とプライバシーをいかにバランスよく実現するかを検討しました。その結果ヤフーは検索結果の非表示措置の申告を受けた場合の対応について、2015年3月に自主基準を公表しました。この自主基準に基づき、検索サービスに表示される情報に対して申告を受けた場合には適切に対処することで、サービスの改善を図り、リスクの軽減に努めています。しかしながら、これらの施策が功を奏さず、ヤフーが関係者より損害賠償等を求められる可能性があり、その場合にはヤフーに相応の費用が発生したりブランドイメージが損なわれる等により、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。(ロ) ヤフーはオークション詐欺の被害者から、損害賠償を請求される可能性があります ヤフーでは、より健全なオークションサイトを目指し、安全性の向上を目的とした対応として、2001年5月から有償での本人確認制度の導入、2004年7月から郵便物の送付による出品者の住所確認の導入、2005年11月から不正利用検知モデルを導入しました。また、違法出品の排除を行うパトロールチームの設置や、警察関係機関・著作権関係団体との提携を通じて、常に犯罪に係わる情報の提供やサービスの改善を図り、リスクの軽減に努めています。 「ヤフオク!」では、代金を送金したのに商品が届かなかったとして集団訴訟を起こされましたが、最高裁が上告を棄却したため、「ユーザー間のトラブル事例を紹介するなど注意喚起していた」としたヤフーの勝訴判決が2009年10月に確定しました。 しかしながら、今後も違法行為が発生し、ヤフーの責任の有無にかかわらず、ヤフーに対して訴訟を起こされる可能性があります。さらに、違法行為防止のためのシステム開発や管理体制を整えるための費用が増大し収益に影響がでる可能性もあります。 また、ユーザーが違法行為等により損害を被った場合には、一定金額までの補償金を、ヤフーが被害を受けたユーザーに支払う補償制度を実施しています。これにより、費用が増加する可能性があります。(ハ) インターネット上の広告内容やリンク先ホームページ等について、関係者や行政機関等からヤフーに対してクレームや勧告、損害賠償を請求される可能性があります ヤフーは、広告内容および広告バナーのリンク先ホームページに関して、独自の掲載基準である「広告審査基準」を設定し、日本国内の法令に抵触しないよう自主的な規制を行っています。また、広告主との間の約款によって、広告内容に関する責任の所在が広告主にあることを確認しています。また、ユーザーが自由に情報発信できる掲示板やブログ、オークション等のサービスについては、違法または有害な情報の発信の禁止と全責任がユーザーに帰属する旨を約款に明記するとともに、削除の権利をヤフーで持ち、約款に違反した情報を発見した場合には削除をしています。 以上のように、ヤフーは自主的な規制によって違法または有害な情報の流通禁止やプライバシー保護について配慮しています。また、ヤフーのサービスのユーザーに対して、インターネットの閲覧やインターネット上への情報発信はユーザーの責任において行うべきものであり、ホームページ等の閲覧や利用に伴う損害に関してヤフーは責任を負わない旨を掲示しています。しかし、これらの対応が十分であるとの保証はなく、ヤフーが掲載する広告、リンク先の登録ホームページの内容、掲示板への投稿内容、オークションへの出品に関して、サービスのユーザーもしくはその他の関係者、行政機関等から、クレームや勧告を受けたり、損害賠償を請求される可能性があります。その場合、ユーザーからの信頼が低下してユーザー数や利用時間が減少したり、サービスの停止を余儀なくされたりする可能性があります。(ニ) ヤフーが他社から調達しているコンテンツの内容について、利害関係者からヤフーに対して損害賠償を請求される可能性があります ヤフーは、ニュース、気象情報、株価等の情報サービスや、映像、ゲーム等のコンテンツを他社から調達し、ユーザーに提供しています。2016年2月に「Yahoo! JAPAN メディアステートメント」を制定し、コンテンツ提供元とも「Yahoo! JAPAN メディアステートメント」が示す基本方針を共有することにより信頼性と品質の維持を図っています。コンテンツの内容についてはコンテンツ提供元が責任を負う契約とするとともに、利害関係者から指摘があった場合はコンテンツ提供元と速やかに検討の上対処しています。しかしながら、これらの施策を実施しているにもかかわらず、本来専らコンテンツ提供元の責任に帰すべき事項について、ヤフーが利害関係者から損害賠償等を求められる可能性があり、その場合にはヤフーに相応の費用が発生したり、ブランドイメージが損なわれること等により、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。(ホ) ヤフーが制作に関与しているコンテンツの内容について、利害関係者からヤフーに対して損害賠償を請求される可能性があります ヤフーは、ニュース等の情報サービスの一部において、ヤフー自らが制作に関与したコンテンツをユーザーに提供しています。コンテンツの内容については、人権に配慮するとともに、社会規範や品位を守り、良質で信頼できる情報の提供を目指し、不正確な情報や、過剰に扇動的な表現、誤解を招く情報を届けることのないよう努めています。利害関係者から指摘があった場合は速やかに対処しています。しかしながら、これらの施策を実施しているにもかかわらず、ヤフーが利害関係者から損害賠償等を求められる可能性があり、その場合にはヤフーに相応の費用が発生したり、ブランドイメージが損なわれること等により、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。(へ) 第三者の責任に帰すべき領域に関して、ヤフーが損害賠償請求等を求められる可能性があります ユーザーとの関係においては、「ヤフーと提携する第三者の提供するサービス領域」および「ヤフーの提供するサービス領域」についてユーザーが錯誤・混同することのないよう、利用規約や約款等をヤフーサイト上に掲載することにより、ユーザーの理解と同意を求める等の施策をとっています。しかしながら、これらの施策が功を奏さず、本来第三者の責任に帰すべき領域についてヤフーがユーザーより損害賠償等を求められる可能性があり、その場合にはヤフーに相応の費用が発生したりブランドイメージが損なわれる等により、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。 「ヤフオク!」においては、出品される商品・サービスの選択、掲載の可否、入札の当否、売買契約の成立および履行等についてはすべてユーザーの責任で行われ、ヤフーが責任を負わない旨を掲示しています。また同様に「Yahoo!ショッピング」においても、各ストアの活動内容、各ストアの取扱商品・サービスおよび各ストアページ上の記載内容、各ユーザーの各ストア取扱商品・サービスの購入の可否ならびに配送に関する損害、損失、障害についてはヤフーが責任を負わない旨を掲示しています。これらのサービスの内容に関して、サービスのユーザーおよび関係者からのクレームや損害賠償等の訴訟を起こされる可能性があり、その結果として、金銭的負担の発生やヤフーのブランドイメージが損なわれる等の理由により、ヤフーの事業に影響を及ぼす可能性があります。さらに、国際裁判管轄に関する条約により、国外のユーザーとの関係で、国外での法的紛争に発展する可能性があります。(ト) 他社の保有する特許権・著作権等の知的財産権を侵害したとして、他社からクレームを受けたり損害賠償を請求される可能性があります ヤフーでは知的財産を重要な経営資源と考えており、専門の部署を設置し特許の調査や出願、社内への啓発活動などを行っています。 特許権は範囲が不明確であることから特許紛争の回避のために行うヤフー自身の特許管理の費用が膨大となり、ヤフーの収益に影響を及ぼす可能性があります。また、インターネット技術に関する特許権の地域的な適用範囲については不明確であり、国内の特許のみならず、海外の特許が問題となる可能性は否定できません。 また、ヤフーが提供するサービスが他社の著作権等の知的財産権を侵害したり、ヤフー内において業務で使用するソフトウエア等が他社の権利を侵害したりすることについて、社内規則や社内教育などにより防止に努めています。しかしながら、結果的にこうした問題が起きてしまう可能性があります。その場合、損害賠償等の訴訟を起こされたり、多額のロイヤルティの支払いを余儀なくされたり、サービスの一部を提供できなくなる可能性があります。(チ) プロモーション広告において、不正クリック等による過剰請求に対し、損害賠償を請求される可能性があります 検索連動型広告や「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」などのプロモーション広告では、クリック数で広告料金や報酬が決定されることを悪用し、不正にクリック数を増やし、広告主に過剰な広告料金等を負担させるという問題が起こる可能性があります。米国では、その被害に遭った広告主が、集団でこのような広告商品を提供している企業に対して訴訟を提起するという事態が発生しています。ヤフーでは、不正クリックをシステム的、または一部手作業にて調査・判別し、不正が疑われるクリックは広告料金や報酬の対象外とするなどの対策を行っていますが、今後、ヤフーに対し、同様の訴訟を起こされる可能性や、これらの詐欺行為によりヤフーのブランドイメージが損なわれ、業績に影響を及ぼす可能性があります。③ その他法制度に係わるリスク(イ) ヤフーではシステム開発やコンテンツ制作等を業務委託や外注している場合があり、労働者派遣法、下請法に抵触するような事態が発生した場合、ヤフーに対する信用が失墜する可能性があります ヤフーでは労働者派遣法、下請法について従業員の入社時および入社後も定期的に研修を実施し、これらの法令を遵守し業務・取引を行うよう教育活動を行っています。しかしながら、これらの取り組みにもかかわらずこれらの法令に抵触する事態が発生した場合、ヤフーに対する信用が失墜し業績に影響を与える可能性があります。(ロ) 会計基準および税制の変更が行われた場合、ヤフーの損益に影響がでる可能性があります 近年、会計基準に関する国際的なルール整備の流れがある中で、ヤフーは基準の変更などに対して適切かつ速やかな対応を行ってきました。しかしながら、将来において会計基準や税制の大きな変更があった場合には、ヤフーの損益に影響がでる可能性があります。Ⅲ 災害・有事に係わるリスク① 災害等によるリスク(イ) 災害等により、ヤフーの業務が中断ないしは継続不能となる可能性があります ヤフーの事業は、地震、火災等の自然災害や大規模事故、それらに伴う建造物の破損、停電、回線故障等の二次被害の影響を受けやすく、またヤフーのネットワークのインフラおよび人的資源は、大部分が東京に集中しています。ヤフーでは、事故の発生やアクセスの集中にも耐えうるようにシステムの冗長化やデータセンターの二重化、分散化などの環境整備を進めるとともに、こうした事故等の発生時には、速やかにかつ適切に全社的対応を行うよう努めています。しかしながら、事前に想定していなかった原因・内容の事故である場合や、広告主の事情による広告出稿の取り止め・出稿量減少が発生した場合、ユーザーがヤフーの有料サービスを利用できなくなった場合等、何らかの理由により事故発生後の業務継続、復旧がうまく行かず、ヤフーの事業、業績、ブランドイメージ等に影響がでる可能性があります。② 有事に係わるリスク(イ) 有事の際には、ヤフーの業務が中断ないしは継続不能となる可能性があります 通常の国際政治状況・経済環境の枠組みを大きく変えるような国際紛争・テロ事件等の勃発といった有事には、ヤフーの事業に大きな影響があるものと考えられます。 具体的には、これら有事の影響により、ヤフーサイトの運営が一時的に制限されてその結果広告配信が予定通り行えない状況となったり、広告主の事情による広告出稿の取止め・出稿量減少が発生した場合や、アクセスインフラが断絶状態に陥ったり、ユーザーがヤフーの有料サービスを利用できなくなった場合は、売上が減少する可能性があり、また特別の費用負担を強いられる可能性があります。また、米国やその他の国・地域との通信や交通に障害が発生した場合には、それらの国・地域の業務提携先との連携に支障が生じる等の理由により、事業運営ならびに収益に影響を与えるリスクがあります。また、事業所が物理的に機能不全に陥るような事態となったり、ヤフーの事業に関連が高い企業(インターネット接続、データセンター等に関連する企業)が同様の状況に陥るようなことがあれば、ヤフーのいくつかのサービスの継続が不可能となる可能性もあります。Ⅳ 事業運営に係わるリスク① 経営方針・事業戦略に係わるリスク(イ) ヤフーの戦略が、マーケットニーズ等の変化に応じて迅速かつ柔軟に策定・推進できない場合、競争上の優位性が損なわれる可能性があります ヤフーでは、目標とする経営指標のうち、特にユーザー数とユーザー1人当たりの利用時間の増加を目指しスマートデバイスを中心とした戦略を推進しています。これらの戦略はマーケットやパートナーのニーズ、技術や競合の動向の変化に応じて迅速かつ柔軟に変更していく所存です。 しかしながら、これらの戦略が迅速かつ適切に変更できない、もしくは、戦略の推進が遅延する等の理由により、競争上の優位性が損なわれる可能性があります。② 技術開発・改良に係わるリスク(イ) 新たな戦略やビジネスを開発し、ユーザーのニーズを満たすため研究開発に取り組んでいますが、的確にユーザーのニーズを捉えられない可能性や、研究開発の失敗、遅延の可能性があります ヤフーは、ユーザーの増加・多様化に対応するため、新たなビジネスを戦略的に開発し、ユーザーのニーズを満たすコンテンツやサービスを提供することで、ヤフーの競争優位性を維持していきたいと考えています。その一環として2007年4月にYahoo! JAPAN研究所を設立いたしました。これらには、一定の研究開発費用が発生していますが、予想以上に費用が発生してしまう可能性や、開発までに要する時間等の面で競争力の低下を招く可能性があります。 インターネット関連業界は参入者も多く競争の激しい市場であるとともに、技術革新が常態である、変化のスピードが速い、提供するサービスのライフサイクルが短い等の特性を有しています。そのため、ヤフーとしては、専門知識・技術を有する従業員の採用や、実績のある外部業者との協業により、業務の効率化を図り、常に市場ニーズの変化に迅速に対応可能となるようサービス企画・システム開発体制を整備していく所存であります。しかしながら、研究開発が失敗・遅延する、予想以上に費用が発生する、ユーザーのニーズを捉えられず効果が見込めない等により、期待通りの利益を得られない可能性や、これらの開発に資源が集中することにより、他サービスの開発・運営に支障をきたす可能性があります。また、技術上・運営上の問題に対して、ヤフーに対し損害賠償が求められる可能性があります。(ロ) 提供しているサービスの継続的な改善が適切に行われない場合、ヤフーのサービスが陳腐化する可能性があります インターネット業界は技術や市場の変化が激しく、新しいサービスも次々と誕生してきています。そのような状況の中、ヤフーのサービスが競争優位性を維持向上していくためには、ユーザーエクスペリエンスを絶えず向上することが重要と考えています。ユーザーエクスペリエンスの向上には、ユーザーとサービスの接点である表示や操作に係わる視認性やデザイン、操作性の向上に始まり、検索や情報サービスなどの応答結果がユーザーの求めている情報や好みにどれだけ近いかという情報のマッチング精度の向上、結果の応答速度やフィーリングの向上など多岐にわたる継続的な改善を必要とします。 ヤフーではこれらのサービスの改善に対する投資を継続的に行う必要があり、これらの投資が適切に行われない場合には、サービスの競争優位性やブランドイメージの低下につながる可能性や、サービス改善への費用の増加に伴い、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、サービスの改善やリニューアルにあたっては、それによる効果について事前に十分な調査やテストを行っておりますが、期待していた効果とは逆にユーザーの減少やページビューの低下を引き起こす可能性もあり、広告販売等への影響から業績に影響を及ぼす可能性があります。(ハ) 設備投資の計画策定や実行が適切に行われなかった場合、サービスの品質が低下したり、逆に過剰投資で費用が増加する可能性があります ヤフーでは、今後予想される事業規模の拡大に伴い、ユーザーのニーズに合った良質なサービスを提供していくために、継続的な設備計画を有しています。インターネットのユーザー層がさらに拡大し、デバイスの多様化が促進され、場所や端末の制約が無くなっていくことによって、より多くのアクセスの集中や短時間での大量のデータ送受信に十分に対応可能なネットワーク関連設備を逐次整備充実していく必要があります。ヤフーでは大規模データセンターを自社保有することで、安定的、効率的なサーバーの運用とコストダウンを進めています。 また大量の通信トラフィックをスムーズにコントロールするためのシステムやネットワークの構築、決済機能や顧客情報の管理のためのセキュリティ面の強化、ユーザーからの問い合わせの増加・多様化に適切に対応するためのシステムの強化充実、ビッグデータの活用等、今後は従来にも増して大規模な設備投資をタイミングよく実施していく必要性がより高まるものと予想されます。加えて、業容拡大に必要なオフィススペースの確保・拡充のための設備投資も継続的に必要となるものと勘案されます。 これらの設備投資の実行に関しては、中長期的な費用対効果の検証を十分に行い、システム開発ならびに機器購入にかかる費用の適正化に注力することにより、必要以上の資金支出を発生させないよう留意します。 ヤフーは今後の業績拡大により、かかる費用ならびに資金支出の増加を吸収するのに十分な利益を計上し営業キャッシュフローを獲得できるものと考えていますが、設備投資の効果が十分に得られない場合には、ヤフーの利益ならびにキャッシュフローに影響を及ぼす可能性があります。またインターネット関連業界では技術革新やユーザーのニーズの変化が著しいことから、投資した設備の利用可能期間も当初想定より短くなってしまう可能性があり、その結果、償却期間が短縮され、年度当たりの減価償却費負担が現状よりも高水準で推移することや、既存設備の除却等により通常の水準を超える一時的な損失が発生する可能性があります。(ニ) 多様なインターネット接続端末のそれぞれに適切にサービスを提供できなかった場合、ヤフーの事業の発展に影響がでる可能性があります 近年、インターネットにアクセスできる情報端末の種類は増え、パソコンをはじめ、スマートデバイス、ゲーム機、テレビ、カーナビなど、パソコン以外の情報端末によるインターネットへの接続環境がさらに拡大しています。それに伴いヤフーのサービスへの接触機会を増やし、サービスの利用度を高めていく施策として、様々な情報端末からのインターネット利用を促進しています。これに伴って、次のようなリスクが存在すると考えられます。様々な情報端末へヤフーのサービスを提供するためには、それらの情報端末を開発している企業との協力のもと、情報端末への情報伝達の規格にヤフーが参入できる必要があります。よって、その規格への参入ができなかった場合には、その情報端末に対してのサービス提供ができなくなる可能性があります。 各情報端末からヤフーサイトへの接続の容易さは競争力の重要な要素の一つです。様々な情報端末において接続性を確保できるよう各社と協力していく所存ですが、接続性を確保できない場合、ヤフーの競争力が低下する可能性があります。また、接続性の確保において予想以上の費用がかかることにより、ヤフーの業績に影響を及ぼす可能性があります。 加えて、それぞれの情報端末には固有の特徴、例えば画面表示の大きさや入力装置の違いなどがあります。ヤフーでは、情報端末に応じてヤフーサイトを最適化し、情報提供を行っていますが、最適化に予想以上の時間を要する可能性や、各情報端末専用に構築された他社のサービスに比べ見劣りしてしまうことで、競争力が低下する可能性があります。また、その最適化に予想以上の費用がかかることにより、ヤフーの業績に影響を及ぼす可能性があります。(ホ) 広告商品の多様化に適切に対応できない場合、広告売上に影響を与える可能性があります インターネットメディアにおいては、様々な広告手法による新たな広告商品が出現しています。ヤフーでは、掲載期間や掲出インプレッション数を保証した広告商品や映像と音声で表現されるビデオ広告、マウスオンなどユーザーのアクションによる表示領域のエキスパンドなど、多彩な広告表現が可能なリッチ広告、Yahoo! JAPANのマルチビッグデータとメディアをフル活用することができるYahoo!プレミアムDSP、Yahoo! JAPANをはじめとした主要提携サイトに広告を掲載し、効果的にアプローチできるプロモーション広告など、広告主のニーズに合わせた各種広告商品を開発し販売しています。また、ユーザーの行動履歴や検索キーワード、属性、配信地域等の情報を加味して広告配信を行う「ターゲティング広告」や、広告掲載場所のページ内容に、前述の行動履歴等の情報や、配信時間等を加味して広告配信を行う「インタレストマッチ」、各媒体の広告スペースを合わせて配信し各媒体単体では到達できない広いリーチをもった広告商品である「アド・ネットワーク」などの広告手法による商品も開発し、販売しています。 しかしながら、今後のさらなるインターネット広告手法の進化に対応できない場合、広告収入の減少が見込まれるほか、新たな広告商品の開発費用の負担や、新しい手法による広告商品を取扱っている企業との提携による費用がかさみ、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。③ 新規事業、新規サービスに係わるリスク(イ) ヤフーは事業やサービスの多様化を進めてまいりますが、これらの新規事業やサービスが収益に貢献しない可能性があります ヤフーでは、その事業基盤をより強固なものとし、良質なサービスを提供することを目的として、今後も事業内容の多様化や新規事業への取り組みをさらに進めていく予定ですが、これらを実現するためには、人材の採用・設備の増強・研究開発費の発生等の追加的な支出が発生する可能性があります。 また、これらの事業が安定して収益を生み出すにはしばらく時間がかかることが予想されるため、結果としてヤフー全体の利益率が一時的に低下する可能性があります。さらに、これらの事業が必ずしもヤフーの目論見通りに推移する保証はなく、その場合には追加的な支出分についての回収が行えず、ヤフーの業績に大きな影響を与える可能性があります。④ 提供しているサービスに係わるリスク(イ) 検索サービスのシステム等は、グーグル・インク等に開発・運用・保守を委託しています 現在、ヤフーではグーグル・インクの検索エンジンと検索連動型広告配信システムを利用しています。 今後ヤフーとグーグル・インクとの関係の変動やグーグル・インクのサービス運営に何らかの支障が生じた場合、ヤフーの業績やサービスの継続自体に影響を与える可能性があります。(ロ) グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの業務提携契約の変更等が行われた場合にはヤフーの事業に影響を与える可能性があります ヤフーは、検索エンジン(技術)や検索連動型広告配信システム(技術)等のサービスを提供するために、グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッドとの間で次の内容の契約を締結しています。検索サービスはヤフーの重要な収益の柱の一つであるため、当該契約内容の変更等が行われた場合には、ヤフーの収益に影響を与える可能性があります。契約の名称 サービス提供契約 (GOOGLE SERVICES AGREEMENT)契約締結日 2014年10月21日契約期間 2019年3月31日まで契約相手先 グーグル・アジア・パシフィック・プライベート・リミテッド主な内容① 相手方による検索技術および検索連動型広告配信技術の非独占的提供 相手方は、検索技術および検索連動型広告配信技術を非独占的にヤフー(株)に提供し、ヤフー(株)は、これらを用いて自らのブランドにてサービスを提供する。 ② 検索サービスの差別化 両者は、検索サービスによる検索結果について差別化するための付加的な機能を自由に開発・運用することができる。ヤフー(株)は、相手方が提供する検索結果を自らの判断で表示するか否かを決定することができる。 ③ ヤフー(株)の相手方に対するサービスフィーの支払い ヤフー(株)が提供を受けたサービスの対価は、ヤフー(株)のサイトから得られる金額を基準に年次に応じて定められた計算式によって算出される金額および所定の期間にヤフー(株)のサイトから得られる売上が一定金額を超過した場合に当該超過分を基準に計算式によって算出される金額の合計とする。ヤフー(株)がパートナーのサイトで利用したサービスの対価は、パートナーのサイトから得られる売上に年次毎に定められたレートを乗じた金額とする。 (ハ) 一部の広告商品では掲載インプレッション数等を保証しており、それを満たせなかった場合には補填等を行う必要があります ヤフーの広告商品には、掲載期間とインプレッション数を保証しているものがあり、その期間の長さや掲出頻度などにより広告料金を設定しています。しかしながら、インターネットとの接続環境に問題が生じたような場合や、システムに支障が生じた場合など、広告を掲載するのに必要なインプレッション数を確保できない場合は、掲載期間延長や広告掲載補填等の措置を講じなければならない等、ヤフーの広告売上に影響を及ぼす可能性があります。 また、広告主の出稿ニーズはあるもののそれに合わせたサービスを提供できない場合、ヤフーの収益獲得機会の損失につながると同時に広告主の出稿意欲の減退を招くことになり、ヤフーの広告売上に影響を与える可能性があります。(ニ) 動画系サービスや大容量広告の利用増加により、インターネット回線費用やインフラ設備投資が増加する可能性があります ヤフーでは「GYAO!」などの映像を配信するサービスを行っています。動画系サービスは文字と静止画像だけのサービスに比べインターネット回線の容量を多量に消費します。また、広告においてもブランドパネルやビデオ広告は、インタラクティブな広告を配信することが可能であり、同様にインターネット回線の容量を多量に消費します。これらのサービスは今後ますます利用が増加すると考えており、それに伴いインターネット回線に対する費用の増加や、配信に必要なサーバー等の設備に対する投資が増加する可能性があります。 ⑤ コンプライアンスに係わるリスク(イ) コンプライアンス対策が有効に機能する保証はなく、コンプライアンス上の問題が発生する可能性があります ヤフーでは、企業価値の持続的な増大を図るにはコンプライアンスが重要であると認識しています。そのためヤフーでは、コンプライアンスに関する諸規程を設け、全役員および全従業員が法令、定款などを遵守するための規範を定め、その徹底を図るため、イントラネット上に諸規程を明示し、定期的な社内研修を実施しています。 しかしながら、これらの取り組みにもかかわらずコンプライアンス上のリスクを完全に回避できない可能性があり、法令等に抵触する事態が発生した場合、ヤフーのブランドイメージならびに業績に影響を与える可能性があります。⑥ 管理・運営体制に係わるリスク(イ) 業容拡大に伴い適切に人的資源が確保できない場合、または過剰に確保した場合、ヤフーの事業の発展に影響がでる可能性があります ヤフーでは、今後の業容拡大による広告営業や技術開発のための人員増強・体制強化に加えて、各種サービスの運用や品質向上のためのサポート、ならびに有料サービスについての課金管理・カスタマーサポート等、業務の多様化に対応するための増員も必要になります。 このような業務の拡大に対して適切かつ十分な人的・組織的な対応ができない場合は、ヤフーのサービスの競争力の低下ならびにユーザーや「Yahoo!ショッピング」、「ヤフオク!」等の各ストア等とのトラブル、事業の効率性等を低下させる支障が発生する可能性があります。 また、人員の増強については業績等を勘案し注意深く行っていますが、これに伴い、人件費や賃借料等固定費が増加し、利益率の低下を招く可能性があります。(ロ) 社内のキーパーソンが退職した場合、ヤフーの事業の発展に一時的な影響がでる可能性があります ヤフーの事業の発展は、役職員、特にキーパーソンに依存している部分があります。キーパーソンには、執行役員をはじめ、各部署の代表者が含まれており、それぞれが業務に関して専門的な知識・技術を有しています。これらのキーパーソンがヤフーを退職した場合、適格な後任者の任命や採用に努めてまいりますが、事業の継続、発展に一時的な影響が生じる可能性があります。 また、ヤフーの人事施策の一環として採用しているストックオプションは、一部の役職員に付与されていますが、有効に作用しなかった場合、役職員のモチベーション低下、さらには人材の流出を招く可能性があります。(ハ) 競争優位性を確保するために知的財産権の保護を推進していますが、その効果が十分ではない可能性があります ヤフーでは、特許や著作権、デザイン、商標やドメインネームなど知的財産を重要な経営資源であり、競争上の優位性を発揮するための重要な要素の一つであると考え、適切に保護していく必要があると考えています。しかしながら、特許等の出願、特許権等の登録・維持には、人的資源の確保を含めて多額の費用と多くの時間を要します。また、特許等の出願に対して権利が付与されない場合や、特許権等に対して無効審判請求等がなされる場合があり、十分な保護が受けられない可能性があります。特許権等の知的財産権を保有していたとしても、これらの権利により競争上の優位性が直ちに保証されるわけではありません。ヤフーが事業展開する領域での技術的革新は非常に速いため、特許権等の知的財産権による保護が限定的となる可能性があります。これらのような問題が生じた場合、ヤフーの業績に影響を与える可能性があります。(ニ) ヤフーは多数の個人・法人のユーザーとの直接取引を行っているため、決済処理や問い合わせ対応等で費用が増加する可能性があります ヤフーの事業規模の拡大や、プロモーション広告・有料会員サービス・有料課金コンテンツ等への取り組みの強化により、ヤフーでは、不特定多数の個人・法人のユーザーからの直接収益の機会が大きくなってきています。これら不特定多数のユーザーへの対応として、専門の担当部署を設置することにより管理体制の強化を図ったり、新たなシステムの導入により業務の効率化を図る等の手段をとっています。しかしながら、これらの施策にもかかわらず、小口債権の増加とこれに伴う未回収債権の増加、クレジットカード決済に伴うトラブルの増加、債権回収コストの増加等、決済ならびに債権回収に関するリスクが増加する可能性があります。 また、ユーザーからの問い合わせも、サービス利用に関するもの、代金支払に関するもの、サービスや商品の返品・交換に関するもの、ヤフーから第三者に委託している内容(物流・決済等)に関するもの等と、多岐にわたっています。ヤフーでは、これらユーザーからの問い合わせに適切に対応できるよう、従業員の増強、組織管理体制の強化充実、業務の標準化・システム化の推進による効率化等を常に進めています。しかしながら、これらの施策充実に伴う費用の増大により、ヤフーの収益に影響を与える可能性があります。加えて、これらの施策にもかかわらずユーザーの満足が十分に得られない可能性も否定できず、その場合にはブランドイメージが損なわれる等の理由により、ヤフーの収益に影響を与える可能性があります。Ⅴ 関連当事者との関係に係わるリスク① 主要株主に係わるリスク(イ) 親会社の方針転換や、主要株主の構成変更により、ヤフーの事業に影響を与える可能性があります ヤフーはソフトバンクグループ(株)を親会社として、ヤフー・インクの提供する「Yahoo!」ブランドでのインターネットポータルサービスの日本における事業を行っています。ソフトバンクグループ(株)やヤフー・インク等の関連当事者との関係は良好です。今後とも、関連当事者各社とは良好な関係を続けていく所存ですが、各社の事業戦略方針の変更や、重要な関連当事者(とりわけ親会社をはじめとする資本上位会社)の変更等に伴い、ヤフーのサービスや各種契約内容への影響や、関連当事者間の関係に変化が生じる可能性があり、その場合、ヤフーのビジネスに影響を及ぼす可能性があります。 なお、主要株主であるソフトバンクグループ(株)とヤフー・インクの間で株主間契約が結ばれており、ヤフーの株式の売買等においては、一定の制限等が設けられています。(ロ) ソフトバンクグループ内の企業とヤフーの間で事業の競合がおこる可能性があります ヤフーはソフトバンクグループ(株)と共同で移動体通信事業や「Yahoo! BB」などの事業を行っていますが、ソフトバンクグループ(株)がヤフーのサービスと競合する会社に出資、提携した場合には、将来ソフトバンクグループ内において事業が競合することも考えられます。ヤフーとしては、それらの会社との連携を検討するなどの対応を行っていく所存ですが、ヤフーの事業に何らかの影響を及ぼす可能性があります。 (ハ) ヤフー・インクとのライセンス契約は、ヤフーの事業にとって重要な契約であり、契約内容の変更等が行われた場合にはヤフーの事業に影響を与える可能性があります ヤフーは、設立母体のひとつであるヤフー・インクとの間に次の内容の契約を締結しています。ヤフーが提供する情報検索サービス等に関連する商標、ソフトウエア、ツール等(以下、商標等)のほとんどはヤフー・インクが所有するものであり、ヤフーはヤフー・インクより当該商標等の利用等の許諾を得て事業を展開しています。従って、当該契約はヤフーの事業の根幹に係わる重要な契約と考えられ、当該契約内容の変更等が行われた場合には、ヤフーの事業や収益に影響を与える可能性があります。契約の名称 ヤフージャパン ライセンス契約 (YAHOO! JAPAN LICENSE AGREEMENT)契約締結日 1996年4月1日契約期間 1996年4月1日~(期限の定めなし)但し、当事者の合意による場合、一方当事者の債務不履行、若しくは破産等を原因として本契約が解除される場合、ヤフー・インクが競合するとみなす企業等によりヤフー(株)の株式の3分の1以上が買収された場合、または合併、買収等によりヤフー・インクおよびソフトバンクグループ(株)がヤフー(株)において議決権の過半数を維持できない場合(但し、ヤフー・インクの同意がある場合を除く)においては本契約は終了する。契約相手先 ヤフー・インク主な内容① ヤフー・インクのヤフー(株)に対する下記のライセンスの許諾・日本市場のためにカスタマイズされローカライズされたヤフー・インクの情報検索サービス等(以下、日本版情報検索サービス等という)の使用複製等に係る非独占的権利・ヤフー・インクの商標等の日本における利用等にかかる非独占的権利・ヤフー・インクの商標等の日本における出版に関する利用等にかかる独占的権利・日本版情報検索サービス等の開発、商業利用、プロモーション等に係る全世界における独占的権利② ヤフー(株)が追加する日本固有のコンテンツのヤフー・インクに対する全世界における利用にかかる非独占的権利の許諾(無償)③ ヤフー(株)のヤフー・インクに対するロイヤルティの支払い(注) ロイヤルティの計算方法は、売上総利益から販売手数料を差し引いた金額の3%を支払金額としておりましたが、2005年1月から、計算方法の見直しにより、下記に記載の計算式により支払金額を算定しています。ロイヤルティの計算方法{(連結売上高)-(広告販売手数料*)-(取引形態の異なる連結子会社における売上原価等)}×3%*広告販売手数料は連結ベース (ニ) 「Yahoo!」ブランドは世界展開をしているため、ヤフーは事業展開等において制約を受ける場合があります ヤフーでは「Yahoo! JAPAN」ブランドの確立と普及が、ユーザーと広告主をひきつけヤフーの事業の拡大を図るうえで重要であると考えています。インターネットサービスの増加および参入障壁の低さから、ブランド認知度の重要性は今後一層増加していくと思われます。特に他社との間で競争が激しくなってきた場合、「Yahoo! JAPAN」ブランドを確立し認知度を高めるための支出をより増やすことが必要となる可能性があります。 ブランド確立のための努力は海外のYahoo!グループ各社と協調し世界的に進めている部分がありますが、ヤフーでは海外グループ各社の努力の成否について保証することはできません。海外グループ会社がブランドの確立・普及に失敗した場合、それに影響を受けヤフーのブランド力が弱まる可能性もあります。また、ヤフーは海外グループ会社との契約の中で、排他的条項を認めているものがあります。その有効期間中、ヤフーが特定の広告等を掲載できないことがあります。また、ブランドに関する権利の中核となる商標については全世界的にヤフー・インクが出願、登録、維持を行っており、ヤフーが日本で独自に必要とする分野において商標登録がなされていない可能性があります。 また、ドメイン名についてもヤフーが必要とするドメイン名が第三者に取得され、希望するドメイン名が使用できない可能性や、「Yahoo! JAPAN」もしくはヤフーの提供しているサービス名に類似するドメイン名を第三者に取得され不正競争や嫌がらせ目的で使用される可能性があり、その結果、ヤフーのブランド戦略に影響を与えたり、ブランドイメージが損なわれる可能性もあります。(ホ) ヤフー・ネザーランズ、ヤフー・インクとの業務提携契約の変更等が行われた場合にはヤフーの事業に影響を与える可能性があります ヤフーは、検索連動型広告等のサービスを提供するために、ヤフー・ネザーランズ、ヤフー・インクとの間に次の内容の契約を締結しています。当該契約内容の変更等が行われた場合には、ヤフーの収益に影響を与える可能性があります。契約の名称 サービス提供契約 (ADVERTISER AND PUBLISHER SERVICES AGREEMENT)契約締結日 2010年7月27日(当初契約日2007年8月31日)契約期間 2007年8月31日から2017年8月30日まで(10年間)契約相手先 ヤフー・ネザーランズ、ヤフー・インク主な内容① ヤフー・ネザーランズによる対象サービスの独占的提供広告関連サービスのうち契約で定められた手続きを経て対象サービスとなったものについて(検索連動型広告配信技術を除く)、ヤフー(株)およびヤフー(株)が50%超の議決権を有するヤフー(株)の子会社が日本国内において独占的に提供を受ける。但しヤフー(株)は、ヤフー・ネザーランズからの検索連動型広告配信技術の提供に拘束されることなく、第三者の検索技術、検索連動型広告配信技術を自由に選択、導入することができる。 ② ヤフー(株)のヤフー・ネザーランズに対するサービスフィーの支払い ヤフー(株)はヤフー・ネザーランズに対し、対象サービス(第三者から提供されるものも含む)を利用することで、ヤフー(株)もしくはヤフー(株)が20%以上の議決権を有する関連会社に発生したグロス売上に年次毎に定められたレートを乗じた金額を支払う。 ③ ヤフー(株)のオプション権 ヤフー(株)が希望する場合には、別途協議のうえヤフー・インクとマイクロソフト社との契約に基づき、ヤフー・インクが提供権を有する検索技術、検索連動型広告配信技術をヤフー・インクはヤフー(株)に非独占的に提供する。 ④ 移行 ヤフー(株)がヤフー・インクまたはマイクロソフト社以外の技術の採用をした場合には、ヤフー・ネザーランズは顧客データの移行等についてヤフー(株)に協力する。 ② 連結グループに係わるリスク(イ) ヤフーの連結グループ運営が適切に行えない場合、業績に影響を与える可能性があります ヤフーの子会社・関連会社については、その規模は様々で、内部管理体制の水準もその規模等に応じて様々なものとなっています。各社ともに、現状の業容の拡大に応じて適宜必要な人員の確保・組織体制の強化を図っていく方針ですが、これが適時に実現できない場合、ヤフーの業績に支障をきたす可能性があります。 また、各社サービスの運営にあたっては、ヤフーのサービスならびにネットワークシステムとの連携、ヤフーからの人的支援等が不可欠となっており、現在はヤフーの関連する部門が各社との連携を密にしてその支援を実施していますが、ヤフー(株)ならびに子会社・関連会社各社の業容拡大等によりこれらの連携・支援を十分に行うことが困難な状況となる可能性もあり、その場合には各社の業務運営に影響を及ぼす可能性があります。(ロ) ヤフーが営む外国為替証拠金取引事業にかかるリスクについて(ⅰ) 法的規制等についてヤフー(株)は、2013年1月31日に、外国為替証拠金取引事業を営むワイジェイFX(株)を完全子会社化しました。ワイジェイFX(株)は、金融商品取引法に基づき、金融商品取引業者としての登録を受けており、金融商品取引法、関連政令、府令等の法令等の規制に従って業務を遂行しています。 しかしながら、これらの規制に抵触する事態が発生した場合は、業務停止や登録抹消等の行政処分を受ける可能性があります。また、今後これらの規制が強化された場合にはコンプライアンス体制やシステム対応の強化、再整備等により費用が増加し、ヤフーの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。(ⅱ) 外国為替証拠金取引についてヤフーが取扱う外国為替証拠金取引は、お客様がレバレッジコースごとにヤフーの定める所定の金額以上の証拠金をヤフーに預け入れることにより、取引を行うことができます。これにより、お客様は実際に預け入れた資金以上の金額の外国為替証拠金取引を行うことができることから、高い投資収益が期待できる半面、多大な投資損失を被る可能性があります。ヤフーは、取引証拠金が証拠金維持率20%を下回った際に、損失の拡大を防ぐために、ヤフーの所定の方法により、強制的にお客様の保有するポジション(建玉)の全部を反対売買して決済する制度を設け、お客様の資産の保護に努めていますが、お客様が預け入れた資金以上の損失(超過損失)が発生し、お客様が不足分を支払うことができない場合、ヤフーはお客様に対する債権の全部または一部について貸倒の損失を負う可能性があります。このような場合には、ヤフーの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。(ⅲ) カウンターパーティについてヤフーが取扱う外国為替証拠金取引は、お客様とヤフーの相対取引ですが、お客様との取引から生じるリスクの減少を目的として、実績のある銀行、証券会社等複数の金融機関との間でカバー取引を行っています。しかしながら、当該金融機関による業務・財務状況の悪化等によりカバー取引が困難となった場合は、お客様に対するポジションのリスクヘッジが実行できない可能性があります。また、当該金融機関の経営破綻等により、ヤフーが担保金として差し入れている資金の回収ができない可能性があります。このような場合には、ヤフーの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。(ⅳ) 顧客資産の分別管理について金融商品取引業者は、顧客資産が適切に維持されるよう、お客様から預かっている資産を自己の固有の財産と分別して管理することが義務付けられています。ヤフーは、お客様から預っている資産を大手金融機関に預け、ヤフーの固有財産と区分して信託財産として管理し顧客資産を保全する体制を整えています。しかしながら、システム障害等による正しい資産の算出が不能となった場合、または不測の事態により分別管理ができない事態が生じた場合、業務停止や登録抹消等の行政処分が行われることがあり、ヤフーの業績、財政状態および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。(ⅴ) コンピューターシステム障害について ヤフーが取扱う外国為替証拠金取引は、システムの安定稼動および強化に努めていますが、何らかの要因によりシステム障害や不正アクセスが発生し、約款等に定める免責事項では補完できない損失がお客様に発生した場合、お客様の機会損失、ヤフーの信用低下や損害賠償義務の負担等により、ヤフーの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 また、ヤフーで利用している外国為替証拠金取引に関するシステムに含まれるソフトウエアの中にはヤフーがその著作権を保有していないものも存在していますが、当該著作権の利用に関して使用許諾を受けることで、事業運営に支障がない体制を構築、維持しています。万が一、当該使用許諾に関する契約の終了、当該著作権を保有する会社の経営破綻、その他何らかの理由で当該ソフトウエアが利用できなくなった場合には、ヤフーの業績、財政状態および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。(ⅵ) 外国為替市場の変動についてヤフーが取扱う外国為替証拠金取引は、為替相場の変動がお客様の売買損益に多大な影響を及ぼします。従って、相場変動がヤフーのお客様に不利に働きお客様の損失が増大することにより、お客様の投資意欲の減退を招き、外国為替取引高が減少する可能性があります。当該事業の収益は外国為替取引高に依拠しているため、このような状況が長期化した場合には、ヤフーの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。また、急激な為替変動によりヤフーがカウンターパーティに対して、お客様のポジションのカバー取引が実行できない可能性があります。このような想定外の事態が発生した場合には、ヤフーの業績および財政状態に影響を与える可能性があります。 (ⅶ) 適合性の原則、取引開始基準等について金融商品取引業者は、金融商品取引法上、お客様の実情に適合した取引を行うことが義務付けられており、ヤフーが取扱う外国為替証拠金取引は、お客様の取引開始時に適正なチェックを行っていますが、チェック不備等によりお客様が実情に適合していない取引を行った結果、行政当局からの処分等を受けるまたはお客様から訴訟を提起される可能性があります。(ⅷ) 犯罪による収益移転防止に関する法律について2008年3月1日より、犯罪による収益の移転防止に関する法律が施行され、従来、金融機関が独自に行っていたお客様の本人確認および記録の保存を法律上の義務とし、顧客管理体制の整備を促すことにより、テロ資金や犯罪収益の追跡のための情報確保とテロ資金供与およびマネー・ロンダリング等の利用防止が定められています。 ヤフーが取扱う外国為替証拠金取引は、同法に基づき所定の書類等をお客様から徴収し、本人確認を実施するとともに本人確認記録および取引記録を保存しています。しかしながら、ヤフーの業務管理が同法に適合していないという事態が発生した場合、もしくは今後新たな法的規制が設けられた場合には、ヤフーの業績および今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 ③ その他の関連当事者に係わるリスク(イ) ソフトバンク(株)との業務提携契約の変更等が行われた場合にはヤフーの事業に影響を与える可能性があります ヤフー(株)は、ソフトバンクグループ(株)の子会社であるソフトバンク(株)との間で、「Yahoo! BB」を始めとする各種通信関連サービスに係わるビジネスについて業務提携契約を締結しています。当該契約内容の変更等が行われた場合には、ヤフーの収益に影響を与える可能性があります。(ロ) 「Yahoo! BB」を始めとする各種通信関連サービスはソフトバンク(株)へ依存しているため、ヤフーはソフトバンク(株)のサービス品質の影響を受ける可能性があります当該各種通信関連サービスにおいては、ソフトバンク(株)が業務を担当する部分が、間接的にヤフーの業績に影響する可能性があります。ソフトバンク(株)による工事期間が遅延することにより、申込者へのサービスが提供できず、結果として売上の計上が遅れたりキャンセルにより売上機会を逸失する可能性があります。また、インフラ構築の失敗やサービス品質の問題により不具合があった場合に、一度獲得した会員が短期にサービスを解約してしまいヤフーの収益に影響を与える可能性もあります。Ⅵ 財務・投融資に係わるリスク① 資金調達・金利変動に係わるリスク(イ) 「Yahoo!かんたん決済」においては、立替金を回収するまでの間、資金調達を行う可能性があります 「Yahoo!かんたん決済」は、「ヤフオク!」における商品売買取引後の当事者間での決済を、出品者(販売者)および落札者(購入者)の委託に基づき、ヤフー(株)が代行して行うものです。 当サービスにおいては、落札者がクレジットカードないしインターネットバンキングでの支払いを行った翌営業日~3営業日後にヤフー(株)から出品者へ立替払いを実施するため、カード会社を束ねる取りまとめ金融機関との精算により当該立替分を回収するまでの間の資金調達が必要となる可能性があります。またサービスの拡大ペースが現在想定しているペースを大幅に上回る場合、必要資金を適切なコストで調達できない可能性があります。さらに立替総額が相応の規模となった場合、金利上昇に伴う金融機関等への支払利息額の増加が発生し、ヤフーの事業および業績に影響を及ぼす可能性があります。(ロ) 「Yahoo!カード」においては、立替金を回収するまでの間、資金調達を行っています 「Yahoo!カード」は、ヤフーがクレジットカードの発行主体となるサービスで、クレジットカード申込者に対し信用供与を行うものです。クレジットカード会員がカード決済した代金について、クレジットカード加盟店に対し立替払いを行います。クレジットカード会員からの資金回収が月1回であるのに対し、クレジットカード加盟店に対しては月3回程度の立替払いを行うため、立替資金が必要になります。今後、事業拡大に伴い、調達方法の多様化等について検討を進めますが、立替払いに必要な資金を適切なコストで調達できない可能性があります。 ② 出資に係わるリスク(イ) ヤフーは他社に出資や融資を行う場合がありますが、それに見合ったリターンが得られない場合や、資金の回収が滞る可能性があります ヤフーでは、事業上の結びつきを持って、もしくは将来的な提携を視野に入れて投資を実行していますが、これらの投資による出資金等が回収できなくなる可能性が高まっていくことも考えられます。 また、投資先のうち既に株式公開をしており、評価益または評価損が発生している企業がありますが、これらの評価益が減少したり、評価損が拡大する可能性があります。 さらに、ヤフーでは、一般的な会計基準に即した社内ルールを適切に運営して保有有価証券の減損処理等必要な措置を適宜とることにより、投資先企業の事業成績がヤフーの業績に適切に反映されるよう最大限の注意を払っています。しかしながら、投資先企業の今後の業績や株式市場の動向などによっては、将来的にヤフーの損益にさらなる影響を及ぼす可能性もあります。 今後もヤフーでは、事業上のシナジー効果の追求や業容の拡大を目的とした、他社への資本参加、合弁事業への拠出、新会社設立等の形での新規投資の実行や、子会社・関連会社の資金ニーズに適切に対応するための融資の実行等が予想されます。その実施にあたっては、十分な事前審査と社内手続き